JP2013511530A - ライム病抗体の検出のためのペプチドおよび方法 - Google Patents

ライム病抗体の検出のためのペプチドおよび方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、ボレリア抗原と結合する抗体の検出に有用な組成物(例えば、ペプチド組成物)を提供する。ペプチド組成物は、ボレリアVlsEタンパク質のIR6ドメイン中に変異体を含むポリペプチド配列を含む。本発明はさらに、そのようなペプチド組成物を含みかつボレリア抗原と結合する抗体の検出およびライム病の診断に有用な、装置、方法、およびキットも提供する。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2009年11月17日に出願された米国特許仮出願第61/262,099号(その全体が参照により本明細書中に組み込まれる)の利益を主張する。
電子出願されるテキストファイルの説明
電子出願されたテキストファイルの内容は、その全体が参照により本明細書中に組み込まれる:配列表のコンピュータで読み取り可能な形式のコピー(ファイル名:ABAX_035_01WO_SeqList_ST25.txt、記録日:2010年11月16日、ファイルサイズ29キロバイト)。
ライム病は、重大な公衆衛生上の懸念となっている衰弱性疾患である。この疾患は、病原性ボレリア(Borrelia)菌(スピロヘータ)に感染することにより引き起こされ、様々な種のボレリアに感染したマダニに噛まれることによって伝播される。ライム病の正確かつ早期の発見は有効な治療に重要である。ライム病の診断に十分な唯一の臨床症状は、遊走性紅斑、特徴的な牛眼様外観を有する発疹の存在である。しかし、遊走性紅斑は感染の早期にのみ存在し、その場合でも、全ての感染者に現れるわけではない。ベル麻痺などのライム病と関連する他の臨床症状は、単独または組み合わせのいずれでも、遊走性紅斑がない場合の臨床診断を決定するほど特異的ではない。
遊走性紅斑がない場合、ライム病の診断の根拠は、ボレリア・ブルグドルフェリ(Borrelia burgdorferi)、ボレリア・アフゼリ(Borrelia afzelli)、またはボレリア・ガリニ(Borrelia garinii)などの病原性ボレリア種に対する抗体応答である。北米では、疾病管理センター(CDC)は、ELISAなどの高感度第1段アッセイと、第1段アッセイが陽性または不確かであるならば、それに続くウェスタンブロットとからなるライム病の血清学的診断のための2段階法を推奨する。第1段アッセイは、伝統的には、全細胞ボレリア・ブルグドルフェリ抗原または組換え型ボレリアタンパク質を利用してきた。しかし、そのようなアッセイは解釈するのが困難であり、感染よりもむしろ予防接種に起因するボレリア抗体により複雑になる。加えて、一部のボレリアアッセイで用いられる全細胞超音波処理物は、トレポネーマ属(Treponema)抗体と反応する。
最近では、ボレリアの可変表面抗原(VlsE)の保存されたIR6ドメインに基づくC6ペプチドアッセイは、播種性および末期ライム病に関して高感度を有する第1段アッセイとして広く認められるようになってきている。C6ペプチドアッセイは、ボレリア・ブルグドルフェリVlsEタンパク質の単一の25アミノ酸配列を試験抗原として使用する。C6ペプチドアッセイはライム病の診断のための一段法に好適であり得ると示唆されているが、感染性ボレリアのある株を検出できないので、そのような目的に十分感受性でないことが明らかになりつつある。
したがって、ボレリア抗原を検出するためのさらなるアッセイおよびライム病の血清学的診断が当該技術分野で依然として必要とされている。
本発明は、一つには、ボレリアVlsEタンパク質のIR6ドメインのある配列変異体が、幅広いボレリア種に対する抗体応答のロバストな検出をもたらすという発見に基づく。したがって、本発明は、ボレリア抗原と結合する抗体の検出およびライム病の診断に有用な組成物、装置、方法、ならびにキットを提供する。
一態様において、本発明は、ボレリア抗原を認識する抗体と結合することができるペプチドを提供する。ある実施形態では、ペプチドは、VlsE IR6ドメインおよび少なくとも1つ(例えば、2、3など)の他のボレリア抗原由来の配列を含む。ある実施形態では、少なくとも1つの他のボレリア抗原は、表面抗原(例えば、OspC、p41、またはそれらの組み合わせ)である。
ある実施形態では、本発明のペプチドは、配列番号1の配列、M−K−X−X−D−X−I−A−A−X10−X11−V−L−X14−G−M−A−K−X19−G−X21−F−A−X24−X25(配列番号1)(ここで、Xは、RおよびQからなる群から選択されるアミノ酸であり、Xは、NおよびDからなる群から選択されるアミノ酸であり、Xは、NおよびEからなる群から選択されるアミノ酸であり、X10は、V、FおよびLからなる群から選択されるアミノ酸であり、X11は、IおよびMからなる群から選択されるアミノ酸であり、X14は、K、QおよびHからなる群から選択されるアミノ酸であり、X19は、N、QおよびEからなる群から選択されるアミノ酸であり、X21は、EおよびQからなる群から選択されるアミノ酸であり、X24は、I、V、YおよびWからなる群から選択されるアミノ酸であり、そしてX25は、KおよびRからなる群から選択されるアミノ酸である)を含む。
ある実施形態では、本発明のペプチドは、Xが、RおよびQからなる群から選択されるアミノ酸であり、XがNであり、Xが、NおよびEからなる群から選択されるアミノ酸であり、X10が、V、FおよびLからなる群から選択されるアミノ酸であり、X11がIであり、X14が、K、QおよびHからなる群から選択されるアミノ酸であり、X19が、N、QおよびEからなる群から選択されるアミノ酸であり、X21がEであり、X24が、I、W、およびYからなる群から選択されるアミノ酸であり、そしてX25がKである、配列番号1の配列を含む。他の実施形態において、本発明のペプチドは、Xが、RおよびQからなる群から選択されるアミノ酸であり、XがDであり、Xが、NおよびEからなる群から選択されるアミノ酸であり、X10が、V、FおよびLからなる群から選択されるアミノ酸であり、X11が、IおよびMからなる群から選択されるアミノ酸であり、X14が、K、QおよびHからなる群から選択されるアミノ酸であり、X19が、N、QおよびEからなる群から選択されるアミノ酸であり、X21が、EおよびQからなる群から選択されるアミノ酸であり、X24が、I、W、およびYからなる群から選択されるアミノ酸であり、そしてX25が、KおよびRからなる群から選択されるアミノ酸である配列番号1の配列を含む。
ある実施形態では、本発明のペプチドは配列番号1の配列を含み、さらなるN末端ペプチド配列をさらに含む。さらなるN末端ペプチド配列は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上のアミノ酸を含み得、天然または非天然配列のいずれかであり得る。ある実施形態では、本発明のペプチドは、配列番号1により定義される配列を含み、そしてさらなるC末端配列をさらに含む。さらなるC末端ペプチド配列は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上のアミノ酸を含み得、そして天然または非天然配列のいずれかであり得る。ある実施形態では、非天然配列は、非VlsEボレリア抗原(例えば、ボレリアOspCまたはp41抗原)を含む。
他の実施形態において、本発明のペプチドは、配列番号2の配列、n−n−n−n−n−n−n−Q−D−n10−M−K−X13−X14−D−X16−I−A−A−X20−X21−V−L−X24−G−M−A−K−X29−G−X31−F−A−X34−X35−D−N−E−c39−D−c41−A−E−c44−G(配列番号2)(ここで、nは、NおよびDからなる群から選択されるアミノ酸であり、nは、NおよびDからなる群から選択されるアミノ酸であり、nは、AおよびVからなる群から選択されるアミノ酸であり、nは、AおよびVからなる群から選択されるアミノ酸であり、nは、AおよびVからなる群から選択されるアミノ酸であり、nは、FおよびYからなる群から選択されるアミノ酸であり、nは、SおよびTからなる群から選択されるアミノ酸であり、n10は、D、E、N、およびQからなる群から選択されるアミノ酸であり、X13は、RおよびQからなる群から選択されるアミノ酸であり、X14は、NおよびDからなる群から選択されるアミノ酸であり、X16は、NおよびEからなる群から選択されるアミノ酸であり、X20は、V、FおよびLからなる群から選択されるアミノ酸であり、X21は、IおよびMからなる群から選択されるアミノ酸であり、X24は、K、QおよびHからなる群から選択されるアミノ酸であり、X29は、N、QおよびEからなる群から選択されるアミノ酸であり、X31は、EおよびQからなる群から選択されるアミノ酸であり、X34は、I、V、YおよびWからなる群から選択されるアミノ酸であり、X35は、KおよびRからなる群から選択されるアミノ酸であり、c39は、HおよびDからなる群から選択されるアミノ酸であり、c41は、KおよびRからなる群から選択されるアミノ酸であり、そしてc44は、KおよびRからなる群から選択されるアミノ酸である)を含む。ある関連する実施形態では、n10は、D、N、およびQからなる群から選択されるアミノ酸であり、X14はNであり、X21はIであり、X31はEであり、X34は、I、W、およびYからなる群から選択されるアミノ酸であり、そしてX35はKである。他の関連する実施形態では、n10D、N、およびQからなる群から選択されるアミノ酸であり、X14はDであり、そしてX34は、I、W、およびYからなる群から選択されるアミノ酸である。
ある実施形態では、本発明のペプチドは、少なくとも25、30、35、40、45、またはそれ以上のアミノ酸を含む。ある実施形態では、本発明のペプチドは、単離された(例えば、合成および/または精製)ペプチドである。ある実施形態では、本発明のペプチドはリガンドと結合する。例えば、ある実施形態では、ペプチドはビオチン化されている。他の実施形態において、ペプチドは、アビジン、ストレプトアビジン、またはニュートラビジンと結合する。他の実施形態において、ペプチドは、キャリアタンパク質(例えば、血清アルブミンまたは免疫グロブリンFcドメイン)と結合する。さらに他の実施形態では、ペプチドは、デンドリマーおよび/または複数の抗原ペプチド系(MAPS)の一部と結合する。
ある実施形態では、本発明のペプチドを、固体支持体に付着させるか、または固体支持体上に固定化する。ある実施形態では、固体支持体は、ビーズ(例えば、コロイド粒子、ナノ粒子、ラテックスビーズなど)、ラテラルフローイムノアッセイ装置中の流路(例えば、多孔質膜)、分析ローター中の流路、または管もしくはウェル(例えば、ELISAアッセイに好適なプレート中)である。
別の態様において、本発明は、1以上の本発明のペプチドを含む組成物を提供する。例えば、ある実施形態において、本発明は、配列番号1の配列を含むペプチド、配列番号2の配列を含むペプチド、またはその混合物を含む組成物を提供する。ある実施形態では、組成物は、2、3、4、またはそれ以上の異なる本発明のペプチドの混合物を含み、この場合、各ペプチドは配列番号1または配列番号2の配列を含む。
ある実施形態では、ペプチドはリガンドと結合している。例えば、ある実施形態では、ペプチドはビオチン化されている。他の実施形態において、ペプチドは、アビジン、ストレプトアビジン、またはニュートラビジンと結合している。他の実施形態において、ペプチドはキャリアタンパク質(例えば、血清アルブミンまたは免疫グロブリンFcドメイン)と結合している。さらに他の実施形態では、ペプチドはデンドリマーと結合し、および/または複数の抗原ペプチド系(MAPS)の一部である。
別の態様において、本発明は、本発明のペプチドをコード化する配列を含む核酸を提供する。加えて、本発明は、そのような核酸を含むベクター、およびそのようなベクターを含む宿主細胞を提供する。ある実施形態では、ベクターはシャトルベクターである。他の実施形態において、ベクターは、発現ベクター(例えば、細菌または真核生物発現ベクター)である。ある実施形態では、宿主細胞は細菌細胞である。他の実施形態において、宿主細胞は真核生物細胞である。
別の態様において、本発明は装置を提供する。ある実施形態では、装置はイムノアッセイを実施するために有用である。例えば、ある実施形態では、装置はラテラルフローイムノアッセイ装置である。他の実施形態において、装置は分析ローターである。他の実施形態において、装置は、例えば、ELISAアッセイに好適なプレート中の管またはウェルである。さらに他の実施形態では、装置は、電気化学的、光学的、または光電式センサーである。
ある実施形態では、装置は本発明のペプチドを含む。他の実施形態において、装置は、異なる本発明のペプチドの混合物を含む。例えば、ある実施形態では、装置は、2、3、4、またはそれ以上の異なる本発明のペプチドを含む。ある実施形態では、ペプチドまたは混合物中の各ペプチドは、配列番号1または配列番号2の配列を含む。ある実施形態では、ペプチドを装置に付着させるかまたは装置上に固定化する。
別の態様において、本発明は、試料においてボレリア抗原のエピトープに対する抗体を検出する方法を提供する。ある実施形態では、方法は、試料を本発明のペプチドと接触させる工程、および、該ペプチドを含む抗体−ペプチド複合体の形成を検出する工程であって、該複合体の形成が、該試料中にボレリア抗原のエピトープに対する抗体が存在することを表す工程を含む。ある実施形態では、ボレリア抗原は感染性ボレリア種、たとえばボレリア・ブルグドルフェリ、ボレリア・アフゼリ、またはボレリア・ガリニ由来である。ある実施形態では、方法は、試料を2、3、4、またはそれ以上の異なる本発明のペプチドの混合物と接触させる工程を含む。
ある実施形態では、ペプチドまたは混合物中の各ペプチドは、単離された(例えば、合成および/または精製)ペプチドである。ある実施形態では、ペプチドまたはペプチドの混合物を、固体支持体に付着させるか、または固体支持体上に固定化する。ある実施形態では、固体支持体は、ビーズ(例えば、コロイド粒子、ナノ粒子、ラテックスビーズなど)、ラテラルフローイムノアッセイ装置中の流路(例えば、多孔質膜)、分析ローター中の流路、または管もしくはウェル(例えば、ELISAアッセイに好適なプレート中)である。ある実施形態では、固体支持体は、金属、ガラス、セルロース系材料(例えば、ニトロセルロース)、またはポリマー(例えば、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、ポリスルホンなど)を含む。ある実施形態では、ペプチドまたは異なるペプチドの混合物を、デンドリマーに付着させ、かつ/またはMAPS系中に組み込む。
ある実施形態では、検出工程はELISAアッセイを実施することを含む。他の実施形態において、検出工程は、ラテラルフローイムノアッセイを実施することを含む。他の実施形態において、検出工程は、凝集アッセイを実施することを含む。他の実施形態において、検出工程は、分析ローター中で試料をスピンさせることを含む。さらに他の実施形態では、検出工程は、試料を、電気化学的センサー、光学的センサー、または光電式センサーで分析することを含む。
ある実施形態では、試料は、血液、血清、血漿、脳脊髄液、尿、粘液、または唾液などの体液である。他の実施形態において、試料は、組織(例えば、組織ホモジネート)または細胞溶解物である。ある実施形態では、試料は、野生動物(例えば、シカまたは齧歯類、例えばマウス、シマリス、リスなど)由来である。他の実施形態において、試料は、実験動物(例えば、マウス、ラット、モルモット、ウサギ、サル、霊長類など)由来である。他の実施形態において、試料は、家畜または野生動物(例えば、イヌ、ネコ、ウマ)由来である。さらに他の実施形態では、試料はヒト由来である。
