以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はパチンコ遊技機に限られず、コイン遊技機等のその他の遊技機であってもよく、各々を識別可能な複数種類の識別情報を変動表示させる変動表示手段において、導出表示された表示結果が予め定められた特定表示結果となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であればどのような遊技機であってもよい。
[第1実施形態]
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。図2は、大当り種別の制御の特徴を表形式で説明する図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取付けられる機構板(図示せず)と、それらに取付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技媒体としての遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球(遊技球)を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。遊技領域7には、遊技球を誘導するための多数の釘が植設されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9では、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に同期した演出図柄(飾り図柄)の変動表示(可変表示、更新表示、または、巡回表示ともいう)が行なわれる。演出図柄の変動表示は、スクロール表示およびその場切替え表示等の各種の変動態様で実行される。演出表示装置9は、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄(飾り図柄)の変動表示を行なう変動表示装置に相当する。演出表示装置9では、表示画面上で演出図柄を表示する演出図柄表示領域が設けられており、当該演出図柄表示領域に、たとえば「左」,「中」,「右」の3つ(複数)の演出図柄を変動表示する表示領域としての図柄表示エリアがある。これら3つの演出図柄のそれぞれは、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄である。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤6における演出表示装置9の上部の左側には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器(第1変動表示手段)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。遊技盤6における演出表示装置9の上部の右側には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器(第2変動表示手段)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。
この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(たとえば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、たとえば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を変動表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器と総称することがある。第1特別図柄は、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の変動表示が実行されていないことを条件に変動表示が実行される。第2特別図柄は、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の変動表示が実行されていないことを条件に変動表示が実行される。つまり、第1特別図柄と第2特別図柄とは、同時に変動表示されることなく、どちらか一方が変動表示される。
第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(たとえば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、変動表示の開始条件(たとえば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことに基づいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口等の予め入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したこと(遊技球が進入したこと)である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
以下の説明においては、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことを第1始動入賞と呼ぶ場合があり、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことを第2始動入賞と呼ぶ場合がある。始動条件は成立しているが開始条件が成立していない変動表示に関するデータは、開始条件が成立するまで特別図柄の変動表示を行なう権利である保留記憶データとして保留して記憶される。具体的に、保留記憶データは、後述する遊技制御用マイクロコンピュータ560のRAM55の所定領域に記憶される。第1始動入賞の保留記憶データは所定数(たとえば、4個)を上限として第1保留記憶データとして第1保留記憶バッファに記憶され、第2始動入賞の保留記憶データは所定数(たとえば、4個)を上限として第2保留記憶データとして第2保留記憶バッファに記憶される。
パチンコ遊技機1には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の変動表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の変動表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動表示時間中、および第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄(飾り図柄)の変動表示を行なう。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。同期とは、変動表示の開始時点および終了時点がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であって、変動表示の期間がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組合せが停止表示される。前述した第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、および、演出表示装置9は、識別情報の変動表示を行ない表示結果を導出表示する変動表示装置であり、変動表示部として用いられる。
演出表示装置9では、変動表示を開始するときに、たとえば、左,中,右の演出図柄のすべてが変動表示を開始する。そして、変動表示している左,中,右の演出図柄が基本的に所定の順番(たとえば、左演出図柄、右演出図柄、中演出図柄の順番のような予め定められた順番)で停止し、変動表示の開始から予め定められた変動時間が経過したときに、左,中,右の全演出図柄が停止して表示結果が確定する。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14(第2始動口)を有する可変入賞球装置(電動チューリップ)15が設けられている。第2始動入賞口14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。このように、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞しにくいまたは入賞しない状態であればよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aの下部には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器(たとえば、LED)からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞があるごとに、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの変動表示が開始されるごとに、点灯する表示器の数を1減らす。
第2特別図柄表示器8bの下部には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器(たとえば、LED)からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞があるごとに、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの変動表示が開始されるごとに、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部18cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部18dとが設けられている(それぞれの表示領域が設けられている)。
第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、第1保留記憶表示部18c、および、第2保留記憶表示部18dで行なわれる保留記憶数等の保留記憶に関する表示は、保留記憶表示と呼ばれる。このように、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、第1保留記憶表示部18c、および、第2保留記憶表示部18dでは、変動表示を行なう権利の数を視認可能な態様で各権利に対応する保留記憶表示が行なわれる。
演出表示装置9における演出図柄の変動表示中には、リーチ状態が生じる場合がある。ここで、リーチ状態は、演出表示装置9の表示領域において停止表示された演出図柄が大当り図柄の組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄の変動が継続している表示状態、または、全部もしくは一部の演出図柄が大当り図柄の組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。言い換えると、リーチとは、複数の変動表示領域において識別情報が特定表示結果を構成しているが少なくとも一部の変動領域領域が変動表示中である状態をいう。この実施形態において、リーチ状態は、たとえば、左,右の図柄表示エリアで同じ図柄が停止し、中の図柄表示エリアで図柄が停止していない状態で形成される。リーチ状態が形成されるときの左,右の図柄表示エリアで停止された図柄は、リーチ形成図柄、または、リーチ図柄と呼ばれる。
そして、リーチ状態における表示演出が、リーチ演出表示(リーチ演出)である。また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行なわれることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(演出図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、演出表示装置9の背景画像の表示態様(たとえば、色等)を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。また、リーチの中には、それが出現すると、通常のリーチ(ノーマルリーチ)に比べて、大当りが発生しやすいように設定され、大当りとなる信頼度が高いものがある。このような特別(特定)のリーチをスーパーリーチという。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は、開閉板を備え、遊技球が入賞可能な開状態(第1の状態)と、遊技球が入賞しない閉状態(第2の状態)とに変化可能である可変入賞装置である。なお、特別可変入賞球装置20は、閉状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。このように、特別可変入賞球装置20が閉状態になっている状態は、遊技球が特別可変入賞球装置20に入賞しにくいまたは入賞しない状態であればよい。
特別可変入賞球装置20は、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、および第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置20が開放状態と閉鎖状態とを繰返す繰返し継続制御が行なわれる。繰返し継続制御において、特別可変入賞球装置20が開放されている状態が、ラウンドと呼ばれる。本実施の形態では、大当りの種別が複数設けられており、大当りとすることが決定されたときには、いずれかの大当り種別が選択される。
演出表示装置9の下部には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(たとえば、「○」および「×」)を変動表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の変動表示が開始される。この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって変動表示が行なわれ、たとえば、変動表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄「○」)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。
普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つの表示器(たとえば、LED)を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過があるごとに、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出されるごとに、普通図柄保留記憶表示器41は点灯する表示器を1増やす。そして、普通図柄表示器10の変動表示が開始されるごとに、点灯する表示器を1減らす。普図保留記憶数の上限値は4つであり、普通図柄保留記憶表示器41においては、この4つを上限値として表示器を点灯する。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27R,27Lが設けられている。遊技領域7の外周上部、外周左部および外周右部には、前面枠に設けられた天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cが設けられている。たとえば、天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cは、繰返し変動パターンとしての擬似連の演出(1回の変動期間中におけるそれぞれの再変動期間(初回変動の期間も含む。)において関連する表示演出が実行されるような演出)が実行されるときには、点滅する制御が行なわれる。
繰返し変動パターンとは、特別図柄および演出図柄の変動表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに所定の演出表示を所定回数繰返し実行した後リーチ演出を実行するような変動パターンをいう。ここで、所定の演出表示は、たとえば、再変動をする演出表示等の演出表示であり、所定回数繰返し実行可能な演出表示であれば、たとえば予告表示等の再変動表示以外の演出表示であってもよい。この実施形態では、繰返し変動パターンの一例として、再変動を所定の演出表示として所定回数繰返し実行可能である擬似連の変動パターンを用いる例を説明する。
