JP2013253884A - 測定装置およびプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】出力装置と受信装置とを含む測定対象系のインパルス応答や周波数特性の測定結果の精度を向上させることが可能な測定装置およびプログラムを提供する。
【解決手段】測定対象系(例えば、密閉型イヤフォン)についての平均的な周波数特性が周波数によって大きく偏りがある場合でも、第1のTSP信号データ241Aおよび低域振幅が高域振幅より相対的に強調された第2のTSP信号データ241B(平均的な周波数特性を考慮して振幅成分を制御したTSP信号)とからの第1の測定データと第2の測定データを得て、第1の測定データと第2の測定データとを合成して周波数特性データ235を得る。これにより、従来法よりも高い精度で測定することができる。
【選択図】図3

Description

本発明の実施形態は、測定装置およびプログラムに関する。
インパルス応答や周波数特性を計測するための測定用信号として、時間と共に周波数が連続的に変化する正弦波掃引信号がよく用いられる。TSP(Time Stretched Pulse)信号は、正弦波掃引信号の代表であり、周波数全体にわたり、最大振幅の時間信号を用いて測定ができる特徴がある。その結果、概ね平坦な周波数特性を持つ測定対象系(スピーカ等)などには適した測定用信号であるが、周波数特性が平坦でない測定対象系(イヤフォンを直接マイクで測定する等)の場合、利得の低い帯域が雑音に埋もれやすく、測定結果の精度が低かった。また、測定用信号の出力電力を上げたり、受信部の増幅率を上げるなど、大きな音で測定したりしようとすると、利得の高い帯域が受信レベルの最大値を超えることによって信号がひずみ、信号を正しく測定できないことがあった。
特許第4552016号公報
しかしながら、従来の測定方法では、出力装置(密閉型イヤフォン)と受信装置(マイクロフォン)とを含み、受信信号の周波数特性が平坦でない測定対象系の場合、周波数全体にわたり、最大振幅の時間信号を有するTSP信号を用いて、測定対象系のインパルス応答や周波数特性の測定を行うと、測定結果の精度が低いことがあった。
より具体的には、測定系で帯域毎の周波数特性のレベルに偏りが大きい場合、周波数振幅のレベルが低い帯域(密閉型イヤフォンであれば低域)に再生信号の音量レベルを合わせると周波数振幅のレベルの高い帯域(密閉型イヤフォンであれば高域)の受信信号がオーバーフローし、逆に、周波数振幅のレベルが高い帯域に合わせると、周波数振幅のレベルの低い帯域の信号が量子化歪による再生信号の精度低下および受信レベル低下によって、測定結果の精度が低くなってしまう。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、出力装置と受信装置とを含む測定対象系のインパルス応答や周波数特性の測定結果の精度を向上させることが可能な測定装置およびプログラムを提供することを目的とする。
実施形態の測定装置は、周波数を掃引する第1の測定用信号に応じた第1の出力信号と、前記第1の測定用信号と振幅特性が異なるものであって周波数を掃引する第2の測定用信号に応じた第2の出力信号とを、測定対象系に対して時間的に排他的に出力する出力部と、前記第1の出力信号に基づいて前記測定対象系から出力された音を受信したときの第1の受信信号から得られる第1の周波数振幅スペクトルと、前記第2の出力信号に基づいて前記測定対象系から出力された音を受信したときの第2の受信信号から得られる第2の周波数振幅スペクトルと、を合成して音響特性を表す周波数特性データとする周波数特性演算部と、を備える。
実施形態のプログラムは、コンピュータを、周波数を掃引する第1の測定用信号に応じた第1の出力信号と、前記第1の測定用信号と振幅特性が異なるものであって周波数を掃引する第2の測定用信号に応じた第2の出力信号とを、測定対象系に対して時間的に排他的に出力する出力部と、前記第1の出力信号に基づいて前記測定対象系から出力された音を受信したときの第1の受信信号から得られる第1の周波数振幅スペクトルと、前記第2の出力信号に基づいて前記測定対象系から出力された音を受信したときの第2の受信信号から得られる第2の周波数振幅スペクトルと、を合成して音響特性を表す周波数特性データとする周波数特性演算部と、として機能させる。
図1は、実施形態にかかるコンピュータのディスプレイユニットを開いた状態における斜視図である。 図2は、コンピュータのシステム構成を示すブロック図である。 図3は、周波数特性を測定するための機能構成を示すブロック図である。 図4は、音の周波数特性の一例を示す図である。 図5は、TSP信号をフーリエ逆変換した波形を示す模式図である。 図6は、図5に示すTSP信号が入力されたイヤフォンから出力される音の振幅スペクトルを示す模式図である。 図7は、図6に示す波形をフーリエ変換することによって得られる周波数振幅スペクトルを示す模式図である。 図8は、イヤフォンからの出力音を測定した場合の受信信号の振幅スペクトルを示す模式図である。 図9は、図8に示すスペクトルから得られたインパルス応答の周波数振幅スペクトルを示す模式図である。 図10は、再生信号の音量を上げるなどした場合の受信信号の振幅スペクトルを示す模式図である。 図11は、TSP信号に対して重み付けを行った測定用信号の振幅スペクトルを示す模式図である。 図12は、図11に示したTSP信号を作成する場合に用いた重み係数W(k)と、その逆TSP信号を作成する場合に用いた1/W(k)を示す図である。 図13は、図11に示すTSP信号を用いてイヤフォンからの出力音を測定した場合の受信信号の振幅スペクトルを示す模式図である。 