JP2013251089A - Vacuum circuit breaker - Google Patents
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Abstract
Description
この発明は、真空遮断器に関するもので、特に定格電圧が高く、進み小電流遮断試験およびコンデンサバンク開閉試験における遮断性能の高い真空遮断器に関するものである。 The present invention relates to a vacuum circuit breaker, and more particularly to a vacuum circuit breaker having a high rated voltage and a high breaking performance in an advanced small current breaking test and a capacitor bank switching test.
従来の真空遮断器に用いられる真空バルブでは、一対の可動電極と固定電極の接点を用いて遮断性能と耐電圧性能の両性能を確保するのが基本構造であるが、近年の高電圧化、大容量化に対応するため、真空バルブの内部の接点数を直列に二対に増やして、遮断性能は短ギャップの平行磁界形電極で、また、耐電圧性能は長ギャップの耐電圧電極で分担することで解決したものがある。(例えば特許文献1) In the vacuum valve used in the conventional vacuum circuit breaker, the basic structure is to secure both the breaking performance and the withstand voltage performance using a pair of movable electrode and fixed electrode contacts. In order to cope with the increase in capacity, the number of contacts inside the vacuum valve is increased to two pairs in series, the breaking performance is shared by parallel magnetic field type electrodes with a short gap, and the withstand voltage performance is shared by a withstand voltage electrode with a long gap. There is something that was solved by doing. (For example, Patent Document 1)
従来の真空遮断器に用いられる真空バルブでは、遮断用の平行磁界型電極と耐圧用に開極距離を大きくした耐電圧電極を直列に設けるため、電極部分の寸法が大きくなるとともに耐電圧可動電極の可動距離が大きくなる。従って、電極部分を収納する密封容器が大きくなるとともに、耐電圧可動電極を封止するベローズが長くなり、それに伴って真空バルブが大きくなってしまうという課題があった。また、真空バルブの可動電極は例えば1m/s以上の高速で開極する必要があり、特に定格電圧が高い真空バルブの方が開極スピードを速くする必要があるため、長いベローズにおいては座屈が生じやすくなるという課題もあった。さらに、可動電極の開極距離が大きくなると電極を開閉する駆動機構も大きくなってしまうという課題があった。 In a vacuum valve used in a conventional vacuum circuit breaker, a parallel magnetic field type electrode for breaking and a withstand voltage electrode with a large opening distance for withstand voltage are provided in series, so that the size of the electrode portion increases and the withstand voltage movable electrode The movable distance becomes larger. Accordingly, there is a problem that the sealed container for storing the electrode portion becomes large, the bellows for sealing the withstand voltage movable electrode becomes long, and the vacuum valve becomes large accordingly. In addition, the movable electrode of the vacuum valve needs to be opened at a high speed of, for example, 1 m / s or more, and the vacuum valve with a higher rated voltage needs to increase the opening speed. There is also a problem that it is likely to occur. Furthermore, when the opening distance of the movable electrode is increased, there is a problem that a drive mechanism for opening and closing the electrode is also increased.
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、密封容器の大きさや可動電極の開極距離を大きくすること無く耐電圧性能を向上させ、遮断性能の良い真空遮断器を得ることを目的とする。 The present invention has been made to solve the above-described problems, and improves the withstand voltage performance without increasing the size of the sealed container or the opening distance of the movable electrode. The purpose is to obtain.
この発明に係わる真空遮断器は、密封状態に保持された容器内に接離可能に設けられた可動電極および固定電極と、該可動電極および固定電極の何れか一方の電極の接点面の中心部に設けられた別の可動電極と、該別の可動電極を上記電極の接点が開く動作時には電極の接点面に押し込まれた状態で保持するとともに、上記電極の接点が閉じる動作時には電極の接点面から突出させて保持する保持機構とを備えたものである。 A vacuum circuit breaker according to the present invention includes a movable electrode and a fixed electrode that are detachably provided in a sealed container, and a central portion of a contact surface of one of the movable electrode and the fixed electrode. And the other movable electrode is held in a state where it is pushed into the contact surface of the electrode when the contact of the electrode is opened, and the contact surface of the electrode is closed when the contact of the electrode is closed And a holding mechanism for protruding and holding.