ここで、擬似連とは、本来は1つの保留記憶に対応する1回の変動であるものの複数の保留記憶に対応する複数回の変動が連続して行なわれているように見せる演出表示である擬似連続変動を示す略語である。
また、擬似連とは、1の始動入賞に対して、あたかも複数回の図柄の変動表示(可変表示)が実行されたかのように見せるために、1の始動入賞に対して決定された変動時間内にて、全部の図柄列(左,中,右)について仮停止と、再変動とを所定回数実行する特殊な変動パターン(変動表示パターンともいう)のことを指す。たとえば、再変動の繰返し実行回数(擬似連再変動回数ともいう)が多い程、大当りとなる信頼度(大当りとなるときとはずれとなるときとを含むすべての選択割合に対して大当りとなるときに選択される割合の度合い、大当りとなる割合の程度、すなわち、大当りとなる信頼性の度合い)が高くなる。より具体的には、大当りと決定されたときに選択される割合が高くなる。擬似連の変動パターンにおいては、演出表示装置9において仮停止される図柄の組合せが、仮停止図柄の組合せと呼ばれる。仮停止図柄の組合せは、大当り図柄の組合せ以外の図柄の組合せよりなる複数種類のチャンス目(以下、擬似連チャンス目という)のうちからいずれかの擬似連チャンス目に決定される。また、擬似連変動を実行した場合には、必ず最終的にリーチ状態として何らかのリーチ演出を実行するようにしてもよい。
また、左枠LED28bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球LED51が設けられ、右枠LED28cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cおよび装飾LED25は、パチンコ遊技機1に設けられている演出用の発光体の一例である。なお、上述した演出用(装飾用)の各種LEDの他にも演出のためのLEDやランプが設置されている。
打球供給皿3の右側の所定位置には、押圧操作により遊技者が操作可能な操作ボタン130が設置されている。操作ボタン130には、操作を検出するための操作検出スイッチ131が設けられている。
また、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(以下、単に「カードユニット」ともいう。)が、パチンコ遊技機1に隣接して設置される(図示せず)。
図2の当り種別表においては、大当りにおける当りの種別ごとに、大当り遊技状態の終了後の大当り確率、大当り遊技状態の終了後のベース、大当り遊技状態終了後の変動時間、大当りにおける開放回数(ラウンド数)、および、各ラウンドの開放時間が示されている。
具体的に、大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置20が、開放状態とされた後、所定の開放状態の終了条件(開放状態において所定期間(たとえば29秒間)が経過したこと、または、所定個数(たとえば10個)の入賞球が発生したという開放終了条件)が成立したことに応じて閉鎖状態とされる。そして、開放終了条件が成立すると、継続権が発生し、特別可変入賞球装置20の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、大当り遊技状態における開放回数が予め定められた上限値となる15ラウンド(最終ラウンド)に達するまで繰返される。
「大当り」のうち、大当り遊技状態に制御された後、特別遊技状態として、通常状態(確変状態でない通常の遊技状態)に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(確率変動状態の略語であり、高確率状態ともいう)に移行する大当りの種類(種別)は、「確変大当り」と呼ばれる。また、本実施の形態では、特別遊技状態としては、確変状態に付随して、特別図柄や演出図柄の変動時間(変動表示期間)が非時短状態よりも短縮される時短状態に制御される場合がある。なお、特別遊技状態としては、確変状態とは独立して時短状態に制御される場合があるようにしてもよい。
このように、時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、時短状態となったときには、有効な始動入賞が発生しやすくなり大当り遊技が行なわれる可能性が高まる。
なお、「大当り」のうち、15ラウンドの大当り遊技状態に制御された後、確変状態に移行しない大当りの種類(種別)は、「通常大当り」と呼ばれる。
また、特別遊技状態としては、確変状態に付随して、可変入賞球装置15が開状態になる頻度を高くすることにより可変入賞球装置15に遊技球が進入する頻度を高くして可変入賞球装置15への入賞を容易化(高進入化、高頻度化)する電チューサポート制御状態に制御される場合がある。
ここで、電チューサポート制御について説明する。電チューサポート制御としては、普通図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を短縮して早期に表示結果を導出表示させる制御(普通図柄短縮制御)、普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率を高める制御(普通図柄確変制御)、可変入賞球装置15の開放時間を長くする制御(開放時間延長制御)、および、可変入賞球装置15の開放回数を増加させる制御(開放回数増加制御)が行なわれる。このような制御が行なわれると、当該制御が行なわれていないときと比べて、可変入賞球装置15が開状態となっている時間比率が高くなるので、第2始動入賞口14への入賞頻度が高まり、遊技球が始動入賞しやすくなる(特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における変動表示の実行条件が成立しやすくなる)。また、このような制御によって第2始動入賞口14への入賞頻度が高まることにより、第2始動条件の成立頻度および/または第2特別図柄の変動表示の実行頻度が高まる遊技状態となる。
このような電チューサポート制御により第2始動入賞口14への入賞頻度が高められた状態(高頻度状態)は、発射球数に対して入賞に応じて賞球として払出される遊技球数の割合である「ベース」が、当該制御が行なわれないときと比べて、高い状態であるので、「高ベース状態」と呼ばれる。また、このような制御が行なわれないときは、「低ベース状態」と呼ばれる。また、このような制御は、可変入賞球装置15、すなわち、電動チューリップにより入賞をサポートすることにより可変入賞球装置15への入賞を容易化する制御であり、「電チューサポート制御」と呼ばれる。
この実施の形態においては、大当り確率の状態を示す用語として、「高確率状態(確変状態)」と、「低確率状態(非確変状態)」とを用い、ベースの状態の組合せを示す用語として、「高ベース状態(電チューサポート制御状態)」と、「低ベース状態(非電チューサポート制御状態)」とを用いる。
また、この実施の形態においては、大当り確率の状態およびベースの状態の組合せを示す用語として、「低確低ベース状態」、「低確高ベース状態」、「高確低ベース状態」、および、「高確高ベース状態」を用いる。「低確低ベース状態」とは、大当り確率の状態が低確率状態で、かつ、ベースの状態が低ベース状態であることを示す状態である。「低確高ベース状態」とは、大当り確率の状態が低確率状態で、かつ、ベースの状態が高ベース状態であることを示す状態である。「高確低ベース状態」とは、大当り確率の状態が高確率状態で、かつ、ベースの状態が低ベース状態であることを示す状態である。「高確高ベース状態」とは、大当り確率の状態が高確率状態で、かつ、ベースの状態が高ベース状態であることを示す状態である。
図2に示すように、15ラウンドの大当りとしては、通常大当りと、確変大当りとの複数種類の大当りが設けられている。
通常大当りは、15ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、非確変状態、時短状態、および、電チューサポート制御状態(低確高ベース状態)に制御される大当りである。確変大当りは、15ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、確変状態、時短状態、および、電チューサポート制御状態(高確高ベース状態)に移行する制御が行なわれる大当りである。確変大当りにおいては、確変状態、時短状態、および、電チューサポート制御状態が、次回の大当りが発生するまでという条件が成立するまでの期間継続する。
また、通常大当りにおいては、時短状態が、変動表示が100回という所定回数実行されるまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのいずれか早い方の条件が成立するまでの期間継続する。このように時短状態が継続する変動表示の回数は、時短回数とも呼ばれる。
図3は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図3には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムにしたがって制御動作を行なうCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムにしたがって制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的には、CPU56がプログラムにしたがって制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(たとえば、0)と上限値(たとえば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則にしたがって更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切替え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aへの始動入賞が生じたときに乱数回路503から数値データをランダムRとして読出し、特別図柄および演出図柄の変動開始時にランダムRに基づいて特定の表示結果としての大当り表示結果にするか否か、すなわち、大当りとするか否かを決定する。そして、大当りとすると決定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令にしたがって駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を変動表示する演出表示装置9との表示制御を行なう。また、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータには、操作ボタン130の操作を検出するための操作検出スイッチ131の操作検出信号が入力される。
図4は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図4に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101およびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムにしたがって動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドに基づいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行なわせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行なうVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データを演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドにしたがってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読出す。キャラクタROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(演出図柄を含む)を予め格納しておくためのものである。演出制御用CPU101は、キャラクタROMから読出したデータをVDP109に出力する。VDP109は、演出制御用CPU101から入力されたデータに基づいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
さらに、演出制御用CPU101は、操作検出スイッチ131から入力ドライバ106および入力ポート107を介して、操作検出信号の入力を受ける。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、駆動信号を天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28c等の枠側に設けられている各LEDに供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25に駆動信号を供給する。なお、LED以外の発光体が設けられている場合には、それを駆動する駆動回路(ドライバ)がランプドライバ基板35に搭載される。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27R,27Lに出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(たとえば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、パチンコ遊技機1の動作について説明する。図5は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図6に示すS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。図6は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組合せが停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示態様を、変動表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の変動表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組合せが停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示結果を、変動表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の変動表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアに、演出図柄が揃って停止表示される。
図7は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1) ランダムR:大当りにするか否かを判定する当り判定用のランダムカウンタである。ランダムRは、10MHzで1ずつ更新され、0から加算更新されてその上限である65535まで加算更新された後再度0から加算更新される
(2)ランダム1(MR1):大当りの種類(種別、通常大当り、確変大当り、および、突確大当りのいずれかの種別)および大当り図柄を決定する(大当り種別判定用、大当り図柄決定用)
(3)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(4)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(5)ランダム4(MR4):普通図柄に基づく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(6)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)。
