以下、図面を適宜参照して、本発明の各実施形態における人感検知装置につき、詳細に説明する。なお、図中の文言は、便宜上、適宜短縮して示す。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態における人感検知装置につき、図1から図3を参照して
、詳細に説明する。
図1は、本実施形態の人感検知装置の構成を示す構成図である。また、図2は、本実施形態における人感検知装置がOS搭載機器に接続された状態を示す構成図である。
図1及び図2に示すように、人感検知装置1は、検知対象である人の動きを検出するセンサ10、センサ10から出力されたアナログ電気信号である検出信号が入力され、その入力された検出信号を増幅する増幅回路12、増幅回路12で増幅された検出信号が入力され、その入力された電気信号をA/D(analog/digital)変換するA/Dコンバータ14、及びA/Dコンバータ14でA/D変換されて得られたデジタル電気信号が入力されるマイクロコンピュータ16を備える。かかるセンサ10、増幅回路12、A/Dコンバータ14、及びマイクロコンピュータ16は、プリント基板等の単一の共通回路基板に実装されることが、構成の簡便上では好ましい。
詳しくは、センサ10は、典型的には焦電センサ10である。焦電センサ10は、図示を省略するが、焦電効果によって赤外光を含む光を検出する焦電素子を内蔵するセンサであり、検知対象である人の移動により、焦電素子に入射される光の強度分布変化に伴う温度変化に応じた起電力変化を生成して、その起電力の変化に応じた電気信号を出力するものである。このような焦電センサ10は、外部からの駆動電力を必要としない焦電素子を用いるため、簡便な構成で、検知対象である人の移動に応じたアナログ電気信号を確実に出力することができ、かかる人の移動を確実に検出し得るという有意性を有する。以下、本実施形態では、説明の便宜上、センサ10は、焦電センサ10であるとして説明する。また、人感検知装置1は、持ち運び性や耐環境性を向上して必要な強度を得る点等からは、図示を省略する樹脂製等のケースに収容されることが好ましいが、焦電センサ10の受光部に対応したケースの部分は、赤外光に対して十分な透光性を有するような窓部になっていることが好ましい。
増幅回路12は、焦電センサ10から出力されたアナログ電気信号を、後段回路であるA/Dコンバータ14で必要とされる電圧レベルまで増幅する回路であれば足りる。また、増幅回路12は、集積回路及びディスクリート回路の種別を問わない。
A/Dコンバータ14は、焦電センサ10から出力されて増幅回路12で増幅されたアナログ電気信号を、後段素子であるマイクロコンピュータ16における演算処理で必要とされるデジタル電気信号に変換する回路であれば足りる。また、A/Dコンバータ14は、集積回路及びディスクリート回路の種別を問わない。
マイクロコンピュータ16は、各々図示を省略するが、CPU及びメモリ等を内蔵する演算処理装置であり、具体的には、検知対象である人が動いたか否かを判定する判定部18を、CPUの機能ブロックとして有する。かかる判定部18は、増幅回路12及びA/Dコンバータ14を順次介して入力された焦電センサ10からの検出信号の電圧レベルに応じて、例えば、焦電センサ10からの検出信号の電圧値が判定部18の判定プログラムに含まれる基準値を超えたことにより、検知対象である人が動いたか否かを判定する。このような判定部18による検知対象である人が動いたか否かの判定において、人が動いたと判定されることは、そこに人がいたことを判定することと同義であり、つまり、かかる判定により、結果的に人の存在の有無を判定し得るものといえる。また、かかる判定部18の判定処理は、検出信号の電圧レベルに応じて、検知対象である人が動いたか否かを判定するという相対的に簡素なものであるため、マイクロコンピュータ16としては、いわゆる8ビットマイコン等の安価な汎用マイクロコンピュータが使用可能である。
また、マイクロコンピュータ16は、図示を省略した所定の入力機器用の識別子を含む
識別情報等を予め記憶した入力機器用ID(Identification Data)保持部20を有する。かかる入力機器は、人感検知装置1が電気的に接続されるべきOS搭載機器2に予め搭載されているか、又はOS搭載機器2に対して電気的に接続されるべきものであり、典型的には、OS搭載機器2における音声のボリュームや画面の輝度を調節自在なマルチメディアキーを備えたいわゆるマルチメディアキーボードである。また、かかる入力機器は、OS搭載機器2に電気的に接続されることが予定されていれば、実際に接続されていなくともよい。
また、かかる場合、入力機器用の識別子とは、マルチメディアキーボードに対応する識別子である。更に、入力機器用ID保持部20は、典型的には、マルチメディアキーボード用の識別子を含む識別情報の他に、そのマルチメディアキーにおける音声のボリュームが調整自在なキーや画面の輝度が調節自在なキーに対応する指令値等を含む指令情報を予め記憶している。かかる入力機器用の識別子、典型的にはマルチメディアキーボード用の識別子を含む識別情報や、そのマルチメディアキーにおける音声のボリュームが調整自在なキーや画面の輝度が調節自在なキーに対応する指令値を含む指令情報に関しては、それらの情報量が相対的に少ないものであるため、入力機器用ID保持部20自体は、マイクロコンピュータ16に別途接続されたメモリを用いることなく、マイクロコンピュータ16内の既存のメモリ内の空き容量部を用いて簡便に設定されることができる。
