JP2013505564A - モジュール式基板処理システムおよびモジュール基板処理方法 - Google Patents

モジュール式基板処理システムおよびモジュール基板処理方法 Download PDF

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Abstract

フレキシブル基板を処理するためのモジュール式基板処理システムが提示される。このシステムは、水平方向において互いに隣接して配置された少なくとも2つのプロセスモジュールを備える。これらのプロセスモジュールは、フレキシブル基板を非接触案内し、垂直方向にフレキシブル基板を方向転換させるガスクッションローラを備える。

Description

本発明の実施形態は、基板処理システムに関し、特にモジュール構造を有する基板処理システムに関する。さらに、本発明の実施形態は、フレキシブル基板を処理する方法に関する。
フレキシブル基板上に大面積光起電デバイスを作製することの重要性が、高まりつつある。フレキシブル基板上に形成される太陽電池は、電子デバイスおよびエネルギー変換ユニットにおいて豊富な用途がある。大面積薄膜光起電デバイスの生産は、表面堆積、エッチング、活性化、安定化処理、および他の表面関連プロセスを基礎としている。こういった事情において、プラズマ支援薄膜堆積プロセスなどの堆積プロセスは、多様な薄膜デバイスを製造するための強力なツールとなる。
例えば、PECVD(プラズマ化学気相堆積)プロセスを用いることにより、薄膜シリコン太陽電池または薄膜トランジスタが、フレキシブル基板上に堆積される。フレキシブル基板の処理は、複数の処理ステーションまたは処理モジュールを含む処理ラインにおいて実施することができる。個々の薄膜または層スタックが、基板表面の上に施される。これらの膜または層は、様々な組成物を含んでもよい。フレキシブル基板上への層スタックの各層の堆積は、基板処理システムのレイアウトに関連する困難な課題である。
メンテナンスコストが低く自由度の高い処理システムを用いることによる費用対効果の高いフレキシブル基板の処理を実現することが望ましい。さらに、膜厚および膜組成の制御および調節が、課題となっている。
上記を鑑みて、独立請求項1に記載のフレキシブル基板を処理するモジュール式基板処理システムと、独立請求項13によるフレキシブル基板を処理するための方法とを提示する。
一実施形態によれば、フレキシブル基板を処理するモジュール式基板処理システムが提示される。このシステムは、水平方向において互いに隣接して配置された少なくとも2つのプロセスモジュールを備え、これらのプロセスモジュールは、フレキシブル基板を非接触案内し、フレキシブル基板を垂直方向に方向転換するガスクッションローラを備える。
他の一実施形態によれば、フレキシブル基板を処理するための方法が提示される。この方法は、挿入ユニットにより水平方向に沿って、第1のプロセスモジュール内にフレキシブル基板を移動させるステップと、第1のプロセスモジュール内でフレキシブル基板を処理するステップと、第1のプロセスモジュールから外にフレキシブル基板を移動させるステップと、少なくとも1つの第2のプロセスモジュール内にフレキシブル基板を移動させるステップと、第2のプロセスモジュール内でフレキシブル基板を処理するステップと、排出ユニットを介して水平方向に沿って、第2のプロセスモジュールから外にフレキシブル基板を移動させるステップとを含み、フレキシブル基板は、各プロセスモジュール内において少なくとも1つのガスクッションローラにより垂直方向に方向転換される。
本発明の上記特徴を詳細に理解することが可能となるように、上記で簡潔に要約した本発明のさらに具体的な説明を、実施形態を参照として行う場合がある。添付の図面は、本発明の実施形態に関するものであり、以下で説明される。
第1の実施形態によるモジュール式基板処理システムの概略側面図である。 図1に示すモジュール式基板処理システムのプロセスモジュールの詳細図である。 AおよびBは、典型的な一実施形態によるガスクッションローラの概略図である。 他の一実施形態によるモジュール式基板処理システムの概略側面図である。 さらに他の一実施形態によるプロセスモジュールの側方断面図である。 さらに別の実施形態によるモジュール式基板処理システムの概略側方断面図である。 フレキシブル基板を処理するための方法を示す流れ図である。
以下、1つまたは複数の例を図面に示した本発明の種々の実施形態を詳細に参照する。以下の図面の説明の中で、同一の参照番号は、同一の構成要素を指す。総じて、各実施形態に関して異なる点のみを説明する。各例は、本発明の例示として提示され、本発明を限定するものとしては意図されない。例えば、ある実施形態の一部として示されるかまたは説明される特徴が、さらに他の実施形態を生み出すために、他の実施形態上で、または他の実施形態との組合せにおいて使用され得る。本発明は、かかる修正形態および変形形態を包含するように意図される。
本明細書に記載する実施形態は、とりわけ、フレキシブル光起電デバイス用のウエブなどのフレキシブル基板の処理を行う基板処理システムに関する。特に、この基板処理システムは、巻出しモジュールから巻き出されるウエブなどのフレキシブル基板の連続処理を行うように構成されている。この処理システムは、モジュール設計で構成される。すなわち、適切な個数のプロセスモジュールが、処理ライン内において互いに隣接して配置され得るものであり、フレキシブル基板が、第1のプロセスモジュール内に挿入され、ラインの最後のプロセスモジュールから排出され得る。さらに、個々の処理作業の変更が求められる場合には、システム全体が、容易に再構成され得る。しかし、単一の堆積チャンバ内で薄膜を堆積させることにより、埃、パーティクル、および/または前駆体物質によるチャンバの汚染が生じる場合がある。
ここで、本明細書に記載する実施形態の中で用いられるようなフレキシブル基板またはウエブは、典型的には、屈曲可能であることにより特徴付けられ得ることを指摘しておく。「ウエブ」という用語は、「ストリップ」または「フレキシブル基板」という用語と同義的に用いられる場合がある。例えば、本明細書の実施形態に記載されるようなウエブは、フォイルであってもよい。
基板材料からなるウエブは、相互連結されたプロセスモジュールのラインを通り連続的に進められ得る。各プロセスモジュールにおいて、光起電デバイスのある特定の層が、堆積され得る。例えば、光起電デバイスがnip構成の層を備える場合には、第1のプロセスモジュールがn型層を堆積してもよく、1つまたは複数の後続のプロセスモジュールが、真正層すなわちi型層を堆積してもよく、最後のプロセスモジュールが、p型層を堆積してもよい。したがって、特定の膜を堆積させる適切な個数のプロセスモジュールを用意することにより、様々な膜厚の特定の膜を作製することが可能となる。
膜厚および膜組成は、専用のプロセスモジュールに個別のプロセスを適用することにより、適切に制御されてもよい。例えば、フレキシブルなシリコンベース光起電デバイスにおける吸収体の堆積は、シリコンからなる真正層によって分離された、例えばボロン、リンなどを用いることによる薄いドープされたシリコン層の堆積に基づく。
典型的には、例えばn型層またはp型層などのドープされた層は10nm〜40nmの範囲内の厚さを有し、真正層は200nm〜2000nmの範囲内の厚さを有する。膜厚および組成のこれらの違いは、基板処理システムのレイアウトに対して、および特定の層または膜を堆積させるために設けられたプロセスモジュールの個数に影響する。基板処理システムのスループットおよび生産性は、個々の層タイプに対して使用されるプラズマ源の個数に基づく。さらに、PECVDプロセスにより実現される堆積速度が遅いため、埃および/またはパーティクルの形成を伴うプロセスドリフトは、回避されなければならない。