別の態様において、本発明は、対象においてライム病を診断する方法を提供する。ある実施形態では、方法は、対象由来の試料を本発明のペプチドと接触させる工程、および、該ペプチドを含む抗体−ペプチド複合体の形成を検出する工程であって、該複合体の形成が、対象がライム病に罹っていることを表す工程を含む。ある実施形態では、方法は、試料を2、3、4、またはそれ以上の異なる本発明のペプチドの混合物と接触させる工程を含む。
ある実施形態では、ペプチドまたは混合物中の各ペプチドは、単離された(例えば、合成および/または精製)ペプチドである。ある実施形態では、ペプチドまたは異なるペプチドの混合物を、固体支持体に付着させるか、または固体支持体上に固定化する。例えば、ある実施形態では、固体支持体は、ビーズ(例えば、コロイド粒子、ナノ粒子、ラテックスビーズなど)、ラテラルフローイムノアッセイ装置中の流路(例えば、多孔質膜)、分析ローター中の流路、または管もしくはウェル(例えば、ELISAアッセイに好適なプレート中)である。ある実施形態では、固体支持体は、金属、ガラス、セルロース系材料(例えば、ニトロセルロース)、またはポリマー(例えば、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、ポリスルホンなど)を含む。ある実施形態では、ペプチドまたは異なるペプチドの混合物を、デンドリマーに付着させ、かつ/またはMAPS系中に組み込む。
ある実施形態では、検出工程はELISAアッセイを実施することを含む。他の実施形態において、検出工程は、ラテラルフローイムノアッセイを実施することを含む。他の実施形態において、検出工程は、凝集アッセイを実施することを含む。他の実施形態において、検出工程は、分析ローター中で試料をスピンさせることを含む。さらに他の実施形態では、検出工程は、試料を、電気化学的センサー、光学的センサー、または光電式センサーで分析することを含む。
ある実施形態では、試料は、血液、血清、血漿、脳脊髄液、尿、または唾液などの体液である。他の実施形態において、試料は、組織(例えば、組織ホモジネート)または細胞溶解物である。ある実施形態では、対象は、野生動物(例えば、シカまたは齧歯類、例えばマウス、シマリス、リスなど)である。他の実施形態において、対象は、実験動物(例えば、マウス、ラット、モルモット、ウサギ、サル、霊長類など)である。他の実施形態において、対象は、家畜または野生動物(例えば、イヌ、ネコ、ウマ)である。さらに他の実施形態では、対象はヒトである。
更に別の態様において、本発明はキットを提供する。ある実施形態では、キットは本発明のペプチドを含む。ある実施形態では、キットは、2、3、4、またはそれ以上の異なる本発明のペプチドを含む。ペプチドは、配列番号1または配列番号2の配列を含み得る。ある実施形態では、ペプチドを、固体支持体に付着させるか、または固体支持体上に固定化する。例えば、ある実施形態では、固体支持体は、ビーズ(例えば、コロイド粒子、ナノ粒子、ラテックスビーズなど)、ラテラルフローイムノアッセイ装置中の流路、分析ローター中の流路、または管もしくはウェル(例えば、プレート中)である。ある実施形態では、ペプチドまたは異なるペプチドの混合物を、デンドリマーに付着させ、かつ/またはMAPS系中に組み込む。
ある実施形態では、キットは、ビーズの集団またはプレート(例えば、ELISAアッセイに好適なプレート)をさらに含む。他の実施形態において、キットは、装置、たとえばラテラルフローイムノアッセイ装置、分析ローター、電気化学的センサー、光学的センサー、または光電式センサーをさらに含む。ある実施形態では、ビーズの集団、プレート、または装置は、イムノアッセイの実施に有用である。例えば、ある実施形態では、ビーズの集団、プレート、または装置は、試料由来の抗体および本発明のペプチドを含む抗体−ペプチド複合体の形成の検出に有用である。ある実施形態では、本発明のペプチドまたは異なるペプチドの混合物を、ビーズ、プレート、もしくは装置に付着させるか、またはビーズ、プレート、もしくは装置上に固定化する。
ある実施形態では、キットは使用説明書をさらに含む。例えば、ある実施形態では、キットは、ボレリア抗原に対する抗体を検出するためまたはライム病を診断するための本発明のペプチドの使用法を示す使用説明書を含む。ある実施形態では、キットは、ボレリア抗原に対する抗体を検出するためまたはライム病を診断するためのビーズの集団、プレート、または装置(例えば、本発明のペプチドまたは異なるペプチドの混合物を含む)の使用法を示す使用説明書を含む。
本発明のさらなる態様および実施形態は、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
ボレリア抗原に対する抗体を検出するために用いることができる間接的サンドイッチアッセイの線図である。この実施形態において、抗ヒトIgG/IgMまたは抗イヌIgG/IgM抗体を、好適な基質(例えば、ニトロセルロース膜)に試験部位で固定化する。試験試料中の抗体を、固定化抗体により結合する。適切なボレリア抗原に対する試験試料抗体は、次いで本発明のペプチドに結合する。本発明のペプチドがビオチンに結合する場合、コロイド状金で標識されたストレプトアビジンを用いて、試験部位でのペプチドの存在を検出することができる。間接的サンドイッチアッセイを逆に操作することができる−すなわち、本発明のペプチドを基質に固定化して、試験試料中の抗ボレリア抗体を捕捉し、そして標識(例えばコロイド状金)と結合した抗ヒトIgG/IgMまたは抗イヌIgG/IgM抗体を用いて、試験部位で固定化ペプチドに結合した抗体の存在を検出できると理解される。 図1の間接的サンドイッチアッセイに基づくラテラルフローイムノアッセイ装置の線図である。ラテラルフローイムノアッセイ装置のこの実施形態では、試料は試料ローディングパッドで適用され、次に結合体パッドを通って試験膜へと流れる。ペプチド−ビオチン−ストレプトアビジン−金複合体は、試料が結合体パッドを通過する際に可溶化され、本発明のペプチドと適切な抗ボレリア抗原抗体との間に複合体が形成される。試験部位は、試料中のすべての抗体と結合する試料に適切な抗IgGまたは抗IgM抗体を含む。たとえば、タンパク質Lを、抗IgGまたは抗IgM抗体の代わりに用いることができる。試料中の十分な抗体が本発明のペプチドと結合した場合、試験部位で正のシグナルが出現するであろう。ラテラルフローイムノアッセイ装置の別の実施形態において、本発明のペプチドは、試験部位(T)で固定化され、検出可能な標識(例えばコロイド状金粒子)に結合した試料に適切な抗IgGまたは抗IgM抗体(たとえば、抗ヒトまたは抗イヌ)が結合体パッド中に存在する。結合体パッドを通過する試料は、標識された抗体を可溶化し、そして試験試料中に存在する任意の抗ボレリア抗原抗体は、標識された抗体に結合し、そのような抗体複合体は、本発明の固定化されたボレリアペプチドにより試験部位で捕捉され、それにより正のシグナルを産生する。いずれの実施形態でも、装置は、結合体パッド中の標識されたペプチドまたは標識された抗体を認識する結合パートナーが固定化された対照部位(C)をさらに含み得る。 ボレリア抗原に対する抗体を検出するために用いることができるダブル抗原サンドイッチアッセイの線図である。この実施形態において、本発明のペプチドは、試験部位で好適な基質(例えば、ニトロセルロース膜、ELISAプレートのウェル)に固定化される。試験試料中の抗体は本発明の固定化されたペプチドにより結合される。適切なボレリア抗原に対する試験試料抗体は、次いで、試験部位で固定化されたペプチドの第1のセットと結合した抗体の存在を検出する、ディテクター分子(例えば、コロイド状金、ホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)、アルカリホスファターゼ(ALP))に結合した本発明のペプチドの第2のセットと結合する。
詳細な説明
本明細書中で用いられる場合、以下の用語は以下の意味を有する:
「抗原」という用語は、本明細書中で用いられる場合、抗体によって認識され得る分子を指す。抗原は、たとえば、ペプチドまたはその修飾形態であり得る。抗原は、1以上のエピトープを含み得る。
「エピトープ」という用語は、本明細書中で用いられる場合、抗体によって特異的に認識される抗原の一部である。エピトープは、たとえば、ペプチド(例えば、本発明のペプチド)の一部を含み得るか、またはペプチドの一部から構成され得る。エピトープは、直線状エピトープ、連続エピトープ、または立体構造エピトープであり得る。
「核酸」、「オリゴヌクレオチド」および「ポリヌクレオチド」という用語は、本明細書中で交換可能に用いられ、DNA、RNA、cDNA(1本鎖であるかまたは2本鎖であるかによらない)、ならびにそれらの化学修飾物を包含する。
本明細書中で用いられる一文字アミノ酸略語は、当該技術分野でのそれらの標準的な意味を有し、本明細書中で記載する全てのペプチド配列を、慣例に従って、N末端を左手に、そしてC末端を右手に記載する。
更なる用語は、必要に応じて、以下の詳細な説明で定義する。
組成物および装置
本発明は、一つには、ボレリアVlsEタンパク質のIR6ドメインにおけるある配列変異体は、広範囲のボレリア種に対する抗体応答のロバストな検出をもたらすという発見に基づく。したがって、一態様において、本発明は、ボレリア抗原を認識する抗体と結合することができるペプチドを提供する。
ある実施形態では、本発明のペプチドは、VlsE IR6ドメイン、またはその断片、および少なくとも1つ(例えば、2、3など)の他のボレリア抗原由来の配列(例えば、エピトープを含む配列)を含む。ある実施形態では、少なくとも1つの他のボレリア抗原は、表面抗原または、OspA、OspB、OspC、p41、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される抗原である。したがって、例えば、ある実施形態では、本発明のペプチドは、(i)VlsE IR6ドメイン、またはその断片、および(ii)OspAタンパク質のエピトープを含む配列、OspBタンパク質のエピトープを含む配列、OspCタンパク質のエピトープを含む配列、p41タンパク質のエピトープを含む配列、またはそのような配列の組み合わせを含む。他の実施形態において、本発明のペプチドは、(i)VlsE IR6ドメイン、またはその断片、(ii)OspCタンパク質のエピトープを含む配列、および(iii)p41タンパク質のエピトープを含む配列を含む。
ある実施形態では、本発明のペプチドは、配列番号1、M−K−X−X−D−X−I−A−A−X10−X11−V−L−X14−G−M−A−K−X19−G−X21−F−A−X24−X25(配列番号1)(ここで、Xは、RおよびQからなる群から選択されるアミノ酸であり、Xは、NおよびDからなる群から選択されるアミノ酸であり、Xは、NおよびEからなる群から選択されるアミノ酸であり、X10は、V、FおよびLからなる群から選択されるアミノ酸であり、X11は、IおよびMからなる群から選択されるアミノ酸であり、X14は、K、QおよびHからなる群から選択されるアミノ酸であり、X19は、N、QおよびEからなる群から選択されるアミノ酸であり、X21は、EおよびQからなる群から選択されるアミノ酸であり、X24は、I、V、YおよびWからなる群から選択されるアミノ酸であり、そしてX25は、KおよびRからなる群から選択されるアミノ酸である)の配列を含むかまたは配列番号1の配列から構成される。
ある実施形態では、本発明のペプチドは、Xが、RおよびQからなる群から選択されるアミノ酸であり、XがNであり、Xが、NおよびEからなる群から選択されるアミノ酸であり、X10が、V、FおよびLからなる群から選択されるアミノ酸であり、X11がIであり、X14が、K、QおよびHからなる群から選択されるアミノ酸であり、X19が、N、QおよびEからなる群から選択されるアミノ酸であり、X21がEであり、X24が、I、W、およびYからなる群から選択されるアミノ酸であり、そしてX25がKである、配列番号1の配列を含むかまたは配列番号1の配列から構成される。他の実施形態において、本発明のペプチドは、Xが、RおよびQからなる群から選択されるアミノ酸であり、XがDであり、Xが、NおよびEからなる群から選択されるアミノ酸であり、X10が、V、FおよびLからなる群から選択されるアミノ酸であり、X11が、IおよびMからなる群から選択されるアミノ酸であり、X14が、K、QおよびHからなる群から選択されるアミノ酸であり、X19が、N、QおよびEからなる群から選択されるアミノ酸であり、X21が、EおよびQからなる群から選択されるアミノ酸であり、X24が、I、W、およびYからなる群から選択されるアミノ酸であり、そしてX25がKである、配列番号1の配列を含むか、または配列番号1の配列から構成される。更に他の実施形態では、本発明のペプチドは、Xが、RおよびQからなる群から選択されるアミノ酸であり、XがDであり、Xが、NおよびEからなる群から選択されるアミノ酸であり、X10が、V、FおよびLからなる群から選択されるアミノ酸であり、X11が、IおよびMからなる群から選択されるアミノ酸であり、X14が、K、QおよびHからなる群から選択されるアミノ酸であり、X19が、N、QおよびEからなる群から選択されるアミノ酸であり、X21が、EおよびQからなる群から選択されるアミノ酸であり、X24が、I、W、およびYからなる群から選択されるアミノ酸であり、そしてX25がKまたはRである、配列番号1の配列を含むか、または配列番号1の配列から構成される。
ある実施形態では、本発明のペプチドは、M−K−R−N−D−N−I−A−A−V−I−V−L−K−G−M−A−K−N−G−E−F−A−I−K(配列番号3);M−K−R−D−D−N−I−A−A−V−I−V−L−K−G−M−A−K−N−G−E−F−A−I−K(配列番号4);M−K−R−N−D−N−I−A−A−V−M−V−L−K−G−M−A−K−N−G−E−F−A−I−K(配列番号5);M−K−R−D−D−N−I−A−A−V−M−V−L−K−G−M−A−K−N−G−E−F−A−I−K(配列番号6);M−K−R−N−D−N−I−A−A−V−I−V−L−K−G−M−A−K−N−G−E−F−A−V−K(配列番号7);M−K−R−D−D−N−I−A−A−V−I−V−L−K−G−M−A−K−N−G−E−F−A−V−K(配列番号8);M−K−R−N−D−N−I−A−A−V−M−V−L−K−G−M−A−K−N−G−E−F−A−V−K(配列番号9);M−K−R−D−D−N−I−A−A−V−M−V−L−K−G−M−A−K−N−G−E−F−A−V−K(配列番号10);M−K−R−N−D−N−I−A−A−V−I−V−L−K−G−M−A−K−N−G−E−F−A−W−K(配列番号11);M−K−R−D−D−N−I−A−A−V−I−V−L−K−G−M−A−K−N−G−E−F−A−W−K(配列番号12);M−K−R−N−D−N−I−A−A−V−M−V−L−K−G−M−A−K−N−G−E−F−A−W−K(配列番号13);M−K−R−D−D−N−I−A−A−V−M−V−L−K−G−M−A−K−N−G−E−F−A−W−K(配列番号14);M−K−R−N−D−N−I−A−A−V−I−V−L−K−G−M−A−K−N−G−E−F−A−Y−K(配列番号15);M−K−R−D−D−N−I−A−A−V−I−V−L−K−G−M−A−K−N−G−E−F−A−Y−K(配列番号16);M−K−R−N−D−N−I−A−A−V−M−V−L−K−G−M−A−K−N−G−E−F−A−Y−K(配列番号17);M−K−R−D−D−N−I−A−A−V−M−V−L−K−G−M−A−K−N−G−E−F−A−Y−K(配列番号18);M−K−R−N−D−N−I−A−A−V−I−V−L−K−G−M−A−K−N−G−Q−F−A−I−K(配列番号19);M−K−R−D−D−N−I−A−A−V−I−V−L−K−G−M−A−K−N−G−Q−F−A−I−K(配列番号20);M−K−R−N−D−N−I−A−A−V−M−V−L−K−G−M−A−K−N−G−Q−F−A−I−K(配列番号21);M−K−R−D−D−N−I−A−A−V−M−V−L−K−G−M−A−K−N−G−Q−F−A−I−K(配列番号22);M−K−R−N−D−N−I−A−A−V−I−V−L−K−G−M−A−K−N−G−Q−F−A−V−K(配列番号23);M−K−R−D−D−N−I−A−A−V−I−V−L−K−G−M−A−K−N−G−Q−F−A−V−K(配列番号24);M−K−R−N−D−N−I−A−A−V−M−V−L−K−G−M−A−K−N−G−Q−F−A−V−K(配列番号25);M−K−R−D−D−N−I−A−A−V−M−V−L−K−G−M−A−K−N−G−Q−F−A−V−K(配列番号26);M−K−R−N−D−N−I−A−A−V−I−V−L−K−G−M−A−K−N−G−Q−F−A−W−K(配列番号27);M−K−R−D−D−N−I−A−A−V−I−V−L−K−G−M−A−K−N−G−Q−F−A−W−K(配列番号28);M−K−R−N−D−N−I−A−A−V−M−V−L−K−G−M−A−K−N−G−Q−F−A−W−K(配列番号29);M−K−R−D−D−N−I−A−A−V−M−V−L−K−G−M−A−K−N−G−Q−F−A−W−K(配列番号30);M−K−R−N−D−N−I−A−A−V−I−V−L−K−G−M−A−K−N−G−Q−F−A−Y−K(配列番号31);M−K−R−D−D−N−I−A−A−V−I−V−L−K−G−M−A−K−N−G−Q−F−A−Y−K(配列番号32);M−K−R−N−D−N−I−A−A−V−M−V−L−K−G−M−A−K−N−G−Q−F−A−Y−K(配列番号33);またはM−K−R−D−D−N−I−A−A−V−M−V−L−K−G−M−A−K−N−G−Q−F−A−Y−K(配列番号34)の配列を含むか、またはこの配列から構成される。
