JP2013504008A - ナノ分子固体電動スラスタ - Google Patents
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Abstract
Description
この出願は、2009年9月3日付けで出願された米国仮出願第61/239,446号、2009年11月27日付けで出願された米国仮出願第61/264,778号、及び2010年1月19日付けで出願された米国仮出願第61/296,198号に関し、それらの全体の内容が、ここにより参照によりここに組み込まれる。
いくつかの複数の実施形態において、NMSetは推進力の分野において1つまたはそれ以上の以下の改良を提供することができる。
1.改良された弾力性:従来の推進力システムにおける任意の領域に対する損傷はおそらく、システムの幅広い故障へと導くであろう。NMSetは、増強された冗帳性とロバスト性とを提供する。
2.軽量:NMSetは特定の燃料を必要としないので、燃料負荷はゼロになる。
3.スケーラビリティ:従来の複数の推進力システムは容易に拡大縮小されない:複数の小さい航空機のための最適な複数のターボジェットは複数の大きい航空機のための最適な複数のターボジェットの複数の縮尺でない。
4.応答時間:NMSetからの推進力は複数の変化の必要に応じて容易に調節することができる。
5.電力非依存性:従来の複数の推進力システムは、動作するために特定のタイプのもしくはクラスの複数の燃料を必要とする一方で、NMSetは電気により生成される温度差の源だけを必要とする。
6.グリーン推進力:NMSetは、動作するために複数の化石燃料に頼る必要がないので、それは、普通の動作の間に汚染排出ガス(例えば、炭素一酸化物、窒素酸化物など。)を産出しない。
いくつかの複数の実施形態において、NMSetデバイスは軽量な機械的な粘着性のものとして使用されてもよい。粘着性を逆にするために必要とされるただ1つのステップはNMSetに対する電力をカットすることであるので、当該処理は可逆的とすることが可能である。NMSetを使用することは、NMSetが接着されるために材料が平坦性もしくは導電性を有することを必要としないという点において、静電接着を超えた更なる利益を提供することができる。他の機械的な複数の接着処理に比較すると、NMSetを使用することは、接着される表面が前処理を施される必要がなくてもよい。
NMSetデバイスは、表面を通り抜けるガスフローを駆動させるように設けられ、加圧型容器のすべてもしくは一部がガス圧縮を提供するために機能してもよい。従って、いくつかの複数の配列において、分離されたポンピング及び加圧型格納は必要とされなくてもよい。さらに、NMSetの動作は一般的に短い距離にわたって起こるので、いくつかの複数の実施形態において、複数のNMSetの複数のステージを積層することにより、非常にコンパクトな圧縮器としてNMSetを使用することができる。従来の複数の推進力システムは一般的に、センチメータと時々メータの長さスケールで動作する。従って、従来の複数の推進力システムを積層することは、複雑な、かつ広範囲に及ぶ提案となる傾向がある。それに反して、NMSetは、マイクロメータを超えて動作することができる。さらに、NMSetの多用途性は、NMSetを高圧ポンプや標準の大気ポンプとして、もしくは十分な複数のステージを有する高真空ポンプとして機能させるために容易に適用される、ということを意味する。
ある態様において、ここで説明されたNMSet及び関連する複数のデバイスは、NMSetに接触しているガスにおけるエントロピーを減少させることにより機能するとして考えられてもよい。オプション的に、デバイスは、例えば熱エネルギーなどのエネルギーをガスに加えてもよい。もう1つの態様において、NMSetの幾何学的形状はガスフロー方向及び使用の利便性に影響を与えてもよい。NMSet及び関連する複数のデバイスは、効率性において著しい増加を提供する、複数のスケールパラメータ、複数の有利な分子反射特性を有する複数の材料、複数の幾何学的形状、及び/または複数の要素の配列の組み合わされた応用によって、以前の複数の熱発散デバイスなどとは異なっていてもよい。複数のNMSetの種々の例示的な複数の実施形態が、より好ましい複数の実施形態において、最小限の熱力学的損失で特定の方向において強いガスフローを創造することができるこれら及び他の複数のパラメータの説明と一緒にここで説明される。