この実施の形態では、前述したように、特定遊技状態である大当りとして、通常大当り、および、確変大当りという複数の種別が含まれている。したがって、大当りとする決定がされたときには、大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて、大当りの種別が、これらいずれかの大当り種別に決定される。さらに、大当りの種別が決定されるときに、同時に大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて、大当り図柄も決定される。したがって、ランダム1は、大当り図柄決定用乱数でもある。
また、この実施の形態では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴にしたがってグループ化したものである。変動パターン種別には、1または複数の変動パターンが属している。変動パターンを決定するときには、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定する。そして、決定した変動パターン種別に属する変動パターンから、1つの変動パターンを変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて決定する。
この実施の形態では、通常大当り、および、確変大当りである場合には、ノーマルリーチを伴う変動パターン種別であるノーマルリーチ変動パターン種別と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別とに種別分けされている。このような変動パターン種別は、予め定められた割合で選択される。
また、はずれである場合には、リーチを伴わない変動パターン種別である通常変動パターン種別と、ノーマルリーチを伴う変動パターン種別であるノーマルリーチ変動パターン種別と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーリーチ変動パターン種別とに種別分けされている。
このような変動パターン種別は、表示結果がはずれとなる場合に、時短状態であるときと、時短状態でないときとで、変動パターン種別の選択割合が異なる(時短状態では、時短状態でないときと比べて、通常変動パターン種別のような変動時間が短い変動パターン種別が選択される割合が高く設定されている)ように設定されていることにより、時短状態であるときには、時短状態でないときと比べて、変動時間が短縮される。
なお、このような変動パターン種別は、変動表示をする各特別図柄の保留記憶数が所定数以上であるときと、所定数未満であるときとで選択割合が異なるように設定されることにより、変動表示をする各特別図柄の保留記憶数が所定数以上であるときには、各特別図柄の保留記憶数が所定数未満であるときと比べて、変動時間が短縮される保留数短縮制御を実行するようにしてもよい。
図5に示された遊技制御処理におけるS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り種別判定用乱数(ランダム1)、および、普通図柄当り判定用乱数(ランダム4)を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算更新)を行なう。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる例を示すが、大当り判定用乱数としては、ランダム1〜5のようなソフトウェアにより生成される乱数を用いてもよい。
図8は、大当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。図8(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態、すなわち非確変状態)において用いられる通常時(非確変時)大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。
通常時大当り判定テーブルには、図8(A)の左欄に記載されている各数値が大当り判定値として設定され、確変時大当り判定テーブルには、図8(A)の右欄に記載されている各数値が大当り判定値として設定されている。確変時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値は、通常時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値と共通の大当り判定値(第1大当り判定値ともいう)に、確変時固有の大当り判定値が加えられたことにより、確変時大当り判定テーブルよりも多い個数(10倍の個数)の大当り判定値が設定されている。これにより、確変状態には、通常状態よりも高い確率で大当りとする判定がなされる。
以下の説明において、通常時大当り判定テーブルおよび確変時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値のうち、通常時大当り判定テーブルに設定された通常時(非確変時)用の大当り判定値は、確変時大当り判定テーブルにおいても共通の大当り判定値として用いられるものであり、通常時大当り判定値(第1大当り判定値ともいう)という。また、確変時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値のうち、通常時大当り判定値以外の確変時固有の大当り判定値(第2大当り判定値ともいう)は、確変時において前述の通常時大当り判定値に加えて固有の大当り判定値として用いられるものであり、確変時大当り判定値という。図8(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値と比較するのであるが、大当り判定用乱数値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(通常大当り、または、確変大当り)にすることに決定する。なお、図8(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。
図8(B),(C)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。このうち、図8(B)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことに基づく保留記憶(第1保留記憶ともいう)を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行なわれるとき)大当り種別を決定する場合に用いる第1特別図柄大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)である。
また、図8(C)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことに基づく保留記憶(第2保留記憶ともいう)を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行なわれるとき)大当り種別を決定する場合に用いる第2特別図柄大当り種別判定テーブルである。
図8(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブル、および、図8(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルのそれぞれは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)に基づいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」のうちのいずれかに決定するとともに、大当り図柄を決定するために参照されるテーブルである。
図8(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。
図8(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。
また、図8(B),(C)に示すように、大当り種別判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄を決定する判定値(大当り図柄判定値)としても用いられる。「通常大当り」に対応した判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄の「2」に対応した判定値としても設定されている。「確変大当り」に対応した判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄の「7」に対応した判定値としても設定されている。
このように、図8(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブル、および、図8(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルのそれぞれにおいては、1つの大当り図柄に複数の判定値が対応付けられている。
このような大当り種別大当り種別判定テーブルを用いて、CPU56は、大当り種別として、ランダム1の値が一致した大当り種別判定値に対応する種別を決定するともに、大当り図柄として、ランダム1の値が一致した大当り図柄を決定する。これにより、大当り種別と、大当り種別に対応する大当り図柄とが同時に決定される。
図8(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブル、および、図8(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルにおいては、次のような関係でデータが設定されている。
また、図8(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、図8(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、確変大当りに決定される割合が高い。これにより、第2特別図柄の変動表示の方が、第1特別図柄の変動表示よりも、確変大当りとなる割合が高くなる。なお、第1特別図柄大当り種別判定テーブルと第2特別図柄大当り種別判定テーブルとで、確変大当りに決定される割合が同じであってもよい。また、第1特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、第2特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、確変大当りに決定される割合が高くなるようにしてもよい。
図9は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。遊技制御用マイクロコンピュータ560においては、図9に示すように、遊技制御状態に応じて、各種の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100へ送信する。
図10は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(S26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。
上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aがオンして第1始動入賞口13への始動入賞(第1始動入賞)が発生していたとき、または、第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンして第2始動入賞口14への始動入賞(第2始動入賞)が発生していたときには(S311)、始動口スイッチ通過処理を実行する(S312)。そして、内部状態に応じて、S300〜S310のうちのいずれかの処理を行なう。第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、始動口スイッチ通過処理を実行せずに、内部状態に応じて、S300〜S310のうちのいずれかの処理を行なう。
S300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(S300):変動表示の表示結果を大当りとするか否かの決定、および、大当りとする場合の大当り種別の決定等を行なう処理である。
変動パターン設定処理(S301):変動パターンの決定および変動時間タイの計時開始等の制御を行なう処理である。
表示結果指定コマンド送信処理(S302):演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行なう処理である。
特別図柄変動中処理(S303):変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過すると、特別図柄停止処理にプロセスを進める処理である。
特別図柄停止処理(S304):第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける変動表示を停止して停止図柄を導出表示させる処理である。
大入賞口開放前処理(S305):大当りの種別に応じて、特別可変入賞球装置20において大入賞口を開放する制御等を行なう処理である。
大入賞口開放中処理(S306):大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行なう処理である。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、大当り終了処理に移行する。
大当り終了処理(S307):大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行なわせるための制御等を行なう処理である。
図11は、S312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aとのうちの少なくとも一方がオン状態の場合に実行される始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、オンしたのが第1始動口スイッチ13aであるか否かを確認する(S211)。第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、CPU56は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(S212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、S221に移行する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(S213)。
図12は、遊技制御用マイクロコンピュータ560側での保留記憶に対応する乱数等のデータ(保留記憶データ)を保存する領域(保留記憶バッファ)の構成例を示す説明図である。
図12に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ560側において、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)が記憶される。
このような第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファにおいては、第1保留記憶バッファの保留記憶データに対応する判定結果保留記憶データが、第1判定結果保留記憶バッファ記憶され、第2保留記憶バッファの保留記憶データに対応する判定結果保留記憶データが、第2判定結果保留記憶バッファに記憶される。
