JP2013252423A - 心拍出量モニター装置および心拍出量測定方法 - Google Patents
心拍出量モニター装置および心拍出量測定方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】心拍出量を低侵襲且つ連続的に測定する新たな技術を提供する。
【解決手段】心拍出量モニター装置5の処理装置100は、被検者3の頸部に貼り付け固定されて頸動脈径を計測する動脈径計測超音波プローブ12及び動脈径計測制御部114を有する。動脈径計測制御部114は、超音波エコーを解析して動脈径(DOA)を算出し、駆出時間・平均動脈圧算出部122へ出力する。駆出時間・平均動脈圧算出部122は、動脈径(DOA)の時間変化から心臓駆出時間(ET)を算出し、心拍出量を算出する。動脈径(DOA)の時間変化波形は、超音波ドップラー法による大動脈或いは心室流出路の血流速計測波形よりも明瞭で、心臓駆出時間(ET)を高い精度で自動的に算出できるようになる。
【選択図】図2
【解決手段】心拍出量モニター装置5の処理装置100は、被検者3の頸部に貼り付け固定されて頸動脈径を計測する動脈径計測超音波プローブ12及び動脈径計測制御部114を有する。動脈径計測制御部114は、超音波エコーを解析して動脈径(DOA)を算出し、駆出時間・平均動脈圧算出部122へ出力する。駆出時間・平均動脈圧算出部122は、動脈径(DOA)の時間変化から心臓駆出時間(ET)を算出し、心拍出量を算出する。動脈径(DOA)の時間変化波形は、超音波ドップラー法による大動脈或いは心室流出路の血流速計測波形よりも明瞭で、心臓駆出時間(ET)を高い精度で自動的に算出できるようになる。
【選択図】図2
Description
本発明は、心拍出量を連続的に計測する心拍出量モニター装置等に関する。
心臓のポンプとしての機能を評価する指標の一つとして、1分間当たりに心臓から拍出される流量を示す心拍出量(CO:cardiac output)が知られている。例えば、心疾患の臨床等の現場では、心電図や血圧などの生体情報とともに、患者の状況を把握するのに利用されている。
心拍出量(CO)を低侵襲に測定する技術としては様々なものが研究されており、例えば、特許文献1には、患者の上腕部の動脈下流側の手首に圧力波センサーを装着し、当該センサーで検出した橈骨動脈圧から心拍出量(CO)を一拍毎に推定し、当該推定値の時間変化の様子を横軸を時間経過としてグラフ表示する技術が開示されている。
しかしながら、医療現場において、心拍出量(CO)を測定する装置として信頼性の有る実用に耐える装置は存在していない。
そこで、医療現場では、心拍出量(CO)を得るために、心エコーを利用して上行大動脈径と当該動脈へ流出する血流速とを計測し、計測結果から算出する用手的な方法が利用されている。具体的には、図20に示すように、第1の経胸壁超音波プローブ90を胸骨左縁からアプローチさせてMモード心エコーにより胸骨長軸断面像92を得て、モニター上から大動脈断面積(CSA:cross sectional area, cm2)を計測し、これと並行して第2の経胸壁超音波プローブ94を心尖部からアプローチさせて、連続波ドップラーモードにより左室流出路の心臓収縮期における流速(V, cm/sec.)を計測する。そして、一拍当たりの流速時間積算値(VTI:velocity time integral , cm)を算出し、大動脈断面積(CSA)と一拍当たりの流速時間積算値(VTI)の積から、一回拍出量(SV:stroke volume, cm3)を算出する。この一回拍出量(SV)と別途計測された心拍数(HR, 1/min)の積を算出することで、心拍出量(CO, cm3/minまたはL/min)を求めている。
そこで、医療現場では、心拍出量(CO)を得るために、心エコーを利用して上行大動脈径と当該動脈へ流出する血流速とを計測し、計測結果から算出する用手的な方法が利用されている。具体的には、図20に示すように、第1の経胸壁超音波プローブ90を胸骨左縁からアプローチさせてMモード心エコーにより胸骨長軸断面像92を得て、モニター上から大動脈断面積(CSA:cross sectional area, cm2)を計測し、これと並行して第2の経胸壁超音波プローブ94を心尖部からアプローチさせて、連続波ドップラーモードにより左室流出路の心臓収縮期における流速(V, cm/sec.)を計測する。そして、一拍当たりの流速時間積算値(VTI:velocity time integral , cm)を算出し、大動脈断面積(CSA)と一拍当たりの流速時間積算値(VTI)の積から、一回拍出量(SV:stroke volume, cm3)を算出する。この一回拍出量(SV)と別途計測された心拍数(HR, 1/min)の積を算出することで、心拍出量(CO, cm3/minまたはL/min)を求めている。
こうした従来の計測法は用手的であり、2つの経胸壁超音波プローブ90,94を、それぞれ動脈径、流速を計測するのに適した位置及び姿勢に維持する必要がある。また、そもそも適切な位置や姿勢を見いだすにはオペレーターに熟練が要求される。よって、こうした従来の計測法は、一時的な心拍出量の計測に利用されるだけで、連続的なモニタリングに利用されることは殆ど無かった。
また、こうした従来の手法をそのまま自動化するにも問題点があった。例えば、左室流出路の流速データから自動的に流速時間積算値(VTI)を算出する問題が一例である。具体的には、連続波ドップラー法による心臓の拡張期の流速信号には、弁開閉に伴うクラッタ音などのノイズが含まれるため多くの場合、駆出の開始タイミング及び終了タイミング付近の波形が曖昧模糊となり、第2の経胸壁超音波プローブ94で計測される流速波形96から心臓駆出時間(ET)を検出することさえ難しいからである。
本発明は、こうした事情を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、心拍出量を低侵襲且つ連続的に測定する新たな技術の実現にある。
以上の課題を解決するための第1の形態は、第1のセンサー部を介して生体表面から第1の動脈あるいは心室流出路の流速を計測し、流速ピーク値を検出する流速ピーク値検出部と、第2のセンサー部を介して生体表面から第2の動脈の動脈径を計測し、該動脈径の時間変化から心臓駆出時間を算出する駆出時間算出部と、予め規定された前記第2の動脈の動脈径と前記第1の動脈の断面積との関係を用いて、前記計測された前記第2の動脈の動脈径から前記第1の動脈の断面積を推定する断面積推定部と、前記流速ピーク値検出部によって検出された流速ピーク値と、前記駆出時間算出部によって算出された心臓駆出時間と、前記断面積推定部によって推定された断面積とを用いて、一回拍出量を算出する一回拍出量算出部と、前記一回拍出量算出部により算出された一回拍出量と所与の心拍数とを用いて心拍出量を算出する心拍出量算出部と、を備えた心拍出量モニター装置である。
第2の形態は、第1のセンサー部を介して生体表面から第1の動脈あるいは心室流出路の流速を計測し、流速ピーク値を検出する流速ピーク値検出部と、第3のセンサー部を介して生体表面から触知し得る第3の動脈の動脈圧を計測し、該動脈圧の時間変化から心臓駆出時間を算出する駆出時間算出部と、予め規定された前記第3の動脈の動脈圧と前記第1の動脈の断面積との関係を用いて、前記計測された前記第3の動脈の動脈圧から前記第1の動脈の断面積を推定する断面積推定部と、前記流速ピーク値検出部によって検出された流速ピーク値と、前記駆出時間算出部によって算出された心臓駆出時間と、前記断面積推定部によって推定された断面積とを用いて、一回拍出量を算出する一回拍出量算出部と、前記一回拍出量算出部により算出された一回拍出量と所与の心拍数とを用いて心拍出量を算出する心拍出量算出部と、を備えた心拍出量モニター装置である。
また、第3の形態は、第1のセンサー部を介して生体表面から第1の動脈あるいは心室流出路の流速を計測し、流速ピーク値を検出する流速ピーク値検出部と、第2のセンサー部を介して生体表面から第2の動脈の動脈径を計測し、該動脈径と前記第1の動脈の断面積との予め規定された関係を用いて、前記第2の動脈の動脈径から前記第1の動脈の断面積を推定する断面積推定部と、第3のセンサー部を介して生体表面から触知し得る第3の動脈の動脈圧を計測し、該動脈圧の時間変化から心臓駆出時間を算出する駆出時間算出部と、前記流速ピーク値検出部によって検出された流速ピーク値と、前記駆出時間算出部によって算出された心臓駆出時間と、前記断面積推定部によって推定された断面積とを用いて、一回拍出量を算出する一回拍出量算出部と、前記一回拍出量算出部により算出された一回拍出量と所与の心拍数とを用いて心拍出量を算出する心拍出量算出部と、を備えた心拍出量モニター装置である。