図14は、再生音量または受信音量を上げて図11に示すTSP信号を用いてイヤフォンからの出力音を測定した場合の受信信号の振幅スペクトルを示す模式図である。 図15は、図14に示すスペクトルから得られたインパルス応答の周波数振幅スペクトルを示す模式図である。 図16は、図11に示したTSP信号の振幅制御を低周波数域と高周波数域の所定の範囲で平坦化した場合の測定用信号の振幅スペクトルを示す模式図である。 図17は、TSP信号に対して重み付けを行った測定用信号の振幅スペクトルを示す模式図である。 図18は、低域の振幅を高域の振幅よりも強調したTSP信号である測定用信号の振幅スペクトルを示す模式図である。 図19は、低域の振幅を高域の振幅よりも強調したTSP信号である測定用信号の振幅スペクトルを示す模式図である。 図20は、周波数特性演算部における周波数振幅スペクトルの合成について示す模式図である。 図21は、メディアプレーヤの補正機能の構成を示すブロック図である。 図22は、目標特性データが示す周波数特性の一例を示す図である。 図23は、補正フィルタが示す周波数特性の一例を示す図である。 図24は、密閉型イヤフォンから出力された音の周波数特性を示す図である。 図25は、音の周波数特性の測定および出力される音の補正の手順の流れを示すフローチャートである。
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。
まず、図1および図2を参照して、測定装置(再生装置)の構成を説明する。本実施形態の測定装置(再生装置)は、例えば、ノートブック型の携帯型パーソナルコンピュータから実現されている。
図1は、ノートブック型の携帯型パーソナルコンピュータ10のディスプレイユニットを開いた状態における斜視図である。ノートブック型の携帯型パーソナルコンピュータ10(以下、コンピュータ10という)は、コンピュータ本体11と、ディスプレイユニット12とを備えている。
ディスプレイユニット12には、液晶パネルを有する表示パネル17が組み込まれている。ディスプレイユニット12内には、マイクロフォン113(図2参照)が設けられている。ディスプレイユニット12には、マイクロフォン113が効率よく集音できるようにするためにマイク穴19が設けられている。
ディスプレイユニット12は、コンピュータ本体11に対し、コンピュータ本体11の上面が露出される開放位置とコンピュータ本体11の上面を覆う閉塞位置との間を回動自在に取り付けられている。コンピュータ本体11は薄い箱形の筐体を有しており、その上面にはキーボード13、本コンピュータ10をパワーオン/パワーオフするためのパワーボタン14、タッチパッド16、およびスピーカ18A,18Bなどが配置されている。
次に、図2を参照して、コンピュータ10のシステム構成について説明する。コンピュータ10は、図2に示されているように、CPU101、ノースブリッジ102、主メモリ103、サウスブリッジ104、グラフィクスプロセッシングユニット(GPU)105、ビデオメモリ(VRAM)105A、サウンドコントローラ106、BIOS−ROM109、LANコントローラ110、ハードディスクドライブ(HDD)111、DVDドライブ112、およびエンベデッドコントローラ/キーボードコントローラIC(EC/KBC)116等を備えている。
CPU101はコンピュータ10の動作を制御するプロセッサであり、ハードディスクドライブ(HDD)111から主メモリ103にロードされる、オペレーティングシステム(OS)121、およびメディアプレーヤ122のような各種アプリケーションプログラムを実行する。メディアプレーヤ122は、動画(映像)や音声のファイルを再生するためのアプリケーションソフトウェアである。また、CPU101は、BIOS−ROM109に格納されたBIOS(Basic Input Output System)も実行する。BIOSはハードウェア制御のためのプログラムである。
ノースブリッジ102はCPU101のローカルバスとサウスブリッジ104との間を接続するブリッジデバイスである。ノースブリッジ102には、主メモリ103をアクセス制御するメモリコントローラも内蔵されている。また、ノースブリッジ102は、PCIEXPRESS規格のシリアルバスなどを介してGPU105との通信を実行する機能も有している。
GPU105は、本コンピュータ10のディスプレイモニタとして使用される表示パネル17を制御する表示コントローラである。GPU105は、VRAM105Aをワークメモリとして使用する。このGPU105によって生成される映像信号は表示パネル17に送られる。
サウスブリッジ104は、LPC(Low Pin Count)バス上の各デバイス、およびPCI(Peripheral Component Interconnect)バス上の各デバイスを制御する。また、サウスブリッジ104は、LANコントローラ110を制御してLAN機能を実現する。また、サウスブリッジ104は、ハードディスクドライブ(HDD)111およびDVDドライブ112を制御するためのIDE(Integrated Drive Electronics)コントローラを内蔵している。さらに、サウスブリッジ104は、サウンドコントローラ106との通信を実行する機能も有している。サウンドコントローラ106は音源デバイスであり、再生対象のオーディオデータをスピーカ18A,18Bに出力するために、デジタル信号を電気信号に変換するD/Aコンバータ221(図3参照)、電気信号を増幅するアンプリファイア222(図3参照)等の回路を有する。また、サウンドコントローラ106は、マイクロフォン113から入力された電気信号を増幅するマイクアンプリファイア223(図3参照)、増幅された電気信号をデジタル信号に変換するためのA/Dコンバータ224(図3参照)等の回路を有する。