次に、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する(S214)。具体的に、S214の処理では、大当り判定用乱数(ランダムR)、大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)、および、変動パターン判定用乱数(ランダム3)が保存(格納)される。以下の保留記憶に関する説明に関しては、このように第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに前述のような始動入賞に関する情報が記憶されることを「保留記憶される」と示す場合がある。
そして、CPU56は、検出した始動入賞に基づく変動がその後実行されたときの変動表示結果を始動入賞時に予め判定する入賞時演出処理を実行する(S215)。次いで、CPU56は、第1始動入賞指定コマンドを送信する制御を行なう(S216)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する場合には、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(予めROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(S29)において演出制御コマンドを送信する。
S211で第1始動口スイッチがオン状態でないと判定された場合、S212で第1保留記憶数が上限値に達していると判定された場合、または、S216で第1始動入賞指定コマンドを送信する制御を行なった後に、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオンしたか否かを確認する(S221)。第2始動口スイッチ14aがオンしていれば、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(S222)。第2保留記憶数カウンタの値が4であれば、処理を終了する。なお、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値が4であれば、再度第1始動口スイッチ13aがオンしているか否かを確認する(S211参照)処理を行なうようにしてもよい。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(S223)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する(S224)。
そして、CPU56は、検出した始動入賞に基づく変動がその後実行されたときの変動表示結果を始動入賞時に予め判定する入賞時演出処理を実行する(S225)。次いで、CPU56は、第2始動入賞指定コマンドを送信する制御を行ない(S226)処理を終了する。
次に、図13を用いて、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、特別図柄および演出図柄の変動パターンを選択決定するために用いる変動パターンテーブルについて説明する。図13は、変動パターンを決定するために用いるデータテーブルを表形式で示す図である。
図13においては、(a)にはずれ時第1判定テーブル、(b)にはずれ時第2判定テーブル、(c)に通常大当り時判定テーブル、(d)に確変大当り時判定テーブルが示されている。
図13(a)〜(d)の各判定テーブルは、ROM54に記憶されており、遊技状態に応じて選択され、変動パターン種別および変動パターンを判定(決定)するために用いられる。
図13に示す判定テーブルのそれぞれは、ランダム2と変動パターン種別との関係を示す変動パターン種別判定テーブルと、各変動パターン種別についてランダム3と各種別に属する変動パターンとの関係を示す変動パターン判定テーブルとを含む。
図13の各テーブルでの「変動パターン種別」または「変動パターン」の欄において、「通常」または「通常変動」は、リーチとならない通常変動パターンを示している。「ノーマルリーチ」は、リーチ状態となったときに特に派手な演出を実行しないノーマルリーチの変動パターンを示している。「スーパーリーチ」は、リーチ状態となったときに特別な演出画像を表示するリーチ演出を行なう変動パターンを示している。
また、前述したように、「スーパーリーチ」は、「ノーマルリーチ」と比べて大当りとなるときに選択される割合が高く、大当りとなる信頼度が高い変動パターンである。
「はずれ」は、変動表示の最終的な表示結果が「はずれ」の表示結果となる変動パターンである。「通常大当り」は、変動表示の最終的な表示結果が「通常大当り」の表示結果となる変動パターンである。「確変大当り」は、変動表示の最終的な表示結果が「確変大当り」の表示結果となる変動パターンである。
これらの情報に基づいて、たとえば、「変動パターン」の欄に示された「第1スーパーリーチ はずれ」という変動パターンは、「はずれ表示結果となる第1スーパーリーチの変動パターン」であることが示される。
図13(a)〜(d)のテーブルにおいて、「ランダム2個数」および「変動パターン種別」という記載がされた欄は、「ランダム2個数」と「変動パターン種別」との関係を示す変動パターン種別判定テーブル部としての機能を示す欄である。たとえば、図13(a)を例にとれば、「通常」、「ノーマルリーチ」、「スーパーリーチ」というような複数の変動パターン種別のそれぞれに、ランダム2(1〜251)のすべての値が複数の数値範囲に分けて割振られている。たとえば、所定のタイミングで抽出したランダム2の値が251個のうちの22個に割振られた判定値のいずれかの数値と合致すると、変動パターン種別として「スーパーリーチ」とすることが決定される。
また、図13(a)〜(d)のテーブルにおいて、「ランダム3個数」および「変動パターン」という記載がされた欄は、「ランダム3個数」と「変動パターン」との関係を示す変動パターン判定テーブル部としての機能を示す欄である。変動パターン種別判定テーブルの各種別に対応して示されている変動パターンが、各種別に属する変動パターンである。たとえば、図13(a)を例にとれば、「ノーマルリーチ」の種別に属する変動パターンは、「第1ノーマルリーチ はずれ」、「第2ノーマルリーチ はずれ」である。ここで、第2ノーマルリーチは、変動時間が通常変動の変動時間と同等である短時間の変動パターンである。
各変動パターン種別に対応する複数の変動パターンのそれぞれに、ランダム3(1〜251)のすべての値が、複数の数値範囲に分けて割振られている。たとえば、「スーパーリーチ」の変動パターン種別とすることが決定されたときに、所定のタイミングで抽出したランダム3の値に応じて、「第1スーパーリーチ はずれ」、「第2スーパーリーチ はずれ」、「第3スーパーリーチ はずれ」のうちから変動パターンが選択決定される。ここで、また、第1スーパーリーチは、リーチ演出の開始当初から終了時までに亘りスーパーリーチのリーチ演出が行なわれる変動パターンである。また、第2スーパーリーチは、リーチ演出の開始当初のノーマルリーチのリーチ演出から所定タイミングでスーパーリーチのリーチ演出に発展する発展リーチ演出が行なわれる変動パターンである。また、第3スーパーリーチは、変動時間が通常変動の変動時間と同等である短時間の変動パターンである。
第1特別図柄または第2特別図柄について変動表示結果がはずれとなるときには、変動パターンを決定するために、次のように判定テーブルを選択する。非時短状態において、変動表示結果がはずれとなるときには、図13(a)のはずれ時第1判定テーブルを選択する。一方、時短状態において、変動表示結果がはずれとなるときには、図13(b)のはずれ時第2判定テーブルを選択する。
また、第1特別図柄または第2特別図柄について変動表示結果が大当りとなるときには、変動パターンを決定するために、次のように判定テーブルを選択する。時短状態であるか否かにかかわらず変動表示結果が通常大当りとなるときには、図13(c)の通常大当り時判定テーブルを選択する。時短状態であるか否かにかかわらず変動表示結果が確変大当りとなるときには、図13(d)の確変大当り時判定テーブルを選択する。
図13(a)のはずれ時第1判定テーブルにおいては、図13(a)に示す割合で、「ランダム2個数」と「変動パターン種別」との関係が設定されている。図13(b)のはずれ時第2判定テーブルにおいては、図13(b)に示す割合で、「ランダム2個数」と「変動パターン種別」との関係が設定されている。
図13(c)の通常大当り時判定テーブルにおいては、図13(c)に示す割合で、「ランダム2個数」と「変動パターン種別」との関係が設定されている。図13(d)の確変大当り時判定テーブルにおいては、図13(d)に示す割合で、「ランダム2個数」と「変動パターン種別」との関係が設定されている。
図13(b)のはずれ時第2判定テーブルでは、図13(a)のはずれ時第1判定テーブルと比べて、リーチ変動(ノーマルリーチ変動およびスーパーリーチ変動を含む)よりも変動時間が短い通常変動(非リーチはずれ変動)に決定される割合が高く、通常変動よりも変動時間が長いリーチ変動に決定される割合が低くなるように、データが設定され、リーチ変動の中でも変動時間が短い短時間変動の第2ノーマルリーチおよび第3スーパーリーチが選択される割合が高くなるようにデータが設定されている。
これにより、非時短状態のときと比べて、時短状態のときの方が、変動時間が短い変動パターンが選択される割合が高いので、時短状態のときの方が、非時短状態のときよりも平均的に短い変動時間で変動表示が行なわれることとなる。
また、はずれとなるときに選択される図13(a)および図13(b)の判定テーブルでは、リーチの種別の選択割合がノーマルリーチ>スーパーリーチとなるような高低関係で選択されるようにデータが設定されている。一方、大当りとなるときに選択される図13(c)および図13(d)の判定テーブルでは、リーチの種別の選択割合がノーマルリーチ<スーパーリーチというような割合の高低関係で選択されるようにデータが設定されている。これにより、大当りとなるときには、はずれとなるときと比べて、スーパーリーチのリーチ演出が行なわれる割合(リーチが選択されるときにおけるスーパーリーチのリーチ演出が占める割合)が高くなるので、スーパーリーチのリーチ演出が行なわれることにより、遊技者の期待感を高めることができる。
また、大当りのうち確変大当りとなるときに選択される図13(b)の判定テーブルでは、大当りのうち通常大当りとなるときに選択される図13(a)の判定テーブルと比べて、ノーマルリーチに対してスーパーリーチリーチ演出の種別が選択される割合が高くなるようにデータが設定されている。これにより、確変大当りとなるときには、通常大当りとなるときと比べて、スーパーリーチのリーチ演出が行なわれる割合(リーチが選択されるときにおけるスーパーリーチのリーチ演出が占める割合)が高くなるので、スーパーリーチのリーチ演出が行なわれることにより、遊技者の確変大当りへの期待感を高めることができる。
また、はずれとなるときに選択される図13(a)および図13(b)の判定テーブルでは、スーパーリーチの選択割合が、第1スーパーリーチ>第2スーパーリーチとなるような高低関係で選択されるようにデータが設定されている。一方、大当りとなるときに選択される図13(c)および図13(d)の判定テーブルでは、スーパーリーチが、第1スーパーリーチ<第2スーパーリーチというような割合の高低関係で選択されるようにデータが設定されている。これにより、大当りとなるときには、はずれとなるときと比べて、発展リーチ演出が行なわれる割合(スーパーリーチが選択されるときにおける発展リーチ演出が占める割合)が高くなるので、演出の面白みが増して遊技の興趣を向上させることができる。
また、図13(c)および図13(d)の判定テーブルでは、第2スーパーリーチの選択割合が、通常大当り<確変大当りとなるような高低関係で選択されるようにデータが設定されている。これにより、確変大当りとなるときには、通常大当りとなるときと比べて、発展リーチ演出が行なわれる割合(スーパーリーチが選択されるときにおける発展リーチ演出が占める割合)が高くなるので、発展リーチ演出が行なわれることにより、遊技者の確変大当りへの期待感を高めることができる。
図14は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(S300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ(図12(A)参照)に保留記憶データがあるかどうかを確認する(S51)。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファのどちらにも保留記憶データがない場合には、処理を終了する。
第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに保留記憶データがあるときには、CPU56は、第2保留記憶バッファの方に保留記憶データがあるか否か確認する(S52)。第2保留記憶バッファに保留記憶データがあれば、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行なっているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行なっているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(S54)。一方、第2保留記憶バッファに保留記憶データがなければ、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(S53)。
この実施の形態では、以下、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されたか「第2」を示すデータが設定されたかに応じて、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示と、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示とを、共通の処理ルーチンを用いて実行する。特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されたときには、第1保留記憶バッファに記憶された保留記憶データに基づいて、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示が行なわれる。一方、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されたときには、第2保留記憶バッファに記憶された保留記憶データに基づいて、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示が行なわれる。
なお、ここでいう「共通の処理ルーチン」とは、ある特定の一連の処理を実現するためのプログラムであり、この実施の形態では、第1特別図柄や第2特別図柄の変動表示を行なう一連の処理を実現するためのプログラムを指している。この実施の形態において、「共通の処理ルーチン」には、後述する特別図柄通常処理におけるS55〜S76の処理、S301の変動パターン設定処理、S302の表示結果特定コマンド送信処理、S303の特別図柄変動中処理およびS304の特別図柄停止処理が含まれる。
S52〜S54の制御により、第2保留記憶バッファ内に第2保留記憶のデータが1つでも存在すれば、その第2保留記憶のデータに基づいた第2特別図柄表示器8bの変動表示が、第1保留記憶のデータに基づいた第1特別図柄表示器8aの変動表示に優先して実行される。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(S55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(S56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
