JP2013246479A - 処理装置,処理方法,処理プログラム及び管理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】障害時に記憶領域22へのライトアクセスを禁止し且つ該記憶領域22へのリードアクセスを許可するリードオンリーモードで動作可能なストレージ装置20の障害の予兆を検知する予兆検知部112と、障害の予兆を検知すると、ストレージ装置20へ書き込むデータの複写を第1複写データ記憶部12に記憶させる第1複写部113とをそなえる。
【選択図】図1
Description
コンピュータがこのSSDへデータアクセスを行なう際には、HDDと同様にAT Attachment(ATA)コマンドを使用して、SSDコントローラに対して読み書きのデータ転送を行なう。
ここで、SSDやHDDの故障を未然に検知するための技術として、ディスク障害の早期発見や故障の予測を行なうSelf-Monitoring Analysis and Reporting Technology(S.M.A.R.T.)と呼ばれる自己診断機能が知られている。
なお、前記目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本発明の他の目的の1つとして位置付けることができる。
図1は実施形態の一例としてのコンピュータシステムの構成を模式的に示す図である。
本コンピュータシステム1は、図1に示すように、コンピュータ10とコンピュータ30とを備える。コンピュータ10とコンピュータ30とはネットワーク50を介して通信可能に接続されている。
コンピュータ30は、コンピュータ10の外部に備えられた情報処理装置であり、ストレージ装置31を備える。このコンピュータ30は、例えば、クラウド上に配置されたサーバコンピュータであってもよい。
通信部35は、コンピュータ30をネットワーク50と通信可能に接続する機器であり、例えば、LANボード等の通信アダプタである。
IO制御部34は、入出力機器に対するデータの受け渡しを制御する。図1に示す例においては、IO制御部14は、ストレージ装置31に対するデータの入出力を制御する。又、コンピュータ10には、後述の如く、コンピュータ10から取り外されたSSD20が接続され、IO制御部34は、このSSD20からのデータの読み出しも行なう。
RAM32は、種々のデータやプログラムを格納する主記憶領域であって、CPU39がプログラムを実行する際に、データやプログラムを格納・展開して用いる。
ストレージ装置(第2複写データ記憶部,外部記憶装置)31は、HDDやSSD等の記憶装置であって、種々のデータやプログラムを格納する。又、このストレージ装置31には、第2複写データテーブル131が格納される。
LBA番地は、Logical Block Addressing(LBA)におけるアドレス(番地)であり、SDD20の記憶領域22における位置を表す。データは、SDD20に記録されるべきライトデータの複写(第1複写データ,第2複写データ)であり、データブロックとして取り扱われる。
コンピュータ30には、後述するコンピュータ10の複製部114によって、RAM12に記憶された第1複写データテーブル121の複写が送信される。そして、ストレージ装置31の記憶領域には、この第1複写データテーブル121の複写が第2複写データテーブル(第2複写データ)131として記憶される。すなわち、ストレージ装置31は、第1複写データテーブル121のバックアップデータである第2複写データテーブル131を記憶する第2複写データ記憶部(バックアップディスク)として機能する。
復元部116は、後述の如く、コンピュータ10において、障害が発生しリードオンリーモードとなったSSD20のデータを復旧し、リカバリイメージデータを作成する。
なお、SSD20のデータの移動は、例えば、コンピュータ10のCPU(ストレージデータ送信部)11が、SSD20の記憶領域22から全データを読み出し、ネットワーク50を介してコンピュータ30に送信することにより行なってもよい。この場合、SSD20のデータの移動は、SSD20がリードオンリーモードに移行した等のタイミングで自動的に移動させてもよく、又、オペレータの操作により移動させてもよい。
復元部116は、コントローラ21によってリードオンリーモードになったSSD20から読み出したデータと、第2複写データテーブル131のデータとを組み合わせることにより、SSD20のデータの復元データ(リカバリイメージデータ)を作成する。
コンピュータ10は、図1に示すように、CPU11,RAM12,ROM13,IO制御部14,通信部15,キーボード16,マウス17,ディスプレイ18及びSSD20を備える。
IO制御部14は、入出力機器に対するデータの受け渡しを制御するインタフェース装置である。図1に示す例においては、IO制御部14は、特に、SSD20に対するデータの入出力を制御する。
