JP2013248383A - 眼科装置、眼科装置の制御方法、プログラム - Google Patents
眼科装置、眼科装置の制御方法、プログラム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】被検者の肢体が挟まれている状態で、可動台をさらに近づけることを防止すること。
【解決手段】被検者の被検眼を検査する検査手段を移動可能な可動手段と、可動手段を駆動する駆動力を発生させる駆動力発生手段と、可動手段に外力がかかった場合には、可動手段に伝達している前記駆動力を低減する駆動力伝達手段とを有する。
【選択図】図3
【解決手段】被検者の被検眼を検査する検査手段を移動可能な可動手段と、可動手段を駆動する駆動力を発生させる駆動力発生手段と、可動手段に外力がかかった場合には、可動手段に伝達している前記駆動力を低減する駆動力伝達手段とを有する。
【選択図】図3
Description
本発明は、被検眼に対して位置合わせを行って検査などを行う眼科装置、眼科装置の制御方法、プログラムに関するものである。
眼科装置には、被検眼と装置の距離を検出し、装置が所定の距離よりも被検眼に接近しないようにする接近防止手段を備えるものが良く知られている。具体的には、検査手段と被検眼の相対的な位置合わせを行う際に、検査手段が載置される可動台を前後方向に移動させながら固定台との相対的な位置を検出し、検査手段が被検眼に異常接近することを防止するために、検出結果に基づいて移動規制手段を作動させる構成が、特許文献1に開示されている。ここで、非接触眼圧測定装置の場合、検査手段が被検眼に対して10mm程度の距離まで接近する。この場合、上記異常接近を検知できる範囲は、被検眼から10mm程度の範囲である。
ところで、可動台を被検者に近づけた場合に、被検者の手等の肢体が固定台と可動台とに挟まれる可能性がある。このとき、被検者の肢体が挟まれている状態で、可動台をさらに近づけることを防止する必要がある。
前記課題を解決するため、本発明は、被検者の被検眼を検査する検査手段と、前記検査手段を移動可能な可動手段と、前記可動手段を駆動する駆動力を発生させる駆動力発生手段と、前記可動手段に外力がかかった場合には、前記可動手段に伝達している前記駆動力を低減する駆動力伝達手段とを有することを特徴とする。
本発明にかかる眼科装置によれば、可動手段と眼科装置の他の部分との間に被検者の肢体が挟まれた場合に可動手段にかかる外力によって、可動手段に伝達する駆動力を低減させることができる。これにより、被検者の肢体が挟まれている状態で、可動手段をさらに近づけることを防止することができる。
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(眼科装置の構成)
まず、本実施形態にかかる眼科装置1の全体的な構成について、図1を参照して説明する。図1は、本実施形態にかかる眼科装置1の構成を模式的に示す側面図である。図1中の矢印Aは、検者(操作者)が位置する側を示し、矢印Bは、被検者が位置する側を示す。
まず、本実施形態にかかる眼科装置1の全体的な構成について、図1を参照して説明する。図1は、本実施形態にかかる眼科装置1の構成を模式的に示す側面図である。図1中の矢印Aは、検者(操作者)が位置する側を示し、矢印Bは、被検者が位置する側を示す。
眼科装置1は、固定台(ベース)100と、X可動台102と、Y可動台106と、可動手段としてのZ可動台107と、検査手段としての測定ユニット110とを有する。
X可動台102は、固定台100に対して、被検者から見て左右方向(この方向をX軸方向とする)に移動可能な構成を有する。固定台100とX可動台102との間には、駆動力発生手段としてのモータ103とこのモータ103によって駆動する駆動ユニット(図略)が設けられている。そして、X可動台102は、モータ103が発生させる駆動力によってX軸方向に移動する。
Y可動台106は、固定台100に対して、被検者から見て上下方向(この方向をY軸方向とする)に移動可能な構成を有する。Y可動台106とX可動台102との間には、駆動力発生手段としてのモータ104とこのモータ104によって駆動する駆動ユニット(図略)が設けられる。そして、Y可動台106は、モータ104の駆動力によってY軸方向に移動する。
可動手段としてのZ可動台107は、固定台100に対して、被検者から見て前後方向(この方向をZ軸方向とする)に移動可能な構成を有する。Z可動台107とY可動台106との間には、駆動力発生手段としてのモータ108およびこのモータ108の駆動力によって駆動する駆動ユニット200を含む駆動機構2が設けられる。駆動ユニット200は、モータ108が発生させる駆動力を、Z可動台107をZ軸方向に移動させる駆動力に変換する。そして、Z可動台107は、モータ108の駆動力によってZ軸方向に移動する。駆動機構2の構成は次のとおりである。駆動機構2は、駆動力発生手段としてのモータ108と、駆動ユニット200と、送りねじ208と、ナット209とを有する。モータ108と駆動ユニット200はZ可動台107に設けられる。駆動力発生手段としてのモータ108は、駆動力(回転動力)を発生させる。駆動ユニット200は、モータ108が発生させた駆動力を送りねじ208に伝達する。なお、駆動ユニット200は、遊星歯車機構300(詳細は後述)を有している。駆動ユニット200は、モータ108が発生させた駆動力を、遊星歯車機構300を介して送りねじ208に伝達することと、遊星歯車機構300を介さずに送りねじ208に伝達することができる。送りねじ208は、その軸線がZ軸方向に平行となる姿勢でZ可動台107に回転可能に支持される。そして、送りねじ208は、モータ108から駆動ユニット200を介して伝達される駆動力によって回転する。ナット209は、送りねじ208に係合するとともにY可動台106に結合される。そして、ナット209は、送りねじ208が回転すると送りねじ208上をZ軸方向に移動する。したがって、送りねじ208が回転すると、Z可動台107がナット209とともにZ軸方向に移動する。