また、CPU56は、減算後の特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値に基づいて、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S59)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第1保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行なう。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第2保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行なう。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、S300〜S307の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読出し、大当り判定モジュールを実行する(S60)。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のS214や始動口スイッチ通過処理のS224で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファに予め格納した大当り判定用乱数を読出し、大当り判定を行なう。大当り判定モジュールは、予め決められている大当り判定値(図8参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、予め大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変時大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行ない、遊技状態が通常遊態や時短状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行なう。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(S60)、S71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行なわれる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的に、確変フラグは、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、その後、所定回数(100回)の変動表示が行なわれたという条件と、次回の大当りが決定されたという条件といずれか早い方の条件が成立したときに、特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(S60のN)、後述するS75に進む。
S60において大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれかの大当り判定値に一致すればCPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする(S71)。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図8(B)の第1特別図柄大当り種別判定用テーブルおよび図8(C)の第2特別図柄大当り種別判定用テーブルのうち、いずれかのテーブルを選択する(S72)。具体的に、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図8(B)に示す第1特別図柄大当り種別判定用テーブルを選択する。
また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合において、図8(C)の第2特別図柄大当り種別判定用テーブルを選択する。
次いで、CPU56は、始動口スイッチ通過処理で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファに予め格納した大当り種別判定用乱数を読出し、S72で選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した大当り種別および大当り図柄を決定する(S73)。
図8(B),(C)に示すように、第1特別図柄および第2特別図柄については、大当り種別ごとに大当り図柄が異なるように大当り種別と大当り図柄との関係が設定されており、大当り種別と大当り図柄とが同時に決定されるので、大当り図柄と、大当り種別に応じた遊技制御との対応関係が単純化するため、遊技制御の複雑化を防ぐことができる。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示大当り種別データをRAM55における大当り種別バッファに設定する(S74)。たとえば、大当り種別が「通常大当り」の場合には、大当り種別データとして「01」が設定される。大当り種別が「確変大当り」の場合には、大当り種別データとして「02」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を設定する(S75)。具体的には、大当りフラグがセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄として設定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、S73により決定された大当り図柄を特別図柄の停止図柄に設定する。すなわち、大当り種別が「通常大当り」に決定されたときには「2」を特別図柄の停止図柄に設定する。大当り種別が「確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(S301)に対応した値に更新する(S76)。
図15は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(S301)を示すフローチャートである。
変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(S91)。大当りフラグがセットされている場合は、大当りとすることが決定されているときであり、CPU56は、S74で記憶された大当り種別情報と、非時短状態と時短状態とのうちどの状態にあるかを示す時短情報とに応じて、変動パターン種別および変動パターンを決定するために使用するテーブルとして、前述した判定テーブルの選択条件に基づいて、図9(a)〜(c)に示すはずれ時第1判定テーブル、はずれ時第2判定テーブル、通常大当り時判定テーブル、および、確変大当り時判定テーブルのうちいずれかを選択する。
ここで、時短情報は、時短状態であるか否かを示す情報である。時短情報は、時短フラグがセットされているときには、時短状態であることを示し、時短フラグがセットされていないときには、非時短状態であることが示される。
S91で大当りフラグがセットされているときは、S74で記憶された大当り種別データに基づいて、大当りが確変大当りであるか否かを確認する(S92)。確変大当りであるときは、図13(d)の確変大当り時判定テーブルを選択し(S93)、S144に進む。一方、通常大当りであるときは、図13(c)の通常大当り時判定テーブルを選択し(S94)、S144に進む。
また、S91で大当りフラグがセットされていないとき、すなわち、はずれのときは、時短フラグがセットされているか否かを確認する(S95)。時短フラグがセットされていないときは、図13(a)のはずれ時第1判定テーブルを選択し(S96)、S144に進む。一方、時短フラグがセットされているときは、図13(b)のはずれ時第2判定テーブルを選択し(S97)、S144に進む。
これにより、遊技状態に応じて、変動パターン種別および変動パターンを決定するために使用するテーブルとして、前述したような判定テーブルの選択条件に基づいて、図13に示されるはずれ時第1判定テーブル、はずれ時第2判定テーブル、通常大当り時判定テーブル、および、確変大当り時判定テーブルのうちいずれかが選択される。
次いで、S114において、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読出し、S92,S93,S96またはS97の処理で選択した判定テーブルにおける変動パターン種別判定テーブル部のデータを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(S114)。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読出し、S92,S93,S96またはS97の処理で選択した判定テーブルにおいて、変動パターン判定テーブル部におけるS114で決定した変動パターン種別に関するデータを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(S115)。
なお、始動入賞のタイミングでランダム3(変動パターン判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値に基づいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
また、始動入賞のタイミングでランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を抽出せず、S114で変動パターン種別を決定するときに、ランダム2を生成するための変動パターン種別判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値に基づいて変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
次いで、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S116)。
また、特別図柄の変動を開始する(S117)。たとえば、S32の特別図柄表示制御処理で参照される特別図柄に対応した開始フラグをセットすることにより、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて、前述のように変動表示を開始させる。特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動表示を開始させ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動表示を開始させる。なお、S32の特別図柄表示制御処理においては、開始フラグを参照して特別図柄の変動表示を開始するのではなく、特別図柄プロセス処理のプロセスの状態を参照して特別図柄の変動表示を開始するようにしてもよい。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(S118)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(S302)に対応した値に更新する(S119)。
なお、はずれと決定されている場合において、いきなり変動パターン種別を決定するのではなく、まず、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。そして、リーチとするか否かの判定結果に基づいて、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。この場合、予め非リーチ用の変動パターン種別判定テーブルと、リーチ用の変動パターン種別判定テーブルとを用意しておき、リーチ判定結果に基づいて、いずれかの変動パターン種別判定テーブルを選択して、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
前述した表示結果指定コマンド送信処理(S302)においては、CPU56が、決定されている大当りの種類、または、はずれに応じて、表示結果を指定する表示結果1指定〜表示結果3指定コマンドのいずれかの演出制御コマンド(図9参照)を送信する制御を行なう。
また、前述した特別図柄変動中処理(S303)においては、CPU56は、変動時間タイマを1減算し、変動時間タイマがタイムアウトしたら、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(S304)に対応した値に更新し、特別図柄停止処理に進む。
図16は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(S304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、S32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動表示を終了させ、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに停止図柄を導出表示する制御を行なう(S131)。なお、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動を終了させ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する図柄確定指定コマンドをセットする(S132)。これにより、図柄確定指定コマンドが図6のS28において、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。そして、大当りフラグがセットされていない場合には、S139に移行する(S133)。
大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、確変フラグおよび時短フラグをリセットし(S134)、演出制御用マイクロコンピュータ100に、決定された当りの種別に応じて、大当り開始1指定コマンド、または、大当り開始2指定コマンドのいずれかのコマンド(大当り開始指定コマンド)をセットする(S135)。
これにより、セットされた大当り開始指定コマンドが図6のS28において、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。具体的には、大当りの種別が通常大当りである場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。大当りの種別が確変大当りである場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。大当りの種別が通常大当りと確変大当りとのいずれに該当するかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)に基づいて判定される。
また、大入賞口制御タイマに、大当り表示時間(大当りが発生したことをたとえば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(S136)。以降、大入賞口開放前処理において、大入賞口制御タイマが1減算されて、0になると大入賞口が開放されてラウンドが開始される。
また、また、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータにより特定される大当りの種別に応じて、前述したROM54に記憶されている開放パターンデータを参照し、開放回数(たとえば、15回)、開放時間(たとえば、29秒)、ラウンド間のインターバル時間(たとえば、5秒)等の開放態様を示すデータを所定の記憶領域にセットする(S137)。このようなデータのうち、開放回数のデータは、開放回数を計数するための開放回数カウンタにセットされる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(S305)に対応した値に更新する(S138)。
S139では、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否か確認する(S139)。時短フラグがセットされている場合には、確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否か確認する(S139A)。確変フラグがセットされていない場合には、非確変状態かつ時短状態のとき、すなわち、通常大当りの大当り遊技状態終了後の時短状態である。