記憶媒体22は、フラッシュメモリ等の半導体メモリであり、データを読み書き可能に記憶する。
コントローラ21は、記憶媒体22へのデータの書き込みや読み出しを制御する。CPU11がSSD20の記憶媒体22へデータアクセスを行なう際には、例えば、ATAコマンドを用いて、リード要求やライト要求を行なう。コントローラ21は、CPU11から送信されたコマンドに従って、記憶媒体22への各種データアクセスを行なう。
また、各検査項目には、例えば、 “現在の値(VALUE)”,“閾値(THRESHOLD;THRESH)”及び“ワースト値(WORST)”の各項目が設定されている。
なお、SSD20における自己診断機能やリードオンリーモードを実現する機能は、機知の種々の手法を用いて実現することができ、その詳細な説明は省略する。
RAM12は、種々のデータやプログラムを格納する主記憶装置であって、CPU11がプログラムを実行する際に、データやプログラムを格納・展開して用いる。又、このRAM12には、第1複写データテーブル121が格納される。
このように、RAM12の記憶領域には、SSD20に記憶するデータの複写が記憶される。すなわち、RAM12は、第1複写データを記憶する第1複写記憶部として機能する。
CPU11は、種々の制御や演算を行なう処理装置であり、ROM13に格納されたOSやプログラムを実行することにより、種々の機能を実現する。すなわち、CPU11は、図1に示すように、IO処理部111,監視部112,複写IO処理部113及び複製部114として機能する。
すなわち、IO処理部111は、SSD20の記憶領域22へのデータ(ライトデータ)の書き込みを行なうライト処理部として機能する。
具体的には、監視部112は、S.M.A.R.T.値における少なくとも一部の属性において、現在の値またはワースト値が異常値であることを検知すると、SSD20の障害の予兆を検知する。
例えば、監視部112は、S.M.A.R.T.値におけるRaw_Read_Error_RateやMulti_Zone_Error_Rate等、経験的に障害発生時に変化する傾向の高い属性の値を所定の閾値と比較することで、SSD20の障害の予兆を検知する。
書き込みミス回数は、例えば、SSD20にデータの書き込みを行なった場合に発生した書き込みミスが連続した回数であり、所定値以上連続して書き込みミスが発生した場合にSSD20の異常と判断する。
また、SSD20における障害の予兆を検知手法は、上述した手法に限定されるものではなく、種々変形して実施することができる。すなわち、上述した手法とは異なる他の手法を用いてもよく、又、各手法を取捨選択して適宜組み合わせて判断してもよい。
また、監視部(障害検知部)112は、RAM12に格納されたデータと、当該データに対応するSSD20から読み出したデータとを比較して、SSD20に正しくデータが書き込まれているかを確認する。具体的には、監視部112は、後述するRAM12の第1複写データテーブル121に格納されたLBA番地に対応するデータをSSD20から読み出す。
そして、監視部112は、第1複写データテーブル121に格納されたデータとSSD20の当該LBA番地に対応するアドレスから読み出したデータとを比較し、これらのデータが一致するか否かを判断する。
例えば、監視部112は、SSD20からのデータの読み出しを行なう際に、SSD20におけるリード対象のデータ(リードデータ)のアドレス(指定番地)に基づいて、第1複写データテーブル121を参照する。そして、この第1複写データテーブル121にリードデータの指定番地が登録されている場合には、SSD20から読み出したリードデータと、第1複写データテーブル121から読み出した、その指定番地に対応する第1複写データとを比較する。
なお、SSD20における障害発生の検知手法は、これに限定されるものではなく、適宜変形して実施することができる。
なお、退避通知を受けた複製部114は、第1複写データテーブル121の複写をコンピュータ30に送信し、そのストレージ装置31に第2複写データテーブル131として保存させる。
監視部112は、ディスプレイ18にSSD20にライトデータの書き込みが失敗した旨のメッセージを表示させたり、図示しないスピーカから警告音を出力させることで、コンピュータ10のオペレータに通知する。これにより、オペレータはライトデータの書き込みの失敗を認識することができ、例えば、SSD20から書き込みが完了しているデータを退避させたり、又、ライトデータの再度の書き込みを行なったり、必要な対処を行なうことができる。
監視部112は、SSD20へのライトデータの書き込みが失敗したことを検知すると又、SSD20に何らかの障害が生じている旨の通知及び、ライトデータの書き込みが失敗した旨の通知(書き込み失敗通知)を行なう。