Z可動台107には、測定ユニット110が設けられている。測定ユニット110は、Z可動台107が移動すると、Z可動台107とともにZ軸方向に(すなわち、被検者の被検眼に接近する方向と遠ざかる方向に)移動する。測定ユニット110は、被検眼に光束を投影して被検眼を検査できる。たとえば、測定ユニット110は、非接触で被検眼の眼圧を測定できる。なお、測定ユニット110が測定できる項目は、被検眼の眼圧に限定されるものではない。
測定ユニット110には、報知手段としてのモニタ116が設けられる。モニタ116には、タッチパネル式の液晶表示装置などといった表示装置が適用できる。そして、モニタ116は、撮像した被検眼の画像や、測定ユニット110を操作や設定するためのメニューや、その他の所定の情報を表示できる。モニタ116が表示する所定の情報としては、測定ユニット110やZ可動台107に移動を妨げる外力が掛かっていることを検者に知らせるための情報(警告)が含まれる(後述)。
Z可動台107とY可動台106との間には、位置検出手段としての位置検出器115が設けられる。位置検出器115は、測定ユニット110やZ可動台107のZ方向位置(Z可動台107と固定台100および顎受け台112とのZ方向の距離、測定ユニット110と被検眼との距離)を、Z可動台107のZ軸方向の可動範囲の全体にわたって検出できる。位置検出手段としての位置検出器115には、抵抗値の変化によって変位量を検出する変位計や、レーザーによって変位量を検出する変位計などが適用できる。
さらに、固定台100には、顎受け台112と、顎受け台112を駆動する顎受け台駆動機構113と、ジョイスティック101とが設けられる。顎受け台112は、検眼時において被検者の顎を載せる台である。顎受け台112は、顎受け台駆動機構113の駆動力によって、固定台100に対して上下方向(Y軸方向)に移動可能である。ジョイスティック101は、X可動台102とY可動台106とZ可動台107の操作のために使用される操作部材である。ジョイスティック101には、釦117が設けられる。
さらに、固定台100には、顎受け台112と、顎受け台112を駆動する顎受け台駆動機構113と、ジョイスティック101とが設けられる。顎受け台112は、検眼時において被検者の顎を載せる台である。顎受け台112は、顎受け台駆動機構113の駆動力によって、固定台100に対して上下方向(Y軸方向)に移動可能である。ジョイスティック101は、X可動台102とY可動台106とZ可動台107の操作のために使用される操作部材である。ジョイスティック101には、釦117が設けられる。
(駆動ユニットの構成)
次に、本実施形態にかかる眼科装置1に設けられた駆動機構2の駆動ユニット200の構成について、図2と図3を参照して説明する。ここで、図2は、駆動ユニット200の構成を模式的に示す斜視図である。また、図3(a)は、駆動ユニット200に含まれる遊星歯車機構300の構成を模式的に示す斜視図である。また、図3(b)は、遊星歯車機構300により、動力がサンギア302に伝達される状態を模式的に示す斜視図である。また、図3(c)は、遊星歯車機構300により、動力が内歯ギア301に伝達されて、送りねじへの駆動が遮断された状態を模式的に示す斜視図である。
次に、本実施形態にかかる眼科装置1に設けられた駆動機構2の駆動ユニット200の構成について、図2と図3を参照して説明する。ここで、図2は、駆動ユニット200の構成を模式的に示す斜視図である。また、図3(a)は、駆動ユニット200に含まれる遊星歯車機構300の構成を模式的に示す斜視図である。また、図3(b)は、遊星歯車機構300により、動力がサンギア302に伝達される状態を模式的に示す斜視図である。また、図3(c)は、遊星歯車機構300により、動力が内歯ギア301に伝達されて、送りねじへの駆動が遮断された状態を模式的に示す斜視図である。
駆動ユニット200は、ピニオンギア201と、1stギア202と、切替手段としての第一のクラッチ203および第二のクラッチ204と、遊星歯車機構300と、第一のアイドラギア205と、第二のアイドラギア206とを有する。遊星歯車機構は、歯車列を有する歯車機構の一種である。歯車機構には、たとえば、遊星歯車機構のほかに、減速装置や変速装置や差動歯車機構などがあり、減速や変速や動力の分配などに用いられている。本実施形態に適用される遊星歯車機構300は、サンギア302と、複数の遊星ギア303と、内歯ギア301と、キャリア305(遊星枠)と、キャリアギア304とを有する。
一般的な遊星歯車機構は、サンギアと、サンギアに噛合する複数の遊星ギアと、複数の遊星ギアに噛合する内歯ギアを有する。サンギアと内歯ギアとは同心に配設されるとともに、サンギアと内歯ギアとの間に遊星ギアが配設される。遊星歯車機構は、たとえば、サンギアと遊星ギアと内歯ギアのいずれかに回転動力を入力し、他のいずれかから回転動力を出力させることによって、減速機構として用いられる。また、遊星歯車機構は、たとえば、サンギアと遊星ギアと内歯ギアのいずれかに回転動力を入力し、他の2つから回転動力を出力させることによって、回転動力分配機構として用いられる。回転動力分配機構として用いられる場合には、回転動力を出力する2つのギアの回転速度は、それぞれにかかる負荷に応じて自動的に変化する。そして、回転動力を出力する一方のギアが固定された場合であっても、回転動力を出力する他方のギアおよび回転動力が入力されるギアは回転を継続できる。
本発明の実施形態に適用される遊星歯車機構300においては、サンギア302および複数の遊星ギア303には外歯ギアが適用される。そして、サンギア302と内歯ギア301とが同軸に配置されるとともに、サンギア302と内歯ギア301との間に複数の遊星ギア303が配設される。複数の遊星ギア303は、キャリア305によってそれぞれ回転可能でかつサンギア302の周囲を公転可能に支持される。そして、サンギア302と複数の遊星ギア303とが噛合するとともに、複数の遊星ギア303と内歯ギア301とが噛合する。このため、キャリア305を介して遊星ギア303に伝達(入力)された回転動力は、サンギア302と内歯ギア301に分配される。ここで、内歯ギア301およびサンギア302が無負荷であれば、内歯ギア301およびサンギア302は、遊星ギア303の公転(キャリア305の回転)と一体に回転する。内歯ギア301が無負荷で、サンギア302に負荷がかかっている場合には、サンギア302は負荷に応じた減速比で回転する。サンギア302が固定された場合には、遊星ギア303に伝達(入力)された回転動力は内歯ギア301に伝達され、内歯ギア301および遊星ギア303の回転は継続できる。なお、駆動ユニット200に含まれる遊星歯車機構300には、従来公知の一般的な遊星歯車機構が適用できる。したがって、遊星歯車機構300の詳細な説明は省略する。