エンベデッドコントローラ/キーボードコントローラIC(EC/KBC)116は、電力管理のためのエンベデッドコントローラと、キーボード(KB)13およびタッチパッド16を制御するためのキーボードコントローラとが集積された1チップマイクロコンピュータである。このエンベデッドコントローラ/キーボードコントローラIC(EC/KBC)116は、ユーザによるパワーボタン14の操作に応じて本コンピュータ10をパワーオン/パワーオフする機能を有している。
次に、メディアプレーヤ122の機能について説明する。メディアプレーヤ122は、密閉型イヤフォン200(図3参照)から出力される音のインパルス応答および周波数特性を測定する機能を有する。周波数特性を測定するための構成について図3を参照して説明する。
なお、図3に示すように、上述したサウンドコントローラ106は、D/Aコンバータ(デジタル−アナログ変換回路)221、アンプリファイア222、マイクアンプリファイア223、およびA/Dコンバータ(アナログ−デジタル変換回路)224等を有する。
メディアプレーヤ122は、信号出力部231、インパルス応答演算部233、および周波数特性演算部234等を有する。
信号出力部231は、例えばHDD111に格納されているデジタルデータのTSP信号データ241に応じた出力信号をD/Aコンバータ221に出力する。
D/Aコンバータ221は、TSP信号データ241に応じた出力信号をアナログ測定用信号に変換する。変換されたアナログ測定用信号はアンプリファイア222によって増幅され、増幅されたアナログ測定用信号が密閉型イヤフォン200に供給される。密閉型イヤフォン200は、供給された測定用信号に応じた音を出力する。
このようにして密閉型イヤフォン200から出力された音は、マイクロフォン113によって受信される。マイクロフォン113は、受信した音を電気的な測定信号(受信信号)に変換し、測定信号をマイクアンプリファイア223に供給する。マイクアンプリファイア223は、供給された測定信号を増幅し、増幅された測定信号をA/Dコンバータ224に供給する。A/Dコンバータ224は、測定信号をデジタルデータに変換し、変換された測定信号をインパルス応答演算部233に出力する。
インパルス応答演算部233は、測定信号に対してTSP信号データ241を時間軸上で逆転させた逆TSP信号データ242を畳み込む(測定信号と逆TSP信号データ242とに対して畳み込み演算を行う)ことでインパルス応答を演算する。畳み込み演算は、測定信号と逆TSP信号データ242のフーリエ変換との積として計算することでインパルス応答の演算量が下げられる場合があることは良く知られている。なお、逆TSP信号データ242は、例えばHDD111に格納されている。
インパルス応答演算部233は、演算されたインパルス応答を周波数特性演算部234に供給する。周波数特性演算部234は、インパルス応答をフーリエ変換することで、周波数振幅スペクトルを周波数特性データ235として演算する。図4に、密閉型イヤフォン200から出力されマイクロフォン113で取得された音の周波数特性の一例を示す。
なお、再生側のアンプリファイア222は、密閉型イヤフォン200に対して適切な音量になるように調整され、受信側のマイクアンプリファイア223は測定信号のダイナミックレンジをできるだけ広く使えるように調節するのが精度の高い測定を行うには必要である。
TSP信号は、周波数を掃引するために時間と共に周波数が連続的に変化する信号であり、音響機器の特性を測定する場合によく用いられる。TSP信号には様々な改良型が存在するが、例として標準的なTSP信号と、周波数掃引が低域ほど遅くなるような対数掃引のLog−TSP信号は、周波数領域でそれぞれ以下のように定義される。
Figure 2013253884
ここで、NはTSPまたはLog−TSPの信号長、mはパルス幅を決定するパラメータ、kは周波数を決定するパラメータ、上付きの*は複素共役を示す。
また、逆TSP信号は周波数領域でTSP信号の複素共役として定義される。測定に使うにはHtsp(k)をフーリエ逆変換することによって、時間をパラメータとする信号に変換し、変換された信号を再生して用いる。
図5にHtsp(k)をフーリエ逆変換した波形の模式図を示す。このようにTSP信号は振幅が一定で周波数が連続的に変化する正弦波によって構成されている。図5では簡便のため振幅値は最大値100%の例を示しているが、実際には演算誤差等の関係から若干低めに設定した方が安全である。この測定用信号に応じた出力信号を測定対象系(密閉型イヤフォン200)に入力し、その出力を観察することで受信信号を得る。
図6に受信信号の例を示す。図6に示す例では、中央付近の波形の振幅が小さくなっているが、その他の領域では再生信号と同じ100%の振幅が得られている。この受信信号に逆TSP信号を畳み込むことでインパルス応答を得ることができる。また、インパルス応答をフーリエ変換することで図7に示すような周波数振幅スペクトルを得ることもできる。
図7では、入力と同じレベルで観測された周波数を0dBとして示している。図7に示す受信信号では、図6の受信信号の中央付近のくぼみに対応する周波数のスペクトルの振幅が0dBより下がって観測される。
