JP2013511334A - 強化濾材 - Google Patents
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Abstract
熱可塑性又は熱硬化性材料の分離した非交差性ストランドを濾材ウェブに接着することにより、強化濾材が調製される。濾材は、布地、不織布ウェブ又はフィルターフォームであってよい。強化濾材は、平折り畳み呼吸用マスク又は成型された呼吸用マスクを含む、呼吸用マスクの調製に使用することができる。
【選択図】図1
【選択図】図1
Description
本開示は濾材に関し、特に呼吸用マスクの調製に使用される濾材に関する。
濾材は、しばしばファイバーウェブなどのウェブである、空気の濾過に適した材料である。濾材は、個人用呼吸用マスクを形成することを含む様々な応用に役立つ。空気中に浮遊する粒子の着用者による吸入、又は不快若しくは有害なガスの着用者による吸入を防止する目的で、個人用呼吸用マスクが一般的に用いられている。一般的に呼吸用マスクは、平折り畳み式の形態又は成形された形態の2タイプのいずれかとして提供される。平折り畳み式マスクは、一般的に平たく圧縮されているが、マスクを着用者の顔に適合するカップ型の形状に開くことができる縫い目、プリーツ、及び/又は折り目を伴い形成されている。平折り畳み式の形態は、必要になるまで着用者がポケットの中で持ち運びでき、使用時に開き、保存のため再度平たく畳むことができる利点がある。個人用呼吸用マスクの成形された形態は、一般的に、成型されたカップ型形態である。平折り畳み式の形態とは対照的に、カップ成形された形態は、程度の差はあるが、顔に適合する形状に永久的に形成されており、一般的にその形状を使用中保持する。
強化濾材を含む呼吸用マスク、強化濾材の調製方法、及び呼吸用マスクの調製方法が開示される。
幾つかの実施形態においては、呼吸用マスクは強化濾材を含み、強化濾材はポリマーウェブ、及びウェブに貼り付けられた強化材料の分離した非交差性のストランドを含む。
濾材の調製方法もまた開示される。幾つかの実施形態においては、この方法はポリマーウェブを提供する工程と、強化材料の分離した非交差性のストランドをウェブの少なくとも1つの面に接触させる工程、とを含み、強化材料のストランドがポリマーウェブに接着する。
呼吸用マスクの調製方法も開示される。幾つかの実施形態においては、この方法は強化濾材を提供する工程を含み、強化濾材はポリマーウェブ及びウェブに貼り付けられた強化材料の分離した非交差性のストランドを含んでなり、かつ呼吸用マスクを形成する工程を含む。幾つかの実施形態においては、形成する工程は強化濾材を成型したプリフォームに切断する工程と、平折り畳み呼吸用マスクを形成するためにプリフォームを封着する工程と、を含む。他の実施形態においては、形成工程はカップ型呼吸用マスクを形成する濾材の成型を含む。
幾つかの実施形態においては、呼吸用マスクの調製方法は、濾材ウェブを提供する工程、強化ポリマーウェブを準備する工程を含み、強化ポリマーウェブは布地、不織布ウェブ又はフィルターフォーム及びポリマーウェブに貼り付けられた強化材料の分離した非交差性のストランドを含み、濾材ウェブ及び強化ポリマーウェブを共に層化し、かつ呼吸用マスクを形成する工程を含む。
ウェブに貼り付けられた強化材料のストランドを有するポリマーウェブを含む、強化濾材が開示される。このような濾材は、様々な応用に役立つ。ポリマーウェブは、布地、不織布ファイバーウェブ、又はフィルターフォームであってよい。強化材料を直接ウェブに適用してウェブに強さを付与し、それを、例えば破壊に対してより大きな抵抗力を有するものとすることができる。本開示の強化濾材は、特に呼吸用マスク、とりわけメッシュ又はスクリムなどによる追加の強化を必要としない呼吸用マスクの調製に適している。
強化濾材は、ポリマーウェブを提供し、ポリマーウェブの上に強化材料をストランドの形で堆積させることにより調製することができる。ストランドはポリマーウェブに接着する。接着するとは、基本的にストランドの全長がポリマーウェブに接触しており、かつポリマーウェブに接着していることを意味する。幾つかの実施形態においては、前駆体材料ストリップがポリマーウェブ上に堆積され、後加工されストランドが形成される。
本明細書において使用される時、用語「濾材」は、空気濾過に好適なウェブ形態のポリマー材料を言う。ウェブは、材料の1つの層を含んでも、又は多層構造を含んでよい。多層構造においては、ある層は濾過以外の目的、例えば支持体、緩衝材などとして役立つことがある。
本明細書において使用される時、用語「ストランド」は、分離した非交差性の強化材料の連続フィラメントを言う。ストランドは他のストランドと重なり合ってもよいが、ストランドは分離している。
本明細書において使用される時、用語「ストリップ」は、後加工されるとストランドになる、分離した非交差性の連続フィラメント材料を言う。
本明細書において使用される時、ストリップのストランドへの変換に関係する用語「後加工」は、ストリップ状の材料がストランドの強化材料になる、任意のプロセスを言う。後加工の例として、乾燥、熱硬化、放射線硬化などが挙げられる。
本明細書において使用される時、用語「呼吸用マスク」は、人が着用し人の呼吸器系に空気が入る前に空気を濾過する装置を意味する。
本明細書において使用される時、用語「平折り畳み式呼吸用マスク」は、保管用に平らに折り畳むことができ、人の少なくとも鼻及び口に適合するような形状に展開することができ、かつ着用者による着用時に1つ以上の空気中の汚染物質を除去するように設計されたデバイスを意味する。
本明細書において使用される時、用語「カップ型」は、呼吸用マスク本体に関して使用する時、着用した時にマスク本体が着用者の顔から隔置されるようにする形状を有することを意味する。
本明細書において使用される時、用語「成型」は、ウェブ又はウェブ層に関して使用される時、(1つ又は複数の)ウェブを所定の形に形成するために熱及び/又は圧力を使用することを意味する。「成型ウェブ」は、人の鼻及び口に適合するように合わせたカップ型などの望ましい形状に形成された構造を意味する。
本明細書において使用される時、用語「成型呼吸用マスク」は、人の鼻及び口に適合する形状に成形され、かつ着用者による着用時に1つ以上の空気中の汚染物質を除去するように設計されたデバイスを意味する。
本明細書において使用される時、用語「フィルターフォーム」は、開放気泡又は半開放気泡構造を有し、濾材又は補助層のいずれかとして濾材構造体における使用に好適なフォーム材料を意味する。
本開示の強化濾材は、強化材料のストランドにより強化されたポリマーウェブを含む。強化材料のストランドが貼り付けられるポリマーウェブは、単層のポリマーウェブ又は多層のポリマーウェブであってよい。ポリマーウェブは濾材であってよく、又は濾材の構成成分である層であってよい。強化材料はポリマーウェブに貼り付けられる。貼り付けられているとは、基本的に全ストランドがポリマーウェブと接触し、かつ接着していることを意味する。
ポリマーウェブは、濾材の調製に役立つ任意の好適なポリマーウェブであり得る。好適なポリマーウェブの例は、布地、ファイバーウェブ及びフィルターフォームである。好適なフィルターフォームの例としては、例えば、開放気泡及び半開放気泡のフォーム構造体が挙げられる。フィルターフォームは、例えば、ポリウレタン、ポリビニルポリマー(例えばポリ塩化ビニルポリマー)などの熱可塑性又は熱硬化性材料から調製されてもよい。ファイバーポリマーウェブの例には、マイクロファイバーウェブ、フィブリル化フィルムウェブ、織布又は不織布ウェブ(例えば、エアレイド又はカードステープルファイバー)、溶液ブロー成形ファイバーウェブ、又はこれらの組み合わせが挙げられる。そのようなウェブを形成するのに有用な材料には、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブチレン、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)及びこれらのブレンド等のポリオレフィン;1つ以上のクロロエチレン単位又はテトラフルオロエチレン単位を含有し、アクリロニトリル単位も含有し得るもの等のハロゲン置換ポリオレフィン;ポリエステル、ポリカーボナート、ポリウレタン、ロジンウール、ガラス、セルロース、又はこれらの組み合わせが挙げられる。
不織布ファイバーポリマーウェブは、特に濾材として役立つ。幾つかの実施形態においては、ウェブは不織布マイクロファイバーウェブである。典型的には、マイクロファイバーは、平均直径が1〜100マイクロメートル又はより典型的には3〜30マイクロメートルであって、このマイクロファイバーは円形断面を有さなくてもよい。好適な不織布マイクロファイバーウェブの例として、メルトブローマイクロファイバーウェブ及びナノファイバーラミネートが挙げられる。