第1〜第3の形態によれば、心臓駆出時間を心室流出路の流速以外から求めることができるので、流速波形に含まれるノイズ成分による影響を受けなくなり、流速時間積算値と大動脈断面積に基づく心拍出量をより正確に算出することが可能になる。この結果、低侵襲且つ連続的な心拍出量の測定を実現することが可能となる。
第4の形態は、前記第1のセンサー部が、超音波ビームを送受信するセンサーであり、前記第1のセンサー部の検出信号に基づく前記流速の経時変化波形が所定の鮮明条件を満たすこと、及び、前記流速ピーク値検出部により検出される流速ピーク値が最大となることの何れか一方又は両方を満足するように、前記第1のセンサー部による超音波ビームのフォーカシング及びスキャニングの何れか一方又は両方を制御する第1の超音波ビーム制御部を更に備えた、第1〜第3の何れかの形態の心拍出量モニター装置である。
第4の形態によれば、第1〜第3の形態の何れかと同様の効果が得られるとともに、流速ピーク値をより精度よく安定して計測することができるようになる。
第5の形態は、前記第2のセンサー部が、超音波ビームを送受信するセンサーであり、前記所定動脈の断面の長軸長と短軸長とが所定の同等条件を満たすこと、及び、当該断面が所定の真円条件を満たすことの何れか一方又は両方を満足するように、前記第2のセンサー部による超音波ビームのフォーカシング及びスキャニングの何れか一方又は両方を制御する第2の超音波ビーム制御部を更に備えた、第1又は第3の形態の心拍出量モニター装置である。
第5の形態によれば、第1又は第3の形態と同様の効果が得られるとともに、動脈径をより精度よく安定して計測することができるようになる。
第6の形態は、前記第1のセンサー部は、被検体の胸壁表面に貼付され、超音波ビームのフォーカスを3次元方向に変更可能な薄型平面状の超音波プローブである、第1〜第5の何れかの形態の心拍出量モニター装置である。
第6の形態によれば、第1〜第5の形態の何れかと同様の効果が得られるとともに、超音波プローブを固定しておける。また、超音波プローブが薄型平面状なので、貼り付けもより容易であり、被検者の姿勢変化にともなう位置ズレへの耐性も高くなる。
第7の形態は、前記心拍出量算出部により心拍出量が算出される毎に当該心拍出量を更新表示する表示制御部と、前記心拍出量算出部により算出された心拍出量が所定のアラーム条件を満たした場合に、所定の報知を行う報知制御部と、を更に備えた第1〜第6の何れかの形態の心拍出量モニター装置である。
第7の形態によれば、第1〜第6の形態と同様の効果が得られるとともに、モニター値を常に表示させることができる。更に、心拍出量に異常が見られる時には自動的に報知を開始して、注意を促すことができる。
第8の形態は、第1のセンサー部を介して生体表面から第1の動脈あるいは心室流出路の流速を計測し、第2のセンサー部を介して生体表面から第2の動脈の動脈径を計測して、心拍出量を測定する心拍出量測定方法であって、前記計測された流速に基づいて流速ピーク値を検出することと、前記計測された動脈径の時間変化から心臓駆出時間を算出することと、予め規定された前記第2の動脈の動脈径と前記第1の動脈の断面積との関係を用いて、前記計測された前記第2の動脈の動脈径から前記第1の動脈の断面積を推定することと、前記検出された流速ピーク値と、前記算出された心臓駆出時間と、前記推定された断面積とを用いて、一回拍出量を算出することと、前記算出された一回拍出量と所与の心拍数とを用いて心拍出量を算出することと、を含む心拍出量測定方法である。
第9の形態は、第1のセンサー部を介して生体表面から第1の動脈あるいは心室流出路の流速を計測し、第3のセンサー部を介して生体表面から触知し得る第3の動脈の動脈圧を計測して、心拍出量を測定する心拍出量測定方法であって、前記計測された流速に基づいて流速ピーク値を検出することと、前記計測された動脈圧の時間変化から心臓駆出時間を算出することと、予め規定された前記第3の動脈の動脈圧と前記第1の動脈の断面積との関係を用いて、前記計測された前記第3の動脈の動脈圧から前記第1の動脈の断面積を推定することと、前記検出された流速ピーク値と、前記算出された心臓駆出時間と、前記推定された断面積とを用いて、一回拍出量を算出することと、前記算出された一回拍出量と所与の心拍数とを用いて心拍出量を算出することと、を含む心拍出量測定方法である。
第10の形態は、第1のセンサー部を介して生体表面から第1の動脈あるいは心室流出路の流速を計測し、第2のセンサー部を介して生体表面から第2の動脈の動脈径を計測し、第3のセンサー部を介して生体表面から触知し得る第3の動脈の動脈圧を計測して、心拍出量を測定する心拍出量測定方法であって、前記計測された流速に基づいて流速ピーク値を検出することと、予め規定された前記第2の動脈の動脈径と前記第1の動脈の断面積との関係を用いて、前記計測された前記第2の動脈の動脈径から前記第1の動脈の断面積を推定することと、前記計測された動脈圧の時間変化から心臓駆出時間を算出することと、前記検出された流速ピーク値と、前記算出された心臓駆出時間と、前記推定された断面積とを用いて、一回拍出量を算出することと、前記算出された一回拍出量と所与の心拍数とを用いて心拍出量を算出することと、を含む心拍出量測定方法である。
第8〜第10の形態によれば、第1〜第3の形態と同様の効果が得る心拍出量測定方法を実現できる。
これらに関しては、第11の形態として、前記断面積を推定することは、次の式(1)を用いて断面積を推定することを含み、
断面積=A×DOA2+B×DOA+C ・・・式(1)
(但し、DOAは前記第2のセンサー部の検出信号が示す前記第2の動脈の動脈径であり、A、B及びCは予め設定される定数である)
前記一回拍出量を算出することは、次の式(2)を用いて一回拍出量を算出することを含む、
一回拍出量=(Vpeak×ET/2)×CSA ・・・式(2)
(但し、Vpeakは前記検出された流速ピーク値、ETは前記算出された心臓駆出時間、CSAは前記推定された断面積である)第8又は第10の形態の心拍出量測定方法を構成してもよい。
断面積=A×DOA2+B×DOA+C ・・・式(1)
(但し、DOAは前記第2のセンサー部の検出信号が示す前記第2の動脈の動脈径であり、A、B及びCは予め設定される定数である)
前記一回拍出量を算出することは、次の式(2)を用いて一回拍出量を算出することを含む、
一回拍出量=(Vpeak×ET/2)×CSA ・・・式(2)
(但し、Vpeakは前記検出された流速ピーク値、ETは前記算出された心臓駆出時間、CSAは前記推定された断面積である)第8又は第10の形態の心拍出量測定方法を構成してもよい。
或いは、第12の形態として、前記断面積を推定することは、次の式(3)を用いて断面積を推定することを含み、
断面積=E×{0.5+(1/π)×arctan[(AP−F)/G]} ・・・式(3)
(但し、arctanは逆正接関数であり、APは前記第3のセンサー部の検出信号が示す前記第3の動脈の動脈圧であり、E、F及びGは予め設定される定数である)
前記一回拍出量を算出することは、次の式(4)を用いて一回拍出量を算出することを含む、
一回拍出量=(Vpeak×ET/2)×CSA ・・・式(4)
(但し、Vpeakは前記検出された流速ピーク値、ETは前記算出された心臓駆出時間、CSAは前記推定された断面積である)第9の形態の心拍出量測定方法を構成してもよい。
断面積=E×{0.5+(1/π)×arctan[(AP−F)/G]} ・・・式(3)
(但し、arctanは逆正接関数であり、APは前記第3のセンサー部の検出信号が示す前記第3の動脈の動脈圧であり、E、F及びGは予め設定される定数である)
前記一回拍出量を算出することは、次の式(4)を用いて一回拍出量を算出することを含む、
一回拍出量=(Vpeak×ET/2)×CSA ・・・式(4)
(但し、Vpeakは前記検出された流速ピーク値、ETは前記算出された心臓駆出時間、CSAは前記推定された断面積である)第9の形態の心拍出量測定方法を構成してもよい。
〔第1実施形態〕
本発明を適用した第1実施形態について説明する。
図1は、本実施形態における心拍出量モニター装置5のシステム構成例を示す図である。本実施形態の心拍出量モニター装置5は、
(1)被検体である被検者3の胸部体表面に取り付けられる電極6を通して得られた心臓の電気現象の時間的変位を表す所謂「心電波形(ECG波形)」を連続的に生成して出力する心電図モジュール8と、
(2)被検者3の生体表面から第1の動脈あるいは心室流出路の流速を計測する第1のセンサー部である経胸壁超音波プローブ10と、
(3)被検者3の生体表面から第2の動脈の動脈径を計測する第2のセンサー部である動脈径計測超音波プローブ12と、
(4)心電図モジュール8、経胸壁超音波プローブ10及び動脈径計測超音波プローブ12による各種測定データに基づいて心拍出量を連続的に算出し出力する処理装置100と、
(5)ビデオモニター20と、
(6)キーボード22と、
を備える。
本発明を適用した第1実施形態について説明する。