さらに、監視部112は、SSD20に記憶させてから前記所定時間が経過する前の新しいデータについては、SSD20から読み出したリードデータと、第1複写データテーブル121から読み出した第1複写データとを比較する。そして、SSD20から読み出したリードデータと、第1複写データテーブル121から読み出した第1複写データとが一致する場合に、SSD20へのライトデータの書き込みが成功したと判断する。
複写IO処理部(第1複写部)113は、監視部(予兆検知部)112がSSD20における障害の予兆を検知すると、IO処理部111に代えてSSD20に対するデータのリードやライトを行なう。
本コンピュータシステム1においては、複写IO処理部113は、SSD20へのライトデータの複写を、RAM12の第1複写データテーブル121に格納する。又、この際、複写IO処理部113は、第1複写データテーブル121に、ライトデータの複写を、そのライトデータのSDD20における格納先のアドレスに対応付けて格納する。
また、複写IO処理部113は、前述した監視部112がSSD20へのライトデータの書き込みが成功したと判断した場合には、RAM12の第1複写データテーブル121から、当該ライトデータに対応する第1複写データを削除する。これにより、RAM12の空き容量を増加させる。
複製部(第2複写部)114は、監視部(障害検知部)112から退避通知を受信すると、RAM12に記憶された第1複写データテーブル121の複写を、コンピュータ30のストレージ装置31に第2複写データテーブル131として保存させる。
そして、コンピュータ10のCPU11が、プログラム(例えば、デバイスプログラム)を実行することにより、上述したIO処理部111,監視部112及び複写IO処理部113として機能する。又、コンピュータ10のCPU11が、プログラム(例えば、処理プログラム)を実行することにより、上述した複製部114として機能する。
なお、これらのIO処理部111,監視部112,複写IO処理部113,複製部114及び復元部116としての機能を実現するためのプログラム(デバイスプログラム,制御プログラム)は、例えばフレキシブルディスク,CD(CD−ROM,CD−R,CD−RW等),DVD(DVD−ROM,DVD−RAM,DVD−R,DVD+R,DVD−RW,DVD+RW,HD DVD等),ブルーレイディスク,磁気ディスク,光ディスク,光磁気ディスク等の、コンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態で提供される。そして、コンピュータはその記録媒体からプログラムを読み取って内部記憶装置または外部記憶装置に転送し格納して用いる。又、そのプログラムを、例えば磁気ディスク,光ディスク,光磁気ディスク等の記憶装置(記録媒体)に記録しておき、その記憶装置から通信経路を介してコンピュータに提供するようにしてもよい。
例えば、OS上で動作するアプリケーションにおいてデータ(ライトデータ)の保存指示が行なわれる。ライトデータは、アプリケーションからOSを介してデバイスドライバに受け渡される(矢印A1参照)。
また、ディスクドライバ(監視部112)は、SSD20の状態を監視し、障害の予兆(例えば、S.M.A.R.T.異常,書き込みミス,リード/ライトの速度低下)の有無を判断する。障害の予兆が検知された場合には、複写IO処理部113が、SSD20の記憶領域22に書き込むライトデータの複写を、SSD20におけるライトアドレスに対応づけて、第1複写データテーブル121としてRAM12に記憶させる(矢印A5参照)。
複製部114は、RAM12の第1複写データテーブル121の複写をコンピュータ30のストレージ装置31に第2複写データテーブル131として記憶させる(矢印A7参照)。
図5は実施形態の一例としてのコンピュータシステム1における異常検知時の処理を説明する図である。
デバイスドライバにおいて、監視部112は、障害の予兆を検知すると、複写IO処理部113に異常検知を通知する(矢印B2参照)。複写IO処理部113は、SSD20へのライトデータの書き込みとともに(矢印B3参照)、SSD20の記憶領域22に書き込むライトデータの複写をRAM12に記憶させる(矢印B4参照)。なお、RAM12へのライトデータの書き込みは、第1複写データテーブル121において、SSD20におけるライトアドレス(LBA番地)に対応付けて行なう。
また、SSDへのリードアクセス時において、複写IO処理部113は、SSD20から読み出したリードデータと、第1複写データテーブル121から読み出した第1複写データとを比較する(矢印B5,B6参照)。SSD20から読み出したリードデータと、第1複写データテーブル121から読み出した第1複写データとが不一致の場合には、監視部1123は、SSD20において障害が発生したと判断(検知)する。
複製部114は、RAM12の第1複写データテーブル121の複写をコンピュータ30のストレージ装置31に記憶させる(矢印B8参照)。
これにより、第1複写データテーブル121のバックアップが第2複写データテーブル131としてコンピュータ30のストレージ装置31に格納される(矢印B9参照)。