また、このようなマイクロコンピュータ16内の既存のメモリには、判定部18が実行する判定プログラムや、マイクロコンピュータ16がOS搭載機器2と協働して実行する制御プログラムが予め記憶されている。ここで、上述した入力機器用の識別子、音声のボリューム用の指令値、及び画面の輝度用の指令値は、マイクロコンピュータ16がOS搭載機器2と協働して実行するその制御プログラム中に各々予め所定値として設定又は演算して求めることが好ましい。かかる場合には、入力機器用ID保持部20自体をマイクロコンピュータ16内の既存のメモリ内の空き容量部に設ける必要性はなくなるため、人感検知装置1のファームウエア等の構成を簡素化できることとも相俟って、マイクロコンピュータ16のメモリ容量の低減に寄与して、新たなメモリを特装する必要性をより低減するものである。
また、音声のボリューム変化や画面の輝度変化は、それらが微少量のものであればOS搭載機器2のユーザにとっては本来的にOS搭載機器2が誤動作したと認識し難い性格のものであるが、このようなユーザの誤認識の発生をより確実に低減するためには、そのマルチメディアキーにおける音声のボリュームが調整自在なキーや画面の輝度が調節自在なキーに対応する指令値は、OS搭載機器2を使用中のユーザが不要な違和感を感じないように、かつ、OS搭載機器2における節電状態を解除するに足る微少量のボリューム変化量や輝度変化量を与える指令値であることが好ましい。但し、OS搭載機器2の節電状態をより確実に解除することを企図する場合には、音声のボリュームをミュートする指令値及び音声のボリュームをミュート解除する指令値を用いてもよい。以下、本実施形態では、説明の便宜上、入力機器は、マルチメディアキーボードであるとして説明する。
ここで、以上の構成を有する人感検知装置1は、電気的な接続インタフェース22を介して、PC、スマートフォン及びタブレット端末等であるOS搭載機器2に電気的に接続される。人感検知装置1及びOS搭載機器2における接続インタフェース22用の接続ポートは、各々図示を省略する。
接続インタフェース22としては、典型的にはUSB(Universal Serial Bus)が、その汎用性や構成、使用の簡便性を考慮して好適に使用できる。接続インタフェース22としてUSBを用いた場合には、入力機器は、典型的にはUSB接続自在なマルチメディアキーボードである。また、かかる場合、入力機器用ID保持部20
に予め記憶されるマルチメディアキーボード用の識別子を含む識別情報や、そのマルチメディアキーにおける音声のボリュームが調整自在なキーや画面の輝度が調節自在なキーに対応する指令値を含む指令情報は、USBの規格に準拠した識別子、例えばプロダクトIDやベンダーIDを含む識別情報や、USBの規格に応じた指令値を含む指令情報となる。また、かかる場合、人感検知装置1が必要とする電力は、OS搭載機器2からUSB22を介して供給されてもよいし、人感検知装置1が内蔵するバッテリ等の電源から供給されていてもよい。以下、便宜上、接続インタフェース22は、USB22であるとして説明する。
OS搭載機器2は、その動作を規定するOS24に加えて、特定の入力機器、つまり具体的にはマルチメディアキーボードを制御して動作させるための専用のソフトウエアであるデバイスドライバとしての入力機器用ドライバ26を、そのメモリ上に予め搭載している。もちろん、OS搭載機器2は、その他にディスプレィ、スピーカ等の音声出力機構、記憶装置等の各種デバイスを有していてもよく、それらのデバイス用のデバイスドライバに加え必要なソフトウエアを搭載していてもよい。
また、OS搭載機器2は、所定時間そのキーボード等に入力がない場合には、そのディスプレィの画面の輝度を落とす等の手段によりその消費電力を抑えた節電状態に入る動作モードを有する。かかるOS搭載機器2の節電状態は、その途中でOS搭載機器2のキーボード等に入力があった場合には解除され、それに応じてOS搭載機器2の動作モードは、そのディスプレィの画面の輝度が通常輝度に復帰する等の通常状態に復帰する。
以上の構成において、人感検知装置1は、典型的には、そのマイクロコンピュータ16の制御の下で、その入力機器用ID保持部20に記憶されて、USB接続自在なマルチメディアキーボードである入力機器用の識別子を含む識別情報、そのマルチメディアキーにおける音声のボリュームが調整自在なキーや画面の輝度が調節自在なキーに対応する指令値を含む指令情報、及びマイクロコンピュータ16の判定部18が判定して得られた判定情報を、接続インタフェースであるUSB22を介して、OS搭載機器2に対して電気信号として適時に送出し、かかる電気信号を受けたOS搭載機器2は、対応して所定の動作を行うことになる。このようなマイクロコンピュータ16の制御処理は、相対的に負荷が軽いものであるため、かかる点においても、マイクロコンピュータ16としては、いわゆる8ビットマイコン等の安価な汎用マイクロコンピュータが使用可能である。
以下、かかる構成を有する人感検知装置1の動作につき、OS搭載機器2の動作と共に、更に図3をも参照して詳細に説明する。つまり、かかる動作は、人感検知装置1及びOS搭載機器2が協働して行う制御処理によって果たされるものである。
図3は、本実施形態における人感検知装置の動作を、OS搭載機器の動作と共に説明するためのフローチャートである。
図3に示すように、ステップST1では、人感検知装置1が、USB22を介してOS搭載機器2に電気的に接続されたタイミングで、人感検知装置1のマイクロコンピュータ16が、その入力機器用ID保持部20からマルチメディアキーボード用の識別子を読み出し、USB22を介して、OS搭載機器2のOS24に対して電気信号S1として出力する。
次に、ステップST2では、人感検知装置1から電気信号S1を入力されたOS搭載機器2のOS24は、人感検知装置1をマルチメディアキーボードであると認識し、対応して、速やかに入力機器用ドライバ26、つまりマルチメディアキーボード用ドライバ26に対して起動信号S2を出力する。このようにOS24から起動信号S2を入力されたマ
ルチメディアキーボード用ドライバ26は、速やかに起動して、人感検知装置1から次に出力されてくる電気信号を待つ態勢に入る。