図1は、第1の実施形態によるモジュール式基板処理システム100の概略側面図である。モジュール式基板処理システム100は、複数のプロセスモジュール101a、101b、101c、・・・101nを備える。フレキシブル基板500が、第1のプロセスモジュール101a内に挿入されるのが、および適切な処理作業または処理ステップの後で最後のプロセスモジュール101nから排出されるのが示される。したがって、各プロセスモジュール101a〜101nは、基板がプロセスモジュール内に挿入される側に、本明細書において以下で説明する上流ガスクッションローラなどの上流構成要素を有し、基板がプロセスモジュールから排出される側に、本明細書において以下で説明する下流ガスクッションローラなどの下流構成要素を有する。
さらに、基板処理システムを通過する、および個々のプロセスモジュールを通過するフレキシブル基板の搬送速度は、プロセスモジュールの個数に基づく。プロセスモジュール101a〜101n内でフレキシブル基板を移動させるために用いられる搬送速度は、0.1m/分〜1.0m/分の範囲内であり、典型的には0.7m/分である。
フレキシブル基板500は、ロール上に巻き上げられ、80cm〜120cmの範囲内の幅を有し、典型的には約100cmの幅を有するウエブとして、用意されてもよい。本明細書に記載する他の実施形態と組み合わせることが可能なさらに他の実施形態によれば、2つ以上のウエブが、並行して処理されることが可能であり、これらのウエブは、処理システム100内に平行に挿入される。2つのウエブが、並行して処理される場合には、これらの平行なウエブのストリップはそれぞれ、40cm〜60cmの範囲内の幅を有し、典型的には約50cmの幅を有する。フレキシブル基板500は、15μm〜500μmの範囲内の厚さを有してもよく、典型的には約50μmの厚さを有する。
ここで、処理すべき基板表面502(前方表面、前面)に対する損傷を回避するために、ガスクッションローラが、この前方表面502に対面するように配置されることを指摘しておく。基板500の前方表面、すなわち前面は、例えば層が上に堆積されるなど、処理され得る表面として理解すべきである。各プロセスモジュール内に設けられるガスクッションローラは、フレキシブル基板の非接触搬送またはほぼ非接触の搬送を実現する動圧ガス軸受として形成されてもよい。特に、フレキシブル基板500の易損性の前方表面502には、搬送ローラが接触しない。
フレキシブル基板500を案内するためにガスクッションローラが設けられることに基づき、ガスクッションローラに対するフレキシブル基板500の前方表面502の有害な機械的接触がなくなる。本明細書においては、図3に関連して、以下で、プロセスモジュール101内で用いられるガスクッションローラのレイアウトを説明する。
モジュール式基板処理システム100の横寸法、すなわち基板搬送方向501に延びる寸法は、各プロセスモジュールの処理チャンバを垂直配向に配置することにより、縮小させることができる。さらに、本明細書に記載する実施形態によれば、あるモジュールから次のモジュールへの基板の水平移動、およびそれに関する水平ウエブ制御が実現可能となる。これに加えて、このモジュールシステムの構成により、基板上への薄膜の堆積中にフレキシブル基板の垂直移動を実現することが可能となる。これにより、堆積領域において生成され得る堆積プロセスからの寄生粒子が、基板の前面上に落下し、例えば堆積された層に対する損傷が、粒子の剥離落下により生じ得るような可能性が比較的低くなる。
図2は、図1に示すモジュール式基板処理システム100のプロセスモジュール101をさらに詳細に示す。特に、本明細書においては、以下で、プロセスモジュール101の少なくとも1つの処理領域内でフレキシブル基板500を案内する基板案内手段103、104を説明する。さらに、基板処理チャンバが、処理チャンバ内に形成された少なくとも2つの処理領域を備えてもよく、これらの処理領域は基板前方表面502を処理する。
プロセスモジュール101の案内手段は、フレキシブル基板500が水平方向に挿入される第1の基板案内デバイス103と、フレキシブル基板が垂直下方移動方向から垂直上方移動方向へと方向転換される第2の基板案内デバイス104とを備える。本明細書に記載する他の実施形態と組み合わせることが可能な実施形態によれば、第1の基板案内デバイス103は、2つのガスクッションローラ201、202を備える。さらに、処理チャンバ102が、第1の基板案内デバイス103と第2の基板案内デバイス104との間に配置される。
処理すべき基板表面502、すなわち基板500の前方表面は、基板500を水平方向に搬送する際には、下方表面となるように示される。図2においては、基板500は、この図における左側から右側に、基板搬送方向501へと搬送されるように示される。
図1に示すモジュール式基板処理システム100の横寸法を縮小するために、基板処理チャンバ102は垂直方向に延在する。少なくとも2つの処理領域、すなわち第1の処理領域205および第2の処理領域206が、処理チャンバ102内に形成される。これらの処理領域は基板前方表面502を処理する。したがって、フレキシブル基板500の配向は、処理作業中には垂直となり、あるプロセスモジュールから隣接するプロセスモジュールへの搬送中には水平となる。
表面処理の種類に応じて、プラズマ源などの適切な処理デバイスが、プロセス領域205、206の少なくとも一方に配置されてもよい。表面被覆、表面活性化/表面安定化処理、および他の表面関連処理などの表面処理が、モジュール式基板処理システム100のプロセスモジュール101の中の1つまたは複数において実施される。プラズマ支援表面プロセスは、様々な基板を活性化および/または被覆および/またはエッチングするための強力なツールとなる。これらのプラズマプロセスの最中に、フレキシブル基板500は、各プロセスモジュール101を通り移動される。したがって、種々のプロセスモジュール101a〜101nおよび/または種々の処理領域205、206を用いることにより、基板処理作業において種々の処理ステップを実施することが可能となる。例えば、ある特定のプロセスモジュール101a〜101nが、ある種の膜組成に対して用意され得る一方で、別のプロセスモジュールが、基板洗浄、基板加熱、基板活性化、等々のためにのみ用いられる。
本明細書に記載する他の実施形態および変形形態のいずれかと組み合わせることが可能なさらに他の実施形態によれば、各プロセスモジュールは、特定の層を堆積させるために用意されてもよい。例えば、フレキシブル光起電デバイスの層スタックを作製するために使用し得る堆積プロセスにおいては、第1のプロセスモジュール101aが、n型Si層を堆積させるために用意されてもよく、12個の後続プロセスモジュールが、i型Si層を堆積させるために用意されてもよく、最後のプロセスモジュール101nが、p型Si層を堆積させるために用意されてもよい。したがって、薄いp型Si層、薄いn型Si層、およびp型Si層とn型Si層との間に組み込まれる厚いi型Si層を備えるnip層スタックが形成される。
そのオプションである修正形態によれば、少なくとも1つの第1のプロセスモジュール101aが、n型Si層を堆積させるために用意されてもよく、2〜32個の後続プロセスモジュールが、i型Si層を堆積させるために用意されてもよく、少なくとも1つのプロセスモジュール101nが、p型Si層を堆積させるために用意されてもよい。薄いp型Si層、薄いn型Si層、およびp型Si層とn型Si層との間に組み込まれる厚いi型Si層を備えるnip層スタックが、やはり形成される。
同様に、特定のプロセス作業のためにプロセスモジュール全体を使用する代わりに、各処理領域へと分割されるプロセスモジュールにおいて、種々の処理作業を実施することができる。一例としては、フレキシブル基板の処理が、第1のプロセスモジュール101aの第1の処理領域205においてフレキシブル基板500の上に第1の層を堆積させることと、第1のプロセスモジュールの第2の処理領域206において、および少なくとも1つの第2のプロセスモジュール101b〜101nにおいて、フレキシブル基板500の上に少なくとも1つの第2の層を堆積させることとを含んでもよい。
