JP2013252939A - パッケージ保持具及び糸巻取装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 メンテナンス性の向上を図り得るパッケージ保持具、及び糸巻取装置を提供する。
【解決手段】 パッケージ保持具20は、パッケージPに接触させられるベアリングセンタ51と、ベアリングセンタ51を支持する回転移動機構40と、機構40が取り付けられた移動フレーム22と、移動フレーム22を支持する保持具本体21と、を備える。機構40は、回転軸線ALの軸線回りに回転可能となりかつ回転軸線ALの軸線方向に移動可能となるようにベアリングセンタ51を支持する機構である。機構40は、ベアリングセンタ51が固定された軸部41と、軸部41を支持するベアリング42,44と、ベアリング42,44よりもベアリングセンタ51側に配置され、移動フレーム22に対して着脱可能であると共に、ベアリング42,44の軸線方向への移動を規制するスナップリング45と、を有する。
【選択図】 図2
【解決手段】 パッケージ保持具20は、パッケージPに接触させられるベアリングセンタ51と、ベアリングセンタ51を支持する回転移動機構40と、機構40が取り付けられた移動フレーム22と、移動フレーム22を支持する保持具本体21と、を備える。機構40は、回転軸線ALの軸線回りに回転可能となりかつ回転軸線ALの軸線方向に移動可能となるようにベアリングセンタ51を支持する機構である。機構40は、ベアリングセンタ51が固定された軸部41と、軸部41を支持するベアリング42,44と、ベアリング42,44よりもベアリングセンタ51側に配置され、移動フレーム22に対して着脱可能であると共に、ベアリング42,44の軸線方向への移動を規制するスナップリング45と、を有する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、パッケージを回転可能に保持するためのパッケージ保持具、及びそのようなパッケージ保持具を備える糸巻取装置に関する。
従来のパッケージ保持具として、保持具本体と、回転軸線の軸線方向に移動可能となるように保持具本体に取り付けられた移動フレームと、回転軸線の軸線回りに回転可能となりかつ回転軸線の軸線方向に移動可能となるように移動フレームに取り付けられた回転フレームと、を備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このようなパッケージ保持具では、回転フレームが一方の側からパッケージに接触させられて、パッケージが回転軸線の軸線回りに回転可能に保持される。そして、保持具本体に対して移動フレームが回転軸線の軸線方向に移動させられることで、回転フレームの制動や、回転フレームに対するパッケージの着脱が実施される。
ところで、上述したようなパッケージ保持具においては、ベアリング等が用いられるため、メンテナンス性の向上が求められる。
そこで、本発明は、メンテナンス性の向上を図ることができるパッケージ保持具、及びそのようなパッケージ保持具を備える糸巻取装置を提供することを目的とする。
本発明のパッケージ保持具は、糸が巻かれるパッケージを回転軸線の軸線回りに回転可能となるように保持するためのパッケージ保持具であって、一方の側からパッケージに接触させられる回転フレームと、回転フレームを支持する支持機構と、支持機構が取り付けられた移動フレームと、移動フレームを回転軸線の軸線方向に移動可能となるように支持する保持具本体と、を備え、支持機構は、軸線回りに回転可能となりかつ軸線方向に移動可能となるように移動フレームに対して回転フレームを支持する回転移動機構であり、回転移動機構は、回転フレームが固定された軸部と、軸線回りに回転可能となるように軸部を移動フレームに対して支持する第1ベアリングと、第1ベアリングよりも回転フレーム側に配置され、軸線回りに回転可能となるように軸部を移動フレームに対して支持する第2ベアリングと、第2ベアリングよりも回転フレーム側に配置され、移動フレームに対して着脱可能であると共に、第1ベアリング及び第2ベアリングの軸線方向への移動を規制する規制部材と、を有する。
このパッケージ保持具では、移動フレームに対して着脱可能である規制部材によって、第1ベアリング及び第2ベアリングの軸線方向への移動が規制されている。したがって、規制部材を移動フレームから取り外すことで、第1ベアリング及び第2ベアリングのメンテナンスを容易に実施することができる。よって、このパッケージ保持具によれば、メンテナンス性の向上を図ることが可能となる。
