JP2013251316A - 現像処理方法、現像処理装置、プログラム及びコンピュータ記憶媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板処理のスループットを低下させることなく、高い精度でレジスト膜の現像処理を行い、レジストパターンの寸法精度を向上させる。
【解決手段】ウェハ上のレジスト膜を現像する現像処理方法は、ウェハ上のレジスト膜を露光処理した後、レジスト膜を現像処理する現像液と中和反応しない有機溶剤を、供給ノズル133からウェハに供給してプリウェット処理を行う。プリウェット処理の後、ウェハ上に供給ノズル133から現像液を供給し、現像処理を行う。
【選択図】図6

Description

本発明は、基板上のレジスト膜を現像する現像処理方法、現像処理装置、プログラム及びコンピュータ記憶媒体に関する。
例えば半導体デバイスの製造プロセスにおけるフォトリソグラフィー工程では、例えば半導体ウェハ(以下、「ウェハ」という。)上にレジスト液を塗布しレジスト膜を形成するレジスト塗布処理、当該レジスト膜に所定のパターンを露光する露光処理、露光されたレジスト膜を現像する現像処理などが順次行われ、ウェハ上に所定のレジストパターンが形成される。
近年、半導体デバイスのさらなる高集積化を図るため、当該レジストパターンの微細化が求められている。また、微細なレジストパターンを高い寸法精度で形成するため、上述した現像処理においてレジスト膜をより高い精度で現像することが要求されている。
そこで、例えば現像液を用いてウェハ上のレジスト膜を現像して所定のレジストパターンを形成した後、当該パターン上に膨張剤を塗布し、この膨張剤を膨張させた後に当該膨張剤を除去する、いわゆるスリミングを行うことが提案されている(特許文献1)。かかる場合、レジストパターンが膨張剤により物理的に押圧されて線幅が細くなる。また、物理的に押圧するため、光学条件やレジストの種類に依存することなくスリミング量を精度よく調整することができる。
特開2011−238673号公報
しかしながら、上述のスリミング工程における膨張剤の塗布、膨張及び除去は、それぞれ異なる処理装置で行われる。そのため、工程数が増加し、またウェハの搬送にも時間を要するためウェハ処理のスループットの低下を招いていた。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、ウェハ処理のスループットを低下させることなく、高い精度でレジスト膜の現像処理を行い、レジストパターンの寸法精度を向上させることを目的としている。
前記の目的を達成するため、本発明は、基板上のレジスト膜を現像する現像処理方法であって、前記基板上のレジスト膜を露光処理した後、前記レジスト膜を現像処理する現像液と中和反応しない有機溶剤を、前記基板に供給してプリウェット処理する工程と、前記プリウェット処理の後、前記基板に前記現像液を供給する工程と、を有することを特徴としている。
一般に、フォトレジスト用現像液(以下、単に「現像液」という)が基板上のレジスト膜に供給されると、レジストパターンが形成される部分のレジスト膜の外側が現像液によって膨潤して膨潤層が形成される。そして、膨潤層の厚みが所定量に達すると、膨潤層が溶解してレジスト膜が現像される。このことは即ち、膨潤量が所定量にならないと膨潤層を溶解させることができず、現像が進行しないことを意味している。この点について本発明者らが鋭意調査したところ、レジスト膜に有機溶剤を供給してプリウェットすることで、現像液の供給のみでは従来溶解させることができなかった膨潤層を溶解させることができるようになるとの知見を得た。したがって本発明によれば、この従来溶解させることができなかった膨潤層を溶解させることができるので、従来よりも膨潤層の厚みを薄くすることができる。それにより、従来よりもレジスト膜を速く溶解させて、当該レジスト膜の現像速度を速くすることができる。すなわち、レジスト膜の感度を向上させることができる。したがって、レジスト膜を高精度で現像することができ、当該レジスト膜に形成されるレジストパターンの寸法精度を向上させることができる。
さらには、レジストパターンの寸法精度を向上させるにあたり、有機溶剤によるプリウェット処理を行えば足りるので、特許文献1に記載される従来のスリミングよりも大幅に工程数を減らすことができる。また、例えば現像処理を行う現像処理装置において有機溶剤を供給すれば、従来のように複数の処理装置間での搬送も不要である。したがって本発明によれば、レジストパターンの寸法精度を向上させるにあたり、ウェハ処理のスループットを低下させることがない。
前記有機溶剤は、前記レジスト膜の現像液に不溶であってもよく、また可溶であってもよい。
前記プリウェット処理する工程及び前記現像液を供給する工程を繰り返し行ってもよい。
前記プリウェット処理する工程の前に、前記レジスト膜の現像液を前記基板に供給して前記レジスト膜を現像してもよい。
前記現像液を供給する工程の後に、前記有機溶剤を前記基板して基板を洗浄してもよい。
前記有機溶剤は、水よりも蒸気圧が高いことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の現像処理方法。