ピニオンギア201には、モータ108の駆動力が伝達される。ピニオンギア201は、1stギア202に駆動力を伝達可能に噛合する。
第一のクラッチ203は、1stギア202と第一のアイドラギア205とに係合する。そして、第一のクラッチ203は、1stギア202と第一のアイドラギア205との間で駆動力の伝達を断続する。具体的には、第一のクラッチ203がONの状態であると、モータ108の駆動力は、1stギア202から第二のクラッチ204を介して第一のアイドラギア205に伝達される。一方、第一のクラッチ203がOFFの状態であると、モータ108の駆動力は、第一のアイドラギア205に伝達されない。
第二のクラッチ204は、1stギア202と遊星歯車機構300のキャリアギア304と係合し、1stギア202とキャリアギア304との間で駆動力の伝達を断続する。具体的には、第二のクラッチ204がONの状態であると、モータ108の駆動力は、1stギア202から第二のクラッチ204を介してキャリアギア304に伝達される。一方、第二のクラッチ204がOFFの状態であると、モータ108の駆動力は、キャリアギア304に伝達されない。
第一のアイドラギア205は、第二のアイドラギア206にモータ108の駆動力を伝達可能に噛合する。第二のアイドラギア206は、遊星歯車機構300のサンギア302にモータ108の駆動力を伝達可能に噛合する。遊星歯車機構300のサンギア302は、送りねじギア207を介して、送りねじ208にモータ108の駆動力を伝達可能に結合する。
(第1及び第2の駆動力伝達手段)
次に、本実施形態にかかる眼科装置1に設けられた駆動機構2の第1及び第2の駆動力伝達手段の動作について、図4〜図6を参照し、第一のクラッチ203と第二のクラッチ204の状態ごとに分けて説明する。
次に、本実施形態にかかる眼科装置1に設けられた駆動機構2の第1及び第2の駆動力伝達手段の動作について、図4〜図6を参照し、第一のクラッチ203と第二のクラッチ204の状態ごとに分けて説明する。
第一のクラッチ203がONの状態であり、第二のクラッチ204がOFFの状態での駆動機構2の動作は、次のとおりである。図4は、第一のクラッチ203がONの状態であり、第二のクラッチ204がOFFの状態での駆動機構2の動作を模式的に示す斜視図である。図4中の矢印Cは、モータ108の駆動力の伝達経路(駆動列)を示す。また、他の符号が付されていない矢印は、それぞれのギアの回転を模式的に示す。矢印が付されていないギアはモータ108の駆動力が伝達されないギアであることを示す(図5と図6も同様とする)。
モータ108の駆動力は、まず、ピニオンギア201と1stギア202とを介して、第一のクラッチ203と第二のクラッチ204に伝達される。第一のクラッチ203がONの状態であると、モータ108の駆動力は、第一のクラッチ203から、第一のアイドラギア205と、第二のアイドラギア206と、サンギア302と、送りねじギア207とを介して送りねじ208に伝達される。そして、送りねじ208の回転によってナット209がZ軸方向に移動し、Z可動台107がナット209の移動にともなってZ軸方向に移動する。このように、駆動ユニット200は、第一のアイドラギア205と第二のアイドラギア206とを含み、これらを介してモータ108の駆動力を送りねじ208に伝達する第一の駆動力伝達手段を有する。なお、本明細書において、第一の駆動力伝達手段を第一の駆動列と呼ぶ場合もある。このとき、第二のクラッチ204がOFFの状態であるため、モータ108の駆動力は、キャリアギア304と遊星ギア303には伝達されない。
第一のクラッチ203がOFFの状態であり、第二のクラッチ204がONの状態での駆動機構2の動作は、次のとおりである。図5は、第一のクラッチ203がOFFの状態であり、第二のクラッチ204がONの状態での駆動機構2の動作を模式的に示す斜視図である。図5中の矢印Dは、モータ108の駆動力の伝達経路(駆動列)を示す。
モータ108の駆動力は、まず、ピニオンギア201と1stギア202とを介して、第一のクラッチ203と第二のクラッチ204に伝達される。第二のクラッチ204がONの状態であると、モータ108の駆動力は、図3(b)に示す通り、第二のクラッチ204から、キャリアギア304と、遊星ギア303と、サンギア302と、送りねじギア207とを介して送りねじ208に伝達される。そして、送りねじ208が回転すると、ナット209がZ軸方向に移動し、Z可動台107は、ナット209の移動にともなってZ軸方向に移動する。このように、駆動ユニット200は、キャリアギア304と遊星ギア303とを含み、これらを介してモータ108の駆動力をサンギア302に伝達する第二の駆動力伝達手段を有する。なお、本明細書において、第二の駆動力伝達手段を第二の駆動列と呼ぶ場合もある。このとき、第一のクラッチ203がOFFの状態であるため、モータ108の駆動力は、第一のアイドラギア205と第二のアイドラギア206には伝達されない。
第一のクラッチ203がOFFの状態であり、第二のクラッチ204がONの状態である状態において、サンギア302が回転しないように固定された場合の駆動機構2の動作は、次のとおりである。図6は、第一のクラッチ203がOFFの状態であり、第二のクラッチ204がONの状態である状態において、サンギア302が回転しないように固定された場合の駆動機構2の動作を模式的に示す斜視図である。図6中の矢印Eは、モータ108の駆動力の伝達経路を模式的に示す。