本開示において有用なメルトブローマイクロファイバーウェブは、Van A.Wente、「Superfine Thermoplastic Fibers」、Industrial Engineering Chemistry,vol.48,pp.1342〜1346及びVan A.Wenteらによる1954年5月25日に出版のthe Naval Research LaboratoriesのReport No.4364、表題「Manufacture of Super Fine Organic Fibers」に記載されているようにして調製することができる。
ファイバーエレクトレット濾材のために有用なメルトブローマイクロファイバーは、Davies,C.N.,「The Separation of Airborne Dust and Particles」Institution of Mechanical Engineers,London,Proceedings 1B,1952に記載の方法に従って計算される、約3〜30マイクロメートルの有効繊維直径を、いくつかの実施形態では、約7〜15マイクロメートルの有効繊維直径を典型的に有する。
ステープルファイバーもまた、ウェブ内に存在してよい。一般的に、ステープルファイバーが存在することで、ブローマイクロファイバーのみからなるウェブよりも、より嵩高で、より密度の小さいウェブとなる。一般的に約90重量パーセント以下のステープルファイバーが存在し、より典型的には、約70重量パーセント以下である。ステープルファイバーを含有するウェブの例は、米国特許第4,118,531号(Hauser)、同第6,827,764号(Springett)、及び米国特許出願第2008/0318014号(Angadjivand)に開示されている。
バイコンポーネントステープルファイバーも、フィルター層又は濾材の1つ以上の他の層に使用され得る。芯部分より低い融点を持つ外層を通常有するバイコンポーネントステープルファイバーは、例えば、バイコンポーネントファイバーの外層が流動しバイコンポーネントであるか又は他のステープルファイバーである隣接する繊維に接触するようにその層を加熱することにより、繊維の交差点において結合する弾力的な成形層の形成に使用することができる。成形層は、ステープルファイバーとともに含まれる熱流動性ポリエステルの結合剤繊維を使用して、成形層の加熱により結合剤繊維が溶融し繊維の交差点に流動し、繊維の交差点を囲むことで、調製することもできる。冷却により結合が繊維の交差点に生じ、繊維の塊を望ましい形に保持する。また、アクリル系ラテックス又は粉末の熱活性化接着剤樹脂などの結合剤材料も、繊維を結合するためにウェブに適用できる。
エレクトレットと呼ばれる、電気的に帯電している繊維もまた使用できる。このようなエレクトレットファイバーの例は、米国特許第4,215,682号(Kubikら)、同第4,588,537号(Klasseら)に開示されている。例えば米国特許第4,375,718号(Wadsworthら)又は同第4,592,815号(Nakao)の方法による、エレクトレットを分極又は帯電する他の方法もまた、本開示において有用であることがある。米国特許第RE.31,285号(van Turnhout)に教示されている、電気的に帯電したフィブリル化フィルムファイバーも有用である。一般に、帯電方法は、米国特許第5,496,507号(Angadjivand)に述べられているように、材料のコロナ放電、パルス高電圧、又は水の衝突(ハイドロチャージ)処理を含む。
活性炭又はアルミナなどの吸着粒子材料もまた、ウェブ内に含まれてよい。このような粒子は、ウェブ内容物の約80容積パーセントまで存在してよい。粒子充填ウェブの例は、例えば米国特許第3,971,373号(Braun)、同第4,100,324号(Anderson)及び同第4,429,001号(Kolpinら)に記載されている。
ポリマーウェブは、約0.1ミリメートル〜30ミリメートル又は更に約0.5ミリメートル〜10ミリメートルもの様々な厚さであってよい。
強化ストランドは、ポリマーウェブに接着した強化材料の分離した非交差性連続フィラメントを含む。幾つかの実施形態においては、ウェブは濾材ウェブであるが、濾材ウェブを含む多層の構造体に組み込まれた他のポリマーウェブが使用されてよい。典型的には、強化ストランドは強化材料を直接ポリマーウェブに堆積させるか、又は前駆体材料ストリップをポリマーウェブ上に堆積させ、このストリップを後加工して強化材料のストランドを作り出すかの、いずれかにより形成される。
強化ストランドは、一般的に、熱可塑性又は熱硬化性材料のいずれかである。熱可塑性材料は加熱により溶融及び/又は流動し、冷却により再固化し、加熱により再び溶融及び/又は流動する材料である。熱可塑性材料は、加熱及び冷却により物理的な変化のみを受け、感知され得る化学変化は起きない。しかし、熱硬化性材料は加熱又は硬化すると架橋するように、不可逆に硬化する硬化性材料である。一度硬化すると、熱硬化性材料は加熱により認め得るほどに溶融又は流動しない。
一般的に、ストランドを形成するために直接ポリマーウェブに適用される材料は、熱可塑性材料、熱可塑性材料のブレンド、又は熱可塑性材料の混合物である。このように、ストランドは単一材料、材料のブレンド、又は1つの材料若しくは材料のブレンドが芯を形成し、異なる材料若しくは材料のブレンドが芯の周りの鞘を形成する、バイコンポーネント芯−鞘材料などの、多成分材料を含んでよい。
本開示のストランドの形成に使用することができる熱可塑性ポリマーの例は、次の種類から選択され得る:ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、2つ以上のこれらのポリオレフィンのブレンドなどのポリオレフィン、並びにエチレン及び/又はプロピレンの相互の及び/又は少量のペンテン、メチルペンテン、ヘキセン、又はオクテンなどの共重合可能な高級アルファーオレフィンとのコポマー;塩素化ポリエチレン、ポリ(ビニリデンフルオライド)、ポリ(ビニリデンクロライド)、及び可塑化ポリ(塩化ビニル)などの塩素化ポリオレフィン;シクロヘキサンジメタノール、テトラメチレングリコール、及びテレフタル酸のコポリエステル−エーテルエラストマー;ポリブチレンテレフタラート及び長鎖ポリエステルグリコールのブロックコポリマーなどのコポリエステルエラストマー;ポリフェニレンオキシドなどのポリエーテル;例えばナイロン6及びナイロン6、6のポリ(ヘキサメチレンアジパミド)、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6、10及びポリエーテルブロックポリアミドなどのナイロンエラストマーなどのポリアミド;ポリウレタン;エチレンと(メタ)アクリル酸、酢酸ビニル、メチルアクリラート、又はエチルアクリラートとのコポリマーなどの、エチレン又はエチレン及びプロピレンと(メタ)アクリル酸、又は低級アルカノールとエチレン性−不飽和カルボン酸とのエステルとのコポリマー;亜鉛、リチウム、又はナトリウム対イオンで安定化されたエチレンメタクリル酸コポリマーなどのアイオノマー;アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマーなどのアクリロニトリルポリマー;アクリル系コポリマー;オレフィンの無水マレイン酸、又はアクリル酸グラフトホモ又はコポリマーなどの化学的に修正されたポリオレフィン、及びポリエチレンとポリ(メチルアクリラート)とのブレンド、エチレン−酢酸ビニルコポリマーとエチレン−メチルアクリラートとのブレンドなどのこれらのポリマーの2つ以上のブレンド;ポリエチレン及び/又はポリプロピレンとポリ(酢酸ビニル)とのブレンド;及びスチレンのA−B又はA−B−A型である熱可塑性エラストマーブロックコポリマー、ここでAは熱可塑性ポリスチレンブロックを、Bはポリイソプレン、ポリブタジエン、又はポリ(エチレン/ブチレン)のゴム状ブロックを表し、例として線状、放射状、星状及びテーパードスチレン−イソプレンブロックコポリマー、線状スチレン−(エチレン−ブチレン)ブロックコポリマー、及び線状、放射状及び星状スチレン−ブタジエンブロックコポリマーが挙げられる。前述のポリマーは通常固体で、一般的に高分子量で、かつ溶融押し出しが可能で、加熱して溶融した粘稠な液体を形成することができ、これはポンプにより流れとして押し出しダイアセンブリに送り込むことができ、そこから加圧下において容易にストランドに押し出し可能である。