別な観点による本発明は、前記の現像処理方法を実行する現像処理装置であって、基板上に前記有機溶剤及び前記現像液を供給する供給ノズルと、内部に前記現像液を貯留する現像液供給源と、内部に前記有機溶剤を貯留する有機溶剤源と、レジスト膜が形成されて露光処理された後の基板に、前記レジスト膜の現像液と中和反応しない有機溶剤を前記基板に供給し、次いで前記基板に前記レジスト膜の現像液を供給するように前記供給ノズルを制御する制御部と、を有することを特徴としている。
本発明によれば、ウェハ処理のスループットを低下させることなく、高い精度でレジスト膜の現像処理を行い、レジストパターンの寸法精度を向上させることができる。
本実施の形態にかかる現像処理装置を備えた塗布現像処理システムの構成の概略を示す平面図である。 本実施の形態にかかる塗布現像処理システムの正面図である。 本実施の形態にかかる塗布現像処理システムの背面図である。 現像処理装置の構成の概略を示す縦断面図である。 現像処理装置の構成の概略を示す横断面図である。 現像液供給ブロックの構成の概略を示す説明図である。 本実施の形態の現像液によって、レジスト膜にレジストパターンが形成される様子を示す説明図である。 従来の現像液によって、レジスト膜にレジストパターンが形成される様子を示す説明図である。 ウェハ上に有機溶剤のパドルを形成し、その後パドル上に現像液を供給した様子を示す説明図である。 他の実施の形態にかかる現像液供給ブロックの構成の概略を示す説明図である。 レジストパターンの線幅と露光量との関係を示すグラフである。 スリミング量と混合液によるスリミング時間との関係を示すグラフである。 スリミング量と有機溶剤によるスリミング時間との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態にかかる現像処理装置を備えた塗布現像処理システム1の構成の概略を示す平面図である。図2は、塗布現像処理システム1の正面図であり、図3は、塗布現像処理システム1の背面図である。なお、本実施の形態において、塗布現像処理システム1では、いわゆるフォトリソグラフィー処理が行われる。
塗布現像処理システム1は、図1に示すように例えば25枚のウェハWをカセット単位で外部から塗布現像処理システム1に対して搬入出したり、カセットCに対してウェハWを搬入出したりするカセットステーション2と、フォトリソグラフィー工程の中で枚葉式に所定の処理を施す複数の各種処理装置を多段に配置している処理ステーション3と、この処理ステーション3に隣接して設けられている露光装置4との間でウェハWの受け渡しをするインターフェイスステーション5とを一体に接続した構成を有している。
カセットステーション2には、カセット載置台6と、搬送路7上をX方向(図1中の上下方向)に向かって移動可能なウェハ搬送体8が設けられている。カセット載置台6は、複数のカセットCをX方向に一列に載置自在に構成されている。
ウェハ搬送体8は、カセットCに収容されたウェハWのウェハ配列方向(鉛直方向)にも移動自在であり、カセット載置台6に配列された各カセットC内のウェハWに対して選択的にアクセスできる。また、ウェハ搬送体8は、Z軸周りのθ方向に回転可能であり、後述する処理ステーション3側の第3の処理装置群G3に属する温度調節装置60やウェハWの受け渡しを行うためのトランジション装置61に対してもアクセスできる。
カセットステーション2に隣接する処理ステーション3は、複数の処理装置が多段に配置された、例えば5つの処理装置群G1〜G5を備えている。処理ステーション3のX方向負方向(図1中の下方向)側には、カセットステーション2側から第1の処理装置群G1、第2の処理装置群G2が順に配置されている。処理ステーション3のX方向正方向(図1中の上方向)側には、カセットステーション2側から第3の処理装置群G3、第4の処理装置群G4及び第5の処理装置群G5が順に配置されている。第3の処理装置群G3と第4の処理装置群G4の間には、第1の搬送装置A1が設けられており、第1の搬送装置A1の内部には、ウェハWを支持して搬送する第1の搬送アーム10が設けられている。第1の搬送アーム10は、第1の処理装置群G1、第3の処理装置群G3及び第4の処理装置群G4内の各処理装置に選択的にアクセスしてウェハWを搬送できる。第4の処理装置群G4と第5の処理装置群G5の間には、第2の搬送装置A2が設けられており、第2の搬送装置A2の内部には、ウェハWを支持して搬送する第2の搬送アーム11が設けられている。第2の搬送アーム11は、第2の処理装置群G2、第4の処理装置群G4及び第5の処理装置群G5内の各処理装置に選択的にアクセスしてウェハWを搬送できる。
図2に示すように第1の処理装置群G1には、ウェハWに所定の液体を供給して処理を行う液処理装置、例えばウェハWにレジスト液を塗布するレジスト塗布装置20、21、22、露光処理時の光の反射を防止する反射防止膜を形成するボトムコーティング装置23、24が下から順に5段に重ねられている。第2の処理装置群G2には、液処理装置、例えばウェハWにフォトレジスト用の現像液(以下、単に「現像液」という)を供給して現像処理する現像処理装置30〜34が下から順に5段に重ねられている。また、第1の処理装置群G1及び第2の処理装置群G2の最下段には、各処理装置群G1、G2内の液処理装置に各種処理液を供給するためのケミカル室40、41がそれぞれ設けられている。