この発明の真空遮断器によれば、密封状態に保持された容器内に接離可能に設けられた可動電極および固定電極の何れか一方の電極の接点面の中心部に別の可動電極を設けたため、密封容器や可動電極の開極距離を大きくすること無く耐電圧性能を向上させることができる。また、可動電極の開極距離を大きくすることが無いので、ベローズを長くする必要が無く、真空バルブが大きくなることもない。さらに、保持機構によって上記別の可動電極を上記電極の接点が開く動作時には電極の接点面に押し込まれた状態で保持するとともに、上記電極の接点が閉じる動作時には電極の接点面から突出させて保持するため、遮断性能を示す進み小電流遮断試験性能とコンデンサバンク開閉試験性能が向上する。 According to the vacuum circuit breaker of the present invention, another movable electrode is provided at the center of the contact surface of either one of the movable electrode and the fixed electrode that are detachably provided in the sealed container. Therefore, the withstand voltage performance can be improved without increasing the opening distance of the sealed container or the movable electrode. Further, since the opening distance of the movable electrode is not increased, it is not necessary to lengthen the bellows and the vacuum valve is not increased. Further, the holding mechanism holds the other movable electrode in a state of being pushed into the contact surface of the electrode when the contact of the electrode is opened, and holds the movable electrode protruding from the contact surface of the electrode when the contact of the electrode is closed. Therefore, the advanced small current interruption test performance indicating the interruption performance and the capacitor bank switching test performance are improved.
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る真空遮断器を示す側面断面図、図4はその真空バルブの固定電極側の構造を示す側面断面図である。図において、真空遮断器はタンク27と、該タンク27内の中央部に設置された真空バルブ19と、タンク27の外部に設けられた保持機構12、図示していない開閉機構およびブッシングを主要部品とし、ブッシングの導体28と真空バルブ19で電路を構成し、上記開閉機構で真空バルブ19内の一対の電極の接点を開閉することで電流を入り切りする。
上記真空バルブ19は、密封状態に保持された絶縁筒18内に、該絶縁筒18の軸方向に対向して接離可能に配置された一対の可動電極1および固定電極2を備え、可動電極1の接点面の裏側に固着された可動電極棒3をベローズ5と可動側フランジ7を介して絶縁筒18に取り付けるとともに、可動側絶縁ロッド21およびタンク側ベローズ26を介してタンク27に取り付けて、図示していない開閉機構によって、図1の左右方向に開閉駆動される。また、固定電極2の接点面の裏側に固着された固定電極棒4が固定側フランジ8を介して絶縁筒18に取り付けられている。
FIG. 1 is a side sectional view showing a vacuum circuit breaker according to
The
さらに、固定電極棒4は中空形状となっており、固定電極2の接点面の中央部に別の可動電極9を設け、該別の可動電極9の接点面の裏側に固着された別の可動電極棒10が上記中空形状の固定電極棒4内を貫通させて設けられ、固定側ベローズ6を介して固定側フランジ8に取り付けられるとともに、固定側絶縁ロッド20およびタンク側ベローズ26を介してタンク27に取り付けられ、保持装置12のロッド25に接続されて、保持装置12により別の可動電極9が後述の所定位置になるように保持される。また、固定側フランジ8には強度補強と電流の通路となる支持ブロック32が固着されており、該支持ブロック32は支持枠30および絶縁ブッシング31を介してタンク27内に固定されている。上記図示していないブッシングの導体28は可とう導体34を介して支持ブロック32に電気的に接続されており、可とう導体34で接続しているため、真空バルブ19の固定時の軸合わせなどの作業性が良くなる。また、可動側もブッシングの導体28は可とう導体34を介して可動電極棒3に固定した割り端子に取り付けられている。
Further, the