次に、ステップST3では、人感検知装置1におけるマイクロコンピュータ16の判定部18が、増幅回路12及びA/Dコンバータ14を順次介して入力されたセンサ10からの検出信号の電圧レベルに応じて検知対象である人の移動を検出したタイミングで、マイクロコンピュータ16が、入力機器用ID保持部20からマルチメディアキーボードのマルチメディアキーにおける音声のボリュームが調整自在なキーに対応する指令値又はマルチメディアキーボードのマルチメディアキーにおける画面の輝度が調節自在なキーに対応する指令値、具体的には、OS搭載機器2を使用中のユーザが不要な違和感を感じないものであって、かつ、OS搭載機器2の節電状態を解除するに足るような微少量のボリューム変化量(増加量又は減少量)又は輝度変化量(増加量又は減少量)を与える値に設定された指令値を読み出し、USB22を介して、OS搭載機器2のマルチメディアキーボード用ドライバ26に対して電気信号S3として出力する。
次に、ステップST4では、人感検知装置1から電気信号S3を入力されたOS搭載機器2のマルチメディアキーボード用ドライバ26は、音声のボリュームを変化させるキー又は画面の輝度を変化させるキーが操作された場合と同様に、対応して、速やかにOS24に対して音声のボリューム又は画面の輝度を変化させる電気信号S4を出力する。このようにマルチメディアキーボード用ドライバ26から電気信号S4を入力されたOS24は、対応して、速やかにOS搭載機器2に電気的に接続され図示を省略する音声出力機構の音声のボリューム又はOS搭載機器2に電気的に接続され図示を省略するディスプレィの画面の輝度を、OS搭載機器2を使用中のユーザが不要な違和感を感じないレベルで微少量ほど増加又は減少させる。この際に、OS搭載機器2が節電状態にあったとすれば、このように音声のボリューム又は画面の輝度が増加又は減少されることにより、その節電状態は解除され、OS搭載機器2は、通常状態に復帰する。一方で、OS搭載機器2が節電状態にない通常状態にある場合には、OS搭載機器2における音声出力機構の音声のボリューム又はディスプレィの画面の輝度が増加又は減少されるだけで、その通常状態そのものは維持される。ここで、かかる音声のボリューム変化又は画面の輝度変化に関しては、カーソルの移動やシフトキーのオン動作に比べて、それがOS搭載機器2を使用中のユーザに与える違和感は低く、かつ作業中のデータに与える影響は実質皆無であるため、その変化量が微少量に設定されていることも相俟って、かかるユーザが受ける違和感等は実際上無視し得るレベルとなる。
次に、ステップST5では、人感検知装置1のマイクロコンピュータ16が、ステップST3から所定時間経過したタイミングで、その入力機器用ID保持部からマルチメディアキーボードのマルチメディアキーにおける音声のボリュームが調整自在なキーに対応する指令値又はマルチメディアキーボードのマルチメディアキーにおける画面の輝度が調節自在なキーに対応する指令値、具体的には、ステップST3及びステップST4におけるボリューム変化量や輝度変化量を相殺して当初の音声のボリュームの状態や画面の輝度の状態に復帰するような値に設定された指令値を読み出し、USB22を介して、OS搭載機器2のマルチメディアキーボード用ドライバ26に対して電気信号S5として出力する。つまり、かかる指令値は、ステップST3及びステップST4を介して、音声のボリュームが所定量増加していた場合には、音声のボリュームを逆に所定量減少させ、又は音声のボリュームが所定量減少していた場合には、音声のボリュームを逆に所定量増加させるような、若しくは、画面の輝度が所定量増加していた場合には、画面の輝度を逆に所定量減少させ、又は画面の輝度が所定量減少していた場合には、画面の輝度を逆に所定量増加させるような指令値である。また、かかる所定時間は、OS搭載機器2を使用中のユーザが不要な違和感をより感じることがないように、ステップST3及びステップST4における処理が完了するに足る時間を予め見込んで、ステップST4における処理が完了した
後に実質的にタイムラグ無しにステップST5における処理が開始されるべく、予めマイクロコンピュータ16の制御プログラム等に設定しておくことが好ましい。
次に、ステップST6では、人感検知装置1から電気信号S5を入力されたOS搭載機器2のマルチメディアキーボード用ドライバ26は、対応して、速やかにOS24に対して音声のボリューム又は画面の輝度を変化させる電気信号S6を出力する。このようにマルチメディアキーボード用ドライバ26から電気信号S6を入力されたOS24は、対応して、速やかにOS搭載機器2に電気的に接続され図示を省略するスピーカ等の音声出力機構の音声のボリューム又はOS搭載機器2に電気的に接続され図示を省略するディスプレィの画面の輝度を、ステップST3及びステップST4におけるボリューム変化量や輝度変化量を相殺するように減少又は増加させる。これにより、ステップST4において、OS搭載機器2の節電状態が解除され、OS搭載機器2が通常状態に復帰していたならば、その復帰時から極めて小さな時間遅れで、音声のボリューム又は画面の輝度は、OS搭載機器2が節電状態にはいる前の状態に迅速に復帰され、OS搭載機器2を使用中のユーザは、不要な違和感をより受け難くなる。一方で、ステップST4において、OS搭載機器2の節電状態が維持されていたならば、ボリュームの音量又は画面の輝度は、極めて短時間で従前の状態に迅速に復帰され、OS搭載機器2を使用中のユーザは、不要な違和感をより受け難くなる。
以降、人感検知装置1におけるマイクロコンピュータ16と、OS搭載機器2におけるOS24及び入力機器用ドライバであるマルチメディアキーボード用ドライバ26と、が協働して制御処理を繰り返すことにより、後段のステップST7、ステップST8、ステップST9…というフローに則して、順次同様に処理を繰り返していくことになる。
