JP2013240971A - 装飾された花卉、果物 - Google Patents
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Abstract
【課題】生花等を傷めることなく、人体や環境に有害な溶剤を用いず、カビの発生もなく、水滴や湿気で流れ落ちることのない方法で装飾された花卉類および果物類を提供する。
【解決手段】アルコール可溶性ポリビニルブチラールを主成分とし、必要に応じて可塑剤、顔料が添加されたポリビニルブチラール系樹脂組成物にアルコール溶剤を混合して得られた樹脂溶液を用いて、花弁、葉、茎、果皮に対して、ラインストーン、貴石類、ビーズ、ラメ、粉、布、リボン等の装飾小物が接着され、および/または、文字や図柄が描かれたことを特徴とする装飾された花卉および果物。
【選択図】図1
【解決手段】アルコール可溶性ポリビニルブチラールを主成分とし、必要に応じて可塑剤、顔料が添加されたポリビニルブチラール系樹脂組成物にアルコール溶剤を混合して得られた樹脂溶液を用いて、花弁、葉、茎、果皮に対して、ラインストーン、貴石類、ビーズ、ラメ、粉、布、リボン等の装飾小物が接着され、および/または、文字や図柄が描かれたことを特徴とする装飾された花卉および果物。
【選択図】図1
Description
本発明は、主に観賞用、セレモニー用に使用される花卉類、および食用の果物において、見た目の美的価値、芸術的価値、精神的癒し価値、およびメッセージ性を高めるために装飾を施した花卉、果物に関する。本発明で使用する「花卉」とは、観賞用、セレモニー用として用いられる植物のことをいう。観賞用の果物も花卉に含まれる。また、食用の果物や野菜も、たとえばミカンの皮や、キャベツの外葉のように、非食用部分の果皮や葉などに装飾を施す場合は、本発明の範囲である。
観賞用、贈答用、供花等に用いられる花卉類は、それ自身の美しい形や香りにより価値があるため、従来、花卉、特に生花を装飾して、美的価値等を高めるという発想はあまりなく、装飾された花卉についての先行技術は、本発明者が知る限り、ほとんど例がない。また、贈答用の生花に贈答目的やメッセージを添える場合には、立て札、メッセージカード等を利用することが一般的であった。
特許文献1には、紙、合成樹脂により生花の葉に摸して形成された人工葉を生花の葉に代えて生花の軸に取り付け、該人工葉に文字や図形を描いて伝達媒体とする技術が開示されているが、人工葉であるため、美的価値が損なわれてしまうという欠点があった。
特開平8−6517号公報
生花の花弁や葉に直接文字や図柄を描くことを目的として、特許文献2では、型抜きされたステンシルシートを花弁に押しあて、化粧パウダーをブラシで塗りつけて得られる贈答用生花が開示されている。しかしながら、化粧パウダーが物理的に付着しているだけであるため、文字や図柄を手指で触ったり、湿気や、水やり、水替え等でかかった水により流れてしまったりして、かえって美的価値を損なったりするという問題があった。また、文字や図柄だけでは表現に制限があり、美的価値、芸術的価値、精神的癒し価値を高めるには限界があった。
特開2010−6035号公報
特許文献3には、花弁や葉、茎等に装飾用の粉を接着して施したことを特徴とする観賞用植物が開示されている。花弁や、葉や茎に、接着剤を塗布または吹きつけ、接着剤が半乾きのうちに装飾用の粉を施す方法であり、接着剤として、でんぷんのりを使用するという記載がある。しかしながら、粉による装飾では、表現に限界があり、芸術的価値の向上という点では、効果が限定的であった。また、使用するでんぷんのりは水溶性であり、生花は、水が豊富にある環境に置かれるため、水滴や湿気で流れ落ちることがあるのが欠点であった。また、でんぷんはカビが生えるなどの問題点も指摘された。また、でんぷんのり等をはじめとする多くの水溶性の接着剤は、腐食やカビ発生を防止するための防腐剤が含有されていることが多く、防腐剤のにおいや毒性も問題であった。当該特許文献には、生花に影響を与えず、人体、環境に安全で、かつ耐水性に優れた接着剤の記載はない。