図1は、本実施形態における心拍出量モニター装置5のシステム構成例を示す図である。本実施形態の心拍出量モニター装置5は、
(1)被検体である被検者3の胸部体表面に取り付けられる電極6を通して得られた心臓の電気現象の時間的変位を表す所謂「心電波形(ECG波形)」を連続的に生成して出力する心電図モジュール8と、
(2)被検者3の生体表面から第1の動脈あるいは心室流出路の流速を計測する第1のセンサー部である経胸壁超音波プローブ10と、
(3)被検者3の生体表面から第2の動脈の動脈径を計測する第2のセンサー部である動脈径計測超音波プローブ12と、
(4)心電図モジュール8、経胸壁超音波プローブ10及び動脈径計測超音波プローブ12による各種測定データに基づいて心拍出量を連続的に算出し出力する処理装置100と、
(5)ビデオモニター20と、
(6)キーボード22と、
を備える。
経胸壁超音波プローブ10は、連続波ドップラー法による超音波計測が可能なプローブであって、計測用の超音波を発生・放射し、被検者3からの反射波(超音波エコー)を受けて電気信号に変換する薄膜圧電ダイヤフラム型の超音波トランスデューサーを搭載し、被検者3の胸部等に貼り付け可能な薄型平面状のパッドタイプ超音波プローブである。本実施形態では、例えば、上行大動脈又は当該動脈へ拍出される心室流出路の血流速を計測するのに適当な位置が選択され、被検者3の左胸部表面に貼り付け固定される。
動脈径計測超音波プローブ12は、計測用の超音波を発生・放射し、被検者3からの反射波(超音波エコー)を受けて電気信号に変換する薄膜圧電ダイヤフラム型の超音波トランスデューサーを搭載し、被検者3の頚部等に貼り付け可能な薄型平面状のパッドタイプ超音波プローブである。本実施形態では、例えば被検者3の頸部に貼り付け固定される。尚、当該超音波プローブの固定位置は、頸動脈に限らず、他の動脈でも良い。
経胸壁超音波プローブ10及び動脈径計測超音波プローブ12を、貼り付け可能な薄型平板状のパッドタイプとしたことで、従来の経胸壁超音波プローブのように、モニタリングの間オペレーターが超音波プローブの位置を調整しながら持ち続ける必要も無く、また位置ズレを防止・修正するアームなどの補助機器も必要としないので、連続的に心拍出量を計測するのに好適である。
ビデオモニター20は、画像表示装置であって、フラットパネルディスプレイ、タッチパネルディスプレイにより実現される。適宜、スピーカーを内蔵するとしても良い。
キーボード22は、オペレーターが各種操作を入力するための手段である。図1の例では、キーボード22はスイングアームで揺動自在に支持されており、必要なときに手前に起こして使用する形態であるが、処理装置100と一体の構成や、ビデオモニター20をタッチパネルとすることでこれを兼ねる構成としても良い。マウスやトラックパッドなどその他の操作入力デバイスを追加することもできる。
処理装置100は、CPU(central processing unit)やGPU(graphics processing unit)、DSP(digital signal processor)などの各種マイクロプロセッサー、A
SIC(application specific integrated circuit)や電子回路、VRAMやRAM,ROM等の各種ICメモリーやハードディスクなどの情報記憶媒体、外部からのデータ送受を実現するインタフェースICや接続端子、電源回路などにより実現される。
SIC(application specific integrated circuit)や電子回路、VRAMやRAM,ROM等の各種ICメモリーやハードディスクなどの情報記憶媒体、外部からのデータ送受を実現するインタフェースICや接続端子、電源回路などにより実現される。
そして、それらの一部は、経胸壁超音波プローブ10による超音波の送信・受信を制御するとともに受信した超音波エコーから流速値を算出する流速計測モジュール102を構成する。また、動脈径計測超音波プローブ12による超音波の送信・受信を制御するとともに受信した超音波エコーから動脈径を算出する動脈径計測モジュール104を構成する。
処理装置100は、所定のプログラムに従って演算処理して心拍出量(CO)を算出し、算出結果をビデオモニター20に逐次更新表示させる制御をする。すなわち、処理装置100と、ビデオモニター20と、キーボード22は、心拍出量(CO)を連続的にモニターする基幹部となるコンピューターを構成する。
尚、図1中の電極6の数や位置は簡略化されており必ずしも実際の形態を示しているわけではない。また、処理装置100には、外部コンピューターとデータ通信するための通信装置、着脱型の情報記憶媒体にデータを読み書きする装置等を適宜搭載することができる。
[機能ブロック図の説明]
図2は、本実施形態における機能構成例を示す機能ブロック図である。
処理装置100は、心拍数算出部110と、流速計測制御部112と、動脈径計測制御部114と、流速ピーク値検出部120と、駆出時間・平均動脈圧算出部122と、断面積推定部124と、心拍出量算出部130と、表示制御部140と、報知制御部142と、記憶部150とを備える。
図2は、本実施形態における機能構成例を示す機能ブロック図である。
処理装置100は、心拍数算出部110と、流速計測制御部112と、動脈径計測制御部114と、流速ピーク値検出部120と、駆出時間・平均動脈圧算出部122と、断面積推定部124と、心拍出量算出部130と、表示制御部140と、報知制御部142と、記憶部150とを備える。
心拍数算出部110は、心電図モジュール8から出力される心電波形データのQRS波のピーク間の時間を計時して、心拍数(HR:heart rate)を算出する。当該機能部は、DSPやASICなどの電子回路により実現されるとしても良いし、CPU等による演算処理により実現するとしても良い。尚、心電図モジュール8に当該算出回路を内臓させ、心電図モジュール8が心電波形データとともに心拍数を出力する構成を採用してもよい。
流速計測制御部112は、上行大動脈または当該動脈へ拍出される心室流出路における流量計測の制御を行う。具体的には、連続ドップラー法により実現する為の超音波の発信・受信制御を行い、超音波エコー信号をフィルター処理、A/D変換、周波数解析等を行って流速(V)を算出する。適宜、超音波ビームのフォーミングやスキャニング等の制御を含むとしても良い。図1の流速計測モジュール102がこれに該当する。
流速ピーク値検出部120は、例えば図3に示すように、流速計測制御部112から出力される連続ドップラー法により計測された流速データ30から一心周期における血流速のピーク値(Vpeak:例えば、図示された波形中の白丸点で示す位置の値)を検出し、心拍出量算出部130へ逐次出力する。流速ピーク値の検出手法は、時系列データからピーク値を検出する公知技術を利用可能である。当該検出部は、LSIやASICなどの電子回路により実現されるとしても良いし、CPU等による演算処理により実現するとしても良い。
動脈径計測制御部114は、動脈径(本実施形態では頸動脈)の径を超音波で計測する制御をし、超音波エコー信号をフィルター処理、A/D変換、周波数解析等を行って動脈径(DOA:diameter of the artery)を算出する。適宜、超音波ビームのフォーミングやスキャニング等の制御を含むとしても良い。図1の動脈径計測モジュール104がこれに該当する。当該検出部は、LSIやASICなどの電子回路により実現されるとしても良いし、CPU等による演算処理により実現するとしても良い。
駆出時間・平均動脈圧算出部122は、動脈径計測制御部114から時系列に出力される動脈径(DOA)から、心臓駆出時間(ET:ejection time)と、平均動脈圧(MAP:mean arterial blood pressure)を算出し、心臓駆出時間(ET)のデータを心拍出量算出部130へ出力し、平均動脈圧(MAP)のデータを断面積推定部124へ出力する。当該検出部は、LSIやASICなどの電子回路により実現されるとしても良いし、CPU等による演算処理により実現するとしても良い。
具体的には、駆出時間・平均動脈圧算出部122は、例えば図4に示すように、頸動脈径波形40の立ち上がり(Dus)と切痕(Ddn)とを検出し、立ち上がり(Dus)と切痕(Ddn)との時間間隔から心臓駆出時間(ET)を算出する。そして、公知の非線形関数46に基づいて算出される動脈圧を、算出した心臓駆出時間(ET)だけ積算・平均して平均動脈圧(MAP)を算出する。そして、算出した心臓駆出時間(ET)を心拍出量算出部130へ出力し、平均動脈圧(MAP)を断面積推定部124へ出力する。頸動脈径波形40の立ち上がり(Dus)及び切痕(Ddn)の検出は、公知技術を適宜利用して実現できる。例えば、心電図における立ち上がり及び切痕の検出技術を利用できる。