他の実施形態において、本発明のペプチドは、M−K−R−N−D−N−I−A−A−V−I−V−L−K−G−M−A−K−N−G−E−F−A−I−K(配列番号35);M−K−Q−N−D−N−I−A−A−V−I−V−L−K−G−M−A−K−N−G−E−F−A−I−K(配列番号36);M−K−R−N−D−E−I−A−A−V−I−V−L−K−G−M−A−K−N−G−E−F−A−I−K(配列番号37);M−K−Q−N−D−E−I−A−A−V−I−V−L−K−G−M−A−K−N−G−E−F−A−I−K(配列番号38);M−K−R−N−D−N−I−A−A−F−I−V−L−K−G−M−A−K−N−G−E−F−A−I−K(配列番号39);M−K−Q−N−D−N−I−A−A−F−I−V−L−K−G−M−A−K−N−G−E−F−A−I−K(配列番号40);M−K−R−N−D−E−I−A−A−F−I−V−L−K−G−M−A−K−N−G−E−F−A−I−K(配列番号41);M−K−Q−N−D−E−I−A−A−F−I−V−L−K−G−M−A−K−N−G−E−F−A−I−K(配列番号42);M−K−R−N−D−N−I−A−A−L−I−V−L−K−G−M−A−K−N−G−E−F−A−I−K(配列番号43);M−K−Q−N−D−N−I−A−A−L−I−V−L−K−G−M−A−K−N−G−E−F−A−I−K(配列番号44);M−K−R−N−D−E−I−A−A−L−I−V−L−K−G−M−A−K−N−G−E−F−A−I−K(配列番号45);M−K−Q−N−D−E−I−A−A−L−I−V−L−K−G−M−A−K−N−G−E−F−A−I−K(配列番号46);M−K−R−N−D−N−I−A−A−V−I−V−L−Q−G−M−A−K−N−G−E−F−A−I−K(配列番号47);M−K−Q−N−D−N−I−A−A−V−I−V−L−Q−G−M−A−K−N−G−E−F−A−I−K(配列番号48);M−K−R−N−D−E−I−A−A−V−I−V−L−Q−G−M−A−K−N−G−E−F−A−I−K(配列番号49);M−K−Q−N−D−E−I−A−A−V−I−V−L−Q−G−M−A−K−N−G−E−F−A−I−K(配列番号50);M−K−R−N−D−N−I−A−A−F−I−V−L−Q−G−M−A−K−N−G−E−F−A−I−K(配列番号51);M−K−Q−N−D−N−I−A−A−F−I−V−L−Q−G−M−A−K−N−G−E−F−A−I−K(配列番号52);M−K−R−N−D−E−I−A−A−F−I−V−L−Q−G−M−A−K−N−G−E−F−A−I−K(配列番号53);M−K−Q−N−D−E−I−A−A−F−I−V−L−Q−G−M−A−K−N−G−E−F−A−I−K(配列番号54);M−K−R−N−D−N−I−A−A−L−I−V−L−Q−G−M−A−K−N−G−E−F−A−I−K(配列番号55);M−K−Q−N−D−N−I−A−A−L−I−V−L−Q−G−M−A−K−N−G−E−F−A−I−K(配列番号56);M−K−R−N−D−E−I−A−A−L−I−V−L−Q−G−M−A−K−N−G−E−F−A−I−K(配列番号57);M−K−Q−N−D−E−I−A−A−L−I−V−L−K−G−M−A−K−N−G−E−F−A−I−K(配列番号58);M−K−R−N−D−N−I−A−A−V−I−V−L−H−G−M−A−K−N−G−E−F−A−I−K(配列番号59);M−K−Q−N−D−N−I−A−A−V−I−V−L−H−G−M−A−K−N−G−E−F−A−I−K(配列番号60);M−K−R−N−D−E−I−A−A−V−I−V−L−H−G−M−A−K−N−G−E−F−A−I−K(配列番号61);M−K−Q−N−D−E−I−A−A−V−I−V−L−H−G−M−A−K−N−G−E−F−A−I−K(配列番号62);M−K−R−N−D−N−I−A−A−F−I−V−L−H−G−M−A−K−N−G−E−F−A−I−K(配列番号63);M−K−Q−N−D−N−I−A−A−F−I−V−L−H−G−M−A−K−N−G−E−F−A−I−K(配列番号64);M−K−R−N−D−E−I−A−A−F−I−V−L−H−G−M−A−K−N−G−E−F−A−I−K(配列番号65);M−K−Q−N−D−E−I−A−A−F−I−V−L−H−G−M−A−K−N−G−E−F−A−I−K(配列番号66);M−K−R−N−D−N−I−A−A−L−I−V−L−H−G−M−A−K−N−G−E−F−A−I−K(配列番号67);M−K−Q−N−D−N−I−A−A−L−I−V−L−H−G−M−A−K−N−G−E−F−A−I−K(配列番号68);M−K−R−N−D−E−I−A−A−L−I−V−L−H−G−M−A−K−N−G−E−F−A−I−K(配列番号69);またはM−K−Q−N−D−E−I−A−A−L−I−V−L−H−G−M−A−K−N−G−E−F−A−I−K(配列番号70)の配列を含むか、またはこの配列から構成される。
ある実施形態では、本発明のペプチドは、配列番号1の配列およびさらなるN末端ペプチド配列(例えば、N末端伸長)を含む。さらなるN末端ペプチド配列は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、20、25、またはそれ以上のアミノ酸を含み得る。ある実施形態では、N末端ペプチド配列は、約5〜約10、約10〜約15、約15〜約20、約20〜約25、約25〜約30、約30〜約40、または約40〜約50アミノ酸の長さを有する。さらなるN末端ペプチド配列は、天然配列であり得る。本明細書中で用いられる場合、「天然」配列は、天然に存在するボレリアVlsE配列、またはその変異体由来のペプチド配列である。ある実施形態では、ペプチド配列は、天然に存在するボレリアVlsE配列の断片である。ペプチド配列は、たとえば、VlsEの保存領域または非保存領域由来であり得る。ペプチド配列は、たとえば免疫優性エピトープなどのエピトープまたは宿主(例えば、ヒト、イヌなど)免疫系により認識可能な任意の他のエピトープを含み得る。VlsEタンパク質およびそれらのペプチドは、たとえば米国特許第6,475,492号、第6,660,274号、第6,719983号、および第6,740744号、米国特許出願第2009/0162875号、ならびに欧州特許第0894143号、第1012181号、第1171605号、および第1589109号(その内容は、参照により本明細書中に組み込まれる)中に記載されている。
変異体ポリペプチドは、配列番号1〜70で示されるペプチドと少なくとも約80、85、90、95、98、または99%同一であり、本発明のポリペプチドでもある。%配列同一性は、当該技術分野で認められている意味を有し、2つのポリペプチドまたはポリヌクレオチド配列間の同一性を測定するための方法は数多くある。例えば、Lesk, Ed., Computational Molecular Biology, Oxford University Press, New York, (1988);Smith, Ed., Biocomputing: Informatics And Genome Projects, Academic Press, New York, (1993);Griffin & Griffin, Eds., Computer Analysis Of Sequence Data, Part I, Humana Press, New Jersey, (1994);von Heinje, Sequence Analysis In Molecular Biology, Academic Press, (1987);およびGribskov & Devereux, Eds., Sequence Analysis Primer, M Stockton Press, New York, (1991)を参照。ポリヌクレオチドまたはポリペプチドを整列させる方法は、GCGプログラムパッケージ(Devereux et al., Nuc. Acids Res. 12:387 (1984))、BLASTP、BLASTN、FASTA (Atschul et al.、J Molec. Biol. 215:403 (1990))、ならびにSmithおよびWatermanの局所的相同性アルゴリズム(Adv. App. Math., 2:482−489 (1981))を使用するBestfitプログラム(Wisconsin Sequence Analysis Package, Version 8 for Unix, Genetics Computer Group, University Research Park, 575 Science Drive, Madison, Wis. 53711)をはじめとするコンピュータプログラムで体系化されている。例えば、FASTAアルゴリズムを利用するコンピュータプログラムALIGN(ギャップオープンペナルティ(−12)およびギャップ伸長ペナルティ(−2)でアフィンギャップ検索)を使用することができる。
配列アラインメントプログラムのいずれかを用いて、特定の配列が、例えば基準配列と約95%同一であるかどうかを判断する場合、パラメータは、同一性のパーセンテージが基準ポリヌクレオチドの全長にわたって算出されるように、そして基準ポリヌクレオチドにおけるヌクレオチドの総数の5%までの同一性におけるギャップが許容されるように、設定される。
ペプチド配列の変異体は、一つには、配列の既知特性に基づいて、当業者が容易に決定することができる。例えば、変異体ペプチドは、アミノ酸置換(例えば、保存的アミノ酸置換)および/または欠失(例えば、小さな単一アミノ酸の欠失、または2、3、4、5、10、15、20、もしくはそれ以上の連続したアミノ酸を含む欠失)を含み得る。したがって、ある実施形態では、天然ペプチド配列の変異体は、(i)1以上(例えば、2、3、4、5、6、もしくはそれ以上)の保存的アミノ酸置換、(ii)1以上(例えば、2、3、4、5、6、もしくはそれ以上)のアミノ酸の欠失、または(iii)それらの組み合わせにより、天然に存在する配列とは異なるものである。欠失アミノ酸は連続的であり得るか、または非連続的であり得る。保存的アミノ酸置換は、それらの側鎖および化学的性質で関連するアミノ酸のファミリー内で起こるものである。これらとしては、たとえば(1)酸性アミノ酸:アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩;(2)塩基性アミノ酸:リシン、アルギニン、ヒスチジン;(3)非極性アミノ酸:アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン;(4)非荷電極性アミノ酸:グリシン、アスパラギン、グルタミン、システイン、セリン、トレオニン、チロシン;(5)脂肪族アミノ酸:グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン(セリンおよびトレオニンは、場合によって、別に脂肪族−ヒドロキシルとして分類される);(6)芳香族アミノ酸:フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン;(7)アミドアミノ酸:アスパラギン、グルタミン;ならびに(9)硫黄含有アミノ酸:システインおよびメチオニンが挙げられる。たとえば、Biochemistry, 2nd ed., Ed. by L. Stryer, W H Freeman and Co.: 1981を参照。変異体ペプチドが好適であることを確認するための方法は、通常通りであり、慣例的である。
ペプチド配列の変異体は、先に定義したペプチド配列に関する変化を含む。例えば、既知エピトープを含む前述のペプチド配列は、一端もしくは両端で(たとえば約1〜3アミノ酸)延長または短縮することができ、および/または1、2、3、4またはそれ以上のアミノ酸を保存的アミノ酸などにより置換することができる。さらに、タンパク質の領域が対象のエピトープを含むと確認されているならば、研究者は、対象の領域を、オリジナルのラフな領域のエンドポイントから(たとえば、いずれかの方向に約5アミノ酸)「シフト」させて、活性を最適化することができる。
ある実施形態では、さらなるN末端ペプチド配列は、別のIR6ドメインペプチドを含む可能性があるか、または別のIR6ドメインペプチドから構成される可能性がある。他の実施形態において、天然配列は、天然ではVlsE IR6ドメインのN末端に隣接するVlsE配列である。
ある実施形態では、さらなるN末端ペプチド配列は非天然配列である。本明細書中で用いられる場合、「非天然」配列は、ボレリアタンパク質由来であるかどうかにかかわらず、天然VlsEペプチド配列以外の任意のタンパク質配列である。ある実施形態において、さらなるN末端ペプチド配列は、OspA、OspB、DbpA、鞭毛関連タンパク質FlaA(p37)およびFlaB(p41)、OspC(25kd)、BBK32、BmpA(p39)、p21、p39、p66またはp83などのボレリア抗原のエピトープを含む。他の微生物由来のポリペプチドまたはペプチドも用いることができる。