図3に示すように第3の処理装置群G3には、温度調節装置60、トランジション装置61、精度の高い温度管理下でウェハWを温度調節する高精度温度調節装置62、63及びウェハWを高温で加熱処理する熱処理装置64〜67が下から順に8段に重ねられている。
第4の処理装置群G4には、レジスト塗布処理後のウェハWを加熱処理するプリベーキング装置70〜73及び現像処理後のウェハWを加熱処理するポストベーキング装置74〜77が下から順に8段に重ねられている。
第5の処理装置群G5には、例えば高精度温度調節装置80〜82、ポストエクスポージャーベーキング装置83〜87が下から順に8段に重ねられている。
図1に示すように第1の搬送装置A1のX方向正方向側には、複数の処理装置が配置されており、図3に示すようにウェハWを疎水化処理するための疎水化処理装置90、91、ウェハWを加熱する加熱装置92、93が下から順に4段に重ねられている。図1に示すように第2の搬送装置A2のX方向正方向側には、例えばウェハWのエッジ部のみを選択的に露光する周辺露光装置94が配置されている。
インターフェイスステーション5には、図1に示すようにX方向に向けて延伸する搬送路100上を移動するウェハ搬送体101と、バッファカセット102が設けられている。ウェハ搬送体101は、Z方向に移動可能でかつθ方向にも回転可能であり、インターフェイスステーション5に隣接した露光装置4と、バッファカセット102及び第5の処理装置群G5に対してアクセスしてウェハWを搬送できる。
次に、上述した現像処理装置30〜34の構成について説明する。現像処理装置30は、図4に示すように側面にウェハWの搬入出口(図示せず)が形成された処理容器110を有している。
処理容器110内には、ウェハWを保持して回転させるスピンチャック120が設けられている。スピンチャック120の上面には、例えばウェハWを吸引する吸引口(図示せず)が設けられている。この吸引口からの吸引により、ウェハWがスピンチャック120上に吸着保持される。
スピンチャック120は、例えばモータなどのチャック駆動部121により所定の速度に回転できる。また、チャック駆動部121には、シリンダなどの昇降駆動源(図示せず)が設けられており、スピンチャック120は昇降自在になっている。
スピンチャック120の周囲には、ウェハWから飛散又は落下する液体を受け止め、回収するカップ122が設けられている。カップ122は、上面にスピンチャック120が昇降できるようにウェハWよりも大きい開口部が形成されている。カップ122の下面には、回収した液体を排出する排出管123と、カップ122内の雰囲気を排気する排気管124が接続されている。
図5に示すようにカップ122のX方向負方向(図5の下方向)側には、Y方向(図5の左右方向)に沿って延伸するレール130が形成されている。レール130は、例えばカップ122のY方向負方向(図5の左方向)側の外方からY方向正方向(図5の右方向)側の外方まで形成されている。レール130には、例えば二本のアーム131、132が取り付けられている。
第1のアーム131には、図4及び図5に示すように現像液及び有機溶剤を供給する供給ノズル133が支持されている。第1のアーム131は、図5に示すノズル駆動部134により、レール130上を移動自在である。これにより、供給ノズル133は、カップ122のY方向正方向側の外方に設置された待機部135からカップ122内のウェハWの中心部上方まで移動でき、さらに当該ウェハWの表面上をウェハWの径方向に移動できる。また、第1のアーム131は、ノズル駆動部134によって昇降自在であり、供給ノズル133の高さを調整できる。
供給ノズル133には、図4に示すように、現像液供給ブロック136に連通する現像液供給管137及び有機溶剤供給管138が接続されている。なお、この現像液供給ブロック136の詳細な構成については後述する。
第2のアーム132には、洗浄液、例えば純水を供給する洗浄液ノズル140が支持されている。第2のアーム132は、図5に示すノズル駆動部141によってレール130上を移動自在であり、洗浄液ノズル140を、カップ122のY方向負方向側の外方に設けられた待機部142からカップ122内のウェハWの中心部上方まで移動させることができる。また、ノズル駆動部141によって、第2のアーム132は昇降自在であり、洗浄液ノズル140の高さを調節できる。なお、本実施の形態における洗浄液は純水であるが、他の洗浄液を用いてもよい。
洗浄液ノズル140には、図4に示すように洗浄液供給源143に連通する洗浄液供給管144が接続されている。洗浄液供給源143内には、洗浄液が貯留されている。洗浄液供給管144には、洗浄液の流れを制御するバルブや流量調節部等を含む供給機器群145が設けられている。なお、以上の構成では、現像液を供給する供給ノズル133と洗浄液を供給する洗浄液ノズル140が別々のアームに支持されていたが、同じアームに支持され、そのアームの移動の制御により、供給ノズル133と洗浄液ノズル140の移動と供給タイミングを制御してもよい。
次に、上述した現像液供給ブロック136の構成について説明する。現像液供給ブロック136は、図6に示すように内部に現像液を貯留する現像液供給源150を有している。現像液としては、例えばアルカリ性のTMAH現像液(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド現像液)やTBAH現像液(テトラブチルアンモニウムハイドロオキサイド現像液)等が用いられる。