特開2006−291432号公報
特許文献4には、比較的薄暗いパーティー会場等において、顕花植物の装飾性を高めるために、花弁の表面に多数個の模造宝玉を取り付けた天然の顕花植物が開示されている。該文献には、模造宝玉の取り付けに使用する接着剤として、アクリルコポリマーを酢酸エチル、2−プロパノール、ヘプタン、およびトルエンに溶解した粘着性接着剤が例示されている。しかしながら、アクリルコポリマーを溶解するこれらの溶剤は、不快な臭気を発し、生花の価値を損ねる上、人体に悪い影響を及ぼす場合がある。また、接着剤の乾燥に時間がかかり、接着作業の操作性も悪く、実用的ではなかった。
実用新案登録第3148583号公報
特許文献5には、ブチラール樹脂に可塑剤を混合させた樹脂組成物の溶液を用いる絵具およびシールが開示されている。該文献は、一定範囲のブチラール化度を有するブチラール樹脂を用い、特定種類の可塑剤を混合させることにより表面に凹凸形状が発現させ、デザイン性に優れた絵具およびシールの提供を目的としている。しかしながら、該文献には、該樹脂組成物の溶液を生花や果物の装飾に用いる旨の記載はなく、装飾小物の接着に好適に用いるという概念には至っていない。
特開2005−171220号公報
本発明は、生花等を傷めることなく、人体や環境に有害な溶剤を用いず、カビの発生もなく、水滴や湿気で流れ落ちることのない方法で装飾された花卉類および果物類を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、鋭意検討した結果、アルコール可溶性ポリビニルブチラールを主成分とする樹脂組成物の特定濃度のアルコール溶液を用いることにより、良好に装飾小物が接着でき、また、デザイン性に優れた文字や図柄を葉や花弁に描くことができることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、アルコール可溶性ポリビニルブチラールを主成分とし、必要に応じて可塑剤、顔料が添加されたポリビニルブチラール系樹脂組成物に、該樹脂組成物が特定溶液濃度になるようにアルコール溶剤を混合して得られた樹脂溶液を用いて、花弁、葉、果皮に対して、ラインストーン、貴石類、ビーズ、ラメ、粉、布、リボン等の装飾小物が接着され、および/または、文字や図柄が描かれたことを特徴とする、装飾された花卉、果物である。
ポリビニルブチラールは、アルコールに可溶性、水に不溶性の樹脂である。本発明の装飾された花卉、果物は、ポリビニルブチラールを主成分とする樹脂組成物のアルコール溶液を、生花の花弁や葉、果皮等に塗布し、その上に装飾小物をのせ、自然乾燥により良好に接着させることにより得ることができる。
装飾小物には、前記ポリビニルブチラールを主成分とする樹脂組成物のアルコール溶液で花卉および果物に接着できるものであれば特に限定されないが、好ましくは、ラインストーン、貴石類、ビーズ、ラメ、粉、布、リボン等の装飾小物が用いられる。葬儀に用いる生花の場合には、装飾小物が可燃物であることが好ましい。
また、生花の葉、茎、花弁等に文字、イラスト等の図柄を描く場合は、ポリビニルブチラール樹脂組成物に、顔料、染料、インク、着色剤等を添加混合したものを使用し、該組成物のアルコール溶液を、チューブ、スポイト、ペン、筆等の筆記具を使用して描くことができる。本発明者らの実験によれば、市販既存の水性ペン、油性ペンよりも良好に、にじみがなく、デザイン性、光沢に優れた文字、図柄を描くことができた。顔料の色や種類を変えた豊富なバリエーションが可能であり、また、異なる色の樹脂組成物アルコール溶液を種々の割合で混ぜ合わせることにより、多種多様の色や混色をつくりだすことができ、美的価値、芸術性の高いデザインが可能である。