上行大動脈または当該動脈へ拍出される心室流出路の流速を超音波ドップラー法により得た流速データ30(図3参照)には、心臓の拡張期の流速信号や弁開閉に伴うクラッタ音などのノイズが含まれるため、多くの場合駆出時間開始タイミング及び終了タイミング付近の波形は曖昧模糊となり、流速データ30から心臓駆出時間(ET)を検出することは難しいとされる。しかし、頸動脈の動脈径(DOA)にから得られる波形にはノイズが少ないので、波形の立ち上がり(Dus)及び切痕(Ddn)が明瞭となり、高い精度での自動検出が可能である。
断面積推定部124は、大動脈断面積(CSA:cross sectional area)を推定して心拍出量算出部130へ出力する。当該推定部は、LSIやASICなどの電子回路により実現されるとしても良いし、CPU等による演算処理により実現するとしても良い。
本実施形態では、図5に示すように、以下の式(A)で示される逆正接関数arctanを用いて算出される(Journal of Applied Physiology,May 1, 1993,vol.74,no.5,pp.2566)。
CSA=CSAmax・[ 0.5+(1/π)・arctan{(MAP−P0)/P1}] ・・・式(A)
CSA=CSAmax・[ 0.5+(1/π)・arctan{(MAP−P0)/P1}] ・・・式(A)
尚、式中のパラメーターであるCSAmax、P0、P1は、被検者3の年齢及び性別から推定される値である。予め年齢・性別の組み合わせ別にこれらのパラメーター値を対応づけて格納するCSAパラメーターTBL(テーブル)156が記憶部150に記憶されており、別途、キーボード22から入力される被検者3の年齢及び性別を元に当該テーブルデータからCSAmax、P0、P1が参照される。
図2に戻り、心拍出量算出部130は、一回拍出量算出部132を含む。一回拍出量算出部132は、一心周期の流速ピーク値(Vpeak)と、心臓駆出時間(ET)と、大動脈断面積(CSA)とから、一回拍出量(SV:stroke volume)を算出する。そして、心拍出量算出部130は、一回拍出量(SV)と心拍数(HR)との積から心拍出量(CO)を算出する。
具体的には、図6に示すように、心拍出量(CO)は、次式(B)によって一回拍出量(SV:stroke volume)と心拍数(HR)の積として求められる。
CO=HR×SV ・・・式(B)
CO=HR×SV ・・・式(B)
そして、一回拍出量(SV)は、次式(C)によって大動脈断面積(CSA)と心臓収縮期における流速の一拍当たりの流速時間積分値(VTI:velocity time integral)の積として求めることが可能である。
SV=CSA×VTI ・・・式(C)
SV=CSA×VTI ・・・式(C)
そして、一拍当たりの流速時間積算値(VTI)は、疑似的に血流速の三角形の一山分の面積と見なして、一拍当たりの流速ピーク値(Vpeak)を三角形の高さ、心臓駆出時間(ET)を三角形の底辺とした次式(D)にて求める(Donnerstein et al.,「Simplified method for estimation of Doppler cardiac output in the great arteries」,The American Journal of Cardiology,July 1988,62 (1),pp. 155-156)。
VTI=Vpeak×ET/2 ・・・式(D)
VTI=Vpeak×ET/2 ・・・式(D)
よって、心拍出量算出部130は、次式(E)にて心拍出量(CO)を算出することができる。
CO=HR×(Vpeak×ET/2)×CSA ・・・式(E)
CO=HR×(Vpeak×ET/2)×CSA ・・・式(E)
図2に戻り、表示制御部140は、GPUやVRAMを搭載した所謂「グラフィックボード」や、ASICなどの電子回路等のハードウェア、或いはCPU等による演算処理により実現され、心拍出量(CO)が算出される毎に当該心拍出量をビデオモニター20に更新表示させるように表示制御をする。具体的には、心拍出量(CO)の数値表示又は時系列グラフ表示するための画像データを生成するとともに、当該画像データをビデオモニター20に表示させるための映像信号を生成しビデオモニター20へ出力する。尚、表示制御部140は、心電図波形、心拍数(HR)、心拍出血流の流速波形など、その他の情報の表示制御を兼ねる構成としても良い。
報知制御部142は、電子回路等のハードウェア或いはCPU等による演算処理により実現され、算出された心拍出量(CO)が所定のアラーム条件を満たした場合にビデオモニター20にて所定の報知をするように制御する。アラート条件は、心拍出量(CO)の閾値や変化率などで適宜設定可能である。アラート条件は、固定値としても良いし、モニタリングの初期作業としてキーボード22で任意の値を設定する構成としても良い。
記憶部150は、ICメモリーや、ハードディスクなどの情報記憶媒体により実現される。そして、システムプログラム152と、モニタープログラム154と、CSAパラメーターTBL156とを記憶する。システムプログラム152は、処理装置100をコンピューターとして機能させるための基本プログラムである。システムプログラム152を実行した状態で、モニタープログラム154を実行することにより、処理装置100が有する各機能部を演算処理により実現することができる。
尚、記憶部150は、各機能部共有のデータ記憶領域として機能するので、処理装置100内で実行される演算処理に必要なフラグや、計時カウンター値、各種計測データ、各種算出値や推定値(例えば、心拍数(HR)、流速ピーク値(Vpeak)、心臓駆出時間(ET)の開始タイミングを示すシステム時刻及び終了タイミングを示すシステム時刻、平均動脈圧(MAP)、大動脈断面積(CSA))、被検者の性別及び年齢などの心拍出量算出に関連する各種パラメーター値を格納する心拍出量算出関連データ158、などを適宜記憶することができるものとする。
図7は、心拍出量モニター装置5の処理の流れを説明するためのフローチャートである。尚、モニタリングの為の準備として、オペレーターが電極6と、経胸壁超音波プローブ10と、動脈径計測超音波プローブ12とを被検者3に装着し、それぞれ所定のモジュールに接続する作業を行うこととする。
心拍出量モニター装置5は、被検者の性別及び年齢の入力に関する処理を実行する(ステップS6)。具体的には、例えば、ビデオモニター20に所定の入力画面を表示させ、オペレーターにキーボード22から被検者3の性別及び年齢を入力するように促す。入力された性別及び年齢のデータは、心拍出量算出関連データ158の一部として、記憶部150に記憶され、断面積推定部124により参照可能となる。
心拍出量モニター装置5では、心電図モジュール8による心拍数(HR)の連続的な計測と、流速計測モジュール102による流速の連続的な計測と、動脈径計測モジュール104による連続的な動脈径の計測とを開始する(ステップS10)。この時、各計測データを時系列に記憶部150に記憶するとしても良い。
次いで、心拍出量モニター装置5は、それらの計測データを元に心拍数(HR)の算出を開始し(ステップS12)、流速ピーク値(Vpeak)の検出を開始し(ステップS14)、心臓駆出時間(ET)と平均動脈圧(MAP)の算出を開始し(ステップS16)、大動脈断面積(CSA)の推定を開始する(ステップS18)。これらの値は、計測時刻と対応付けて記憶部150の心拍出量算出関連データ158に時系列に記憶するとしても良い。そして、計測データや算出値等の各種パラメーター値のうち適当な情報を数値や時系列波形の形でビデオモニター20に表示させる制御を開始する(ステップS20)。つまり、モニタリングが開始される。
モニタリングか開始され、心臓駆出時間(ET)が更新されたならば(ステップS30のYES)、心拍出量モニター装置5は一回拍出量(SV)を算出し(ステップS32)、更にそれに最新の心拍数(HR)を乗算して心拍出量(CO)を算出する(ステップS34)。これらの値は、計測時刻と対応付けて記憶部150に時系列に記憶するとしても良い。そして、新たな心拍出量(CO)が求められたならば、心拍出量モニター装置5は、更新された心拍出量(CO)をビデオモニター20に表示させる(ステップS36)。
そして、もしも心拍出量(CO)が所定のアラーム条件を満たした場合には(ステップS40のYES)、心拍出量モニター装置5は報知制御を行い、例えばビデオモニター20に警告を表示する(ステップS42)。
以降、心拍出量モニター装置5は、モニタリングが継続されている間、所定の計測周期でステップS30〜S42を繰り返し実行する。
本実施形態によれば、心拍出量モニター装置5は、低侵襲でありながら、精度良く心拍出量を連続してモニターすることができる。
尚、本実施形態では、大動脈断面積(CSA)の算出に係る「CSAmax」をCSAパラメーターTBL156から参照する構成としているが、モニタリング開始前に別途計測した値に基づいた値を、年齢・性別とともに入力・設定する構成も可能である。
