JPWO2011016398A1 - 磁気共鳴計測装置 - Google Patents

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Abstract

トンネル型MRI装置において、MRI装置の製造コストを増大させることなく、また、性能を犠牲にすることなく、快適な検査空間を確保する技術を提供する。トンネル型MRI装置において、筒状の内壁を有する傾斜磁場コイル内に、見込み角が180度未満の2つの部分円筒形状のループ型RFコイルであって、ループ内に複数のラングを備えるRFコイルを、対向する位置に配置する。このとき、使用目的に応じて、2つのループ型RFコイルの配置位置を決定する。

Description

本発明は、電磁波の送信および/または受信を行うための高周波磁場コイル、およびそれを用いた磁気共鳴計測装置(以下、「MRI装置」という)に関する。
MRI装置は、マグネットが発生する均一な静磁場中に被検体を配置し、被検体に電磁場を照射して被検体内の核スピンを励起すると共に、核スピンが発生する電磁波である核磁気共鳴信号を受信し、被検体を画像化する。マグネットには、超電導磁石、永久磁石が広く用いられ、その代表的な形状には、円筒型と対向型とがある。形状が円筒型で水平方向に静磁場を発生するタイプのマグネットを用いるMRI装置をトンネル型(水平磁場型)MRI装置、対向型で鉛直方向に静磁場を発生するタイプのマグネットを用いるMRI装置をオープン型(垂直磁場型)MRI装置と呼ぶことが多い。
また、電磁波の照射と核磁気共鳴信号の受信とは、ラジオ周波数(RF)の電磁波を送信(照射)および受信するRFコイルによって行なわれる。被検体の部位によって核スピンの励起状態に違いが生じると、画像のコントラストむらやアーチファクトが発生する。これらを避けるため、RFコイルには、特に照射効率や照射均一性の向上が求められ、種々の形状の送信用のRF送信コイル、受信用のRF受信コイル或いは両者を兼用するRF送受信用コイルが開発されている。
照射強度の均一度が高い形状として、例えば、いわゆる、バードケージ型のRFコイルが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示されるバードケージ型のRFコイルは、円筒形状のRFベース上に配置される直線状の導体(ラング)と円弧状の導体(リング)とを備える。ラングは、RFベースの中心軸方向(z軸方向)に延伸し、リングはラングの両端部に配置される。RFベースには、アクリル、FRPなどの非磁性樹脂が用いられる。
バードケージ型のRFコイルの中でハイパス型のものは、リング上にキャパシタが配置され、これらをチューニングすることにより、所望の周波数で共振するRFコイルを形成する。このハイパス型のバードケージ型のRFコイル100の一例を図22に示す。図22(a)は、外観を説明するための説明図、図22(b)は、z軸方向から見た説明図である。本図に示すように、ハイパス型のバードケージ型のRFコイル100は、2つのループ導体であるリング110、120とz軸に平行な複数(図22では12本)の直線状の導体であるラング130とを備える。リング110、120は、ループの中心軸を共通とし、かつ、当該中心軸がz軸に平行になるよう対向して配置され、ラング130で接続される。図22ではRFベースは省略してある。複数のラング130は等間隔で配置されている。なお、本図において、座標軸のz軸方向は、MRI装置のマグネットが発生する静磁場Bの向き140とする。複数のラング130とリング110、120との接続点の間には、複数の第一キャパシタCrが配置され、給電点150は第一キャパシタの1つに配置される。このRFコイル100はチューニングが容易であるため、水平磁場型MRI装置で広く用いられている。
RFコイルの照射効率や受信感度を向上させる方法として、QD(Quadrature Detection)方式が知られている。QD方式は、互いの軸を直交させて配置した2つのRFコイルを用いて磁気共鳴信号を検出する方法である。この方式で磁気共鳴信号を検出すると、90度だけ位相がずれた信号がそれぞれのRFコイルから検出される。これらの検出信号を合成することにより、1つのRFコイルで受信した場合に比べて、SN比が理論的に√2倍向上する。また、高周波磁場の照射時には、円偏波を照射するため、電力が1/2で済み、被検体の高周波発熱を小さくすることができる。さらに、xy面の感度均一性を向上することができる。バードケージ型のRFコイルは、その構造の対称性からQD方式を容易に適用できる。すなわち、信号を送受信するための2つの給電ポートを互いに直交した位置に配置することで、一つのバードケージ型のRFコイルでQD方式による送受信が可能となる。図22に示すRFコイル100にQD方式を適用した一例であるRFコイル100Aを図23に示す。図23(a)は外観を説明するための説明図、図23(b)はz軸方向から見た説明図である。RFコイル100Aでは、2つの給電ポート151と152とが互いに直交した位置に配置される。
さらに、バードケージ型のRFコイルは、ラング部にキャパシタを接続することにより、多チャンネルのアレイコイルとしても用いることができる(例えば、非特許文献1)。図24に、図22に示すRFコイル100を多チャンネルのアレイコイル100Cとして用いる例を示す。ここでは、ラング130の数が8のRFコイル100を8チャンネルのアレイコイル100Cとして用いる場合を例示する。アレイコイル100Cでは、リング110、120に接続するキャパシタCrの容量と、ラング130に接続するキャパシタCLの容量とを調整することにより、隣のチャンネルとの電磁気的干渉を低減することができる。このため、各チャンネルでそれぞれ独立に受信、あるいは送信することができる。また、高周波磁場の照射時には、各チャンネルの位相を、360度÷ラング数(8)=45度ずつ、ずらすことによりコイル内部で円偏波を発生することができる。
なお、バードケージ型のRFコイルは、円筒状以外にも半円筒状あるいは部分円筒状のもの(例えば、非特許文献2)や、平面状のものもある(例えば、特許文献2)。
米国特許4916418号明細書 特開平8−280652号公報
Christoph Leussler, Jaro Stimma, Peter Roschmann, "The Bandpass Birdcage Resonator Modified as a Coil Array for Simultaneous MR Acquisition", Proceedings of the ISMRM Fifth Scientific Meeting and Exhibition, p176 (1997). D. Ballon, M. C. Graham, M. L. Devitt, and J. A. Koutcher, "A 64 MHz Half−Birdcage Resonator for Clinical Imaging", Book of Abstracts SMRM Eighth Annual Meeting and Exhibition, p951 (1989).