1.もしペルチェ板100が大きいならば、ペルチェ板100のy方向に沿っての並進運動が、ガスがはるばるペルチェ板の複数のエッジの周りに流れることを強いられる。
2.熱の大部分が、ガス対流を介してペルチェ板100の複数の表面から移動される。
3.複数の表面近くのガスは、断熱効果を有する。図2に図示されるように、ペルチェ板100とガスとの間を移動された推進力(モーメント)は、板の複数のエッジの近傍を除き効率的でない。
4.ペルチェ板100の表面領域は、その凸包の表面領域である。
NMSetもしくは関連する複数のデバイスの多くの複数の異なる幾何学的形状が可能であるが、複数のNMSetの動作原理は同一のままである。任意の特定の理論に限定されたくない一方で、動作は、いくつかの複数のデバイス表面上のエントロピーを下げ、下げられたエントロピーを表面に接触しているガスへと移動させるためにエネルギーを使用する。デバイスはオプション的に、ガス温度を上昇させることにより、ガスに対してエネルギーを提供することができる。従って、NMSetの機能は、3つの領域に分割される。すなわち、デバイスの複数の表面上エントロピーを下げる手段と、下げられたエントロピーがガスへと移動する手段と、ガス温度を増加させるオプション的な手段とである。
材料の複数の層間の温度差は一般的に、NMSetもしくは関連するデバイスが動作するために必要とされる。ここで説明されたより好ましい複数の実施形態において、温度差は、固体電動メカニズム、すなわちNMSetの“Se”において確立される。しかしながら、ここで説明された複数のデバイス及び複数の方法は、複数の電子固体デバイスもしくは複数の純固体デバイスに限定されない。例えば、温度差は、流体冷却、発熱化学反応、もしくは他の化学的な熱源を用いて燃焼から熱の伝導により確立されてもよい。温度差は、簡単な抵抗加熱により、ペルチェ効果により、熱トンネリングにより増強されたペルチェ効果により、もしくは任意の他の適切な手段により確立されてもよい。温度差を2つの物体の間に確立する手段は、現象学的に、2つの特性により説明される。すなわち、エントロピーの減少(2つの物体間の熱移動)、及び非断熱性(環境と2つの物体との間のトータルの熱移動)である。
ある態様において、正味の推進力の生成は、確立された温度差からの減少されたエントロピーのガスへの移動として考えられる。理論により縛られたくないのであれば、ガスにおいて動作する1つのデバイスを、断熱処理とみなしなさい。この実施例において、加熱層と冷却層との間の温度差が、ペルチェ効果などの適切な手段により確立される。簡単にするために、正味の熱がガスとデバイスとの間を移動しないと仮定すると、ガスの複数の粒子は、複数の等しい確率で、加熱層と冷却層とに衝突するであろうし、それらのこれらの複数の層との相互作用は、加熱層と冷却層の複数の表面近くのガスの局所的な運動量空間上に複数の結果を有するであろう。加熱層と冷却層の表面に非常に接近しているガスの局所的な運動量空間は、ガスと表面とが異なる複数の温度を有する場合は、ゼロ以外の期待値を有する。また、複数のガス粒子がまったく表面を突き抜けないと仮定すると、複数のガス粒子は、それらの複数の入斜運動量と異なる複数の運動量を持って表面から跳ね返り、それが表面法線に沿って運動量空間を歪曲させ、当該歪曲の大きさは直接的に、表面とガスとの間の温度差に関連する。
複数の表面間の相互作用が、運動量空間変換行列Aに影響を与えることができる。もしすぐ近くの複数の表面が容易に、複数のガス粒子を介して複数のフォノンを交換できるならば、次にこれらの複数の表面におけるエントロピーが、複数の渦の発展を介して複数のフォノンを容易に交換することができない複数の表面よりも、より高レートで局所的に増加されるであろう。これが一般的に、システムの効率性を減少させるであろう。
モデリング.