現像液供給源150の上部には、当該現像液供給源150内に例えば窒素などの不活性ガスを供給するためのガス供給管151が接続されている。ガス供給管151は、内部に空気を貯留するガス供給源152に連通している。また、ガス供給管151には、空気の流れを制御するバルブや流量調節部等を含む供給機器群153が設けられている。そして、ガス供給源152から現像液供給源150内に空気が供給され、現像液供給源150内の圧力が所定の圧力に維持されると共に、現像液供給源150内の現像液が当該現像液供給源150に接続された現像液供給管137に供給されるようになっている。現像液供給管137には、現像液の流れを制御するバルブや流量調節部等を含む供給機器群154が設けられている。
また、現像液供給ブロック136は、内部に有機溶剤を貯留する有機溶剤供給源160を有している。有機溶剤としては、現像液と中和反応しない有機溶剤が用いられる。具体的には、例えば4−メチル−2−ペンタノール(MIBC)、イソプロピルアルコール(IPA)、アセトン、γブチロラクトン(GBL)、ジイソアミルエーテル、トルエン、キシレン、Nメチルピロリジノン(NMP)、エタノール、メタノール、シクロヘキサン、ジエチルエーテル、2−ヘプタノン、クレゾール、ジブチルエーテル、ピリジン、メトキシプロピルアセテート等を用いることができ、当該有機溶剤が現像液に可溶であるか不溶であるかは問わない。また、当該有機溶剤には、乳酸エチル(EL)のようなエステル化合物を用いることはできない。
有機溶剤供給源160の上部には、当該有機溶剤供給源160内に例えば窒素などの不活性ガスを供給するためのガス供給管161が接続されている。ガス供給管161は、内部に空気を貯留するガス供給源162に連通している。また、ガス供給管161には、空気の流れを制御するバルブや流量調節部等を含む供給機器群163が設けられている。そして、ガス供給源162から有機溶剤供給源160内に空気が供給され、有機溶剤供給源160内の圧力が所定の圧力に維持されると共に、有機溶剤供給源160内の有機溶剤が当該有機溶剤供給源160に接続された有機溶剤供給管138に供給されるようになっている。有機溶剤供給管138には、有機溶剤の流れを制御するバルブや流量調節部等を含む供給機器群164が設けられている。
また、有機溶剤供給源160の上部には、後述する現像液供給源170に有機溶剤を供給するための有機溶剤供給管138が接続されている。有機溶剤供給管138には、有機溶剤の流れを制御するバルブや流量調節部等を含む供給機器群164が設けられている。なお、本実施の形態にかかる現像処理装置30においては、現像液供給源150と有機溶剤供給源160に対して供給ノズル133が共通に設けられているが、当該供給ノズルを各供給源150、160に対して個別に設けてもよい。
現像処理装置31〜34の構成は、上述した現像処理装置30の構成と同様であるので説明を省略する。
以上の塗布現像処理システム1には、図1に示すように制御部200が設けられている。制御部200は、例えばコンピュータであり、プログラム格納部(図示せず)を有している。プログラム格納部には、現像処理装置30〜34におけるウェハWの現像処理を実行するプログラムが格納されている。またこれに加えて、プログラム格納部には、カセットステーション2、処理ステーション3、露光装置4、インターフェイスステーション5間のウェハWの搬送や、処理ステーション3における駆動系の動作などを制御して、塗布現像処理システム1におけるウェハ処理を実行するプログラムが格納されている。なお、このプログラムは、例えばコンピュータ読み取り可能なハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルデスク(MO)、メモリーカードなどのコンピュータに読み取り可能な記憶媒体Hに記録されていたものであって、その記憶媒体Hから制御部200にインストールされたものであってもよい。
本実施の形態にかかる塗布現像処理システム1は以上のように構成されている。次に、その塗布現像処理システム1で行われるウェハ処理について説明する。
先ず、未処理のウェハWが複数枚収容されたカセットCがカセット載置台6上に載置されると、カセットC内のウェハWがウェハ搬送体8によって一枚ずつ取り出され、第3の処理装置群G3の温度調節装置60に搬送される。温度調節装置60に搬送されたウェハWは、所定温度に温度調節される。その後ウェハWは、第1の搬送装置A1によって疎水化処理装置90に搬送され、ウェハWが疎水化処理される。次いでウェハWは第1の搬送装置A1によってボトムコーティング装置23に搬送されウェハW上に反射防止膜が形成される。反射防止膜が形成されたウェハWは、第1の搬送装置A1によって加熱装置92、高精度温度調節装置62に順次搬送され、各装置で所定の処理が施される。その後ウェハWは、第1の搬送装置A1によってレジスト塗布装置20に搬送される。レジスト塗布装置20では、ウェハW上にレジスト液が塗布され、当該ウェハW上にレジスト膜が形成される。