本発明のもう一つの発明は、アルコール可溶性ポリビニルブチラールを主成分とし、必要に応じて可塑剤や顔料等が添加されたポリビニルブチラール系樹脂組成物に、該樹脂組成物が特定溶液濃度になるようにアルコール溶剤を混合して得られた樹脂溶液を用いて、穴のあいた平板状の小物、および、該小物の穴に通したつりさげ式の別の装飾小物が接着され、および/または、文字や図柄が描かれたことを特徴とする、装飾された花卉、果物である。
これは、花卉や花弁や葉、果物の果皮等に、ピアスのように装飾小物がぶら下がっているものであり、図1および図2に例示される。花弁や葉に、穴のあいた装飾小物をポリビニルブチラール樹脂組成物溶液で接着し、それに別の装飾小物がぶら下がるようにすることにより得られるものである。花弁や葉に直接装飾小物をつりさげようとすると、小物の重量で葉が容易に破れてしまい、また、容易にピアス様装飾小物が脱落してしまう。
本発明で使用する樹脂組成物の溶剤はアルコール(好ましくはエタノールを主成分)なので、本発明の装飾された花卉、果物を作成する過程で、蒸気等で人体に悪影響を及ぼすこともなく、また、生花や果物自体を溶剤で傷めることもない。
また、生花が保存、観賞される環境では水分が豊富に存在するが、本発明の装飾は、これらの環境下で流れ落ちたり、文字や図柄がにじんだりすることがない。ポリビニルブチラールはカビの発生もないため、防腐剤を使用する必要もなく、従って防腐剤の不快なにおいや有害な蒸気も発生しない。
本発明の装飾された花卉は、枯れても装飾部分は形態を保持できるため、ドライフラワーにも適用される。
また、本発明の装飾された花卉および果物は、廃棄する際に、装飾に使われた装飾小物をきれいに取り外すことができ、再利用することも可能である。
本発明で用いるポリビニルブチラールは、ポリビニルアルコールにアルデヒドを反応させること(ブチラール化)により得られる。ポリビニルアルコールを完全にブチラール化することができないため、実際のポリビニルブチラールは、ブチラール基とビニルアルコール基と酢酸ビニル基が混在する共重合体であり、ブチラール基の割合(共重合体モル組成)によってアルコールへの溶解度が変わる。本発明で用いるポリビニルブチラールは、人体や環境に無害なエタノール等のアルコールに良好に溶解する可溶性ポリビニルブチラールであり、アルコール可溶性であるためには、共重合体中のブチラール基のモル組成がおよそ50モル%以上85モル%以下のものが好ましい。
本発明で用いるポリビニルブチラールの分子量は、数平均分子量で10,000以上のものであればよいが、あまり分子量が高すぎると樹脂組成物溶液が高粘度になってしまい、操作性が悪くなったり、接着作業の際に糸を引いたりするので好ましくない。好ましくは、数平均分子量10,000以上、100,000以下である。さらに好ましくは数平均分子量20,000以上80,000以下、特に好ましくは、数平均分子量40,000以上60,000以下である。
ポリビニルブチラール樹脂組成物に可塑剤は必須ではないが、樹脂組成物の接着作業の操作性や接着の仕上がりの良さの点から、可塑剤を添加した方がよい。添加量は可塑剤の種類によって適宜調整される。好ましい可塑剤は、トリエチレングリコール系、フタル酸系、アジピン酸系、ひまし油等のエステル系可塑剤であり、特にトリエチレングリコール系可塑剤が好適に使用される。その場合の好ましい可塑剤添加量は、樹脂組成物中の重量%として、およそ10重量%から40重量%の範囲である。
溶剤はイソプロピルアルコールやエタノール等のアルコール類、好ましくはエタノールである。
本発明で用いるポリビニルブチラールを主成分とする樹脂組成物のエタノール溶液は、有限会社エヌ・ピィ・アールから、「ディンプルアート・カラー」(登録商標)として販売されているものを使用してもよい。ただし、市販品は溶液の濃度が10%であり、そのままでは濃度が低すぎて接着時、描画時にたれてしまうなどして使いにくく実用的ではない。