なお、以上の本実施形態においては、入力機器の例として、音声のボリュームや画面の輝度を調節自在なマルチメディアキーを備えたマルチメディアキーボードを挙げたが、もちろんこれに限定されるものではなく、OS搭載機器2の音声出力機構における音声のボリュームを調整自在であるのみで、それ以外の録画時の音声を調整すること等の機能は有さないその他の入力機器や、OS搭載機器2のディスプレィにおける画面の輝度を調節自在であるのみで、それ以外の録画時の画面の輝度を調整すること等の機能は有さないようなその他の入力機器も適宜利用可能である。
また、以上の本実施形態においては、接続インタフェース22の例として、USB22を挙げたが、もちろんこれに限定されるものではなく、人感検知装置1、3とOS搭載機器2との間を電気的に接続して、これらの間で送受される電気信号を伝送できるものであれば、その他の規準に則る接続インタフェースも利用可能である。
また、以上の本実施形態においては、音声のボリューム及び画面の輝度の一方を調整する例を挙げて説明したが、もちろん、音声のボリューム及び画面の輝度の双方を調整するように設定してもかまわない。
以上の本実施形態の構成によれば、マイクロコンピュータが接続インタフェースを介してOS搭載機器に接続された際に、マイクロコンピュータが、OS搭載機器に対してOS搭載機器における特定の入力機器用の識別子を出力することにより、OS搭載機器に人感検知装置が特定の入力機器用であると認識できると共に、更にマイクロコンピュータが人が存在すると判定した場合には、OS搭載機器に対して、特定の入力機器がOS搭載機器に関する音声のボリュームを調整自在とする第1の指令値及び特定の入力機器がOS搭載機器に関する画面の輝度を調節自在とする第2の指令値の少なくとも一方を送出し、OS搭載機器と協働してOS搭載機器の節電状態を解除することができるため、簡便な構成で、実行中の作業に影響を与えることを排すると共に、ユーザに違和感を与えることを排し
ながら、OS搭載機器の節電状態の解除機能を利用してOS搭載機器の節電状態を解除することができる
また、マイクロコンピュータが、OS搭載機器と協働自在でOS搭載機器の節電状態を解除自在な制御プログラムの実行中に、その制御プログラム自体からOS搭載機器における特定の入力機器用の識別子を得ることができ、人感検知装置のファームウエア等の構成を簡素化できると共に、マイクロコンピュータのメモリ容量の低減に寄与できて、人感検知装置に新たなメモリを特装する必要性をより低減できる。
また、マイクロコンピュータが、OS搭載機器に対して第1の指令値及び第2の指令値の少なくとも一方を出力することにより、OS搭載機器の節電状態を解除するように動作したならば、OS搭載機器における音声のボリューム及び画面の輝度を第1の指令値及び第2の指令値の少なくとも一方を出力する以前の状態に戻す指令値を、OS搭載機器に対して出力することにより、OS搭載機器における音声のボリューム及び画面の輝度をその節電状態を解除する前の状態に復帰させることができ、実行中の作業に影響を与えることをより低減できると共に、ユーザに違和感を与えることをより低減できる。
また、焦電効果を利用して検知対象である人の移動を検出することができ、センサに対する駆動信号の供給を不要とした簡便な構成の人感検知装置を実現することができる。
<第1の実施形態の変形例>
さて、以上の構成の人感検知装置1におけるセンサ10には、焦電センサ10以外にも種々のセンサが使用可能であり、種々の変形例が考えられる。そこで、次に、その一例として、超音波センサ30を用いた人感検知装置3につき、図4をも参照して、詳細に説明する。ここで、本変形例の人感検知装置3では、本実施形態で説明した人感検知装置1に対して、焦電センサ10に換えて超音波センサ30を用い、かつ、対応して駆動回路32を設けたことが主たる相違点であり、残余の構成は同一である。よって、本変形例では、かかる相違点に着目して説明することとし、同一な構成については同一の符号を付して適宜説明を簡略化又は省略する。
図4は、本変形例における人感検知装置の構成を示す構成図である。
図4に示すように、人感検知装置3は、検知対象である人の動きを検出するセンサ30として、超音波センサ30を備える。超音波センサ30は、超音波を検知対象である人に向けて出射してその人からの反射波を受け、検知対象までの距離を逐次検出できるセンサであり、その距離の変化に応じた電気信号を出力するものである。超音波センサ30は、焦電センサ10に比較して、検知対象である人までの距離を検出できるため、その人の存在をより直接的に精度よく検出できるという有意性を有する。但し、超音波センサ30に対しては、焦電センサ10では不要であった駆動回路32が必要となる。
駆動回路32は、マイクロコンピュータ16から出力された制御信号を受けて駆動信号を生成し、その駆動信号を超音波センサ30に出力する電気回路である。そして、超音波センサ30は、駆動回路32から入力された駆動信号に応じて動作し、超音波を検知対象である人に向けて時間連続的に照射し、逐次その反射波を受けていって、その人までの距離変化に応じたアナログ電気信号である検出信号を増幅回路12に出力する。超音波センサ30の後段の増幅回路12、A/Dコンバータ14及びマイクロコンピュータ16の判定部18の動作は、焦電センサ10を用いた場合のものと同様であるが、超音波センサ30における検知対象である人の存在を直接的に検出し、その検出感度も相対的に高いため、マイクロコンピュータ16の判定部18が判定する人の存在の有無の検出精度が向上する。また、かかる超音波センサ30を備える人感検知装置3とOS搭載機器2との協働処
理は、焦電センサ10を備える人感検知装置1とOS搭載機器2とのものと同様である。