サンギア302は、送りねじギア207を介して送りねじ208に結合している。このため、Z可動台107に外力が掛かって移動が停止した場合には、サンギア302が回転しないように固定される。
そうすると、遊星歯車機構は回転動力分配機構として回転動力を内歯ギア301に伝達する。その具体的な動作については次に述べる。
図3(c)に示すように、サンギア302が固定ギアとなるため、キャリアギア304に伝達されたモータ108の駆動力は、キャリアギア304と結合されているキャリア305に伝達され、さらに遊星ギア303に入力された回転動力は内歯ギア301へ伝達される。その時、内歯ギア301は、被動ギアと噛合していないため、他に駆動力を伝達することなく空転する。したがって、外力が掛かってZ可動台107が停止した場合(移動が妨げられた場合)には、モータ108の駆動力は内歯ギア301に伝達される。この結果、Z可動台107への駆動力の伝達が切断される(Z可動台107へ伝達される駆動力が低減される)。
そうすると、遊星歯車機構は回転動力分配機構として回転動力を内歯ギア301に伝達する。その具体的な動作については次に述べる。
図3(c)に示すように、サンギア302が固定ギアとなるため、キャリアギア304に伝達されたモータ108の駆動力は、キャリアギア304と結合されているキャリア305に伝達され、さらに遊星ギア303に入力された回転動力は内歯ギア301へ伝達される。その時、内歯ギア301は、被動ギアと噛合していないため、他に駆動力を伝達することなく空転する。したがって、外力が掛かってZ可動台107が停止した場合(移動が妨げられた場合)には、モータ108の駆動力は内歯ギア301に伝達される。この結果、Z可動台107への駆動力の伝達が切断される(Z可動台107へ伝達される駆動力が低減される)。
以上のように、駆動ユニット200は、モータ108の駆動力を送りねじ208に伝達する第一の駆動力伝達手段と第二の駆動力伝達手段とを有する。そして、第一のクラッチ203および第二のクラッチ204が、第一の駆動列と第二の駆動列とを切替える(切替手段として機能する)。なお、第二の駆動力伝達手段は、可動台に外力がかかった場合に、可動台に伝達している駆動力を低減するように構成されていれば良く、全ての駆動力を伝達しないように構成する必要はない。また、第二の駆動力伝達手段は、例えば、検者が触れただけでも可動台が駆動されなくなる場合がある。このため、後述するように、第一の駆動力伝達手段と併用することが好ましい。以上より、本発明の目的を達成するためには、第二の駆動力伝達手段があれば良く、第一の駆動力伝達手段はなくても良い。
(眼科装置のシステム構成)
次に、眼科装置1のシステム構成と全体的な動作について、図7を参照して説明する。図7は、眼科装置1のシステム構成を模式的に示すブロック図である。
次に、眼科装置1のシステム構成と全体的な動作について、図7を参照して説明する。図7は、眼科装置1のシステム構成を模式的に示すブロック図である。
眼科装置1は、移動方向検出手段としてのモータ検出部403と、信号処理部400とをさらに有する。
移動方向検出手段としてのモータ検出部403は、モータ108の回転数と回転方向を検出する。モータ検出部403には、公知の各種回転計が適用できる。そして、モータ検出部403は、モータ108の回転方向からZ可動台107の移動方向を検出できる。
信号処理部400は、眼科装置1の全体の制御を行う。信号処理部400は、演算部401と、記憶部402とを有する。信号処理部400には、演算ユニット(CPU)と記憶媒体とを有するコンピュータが適用される。この記憶媒体には、眼科装置1を制御するためのコンピュータプログラムが格納されている。そして、演算ユニット(CPU)がこのコンピュータプログラムを記憶媒体から読み出して実行することにより、以下に説明する眼科装置1の制御が実現する。また、この記憶媒体には、眼科装置1の制御に用いられる各種設定や情報が格納されている。演算ユニット(CPU)は、コンピュータプログラムを実行する際に、この各種設定や情報を適宜読み出して使用する。
演算部401は、ジョイスティック101の操作と釦117の操作を検出し、検出結果に応じてモータ103,104,108を制御する。したがって、検者は、ジョイスティック101を操作することによって、測定ユニット110のアライメント調整などといった、測定ユニット110の位置合わせ行うことができる。検者がジョイスティック101を操作して行う測定ユニット110の位置合わせを、マニュアルアライメントと称する。また、信号処理部400は、ジョイスティック101に設けられる釦117が押下されたことを検出すると、測定ユニット110のアライメント調整を自動で実行することができる。自動で実行される測定ユニット110の位置合わせを、オートアライメントと称する。
演算部401は、モータ検出部403によるモータ108の回転数および回転方向の検出結果と、位置検出器115によるZ可動台107の位置の検出結果を受信する。そして、演算部401は、モータ検出部403による検出結果と位置検出器115による検出結果とに基づいて、Z可動台107に移動を妨げる(または移動を停止させる)外力が掛かっているか否かを判定する(後述)。
さらに、演算部401は、位置検出器115の検出結果に基づいて、測定ユニット110と被検眼のZ方向距離が閾値以下であるか否か(測定ユニット110が被検眼から近いか遠いか)を判定する。閾値は、あらかじめ記憶部402に記憶されている。なお、演算部401は、あらかじめ記憶部402に記憶される閾値の初期値を用いる構成のほか、検者によって任意に設定や選択された閾値を用いる構成であってもよい。
Z可動台107と被検眼との距離が閾値より大きい場合には、演算部401は、第一のクラッチ203にON信号を送信し、第二のクラッチ204にOFF信号を送信する。そうすると、第一のクラッチ203はモータ108の駆動力を伝達するONの状態に移行し、第二のクラッチ204はモータ108の駆動力を伝達しないOFFの状態に移行する。この結果、モータ108の駆動力は、第一のアイドラギア205および第二のアイドラギア206(すなわち、第一の駆動列)を介して送りねじ208に伝達され、Z可動台107が移動する(図4参照)。