好適なポリマーの実例が多数市販されており、徹底的なリストを示すには多すぎるが、役立つ市販のポリマーの幾つかの例として、ELVAX 40W、4320、250、及び350などの「ELVAX」エチレン−酢酸ビニルコポリマーとして販売されているもの;EMAC DS−1274、DS−1176、DS−1278−70、SP 2220及びSP−2260などの「EMAC」エチレン−メチルアクリラートコポリマーとして販売されているもの;VISTA FLEX 641及び671などの「VISTA FLEX」熱可塑性エラストマーとして販売されているもの;PRIMACOR 3330、3440、3460、及び5980などの「PRIMACOR」エチレン−アクリル酸コポリマーとして販売されているもの;FUSABOND MB−110D及びMZ−203Dなどの「FUSABOND」無水マレイン酸−ポリオレフィンコポリマーとして販売されているもの;HIMONT KS−057、KS−075、及びKS−051Pなどの「HIMONT」エチレン−プロピレンコポリマーとして販売されているもの;FINA 3860Xなどの「FINA」ポリプロピレンとして販売されているもの;ESCORENE 3445などの「ESCORENE」ポリプロピレンとして販売されているもの;「VESTOPLAST 750」エチレン−プロピレン−ブテンコポリマーとして販売されているポリマー;SURLYN 9970及び1702などの「SURLYN」アイオノマーとして販売されているもの;ULTRAMID B3ナイロン6及びULTRAMID A3ナイロン6,6などの「ULTRAMID」ポリアミドとして販売されているもの;ZYTEL FE3677ナイロン6,6などの「ZYTEL」ポリアミドとして販売されているもの;BMNO P40、BESNO P40及びBESNO P20ナイロン11などの「RILSAN」ポリアミドエラストマーとして販売されているもの;PEBAX 2533、3533、4033、5562及び7033などの「PEBAX」ポリエーテルブロックポリアミドエラストマーとして販売されているもの;HYTREL 3078、4056及び5526などの「HYTREL」ポリエステルエラストマーとして販売されているもの;KRATON D1107P、G1657、G1750X、及びD1118X並びにEUROPRENE SOL TE 9110、及び6205などとして販売されている「KRATON」及び「EUROPRENE SOL TE」スチレンブロックコポリマー、が挙げられる。
上述のように、2つ以上の材料のブレンドもまたストランドとして、又は芯−鞘ストランドの芯又は鞘材料のどちらか又は両方として使用できる。芯−鞘フィラメントのような多構成成分フィラメントなどのフィラメントの形成に特に好ましいことが見いだされた幾つかのブレンドは、米国特許第5,811,186号(Martinら)に記載されており、これには芯−鞘フィラメントのような多構成成分フィラメントの形成方法の記述も含まれている。このようなブレンドの例として、85〜15wt%の「ELVAX」コポリマーなどのポリ(エチレン−酢酸ビニル)と、15〜85wt%の「PRIMACOR」ポリマーなどのポリ(エチレン−アクリル酸)とのブレンド(ブレンドのポリ(エチレン−酢酸ビニル)構成成分は一般的に50,000〜220,000の重量平均Mw、及び5〜45mol%の酢酸ビニルコモノマーから誘導された共重合単位と、エチレンからの単位のバランスを有し、ブレンドのポリ(エチレン−アクリル酸)構成成分は一般的に50,000〜400,000のMw、及び1〜10mol%のアクリル酸から誘導された共重合単位、及びエチレンからのバランスを有する);40,000〜150,000のMwを有し、同じ程度に多量のブテン及びプロピレンと少量のエチレンから誘導された「VESTOPLAST 750」ポリマーなどのポリ(エチレン−プロピレン−ブテン)ターポリマーの20〜70wt%とアイソタクチックポリプロピレンの80〜30wt%とのブレンド;15〜85wt%のポリ(エチレン−酢酸ビニル)と85〜15wt%の「EMAC」ポリマーなどのポリ(エチレン−アクリル酸メチル)を含むブレンド(このブレンドのポリ(エチレン−酢酸ビニル)構成成分は上に述べたような分子量と組成を有することができ、ポリ(アクリル酸メチル)構成成分は50,000〜200,000のMwと4〜40mol%のアクリル酸メチルコモノマーから誘導される共重合単位を有することができる)、が挙げられる。
強化ストランドが直接ポリマーウェブ上に堆積する実施形態においては、堆積は、例えば、ストランドを直接ポリマーウェブの上に押し出す、押し出し技術により達成してよい。幾つかの実施形態においては、典型的には押し出されたストランドが完全に冷える前に圧力を加え、ストランドのウェブへの接着を補助することもまた好ましいことがある。
強化ストランドの調製には幅広い押し出し技術が使用できる。例えば、米国特許公開第2004/0143942号(Seth)の実施例に述べられているような、移動するウェブの上に連続したストランドを押し出す複数のダイを含む技術が特に役立つ。このような技術は、押し出されたストランドの寸法を制御する、複数の選択肢を可能にする。例えば、ストランドの寸法は、押し出し成形機の圧力の変更(押し出し成形機スクリュー速度又はタイプの変更により)、ウェブの移動速度の変更(ウェブ速度の減少は一般的により幅の広い押し出しストランドを生成し、一方ウェブ速度の増加は一般的により幅の狭いストランドを生成する)、間隔の空いたダイの開口部の寸法の変更などにより、容易に変えることができる。更に、近傍のストランドは均一でないことがある、すなわち近傍のストランドは寸法や形状が異なっていることがある。同様に、押し出し成形機の制御及び/又は移動ウェブの制御により、線、波、ジグザグ、渦巻きなどのパターンのストランドを押し出すことができ、またストランドはウェブ上の異なる点において、異なる太さ又は異なるパターンを有することができる。
本開示の強化濾材の調製に好適な装置と方法を図1に示す。図1において、コーティング装置100が強化濾材200の調製に使用される。ポリマーウェブ110が装置に入り、強化材料のストランドがその上に押し出され、強化濾材200として装置から出る。装置100は、一般的に、円筒ローラー120、121、及び140、並びにニップローラー142を含む。ローラー120、121、及び140は、望みに応じて加熱された又は冷却されたローラーであってよい。幾つかの実施形態においては、ローラー121及び140は双方ともに加熱されたローラーであり、他の実施形態においては、ローラー121は加熱されたローラーであり、140は冷却されたローラーである。更に他の実施形態においては、すべてのローラーが加熱も冷却もされていない。
図1に描かれた装置100は、ユーザーが選択可能なストランドダイ132を取り付け得る、押し出し成形機130も含む。ストランドダイ132は、一般的に、平行で、間隔が空いた関係に広がっている材料の、多数の細長い溶融ストランド、214、を形成するために、ストランド材料を押し出すための間隔が空いた開口部(示されていない)を含んでよい。間隔が空いた開口部は同じでも、異なっていてもよい。異なる場合には、間隔が空いた開口部は、異なる太さ、形状、パターン、又は異なる太さ、形状、若しくはパターンの組み合わせの複数のストランドを作り出す。ストランドダイ132は、材料214の溶融ストランドを、ポリマーウェブ110がローラー120の上にある間に押し出す、ローラー140の上に押し出し次いでポリマーウェブ110の上に移すような、又はこれらの2つの点の中間に押し出すような、様々な異なる方法で置くことができる。
ストランドの寸法は、押し出し機130内の圧力の変更(例えば、押し出し機の送り速度又はタイプの変更);ポリマーウェブ110の移動速度の変更(すなわち押し出し機130からの所定の出力に対して、ウェブ110の移動速度の増加はストランドの直径を減少させ、一方ウェブ110の移動速度の減少はストランドの直径を増大させる);間隔が空いたダイ開口部の寸法の変更などにより、容易に変えることができる。
ストランドダイ132は、異なる形状のストランド214、例えば異なる直径及び異なる間隔、が形成されるように、容易に取り換えることができる。ストランドダイ132の長さとともに開口部の選択的に調節可能な間隔及び/又は直径は、例えば、ポリマーウェブ110の横断する様々な点におけるストランドの太さの変更を可能にする。ストランドダイ132は、例えば、中空ストランド、円形以外の形状のストランド(例えば正方形、長方形、楕円形、三角形、星形、「+形」など)、又は芯−鞘ストランドなどのバイコンポーネントストランドなどの、他の形状のストランドを形成するためにも選択することができる。
幾つかの実施形態においては、強化ストランドは、前駆体材料のストリップをポリマーウェブ上に堆積させ、このストリップを後加工し、ストリップを強化材料のストランドに転化させることにより調製される。ストリップの堆積は、例えば、印刷、ダイコーティング、ナイフコーティングなどを含む様々なコーティング技術により行うことができる。印刷技術の例として、例えば、スクリーン印刷(回転を含む)、グラビア印刷、熱印刷、フレキソ印刷、凹版印刷及びインクジェット印刷が挙げられる。