ポリビニルブチラール樹脂組成物のアルコール溶液の濃度は、あまり低いと接着剤としての乾燥に時間がかかり、好ましくなく、あまり高い濃度だと操作性が低下したり、接着の仕上がりが悪くなったりするので好ましくない。好ましい濃度は、およそ12〜30重量%である。なお、適切な濃度は、用いるポリビニルブチラートの分子量や使用する目的によっても変わるが、数平均分子量が40,000〜60,000のポリビニルブチラールを使用し、装飾小物の接着を行う場合は、濃い目の濃度(12〜30重量%)が特に好ましく、文字やイラストを描く場合は、中程度の濃度(12〜17重量%)が特に好ましい。
ポリビニルブチラール樹脂組成物のアルコール溶液は、有限会社エヌ・ピィ・アールから、「ディンプルアート・カラー」(登録商標)として販売されているもの(溶液濃度10重量%)と、特別に同社に依頼してアルコール溶液濃度を変えて調整したもの(12〜20%)を使用した。樹脂組成物に加えたアルコールはエタノールが主成分である。分析によれば、ポリビニルブチラール樹脂の数平均分子量は40,000〜60,000、分子量分布は2.25〜2.50(GPC法)であった。樹脂組成物中には、エステル系可塑剤が添加されている。また、各種顔料等の着色剤が添加され、ピンク、赤、緑、深緑、紺色等の色がつけられているものと、着色剤を添加せずほとんど色がついていないものとを使用した。
オレンジ色のガーベラ2の複数の花弁2aに、ポリビニルブチラール樹脂組成物のアルコール溶液(透明、濃度15%)を滴下し、そこへ各種ラインストーン8やスパンコール14を乗せてしばらく風乾することにより接着した。(図3)
接着の操作性も良く、スパンコールが良好に接着し、湿度の高いところにおいても、水をかけてもラインストーン8やスパンコール14が流れ落ちることはなかった。
装飾されたガーベラを12日間、水やりをしながら経過を観察したが、接着状態は良好のまま、ラインストーンやスパンコールの脱落はなかった。また、カビの発生もなかった。(参考写真、図4)
接着の操作性も良く、スパンコールが良好に接着し、湿度の高いところにおいても、水をかけてもラインストーン8やスパンコール14が流れ落ちることはなかった。
装飾されたガーベラを12日間、水やりをしながら経過を観察したが、接着状態は良好のまま、ラインストーンやスパンコールの脱落はなかった。また、カビの発生もなかった。(参考写真、図4)
ベビーピンクのガーベラの花弁に縦一列複数個所に、ポリビニルブチラール樹脂組成物のアルコール溶液(透明、濃度12%)を滴下し、そこへラインストーンを乗せてしばらく風乾することにより接着した。
接着の操作性も良く、ラインストーンが良好に接着し、湿度の高いところにおいても、水をかけてもラインストーンが流れ落ちることはなかった。
装飾されたガーベラを18日間、水やりをしながら経過を観察したが、接着状態は良好のまま、ラインストーンの脱落はなかった。また、カビの発生もなかった。(参考写真、図5)
接着の操作性も良く、ラインストーンが良好に接着し、湿度の高いところにおいても、水をかけてもラインストーンが流れ落ちることはなかった。
装飾されたガーベラを18日間、水やりをしながら経過を観察したが、接着状態は良好のまま、ラインストーンの脱落はなかった。また、カビの発生もなかった。(参考写真、図5)
ディンプルアート・カラー(登録商標)として販売されている、ポリビニルブチラール樹脂組成物アルコール溶液(濃度約10重量%)を、実施例1と同様にガーベラの花弁に滴下し、ビーズを乗せた。溶液の粘度が低く、ビーズがずれたり、動いたりすることがあり操作性が良くなかったが、水平に保ちながら静置して風乾することにより、ビーズは花弁に接着した。湿度の高いところにおいても、水をかけてもビーズが流れ落ちることはなかった。
装飾されたガーベラを12日間、水やりをしながら経過を観察したが、接着状態は良好のまま、ビーズの脱落はなかった。また、カビの発生もなかった。