また、回転移動機構は、第1ベアリングと第2ベアリングとの間に配置された緩衝部材を更に有してもよい。この構成によれば、第1ベアリングと第2ベアリングとの接触による各構成部材の摩耗を防止することができる。
また、緩衝部材は、樹脂により形成されていてもよい。この構成によれば、第1ベアリング及び第2ベアリングの各構成部材が金属により形成されている場合に、摩耗による金属粉の発生等、各構成部材に悪影響が生じるのを防止することができる。
また、回転移動機構は、第2ベアリングと規制部材との間に配置された蓋部材を更に有してもよい。この構成によれば、回転フレーム側から第2ベアリングや延いては第1ベアリングに異物が進入するのを防止することができる。
また、蓋部材は、樹脂により形成されていてもよい。この構成によれば、第2ベアリング及び規制部材の各構成部材が金属により形成されている場合に、摩耗による金属粉の発生等、各構成部材に悪影響が生じるのを防止することができる。
また、第1ベアリング、第2ベアリング及び規制部材は、移動フレームに設けられた凹部内に配置されており、軸部は、規制部材に設けられた軸孔を介して凹部から突出しており、回転フレームは、軸部のうち凹部から突出した部分に固定されていてもよい。この構成によれば、第1ベアリング及び第2ベアリングの軸線方向への移動を規制する規制部材に、軸部が挿通させられる軸孔が設けられているので、規制部材によって軸部の回転が阻害されるのを防止することができる。
また、凹部は、円柱状に形成されており、第1ベアリング及び第2ベアリングは、凹部に挿入可能である円柱状の外形を有し、規制部材は、凹部の内面に設けられた切欠き部に嵌められたスナップリングであってもよい。この構成によれば、スナップリングを撓ませて切欠き部から取り外すことで、第1ベアリング及び第2ベアリングを凹部から取り出すことができる。
また、第2ベアリングは、ニードルベアリングであってもよい。この構成によれば、軸部のがたつきを抑制して、軸部を安定的に支持することができる。
本発明の糸巻取装置は、上述したパッケージ保持具と、パッケージ保持具によって保持されたパッケージに糸を巻き取る巻取部と、を備える。
この糸巻取装置では、上述した理由により、パッケージ保持具において、メンテナンス性の向上を図ることが可能となる。
本発明によれば、メンテナンス性の向上を図ることができるパッケージ保持具、及びそのようなパッケージ保持具を備える糸巻取装置を提供することが可能となる。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
[巻取ユニットの構成]
[巻取ユニットの構成]
図1に示されるように、巻取ユニット(糸巻取装置)1は、給糸ボビンBからパッケージPに糸Yを巻き取る装置である。給糸ボビンBは、前工程の精紡機で形成され、例えば、トレーにセットされた状態で精紡機から搬送される。なお、複数の巻取ユニット1が並設されることで自動ワインダが構成されている。
巻取ユニット1には、ボビン支持部2、糸解舒補助装置3、プレクリアラ4、ゲート式テンサ5、テンションセンサ6、下糸捕捉装置7、スプライサ8、カッター9、ヤーンクリアラ11、上糸捕捉装置12及び巻取部13が、糸Yの走行経路(すなわち、糸道)に沿って上流側(ここでは、下側)から順に設けられている。これらの各構成は、機台14に取り付けられている。また、巻取ユニット1には、巻取ユニット1の各構成を制御する制御部15、及び巻取ユニット1の動作状況等を表示するディスプレイ16が設けられている。制御部15は、自動ワインダの全体を制御する制御装置との間で、ワインディング動作に関する種々の情報を送受信する。
ボビン支持部2は、給糸ボビンBを直立させた状態で支持する。糸解舒補助装置3は、給糸ボビンBの上方に配置された筒状部材によって、給糸ボビンBから解舒された糸Yのバルーンを制御する。ゲート式テンサ5は、櫛歯状の固定ゲート及び可動ゲートからなる一対のゲートによって糸Yをジグザグ状に保持することで、走行する糸Yに所定テンションを付与する。テンションセンサ6は、ゲート式テンサ5によって付与された糸Yのテンションを測定する。