レジスト膜が形成されたウェハWは、第1の搬送装置A1によってプリベーキング装置70に搬送され、プリベーク処理が施される。続いて第2の搬送装置A2によって周辺露光装置94、高精度温度調節装置82に順次搬送されて、各装置において所定の処理が施される。その後ウェハWは、インターフェイスステーション5のウェハ搬送体101によって露光装置4に搬送される。露光装置4では、ウェハW上のレジスト膜が所定のパターンで選択的に露光される。
露光処理の終了したウェハWは、ウェハ搬送体101によってポストエクスポージャーベーキング装置83に搬送され、露光後ベーク処理が施される。その後ウェハWは、第2の搬送装置A2によって高精度温度調節装置81に搬送されて温度調節される。
その後ウェハWは、第2の搬送装置A2によって現像処理装置30に搬送される。現像処理装置30では、ウェハW上のレジスト膜に現像液が供給され、当該レジスト膜が現像される。なお、この現像処理装置30におけるウェハWの現像処理については後述する。
現像処理装置30においてウェハW上のレジスト膜が現像されると、ウェハWは、第2の搬送装置A2によってポストベーキング装置74に搬送され、ポストベーク処理が施された後、第1の搬送装置A1によって高精度温度調節装置63に搬送され温度調節される。そしてウェハWは、第1の搬送装置A1によってトランジション装置61に搬送され、ウェハ搬送体8によってカセットCに戻されて一連のフォトリソグラフィー工程が終了する。
次に、上述した現像処理装置30においてウェハWのレジスト膜を現像する一連の現像処理について説明する。
現像処理装置30に搬入されたウェハWは、先ず、スピンチャック120に吸着保持される。続いて第1のアーム131により待機部135の供給ノズル133がウェハWの中心部上方まで移動する。
次に、チャック駆動部121を制御してスピンチャック120によりウェハWを所定の回転数で回転させる。続いて現像液供給ブロック136から供給ノズル133に有機溶剤が供給され、さらに当該供給ノズル133からウェハWの中心部に有機溶剤が供給される。供給された有機溶剤は、ウェハの外周部に向かって拡がり、ウェハWの表面が当該有機溶剤によりプリウェット処理される。
次いで、ウェハWの中心部上方に位置する供給ノズル133から、ウェハW上のレジスト膜に現像液が供給される。そして、現像液はウェハW上を均一に拡散し、ウェハWの全面が現像液に覆われる。これにより、ウェハW上のレジスト膜が現像され、レジスト膜の露光部分が溶解して、ウェハW上にレジストパターンが形成される。
ここで、レジスト膜の現像について、図7に基づいて詳しく説明する。図7中、右下がり斜線部分は、ウェハW上のレジスト膜において、現像液によって膨潤していない領域であるレジスト層Rを示している。また右上がり斜線部分は、レジスト膜において、現像液によって膨潤した領域である膨潤層Sを示している。また点線部分は、最終的に形成される所望のレジストパターンPを示している。
レジスト膜上に現像液が供給されると、図7に示すようにレジスト膜の外側が現像液によって膨潤して膨潤層Sが形成される。このとき、従来のように先ず現像液が供給され、本実施の形態のように有機溶剤によるプリウェットが行われない場合、図8に示すように膨潤層Sの厚みは厚くなる。すなわち、従来は現像液による膨潤量が所定量にならないと、膨潤層Sを溶解させることができなかった。このため、膨潤層Sが形成されてから溶解するまでの間に、現像液がレジスト膜のレジスト層Rの内部に進入してしまい、レジストパターンの形状が所望の形状にならない場合があった。これに対して、本実施の形態のように、予め有機溶剤によりプリウェットを行うことで、現像液のみでは従来溶解させることができなかった膨潤層Sを溶解させることができる。その結果、図7に示すように膨潤層Sの厚みが薄くなる。
すなわち、本実施の形態では、膨潤層Sの厚みが薄い状態を維持して、レジスト膜の現像が進行する。したがって、従来よりもレジスト膜を速く溶解させて、当該レジスト膜の現像速度を速くすることができる。すなわち、レジスト膜の感度を向上させることができる。そうすると、従来のようにレジスト層R内に現像液が進入することがない。したがって、レジスト膜を高精度で現像することができ、当該レジスト膜に所望のレジストパターンPを形成することができる。
なお、有機溶剤の供給量及び有機溶剤によるプリウェットの時間は、現像液によるレジスト膜の現像速度を適切に維持し、現像液がレジスト層R内に進入しないように設定される。また、有機溶剤の濃度は、有機溶剤によってレジストパターンの形状が崩れず、適切な断面形状、例えば矩形の断面形状を維持するように設定される。そして、発明者らが調べたところ、このような条件を満たす有機溶剤の濃度は5質量%以下が適切であることが分かった。
なお、有機溶剤としては現像液と中和反応しないものであれば、現像液に可溶であるか不溶であるかによらず用いることができる。現像液と中和反応する有機溶剤、例えば現像液と鹸化反応する上述した乳酸エチル(EL)のようなエステル化合物を用いた場合、当該乳酸エチルは現像液のアルカリによって加水分解され、乳酸とエタノールに分解される。この乳酸はアルカリを中和させるため、アルカリ性の現像液の現像能力が低減し、レジスト膜の現像速度が低下する。このようにレジスト膜の感度を向上させることができないため、所望のレジストパターンPを形成することができない。したがって、現像液と中和反応しない有機溶剤を用いることが必要となる。