一方、Z可動台107と被検眼との距離が閾値以下である場合には、演算部401は、第一のクラッチ203にOFF信号を送信し、第二のクラッチ204にON信号を送信する。そうすると、第一のクラッチ203はOFFの状態に移行し、第二のクラッチ204はONの状態に移行する。この結果、モータ108の駆動力は、キャリアギア304および遊星ギア303(第二の駆動列)を介して送りねじ208に伝達され、Z可動台107が移動する(図5参照)。
このように、測定ユニット110が顎受け台112および固定台100からZ方向に関して遠い場合には、第一のクラッチ203および第二のクラッチ204は、駆動ユニット200を、第一の駆動列を介して駆動力を伝達する状態に切替える。この状態では、モータ108の駆動力は、遊星歯車機構300のキャリアギア304および遊星ギア303を介さずに送りねじ208に伝達される。一方、測定ユニット110が顎受け台112および固定台100に接近している場合には、第一のクラッチ203および第二のクラッチ204は、駆動ユニット200を、第二の駆動列を介して駆動力を伝達する状態に切替える。このような構成によって、測定ユニット110が顎受け台112および固定台100に接近した場合にのみ、測定ユニット110と顎受け台112および固定台100によって被検者の肢体などが挟まれたか否かを検知する(後述)。
なお、測定ユニット110が被検眼から遠いか否かは、測定ユニット110と被検眼のZ方向距離が閾値以下であるか否かによって判定される。この閾値は、測定ユニット110やZ可動台107や固定台100などの具体的な構成に応じて適宜設定される。
(Z軸方向に移動する際の駆動ユニットの動作フロー)
次に、眼科装置1の駆動ユニット200がZ可動台107をZ軸方向に移動させる動作の流れについて、図8のフローチャートを参照し、実際の検眼のフローに沿って説明する。図8は、Z可動台107がZ軸方向に移動する際の眼科装置1の動作および処理を示すフローチャートである。
次に、眼科装置1の駆動ユニット200がZ可動台107をZ軸方向に移動させる動作の流れについて、図8のフローチャートを参照し、実際の検眼のフローに沿って説明する。図8は、Z可動台107がZ軸方向に移動する際の眼科装置1の動作および処理を示すフローチャートである。
ステップS801において、信号処理部400の演算部401は、Z可動台107の駆動を開始する。演算部401は、Z可動台107をZ軸方向に移動させるためのジョイスティック101の操作を検出すると、モータ108を駆動する。これによって、測定ユニット110は、Z可動台107とともにZ軸方向の移動を開始する。そして、ステップS802に移行する。
ステップS802においては、演算部401は、モータ検出部403が検出したZ可動台107の移動方向が、被検眼に接近する方向であるか被検眼から遠ざかる方向であるかを判定する。そして、被検眼に接近する方向である場合にはステップS803に移行し、被検眼から遠ざかる方向である場合にはステップS810に移行する。
ステップS803〜ステップS809は、Z可動台107が被検眼に接近する方向に移動している場合の処理および動作であり、たとえば検眼の開始前に実行される動作および処理である。検者は、検眼の開始前に、被検者が顔を顎受け台112に載せた状態で、被検眼の前眼部がモニタ116に表示されるように、顎受け台112のY軸方向位置を調整する。次いで、検者は、被検眼の位置が、測定のための正しい位置に位置合わせを行う。この位置合わせには、検者の操作に基づいて、Z可動台107が被検眼に接近するようにZ方向に移動する動作および処理が含まれる。この位置合わせは、オートアライメントであってもよく、マニュアルアライメントであってもよい。ここでは、マニュアルアライメントによる位置合わせの例を示す。本発明の実施形態では、眼科装置1として非接触式眼圧計を示す。非接触式眼圧計は、検眼時における測定ユニット110と被検眼との距離が10mm程度と小さい。そこで、検者は、検眼前においては、測定ユニット110を被検眼から遠い位置に待機させておき、検眼時において、被検者が顎受け台112に顔を載せてから測定ユニット110を被検眼に対してZ軸方向に接近させる。また、本発明の実施形態においては、眼科装置1が非接触式眼圧計である構成を示すが、その他の眼科装置であっても、可動部と固定部との間に被検者の肢体などが挟まれる可能性がある装置であれば適用可能である。
ステップS803においては、演算部401は、位置検出器115の検出結果と、記憶部402にあらかじめ記憶される閾値とに基づいて、測定ユニット110と被検眼との距離が閾値以下であるか否かを判定する。そして、この距離が閾値以下でない場合(測定ユニット110が被検眼から遠い場合)には、ステップS804に移行する。一方、閾値以下である場合(測定ユニット110が被検眼に近い場合)にはステップS805に移行する。
ステップS804においては、演算部401は、第一のクラッチ203にON信号を送信し、第二のクラッチ204にOFF信号を送信する。したがって、第一のクラッチ203および第二のクラッチ204は、駆動ユニット200を、第一の駆動列を介してモータ108の駆動力を伝達する状態に切替える。なお、駆動ユニット200が既にこの状態に切替わっている場合には、この状態を維持する。そして、測定ユニット110と被検者(被検眼)との距離が閾値以下であると判定されるまで、ステップS803とステップS804を繰り返す。測定ユニット110と被検眼との距離が閾値以下であると判定された場合には、ステップS805に移行する。
ステップS805においては、演算部401は、第一のクラッチ203にOFF信号を送信し、第二のクラッチ204にON信号を送信する。したがって、第一のクラッチ203および第二のクラッチ204は、駆動ユニット200を、第二の駆動列を介してモータ108の駆動力を伝達する状態に切替える。