特定の幾何学的形状を有するNMSetのパフォーマンスは、最適化のためのモンテカルロ法によりシミュレーションされる。特に、任意の所定の幾何学的形状を有するNMSetもしくは関連するデバイスのためのシミュレーションは、ランダムな最初の複数の位置及びデバイスの周りの複数の運動量を有する複数のガス粒子のグルーピングから開始される。短い時間の間隔の後のこれらの複数の粒子の複数の位置及び複数の運動量は、知られている複数の物理学法則、例えば温度や圧力などの複数のパラメータ、化学的同一性、デバイスの幾何学的形状、デバイスの複数の表面間の相互作用、及び複数の粒子を用いて、最初の複数の位置及び複数の運動量から計算される。シミュレーションは、選択された数の反復により実行され、複数のシミュレーションの結果が分析される。デバイスの幾何学的形状は、上記複数のシミュレーション結果を用いて最適化される。より好ましい複数の実施形態において、デバイスは、複数のシミュレーション分析の複数の結果を用いて構成される。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アルゴリズム 1 EVOLVE MODEL(M,P,k)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
M←0
P←a set of search parameters
k←number of iterations
for i=1 to k do
V←An instance of P
V←V perturbed by M
E←MONTE CARLO(V)
Update M using E
end for
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
1.例えば二酸化炭素もしくは水などの3つの原子までを含むいくつかの複数の実施例における、複数の分子図(ダイアグラム)。
2.複数の構成分子に対する部分的な濃度。
3.全体のガスの初期温度及び初期圧力。
異なる複数の幾何学的形状を有する4つの実施形態が、特に以下に論じられる。これらの4つの幾何学的形状を、一直線形状、放物線形状、三角形形状、及びのこぎり歯形状、と呼ぶ。ここで説明されたNMSet及び関連する複数のデバイスの複数の幾何学的形状はかなり変えることができ、これらの複数の実施例は、ある設計の複数の選択の系の複数の係数への複数の影響を論じるための複数の図としてだけに解釈される、ということに留意されるべきである。
図19は、一直線形状を有するNMSetもしくは関連するデバイス1900の実施形態を図示する。この実施形態において、デバイス1900は、加熱層1902及び冷却層1901から構成される。用語“加熱層”と用語“冷却層”は、これらの複数の層がそれらの間に温度差を持つことを意味し、NMSetもしくは関連するデバイスが浸されたガスよりも、“加熱層”が必ずしも熱くなく、または“冷却層”が必ずしも冷たくない、ということを意味する。少なくとも1つの一直線のスルーホール1910が、デバイス1900のすべての複数の層を通り抜けて延長し、好ましくは各層上に同一の断面形状及びサイズを有する。一直線のスルーホール1910は、例えば円の、スリット、及びくし状などの任意の断面形状を持つことができる。
図7は、放物線形状を有するNMSetもしくは関連するデバイス700を図示する。この実施形態において、代わりの複数の加熱層702及び複数の冷却層701が積層される。図において、各加熱層702及び冷却層701は、一直線のスルーホールを有する。すべての複数の穴が位置合わせされる。各加熱層702における穴は、すぐ上の冷却層701における穴と同じサイズを有し、すぐ下の冷却層701における穴よりも小さい。各冷却層701は、そのすぐ隣接した複数の加熱層702よりも冷たく、各加熱層702はそのすぐ隣接した複数の冷却層701よりも熱い。−y方向において表面法線を有する各加熱層702の表面702aが露出される。すべての複数の穴は集合的に、放物線表面の輪郭を有するノズルを形成する。この幾何学的形状は、複数の加熱層と複数の冷却層との間の共有の複数のベースを最小化させる。しかしながら、NMSetもしくは関連するデバイスは必ずしもガスのエネルギーを増加させないので、穴の直径を増加させることは、結果としてガス圧における降下を生じさせる。これが、下部の開口近くの強い複数の渦を創造することができ、これが全体の効率性を低下させる。放物線形状を有するNMSetは、断熱のもしくは定圧とすることができるが、これらの両方はできない。放物線形状を有するNMSetもしくは関連するデバイスにおけるガスフローの近似が、図8に図示される。ガスの運動量空間は、運動量の期待値が−y方向へ指示することできるように、歪曲される。
図9に詳細図示された三角形形状は、複数の断熱フローのための放物線形状の部分的な最適化である。このケースにおいて、ガスは大きいスケールの渦生成をトリガーさせるための十分な膨張を経験することが不可能とされる。さらに、複数の開口はサイズを変化させないので、このような三角形配列は、容易に積層されてもよい。
図11は、のこぎり歯形状を有するNMSetもしくは関連するデバイスの積層1100を図示する。積層1100における各デバイスは、thの厚さを有する加熱層1102と厚さtcを有する冷却層1101とから構成されている。複数の冷却層1101と複数の加熱層1102との間の温度差は、例えばペルチェ効果などの任意の適切な手段により確立される。各デバイスは、スルーホール1103を有する。図示されたデバイスにおいて、各スルーホール1103は冷却層1101側の入り口において面11031を有し、加熱層1102側の入り口における面11032を有する。面11031とスルーホール1103の中心軸との間の角度はθ1であり、面11032とスルーホール1103の中心軸との間の角度はθ2である。θ1とθ2との合計は好ましくは、85度から95度であり、より好ましくは88度から92度である。tcのthに対する比は実質的に、θ1の余接のθ2の余接に対する比に等しい。θ2は好ましくは、70度から85度である。
内部のペルチェ.