さらに、現像液としては、上述したようにTMAH現像液やTBAH現像液等が用いられるが、TBAH現像液がより好ましい。TBAHの分子サイズはTMAHの分子サイズよりも大きいため、TBAH現像液を用いた方が膨潤層Sの厚みを薄くできる。また、TBAHの分子サイズが大きいため、TBAH現像液はレジスト層Rの内部に入り難い。したがって、レジスト膜に形成されるレジストパターンの寸法精度をさらに向上させることができる。
以上のようにウェハW上のレジスト膜が現像されると、第1のアーム131により供給ノズル133がウェハWの中心部上方から待機部135に移動する。同時に、第2のアーム132により待機部142の洗浄液ノズル140がウェハWの中心部上方まで移動する。その後、ウェハWを回転させると共に、洗浄液ノズル140から洗浄液がウェハWの中心部に供給され、ウェハWの洗浄処理が行われる。
かかるウェハWの洗浄処理を行う際には、膨潤層Sの厚みが薄いため、従来の厚い膨潤層Sに比べて残存する現像液が少量となっている。このため、洗浄処理にかかる時間を従来よりも短縮することができる。発明者らが調べたところ、例えば膨潤層Sの厚みが従来の膨潤層Sの厚みの1/2である場合、洗浄処理にかかる時間を従来の約1/4に短縮できることが分かった。
ウェハWの洗浄処理後、洗浄液ノズル140からの洗浄液の供給を停止すると共に、ウェハWを加速回転させて、ウェハW上の洗浄液を乾燥させて除去する。こうして一連のウェハWの現像処理が終了する。
以上の実施の形態によれば、レジスト膜に現像液を供給する前に現像液と中和反応しない有機溶剤を供給してプリウェットを行うことにより、膨潤層Sの外側を溶解し、膨潤層Sの厚みを薄くできる。すなわち、膨潤層Sの厚みが薄い状態を維持して、レジスト膜の現像を進行させることができる。このため、レジスト膜の現像速度を従来よりも速くすることができ、レジスト膜の感度を向上させることができる。そうすると、従来のようにレジスト層Rの内部に現像液が進入することがない。したがって、レジスト膜を高精度で現像することができ、当該レジスト膜レジスト膜に形成されるレジストパターンの寸法精度を向上させることができる。また、このように本実施の形態にかかる現像処理方法を用いた場合、レジストパターンのLWR(Line Width Roughness)が悪化しないことも確認されている。
なお、レジスト膜は、EUV用レジスト膜であってもよい。EUV用レジストとは、例えば波長が13nm〜14nmの極紫外線であるEUV(Extreme Ultra Violet)を用いた露光処理を行う、いわゆるEUVリソグラフィーで用いられるレジストをいう。
近年、レジストパターンの微細化要求に応えて、露光処理に使用される露光光源には、従来用いられていたKrFレーザ(波長248nm)、ArFレーザ(波長193nm)、F2レーザ(波長157nm)よりさらに短波長の上記EUVを出力する光源を用いることが検討されている。しかしながら、EUV用レジストは感度が低く、現像液による溶解速度が遅い。しかも、EUVリソグラフィーを行って形成されるレジストパターンの線幅は例えば20nmと極めて微細である。このため、EUV用レジスト膜を現像する場合、膨潤層が形成されてから溶解するまでの間に、現像液がEUV用レジスト膜内に進入し易くなり、レジストパターンを所望の形状に形成し難い。
そこで、EUV用レジストに酸発生剤(PAG;Photo Acid Generator)を添加して、当該EUV用レジストの感度を向上させることが考えられる。しかしながら、現状ではEUV用レジスト内の酸発生剤の添加量はほぼ限界であり、これ以上のEUV用レジストの感度向上は望めない。また、露光処理におけるEUV光源の露光量を増加させて、現像速度を速くすることも考えられる。しかしながら、EUVリソグラフィーで用いられているEUV光源の露光量は従来の露光光源の露光量と比較すると著しく低く、現状ではEUV光源の露光量を増加させることは技術的に困難である。
この点、以上の実施の形態によれば、レジスト膜の膨潤層の厚みを薄くして、レジスト膜の現像速度を速くできるので、EUV用レジスト膜の内部に現像液が進入することがない。したがって、EUV用レジスト膜を高精度で現像することができ、当該EUV用レジスト膜に形成されるレジストパターンの寸法精度を向上させることができる。
また、レジスト膜の感度を向上させることができるので、現像処理の前に行われる露光処理において、そのEUV光源の露光量を低減することができる。したがって、露光時間を短縮させて、ウェハ処理のスループットを向上させることができる。例えばEUV用レジスト膜の感度を約10%向上させると、露光量を約10%低減して露光時間を約10%短縮することができる。そうすると、ウェハ処理のスループットも約10%向上させることができる。
以上の実施の形態では、当該有機溶剤を回転塗布することでウェハWの表面をプリウェット処理したが、例えば図9に示すように、有機溶剤を回転塗布するのではなく、ウェハW上に有機溶剤のパドルAを形成し、このパドルA上に現像液Dを供給してもよい。パドルA上に現像液Dを供給した後に回転塗布することで、有機溶剤によるプリウェットと現像液による現像処理が並行して行われる。