次に、図6のフローチャート(ステップC1〜C4)に従って、実施形態の一例としてのコンピュータシステム1における、SSD20の障害の予兆の検知手法を説明する。
例えば、SSD20のコントローラ21は、SSD20の記憶領域22にデータを書き込んだ後に、書き込んだデータの読み込みを行ない、意図したデータと比較することで、確実にデータの書き込みが行なわれたかを確認する。
データの書き込みを正しく行なわれなかった場合には(ステップC2のNOルート参照)、ステップC4に移行する。
SSD20のコントローラ21は、SSD20の記憶領域22へのデータの書き込み速度、もしくは記憶領域22からのデータの読み出し速度測定する。これらの測定結果は監視部112に通知され、監視部112は、この通知に基づき、SSD20に対してリード速度もしくはライト速度の低下の発生を判断する。
なお、上述したステップC1〜C3の各処理順序は、これに限定されるものではなく、適宜変更して実施することができる。
複写IO処理部113は、SSD20におけるライトデータの書き込みアドレスが、第1複写データテーブル121のLBA番地に登録されているアドレスに一致するか否かを確認する(ステップD1)。ライトデータの書き込みアドレスが、第1複写データテーブル121のLBA番地に登録されていない場合には(ステップD1のNOルート参照)、次に、ライトデータのデータサイズに基づき、RAM12の空き容量を確認し、RAM12にライトデータを記憶可能であるかを確認する(ステップD2)。RAM12において、ライトデータを記憶可能な容量を確保できる場合には(ステップD2のYESルート参照)、複写IO処理部113は、SSD20のコントローラ21に対して、ライトデータの書き込み要求を送信する(ステップD3)。複写IO処理部113は、SSD20に対してライトデータを転送する(ステップD4)。
また、RAM12においてライトデータを記憶可能な容量を確保できない場合には(ステップD2のNOルート参照)、複写IO処理部113は、第1複写データテーブル121において、登録されてから所定時間(例えば、2,3分)を経過するエントリ(LBA番地,データ)があるかを確認する(ステップD6)。
そこで、第1複写データテーブル121に、登録されてから所定時間を経過するエントリがある場合には(ステップD6のYESルート参照)、第1複写データテーブル121における、登録後所定時間が経過しているエントリの第1複写データを、古い順から削除する(ステップD7)。その後、ステップD2に戻る(図7中の丸付き符号A参照)。
SSD20から転送されたデータとRAM12に保存されているデータとで一致するものがある場合には(ステップD8のYESルート参照)、ステップD7に移行し、第1複写データテーブル121における、書き込みが成功していると判断される第1複写データを、古い順から削除し、ステップD2に戻る。
この退避通知は複製部114に入力される。退避通知を受けた複製部114は、RAM12の第1複写データテーブル121の複写を、ネットワーク50を介してコンピュータ30に送信し、ストレージ装置31に第2複写データテーブル131として保存させる。
なお、ステップD9とステップD10との処理順序は、これに限定されるものではなく、先にステップD10を行なった後にステップD9を行なってもよい。
複写IO処理部113は、SSD20に対して読み出し要求を通知すると(ステップE1)、SSD20はデバイスドライバ(複写IO処理部113)に対象のデータを転送する(ステップE2)。
読み出し対象のリードデータのアドレスが、第1複写データテーブル121に登録されている場合には(ステップE3のYESルート参照)、SSD20から読み出したリードデータと、RAM12(第1複写データテーブル121)から読み出したデータとが一致するかを確認する(ステップE4)。
なお、ステップE5とステップE6との処理順序は、これに限定されるものではなく、先にステップE6を行なった後にステップE5を行なってもよい。
なお、ステップE7とステップE8との処理順序は、これに限定されるものではなく、先にステップE8を行なった後にステップE7を行なってもよい。
すなわち、本コンピュータシステム1においては、SSD20の障害発生が検知され、このSSD20がリードオンリーモードに移行した場合でも、障害の予兆を検知した以降にSSD20に書き込み要求が行なわれたデータがRAM12に記憶される。
監視部112が、S.M.A.R.T.異常,SSD20に対するデータの書き込みミス、及び、SSD20に対してリード速度もしくはライト速度の低下、の少なくともいずれかを検知すると、SSD20の障害の予兆を検知する。これにより、SSD20の障害の発生を未然に検知して、ライトデータをRAM12にバックアップすることができ、信頼性を向上させることができる。