絶縁筒18はセラミックで形成されており、該セラミックには薄い金属であるメタライズ層を設けてフランジ7および8とロウ付けにより固定する。このため、メタライズ層の端部が高電界となるためシールド33を絶縁筒18の左右の両端部を取り囲んで設ける。また、別の可動電極棒10は可とう導体35および支持具36を介して支持ブロック32に電気的に接続されるとともに、ガイド37により軸合わせされ図1の左右方向にスライド可能に支持されている。タンク27は接地電位であるが、ブッシングの導体28と真空バルブ19の中の各導体は高電圧となるので、これらの間に位置する絶縁ロッド20、絶縁ロッド21および絶縁ブッシング31は絶縁材料製として耐電圧を確保する。また、タンク27の中は絶縁性ガスであるSF6ガス、空気、窒素ガス等を封入する。また、真空遮断器の遮断性能を高める手段として、縦磁界電極がある。図2(a)に示すように、一対の可動電極1および固定電極2は遮断動作時に縦磁界を発生するコイル17を介して可動電極棒3および固定電極棒4にそれぞれ固着して縦磁界電極を構成しており、コイル17の強度補強のため補強部材50を設ける。
The insulating
次に上記保持機構12の詳細構成について説明する。バネ11はタンク27に固定されたバネ支持板13に設けたバネボックス22に収納される。該バネボックス22はロッド25に固定された圧縮板24を備え、バネ11が圧縮板24を押すことで別の可動電極棒10に対して、該別の可動電極棒10の軸と平行で、別の可動電極9から対向する可動電極1に向かう方向の力が発生する。このため、別の可動電極9を固定電極2の接点面より突出させることができる。この突出長を例えば5mmに規定するため、バネボックス22にはストッパ部23が設けられている。また、保持機構12にはロッド25の右端部に図5に示すラッチ機構が設けられている。別の可動電極9は別の電極棒10および絶縁ロッド20を介してロッド25につながる。該ロッド25の動きは連結部61によってアーム59に伝わる。アーム59は支点58を中心に回転し、支点58と連結部61の距離よりも支点58と突起60の距離の方が大きいため、突起60ではロッド25の動きが拡大され、別の可動電極9の移動距離が小さくても上記ラッチ機構を働かせることができる。
Next, the detailed configuration of the
突起60は回転板54に設けられた逆へ字形の溝55に嵌め込まれている。回転板54は支点57によって回動可能に支持されており、図示していないバネにより矢印65方向の力が加えられているとともに、図示していないソレノイドによって矢印56方向の力が加えられる。このため、別の可動電極9が固定電極3の接点面から突出した状態では、図5(a)のようにロッド25に対してバネ11の力が矢印64の方向に働いている。さらに図示していないソレノイドによって図示していないバネの矢印65方向の力を上回る矢印56方向の力を働かせることで、突起60は溝55の右端に位置する。別の可動電極9が固定電極3の接点面に押し込まれた状態では、図5(b)のようにロッド25は右に移動するため突起60は左に移動しようとする。ここで図示していないソレノイドによる矢印56方向の力が印加しないようにしておくと、図示していないバネの矢印65方向の力で上記回転板54が回転し、突起60が溝55の左端に移動する。ロッド25にバネ11による矢印64方向の力が印加しても、溝55の形状により突起60は右に移動しないので、この状態で接点を開極しても別の可動電極9は固定電極3の接点面に押し込まれた状態を維持する。
The
次に実施の形態1における動作について、図2および図3にもとづいて説明する。図2はこの発明の実施の形態1に係る真空バルブの投入動作における各電極の動きを説明する説明図、図3はこの発明の実施の形態1に係る真空バルブの遮断動作における各電極の動きを説明する説明図である。図2(a)において、可動電極1と固定電極2とが開極している状態では、固定電極2の接点面の中央部に設けられた別の可動電極9は固定電極2に押し込まれた状態であり、保持機構12のラッチ機構は図5(b)の状態になっている。この状態から真空遮断器の投入動作が開始されると、まず閉極動作の前に図5(a)の回転板54に図示していないソレノイドによって矢印56方向の力を加えて保持機構12のラッチを外すと、バネ11による矢印64方向の力により、図2(b)のように別の可動電極9を固定電極2の接点面から突出させる。この状態で図示していない開閉機構により可動電極1が図1の右方向に移動して可動電極1と固定電極2が閉極していくと、図2(c)に示すように、最初に可動電極1と別の可動電極9とが接触する。続いて、図2(d)に示すように図示していない開閉機構により可動電極1と固定電極2が完全に閉極すると、別の可動電極9は固定電極2に押し込まれ、保持機構12は図5(b)の状態になり、別の稼動電極9は固定電極9に押し込まれた状態の位置で保持される。
Next, the operation in the first embodiment will be described with reference to FIG. 2 and FIG. FIG. 2 is an explanatory diagram for explaining the movement of each electrode in the closing operation of the vacuum valve according to
一方、遮断動作では図3(a)に示すように、別の可動電極9が固定電極2に押し込まれた状態で図示していない開閉機構によって可動電極1が図1の左方向に移動させられるため、可動電極1と固定電極2は開極する。開極しても保持機構12は図5(b)の状態のままであるため、図3(b)に示すように別の可動電極9は固定電極2に押し込まれた状態の位置で保持される。
On the other hand, in the blocking operation, as shown in FIG. 3A, the
以上のように構成された本発明の真空遮断機においては、密封状態に保持された容器内に接離可能に設けられた可動電極1および固定電極2と該固定電極2の接点面の中心部に別の可動電極9を設けたため、密封容器や可動電極1の開極距離を大きくすることが無く、また、可動電極1の開極距離を大きくすることが無いので、ベローズ5、26を長くする必要が無く、真空バルブ19が大きくなることもない。
In the vacuum circuit breaker of the present invention configured as described above, the