プレクリアラ4は、糸道を挟んで所定間隔で配置された一対の規制部材によって、規定値よりも大きい糸欠点の通過を予め規制する。ヤーンクリアラ11は、糸Yの巻取中にスラブ等の糸欠点を検出する。カッター9は、プレクリアラ4によって糸欠点の通過が規制されたとき、或いはヤーンクリアラ11によって糸欠点が検出されたときに、糸Yを切断する。スプライサ8は、カッター9による糸Yの切断時、或いは糸Yの糸切れ時(以下、「糸Yの切断時」という)に、給糸ボビンB側の糸端とパッケージP側の糸端と(糸端同士)を継ぐ。
下糸捕捉装置7は、軸線αを中心に上下方向へ回動可能に構成されており、その回動端には吸引口7aが設けられている。吸引口7aは、スプライサ8の上部とプレクリアラ4の下部との間で回動する。上糸捕捉装置12は、軸線βを中心に上下方向へ回動可能に構成されており、その回動端には吸引口12aが設けられている。吸引口12aは、スプライサ8の下部と巻取部13との間で回動する。これにより、下糸捕捉装置7は、下方向に回動した位置で待機して吸引口7aで給糸ボビンB側の糸端を吸引し、その後、上方向に回動して給糸ボビンB側の糸端をスプライサ8に引き渡す。一方、上糸捕捉装置12は、上方向に回動して吸引口12aでパッケージP側の糸端を吸引し、その後、下方向に回動してパッケージP側の糸端をスプライサ8に引き渡す。
巻取部13は、給糸ボビンBから解舒された糸YをパッケージPに巻き取って、規定量の糸Yが巻かれた満巻のパッケージPを形成する。巻取部13は、ドラム溝17aが形成された巻取ドラム17、及びパッケージPを回転可能に支持するクレードル18を有している。クレードル18は、糸Yの巻取時には、パッケージPの表面を巻取ドラム17の表面に適切な接圧で接触させる。この状態で、巻取部13は、巻取ドラム17を駆動回転させてパッケージPを従動回転させることにより、糸Yを所定幅で綾振りしつつ糸YをパッケージPに巻き取っていく。また、クレードル18は、糸Yの切断時やパッケージPの着脱時(すなわち、満巻のパッケージPの玉揚げ時や空の紙管Tの装着時等)には、パッケージPをリフトアップして、パッケージPの表面を巻取ドラム17の表面から離間させる。
クレードル18は、一対のクレードルアーム18a,18bを有している。一方のクレードルアーム18aにはパッケージ保持具20が取り付けられており、他方のクレードルアーム18bにはベアリングセンタ19が回転可能に取り付けられている。これらにより、パッケージPが回転軸線ALの軸線回りに回転可能となるように保持される。
[パッケージ保持具の構成]
[パッケージ保持具の構成]
次に、パッケージ保持具20の構成について、より詳細に説明する。なお、以下の説明では、回転軸線ALに沿って、パッケージPが保持される側を「前」とし、その反対側を「後」とする。また、回転軸線ALの軸線回りを単に「軸線回り」といい、回転軸線ALの軸線方向を単に「軸線方向」という。
図2に示されるように、パッケージ保持具20は、パッケージPを軸線回りに回転可能となるように保持するための装置であって、有底円筒状の保持具本体21を備えている。保持具本体21においては、底壁21aを含む後側部分21bがクレードルアーム18aに固定されており、開口部を含む前側部分21cがクレードルアーム18aから前側に延在している。
保持具本体21には、軸線方向に移動可能となるように移動フレーム22が取り付けられている。つまり、保持具本体21は、移動フレーム22を軸線方向に移動可能となるように支持している。移動フレーム22は、円柱状のフレーム本体23と、円筒状のシューホルダ24と、を有している。
フレーム本体23は、ブッシュ25を介して保持具本体21内を軸線方向に摺動可能となっている。フレーム本体23の後側部分には、後側に開口する円柱状の凹部26が形成されている。凹部26の底面と保持具本体21の底壁21aの内面との間には、圧縮コイルばね27が配置されている。圧縮コイルばね27が配置された空間Sには、底壁21aに設けられたエアー導入口31を介して所定のタイミングでエアーが導入される。
フレーム本体23の前側部分には、前側に開口する円柱状の凹部28が形成されている。凹部26と凹部28とは、隔壁29によって隔てられている。隔壁29には、凹部26と凹部28とを連通するねじ穴29aが形成されており、ねじ穴29aには、ボルト32が後側(すなわち、凹部26側)から螺合されている。