近年のMRIにおける検査環境改善の動向として、太った人や、閉所恐怖症の人が安心してMRI検査を受けることができる、広く開放感のある検査空間が求められている。特に上記のように検査空間がトンネル型のトンネル型MRI装置において、その要望が強い。また、MRI装置内部に造影剤インジェクタ機器や非磁性の治療機器を設置し、それらを用いて精密診断や治療を行うようになってきており、被験者の近傍に各種機器を設置するスペースを確保するためにも検査空間の広いMRI装置が求められている。
トンネル型MRI装置では、外部からトンネル内部にかけて、静磁場を発生するマグネット、傾斜磁場を発生する傾斜磁場コイル、そして、RFコイルの順に配置される。RFコイルに上述のRFコイル100を用いる場合、RFコイルが形成する円筒の内部が被検体が入る検査空間となる。
例えば、マグネットの内径を大きくすることにより、検査空間を拡大できる。しかしこれは、製造コストが大幅に増大する。また、マグネットは被検体に近づけた方が磁場発生効率が向上するため、安易に大きくすることもできない。さらに、RFコイルと傾斜磁場コイルとの間には、RFコイルの導体から一定の距離を置いてRFシールドが配置される。RFシールドは、傾斜磁場コイルから放出されるノイズを低減し、傾斜磁場コイルとRFコイルとの電磁結合を遮断するためのものである。従って、磁場を維持しその分布の急激な変化を避けるため、RFシールドとRFコイルとの間に所定の距離が必要とされる。従って、この分、検査空間は圧迫される。
図25は、被検体がヒトである場合、被検体が挿入されたときのRFコイルをz軸方向から見たときの説明図である。ヒトが、被検体を載置するテーブルに寝たときの胴体部は、x方向に長くy方向に短い近似的な楕円筒形状である。製造コストや磁場発生効率を優先して被検体が収まるようマグネットのサイズを決定すると、検査空間では、一般的には、被検体であるヒトの両肩がRFコイルが形成するトンネル内壁に近づき、窮屈に感じる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、トンネル型MRI装置において、MRI装置の製造コストを増大させることなく、また、性能を犠牲にすることなく、快適な検査空間を確保する技術を提供することを目的とする。
本発明は、トンネル型MRI装置において、筒状の内壁を有する傾斜磁場コイル内に、見込み角が180度未満の2つの部分円筒形状のループ型RFコイルを対向する位置に配置する。このとき、使用目的に応じて、2つのループ型RFコイルの配置位置を決定する。
具体的には、静磁場を発生させる環状の磁石部と、前記磁石部で囲まれる検査領域内に当該磁石部と同軸に配置される環状の傾斜磁場コイルと、前記傾斜磁場コイル内側に配置される高周波磁場コイルと、を備える磁気共鳴計測装置であって、前記高周波磁場コイルは、前記傾斜磁場コイルの内側に当該傾斜磁場コイルの内壁に沿って当該傾斜磁場コイルと同軸に配置される環状の高周波磁場シールドと、前記高周波磁場シールドの内側に、対向して配置される2つの部分筒形状を有する部分筒型ループコイルと、を備え、前記各部分筒型ループコイルは、相互に所定の間隔を空けてそれぞれ前記軸方向に平行に配置される複数の直線状導体と、前記部分筒形状の軸方向の両端において前記複数の直線状導体を接続する2つの部分円弧状導体と、を備え、前記各部分筒形状の周方向の両端の見込み角は180度未満であることを特徴とする磁気共鳴計測装置を提供する。
本発明によれば、トンネル型MRI装置において、MRI装置の製造コストを増大させることなく、また、性能を犠牲にすることなく、快適な検査空間を確保できる。
第一の実施形態のMRI装置の外観図である。 第一の実施形態のMRI装置の全体構成を示すブロック図である。 (a)は、第一の実施形態の傾斜磁場コイル内に配置される送信コイルを説明するためのyz断面を示す説明図であり、(b)は、同xy断面図である。 (a)、(b)は、第一の実施形態の送信コイルの構成およびRFベースの固定法を説明するためのxy断面図である。 (a)は、第一の実施形態の送信コイルのx軸方向の照射強度分布を示すグラフであり、(b)は同y軸方向の照射強度分布を示すグラフである。 第一の実施形態の検査時のz方向から見た検査空間内部の様子を説明するための説明図である。 (a)は、第一の実施形態の傾斜磁場コイル内に配置される送信コイルの他の例を説明するためのyz断面を示す説明図であり、(b)は、同xy断面図である。 第一の実施形態の送信コイルの使用例を説明するための説明図である。 第一の実施形態の送信コイルの使用例を説明するための説明図である。 (a)は、第二の実施形態の傾斜磁場コイル内に配置される送信コイルを説明するためのyz断面を示す説明図であり、(b)は、同xy断面図である。 (a)は、第二の実施形態の送信コイルのx軸方向の照射強度分布を示すグラフであり、(b)は同y軸方向の照射強度分布を示すグラフである。 (a)、(b)は、第二の実施形態のRFベースの固定法を説明するためのxy断面図である。 (a)は、第二の実施形態の検査時のz方向から見た検査空間内部の様子を説明するための説明図であり、(b)は、第二の実施形態の送信コイルの他の例のxy断面図である。 (a)は、第二の実施形態の傾斜磁場コイル内に配置される送信コイルの他の例を説明するためのxz断面を示す説明図であり、(b)は、同xy断面図であり、(c)は、検査時のz方向から見た検査空間内部の様子を説明するための説明図である。 (a)は、第二の実施形態の送信コイルの他の例のx軸方向の照射強度分布を示すグラフであり、(b)は、同y軸方向の照射強度分布を示すグラフである。 (a)は、第三の実施形態の傾斜磁場コイル内に配置される送信コイルを説明するためのxz断面を示す説明図であり、(b)は、同xy断面図である。 (a)は、第三の実施形態の送信コイルのx軸方向の照射強度分布を示すグラフであり、(b)は、同y軸方向の照射強度分布を示すグラフである。 (a)は、第三の実施形態の比較例の送信コイルを説明するためのxz断面を示す説明図であり、(b)は、同xy断面図であり、(c)、(d)は同送信コイルに流れる電流を説明するための説明図である。 第三の実施形態の傾斜磁場コイル内に配置される送信コイルの他の例のxy断面図である。 (a)は、第三の実施形態の傾斜磁場コイル内に配置される送信コイルの他の例を説明するためのxz断面を示す説明図であり、(b)は、同xy断面図である。 (a)〜(d)は、それぞれ、第三の第実施形態の傾斜磁場コイル内に配置される送信コイルの変形例のxy断面図である。 (a)、(b)は、従来のバードケージ型RFコイルの説明図である。 (a)、(b)は、従来のバードケージ型RFコイルにQD方式を適用した場合の説明図である。 従来のバードケージ型RFコイルをアレイコイルとして使用する場合の説明図である。 従来のバードケージ型RFコイルの検査時の様子を説明するための説明図である。
<<第一の実施形態>>
以下、本発明を適用する第一の実施形態について説明する。本発明の実施形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
まず、本実施形態の磁気共鳴イメージング装置(MRI装置)について説明する。MRI装置は、プロトン密度の空間分布や、励起状態の緩和時間の空間分布に関する情報を画像化することで、人体頭部、腹部、四肢等の形態または、機能を2次元もしくは3次元的に撮像する。現在、MRI装置の撮像対象核種であって、臨床で普及しているものは、被検体の主たる構成物質である水素原子核(プロトン)である。
これを実現する、本実施形態のMRI装置10について説明する。図1は、本実施形態のMRI装置10の外観図である。本実施形態のMRI装置10は、水平磁場方式の静磁場発生系を構成する円筒形のマグネット21と被検体1を載置するテーブル11とを備える。テーブル11に寝かせられた被検体1は、円筒形のマグネット21が形成するボア内の検査空間22に挿入され撮影される。以下、本明細書では、本実施形態のMRI装置10において、ボアの中心を原点とし、静磁場方向である、円筒形マグネット21の中心軸(円筒軸)をz軸とする座標系(静止座標系)を定義する。なお、テーブル11は、載置する被検体1の体軸方向がz軸方向と一致するよう配置される。また、z軸と直交する2軸のうち、テーブル11の面に平行な方向をx軸方向、テーブル11の面に直交する方向をy軸方向とする。
次に、本実施形態のMRI装置10の全体構成を図2に従って説明する。図2は、本実施形態のMRI装置10の全体構成を示すブロック図である。本実施形態のMRI装置10は、核磁気共鳴(NMR)現象を利用して被検体1の断層画像を得るもので、静磁場発生系2と、傾斜磁場発生系3と、送信系5と、受信系6と、シーケンサ4と、情報処理装置7と、被検体1を載置するテーブル11と、を備える。
本実施形態の静磁場発生系2では、体軸方向に均一な静磁場を発生させるために被検体1の周りに永久磁石方式、常電導方式あるいは超電導方式の静磁場発生源であるマグネット21が配置される。
傾斜磁場発生系3は、MRI装置10の座標系のx,y,zの3軸方向に巻かれた傾斜磁場コイル31と、それぞれの傾斜磁場コイルを駆動する傾斜磁場電源32とから成り、後述のシ−ケンサ4からの命令に従ってそれぞれのコイルの傾斜磁場電源32を駆動することにより、x,y,zの3軸方向に傾斜磁場パルスGx,Gy,Gzを印加する。撮影時には、スライス面(撮影断面)に直交する方向にスライス方向傾斜磁場パルス(Gs)を印加して被検体1に対するスライス面を設定し、そのスライス面に直交して且つ互いに直交する残りの2つの方向に位相エンコード方向傾斜磁場パルス(Gp)と周波数エンコード方向傾斜磁場パルス(Gf)とを印加して、エコー信号にそれぞれの方向の位置情報をエンコードする。
送信系5は、被検体1の生体組織を構成する原子の原子核スピンに核磁気共鳴を起こさせるために、被検体1に高周波磁場パルス(RFパルス)を照射するもので、高周波発振器52と変調器53と高周波増幅器54と送信側の高周波コイル(送信コイル)51とを備える。高周波発振器52から出力されたRFパルスをシーケンサ4からの指令によるタイミングで変調器53により振幅変調し、この振幅変調されたRFパルスを高周波増幅器54で増幅した後に被検体1に近接して配置された送信コイル51に供給することにより、RFパルスが被検体1に照射される。
受信系6は、被検体1の生体組織を構成する原子核スピンの核磁気共鳴により放出されるエコー信号(NMR信号)を検出するもので、受信側の高周波コイル(受信コイル)61と信号増幅器62と直交位相検波器63とA/D変換器64とを備える。送信コイル51から照射された電磁波によって誘起された被検体1内の原子核スピンからのNMR信号が被検体1に近接して配置された受信コイル61で検出される。検出されたNMR信号は、信号増幅器62で増幅された後、後述するシーケンサ4からの指令によるタイミングで直交位相検波器63により、直交する二系統の信号に分割され、それぞれがA/D変換器64でディジタル量に変換されて、情報処理装置7に送られる。
シーケンサ4は、RFパルスと傾斜磁場パルスとを所定のパルスシーケンスに従って繰り返し印加する。シーケンサ4は、情報処理装置7の制御で動作し、被検体1の断層画像のデータ収集に必要な種々の命令を、送信系5、傾斜磁場発生系3、および受信系6に送る。なお、パルスシーケンスは、情報処理装置7が備える後述する記憶装置等に予め保持される。
情報処理装置7は、MRI装置10全体の動作を制御するとともに、各種データ処理と処理結果の表示及び保存等を行うもので、CPU71と、ROM、RAMなどの記憶装置72と、光ディスク、磁気ディスク等の外部記憶装置73と、ディスプレイ等の表示装置74と、トラックボール、マウス、キーボード等の入力装置75とを備える。受信系6からデータが入力されると、CPU71が信号処理、画像再構成等の処理を実行し、その結果である被検体1の断層画像を表示装置74に表示すると共に、記憶装置72または外部記憶装置73に記録する。また、入力装置75を介してMRI装置10の各種制御情報の入力を受け付ける。受け付けた制御情報と、予め記憶装置72に保持するパルスシーケンスとに従って、シーケンサ4に指令を与える。なお、入力装置75は、表示装置74に近接して配置され、操作者が表示装置74を見ながら入力装置75を通してインタラクティブにMRI装置10の各種処理を制御する。なお、情報処理装置7は、汎用の情報処理装置で構成されていてもよい。
なお、本実施形態では、送信コイル51と傾斜磁場コイル31とは、被検体1が挿入される静磁場発生系2が形成する静磁場空間内に、被検体1を取り囲むように配置される。また、内側から送信コイル51、傾斜磁場コイル31の順に、マグネット21と同軸に構成され、配置される。また、受信コイル61は、被検体1に対向して、或いは取り囲むように設置される。
本実施形態では、マグネット21および傾斜磁場コイル31のサイズを変更せずに、送信コイル51の形状を工夫することにより、広い検査空間22を確保する。以下、これを実現する本実施形態の送信コイル51について、図3および図4を用いて説明する。図3および図4は、本実施形態の送信コイル51の構成を説明するための図である。図3(a)は、傾斜磁場コイル31内に配置される送信コイル51のyz断面を示す説明図であり、図3(b)は、同xy断面図である。
これらの図に示すように、本実施形態の送信コイル51は、円筒形状のRFシールド510と、部分円筒形状の2つのRFベース520(図3では不図示)と、2つのRFベース520上にそれぞれ形成される部分円筒型RFコイル540と、を備える。
RFシールド510は、傾斜磁場コイル31と同軸の円筒形状を有し、傾斜磁場コイル31の内側に、傾斜磁場コイル31から一定の距離をおいて配置される。RFシールド510は、非磁性金属箔や網を適宜積層して構成され、樹脂製支持部材または傾斜磁場コイル31の表面に貼り付けられて配置される。以下、本実施形態では、樹脂製のシールドボビン(図3では不図示)上に貼り付けられる場合を例にあげて説明する。
2つのRFベース520は、それぞれ、円筒の側面の一部を円筒軸方向に切り取った部分円筒形状であって、断面の見込み角740が180度未満の部分円筒形状を有する。図4に示すように、2つのRFベース520は、RFシールド510からそれぞれ一定の距離をおいて、z軸を中心に対向するよう検査空間22内に配置される。このとき、図3(b)に示すように、2つのRFベース520上にそれぞれ形成される部分円筒型RFコイル540の、周方向の中心Mを結ぶ直線580が、x軸に平行になるよう、検査空間22内に配置される。すなわち、本実施形態では、部分円筒型RFコイル540が、x軸とz軸とで決定するxz面に対して面対称となるよう、検査空間22に配置される。なお、RFベースは、アクリル、FRPなどの非磁性樹脂で形成される。
部分円筒型RFコイル540は、z軸方向に伸びる複数の直線状の導体(ラング)541と、複数のラングの各端部を接続する2つの部分円弧状導体(部分リング)542、543とを備え、RFベース520上に、RFベース520の形状に沿って形成される。ラング541は、等間隔に配置されるとともに、部分リング542の各端部と対応する部分リング543の各端部とをそれぞれ接続し、ループ型コイルを構成する。また、各部分リング542および543は、ラング541との接続点間にキャパシタ544を備える。そして、各ラング541は、それぞれキャパシタ545を備える。以上のように構成された部分円筒型RFコイル540は、円筒形のバードケージ型RFコイルの一部をラング方向に切り取った形状を有し、z軸に直交する断面における両端の見込み角は、RFベース520の見込み角740と略同じで180度未満である。
ここで、RFシールド510は、a)傾斜磁場コイル31から放出されるノイズを低減する、b)傾斜磁場コイル31の導体と部分円筒型RFコイル540との電磁結合を遮蔽する、という2つの働きを持ち、部分円筒型RFコイル540との間に所定の距離(典型的には10mm〜40mm)が必要とされる。両者を近接させると、高周波渦電流が増えて磁場が打ち消され、部分円筒型RFコイル540近傍での磁場分布が急激に変化するためである。以下、部分円筒型RFコイル540を形成するRFベース520を、検査空間22内のRFシールド510の内側に、所定の距離を保ち、固定する手法を図4を用いて説明する。
本図に示すように、RFシールド510が貼り付けられるシールドボビン511に複数の突起部512を形成し、この突起部512に、RFベース520を非磁性ボルト513で固定する。なお、シールドボビン511に形成する突起部512の最適な形状や個数は、ラング541の数、送信コイル51の直径などにより定まる。ただし、突起部512は、必ずしもRFベース520の端部に設ける必要はないが、RFベース520の両端から機械的強度を維持可能な距離に突起部512を少なくとも1つは設ける。なお、部分円筒型RFコイル540は、図4(a)に示すように、RFベース520の検査空間22側(内側)に配置してもよいし、図4(b)に示すように、RFベース520のRFシールド510側(外側)に配置してもよい。
本実施形態の送信コイル51によれば、RFベース520と部分円筒型RFコイル540とが、上記のように配置される。このため、図3(b)および図4(a)、(b)に示すように、検査空間22のz軸方向全域にわたり、検査空間22内のy軸方向の両端部に、部分円筒型RFコイル540およびそれを支えるRFベース520、突起部512などが存在しない空間部560を得ることができる。従って、その分、従来のバードケージ型RFコイルによる送信コイル51を用いる場合に比べ、広い検査空間22を確保することができる。
一般に、被検体1内の核スピンを励起する際、撮影領域を正確に撮影するため、撮影領域内での送信コイル51の照射強度は所定の範囲内であることが望まれる。これは、照射強度の不均一が大きいと、被検体1内の部位によって核スピンの励起状態に違いが生じ、得られた画像のコントラストにむらが生じたり、アーチファクトが生じたりするためである。この照射強度が所定の範囲内にある領域を、照射強度均一領域と呼ぶ。
本実施形態の送信コイル51では、z軸に垂直な断面上で、検査空間22内のy軸方向の両端部のRFシールド510近傍には部分円筒型RFコイル540を構成する導体が存在しない。従って、この領域で生成される磁場がない分、検査空間22において、x軸方向に比べてy軸方向の照射強度均一領域は狭くなる。照射強度均一領域は、見込み角740が小さくなればなるほど狭くなる。従って、本実施形態では、必要な性能を確保するため、照射強度均一領域が、被検体1の検査領域を含むよう、見込み角740を決定する。
ここで、以上の構成を有する本実施形態の送信コイル51では、実際に、撮影領域が照射強度均一領域内となることを示す。まず、実際に用いられるサイズに近いサイズで作製した本実施形態の送信コイル51の照射強度(感度)分布を図5に示す。図5(a)はx軸方向の、図5(b)はy軸方向の感度分布を示すグラフである。ここでは、RFシールド510のz軸に垂直な断面の直径が710mm、部分円筒型RFコイル540を構成する導体(ラング541および部分リング542、543)がRFシールド510から距離40mmの位置に配置される送信コイル51を用いた。なお、見込み角740は、124度とした。
ここで、照射強度均一領域を、送信コイル51の中心照射強度を基準として照射強度が±30%以内の領域と定義する。上記サイズの送信コイル51によれば、図5(a)より、x軸方向の照射強度均一領域は約50cm、図5(b)より、y軸方向の照射強度均一領域は約36cmとなる。以下、本明細書においては、照射強度均一領域は上記定義を用いる。
検査時の被検体1とテーブル11と送信コイル51との関係を説明する。図6に検査時のこれらの関係を示す。ここでは、RFベース520およびシールドボビン511、突起部512、非磁性ボルト513は省略する。本図に示すように、検査時にテーブル11に載置される際の被検体1(ここでは、ヒト)の、xy平面における断面形状は、x軸方向に長くy軸方向に短い近似的な楕円形状である。そして、主な被検体1である成人男子の典型例は、x軸方向の長さである肩幅が50cm、y軸方向の長さである胴厚が35cm程度である。
図5(a)、(b)に、この被検体1の各軸方向の長さをSubjectとして示す。本図より、上記条件の送信コイル51の場合、Subjectと示される範囲、すなわち、被写体1の存在領域は、x軸方向、y軸方向ともに照射強度均一領域内であることが分かる。
以上説明したように、本実施形態の送信コイル51によれば、実際に、上述のように、検査空間22内の必要な領域で均一な照射強度分布を得ることができる。すなわち、広い検査空間22を確保しつつ、必要な性能を得られることがわかる。
さらに、本実施形態の送信コイル51によれば、y軸方向両端部のRFシールド510近傍には部分円筒型RFコイル540が存在しないため、被検体1の上部に空間的余裕が生まれる。このため、図6に示すように、検査空間22内に、造影剤インジェクタ機器や非磁性の治療機器などの各種機器13の設置スペースを確保できる。
なお、上記実施形態では、傾斜磁場コイル31がマグネット21と同軸に構成され、その内壁が円筒形状の場合を例にあげて説明しているが、傾斜磁場コイル31の内壁の形状はこれに限られない。例えば、図7に示すように、z軸に垂直な断面が、y軸方向を長軸方向とする楕円形状またはそれに類似する形状の、楕円筒形状であってもよい。このように構成することで、y軸方向の空間的余裕がさらに大きくなる。なお、図7(a)は、楕円筒形状の傾斜磁場コイル内に配置される送信コイル51Aのyz断面を示す説明図であり、図7(b)は、同xy断面図である。
例えば、この傾斜磁場コイル31Aの内側に、RFシールド510Aが、z軸に垂直な断面が、長軸790mm、短軸630mmの楕円である楕円筒であり、RFベース520Aが、このRFシールド510Aから距離40mmを保って配される送信コイル51Aを配置する。この場合、上記送信コイル51に比べ、RFシールド510Aがy軸方向に8cm広くなる。
なお、本変形例では、傾斜磁場コイル31Aの内壁のみ楕円筒形状に構成し、外壁はマグネット21の内壁に沿った円筒形状とする。従って、マグネット21の形状は変わらないため、マグネット21の製造コストは上がらない。傾斜磁場コイル31Aの内壁の断面積も、上記実施形態の円筒状の傾斜磁場コイル31とほぼ同じであるため、傾斜磁場コイル31Aの磁場発生効率も傾斜磁場コイル31とほぼ同等である。
また、本変形例の送信コイル51Aによれば、検査空間22において、z軸方向全域にわたり、y軸方向にさらなる空間的余裕が生じるため、例えば、図8に示すように、テーブル11をx軸に平行な所定の軸周りに回転させて傾けて配置することができる。このように構成することで、被検体1は斜めの座位で検査を受けることができる。例えば、テーブル11の傾き角度(angle)が18度以上であれば、被検体1はテーブル11に載置された状態で、自然にマグネット21の外を見ることができる。従来のMRI装置では、マグネット21の内壁を大きくしなくては実現できなかったこの構成を、本変形例によれば、マグネット21の内壁を大きくすることなく実現できる。従って、製造コストが増大することなく、視覚的開放感に優れたMRI装置10を提供できる。
また、近年、MRIによる分子イメージング研究が進み、サルを用いた脳機能計測実験が盛んに行われている。この場合も本変形例の送信コイル51Aは有効である。サルはベッドに横たわらせると眠ってしまう習性があるため、従来のMRI装置では覚醒した状態でのデータを取得することが難しかった。しかし、本変形例のように、z軸方向全域にわたってy軸方向に空間的余裕のある検査空間22を持つMRI装置10を用いると、図9に示すように、いす型テーブル12を用い、サルをこのいす型テーブル12に座らせてサル頭部をマグネット21の中心(静磁場中心)にポジショニングすることが可能である。これにより覚醒のサルで脳機能計測実験を行うことができる。
また、図9に示す姿勢で撮影する場合、受信コイル61として高感度なソレノイドコイル610を用いることができる。一般に、MRIで用いるRFコイルは、静磁場方向(z軸方向)と直交する方向に感度を持つように配置する必要がある。従って、従来のように被検体1がテーブル11に寝た状態で検査を行う場合は、ソレノイドコイル610を用いることができない。しかし、図9に示す姿勢の場合、静磁場方向がサル頭部の体軸方向に対して垂直になるため、サル頭部に備えられるソレノイドコイル610の感度は静磁場方向と直交し、受信コイル61として用いることができる。これにより、MRI信号の検出感度を高くすることができ、結果として高精度な脳機能計測実験を行うことができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、マグネット21の内径を大きくすることなく、必要な領域の照射強度の均一性を確保しつつ、検査空間22を広げることができる。従って、トンネル型MRI装置10において、MRI装置10全体の製造コストを増大させることなく、性能を犠牲にすることなく、被検体1にとって快適な検査空間22を提供することができる。さらに、検査空間22内に各種機器の設置スペースを確保することもできる。
<<第二の実施形態>>
次に、本発明を適用する第二の実施形態について説明する。本実施形態においても、マグネット21および傾斜磁場コイル31のサイズを変更せずに、送信コイルにより、広い検査空間22を確保する。ただし、本実施形態の送信コイルは、2つの部分円筒型RFコイルをy軸方向に対向する位置に配置する。本実施形態の他の構成は基本的に第一の実施形態と同様である。以下、本実施形態について、第一の実施形態とその構成が異なる送信コイルに主眼をおいて説明する。なお、本実施形態においても、x、y、zの各軸は第一の実施形態と同様である。
図10は、本実施形態の送信コイル51Bの外観を説明するための図である。図10(a)は、yz断面を示す説明図であり、図10(b)は、xy断面図である。本実施形態の送信コイル51Bは、第一の実施形態と同様に、円筒形状のRFシールド510と、部分円筒形状の第一のRFベース520(図10では不図示)と、RFベース520上に形成される部分円筒型RFコイル540と、を備える。
これらの各部の構成、形状、材質は、第一の実施形態と同様である。すなわち、RFベース520の両端の見込み角740を、180度未満とする。また、部分円筒型RFコイル540は、RFベース520上にRFベース520の形状に沿って形成される。2つのRFベース520は、第一の実施形態と同様に、RFシールド510からそれぞれ一定の距離をおいて、z軸を中心に対向するよう検査空間22内に配置される。しかし、部分円筒型RFコイル540は、本実施形態では、図10(b)に示すように、2つのRFベース520上にそれぞれ形成される部分円筒型RFコイル540の、周方向の中心Mを結ぶ直線590が、y軸に平行になるよう、検査空間22内に配置される。すなわち、本実施形態では、部分円筒型RFコイル540が、y軸とz軸とで決定するyz面に対して面対称となるよう、検査空間22に配置される。
上述のように部分円筒型RFコイル540が配置されるため、本実施形態の送信コイル51Bでは、z軸に直交する断面上で、x軸方向の両端のRFシールド510の近傍には部分円筒型RFコイル540を構成する導体が存在しない。従って、この領域で生成される磁場がない分、検査空間22において、y軸方向に比べてx軸方向の照射均一領域は狭くなる。第一の実施形態と同様に、見込み角740が小さくなればなるほど狭くなる。従って、本実施形態においても、照射強度均一領域が、被検体1の検査領域を含むよう、見込み角740を決定する。
ここで、上記構成を有する本実施形態の送信コイル51Bでは、実際に、撮影領域が照射強度均一領域内となることを示す。まず、特定のサイズの本実施形態の送信コイル51Bの照射強度(感度)分布を図11に示す。図11(a)はx軸方向の、図11(b)はy軸方向の感度分布を示すグラフである。ここでは、第一の実施形態の送信コイル51と同様のサイズ、すなわち、RFシールド510のz軸に垂直な断面の直径が710mm、部分円筒型RFコイル540を構成する導体(ラング541および部分リング542、543)がRFシールド510からの距離40mmに配置される送信コイル51Bを用いた。なお、見込み角740は、124度とした。
本図に示すように、上記サイズの送信コイル51Bによれば、x軸方向の照射強度均一領域は約36cm、y軸方向の照射強度均一領域は約50cmとなる。成人男子の典型的なサイズとしては、胴幅35cm、胴厚35cmであるため、体幹部を撮影する場合、被写体1が存在する領域は、上記サイズの送信コイル51Bの照射強度均一領域内であることがわかる。すなわち、本実施形態の送信コイル51Bによれば、広い検査空間22を確保しつつ、実際に検査空間22内の必要な領域で均一な照射強度分布を得ることができる。
なお、本実施形態の送信コイル51Bにおいて、これらのRFベース520をRFシールド510の内側に固定する手法は、図12に示すように基本的に第一の実施形態と同様である。また、本実施形態においても、部分円筒型RFコイル540は、図12(a)に示すようにRFベース520の内側に形成してもよいし、図12(b)に示すようにRFベース520の外側に形成してもよい。
以上のように、本実施形態の送信コイル51Bによれば、RFベース520および部分円筒型RFコイル540が上記のように配置される。このため、図10(b)に示すように、検査空間22のz軸方向全域にわたり、検査空間22内のx軸方向の両端部に、部分円筒型RFコイル540およびそれを支えるRFベース520、突起部512などが存在しない空間部560を得ることができる。従って、その分、従来のバードケージ型RFコイルを用いる送信コイルに比べ、広い検査空間22を確保することができる。
図13(a)に、検査時の被検体1とテーブル11と送信コイル51Bとの関係を示す。ここでは、RFベース520およびシールドボビン511、突起部512、非磁性ボルト513は省略する。前述のように、検査時にテーブル11に載置される際の被検体1(ここでは、ヒト)の、xy平面における断面形状は、x軸方向に長くy軸方向に短い近似的な楕円形状である。本実施形態の送信コイル51Bによれば、検査空間22内の、x軸方向のRFシールド510近傍には部分円筒型RFコイル540等が存在しないため、検査空間22のz軸方向全域にわたり、x軸方向に空間的余裕が生まれる。従って、本実施形態の送信コイル51Bによれば、特に、被検体1がヒトである場合、図13(a)に示すように、肩幅方向に余裕が生まれ、快適な検査空間22を提供することができる。
なお、本実施形態においても、送信コイル51Bの外側に配置される傾斜磁場コイルの内壁が楕円筒形状であってもよい。この場合の傾斜磁場コイル31Cおよび送信コイル51Cを図14に例示する。図14(a)は、傾斜磁場コイル31C内に配置された送信コイル51Cのxz断面を示す説明図であり、図14(b)は、同xy断面図である。また、図14(c)は、検査空間22に被検体1が挿入された場合の様子を説明するためのxy断面を示す説明図である。このように、傾斜磁場コイル31Cを、その内壁のz軸方向に垂直な断面がx軸方向を長軸とする楕円とすると、RFシールド510Cは傾斜磁場コイル31Cの内壁に沿って配置される。そして、上述のように、RFベース520C(図14では不図示)が、RFシールド510Cから一定の距離を保って配置され、その上に部分円筒型RFコイル540が形成される。従って、送信コイル51Cでは、送信コイル51Bに比べ、傾斜磁場コイル31Cの内壁が広くなった分、x軸方向に広い検査空間22を得ることができる。
ここで、以上の構成を有する本実施形態の送信コイル51Cでは、実際に、撮影領域が照射強度均一領域内となることを示す。特定のサイズの送信コイル51Cの照射強度(感度)分布を図15に示す。図15(a)はx軸方向の、図15(b)はy軸方向の感度分布を示すグラフである。ここでは、RFシールド510Cが、そのz軸に垂直な断面が長軸790mm、短軸630mmの楕円である楕円筒であり、RFベース520CがRFシールド511から距離40mmを保って配される送信コイル51Cを用いた。なお、見込み角740は、126度とした。この送信コイル51Cでは、上記送信コイル51Bに比べ、RFシールド510Cがx軸方向に8cm広くなる。
図15(a)、(b)に示すように、上記サイズの送信コイル51Cによれば、y軸方向の照射強度均一領域は約42cm、x軸方向の照射強度均一領域は約44cmとなる。本変形例の送信コイル51Cによれば、送信コイル51Bよりさらに肩幅方向に広い領域を、照射強度均一領域内とすることができる。
なお、変形例の送信コイル51Cにおいて、部分円筒型RFコイル540を形成するRFベース520CとRFシールド510Cとの距離を変化させて配置してもよい。例えば、図14(c)に示すように、xy平面上でx軸方向の中央部では、40mmとし、x軸方向の両端部に近づくほど徐々に狭くしていき、端部では、20mmとするよう構成してもよい。このように構成することで、検査空間22内のx軸方向端部で左右(x軸)方向のみならず上下(y軸)方向にも空間的余裕が生まれ、より快適な検査空間22を提供することができる。
なお、送信コイル51Cも、第一の実施形態の送信コイル51Aと同様の理由で製造コストの上昇は少ない。
以上説明したように、本実施形態によれば、マグネット21の内径を大きくすることなく検査空間22を広げることができる。従って、トンネル型MRI装置10において、MRI装置10全体の製造コストを増大させることなく、また、性能を犠牲にすることなく、被検体1にとって快適な検査空間22を提供することができる。
なお、本実施形態では、2つの部分円筒型RFコイル540およびそれを支えるRFベース520は、それぞれ同形、同サイズで、対向して配置される場合を例にあげて説明しているが、これに限られない。例えば、2つの部分円筒型RFコイル540の周方向の中心がそれぞれy軸上にあれば、図13(b)に示すように、両者のサイズが異なっていてもよい。特に、検査空間22において、被検体1の上方(テーブル11と反対側)に配置される側の部分円筒型RFコイル540およびそれを支えるRFベース520をより小さくすると、被検体1の上方により広い空間を確保することができ、より快適な検査空間22を提供できる。
<<第三の実施形態>>
次に、本発明を適用する第三の実施形態について説明する。本実施形態は、基本的に第二の実施形態と同様の構成を有し、マグネット21および傾斜磁場コイル31のサイズを変更せずに、送信コイルにより広い検査空間を確保する。ただし、本実施形態の送信コイルは、x軸方向の照射強度均一領域を拡張する。以下、第二の実施形態とその構成が異なる送信コイルに主眼をおいて、本実施形態を説明する。なお、本実施形態においても、x、y、zの各軸は第一の実施形態と同様である。
図16は、本実施形態の送信コイル51Dの外観を説明するための図である。図16(a)は、傾斜磁場コイル31内に配置される送信コイル51Dのxz断面を示す説明図であり、図16(b)は、同xy断面図である。
本実施形態の送信コイル51Dは、本図に示すように、円筒形状のRFシールド510と、2つの部分円筒形状のRFベース520D(図16では不図示)と、RFベース520上にそれぞれ形成される部分円筒型RFコイル540Dと、を備える。これらの各部の構成、配置、形状、素材は、第二の実施形態と同じである。ただし、本実施形態では、部分円筒型RFコイル540Dは、yz面に対して面対称とは限らない。
本実施形態のそれぞれの部分円筒型RFコイル540Dは、z軸方向の長さが略同一の複数の(2または3個の)矩形のループ型コイル710を備える。各ループ型コイル710は、各辺にキャパシタを備える。各ループ型コイル710は、z軸方向に関して略同位置に、2辺がz軸方向に平行になるよう、周方向に配列される。このとき、各ループ型コイル710は、隣接するループ型コイル710と非接触、かつ、隣接するループ型コイル710と周方向の端部が所定の面積分オーバラップするよう配列される。このオーバラップする面積は、互いの電磁気的干渉が最も低減されるよう調整される。最適なオーバラップ面積は、各々のコイルの入力インピーダンスを計測し、単独のときの入力インピーダンスと最も近くなる面積である。
また、周方向の両端部に配されるループ型コイル710は、RFシールド510を構成する導体をループの一部とし、電流ループを構成する。RFシールド510とは、キャパシタ730を介して接続する。なお、ループ型コイル710は、ループ内に、周方向の2辺間を接続するz軸方向に略平行な導体(ラング)であって、それぞれキャパシタを備える導体を1以上備え、周方向の2辺の各ラングとの接続点間にキャパシタを備えるよう構成してもよい。また、RFベース520は、各ループ型コイル710に対応付け、それぞれを支えるよう設けられる。
なお、本実施形態においても、RFベース520Dおよびそこに形成される部分円筒型RFコイル540Dの見込み角740Dは180度未満である。すなわち、本実施形態では、両端部のループ型コイル710の、RFシールド510との接続位置の、z軸に直交する断面での見込み角740Dは180度未満となる。この範囲で、上記各実施形態と同様に、照射強度均一領域が、被検体1の検査領域を含むよう、見込み角740Dを決定する。
本実施形態の送信コイル51Dによれば、両端部のループ型コイル710と、RFシールド510とを接続したことにより、検査空間22内のx軸方向端部のRFシールド510上に電流が誘起され、同x軸方向端部のRFシールド510近傍(RFシールド510の側面)に磁場が生成される。これにより、x軸方向の照射強度均一領域が広くなる。従って、見込み角740Dの大きさを第二の実施形態の見込み角740と同じとすると、その分、x軸方向の照射強度均一領域は広くなる。
ここで、上記構成を有する本実施形態の送信コイル51Dであって、特定のサイズの送信コイル51Dの照射強度(感度)分布を図17に示す。図17(a)はx軸方向の、図17(b)はy軸方向の感度分布を示すグラフである。ここでは、第二の実施形態の送信コイル51Bと同様に、RFシールド510のz軸に直交する断面の直径を710mmとし、また、部分円筒型RFコイル540Dを構成する導体は、y軸上でRFシールド510から40mmの位置に配置される送信コイル51Dを用いた。なお、見込み角740Dは、150度とした。
上記サイズの送信コイル51Dによれば、x軸方向の照射強度均一領域は約50cm、y軸方向の照射強度均一領域は約50cmとなる。図11に示す、第二の実施形態の送信コイル51Bによる照射強度(感度)分布と比較して、x軸方向の照射強度均一性が大幅に向上することがわかる。また、上述のように、成人男子の典型的なサイズにおいて肩幅は50cm程度であるため、肩幅全体にわたる領域が撮影領域であっても、十分対応可能である。
ここで、本実施形態の送信コイル51Dにおいて、部分円筒型RFコイル540Dを複数のループ型コイル710を非接触かつオーバラップ部を設けて配列した理由を説明する。図18は、上記各実施形態に示す部分円筒型RFコイル540を、そのままRFシールド510に接続した場合の送信コイル51Eの例で、図18(a)は、傾斜磁場コイル31内に配置した送信コイル51Eのxz断面を示す説明図であり、図18(b)は、同xy断面図である。さらに、図18(c)および(d)は、送信コイル51Eに流れる電流を説明するための説明図である。
本図に示すように、複数の非接触のループ型コイル710から構成されていない場合、部分円筒型RFコイル540の導体とRFシールド510の導体とは連続しているため、図18(c)または(d)に示す電流810、820が流れる。例えば、バードケージ型RFコイルは、非特許文献1に記載されているように、リングに接続するキャパシタの容量とラングに接続するキャパシタの容量とを調整することにより、隣のチャンネルとの電磁気的干渉を低減し、容易に多チャンネルのアレイコイルとして用いることができる。しかし、このような電流が流れると、隣接するチャンネルとの電気的結合が大きくなり、上記手法を用いても、十分な電磁気的干渉低減効果を得ることができない。従って、多チャンネルのアレイコイルとして用いる場合、各チャンネルを独立して駆動できない。
一方、本実施形態の送信コイル51Dによれば、部分円筒型RFコイル540Dは、非接触に配列された複数のループコイル710から構成されるため、図18(c)および(d)に示す、RFシールド510の導体をパスとする電流は、部分円筒型RFコイル540Dには流れない。従って、容易に多チャンネルのアレイコイルとして利用することができる。
なお、上記送信コイル51Dにおいて、1の部分円筒型RFコイル540Dを構成するループ型コイル710であって、両端に配置されるループ型コイル710の接続位置は、それらの見込み角740Dが180度未満であれば、特に問わない。見込み角を大きくすればするほど、開放性は低下するものの、検査空間22内のx軸方向端部に生成される磁場が増加するため、x軸方向の照射強度均一性は向上する。例えば、図19に示すように、見込み角740Dを180度に近くなるよう、両端部のループ型コイル710の接続位置を設定すると、見込み角740がこれより小さく設定されている図16(b)に比べ、開放性は低下するものの、x軸方向の照射強度均一性は、より向上する。
以上説明したように、本実施形態の送信コイル51Dによれば、検査空間22のz軸方向全域にわたり、検査空間22のx軸方向の両端部のRFシールド510近傍には、部分円筒型RFコイル540Dおよびそれを支えるRFベース520Dが存在しない空間部560を得ることができる。従って、従来のバードケージ型RFコイルによる送信コイル51を用いる場合に比べ広い検査空間22を確保することができ、被検体1に開放感を与えることができる。
なお、部分円筒型RFコイル540Dを構成する各ループ型コイル710のサイズ、オーバラップ位置、数は図16、図19に示すものに限られない。例えば、図20(a)、(b)に示すように、2つのオーバラップ位置が図16に示すものに比べ、yz平面に近い位置であってもよい。
図20に示す送信コイル51Eの場合、ループ型コイル710のオーバラップ位置がよりyz平面に近い位置となるため、図16に示す送信コイル51Dに比べ、さらに被写体1がヒトである場合、肩幅方向により広い空間を確保することができる。このように、オーバラップ位置をyz平面に近い位置にすればするほど、より快適な検査空間22を提供することができる。一方、図16に示す送信コイル51Dは、オーバラップ位置がx軸とz軸とで定まるxz平面に近いため、両端部に配置されるループ型コイル710の周方向の長さを短くすることができ、構成を簡易なものとすることができる。従って、製造や調整が容易である。
また、図21(a)、(b)、(c)に示すように、送信コイル51Dは、各部分円筒型RFコイル540Dを2つのループ型コイル710により構成してもよい。この場合、1の部分円筒型RFコイル540Dについて、オーバラップ箇所が周方向に1箇所となるため、装置実装が簡単になる。
なお、この場合オーバラップ箇所は問わない。例えば、図21(a)に示すように、部分円筒型RFコイル540Dとyz平面との交点近傍に設けてもよい。また、図21(b)に示すように、各部分円筒型RFコイル540Dにおいて、z軸に対象な任意の位置に設けてもよい。さらに、図21(c)に示すように、z軸に対象な位置でなくてもよい。さらに図21(d)に示すように、2つの部分円筒型RFコイル540Dそれぞれが、異なる数のループ型コイル710を備えるよう構成してもよい。ループ型コイル710の数、オーバラップ位置は、被検体1の種類、検査部位に応じて、最適な場所に設定すればよい。
以上説明したように、本実施形態では、部分円筒型RFコイル540Dの周方向の両端からラング541を取り去り、代わりにキャパシタを介してRFシールド510と接続する。このように、RFシールド510の導体をループの一部として構成することにより、RFシールド510のx軸方向両端部近傍に磁場を発生させ、x軸方向の照射強度均一領域を拡大している。さらに、部分円筒型RFコイル540D上の、RFシールド510をパスする電流を遮断するため、それぞれ非接触に配列される複数のループ型コイル710により構成する。一方で、部分円筒型RFコイル540Dを構成する各ループ型コイル710間を電磁気的に結合し、全体で1の部分円筒型RFコイル540Dとして機能させるため、オーバラップ部を設ける。
以上の構成を有する本実施形態の送信コイル51Dによれば、検査空間22内の照射強度均一領域が広く、利用範囲の広い送信コイル51Dを得ることができる。また、マグネット21の大きさを変更していないため、製造コストの増加もない。従って、従来のバードケージ型RFコイルと略同等の性能を有しながら、検査空間22の快適性を高めることができる。従って、本実施形態の送信コイル51Dによれば、トンネル型MRI装置において、MRI装置10の製造コストを増大させることなく、また、性能を犠牲にすることなく、快適な検査空間22を確保できる。
本実施形態においても、送信コイル51Dの外側に配置される傾斜磁場コイル31の内壁の形状は、円筒形に限られず、上記各実施形態同様、楕円筒形状であってもよい。また、第一の実施形態のように、検査空間22において、y軸方向の両端部方向に余裕を持たせるよう構成してもよい。
なお、上記各実施形態では、送信コイル51として用いる場合を例にあげて説明しているが、上記実施形態で説明した構成のRFコイルは、受信コイルとして用いてもよい。また、送受信兼用コイルとして用いてもよい。
さらに、上記各実施形態の送信コイルは、MRI装置の一部品として使用するほか、数MHzから数GHzの周波数を持つ電磁波を使用するあらゆる機器で使用可能である。
1:被検体、2:静磁場発生系、3:傾斜磁場発生系、4:シーケンサ、5:送信系、6:受信系、7:情報処理系、10:MRI装置、11:テーブル、12:いす型テーブル、13:各種機器、21:マグネット、22:検査空間、31:傾斜磁場コイル、31A:傾斜磁場コイル、31C:傾斜磁場コイル、32:傾斜磁場電源、51:送信コイル、51A:送信コイル、51B:送信コイル、51C:送信コイル、51D:送信コイル、51E:送信コイル、52:高周波発振器、53:変調器、54:高周波増幅器、61:受信コイル、62:信号増幅器、63:直交位相検波器、64:A/D変換器、71:CPU、72:記憶装置、73:外部記憶装置、74:表示装置、75:入力装置、100:RFコイル、100A:RFコイル、100C:アレイコイル、110:リング、120:リング、130:ラング、140:静磁場の向き、150:給電点、151:給電ポート、152:給電ポート、160:トンネル内壁、510:RFシールド、510A:RFシールド、510C:RFシールド、511:シールドボビン、512:突起部、513:非磁性ボルト、520:RFベース、520A:RFベース、520C:RFベース、520D:RFベース、540:部分円筒型RFコイル、540C:部分円筒型RFコイル、540D:部分円筒型RFコイル、541:ラング、542:部分リング、543:部分リング、544:キャパシタ、545:キャパシタ、560:空間部、580:直線、590:直線、610:ソレノイドコイル、710:ループ型コイル、730:キャパシタ、740:見込み角、740D:見込み角、810:電流、820:電流

Claims (11)

  1. 静磁場を発生させる環状の磁石部と、前記磁石部で囲まれる検査領域内に当該磁石部と同軸に配置される環状の傾斜磁場コイルと、前記傾斜磁場コイル内側に配置される高周波磁場コイルと、を備える磁気共鳴計測装置であって、
    前記高周波磁場コイルは、
    前記傾斜磁場コイルの内側に当該傾斜磁場コイルの内壁に沿って当該傾斜磁場コイルと同軸に配置される環状の高周波磁場シールドと、
    前記高周波磁場シールドの内側に対向して配置される2つの部分筒形状を有する部分筒型ループコイルと、を備え、
    前記各部分筒型ループコイルは、
    相互に所定の間隔を空けてそれぞれ前記軸方向に平行に配置される複数の直線状導体と、
    前記部分筒形状の軸方向の両端において前記複数の直線状導体を接続する2つの部分円弧状導体と、を備え、
    前記各部分筒形状の周方向の両端の見込み角は180度未満であること
    を特徴とする磁気共鳴計測装置。
  2. 請求項1記載の磁気共鳴計測装置あって、
    前記傾斜磁場コイルの内壁は、円筒状であること
    を特徴とする磁気共鳴計測装置。
  3. 請求項1記載の磁気共鳴計測装置であって、
    前記傾斜磁場コイルの内壁は、楕円筒状であること
    を特徴とする磁気共鳴計測装置。
  4. 請求項1記載の磁気共鳴計測装置であって、
    前記検査領域内で被検体の体軸を前記磁石部の中心軸と平行に当該被検体を保持するテーブルをさらに備え、
    前記2つの部分筒型ループコイルは、前記中心軸に直交する1の仮想断面上で、各々の部分筒型ループコイルの周方向の中心位置同士を結ぶ直線が、前記テーブルの前記被検体を載置する面に平行になるよう配置されること
    を特徴とする磁気共鳴計測装置。
  5. 請求項1記載の磁気共鳴計測装置であって、
    前記検査領域内で被検体の体軸を前記磁石部の中心軸と平行に当該被検体を保持するテーブルをさらに備え、
    前記2つの部分筒型ループコイルは、前記中心軸に直交する1の仮想断面上で、各々の部分筒型ループコイルの周方向の中心位置同士を結ぶ直線が、前記テーブルの前記被検体を載置する面に直交するよう配置されること
    を特徴とする磁気共鳴計測装置。
  6. 請求項1記載の磁気共鳴計測装置であって、
    前記2つの部分筒型ループコイルは、同一形状であること
    を特徴とする磁気共鳴計測装置。
  7. 請求項1記載の磁気共鳴計測装置であって、
    前記2つの部分筒型ループコイルは、前記高周波磁場シールドから一定の距離を保って配置されること
    を特徴とする磁気共鳴計測装置。
  8. 請求項1記載の磁気共鳴計測装置であって、
    前記2つの部分筒型ループコイル各々は、前記中心軸方向の長さが略同一のループコイルであって、互いに非接触で当該部分筒型ループコイルの周方向に所定の面積分オーバラップして配置される3以下のループコイルで構成され、周方向の両端部において前記高周波磁場シールドに接続すること
    を特徴とする磁気共鳴計測装置。
  9. 請求項8記載の磁気共鳴計測装置であって、
    前記ループコイルの数は3であり、周方向の両端に配置される2つのループコイルは、前記直線状導体を備えないこと
    を特徴とする磁気共鳴計測装置。
  10. 請求項8記載の磁気共鳴計測装置であって、
    前記ループコイルは、それぞれ、前記直線状導体を備えること
    を特徴とする磁気共鳴計測装置。
  11. 請求項1記載の磁気共鳴計測装置であって、
    前記各部分筒形状の周方向の両端の見込み角は、前記検査領域内の所定の範囲が、予め定められた照射強度の範囲内となるよう決定されること
    を特徴とする磁気共鳴計測装置。
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