例えば熱可塑性ポリマーの溶液も使用可能であるが、典型的には、前駆体材料は熱硬化性材料である。前駆体材料は、モノマー、オリゴマー若しくはポリマー又はこれらの混合物から作ることができ、100%固体、又は溶媒ベース若しくは水ベースの溶液又は混合物であってよい。一般的に、前駆体材料は室温において液体である。幾つかの方法では、液体は粘稠な組成物である。前駆体材料は、十分な温度に加熱した場合に堆積させることが可能な、熱的に軟化し得る又は液化し得る組成物でもよい。
幾つかの実施形態においては、前駆体材料の構造が材料の後乾燥に先だち流れすぎない限りにおいて、液体キャリアを前駆体材料の一部として使用することができる。液体キャリアは有機又は水性であってよく、幾つかの実施形態においては、それは溶媒である。
幾つかの実施形態においては、前駆体材料は化学的に硬化可能な材料であり、例えば堆積した後、重合、架橋、又は両方により、堅牢な最終構造を作るために後加工されてよい。特定の例として、硬化性インク、硬化性(メタ)アクリラート、(メタ)アクリラート機能性材料、硬化性ビニルエーテル、硬化性不飽和材料、エポキシ化機能性材料、及び硬化性シリコーンが挙げられる。
強化ストランドは、どのように形成されても、ポリマーウェブに接着した強化材料の分離した非交差性の連続フィラメントを含む。ストランドは様々な形状をとり得る。ストランドは直線、波形の線、渦巻き、又はより複雑な形状であってよい。ストランドは連続であるが、ストランド全体にわたって均一な太さ又は形状を有していなくともよい。例えば、ストランドの長手方向の異なる点でより太く又はより細くてよく、ウェブ上のある点で直線であり、他の点で波形の線であってよい。これに加えて、近傍のストランドは、寸法、形状、又はパターンが同じでも又は異なっていてもよい。
ストランドは、約0.1ミリメートル〜10ミリメートル、約0.1ミリメートル〜2ミリメートル、又は更に約0.2ミリメートル〜1ミリメートルの様々な太さであってよい。
一般的に、ストランド材料又は前駆体材料は、ウェブ材料に直接適用されるが、場合によってはストランド材料又はストランド前駆体材料の適用に先だち、ウェブ材料を処理することが好ましいことがある。このような前処理として、ウェブの表面を変えるための、熱、放射線、プラズマ放電などの適用のような、ウェブの物理的処理が挙げ得る。更に、前処理はウェブへの塗料の(一回又は複数の)コーティングを含んでよい。これらのコーティングは、ストランド材料のウェブへの接着を向上させ得る。好適なコーティングの例は、ストランド材料のウェブへの接着を助ける接着剤などの粘着性材料の適用である。
上述のように、強化ストランドはポリマーウェブに貼り付けられている。ポリマーウェブは濾材であり得、又はポリマーウェブは他の多層の濾材の一部であるか、又は後で追加の層と結合され濾材を形成する、他のポリマーウェブであることができる。
強化濾材は、例えば、呼吸用マスクの空気濾過エレメントなど、濾過接顔呼吸用マスクなど、又は家庭用及び工業用炉、及び空調機、空気清浄機、真空掃除機、医療用エアラインフィルター、乗り物用空調システム、並びにコンピュータ、コンピュータディスクドライブ、及び電子機器などの一般装置用空調システムなどの様々な応用のために使用できる。呼吸用マスクの使用においては、濾材は成型された又は折り畳まれた半顔面の呼吸用マスク、取り換え可能なカートリッジ若しくはキャニスター又はプレフィルターの形態であってよい。
図2及び3は、ストランド強化平折り畳み呼吸用マスクの例を描写し、図4及び5はストランド強化カップ型呼吸用マスクの例を描写する。図2において、平折り畳み呼吸用マスク200は、強化材料210のストランドを含む。ストランド210は、呼吸用マスクの幅に沿っている。図3において、平折り畳み呼吸用マスク300は、強化材料310のストランドを含む。ストランド310は、呼吸用マスクの長手に沿っている。図4において、カップ型呼吸用マスク400は、強化材料410のストランドを含む。ストランド410は、呼吸用マスクの幅に沿っている。図5において、カップ型呼吸用マスク500は、強化材料510のストランドを含む。ストランド510は、呼吸用マスクの長手に沿っている。
本開示の強化濾材は、濾過呼吸用マスクに特に役立つ。濾過呼吸用マスク又は顔面マスクは、人間の呼吸器系を空気に浮遊している粒子、又は不愉快な若しくは有毒ガスから保護する支援が望ましい場合、様々な応用に広く利用される。一般的に、このような呼吸用マスク又は顔面マスクは、成型されたカップ型の形態又は平折り畳み式の形態の2つのタイプの1つである。平折り畳み式の形態は、必要になるまで着用者のポケットに入れて持ち運びでき、着用と着用の間は内側を清潔に保つため再度平らに折り畳むことができる、利点を有する。
顔面マスクの平折り畳み式の形態は、様々な形状を持つことができ、様々な方法で折り畳むよう設計できる。平折り畳み式顔面マスクの異なるタイプの例は、例えば、米国特許第6,394,090号(Chenら)、及び同第6,123,077号(Bostockら)に記述されている。
市販されている顔面マスクの平折り畳み式の形態の例は、長方形の形であり一般的に着用者の口に平行に沿うプリーツを有する布地として、構成されたものである。このような構造は、顔面マスクを着用者の顔への接触から離して保持するための補強要素をしばしば有する。これらの市販の平折り畳み式呼吸用マスクには、展開したマスクにより高い構造的安定性を与えるために、補強部材(例えば、弾性支持枠組又は他の支持要素(例えば、Parkerに付与された米国特許第4,300,549号を参照))、又は補強層(ポリエステルファイバー等の大きい直径と高弾性率の繊維を含んだ高坪量の不織布(例えば、Bostockらに付与された米国特許第6,123,077号を参照))が通常用いられている。こうした補強部材又は補強層は、呼吸用マスク内面に対する着用者の唇及び鼻翼の接触を予防又は防止するために、呼吸周期の間に呼吸用マスクが撓むことに抵抗することを助ける。ラミネート構造において顔面マスクの幅を横切ってプリーツを溶融すること、又は顔面マスクの幅を横切る縫い目を作ることにより、補強が提供されることもたまにはある。本開示の強化濾材は、補強要素、溶融プリーツ又は縫い目を必要とせず、使用し得る。これにより、平折り畳み呼吸用マスクのより容易な生産が可能となる。
本開示の平折り畳み呼吸用マスクは、単層構造体又は多層構造体であってよい。多層構造体においては、層の1つ以上がポリマー材料のストランドにより強化されていてよい。幾つかの実施形態においては、平折り畳み呼吸用マスクは、単層の濾材を含む。他の実施形態においては、濾材の層は1つ以上のカバー層により保護されていてよい。更に他の実施形態においては、平折り畳み呼吸用マスクは濾材及びカバー層以外に追加の層を含む。平折り畳み呼吸用マスクは、独立した補強層の必要がないことを除いて、例えば米国特許第6,394,090号(Chenら)に記載された技術を使用して調製することができる。平折り畳み呼吸用マスクは、単層、並びにバッチプロセス(例えば押し込み溶着)又は連続プロセス(ロータリー溶着)などの様々な技術を使用して互いに貼り付けられる多層から、形成され得る。どちらのプロセスにおいても、平折り畳み呼吸用マスクは、外部を形成するエッジを結合及び切断して、単一濾材層又は多層の構造体(本明細書において「プリフォーム」とも称する)の実質的にフラットなシートを形成して製造される。エッジの形成には、超音波溶着、縫製、及び加圧によるエッジの形成(加熱又は非加熱)などの、他の技術を使用してもよい。実質的にフラットなプリフォームは任意の形状を有することができる。幾つかの実施形態においては、実施的に平坦なプリフォームは、他の形状(例えば、五角形、六角形、半円、四角、バタフライなど)も同様に適しているが、ダイアモンドの形状を有する。平折り畳み呼吸用マスクを形成する方法は、典型的には、プリフォームの中に区分線を少なくとも1つ形成を形成する工程と、プリフォームを実質的な二等分軸に沿って折り畳み、第一角及び第二角を形成する工程を含む。
開示されたより複雑な形状は、大きい端に解放端を及び小さい端に閉鎖端を有する、一般的に傾斜形状の、対向する側壁を有する濾過シート材料のポケットから作られるカップ型濾過接顔ピースを含む。閉鎖端のポケットのエッジは外向きに湾曲しており、例えば、交差する直線及び/又は曲線により規定されており、閉鎖端には、吸入に際して着用者の顔への崩壊に対してポケットを堅くする、一般的に円錐形の内側に伸びている窪みを規定するために、内側に畳まれたポケットの閉鎖端の表面を規定する、折れ線が付けられている。