具体的には、モニタリング開始前に、従来の計測手法により大動脈断面積(CSA)を計測するとともに血圧を計測する。そして、式(A)の左辺へ当該計測した大動脈断面積(CSA)を代入する一方、右辺の平均血圧(MAP)に当該計測した血圧を代入するとともに被検者3の年齢・性別から知られるP1,P0を代入して「CSAmax」を算出する。そして、この算出した「CSAmax」を、ステップS6にて被検者の年齢・性別と同様に入力する。入力された「CSAmax」は、心拍出量算出関連データ158の一部として記憶部150に記憶されることとする。そして、モニタリング開始後、断面積推定部124はCSAパラメーターTBL156から被検者3の年齢・性別に対応するP1,P0を参照し、心拍出量算出関連データ158から「CSAmax」を参照して、式(A)で大動脈断面積(CSA)を算出する構成とするとよい。
具体的には、モニタリング開始前に、従来の計測手法により大動脈断面積(CSA)を計測するとともに血圧を計測する。そして、式(A)の左辺へ当該計測した大動脈断面積(CSA)を代入する一方、右辺の平均血圧(MAP)に当該計測した血圧を代入するとともに被検者3の年齢・性別から知られるP1,P0を代入して「CSAmax」を算出する。そして、この算出した「CSAmax」を、ステップS6にて被検者の年齢・性別と同様に入力する。入力された「CSAmax」は、心拍出量算出関連データ158の一部として記憶部150に記憶されることとする。そして、モニタリング開始後、断面積推定部124はCSAパラメーターTBL156から被検者3の年齢・性別に対応するP1,P0を参照し、心拍出量算出関連データ158から「CSAmax」を参照して、式(A)で大動脈断面積(CSA)を算出する構成とするとよい。
〔第2実施形態〕
次に、本発明を適用した第2実施形態について説明する。本実施形態は、基本的には第1実施形態と同様に構成されるが、大動脈断面積(CSA)を動脈径の計測から直接的に求める点が異なる。尚、ここでは第1実施形態との差異について主に述べることとし、第1実施形態と同様の構成要素については同じ符号を付与し詳細な説明は省略することとする。
次に、本発明を適用した第2実施形態について説明する。本実施形態は、基本的には第1実施形態と同様に構成されるが、大動脈断面積(CSA)を動脈径の計測から直接的に求める点が異なる。尚、ここでは第1実施形態との差異について主に述べることとし、第1実施形態と同様の構成要素については同じ符号を付与し詳細な説明は省略することとする。
図8は、本実施形態における心拍出量モニター装置5Bの機能構成例を示す機能ブロック図である。心拍出量モニター装置5Bの処理装置100Bは、第1実施形態の駆出時間・平均動脈圧算出部122に代えて駆出時間算出部123を有する。
駆出時間算出部123は、動脈径計測制御部114から時系列に出力される頸動脈径DOA)から心臓駆出時間(ET)を算出し、心臓駆出時間(ET)のデータを心拍出量算出部130へ出力する。また、その過程で求めた頸動脈径波形40の立ち上がり(Dus)から切痕(Ddn)までの動脈径時系列データを、本実施形態の断面積推定部124Bへ出力する。
そして、本実施形態の断面積推定部124Bは、例えば図9に示すように、頸動脈径波形40の立ち上がり(Dus)と切痕(Ddn)の間の大動脈断面積(CSA)を非線形関数48に基づく次式(G)にて求めて、心臓駆出時間(ET)の分だけ積算平均し、心臓駆出時間(ET)の間の大動脈断面積(CSA)として心拍出量算出部130へ出力する。
CSA=A×DOA2+B×DOA+C ・・・式(G)
但し、A,B,Cは所定の定数であり、例えばプログラム内にて予め設定されているとしても良いし、参照可能なように記憶部150に予め記憶しておくとしてもよい。出願人による実験結果からは、例えば、A=4.8、B=−41.3、C=89.7の組み合わせが利用可能である。なお、これらの係数の組み合わせは別途実験により決めるとしても良い。ここで用いられる大動脈断面積(CSA)は心臓駆出時間(ET)の間の積分平均を用いることができる。
CSA=A×DOA2+B×DOA+C ・・・式(G)
但し、A,B,Cは所定の定数であり、例えばプログラム内にて予め設定されているとしても良いし、参照可能なように記憶部150に予め記憶しておくとしてもよい。出願人による実験結果からは、例えば、A=4.8、B=−41.3、C=89.7の組み合わせが利用可能である。なお、これらの係数の組み合わせは別途実験により決めるとしても良い。ここで用いられる大動脈断面積(CSA)は心臓駆出時間(ET)の間の積分平均を用いることができる。
心拍出量モニター装置5Bの処理の流れは基本的には第1実施形態と同様である。但し、被検者3の性別及び年齢の入力に係るステップは省略できる。よって、本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果が得られる。尚、第1実施形態にて適用される構成要素の追加・変更・省略・置換は本実施形態においても同様に適用できる。
〔第3実施形態〕
次に、本発明を適用した第3実施形態について説明する。本実施形態は、基本的には第1実施形態と同様に構成されるが、心臓駆出時間(ET)と平均動脈圧(MAP)を生体表面から触知し得る第3の動脈の動脈圧から求める点が異なる。そして、大動脈断面積(CSA)を第3の動脈の動脈圧から推定する点が異なる。尚、ここでは第1実施形態との差異について主に述べることとし、第1実施形態と同様の構成要素については同じ符号を付与し詳細な説明は省略することとする。
次に、本発明を適用した第3実施形態について説明する。本実施形態は、基本的には第1実施形態と同様に構成されるが、心臓駆出時間(ET)と平均動脈圧(MAP)を生体表面から触知し得る第3の動脈の動脈圧から求める点が異なる。そして、大動脈断面積(CSA)を第3の動脈の動脈圧から推定する点が異なる。尚、ここでは第1実施形態との差異について主に述べることとし、第1実施形態と同様の構成要素については同じ符号を付与し詳細な説明は省略することとする。
図10は、本実施形態における心拍出量モニター装置5Cのシステム構成例を示す図である。心拍出量モニター装置5Cは、
(1)被検者3の胸部体表面に取り付けられる電極6を通して得られた心臓の電気現象の時間的変位を表す所謂「心電波形(ECG波形)」を連続的に生成して出力する心電図モジュール8と、
(2)被検者3の生体表面から第1の動脈または当該動脈へ拍出される心室流出路の流速を計測する第1のセンサー部である経胸壁超音波プローブ10と、
(3)被検者3の生体表面から触知し得る第3の動脈の動脈圧を計測する第3のセンサー部である末梢動脈圧計測プローブ14と、
(4)心電図モジュール8、経胸壁超音波プローブ10及び末梢動脈圧計測プローブ14による各種測定データに基づいて心拍出量を連続的に算出して出力する処理装置100Cと、
(5)ビデオモニター20と、
(6)キーボード22と、
を備える。
(1)被検者3の胸部体表面に取り付けられる電極6を通して得られた心臓の電気現象の時間的変位を表す所謂「心電波形(ECG波形)」を連続的に生成して出力する心電図モジュール8と、
(2)被検者3の生体表面から第1の動脈または当該動脈へ拍出される心室流出路の流速を計測する第1のセンサー部である経胸壁超音波プローブ10と、
(3)被検者3の生体表面から触知し得る第3の動脈の動脈圧を計測する第3のセンサー部である末梢動脈圧計測プローブ14と、
(4)心電図モジュール8、経胸壁超音波プローブ10及び末梢動脈圧計測プローブ14による各種測定データに基づいて心拍出量を連続的に算出して出力する処理装置100Cと、
(5)ビデオモニター20と、
(6)キーボード22と、
を備える。
そして、処理装置100Cは、第1実施形態の動脈径計測モジュール104に代えて、末梢動脈圧計測プローブ14により末梢動脈の動脈圧を計測する末梢動脈圧計測モジュール106を備える。
末梢動脈圧計測プローブ14は、既知の歪センサーなどの技術により、被検者3の橈骨動脈に挿入されて橈骨動脈血圧を測定するセンサーである。
図11は、本実施形態における機能構成例を示す機能ブロック図である。本実施形態の処理装置100Cは、第1実施形態の動脈径計測制御部114に代えて、動脈圧計測制御部116を備える。
動脈圧計測制御部116は、歪センサーが出力する電気信号から動脈圧(P)を導出する。すなわち、血圧導出部として機能する。図10の末梢動脈圧計測モジュール106がこれに該当する。
動脈圧計測制御部116は、歪センサーが出力する電気信号から動脈圧(P)を導出する。すなわち、血圧導出部として機能する。図10の末梢動脈圧計測モジュール106がこれに該当する。
駆出時間・平均動脈圧算出部122Cは、動脈圧計測制御部116から時系列に出力される末梢動脈の血圧データから、心臓駆出時間(ET)と平均動脈圧(MAP)とを算出し、心臓駆出時間(ET)のデータを心拍出量算出部130へ出力するとともに、平均動脈圧(MAP)のデータを断面積推定部124へ出力する。
具体的には、駆出時間・平均動脈圧算出部122Cは、例えば図12に示すように、動脈圧計測制御部116から時系列に出力される末梢動脈の血圧データ42の立ち上がり(Pus)と切痕(Pdn)とを検出し、立ち上がり(Pus)〜切痕(Pdn)間の時間経過を計時し、これを心臓駆出時間(ET)とする。
超音波ドップラー法により計測された大動脈への心室流出路の流速データ30(図3参照)には、心臓の拡張期の流速信号や弁開閉に伴うクラッタ音などのノイズが含まれるため、多くの場合駆出時間開始タイミング及び終了タイミング付近の波形は曖昧模糊となり、流速データ30から心臓駆出時間(ET)を自動的に検出することは難しいとされる。しかし、末梢動脈波形には比較的ノイズが少ないので、末梢動脈圧波形の立ち上がり(Pus)や切痕(Pdn)を自動的に検出可能である。結果、大動脈への心室流出路の流速データ30から求めるよりも心臓駆出時間(ET)を正確に検出できる。そして、平均動脈圧(MAP)は、心臓駆出時間(ET)の期間中の動脈血圧の平均値として求められる。
超音波ドップラー法により計測された大動脈への心室流出路の流速データ30(図3参照)には、心臓の拡張期の流速信号や弁開閉に伴うクラッタ音などのノイズが含まれるため、多くの場合駆出時間開始タイミング及び終了タイミング付近の波形は曖昧模糊となり、流速データ30から心臓駆出時間(ET)を自動的に検出することは難しいとされる。しかし、末梢動脈波形には比較的ノイズが少ないので、末梢動脈圧波形の立ち上がり(Pus)や切痕(Pdn)を自動的に検出可能である。結果、大動脈への心室流出路の流速データ30から求めるよりも心臓駆出時間(ET)を正確に検出できる。そして、平均動脈圧(MAP)は、心臓駆出時間(ET)の期間中の動脈血圧の平均値として求められる。
心拍出量モニター装置5Cの処理の流れは基本的には第1実施形態と同様である。よって、本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果が得られる。尚、第1実施形態にて適用される構成要素の追加・変更・省略・置換は本実施形態においても同様に適用できる。
〔第4実施形態〕
次に、本発明を適用した第4実施形態について説明する。本実施形態は、基本的には第2実施形態と同様に構成されるが、大動脈断面積(CSA)を動脈径に基づいて推定する一方で、第3実施形態にならって心臓駆出時間(ET)を第3の動脈の動脈圧から求める点が異なる。尚、ここでは第2実施形態との差異について主に述べることとし、第2実施形態と同様の構成要素については同じ符合を付与し詳細な説明は省略することとする。
次に、本発明を適用した第4実施形態について説明する。本実施形態は、基本的には第2実施形態と同様に構成されるが、大動脈断面積(CSA)を動脈径に基づいて推定する一方で、第3実施形態にならって心臓駆出時間(ET)を第3の動脈の動脈圧から求める点が異なる。尚、ここでは第2実施形態との差異について主に述べることとし、第2実施形態と同様の構成要素については同じ符合を付与し詳細な説明は省略することとする。
図13は、本実施形態における心拍出量モニター装置5Dのシステム構成例を示す図である。心拍出量モニター装置5Dは、
(1)被検者3の胸部体表面に取り付けられる電極6を通して得られた心臓の電気現象の時間的変位を表す所謂「心電波形(ECG波形)」を連続的に生成して出力する心電図モジュール8と、
(2)被検者3の生体表面から第1の動脈または当該動脈へ拍出される心室流出路の流速を計測する第1のセンサー部である経胸壁超音波プローブ10と、
(3)被検者3の生体表面から第2の動脈の動脈径を計測する第2のセンサー部である動脈径計測超音波プローブ12と、
(4)第3の動脈の動脈圧を計測する第3のセンサー部である末梢動脈圧計測プローブ14と、
(5)心電図モジュール8、経胸壁超音波プローブ10、動脈径計測超音波プローブ12および末梢動脈圧計測プローブ14による各種測定データに基づいて心拍出量を連続的に算出し出力する処理装置100Dと、
(6)ビデオモニター20と、
(7)キーボード22と、
を備える。
(1)被検者3の胸部体表面に取り付けられる電極6を通して得られた心臓の電気現象の時間的変位を表す所謂「心電波形(ECG波形)」を連続的に生成して出力する心電図モジュール8と、
(2)被検者3の生体表面から第1の動脈または当該動脈へ拍出される心室流出路の流速を計測する第1のセンサー部である経胸壁超音波プローブ10と、
(3)被検者3の生体表面から第2の動脈の動脈径を計測する第2のセンサー部である動脈径計測超音波プローブ12と、
(4)第3の動脈の動脈圧を計測する第3のセンサー部である末梢動脈圧計測プローブ14と、
(5)心電図モジュール8、経胸壁超音波プローブ10、動脈径計測超音波プローブ12および末梢動脈圧計測プローブ14による各種測定データに基づいて心拍出量を連続的に算出し出力する処理装置100Dと、
(6)ビデオモニター20と、
(7)キーボード22と、
を備える。
そして、処理装置100Dは、第1実施形態の流速計測モジュール102と、第2実施形態の動脈径計測モジュール104と、第3実施形態の末梢動脈圧計測モジュール106とを備える。
図14は、本実施形態における機能構成例を示す機能ブロック図である。本実施形態の処理装置100Dは、心拍数算出部110と、流速計測制御部112と、動脈径計測制御部114と、動脈圧計測制御部116と、を備える。そして、動脈圧計測制御部116は動脈圧(P)を駆出時間算出部123Dへ出力する。
駆出時間算出部123Dは、第3実施形態の駆出時間・平均動脈圧算出部122Cと同様にして、末梢動脈圧計測プローブ14による検出信号の時間変化から心臓駆出時間(ET)を算出し心拍出量算出部130へ出力するとともに、第3実施形態の駆出時間・平均動脈圧算出部122Cと同様にして、心臓駆出時間(ET)を算出する過程で求めた頸動脈径波形40の立ち上がり時動脈圧(Pus)と切痕時動脈圧(Pdn)とを断面積推定部124Bへ出力する。
そして、断面積推定部124Bは、頸動脈径波形40の立ち上がり時動脈圧(Pus)に相当する動脈径Dusと切痕時動脈圧(Pdn)に相当する動脈径Ddnの間の大動脈断面積(CSA)を非線形関数48(図9参照)に基づいて算出し、心臓駆出時間(ET)の分だけ積算平均して心臓駆出時間(ET)の間の大動脈断面積(CSA)として心拍出量算出部130へ出力する。
心拍出量モニター装置5Dの処理の流れは基本的には第2実施形態と同様である。つまりは、第1実施形態と同様である。よって、本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果が得られる。尚、第1実施形態にて適用される構成要素の追加・変更・省略・置換は本実施形態においても同様に適用できる。
〔心拍出量測定の試験結果〕
図15〜図16は、第3実施形態の心拍出量モニター装置5Cによる心拍出量測定の試験結果を示すグラフである。試験は、犬8頭それぞれの上行大動脈に大動脈流量プローブを直接植え込むとともに、心電計用の電極6、経胸壁超音波プローブ10並びに末梢動脈圧計測プローブ14を取り付け、強心剤等により血行動態を大きく変化させて行われた。
図15〜図16は、第3実施形態の心拍出量モニター装置5Cによる心拍出量測定の試験結果を示すグラフである。試験は、犬8頭それぞれの上行大動脈に大動脈流量プローブを直接植え込むとともに、心電計用の電極6、経胸壁超音波プローブ10並びに末梢動脈圧計測プローブ14を取り付け、強心剤等により血行動態を大きく変化させて行われた。
図15は、8頭を代表する1頭の犬における心拍出量の追従性を示すグラフである。本実施形態の心拍出量モニター装置5Cの計測値(COest)は、大動脈流量プローブで測定された実測値(COref)の変化に良く追従し、高い応答性を備えていることが明らかとなった。
図16は、8頭の犬における第3実施形態の心拍出量モニター装置5Cの計測値(COest)と大動脈流量プローブで測定された実測値(COref)の絶対値及び初期値からの相対的な変化率を示すグラフであり、両者は良好に一致していることが明らかとなった。
このように、本実施形態の心拍出量モニター装置5は、低侵襲でありながら、精度良く心拍出量を連続してモニターすることができる。
〔変形例〕
以上、本発明を適用した実施形態について説明したが、本発明の実施形態はこれらに限定されるものではなく、適宜構成要素の追加・省略・置換を行うことができる。
以上、本発明を適用した実施形態について説明したが、本発明の実施形態はこれらに限定されるものではなく、適宜構成要素の追加・省略・置換を行うことができる。
例えば、図17に示すように、上記実施形態の経胸壁超音波プローブ10を、超音波ビームのフォーカスを3次元方向に変化可能な薄型平面状の超音波プローブとするとともに、流速計測モジュール102に超音波ビーム制御部184を設ける構成としても良い。
具体的には、流速計測モジュール102では、公知の連続波ドップラー方式による流速の計測と同様に、レートパルス発生部170で発生されたレートパルスを送信遅延回路172で遅延させて、超音波トランスデューサー毎の駆動信号を生成する駆動制御回路174に出力する構成である。送信遅延回路172による遅延制御や、駆動制御回路174により選択的に超音波トランスデューサーを駆動させることにより、超音波ビームをフォーカスするようにフォーミングしたり、スキャンする方向や範囲を制御することができる。そして、超音波エコーはプリアンプ176で個々に増幅されエコー記憶部178で記憶される。エコー記憶部178で記憶されたそれぞれの超音波エコーには、受信遅延加算処理部180がフォーカス位置からのエコーに指向性を合わせるための遅延処理を行い、流速データ算出部182に送られる。流速データ算出部182は、ドップラーシフト周波数解析を行って流速データを算出・出力することができる。
超音波ビーム制御部184は、DSPやASIC、CPUによる演算処理により実現され、流速の経時変化波形が所定の鮮明条件を満たすこと、及び、流速ピーク値が最大となることの何れか一方又は両方を満足するように、経胸壁超音波プローブ10における超音波ビームのフォーカシング及びスキャニングの何れか一方又は両方を制御する。つまりは、流速がより精度良く正確に測れるように、フォーカスとスキャニングの何れか一方又は両方を制御する。
そして、超音波ビーム制御部184は、目的とする制御を実現するための、遅延パターン信号を送信遅延回路172及び受信遅延加算処理部180へ出力したり、適切なレート情報をレートパルス発生部170へ出力したり、駆動制御回路174へ駆動させる超音波トランスデューサーの選択信号を出力することができる。そして、送信遅延回路172は遅延パターン信号に従って送信信号の遅延を行う。また、受信遅延加算処理部180は遅延パターン信号に基づいてエコー信号に遅延時間を与える。駆動制御回路174は選択された超音波トランスデューサーを駆動させる。超音波ビーム制御部184による制御には、流速計測モジュール102で計測される流速の用途を考えれば、計測範囲内における最高流速をトレースするように超音波ビームのフォーカシング及びスキャニングの何れか一方又は両方を制御する技術も利用できる。
よって、超音波ビーム制御部184を含む構成では、心拍出量の連続測定中に被検者の姿勢変化などにより経胸壁超音波プローブ10の相対位置や相対姿勢が変化したとしても、計測精度が常に維持されるので好適である。
また、同様の効果を狙って、例えば図18に示すように、上記実施形態の動脈径計測モジュール104に第2の超音波ビーム制御部186を設ける構成としても良い。
第2の超音波ビーム制御部186は、DSPやASIC、CPUによる演算処理により実現され、所定動脈の血管走行方向と交差する断面を楕円と見なした場合の長軸径と短軸径とが所定の同等条件を満たすこと、及び、当該断面が所定の真円条件を満たすことの何れか一方又は両方を満足するように、動脈径計測超音波プローブ12による超音波ビームのフォーカシング及びスキャニングの何れか一方又は両方を制御する。換言すると、血管断面がほぼ円形となる血管走行方向と垂直な断面を走査するように超音波ビームフォーミングやスキャニングを調整制御し、動脈径を正確に計測できるようにする。
第2の超音波ビーム制御部186による制御には、血管走行方向(血管長軸)に直交する断面(直交断面)を求める技術と、所望する断面にて血管形状を計測できるようにビームフォーミングやスキャニングを制御する技術を利用することで実現できる。
例えば、動脈径計測超音波プローブ12に、マトリクス状に複数の超音波トランスデューサーを配置した2次元アレイを搭載し、オペレーターが頸動脈上に貼り付ける。第2の超音波ビーム制御部186は、頸動脈の3次元領域をスキャンしてボリュームデータを取得して血管中心線と当該中心線に直交する断面を求める。そして、第2の超音波ビーム制御部186は、当該直交する断面にて血管形状を計測できるようにビームフォーミングやスキャニングを制御する公知技術を利用するとしても良い。
或いは、動脈径計測超音波プローブ12に、超音波トランスデューサーがライン状に配列したラインアレイを平行に複数設けることとし、オペレーターが、おおむね頸動脈の走行方向にラインアレイが直交するように動脈径計測超音波プローブ12を貼り付ける。そして、ラインアレイ毎に計測を実行し、それら計測断面の血管中心線との傾斜角に基づいて、計測断面における計測結果から血管径を推定する。
例えば、動脈径計測超音波プローブ12に、マトリクス状に複数の超音波トランスデューサーを配置した2次元アレイを搭載し、オペレーターが頸動脈上に貼り付ける。第2の超音波ビーム制御部186は、頸動脈の3次元領域をスキャンしてボリュームデータを取得して血管中心線と当該中心線に直交する断面を求める。そして、第2の超音波ビーム制御部186は、当該直交する断面にて血管形状を計測できるようにビームフォーミングやスキャニングを制御する公知技術を利用するとしても良い。
或いは、動脈径計測超音波プローブ12に、超音波トランスデューサーがライン状に配列したラインアレイを平行に複数設けることとし、オペレーターが、おおむね頸動脈の走行方向にラインアレイが直交するように動脈径計測超音波プローブ12を貼り付ける。そして、ラインアレイ毎に計測を実行し、それら計測断面の血管中心線との傾斜角に基づいて、計測断面における計測結果から血管径を推定する。
超音波ビーム制御部184による制御や、第2の超音波ビーム制御部186による制御は、例えば図19に示すように、ステップS20とステップS30の間で実行する構成が可能である。より具体的には、計測パラメーターを再調整するべき要再調整状態であるかを判定する(ステップS22)。
ここで言う「計測パラメーターの要再調整状態」とは、超音波ビーム制御部184ならば、流速の経時変化波形が所定の鮮明条件を満たしていない状態、及び、流速ピーク値が最大とならない状態の何れか一方又は両方の状態を意味する。第2の超音波ビーム制御部186による制御ならば、動脈の血管走行方向と交差する断面を楕円と見なした場合の長軸径と短軸径とが所定の同等条件を満たしていない状態、及び、当該断面が所定の真円条件を満たしていない状態の何れか一方又は両方の状態を意味する。鮮明条件を満たしているか否かの判定は、流速の経時変化波形中に三角形状が認められるか否かの画像処理技術を利用するとよい。
そして、もしステップS22の判定結果が肯定ならば(ステップS22のYES)、超音波ビームの最適化制御を実行する(ステップS24)。すなわち、要再調整状態となった計測データに対応する超音波ビーム制御部184及び第2の超音波ビーム制御部186による制御を実行する。
そして、もしステップS22の判定結果が肯定ならば(ステップS22のYES)、超音波ビームの最適化制御を実行する(ステップS24)。すなわち、要再調整状態となった計測データに対応する超音波ビーム制御部184及び第2の超音波ビーム制御部186による制御を実行する。
なお、末梢動脈圧計測プローブ14を超音波プローブで実現することとしてもよい。その場合、当該プローブは、薄膜圧電ダイヤフラム型の超音波トランスデューサーを搭載し、被検者3の橈骨動脈に貼り付けられて橈骨動脈の血管径を測定する薄型平面状のパッドタイプのセンサーとすることができる。また、この場合には、末梢動脈圧計測モジュール106に第2の超音波ビーム制御部186に相当する機能部を設けるとともに、予め規定された血管径と動脈圧の関係から、測定した血管径に基づき動脈圧を計測する構成とするとよい。
また、上記実施形態における末梢動脈圧の計測は、歪センサー以外、例えば超音波による動脈径からの推定、赤外線などを利用した動脈圧の計測に置換することができる。
また、上記実施形態では、心拍数(HR)を心電図から求める構成としているが、適宜公知技術を利用して流速ピーク値の時間間隔や動脈径の時間変化、動脈圧の時間変化から求める構成としても良い。この場合、心電図に係る構成要素を省略することができる。