したがって、本明細書に記載する他の実施形態と組み合わせることの可能ないくつかの実施形態によれば、1つまたは複数のプロセスモジュールの処理領域205、206は、異なる基板処理ステップを実行するように構成することが可能である。したがって、1つのモジュールを、種々の基板処理ステップのために使用することが可能となり、これにより、システムの自由度がさらに高められる。
水平に挿入されるフレキシブル基板500を案内するために、およびフレキシブル基板500を垂直方向に方向転換させるために、以下において説明する第1の基板案内デバイス103および第2の基板案内デバイス104が用意される。いくつかの実施形態によれば、第1の基板案内手段103内にフレキシブル基板500を挿入した後に、前方表面502の反対側の基板500の裏面にて基板500に接触する入力案内ローラ208が、基板500を上流ガスクッションローラ201まで案内することが可能である。この上流ガスクッションローラ201は、前方表面502とローラ表面との間にガスクッションを生成し、垂直方向に下方にフレキシブル基板を方向転換させる。このようにして、ガスクッションローラベースの連続基板搬送が実現される。
上流ガスクッションローラ201によりもたらされるガスクッションは、基板500の易損性の前方表面502に対するひっかき傷、埃付着、汚染、等々の損傷を防ぐ。次いで、フレキシブル基板500は、下流へ移動し、その前方表面502が、第1の処理領域205を通過する。ここで、表面被覆、表面活性化/表面安定化処理、および他の表面関連処理などの表面処理が実施され得る。次いで、フレキシブル基板500は、基板案内デバイス104内に挿入され、そこで、フレキシブル基板500は、中間ローラ203により垂直下方移動から垂直上方移動へと方向転換される。
この中間ローラ203が、基板500の後方表面に対面しているときに、中間ローラ203は、この後方表面に直接的に接触してもよく、ローラ201および202のようにガスクッションローラとして設計される必要はない。ここで、図面には図示しないが、本明細書において上述したローラ208、209、および203などの、フレキシブル基板500の後方表面に接触するローラが、ある搬送速度で基板搬送方向501に基板500を駆動するための駆動ローラとして用いられてもよいことを指摘しておく。
中間ローラ203により方向転換された後に、基板500は、第2の処理領域206を通り移動し、第1の基板案内デバイス103内に再度進入し、基板500の前方表面502に接触する下流ガスクッションローラ202を通過し、出力案内ローラ209を通過し、そこで、基板500は、プロセスモジュール101から排出される。さらに、分離壁108が、ローラ201、208が配置される第1の基板案内手段103の上流側と、ローラ202、209が配置される第1の基板案内手段103の下流側との間に形成される。分離壁108は、第1の処理領域205と第2の処理領域206との間のガス分離を、および/または、第1の案内デバイス103の上流部分と下流部分との間のガス分離をもたらすことができる。
図3Aは、各プロセスモジュール101の上流ガスクッションローラ201または下流ガスクッションローラ202などのガスクッションローラ200の概略図である。薄膜太陽電池の生産におけるようなフレキシブル基板500を処理するためのプロセスモジュール用途においては、フレキシブル基板500は、複数の移動方向に方向転換される場合がある。したがって、ローラ306が、フレキシブル基板500の移動方向501を変更するために設けられてもよい。
本明細書に記載する実施形態と共に使用することの可能なガスクッションの例は、「Hover cushion transport for webs in a web coating process」と題され、2008年10月21日に出願された、米国特許出願第12/255,389号に記載されている。該出願は、参照により、本開示と矛盾を生じない限りにおいて本明細書に組み込まれる。該出願中においては、例えば、フレキシブル基板を非接触案内するための案内デバイスが、基板に対面するための表面と、この表面中に設けられ基板に対してホバークッションを与える多数のガス排出口とを有するデバイスを備える。
図3Aに示すように、典型的な一実施形態によれば、移動中の基板500の搬送方向501は、垂直上方移動501から垂直下方移動501’へと変更され得る。処理すべき前方表面502のローラ306との直接的な接触は、ローラ306と基板500の前方表面502との間にガスクッション305をもたらすことにより回避され得る。
基板500の前方表面502のローラ306との直接的な接触を回避させるガスクッションが、フレキシブル基板500とローラ306との間の空間内に挿入されるガス303により形成される。ガス303は、ローラ306の表面中のガス排出口304から放出され、基板500は、その前方表面502がローラ306のガス排出口304に対面する状態においては、ローラ306に直接的には接触せず、放出ガス303のクッション305上に浮かぶ。
ガス303を放出するためのガス排出口304が配置されたローラ306の表面は、円筒形状であってもよい。さらに、本明細書に記載する少なくとも1つの実施形態と組み合わせることのできる他の実施形態によれば、ローラ306の断面は、非円形、凸状、部分円、ファセット凸状であってもよく、フレキシブル基板500の非接触案内に適した他の形状を呈してもよい。
本明細書に記載する他の実施形態と組み合わせることのできる典型的な一実施形態によれば、図2に示す各プロセスモジュール101の上流ガスクッションローラ201および/または下流ガスクッションローラ202は、典型的には180の角度だけフレキシブル基板500を方向転換させるために使用され、ガス303を放出するためのガス排出口304が配置されるローラ306の表面は、ほぼ半円を成す。ローラ306自体は、回転軸を中心として回転自在であってもよく、または、ローラ306は、フレキシブル基板500がガスクッション305上を移動しつつある際に、定位置に固定されてもよい。
本明細書に記載する他の実施形態と組み合わせることの可能ないくつかの実施形態によれば、基板表面502を処理するためのプロセスガスが、ガスクッションローラ200によりガス排出口304を介して供給されてもよい。したがって、ガス供給および基板案内の両方が、図3Aに示すガスクッションローラ200により実施され得る。
本明細書に記載する他の実施形態と組み合わせることの可能なガスクッションローラのさらに他の実施形態が、「Guiding devices and methods for contactless guiding of a web in a web coating process」と題され2009年4月21日に出願された米国特許出願第12/427,453号に記載されている。該出願は、参照により、本開示と矛盾を生じない限りにおいて本明細書に組み込まれる。該出願中に記載される実施形態によれば、ウエブ被覆プロセス用途において真空条件下でウエブを非接触案内するための案内デバイスが用意される。この案内デバイスは、ウエブに対面するための湾曲表面と、この湾曲表面中に設けられ、ガス流を放出することにより湾曲表面とウエブとの間にホバークッションを形成する一群のガス排出口とを備える。案内デバイスは、第1の下位群のガス排出口にガス流を選択的に供給し、第2の下位群のガス排出口にガスが流れるのを防ぐためのガス分配システムをさらに備える。
例えば、本明細書に記載する他の実施形態と組み合わせることの可能な実施形態によれば、図3Bは、回転対称表面310を備える案内デバイスを示す。この案内デバイスは、断面図において示され、幅Wおよび高さHを有する。案内デバイスの深さDは、図面平面に対して垂直方向に配向される。典型的には、このウエブ案内デバイスは、一定の幅Wおよび高さHを有する円筒ドラムである。あるいは、幅Wおよび高さHは、案内デバイスが円錐体または円錐台となるように、深さDに沿って、例えば直線状に変化してもよい。この円錐体または円錐台は、例えば、ウエブの案内時の横方向オフセットが求められる場合に、すなわちウエブが深さDの方向に変位されるべきである場合に、使用されてもよい。