さらなるN末端ペプチド配列を含む本発明のペプチドは、感染後早期(例えば、感染の開始後1〜2週間以内)にボレリア感染を診断するために設計することができる。その発現が感染の初期段階で認識された、(例えば、感染後早期にそれに対するIgM抗体が現れる)病原性ボレリアタンパク質には、OspC、BBK32、鞭毛関連タンパク質FlaB(p41)、および度合いは少ないが、BmpA(p39)、および鞭毛関連タンパク質FlaA(p37)が含まれる。ポリペプチドまたはそれらのポリペプチド由来のペプチドは、早期感染についてのアッセイに好適である。例えば、早期感染の診断に用いることができるいくつかの好適な直線状エピトープとしては、Jobe et al. (2003) Clin Diagn Lab Immunol 10, 573−8)(その内容は、参照により本明細書中に組み込まれる)により報告されているように、OspC中のペプチド:PVVAESPKKP(配列番号71)、ILMTLFLFISCNNS(配列番号72)、ならびにアミノ酸161および210の間に含まれる1以上のエピトープが挙げられる。米国特許第6,716,574号(その内容は、参照により本明細書中に組み込まれる)で記載されるOspCペプチドも用いることができる。主な架橋反応性エピトープを含まないことが示されている他の好適な領域は、残基120〜235などFlaB(p41)で同定されている。たとえば、Crother et al. ((2003) Infect. Immun. 71, 3419−3428;Wang et al. (1999)) Clin Microbial Rev 12, 633−653;ならびに米国特許第5,618,533号、第5,643,733号、第5,643,751号、第5,932,220号、および第6,617,441号を参照(そのそれぞれの内容は、参照により本明細書中に組み込まれる)。直線状または立体構造エピトープのいずれかを有する他のペプチドは当該技術分野で公知である。たとえばOspC、BBK32またはDbpAの可変領域からさらなる非天然エピトープ配列を同定する方法は、たとえば、US2009/0162875で検討されている。
ある実施形態では、さらなるN末端ペプチド配列はOspC由来である。例えば、ある実施形態において、さらなるN末端ペプチド配列は、配列番号73の配列、n−n−S−P−n−n−P(配列番号73)またはその断片(例えば、C末端断片)であり、ここで、nは、AおよびVからなる群から選択されるアミノ酸であり、nは、EおよびDからなる群から選択されるアミノ酸であり、nは、KおよびRからなる群から選択されるアミノ酸であり、そしてnは、KおよびRからなる群から選択されるアミノ酸である。
ある実施形態では、さらなるN末端ペプチド配列は配列の組み合わせである。例えば、さらなるN末端ペプチド配列は、天然、非天然配列、またはそのような配列の任意の組み合わせ(例えば、2以上の天然配列、2以上の非天然配列、天然および非天然配列など)を含み得る。
ある実施形態では、本発明のペプチドは、配列番号1により定義される配列を含み、そしてさらなるC末端配列をさらに含む。さらなるC末端ペプチド配列は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、20、25、またはそれ以上のアミノ酸を含み得る。さらなるC末端ペプチド配列は、天然配列であり得る。例えば、ある実施形態では、さらなるC末端ペプチド配列は、別のIR6ドメインペプチドを含み得るか、または別のIR6ドメインペプチドから構成され得る。他の実施形態において、天然配列は、天然ではVlsE IR6ドメインのC末端に隣接するVlsE配列である。
ある実施形態では、さらなるC末端ペプチド配列は非天然配列である。ある実施形態では、さらなるC末端ペプチド配列は、前述のように、OspA、OspB、DbpA、鞭毛関連タンパク質FlaA(p37)およびFlaB(p41)、OspC(25kd)、BBK32、BmpA(p39)、p21、p39、p66またはp83などのボレリア抗原のエピトープを含む。他の微生物由来のポリペプチドまたはペプチドも用いることができる。
ある実施形態では、さらなるC末端ペプチド配列は、FlaB(p41)由来である。例えば、ある実施形態では、さらなるC末端ペプチド配列は、配列番号74の配列、V−c−E−G−c−Q−Q−E−G−A−Q−Q−P−S(配列番号74)またはその断片(例えば、N末端断片)である(ここで、cは、QおよびRからなる群から選択されるアミノ酸であり、そしてcは、VおよびAからなる群から選択されるアミノ酸である)。他の実施形態において、さらなるC末端ペプチド配列は、配列番号76の配列、A−V−c−E−G−c−Q−Q−E−G−A−Q−Q−P−S(配列番号76)またはその断片(例えば、N末端断片)である(ここで、cは、QおよびRからなる群から選択されるアミノ酸であり、そしてcは、VおよびAからなる群から選択されるアミノ酸である)。
ある実施形態では、さらなるC末端ペプチド配列は、配列の組み合わせである。例えば、さらなるC末端ペプチド配列は、天然、非天然配列、またはそのような配列の任意の組み合わせ(例えば、2以上の天然配列、2以上の非天然配列、天然および非天然配列など)を含み得る。
ある実施形態では、本発明のペプチドは、配列番号1により定義される配列を含み、さらなるN末端ペプチド配列およびさらなるC末端ペプチド配列を更に含む。さらなるN末端およびC末端ペプチド配列は前記のとおりであり得る。本発明のペプチドは、完全長VlsEタンパク質から構成されない。しかし、ある実施形態では、本発明のペプチドは、完全長VlsEタンパク質を含み得る。他の実施形態において、本発明のペプチドは完全長VlsEタンパク質を含まない。
前記配列に加えて、さらなるN末端およびC末端配列は、イムノアッセイ(例えば、ELISAアッセイ、ラテラルフローイムノアッセイ、凝集アッセイなど)での検出のために本発明のペプチドをより良好に提示するように設計されたフレキシブル配列を含む可能性があるか、またはフレキシブル配列から構成される可能性がある。そのようなフレキシブル配列は、当業者によって容易に同定され得る。
ある実施形態では、本発明のペプチドは、配列番号2、n−n−n−n−n−n−n−Q−D−n10−M−K−X13−X14−D−X16−I−A−A−X20−X21−V−L−X24−G−M−A−K−X29−G−X31−F−A−X34−X35−D−N−E−c39−D−c41−A−E−c44−G(配列番号2)(ここで、nは、NおよびDからなる群から選択されるアミノ酸であり、nは、NおよびDからなる群から選択されるアミノ酸であり、nは、AおよびVからなる群から選択されるアミノ酸であり、nは、AおよびVからなる群から選択されるアミノ酸であり、nは、AおよびVからなる群から選択されるアミノ酸であり、nは、FおよびYからなる群から選択されるアミノ酸であり、nは、SおよびTからなる群から選択されるアミノ酸であり、n10は、D、E、Q、およびNからなる群から選択されるアミノ酸であり、X13は、RおよびQからなる群から選択されるアミノ酸であり、X14は、NおよびDからなる群から選択されるアミノ酸であり、X16は、NおよびEからなる群から選択されるアミノ酸であり、X20は、V、FおよびLからなる群から選択されるアミノ酸であり、X21は、IおよびMからなる群から選択されるアミノ酸であり、X24は、K、QおよびHからなる群から選択されるアミノ酸であり、X29は、N、QおよびEからなる群から選択されるアミノ酸であり、X31は、EおよびQからなる群から選択されるアミノ酸であり、X34は、I、V、YおよびWからなる群から選択されるアミノ酸であり、X35は、KおよびRからなる群から選択されるアミノ酸であり、c39は、HおよびDからなる群から選択されるアミノ酸であり、c41は、KおよびRからなる群から選択されるアミノ酸であり、そしてc44は、KおよびRからなる群から選択されるアミノ酸である)の配列を含むか、またはこの配列から構成される。ある関連する実施形態では、n10は、D、Q、およびNからなる群から選択されるアミノ酸であり、X14はNであり、X21はIであり、X31はEであり、X34は、I、W、およびYからなる群から選択されるアミノ酸であり、そしてX35はKである。他の関連する実施形態では、n10は、QおよびNからなる群から選択されるアミノ酸であり、X14はNであり、X21はIであり、X31はEであり、X34は、I、W、およびYからなる群から選択されるアミノ酸であり、そしてX35はKである。他の関連する実施形態では、n10は、D、Q、およびNからなる群から選択されるアミノ酸であり、X14はDであり、そしてX34は、I、W、およびYからなる群から選択されるアミノ酸である。更に別の関連する実施形態では、n10は、QおよびNからなる群から選択されるアミノ酸であり、X14はDであり、そしてX34は、I、W、およびYからなる群から選択されるアミノ酸である。
ある実施形態では、本発明のペプチドは、配列番号2により定義される配列を含み、さらなるN末端ペプチド配列、さらなるC末端ペプチド配列、またはそれらの組み合わせを更に含む。さらなるN末端およびC末端ペプチド配列は前記のとおりであり得る。
ある実施形態では、本発明のペプチドは、25以上(例えば、26、27、28、29、またはそれ以上)のアミノ酸残基を含むか、または25以上のアミノ酸残基から構成される。ある実施形態では、本発明のペプチドは、30以上(例えば、31、32、33、34、またはそれ以上)のアミノ酸残基を含むか、または30以上のアミノ酸残基から構成される。ある実施形態では、本発明のペプチドは、35以上(例えば、36、37、38、39、またはそれ以上)のアミノ酸残基を含むか、または35以上のアミノ酸残基から構成される。ある実施形態では、本発明のペプチドは、40以上(例えば、41、42、43、44、またはそれ以上)のアミノ酸残基を含むか、または40以上のアミノ酸残基から構成される。ある実施形態では、本発明のペプチドは、45以上(例えば、46、47、48、49、またはそれ以上)のアミノ酸残基を含むか、または45以上のアミノ酸残基から構成される。ある実施形態では、本発明のペプチドは、50以上(例えば、51、52、53、54、またはそれ以上)のアミノ酸残基を含むか、または50以上のアミノ酸残基から構成される。ある実施形態では、本発明のペプチドは、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、またはそれ以上のアミノ酸残基を含むか、またはこれから構成される。
ある実施形態では、本発明のペプチドは、本明細書中に記載されるペプチド配列のエピトープを含む。例えば、ある実施形態では、本発明のペプチドは、配列番号1〜70からなる群から選択される配列のエピトープを含む。
ある実施形態では、本発明のペプチドは、本明細書中に記載されるペプチド配列の断片を含む。例えば、ある実施形態では、本発明のペプチドは、配列番号1〜70からなる群から選択される配列の断片を含む。断片は、例えば少なくとも5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、または44アミノ酸の長さであり得る。断片は連続的であり得るか、または1以上の欠失(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上のアミノ酸残基の欠失)を含み得る。ある実施形態では、断片は、米国特許第6,475,492号、第6,660,274号、第6,719983号、または第6,740744号、米国特許出願第2009/0162875号、または欧州特許第0894143号、第1012181号、第1171605号、または第1589109号で記載されている配列を含む。ある実施形態では、断片は、米国特許第6,475,492号、第6,660,274号、第6,719983号、および第6,740744号、米国特許出願第2009/0162875号、および欧州特許第0894143号、第1012181号、第1171605号、および第1589109号の1以上で記載される配列から構成されない。本明細書中に記載されるペプチド配列の断片を含む本発明のペプチドは、さらなるN末端ペプチド配列、さらなるC末端ペプチド配列、またはそれらの組み合わせをさらに含み得る。さらなるN末端およびC末端ペプチド配列は前記のとおりであり得る。
さらなるN末端またはC末端ペプチド配列を含む本発明のペプチドは、ペプチド(例えば、配列番号1もしくは2のペプチド、またはその断片)をさらなるN末端もしくはC末端ペプチド配列と連結するリンカーを更に含み得る。リンカーは、例えばペプチドスペーサーであり得る。そのようなスペーサーは、例えば、約1〜5(例えば、約3)個のアミノ酸残基、好ましくは非荷電アミノ酸、例えばグリシンもしくはアラニンなどの脂肪族残基から構成される可能性がある。一実施形態において、スペーサーは、トリプレットグリシンスペーサーである。別の実施形態において、スペーサーはトリプレットアラニンスペーサーである。さらに別の実施形態において、スペーサーはグリシン残基およびアラニン残基の両方を含む。あるいは、リンカーは、化学(すなわち非ペプチド)リンカーであり得る。
ある実施形態では、本発明のペプチドは、合成化学によって産生される(すなわち、「合成ペプチド」)。他の実施形態において、本発明のペプチドは生物学的に(すなわち、リボソームなどの細胞機構により)産生される。ある実施形態では、本発明のペプチドは単離される。本明細書中で用いられる場合、「単離された」ペプチドは、合成的または生物学的のいずれかで産生され、次いでペプチドを産生するために使用される化学物質および/または細胞機構から、少なくとも部分的に精製されたペプチドである。ある実施形態では、本発明の単離されたペプチドは実質的に精製される。「実質的に精製された」という用語は、本明細書中で用いられる場合、細胞物質(タンパク質、脂質、炭水化物、核酸など)、培地、化学前駆体、ペプチドの合成で使用される化学物質、またはそれらの組み合わせが実質的にない、ペプチドなどの分子を指す。実質的に精製されたペプチドは、約40%未満、30%、25%、20%、15%、10%、5%、2%、1%以下のペプチドの合成で用いられる細胞物質、培地、他のポリペプチド、化学前駆体、および/または化学物質を有する。したがって、実質的に純粋なペプチドなどの分子は、対象の分子の少なくとも約60%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%、または99%(乾燥重量規準)であり得る。本発明の単離されたペプチドは、たとえばキットの一部として、水、緩衝液の中、または再構成のために準備されている乾燥形態であり得る。本発明の単離されたペプチドは、薬剤的に許容される塩の形態であり得る。本発明のペプチドと塩を形成することができる好適な酸および塩基は、当業者に周知であり、無機および有機酸および塩基を含む。
ある実施形態では、本発明のペプチドはアフィニティー精製される。例えば、ある実施形態では、本発明のペプチドは、それらが抗ボレリア抗体(例えば、VlsEタンパク質および、場合によって他のボレリア抗原に対する抗体)と結合する能力を利用して、そのような抗体を本発明のペプチドと接触させて、ペプチド−抗体複合体が形成され得るようにし、このペプチド−抗体複合体を洗浄して不純物を除去し、次いでペプチドを抗体から溶出させることにより精製される。抗体を、たとえば固体支持体に付着させることができる。アフィニティー精製の方法は、当業者に周知であり、日常的である。
ある実施形態では、本発明のペプチドを修飾する。本発明のペプチドは、熱および/または洗浄剤(例えば、SDS)での変性によるなど、種々の技術により修飾することができる。あるいは、本発明のペプチドを、1以上のさらなる部分との会合により修飾することができる。会合は共有または非共有であり得、そして、例えば、リシンもしくはシステインなどの末端アミノ酸リンカー、化学カップリング剤、またはペプチド結合によるものであり得る。さらなる部分は、例えば、リガンド、リガンド受容体、融合パートナー、検出可能な標識、酵素、またはペプチドを固定化する基質であり得る。