本開示の成型呼吸用マスクは、単層構造体又は多層構造体であってよい。多層構造体においては、層の1つ以上がポリマー材料のストランドにより強化されていてよい。幾つかの実施形態においては、成型呼吸用マスクは、単層の濾材を含む。他の実施形態においては、濾材の層は1つ以上のカバー層により保護されていてよい。更に、他の実施形態においては、成型呼吸用マスクは濾材及びカバー層以外に追加の層を含む。成型呼吸用マスクを形成するには、濾材又は(1つ又は複数の)濾過層及び(1つ又は複数の)カバー層の積み重ねをカップ型のオス及びメスの成型面を有する成型装置に入れる。成型面は典型的には加熱される。次に、濾材又は多層の積み重ねをカップ型マスク本体に形成するために、成型面(通常凸側及び凹側を有する)を、十分な時間及び/又は十分な圧力で接合する。続いて、成型品の周囲から余剰材料を切断することができ、その後、完成した呼吸用マスクを形成するために、所望によりストラップ、ハーネス、バルブ等を加えることができる。成型プロセスは、典型的には、任意の追加層とともに濾材層にある程度の永久的な形態を付与する。成型プロセスは、また様々な個別繊維間の溶融結合を繊維の接触点においてある程度付与することができ、また様々な層相互の溶融結合もある程度付与することができる。成形プロセスにおいて様々な層間の十分な結合が行われない場合、追加の方法を用いることができる。層が適切に互いに保持されていることを確実にするために、例えば、呼吸用マスクのエッジの周囲に結合プロセス(超音波溶接など)を行うことができ、あるいはエッジ部の周囲に機械的クランプ又はその他の結合の手段を適用することができる。これで十分でない場合は、呼吸用マスクの特性が過度に影響を受けない限りにおいて、呼吸用マスクの適切な位置に局部的結合処理(例えばスポット溶接等)を用いることができる。米国特許第6,923,182号(Angadjivandら)に記載のように、様々な層を互いに結合するために接着剤層を使用することも可能である。
幾つかの実施形態においては、それ自身は濾材ではない強化ストランドを貼り付けたポリマーウェブを形成することが好ましいことがある。この強化ポリマーウェブは、濾材層を含む1つ以上の材料の追加層と結合することができ、これは次いで平折り畳み又はカップ型呼吸用マスクのいずれかに形成することができる。このようなポリマーウェブの例として、例えば、キャリアウェブ、カバーウェブ、クッションウェブ、支持ウェブなどが挙げられる。このように、強化ポリマーウェブは濾材ウェブから分離して形成することができ、結合して強化濾材を形成するために結合される。
これらの実施例は単にあくまで例示を目的としたものであり、添付した特許請求の範囲に限定することを意味するものではない。本明細書の実施例及びその他の部分における部、百分率、比等はすべて、特段の規定がない限り、重量による。使用した溶媒及びその他の試薬は、特段の規定がない限り、Sigma−Aldrich Chemical Company(Milwaukee,Wisconsin)より入手した。
試験方法
塩化ナトリウムを用いた粒子浸透率
試験方法は、NIOSH 42CFR Part 84−N95 NaCl試験である。パーセント浸透及び圧力低下は、NaCl粒子を含むエアゾール試験物質を用いて求められ、この試験物質を85リットル/分の流速で供給し、TSIモデル8130高速自動フィルター試験機(TSI Inc.,St.Paul,Minnesotaから市販されている)を使用して測定した。2% NaCl溶液から粒子を生成させて、約0.075マイクロメートルの直径を有する粒子を約16〜23mg/m3の大気中濃度で含むエアゾールを準備し、ヒーター及び粒子中和装置の双方を作動させて、自動フィルター試験機を操作した。成型マトリックスに関して、試験の中止までに、最高のNaCl粒子浸透まで、試料に85リットル/minの流速で負荷した。フィルターを通過した粒子濃度及び%粒子浸透を測定するために、フィルター入口及び出口で、較正済み光度計を使用した。
塩化ナトリウムを用いた粒子浸透率
試験方法は、NIOSH 42CFR Part 84−N95 NaCl試験である。パーセント浸透及び圧力低下は、NaCl粒子を含むエアゾール試験物質を用いて求められ、この試験物質を85リットル/分の流速で供給し、TSIモデル8130高速自動フィルター試験機(TSI Inc.,St.Paul,Minnesotaから市販されている)を使用して測定した。2% NaCl溶液から粒子を生成させて、約0.075マイクロメートルの直径を有する粒子を約16〜23mg/m3の大気中濃度で含むエアゾールを準備し、ヒーター及び粒子中和装置の双方を作動させて、自動フィルター試験機を操作した。成型マトリックスに関して、試験の中止までに、最高のNaCl粒子浸透まで、試料に85リットル/minの流速で負荷した。フィルターを通過した粒子濃度及び%粒子浸透を測定するために、フィルター入口及び出口で、較正済み光度計を使用した。
形成された外郭構造の崩壊試験
この試験は、カップ型呼吸用マスクの反発力を測定する。Texture Technologies Corpからの、12ミリメートル半径の試験プローブを備えた、Texture Analyzer Model TA−XT2を使用した。1サイクルの試験を行った。プローベを呼吸用マスクの湾曲面の先端の上に置いた。5mm/minの下向きの速度で、呼吸用マスク試料に30mmの偏位まで、力Fを加えた。望ましい最高偏位に到達した後、力(試験プローブ)の方向を反転させ、試験プローブをゆっくり上向きの5mm/minの速度で後退させた。戻り期間中のゆっくりしたクロスヘッドの速度により、反発力の精確な記録が可能となった。試験中、力対距離のグラフをプロットした。
この試験は、カップ型呼吸用マスクの反発力を測定する。Texture Technologies Corpからの、12ミリメートル半径の試験プローブを備えた、Texture Analyzer Model TA−XT2を使用した。1サイクルの試験を行った。プローベを呼吸用マスクの湾曲面の先端の上に置いた。5mm/minの下向きの速度で、呼吸用マスク試料に30mmの偏位まで、力Fを加えた。望ましい最高偏位に到達した後、力(試験プローブ)の方向を反転させ、試験プローブをゆっくり上向きの5mm/minの速度で後退させた。戻り期間中のゆっくりしたクロスヘッドの速度により、反発力の精確な記録が可能となった。試験中、力対距離のグラフをプロットした。
平折り畳み崩壊試験
この試験は、平折り畳み呼吸用マスクの崩壊抵抗を測定する。試験機は、2つのセクションの気密性のチャンバーであり、崩壊感知デバイスを取り付けたプレートにより隔てられていた。崩壊感知デバイスは、数個の発光ダイオード(LED)とフォトトランジスタを有していた。崩壊感知デバイスは次のように作動した。試験中、電気信号がLEDとフォトトランジスタとの間で送られていた。上のチャンバーで圧力が上昇し、呼吸用マスクを崩壊させると、シグナルは中断され、崩壊が告げられた。試験呼吸用マスクは、崩壊感知デバイスの上に置かれ、軽量の柔軟なプラスチックシートを中間に持つ他のプレートが呼吸用マスクの上に置かれた。プラスチックシートは、呼吸用マスクを通る空気の流れを遮断しながら、呼吸用マスクの崩壊を保証した。21キロパスカル(30psi)の入力空気圧を使用するマスフローコントローラを使用し、徐々に上のチャンバーの圧力を上げ、流量を0.5〜50リットル/分の一定の水準に保った。崩壊感知デバイスが崩壊を告げると、フローコントローラは自動的に停止した。差圧変換器を使用して、加圧された上のチャンバーと加圧されない下のチャンバーとの圧力差を監視した。崩壊感知デバイスにより崩壊が検知されると、圧力差が崩壊圧力として記録された。平均の崩壊圧力を得るために、典型的には、複数の試験を行った。
この試験は、平折り畳み呼吸用マスクの崩壊抵抗を測定する。試験機は、2つのセクションの気密性のチャンバーであり、崩壊感知デバイスを取り付けたプレートにより隔てられていた。崩壊感知デバイスは、数個の発光ダイオード(LED)とフォトトランジスタを有していた。崩壊感知デバイスは次のように作動した。試験中、電気信号がLEDとフォトトランジスタとの間で送られていた。上のチャンバーで圧力が上昇し、呼吸用マスクを崩壊させると、シグナルは中断され、崩壊が告げられた。試験呼吸用マスクは、崩壊感知デバイスの上に置かれ、軽量の柔軟なプラスチックシートを中間に持つ他のプレートが呼吸用マスクの上に置かれた。プラスチックシートは、呼吸用マスクを通る空気の流れを遮断しながら、呼吸用マスクの崩壊を保証した。21キロパスカル(30psi)の入力空気圧を使用するマスフローコントローラを使用し、徐々に上のチャンバーの圧力を上げ、流量を0.5〜50リットル/分の一定の水準に保った。崩壊感知デバイスが崩壊を告げると、フローコントローラは自動的に停止した。差圧変換器を使用して、加圧された上のチャンバーと加圧されない下のチャンバーとの圧力差を監視した。崩壊感知デバイスにより崩壊が検知されると、圧力差が崩壊圧力として記録された。平均の崩壊圧力を得るために、典型的には、複数の試験を行った。