シューホルダ24は、所定の間隙を介してフレーム本体23の前側部分を包囲するように配置されている。この状態で、シューホルダ24の前端部は、フレーム本体23の前端部に固定されている。フレーム本体23とシューホルダ24との間には、後側に開口する円筒状の溝部33が形成されている。溝部33は、保持具本体21に対して移動フレーム22が軸線方向に移動させられる範囲において、保持具本体21の前側部分21cを収納する。つまり、保持具本体21の前側部分21cは、溝部33に収納可能である円筒状の外形を有している。そして、溝部33は、軸線方向から見た場合に、凹部28のうち前側に開口する開口部28aを包囲している。なお、シューホルダ24の後端部には、保持具本体21に対する移動フレーム22の移動を円滑化及び安定化させるための円環状の案内部材34が取り付けられている。
シューホルダ24の前側部分には、前側に向かって先細りとなるテーパ面24aが形成されている。テーパ面24aには、円環状のブレーキシュー35が取り付けられている。なお、シューホルダ24の側壁には、保持具本体21に対して移動フレーム22を軸線方向に移動させるためのハンドル36がボルト37によって固定されている。
移動フレーム22には、軸線回りに回転可能となりかつ軸線方向に移動可能となるように移動フレーム22に対してベアリングセンタ(回転フレーム)51を支持する回転移動機構(支持機構)40が取り付けられている。回転移動機構40は、軸部41と、ボールベアリング(第1ベアリング)42と、緩衝部材43と、ニードルベアリング(第2ベアリング)44と、蓋部材54と、スナップリング(規制部材)45と、を有している。更に、軸部41は、シャフト46と、シャフト46の前端部が圧入によって固定された固定部47と、を含んでいる。
ボールベアリング42は、移動フレーム22に設けられた円柱状の凹部28に挿入可能である円柱状の外形を有している。ボールベアリング42は、凹部28内に配置されており、軸線回りに回転可能となるように軸部41を移動フレーム22に対して支持している。より具体的には、ボールベアリング42の内輪には、シャフト46の後端部が圧入によって固定されている。ボールベアリング42の外輪は、凹部28内を軸線方向に摺動可能となっている。
ニードルベアリング44は、移動フレーム22に設けられた円柱状の凹部28に挿入可能である円柱状の外形を有している。ニードルベアリング44は、凹部28内において、ボールベアリング42よりも前側に配置されており、軸線回りに回転可能となるように軸部41を移動フレーム22に対して支持している。より具体的には、ニードルベアリング44のニードルは、軸線回りに回転可能となりかつ軸線方向に摺動可能となるようにシャフト46の中間部分を支持している。ニードルベアリング44の外輪は、凹部28に、フレッティング摩耗を防止し得る程度に軽く圧入されている。
緩衝部材43は、凹部28内において、ボールベアリング42とニードルベアリング44との間に配置されている。緩衝部材43は、シャフト46を挿通させる軸孔が形成されたワッシャ状の部材であり、樹脂により形成されている。
スナップリング45は、凹部28の内面に設けられた切欠き部28bに嵌められており、移動フレーム22に対して着脱可能となっている。スナップリング45は、凹部28内において、ニードルベアリング44よりも前側に配置されており、ボールベアリング42及びニードルベアリング44の軸線方向前側への移動を規制している。このスナップリング45の設置によって、ニードルベアリング44の外輪を凹部28に強く圧入することが不要となっている。
蓋部材54は、凹部28内において、ニードルベアリング44とスナップリング45の間に配置されている。蓋部材54は、シャフト46を挿通させる軸孔が形成されたワッシャ状の部材であり、樹脂により形成されている。
ボールベアリング42の後側には、ボールベアリング42の外輪に接触する円板状の受け部材48が配置されている。受け部材48と凹部28の底面との間には、圧縮コイルばね49が配置されている。なお、受け部材48には、回転軸線ALを中心線として貫通孔48aが形成されている。
軸部41は、スナップリング45の内側の領域を介して凹部28から突出している。より具体的には、シャフト46の中間部分がスナップリング45の内側の領域を挿通しており、シャフト46の前端部及び固定部47が凹部28から前側に突出している。ベアリングセンタ51は、軸部41のうち凹部28から突出した部分である固定部47にボルト53によって固定されている。ただし、フレーム本体23とシューホルダ24とによって形成された凹部28の開口部28aは、固定部47の突出部47aの少なくとも一部を収納している。突出部47aは、固定部47においてベアリングセンタ51よりも移動フレーム22側に突出した部分である。固定部47の突出部47aは、開口部28aに収納可能である円筒状の外形を有している。そして、開口部28aは、軸線方向から見た場合に固定部47の全体を含んでいる。なお、シャフト46の後端部には、前側に向かって先細りとなる円錐形状の凹部46aが回転軸線ALを中心線として形成されている。