本発明のペプチドを、リガンド、たとえばビオチン(例えば、システインもしくはリシン残基による)、脂質分子(例えば、システイン残基による)、またはキャリアタンパク質(例えば、血清アルブミン、免疫グロブリンFcドメイン(たとえば、システインまたはリシン残基による))に結合させることができる。ビオチンなどのリガンドとの結合は、ペプチドをリガンド受容体、たとえばアビジン、ストレプトアビジン、ポリマーストレプトアビジン(たとえば、US2010/0081125およびUS2010/0267166(どちらも参照により本明細書中に組み込まれる)を参照)、またはニュートラビジンと会合させるために有用であり得る。アビジン、ストレプトアビジン、ポリマーストレプトアビジン、ニュートラビジンを、次に、シグナリング部分(例えば、可視化できる部分、例えばコロイド状金、蛍光部分、または酵素(ホースラディッシュペルオキシダーゼもしくはアルカリホスファターゼ)あるいは固体基質(例えば、Immobilonまたはニトロセルロース膜)に結合させることができる。あるいは、本発明のペプチドをアビジン、ストレプトアビジン、ポリマーストレプトアビジン、またはニュートラビジンなどのリガンド受容体と融合または連結させ、それによりペプチドと対応するリガンド、たとえばビオチンおよびそれに結合した任意の部分(例えば、シグナリング部分)または固体基質との会合を促進することができる。他のリガンド−受容体対の例は、当該技術分野で周知であり、同様に用いることができる。
本発明のペプチドを、精製の改善、宿主細胞におけるペプチドの発現の増強、検出の支援、ペプチドの安定化などのために使用することができる融合パートナー(例えば、ペプチドまたは他の部分)に融合させることができる。融合パートナーに好適な化合物の例としては、キャリアタンパク質(例えば、血清アルブミン、免疫グロブリンFcドメイン)、ベータ−ガラクトシダーゼ、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ、ヒスチジンタグなどを挙げることができる。融合は、例えばペプチド結合によって達成することができる。例えば、本発明のペプチドおよび融合パートナーは融合タンパク質であり得、さらなるN末端およびC末端ペプチド配列に関連して前述したように、インフレームで直接融合させることができるか、またはペプチドリンカーを含むことができる。
加えて、本発明のペプチドは、種々の既知化学基または分子のいずれかを含むように修飾することができる。そのような修飾としては、グリコシル化、アセチル化、アシル化、ADP−リボシル化、アミド化、ポリエチレングリコールに対する共有結合(例えば、ペグ化)、フラビンの共有結合、ヘム部分の共有結合、ヌクレオチドまたはヌクレオチド誘導体の共有結合、脂質または脂質誘導体の共有結合、ホスファチジルイノシトールの共有結合、架橋、環化、ジスルフィド結合形成、脱メチル化、共有架橋結合の形成、シスチンの形成、ピログルタミン酸塩の形成、ホルミル化、ガンマカルボキシル化、グリコシル化、GPIアンカー形成、ヒドロキシル化、ヨウ素化、メチル化、ミリストイル化、酸化、タンパク質分解処理、リン酸化、プレニル化、ラセミ化、セレノイル化、硫酸化、ユビキチン化、脂肪酸での修飾、アルギニル化などのトランスファーRNAにより媒介されたアミノ酸のタンパク質への付加などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。アミノ酸(非天然アミノ酸を含む)の類似体および置換結合を有するペプチドも含まれる。本明細書中で検討される配列のいずれかから構成される本発明のペプチドは、検討される修飾のいずれかにより修飾することができる。そのようなペプチドもやはりアミノ酸から「構成される」。
前述の修飾は当業者に周知であり、科学文献で非常に詳細に記載されている。いくつかの特に一般的な修飾、グリコシル化、脂質結合、硫酸化、グルタミン酸残基のガンマ−カルボキシル化、ヒドロキシル化およびADP−リボシル化は、例えば、Proteins−Structure and Molecular Properties, 2nd ed., T. E. Creighton, W.H. Freeman and Company, New York (1993)などの多くの基本的なテキストで記載されている。Wold, F., Posttranslational Covalent Modification of Proteins, B. C. Johnson, Ed., Academic Press, New York 1−12 (1983);Seifter et al. (1990) Meth. Enzymol. 182:626−646およびRattan et al. (1992) Ann. N.Y. Acad. Sci. 663:48−62など、このテーマに関して多くの詳細な総説が入手可能である。
ある実施形態では、本発明のペプチドは、固体または半固体支持体などの基質に付着しているか、または基質上に固定化されている。結合は、共有または非共有であり得、共有または非共有結合を可能にするペプチド、たとえば担体、支持体または表面に付着している成分に対して高親和性を有する部分と結合する部分により促進される可能性がある。例えば、ペプチドは、ビオチンなどのリガンドと結合する可能性があり、表面と関連する成分は、アビジンなどの対応するリガンド受容体であり得る。ペプチドは、イムノアッセイ中に抗体を含む試料の添加前もしくは添加後のいずれかに、基質に付着させることができるか、または基質上に固定化することができる。
ある実施形態では、基質は、ビーズ、たとえばコロイド粒子(例えば、金、銀、白金、銅、金複合体、他の軟質金属、コア・シェル構造粒子、もしくは中空金ナノスフェアから作製されたコロイド状ナノ粒子)または他の種類の粒子(例えば、磁気ビーズあるいはシリカ、ラテックス、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアクリレート、もしくはPVDFを含む粒子またはナノ粒子)である。そのような粒子は、標識(例えば、比色用、化学発光、または蛍光標識)を含む可能性があり、イムノアッセイ中にペプチドの位置を可視化するために有用であり得る。ある実施形態では、本発明のペプチドの末端システインを用いて、ペプチドを金、銀、白金、銅、金複合体、他の軟質金属などから作製されたナノ粒子に直接結合させる。
ある実施形態では、基質は、ドットブロットまたはラテラルフローイムノアッセイ装置中の流路である。例えば、ペプチドを、PVDF膜(例えば、Immobilon(商標)膜)、ニトロセルロース膜、ポリエチレン膜、ナイロン膜、または類似の種類の膜などの多孔質膜に付着させるか、または多孔質膜上に固定化することができる。
ある実施形態では、基質は分析ローター中の流路である。他の実施形態において、基質は、管もしくはウェル、例えば、ELISAアッセイでの使用に好適なプレート(例えば、マイクロタイタープレート)中のウェルである。そのような基質は、ガラス、セルロース系材料、ポリエチレン、ポリプロピレン、もしくはポリエステルなどの熱可塑性ポリマー、粒子状物質から構成される焼結構造(例えば、ガラスまたは種々の熱可塑性ポリマー)、またはニトロセルロース、ナイロン、ポリスルホンなどから構成されるキャスト膜フィルムを含み得る。基質は、通常、多孔性ポリエチレンとして知られるポリエチレンの焼結微粒子、例えば、Chromex Corporation(ニューメキシコ州アルバカーキ)製の0.2〜15ミクロンの多孔性ポリエチレンであり得る。これらの基質材料はすべて、フィルム、シート、もしくはプレートなどの好適な形状で使用することができるか、あるいはそれらを、紙、ガラス、プラスチックフィルム、もしくは織物などの適切な不活性担体にコーティングまたは接着または積層することができる。ペプチドを固相上に固定化するための好適な方法としては、イオン性、疎水性、共有結合性相互作用などが挙げられる。
したがって、別の態様において、本発明は装置を提供する。ある実施形態では、装置はイムノアッセイを実施するために有用である。例えば、ある実施形態では、装置はラテラルフローイムノアッセイ装置である。他の実施形態において、装置は分析ローターである。他の実施形態において、装置はドットブロットである。他の実施形態において、装置は、例えば、ELISAアッセイに好適なプレート中の管またはウェルである。さらに他の実施形態では、装置は、電気化学的センサー、光学的センサー、または光電式センサーである。
ある実施形態では、装置は本発明のペプチドを含む。他の実施形態において、装置は、異なる本発明のペプチドの混合物を含む。例えば、ある実施形態では、装置は、2、3、4、またはそれ以上の異なる本発明のペプチドを含む。ある実施形態では、ペプチドまたは混合物中の各ペプチドは、配列番号1または2の配列を含む。ある実施形態では、ペプチドは装置に付着しているかまたは装置上に固定化されている。
別の態様において、本発明は、1以上の本発明のペプチドを含む組成物を提供する。例えば、ある実施形態では、本発明は、配列番号1の配列を含むペプチド、配列番号2の配列を含むペプチド、またはその混合物を含む組成物を提供する。ある実施形態では、組成物は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、40、50、60、70、80、90、100、150、200、250、300、400、500、またはそれ以上のペプチド(例えば、配列番号1または配列番号2によって定義されるすべての可能なペプチド)の混合物を含む。ある実施形態では、ペプチドは、本明細書中で記載されるように、(例えば、1以上のさらなる部分との会合により)修飾される。
ある実施形態では、当該組成物は、1以上の本発明のペプチドおよび1以上のさらなるペプチド、たとえばボレリアペプチドもしくは抗原、1以上の感染性ボレリア種由来のペプチドもしくは抗原、またはライム病の1以上の原因物質由来のペプチドもしくは抗原を含む。ボレリアペプチドまたは抗原は、本明細書中に記載される任意のボレリアペプチドもしくは抗原(例えば、OspA、OspB、DbpA、鞭毛関連タンパク質FlaA(p37)およびFlaB(p41)、OspC(25kd)、BBK32、BmpA(p39)、p21、p39、p66、p83、もしくはVlsEタンパク質)、またはその任意の断片もしくはエピトープであり得る。いくつかの好適なボレリアペプチドは、たとえば米国特許出願第2009/0162875号で記載されている。組み合わせは、個々のペプチドもしくはポリペプチドのカクテル(単純混合物)を含み得、または融合ペプチドもしくはポリペプチド(例えば、多量体ペプチド)の形態であり得るか、またはペプチドはデンドリマー(例えば、MAPS構造においてと同様)により、場合によって連結残基(たとえばリシン残基)を介して連結される可能性がある。本発明のペプチドを、そのN末端またはC末端で別の好適なペプチドに融合させることができる。2コピー以上の本発明のペプチドを、単独で、または1以上のさらなるペプチドと組み合わせて、互いに結合させることができる。融合および非融合ペプチドまたはポリペプチドの組み合わせを用いることができる。一実施形態において、さらなるペプチドは、ボレリアペプチドもしくは抗原由来のB細胞および/またはT細胞エピトープ、感染性ボレリア種由来のペプチドもしくは抗原、あるいはライム病の原因物質由来のペプチドもしくは抗原を含む。
別の態様において、本発明は、本発明のペプチドをコード化する配列を含む核酸を提供する。本発明の核酸は全微生物ゲノムよりも少ないゲノムを含み、1本鎖または2本鎖であり得る。核酸は、RNA、DNA、cDNA、ゲノムDNA、化学的に合成されたRNAもしくはDNAまたはそれらの組み合わせであり得る。核酸は、タンパク質、脂質、および他のポリヌクレオチドなどの他の成分を含まないように精製することができる。例えば、核酸は、50%、75%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%精製することができる。本発明の核酸は本明細書中に記載されるペプチドをコード化する。ある実施形態では、核酸は、配列番号1〜70の配列、またはその組み合わせを有するペプチドをコード化する。本発明の核酸は、他のヌクレオチド配列、たとえばリンカーをコードする配列、シグナル配列、TMRストップトランスファー配列、膜貫通ドメイン、またはタンパク質精製で有用なリガンド、たとえばグルタチオン−S−トランスフェラーゼ、ヒスチジンタグ、およびブドウ球菌タンパク質Aを含む可能性がある。
本発明の核酸を単離することができる。「単離された」核酸は、天然では結合する5'および3'フランキングゲノム配列の一方または両方と直接隣接しないものである。単離された核酸は、たとえば、任意の長さの組換えDNA分子であり得る。ただし、天然では、天然に存在するゲノム中の組換えDNA分子に直接隣接して見いだされる核酸配列が除去されているかまたは存在しないものとする。単離された核酸は、天然に存在しない核酸分子も含む。本発明の核酸は、免疫原性ペプチドをコード化する断片も含み得る。本発明の核酸は、完全長ポリペプチド、ペプチド断片、および変異体または融合ペプチドをコード化することができる。
本発明の核酸を、少なくとも一部では、例えば、感染した個体からの血液、血清、唾液、または組織などの生物試料中に存在する核酸配列から単離することができる。核酸は、例えば、自動合成装置を用いて、実験室で合成することもできる。PCRなどの増幅法を用いて、核酸を、少なくとも一部では、ポリペプチドをコード化するゲノムDNAまたはcDNAのいずれかから増幅することができる。
本発明の核酸は、天然に存在するポリペプチドのコーディング配列を含み得るか、または天然に存在しない改変された配列をコード化することができる。所望により、核酸を、例えば、複製起点、プロモーター、エンハンサー、または宿主細胞において本発明のポリヌクレオチドの発現を引き起こす他の調節エレメントをはじめとする発現制御エレメントを含む発現ベクター中にクローンすることができる。発現ベクターは、例えば、pBR322、pUC、もしくはColE1などのプラスミド、またはアデノウイルス2型ベクターもしくは5型ベクターなどのアデノウイルスベクターであり得る。場合によって、これらに限定されるものではないが、シンドビスウイルス、シミアンウイルス40、アルファウイルスベクター、ポックスウイルスベクター、ならびにサイトメガロウイルスおよびレトロウイルスベクター、たとえばネズミ肉腫ウイルス、マウス乳ガンウイルス、モロニーネズミ白血病ウイルス、およびラウス肉腫ウイルスをはじめとする他のベクターを用いることができる。ミニ染色体、たとえばMCおよびMC1、バクテリオファージ、ファージミド、酵母人工染色体、細菌人工染色体、ウイルス粒子、ウイルス様粒子、コスミド(ファージラムダcos部位が挿入されているプラスミド)およびレプリコン(細胞中で自身の制御下で複製できる遺伝因子)も用いることができる。
発現制御配列に機能的に連結されたポリヌクレオチドを調製し、宿主細胞においてそれらを発現する方法は、当該技術分野で周知である。たとえば、米国特許第4,366,246号を参照。ポリヌクレオチドの転写および/または翻訳を引き起こす1以上の発現制御エレメントに隣接または近接した位置にある場合に、本発明の核酸は機能的に連結される。