次いで、上記のように構成された真空遮断器の遮断性能および耐電圧性能について、より分かりやすくするため、従来の真空バルブの電極構造と対比させて説明する。一般に、送電線もしくはコンデンサバンク開閉に用いられる真空遮断器は、送電線の対地キャパシタンスまたはコンデンサバンクのキャパシタンスによって決まる進み小電流を遮断する能力が要求される。このため、進み小電流遮断試験やコンデンサバンク開閉試験を実施して遮断性能を検出する必要がある。この進み小電流遮断試験やコンデンサバンク開閉試験を行った真空遮断器の電極の接点表面分析を実施した結果、以下の現象が起こっていることを見出した。回路電圧を印加した状態で電極を閉じていくと、固定電極2と可動電極1の間の電界が高くなり、該電極が閉じる前に絶縁破壊が生じる。この時に生じるアーク(以後、プレアークと呼ぶ)の熱によって電極の接点表面に溶融が生じる。この後、電極は閉じ、溶融部位は熱拡散により温度が下がり溶着する。続く開極動作によって、溶着部位は引き剥がされるので、接点表面に損傷が生じる。この損傷によって、電極の接点表面には高さ数十μmから数百μmの微小な突起が生じ、その先端には高電界が生じるため遮断性能や耐電圧性能が低下する。
Next, the breaking performance and the withstand voltage performance of the vacuum circuit breaker configured as described above will be described in comparison with the electrode structure of a conventional vacuum valve for easier understanding. In general, a vacuum circuit breaker used for opening / closing a transmission line or a capacitor bank is required to have an ability to cut off a small advance current determined by the ground capacitance of the transmission line or the capacitance of the capacitor bank. For this reason, it is necessary to detect the breaking performance by conducting a progressive small current breaking test and a capacitor bank switching test. As a result of conducting contact surface analysis of the electrode of the vacuum circuit breaker in which this advanced small current interruption test and capacitor bank switching test were conducted, it was found that the following phenomenon occurred. When the electrode is closed with the circuit voltage applied, the electric field between the fixed
この現象を図10に示す従来の真空遮断機における電極の動作説明図にもとづいて説明する。図10において、通常の真空バルブでは固定電極と可動電極だけがあるが、特許文献1の真空バルブでは中間ホルダ90を設けており、該中間ホルダ90の両端部にそれぞれ一対の耐電圧可動電極91と耐電圧中間電極92ならびに一対の平行磁界型中間電極93と平行磁界型固定電極94が設けられており、ストッパー95で遮断性能を高めるために上記一対の平行磁界型電極93および94の開極距離は遮断に最適な十数mmの短い距離にするとともに、上記一対の耐電圧電極91および92は耐電圧性能を高めるために十数mm以上の長い開極距離としている。中間ホルダガイド板96と上記耐電圧中間電極との間には圧縮バネ97が設けられている。
This phenomenon will be described with reference to the operation explanatory diagram of the electrode in the conventional vacuum circuit breaker shown in FIG. In FIG. 10, a normal vacuum valve has only a fixed electrode and a movable electrode, but the vacuum valve of
次に、このように構成された従来の電極の動作について説明する。開極状態では図10(a)に示すように一対の平行磁界型電極93、94と一対の耐電圧電極91、92の両方とも開いている。閉極動作では図10(b)閉極途中に示すように、まず一対の耐電圧電極91、92が閉じ、さらに図示していない開閉機構によって圧縮バネ97を押し縮めることで、一対の平行磁界型電極93、94も閉じるが、このときに発生したプレアークにより図10(c)閉極状態に示すように一対の平行磁界型電極93、94に融着98が生ずる。開極時は10(d)開極途中のようにまず一対の平行磁界型電極93、94が開くので、該一対の平行磁界型電極93、94の接点表面に上記引き剥がしによる微小な突起99が発生しアークが発生するため遮断性能が低下するが、一対の平行磁界型電極93、94は高い遮断性能を持つのでアークは消弧する。その後、図10(e)に示すように一対の耐電圧電極91、92が長い開極距離で開くので、耐電圧性能は高くなる。