通常大当りの大当り遊技状態終了後の時短状態は、変動表示が100回実行されるまでと、次の大当りが発生するまでとのいずれかの条件が成立するまで継続させる必要がある。このような変動表示100回という継続期間は、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタを、変動表示が実行されるごとに特別図柄停止処理で更新することにより管理される。このような管理を行なうため、S139Aで確変フラグがセットされていないと判断されたときは、時短回数カウンタの値を−1する(S140)。時短回数カウンタは、後述するように、通常大当りの大当り遊技状態の終了時において、大当り終了処理(S307)において、所定回数(100回)に対応する値(100)にセットされる。
そして、時短回数カウンタの値が0になったか否かを確認し(S141)、時短回数カウンタの値が0になった場合は、通常大当り後の時短状態の継続期間が終了したと判断して、時短フラグをリセットする(S142)。これにより、遊技状態が時短状態から通常状態(非時短状態)に移行する。そして、CPU56は、遊技状態が時短状態から通常状態(非時短状態)に移行したことに応じて、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する通常状態指定コマンドをセットし(S143)、S144に進む。これにより、通常状態指定コマンドが図6のS28において、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。
また、S139で時短フラグがセットされていないとき、または、S139Aで確変フラグがセットされているときは、通常大当り終了後の時短状態に該当しないので、そのままS144に進む。また、S141で時短回数カウンタの値が0になっていないときには、時短状態の継続中なので、そのままS144に進む。
S144において、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S300)に対応した値に更新する(S149)。
また、開放回数カウンタの値が0である場合に、CPU56は、大当り種別に応じた大当り終了コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するための制御を行なう(S442)。具体的に、S442では、RAM55における大当り種別バッファに設定した大当り種別を示すデータに基づいて、大当り種別を確認する。そして、CPU56は、大入賞口制御タイマに大当り終了時間(大当り遊技が終了したことをたとえば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定し(S443)、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理(S307)に応じた値に更新し(S444)、処理を終了する。
図17は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(S307)を示すフローチャートである。
大当り終了処理(S307)に移行する前の大入賞口開放中処理(S307)においては、大入賞口制御タイマに大当り終了時間(大当り遊技が終了したことをたとえば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値が設定される。そして、大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了時間が設定された大入賞口制御タイマの値を1減算し(S154)、大入賞口制御タイマの値が0になっているか否(大当り終了時間が経過したか否か)確認する(S155)。大入賞口制御タイマの値が0になっていなければ処理を終了する。大入賞口制御タイマの値が0になっていれば、大当りの種別が確変大当りであったか否か確認する(S156)。
大当りの種別が確変大当りであった場合には、確変フラグをセットし(S157)、S158に移行する。これにより、遊技状態が確変状態に移行する。そして、大当りの種別が確変大当りでなかった場合(通常大当りである場合)には、S158に移行する。
S158では、時短フラグをセットする(S158)。そして、確変フラグがセットされているか否かを確認する(S159)。確変フラグがセットされていないときは、消去法的に通常大当りの大当り遊技状態の終了時であり、時短回数カウンタにたとえば100をセットし(S160)、S161に進む。これにより、通常大当りの大当り遊技状態の終了後には、変動表示が100回実行されるまでの期間継続して時短状態に制御されることとなる。一方、確変フラグがセットされているときは、消去法的に確変大当りの大当り遊技状態の終了時であり、そのままS161に進む。これにより、確変大当りのときには、変動表示の実行回数に制限されず、次回の大当りまで継続して時短状態に制御されることとなる。S161では、CPU56は、時短状態指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するための処理を行なう(S161)。これにより、時短状態指定コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。次いで、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S300)に対応した値に更新し(S162)、処理を終了する。
前述したように、時短状態となるときに、時短状態指定コマンドを送信することにより、演出制御用マイクロコンピュータ100において、時短状態であることを認識することができる。
大当り終了処理において時短フラグがセットされたときには、普通図柄プロセス処理において、可変入賞球装置15(第2始動入賞口14)の制御に関し、通常遊技状態と比べて、普通図柄の当り決定値が当りとなる割合が高くなるように設定され、普通図柄の変動時間が短くなるように設定され、さらに、可変入賞球装置15の開放時間および開放回数が増加するように設定されることにより、時短状態での制御が行なわれる。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100で実行される制御を説明する。図18は、演出制御用マイクロコンピュータ100が用いる乱数を示す説明図である。
図18には、一例として、演出図柄の左停止図柄決定用のSR1−1、演出図柄の中停止図柄決定用のSR1−2、演出図柄の右停止図柄決定用のSR1−3、大当り図柄決定用のSR2−1、リーチ図柄(リーチはずれ時のリーチ図柄)決定用のSR2−2、リーチ変動演出決定用のSR3、予告演出決定用のSR4、および、図柄変更演出決定用のSR5が示されている。
SR1−1,SR1−2,SR1−3は、演出図柄の左,中,右の停止図柄をランダムに決定するために用いられる。SR1−1,SR1−3は、はずれ表示結果となり、かつ、リーチ状態とならない(大当り表示結果決定時も含む)ときの左,右停止図柄を決定するために用いられ、SR1−2は、はずれ表示結果となるときの中停止図柄を決定するために用いられる。SR2−1は、大当り表示結果となるときの左,中,右図柄の停止図柄をランダムに決定するために設けられる。SR2−2は、リーチはずれ表示結果となるときの左,右図柄のリーチ図柄(停止図柄)をランダムに決定するために用いられる。
SR3は、リーチ変動演出を決定するために用いられる。ここで、リーチ変動演出とは、リーチ状態において行なわれる発展リーチ演出等のリーチ演出をいう。SR4は、大当り等の所定の予告演出を実行するために用いられる。SR5は、変動表示中にリーチ図柄を変更する図柄変更演出を実行するために用いられる。
このような乱数SR1−1〜SR5のそれぞれは、ソフトウェアによりカウント値を更新するランダムカウンタのカウントにより生成されるものであり、図18において対応付けられた範囲内でそれぞれ巡回更新され、それぞれについて定められたタイミングで抽出されることにより乱数として用いられる。
次に、演出表示装置9における演出図柄(飾り図柄)の停止図柄の一例を説明する。
演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンドが、通常大当りを示している場合(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)には、最終停止図柄として左,中,右の3図柄が偶数図柄で揃った演出図柄の組合せ(通常大当り図柄の組合せ)を決定する。また、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンドが、確変大当りを示している場合(受信した表示結果指定コマンドが表示結果3指定コマンドである場合)には、最終停止図柄として左,中,右の3図柄が奇数で揃った演出図柄の組合せ(確変大当り図柄の組合せ)を決定する。そして、はずれの場合(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)には、左,中,右図柄の少なくとも1つの図柄が他の図柄と異なった演出図柄の組合せ(はずれ図柄の組合せ)を決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左,右の2図柄が揃った演出図柄の組合せを決定する。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100の動作を説明する。図19は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。
演出制御用CPU101は、電源が投入されると、演出制御メイン処理の実行を開始する。演出制御メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(たとえば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行なうための初期化処理を行なう(S701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(S702)を行なうループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。演出制御メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(S703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドがどのようなことを指示するコマンドであるかを特定可能なフラグ等のデータをセットする処理等を行なう(コマンド解析処理:S704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行なう(S705)。演出制御プロセス処理では、S704で解析した演出制御コマンドの内容にしたがって演出表示装置9での演出図柄の変動表示等の各種演出を行なうために、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出制御を実行する。
次いで、図9に示すようなSR1−1,SR1−2,SR1−3,SR2−1,SR2−2,SR3,SR4,SR5を含む各種乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(S706)。また、第1保留記憶表示部18cおよび第2保留記憶表示部18dの表示状態の制御を行なう保留記憶表示制御処理を実行する(S707)。具体的に、前述の第1保留記憶数記憶領域に記憶された第1保留記憶数のデータに対応して第1保留記憶表示部18cにおいて第1保留記憶数を表示する制御を行なう。また、前述の第2保留記憶数記憶領域に記憶された第2保留記憶数のデータに対応して第2保留記憶表示部18dにおいて第2保留記憶数を表示する制御を行なう。その後、S702に移行する。
このような演出制御メイン処理が実行されることにより、演出制御用マイクロコンピュータ100では、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信され、受信した演出制御コマンドに応じて、演出表示装置9、各種ランプ、および、スピーカ27L,27R等の演出装置を制御することにより、遊技状態に応じた各種の演出制御が行なわれる。
図20は、図42に示された演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理(S705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてS800〜S807のうちのいずれかの処理を行なう。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の変動表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の変動表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の変動表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。
変動パターンコマンド受信待ち処理(S800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する処理等を行なう処理である。変動パターンコマンドを受信していれば、演出図柄変動開始処理に移行する。
演出図柄変動開始処理(S801):演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始されるように制御するための処理である。
演出図柄変動中処理(S802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替えタイミングを制御する処理等を行なう処理である。
演出図柄変動停止処理(S803):演出図柄(飾り図柄)の変動表示を停止し、変動表示の表示結果(最終停止図柄)を導出表示する制御を行なう処理である。
大当り表示処理(S804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するためのファンファーレ演出を表示する制御等の表示制御を行なう処理である。
ラウンド中処理(S805):ラウンド中の表示制御を行なう処理である。ラウンド終了条件が成立したときに、最終ラウンドが終了していなければ、ラウンド後処理に移行し、最終ラウンドが終了していれば、大当り終了処理に移行する。
ラウンド後処理(S806):ラウンド間の表示制御を処理である。ラウンド開始条件が成立したら、ラウンド中処理に移行する。
大当り終了演出処理(S807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行なう処理である。
図21は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、変動表示の開始時から変動表示の停止時まで、および、大当り遊技状態の開始時から大当り遊技状態の終了時までの予め定められた演出制御期間中において、プロセステーブルに設定されているプロセスデータにしたがって演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行なう。
プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と、表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組合せが複数集まったデータとで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄(飾り図柄)の変動表示の変動時間(変動表示時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行なう。
図21に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された最終停止図柄、および、仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
