JP2013504518A - アポトーシス促進性ペプチド - Google Patents

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Abstract

本発明は、インビトロでの細胞増殖阻害のための及び腫瘍の治療のための、アポトーシス促進性剤として有用なキメラポリペプチドに関する。

Description

本発明は、アポトーシス促進性キメラペプチドに関する。
(発明の背景)
アポトーシスは、分化、細胞数の制御および損傷を受けた細胞の除去に重要な、調節された過程である。アポトーシス調節の不具合は、自己免疫疾患、神経変性疾患および癌などの様々な疾患に共通する特徴である。アポトーシスは、細胞に内在する自殺プログラムの活性化を通じて生じ、内部シグナルおよび外部シグナルにより実行される。アポトーシスの過程は、さまざまなフェーズに分けることができ、それらは最終的に細胞破壊に導くシグナルを活性化する。アポトーシスは、幅広い死の刺激により誘導されるが、アポトーシスの実行段階は、とりわけ標的タンパク質を切断し細胞の形態変化を導くカスパーゼによって実行される。
リン酸化は、多くの疾患状態に寄与する細胞生理学の調節メカニズムおよび異常調節に重大な役割を果たす。癌などの疾患に対するキナーゼ機能における改変については、多くのことが知られているが、これらの同じ過程におけるホスファターゼの具体的な役割はほとんど特徴づけられないままである。セリン/チロシンホスファターゼは、その基質特異性および阻害剤に対する感受性に応じて、通常、1型(PP1)または2型(PP2)に分類される。PP1は、触媒サブユニットと多種多様な調節サブユニットまたはターゲッティング・サブユニットとの特異的な相互作用により生じるホロ酵素ファミリーを示す。PP1は、多様な細胞プロセス、例えば細胞周期の進行、増殖、タンパク質合成、筋収縮、炭水化物代謝、転写、細胞質分裂、神経シグナリングを調節する主要な真核生物のホスファターゼである。細胞周期の間に、PP1活性は、リン酸化により調節される。PP1は、これらの細胞機能に必須の脱リン酸化タンパク質(dephosphorylating protein)による有糸分裂移行(mitotic transition)に役割を果たす。サイクリン依存性キナーゼによるPP1αの320番目のスレオニンでのリン酸化が、その酵素活性を阻害することが示された。一致して、cdkリン酸化に耐性のあるPP1αの構成的突然変異は、細胞が細胞周期のS期に入るのを妨げる。さらに、IL−2欠乏誘導型のアポトーシスは、PP1αホスファターゼを通じたBad脱リン酸化を調節することによって作動すること(Ayllon et al., 2000)、およびPP1αはカスパーゼ−9と会合して、その脱リン酸化を誘導し、結果として、そのプロテアーゼ活性を誘導すること(Dessauge et al., 2006)が示された。
Ayllon, C. Martinez-A. A. Garcia, X. Cayla, and A. Rebollo (2000). Protein phosphatase 1-a is a Ras-activated Bad phosphatase that regulates IL-2 deprivation-induced apoptosis. EMBO J. 19: 1-10. Dessauge, X. Cayla, A. Fleischer, A. Ghadiri, M. Duhamel, and A. Rebollo: Caspase-9-dependent apoptosis is induced by serine/threonine phosphatase PP1a. J. Immunol. 2006. 177, 2441-2451.
セリン/スレオニンタンパク質ホスファターゼ2A(PP2A)は、二量体または三量体酵素の巨大なファミリーを意味する。PP2Aコア酵素は、触媒Cサブユニット(PP2Ac)と構造Aサブユニットから成る。第三のサブユニット(B)は、最終的にコアに結合し、これらのBサブユニットはPP2Aホロ酵素の基質特性および局在の両方を調節する。Aサブユニットは、主として、構造的役割を果たし、単一アミノ酸の改変は、特異的なBサブユニットの結合を乱す。これは、AサブユニットがPP2Aホロ酵素の構成を調節することを示唆する。さまざまなPP2A複合体は、さまざまな細胞プロセス、例えば細胞増殖、生存、接着性、細胞骨格の動態および悪性転換に関係しているとされる。
PP2Aのアポトーシスにおける役割は、カスパーゼ−3、Bcl−2およびアデノウイルスE4orf4タンパク質との相互作用により示唆される。抗アポトーシスタンパク質であるBcl−2の活性は、Ser70でのリン酸化により調節され、これは、その抗アポトーシスの役割に必要であり、PP2Aにより元に戻され得る。さらに、Ser70でのBcl−2のIL−3またはブリオスタチン−1誘導性のリン酸化に続いて、増大したBcl−2およびPP2Aとの会合が生じ、その後、Bcl−2の脱リン酸化が生じる。最終的に、PP2Aは、NFκB、ERKおよびPI3Kシグナル伝達経路などのアポトーシスシグナルのモジュレーションを介して、アポトーシスを調節する。