ある実施形態によれば、デバイス幾何学的形状における各要素は、粒子導波器としての役目とエントロピーリデューサ(軽減器)としての役目の両方を果たす。ペルチェ素子において、複数の加熱プレート及び複数の冷却プレートは、異なる複数のペルチェ係数を有する複数の材料から作られる。電流は、複数の加熱プレートと複数の冷却プレートとの間に流れる。電流のこのフローは、それと一緒にペルチェ熱を運び、デバイスを動作させるのに必要となる温度差を確立させる。いくつかの複数の実施例において、複数のピエゾ電気スペーサは、複数のデバイス要素間に配置され、それらの間の複数の分離ギャップが維持される。
もう1つの実施形態において、温度差が、電界により増強された熱イオン放出により生成される。図19に図示されるように、電界は、冷却層1901から熱的に放出された複数の電荷キャリアが、熱を、冷却層1901から加熱層1902へと運ぶことができるように、複数の層1901と複数の層1902との間に確立される。
もう1つの実施形態において、温度差は、NMSetもしくは関連するデバイスに対して外部のペルチェ素子により生成される。図15及び図16に詳細図示されるように、このペルチェ素子(図示せず。)は、複数の界面層1510と複数の界面層1520とを介してNMSetもしくは関連するデバイスの積層1500に熱的に結合される。
まだもう1つの実施形態によれば、温度差は、任意の適切な加熱源及び/または複数の放熱板により確立される。例えば、複数の加熱源は、複数の抵抗加熱器、化学反応、燃焼、及び/または明るい光の直接的な照明であってもよい。そのような実施例の図が、図17に図示される。図示された実施例において、加熱表面1702は、抵抗加熱材料、すなわち放射加熱を効率的に受けることができる材料とすることができる。外部の非ペルチェ装置は、それがペルチェ素子を必要としないので、便利である。いくつかの複数の応用のために、放射を電気に最初に変換することよりもむしろ、加熱表面を例えば太陽などの放射の源の方向へ直接向けてペルチェ素子を駆動させることは便利かもしれない。代わりに、放射の源は、NMSetもしくは関連するデバイスの加熱層に熱伝達している熱吸収表面の方向に直接向けてもよい。しかしながら、外部の非ペルチェ装置において、好ましくは、NMSetもしくは関連するデバイスがオーバーヒート(過熱)されないことを確実にすることに注意が払われる。
NMSet及び関連する複数のデバイスは、広い範囲の複数の材料から作られてもよい。種々の複数の態様において、複数の材料の複数の特性は、望ましい複数の幾何学的形状と組み合わせて利用されてもよい。
図20に図示されたある実施形態によれば、NMSetもしくは関連するデバイスを製造する方法は、以下から構成される。
(a)例えば、アモルファス(非結晶)シリコン、結晶シリコン、セラミックなどの適切な基板2001を提供し、基板2001は好ましくは、500ミクロンから1500ミクロンの厚さを有する。
(b)例えば、二酸化シリコンなどの第1の層2002を堆積し、第1の層2002は好ましくは、200nmから50ミクロンの厚さを有する。
(c)第1の層2002をフォトリソグラフィしてエッチングすることにより、第1の層から、例えばストリップ(薄い層,細長い一片)、正方形(スクエア)、円などの任意の適切な形状の別個の複数の島を形成すること。
(d)別個の複数の島の上に第2の層2003を堆積し、第2の層2003は、例えばアルミニウム(Al)、ニオブ(Nb)もしくは亜鉛(Zn)などの導電体である。
(e)第2の層2003の上に第3の層2004を堆積して、第3の層2004は、例えば二酸化シリコンなどの電気絶縁体である。
(f)第1の層2002が露出されるまで第3の層2004を部分的に除去すること。
(g)第4の層2005を堆積し、第4の層2005は、例えば二酸化シリコンなどの電気絶縁体であり、第4の層2005は好ましくは、3nmから15nmの厚さを有する。
(h)第5の層2006を堆積し、第5の層2006は、例えば白金(Pt)、ニッケル(Ni)もしくは銅(Cu)などの導電体で、好ましくは50nmから200nmの厚さを有する。
(i)例えば二酸化シリコンなどの第6の層2007を堆積し、第6の層2007は好ましくは500ミクロンから1500ミクロンの厚さを有する。
(j)第1の層2002のうちの少なくとも1つの別個の島がそこに露出されるように、基板2001をフォトリソグラフィしてエッチングすることにより、基板2001の中に複数のスルーホール2001aを形成し、