演出制御用CPU101は、演出図柄の変動表示を行なうときに、S801〜S803において、変動パターンに応じて選択したプロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)にしたがって演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27R,27L)の制御を実行する。たとえば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行なわせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27R,27Lからの音声出力を行なわせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択して変動表示を実行するが、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の変動表示が行なわれるように制御するようにしてもよい。
図22は、図20に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(S801)を示すフローチャートである。
演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、演出図柄の最終停止図柄、および、リーチ演出等の変動演出、および、リーチ図柄を変更する図柄変更演出等の図柄の変動表示に関する演出の決定を行なう変動演出決定処理を実行する(S601)。変動演出決定処理の処理内容については、図24を用いて後述する。
次に、演出制御用CPU101は、予告演出に関する設定を行なう予告設定処理を実行する(S602)。予告設定処理の処理内容については、図32を用いて後述する。
次に、演出制御パターンを複数種類の演出制御パターンのうちのいずれかに決定する(S603)。演出制御用CPU101は、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターン、S601により決定された変動表示に関する演出、および、S602の処理で設定した予告演出に応じて、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに設けられた(記憶された)変動表示演出制御パターンテーブルに格納されている複数種類の変動表示演出制御パターンのうち、指定された各種演出動作パターンに対応するいずれかの変動表示演出制御パターンを使用パターンとして選択決定する。
具体的に、変動表示演出制御パターンテーブルには、たとえば、演出図柄の変動が開始されてから変動表示結果としての最終停止図柄が停止表示されるまでの制御期間における、演出図柄の変動演出、リーチ演出、および、予告演出等の変動表示の演出に関する演出表示装置等の各演出装置での制御動作といった各種の演出動作の制御内容を示すデータが、変動表示演出制御パターンとして複数種類格納されている。
また、各変動表示演出制御パターンは、たとえば、演出制御プロセスタイマ設定値、演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、および、終了コードといった、演出図柄の変動表示に応じた各種の演出動作を制御するための制御データを含み、時系列的に、各種の演出制御の内容、および、演出制御の切替えタイミング等が設定されている。
次いで、演出制御用CPU101は、S604で決定した変動演出制御パターンの演出制御内容に応じたプロセステーブルを選択し(S604)、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマ(演出制御プロセスタイマ)をスタートさせる(S605)。
演出制御用CPU101は、S605の処理を実行したら、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)にしたがって演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ27、および演出用部品としての可動部材78,84)の制御を開始する(S620)。たとえば、表示制御実行データにしたがって、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像(演出図柄を含む。)を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行なわせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行なわせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。また、可動部材制御データにしたがって、可動部材78を動作させるための駆動信号を出力する。
そして、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(S607)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S802)に対応した値にする(S608)。
次に、変動演出決定処理において演出図柄の表示結果となる最終停止図柄を決定するときに用いられる図柄決定テーブルを説明する。図23は、大当りまたはリーチはずれとなるときの演出図柄の最終停止図柄を決定するために用いられる図柄決定テーブルを表形式で示す図である。図柄決定テーブルは、演出制御用マイクロコンピュータ100のROMに記憶されている。
図23の(a)〜(f)に示す図柄決定テーブルにおいては、決定する演出図柄の最終停止図柄と、各図柄に割振られたSR2−1(大当り図柄決定用乱数)またはSR2−2(リーチはずれ時のリーチ図柄決定用乱数)の値との関係が示されている。各図柄に割振られたSR2−1(0〜9の数値範囲)またはSR2−2(0〜19の数値範囲)の値については、説明を明確化するために、割振られた個数が示されている。
図23(a)には、通常大当りとすることが決定され、かつ、第2スーパーリーチとすることが決定されたときの最終停止図柄(左,中,右の全図柄)を決定するために用いられる第1通常大当り図柄決定テーブルが示される。図23(b)には、通常大当りとすることが決定され、かつ、第2スーパーリーチ以外のリーチとすることが決定されたときの最終停止図柄(左,中,右の全図柄)を決定するために用いられる第2通常大当り図柄決定テーブルが示される。
演出図柄としては、「1」〜「8」の図柄がスクロール表示等の変動態様で変動表示されるが、前述したように、このパチンコ遊技機1では、通常大当りのときに偶数図柄のゾロ目となる通常大当り図柄の組合せが表示結果として停止表示され、確変大当りのときに奇数図柄のゾロ目となる確変大当り図柄の組合せが表示結果として停止表示される。
第1通常大当り図柄決定テーブルおよび第2通常大当り図柄決定テーブルでは、左,中,右図柄の全図柄に大当り図柄として用いられる偶数の図柄とSR2−1との関係が示されている。第2スーパーリーチとすることが決定されたときには、図23(a)に示すように、偶数図柄の「2」がそれ以外の偶数図柄よりも選択される割合が高くなるようにデータが設定されている。一方、第2スーパーリーチ以外のリーチとすることが決定されたときには、図23(b)に示すように、偶数図柄の「2」がそれ以外の偶数図柄よりも選択される割合が低くなるようにデータが設定されている。
このようなデータの設定により、通常大当りとなるときに、第2スーパーリーチが指定されたときには、偶数図柄の「2」がそれ以外の偶数図柄よりも大当り図柄として最終停止される割合が高くなる。
図23(c)には、確変大当りとすることが決定され、かつ、第2スーパーリーチとすることが決定されたときの最終停止図柄(左,中,右の全図柄)を決定するために用いられる第1確変大当り図柄決定テーブルが示される。図23(b)には、確変大当りとすることが決定され、かつ、第2スーパーリーチ以外のリーチとすることが決定されたときの最終停止図柄(左,中,右の全図柄)を決定するために用いられる第2確変大当り図柄決定テーブルが示される。
第1確変大当り図柄決定テーブルおよび第2確変大当り図柄決定テーブルでは、左,中,右図柄の全図柄に大当り図柄として用いられる奇数の図柄とSR2−1との関係が示されている。第2スーパーリーチとすることが決定されたときには、図23(c)に示すように、奇数図柄の「7」がそれ以外の奇数図柄よりも選択される割合が高くなるようにデータが設定されている。一方、第2スーパーリーチ以外のリーチとすることが決定されたときには、図23(b)に示すように、偶数図柄の「2」がそれ以外の偶数図柄よりも選択される割合が低くなるようにデータが設定されている。
このようなデータの設定により、確変大当りとなるときに、第2スーパーリーチが指定されたときには、奇数図柄の「7」がそれ以外の奇数図柄よりも大当り図柄として最終停止される割合が高くなる。
図23(e)には、はずれとすることが決定され、かつ、第2スーパーリーチとすることが決定されたときのリーチ図柄(左,右の図柄の最終停止図柄)を決定するために用いられる第1はずれリーチ図柄決定テーブルが示される。図23(f)には、はずれとすることが決定され、かつ、第2スーパーリーチ以外のリーチとすることが決定されたときのリーチ図柄(左,右の図柄の最終停止図柄)を決定するために用いられる第2はずれリーチ図柄決定テーブルが示される。
演出図柄としては、「1」〜「8」の図柄が変動表示されるが、リーチ図柄としては、「1」〜「8」のいずれかの図柄が左,右図柄で揃って停止される。
第1はずれリーチ図柄決定テーブルおよび第2はずれリーチ図柄決定テーブルでは、左,中,右図柄の全図柄に大当り図柄として用いられる「1」〜「8」の図柄とSR2−2との関係が示されている。はずれとすることが決定され、第2スーパーリーチとすることが決定されたときには、図23(e)に示すように、偶数図柄の「2」がそれ以外の偶数図柄と同様の割合で選択され、奇数図柄の「7」がそれ以外の奇数図柄と同様の割合で選択されるようにデータが設定されている。一方、はずれとすることが決定され、第2スーパーリーチ以外のリーチとすることが決定されたときには、図23(f)に示すように、偶数図柄の「2」がそれ以外の偶数図柄よりも選択される割合が低くなり、奇数図柄の「7」がそれ以外の奇数図柄よりも選択される割合が低くなるようにデータが設定されている。
このようなデータの設定により、リーチはずれとなるときに、第1スーパーリーチまたは第2スーパーリーチが演出制御コマンドにより指定されたときには、偶数図柄の「2」がそれ以外の偶数図柄と同様の割合で表示され、奇数図柄の「7」がそれ以外の奇数図柄と同様の割合で表示されるようにデータが設定されている。
以上のような設定により、大当りとなるときについては、第2スーパーリーチの演出を実行することが決定された場合に、偶数のリーチ図柄としては、「2」の図柄がそれ以外の偶数図柄よりもリーチ図柄として表示される割合が高くなり、奇数のリーチ図柄としては、「7」の図柄がそれ以外の奇数図柄よりもリーチ図柄として表示される割合が高くなる。これにより、「2」の図柄または「7」の図柄でリーチ状態となったときには、それ以外の図柄でリーチ状態となったときと比べて、スーパーリーチの演出に発展する演出が行なわれることに期待することができるようになる。
なお、大当り、および、リーチはずれとなるときについては、偶数のリーチ図柄が表示されるときに、すべての偶数図柄の選択される割合が同じとなり、奇数のリーチ図柄が表示されるときに、すべての奇数図柄の選択される割合が同じとなるように設定してもよい。
また、大当りまたはリーチはずれとなるとき以外(非リーチはずれ)の演出図柄の最終停止図柄を決定するために用いられる図柄決定テーブルについては、図示を省略するが、「0」〜「8」の図柄のそれぞれについて、前述したSR1−1、SR1−2、SR1−3の各数値が同じ割合で割振られたはずれ図柄決定テーブルが用いられる。はずれ図柄決定テーブルは、演出制御用マイクロコンピュータ100のROMに記憶されている。
図24は、図22に示された演出図柄変動開始処理における変動演出決定処理(S601)を示すフローチャートである。
変動演出決定処理において、演出制御用CPU101は、変動表示結果をはずれとすることに決定されているか否か確認する(S651)。はずれとすることに決定されているか否かは、たとえば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果1指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。なお、はずれとすることに決定されているか否かは、大当りとするか否かを特定可能な変動パターンコマンドに基づいて、確認するようにしてもよい。はずれとすることに決定されている場合には、変動パターンコマンドとして、非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したか否か確認する(S652)。非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したか否かは、たとえば、変動パターンコマンド格納領域に格納されているデータによって判定される。
非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合、演出制御用CPU101は、前述のはずれ図柄決定用データテーブルを用いて、演出図柄のリーチにならないはずれの最終停止図柄を決定し(S653)、S654へ進む。S653の処理では、所定のタイミングでSR1−1〜SR1−3のそれぞれの数値データ(乱数)を抽出し、前述のはずれ図柄決定用データテーブルを用い、抽出した数値データに対応する図柄がそれぞれ左,中,右の演出図柄の変動表示結果となる最終停止図柄の組合せとして決定される。このように非リーチはずれの図柄の組合せを決定する場合において、抽出された乱数に対応する停止図柄が偶然大当り図柄の組合せ(確変大当り図柄の組合せ、通常大当り図柄の組合せ、)と一致する場合には、はずれ図柄の組合せとなるように補正(たとえば、右図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。また、抽出された乱数に対応する停止図柄が偶然リーチ図柄となってしまう場合には、非リーチはずれ図柄の組合せとなるように補正(たとえば、右図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。S654では、変動パターンコマンドが示す通常変動のを演出を実行することを決定し(S654)、処理を終了する。
S651の処理で変動表示結果がはずれではないと判定した場合、すなわち、大当りとすることに決定されているときに、演出制御用CPU101は、確変大当りとすることに決定されているか否か確認する(S655)。確変大当りとすることに決定されているか否かは、たとえば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果3指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。
S655で確変大当りとすることに決定されていないとき、すなわち、通常大当りとすることに決定されているときは、第2スーパーリーチを指定するコマンドを受信したか否か確認する(S656)。このようなスーパーリーチを指定するコマンドを受信したか否は、たとえば、変動パターンコマンド格納領域に格納されているデータによって判定される。
S656で第2スーパーリーチを指定するコマンドを受信したと判定したときは、図23(a)の第1通常大当り図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の大当り図柄(最終停止図柄)を決定し(S657)、後述するS666に進む。S657では、SR2−1の数値データ(乱数)を抽出し、第1通常大当り図柄決定テーブルにおいて、抽出値に対応する図柄を大当り図柄となる左,中,右図柄の最終停止図柄として決定する。