図3Bにおいては、ガス排出口の第1の下位群312、すなわち開放されたガス排出口312が、ウエブ案内領域に位置する。ガス排出口311の第1の下位群312には、基板ウエブ500が重なる。本明細書において、「重なる」という用語は、基板ウエブ500と表面310との接触を示唆するものではない。なぜならば、作業中に、ホバークッションが、ウエブ案内領域のガス排出口の第1の下位群312とウエブ500との間に形成されるからである。これにより、ウエブと案内デバイスとの間の直接的な接触が、おおむね回避される。
ガス出口の第2の下位群314、すなわち閉鎖されたガス排出口314は、ウエブ案内領域の外側に位置する。ガスが、ホバークッションを形成することが必要となるウエブ案内領域にのみ放出されるため、すなわちウエブが重ならない領域にはガスは全くまたは殆ど直接的に放出されないため、ガスの無駄が低減され、および/または、ポンプシステムに対する負荷を比較的低減させつつより良好な真空状態を維持することができる。特に、ウエブが重ならないガス排出口が開放された場合には、ホバークッションを生成するためにはさらに高いガス圧が必要となり、したがって、ガスの無駄および/またはポンプシステムに対する負荷が増大する。
図3Bに示すようないくつかの実施形態によれば、ガス分配システム390は、星形分配器である。一般的には、ガス分配システム390は、主要ガス給送部345と、ガス排出口311と流体連通状態にある各ガス排出給送部320とを備える。図3Bに図示するいくつかの実施形態によれば、ガス分配システム390は、セクターチャンバ340をさらに備えてもよい。以下においてさらに詳細に説明するセクターチャンバは、ガス分配システムの構造を単純化する役割を果たし得る。なぜならば、ガスは、各セクターチャンバに供給されることのみが必要となり、各ガス排出口へ送給される必要は必ずしもなくなるからである。
図3Bに示すように、セクターチャンバ340は、回転対称内壁330、複数のラジアル方向セクター壁335、および表面310によって形成され得る。ガス排出給送部320は、ガス吸入口を介してセクターチャンバ340と流体連通状態にある。ガス排出給送部320は、ガス排出給送部320が主要ガス給送部345と流体連通状態にある場合に、ガス吸入口を介してセクターチャンバ340にガスを供給する。
図3Bは、主要ガス給送部345と流体連通状態にあるセクターチャンバ342と、主要ガス給送部345と流体連通状態にないセクターチャンバ344とを示す。したがって、セクターチャンバのガス排出口312は、第1の下位群に属し、すなわちガスを供給される。ガスは、小さな円により象徴的に図示される。作業中には、ガスは、表面310とウエブ500との間にホバークッションを形成する。
上述を鑑みると、モジュール処理システムの実施形態は、上述のように1つまたは複数のガスクッションローラを備えることが可能である。これらのガスクッションローラは、さらに他の実装形態によれば、以下のような追加のまたは代替の特徴により修正することが可能である:湾曲表面が、ウエブ案内領域を備えることが可能であり、ガス排出口の第1の下位群が、ウエブ案内領域の少なくとも1つのガス排出口から構成され、ガス排出口の第2の下位群が、ウエブ案内領域外の少なくとも1つのガス排出口から構成される;ウエブの案内速度と同等の表面速度で回転することにより、ウエブが重なる湾曲表面の任意の部分が、ウエブに対して実質的に静止状態となるように、湾曲表面を適合することが可能である;ガス分配システムが、主要ガス給送部と、ガス排出口と流体連通状態にある各ガス排出給送部とを備えることが可能であり、これらの各ガス排出給送部は、ガス排出口の第1の下位群に主要ガス給送部を選択的に連結し、ガス排出口の第2の下位群に主要ガス給送部を選択的に連結解除する;主要ガス給送部が、回転不能であることが可能であり、各ガス排出給送部が、湾曲表面と共に回転自在であることが可能であり、各ガス排出給送部が、回転時における主要ガス給送部に対する自体の相対位置に応じて、主要ガス給送部に選択的に連結または主要ガス給送部から選択的に連結解除される;および/または、ガス分配システムが、多数のセクターチャンバを備えることが可能であり、各セクターチャンバは、ガス排出給送部に連結可能な少なくとも1つのガス吸入口を備え、各セクターチャンバが、セクターチャンバのガス吸入口の個数よりも多い個数のガス排出口と流体連通状態にあり、セクターチャンバのガス吸入口の個数が、好ましくは1である。
図4は、他の一実施形態によるモジュール式基板処理システム100の概略側面図である。ここで、先述の図面に関連して説明した構成要素およびパーツは、重複説明を避けるために、以下の図面を参照とする説明においては詳述しないことを指摘しておく。
図1に示すモジュール式基板処理システム100に加えて、図4に示すシステムは、巻出しモジュール105を備える。この巻出しモジュール105においては、フレキシブル基板500は、フレキシブル基板500の連続処理が実現されるように、ロールから巻き出され得る。さらに、処理されたフレキシブル基板500が巻き上げられて再度ロールを形成することができるように、巻上げモジュール106が、最後のプロセスモジュール101nの出力部に設けられてもよい。
ここで、プロセスモジュール101a〜101nの個数nは、フレキシブル基板上に堆積される各層の個数より大きくてもよく、この場合にnは、2〜20の範囲内であることを指摘しておく。図2に関連して本明細書において上述したプロセスモジュール101a〜101nの第1の処理領域205および第2の処理領域206は、ガス分離デバイス301により分離される。ガス分離デバイス301は、プロセスモジュール101内の第1の処理領域205と少なくとも1つの第2の処理領域206との間にガス分離をもたらすように適合され、フレキシブル基板が中に案内される幅狭スロットとして形成されてもよい。このスロット自体は、2つの処理領域205と206との間における前駆体混合ガスが入れ替わる可能性を最小限に抑えるために、例えば不活性スイープガスなどのスイープガスにより追加的にパージを実施され得る。
本明細書に記載する他の実施形態と組み合わせることの可能なさらに他の実施形態によれば、例えばPECVD源を含む2〜20個のプロセスモジュール101a〜101nなどの複数のプロセスモジュールが、所望の真正層の厚さに対してドープされた層の厚さを合致させることが達成されるように、配置され得る。例えば、1つのプロセスモジュールが、アモルファスn型層のために用意され、続いて真正i型層の堆積向けに適合された例えば7個などの約5〜9個のプロセスモジュールが用意され、続いてアモルファスp型層の堆積向けに適合された少なくとも1つのプロセスモジュールが用意される。典型的には、4つのソースが、モジュールごとに用意され、2つのソースが、1つのプロセスモジュールの各プロセス領域に用意され得る。
本明細書に記載する他の実施形態と組み合わせることの可能なさらに他の実施形態によれば、例えば5〜9個のプロセスモジュールが、微結晶シリコンの堆積向けに用意され、3〜7個のプロセスモジュールが、アモルファスシリコンの堆積向けに用意され得る。これにより、微結晶であるnip層構造およびアモルファスであるnip層構造、またはそれらの逆を有する二重接合スタック層を堆積させることが可能となる。上述の実施形態と同様に、これにより形成されたさらに他の実施形態においては、大多数のモジュール(例えば少なくとも60%)が、各層構造の真正層のために使用される。典型的には、4つの源が、モジュールごとに用意され、例えば2つの源が、1つのプロセスモジュールの各プロセス領域に用意され得る。
したがって、他の種々の実施形態が、複数のプラズマ源および/またはプロセスモジュールを備えてもよく、それらの個数は、埃および/またはパーティクルの形成を伴うプロセスドリフトが回避されるように、企図される。これを鑑み、例えば、タンデム接合薄膜太陽電池の作製は、フィルムの厚さおよびシステムの生産性を考慮するために、モジュール個数の増加に基づく。