したがって、例えば、本発明のペプチドを、通常の遺伝子操作技術にしたがって組換え的に産生することができる。本発明の組換えペプチドを産生するために、ペプチドをコード化する核酸を好適な発現系に挿入する。一般的に、選択されたペプチドをコード化するポリヌクレオチド配列が発現制御配列に機能的に連結されて、当該ペプチドの発現が可能になる、組換え分子またはベクターが構築される。例えば、細菌、ウイルス、酵母、真菌、昆虫またはほ乳動物発現系を含むベクターをはじめとする多種の適切な発現ベクターが当該技術分野で公知である。そのような発現ベクターを得る方法および使用する方法は周知である。本発明の組成物または方法について用いられるこれらの分子生物学技術のガイダンスについては、例えば、Sambrook et al., Molecular Cloning, A Laboratory Manual, current edition, Cold Spring Harbor Laboratory, New York;Miller et al, Genetic Engineering,8:277−298 (Plenum Press, current edition)、Wu et al., Methods in Gene Biotechnology (CRC Press, New York, N.Y., current edition), Recombinant Gene Expression Protocols, in Methods in Molecular Biology, Vol. 62, (Tuan, ed., Humana Press, Totowa, N.J., current edition)、およびCurrent Protocols in Molecular Biology, (Ausabel et al, Eds.,) John Wiley & Sons, NY (current edition)、ならびにそれらの引用文献を参照。
したがって、本発明は、本発明の核酸を含むベクター、およびそのようなベクターを含む宿主細胞も提供する。ある実施形態では、ベクターはシャトルベクターである。他の実施形態において、ベクターは、発現ベクター(例えば、細菌または真核生物発現ベクター)である。ある実施形態では、宿主細胞は細菌細胞である。他の実施形態において、宿主細胞は真核生物細胞である。
この方法による本発明のトランスフェクションの組換え核酸またはベクターに好適な宿主細胞または細胞系には細菌細胞が含まれる。例えば、大腸菌(E. coli)の種々の株(例えば、HB101、MC1061)がバイオテクノロジーの分野で宿主細胞として周知である。枯草菌(B. subtilis)、シュードモナス属(Pseudomonas)、ストレプトマイセス属(Streptomyces)、および他の桿菌などの種々の株もこの方法で用いることができる。あるいは、本発明のペプチドは、通常の手順を用いて、酵母、昆虫、ほ乳動物、または他の細胞型で発現することができる。
本発明は、組換えペプチドまたはポリペプチドを産生するための方法であって、例えば、エレクトロポレーションなどの通常の手段により、本発明のポリヌクレオチドを含む少なくとも1つの発現ベクターで、発現制御配列(例えば、転写調節配列)の制御下で宿主細胞をトランスフェクトまたは形質転換する工程を含む方法も提供する。トランスフェクトまたは形質転換された宿主細胞を次いで、ペプチドまたはポリペプチドの発現を可能にする条件下で培養する。発現されたペプチドまたはポリペプチドは、細胞から(または細胞外で発現される場合は培地から)、HPLC、FPLCなどを用いた順相もしくは逆相などの液体クロマトグラフィー、無機リガンドまたはモノクローナル抗体などを用いたアフィニティークロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー、固定化金属キレートクロマトグラフィー、ゲル電気泳動などをはじめとする当業者に公知の適切な手段により、回収、単離、そして場合により精製される。当業者は、本発明の範囲から逸脱することなく、最も適切な単離および精製技術を選択することができる。当業者は、例えば、ポリアクリルアミドゲル電気泳動(例えば、SDS−PAGE)、キャピラリー電気泳動、カラムクロマトグラフィー(例えば、高性能液体クロマトグラフィー(HPLC))、またはアミノ末端アミノ酸分析をはじめとする標準的方法を用いることにより、ペプチドまたはポリペプチドの純度を測定することができる。
方法
別の態様において、本発明は、試料においてボレリア抗原のエピトープに対する抗体を検出する方法を提供する。ある実施形態では、当該方法は、試料を本発明のペプチドと接触させる工程、および、該ペプチドを含む抗体−ペプチド複合体の形成を検出する工程であって、該複合体の形成が、前記試料中のボレリア抗原のエピトープに対する抗体の存在を表す工程を含む。ある実施形態では、ボレリア抗原は感染性ボレリア種由来である。ある実施形態では、ボレリア抗原は、病原性ボレリア種、たとえば狭義のボレリア・ブルグドルフェリ(Borrelia burgdorferi sensu stricto)、ボレリア・アフゼリ、またはボレリア・ガリニ由来である。ライム病に関与するボレリアの他の種、たとえばB.ルシタニアエ(lusitaniae)およびB.バライシアナエ(valaisianae)も、本発明のペプチドと特異的に反応できる抗体を誘導するならば、本発明の方法を用いて検出することができる。したがって、「病原性ボレリア」という用語は、本明細書中で用いられる場合、ライム病を引き起こす任意のそのようなボレリア種を指すと理解されるべきである。
ある実施形態では、当該方法は、試料を、2、3、4、またはそれ以上(例えば、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、40、50、60、70、80、90、100、150、200、250、300、400、500、またはそれ以上)の異なる本発明のペプチドの混合物と接触させる工程を含む。ある実施形態では、当該方法は、試料を、1以上の本発明のペプチドおよび1以上の他のペプチド(例えば、ボレリアペプチド、またはその抗原断片もしくはエピトープ、たとえばOspA、OspB、DbpA、鞭毛関連タンパク質FlaA(p37)およびFlaB(p41)、OspC(25kd)、BBK32、BmpA(p39)、p21、p39、p66、p83、またはVlsEタンパク質)の混合物と接触させる工程を含む。
ある実施形態では、ペプチドまたは混合物中の各ペプチドは、単離された(例えば、合成および/または精製)ペプチドである。ある実施形態では、ペプチドまたはペプチドの混合物は、固体支持体に付着しているか、または固体支持体上に固定化されている。ある実施形態では、固体支持体は、ビーズ(例えば、コロイド粒子、ナノ粒子、ラテックスビーズなど)、ラテラルフローイムノアッセイ装置中の流路(例えば、多孔質膜)、分析ローター中の流路、管もしくはウェル(例えば、ELISAアッセイに好適なプレート中)、またはセンサー(例えば、電気化学的、光学的、もしくは光電式センサー)である。
ある実施形態では、検出工程はELISAアッセイを実施することを含む。他の実施形態において、検出工程は、ラテラルフローイムノアッセイを実施することを含む。他の実施形態において、検出工程は、凝集アッセイを実施することを含む。他の実施形態において、検出工程は、分析ローター中で試料をスピンさせることを含む。さらに他の実施形態では、検出工程は、試料を電気化学的、光学的、もしくは光電式センサーで分析することを含む。
本発明のペプチドを含む抗体−ペプチド複合体の形成を検出するための様々な通常のアッセイが数多くある。例えば、検出工程は、ELISAアッセイを実施すること、ラテラルフローイムノアッセイを実施すること、凝集アッセイを実施すること、分析ローター中の試料を分析すること、または試料を電気化学的、光学的、もしくは光電式センサーで分析することを含み得る。これらの異なるアッセイは前述され、および/または当業者に周知である。
一実施形態では、当該方法は、感染した対象の免疫系によりその生体液組織中で産生され、本発明のペプチドまたは本発明のペプチドおよび、場合によって、1以上の好適なさらなる抗原性ポリペプチドまたはペプチドの組み合わせに対して特異的に結合することができる、ボレリア抗原(例えば、B.ブルグドルフェリ(burgdorferi)などの病原性ボレリアの抗原)に対する天然に存在する抗体の存在を検出する工程を含む。
好適なイムノアッセイ法は、典型的には:(例えば、患者から)抗体を含む可能性がある体液もしくは組織の試料を受け取るかまたは入手すること;分析される試料を本発明のペプチドと、特異的ペプチド−抗体複合体の形成に(例えば、ペプチドの抗体に対する特異的結合のために)有効な条件下、接触(例えば、インキュベートまたは反応)させること;および接触(反応)させた試料を抗体−ペプチド反応の存在について分析すること(例えば、抗体−ペプチド複合体の量を測定すること)を含む。多量の抗体−ペプチド複合体の存在は、対象が感染性ボレリア種にさらされ、感染性ボレリア種に感染したことを示す。ボレリア抗原に対する抗体に対して「特異的に結合する」(例えば、「特異的である」かまたは「優先的に」結合する)ペプチド(その修飾された形態を含む)は、抗体と相互作用するか、または抗体の検出を可能にするために十分な量および時間で抗体と物理的結合を形成するかもしくは物理的に結合する。「特異的に」または「優先的に」という用語により、ペプチドが、そのような抗体について、試料中の他の抗体よりも高い親和性(例えば、より高度の選択性)を有することを意味する。例えば、ペプチドはその抗体について、試料中の他の抗体についてよりも少なくとも約1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、またはそれ以上高い親和性を有する可能性がある。そのような親和性または特異性の程度は、例えば、競合的結合研究をはじめとする種々の通常の手続きによって決定することができる。ELISAアッセイでは、陽性反応は、健常対照群の平均値よりも2または3標準偏差高い値として定義される。いくつかの実施形態において、ライム病の明確な血清学的診断を提供するためには、第2段アッセイが必要である。
「抗体を含む試料」または「試料中の抗体を検出する」などの言い回しは、抗体が含まれないかまたは検出されない試料または定量(例えば、検出未遂)を除外することを意味しない。一般的な意味で、本発明は、感染性ボレリアでの感染に反応して産生される抗体が試料中に存在するかどうかを、それが検出されるかどうかにかかわらず決定するためのアッセイを含む。
ペプチドおよび抗体が特異的に反応するようにするためのペプチドおよび抗体の反応条件は、当業者に周知である。たとえば、Current Protocols in Immunology (Coligan et al., editors, John Wiley & Sons, Inc)を参照。
当該方法は、抗体を含む可能性がある体液または組織の試料を対象から受け取るかまたは入手する工程を含む。抗体は、たとえば、IgG、IgE、IgD、IgM、またはIgA型のものであり得る。一般的に、IgMおよび/またはIgA抗体は、例えば、感染の初期段階での検出に関して検出される。ボレリア感染の場合、IgM抗体が長時間持続する可能性があるが、前述のさらなるペプチドのいくつかが当該方法で用いられる場合にIgG抗体を検出することができる(例えば、鞭毛タンパク質の検出のためのペプチド)。試料は、好ましくは、入手が容易であり、静脈血試料もしくはさらには指穿刺から得られる血清または血漿であってよい。他の身体部位由来の組織または脳脊髄液(CSF)、唾液、胃液、粘液、尿などの他の体液は、抗体を含むことが知られており、試料源として用いることができる。
ペプチド抗原および試料抗体が好適な培地中で反応することが許容されたら、アッセイを実施して、抗体−ペプチド反応の有無を決定する。当業者には明らかなように、多くの種類の好適なアッセイには、免疫沈降および凝集アッセイが含まれる。
本発明のある実施形態において、アッセイは、試料中の抗体を固定化する工程;本発明のペプチドを添加する工程;および、たとえば、標識されるペプチドによるか、あるいは標識された結合パートナー(例えば、ストレプトアビジン−コロイド状金複合体)またはペプチドを特異的に認識する標識された抗体などの標識された物質を添加することにより、ペプチドに結合した抗体の程度を検出する工程を含む。たとえば、図1を参照。他の実施形態において、アッセイは、本発明のペプチドを固定化する工程;抗体を含む試料を添加する工程;および、たとえば、標識(例えば、コロイド状金複合体、蛍光標識、酵素(例えば、ホースラディッシュペルオキシダーゼもしくはアルカリホスファターゼ))に直接または間接的に結合した本発明の別のペプチドを添加することによるか、あるいは結合パートナーまたは試料抗体(例えば、抗ヒトIgG抗体、抗ヒトIgM抗体、抗イヌIgG抗体、抗イヌIgM抗体、タンパク質A、タンパク質G、タンパク質L、もしくはそれらの組み合わせなど)を特異的に認識する標識された抗体などの標識された物質を添加することにより、ペプチドに結合した抗体の量を検出する工程を含む。たとえば、図3を参照。さらに他の実施形態では、アッセイは、反応物質のいずれも固定化することなく、ペプチドと抗体を含む試料とを反応させる工程、およびその後、たとえば、標識されるペプチドによるか、あるいは標識された結合パートナー(例えば、ストレプトアビジン−コロイド状金複合体)またはペプチドを特異的に認識する標識された抗体などの標識された物質を添加することにより、抗体およびペプチドの複合体の量を検出する工程を含む。
本発明のペプチドの固定化は、共有的または非共有的のいずれかであり得、非共有的固定化は非特異的(例えば、たとえば、マイクロタイターウェル中のポリスチレン表面に対する非特異的結合)であり得る。固体もしくは半固体担体、支持体または表面に対する特異的または半特異的結合は、固体もしくは半固体担体、支持体または表面に対するその共有または非共有結合を可能にする部分が結合しているペプチドにより達成することができる。例えば、この部分は、担体、支持体または表面に付着している成分に対する親和性を有する可能性がある。この場合、この部分は、たとえば、6−アミノヘキサン酸などのペプチドのアミノ酸基に結合したビオチンもしくはビオチニル基またはその類似体であり得、成分はその場合アビジン、ストレプトアビジン、ニュートラビジン、またはその類似体である。別の可能性は、この部分が、アミノ酸配列His−His−His−His−His−His(配列番号75)を有し、担体がNi++またはCo++イオンで荷電したニトリロトリ酢酸(NTA)誘導体を含む状況である。好適な担体、支持体、および表面としては、これらに限定されるものではないが、ビーズ(例えば、磁気ビーズ、コロイド粒子またはナノ粒子、たとえばコロイド状金、またはシリカ、ラテックス、ポリスチレン、ポリカーボネート、もしくはPDVFを含むナノ粒子)、スチレン−ジビニルベンゼン、ヒドロキシル化スチレン−ジビニルベンゼンなどのコポリマーのラテックス、ポリスチレン、カルボキシル化ポリスチレン、カーボンブラックのビーズ、非活性化またはポリスチレンもしくはポリ塩化ビニル活性化ガラス、エポキシ活性化多孔性磁性ガラス、ゼラチンまたは多糖粒子または他のタンパク質粒子、赤血球、モノクローナル抗体もしくはポリクローナル抗体またはそのような抗体のFab断片が挙げられる。
特異的抗体の検出用抗原を用いたイムノアッセイのプロトコルは、当該技術分野で周知である。例えば、通常のサンドイッチアッセイを用いることができるか、または通常の競合アッセイ形式を用いることができる。いくつかの好適な種類のアッセイの考察については、Current Protocols in Immunology(上記)を参照。ある実施形態では、本発明のペプチドは、抗体を含む試料の添加前または添加後のいずれかに、共有または非共有結合により、固体もしくは半固体表面または担体上に固定化される。
特異的結合アッセイ、特にイムノアッセイを実施する装置は公知であり、本発明の方法での使用のために容易に適応させることができる。固相アッセイは、一般的に、沈殿、遠心分離、ろ過、クロマトグラフィー、または磁気などの分離工程を必要とする不均一アッセイ法よりも実施するのがより容易である。なぜなら、試薬の分離がより速く、より簡単であるからである。固相アッセイ装置としては、マイクロタイタープレート、フロースルーアッセイ装置(例えば、ラテラルフローイムノアッセイ装置)、計深棒、およびイムノキャピラリーまたはイムノクロマトグラフィーイムノアッセイ装置が挙げられる。