また、監視部112がSSD20において障害の発生を検知した場合に、複製部114が、RAM12の第1複写データテーブル121の複写をコンピュータ30のストレージ装置31に記憶させる。これにより、コンピュータ10の電源断等、RAM12のデータが消失した場合においても、復元部116が、ストレージ装置31の第2複写データテーブル131を用いて、SSD20の復元を行なうことができ、これによっても信頼性を向上させることができる。
上述した実施形態においては、コンピュータ10に備えられた監視部112がSSD20における障害の予兆を検知しているが、これに限定されるものではない。
本変形例においては、ネットワーク50に接続されたコンピュータ30に監視部112aとしての機能を備え、このコンピュータ30に備えられた監視部112aがSSD20における障害の予兆を検知する。
本変形例のコンピュータシステム1は、図9に示すように、コンピュータ30と、1つ以上のコンピュータ10とを備え、コンピュータ10とコンピュータ30とはネットワーク50を介して通信可能に接続されている。
本変形例において、コンピュータ10は、第1実施形態のコンピュータ10における監視部112に代えて情報収集部115を備える。
情報収集部115は、コンピュータ10におけるSSD20の状態記録を採取し、ログ情報としてコンピュータ30に送信する。
情報収集部115は、採取したこれらのSSD20に関する情報を、ログ情報として、SSD20のディスクシリアルナンバーやコンピュータ10のPC IDとともに、コンピュータ30に、ネットワーク50を介して送信する。
コンピュータ30は、サーバ機能をそなえたサーバコンピュータとして構成され、例えば、クラウド上に配置されている。
ストレージ装置31には、第2複写データテーブル131の他、履歴情報132が格納される。
図10は実施形態の一例としてのコンピュータシステム1の変形例における履歴情報132を例示する図である。
また、履歴情報132は、SSD20のディスク型番毎に作成される。SSD20のディスク型番は、SSD20の機種を特定する識別情報であり、同一種類のSSD20には同一のディスク型番が設定される。
S.M.A.R.T.LOGは、SSD20のコントローラ21によって生成されたS.M.A.R.T.値(図3参照)であり、コントローラ21は、所定時間毎にS.M.A.R.T.値を生成する。故障は、SSD20の状態を示す情報であり、その動作履歴を示す情報が収集された時点でSSD20に障害が発生していたか否かを示す。従って、故障情報が“あり”の場合には、対応するS.M.A.R.T.LOGは、故障したSSD20のS.M.A.R.T.値を表し、“なし”の場合は、非故障状態のSSD20のS.M.A.R.T.値を示す。
監視部112aは、例えば、履歴情報におけるS.M.A.R.T.LOGにおける少なくとも一部の属性(Vendor Attribute)において、現在の値またはワースト値が異常値(S.M.A.R.T.異常)であることを検知すると、SSD20の障害の予兆を検知する。
ここで、独自の閾値としては、同一機種のSSD20について、例えば、故障が“あり”となっているS.M.A.R.T.値と、故障が“なし”となっているS.M.A.R.T.値とで相違するパラメータを抽出し、これらのパラメータの変化を統計情報として採取することで独自の閾値を作成する。
また、SSD20における障害の予兆を検知手法は、上述した手法に限定されるものではなく、種々変形して実施することができる。すなわち、上述した手法とは異なる他の手法を用いてもよく、又、各手法を取捨選択して適宜組み合わせて判断してもよい。
上述の如く構成された、実施形態の一例としてのコンピュータシステム1の変形例におけるSSD20の障害予兆の検知手法を、図11を用いて説明する。
情報収集部115は、収集したS.M.A.R.T.値を、コンピュータ10のPC IDやSSD20のディスクシリアルナンバーとともに、ログ情報としてネットワーク50を介してコンピュータ30に送信する。
監視部112aは、履歴情報132のS.M.A.R.T.値における所定の属性の値を閾値と比較し、その属性の値が閾値を越えたこと(S.M.A.R.T.異常)を検知すると、SSD20の障害の予兆を検知する。
また、独自の閾値として、同一機種のSSD20について、例えば、故障が“あり”となっているS.M.A.R.T.値と、故障が“なし”となっているS.M.A.R.T.値とで相違するパラメータを抽出し、これらのパラメータの変化を統計情報として採取することで独自の閾値を作成する。これにより、SSD20の使用状況や障害が実際に発生した状況に合った障害の予兆検知を行なうことができる。
そして、開示の技術は上述した実施形態及び変形例に限定されるものではなく、本実施形態の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。本実施形態の各構成及び各処理は、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせてもよい。