装飾されたガーベラを12日間、水やりをしながら経過を観察したが、接着状態は良好のまま、ビーズの脱落はなかった。また、カビの発生もなかった。
(実施例4〜7)
カーネーション3の花弁3a、バラ4の花弁4a、ベゴニア5の花弁5a、モンステラ6に対して、ポリビニルブチラール樹脂組成物のアルコール溶液(透明、濃度15%)を複数個所に滴下し、そこへ装飾小物を乗せてしばらく風乾することにより接着した(図6〜9)。
いずれの場合も接着の操作性が良く、装飾小物が良好に接着し、湿度の高いところにおいても、水をかけても装飾小物が流れ落ちることはなかった。
装飾されたモンステラを28日間、水やりをしながら経過を観察したが、接着状態は良好のまま、装飾小物の脱落はなかった。また、カビの発生もなかった(参考写真、図10)。装飾小物は、手指にてきれいに取り外すことができ、再利用することが可能であった。
カーネーション3の花弁3a、バラ4の花弁4a、ベゴニア5の花弁5a、モンステラ6に対して、ポリビニルブチラール樹脂組成物のアルコール溶液(透明、濃度15%)を複数個所に滴下し、そこへ装飾小物を乗せてしばらく風乾することにより接着した(図6〜9)。
いずれの場合も接着の操作性が良く、装飾小物が良好に接着し、湿度の高いところにおいても、水をかけても装飾小物が流れ落ちることはなかった。
装飾されたモンステラを28日間、水やりをしながら経過を観察したが、接着状態は良好のまま、装飾小物の脱落はなかった。また、カビの発生もなかった(参考写真、図10)。装飾小物は、手指にてきれいに取り外すことができ、再利用することが可能であった。
胡蝶蘭1の花弁1aに、ポリビニルブチラール樹脂組成物のアルコール溶液(透明、濃度15%)を滴下し、ラインストーン8や、装飾小物11や、穴を通してつりさげ式の装飾小物10や13のついた装飾小物9を乗せ、樹脂溶液を風乾し、接着した(図1、図2)。
接着の操作性も良く、装飾小物が良好に接着し、湿度の高いところにおいても、水をかけても装飾小物が流れ落ちることはなかった。
デザイン性に優れ、生花の美的価値、芸術的価値を向上させた。
接着の操作性も良く、装飾小物が良好に接着し、湿度の高いところにおいても、水をかけても装飾小物が流れ落ちることはなかった。
デザイン性に優れ、生花の美的価値、芸術的価値を向上させた。
(比較例1〜4)
市販の液状でんぷんのりを用いて、実施例と同様にガーベラにビーズを接着しようとしたが、のりが乾くのに時間がかかり、その間にビーズがずれてしまったりして操作性が悪かった。
12日間、水やりをしながら経過を観察したが、水がかかると接着がゆるくなり、いくつかのビーズは脱落してしまった。また、のりの部分にカビが発生し、著しく美観を損ねる結果となった。
また、木工用ボンドとして市販されているポリビニルアルコール系接着剤を使用して同様にガーベラにビーズを接着したが、やはり乾燥に長時間を要し、接着時にビーズが動いてしまったり、乾燥後に接着剤がごてごてしたりして好ましくなかった。また、防腐剤と推定される不快なにおいがあり、せっかくの生花の香りを損なうこととなった。
また、市販されているゴム系、アクリレート系の接着剤を使用したところ、いずれも有機溶剤の強いにおいがあり、生花の装飾には適さないものであった。
市販の液状でんぷんのりを用いて、実施例と同様にガーベラにビーズを接着しようとしたが、のりが乾くのに時間がかかり、その間にビーズがずれてしまったりして操作性が悪かった。
12日間、水やりをしながら経過を観察したが、水がかかると接着がゆるくなり、いくつかのビーズは脱落してしまった。また、のりの部分にカビが発生し、著しく美観を損ねる結果となった。
また、木工用ボンドとして市販されているポリビニルアルコール系接着剤を使用して同様にガーベラにビーズを接着したが、やはり乾燥に長時間を要し、接着時にビーズが動いてしまったり、乾燥後に接着剤がごてごてしたりして好ましくなかった。また、防腐剤と推定される不快なにおいがあり、せっかくの生花の香りを損なうこととなった。