なお、超音波センサ30、駆動回路32、増幅回路12、A/Dコンバータ14、及びマイクロコンピュータ16は、プリント基板等の単一の共通回路基板に実装されることが、構成の簡便上では好ましい。また、超音波センサ30の超音波送受部に対応した人感検知装置3のケースの部分は、開口した窓部になっていることが好ましい。また、駆動回路32は、集積回路及びディスクリート回路の種別を問わない。
以上の本変形例の構成によれば、超音波を送受することにより検知対象である人の存在を直接的に検出することができ、人の存在の検出をより高精度なものとすることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態における人感検知装置につき、図5から図7を参照して、詳細に説明する。
図5は、本実施形態の人感検知装置の構成を示す構成図である。また、図6は、本実施形態における人感検知装置がOS搭載機器に接続された状態を示す構成図である。
本実施形態の人感検知装置4では、第1の実施形態における人感検知装置1に対して、マイクロコンピュータ36が、固有ID保持部38を備え、かつ、対応して、OS搭載機器5が、人感検知装置専用ドライバ40及び人感検知装置専用アプリケーション42を備えたことが主たる相違点であり、残余の構成は同一である。よって、本実施形態では、かかる相違点に着目して説明することとし、同一な構成については同一の符号を付して適宜説明を簡略化又は省略する。
図5及び図6に示すように、人感検知装置4においては、そのマイクロコンピュータ36が、判定部18及び入力機器用ID保持部20に加えて、固有ID保持部38を備えている。かかる固有ID保持部38は、人感検知装置4専用に予め規定された固有の識別子を含む識別情報を予め記憶している。なお、かかる固有の識別子は、マイクロコンピュータ16がOS搭載機器5と協働して実行するその制御プログラム中に予め所定値として設定又は演算して求めてもよい。
対応して、OS搭載機器5は、OS24及び入力機器用ドライバ26、つまりマルチメディアキーボード用ドライバ26に加えて、互いに別個のソフトウエアである人感検知装置専用ドライバ40及び人感検知装置専用アプリケーション42をそのメモリ中に記憶して備えている。かかる人感検知装置専用ドライバ40は、人感検知装置4を制御して動作させるための専用のソフトウエアとしてのデバイスドライバである。また、人感検知装置専用アプリケーション42は、OS搭載機器5が標準で搭載する節電解除機能を利用して、例えば、節電時間がタイムアップする指令をOS24に送出する等して、OS搭載機器5の節電状態を解除する機能に加え、その他の付加機能を有する制御プログラムである。このような人感検知装置専用ドライバ40を用いることにより、マイクロコンピュータ36の判定部18における検知対象である人が動いたか否かを判定するための電圧基準値を変更して、人感検知装置4の特性に合わせた電圧基準値を設定して検知対象である人の検出精度を向上することができる。また、このような人感検知装置専用アプリケーション42を用いることにより、節電状態の解除時にディスプレィの画面上に文字を表示し、又は音声出力機構から音を発する等の特有の処理を付加することが可能となる。
以下、かかる構成を有する人感検知装置4の動作につき、OS搭載機器5の動作と共に、更に図7をも参照して詳細に説明する。
図7は、本実施形態における人感検知装置の動作を、OS搭載機器の動作と共に説明するためのフローチャートである。
図7に示すように、まずステップST1では、第1の実施形態と同様に、人感検知装置4が、USB22を介してOS搭載機器5に電気的に接続されたタイミングで、人感検知装置4のマイクロコンピュータ36が、その入力機器用ID保持部20からマルチメディアキーボード用の識別子を読み出し、USB22を介して、OS搭載機器5のOS24に対して電気信号S1として出力する。
また、ステップST1と共にステップST11では、人感検知装置4のマイクロコンピュータ36が、その固有ID保持部38から人感検知装置4専用に決められた固有の識別子を読み出し、USB22を介して、OS搭載機器5のOS24に対して電気信号S11として出力する。なお、ステップST1とステップST11との実行順は、何れが先でも後でもよく、また実質同時に実行されてもよい。
次に、ステップST2では、第1の実施形態と同様に、人感検知装置4から電気信号S1を入力されたOS搭載機器5のOS24は、対応して、速やかに入力機器用ドライバ26に対して起動信号S2を出力する。このようにOS24から起動信号S2を入力された入力機器用ドライバ26は、速やかに起動して、人感検知装置4から次に出力されてくる電気信号を待つ態勢に入る。なお、入力機器用ドライバ26に関する以降の動作については、第1の実施形態と同様であるのでその説明及び図7中への図示を省略する。
また、ステップST2と共にステップST12では、人感検知装置4から電気信号S11を入力されたOS搭載機器5のOS24は、対応して、速やかに人感検知装置専用ドライバ40に対して起動信号S12を出力する。このようにOS24から起動信号S12を入力された人感検知装置専用ドライバ40は、速やかに起動する。なお、ステップST2とステップST12との実行順は、何れが先でも後でもよく、また実質同時に実行されてもよい。
次に、ステップST13では、OS24から起動信号S12を入力されて起動された人感検知装置専用ドライバ40は、USB22を介して、人感検知装置4の人検出状態を問い合わせる問い合わせ信号S13を人感検知装置4に対して出力する。この際、人感検知装置専用ドライバ40は、検知対象である人の検出精度を向上すべく、マイクロコンピュータ36の判定部18において検知対象である人が動いたか否かを判定するための電圧基準値を、人感検知装置4の特性に合わせた電圧基準値を新たに設定して変更するような新基準値を、問い合わせ信号S13に含ませておく。以降、マイクロコンピュータ36の判定部18は、かかる新基準値を用いて、検知対象である人の移動を検出することになる。なお、かかる問い合わせ及び新基準値は、各々個別の電気信号として出力されてもかまわない。