3…被検者、5…心拍出量モニター装置、6…電極、8…心電図モジュール、10…経胸壁超音波プローブ、12…動脈径計測超音波プローブ、14…末梢血圧計測プローブ、20…ビデオモニター、22…キーボード、30…流速データ、40…頸動脈径波形、42…血圧データ、46…非線形関数、48…非線形関数、100…処理装置、102…流速計測モジュール、104…動脈径計測モジュール、106…末梢動脈圧計測モジュール、110…心拍数算出部、112…流速計測制御部、114…動脈径計測制御部、116…動脈圧計測制御部、120…流速ピーク値検出部、122…駆出時間・平均動脈圧算出部、123…駆出時間算出部、124…断面積推定部、130…心拍出量算出部、132…一回拍出量算出部、140…表示制御部、142…報知制御部、150…記憶部、152…システムプログラム、154…モニタープログラム、156…CSAパラメーターTBL、170…レートパルス発生部、172…送信遅延回路、174…駆動制御回路、176…プリアンプ、178…エコー記憶部、180…受信遅延加算処理部、182…流速データ算出部、184…超音波ビーム制御部、186…第2の超音波ビーム制御部
Claims (12)
- 第1のセンサー部を介して生体表面から第1の動脈あるいは心室流出路の流速を計測し、流速ピーク値を検出する流速ピーク値検出部と、
第2のセンサー部を介して生体表面から第2の動脈の動脈径を計測し、該動脈径の時間変化から心臓駆出時間を算出する駆出時間算出部と、
予め規定された前記第2の動脈の動脈径と前記第1の動脈の断面積との関係を用いて、前記計測された前記第2の動脈の動脈径から前記第1の動脈の断面積を推定する断面積推定部と、
前記流速ピーク値検出部によって検出された流速ピーク値と、前記駆出時間算出部によって算出された心臓駆出時間と、前記断面積推定部によって推定された断面積とを用いて、一回拍出量を算出する一回拍出量算出部と、
前記一回拍出量算出部により算出された一回拍出量と所与の心拍数とを用いて心拍出量を算出する心拍出量算出部と、
を備えた心拍出量モニター装置。 - 第1のセンサー部を介して生体表面から第1の動脈あるいは心室流出路の流速を計測し、流速ピーク値を検出する流速ピーク値検出部と、
第3のセンサー部を介して生体表面から触知し得る第3の動脈の動脈圧を計測し、該動脈圧の時間変化から心臓駆出時間を算出する駆出時間算出部と、
予め規定された前記第3の動脈の動脈圧と前記第1の動脈の断面積との関係を用いて、前記計測された前記第3の動脈の動脈圧から前記第1の動脈の断面積を推定する断面積推定部と、
前記流速ピーク値検出部によって検出された流速ピーク値と、前記駆出時間算出部によって算出された心臓駆出時間と、前記断面積推定部によって推定された断面積とを用いて、一回拍出量を算出する一回拍出量算出部と、
前記一回拍出量算出部により算出された一回拍出量と所与の心拍数とを用いて心拍出量を算出する心拍出量算出部と、
を備えた心拍出量モニター装置。 - 第1のセンサー部を介して生体表面から第1の動脈あるいは心室流出路の流速を計測し、流速ピーク値を検出する流速ピーク値検出部と、
第2のセンサー部を介して生体表面から第2の動脈の動脈径を計測し、該動脈径と前記第1の動脈の断面積との予め規定された関係を用いて、前記第2の動脈の動脈径から前記第1の動脈の断面積を推定する断面積推定部と、
第3のセンサー部を介して生体表面から触知し得る第3の動脈の動脈圧を計測し、該動脈圧の時間変化から心臓駆出時間を算出する駆出時間算出部と、
前記流速ピーク値検出部によって検出された流速ピーク値と、前記駆出時間算出部によって算出された心臓駆出時間と、前記断面積推定部によって推定された断面積とを用いて、一回拍出量を算出する一回拍出量算出部と、
前記一回拍出量算出部により算出された一回拍出量と所与の心拍数とを用いて心拍出量を算出する心拍出量算出部と、
を備えた心拍出量モニター装置。 - 前記第1のセンサー部は、超音波ビームを送受信するセンサーであり、
前記第1のセンサー部の検出信号に基づく前記流速の経時変化波形が所定の鮮明条件を満たすこと、及び、前記流速ピーク値検出部により検出される流速ピーク値が最大となることの何れか一方又は両方を満足するように、前記第1のセンサー部による超音波ビームのフォーカシング及びスキャニングの何れか一方又は両方を制御する第1の超音波ビーム制御部を更に備えた、
請求項1〜3の何れか一項に記載の心拍出量モニター装置。 - 前記第2のセンサー部は、超音波ビームを送受信するセンサーであり、
前記所定動脈の断面の長軸長と短軸長とが所定の同等条件を満たすこと、及び、当該断面が所定の真円条件を満たすことの何れか一方又は両方を満足するように、前記第2のセンサー部による超音波ビームのフォーカシング及びスキャニングの何れか一方又は両方を制御する第2の超音波ビーム制御部を更に備えた、
請求項1又は3に記載の心拍出量モニター装置。 - 前記第1のセンサー部は、被検体の胸壁表面に貼付され、超音波ビームのフォーカスを3次元方向に変更可能な薄型平面状の超音波プローブである、
請求項1〜5の何れか一項に記載の心拍出量モニター装置。 - 前記心拍出量算出部により心拍出量が算出される毎に当該心拍出量を更新表示する表示制御部と、
前記心拍出量算出部により算出された心拍出量が所定のアラーム条件を満たした場合に、所定の報知を行う報知制御部と、
を更に備えた請求項1〜6の何れか一項に記載の心拍出量モニター装置。 - 第1のセンサー部を介して生体表面から第1の動脈あるいは心室流出路の流速を計測し、第2のセンサー部を介して生体表面から第2の動脈の動脈径を計測して、心拍出量を測定する心拍出量測定方法であって、
前記計測された流速に基づいて流速ピーク値を検出することと、
前記計測された動脈径の時間変化から心臓駆出時間を算出することと、
予め規定された前記第2の動脈の動脈径と前記第1の動脈の断面積との関係を用いて、前記計測された前記第2の動脈の動脈径から前記第1の動脈の断面積を推定することと、
前記検出された流速ピーク値と、前記算出された心臓駆出時間と、前記推定された断面積とを用いて、一回拍出量を算出することと、
前記算出された一回拍出量と所与の心拍数とを用いて心拍出量を算出することと、
を含む心拍出量測定方法。 - 第1のセンサー部を介して生体表面から第1の動脈あるいは心室流出路の流速を計測し、第3のセンサー部を介して生体表面から触知し得る第3の動脈の動脈圧を計測して、心拍出量を測定する心拍出量測定方法であって、
前記計測された流速に基づいて流速ピーク値を検出することと、
前記計測された動脈圧の時間変化から心臓駆出時間を算出することと、
予め規定された前記第3の動脈の動脈圧と前記第1の動脈の断面積との関係を用いて、前記計測された前記第3の動脈の動脈圧から前記第1の動脈の断面積を推定することと、
前記検出された流速ピーク値と、前記算出された心臓駆出時間と、前記推定された断面積とを用いて、一回拍出量を算出することと、
前記算出された一回拍出量と所与の心拍数とを用いて心拍出量を算出することと、
を含む心拍出量測定方法。 - 第1のセンサー部を介して生体表面から第1の動脈あるいは心室流出路の流速を計測し、第2のセンサー部を介して生体表面から第2の動脈の動脈径を計測し、第3のセンサー部を介して生体表面から触知し得る第3の動脈の動脈圧を計測して、心拍出量を測定する心拍出量測定方法であって、
前記計測された流速に基づいて流速ピーク値を検出することと、
予め規定された前記第2の動脈の動脈径と前記第1の動脈の断面積との関係を用いて、前記計測された前記第2の動脈の動脈径から前記第1の動脈の断面積を推定することと、
前記計測された動脈圧の時間変化から心臓駆出時間を算出することと、
前記検出された流速ピーク値と、前記算出された心臓駆出時間と、前記推定された断面積とを用いて、一回拍出量を算出することと、
前記算出された一回拍出量と所与の心拍数とを用いて心拍出量を算出することと、
を含む心拍出量測定方法。 - 前記断面積を推定することは、次の式(1)を用いて断面積を推定することを含み、
断面積=A×DOA2+B×DOA+C ・・・式(1)
(但し、DOAは前記第2のセンサー部の検出信号が示す前記第2の動脈の動脈径であり、A、B及びCは予め設定される定数である)
前記一回拍出量を算出することは、次の式(2)を用いて一回拍出量を算出することを含む、
一回拍出量=(Vpeak×ET/2)×CSA ・・・式(2)
(但し、Vpeakは前記検出された流速ピーク値、ETは前記算出された心臓駆出時間、CSAは前記推定された断面積である)
請求項8又は10に記載の心拍出量測定方法。 - 前記断面積を推定することは、次の式(3)を用いて断面積を推定することを含み、
断面積=E×{0.5+(1/π)×arctan[(AP−F)/G]} ・・・式(3)
(但し、arctanは逆正接関数であり、APは前記第3のセンサー部の検出信号が示す前記第3の動脈の動脈圧であり、E、F及びGは予め設定される定数である)
前記一回拍出量を算出することは、次の式(4)を用いて一回拍出量を算出することを含む、
一回拍出量=(Vpeak×ET/2)×CSA ・・・式(4)
(但し、Vpeakは前記検出された流速ピーク値、ETは前記算出された心臓駆出時間、CSAは前記推定された断面積である)
請求項9に記載の心拍出量測定方法。
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