複数のスルーホール2001aは、例えば複数の六角形、複数の正方形及び複数の円などの任意の適切な形状を有し、
複数のスルーホール2001aは、例えば六角形のグリッド、正方形のグリッド及び極性のグリッドなどの任意の適切なパタンで配列される。
(k)それらの上の第4の層2005を複数の部分が露出されるまでエッチングすることにより、露出された別個の複数の島を除去すること。
(l)それらの上の第5の層2006の複数の部分が露出されるまで第4の層2005の露出された部分を除去すること。
(m)エッチングにより、第5の層2006の露出された複数の部分を除去すること。
(n)第2の層2003と第5の層2006とが第4の層2005よりも突き出る(オーバーハングする)ように、横方向にエッチングすることにより、第4の層2005を部分的に除去すること。
(o)エッチングにより、第6の層2007を完全に除去すること。
(a)例えば、アモルファスシリコン、結晶シリコン、セラミックなどの適切な基板2101を提供し、基板2101は好ましくは、500ミクロンから1500ミクロンの厚さを有する。
(b)例えば、二酸化シリコンなどの第1の層2102を堆積し、第1の層2102は好ましくは、50nmから1000nmの厚さを有する。
(c)第1の層2102の上に第2の層2103を堆積し、第2の層は、例えばアルミニウム(Al)、ニオブ(Nb)もしくは亜鉛(Zn)などの導電体であり、好ましくは50nmから150nmの厚さを有する。
(d)第2の層2103の上に第3の層2104を堆積し、第3の層2104は、例えば二酸化シリコンなどの電気絶縁体であり、好ましくは50nmから100nmの厚さを有する。
(e)第3の層2104の上に第4の層2105を堆積し、第4の層2105は、例えば白金(Pt)、ニッケル(Ni)もしくは銅(Cu)などの導電体で、好ましくは50nmから150nmの厚さを有する。
(f)フォトリソグラフィしてエッチングすることにより、第2の層2103と第3の層2104と第4の層2105とを通り抜けた複数の穴を形成し、複数の穴は、例えば複数のストリップ、複数の正方形、複数の円などの任意の適切な形状を有する。
(g)第2の層2103と第4の層2105とが第3の層2104よりも突き出る(オーバーハングする)ように、横方向にエッチングすることにより、第3の層2104を部分的に除去すること。
(h)第2の層2103と第3の層2104と第4の層2105とを通り抜けた少なくとも1つの穴が、1つのスルーホール2101aと重なるように、基板2101をフォトリソグラフィしてエッチングすることにより、基板2101において複数のスルーホール2101aを形成し、
複数のスルーホール2101aは、例えば複数の六角形、複数の正方形及び複数の円などの任意の適切な形状を有し、
複数のスルーホール2101aは、例えば六角形のグリッド、正方形のグリッド及び極性のグリッドなどの任意の適切なパタンで配列される。
(i)複数のスルーホール2101aの中で露出された第1の層2102の複数の部分を除去すること。
Claims (21)
- ガスを推進するために動作可能な装置であって、
積層された少なくとも第1の層と第2の層と、
上記第1の層と上記第2の層を加熱し、及び/または冷却して、加熱層及び上記加熱層よりもより低温度を有する冷却層を形成するための手段と、
上記積層において少なくとも1つのスルーホールとを備え、
上記各加熱層の表面は上記スルーホールの内部において露出され、上記各冷却層の表面は上記スルーホールの内部において露出され、
上記スルーホールの全体の長さは、上記装置が浸されたガスの平均自由工程の10倍までであって、かつ/または1500nmよりも小さくないことを特徴とする装置。 - 上記第1の層及び上記第2の層を加熱及び冷却する手段は、ペルチェ素子もしくは電界により増強された熱イオン放出デバイスであることを特徴とする請求項1記載の装置。
- 上記ペルチェ素子もしくは上記電界により増強された熱イオン放出デバイスは、上記第1の層と上記第2の層との間に置かれたことを特徴とする請求項2記載の装置。
- 上記加熱層は、1つもしくはそれ以上の抵抗加熱器、化学反応、及び/または放射により加熱されることを特徴とする請求項1記載の装置。
- 上記スルーホールは、上記積層の上の面から下の面にかけて次第に大きくなる複数の断面領域を有し、
上記スルーホールの内部における上記各冷却層の露出された表面は、上記スルーホールの中心軸に対して実質的に平行であり、