また、市販されているゴム系、アクリレート系の接着剤を使用したところ、いずれも有機溶剤の強いにおいがあり、生花の装飾には適さないものであった。
着色剤を添加したポリビニルブチラール樹脂組成物のアルコール溶液(濃度13%)を使用し、先の細いスポイトを用いて、胡蝶蘭の花弁の表面に文字を描いた。溶液は短時間で乾燥し、良好に味のある文字をはっきりと書くことができた(参考写真、図11)。
この文字は、水がかかっても取れることはなく、花が枯れても良好に読み取ることができた。
この文字は、水がかかっても取れることはなく、花が枯れても良好に読み取ることができた。
(比較例5〜7)
市販の水性ペンで胡蝶蘭の花弁に文字を書こうと試みたが、読み取れる文字を書くことができなかった。また、水をかけると簡単に文字が流れてしまった(参考写真、図12)。
市販の油性ペン(ZEBRA社製、油性、速乾、耐水性タイプ)で胡蝶蘭の花弁に文字を晝こうと試みたところ、なんとか読み取れる文字を書くことができたが、薄くかすれたり、色ムラができてしまい、美観が損なわれてしまった(参考写真、図13)。
市販のポスターカラー(三菱鉛筆株式会社製UniPOSCA pc−3M)で胡蝶蘭の花弁に文字を書こうと試みたところ、なんとか読み取れる文字を書くことができたが、花弁の表面の細かな凹凸や微細な繊維によって文字がけばだってしまい、美観が損なわれてしまった(参考写真、図14)。
市販の水性ペンで胡蝶蘭の花弁に文字を書こうと試みたが、読み取れる文字を書くことができなかった。また、水をかけると簡単に文字が流れてしまった(参考写真、図12)。
市販の油性ペン(ZEBRA社製、油性、速乾、耐水性タイプ)で胡蝶蘭の花弁に文字を晝こうと試みたところ、なんとか読み取れる文字を書くことができたが、薄くかすれたり、色ムラができてしまい、美観が損なわれてしまった(参考写真、図13)。
市販のポスターカラー(三菱鉛筆株式会社製UniPOSCA pc−3M)で胡蝶蘭の花弁に文字を書こうと試みたところ、なんとか読み取れる文字を書くことができたが、花弁の表面の細かな凹凸や微細な繊維によって文字がけばだってしまい、美観が損なわれてしまった(参考写真、図14)。
着色剤を添加したポリビニルブチラール樹脂組成物のアルコール溶液(濃度13%)を使用し、先の細いスポイトを用いて、みかん7の果皮に絵17を描いた。溶液は短時間で乾燥し、良好にはっきりと描くことができた(図15)。
本発明の装飾された花卉、果物は、付加価値を高めた観賞用花卉、果物として、たとえば贈答品、お祝、お見舞い、お供物、セレモニー、芸術作品などに利用される。
1 胡蝶蘭の鉢植え
1a 胡蝶蘭の花びら
1b 胡蝶蘭の葉
2 ガーベラの花
2a ガーベラの花びら
3 カーネーション
3a カーネーションの花びら
3b カーネーションの葉
4 バラの花
4a バラの花びら
4b バラの葉
5 ベゴニアの花塊
5a ベゴニアの花びら
5b ベゴニアの葉
6 モンステラの葉
7 枝付きのみかん
7a みかんの実
7b みかんの葉
7c みかんの枝
8 ラインストーン
9 穴のあいた装飾用小物
10 つり下げ式装飾小物
11 装飾小物
12 チェーン
13 つりさげ式チェーン状の装飾小物
14 スパンコール
15 ビーズ
16 ポリビニルブチラール樹脂組成物のアルコール溶液で書かれた文字
17 ポリビニルブチラール樹脂組成物のアルコール溶液で書かれた絵
1a 胡蝶蘭の花びら
1b 胡蝶蘭の葉
2 ガーベラの花
2a ガーベラの花びら
3 カーネーション
3a カーネーションの花びら
3b カーネーションの葉
4 バラの花
4a バラの花びら
4b バラの葉
5 ベゴニアの花塊
5a ベゴニアの花びら
5b ベゴニアの葉
6 モンステラの葉
7 枝付きのみかん
7a みかんの実