次に、ステップST14では、人感検知装置専用ドライバ40から問い合わせ信号S13が入力された人感検知装置4におけるマイクロコンピュータ36の判定部18が、増幅回路12及びA/Dコンバータ14を順次介して入力された焦電センサ10からの検出信号の電圧レベルに応じて検知対象である人の移動を検出したタイミングで、マイクロコンピュータ36は、USB22を介して、人の存在を検出したこと示す信号S14を人感検知装置専用ドライバ40に対して出力する。
次に、ステップST15では、人感検知装置4から人の存在を検出したこと示す信号S14を入力された人感検知装置専用ドライバ40は、OS24の節電状態を問い合わせる問い合わせ信号S15をOS24に対して出力する。
次に、ステップST16では、人感検知装置専用ドライバ40から問い合わせ信号S15を入力されたOS搭載機器5のOS24は、OS搭載機器5が節電状態にあるか又は節電状態ではない通常状態にあるかを判別する。このステップでは、OS24が、OS搭載機器5が通常状態にあることを判別したため、OS24は、OS搭載機器5が通常状態にあることを示す信号S16を人感検知装置専用ドライバ40に対して出力する。かかる信号S16を受けた人感検知装置専用ドライバ40は、OS搭載機器5は通常状態にあるため、OS搭載機器5の節電状態を解除する制御処理を実行することはない。
次に、ステップST17では、ステップST16の処理でOS搭載機器5が通常状態にあることを示す信号S16を受けた人感検知装置専用ドライバ40は、再度、USB22を介して、人感検知装置4の人検出状態を問い合わせる問い合わせ信号S17を人感検知装置4に対して出力する。
次に、ステップST18では、人感検知装置専用ドライバ40から問い合わせ信号S17が入力された人感検知装置4におけるマイクロコンピュータ36の判定部18が、増幅回路12及びA/Dコンバータ14を順次介して入力されたセンサ10からの検出信号の電圧レベルに応じて検知対象である人の移動を検出したタイミングで、マイクロコンピュータ36は、USB22を介して、人の存在を検出したこと示す信号S18を人感検知装置専用ドライバ40に対して出力する。
次に、ステップST19では、人感検知装置4から人の存在を検出したこと示す信号S18を入力された人感検知装置専用ドライバ40は、再度、OS24の節電モード状態を問い合わせる問い合わせ信号S19をOS24に対して出力する。
次に、ステップST20では、人感検知装置専用ドライバ40から問い合わせ信号S19を入力されたOS搭載機器5のOS24は、OS搭載機器5が節電状態にあるか又は通常状態にあるかを判別する。このステップでは、OS24が、OS搭載機器5が節電状態にあることを判別したため、OS24は、OS搭載機器5が節電状態にあることを示す信号S20を人感検知装置専用ドライバ40に対して出力する。
次に、ステップST21では、OS24からOS搭載機器5が節電状態にあることを示す信号S20を入力された人感検知装置専用ドライバ40は、人の存在を検出しかつOS搭載機器5が節電状態にあることを示す信号S21を人感検知装置専用アプリケーション42に対して出力する。ここで、かかる信号S21を入力された人感検知装置専用アプリケーション42は、OS搭載機器5が標準で搭載する節電解除機能を利用して、OS搭載機器5の節電状態を解除する。更にそれに加えて、人感検知装置専用アプリケーション42は、OS搭載機器5の節電状態の解除時にディスプレィの画面上に文字を表示したり、音声出力機構から音を発する等の特有の処理を付加することも可能である。
以降、人感検知装置4におけるマイクロコンピュータ36と、OS搭載機器5におけるOS24、人感検知装置専用ドライバ40及び人感検知装置専用アプリケーション42と、が協働して制御処理を繰り返すことにより、後段のステップST22…というフローに則して、順次同様に処理を繰り返していくことになる。
以上の本実施形態の構成によれば、マイクロコンピュータが接続インタフェースを介してOS搭載機器に接続された際に、マイクロコンピュータが、OS搭載機器に対して人感検知装置用の固有の識別子を出力することにより、OS搭載機器に人感検知装置自身を認識させることができ、OS搭載機器に搭載された人感検知装置に対して専用に設定された専用ドライバ及び人感検知装置に対して専用に設定された専用アプリケーションを用いて
、OS搭載機器に対して人感検知装置独自の動作を自由度高く実行することができる。また、かかる専用ドライバ及び専用アプリケーションを個別のソフトウエアとして構成することにより、ユーザが独自の専用アプリケーションを入手等して既存の専用アプリケーションの代わりに用いることができ、人感検知装置の機能をユーザのニーズにより適合化することができる。
<第2の実施形態の第1の変形例>
さて、以上の本実施形態の構成における人感検知装置専用ドライバ40は、更に付加的な機能を有していてもよく、種々の変形例が考えられる。そこで、次に、その一例として、人感検知装置専用ドライバ40が、それが起動された後に、人感検知装置4のマイクロコンピュータ36から音声のボリュームが調整自在なキーに対応する指令値又は画面の輝度が調節自在なキーに対応する指令値が出力されることを禁止する構成につき、図8をも参照して、詳細に説明する。つまり、本変形例の構成では、本実施形態の構成に対して、かかる構成が異なることが主たる相違点であり、残余の構成は同一である。よって、本変形例では、かかる相違点に着目して説明することとし、同一な構成については同一の符号を付して適宜説明を簡略化又は省略する。