上記スルーホールの内部における上記各加熱層の露出された表面は、上記スルーホールの中心軸に対して実質的に垂直であることを特徴とする請求項1記載の装置。 - 上記各加熱層は、内側に向いてかつ第1の方向に面している面を有し、上記各加熱層の面と上記スルーホールの中心軸との間の角度がθ2であり、
上記各冷却層は、内側に向いてかつ上記第1の方向に対向する第2の方向である面を有し、上記各冷却層の面と上記スルーホールの中心軸との間の角度がθ1であり、
角度θ1と角度θ2の合計は、85度から95度であることを特徴とする請求項1記載の装置。 - 上記角度θ2は、70度から85度であることを特徴とする請求項6記載の装置。
- 上記各加熱層はthの厚さを有し、上記各冷却層はtcの厚さを有し、厚さthの厚さtcに対する比は、角度θ2の余接の角度θ1の余接に対する比と実質的に等しいことを特徴とする請求項6記載の装置。
- 上記厚さtcは、上記厚さthよりも大きいことを特徴とする請求項8記載の装置。
- 上記加熱層と上記冷却層との間にギャップが置かれることを特徴とする請求項1記載の装置。
- 上記ギャップは、複数のスペーサ要素を備えたことを特徴とする請求項10記載の装置。
- 上記複数のスペーサ要素は、ピエゾ電気材料を備えたことを特徴とする請求項11記載の装置。
- 上記スルーホールは、その全体の長さに沿って、一定のサイズを有することを特徴とする請求項1記載の装置。
- 上記スルーホールは、円、スリットもしくはくし状の断面形状を有することを特徴とする請求項13記載の装置。
- 上記装置は、1平方センチメータあたり少なくとも10個のスルーホールを有し、及び/または1平方センチメータあたり上記装置のすべての複数のスルーホールの全周の長さは少なくとも2センチメータであることを特徴とする請求項13記載の装置。
- 請求項1記載の一連の装置を備えた装置であって、上記一連の装置は、複数の加熱層と複数の冷却層が、上記複数の加熱層と上記複数の冷却層との交互の積層を形成できるように配列され、
上記各加熱層は、すぐ隣接した上記複数の冷却層よりも熱く、上記各冷却層は、すぐ隣接した上記複数の加熱層よりも冷たく、少なくとも1つのスルーホールが上記積層にわたって位置合わせされることを特徴とする装置。 - 上記一連の装置のうちの各メンバーのスルーホールの直径は、上記積層の上の面から下の面にかけて次第に異なることを特徴とする請求項16記載の装置。
- 請求項1記載の装置を使用する方法は、
上記装置を、周囲温度及び圧力におけるガスに対して露出させるステップと、
上記ガスが上記スルーホールを通って推進されるように、交互の複数の層を加熱し、及び/または冷却して交互の上記加熱層及び上記冷却層を形成する手段を動作させるステップとを含むことを特徴とする方法。 - 上記各加熱層は、上記ガスの上記周囲温度よりも熱く、上記各冷却層は、上記ガスの上記周囲温度よりも冷たいことを特徴とする請求項18記載の方法。
- 上記加熱層と上記冷却層のすべての平均温度は、上記ガスの上記周囲温度と実質的に同一であることを特徴とする請求項18記載の方法。
- 請求項1記載の装置を製造する方法であって、上記方法は、
上記スルーホール及び上記複数の層の特定の選択された開始の幾何学的配列を有する請求項1記載に係る装置のシュミレーションを実行するステップを含み、
上記シュミレーションは、シュミレーションされた装置の周りのランダムな初期の複数の位置及び複数の運動量で上記シュミレーションされた複数のガス粒子のグループを初期化するステップと、
複数の公知の物理学法則を用いて、上記初期の複数の位置及び複数の運動量から、ある短い時間間隔の後に、上記複数のガス粒子の複数の位置及び複数の運動量を計算するステップと、
選択された反復数で上記計算を繰り返すステップと、
上記シュミレーションにより、上記複数のガス粒子の複数の位置及び複数の運動量を分析するステップとを含み、
上記方法は、
ある画成された検索空間内で上記装置の幾何学的配列を変形し、選択された反復数によりもう1つのシュミレーションを実行するステップと、
上記開始の幾何学的形状よりも、シュミレーションされた装置により複数のガス粒子のより効率的な推進力を提供する幾何学的配列を識別するステップと、
上記識別された幾何学的配列を有する装置を製造するステップとを含むことを特徴とする方法。
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