7b みかんの葉
7c みかんの枝
8 ラインストーン
9 穴のあいた装飾用小物
10 つり下げ式装飾小物
11 装飾小物
12 チェーン
13 つりさげ式チェーン状の装飾小物
14 スパンコール
15 ビーズ
16 ポリビニルブチラール樹脂組成物のアルコール溶液で書かれた文字
17 ポリビニルブチラール樹脂組成物のアルコール溶液で書かれた絵
Claims (4)
- アルコール可溶性ポリビニルブチラールを主成分とし、必要に応じて可塑剤、顔料が添加されたポリビニルブチラール系樹脂組成物にアルコール溶剤を混合して得られた樹脂溶液を用いて、花弁、葉、茎、果皮に対して、ラインストーン、貴石類、ビーズ、ラメ、粉、布、リボン等の装飾小物が接着され、および/または、文字や図柄が描かれたことを特徴とする装飾された花卉および果物。
- 装飾小物が、穴のあいた装飾小物、および、該装飾小物の穴に通したつりさげ式の別の装飾小物とからなる装飾小物である請求項1記載の装飾された花卉および果物。
- アルコール溶剤がエタノールであり、樹脂溶液の濃度が、12〜30重量%であることを特徴とする請求項1または2記載の装飾された花卉および果物。
- 花卉および果物が、胡蝶蘭、カトレア、柑橘類である請求項1〜3記載の装飾された花卉および果物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012129319A JP2013240971A (ja) | 2012-05-21 | 2012-05-21 | 装飾された花卉、果物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012129319A JP2013240971A (ja) | 2012-05-21 | 2012-05-21 | 装飾された花卉、果物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013240971A true JP2013240971A (ja) | 2013-12-05 |
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ID=49842365
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012129319A Pending JP2013240971A (ja) | 2012-05-21 | 2012-05-21 | 装飾された花卉、果物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2013240971A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018051892A (ja) * | 2016-09-28 | 2018-04-05 | 京セラ株式会社 | 熱硬化性樹脂シート、その製造方法および電子部品の封止方法 |
CN108068534A (zh) * | 2016-11-17 | 2018-05-25 | 上海添籁实业有限公司 | 一种压花壁画制作工艺 |
-
2012
- 2012-05-21 JP JP2012129319A patent/JP2013240971A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018051892A (ja) * | 2016-09-28 | 2018-04-05 | 京セラ株式会社 | 熱硬化性樹脂シート、その製造方法および電子部品の封止方法 |
CN108068534A (zh) * | 2016-11-17 | 2018-05-25 | 上海添籁实业有限公司 | 一种压花壁画制作工艺 |
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