上述したように、密閉型イヤフォン200の周波数特性を測定したい場合、図5に示す測定用信号に応じた出力信号をメディアプレーヤ122で再生し、密閉型イヤフォン200から出力される音をマイクロフォン113で取得し、その信号に逆TSP信号を畳み込むことで密閉型イヤフォン200のインパルス応答や周波数特性を得ることができる。
ところで、密閉型イヤフォン200にマイクロフォン113を近づけて、密閉型イヤフォン200の出力音を測定するような場合、低域になるほど音が小さく観測される。これは、密閉型イヤフォン200は耳にはめて密閉状態での共鳴等を考慮して設計されているために、開放状態で測定すると低音が聞こえにくくなるという物理現象のためである。ここではこのような系をハイパス系と呼ぶことにする。
ハイパス系から出力される音をマイクロフォン113によって受信した受信信号は図8に示す波形になる。図8に示すように、低い周波数域の振幅は、高い周波数域振幅に比べて極端に小さく観測される。図8に示す周波数振幅スペクトルに逆TSP信号を畳み込むことによってインパルス応答を生成する。生成されたインパルス応答の周波数振幅スペクトルを図9に示す。高い周波数域では、測定用信号と同じレベルの0dB付近の音量が得られている。周波数が下がるにつれて振幅も小さくなっていく。振幅があまりにも小さくなると、ノイズに埋もれて正しい測定値が得られなくなる。受信信号のレベルを上げようとして、アンプリファイア222によって再生信号の音量を上げたり、マイクアンプリファイア223の増幅率を上げたりすると、受信信号は図10に示すような波形となる。高い周波数域では、振幅の上限値を超えて歪んでしまう問題が生じる。これらの問題を解決するため、本実施形態ではTSP信号の周波数成分に重みを付けた信号を測定用信号として用いる。具体的には、(3)式のように周波数重みW(k)を(1)式または(2)式のH(k)に乗じた測定用信号M(k)を用いる。
Figure 2013253884
また、逆TSP信号(Minv(k))は次の(4)式で定義される。
Figure 2013253884
重みは前述のTSP信号、Log−TSP信号以外のTSP信号に対しても同様に適応可能である。
重みの決め方は、実験的に決めるのが実用的である。受信信号の振幅のパターンを幾つかの測定対象系に対して観測し、振幅の大きい周波数成分にW(k)<1なる重みを設定する。理想的には、測定対象系の平均周波数振幅スペクトルの逆特性をW(k)として設定することで、受信信号を概ね振幅の偏りのない信号とすることができる。
図11に示す測定用信号は、ハイパス系に対してW(k)を設計して作成した振幅重み付きTSP信号である。測定対象系の利得が高い高域ほど小さな値のW(k)を用いることで測定用信号の振幅を抑圧している。
図12は図11に示したTSP信号を作成する場合に用いた重み係数W(k)と、その逆TSP信号を作成する場合に用いた1/W(k)を示した図である。測定対象系が高周波数域上がりの系であることが既知である場合、図12に示す重みW(k)のように、これと逆特性の高域下がりの重みをTSPに施すことにより、低周波数域から高周波数域まで精度よく測定することができる。なお、逆TSPに施す重み1/W(k)は0dBに対して重みW(k)と対称になるように設計される。
このTSP信号をハイパス系から出力して、図13のような振幅に偏りのない受信信号が得られる。ただし、再生音量レベル、受信音量レベルは従来法と同じ場合である。低周波数域に関しては測定用信号の重みW(k)が1に近いため、従来と同様の振幅の小さい波形が観測される。高周波数域に関して測定用信号がW(k)により振幅が抑えられているため、そのまま小さい波形が観測される。このままでは、全帯域がノイズに埋もれ意味がないが、再生音量、または受信音量を上げることで図14のような観測波形となり低周波数域、高周波数域によらず高い利得で測定が可能となる。逆TSP処理を行った後、周波数振幅スペクトルを求めると、周波数振幅スペクトルは図15に示す波形になる。低周波数域の信号は音量を上げたため測定対象系で利得が下がってもそれを補うだけ音量を上げてあるため、0dB付近の値となっている。高周波数域の信号は予め振幅を小さくしてあるため、測定対象系の高周波数域の利得が高くても受信信号の最大振幅を超えることはない。また、再生信号よりも受信信号が大きく観測されるため0dBよりも高い周波数振幅特性が得られる。このように、測定対象系の性質に合わせて事前にTSP信号の振幅値を加工しておくことで、受信信号のダイナミックレンジを有効に活用し、従来なら受信レベルが低くてノイズに埋もれてしまう帯域の信号も十分な音量で測定することが可能となる。
ところで、アンプリファイア222によって再生音量を大きくすることが許されるのであれば、本手法を用いずとも受信側のレベルを下げて受信信号がオーバーフローしないように調整することはできる。そうすれば測定対象系で重畳する雑音は下げられるので、低域の受信信号が微弱でも、SN比を上げられそうである。しかし、現実には、受信後に載る回路ノイズや、量子化歪の問題などがあり十分な性能が得られない。したがって、本方法を用いて受信信号の段階で十分な振幅を確保することは効果がある。また、パソコンやスマートフォンのような計測機器でない装置では、マイクロフォンのレベルが自由に変えられない場合が少なくない。このような場合は再生信号のレベルで調整をする必要があり、この場合も本手法は効果的である。
また、図16は、図11に示したTSP信号の振幅制御を低周波数域と高周波数域の所定の範囲で平坦化したものである。低周波数域のレベルをあまり大きくし過ぎると、再生信号の歪が大きくなる問題があり、あるレベルに平坦化することは効果的である。高周波数域側の信号があまりにも小さくなりすぎると、量子化歪が大きくなり、再生信号の精度が落ちる問題があり、測定信号の振幅の下限を設けることは効果的である。どちらか片方の処理をする方法だけでも効果はある。