本発明の実施形態において、固体もしくは半固体表面または担体は、マイクロタイターウェル中の底もしくは壁、フィルター表面または膜(例えば、ニトロセルロース膜もしくはPVDF(ポリフッ化ビニリデン)膜、たとえばImmobilon(商標)膜)中空繊維、ビーズ状クロマトグラフィー媒体(例えば、アガロースまたはポリアクリルアミドゲル)、磁気ビーズ、繊維状セルロースマトリックス、HPLCマトリックス、FPLCマトリックス、ペプチドが結合した分子が、液相中に溶解または分散された場合、フィルターにより保持され得るようなサイズの分子を有する物質、ミセルを形成できるか、またはミセルの形成に関与して、ミセルを連行することなく液相の変更もしくは交換を可能にする物質、水溶性ポリマー、または任意の他の好適な担体、支持体もしくは表面である。
本発明のいくつかの実施形態において、ペプチドは検出を可能にする好適な標識を備えている。単独または他の組成物もしくは化合物と共同して、検出可能なシグナルを提供できる通常の標識を用いることができる。好適な検出方法には、免疫蛍光顕微鏡検査法(共焦点顕微鏡法を含む)によるか、またはフローサイトメトリー(FACS)により、蛍光標識で直接的もしくは間接的に標識された薬剤を検出すること、オートラジオグラフィー、電子顕微鏡法、免疫染色、細胞下分画などにより放射標識された薬剤を検出することが含まれる。一実施形態では、放射性元素(例えば、放射性アミノ酸)をペプチド鎖中に直接組み入れ;別の実施形態では、蛍光標識を、ビオチン/アビジン相互作用、フルオレセイン結合抗体との結合などによりペプチドと結合させる。一実施形態において、抗体の検出可能な特異的結合パートナーを混合物に添加する。例えば、結合パートナーは、第1の抗体と結合する検出可能な二次抗体または他の結合剤(例えば、タンパク質A、タンパク質G、タンパク質L)であり得る。この二次抗体または他の結合剤は、たとえば、放射性、酵素、蛍光、発光、または他の検出可能な標識、たとえばアビジン/ビオチン系で標識することができる。別の実施形態において、結合パートナーは、直接的または間接的に(例えばビオチン/アビジン相互作用により)酵素、たとえばホースラディッシュペルオキシダーゼまたはアルカリホスファターゼに結合させることができる本発明のペプチドである。そのような実施形態では、検出可能なシグナルは、発色性、蛍光発生、または化学発光基質などの検出可能なシグナルを産生する酵素の基質を添加することにより産生される。
結合したペプチドを検出するための「検出系」は、本明細書中で用いられる場合、ペプチドに特異的な抗体などの検出可能な結合パートナーを含み得る。一実施形態において、結合パートナーは直接的に標識される。別の実施形態において、結合パートナーは、好適な基質の存在下で検出可能なシグナルを産生できる酵素などのシグナル生成試薬と結合させる。ペプチドを固定化するための表面は、場合によって検出系を伴っていてもよい。
本発明の実施形態において、検出手順は、変色について抗体−ペプチド複合体を目視検査するか、または物理化学的変化について抗体−ペプチド複合体を検査することを含む。物理化学的変化は、酸化反応または他の化学反応とともに起こり得る。それらは、分光光度計等を用いて目で検出することができる。
特に有用なアッセイ形式は、ラテラルフローイムノアッセイ形式である。ヒトもしくは動物(例えば、イヌ、マウス、シカなど)免疫グロブリンに対する抗体、またはstaph AもしくはGタンパク質抗体を、乾燥し、ガラス繊維パッド(試料アプリケーションパッドまたは結合体パッド)上に配置されたシグナルジェネレーターまたはレポーター(例えば、コロイド状金)で標識することができる。診断ペプチドをニトロセルロースまたはPVDF(ポリフッ化ビニリデン)膜(例えば、Immobilon(商標)膜)などの膜上に固定化する。試料(血液、血清など)の溶液を試料アプリケーションパッド上に施用する(または結合体パッド中に流す)場合、これは標識されたレポーターを溶解し、これは次に試料中の全抗体と結合する。結果として得られる複合体は次いで、次の膜(診断ペプチドを含むPVDFまたはニトロセルロース)中に毛管作用により輸送される。診断ペプチドに対する抗体が存在するならば、それらは膜上の縞状の診断ペプチドと結合し、それによりシグナル(例えば、見ることができるかまたは可視化することができるバンド)を生成する。標識された抗体または第2の標識された抗体に対して特異的なさらなる抗体を用いて、対照シグナルを産生することができる。
ラテラルフローイムノアッセイの別の形式は、リガンド(例えば、ビオチン)と結合し、標識されたリガンド受容体(例えば、ストレプトアビジン−コロイド状金)と複合体形成した本発明のペプチドまたは組成物を含む。標識されたペプチド複合体を試料アプリケーションパッドまたは結合体パッド上に配置することができる。抗ヒトIgG/IgMまたは抗動物(例えば、イヌ、マウス、シカ)IgG/IgM抗体または他の本発明のペプチドをPVDFのニトロセルロースなどの膜上に、試験部位(例えば、試験ライン)で固定化する。試料を試料アプリケーションパッドに添加する場合、試料中の抗体は標識されたペプチド複合体と反応するので、本発明のペプチドと結合する抗体が間接的に標識されるようになる。試料中の抗体は次いで毛管作用により次の膜(診断ペプチドを含むPVDFまたはニトロセルロース)中へ輸送され、固定化された抗ヒトIgG/IgMまたは抗動物IgG/IgM抗体(またはタンパク質A、タンパク質G、タンパク質L、もしくはそれらの組み合わせ)または固定化された本発明のペプチドと結合する。試料抗体のいずれかが標識された本発明のペプチドと結合するならば、ペプチドと結合した標識は、試験部位で見ることができるか、または可視化することができる。この種のラテラルフロー装置の一実施形態を図2に示す。試験部位で固定化された捕捉剤として、かつ試料中の抗体と反応するための可溶性の標識された複合体として本発明のペプチドが用いられるこの種のラテラルフロー装置の別の実施形態を図3に示す。このアッセイに好適な対照としては、たとえば、試料アプリケーションパッドまたは結合体パッドに位置するニワトリIgY−コロイド状金結合体、および試験部位の近くに位置する対照部位で固定化された抗ニワトリIgY抗体を挙げることができる。
血液製剤または他の生理液もしくは生体液をスクリーニングするための別のアッセイは、酵素結合免疫吸着測定法、すなわちELISAである。ELISAで典型的には、本発明の単離されたペプチドまたは組成物は、直接または捕捉マトリックス(例えば、抗体)を介してマイクロタイターウェルの表面に吸着される。表面上の残存する非特異的タンパク質結合部位を次いで、ウシ血清アルブミン(BSA)、熱失活した正常ヤギ血清(NGS)、またはBLOTTO(防腐剤、塩、および消泡剤も含む脱脂粉乳の緩衝液)などの適切な作用物質でブロックする。ウェルを次いで特異的抗ボレリア(例えば、B.ブルグドルフェリ)抗体を含むと推測される生物試料とともにインキュベートする。試料をそのままで適用することができるか、または、通常、少量(0.1から5.0重量%)のタンパク質、たとえばBSA、NGS、またはBLOTTOを含む緩衝液中で希釈できることが多い。特異的結合が起こるために十分な時間インキュベートした後、ウェルを洗浄して、非結合タンパク質を除去し、次いで最適濃度の適切な抗免疫グロブリン抗体(例えば、ヒト対象については、イヌ、マウス、ウシなどの別の動物由来の抗ヒト免疫グロブリン(αHuIg))または標準的手続により酵素もしくは他の標識に結合させ、ブロッキング緩衝液中に溶解させた本発明の別のペプチドとともにインキュベートする。標識は、ホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)、ベータ−ガラクトシダーゼ、アルカリホスファターゼ、グルコースオキシダーゼなどをはじめとする種々の酵素から選択することができる。特異的結合が再度起こるために十分な時間をおき、次いでウェルを再度洗浄して非結合結合体を除去し、酵素に好適な基質を添加する。発色させ、ウェルの内容物の光学密度を目視または機器によって測定する(適切な波長で測定する)。カットオフOD値は、ライム病が固有でない地域からの個体から集めた少なくとも50の血清試料の平均OD+3標準偏差(SD)として、または他のそのような通常の定義により定義することができる。非常に特異的なアッセイの場合、OD+2SDをカットオフ値として用いることができる。
ELISAの一実施形態において、本発明のペプチドを、ストレプトアビジンまたは同等のビオチン結合化合物、たとえばアビジンもしくはニュートラビジンで、アルカリ性コーティング緩衝液中最適濃度にてコーティングした96ウェルELISAプレートあるいは同等の固相などの表面上に固定化し、4℃で一晩インキュベートする。標準的な洗浄緩衝液で好適な回数洗浄した後、通常のブロッキング緩衝液中に溶解させた、最適濃度の本発明のペプチドまたは組成物のビオチン化形態を各ウェルに施用する。試料を次いで添加し、アッセイは前記のように進行する。ELISAアッセイを実施するための条件は、当該技術分野で周知である。
別の実施形態では、方法は凝集アッセイを含む。例えば、ある実施形態では、コロイド粒子(例えば、コロイド状金など)またはラテックスビーズを本発明のペプチドまたは組成物に結合させる。その後、生体液をビーズ/ペプチド結合体とともにインキュベートし、それにより反応混合物を形成する。反応混合物を次いで分析して、抗体の存在を究明する。ある実施形態では、凝集アッセイは、(1)競合アッセイの場合は、本発明の組成物のペプチドに特異的な抗体、または(2)サンドイッチアッセイの場合は、試料抗体(例えば、抗ヒトIgGもしくはIgM抗体、抗イヌIgGもしくはIgM抗体など)を検出できる抗体に結合したコロイド粒子(例えば、コロイド状金など)またはラテックスビーズなどの粒子の第2集団の使用を含む。好適な凝集法は、凝集の程度を評価する手段として遠心分離を含み得る。
さらに他の実施形態において、本発明のペプチドまたは組成物をニトロセルロース紙上にエレクトロブロットまたはドットブロットする。その後、生体液(例えば、血清または血漿)などの試料をブロットされた抗原とともにインキュベートし、そして生体液中の抗体を抗原と結合させる。結合した抗体は次いで、例えば、標準的な免疫酵素法によるか、または二次抗体またはタンパク質A、タンパク質G、タンパク質L、もしくはそれらの組み合わせなどの他の抗体結合剤に対するコロイド状ナノ粒子カップルを用いて可視化することにより検出できる。
本発明の単離されたペプチドを対象においてボレリア抗体および病原性ボレリア(例えば、B.ブルグドルフェリ)による感染を検出するために任意の数の通常のタンパク質アッセイ形式、特にイムノアッセイ形式を利用するように設計することができることは、当業者には理解されるはずである。本発明は、したがって、特定のアッセイ形式の選択により限定されず、当業者に公知のアッセイ形式を包含すると考えられる。
ある実施形態では、当該方法で使用される試料は、血液、血清、脳脊髄液、尿、または唾液などの体液である。他の実施形態において、試料は、組織(例えば、組織ホモジネート)または細胞溶解物である。ある実施形態では、試料は、野生動物(例えば、シカまたは齧歯類、例えばマウス、シマリス、リスなど)由来である。他の実施形態において、試料は、実験動物(例えば、マウス、ラット、モルモット、ウサギ、サル、霊長類など)由来である。他の実施形態において、試料は、家畜または野生動物(例えば、イヌ、ネコ、ウマ)由来である。さらに他の実施形態では、試料はヒト由来である。
前記考察の多くは病原性ボレリアに対する抗体の検出に関する。しかし、考察は、インビトロまたはインビボのいずれかでの予備刺激されたT細胞の検出にも適用されると理解されるべきである。
IgGが産生されるので、細胞性免疫反応(例えば、Tヘルパー応答)が生じると予想される。したがって、予備刺激されたT細胞と本発明のペプチドとの間の免疫学的反応性を測定することが可能であると予想される。インビトロでは、これは、対象から単離されたT細胞を本発明のペプチドとともにインキュベートし、そして免疫反応性を、例えばその後のT細胞増殖を測定すること、または、T細胞からのサイトカイン、例えばIFN−γの放出を測定することによって、行うことができる。これらの方法は当該分野で周知である。
本発明の方法をインビボで実施する場合、種々の通常のアッセイのいずれかを用いることができる。例えば、アッセイを皮膚試験の形態で、例えば対象に本発明のペプチドを皮内注射することにより、実施することができる。注射位置での陽性の皮膚反応は、対象がライム病の原因となり得る病原性ボレリアにさらされ、これに感染したことを示し、注射位置で陰性の皮膚反応は、対象がそのように暴露/感染しなかったことを示す。このようなインビボ試験は、対象におけるT細胞応答の検出に依存する。
別の態様において、本発明は、対象においてライム病を診断する方法を提供する。対象は、ライム病の原因物質に対する抗体を有すると推測される対象であり得る。この診断法は、ライム病の臨床症状を示す対象を診断するために有用である。
ある実施形態では、この方法は、対象由来の試料を本発明のペプチドと接触させる工程、および、該ペプチドを含む抗体−ペプチド複合体の形成を検出する工程であって、該複合体の形成が、対象がライム病に罹っていることを表す工程を含む。ある実施形態では、方法は、試料を2、3、4、またはそれ以上(例えば、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、40、50、60、70、80、90、100、150、200、250、300、400、500、またはそれ以上)の異なる本発明のペプチドの混合物と接触させる工程を含む。ある実施形態では、方法は、試料を1以上の本発明のペプチドと1以上の他のペプチド(例えば、OspA、OspB、DbpA、鞭毛関連タンパク質FlaA(p37)およびFlaB(p41)、OspC(25kd)、BBK32、BmpA(p39)、p21、p39、p66、p83、またはVlsEタンパク質などのボレリアペプチド、またはその抗原断片もしくはエピトープ)との混合物と接触させる工程を含む。
ある実施形態では、ペプチドまたは混合物中の各ペプチドは、単離された(例えば、合成および/または精製)ペプチドである。ある実施形態では、ペプチドまたは異なるペプチドの混合物を基質(例えば、固体または半固体支持体)に付着させるか、または基質上に固定化する。例えば、ある実施形態では、基質はビーズ(例えば、コロイド状または他の種類の粒子もしくはナノ粒子)、ラテラルフローイムノアッセイ装置中の流路(例えば、多孔質膜)、分析ローター中の流路、または管もしくはウェル(例えば、ELISAアッセイに好適なプレート中)である。
本発明のペプチドを含む抗体−ペプチド複合体の形成を検出するための様々な通常のアッセイが数多くある。例えば、検出工程は、ELISAアッセイを実施すること、ラテラルフローイムノアッセイを実施すること、凝集アッセイを実施すること、分析ローター中の試料を分析すること、または試料を電気化学的、光学的、もしくは光電式センサーで分析することを含み得る。これらの異なるアッセイは前述され、および/または当業者に周知である。
ある実施形態では、試料は、血液、血清、脳脊髄液、尿、または唾液などの体液である。他の実施形態において、試料は、組織(例えば、組織ホモジネート)または細胞溶解物である。ある実施形態では、対象は、野生動物(例えば、シカまたは齧歯類、例えばマウス、シマリス、リスなど)である。他の実施形態において、対象は、実験動物(例えば、マウス、ラット、モルモット、ウサギ、サル、霊長類など)である。他の実施形態において、対象は、家畜または野生動物(例えば、イヌ、ネコ、ウマ)である。さらに他の実施形態では、対象はヒトである。
キット