図8は、本変形例における人感検知装置の動作を、OS搭載機器の動作と共に説明するためのフローチャートである。
図8に示すように、本実施形態の処理と同様の処理を経て至ったステップST12では、人感検知装置4から電気信号S11を入力されたOS搭載機器5のOS24は、対応して、速やかに人感検知装置専用ドライバ40に対して起動信号S12を出力する。このようにOS24から起動信号S12を入力された人感検知装置専用ドライバ40は、速やかに起動する。
次に、ステップST31では、OS24から起動信号S12を入力されて起動された人感検知装置専用ドライバ40は、USB22を介して、人感検知装置4の人検出状態を問い合わせる問い合わせ信号S31を人感検知装置4に対して出力する。この際、人感検知装置専用ドライバ40は、検知対象である人の検出精度を向上すべく、マイクロコンピュータ36の判定部18において検知対象である人が動いたか否かを判定するための電圧基準値を、人感検知装置4の特性に合わせた電圧基準値を新たに設定して変更するような新基準値を、問い合わせ信号S31に含ませておく。更に、この際、人感検知装置専用ドライバ40は、マイクロコンピュータ36がマルチメディアキーボードのマルチメディアキーにおける音声のボリュームが調整自在なキーに対応する指令値又はマルチメディアキーボードのマルチメディアキーにおける画面の輝度が調節自在なキーに対応する指令値をOS搭載機器5に対して出力することを禁止する指令を、問い合わせ信号S13に含ませておく。よって、以降の処理では、マイクロコンピュータ36の判定部18が検知対象である人の移動を検出したとしても、マイクロコンピュータ16は、マルチメディアキーボードのマルチメディアキーにおける音声のボリュームが調整自在なキーに対応する指令値又はマルチメディアキーボードのマルチメディアキーにおける画面の輝度が調節自在なキーに対応する指令値を、OS搭載機器5のマルチメディアキーボード用ドライバ26に対して出力することはない。なお、かかる問い合わせ、新基準値及び指令は、各々個別の電気信号として出力されてもかまわない。
以降、人感検知装置4におけるマイクロコンピュータ36と、OS搭載機器5におけるOS24、人感検知装置専用ドライバ40及び人感検知装置専用アプリケーション42と、が協働して制御処理を繰り返すことにより、後段のステップST14、ステップST15…というフローに則して、これらに関する処理を順次本実施形態と同様に繰り返していくことになる。
以上の本変形例の構成によれば、OS搭載機器に対して固有の識別子が入力されて人感検知装置に対して専用に設定された専用ドライバが起動されたならば、かかる専用ドライバが、第1の指令値及び第2の指令値の少なくとも一方がマイクロコンピュータからOS搭載機器に対して入力されることを禁止することにより、第1の指令値及び第2の指令値によってOS搭載機器の節電状態が解除されることを防止することができるため、人感検知装置を用いたOS搭載機器の節電状態の解除を優先することができて、より適切な節電解除を行うことができると共に、より好適な付加機能をも実現することができる。
<第2の実施形態の第2の変形例>
次に、本実施形態の第2の変形例として、人感検知装置専用ドライバ40及び人感検知装置専用アプリケーション42が、人感検知装置6から供給される構成につき、図9及び図10をも参照して、詳細に説明する。つまり、本変形例の人感検知装置6においては、本実施形態で説明した人感検知装置4に対して、かかる構成が異なることが主たる相違点であり、残余の構成は同一である。よって、本変形例では、かかる相違点に着目して説明することとし、同一な構成については同一の符号を付して適宜説明を簡略化又は省略する。
図9は、本変形例における人感検知装置の構成を示す構成図である。また、図10は、本変形例における人感検知装置の動作を、OS搭載機器の動作と共に説明するためのフローチャートである。
図9に示すように、人感検知装置6においては、そのマイクロコンピュータ46が、判定部18、入力機器用ID保持部20及び固有ID保持部38に加えて、人感検知装置専用ドライバ保持部48及び人感検知装置専用アプリケーション保持部50を備えている。人感検知装置専用ドライバ保持部48は、OS搭載機器5の人感検知装置専用ドライバ40を予め記憶しており、人感検知装置専用アプリケーション保持部50は、人感検知装置専用アプリケーション42を予め記憶している。かかる人感検知装置専用ドライバ保持部48及び人感検知装置専用アプリケーション保持部50は、図9に示すようにマイクロコンピュータ46内の既存のメモリ内の空き容量部を用いて設定してもよいし、マイクロコンピュータ46にメモリを接続してその中に設定してもよい。
以下、かかる構成を有する人感検知装置6の動作につき、OS搭載機器5の動作と共に、詳細に説明する。
図10に示すように、まずステップST1では、本実施形態と同様に、人感検知装置6が、USB22を介してOS搭載機器5に電気的に接続されたタイミングで、人感検知装置6のマイクロコンピュータ46が、その入力機器用ID保持部20からマルチメディアキーボード用の識別子を読み出し、USB22を介して、OS搭載機器5のOS24に対して電気信号S1として出力する。
また、ステップST1と共にステップST41では、人感検知装置6のマイクロコンピュータ46が、その固有ID保持部38から人感検知装置6専用に決められた固有の識別子、その人感検知装置専用ドライバ保持部48から人感検知装置6専用のデバイスドライバである人感検知装置専用ドライバ40、及びその人感検知装置専用アプリケーション保持部50からOS搭載機器5の節電状態を解除する機能及びその他の付加機能を有する制御プログラムである人感検知装置専用アプリケーション42を各々読み出し、USB22を介して、人感検知装置6専用に決められた固有の識別子をOS搭載機器5のOS24に対して、人感検知装置専用ドライバ40及び人感検知装置専用アプリケーション42をOS搭載機器5のメモリに対して、各々一連の電気信号S41として出力する。ここで、O