ところで、図11や図16に示したようなTSP信号を用いた場合、低域と高域のレベル差がある程度以上に大きなハイパス系の測定対象系においては、高域側の信号の振幅が過度に小さくなるため、量子化歪によって再生信号の精度が低下する問題がある。
そこで、本実施形態の測定装置であるコンピュータ10のメディアプレーヤ122においてはこのような問題を解決すべく、図3に示すように、HDD111に対して、第1の測定用信号である第1のTSP信号データ241Aおよび低域振幅が高域振幅より相対的に強調された第2の測定用信号である第2のTSP信号データ241Bを格納しておくとともに、第1のTSP信号データ241Aに対応する第1の逆TSP信号データ242Aおよび第2のTSP信号データ241Bに対応する第2の逆TSP信号データ242Bを格納しておき、これらを用いて測定対象系(密閉型イヤフォン200)の周波数特性を測定する。
第1のTSP信号データ241Aとしては、例えば、図5に示したTSP信号を用いることができる。なお、第1のTSP信号データ241Aは、これに限定されるものではなく、測定対象系(例えば、密閉型イヤフォン200)のスペクトル振幅の偏りを考慮し、対象とする周波数帯域に重み付けをしたTSP信号を用いることが可能であることは言うまでもない。例えば、図17に示すように重み付きのTSP信号であってもよい。これにより対象とする周波数帯域をある程度限定し、その周波数帯域内では、測定対象系のスペクトル振幅の偏りを小さくすることができる。
第2のTSP信号データ241Bとしては、例えば、図18または図19に示すようなTSP信号を用いることができる。あるいは、第2のTSP信号データ241Bとして、前述した図16に示すようなTSP信号を用いるようにしても良い。ここで、これらのTSP信号は、低域の振幅が高域の振幅よりも強調された(重み付けされた)TSP信号を表している。ここで言うところの低域振幅の強調は、高域振幅の抑圧と言ってもよく、相対的なものである。
なお、図19に示すTSP信号は、低域の振幅が高域の振幅よりも強調されているが、最低域側の信号振幅は強調しないようにしたものである。このようにすると、測定対象系のデバイスでは音量を上げても殆ど再生されないような最低域側の信号振幅については強調しないようにできるので、より効率的な低域の振幅強調が可能になる効果がある。
そして、本実施形態の測定装置であるコンピュータ10のメディアプレーヤ122において、信号出力部231は、上述した第1のTSP信号データ241Aに応じた第1の出力信号および低域振幅が高域振幅より相対的に強調された第2のTSP信号データ241Bに応じた第2の出力信号を時間的に排他的にサウンドコントローラ106を介して測定対象系である密閉型イヤフォン200にそれぞれ供給する。
なお、第1のTSP信号データ241Aに応じた第1の出力信号と第2のTSP信号データ241Bに応じた第2の出力信号を供給して密閉型イヤフォン200から再生するための時間順やそれぞれのTSP信号データ241A,241Bの個々の再生回数については、所定の順番と再生回数であればよく、第2のTSP信号データ241Bを第1のTSP信号データ241Aよりも時間的に先に再生する構成であってもよい。例えば、第1のTSP信号データ241Aを連続してN回再生した後に、第2のTSP信号データ241Bを連続してM回再生する構成であってもよい。N、Mの回数は1回よりも複数回(例えば凡そ4回〜10回程度)に設定したほうが、より精度の高い測定が行えるが、N、Mの回数を多くするに従って測定時間は長くなる。N、Mの回数の設定は応用に応じて適切な値を用いればよい。
また、インパルス応答演算部233は、サウンドコントローラ106から出力された第1のTSP信号データ241Aに応じた第1の出力信号および第2のTSP信号データ241Bに応じた第2の出力信号に基づく測定信号をそれぞれ受信すると、第1のTSP信号データ241Aに対する測定信号に対しては第1の逆測定用信号データである第1の逆TSP信号データ242Aを畳み込み、第2のTSP信号データ241Bに対する測定信号に対しては第2の逆測定用信号データである第2の逆TSP信号データ242Bを畳み込むことで、インパルス応答を演算する。
また、周波数特性演算部234は、第1のTSP信号データ241Aに対応するインパルス応答および第2のTSP信号データ241Bに対応するインパルス応答をフーリエ変換することで得られるそれぞれの周波数振幅スペクトルを合成し、音響特性を表す周波数特性データ235として演算する。
図20は、周波数特性演算部234における周波数振幅スペクトルの合成について示す模式図である。図20(a)は、第1のTSP信号データ241Aを用いて求められたインパルス応答を周波数特性へ変換した音響特性の第1の計測データの例を表す。図20(b)は、第2のTSP信号データ241Bを用いて求められたインパルス応答を周波数特性へ変換した音響特性の第2の計測データの例を表す。また、図20(c)は、第1の計測データおよび第2の計測データを合成することにより得られる、合成後の音響特性を表す周波数特性データ235の例を表している。
周波数特性演算部234は、第1の計測データと第2の計測データを合成する際、例えば、所定の周波数帯域で周波数が高くなるに従って、第2の計測データを用いる比率を小さくし、第1の計測データを用いる比率を大きくする。このように、周波数特性演算部234においては、合成に用いる所定の周波数帯域について、第1の計測データと第2の計測データとの配分量を変更して合成することにより、つなぎ目で段差を生じさせることを抑止している。