以上の実施の形態では、ウェハWの表面をプリウェット処理した後に現像液を供給し、その後洗浄処理を行ったが、現像液の供給後に再度有機溶剤と現像液の供給を繰り返し行い、その後洗浄処理を行うようにしてもよい。本発明者らによれば、有機溶剤の供給と現像液の供給を繰り返し行うことで、レジストパターンのスリミングを行うことが確認されている。
また、通常通り現像処理を行い、換言すれば、有機溶剤によるプリウェット処理を行わずに現像液を供給して現像処理を行い、その後に有機溶剤と現像液を供給してもよい。このように、プリウェット処理前に現像処理をおこなったレジストパターンに対しても、その後に有機溶剤と現像液を供給することで、同様にスリミングを行うことができる。
以上の実施の形態では、洗浄液として例えば純水を用いたが、洗浄液に有機溶剤を用いてもよい。有機溶剤は、現像時に発生するレジストの溶解物を押し流す効果があるため、溶解物がウェハW上に残り、その後のウェハ処理工程において当該溶解物が欠陥の原因となることを防ぐことができる。また、有機溶剤は純水よりも表面張力が小さい。ここで、表面張力がレジストパターンに作用すると当該レジストパターンが傾斜して倒れる、いわゆるパターン倒れが発生する場合がある。本実施の形態では、現像液の表面張力が小さくなるので、洗浄時にレジストパターンが倒れることを抑制できる。かかる場合において、プリウェット処理に用いる有機溶剤と、洗浄液として用いる有機溶剤は、同じものであっても異なるものであってもよい。
なお、洗浄液として用いる有機溶剤は、溶媒としてエステル化合物を用いることが好ましい。上述のとおり、エステル化合物はアルカリ性の現像液とけん化反応することでアルカリを中和するため、スリミングを目的として供給する有機溶剤としては用いることができない。その一方、現像液とけん化反応することでアルカリを中和するので、現像処理後の洗浄液として供給することで、現像液によるレジスト膜の現像を直ちに終わらせることができる。したがって、現像時間を厳密に制御することが可能となり、その結果、精度の良い現像処理を行うことができる。また、この場合の有機溶剤としては、現像液に不溶なものを用いることが好ましい。現像液に不溶に有機溶剤を用いて洗浄することで、洗浄液が現像液と混ざることなく素早くウェハWの外周に現像液を押し流すことができる。これによっても、現像時間を厳密に制御することが可能となる。
さらには、洗浄液として用いる有機溶剤は、水よりも揮発性の高い、換言すれば、例えば常温での蒸気圧が水よりも高いものを用いることが好ましい。そうすることで、洗浄後にウェハWを乾燥させる時間の短縮が可能となる。これにより、現像処理のスループットを向上させることができる。なお、現像処理後のレジストパターンに有機溶剤を供給する際は、当該レジストパターンを溶かさない有機溶剤が用いられる。レジストパターンを溶かさずに、且つ蒸気圧が高い有機溶剤としては、例えばアセトン、IPA、シクロヘキサン、メタノール、エタノール、メチルエチルケトンなどが用いられる。
以上の実施の形態では、有機溶剤と現像液の供給を別個に行ったが、有機溶剤と現像液を予め混合し、この混合液をウェハW上に供給してもよい。かかる場合、例えば図10に示すように、現像液供給ブロック136に有機溶剤と現像液を混合するミキサー170を設け、このミキサー170に現像液供給管137と有機溶剤供給管138を接続する。ミキサー170と供給ノズル133とは混合液供給管171により接続され、ミキサー170で混合後の混合液は、混合液供給管171を介して供給ノズル133に供給される。本発明者らによれば、混合液を供給した場合も、上述のように有機溶剤によるプリウェット処理後に現像液を供給した場合と同様の効果が得られることが確認されている。
なお、発明者らは、有機溶剤と現像液を個別に供給した場合と、混合して供給した場合における、レジストパターンのスリミング効果について検証した。また、比較例として、従来のように膨張剤を用いて物理的に押圧することでスリミングした場合との比較検証も行った。その結果を図11に示す。図11の縦軸はレジストパターンの線幅を示し、横軸は露光量を示している。図11中、「スリミング処理前」は、スリミング処理を行わず、通常の現像処理のみを行った場合のグラフであり、「実施例1」は、プリウェット処理後に現像液を供給した場合、「実施例2」は、有機溶剤と現像液を混合して供給した場合、「比較例」は、従来の膨張材を用いたそれぞれ示している。なお、プリウェット処理には、有機溶剤として例えば現像液に不溶なMIBCを用いた。
図11の「スリミング処理前」に示すように、通常の現像処理のみを行った場合、レジストパターンの線幅を例えば35nmにするために必要な露光量は約23mJであった。そして、「比較例」に示すように、従来のスリミング方法を用いた場合は、レジストパターンの線幅を35nmにするために必要な露光量は約17mJである。これに対して、「実施例1」に示すように、プリウェット処理後に現像液を供給することで、レジストパターンの線幅を35nmにするために必要な露光量は約18mJであった。したがって、本実施の形態の現像方法を用いれば、従来のスリミングの方法と同様に、露光量を低減しつつ、所望の寸法のレジストパターンを形成できることが確認された。また、「実施例2」に示すように、混合液を用いた場合は、レジストパターンの線幅を35nmにするために必要な露光量は約16mJであり実施例1と同様の効果が確認された。