比較実施例C1
強化ストランドを有しない不織布成型外郭構造ウェブを調製した。不織布外郭構造ウェブは、106グラム/m2の坪量、8ミリメートルの厚さ及び1%の堅さを有する、ドライレイドウェブであった。この不織布ウェブは、熱的に互に結合しているステープルファイバーのブレンドから調製した。ウェブは、繊維1及び繊維2のカード処理ブレンドから、繊維1/繊維2の重量比を70:30の割合として調製し、次いでカード処理したウェブを163℃の循環型空気炉に約1分間置き、バインダーファイバーを活性化し、ウェブを強化した。2つのはめ合い半球カップ型の、約55ミリメートルの高さと約310cm3の容積を有する、加熱された成型型の間に、不織布ウェブ層を置いて、成型外郭構造を形成するための不織布外郭構造層の成型を行った。成型型の上部及び下部の半分を、それぞれ約93℃及び105℃に加熱した。加熱成型型を、約1.27mmのギャップで約6秒間閉じた。この後、成型型を開き、成形した製品を取り出して、手作業でトリミングした。次に、成型外郭構造の縁部に超音波結合を実施した。成型したカップ型外郭構造を、破壊/復元抵抗に関して、上述の試験方法で述べた、形成された外郭構造の崩壊試験法、を使用して、評価した。試験の結果を図6に示す。
強化ストランドを有しない不織布成型外郭構造ウェブを調製した。不織布外郭構造ウェブは、106グラム/m2の坪量、8ミリメートルの厚さ及び1%の堅さを有する、ドライレイドウェブであった。この不織布ウェブは、熱的に互に結合しているステープルファイバーのブレンドから調製した。ウェブは、繊維1及び繊維2のカード処理ブレンドから、繊維1/繊維2の重量比を70:30の割合として調製し、次いでカード処理したウェブを163℃の循環型空気炉に約1分間置き、バインダーファイバーを活性化し、ウェブを強化した。2つのはめ合い半球カップ型の、約55ミリメートルの高さと約310cm3の容積を有する、加熱された成型型の間に、不織布ウェブ層を置いて、成型外郭構造を形成するための不織布外郭構造層の成型を行った。成型型の上部及び下部の半分を、それぞれ約93℃及び105℃に加熱した。加熱成型型を、約1.27mmのギャップで約6秒間閉じた。この後、成型型を開き、成形した製品を取り出して、手作業でトリミングした。次に、成型外郭構造の縁部に超音波結合を実施した。成型したカップ型外郭構造を、破壊/復元抵抗に関して、上述の試験方法で述べた、形成された外郭構造の崩壊試験法、を使用して、評価した。試験の結果を図6に示す。
(実施例1):
強化ストランドを有する不織布成型外郭構造ウェブを準備した。不織布外郭構造ウェブは、106グラム/m3の坪量、8ミリメートルの厚さ及び1%の堅さを有する、ドライレイドウェブであった。この不織布ウェブは、熱的に相互に結合するステープルファイバーのブレンドから調製された。ウェブは、繊維1及び繊維2のカード処理ブレンドから、繊維1/繊維2の重量比を70:30の割合として調製し、次いでカード処理したウェブを163℃の循環型空気炉に約1分間置き、バインダーファイバーを活性化し、ウェブを強化した。51ミリメートルの単独スクリュー押し出し成型機に、PU−1及びPP−1を65:35の重量比の混合物を入れた。押し出し成型機を210℃、13RPMで運転し、この押し出し成型機からフィラメントを0.51、0.64、及び0.79mmのオリフィスを通して、上部の滑らかな回収ロールの上に、フィラメントを1センチメートル幅当たり3フィラメント、毎分5.0メートルの線速度で押し出した。このように形成されたフィラメントを上述のウェブの上に送った。得られた不織布強化外郭構造ウェブは、約214グラム/m2の総坪量を有し、このうち約110グラム/m2が強化ストランドであった。成型された外郭構造を形成するための不織布外郭構造層の成型は、約55ミリメートルの高さと約310cm3の容積を有する、2つのはめ合い半球カップ型の加熱された成型型の間に、不織布ウェブ層を置いて行った。成型型の上部及び下部半分を、それぞれ約93℃及び105℃に加熱した。加熱成型型を、約2.50mmのギャップで約6秒間閉じた。この後、成型型を開き、成形した製品を取り出して手作業でトリミングした。次に、成型外郭構造の縁部に超音波結合を実施した。実施例1Aについては、成型は機械方向(ストランドが着用者の顔の幅を横切る方向にカップ上を通るような)に行い、実施例1Bについては、成型はクロスウェブ方向(ストランドが着用者の顔の幅に垂直の方向にカップ上を通るような)に行った。成型されたカップ型外郭構造を、破壊/復元抵抗に関して、上述の試験方法で述べた、形成された外郭構造の崩壊試験法、を使用して、評価した。試験の結果を図6に示す。
強化ストランドを有する不織布成型外郭構造ウェブを準備した。不織布外郭構造ウェブは、106グラム/m3の坪量、8ミリメートルの厚さ及び1%の堅さを有する、ドライレイドウェブであった。この不織布ウェブは、熱的に相互に結合するステープルファイバーのブレンドから調製された。ウェブは、繊維1及び繊維2のカード処理ブレンドから、繊維1/繊維2の重量比を70:30の割合として調製し、次いでカード処理したウェブを163℃の循環型空気炉に約1分間置き、バインダーファイバーを活性化し、ウェブを強化した。51ミリメートルの単独スクリュー押し出し成型機に、PU−1及びPP−1を65:35の重量比の混合物を入れた。押し出し成型機を210℃、13RPMで運転し、この押し出し成型機からフィラメントを0.51、0.64、及び0.79mmのオリフィスを通して、上部の滑らかな回収ロールの上に、フィラメントを1センチメートル幅当たり3フィラメント、毎分5.0メートルの線速度で押し出した。このように形成されたフィラメントを上述のウェブの上に送った。得られた不織布強化外郭構造ウェブは、約214グラム/m2の総坪量を有し、このうち約110グラム/m2が強化ストランドであった。成型された外郭構造を形成するための不織布外郭構造層の成型は、約55ミリメートルの高さと約310cm3の容積を有する、2つのはめ合い半球カップ型の加熱された成型型の間に、不織布ウェブ層を置いて行った。成型型の上部及び下部半分を、それぞれ約93℃及び105℃に加熱した。加熱成型型を、約2.50mmのギャップで約6秒間閉じた。この後、成型型を開き、成形した製品を取り出して手作業でトリミングした。次に、成型外郭構造の縁部に超音波結合を実施した。実施例1Aについては、成型は機械方向(ストランドが着用者の顔の幅を横切る方向にカップ上を通るような)に行い、実施例1Bについては、成型はクロスウェブ方向(ストランドが着用者の顔の幅に垂直の方向にカップ上を通るような)に行った。成型されたカップ型外郭構造を、破壊/復元抵抗に関して、上述の試験方法で述べた、形成された外郭構造の崩壊試験法、を使用して、評価した。試験の結果を図6に示す。
(実施例2):
強化ストランドを有する不織布成型外郭構造ウェブを準備し、呼吸用マスクの調製に使用した。ストランドで強化した不織布ファイバーウェブを調製した。51ミリメートルの単独スクリュー押し出し成型機に、PU−1及びPP−1の65:35の重量比の混合物を入れた。押し出し成型機を、210℃、13RPMで運転し、フィラメントをこの押し出し成型機から0.64及び0.79mmのオリフィスを通して押し出し、CW−1ウェブの上に、ウェブの1センチメートル幅当たり3フィラメントを、毎分5.0メートルの線速度で、押し出した。得られた不織布強化外郭構造ウェブは、約150グラム/m2の総坪量を有し、このうち約120グラム/m2が強化ストランドであった。試料FM−1及びカバーウェブ1を強化ウェブにラミネートし、形成された構造体を一緒に成型し、完成した呼吸用マスクを製造した。呼吸用マスクは、強化層が呼吸用マスクの凸側となり、カバーウェブ1が呼吸用マスクの凹側となり、FM−1が強化層とカバーウェブとの間に挟まれるように成型した。フィルターウェブは、35グラム/m2の坪量と、4.7マイクロメートルの繊維寸法を有していた。積層ウェブの成型は、集積した層をはめ合いのメス及びオスの成型型の間に圧入して行った。メス成型型は、約55mmの高さを有し、310cm3の容積を有していた。成型型の上部及び下部半分は、約105℃に加熱されており、ウェブを半成型型の間に置いた。次いで、加熱した成型型は1.27ミリメートルのギャップで、約10〜15秒間閉じた。所定の時間後に成型型を開き、成型した製品を取り除いた。成型されたカップ型呼吸用マスクを、破壊/復元抵抗に関して、上述の試験方法で述べた、形成された外郭構造の崩壊試験法、を使用して、評価した。当該試験の結果を、図7示す。