測定対象系である密閉型イヤフォン200の測定に応用する場合、合成に用いる所定の周波数帯域としては、例えば400〜900Hzなど、数100Hz〜約1kHz程度の範囲の中の周波数帯域を用いることができる。このような合成に用いる所定の周波数帯域は、測定対象系の周波数特性の偏りの傾向や第1のTSP信号データ241Aおよび第2のTSP信号データ241Bの重み付けや信号の大きさ等に応じて適宜設定すべきものである。
周波数振幅スペクトルの合成について具体的な例について説明する。周波数特性演算部234は、第2の計測データについて所定の周波数帯域以下の周波数帯域について100%用い、所定の周波数帯域の中では低い周波数から高い周波数にかけて配分量を100%から0%に漸減的に変更し、所定の周波数帯域より高い周波数帯域では0%用いるようにする。一方、周波数特性演算部234は、第1の計測データについてその残分について用いるようにする。
なお、上述のように第1の計測データと第2の計測データを補間することにより合成を行う方法であれば、この例に限定されることなく、他の方法でも合成が可能である。
以上のようにして第1のTSP信号データ241Aおよび第2のTSP信号データ241Bをそれぞれ用いて、測定対象系である密閉型イヤフォン200の周波数特性の計測データをそれぞれ求めて合成した周波数特性データ235に基づき、補正フィルタを設計すれば、測定対象系である密閉型イヤフォン200の音響補正を適切に行うことができる。
次に、密閉型イヤフォン200から出力される音の周波数特性を用いたメディアプレーヤ122の再生機能について説明する。メディアプレーヤ122の再生機能は、測定された密閉型イヤフォン200の周波数特性に基づいて、密閉型イヤフォン200から出力される音が目標の周波数特性を有するようにする補正機能を有している。
次に、図21を参照して、メディアプレーヤの補正機能の構成を説明する。図21に示すように、メディアプレーヤ122は、測定特性取得部401、目標特性取得部402、補正フィルタ設計部404、デコード部406、補正部407等を備えている。
測定特性取得部401は、周波数特性演算部234によって生成された周波数特性データ235を取得する。目標特性取得部402は、密閉型イヤフォン200から出力され、鼓膜に届く音の目標とする周波数特性(以下、目標特性)を示す目標特性データを目標特性格納部403から取得する。目標特性格納部403には、例えば複数の目標特性データが格納されている。複数の目標特性データの一つは、例えば理想的な周波数特性を示している。また、別の複数の目標特性データは、複数の音楽のジャンルに対応する。図22に、目標特性データが示す周波数特性の一例を示す。目標特性取得部402は、目標特性格納部403に格納されている複数の目標特性データの内からユーザによって選択された一つの目標特性データを取得する。
補正フィルタ設計部404は、目標特性データと周波数特性データ235とに基づいて、周波数特性データを目標特性に近づけるための補正フィルタ(補正データ)405を設計する。補正フィルタ405が示す周波数特性を図23に示す。補正フィルタ405は例えば一般的なパラメトリックイコライザで用いられるパラメータを有する。パラメトリックイコライザで用いられるパラメータは、中心となる周波数、調整する帯域の幅、および音量である。
デコード部406は、MP3等の圧縮フォーマットで符号化されたデータをデコードすることによってオーディオデータを生成する。補正部407は、補正フィルタ設計部404によって作成された補正フィルタに基づいてオーディオデータに対して補正を行う。補正されたオーディオデータは、サウンドコントローラ106のD/Aコンバータ221に入力される。D/Aコンバータ221は、オーディオデータを電気信号に変換し、変換された電気信号をアンプリファイア222に出力する。アンプリファイア222は電気信号を増幅し、増幅された電気信号を密閉型イヤフォン200に出力する。
図24に密閉型イヤフォン200から出力された音の周波数特性(補正特性)を示す。図24に示すように、補正特性は、目標特性にほぼ一致していることが分かる。
次に、図25のフローチャートを参照して、コンピュータ10において起動されたメディアプレーヤ122が、密閉型イヤフォン200から出力された音の周波数特性を測定し、測定された周波数特性に基づいて密閉型イヤフォン200から出力される音を補正する手順を説明する。
信号出力部231は、サウンドコントローラ106に測定用信号を出力することによって密閉型イヤフォン200から測定用音(第1のTSP信号データ241Aに応じた第1の出力信号または第2のTSP信号データ241Bに応じた第2の出力信号)を出力する(ステップS1)。
サウンドコントローラ106は、密閉型イヤフォン200から出力された音をマイクロフォン113によって受信し、メディアプレーヤ122に対して受信信号(第1の受信信号または第2の受信信号)を出力する。受信信号(第1の受信信号または第2の受信信号)は、インパルス応答演算部233に供給される。
インパルス応答演算部233は、受信信号に第1の逆TSP信号データ242Aまたは第2の逆TSP信号データ242Bを畳み込むことでインパルス応答を演算し、演算されたインパルス応答を周波数特性演算部234に供給する(ステップS2)。
周波数特性演算部234は、第1のTSP信号データ241Aに対応するインパルス応答および第2のTSP信号データ241Bに対応するインパルス応答をフーリエ変換することで、周波数振幅スペクトルをそれぞれ演算するとともに、それぞれの周波数振幅スペクトルを合成し、音響特性を表す周波数特性データ235として演算する(ステップS3)。