以上のように構成された回転移動機構40によって、軸線回りに回転可能となりかつ軸線方向に移動可能となるようにベアリングセンタ51が支持されている。ベアリングセンタ51は、一方の側からパッケージPに接触させられる。より具体的には、ベアリングセンタ51は、前側に向かって先細りとなる円錐台状の部材であり、ベアリングセンタ51の前側部分には、前側に向かって先細りとなるテーパ面51aが形成されている。パッケージPは、紙管Tの一方の開口部にテーパ面51aが嵌め合わされることにより保持される。
ベアリングセンタ51の後側部分には、後側に開口する凹部52が形成されており、凹部52内には、シューホルダ24の前側部分が配置されている。凹部52の内面には、前側に向かって先細りとなるテーパ面52aが形成されている。ベアリングセンタ51のテーパ面52aは、ブレーキシュー35が取り付けられたシューホルダ24のテーパ面24aと対向している。
[パッケージ保持具の動作]
[パッケージ保持具の動作]
次に、パッケージ保持具20の動作について説明する。図2に示されるように、糸Yの巻取り時には、圧縮コイルばね27によって、移動フレーム22、回転移動機構40及びベアリングセンタ51が保持具本体21に対して軸線方向前側に付勢され、ベアリングセンタ51のテーパ面51aが紙管Tの一方の開口部に嵌め合わされる。このとき、圧縮コイルばね27の付勢力よりも圧縮コイルばね49の付勢力が大きくなっているため、移動フレーム22(すなわち、フレーム本体23及びシューホルダ24)が軸線方向後側に移動させられ、ベアリングセンタ51のテーパ面52aとブレーキシュー35との間に所定の間隙が形成される。ここで、フレーム本体23に対しては、受け部材48、ボールベアリング42、緩衝部材43、ニードルベアリング44及び蓋部材54が圧縮コイルばね49によって軸線方向前側に付勢されることになるが、フレーム本体23に固定されたスナップリング45によって、それらの軸線方向前側への移動が規制される。以上のようにして、パッケージPは、パッケージ保持具20と、紙管Tの他方の開口部に嵌め合わされたベアリングセンタ19と、の協働により(図1参照)、軸線回りに回転可能となるように保持され、クレードル18によって巻取ドラム17に接触させる。
また、糸Yの切断時や満巻のパッケージPの玉揚げ時において、パッケージPの回転を制動させる場合には、クレードル18によってパッケージPがリフトアップされて巻取ドラム17から離間させられる。そして、図3に示されるように、エアー導入口31から保持具本体21の空間Sにエアーが導入される。これにより、圧縮コイルばね27の付勢力とエアーの圧力との和が圧縮コイルばね49の付勢力を上回ると、移動フレーム22(すなわち、フレーム本体23及びシューホルダ24)が軸線方向前側に移動させられ、紙管Tとの接触により軸線方向への移動を規制されたベアリングセンタ51のテーパ面52aにブレーキシュー35が押し当てられる。以上のようにして、パッケージPの回転は、パッケージ保持具20によって制動させられる。
また、満巻のパッケージPの玉揚げ時において、パッケージPを取り外す場合には、上述したように、クレードル18によってパッケージPがリフトアップされて巻取ドラム17から離間させられ、パッケージPの回転が制動させられる。そして、図4に示されるように、ハンドル36を介して移動フレーム22が軸線方向後側に移動させられると、フレーム本体23に固定されたスナップリング45によって、回転移動機構40及びベアリングセンタ51も保持具本体21に対して軸線方向後側に移動させられる。このとき、保持具本体21の前側部分21cが移動フレーム22の溝部33に収納される。以上のようにして、ベアリングセンタ51を後退させることで、パッケージPを取り外すことができる。更に、空の紙管Tを装着する場合には、上述したように、ベアリングセンタ51を後退させた状態で、パッケージPをベアリングセンタ19,51間に位置させ、ハンドル36を介して移動フレーム22を軸線方向前側に移動させればよい。
[作用及び効果]
[作用及び効果]