例えば、USBメモリ等の記録装置に、OSと復元部116としての機能を実現する制御プログラムと第2複写データテーブル131のコピーとを格納し、この記録装置をコンピュータ10に接続する。
コンピュータ10において、復元部116は、リードオンリーモードとなっているSSD20から読み出したデータと、記憶装置に格納された第2複写データテーブル131のコピーとを用いて、データの復元を行ない、作成した復元データを新たなSSDに格納する。これにより、コンピュータ10においてもSSD20の復旧を行なうことができる。
また、上述した開示により本実施形態を当業者によって実施・製造することが可能である。
以上の実施形態及び変形例に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
障害時に記憶領域へのライトアクセスを禁止し且つ該記憶領域へのリードアクセスを許可するリードオンリーモードで動作可能なストレージ装置の障害の予兆を検知する予兆検知部と、
前記予兆検知部が前記障害の予兆を検知すると、前記ストレージ装置へ書き込むデータの複写を第1複写データ記憶部に第1複写データとして記憶させる第1複写部とを備えることを特徴とする、処理装置。
前記ストレージ装置における障害の発生を検知する障害検知部と、
前記障害検知部が前記ストレージ装置における障害の発生を検知すると、前記第1複写データ記憶部に記憶された前記第1複写データの複写を、当該処理装置の外部に備えられた第2複写データ記憶部に第2複写データとして記憶させる第2複写部とを備えることを特徴とする、付記1記載の処理装置。
前記障害検知部が前記ストレージ装置における障害の発生を検知すると、前記ストレージ装置に記憶されたデータの読み出し要求に対して、前記第1複写データを読み出しデータとして応答することを特徴とする、付記2記載の処理装置。
(付記4)
前記障害検知部は、前記ストレージ装置から読み出したデータと前記第1複写データとが不一致である場合に、前記ストレージ装置における障害の発生を検知することを特徴とする、付記2又は3記載の処理装置。
前記ストレージ装置のデータと前記第2複写データとを組み合わせて、前記ストレージ装置のデータの復元イメージデータを作成する復元部を備えることを特徴とする、付記2〜4のいずれか1項に記載の処理装置。
(付記6)
前記ストレージ装置からのデータの読み出しに際して、前記ストレージ装置から読み出したデータと前記第1複写データとが不一致の場合に、前記第1複写データを読み出しデータとして応答することを特徴とする、付記1〜5のいずれか1項に記載の処理装置。
前記予兆検知部が、前記ストレージ装置の自己診断履歴に基づいて、前記ストレージ装置の障害の予兆を検知することを特徴とする、付記1〜6のいずれか1項に記載の処理装置。
(付記8)
障害時に記憶領域へのライトアクセスを禁止し且つ該記憶領域へのリードアクセスを許可するリードオンリーモードで動作可能なストレージ装置の障害の予兆を検知するステップと、
前記障害の予兆を検知すると、前記ストレージ装置へ書き込むデータの複写を第1複写データ記憶部に第1複写データとして記憶させるステップとを備えることを特徴とする、処理方法。
前記ストレージ装置における障害の発生を検知するステップと、
前記ストレージ装置における障害の発生を検知すると、前記第1複写データ記憶部に記憶された前記第1複写データの複写を、当該処理装置の外部に備えられた第2複写データ記憶部に第2複写データとして記憶させるステップとを備えることを特徴とする、付記8記載の処理方法。
前記ストレージ装置における障害の発生を検知すると、前記ストレージ装置に記憶されたデータの読み出し要求に対して、前記第1複写データを読み出しデータとして応答するステップを備えることを特徴とする、付記8記載の処理方法。
(付記11)
前記ストレージ装置から読み出したデータと前記第1複写データとが不一致である場合に、前記ストレージ装置における障害の発生を検知することを特徴とする、付記9又は10記載の処理方法。
前記ストレージ装置のデータと前記第2複写データとを組み合わせて、前記ストレージ装置のデータの復元イメージデータを作成するステップを備えることを特徴とする、付記9〜11のいずれか1項に記載の処理方法。
(付記13)
前記ストレージ装置からのデータの読み出しに際して、前記ストレージ装置から読み出したデータと前記第1複写データとが不一致の場合に、前記第1複写データを読み出しデータとして応答することを特徴とする、付記8〜12のいずれか1項に記載の処理方法。
前記ストレージ装置の自己診断履歴に基づいて、前記ストレージ装置の障害の予兆を検知することを特徴とする、付記8〜13のいずれか1項に記載の処理方法。
(付記15)
障害時に記憶領域へのライトアクセスを禁止し且つ該記憶領域へのリードアクセスを許可するリードオンリーモードで動作可能なストレージ装置の障害の予兆を検知し、