S搭載機器5のメモリに出力された人感検知装置専用ドライバ40及び人感検知装置専用アプリケーション42は、各々そこに記憶される。なお、ステップST1とステップST41との実行順は、何れが先でも後でもよく、また実質同時に実行されてもよい。また、人感検知装置6専用に決められた固有の識別子、人感検知装置専用ドライバ40及び人感検知装置専用アプリケーション42は、各々個別の電気信号として出力されてもかまわない。
以降、人感検知装置6におけるマイクロコンピュータ46と、OS搭載機器5におけるOS24、人感検知装置専用ドライバ40及び人感検知装置専用アプリケーション42と、が協働して制御処理を繰り返すことにより、後段のステップST2、ステップST12…というフローに則して、順次本実施形態のものと同様に処理を繰り返していくことになる。
なお、本変形例の構成を、本実施形態の第1の変形例の構成に組み合わせてもかまわない。
以上の本変形例の構成によれば、マイクロコンピュータが、接続インタフェースを介して、OS搭載機器に対して、人感検知装置に対して専用に設定された専用ドライバ及び人感検知装置に対して専用に設定された専用アプリケーションを供給することにより、OS搭載機器のメモリ内に記憶させることができ、より簡便かつ確実にかかる専用ドライバ及び専用アプリケーションをOS搭載機器に搭載することができる。
<第2の実施形態の第3の変形例>
次に、本実施形態の第3の変形例として、本実施形態の第2の変形例における人感検知装置専用ドライバ40及び人感検知装置専用アプリケーション42が、一体化された単一のソフトウエアを成す構成につき、図11及び図12をも参照して、詳細に説明する。つまり、本変形例の構成においては、本実施形態の第2の変形例で説明した構成に対して、かかる構成が異なることが主たる相違点であり、残余の構成は同一である。よって、本変形例では、かかる相違点に着目して説明することとし、同一な構成については同一の符号を付して適宜説明を簡略化又は省略する。
図11は、本変形例における人感検知装置の構成を示す構成図である。また、図12は、本変形例における人感検知装置がOS搭載機器に接続された状態を示す構成図である。
図11及び図12に示すように、人感検知装置7においては、そのマイクロコンピュータ56が、判定部18、入力機器用ID保持部20及び固有ID保持部38に加えて、人感検知装置専用ドライバ・アプリケーション保持部58を備えている。人感検知装置専用ドライバ・アプリケーション保持部58は、OS搭載機器8の人感検知装置専用ドライバ・アプリケーション60を予め記憶している。かかる人感検知装置専用ドライバ・アプリケーション60は、人感検知装置7専用のデバイスドライバ及びOS搭載機器8の節電状態を解除する機能及びその他の付加機能を有する制御プログラムである人感検知装置専用アプリケーションが統合されて一体化された単一のソフトウエアであり、その機能は、これまで説明した人感検知装置専用ドライバ40及び人感検知装置専用アプリケーション42のものと同じである。かかる人感検知装置専用ドライバ・アプリケーション保持部58は、図11に示すようにマイクロコンピュータ56内の既存のメモリ内の空き容量部を用いて設定してもよいし、マイクロコンピュータ56にメモリを接続してその中に設定してもよい。
対応して、OS搭載機器8は、OS24及び入力機器用ドライバ26、つまりマルチメディアキーボード用ドライバ26に加えて、人感検知装置専用ドライバ・アプリケーショ
ン60をそのメモリ中に記憶して備えている。
かかる構成を有する人感検知装置7の動作については、本実施形態の第2の変形例における人感検知装置6の動作を示す図10におけるステップST1の処理は共通し、図10におけるステップST41において、人感検知装置7のマイクロコンピュータ56が、その固有ID保持部38から人感検知装置7専用に決められた固有の識別子、及びその人感検知装置専用ドライバ・アプリケーション保持部58から人感検知装置専用ドライバ・アプリケーション60を各々読み出し、USB22を介して、人感検知装置7専用に決められた固有の識別子をOS搭載機器8のOS24に対して、及び人感検知装置専用ドライバ・アプリケーション60をOS搭載機器8のメモリに対して、各々逐次の電気信号S41として出力する。ここで、OS搭載機器8のメモリに出力された人感検知装置専用ドライバ・アプリケーション60は、そこに記憶される。
以降、人感検知装置7におけるマイクロコンピュータ56と、OS搭載機器8におけるOS24、及び人感検知装置専用ドライバ・アプリケーション60と、が協働して制御処理を繰り返すことにより、図10における後段のステップST2、ステップST12…というフローに則して、順次同様に処理を繰り返していくことになる。
なお、本変形例の構成を、本実施形態の第1の変形例の構成に組み合わせてもかまわない。また、人感検知装置専用ドライバ・アプリケーション60が、人感検知装置7からOS搭載機器8に供給されるのではなく、記録媒体等他の手法によりOS搭載機器8に供給されてそのメモリに記憶されていてもよい。
以上の本変形例の構成によれば、人感検知装置に対して専用に設定された専用ドライバ及び人感検知装置に対して専用に設定された専用アプリケーションを統合化された単一のソフトウエアとすることができ、管理が簡便で動作の確実性が高いできる専用ドライバ兼専用アプリケーションを得ることができる。
なお、本発明は、構成要素の形状、配置、個数等は前述の実施形態に限定されるものではなく、かかる構成要素を同等の作用効果を奏するものに適宜置換する等、発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることはもちろんである。