JP2013244288A - 磁気共鳴イメージング装置及びその傾斜磁場コイル装置 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置及びその傾斜磁場コイル装置 Download PDF

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Abstract

【課題】コイル導体を流れる電流経路を最適化しつつ、コイル端部の位置を揃え、コイル端部におけるせん断応力を低減する。
【解決手段】傾斜磁場コイル装置本体の軸方向(z軸方向)について、第1のx分割コイル22a及び第1のy分割コイル23aの寸法(軸長)は同じである(Lx=Ly)。但し、傾斜磁場コイル装置本体の軸方向における第1のy分割コイル23aの一端部(傾斜磁場コイル装置本体の軸方向端部側の端部)には、傾斜磁場コイル装置本体の周方向に互いに間隔をおいて複数のスリット34が設けられている。
【選択図】図6

Description

この発明は、複数の傾斜磁場コイルが樹脂等によりモールドされ一体化されている傾斜磁場コイル装置、及びその傾斜磁場コイル装置を用いた磁気共鳴イメージング装置に関するものである。
MRI装置(磁気共鳴イメージング装置)は、被検者、特に人体の組織を構成する原子核スピンが発生するNMR(核磁気共鳴)信号を計測し、頭部、腹部、四肢等の形態や機能を二次元的又は三次元的に画像化する装置である。撮影において、NMR信号には、傾斜磁場によって異なる位相エンコードが付与されるとともに周波数エンコードが付与される。時系列データとして計測されたNMR信号は、二次元又は三次元フーリエ変換されることにより、画像に再構成される。
このようなMRI装置においては、複数の傾斜磁場コイルを樹脂等によりモールドして一体化してなる円筒状の傾斜磁場コイル装置本体(モールド体)が用いられている。傾斜磁場コイルとしては、3種類のメインコイル、即ちxメインコイル、yメインコイル及びzメインコイルと、3種類のシールドコイル、即ちxシールドコイル、yシールドコイル及びzシールドコイルとが用いられている。また、これらの傾斜磁場コイルとしては、傾斜磁場コイル装置本体を小型・薄型化するため、銅又はアルミニウム等からなる導体薄板を加工した薄板コイルが用いられている。
さらに、被検者が入る空間の圧迫感を低減するため、傾斜磁場コイル装置本体の内周面の断面形状を楕円形やその他の非円形としたMRI装置が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2001−327478号公報 特開2012−034807号公報
内周面の断面形状を非円形とした従来の傾斜磁場コイル装置本体では、その非対称性のために、xメインコイルとyメインコイルとの間で磁気エネルギー及び漏れ磁場が異なり、いずれか一方のメインコイルからの漏れ磁場が大きくなってしまう。漏れ磁場を抑えるためには、シールドコイルの軸長を伸ばせばよいが、装置全体の長さが長くなるため、被検者の圧迫感低減のためには、シールドコイルの軸長も静磁場磁石の長さ程度に抑えるのが望ましい。
これに対して、xメインコイルの軸長とyメインコイルの軸長とを異なるものとすることにより、両者の磁気エネルギー及び漏れ磁場を同等にする方法が考えられる。しかし、その場合、傾斜磁場コイル装置本体内で傾斜磁場コイルの軸方向端部の位置が揃わなくなるため、軸長が長いコイルの先端が変曲点となってせん断応力が大きくなり、モールド樹脂との接着界面で剥がれが生じる。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、コイル導体を流れる電流経路を最適化しつつ、コイル端部の位置を揃え、コイル端部におけるせん断応力を低減することができる磁気共鳴イメージング装置の傾斜磁場コイル装置、及びそれを用いた磁気共鳴イメージング装置を得ることを目的とする。
この発明に係る磁気共鳴イメージング装置の傾斜磁場コイル装置は、導体薄板からなる複数の傾斜磁場コイルがモールドされ一体化されてなる筒状の傾斜磁場コイル装置本体を備え、傾斜磁場コイルは、傾斜磁場コイル装置本体の軸方向に直角な断面形状が非円形で、傾斜磁場コイル装置本体の径方向に互いに間隔をおいて配置された第1及び第2の非円形コイルを含み、第1の非円形コイルの軸長と第2の非円形コイルの軸長とは、互いに等しくなっており、第2の非円形コイルの軸方向端部には、電流が流れる部分の幅を制限するように複数のスリットが互いに間隔をおいて設けられている。
この発明の磁気共鳴イメージング装置の傾斜磁場コイル装置は、コイル導体を流れる電流経路を最適化しつつ、コイル端部の位置を揃え、コイル端部におけるせん断応力を低減することができる。
この発明の実施の形態1によるMRI装置を示すブロック図である。 図1の傾斜磁場コイル装置本体の第1例を一部切り欠いて示す斜視図である。 図1の傾斜磁場コイル装置本体の第2例を一部切り欠いて示す斜視図である。 図2のxメインコイルのパターン設計例を示す展開図である。 図4の第1のx分割コイルの実装例を示す展開図である。 図5の第1のx分割コイルの実装例と、この第1のxメインコイルとz軸方向の同じ位置に配置される第1のy分割コイルの実装例とを並べて示す展開図である。 図6の第1のy分割コイルの要部を拡大して示す平面図である。
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるMRI装置を示すブロック図である。図において、MRI装置は、静磁場発生系2と、傾斜磁場発生系(傾斜磁場コイル装置)3と、シーケンサ4と、送信系5と、受信系6と、計算機7とを有している。
静磁場発生系2は、水平磁場方式であれば、体軸方向に均一な静磁場を発生させる。また、静磁場発生系2は、永久磁石方式、常電導方式又は超電導方式の静磁場発生磁石を有している。静磁場発生磁石は、被検者1の周りに配置されている。
傾斜磁場発生系3は、MRI装置の座標系であるx、y、zの3軸方向に傾斜磁場を印加する略円筒状の傾斜磁場コイル装置本体(モールド体)8と、傾斜磁場コイル装置本体8を駆動する傾斜磁場電源9とを有している。また、傾斜磁場発生系3は、シーケンサ4からの命令に従って傾斜磁場電源9を駆動することにより、x、y、zの3軸方向に傾斜磁場Gx、Gy、Gzを印加する。
撮影時には、スライス面(撮影断面)に直交する方向にスライス方向傾斜磁場パルスが印加されて、被検者1に対するスライス面が設定される。そして、そのスライス面に直交し、かつ互いに直交する残りの2つの方向に、位相エンコード方向傾斜磁場パルスと周波数エンコード方向傾斜磁場パルスとが印加され、エコー信号にそれぞれの方向の位置情報がエンコードされる。
シーケンサ4は、高周波磁場パルス(以下、「RFパルス」という)と傾斜磁場パルスとを所定のパルスシーケンスで繰り返し印加する制御手段である。また、シーケンサ4は、計算機7により制御されて動作し、被検者1の断層画像のデータ収集に必要な種々の命令を送信系5、傾斜磁場発生系3及び受信系6に送る。
送信系5は、被検者1の生体組織を構成する原子の原子核スピンに核磁気共鳴を起こさせるために、被検者1にRFパルスを照射する。また、送信系5は、変調器10と、高周波発振器11と、高周波増幅器12と、送信側の高周波コイル(送信コイル)13aとを有している。
高周波コイル13aは、被検者1に近接して設置されている。高周波発振器11から出力されたRFパルスは、シーケンサ4からの指令によるタイミングで変調器10により振幅変調される。振幅変調されたRFパルスは、高周波増幅器12で増幅された後に、高周波コイル13aに供給される。これにより、RFパルスが被検者1に照射される。
受信系6は、被検者1の生体組織を構成する原子核スピンの核磁気共鳴により放出されるエコー信号(NMR信号)を検出する。また、受信系6は、受信側の高周波コイル(受信コイル)13bと、信号増幅器14と、直交位相検波器15と、A/D変換器16とを有している。
高周波コイル13bは、被検者1に近接して配置されている。被検者1からの応答のNMR信号は、送信側の高周波コイル13aから照射された電磁波によって誘起される。誘起されたNMR信号は、高周波コイル13bで検出され、信号増幅器14で増幅される。増幅されたNMR信号は、直交位相検波器15により、シーケンサ4からの指令によるタイミングで、直交する二系統の信号に分割される。分割された信号は、A/D変換器16でそれぞれディジタル量に変換されて、計算機7に送られる。
計算機7は、各種データ処理と処理結果の表示及び保存等を行う。また、計算機7には、ディスプレイ17、記憶装置18、操作装置19が接続されている。
ディスプレイ17としては、CRTディスプレイ又は液晶ディスプレイ等が用いられている。記憶装置18としては、光ディスク装置又は磁気ディスク装置等が用いられている。操作装置19としては、トラックボール又はマウスと、キーボードとの組み合わせ等が用いられている。
受信系6からのデータが計算機7に入力されると、計算機7により、信号処理、画像再構成等の処理が実行され、その結果である被検者1の断層画像がディスプレイ17に表示されるとともに、画像データが記憶装置18に記録される。
操作装置19は、ディスプレイ17に近接して配置されている。MRI装置の各種制御情報や計算機7で行う処理の制御情報は、操作装置19を用いて入力される。操作者は、ディスプレイ17を見ながら、操作装置19を通してインタラクティブにMRI装置の各種処理を制御する。
なお、図1において、送信側の高周波コイル13aと傾斜磁場コイル装置本体8とは、被検者1が挿入される静磁場発生系2の静磁場空間内に、被検者1を取り囲むように設置されている。また、受信側の高周波コイル13bは、被検者1を取り囲むように設置されている。
また、現在臨床で普及している撮像対象核種は、被検者の主たる構成物質である水素原子核(プロトン)である。プロトン密度の空間分布や、励起状態の緩和時間の空間分布に関する情報を画像化することで、人体の頭部、腹部、四肢等の形態又は機能が二次元又は三次元的に撮像される。
図2は図1の傾斜磁場コイル装置本体8の第1例を一部切り欠いて示す斜視図であり、この例の傾斜磁場コイル装置本体8は、アクティブシールド型である。ここで、傾斜磁場コイル装置本体8における座標軸は、撮像領域の中心を原点、静磁場の方向(傾斜磁場コイル装置本体8の軸方向)をz軸とし、z軸と直交する2軸をx軸、y軸とする。
傾斜磁場コイル装置本体8は、傾斜磁場コイルとして、3種類のメインコイルと3種類のシールドコイルとを有している。メインコイルとしては、xメインコイル20a、yメインコイル20b及びzメインコイル20cが用いられている。シールドコイルとしては、xシールドコイル21a、yシールドコイル21b及びzシールドコイル21cが用いられている。
これらのコイル20a〜20c,21a〜21cは、樹脂等のモールド材によってモールドされ一体化されている。即ち、コイル20a〜20c,21a〜21cは、モールド部8aによって覆われている。
また、この例では、傾斜磁場コイルは、内径側からxメインコイル20a、yメインコイル20b、zメインコイル20c、xシールドコイル21a、yシールドコイル21b、zシールドコイル21cの順で、傾斜磁場コイル装置本体8の径方向に互いに間隔をおいて配置されている。即ち、シールドコイル21a〜21cは、メインコイル20a〜20cの外周側に配置されている。
xメインコイル20a、yメインコイル20b及びzメインコイル20cは、撮像領域において、それぞれ対応する方向に線形な傾斜磁場を発生させる。
xシールドコイル21a、yシールドコイル21b及びzシールドコイル21cは、メインコイル20a〜20cの外側で、かつ、メインコイル20a〜20cと静磁場発生磁石との間の空間に設置され、対応する方向に傾斜磁場を発生し、メインコイル20a〜20cによる漏れ磁場を防ぐ役割を果たす。
また、図2の例では、メインコイル20a〜20cの断面形状(傾斜磁場コイル装置本体8の軸線に直角な断面形状)が楕円形となっている。即ち、傾斜磁場コイル装置本体8の軸方向に沿って見たメインコイル20a〜20cの形状は、y軸方向(上下方向)を短軸方向、x軸方向(左右方向)を長軸方向とする楕円形である。また、シールドコイル21a〜21cの断面形状(傾斜磁場コイル装置本体8の軸線に直角な断面形状)は、円形となっている。
さらに、図2の例では、傾斜磁場コイル装置本体8の径方向に互いに隣接するxメインコイル20a及びyメインコイル20bがそれぞれ第1及び第2の非円形コイルである。
図3は図1の傾斜磁場コイル装置本体8の第2例を一部切り欠いて示す斜視図である。図3の例では、全てのコイル20a〜20c,21a〜21cの断面形状(傾斜磁場コイル装置本体8の軸線に直角な断面形状)が楕円形となっている。即ち、傾斜磁場コイル装置本体8の軸方向に沿って見たコイル20a〜20c,21a〜21cの形状は、y軸方向(上下方向)を短軸方向、x軸方向(左右方向)を長軸方向とする楕円形である。
また、図3の例では、xメインコイル20a及びxシールドコイル21aが第1の非円形コイル、yメインコイル20b及びyシールドコイル21bが第2の非円形コイルである。
図4は図2のxメインコイル20aのパターン設計例を示す展開図である。このようなパターン上に電流を印加することによって、撮像領域内でx軸方向に線形に変化する所望の磁場を発生させることができる。また、このようなパターンを実現するために、xメインコイル20aは、第1のx分割コイル22a、第2のx分割コイル22b、第3のx分割コイル22c、及び第4のx分割コイル22dから構成されている。
なお、θはz軸周りの角度であり、y軸の正方向を0ラジアン(rad)、x軸の正方向を+π/2ラジアン、y軸の負方向を+πラジアン、x軸の負方向を−π/2ラジアンとしている。
図5は図4の第1のx分割コイル22aの実装例を示す展開図である。θはz軸周りの角度であり、傾斜磁場コイル装置本体8の周方向における第1のx分割コイル22aの中心を0ラジアン(rad)、両端部をそれぞれ+π/2ラジアン、−π/2ラジアンとしている。
第1のx分割コイル22aは、導体薄板30により構成されている。導体薄板30の材料としては、例えば銅又はアルミニウム等の導電性の高い材料が用いられている。また、導体薄板30の厚さは、例えば2〜3mmである。
導体薄板30には、ターン間隙間31(図5では線で示す)があり、隣接する周回ターン同士が電気的に絶縁されている。ターン間隙間31の幅寸法は、例えば1〜2mmである。さらに、導体薄板30の巻数(ターン数)は、例えば15〜30程度であるが、図では簡単のため少なく示している。
また、導体薄板30には、巻数に応じた複数の段落とし部32と、一対の端子部33a,33bとが設けられている。段落とし部32は、隣接する周回ターン間を連結する部分である。そして、隣接する周回ターン間は、段落とし部32を通じて電気的に接続されている。また、端子部33a,33bを電流端子とすることで、導体薄板30に所望の電流を流すことができる。
なお、第1のx分割コイル22aは、平板状の導体薄板にターン間隙間31や、内周線及び外周線をパターン加工した後、ロール機で所望の曲率に曲げ加工することにより製造することができる。パターン加工は、レーザ加工、ウォータージェット加工、又はパレットパンチング加工により行うことができる。また、ターン間隙間31は、外周側から内周側へ向けて、又は内周側から外周側へ向けて、一筆書き状にパターン加工することができる。
第2、第3、第4のx分割コイル22b〜22dは、第1のx分割コイル22aと同じ若しくは類似の形状である。このような分割コイル22a〜22dの組み合わせにより、楕円筒状のxメインコイル20aが構成され、撮像領域でx方向に線形に変化する傾斜磁場が発生される。
また、yメインコイル20b、xシールドコイル21a及びyシールドコイル21bも、xメインコイル20aと同様に、それぞれ第1ないし第4の分割コイルにより構成されている。そして、各分割コイルが、第1のx分割コイル22aと同様に導体薄板30により構成され、第1のx分割コイル22aと同じ若しくは類似の形状である。
一方、zメインコイル20c及びzシールドコイル21cは、それぞれ傾斜磁場コイル装置本体8の軸線を中心として配置されたソレノイド形状を有している。
図6は図5の第1のx分割コイル22aの実装例と、この第1のx分割コイル22aとz軸方向の同じ位置に配置される第1のy分割コイル23aの実装例とを並べて示す展開図である。但し、簡略化のため、段落とし部32及び端子部33a,33bは省略している。
第1のy分割コイル23aは、第1のx分割コイル22aに対して、z軸周りにπ/2ずらして配置されている。図6では、第1のx分割コイル22aの半分を0≦θ≦+π/2の領域に、第1のy分割コイル23aの半分を−π/2≦θ≦0の領域にそれぞれ示している。
第1のy分割コイル23aも、x分割コイル22aと同様に、導体薄板30により構成されており、ターン間隙間31、段落とし部32及び端子部33a,33bを有している。
傾斜磁場コイル装置本体8の軸方向(z軸方向)について、第1のx分割コイル22a及び第1のy分割コイル23aの寸法(軸長)は同じである(Lx=Ly)。但し、傾斜磁場コイル装置本体8の軸方向における第1のy分割コイル23aの一端部(傾斜磁場コイル装置本体8の軸方向端部側の端部)には、傾斜磁場コイル装置本体8の周方向に互いに間隔をおいて複数のスリット34が設けられている。
この例では、スリット34は、導体薄板30に流れる電流の方向に対して直角又はほぼ直角に、等ピッチ又はほぼ等ピッチで設けられている。また、スリット34は、第1のy分割コイル23aの一端部の全体に渡って設けられている。
図7は図6の第1のy分割コイル23aの要部を拡大して示す平面図である。第1のy分割コイル23aの端部から所定の長さL1のスリット34を設けることにより、第1のy分割コイル23aの最外周のターンの実質的な幅(実質的に電流が流れる部分の幅)がW1に制限される。即ち、スリット34の長さL1は、漏れ磁場等の点から電流経路を最適化できるような幅W1を残すように設定される。
また、隣接するスリット34の間隔は、ターン間の幅の1/2程度が望ましい。即ち、隣接するスリット34間の導体部分の幅W2は、最外周のターンの実質的な幅W1の1/2以下とするのが好適である。これは、幅W2が広すぎると、所望の電流制限領域(具体的には、最外周ターンの実質的な幅W1の領域)以外に電流が蛇行し(つまり、スリット34間の導体部分にまで電流が入り込み)、傾斜磁場の線形性が乱れたり、渦電流が増大したりするためである。
なお、図2及び図3では、スリット34の部分の断面を示しているため、yメインコイル20bの軸長がxメインコイル20aの軸長よりも短くなっている。また、図示は省略するが、第2ないし第4のy分割コイルにも、傾斜磁場コイル装置本体8の軸方向端部側の端部に、スリット34が設けられている。即ち、スリット34は、第1ないし第4のy分割コイルを組み合わせた楕円筒状のyメインコイル20bの軸方向両端部に設けられている。さらに、図3に示すように、シールドコイル21a〜21cを楕円筒状とする場合は、yメインコイル20bと同様に、yシールドコイル21bの軸方向両端にもスリット34が設けられる。
また、この例では、zメインコイル20cの軸長がxメインコイル20aの軸長と等しくされているとともに、zシールドコイル21cの軸長がxシールドコイル21aの軸長と等しくされている。即ち、メインコイル20a〜20cの軸長が全て等しくされているとともに、シールドコイル21a〜21cの軸長が全て等しくされている。
このような傾斜磁場コイル装置では、xメインコイル20aの軸長とyメインコイル20bの軸長(図3の例では、xシールドコイル21aの軸長とyシールドコイル21bの軸長も)が互いに等しくなっている。このため、モールド部8a内でのコイル端部の位置を揃え、コイル端部におけるせん断応力を低減することができる。これにより、モールド部8aとコイル端部との接着界面での剥がれを防止し、性能の安定化及び長寿命化を図ることができる。
また、yメインコイル20b(図3の例では、yシールドコイル21bも)の軸方向両端部に、電流が流れる部分の幅を制限するようにスリット34が設けられているので、コイル導体を流れる電流経路は最適化したままとすることができる。これにより、漏れ磁場の発生を抑え、周囲の機器に渦電流が発生するのを防止し、発熱を抑制することができる。
さらに、隣接するスリット34間の導体部分の幅W2を、最外周のターンの実質的な幅W1の1/2以下としたので、実質的に電流が流れる部分の幅をより確実に制限することができる。
なお、上記の例では、スリット34を電流方向に直角に設けたが、電流が流れる部分の幅を制限できれば、ある程度傾斜して設けてもよい。
また、上記の例では、スリット34を等間隔に設けたが、位置によって変化させてもよい。
さらに、上記の例では、矩形状のスリット34を示したが、スリットの形状は適宜変更可能であり、例えば、半円状、半長円状、又は台形状等であってもよい。
さらにまた、傾斜磁場コイルの配置順によっては、yメインコイルやyシールドコイルを第1の非円形コイルとし、xメインコイルやxシールドコイルを第2の非円形コイルとしてもよい。
3 傾斜磁場発生系(傾斜磁場コイル装置)、8 傾斜磁場コイル装置本体、20a xメインコイル(傾斜磁場コイル,第1の非円形コイル)、20b yメインコイル(傾斜磁場コイル,第2の非円形コイル)、20c zメインコイル(傾斜磁場コイル)、21a xシールドコイル(傾斜磁場コイル,第1の非円形コイル)、21b yシールドコイル(傾斜磁場コイル,第2の非円形コイル)、21c zシールドコイル(傾斜磁場コイル,第2の非円形コイル)、34 スリット。

Claims (6)

  1. 導体薄板からなる複数の傾斜磁場コイルがモールドされ一体化されてなる筒状の傾斜磁場コイル装置本体を備え、
    前記傾斜磁場コイルは、前記傾斜磁場コイル装置本体の軸方向に直角な断面形状が非円形で、前記傾斜磁場コイル装置本体の径方向に互いに間隔をおいて配置された第1及び第2の非円形コイルを含み、
    前記第1の非円形コイルの軸長と前記第2の非円形コイルの軸長とは、互いに等しくなっており、
    前記第2の非円形コイルの軸方向端部には、電流が流れる部分の幅を制限するように複数のスリットが互いに間隔をおいて設けられていることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置の傾斜磁場コイル装置。
  2. 隣接する前記スリットの間の導体部分の幅は、前記第2の非円形コイルの最外周のターンの電流が流れる部分の幅の1/2以下であることを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置の傾斜磁場コイル装置。
  3. 前記傾斜磁場コイルの断面形状が楕円で、前記第1の非円形コイルが長軸方向に、前記第2の非円形コイルが短軸方向にそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の磁気共鳴イメージング装置の傾斜磁場コイル装置。
  4. 前記傾斜磁場コイルは、複数のメインコイルと、前記メインコイルの外周側に配置されている複数のシールドコイルとを含むことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の磁気共鳴イメージング装置の傾斜磁場コイル装置。
  5. 前記メインコイル及び前記シールドコイルのそれぞれが前記第1及び第2の非円形コイルを含むことを特徴とする請求項4記載の磁気共鳴イメージング装置の傾斜磁場コイル装置。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の傾斜磁場コイルを備えたことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
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