検眼の開始前においては、測定ユニット110は、被検眼から遠い位置(少なくとも閾値よりも大きい距離)にある。この状態では、第一のクラッチ203および第二のクラッチ204は、駆動ユニット200を、第一の駆動列を介してモータ108の駆動力を伝達する状態に切替える(またはこの状態を維持する)。そして、測定ユニット110およびZ可動台107がそのままZ方向に沿って被検眼に接近する方向に移動を続けると、測定ユニット110と被検眼との距離が閾値以下になる。この距離が閾値以下になった場合には、第一のクラッチ203および第二のクラッチ204は、駆動ユニット200を、第二の駆動列を介してモータ108の駆動力を伝達する状態に切替える。そして、ステップS806に移行する。
ステップS806においては、演算部401は、測定ユニット110またはZ可動台107に、それらのZ軸方向の移動を妨げる(または移動を停止させる)外力が掛かっているか否かを判定する。
外力が掛かっているか否かの判定方法は、次のとおりである。検眼の開始前においては、測定ユニット110は、被検眼から遠い位置にある。そして、検者は、被検者が手などを測定ユニット110と顎受け台112および固定台100との間に置いていることに気付かずに、測定ユニット110を被検眼に近づく方向に移動させる操作を行う可能性がある。この場合には、測定ユニット110が被検者(被検眼)に接近する方向に移動することによって、測定ユニット110と顎受け台112または固定台100との間に被検者の手などが挟まるおそれがある。測定ユニット110と顎受け台112や固定台100との間に被検者の手などが挟まると、測定ユニット110およびZ可動台107は、それ以上は被検者に接近する方向に移動できない。このため、ナット209が移動できず、送りねじ208およびサンギア302の回転が停止する。そうすると、モータ108の駆動力は、遊星歯車機構300の内歯ギア301に伝達され、サンギア302には伝達されない(図6参照)。モータ108の駆動力が正常にサンギア302に伝達されている場合には、モータ108の回転数と、Z可動台107の変位量とは比例関係にある。一方、内歯ギア301がモータ108の駆動力によって回転している場合には、モータ108の回転数とZ可動台107の変位量との関係は、前記比例関係ではなくなる。そこで、演算部401は、モータ検出部403の検出結果と位置検出器115の検出結果とに基づいて、モータ108の回転数とZ可動台107の変位量が比例関係にあるか否かを検出する。そして、演算部401は、モータ108の回転数とZ可動台107の変位量が比例関係にない場合には、測定ユニット110とZ可動台107に、移動を妨げる(または移動を停止させる)外力が掛かっていると判定する。
なお、先行技術として挙げた文献に開示してあるような測定ユニットと被検眼の位置を検出する手段を用いて異常接近を防止する手段では、このような挟まりを検知することは困難である。
測定ユニット110とZ可動台107に外力が掛かっていると判定された場合には、ステップS807に移行する。一方、測定ユニット110とZ可動台107に外力が掛かっていないと判定された場合には、ステップS811に移行する。
ステップS807においては、表示制御手段の一例である演算部401がモニタ116を制御し、モニタ116は、測定ユニット110とZ可動台107に外力が掛かっていることを報知(警告)する表示を行う。そしてステップS808に移行する。ステップS808においては、演算部401は、モータ108の回転を停止する。なお、ステップS807とステップS808の順序は逆であってもよく、同時であってもよい。そして、ステップS809に移行する。
ステップS809においては、演算部401は、測定ユニット110とZ可動台107に外力が掛かっている状態にあるか否かを判定する。判定方法は、ステップS806と同じである。外力が掛っていると判定された場合には、図3(c)の通り、遊星歯車機構300は回転動力分配機構として働き、回転動力は内歯ギア301に伝達されて空転されるため、測定ユニット110は停止あるいは減速する。そして、外力が掛かっていないと判定されるまでステップS809を繰り返す。ステップS809において外力が掛かっていないと判定された場合には、ステップS811に移行する。
ステップS811においては、演算部401は、モータ108の駆動を継続(再開)する。そして、ステップS812に移行する。
ステップS812においては、演算部401は、測定ユニット110が所定の位置に到達したか否かを判定する。所定の位置に到達したと判定された場合にはステップS813に移行し、モータ108の駆動を終了する。所定の位置に到達していないと判定された場合には、ステップS802に戻ってステップS802以下の処理を繰り返す。
なお、ここでいう所定の距離とは、測定ユニット110が被検眼の検眼を行う際の被検眼との距離である。この所定の距離も、記憶部402にあらかじめ記憶されている。
ステップS802に戻って説明する。ステップS802において、Z可動台107が被検者(被検眼)から遠ざかる方向に移動していると判定された場合には、ステップS810に移行する。
ステップS810においては、演算部401は、第一のクラッチ203にON信号を送信し、第二のクラッチ204にOFF信号を送信する。したがって、第一のクラッチ203および第二のクラッチ204は、駆動ユニット200を、第一の駆動列を介してモータ108の駆動力を伝達する状態に切替える。そして、ステップS811に移行する。
ステップS811においては、演算部401は、モータ108の駆動を継続する。そして、ステップS812に移行する。ステップS812においては、演算部401は、測定ユニット110が所定の位置に到達したか否かを判定する。所定の位置に到達したと判定された場合にはステップS813に移行し、モータ108の駆動を終了する。所定の位置に到達していないと判定された場合には、ステップS802に戻ってステップS802以下の処理を繰り返す。ここでいう所定の距離とは、測定ユニット110が被検眼から遠い位置(少なくとも、閾値よりも大きい距離)である。この所定の距離も、記憶部402にあらかじめ記憶されている。