前記予兆検知部が前記障害の予兆を検知すると、前記ストレージ装置へ書き込むデータの複写を第1複写データ記憶部に第1複写データとして記憶させる
処理をコンピュータに実行させる処理プログラム。
前記ストレージ装置における障害の発生を検知し、
前記ストレージ装置における障害の発生を検知すると、前記第1複写データ記憶部に記憶された前記第1複写データの複写を、当該処理装置の外部に備えられた第2複写データ記憶部に第2複写データとして記憶させる
処理をコンピュータに実行させる、付記15記載の処理プログラム。
障害時に記憶領域へのライトアクセスを禁止し且つ該記憶領域へのリードアクセスを許可するリードオンリーモードで動作可能なストレージ装置の障害の予兆を検知し、
前記予兆検知部が前記障害の予兆を検知すると、前記ストレージ装置へ書き込むデータの複写を第1複写データ記憶部に第1複写データとして記憶させる
処理をコンピュータに実行させる処理プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
前記処理プログラムが、
前記ストレージ装置における障害の発生を検知し、
前記ストレージ装置における障害の発生を検知すると、前記第1複写データ記憶部に記憶された前記第1複写データの複写を、当該処理装置の外部に備えられた第2複写データ記憶部に第2複写データとして記憶させる
処理をコンピュータに実行させる、付記17記載の処理プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
ストレージ装置の障害の予兆が検知された場合に収集される、前記ストレージ装置への書き込みデータの複写を格納する複写データ格納部と、
前記ストレージ装置に記憶されているデータと、前記複写データ格納部に格納された前記書き込みデータの複写とに基づいて、前記ストレージ装置のデータの復元データを作成する、復元部とを備えることを特徴とする、管理装置。
前記ストレージ装置の障害の予兆を検知する予兆検知部を備えることを特徴とする、付記19記載の管理装置。
(付記21)
ストレージ装置の障害の予兆が検知された場合に収集される、前記ストレージ装置への書き込みデータの複写を複写データ格納部に格納し、
前記ストレージ装置に記憶されているデータと、前記複写データ格納部に格納された前記書き込みデータの複写とに基づいて、前記ストレージ装置のデータの復元データを作成する
処理をコンピュータに実行させる、処理プログラム。
前記ストレージ装置の障害の予兆を検知する
処理をコンピュータに実行させる、付記21記載の処理プログラム。
(付記23)
ストレージ装置の障害の予兆が検知された場合に収集される、前記ストレージ装置への書き込みデータの複写を複写データ格納部に格納し、
前記ストレージ装置に記憶されているデータと、前記複写データ格納部に格納された前記書き込みデータの複写とに基づいて、前記ストレージ装置のデータの復元データを作成する
処理をコンピュータに実行させる、処理プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
前記処理プログラムが、
前記ストレージ装置の障害の予兆を検知する
処理をコンピュータに実行させる、付記23記載の処理プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
10,30 コンピュータ
11,39 CPU
12,32 RAM
13,33 ROM
14,34 IO制御部
15,35 通信部
16 キーボード
17 マウス
18 ディスプレイ
20 SSD
21 コントローラ
22 記憶領域
23 キャッシュ
31 ストレージ装置
50 ネットワーク
111 IO処理部
112,112a 監視部
113 複写IO処理部
114 複製部
115 情報収集部
116 復元部
121 第1複写データテーブル
131 第2複写データテーブル
132 履歴情報
Claims (20)
- 障害時に記憶領域へのライトアクセスを禁止し且つ該記憶領域へのリードアクセスを許可するリードオンリーモードで動作可能なストレージ装置の障害の予兆を検知する予兆検知部と、
前記予兆検知部が前記障害の予兆を検知すると、前記ストレージ装置へ書き込むデータの複写を第1複写データ記憶部に第1複写データとして記憶させる第1複写部とをそなえることを特徴とする、処理装置。 - 前記ストレージ装置における障害の発生を検知する障害検知部と、
前記障害検知部が前記ストレージ装置における障害の発生を検知すると、前記第1複写データ記憶部に記憶された前記第1複写データの複写を、当該処理装置の外部に備えられた第2複写データ記憶部に第2複写データとして記憶させる第2複写部とをそなえることを特徴とする、請求項1記載の処理装置。 - 前記障害検知部が前記ストレージ装置における障害の発生を検知すると、前記ストレージ装置に記憶されたデータの読み出し要求に対して、前記第1複写データを読み出しデータとして応答することを特徴とする、請求項2記載の処理装置。