Next, the operation of the conventional electrode configured as described above will be described. In the open state, as shown in FIG. 10A, both the pair of parallel magnetic
一般に電極間に電圧が印加されている状態においては、電極の接点面の周辺部の方が中央部に比べて高電界となるため、上記プレアークによる溶着98および引き剥がしによる微小な突起99は電極の接点面の周辺部に発生しやすく、周辺部に発生した場合の方が中央部に発生した場合よりも遮断性能が低下するため、電極の接点面の周辺部にR加工を施したり、電極の接点面の中央部を突出させるなど、電極形状を工夫することによって少しでも遮断性能を向上させる対策が実施されているが、電極の接点面の周辺部にR加工を施したものでは、その直ぐ内側の接点面の平坦部分で、上記融着98および引き剥がしによる突起98が発生し、その突起98の発生した部分が高電界となって遮断性能が低下する。また、電極の接点面の中央が突出している形状においては、接点中央部は接点周辺部よりギャップ長が短いため高電界となる。この中央突出部に溶着引き剥がしによる微小な突起ができるため、極端な高電界となり遮断性能が低下する。
In general, when a voltage is applied between the electrodes, the peripheral portion of the contact surface of the electrode has a higher electric field than the central portion. Therefore, the
一方、本発明の電極構造では、真空バルブの開極距離は数十mmという値で、定格電圧が高いほど開極距離も大きくなる。これに対して、投入時のプレアークは電極間距離が数mmという小さな値になった所で発生する。そこで、別の可動電極9の固定電極2からの突出量を例えば5mmとすると、別の可動電極9の表面電界の方が固定電極2の接点面周辺部より先に放電発生電界となり、別の可動電極9でプレアークが発生する。閉極時に図2(c)のように上記別の可動電極9とその対向面の上記可動電極1の接点面の中央部が最初に接するので、閉極時のプレアークによる溶着引き剥がしによって生じる突起は別の可動電極9の接点面とその対向面である可動電極1の接点面の中央部でのみ発生し、別の可動電極9と可動電極1が接触すると可動電極1と固定電極2は同電位となるため、プレアークは発生しない。別の可動電極9のある接点面中央部は接点面周辺部に比べて電界が低いため、溶着引き剥がしによる微小な突起ができても突起先端の電界は接点周辺部にできた場合に比べて緩和される。さらに、可動電極1の接点面周辺部および固定電極2の接点面はプレアークが発生しないため清浄に保たれるので、電界の局所的上昇が発生せず電極間耐電圧は向上し、その結果、進み小電流遮断試験およびコンデンサバンク開閉試験における遮断性能が向上することとなる。
On the other hand, in the electrode structure of the present invention, the opening distance of the vacuum valve is a value of several tens mm, and the opening distance increases as the rated voltage increases. On the other hand, the pre-arc at the time of charging occurs when the distance between the electrodes becomes a small value of several mm. Therefore, if the amount of protrusion of the other
ここで、進み小電流遮断試験における接点表面電界の変化を調べたところ、再起電圧の立ち上り速度と開極動作による接点間ギャップ長の増大の関係から、開極途中に接点表面電界が最大となることが分った。本発明による真空遮断器の電極形状を用いて電界解析した結果を図6に示す。図6において、縦軸は接点中央部の電界を示す。再起電圧第1波目の電界が極端に高く、その後のピーク電界は一定となる。さらに、再起電圧第1波目の電界ピークでは、接点中心部の電界が、接点周辺部で溶着引き外しによる微小な突起ができる位置の電界より約20%小さくなった。微小な突起ができることによる電界増倍率をβとすると、接点中心部の場合も接点周辺部の場合も電界はβ倍になるので、本構造のように接点面中心部に微小な突起ができる場合の方が接点面周辺部の場合より電界は約20%小さくなる。この結果、再起電圧第1波目の高電界に耐えることができ遮断性能が向上する。また、再起電圧第2波以降の電界ピークでは、開極しきった状態であり、接点面中心部の電界が、接点面周辺部より約36%電界緩和され、耐電圧性能も向上する。 Here, when the change in the contact surface electric field in the advanced small current interruption test was examined, the contact surface electric field reached the maximum during the opening due to the relationship between the rising speed of the reactivation voltage and the increase in the gap length between the contacts due to the opening operation. I found out. FIG. 6 shows the result of electric field analysis using