ロードロックチャンバ403が、巻上げモジュール106/巻出しモジュール105を隣接するプロセスモジュール101n、101aに連結するために使用される。ロッキングデバイス401が、図4において破線により示すように、巻上げモジュール106/巻出しモジュール105に、ロードロックチャンバ403に、および/またはプロセスモジュールに一体化されてもよい。巻上げ/巻出しモジュールと隣接するプロセスモジュール101a、101nとの間の経路中に位置するこれらのロッキングデバイス401は、真空気密の膨張可能なシールとして用意されてもよい。この膨張可能なシールを介して処理領域205および206内に空気が進入するのを防ぐことが、例えば安全性の理由などから必要となり得る場合には、ロードロックが閉じられている間にロードロックチャンバ403からポンプ排気することが可能である。そのため、巻上げモジュール106/巻出しモジュール105とロックチャンバ403との間においてロッキングデバイス401に小さな真空漏れが存在する場合でも、侵入空気が、処理領域205および206に進入せず、いかなる損害ももたらす恐れがない。
例えば、シランが前駆体ガスとして使用される場合には、シランの埃が発生する場合がある。基板処理システム100が、ロールツーロール構造で設計されるため、あるプロセスモジュールから隣接するプロセスモジュールへの、または処理ライン中の他のプロセスモジュールへのガス成分の移送が、問題となる。隣接し合うプロセスモジュール101a〜101n間にガス分離スリットを使用することにより、あるプロセスモジュールから隣接するプロセスモジュールへのドーパントの移送を回避することが可能となり、例えば高性能光起電セルのためのアモルファスシリコン層または微結晶シリコン層の堆積などの高品質基板処理作業を行うことができる。
ガス分離は、スリットを通してウエブを案内し、スイープガスにより他のガスのスリット内への進入を防ぐためにスリット内にスイープガスを挿入することにより、実現することが可能である。これにより、本明細書に記載する他の実施形態と組み合わせることの可能なさらに他の実施形態によれば、スイープガスは、キャリアガスなどの、典型的にはスリットの両側で使用される処理ガスである処理ガスであることが可能である。
スイープガスは、隣接し合うプロセスモジュール間を流れ、隣接し合うプロセスモジュール間における前駆体混合ガスの拡散を防ぐ。それに加えて、または代替として、基板処理作業用のプロセスガスが、用意されてもよい。
本明細書に記載する他の実施形態と組み合わせることの可能な種々の実施形態によれば、スイープガスの流れは、本明細書において図3に関連して上述したガスクッションローラ201、202によりフレキシブル基板500の移送と組み合わされてもよい。この場合には、基板移送は、基板表面−ローラ間の接触が低減される一方で、プロセスモジュールからプロセスモジュールへの、すなわち処理チャンバから処理チャンバへのドーパントの移送が同時に低減される状態で、実施することが可能となる。例えば、ガス分離ユニットにおいてプロセスガスをスイープガスとして使用することと、プロセスガスをガスクッションガスとして使用することとを、組み合わせることが可能である。
上述を鑑みると、一実施形態によれば、フレキシブル基板を処理する基板処理システムを実現することが可能となる。このシステムは、ガス分離ユニットおよび/またはガスクッションローラを備えることが可能であり、ガス分離ユニットおよび/またはガスクッションローラは、プロセスガスと共に作動する。これにより、ガス分離ユニット内に挿入されるガス、およびガスクッションローラ内に挿入されるガスが、プロセスを悪化させることなく処理領域に案内され得る。このガスにおいては、処理領域に直接的に挿入されるプロセスガスの量が、低減され、ガス分離ユニットまたはガスクッションローラからの各処理ガスによって補償され得る。
本明細書に記載する他の実施形態と組み合わせることの可能なさらに他の実施形態によれば、モジュール式基板処理システム100は、巻出しモジュール105を備えることが可能であり、フレキシブル基板500が、ロールから巻き出され得ることで、フレキシブル基板500の連続処理が実現される。これに加えて、容易なロール交換/移送が可能となり得る。さらに、処理されたフレキシブル基板500が巻き上げられて、再度ロールを形成し得るように、巻上げモジュール106が、最後のプロセスモジュール101nの出力に設けられてもよい。
本明細書に記載する他の実施形態および修正形態のいずれかと組み合わせることの可能なさらに他の実施形態によれば、ロードロックチャンバ403は、ガス分離および真空ロックを実現することが可能である。
他のロードロックチャンバ403が、最後のプロセスモジュール101nと巻上げモジュール106との間に設けられてもよい。ロードロックチャンバ403はそれぞれ、シールを備え、このシールは、例えばフレキシブル基板500がプロセスモジュール101a〜101nのラインを通り送られる際などに、閉鎖され得る。ロードロックチャンバ403のシールが、閉鎖されると、例えば巻出しモジュール105および巻上げモジュール106が、大気圧にさらされ得ると共に、残りのプロセスモジュール101a〜101nは、真空排気される。これに加えて、処理ラインの雰囲気汚染が、第1のプロセスモジュール101a、および最後のプロセスモジュール101nのそれぞれにてロードロックチャンバ403を用いることにより回避され得る。ロードロックチャンバ403は、真空気密膨張可能シールとして用意されたロッキングデバイスを備えてもよい。
ロードロックチャンバ403およびロッキングデバイス401を適切に作動させることにより、フレキシブル基板の新規のロールをシステム内に挿入することが可能となり、または、システムを大気にさらすことなく処理された基板のロールをシステムから取り出すことが可能となる。巻出しステーションおよび巻上げステーションとシステムの他の部分との間を真空分離させることにより、基板の交換のみのために巻出しステーションおよび巻上げステーションを通気させることが可能となる。また、これは、システムの休止時間の大幅な短縮をもたらす。
本明細書に記載する実施形態と組み合わせることの可能なさらに他の実施形態によれば、ロードロックチャンバ403およびロッキングデバイス401を有する相互連結ユニットは、モジュールまたは巻上げステーション/巻出しステーションに一体化されてもよい。例えば、モジュールおよび/または巻上げステーション/巻出しステーションが、隣接し合うモジュールを相互に封着するためのシールおよび/または膨張可能シールを備えてもよい。シールの例は、1993年10月19日に発行された米国特許第5,254,169号および「LOCK VALVE IN PARTICULAR FOR STRIP PROCESSING UNIT」と題され2004年5月24日に出願された米国特許出願第10/574,486号に記載されている。これらは共に、参照により、本開示と矛盾を生じない限りにおいて本明細書に組み込まれる。
図5は、さらに他の実施形態を図示するプロセスモジュール101の側方断面図である。ここで、先述の図2に関連して説明した構成要素およびパーツは、重複説明を避けるために、以下の図面を参照とする説明においては詳述しないことを指摘しておく。
プロセスモジュール101は、第1の基板案内デバイス103および第2の基板案内デバイス104を備える基板案内手段を備える。これらの案内デバイスは、両垂直方向に移動する基板の位置間に中間空間107が形成されるように、両垂直方向にフレキシブル基板500を案内する。分離壁108が、ローラ201、208が配置される第1の基板案内手段103の上流側と、ローラ202、209が配置される第1の基板案内手段103の下流側との間に形成される。
本明細書に記載する他の実施形態と組み合わせることの可能なさらに他の実施形態によれば、放射加熱器または誘導加熱器などの加熱デバイスが、ある特定の処理作業について望ましい基板温度を実現するために、中間空間107内に配置されてもよい。これに加えて、または代替として、加熱されたローラまたはドラムが、移動中の基板を加熱するために設けられてもよい。
プラズマ堆積源などの2つの堆積源503、504が、基板500に対して中間空間107の両側に配置され、垂直方向に配向され、基板500の前方表面502に対面する。第1の堆積源503が、第1の処理領域205に配置され、第2の堆積源504が、第2の処理領域206に配置される。例えばプラズマ堆積源などの堆積源503、504が、移動中の基板500に対して中間空間107の両側に配置されるため、これらの源503、504は、修理作業の場合にも容易に交換することができる。
典型的には、低圧条件にて作動するプラズマ処理デバイスが、処理領域205、206の少なくとも一方に設けられる。上述の他の実施形態および修正形態のいずれかと組み合わせることの可能なさらに他の実施形態によれば、プラズマ処理デバイスは、複数領域プラズマ源である。したがって、他の種々の実施形態が、単一のプロセスモジュール中にm個のプラズマ源を備えてもよい。ここでmは、2〜8の範囲内であり、典型的には4である。これにより、以下の実施形態のいずれかにしたがって堆積源が設けられ得る:堆積ガスをプラズマ相へと遷移させるための、および真空チャンバ内において基板搬送方向に移動する基板上にこのプラズマ相から薄膜を堆積させるためのプラズマ堆積源を設けることが可能である。このプラズマ堆積源は、真空チャンバ内に配設されるように適合され、少なくとも1つのRF電極を備える、複数領域電極デバイスを備えることが可能である。このRF電極は、基板搬送方向に対して平行な電極幅と、基板搬送方向に対して垂直な電極長さを有し、移動中の基板に対して対向側に配置される。ここで、正規化プラズマボリュームが、電極表面と対向側の基板位置との間に画成されるプラズマボリュームを電極の長さで割ることにより求められ、この正規化プラズマボリュームは、堆積ガスの減衰長へと転換される;RF発電機が、少なくとも1つのRF電極にRF電力を供給する。このRF電極は、RF電極の一方のエッジに配置された少なくとも1つのガス吸入口と、RF電極の対向側のエッジに配置された少なくとも1つのガス排出口と有する。他の典型的な修正形態においては、プラズマ堆積源を設けることが可能であり、基板搬送方向に対して平行なRF電極の電極幅が、堆積ガスの減衰プロファイルのクリティカル減衰長よりも短く、このクリティカル減衰長は、堆積ガスの最大モル比の約10%にて規定され、および/または、RF電極が、真空チャンバ内において電極表面と対向側の基板位置との間に1200cm〜7200cmの範囲内のプラズマボリュームを画成する。プラズマ源の他の例は、「Plasma deposition source and method for depositing thin films」と題され2009年6月2日に出願された米国特許出願第12/476,891号に記載されている。該出願は、参照により、本開示と矛盾を生じない限りにおいて本明細書に組み込まれる。
本明細書に記載する他の実施形態と組み合わせることの可能なさらに他の実施形態によれば、第1の処理領域および第2の処理領域が、ガス分離デバイス301により分離される。ガス分離デバイス301は、プロセスモジュール101内において第1の処理領域205と少なくとも1つの第2の処理領域206との間にガス分離をもたらすように適合され、基板ウエブがある処理領域から隣接する処理領域へと中を通過し得る幅狭スロットとして形成されてもよい。これにより、典型的には、スイープガスが、スロット領域内に挿入されて、ガスがスロット内に進入するのを防ぐ。典型的なガスは、本明細書に記載する他の実施形態のいずれかにしたがって使用することが可能である。
図6は、さらに別の実施形態によるモジュール式基板処理システム100の概略側面図である。図4を参照として既に説明した構成要素は、重複説明を避けるためにここでは説明しないことを指摘しておく。図6に示す基板処理システムにおいては、図4において破線により示すように、ロッキングデバイス401が、巻上げモジュール106/巻出しモジュール105に、ロードロックチャンバ403に、および/またはプロセスモジュールに一体化されず、別個の要素として設けられる。図6に示すように、第1のロッキングデバイス401が、巻出しモジュール105と(図6においては左側の)上流ロードロックチャンバ403との間に配置される一方で、第2のロッキングデバイス401が、巻上げモジュール106と(図6においては右側の)下流ロードロックチャンバ403との間に配置される。それに加えて、または代替的には、他のロッキングデバイス401が、上流ロードロックチャンバ403と第1のプロセスモジュール101aとの間に、および/または最後のプロセスモジュール101nと下流ロードロックチャンバ403との間に配置されてもよい。
少なくとも1つのプロセスモジュール内のガス分離デバイス301により、種々のガスを使用した融通性の高い処理ステップ構成が可能となる。したがって、フレキシブル基板500が、移送方向501へと移送される際に、様々なプロセスモジュール内において、さらには1つのプロセスモジュール内において、様々な処理作業を行うことができる。
例えば、フレキシブル基板の処理は、第1のプロセスモジュール101aの第1の処理領域205においてフレキシブル基板500の上に第1の層を堆積させることと、第1のプロセスモジュールの第2の処理領域206において、および少なくとも1つの第2の処理モジュール101b〜101nにおいてフレキシブル基板500の上に少なくとも1つの第2の層を堆積させることとを含んでもよい。
さらに、フレキシブル基板の処理は、種々の処理領域205、206においてフレキシブル基板500の上に少なくとも2つの異なる層を堆積させることを含んでもよい。これらの層は、異なる層厚を有し、これらの2つの異なる層の層厚の比率は、フレキシブル基板が横断する処理領域の個数の比率とほぼ一致する。図面には示さないが、各プロセスモジュールは、単一のプロセスモジュール内において2つ以上の異なる処理作業を実施し得るように、ガス分離デバイスにより分離され得る2つ以上の処理領域を備えてもよい。
本明細書に記載する任意の他の実施形態と組み合わせることの可能な別の実施形態によれば、第1のプロセスモジュール101aが、第1の基板挿入ユニットおよび第1の基板排出ユニットを備え、少なくとも1つの第2のプロセスモジュール101bが、第2の基板挿入ユニットおよび第2の基板排出ユニットを備え、少なくとも1つの相互連結ユニットが、第1の基板排出ユニットを第2の基板挿入ユニットに相互連結する。
本明細書に記載する他の実施形態と組み合わせることが可能なさらに他の実施形態によれば、基板処理システム100が、基板処理作業をモニタリングする少なくとも1つのモニタリングユニットを備えてもよい。処理作業をモニタリングするために、電圧、電流、膜厚、膜厚の変化、膜組成、および処理作業に関連する他のデータが、特定のプロセスを制御するために、検出、分析、および使用されてもよい。
図7は、フレキシブル基板500を処理するための方法を示す流れ図である。ステップS1で、工程が開始される。次いで、続くステップS2で、フレキシブル基板が、挿入ユニットを介して水平方向に沿って、第1のプロセスモジュール内に移動される。ステップS2は、巻出しモジュール内に設置し得るロールからのフレキシブル基板の巻出しを含んでもよい。
次いで、工程は、続くステップS3に進み、ここでは、フレキシブル基板500が第1のプロセスモジュール101aにおいて処理される。詳細には、フレキシブル基板500が、以下のように第1のプロセスモジュール101a内を案内される。水平方向に挿入されたフレキシブル基板500は、第1の基板案内デバイス103および第2の基板案内デバイス104により垂直方向501、501’へと方向転換される。
第1の基板案内デバイス103内にフレキシブル基板500を挿入した後に、前方表面502とは逆の基板の裏側にて基板に接触する入力ローラ208が、前方表面とローラ表面との間にガスクッションを生成する上流ガスクッションローラ201まで基板500を案内する。
次いで、フレキシブル基板500が、垂直方向に下方に方向転換される。フレキシブル基板500は、第1のプロセスモジュール101aの第1の処理領域205を通り下方に移動する。次いで、フレキシブル基板500は、第2の基板案内デバイス104内に挿入され、そこにおいて、フレキシブル基板500は、中間ローラ203により垂直下方移動から垂直上方移動へと方向転換される。
次いで、基板500は、第1のプロセスモジュール101aの第2の処理領域206を通過し、第1の基板案内デバイス103に進入する。下流ガスクッションローラ202および出力ローラ209により方向転換された後に、ステップS4で、基板500は、第1のプロセスモジュール101aから移動されて出る。ここで、フレキシブル基板500を処理するためのプロセスガスは、少なくとも部分的には、第1のプロセスモジュール101aの少なくとも1つのガスクッションローラ201、202により供給され得ることを指摘しておく。
次いで、工程は、ステップS5に進み、そこでは、フレキシブル基板は、少なくとも1つの第2のプロセスモジュール101b〜101n内に移動され、次いでステップS6に進み、そこでは、フレキシブル基板500は、第2のプロセスモジュール内において処理される。
第1のプロセスモジュール101aと同様に、フレキシブル基板500は、以下のように第2のプロセスモジュール内を案内される。水平方向に挿入されたフレキシブル基板500は、第1の基板案内デバイス103および第2の基板案内デバイス104により垂直方向に方向転換される。
第1の基板案内デバイス103内にフレキシブル基板500を挿入した後で、前方表面502の反対側の基板500の裏面にて基板500に接触する入力ローラ208により、基板500は第2のプロセスモジュールの上流ガスクッションローラ201へと案内される。次いで、フレキシブル基板500は、垂直方向に下方に方向転換される。
フレキシブル基板500は、第2のプロセスモジュールの第1の処理領域205を通り下方に移動する。次いで、フレキシブル基板500は、第2の基板案内デバイス104内に挿入され、そこにおいて、フレキシブル基板500は、移動する際に、中間ローラ203により垂直下方移動から垂直上方移動へと方向転換される。次いで、基板500は、第2のプロセスモジュールの第2の処理領域206を通過し、第2のプロセスモジュールの第1の基板案内デバイス104内に進入する。
下流ガスクッションローラ202および出力ローラ209により方向転換された後に、ステップS7で、基板500は、第2のプロセスモジュールから排出される。ステップS7では、フレキシブル基板500は、排出ユニットにより水平方向501に第2のプロセスモジュールから移動されて出る。ここで、フレキシブル基板を処理するためのプロセスガスは、少なくとも部分的には、第2のプロセスモジュールの少なくとも1つのガスクッションローラにより供給され得ることを指摘しておく。
本明細書に記載する他の実施形態と組み合わせることの可能なさらに他の実施形態によれば、フレキシブル基板500は、ロールツーロールプロセスが確立され得るように、巻上げモジュール106によりロール上に巻き上げられてもよい。
したがって、他の種々の実施形態が、各プロセスモジュール101a〜101nの第1の処理領域と少なくとも1つの第2の処理領域との間にガス分離を有してもよい。このガス分離は、各プロセスモジュール101a〜101n内に配置されたガス分離デバイス301を用いて少なくとも1つのプロセスモジュール内に設けられる。
本明細書に記載する他の実施形態と組み合わせることの可能な種々の実施形態によれば、ガス分離および真空ロックが、第1のプロセスモジュールの挿入ユニットおよび最後のプロセスモジュールの排出ユニットの少なくとも一方に設けられる。
本明細書に記載する他の実施形態と組み合わせることの可能なさらに他の実施形態によれば、フレキシブル基板500の処理は、第1のプロセスモジュール101aの第1の処理領域205においてフレキシブル基板500上に第1の層を堆積させることと、第1のプロセスモジュール101aの第2の処理領域206において、および少なくとも1つの第2のプロセスモジュール101b〜101nにおいてフレキシブル基板500上に少なくとも1つの第2の層を堆積させることとを含んでもよい。
さらに、フレキシブル基板500の処理は、種々の処理領域205、206においてフレキシブル基板500の上に少なくとも2つの異なる層を堆積させることを含んでもよい。これらの層は、異なる層厚を有し、これら2つの異なる層の層厚の比率は、フレキシブル基板500が横断する処理領域205、206の個数の比率とほぼ合致する。
本明細書に記載する他の実施形態と組み合わせることの可能な種々の実施形態によれば、相互連結ユニットが、隣接し合うプロセスモジュール101a〜101nの間に設けられ、この相互連結ユニットは、2つの隣接し合うプロセスモジュール101a〜101nの間にスイープガスを流すガス挿入モジュールとして使用される。
上述では複数の実施形態について述べた。例えば、一実施形態によれば、フレキシブル基板を処理するためのモジュール式基板処理システムが実現される。このシステムは、水平方向において互いに隣接して配置された少なくとも2つのプロセスモジュールを備え、これらのプロセスモジュールは、フレキシブル基板の非接触案内、および垂直方向へのフレキシブル基板の方向転換を行うガスクッションローラを備える。本明細書に記載する他の実施形態と組み合わせることの可能なさらに他の実施形態によれば、少なくとも1つのプロセスモジュールが、プロセスモジュール内において第1の処理領域と少なくとも1つの第2の処理領域との間にガス分離をもたらすガス分離デバイスを備える。ガスクッションローラは、フレキシブル基板を処理するためのプロセスガスを供給してもよい。さらに、ガスクッションローラは、フレキシブル基板の前方表面に対面するように配置される。そのオプションの修正形態によれば、本システムは、フレキシブル基板を巻き出す少なくとも1つの巻出しモジュールをさらに備える。その別のオプションの修正形態によれば、本システムは、フレキシブル基板を巻き上げる少なくとも1つの巻上げモジュールを備える。本明細書に記載する他の実施形態と組み合わせることが可能なさらに他の実施形態によれば、ロッキングデバイスが、巻出しモジュールおよび巻上げモジュールの少なくとも一方と隣接するプロセスモジュールとの間に設けられる。このロッキングデバイスは、ス分離および真空ロックを提供する。そのオプションの修正形態によれば、本システムは、隣接し合うプロセスモジュールを相互連結して、プロセスモジュールから隣接するプロセスモジュールにフレキシブル基板を案内する少なくとも1つの相互連結ユニットをさらに備える。この相互連結ユニットは、真空フランジとして設けられてもよい。そのオプションの修正形態によれば、相互連結ユニットは、2つの隣接し合うプロセスモジュール間にスイープガスを流すガス挿入モジュールとして設けられる。上述の他の実施形態および修正形態のいずれかと組み合わせることの可能なさらに他の実施形態によれば、プロセスモジュールの個数nは、フレキシブル基板上に堆積すべき層の個数より大きい。ここで、nは、2〜20の範囲内である。
さらに他の追加のまたは代替の修正形態によれば、プロセスモジュールは、両垂直方向に移動する基板の位置間に中間空間が形成されるように、両垂直方向にフレキシブル基板を案内する基板案内手段と、基板に対して中間空間の両側に配置された少なくとも1つのプラズマ源とを備えてもよい。このプラズマ源は、垂直方向に配向され、基板の前方表面に対面する。そのオプションの修正形態によれば、基板案内手段は、少なくとも1つのガスクッションローラを備える。さらに、低圧条件にて作動するプラズマ処理デバイスが、少なくとも1つの処理領域に設けられてもよい。そのオプションの修正形態によれば、プラズマ処理デバイスは、複数領域プラズマ源である。上述の他の実施形態および修正形態のいずれかと組み合わせること可能なさらに他の実施形態によれば、第1のプロセスモジュールが、第1の基板挿入ユニットおよび第1の基板排出ユニットを備え、少なくとも1つの第2のプロセスモジュールが、第2の基板挿入ユニットおよび第2の基板排出ユニットを備え、少なくとも1つの相互連結ユニットは、第1の基板排出ユニットを第2の基板挿入ユニットに相互連結する。それに加えて、システムは、基板処理作業をモニタリングする少なくとも1つのモニタリングユニットを備えてもよい。上述の他の実施形態および修正形態のいずれかと組み合わせることの可能なさらに他の実施形態によれば、フレキシブル基板を処理するモジュール式基板処理システムが実現される。このシステムは、水平方向において相互に隣接して配置された少なくとも2つのプロセスモジュールを備え、少なくとも1つのプロセスモジュールが、第1の処理領域と、少なくとも1つの第2の処理領域と、プロセスモジュール内において第1の処理領域と第2の処理領域との間にガス分離を設けるガス分離デバイスとを備える。別の実施形態によれば、フレキシブル基板を処理する方法が実現される。この方法は、挿入ユニットを介して水平方向に沿って、第1のプロセスモジュール内にフレキシブル基板を移動させることと、第1のプロセスモジュールにおいてフレキシブル基板を処理することと、第1のプロセスモジュールから外にフレキシブル基板を移動させることと、少なくとも1つの第2のプロセスモジュール内にフレキシブル基板を移動させることと、第2のプロセスモジュールにおいてフレキシブル基板を処理することと、排出ユニットを介して水平方向に沿って、第2のプロセスモジュールから外にフレキシブル基板を移動させることとを含み、フレキシブル基板は、少なくとも1つのガスクッションローラにより各プロセスモジュール内において垂直方向に方向転換される。そのオプションの修正形態によれば、少なくとも1つのプロセスモジュール内における第1の処理領域と少なくとも1つの第2の処理領域との間のガス分離が、各プロセスモジュール内に配置されたガス分離デバイスにより実現される。さらに、ガス分離および真空ロックが、挿入ユニットおよび排出ユニットの少なくとも一方に設けられてもよい。さらに他の追加のまたは代替の修正形態によれば、フレキシブル基板を処理するためのプロセスガスが、少なくとも部分的には少なくとも1つのガスクッションローラにより供給されてもよい。別の嫉視形態によれば、フレキシブル基板の処理は、第1のプロセスモジュールの第1のプロセス領域においてフレキシブル基板の上に第1の層を堆積させることと、第1のプロセスモジュールの第2の処理領域において、および少なくとも1つの第2のプロセスモジュールにおいてフレキシブル基板の上に少なくとも1つの第2の層を堆積させることとを含む。上述の他の実施形態および修正形態のいずれかと組み合わせることの可能なさらに他の実施形態によれば、フレキシブル基板の処理は、種々の処理領域においてフレキシブル基板の上に少なくとも2つの異なる層を堆積させることを含んでもよい。これらの層は、異なる層厚を有し、これら2つの層の層厚の比率は、フレキシブル基板が横断する処理領域の個数の比率とほぼ合致する。
上記は、本発明の複数の実施形態を対象とするものであり、以下の特許請求の範囲により決定される本発明の基本範囲から逸脱することなく本発明の他のまたはさらなる実施形態を考案することができる。

Claims (15)

  1. フレキシブル基板を処理するモジュール式基板処理システムであって、
    水平方向において互いに隣接して配置された少なくとも2つのプロセスモジュール
    を備えており、
    前記プロセスモジュールが、前記フレキシブル基板を非接触案内するガスクッションローラであって、前記フレキシブル基板を垂直方向に方向転換するガスクッションローラを備えている、システム。
  2. 前記ガスクッションローラが前記フレキシブル基板を処理するためのプロセスガスを供給する、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記フレキシブル基板を巻き出す少なくとも1つの巻出しモジュール、および/または、前記フレキシブル基板を巻き上げる少なくとも1つの巻上げモジュールをさらに備えている、請求項1または2に記載のシステム。
  4. ロッキングデバイスが、前記巻出しモジュールおよび前記巻上げモジュールの少なくとも一方と、隣接するプロセスモジュールとの間に設けられて、ガス分離および真空ロックを提供している、請求項3に記載のシステム。
  5. 隣接し合うプロセスモジュールを相互連結して、1つのプロセスモジュールから隣接するプロセスモジュールへと前記フレキシブル基板を案内する少なくとも1つの相互連結ユニットをさらに備えている、請求項1ないし4のいずれか一項に記載のシステム。
  6. 前記相互連結ユニットが、2つの隣接し合うプロセスモジュール間にスイープガスを流すガス挿入モジュールとして設けられている、請求項5に記載のシステム。
  7. プロセスモジュールの個数nが、前記フレキシブル基板の上に堆積すべき各層の個数より大きく、2〜20の範囲内である、請求項1ないし6のいずれか一項に記載のシステム。
  8. 前記プロセスモジュールが、中間空間が両垂直方向に移動する前記基板の位置の間に形成されるように、前記両垂直方向に前記フレキシブル基板を案内する基板案内手段と、前記基板に対して前記中間空間の両側に配置された少なくとも1つのプラズマ源とを備えており、前記プラズマ源が、垂直方向に配向されて、前記基板の前方表面に対面している、請求項1ないし7のいずれか一項に記載のシステム。
  9. 低圧条件にて作動するプラズマ処理デバイスが、少なくとも1つの処理領域に設けられている、請求項1ないし8のいずれか一項に記載のシステム。
  10. 前記プラズマ処理デバイスが複数領域プラズマ源である、請求項9に記載のシステム。
  11. 少なくとも1つのプロセスモジュールが、第1の処理領域と、少なくとも1つの第2の処理領域と、前記プロセスモジュール内において前記第1の処理領域と前記第2の処理領域との間にガス分離を提供するガス分離デバイスとを備えている、請求項1ないし10のいずれか一項に記載のシステム。
  12. フレキシブル基板を処理するための方法であって、
    挿入ユニットにより水平方向に沿って、第1のプロセスモジュール内に前記フレキシブル基板を移動させるステップと、
    前記第1のプロセスモジュール内で前記フレキシブル基板を処理するステップと、
    前記第1のプロセスモジュールから外に前記フレキシブル基板を移動させるステップと、
    少なくとも1つの第2のプロセスモジュール内に前記フレキシブル基板を移動させるステップと、
    前記第2のプロセスモジュール内で前記フレキシブル基板を処理するステップと、
    排出ユニットを介して水平方向に沿って、前記第2のプロセスモジュールから外に前記フレキシブル基板を移動させるステップと
    を含み、
    前記フレキシブル基板を、各プロセスモジュール内において少なくとも1つのガスクッションローラにより垂直方向に方向転換する方法。
  13. 前記フレキシブル基板を処理する前記ステップが、前記第1のプロセスモジュールの第1の処理領域において前記フレキシブル基板の上に第1の層を堆積させるステップと、前記第1のプロセスモジュールの第2の処理領域において、および少なくとも1つの第2のプロセスモジュールにおいて、前記フレキシブル基板の上に少なくとも1つの第2の層を堆積させるステップとを含む、請求項12に記載の方法。
  14. 前記フレキシブル基板を処理する前記ステップが、種々の処理領域において前記フレキシブル基板の上に少なくとも2つの異なる層を堆積させるステップを含み、前記層がそれぞれ異なる層厚を有し、前記少なくとも2つの異なる層の前記層厚の比率が、前記フレキシブル基板が横断する処理領域の個数の比率にほぼ合致する、請求項12または13に記載の方法。
  15. 少なくとも1つのプロセスモジュール内において第1の処理領域と少なくとも1つの第2の処理領域との間のガス分離が、前記各プロセスモジュール内に配置されたガス分離デバイスにより提供される、請求項12ないし14のいずれか一項に記載の方法。
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