検眼が終了すると、検者は次の被検者の検眼のために、測定ユニット110を被検眼からZ方向に関して遠い位置まで移動させる。この場合には、被検者または検者の肢体が顎受け台112と測定ユニット110に挟まるおそれが少ない。そこで、Z可動台107が被検眼から遠ざかる方向に移動していると判定された場合には、第一のクラッチ203および第二のクラッチ204は、駆動ユニット200を、第一の駆動列を介してモータ108の駆動力を伝達する状態に切替える。この場合には、測定ユニット110やZ可動台107に外力が掛かっても、演算部401は、モータ108の駆動を停止しない。たとえば、検者は、検眼が終了後に、モニタ116上でタッチパネル押下などの操作をしながらZ可動台107を移動させることがある。この場合、駆動ユニット200が第二の駆動列を介して駆動力を伝達する状態に切替わると、演算部401は、検者がモニタ116などに加える力(たとえば、タッチパネルとタッチする力)を、移動を妨げる外力であると誤判定するおそれがある。そこで、Z可動台107が被検眼から遠ざかる方向に移動していると判定された場合には、第一のクラッチ203および第二のクラッチ204は、駆動ユニット200を、第一の駆動列を介してモータ108の駆動力を伝達する状態に切替える。これにより、前記のような誤判定を防止できる。
以上、本実施形態について詳細に説明したが、本実施形態は、本実施するにあたっての具体例を示したに過ぎない。本発明の技術的範囲は、本実施形態に限定されるものではない。本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲に含まれる。
例えば、本実施形態においては、眼科装置が非接触式眼圧計である構成を示したが、眼科装置の種類は限定されるものではない。本発明は、被検眼の所定の項目を測定でき、被検眼に接近する方向と遠ざかる方向に移動可能な可動部を有する眼科装置であれば、適用可能であり、それらも本発明の技術的範囲に含まれる。
また、本実施形態においては、遊星歯車機構300を用いることで、外力が働いたときの駆動切替えを行ったが、駆動源としてDCモータを使用して、DCモータに流れる電流を監視することで外力が働いたことを検知して駆動を切り替えることも可能である。
DCモータは負荷が変動すると流れる電流も変動する特性があることがよく知られており、その特性を利用してDCモータを外力検知センサとして用いることができる。
例えば、測定ユニット110が被検者から離れている位置から測定を開始すると、被検眼に対して測定ユニット110の位置合わせを行うが、Z可動台107の移動開始直後の立ち上がり時間が経過すると、Z可動台107の移動速度は略一定になり、DCモータへ流れる電流も略一定になる。その後も本体制御部(不図示)からの信号により、略一定の速度で移動しようとしているにもかかわらず外力が働いたときには、DCモータへ流れる電流が増大する。本体制御部は、増大した電流値があらかじめ本体に記憶した閾値よりも高いときには、外力が働いたと認識し、DCモータへの電流を遮断して駆動が停止する。そして、本体制御部は、表示制御手段の一例として、モニタ116に、外力による停止である旨の警告を表示させる。
このような外力検知制御は、モータ駆動直後や停止直前のように負荷変動が大きい場合や、位置合わせを行っていて、モータ回転数の変動が大きい場合には適用できない。そのため、モータを使用した外力検知を行う範囲は、DCモータが回転を開始してモータ回転数が略一定になる時点から被検眼から測定ユニット110までの距離があらかじめ本体に記憶された閾値よりも小さくならない範囲となる。
また、マニュアルアライメントの場合には、Z可動台107の移動速度があらかじめ本体に記憶された時間以上、略一定速度になったときには、Z可動台107の移動速度は略一定速度であると判断して、モータによる外力検知を行う。
また、本実施形態においては、遊星歯車機構300を用いることで、外力が働いたときの駆動切替えを行ったが、駆動源としてDCモータを使用して、DCモータに流れる電流を監視することで外力が働いたことを検知して駆動を切り替えることも可能である。
DCモータは負荷が変動すると流れる電流も変動する特性があることがよく知られており、その特性を利用してDCモータを外力検知センサとして用いることができる。
例えば、測定ユニット110が被検者から離れている位置から測定を開始すると、被検眼に対して測定ユニット110の位置合わせを行うが、Z可動台107の移動開始直後の立ち上がり時間が経過すると、Z可動台107の移動速度は略一定になり、DCモータへ流れる電流も略一定になる。その後も本体制御部(不図示)からの信号により、略一定の速度で移動しようとしているにもかかわらず外力が働いたときには、DCモータへ流れる電流が増大する。本体制御部は、増大した電流値があらかじめ本体に記憶した閾値よりも高いときには、外力が働いたと認識し、DCモータへの電流を遮断して駆動が停止する。そして、本体制御部は、表示制御手段の一例として、モニタ116に、外力による停止である旨の警告を表示させる。
このような外力検知制御は、モータ駆動直後や停止直前のように負荷変動が大きい場合や、位置合わせを行っていて、モータ回転数の変動が大きい場合には適用できない。そのため、モータを使用した外力検知を行う範囲は、DCモータが回転を開始してモータ回転数が略一定になる時点から被検眼から測定ユニット110までの距離があらかじめ本体に記憶された閾値よりも小さくならない範囲となる。
また、マニュアルアライメントの場合には、Z可動台107の移動速度があらかじめ本体に記憶された時間以上、略一定速度になったときには、Z可動台107の移動速度は略一定速度であると判断して、モータによる外力検知を行う。
また、本実施形態においては、眼科装置1が、位置検出部として位置検出器115を有し、位置検出器115が、検眼部としての測定ユニット110と被検眼との距離を検出する構成を示したが、このような構成でなくてもよい。たとえば、位置検出器115は、単に測定ユニット110の位置を検出し、演算部401が、位置検出器115の検出結果に基づいて、測定ユニット110と被検眼との距離を検出(算出)する構成であってもよい。すなわち、位置検出器115と演算部401とが協働して位置検出部として機能する構成であってもよい。このように、各部は、単一のハードウェアによって実現される構成であってもよく、複数のハードウェアによって実現される構成であってもよい。