なお、露光量の低減効果が、混合液を用いた「実施例2」の方が大きいのは、現像液に不溶な有機溶剤であるMIBCが、現像液と混合する際に空気を取り込み、取り込まれた空気による気泡に現像液が入り込むことで現像が促進されたものと推察される。この点について、本発明者らは、現像液に可溶な有機溶剤による混合液と、不溶な現像液を用いた混合液を用いてスリミングを行い、その効果について比較検証を行った。検証にあたっては、通常の現像処理を行って先ずレジストパターンを形成し、当該形成したレジストパターン上に混合液を供給してパドルを形成することでスリミング処理を行った。その結果を図12に示す。図12の縦軸はレジストパターンの線幅のスリミング量を表し、横軸は混合液のパドルによりスリミングを行った時間である。なお、可溶な有機溶剤としてはIPAを用い、不溶な有機溶剤としては、上述のMIBCを用いた。
図12に示すように、IPAを用いた場合は現像時間に対して穏やかにスリミング量が変化するのに対して、MIBCを用いた場合はIPAを用いた場合と比較して時間の経過とともにスリミング量が急激に増加することが確認された。したがって、混合液を用いる場合、短時間でスリミングを行う場合は、不溶の有機溶剤を用いることが好ましく、スリミング量を精度良く行なう場合は、可溶の有機溶剤を用いることが好ましい。
また、通常の現像処理によりレジストパターンを形成した後に、有機溶剤と現像液を供給してスリミングを行なう場合に、有機溶剤として現像液に可溶なものと不溶なものを用いた場合についての効果の比較検証も行った。その結果を図13に示す。図13の縦軸はレジストパターンの線幅のスリミング量を表し、横軸は有機溶剤のパドルをレジストパターン上に形成した時間である。なお、図12の場合と同様に、可溶な有機溶剤としてはIPAを用い、不溶な有機溶剤としては、上述のMIBCを用い、パドル形成後に現像液を供給した。
図13に示すように、IPAを用いた場合、MIBCを用いた場合と比較してスリミング量が大きくなった。また、いずれの有機溶剤を用いた場合においても、時間に対するスリミング量の変化は穏やかであり、スリミング量は、使用する有機溶剤の種類に依存することが確認された。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。本発明はこの例に限らず種々の態様を採りうるものである。本発明は、基板がウェハ以外のFPD(フラットパネルディスプレイ)、フォトマスク用のマスクレチクルなどの他の基板である場合にも適用できる。
1 塗布現像処理システム
4 露光装置
30〜34 現像処理装置
133 供給ノズル
136 現像液供給ブロック
137 現像液供給管
138 有機溶剤供給管
140 洗浄液ノズル
150 現像液供給源
160 有機溶剤供給源
200 制御部
A (有機溶剤の)パドル
D 現像液
R レジスト層
S 膨潤層
P (所望の)レジストパターン
W ウェハ

Claims (8)

  1. 基板上のレジスト膜を現像する現像処理方法であって、
    前記基板上のレジスト膜を露光処理した後、
    前記レジスト膜を現像処理する現像液と中和反応しない有機溶剤を、前記基板に供給してプリウェット処理する工程と、
    前記プリウェット処理の後、前記基板に前記現像液を供給する工程と、を有することを特徴とする、現像処理方法。
  2. 前記有機溶剤は、前記レジスト膜の現像液に不溶であることを特徴とする、請求項1に記載の現像処理方法。
  3. 前記プリウェット処理する工程及び前記現像液を供給する工程を繰り返し行うことを特徴とする、請求項1または2のいずれかに記載の現像処理方法。
  4. 前記プリウェット処理する工程の前に、前記レジスト膜の現像液を前記基板に供給して前記レジスト膜を現像することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の現像処理方法。
  5. 前記現像液を供給する工程の後に、前記有機溶剤を前記基板に供給して基板を洗浄することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の現像処理方法。
  6. 前記有機溶剤は、水よりも蒸気圧が高いことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の現像処理方法。
  7. 前記有機溶剤は、前記レジスト膜の現像液に可溶であることを特徴とする、請求項1に記載の現像処理方法。
  8. 1〜7のいずれかに記載の現像処理方法を実行する現像処理装置であって、
    基板上に前記有機溶剤及び前記現像液を供給する供給ノズルと、
    内部に前記現像液を貯留する現像液供給源と、
    内部に前記有機溶剤を貯留する有機溶剤源と、
    レジスト膜が形成されて露光処理された後の基板に、前記レジスト膜の現像液と中和反応しない有機溶剤を前記基板に供給し、次いで前記基板に前記レジスト膜の現像液を供給するように前記供給ノズルを制御する制御部と、を有することを特徴とする、現像処理装置。

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