- 前記障害検知部は、前記ストレージ装置から読み出したデータと前記第1複写データとが不一致である場合に、前記ストレージ装置における障害の発生を検知することを特徴とする、請求項2又は3記載の処理装置。
- 前記ストレージ装置のデータと前記第2複写データとを組み合わせて、前記ストレージ装置のデータの復元イメージデータを作成する復元部を備えることを特徴とする、請求項2〜4のいずれか1項に記載の処理装置。
- 前記ストレージ装置からのデータの読み出しに際して、前記ストレージ装置から読み出したデータと前記第1複写データとが不一致の場合に、前記第1複写データを読み出しデータとして応答することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の処理装置。
- 前記予兆検知部が、前記ストレージ装置の自己診断履歴に基づいて、前記ストレージ装置の障害の予兆を検知することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の処理装置。
- 障害時に記憶領域へのライトアクセスを禁止し且つ該記憶領域へのリードアクセスを許可するリードオンリーモードで動作可能なストレージ装置の障害の予兆を検知するステップと、
前記障害の予兆を検知すると、前記ストレージ装置へ書き込むデータの複写を第1複写データ記憶部に第1複写データとして記憶させるステップとをそなえることを特徴とする、処理方法。 - 前記ストレージ装置における障害の発生を検知するステップと、
前記ストレージ装置における障害の発生を検知すると、前記第1複写データ記憶部に記憶された前記第1複写データの複写を、当該処理装置の外部に備えられた第2複写データ記憶部に第2複写データとして記憶させるステップとをそなえることを特徴とする、請求項8記載の処理方法。 - 前記ストレージ装置における障害の発生を検知すると、前記ストレージ装置に記憶されたデータの読み出し要求に対して、前記第1複写データを読み出しデータとして応答するステップを備えることを特徴とする、請求項8記載の処理方法。
- 前記ストレージ装置から読み出したデータと前記第1複写データとが不一致である場合に、前記ストレージ装置における障害の発生を検知することを特徴とする、請求項9又は10記載の処理方法。
- 前記ストレージ装置のデータと前記第2複写データとを組み合わせて、前記ストレージ装置のデータの復元イメージデータを作成するステップを備えることを特徴とする、請求項9〜11のいずれか1項に記載の処理方法。
- 前記ストレージ装置からのデータの読み出しに際して、前記ストレージ装置から読み出したデータと前記第1複写データとが不一致の場合に、前記第1複写データを読み出しデータとして応答することを特徴とする、請求項8〜12のいずれか1項に記載の処理方法。
- 前記ストレージ装置の自己診断履歴に基づいて、前記ストレージ装置の障害の予兆を検知することを特徴とする、請求項8〜13のいずれか1項に記載の処理方法。
- 障害時に記憶領域へのライトアクセスを禁止し且つ該記憶領域へのリードアクセスを許可するリードオンリーモードで動作可能なストレージ装置の障害の予兆を検知し、
前記予兆検知部が前記障害の予兆を検知すると、前記ストレージ装置へ書き込むデータの複写を第1複写データ記憶部に第1複写データとして記憶させる
処理をコンピュータに実行させる処理プログラム。 - 前記ストレージ装置における障害の発生を検知し、
前記ストレージ装置における障害の発生を検知すると、前記第1複写データ記憶部に記憶された前記第1複写データの複写を、当該処理装置の外部に備えられた第2複写データ記憶部に第2複写データとして記憶させる
処理をコンピュータに実行させる、請求項15記載の処理プログラム。 - ストレージ装置の障害の予兆が検知された場合に収集される、前記ストレージ装置への書き込みデータの複写を格納する複写データ格納部と、
前記ストレージ装置に記憶されているデータと、前記複写データ格納部に格納された前記書き込みデータの複写とに基づいて、前記ストレージ装置のデータの復元データを作成する、復元部とを備えることを特徴とする、管理装置。 - 前記ストレージ装置の障害の予兆を検知する予兆検知部を備えることを特徴とする、請求項17記載の管理装置。
- ストレージ装置の障害の予兆が検知された場合に収集される、前記ストレージ装置への書き込みデータの複写を複写データ格納部に格納し、
前記ストレージ装置に記憶されているデータと、前記複写データ格納部に格納された前記書き込みデータの複写とに基づいて、前記ストレージ装置のデータの復元データを作成する
処理をコンピュータに実行させる、処理プログラム。 - 前記ストレージ装置の障害の予兆を検知する
処理をコンピュータに実行させる、請求項19記載の処理プログラム。
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