PP1/PP2Aタンパク質と相互作用する透過性ペプチドを設計した。このアプローチは、「ドラッグ・ホスファターゼ・テクノロジー(DPT)」と称され、Guergnon et al, 2006および国際特許出願の国際公開第2003/011898号および第2004/011595号に記載されている。
(発明の要約)
本発明は、以下のアミノ酸配列(I)を含む、またはから成るペプチドを提供する:
X1−KKKIKREI−X2−X3−Y−X4−ETLDGI−X5−EQWA−X6−S−X7 (I)(配列番号:1)
[配列中、X1は、アミノ酸なし(vacant)、リシン残基、またはバリン−リシンであり;
X2は、アミノ酸なし、リシン残基、またはリシン−イソロイシンであり;
X3は、アミノ酸なし、または1個〜4個のアミノ酸からなるアミノ酸配列であり;
X4は、バリンまたはイソロイシンであり;
X5は、フェニルアラニンまたはロイシンであり;
X6は、アルギニンまたはヒスチジンであり;
X7は、アミノ酸なし、またはグルタミン酸、またはグルタミン酸−アスパラギン酸、またはグルタミン酸−アスパラギン酸−ロイシンである]。
好ましい実施形態において、前記ペプチドは、VKKKKIKREIKI−YVETLDGIFEQWAHSEDL(配列番号:2)であり、本開示内容において“DPT−C9h”とも称する。
配列(I)から1以上の化学修飾により得られるタンパク質分解耐性ペプチド、または配列(I)から1以上の同類置換により得られる実質的なホモログペプチドもまた包含する。
本発明のさらなる対象は、本明細書に記載のペプチドを、医薬上許容される担体と共に含む医薬組成物である。
DPT−C9とPP2Acとの相互作用を示すイムノブロット。 対照のストレプトアビジン−セファロース単独、またはDPT−C9、DPT−C9r、DPT−sh1もしくはC9ペプチドに対してコンジュゲートしたものを、TS1αβ細胞(ポイントあたり10細胞)からのIL−2刺激後の細胞抽出物とインキュベートした。溶解産物中の未結合タンパク質またはプルダウン実験での結合タンパク質の特定は、PP2AcまたはPP1cに対する抗体を用いたイムノブロッティングにより実施した。 細胞死に対するDPT−C9ペプチドの効果を示すグラフ。 DPT−C9、DPT−C9r、DPT−sh1またはC9IL−2ペプチドの非存在下または存在下で6時間培養したIL−2刺激後のTS1αβ細胞を、培養培地中150μMで37℃にて4時間培養し、アネキシンVおよびヨウ化プロピジウムで4時間維持し、フロウサイトメトリーにより分析した。SDはn=3で示される。 細胞死に対するDPT−C9hペプチドの効果を示す一連のグラフ。 ネズミIL−2刺激後の細胞を、DPT−C9hまたはC9hペプチドの非存在下または存在下(150μMで、37℃にて4時間)で培養し、次いで、IL−2を含むまたは含まない培養培地に移した。ヒト細胞を、DPT−C9hまたはC9hペプチドの非存在下または存在下(150μMで、37℃にて4時間)で培養し、その後、アポトーシス分析した。SDはn=3で示される。 HD(健康な提供者)細胞と比較した、CLL(慢性リンパ球性白血病)に対するDPT−C9hのアポトーシス効果を示すグラフ。 PBMC(末梢血単球細胞)は、健康な提供者およびCLL患者からFicoll勾配遠心分離により単離し、完全RPMI培地で培養し、150μMのDPT−C9hペプチドで処理した。処置3時間で、細胞を洗浄し、完全RPMI培地に再懸濁した。アポトーシスは洗浄後6時間にアネキシン染色およびB細胞特異マーカー(図4A)、ならびにT細胞、NK細胞および単球特異マーカー(図4B)を用いて評価した。アポトーシスは、C9hペプチドで処理した細胞と比較したパーセンテージとして表される。 様々なCLL患者におけるDPT−C9h処置の効果を示す一連のグラフ。 PBMCは、健康な提供者および3つの異なるタイプのCLL患者:処置中の患者、未処置の患者および耐性患者から、Ficoll勾配遠心分離により単離した。細胞は、完全RPMI培地中で維持し、150μMのDPT−C9hペプチドで3時間処理し、次いで洗浄し、完全培地に移した。試料は、洗浄後の様々な時点で分析した。アポトーシスは、アネキシン染色により評価した。異なる集団を、特異マーカーを用いて選択した。アポトーシスは、対照の未処置細胞と比較したパーセンテージとして表す。 骨髄細胞におけるDPT−C9hペプチドの効果を示す一連のグラフ。 骨髄由来の単球細胞を、健康な提供者およびCLL患者からFicoll勾配遠心分離により単離した。細胞は、図5で示されるように処理し、アポトーシスをアネキシン染色により評価した。アポトーシスは、対照の未処置細胞と比較したパーセンテージとして表す。 CLL耐性細胞におけるDPT−C9h処置の効果を示す2つのグラフ。 PBMCは、図5で示されるように処理した。30時間で、150μMのDPT−C9hペプチドを培地に再度加え、3時間後に、アポトーシスを評価した。異なる細胞集団は、B細胞特異マーカーを用いて(図7A)、ならびにT細胞、NK細胞および単球細胞特異マーカーを用いて(図7B)選択した。アポトーシスは、対照の未処理細胞と比較した。 乳癌異種移植片のヒトモデルから単離した乳癌細胞に対するDPT−C9hの効果を示す一連のグラフ。 細胞は、150μMのペプチドを含めたRPMI完全培地中で3時間培養した。次いで、細胞を洗浄し、完全培地に再懸濁し、アポトーシスは異なる時点で評価した。MCF7ヒト乳癌細胞系は対照として含めた。アポトーシスは、対照の未処置細胞と比較したパーセンテージとして表す。
(発明の詳しい説明)
本発明者らは、今や、PP2Aが、PP1α/カスパーゼ−9と相互作用し、3分子複合体(trimolecular complex)を形成することを示した。本発明者らは、カスパーゼ−9タンパク質のC末端部分からの特定の配列が、PP2Ac結合ドメインであることを見出した。PP1−PP2Aと相互作用する透過性ペプチドと融合させた場合、それは、ヒト細胞の生存を調節解除することができる治療分子となる。
これに基づき、本発明は、アポトーシス促進性キメラポリペプチドを提供する。
定義:
用語「患者」は、処置の必要性があり、アポトーシス促進性効果が望まれるヒトまたは非ヒト動物を意味し、好ましくは哺乳動物であり、例えば雄、雌、成体および子供である。
本明細書で用いられる、用語「処置」または「治療」は、治療的および/または予防的処置を含む。より具体的には、治療的処置は、症状の緩和、改善および/または消失、軽減および/または安定化(例えば、より進行したステージへ移行させないこと)、ならびに特定疾患の症状の進行における遅延のいずれかを意味する。
予防的処置は、発症を止めること、進行の危険性を軽減すること、発病率を低下させること、発症を遅らせること、進行を弱めること、ならびに特定疾患の症状の発症までの時間を延ばすことのいずれかを意味する。
本明細書で用いられる用語「同類置換」は、アミノ酸残基を、ペプチドの全体的な立体配置および機能を変えずに、他のアミノ酸残基に置き換えることを意味し、限定するものではないが、アミノ酸を類似する特性(例えば、極性、水素結合ポテンシャル、酸性、塩基性、形状、疎水性、芳香族およびその他の類似する特性など)を有するアミノ酸に置き換えることを含む。類似の特性を有するアミノ酸は、当分野で周知である。例えば、アルギニン、ヒスチジンおよびリジンは、親水性−塩基性アミノ酸であり、相互に置換可能であり得る。同様に、イソロイシン、疎水性アミノ酸は、ロイシン、メチオニンまたはバリンと置換可能である。中性の親水性アミノ酸は、他のアミノ酸と置換可能であり、アスパラギン、グルタミン、セリンおよびスレオニンが挙げられる。「置き換える」または「修飾する」によって、本発明は、天然のアミノ酸から改変された又は修飾されたアミノ酸を含む。
そのようなものとして、本発明の文脈において、同類置換は当分野では、あるアミノ酸を類似の特性を有する他のアミノ酸で置換することと認識されていると、理解されるべきである。同類置換の例を、以下の表1に記載する。
Figure 2013504518
別には、保存アミノ酸は、Lehninger, 1975に記載されるようにグループ分けすることができ、以下の表2で記載されるものである。
Figure 2013504518
さらに別のものとして、例示的な同類置換を、以下の表3に記載する。
Figure 2013504518
ペプチド調製:
本明細書に記載のペプチドは、当業者には既知の標準的な合成方法、例えば化学合成または遺伝子組換えを用いて合成することができる。好ましい実施形態において、ペプチドは、既に適切な順序のアミノ酸配列を有する実施済みのフラグメントの縮合によるか、あるいは縮合の間に、ペプチド結合に関与する官能基を除いたアミノ酸の官能基を保護しながら既に調製された複数フラグメントの縮合のいずれかによる、アミノ酸残基の逐次縮合によって得られる。具体的には、ペプチドは、もともとMerrifieldにより記載された方法に従って合成することができる。
ペプチドの特徴:
本発明に有用なペプチドは、カスパーゼ−9タンパク質フラグメントに連結された透過性ペプチドからなるキメラ合成ペプチドから得られる合成ペプチドである。
1つの実施形態によれば、本発明に有用なペプチドは、以下のアミノ酸配列を含む、またはから成る:
X1−KKKIKREI−X2−X3−Y−X4−ETLDGI−X5−EQWA−X6−S−X7 (I)(配列番号:1)
[配列中、X1は、アミノ酸なし、リシン残基、またはバリン−リシンであり;
X2は、アミノ酸なし、リシン残基、またはリシン−イソロイシンであり;
X3は、アミノ酸なし、または1個〜4個のアミノ酸からなるアミノ酸配列であり;
X4は、バリンまたはイソロイシンであり;
X5は、フェニルアラニンまたはロイシンであり;
X6は、アルギニンまたはヒスチジンであり;
X7は、アミノ酸なし、またはグルタミン酸、またはグルタミン酸−アスパラギン酸、またはグルタミン酸−アスパラギン酸−ロイシンである]。
X3が1個〜4個のアミノ酸からなるアミノ酸配列の場合、もっとも好ましくは、前記ペプチドが患者に投与された場合にX3が天然タンパク質または抗体と反応も結合もしない。
好ましい実施形態において、
X1はバリン−リシンであり;
X2はリシン−イソロイシンであり;および
X3はアミノ酸なしである。
他の好ましい実施形態において、
X4はバリンであり;
X5はフェニルアラニンであり;および
X6はヒスチジンである。
好ましいペプチドは、
VKKKKIKREIKI−YVETLDGIFEQWAHSEDL(配列番号:2)であるか、または
VKKKKIKREIKI−YIETLDGILEQWARSEDL(配列番号:3)である。
本明細書に記載のペプチドのN末端およびC末端は、タンパク質分解に対して場合により保護されていてもよい。例えば、N末端は、アセチル基の形態であってもよいし、および/またはC末端はアミド基の形態であってもよい。タンパク質分解に耐性となるペプチドの内部修飾も想定され、例えば、少なくとも−CONH−ペプチド結合は、(CH2NH)還元性結合、(NHCO)レトロインバルソ結合(retro-inverso bond)、(CH2−O)メチレン−オキシ結合、(CH2−S)チオメチレン結合、(CH2CH2)カルバ結合(carba bond)、(CO−CH2)セトメチレン結合(cetomethylene bond)、(CHOH−CH2)ヒドロキシエチレン結合、(N−N)結合、E−アルセン結合(alcene bond)または−CH=CH−結合により修飾および置換される。本発明のペプチドは、D型のアミノ酸からなるものであってよく、それは、タンパク質分解に対して耐性なペプチドを与える。それらは、例えば、少なくとも2つのアミノ酸残基をオレフィン側鎖、好ましくはC3−C8アルケニル鎖、好ましくはペプテン−2−イル鎖を用いて修飾し、続いてWalensky et al, Science, 2004, 305:1466-1470に記載される、いわゆる「ステープル(staple)」技術に従い、前記鎖を化学架橋することにより分子内架橋させ、安定化させることができる。例えば、i番目およびi+4からi+7番目のアミノ酸を、反応性のオレフィン残基を示す非天然のアミノ酸で置換することができる。これらのタンパク質分解耐性化学修飾ペプチドはすべて、本発明に包含される。
1つ以上の同類置換により配列(I)から得られる実質的なホモログペプチドもまた包含される。好ましくは、これらのホモログペプチドは、2個のシステイン残基を含まず、そのため環化を避けられる。2つのアミノ酸配列は、1つ以上のアミノ酸残基が生物学的に類似する残基により置換される場合、またはアミノ酸の80%超が同一である場合、または約90%超、このましくは約95%超が類似する(機能的に同一)である場合に、「実質的にホモログ」または「実質的に類似」する。好ましくは、類似配列またはホモログ配列は、例えばGCG(Genetics Computer Group, GCGパッケージ用のProgram Manual、バージョン7, Madison, Wisconsin)パイルアップ(pileup)プログラムまたは当分野で公知のいずれかのプログラム(BLAST、FASTAなど)を用いたアライメントにより特定される。
本発明の他の態様において、尿クリアランスの低下および用いられる治療用量を減らすために、ならびに血漿中での半減期を延ばすために、ペプチドを、そのC末端またはリシン残基でポリエチレングリコール(PEG)分子、特にPEG1500または4000MWに共有結合させる。さらに他の実施形態において、ペプチドの半減期は、ペプチドを薬物送達システムのための生分解性および生体適合性のポリマー材料に含め、マイクロスフェアを形成させることによって延ばせる。ポリマーおよびコポリマーは、例えばポリ(D,L−ラクチド−コ−グリコリド)(PLGA)(US2007/0184015、SoonKap Hahn et alに例示されるよう)である。
本明細書に記載のペプチドは、インビトロでの細胞増殖の阻害に有用である。
それらペプチドは、治療剤としても有用である。
前記ペプチドは、好ましくはヒト患者における、腫瘍、具体的には癌腫瘍の処置に有用である。
様々なタイプの癌には、限定するものではないが、線維肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、軟骨性肉腫、骨原性肉種、脊索腫、血管肉腫、内皮肉種(endotheliosarcoma)、リンパ管肉腫、リンパ管内皮肉種(lymphangioendothelio-sarcoma)、滑液膜腫、中皮腫、骨髄原発性肉腫、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、結腸癌、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、リンパ腫、白血病、扁平上皮癌、基底細胞癌、腺癌、汗腺癌、脂腺癌、乳頭状癌、乳頭状腺癌、嚢胞腺癌、髄様癌、肺癌、腎細胞癌、肝臓癌、胆管癌、絨毛膜癌、セミノーマ、胚性癌腫、ウィルムス腫瘍、子宮頸癌、精巣腫瘍、肺癌、小細胞肺癌、膀胱癌、上皮癌腫、膠腫、星状細胞腫、髄芽腫、頭蓋咽頭腫、上衣細胞腫、松果体腫、血管芽腫、聴神経腫、乏突起膠腫、髄膜腫、黒色腫、神経芽腫および網膜芽細胞腫が挙げられる。
より具体的には、本明細書に記載されるペプチドは、PP1および/またはPP2Aのダウンレギュレーションを示す癌、または抗アポトーシスタンパク質Bcl−2、PP1およびPP2Aと相互作用し、それらにより制御されるアポトーシス調節因子の過発現を示す癌の処置に有用である。
ヒトbcl−2遺伝子の高発現レベルは、ほとんどの濾胞性B細胞リンパ球および多くの大細胞非ホジキンリンパ腫を含み、t(14;18)染色体転座を有する全てのリンパ腫で見出された。bcl―2遺伝子の高発現レベルは、プレB細胞タイプのリンパ球性白血球、神経芽腫、鼻咽頭癌、ならびに腺癌である多くの前立腺癌、乳腺癌および結腸腺癌を含み、t(14;18)染色体転座を有さない白血病でも見出された。とりわけ、Bcl−2の過発現は慢性リンパ球性白血病(CLL)で見出された(Deng et al, 2009; Prickett et al, 2004)。
好ましい実施形態において、癌腫瘍は、かくしてリンパ腫、特に白血病、例えば慢性リンパ球性白血病である。
さらに、ペプチドは、転移の処置に用いることができる。
医薬組成物:
本ペプチドは、静脈内、経口、経皮、皮下、粘膜、筋肉内、肺内、鼻腔内、非経口、直腸、経膣およい局所を含む、いずれかの好都合な経路により投与することができる。経鼻経路が特に興味深い。
有利なことに、腫瘍内投与もまた考えられる。
本ペプチドは、医薬上許容される担体とともに処方される。
用量は、当業者により、アポトーシス促進性効果が達成されるよう選択されるが、それは投与経路および用いられる剤形に依存する。
本発明のさらなる態様および利点は、以下の実験の項で開示し、それらは例示と考えるべきであり、本発明の範囲を限定するものではない。
実施例:
実施例1:アポトーシス促進性ペプチドの同定
材料
細胞
本実施例では、以下の細胞を用いた。
TS1αβは、IL−2、IL−4またはIL−9存在下で独立して増殖できる、ヒトIL−2受容体のα鎖およびβ鎖を安定的にトランスフェクトしたネズミT細胞系である(Pitton et al, 193)。
CTLLは、増殖がIL−2に依存したネズミT細胞系である。CTLLは、5%熱−非動化したウシ胎児血清、10mMのHepes、2mMのグルタミンおよび5ng/mlのrIL−2を補充したPRMI−1640で培養した。
JurkatおよびDaudi細胞は、5%熱−非動化したウシ胎児血清、10mMのHepesおよび2mMのグルタミンを補充したPRMI−1640で培養した。
HeLa細胞は、10%熱−非動化したウシ胎児血清、10mMのHepesおよび2mMのグルタミンを補充したDMEMで培養した。
リンフォカイン、抗体、キットおよび試薬
ヒトrIL−2は、Chiron(Paris, France)から提供された。抗カスパーゼ−9抗体はNeo markersから、抗−プロテインホスファターゼ1(PP1c)抗体はSanta Cruz、CalbiochemまたはTransduction Laboratoriesから提供された。アポトーシス促進研究で用いたポリクローナルPP2A抗体は、上記のものである(Ayllon et al, 2000)。アネキシンV−FITCは(Beckman Coulter)Immunotech(Marseille, France)から提供された。ペルオキシダーゼ(PO)コンジュゲート・ヤギ抗−ウサギ、−マウス、またはテンジクネズミIg抗体はDako(Glostrup, Denmark)から提供された。
ペプチド
ペプチドは、自動マルチペプチド合成装置で、固相法および標準的なFmoc化学により合成した。ペプチドの純度および組成は、逆相HPLCおよびアミノ酸分析により確認した。
方法
ペプチド合成および配列
NH2−ビオチン化ペプチドは、自動マルチペプチド合成装置で、固相法および標準的なFmoc化学により合成した。ペプチドの純度および組成は、逆相HPLCおよびアミノ酸分析により確認した。ペプチドは、タンパク質−タンパク質相互作用競合研究に用いた。
固定化ペプチド合成
カスパーゼ−9全体をカバーするオーバーラッピング・ペプチドは、以前に記載されたように(Frank and Overwin, 1996; Gausepohl et al., 1992)、アミノ誘導体化セルロースメンブレンへの自動スポット合成により調製した。メンブレンをブロックし、PP2Ac(または、他のPP2Aホロ酵素もしくはサブユニット)と一緒にインキュベートし、複数回の洗浄工程の後に、抗−PP2Ac抗体、次いでPO−コンジュゲート二次抗体と一緒にインキュベートした。タンパク質相互作用を、ECLシステムを用いて可視化した。
ビオチン化ペプチドの細胞内検出
対数増殖期の細胞を、PBSで2回リンスした。合計6×10の細胞を、24ウェルプレートにシードし、PRMI−1640中で37℃にてインキュベートした。24時間後に、ビオチン化ペプチドを添加し、細胞を細胞内分析のためにインキュベートした(4時間)。細胞を、PBSでリンスし、0.1%パラホルムアルデヒド(PFA)で10分間固定化し、10mg/mlのストレプトアビジン−ペルオキシダーゼを加えた。次いで、細胞をPBSでリンスし、ジアミノベンジジン(DAB)と共に5分間インキュベートし、PBSで洗浄し、顕微鏡により分析した。
ネズミ・カスパーゼ−9配列を含有するセルロース結合ペプチドに対するPP2A結合アッセイ
ネズミ・カスパーゼ−9配列全体をスキャンする222のオーバーラップドデカペプチドを、Frank et al, 1993に記載されたように、アミノ誘導体化セルロースメンブレンに対して自動スポット合成(Abimed, Langerfeld, Germany)により調製した。メンブレンを、SuperBlock(Pierce)を用いて飽和させ、精製したPP2Acサブユニットと一緒にインキュベートし、複数回の洗浄工程後に、抗PP2Ac抗体、続いてPOコンジュゲート二次抗体と一緒にインキュベートした。陽性スポットを、ECLシステムを用いて可視化した。
ビオチン化ペプチドと細胞内のタンパク質ターゲットとの相互作用を決定するためのプルダウンアッセイ
ビオチン化ペプチドを、0〜100μM(溶解産物を用いて終濃度で)にて室温で2時間、30μlのストレプトアビジン・コートした免疫磁性ビーズ(Calbiochem, San Diego CA)と一緒に前インキュベートした。この時間の間に、対数増殖期のTS1αβ細胞10を、まず2回PBSで洗浄し、次いで氷上で10分間400μlの溶解バッファー(50mMのTris pH7.4、150mMのNaCl、20%グリセロール、1%のNP−40、10mMのEDTA、1mMのフェニルメチルスルホニルフッ化物、10mMのNaF、1mMのオルトバナデート、Roche製の「完全EDTAフリー」のプロテアーゼインヒビターカクテル)を用いて溶解させた。
溶解産物を、13000gで10分間4℃にて浄化し、ストレプトアビジン・コートした免疫磁性ビーズと会合されるビオチン化ペプチドと共に、2時間4℃でインキュベートした。ビオチン化ペプチドを、ストレプトアビジンビーズを用いてプルダウンし、2回、氷上の700μlの溶解バッファー中で洗浄した。次いで、結合したタンパク質および未結合の溶解産物をSDS−PAGEで分析し、およびPP1cまたはPP2Ac抗体を用いたウェスタン・ブロッティングで分析した。
細胞死アッセイ
本発明者らは、アポトーシス細胞の細胞膜中のホスファチジルセリン(PS)の外層リーフレット・エクスポージャー(outer leaflet exposure)のアッセイのために、アネキシンV−FITCコンジュゲートキット(Roche)を用いた。染色は、製造業者の指示に従って実施した。合計10の細胞を、FACSキャリバー・サイトフルオメーター(Calibur cytofluometer; BD Biosciences)でのフロウサイトメトリーにより分析した。ネクローシス細胞はヨウ化プロピジウム(PI)染色により排除し、単独のアネキシンV陽性細胞をアポトーシスと判断した。アポトーシス分析に関し、異なるペプチドを150μMで用いた。
結果
PP2Ac相互作用に関与するネズミ・カスパーゼ−9配列のインビトロ同定
インビトロでPP2Acに結合できるカスパーゼ−9配列を含有するペプチドを同定するために、ネズミ・カスパーゼ−9タンパク質(NCBIアクセス番号 NP_056548から推定される配列)からの一連の222のオーバーラップドデカペプチドをセルロールメンブレンに結合させ、精製したPP2Acサブユニットと一緒にインキュベートした。精製した触媒PP2Acサブユニットに結合する4個のオーバーラップ配列を有するペプチドを同定した:
ペプチド1: YIETLDGILEQW(配列番号:8)
ペプチド2: ETLDGILEQWAR(配列番号:9)
ペプチド3: LDGILEQWARSE(配列番号:10)
ペプチド4: GILEQWARSEDL(配列番号:11)

PP2Ac結合部位:YIETLDGILEQWARSEDL(配列番号:5)
興味深いことに、メンブレンを二量体ACまたは三量体ABaCホロ酵素と一緒にインキュベートした場合には、類似の結果が見られたが、精製したAまたはPP2A−Baサブユニットを用いた場合には相互作用するスポットは検出されなかった(データは示さない)。これらを併せると、これらの結果は、ネズミ・カスパーゼ−9タンパク質の401番目〜418番目の残基(カスパーゼ−9のaa401〜418)に対応する新たなPP2Ac結合部位を同定した。さらに、二量体ACおよび三量体ABaCホロ酵素の結合は、PP2Acの結合領域が調節サブユニットの存在下でさえアクセス可能であることを示している。
カスパーゼ−9(aa401〜418)PP2Ac結合配列を含有する新たな透過性ペプチド、DPT−C9の設計および特徴づけ
本発明者らは、カスパーゼ−9(aa401〜418)PP2Ac結合ドメインを含有する、C9と称する非細胞透過性ペプチドを化学合成した(表1)。加えて、本発明者らは、このC9配列の細胞内での効果を分析するために、新たなDPT−透過性ペプチドを2つ作り出した。
DPT−C9と称する最初の透過性ペプチドは、DPT−sh1シャトルの12aa残基およびC9配列の融合の結果得られる配列を有する。陰性対照として用いられる、第二のペプチドは、DPT−sh1およびC9リバース配列の融合の結果得られる2つの部分から成る(bi-partite)配列もまた有する。表1は、これらの異なるペプチドの配列を示す。
Figure 2013504518
PP2Acと相互作用するDPT−C9の能力を決定するために、本発明者らは、ビオチン化ペプチドまたはビーズ単独と共にインキュベートしたIL−2刺激後の細胞の細胞抽出物を用いて、プルダウン実験を実施した。シャトルDPT−Sh1および対照の透過性ペプチドTat(配列YGRKKRRQRRR、配列番号:12から成る)は取り込まれ、同様にして、ペプチドDPT−C9およびDPT−C9rは取り込まれた。対照的に、カスパーゼ−9のPP2Acとの相互作用部位単独を含有する配列(C9)は取り込まれなかった(データは示さない)。
図1で示されるように、本発明者らは、C9およびDPT−C9の両方が明らかにPP2Acと相互作用することを見出した。反対に、DPT−sh1およびDPT−C9rはPP2Acと相互作用しない。本発明者らは、PP1cの存在を検出できなかった(図1)、またC9もしくはDPT−C9に会合するカスパーゼ−9の存在は検出できなかった(データは示さない)。
アポトーシスに対するDPT−C9の効果
アネキシンVおよびPIのフロウサイトメトリー検出を用いて、本発明者らは、IL−2存在下で培養したTS1αβ細胞におけるアポトーシスを誘導するDPT−C9の能力を分析した。図2で示すように、非透過性C9ペプチドと対照的に、DPT−C9は6倍のアポトーシス増加を誘導した。期待されたように、DPT−sh1シャトルまたはDPT−C9rは陰性対照として挙動する。これらを併せると、これらの結果は、DPT−C9がネズミTS1αβリンパ球における細胞死を誘導することを示す。
アポトーシスに対するDPT−C9hの効果
図3で示されるように、DPT−C9h、ヒトC9配列のホモログは、Jurkat、DaudiおよびHeLaヒト細胞において5倍のアポトーシス増加を誘導した。興味深いことに、DPT−C9とは反対に、DPT−C9hはネズミTS1αβまたはCTLL細胞において細胞死を引き起こすことができない。
結論
本発明者らは、PP2Ac結合配列、ネズミ・カスパーゼ−9のC末端部分に位置するカスパーゼ−9(aa401−418)ドメインを特徴づけた。本発明者らは、ヒト・カスパーゼ−9由来のホモログPP2Ac結合配列(ヒト・カスパーゼ−9(aa363−380)ドメインに対応する)を同定した。さらに、機能的アポトーシス実験で組合せたプルダウン分析により、本発明者らは、TS1αβリンパ球での様々な経路を調節解除する、DPT−C9と称する新たな分子を特徴づけた。加えて、DPT−C9とは反対に、DPT−C9hは、ヒト形質転換細胞系で細胞死を特異的に誘導するが、ネズミリンパ球では効果を示さない。
DPT−C9およびDPT−C9hは、様々な疾患、特に腫瘍を処置するのに有用な新たなアポトーシス促進性分子である。
さらに、DPT−C9およびDPT−C9hは、PP2AcおよびPP2A会合パートナーを単離するための分子ツールである。
細胞において、PP2Acが遊離分子として見出されなかったことは特筆すべきことである。PP2Acは通常、構造サブユニット(AサブユニットまたはPR65)に結合する。別には、PP2Acは哺乳動物のα4、酵母Tap42に関係するタンパク質とも結合することができる。
Tap42/α4は、mTORキナーゼによりリン酸化されると、N末端の規則性(ordered)ヘリックスドメインを介してPP2Acと相互作用する。さらに、Brautiganグループの以前の研究で、PP2Acの塩基性の電荷残基が、PR65/Aまたはα4/Tap42タンパク質の負電荷残基に結合するのに必要であることが示された。興味深いことに、マウス・カスパーゼ−9から推定される、C9ドメインのヘリックス構造は、負の静電ポテンシャル、また好都合なPP2Acとの相互作用を作り出すことができる酸性の電荷(D/E)残基を幾つか含有する。同様の刺激が、ヒト・カスパーゼ−9配列を用いても潜在的に生じる。
これらを併せると、これらの観察結果は、C9/C9h配列を有するDPT−C9およびDPT−C9hペプチドが、PP2Acおよび会合パートナーの同定および簡便な精製を可能にする。プロテオーム解析と組合せたプルダウンアッセイに基づいて、DPT−C9/DPT−C9hペプチドは、機能的細胞内分子複合体におけるPP2Aタンパク質およびPP2A会合タンパク質の容易な単離および同定を可能にし得る。この新しいアプローチは、通常のマイクロシスチン・ベースの親和性技術よりもより特異的である。これは、それらの技術がPP1タンパク質とPP2Aタンパク質とを区別できないからである。加えて、これらのプルダウン・ストラテジーは、これらの複合体でのPP2Acに付随するホスファターゼ活性を決定することを可能にする。
実施例2:臨床前評価 DPT−C9h
材料および方法
細胞集団の単離
健康な提供者からの新鮮な血液を、Etablissement Francais du Sangにより採取した。CLLおよび骨髄試料は、治験倫理委員会(institutional ethics committee)に承認されたプロトコルに従って、Hematology Serviceから入手した。
末梢血(PBMC)から単離した単球細胞は、Ficoll勾配遠心分離により調製した。
T細胞は、抗CD3 Dynal磁性ビーズによる陽性選択を用いてPBMCから単離した。
B細胞および単球は、Dynal陰性単離キット(Invitrogen)を用いて単離した。
NK細胞は、NKセル・アイソレーションキットII(Miltenyi Biotec)、非接触NK細胞の単離のための間接磁性標識システムを用いて単離した。
単離したT細胞、B細胞、単球細胞およびNK細胞の純度は、最大95%に達した。
アネキシン染色によるアポトーシス検出
合計2.5×10細胞を、氷冷PBSで洗浄し、氷冷結合バッファーで希釈し、アネキシンおよびヨウ化プロピジウム(PI)で染色した。試料は氷上、暗所で10分間維持し、次いでフロウサイトメトリーにより分析した。
ペプチド合成および配列
NH−ビオチン化ペプチドは、自動マルチペプチド合成装置で、固相法および標準的なFmoc化学により合成した。ペプチドの純度および組成は、逆相HPLCおよびアミノ酸分析により確認した。
結果
CCL患者におけるDPT−C9hペプチドの効果
本発明者らは、PBMCにおけるアポトーシスを誘導するためのDPT−C9hの能力を分析した。図4および5は、DPT−C9hペプチドが、CLL患者由来の初代B細胞において透過性およびアポトーシス性の特徴を示すが、健康な提供者由来のものでは示さないことを表す。さらに、DPT−C9hペプチドは、ヒトT細胞およびNK細胞さらにヒト単球では効果を示さない。
CLL耐性患者におけるDPT−C9hの効果
興味深いことに、DPT−C9hは、従来の化学療法治療に耐性なCLL患者由来のB細胞において、アポトーシスを誘導することができる(図6)。DPT−C9hペプチドは、従来の化学療法治療に耐性なCLL患者由来のT細胞およびNK細胞および単球に対して効果を示さない。
骨髄細胞に対するDPT−C9hの効果
図7で示されるように、DPT−C9hは、CLL患者由来の骨髄B細胞における細胞透過性およびアポトーシス性活性を有し、健康な提供者由来の骨髄B細胞に対して効果を示さない。DPT−C9hペプチドは、CLL患者由来の骨髄B細胞にも健常患者由来の骨髄B細胞に対しても、効果を示さない。
乳癌のインビボ・ヒト異種移植片に対する、および乳癌細胞系に対するDPT−C9hの効果
最終的に、図8で示されるように、DPT−C9hは乳癌のインビボ・ヒト異種移植片から単離された細胞系、ならびに乳癌細胞系MCF7において劇的なアポトーシス効果を示した。
結論
上記の結果は、DPT−C9hが健康な細胞と腫瘍細胞とを区別することができることを示す。このDPT−C9hペプチドの健康な提供者とCLL患者との間の選択的効果は、おそらく、他のパートナーとの会合により誘導される複合体、PP1/カスパーゼ−9/PP2Ac複合体の立体構造変化に因るものであろう。
最終的に、DPT−C9hペプチドは、少なくとも18時間、培養培地中で安定であることが示された。
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Claims (11)

  1. 以下のアミノ酸配列(I)を含むペプチド:
    −KKKIKREI−X−X−Y−X−ETLDGI−X−EQWA−X−S−X (I)(配列番号:1)
    [配列中、
    は、アミノ酸なし、リシン残基、またはバリン−リシンであり;
    は、アミノ酸なし、リシン残基、またはリシン−イソロイシンであり;
    は、アミノ酸なし、または1個〜4個のアミノ酸からなるアミノ酸配列であり;
    は、バリンまたはイソロイシンであり;
    は、フェニルアラニンまたはロイシンであり;
    は、アルギニンまたはヒスチジンであり;
    は、アミノ酸なし、またはグルタミン酸、またはグルタミン酸−アスパラギン酸、またはグルタミン酸−アスパラギン酸−ロイシンである]、
    配列(I)から1以上の化学修飾により得られるタンパク質分解耐性ペプチド、または
    配列(I)から1以上の同類置換により得られる実質的なホモログペプチド。
  2. がバリン−リシンであり;
    がリシン−イソロイシンであり;および
    がアミノ酸なしである、請求項1に記載のペプチド。
  3. がバリンであり;
    がフェニルアラニンであり;および
    がヒスチジンである、請求項1に記載のペプチド。
  4. VKKKKIKREIKI−YVETLDGIFEQWAHSEDL(配列番号:2)である、請求項3に記載のペプチド。
  5. VKKKKIKREIKI−YIETLDGILEQWARSEDL(配列番号:3)である、請求項2に記載のペプチド。
  6. インビトロでの細胞増殖の阻害のための、請求項1〜5のいずれか一項に記載のペプチドの使用。
  7. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のペプチドを、医薬上許容される担体と共に含む、医薬組成物。
  8. 腫瘍の処置のための、請求項1〜5のいずれか一項に記載のペプチド。
  9. ヒト患者における癌腫瘍の処置のための、請求項8に記載のペプチド。
  10. 癌腫瘍がリンパ腫である、請求項9に記載のペプチド。
  11. 癌腫瘍が慢性リンパ球性白血病(CLL)である、請求項10に記載のペプチド。
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