以上説明したように、パッケージ保持具20では、移動フレーム22のフレーム本体23に対して着脱可能であるスナップリング45によって、ボールベアリング42及びニードルベアリング44の軸線方向前側への移動が規制されている。したがって、スナップリング45をフレーム本体23から取り外すことで、ボールベアリング42及びニードルベアリング44のメンテナンスを容易に実施することができる。よって、パッケージ保持具20によれば、メンテナンス性の向上を図ることが可能となる。
一例として、ボールベアリング42及びニードルベアリング44のメンテナンスは、次のように実施される。まず、軸部41からベアリングセンタ51を取り外し、シャフト46から固定部47を取り外す。そして、保持具本体21から移動フレーム22を取り外す。そして、移動フレーム22において、フレーム本体23の隔壁29からボルト32を取り外すと共に、フレーム本体23の凹部28からスナップリング45を取り外す。この状態で、隔壁29のねじ穴29a、圧縮コイルばね49の内側の領域、及び受け部材48の貫通孔48aに棒状の治具を挿入し、シャフト46の後端部を押圧する。このとき、シャフト46の後端部に形成された凹部46aに治具の先端が嵌るため、安定した状態でシャフト46の後端部を押圧することができる。これにより、軸部41、ボールベアリング42、緩衝部材43、ニードルベアリング44及び蓋部材54をフレーム本体23の凹部28から取り外し、ボールベアリング42及びニードルベアリング44のメンテナンスを実施する。
また、パッケージ保持具20では、ボールベアリング42とニードルベアリング44との間に、樹脂により形成された緩衝部材43が配置されている。これにより、ボールベアリング42とニードルベアリング44との接触による各構成部材の摩耗を防止することができる。更に、ボールベアリング42及びニードルベアリング44の各構成部材が金属により形成されている場合に、摩耗による金属粉の発生等、各構成部材に悪影響が生じるのを防止することができる。
また、パッケージ保持具20では、ニードルベアリング44とスナップリング45との間に、樹脂により形成された蓋部材54が配置されている。これにより、ベアリングセンタ51側からニードルベアリング44や延いてはボールベアリング42に異物が進入するのを防止することができる。更に、ニードルベアリング44及びスナップリング45の各構成部材が金属により形成されている場合に、摩耗による金属粉の発生等、各構成部材に悪影響が生じるのを防止することができる。
また、パッケージ保持具20では、ボールベアリング42、ニードルベアリング44及びスナップリング45が、移動フレーム22のフレーム本体23に形成された凹部28内に配置されている。そして、軸部41のシャフト46が、スナップリング45の内側の領域を介して凹部28から突出しており、ベアリングセンタ51が、軸部41のうち凹部28から突出した固定部47に固定されていている。このように、軸部41のシャフト46が、スナップリング45の内側の領域を挿通しているので、スナップリング45によって軸部41の回転が阻害されるのを防止することができる。
また、パッケージ保持具20では、凹部28が、円柱状に形成されており、ボールベアリング42及びニードルベアリング44は、凹部28に挿入可能である円柱状の外形を有している。そして、スナップリング45が、凹部28の内面に形成された切欠き部28bに嵌められている。これにより、スナップリング45を撓ませて切欠き部28bから取り外すことで、ボールベアリング42及びニードルベアリング44を凹部28から容易に取り出すことができる。
また、パッケージ保持具20では、シャフト46の中間部分がニードルベアリング44によって支持されている。これにより、軸部41のがたつきを抑制して、軸部41を安定的に支持することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態は、パッケージ保持具20が自動ワインダの巻取ユニット1に適用された場合であったが、これに限定されず、本発明のパッケージ保持具は、紡績装置を備えた巻取装置等、他の巻取装置に適用されてもよい。
また、上述したパッケージ保持具20の構成によれば、ボールベアリング42やニードルベアリング44として汎用品を用いることが可能となるが、ボールベアリング42とシャフト46とが一体化されたものや、ニードルベアリング44と蓋部材54とが一体化されたものが用いられてもよい。