なお、本実施形態は、被検眼の所定の項目を測定でき、被検眼に接近する方向と遠ざかる方向に移動可能な可動部を有する眼科装置に有効な技術である。そして、本発明によれば、可動部と固定部とに被検者や検者の肢体などが挟まったことを検出できる。
(その他の実施形態)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラムを記憶したコンピュータ読取り可能な記憶媒体は本発明を構成することになる。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラムを記憶したコンピュータ読取り可能な記憶媒体は本発明を構成することになる。
1:眼科装置、100:固定台(ベース)、101:ジョイスティック、102:X可動台、107:Z可動台、108:モータ、110:測定ユニット、116:モニタ、200:駆動ユニット、203:第一のクラッチ、204:第二のクラッチ、208:送りねじ、300:遊星歯車機構
Claims (14)
- 被検者の被検眼を検査する検査手段と、
前記検査手段を移動可能な可動手段と、
前記可動手段を駆動する駆動力を発生させる駆動力発生手段と、
前記可動手段に外力がかかった場合には、前記可動手段に伝達している前記駆動力を低減する駆動力伝達手段と、
を有することを特徴とする眼科装置。 - 前記駆動力伝達手段が、前記可動手段に外力が掛かっていない場合には前記駆動力を前記可動手段に伝達し、前記可動手段に外力がかかった場合には前記駆動力を前記可動手段に伝達しないことを特徴とする請求項1に記載の眼科装置。
- 前記可動手段に前記駆動力を伝達する第一の駆動力伝達手段と、
前記被検眼に対する前記可動手段の状態に応じて、前記第一の駆動力伝達手段と、前記駆動力伝達手段である第二の駆動力伝達手段とを切り替える切替手段と、
を更に有することを特徴とする請求項1または2に記載の眼科装置。 - 前記可動手段が前記被検眼に対して近づけて且つ前記被検眼と前記可動手段との距離が閾値以下の場合には、前記切替手段により前記第一の駆動力伝達手段から切り替えられた前記第二の駆動力伝達手段により前記駆動力を前記可動手段に伝達することを特徴とする請求項3に記載の眼科装置。
- 前記切替手段は、第一のクラッチと第二のクラッチとを切り替えることにより、前記第一の駆動力伝達手段と前記第二の駆動力伝達手段とを切り替え、
前記第二の駆動力伝達手段は、キャリアギアを有し、
前記第二のクラッチがONの状態である場合には前記駆動力は前記キャリアギアに伝達され、前記第二のクラッチがOFFの状態である場合には前記駆動力は前記キャリアギアに伝達されないことを特徴とする請求項3または4に記載の眼科装置。 - 前記第二の駆動力伝達手段は、前記駆動力発生手段から前記駆動力が伝達される遊星ギアと、前記遊星ギアに噛合し且つ前記可動手段に前記駆動力を伝達するサンギアとを含む遊星歯車機構を有し、
前記第二のクラッチがONの状態である場合には前記サンギアが回転しないように固定されることを特徴とする請求項5に記載の眼科装置。 - 前記可動手段が前記被検眼に対して遠ざかる場合には、前記切替手段が前記第二の駆動力伝達手段から前記第一の駆動力伝達手段に切り替えて、該第一の駆動力伝達手段が前記駆動力を前記可動手段に伝達することを特徴とする請求項3乃至6のいずれか1項に記載の眼科装置。
- 前記可動手段の移動方向を検出する移動方向検出手段と、
前記可動手段と前記被検眼との距離を検出する位置検出手段と、
を更に有し、
前記切替手段は、前記移動方向検出手段により検出された前記可動手段の移動方向が前記被検眼に近づく方向であり、かつ、前記位置検出手段により検出された前記可動手段と前記被検眼との距離が閾値以下である場合には、前記第二の駆動力伝達手段に切替えることを特徴とする請求項3乃至7のいずれか1項に記載の眼科装置。 - 前記切替手段は、前記移動方向検出手段により検出された前記可動手段の移動方向が前記被検眼に近づく方向であり、かつ、前記位置検出手段により検出された前記可動手段と前記被検眼との距離が閾値より大きい場合には、前記第一の駆動力伝達手段に切替えることを特徴とする請求項8に記載の眼科装置。
- 前記切替手段は、前記移動方向検出手段により検出された前記可動手段の移動方向が前記被検眼から遠ざかる方向である場合には、前記第一の駆動力伝達手段に切替えることを特徴とする請求項8または9に記載の眼科装置。
- 前記可動手段に外力がかかった場合には、前記低減が前記外力によって生じた旨の警告を表示手段に表示させる表示制御手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の眼科装置。
- 被検者の被検眼を検査する検査手段を移動可能な可動手段を駆動する駆動力を発生させる工程と、
前記可動手段に外力がかかった場合には、前記可動手段に伝達している前記駆動力を低減する工程と、
を有することを特徴とする眼科装置の制御方法。 - 前記可動手段に外力が掛かっていない場合には前記駆動力を前記可動手段に伝達する工程を更に有し、
前記低減する工程において、前記可動手段に外力がかかった場合には前記駆動力を前記可動手段に伝達しないことを特徴とする請求項12に記載の眼科装置の制御方法。 - 請求項12または13に記載の眼科装置の制御方法の各工程をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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2013
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Cited By (3)
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