the electrode shape of the vacuum circuit breaker according to the present invention. In FIG. 6, the vertical axis represents the electric field at the center of the contact. The electric field of the first wave of the regenerative voltage is extremely high, and the subsequent peak electric field is constant. Furthermore, at the electric field peak of the first wave of the regenerative voltage, the electric field at the center of the contact was about 20% smaller than the electric field at the position where minute protrusions were formed by welding removal at the periphery of the contact. If the electric field multiplication factor due to the formation of minute protrusions is β, the electric field is multiplied by β in both the contact center and the contact periphery, so that a small protrusion can be formed at the center of the contact surface as in this structure. The electric field is about 20% smaller than in the case of the contact surface periphery. As a result, it is possible to withstand the high electric field of the first wave of the regenerative voltage, and the interruption performance is improved. Further, the electric field peak after the second wave of the regenerative voltage is in a fully open state, and the electric field at the center of the contact surface is relaxed by about 36% from the periphery of the contact surface, and the withstand voltage performance is also improved.
さらに、真空遮断器の耐電圧性能を向上させるために、一般的に製造工程においてコンディショニングが行われる。コンディショニング方法として、AC電圧やインパルスという電圧を印加して放電させる電圧コンディショニングと、kAオーダーの大電流を遮断する電流コンディショニングがある。本発明の真空遮断器では、別の可動電極9を固定電極2に押し込んだ状態では、上記説明のように接点面の周辺部の方が中央部より電界が高いという傾向があるので、接点面中央部のコンディショニングが不十分になる傾向がある。そこで、本構造では別の可動電極9を突出させた状態での電圧コンディショニングも行い、別の可動電極9の接点面と可動電極1および固定電極2の接点面の両方を十分にコンディショニングする。また、電流コンディショニングでは、接点面が最後に離れる位置でアークが発弧してコンディショニングする性質があるので、接点面の周辺部の方がコンディショニングされるが、接点面中心部のコンディショニングが不足する傾向がある。そこで本構造では、別の可動電極9を突出させた電流コンディショニングも行い、接点面中心部の電流コンディショニングも十分に行うことができる。
一般にコンディショニングは、真空バルブ単体で実施した後に真空遮断器として組み立てるが、耐電圧性能安定化のために真空遮断器として組み立てた後におこなっても良い。
Further, in order to improve the withstand voltage performance of the vacuum circuit breaker, conditioning is generally performed in the manufacturing process. As a conditioning method, there are voltage conditioning for discharging by applying an AC voltage or an impulse voltage, and current conditioning for interrupting a large current of kA order. In the vacuum circuit breaker of the present invention, when another
In general, conditioning is performed as a vacuum circuit breaker after being performed by a single vacuum valve, but may be performed after being assembled as a vacuum circuit breaker in order to stabilize withstand voltage performance.