次いで、目標特性取得部402は、目標特性格納部403から目標特性データを取得し(ステップS4)、補正フィルタ設計部404は、周波数特性データ235と目標特性データとに基づいて補正フィルタ405を設計する(ステップS5)。
そして、デコード部406は、圧縮符号化されている音楽データをデコードし(ステップS6)、補正部407は、補正フィルタ405に基づいてデコードされた音楽データを補正して(ステップS7)、補正された音楽データをサウンドコントローラ106に出力する(ステップS8)。
こうして補正された音楽データを受信したサウンドコントローラ106は、音楽データを音楽信号に変換し、変換された音楽信号を増幅し、増幅された音楽信号をイヤフォン200に出力する。
なお、ステップS1からステップS5までを行い、設計された補正フィルタのパラメータを保存しておき、音楽再生時にこのパラメータを読み取りステップS5から処理を行う構成にすることも可能である。測定対象系(密閉型イヤフォン200)の特性は大きく変動するものではないので、前半のステップを一度行い、補正フィルタのパラメータを求めておけば、それ以降はそのパラメータを使うことができ、測定の手間を省くことができる。
本実施形態によれば、密閉型イヤフォン200で聞くと理想的な密閉型イヤフォン200に近い音に聞こえるため、例えば音楽を再生する場合、高音質な音楽を楽しむことができる。また、低価格で特性の良くない密閉型イヤフォン200でも、ユーザが自分で密閉型イヤフォン200の特性を簡単に補正することができる。
なお、測定された密閉型イヤフォン200の周波数特性を理想的なイヤフォンの特性と比較して補正フィルタの係数を設計している。これは2つのイヤフォンの特性の差を埋めるフィルタを設計していることになる。従って2つの特性に同一の変動が加わった場合、差にはその変動が現れないことになる。
このように本実施形態によれば、測定対象系(例えば、密閉型イヤフォン200)についての平均的な周波数特性が周波数によって大きく偏りがある場合でも、第1のTSP信号データ241Aおよび低域振幅が高域振幅より相対的に強調された第2のTSP信号データ241B(平均的な周波数特性を考慮して振幅成分を制御したTSP信号)からの第1の測定データと第2の測定データを得て、第1の測定データと第2の測定データとを合成して周波数特性データ235を得ることにより、従来法よりも高い精度で測定することができる。
なお、信号出力部231は、第1のTSP信号データ241Aに対するゲイン(第1ゲイン)と、第2のTSP信号データ241Bに対するゲイン(第2ゲイン)とについて、それぞれのTSP信号に同期して異なる値を設定するようにしても良い。ここで言うゲインは、例えば、メディアプレーヤ122のアンプの制御やボリューム設定の制御によって実現することができる。このような構成にすることで、それぞれのTSP信号の重み付けの形状や大きさ、測定対象系の周波数特性の偏り傾向等に応じて、第1のTSP信号データ241Aおよび第2のTSP信号データ241Bそれぞれに関して、受信信号のSNR(信号対雑音比)を改善することができるように適切な値に設定することができる効果がある。
例えば、測定対象系(密閉型イヤフォン200)がハイパス系である場合、第1のTSP信号データ241Aと、低域振幅が高域振幅より相対的に強調された第2のTSP信号データ241Bとを用いる場合は、第1ゲインよりも第2ゲインを大きいゲインに設定することで、第2のTSP信号データ241Bで測定したときの受信信号のSNRを改善することができる効果がある。一方、第1ゲインは第2ゲインのように大きくする必要はないので、第1のTSP信号データ241Aで測定したときの、受信信号が過大になって歪むことを防止することができる効果がある。
なお、本実施形態においては、測定信号に対してTSP信号データ241を時間軸上で逆転させた逆TSP信号データ242を畳み込む(測定信号と逆TSP信号データ242とに対して畳み込み演算を行う)ことで得たインパルス応答をフーリエ変換することで周波数振幅スペクトルを演算するようにしたが、これに限るものではない。例えば、受信信号を周波数領域に変換し、受信信号に対応する元のTSP信号に重み付けられていた重みW(k)があるかは既知であるため、周波数領域上で重み分の影響を除くこと(例えば、W(k)の共役逆数を乗じる等)により、その受信信号で得られる測定対象系の周波数振幅スペクトルを求めることが可能である。このようなインパルス応答を求める処理を介さない方法を用いる場合には、逆TSP信号は必要ない。
なお、本実施形態においては、測定対象系として密閉型イヤフォン200を適用したが、これに限るものではなく、各種型式のイヤフォンやヘッドフォンなどにも適用可能である。
本実施形態のコンピュータ10で実行されるメディアプレーヤ122(アプリケーションプログラム)は、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
また、本実施形態のコンピュータ10で実行されるメディアプレーヤ122(アプリケーションプログラム)を、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態のコンピュータ10で実行されるメディアプレーヤ122(アプリケーションプログラム)をインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
また、本実施形態のメディアプレーヤ122(アプリケーションプログラム)を、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