強化ストランドを有する不織布成型外郭構造ウェブを準備し、呼吸用マスクの調製に使用した。ストランドで強化した不織布ファイバーウェブを調製した。51ミリメートルの単独スクリュー押し出し成型機に、PU−1及びPP−1の65:35の重量比の混合物を入れた。押し出し成型機を、210℃、13RPMで運転し、フィラメントをこの押し出し成型機から0.64及び0.79mmのオリフィスを通して押し出し、CW−1ウェブの上に、ウェブの1センチメートル幅当たり3フィラメントを、毎分5.0メートルの線速度で、押し出した。得られた不織布強化外郭構造ウェブは、約150グラム/m2の総坪量を有し、このうち約120グラム/m2が強化ストランドであった。試料FM−1及びカバーウェブ1を強化ウェブにラミネートし、形成された構造体を一緒に成型し、完成した呼吸用マスクを製造した。呼吸用マスクは、強化層が呼吸用マスクの凸側となり、カバーウェブ1が呼吸用マスクの凹側となり、FM−1が強化層とカバーウェブとの間に挟まれるように成型した。フィルターウェブは、35グラム/m2の坪量と、4.7マイクロメートルの繊維寸法を有していた。積層ウェブの成型は、集積した層をはめ合いのメス及びオスの成型型の間に圧入して行った。メス成型型は、約55mmの高さを有し、310cm3の容積を有していた。成型型の上部及び下部半分は、約105℃に加熱されており、ウェブを半成型型の間に置いた。次いで、加熱した成型型は1.27ミリメートルのギャップで、約10〜15秒間閉じた。所定の時間後に成型型を開き、成型した製品を取り除いた。成型されたカップ型呼吸用マスクを、破壊/復元抵抗に関して、上述の試験方法で述べた、形成された外郭構造の崩壊試験法、を使用して、評価した。当該試験の結果を、図7示す。
比較実施例C2:
比較実施例C2には、市販されている呼吸用マスク、市販呼吸用マスク−1、を使用した。成型されたカップ型呼吸用マスクを、破壊/復元抵抗に関して、上述の試験方法で述べた、形成された外郭構造の崩壊試験法、を使用して、評価した。試験の結果を、図7に示す。
比較実施例C2には、市販されている呼吸用マスク、市販呼吸用マスク−1、を使用した。成型されたカップ型呼吸用マスクを、破壊/復元抵抗に関して、上述の試験方法で述べた、形成された外郭構造の崩壊試験法、を使用して、評価した。試験の結果を、図7に示す。
(実施例3):
強化ストランドを有する不織布フィルター材料ウェブを調製し、呼吸用マスクの調製に使用した。ストランド強化不織布濾材を調製した。51ミリメートルの単独スクリュー押し出し成型機に、PU−1及びPP−1の65:35の重量比の混合物を入れた。押し出し成型機を、210℃、13RPMで運転し、フィラメントをこの押し出し成型機から0.51及び0.79mmのオリフィスを通して押し出し、上部の滑らかな回収ロールの上に、1センチメートル幅当たり3フィラメントを、毎分5.0メートルの線速度で押し出した。このようにして形成されたフィラメントを、FM−2ウェブの上に送った。繊維は、1.0〜1.5ミリメートルの直径と、70グラム/m2の坪量を有していた。得られた不織布強化外郭構造ウェブは、約170グラム/m2の総坪量を有し、このうち約70グラム/m2が強化ストランドであった。カバーウェブ1−の試料強化FM−2ウェブにラミネートし、形成された構造体を一緒に成型し、完成呼吸用マスクを作った。積層ウェブの成型は、集積した層をはめ合いのメス及びオスの成型型の間に圧入して行った。成型型上半分を約79℃(175°F)に、成型型の下半分を約116℃(240°F)に加熱し、ウェブを半分の成型型の間に置いた。次いで、加熱した成型型を0.51ミリメートル(0.020インチ)のギャップで、約9秒間閉じた。所定時間後に成型型を開き、成型した製品を取りだした。成型したカップ型呼吸用マスクを、上述の試験方法に記載された、塩化ナトリウムを用いる粒子浸透率、を使用して評価した。試験結果を表1に示す。
強化ストランドを有する不織布フィルター材料ウェブを調製し、呼吸用マスクの調製に使用した。ストランド強化不織布濾材を調製した。51ミリメートルの単独スクリュー押し出し成型機に、PU−1及びPP−1の65:35の重量比の混合物を入れた。押し出し成型機を、210℃、13RPMで運転し、フィラメントをこの押し出し成型機から0.51及び0.79mmのオリフィスを通して押し出し、上部の滑らかな回収ロールの上に、1センチメートル幅当たり3フィラメントを、毎分5.0メートルの線速度で押し出した。このようにして形成されたフィラメントを、FM−2ウェブの上に送った。繊維は、1.0〜1.5ミリメートルの直径と、70グラム/m2の坪量を有していた。得られた不織布強化外郭構造ウェブは、約170グラム/m2の総坪量を有し、このうち約70グラム/m2が強化ストランドであった。カバーウェブ1−の試料強化FM−2ウェブにラミネートし、形成された構造体を一緒に成型し、完成呼吸用マスクを作った。積層ウェブの成型は、集積した層をはめ合いのメス及びオスの成型型の間に圧入して行った。成型型上半分を約79℃(175°F)に、成型型の下半分を約116℃(240°F)に加熱し、ウェブを半分の成型型の間に置いた。次いで、加熱した成型型を0.51ミリメートル(0.020インチ)のギャップで、約9秒間閉じた。所定時間後に成型型を開き、成型した製品を取りだした。成型したカップ型呼吸用マスクを、上述の試験方法に記載された、塩化ナトリウムを用いる粒子浸透率、を使用して評価した。試験結果を表1に示す。
(実施例4):
強化ストランドを有する不織布フィルター材料ウェブを調製し、呼吸用マスクの調製に使用した。ストランド強化不織布濾材ウェブを調製した。51ミリメートルの単独スクリュー押し出し成型機に、PU−1及びPP−1の65:35の重量比の混合物を入れた。押し出し成型機を、210℃、13RPMで運転し、フィラメントをこの押し出し成型機から0.51及び0.79mmのオリフィスを通して押し出し、上部の滑らかな回収ロールの上に、1センチメートル幅当たり3フィラメントを、毎分5.0メートルの線速度で押し出した。このようにして形成されたフィラメントを、FM−2ウェブの上に送った。ウェブは100グラム/m2の坪量を有していた。得られた不織布強化外郭構造ウェブは、約200グラム/m2の総坪量を有し、このうち約100グラム/m2が強化ストランドであった。カバーウェブ1の試料を強化FM−2ウェブにラミネートし、形成された構造体を一緒に成型し、完成呼吸用マスクを作った。積層ウェブの成型は、集積した層をはめ合いのメス及びオスの成型型の間に圧入して行った。成型型の上半分を約79℃(175°F)に、成型型の下半分を約116℃(240°F)に加熱し、ウェブを半分の成型型の間に置いた。次いで、加熱した成型型を0.51ミリメートル(0.020インチ)のギャップで、約9秒間閉じた。所定時間後に成型型を開き、成型した製品を取りだした。成型したカップ型呼吸用マスクを、上述の試験方法に記載された、塩化ナトリウムを用いる粒子浸透率、を使用して評価した。試験結果を表1に示す。実施例はフィルター材料のN95規格に合格する。
強化ストランドを有する不織布フィルター材料ウェブを調製し、呼吸用マスクの調製に使用した。ストランド強化不織布濾材ウェブを調製した。51ミリメートルの単独スクリュー押し出し成型機に、PU−1及びPP−1の65:35の重量比の混合物を入れた。押し出し成型機を、210℃、13RPMで運転し、フィラメントをこの押し出し成型機から0.51及び0.79mmのオリフィスを通して押し出し、上部の滑らかな回収ロールの上に、1センチメートル幅当たり3フィラメントを、毎分5.0メートルの線速度で押し出した。このようにして形成されたフィラメントを、FM−2ウェブの上に送った。ウェブは100グラム/m2の坪量を有していた。得られた不織布強化外郭構造ウェブは、約200グラム/m2の総坪量を有し、このうち約100グラム/m2が強化ストランドであった。カバーウェブ1の試料を強化FM−2ウェブにラミネートし、形成された構造体を一緒に成型し、完成呼吸用マスクを作った。積層ウェブの成型は、集積した層をはめ合いのメス及びオスの成型型の間に圧入して行った。成型型の上半分を約79℃(175°F)に、成型型の下半分を約116℃(240°F)に加熱し、ウェブを半分の成型型の間に置いた。次いで、加熱した成型型を0.51ミリメートル(0.020インチ)のギャップで、約9秒間閉じた。所定時間後に成型型を開き、成型した製品を取りだした。成型したカップ型呼吸用マスクを、上述の試験方法に記載された、塩化ナトリウムを用いる粒子浸透率、を使用して評価した。試験結果を表1に示す。実施例はフィルター材料のN95規格に合格する。
実施例5並びに比較実施例C3及びC4:
強化ストランドを有する不織布ウェブを調製し、平折り畳み呼吸用マスクの調製に使用した。51ミリメートルの単独スクリュー押し出し成型機に、99.5重量%のPEと0.5重量%のブルーピグメントを入れた。押し出し成型機を、198℃、15RPMで運転し、フィラメントをこの押し出し成型機から0.64、0.64、及び0.79ミリメートルのオリフィスを通して押し出し、上部の滑らかな回収ロールの上に、1センチメートル幅当たり3本のフィラメントを、毎分5.0メートルの線速度で押し出した。このようにして形成されたフィラメントを、カバーウェブ2のウェブの上に送った。得られた不織布強化ウェブは、約128グラム/m2の総坪量を有し、このうち約78グラム/m2が強化ストランドであった。このようにして調製された強化不織布ウェブを(両方向に、水平方向すなわち形成された呼吸用マスクの長手方向、及び垂直方向すなわち形成された呼吸用マスクの幅方向)FM−1の層及びカバーウェブ2とともにラミネートし、次いで切断し、米国特許第6,390,090号に記載されているように、互いに超音波封着し、平折り畳み呼吸用マスクを形成した。実施例5Aの呼吸用マスクは、垂直に沿う強化ストランドを有し、実施例5Bの呼吸用マスクは水平に沿う強化ストランドを有する。実施例5A及び5Bの平折り畳み呼吸用マスクも比較実施例C3(補強エレメントを含む市販呼吸用マスク−2)及びC4(補強エレメントを含まない市販の呼吸用マスク−3)も、崩壊抵抗に関して、上述の試験方法に述べた、平折り畳み崩壊試験、により評価した。試験結果を表2に示す。
強化ストランドを有する不織布ウェブを調製し、平折り畳み呼吸用マスクの調製に使用した。51ミリメートルの単独スクリュー押し出し成型機に、99.5重量%のPEと0.5重量%のブルーピグメントを入れた。押し出し成型機を、198℃、15RPMで運転し、フィラメントをこの押し出し成型機から0.64、0.64、及び0.79ミリメートルのオリフィスを通して押し出し、上部の滑らかな回収ロールの上に、1センチメートル幅当たり3本のフィラメントを、毎分5.0メートルの線速度で押し出した。このようにして形成されたフィラメントを、カバーウェブ2のウェブの上に送った。得られた不織布強化ウェブは、約128グラム/m2の総坪量を有し、このうち約78グラム/m2が強化ストランドであった。このようにして調製された強化不織布ウェブを(両方向に、水平方向すなわち形成された呼吸用マスクの長手方向、及び垂直方向すなわち形成された呼吸用マスクの幅方向)FM−1の層及びカバーウェブ2とともにラミネートし、次いで切断し、米国特許第6,390,090号に記載されているように、互いに超音波封着し、平折り畳み呼吸用マスクを形成した。実施例5Aの呼吸用マスクは、垂直に沿う強化ストランドを有し、実施例5Bの呼吸用マスクは水平に沿う強化ストランドを有する。実施例5A及び5Bの平折り畳み呼吸用マスクも比較実施例C3(補強エレメントを含む市販呼吸用マスク−2)及びC4(補強エレメントを含まない市販の呼吸用マスク−3)も、崩壊抵抗に関して、上述の試験方法に述べた、平折り畳み崩壊試験、により評価した。試験結果を表2に示す。
Claims (32)
- 呼吸用マスクであって、
強化濾材を含み、前記強化濾材が
ポリマーウェブと、
前記ウェブに貼り付けられた強化材料の分離した非交差性のストランドと、を含む、
呼吸用マスク。 - 前記ポリマーウェブが、布地、不織布ウェブ、又はフィルターフォームを含む、請求項1に記載の呼吸用マスク。
- 前記強化材料が、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂を含む、請求項1に記載の呼吸用マスク。
- 前記強化材料が、ポリオレフィン;ハロゲン化ポリオレフィン;シクロヘキサンジメタノール、テトラメチレングリコール、及びテレフタル酸のコポリエステル−エーテルエラストマー;コポリエステルエラストマー;ポリエーテル;ポリアミド;ポリエーテルブロックポリアミド;ポリウレタン;エチレン、又はエチレン及びプロピレンとアクリル化合物とのコポリマー;アイオノマー;アクリロニトリルポリマー;アクリルコポリマー;化学修飾されたポリオレフィン;又は熱可塑性エラストマーブロックコポリマー;又はブレンド若しくはこれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の呼吸用マスク。
- 前記強化材料の分離した非交差性ストランドが、芯−鞘構造を含む、請求項1に記載の呼吸用マスク。
- 少なくとも1つの追加ウェブ層を更に含む、請求項1に記載の呼吸用マスク。
- 前記呼吸用マスクが、平折り畳み呼吸用マスクである、請求項1に記載の呼吸用マスク。
- 前記呼吸用マスクが、成型カップ型呼吸用マスクである、請求項1に記載の呼吸用マスク。
- 濾材を製造する方法であって、
ポリマーウェブを提供する工程と、
強化材料の分離した非交差性ストランドを、前記ウェブの少なくとも1つの表面に接触させる工程であって、強化材料の前記ストランドが前記ポリマーウェブに接着することと、を含む、方法。 - 前記ポリマーウェブの前処理を更に含む、請求項9に記載の方法。
- 前記ポリマーウェブの後処理を更に含む、請求項9に記載の方法。
- 前記後処理が、強化材料の前記ストランドの前記ポリマーウェブへの接着を助けるため、圧力を加える工程を含む、請求項11に記載の方法。
- 前記ポリマーウェブが、布地、不織布ウェブ、又はフィルターフォームを含む、請求項9に記載の方法。
- 前記強化材料が、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂を含む、請求項9に記載の方法。
- 前記強化材料が、ポリオレフィン;ハロゲン化ポリオレフィン;シクロヘキサンジメタノール、テトラメチレングリコール及びテレフタル酸のコポリエステル−エーテルエラストマー;コポリエステルエラストマー;ポリエーテル;ポリアミド;ポリエーテルブロックポリアミド;ポリウレタン;エチレン、又はエチレン及びプロピレンとアクリル化合物とのコポリマー;アイオノマー;アクリロニトリルポリマー;アクリルコポリマー;化学修飾したポリオレフィン;又は熱可塑性エラストマーブロックコポリマー;又はこれらのブレンド若しくは組み合わせを含む、請求項9に記載の方法。
- 前記強化材料の分離した非交差性ストランドが、芯−鞘構造を含む、請求項9に記載の方法。
- 前記強化材料の分離した非交差性ストランドを前記ウェブの少なくとも1つの表面に接触させる工程が、熱可塑性樹脂を押し出すことを含む、請求項9に記載の方法。
- ホットメルトの押し出しが、1つ以上の熱可塑性樹脂の共押し出しを含む、請求項17に記載の方法。
- 前記強化材料の分離した非交差性ストランドを前記ウェブの少なくとも1つの表面に接触させる工程が、熱硬化性樹脂のコーティングを含む、請求項9に記載の方法。
- 前記強化材料の分離した非交差性ストランドが、線、波、ジグザグ、渦巻き、又はこれらの組み合わせを含む、請求項9に記載の方法。
- 前記強化材料の分離した非交差性ストランドが、異なる太さ、形状、パターン、又はこれらの組み合わせの複数のストランドを含む、請求項9に記載の方法。
- 前記ポリマーウェブの静電気的帯電を更に含む、請求項9に記載の方法。
- 呼吸用マスクの調製方法であって、
強化濾材を提供する工程を含み、前記強化濾材が、
ポリマーウェブ及び前記ウェブに貼り付けられた強化材料の分離した非交差性のストランドを含み、かつ
呼吸用マスクを形成する工程を
含む、方法。 - 前記強化濾材を提供する工程が、少なくとも1つの追加のウェブを前記強化濾材と層化する工程を更に含む、請求項23に記載の方法。
- 前記呼吸用マスクを形成する工程が、
前記強化濾材を成形したプリフォームに切断する工程と、
平折り畳み呼吸用マスクを形成するために前記プリフォームを封着する工程と、を含む、請求項23に記載の方法。 - 前記成形したプリフォームが、ほぼ半円形を含む、請求項25に記載の方法。
- 前記呼吸用マスクを形成する工程が、
カップ型呼吸用マスクを形成するために前記濾材を成型する工程を含む、請求項23に記載の方法。 - 前記ポリマーウェブの静電気的帯電を更に含む、請求項23に記載の方法。
- 呼吸用マスクを調製する方法であって、
濾材ウェブを提供する工程と、
強化ポリマーウェブを準備する工程であって、前記強化ポリマーウェブは布地、不織布ウェブ、又はフィルターフォーム及び前記ポリマーウェブに貼り付けられた強化材料の分離した非交差性のストランドを
含み、
前記濾材ウェブ及び前記強化ポリマーウェブを共に層化する工程と、
呼吸用マスクを形成する工程と、を含む、方法。 - 前記呼吸用マスクを形成する工程が、
前記の層化した濾材ウェブ及び前記強化ポリマーウェブを、成形したプリフォームに切断する工程と、
平折り畳み呼吸用マスクを形成するために前記プリフォームを封着する工程と、を、含む、請求項29に記載の方法。 - 前記呼吸用マスクを形成する工程が、
カップ型呼吸用マスクを形成するために前記層化した濾材ウェブ及び前記強化ポリマーウェブを成型する工程を含む、請求項29に記載の方法。 - 追加の層を前記濾材ウェブ及び前記強化ポリマーウェブと共に層化することを更に含む、請求項29に記載の方法。
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