実施の形態2.
上記実施の形態1の保持機構12では、開極時に別の可動電極9が固定電極2に押し込まれている状態を保持したが、この実施の形態2の保持機構12では皿バネ66を用いて開極時に別の可動電極9が固定電極2の接点面に対して奥に凹んだ状態に押し込まれて保持するものである。図7はこの発明の実施の形態2に係る真空遮断器における保持機構12の動作を説明する説明図で、図8は真空バルブの各電極の状態を説明する説明図である。図8(a)は別の可動電極9が固定電極2より突出している状態を示しており、このとき保持機構12は図7(a)の状態になっている。この保持機構12でもアーム59を用いてロッド25の動きを増幅する。可動電極1の閉極動作によって図8(b)のように可動電極1と固定電極2が閉じた時に、図7(b)に示すように支持板67に支持された皿バネ66が反転し、ロッド25をさらに奥に引き込む結果、別の可動電極9は図8(c)に示すように固定電極2の接点面よりも奥に凹んだ状態に押し込まれた状態となる。開極時は別の可動電極9がこの奥に凹んだ状態に押し込まれたまま開極する。
In the
投入時に別の可動電極9を突出させるには、ソレノイドにより矢印56方向の力で中心軸68を押すことで皿バネ66を反転させて、保持機構12を図7(b)の状態から図7(a)の状態にする。以上の動作により、投入時のプレアークは別の可動電極9とその対向面にある可動電極1の接点面の中心部で発生し、その後、図8(c)のように別の可動電極9が固定電極2の接点面の奥に凹んだ状態に押し込まれた時に、この部分の電極接点表面に溶着引き剥がしによる微小突起が発生する。しかし、開極時は別の可動電極9がこの奥に凹んだ状態のまま開極するため、別の可動電極9の接点表面に印加する電界が抑制され、一層の電界緩和がなされる。このため短絡遮断の時に可動電極1の接点面周辺部と固定電極2の接点面周辺部でアークが発弧するようにできる。一般に縦磁界電極では、接点周辺部でアークが発弧した方が、発弧直後にアークに作用する縦磁界が強くなるので、その結果、進み小電流遮断試験およびコンデンサバンク開閉試験における遮断性能が向上する。
In order to project another
実施の形態3.
図9はこの発明の実施の形態3に係る真空遮断器における真空バルブの可動電極側の構造を示す側面断面図である。上記実施の形態1および2では何れも固定電極2に別の可動電極9を設けた場合について説明したが、この実施の形態3では可動電極1に別の可動電極9を設けたものである。このため、可動電極棒3は中空とし内部に別の電極棒10を設ける。また、真空バルブの内部の真空封止のため小形ベローズ69を設ける。電極棒3とタンク27を絶縁するため絶縁ロッド71と別の電極棒10の絶縁ロッド72を設ける。また、タンク側ベローズ26の外に、小形タンクベローズ70を設ける。保持機構12は可動電極棒3に絶縁ロッド71を介して接続されたロッド77に設け、別の電極棒10に絶縁ロッド72を介してつながるロッド78に保持機構12用ロッド73を設ける。この保持機構12は図5または図7に示した構造を用いてもよいし他の構造でもよい。別の可動電極9を突出させるためのバネ11やロッド77には接圧バネ74を設ける。本構造ではアーム75を用いて電極棒を駆動するため、支点58からの距離の遠い別の電極棒10の方が移動距離が大きくなることを利用している。この結果、閉極動作において別の可動電極9が先に固定電極2と接触する。図9は閉極途中状態を示しており別の可動電極9が突出している状態を示している。また、別の可動電極9の動作は基本的に実施の形態1での説明と同じである。本構造によりタンク27の固定電極2側に保持機構12を設ける必要が無くなり、よりコンパクトな構造となるという効果がある。
FIG. 9 is a side sectional view showing the structure of the movable electrode side of the vacuum valve in the vacuum circuit breaker according to
なお、この発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。 It should be noted that within the scope of the present invention, the embodiments can be freely combined, or the embodiments can be appropriately modified or omitted.
1 可動電極 2 固定電極
9 別の可動電極 12 保持機構
19 真空バルブ 66 皿バネ
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