本実施形態のコンピュータ10で実行されるメディアプレーヤ122(アプリケーションプログラム)は、上述した各部(信号出力部231、インパルス応答演算部233、および周波数特性演算部234)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記記憶媒体からメディアプレーヤ122(アプリケーションプログラム)を読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、信号出力部231、インパルス応答演算部233、および周波数特性演算部234が主記憶装置上に生成されるようになっている。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10 測定装置
200 測定対象系
231 出力部
233 インパルス応答演算部
234 周波数特性演算部
241A 第1の測定用信号データ
241B 第2の測定用信号データ
242A 第1の逆測定用信号データ
242B 第2の逆測定用信号データ

Claims (10)

  1. 周波数を掃引する第1の測定用信号に応じた第1の出力信号と、前記第1の測定用信号と振幅特性が異なるものであって周波数を掃引する第2の測定用信号に応じた第2の出力信号とを、測定対象系に対して時間的に排他的に出力する出力部と、
    前記第1の出力信号に基づいて前記測定対象系から出力された音を受信したときの第1の受信信号から得られる第1の周波数振幅スペクトルと、前記第2の出力信号に基づいて前記測定対象系から出力された音を受信したときの第2の受信信号から得られる第2の周波数振幅スペクトルと、を合成して音響特性を表す周波数特性データとする周波数特性演算部と、
    を備えることを特徴とする測定装置。
  2. 前記出力部は、前記第2の測定用信号として前記測定対象系の性質に合わせて所定の周波数帯域について振幅値を加工した信号を用い、
    前記周波数特性演算部は、前記所定の周波数帯域については前記第2の周波数振幅スペクトルを用いて前記第1の周波数振幅スペクトルと前記第2の周波数振幅スペクトルとを合成する、
    ことを特徴とする請求項1記載の測定装置。
  3. 前記測定対象系は、低域になるほど音が小さく観測されるハイパス系であって、
    前記出力部が出力する前記第2の出力信号の基になる前記第2の測定用信号は、低域振幅が高域振幅より相対的に強調されている、
    ことを特徴とする請求項2記載の測定装置。
  4. 前記周波数特性演算部は、前記第2の周波数振幅スペクトルについては前記所定の周波数帯域以下の周波数帯域について100%用い、前記所定の周波数帯域の中では低い周波数から高い周波数にかけて配分量を100%から0%に漸減的に変更し、前記所定の周波数帯域より高い周波数帯域では0%用いるとともに、前記第1の周波数振幅スペクトルについては前記第2の周波数振幅スペクトルの残分について用いて合成する、
    ことを特徴とする請求項2または3記載の測定装置。
  5. 前記出力部は、前記測定対象系に対して、前記第1の出力信号と前記第2の出力信号とのいずれか一方を所定回数連続して出力した後に、他方を所定回数連続して出力する、
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一記載の測定装置。
  6. 前記出力部は、前記第1の出力信号に対する第1ゲインと前記第2の出力信号に対する第2ゲインとを有しており、
    前記第1ゲインと前記第2ゲインとについて、前記第1の測定用信号と前記第2の測定用信号とに同期して異なる値をそれぞれ設定する、
    ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一記載の測定装置。
  7. 前記第1の測定用信号および前記第2の測定用信号は、時間と共に周波数が連続的に変化する正弦波掃引信号データである、
    ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一記載の測定装置。
  8. 前記正弦波掃引信号データは、TSP(Time Stretched Pulse)信号データである、
    ことを特徴とする請求項7記載の測定装置。
  9. コンピュータを、
    周波数を掃引する第1の測定用信号に応じた第1の出力信号と、前記第1の測定用信号と振幅特性が異なるものであって周波数を掃引する第2の測定用信号に応じた第2の出力信号とを、測定対象系に対して時間的に排他的に出力する出力部と、
    前記第1の出力信号に基づいて前記測定対象系から出力された音を受信したときの第1の受信信号から得られる第1の周波数振幅スペクトルと、前記第2の出力信号に基づいて前記測定対象系から出力された音を受信したときの第2の受信信号から得られる第2の周波数振幅スペクトルと、を合成して音響特性を表す周波数特性データとする周波数特性演算部と、
    として機能させるためのプログラム。
  10. 前記出力部は、前記第2の測定用信号として前記測定対象系の性質に合わせて所定の周波数帯域について振幅値を加工した信号を用い、
    前記周波数特性演算部は、前記所定の周波数帯域については前記第2の周波数振幅スペクトルを用いて前記第1の周波数振幅スペクトルと前記第2の周波数振幅スペクトルとを合成する、
    ことを特徴とする請求項9記載のプログラム。
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