JP2013256820A - 粉じん回収装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】解体重機1のアタッチメント2部に搭載した静電気発生装置3と、帯電ガン31と、アタッチメント2部を包囲する電気的に中性な集じんカバー4と、重機の周囲に設置した電気的に中性な吸引シート5とで構成する。
【選択図】図1
Description
解体対象物に例えば凍結防止養生シートのように発泡樹脂材料が設置されている場合には、発泡樹脂材料由来の粉じんが発生する。
このような発泡樹脂材料由来の粉じんは軽量であるために遠方まで飛散する可能性がある。
そのために従来は解体現場で散水を行い、粉じんの飛散を阻止する方法が採用されている。(図3)
あるいはトンネルの切羽での粉じん拡散防止のために特許文献1に記載したような方法も提案されている。
<1>散水する方法は簡単であるが、それで粉じんの発生量が低下するものではない。
<2>粒径の大きい粉じんは散水ではとらえがたく、強風時には遠方まで飛散してしまう。
<3>特許文献1に記載してあるような切羽を静電ガンで包囲する方法は、粉じん発生現場の周囲が天井や壁で囲まれた場所では採用できるが、建築物の解体現場のように周囲が解放された現場で採用することは困難である。
<4>粉じんが発泡樹脂材料由来のものである場合にはそれが撥水性の材料であるために、散水しても粉じんを回収することができない。
<1> 解体重機のアタッチメントに静電気発生装置を取り付けてあるので、発泡樹脂材料由来の粉じんが発生した直後に、粉じんにマイナスイオン粒子を付着させて、それをアタッチメント部を包囲している傘状でかつ電気的に中性なカバーで捕捉させる構造である。
<2> したがって発泡樹脂材料由来の粉じんは、発生直後にカバーで捕捉することができ、周囲への飛散を抑えることができる。
<3> カバーでの捕捉が不十分で粉じんが周囲に飛散した場合でも、その周囲には電気的に中性である吸引シートが配置してあるから、このシートで捕捉することができ、現場外への飛散を防止することができる。
<4> アタッチメントの周囲に設置してあるカバーに付着した粉じんは、負圧で吸引してタンクへ誘導して処理することができる。
本発明の粉じん回収装置は、解体重機1のアタッチメント2に取り付けた静電気発生装置3と、その周囲に設置した集じんカバー4と、重機の外周に配置した吸引シート5によって構成する。
本発明の装置では、対象物である粉じんを意図的に帯電させて回収を容易にする構成である。
そのために、静電気発生装置3と、帯電ガン31をアタッチメント2に取りつける。
静電気発生装置3とはたとえばバンデグラフ装置のように知られており市販されているのでそれらを使用することができる。
粉じんを帯電させるために、例えばコロナ帯電ガン31を使用する。
この帯電ガン31を粉じんに向けておき、静電気発生装置3の電源スイッチをONにすると、直流高電圧が簡易帯電ガン31先端、すなわちコロナ放電電極の針に印加され、マイナスイオン粒子を放射できる。
このマイナスイオン粒子を粉じんに衝突させることによって、粉じんをマイナスに帯電させる事ができる。
アタッチメント2の周囲には、集じんカバー4を取り付ける。
この集じんカバー4は、アタッチメント2部を包囲する、アタッチメント2の先端に向けて開放した傘状の部材である。
この集じんカバー4は、静電気発生装置3とは電気的に接続することなく、電気的に中性な状態を維持している。
粉じんはマイナスイオンの衝突によってマイナスに帯電しているから、電気的に中性である集じんカバー4との間にクローン力が作用し、粉じんは集じんカバー4に付着させて捕捉することができる。
集じんカバー4は上記したようにアタッチメント2部を包囲する、傘状の部材であるが、特にその一部に透明窓41を形成したり(図2)、あるいは全部を透明の材料によって形成することもできる。
そのようにカバーの一部、あるいは全部が透明であると、解体重機1のオペレータが操縦席から集じんの状態を目視することができ、より効率のよい集じん作業を行うことができる。
集じんカバー4には、その一部に吸引孔を開口する。
そしてこの吸引孔に回収ホース11の一端を取り付け、回収ホース11の他端は、重機1に搭載した、負圧を発生させるポンプに接続する。
すると、静電気発生装置3をOFFとして、粉じんの帯電を除去すれば、集じんカバー4の内面に付着した粉じんを、回収ホース11からの負圧で吸引して回収することができる。
建築物などの躯体を解体するには重機1を使用するが、そのアタッチメント2に上記した静電気発生装置3、帯電ガン31、集じんカバー4を取り付ける。
傘状の集じんカバー4は、アタッチメント2の先端側、すなわち解体対象物の側に向けて開放してある。
帯電ガン31から発生するマイナスイオン粒子は、集じんカバー4の開放面に向けて放射され、解体対象物から発生する粉じんに衝突して付着し、粉じんをマイナスに帯電させる。
マイナスイオン粒子が衝突してマイナスに帯電した粉じんと、その周辺を覆っている電気的に中性である集じんカバー4の間には、粉じんに付与した荷電量に応じて電気的な引力が作用する。
この引力によって粉じんを集じんカバー4に吸引し、付着して捕捉する。
このように解体で発生した直後の発泡樹脂材料由来の粉じんは、すぐ近くでその周囲を包囲する集じんカバー4に付着させてそれ以降の飛散を阻止することができる。
集じんカバー4の面積には限度があるから、大量の粉じんを付着させておくことができない。
そこで、一端静電気発生装置3の電源をOFFにしてマイナスイオンの放射を停止し、吸引ホース11からの負圧によってタンクへ回収する。
その後、再度静電気発生装置3の電源をONにして、発泡樹脂材料由来の粉じんにマイナスイオンを衝突させて集じんカバー4に付着させる作業を再開する。
発泡樹脂材料由来の粉じんが発生する現場の周囲には粉じん吸引シート5を配置しておく。
これは電気的に中性な吸引シート5であり、重機1の作業現場の周囲に、重機1の高さ程度の高さに組んだ足場に吸引シート5を取りつける。
前記の場合と同様に、マイナスイオン粒子が衝突してマイナスに帯電した粉じんと、重機を包囲した状態でその周辺を覆っている電気的に中性である吸引シート5の間で、粉じんに付与した荷電量に応じて発生している電気的な引力を利用して、この引力によって粉じんを吸引シート5に吸引させて付着し捕捉する。
以上の集じん工程の手順を、各装置のON、OFFの手順に沿って示すと次の通りである。
1) 静電気発生装置3ON。
2) 吸引スイッチON。
3) 静電気発生装置3OFF。(粉じんの吸引の開始)
4) 静電気発生装置3ON。
5) 吸引スイッチOFF。
2:アタッチメント
3:静電気発生装置
4:集じんカバー
5:吸引シート
Claims (1)
- 解体重機のアタッチメント部に搭載した静電気発生装置と、
帯電ガンと、
アタッチメント部を包囲する電気的に中性な集じんカバーと、重機の周囲に設置した電気的に中性な吸引シートとで構成した、
粉じん回収装置。
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