1…巻取ユニット(糸巻取装置)、20…パッケージ保持具、21…保持具本体、22…移動フレーム、28…凹部、28b…切欠き部、40…回転移動機構(支持機構)、41…軸部、42…ボールベアリング(第1ベアリング)、43…緩衝部材、44…ニードルベアリング(第2ベアリング)、45…スナップリング(規制部材)、47…固定部、51…ベアリングセンタ(回転フレーム)、54…蓋部材、AL…回転軸線、Y…糸、P…パッケージ。
Claims (9)
- 糸が巻かれるパッケージを回転軸線の軸線回りに回転可能となるように保持するためのパッケージ保持具であって、
一方の側から前記パッケージに接触させられる回転フレームと、
前記回転フレームを支持する支持機構と、
前記支持機構が取り付けられた移動フレームと、
前記移動フレームを前記回転軸線の軸線方向に移動可能となるように支持する保持具本体と、を備え、
前記支持機構は、前記軸線回りに回転可能となりかつ前記軸線方向に移動可能となるように前記移動フレームに対して前記回転フレームを支持する回転移動機構であり、
前記回転移動機構は、
前記回転フレームが固定された軸部と、
前記軸線回りに回転可能となるように前記軸部を前記移動フレームに対して支持する第1ベアリングと、
前記第1ベアリングよりも前記回転フレーム側に配置され、前記軸線回りに回転可能となるように前記軸部を前記移動フレームに対して支持する第2ベアリングと、
前記第2ベアリングよりも前記回転フレーム側に配置され、前記移動フレームに対して着脱可能であると共に、前記第1ベアリング及び第2ベアリングの前記軸線方向への移動を規制する規制部材と、を有する、パッケージ保持具。 - 前記回転移動機構は、前記第1ベアリングと前記第2ベアリングとの間に配置された緩衝部材を更に有する、請求項1記載のパッケージ保持具。
- 前記緩衝部材は、樹脂により形成されている、請求項2記載のパッケージ保持具。
- 前記回転移動機構は、前記第2ベアリングと前記規制部材との間に配置された蓋部材を更に有する、請求項1〜3のいずれか一項記載のパッケージ保持具。
- 前記蓋部材は、樹脂により形成されている、請求項4記載のパッケージ保持具。
- 前記第1ベアリング、前記第2ベアリング及び前記規制部材は、前記移動フレームに設けられた凹部内に配置されており、
前記軸部は、前記規制部材に設けられた軸孔を介して前記凹部から突出しており、
前記回転フレームは、前記軸部のうち前記凹部から突出した部分に固定されている、請求項1〜5のいずれか一項記載のパッケージ保持具。 - 前記凹部は、円柱状に形成されており、
前記第1ベアリング及び前記第2ベアリングは、前記凹部に挿入可能である円柱状の外形を有し、
前記規制部材は、前記凹部の内面に設けられた切欠き部に嵌められたスナップリングである、請求項6記載のパッケージ保持具。 - 前記第2ベアリングは、ニードルベアリングである、請求項1〜7のいずれか一項記載のパッケージ保持具。
- 請求項1〜8のいずれか一項記載のパッケージ保持具と、
前記パッケージ保持具によって保持された前記パッケージに前記糸を巻き取る巻取部と、を備える、糸巻取装置。
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---|---|---|---|
JP2012129776A JP2013252939A (ja) | 2012-06-07 | 2012-06-07 | パッケージ保持具及び糸巻取装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN105883482A (zh) * | 2015-02-12 | 2016-08-24 | 村田机械株式会社 | 筒管支承装置以及纱线卷绕机 |
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2012
- 2012-06-07 JP JP2012129776A patent/JP2013252939A/ja active Pending
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CN105883482A (zh) * | 2015-02-12 | 2016-08-24 | 村田机械株式会社 | 筒管支承装置以及纱线卷绕机 |
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