更に別の態様において、本発明はキットを提供する。ある実施形態では、キットは本発明のペプチドを含む。ある実施形態では、キットは、2、3、4、またはそれ以上の異なる本発明のペプチドを含む。ペプチドは、配列番号1または配列番号2の配列を含み得る。ある実施形態では、ペプチドは、固体支持体に付着しているか、または固体支持体上に固定化されている。例えば、ある実施形態では、固体支持体は、ビーズ(例えば、コロイド粒子もしくはナノ粒子)、ラテラルフローイムノアッセイ装置中の流路、分析ローター中の流路、または管もしくはウェル(たとえばプレート中)である。
特定の種類のアッセイ用の試薬は、本発明のキットで提供することもできる。したがって、キットは、(例えば、凝集アッセイまたはラテラルフローアッセイに好適な)ビーズの集団、またはプレート(例えば、ELISAアッセイに好適なプレート)を含み得る。他の実施形態において、キットは、ラテラルフローイムノアッセイ装置、分析ローター、または電気化学的、光学的、もしくは光電式センサーなどの装置を含む。ビーズの集団、プレート、および装置はイムノアッセイを実施するために有用である。例えば、それらは、試料由来の抗体および本発明のペプチドを含む抗体−ペプチド複合体の形成を検出するために有用である可能性がある。ある実施形態では、ペプチド、本発明の異なるペプチドの混合物、または本発明のペプチド組成物をビーズ、プレート、もしくは装置に付着させるかまたは固定化させる。
加えて、キットは、種々の希釈剤および緩衝液、標識された結合体または特異的に結合した抗原もしくは抗体の検出用の他の作用物質、および他のシグナル生成試薬、例えば酵素基質、コファクターおよびクロモゲンを含み得る。キットの他の成分を当業者は容易に決定することができる。そのような成分は、コーティング試薬、本発明のペプチドに特異的なポリクローナルもしくはモノクローナル捕捉抗体、または2以上の抗体のカクテル、標準としてこれらの抗原の精製もしくは半精製抽出物、モノクローナル抗体ディテクター抗体、抗マウス、抗イヌ、抗ニワトリ、もしくは抗ヒト抗体とそれに結合したインジケーター分子、比色用表示図、使い捨て手袋、除染指示書、アプリケ−タースティックまたは容器、試料準備カップなどを含み得る。一実施形態において、キットは、緩衝液またはペプチド−抗体複合体を形成させる反応培地を構成するために適切な他の試薬を含む。
そのようなキットは、B.ブルグドルフェリなどの病原性ボレリアによる感染を診断するための臨床検査室に好都合で有効な手段を提供する。したがって、ある実施形態では、キットは使用説明書をさらに含む。例えば、ある実施形態では、キットは、ボレリア抗原に対する抗体を検出するためまたはライム病を診断するための本発明のペプチドの使用法を示す使用説明書を含む。ある実施形態では、キットは、ボレリア抗原に対する抗体を検出するためまたはライム病を診断するためのビーズの集団、プレート、または装置(例えば、本発明のペプチドまたは異なるペプチドの混合物を含む)の使用法を示す使用説明書を含む。
本発明のペプチド、当該ペプチドを含む組成物および装置、キットおよび方法は、多くの利点をもたらす。例えば、これらにより、簡単で、安価、迅速、感受性かつ正確なライム病の検出が可能になり、梅毒、慢性関節炎、および多発性硬化症などの疾患をはじめとする、筋肉痛、関節痛、倦怠感もしくは発熱などの「ライム様」症状を有する他の疾患との血清学的交差反応を回避する。これにより、正確な診断が可能になる。さらに、本発明の診断検査(例えば、ELISAアッセイ、ラテラルフローイムノアッセイ、または凝集アッセイ)は、抗OspA抗体またはボレリアの細胞表層タンパク質に基づくワクチンに反応して産生される他の抗体を含む血清試料において有用である。本発明のVlsE IR6ペプチドは、そのような抗体と交差反応せず、それにより、予防接種を受けた個体を、B.ブルグドルフェリに自然に感染した個体から識別することが可能になる。
参照により組み込まれる文書中の定義が本明細書中で提供される定義と一致しない場合は、本明細書中で提供する定義が支配する。本発明の好ましい実施形態を参照して本発明を記載したが、当業者には明らかであるような、種々の変化および修飾を、本発明の精神から逸脱することなくなすことができると理解されるべきである。したがって、本発明は以下の請求の範囲によってのみ限定される。

Claims (38)

  1. 配列番号1の式の配列
    M−K−X−X−D−X−I−A−A−X10−X11−V−L−X14−G−M−A−K−X19−G−X21−F−A−X24−X25(配列番号1)
    を含む、単離されたペプチドであって、ここで、Xは、RおよびQからなる群から選択されるアミノ酸であり、Xは、NおよびDからなる群から選択されるアミノ酸であり、Xは、NおよびEからなる群から選択されるアミノ酸であり、X10は、V、FおよびLからなる群から選択されるアミノ酸であり、X11は、IおよびMからなる群から選択されるアミノ酸であり、X14は、K、QおよびHからなる群から選択されるアミノ酸であり、X19は、N、QおよびEからなる群から選択されるアミノ酸であり、X21は、EおよびQからなる群から選択されるアミノ酸であり、X24は、I、V、YおよびWからなる群から選択されるアミノ酸であり、およびX25は、KおよびRからなる群から選択されるアミノ酸である、単離されたペプチド。
  2. が、RおよびQからなる群から選択されるアミノ酸であり、XがNであり、Xが、NおよびEからなる群から選択されるアミノ酸であり、X10が、V、FおよびLからなる群から選択されるアミノ酸であり、X11がIであり、X14が、K、QおよびHからなる群から選択されるアミノ酸であり、X19が、N、QおよびEからなる群から選択されるアミノ酸であり、X21がEであり、X24は、I、W、およびYからなる群から選択されるアミノ酸であり、そしてX25がKである、請求項1記載の単離されたペプチド。
  3. が、RおよびQからなる群から選択されるアミノ酸であり、XがDであり、Xが、NおよびEからなる群から選択されるアミノ酸であり、X10が、V、FおよびLからなる群から選択されるアミノ酸であり、X11が、IおよびMからなる群から選択されるアミノ酸であり、X14が、K、QおよびHからなる群から選択されるアミノ酸であり、X19が、N、QおよびEからなる群から選択されるアミノ酸であり、X21が、EおよびQからなる群から選択されるアミノ酸であり、X24が、I、W、およびYからなる群から選択されるアミノ酸であり、そしてX25が、KおよびRからなる群から選択されるアミノ酸である、請求項1記載の単離されたペプチド。
  4. さらなるN末端ペプチド配列を含み、該さらなるN末端ペプチド配列が、天然VlsE配列または非VlsEボレリア(Borrelia)抗原である、請求項1記載の単離されたペプチド。
  5. さらなるN末端ペプチド配列が、配列番号73の配列、n−n−S−P−n−n−P(配列番号73)またはその断片であり、ここで、nが、AおよびVからなる群から選択されるアミノ酸であり、nが、EおよびDからなる群から選択されるアミノ酸であり、nが、KおよびRからなる群から選択されるアミノ酸であり、そしてnが、KおよびRからなる群から選択されるアミノ酸である、請求項4記載の単離されたペプチド。
  6. さらなるC末端ペプチド配列を含み、該さらなるC末端ペプチド配列が天然VlsE配列または非VlsEボレリア抗原である、請求項1記載の単離されたペプチド。
  7. さらなるC末端ペプチド配列が、配列番号74の配列、V−c−E−G−c−Q−Q−E−G−A−Q−Q−P−S(配列番号74)またはその断片であり、ここで、cは、QおよびRからなる群から選択されるアミノ酸であり、そしてcは、VおよびAからなる群から選択されるアミノ酸である、請求項6記載の単離されたペプチド。
  8. さらなるC末端ペプチド配列が、配列番号76の配列、A−V−c−E−G−c−Q−Q−E−G−A−Q−Q−P−S(配列番号76)またはその断片であり、ここで、cは、QおよびRからなる群から選択されるアミノ酸であり、そしてcは、VおよびAからなる群から選択されるアミノ酸である、請求項6記載の単離されたペプチド。
  9. 少なくとも30、35、40または45アミノ酸を含む、請求項1記載の単離されたペプチド。
  10. リガンドに結合している、請求項1記載の単離されたペプチド。
  11. ビオチン化されている、請求項1記載の単離されたペプチド。
  12. ストレプトアビジンと結合している、請求項1記載の単離されたペプチド。
  13. 固体支持体に付着しているかまたは固定化されている、請求項1記載の単離されたペプチド。
  14. ビーズ、ラテラルフローイムノアッセイ装置中の流路、マイクロタイタープレート中のウェル、またはローター中の流路に付着しているかまたは固定化されている、請求項1記載の単離されたペプチド。
  15. 配列番号3〜70からなる群から選択される配列を含む、請求項1記載の単離されたペプチド。
  16. 配列番号2の配列
    −n−n−n−n−n−n−Q−D−n10−M−K−X13−X14−D−X16−I−A−A−X20−X21−V−L−X24−G−M−A−K−X29−G−X31−F−A−X34−X35−D−N−E−c39−D−c41−A−E−c44−G(配列番号2)
    からの少なくとも30、35、40または45の連続したアミノ酸を含み、ここで、nは、NおよびDからなる群から選択されるアミノ酸であり、nは、NおよびDからなる群から選択されるアミノ酸であり、nは、AおよびVからなる群から選択されるアミノ酸であり、nは、AおよびVからなる群から選択されるアミノ酸であり、nは、AおよびVからなる群から選択されるアミノ酸であり、nは、FおよびYからなる群から選択されるアミノ酸であり、nは、SおよびTからなる群から選択されるアミノ酸であり、n10は、D、NおよびQからなる群から選択されるアミノ酸であり、c39は、HおよびDからなる群から選択されるアミノ酸であり、c41は、KおよびRからなる群から選択されるアミノ酸であり、そしてc44は、KおよびRからなる群から選択されるアミノ酸である、請求項1記載の単離されたペプチド。
  17. 14がNであり、X21がIであり、X31がEであり、X34が、I、W、およびYからなる群から選択されるアミノ酸であり、そしてX35がKである、請求項14記載の単離されたペプチド。
  18. 14がDであり、X34が、I、W、およびYからなる群から選択されるアミノ酸である、請求項14記載の単離されたペプチド。
  19. 第1の単離されたペプチドおよび第2の単離されたペプチドを含む単離されたペプチドの混合物であって、第1の単離されたペプチドが第2の単離されたペプチドと異なり、第1および第2の単離されたペプチドのそれぞれが、配列番号1の配列
    M−K−X−X−D−X−I−A−A−X10−X11−V−L−X14−G−M−A−K−X19−G−X21−F−A−X24−X25(配列番号1)
    を含み、ここで、Xは、RおよびQからなる群から選択されるアミノ酸であり、Xは、NおよびDからなる群から選択されるアミノ酸であり、Xは、NおよびEからなる群から選択されるアミノ酸であり、X10は、V、FおよびLからなる群から選択されるアミノ酸であり、X11は、IおよびMからなる群から選択されるアミノ酸であり、X14は、K、QおよびHからなる群から選択されるアミノ酸であり、X19は、N、QおよびEからなる群から選択されるアミノ酸であり、X21は、EおよびQからなる群から選択されるアミノ酸であり、X24は、I、V、YおよびWからなる群から選択されるアミノ酸であり、そしてX25は、KおよびRからなる群から選択されるアミノ酸である、単離されたペプチドの混合物。
  20. 3以上の異なる単離されたペプチドを含む単離されたペプチドの混合物であって、それぞれの単離されたペプチドが配列番号1の配列
    M−K−X−X−D−X−I−A−A−X10−X11−V−L−X14−G−M−A−K−X19−G−X21−F−A−X24−X25(配列番号1)
    を含み、ここで、Xは、RおよびQからなる群から選択されるアミノ酸であり、Xは、NおよびDからなる群から選択されるアミノ酸であり、Xは、NおよびEからなる群から選択されるアミノ酸であり、X10は、V、FおよびLからなる群から選択されるアミノ酸であり、X11は、IおよびMからなる群から選択されるアミノ酸であり、X14は、K、QおよびHからなる群から選択されるアミノ酸であり、X19は、N、QおよびEからなる群から選択されるアミノ酸であり、X21は、EおよびQからなる群から選択されるアミノ酸であり、X24は、I、V、YおよびWからなる群から選択されるアミノ酸であり、そしてX25は、KおよびRからなる群から選択されるアミノ酸である、単離されたペプチドの混合物。
  21. それぞれの単離されたペプチドがリガンドに結合している、請求項19または20記載の混合物。
  22. 単離されたペプチドの1以上がビオチン化されている、請求項19または20記載の混合物。
  23. 単離されたペプチドの1以上がストレプトアビジンと結合している、請求項19または20記載の混合物。
  24. それぞれの単離されたペプチドが固体支持体に固定化されている、請求項19または20記載の混合物。
  25. 以下の工程を含む、試料において、ボレリア抗原のエピトープに対する抗体を検出する方法:
    試料を請求項1記載の単離されたペプチドと接触させる工程;および
    該単離されたペプチドを含む抗体−ペプチド複合体の形成を検出する工程であって、該複合体の形成が、ボレリア抗原のエピトープに対する抗体が該試料中に存在することを表す、工程。
  26. 前記ボレリア抗原が、ボレリア・ブルグドルフェリ(Borrelia burgdorferi)、ボレリア・アフゼリ(Borrelia afzelli)、またはボレリア・ガリニ(Borrelia garinii)種由来である、請求項25記載の方法。
  27. 前記単離されたペプチドが固体支持体に固定化されている、請求項25記載の方法。
  28. 前記固体支持体が、ビーズ、ラテラルフローアッセイ装置中の流路、マイクロタイタープレート中のウェル、またはローター中の流路である、請求項27記載の方法。
  29. 前記検出工程が、(i)ELISAアッセイを実施すること、(ii)ラテラルフローアッセイを実施すること、(iii)凝集アッセイを実施すること、または(iv)分析ローターを通じて試料を流すことを含む、請求項25記載の方法。
  30. 前記試料がヒトまたはイヌ対象由来である、請求項25記載の方法。
  31. 前記試料が血液、血清、脳脊髄液、尿、または唾液の試料である、請求項25記載の方法。
  32. 前記試料を請求項1記載の2以上の単離されたペプチドと接触させる工程を含む、請求項25記載の方法。
  33. 以下の工程を含む、対象においてライム病を診断するための方法:
    対象由来の試料を請求項1記載の単離されたペプチドと接触させる工程;および
    該ペプチドを含む抗体−ペプチド複合体の形成を検出する工程であって、該複合体の形成が、対象がライム病に罹っていることを表す、工程。
  34. 請求項1記載の1以上の単離されたペプチドと該1以上の単離されたペプチドのエピトープを認識する抗体と結合することができる標識試薬とを含む、キット。
  35. 前記1以上の単離されたペプチドが固体支持体に付着している、請求項34記載のキット。
  36. 前記1以上の単離されたペプチドが、ビーズ、管若しくはウェル、ラテラルフローアッセイ装置、または分析ローターに付着している、請求項34記載のキット。
  37. 標識試薬が、検出可能な標識に結合した抗ヒトまたは抗イヌIgG抗体である、請求項34記載のキット。
  38. 検出可能な標識がコロイド状金粒子である、請求項37記載のキット。
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