一方、S656で第2スーパーリーチを指定するコマンドを受信していないと判定したときは、図23(b)の第2通常大当り図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の大当り図柄(最終停止図柄)を決定し(S658)、後述するS666に進む。S658では、SR2−1の数値データ(乱数)を抽出し、第2通常大当り図柄決定テーブルにおいて、抽出値に対応する図柄を大当り図柄となる左,中,右図柄の最終停止図柄として決定する。
S655で確変大当りとすることに決定されているときは、S656と同様に、第2スーパーリーチを指定するコマンドを受信したか否か確認する(S659)。
S656で第2スーパーリーチを指定するコマンドを受信したと判定したときは、図23(c)の第1確変大当り図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の大当り図柄(最終停止図柄)を決定し(S660)、後述するS666に進む。S660では、SR2−1の数値データ(乱数)を抽出し、第1確変大当り図柄決定テーブルにおいて、抽出値に対応する図柄を大当り図柄となる左,中,右図柄の最終停止図柄として決定する。
一方、S659で第2スーパーリーチを指定するコマンドを受信していないと判定したときは、図23(d)の第2確変大当り図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の大当り図柄(最終停止図柄)を決定し(S661)、後述するS666に進む。S661では、SR2−1の数値データ(乱数)を抽出し、第2確変大当り図柄決定テーブルにおいて、抽出値に対応する図柄を大当り図柄となる左,中,右図柄の最終停止図柄として決定する。
S652で非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信していないとき、すなわち、リーチを実行する指定がされたときは、前述のS656と同様に、第2スーパーリーチを指定するコマンドを受信したか否か確認する(S662)。
S662で第2スーパーリーチを指定するコマンドを受信したと判定したときは、図23(e)の第1はずれリーチ図柄決定テーブルを用いて、演出図柄のリーチ図柄(左,中図柄の最終停止図柄)を決定し(S663)、後述するS665に進む。S663では、SR2−1の数値データ(乱数)を抽出し、第1はずれリーチ図柄決定テーブルにおいて、抽出値に対応する図柄をリーチ図柄となる左,右図柄の最終停止図柄として決定する。
一方、S656で第2スーパーリーチを指定するコマンドを受信していないと判定したときは、図23(f)の第2はずれリーチ図柄決定テーブルを用いて、演出図柄のリーチ図柄(左,中図柄の最終停止図柄)を決定し(S664)、後述するS665に進む。S664では、SR2−1の数値データ(乱数)を抽出し、第2はずれリーチ図柄決定テーブルにおいて、抽出値に対応する図柄をリーチ図柄となる左,右図柄の最終停止図柄として決定する。
このように、リーチはずれとなるときには、S663またはS664によりリーチ図柄が決定される。そして、S665では、前述のはずれ図柄決定用データテーブルを用いて、大当りにならない中図柄の最終停止図柄を決定し(S665)、S666に進む。S665の処理では、所定のタイミングでSR1−2の数値データ(乱数)を抽出し、演出制御用マイクロコンピュータ100のROMに記憶されたはずれ図柄決定用データテーブルを用い、抽出した数値データに対応する図柄が中図柄の最終停止図柄の組合せとして決定される。このようにリーチはずれの図柄の組合せを決定する場合において、抽出された乱数に対応する中停止図柄が左,右図柄の停止図柄(前述のリーチ図柄)と一致する場合には、はずれ図柄の組合せとなるように補正(たとえば、中図柄を1図柄ずらす補正)される。
S666では、演出制御コマンドにより指定された変動パターンと、前述のように決定されたリーチ図柄を含む最終停止図柄に基づいて、リーチ変動演出を決定するリーチ変動演出決定処理が実行される(S666)。これにより、リーチ変動演出が決定される。そして、リーチ図柄を変更する図柄変更演出に関する決定を行なう図柄変更演出決定処理が実行され(S667)、処理を終了する。
なお、前述したS657,S658,S660,S661等による図柄を決定する処理と、S666によるリーチ変動演出を決定する処理とについては、S666の処理を先に実行してもよく、同時に実行するようにしてもよい。また、前述したS653,S664等による図柄を決定する処理と、S666によるリーチ変動演出を決定する処理とについては、S666の処理を先に実行してもよく、同時に実行するようにしてもよい。
次に、図25〜図28を用いて、リーチ変動演出決定処理(S666)においてリーチ変動演出を決定するときに用いられるリーチ演出決定テーブルを説明する。
図25〜図28に示すリーチ演出決定テーブルにおいては、指定された変動パターンに対応して決定するリーチ変動演出と、各リーチ変動演出に割振られたSR3の値との関係が示されている。各リーチ変動演出に割振られたSR3(0〜100の数値範囲)の値については、説明を明確化するために、割振られた個数が示されている。
図25〜図28に示すリーチ演出決定テーブルにおいては、演出制御コマンドにより指定された変動パターンと選択されるリーチ変動演出との関係が次のように設定されている。
図25は、通常大当りとなるときのリーチ変動演出を決定するために用いられるリーチ演出決定テーブルを表形式で示す図である。図25(a)には、通常大当りの大当り図柄が「2」の図柄に決定されたときに用いられる「大当り時図柄「2」リーチ演出決定テーブル」が示されている。図25(b)には、通常大当りの大当り図柄が「2」以外の偶数図柄に決定されたときに用いられる「大当り時図柄「2以外の偶数」リーチ演出決定テーブル」が示されている。
図26は、確変大当りとなるときのリーチ変動演出を決定するために用いられるリーチ演出決定テーブルを表形式で示す図である。図26(a)には、確変大当りの大当り図柄が「7」の図柄に決定されたときに用いられる「大当り時図柄「7」リーチ演出決定テーブル」が示されている。図26(b)には、確変大当りの大当り図柄が「7」以外の奇数図柄に決定されたときに用いられる「大当り時図柄「7以外の奇数」リーチ演出決定テーブル」が示されている。
図27は、偶数のリーチ図柄ではずれ(リーチはずれ)となるときのリーチ変動演出を決定するために用いられるリーチ演出決定テーブルを表形式で示す図である。図27(a)には、はずれ(リーチはずれ)のときのリーチ図柄が「2」に決定されたときに用いられる「はずれ時図柄「2」リーチ演出決定テーブル」が示されている。図27(b)には、はずれ(リーチはずれ)のときのリーチ図柄が「2」以外の偶数図柄に決定されたときに用いられる「はずれ時図柄「2以外の偶数」リーチ演出決定テーブル」が示されている。
図28は、奇数のリーチ図柄ではずれ(リーチはずれ)となるときのリーチ変動演出を決定するために用いられるリーチ演出決定テーブルを表形式で示す図である。図28(a)には、はずれ(リーチはずれ)のときのリーチ図柄が「7」に決定されたときに用いられる「はずれ時図柄「7」リーチ演出決定テーブル」が示されている。図28(b)には、はずれ(リーチはずれ)のときのリーチ図柄が「7」以外の奇数図柄に決定されたときに用いられる「はずれ時図柄「7以外の奇数」リーチ演出決定テーブル」が示されている。
図25〜図28を参照して、第1ノーマルリーチが指定されたときには、ノーマルX演出またはノーマルY演出というような、ノーマルリーチのリーチ演出が実行される変動演出が選択される。第2ノーマルリーチが指定されたときには、ノーマルZ演出というような短時間で変動表示が行なわれるノーマルリーチのリーチ演出が実行される変動演出が選択される。
ここで、ノーマルX演出は、たとえば、第1の背景色でリーチ変動表示が行なわれる「ノーマルX」と呼ばれるノーマルリーチ演出パターンの演出が実行されるリーチ演出である。ノーマルY演出は、たとえば、第2の背景色でリーチ変動表示が行なわれる「ノーマルY」と呼ばれるノーマルリーチ演出パターンの演出が実行されるリーチ演出である。ノーマルZ演出は、たとえば、第3の背景色でリーチ変動表示が行なわれる「ノーマルZ」と呼ばれるノーマルリーチ演出パターンの演出が実行されるリーチ演出である。
図25および図27を参照して、大当り図柄またはリーチ図柄を偶数にすることが決定されたときには、次のようにリーチ演出が選択される。
第1スーパーリーチが指定されたときには、ノーマルリーチのリーチ演出を経ずにスーパーリーチのリーチ演出が実行される演出パターンの演出であるスーパーA演出またはスーパーB演出というような、スーパーリーチのリーチ変動演出が選択される。第2スーパーリーチが指定されたときには、ノーマルリーチのリーチ演出からスーパーリーチのリーチ演出に発展する発展リーチ演出が実行される演出パターンの演出である第1発展スーパーA、第2発展スーパーA、第1発展スーパーB、または、第2発展スーパーBというような、スーパーリーチのリーチ変動演出が選択される。第3スーパーリーチが指定されたときには、ノーマルリーチのリーチ演出を経ずにスーパーリーチのリーチ演出が前述のような短時間で終了する演出パターンの演出であるスーパーCというような、スーパーリーチのリーチ演出が選択される。
ここで、スーパーA演出は、たとえば、スーパーリーチ以外の変動表示で用いられる通常の図柄色とは異なる第1の特定図柄色の演出図柄でリーチ変動表示が行なわれる「スーパーA」と呼ばれるスーパーリーチ演出パターンの演出が実行されるリーチ変動演出である。また、「スーパーA」では、予め定められた第1のキャラクタが表示されて所定の演出動作を実行する演出が行なわれる。スーパーB演出は、通常の図柄色とは異なる第2の特定図柄色の演出図柄でリーチ変動表示が行なわれる「スーパーB」と呼ばれるスーパーリーチ演出パターンの演出が実行されるリーチ変動演出である。また、「スーパーB」では、予め定められた第2のキャラクタが表示されて所定の演出動作を実行する演出が行なわれる。スーパーCは、通常の図柄色とは異なる第3の特定図柄色の演出図柄でリーチ変動表示が短時間で行なわれる「スーパーC」と呼ばれるスーパーリーチ演出パターンのリーチ演出が実行されるリーチ変動演出である。ここで、キャラクタとは、演出表示装置9のような画像表示装置に表示される人間,動物,あるいは物等を表わす画像をいう。
第1発展スーパーA演出は、たとえば、「ノーマルX」のリーチ演出から「スーパーA」のリーチ演出に発展するスーパーリーチ演出パターンの演出が実行されるリーチ変動演出である。具体的に、第1発展スーパーAでは、たとえば、当初ノーマルXを示す第1の背景色でリーチ状態の変動表示が実行されるが変動途中で演出図柄の色が通常の図柄色からスーパーAを示す第1の特定図柄色に変化することでスーパーAのリーチ演出に発展するリーチ演出が行なわれる。
第2発展スーパーA演出は、たとえば、「ノーマルY」のリーチ演出から「スーパーA」のリーチ演出に発展するスーパーリーチ演出パターンの演出が実行されるリーチ変動演出である。具体的に、第2発展スーパーAでは、たとえば、当初ノーマルYを示す第2の背景色でリーチ状態の変動表示が実行されるが変動途中で演出図柄の色が通常の図柄色からスーパーAを示す第1の特定図柄色に変化することでスーパーAのリーチ演出に発展するリーチ演出が行なわれる。
第1発展スーパーA演出および第2発展スーパーA演出のような「スーパーA」のリーチ演出に発展する演出においては、前述のスーパーA演出と同様に「スーパーA」のリーチ演出において前述のような第1キャラクタを用いた演出が実行される。
第1発展スーパーB演出は、たとえば、「ノーマルX」のリーチ演出から「スーパーB」のリーチ演出に発展するスーパーリーチ演出パターンの演出が実行されるリーチ変動演出である。具体的に、第1発展スーパーBでは、たとえば、当初ノーマルXを示す第1の背景色でリーチ状態の変動表示が実行されるが変動途中で演出図柄の色が通常の図柄色からスーパーBを示す第2の特定図柄色に変化することでスーパーBのリーチ演出に発展するリーチ演出が行なわれる。
第2発展スーパーB演出は、たとえば、「ノーマルY」のリーチ演出から「スーパーB」のリーチ演出に発展するスーパーリーチ演出パターンの演出が実行されるリーチ変動演出である。具体的に、第2発展スーパーBでは、たとえば、当初ノーマルYを示す第2の背景色でリーチ状態の変動表示が実行されるが変動途中で演出図柄の色が通常の図柄色からスーパーBを示す第2の特定図柄色に変化することでスーパーBのリーチ演出に発展するリーチ演出が行なわれる。
第1発展スーパーB演出および第2発展スーパーB演出のような「スーパーB」のリーチ演出に発展する演出においては、前述のスーパーB演出と同様に「スーパーB」のリーチ演出において前述のような第2キャラクタを用いた演出が実行される。
図26および図28を参照して、大当り図柄またはリーチ図柄を奇数にすることが決定されたときには、次のようにリーチ演出が選択される。大当り図柄またはリーチ図柄を奇数にすることが決定されたときにノーマルリーチとして選択されるリーチ変動演出の種類は、大当り図柄またはリーチ図柄を偶数にすることが決定されたときと同様である。
第1スーパーリーチが指定されたときには、ノーマルリーチのリーチ演出を経ずにスーパーリーチのリーチ演出が実行される演出パターンの演出であるスーパーD演出またはスーパーE演出というような、スーパーリーチのリーチ変動演出が選択される。第2スーパーリーチが指定されたときには、ノーマルリーチのリーチ演出からスーパーリーチのリーチ演出に発展する発展リーチ演出が実行される演出パターンの演出である第1発展スーパーD演出、第2発展スーパーD演出、第1発展スーパーE演出、または、第2発展スーパーE演出というような、スーパーリーチのリーチ変動演出が選択される。第3スーパーリーチが指定されたときには、前述のスーパーCというような、スーパーリーチのリーチ変動演出が選択される。
ここで、スーパーD演出は、たとえば、通常の図柄色とは異なる第4の特定図柄色の演出図柄でリーチ変動表示が行なわれる「スーパーD」と呼ばれるスーパーリーチ演出パターンの演出が実行されるリーチ変動演出である。また、「スーパーD」では、予め定められた第3のキャラクタが表示されて所定の演出動作を実行する演出が行なわれる。スーパーE演出は、通常の図柄色とは異なる第5の特定図柄色の演出図柄でリーチ変動表示が行なわれる「スーパーE」と呼ばれるスーパーリーチ演出パターンの演出が実行されるリーチ変動演出である。また、「スーパーE」では、予め定められた第4のキャラクタが表示されて所定の演出動作を実行する演出が行なわれる。
第1発展スーパーD演出は、たとえば、「ノーマルX」のリーチ演出から「スーパーD」のリーチ演出に発展するスーパーリーチ演出パターンの演出が実行されるリーチ変動演出である。具体的に、第1発展スーパーD演出では、たとえば、当初ノーマルXを示す第1の背景色でリーチ状態の変動表示が実行されるが変動途中で演出図柄の色が通常の図柄色からスーパーDを示す第4の特定図柄色に変化することでスーパーDのリーチ演出に発展するリーチ演出が行なわれる。
第2発展スーパーD演出は、たとえば、「ノーマルY」のリーチ演出から「スーパーD」のリーチ演出に発展するスーパーリーチ演出パターンの演出が実行されるリーチ変動演出である。具体的に、第2発展スーパーD演出では、たとえば、当初ノーマルYを示す第2の背景色でリーチ状態の変動表示が実行されるが変動途中で演出図柄の色が通常の図柄色からスーパーDを示す第4の特定図柄色に変化することでスーパーDのリーチ演出に発展するリーチ演出が行なわれる。
第1発展スーパーD演出および第2発展スーパーD演出のような「スーパーD」のリーチ演出に発展する演出においては、前述のスーパーD演出と同様に「スーパーD」のリーチ演出において前述のような第3キャラクタを用いた演出が実行される。
第1発展スーパーE演出は、たとえば、「ノーマルX」のリーチ演出から「スーパーE」のリーチ演出に発展するスーパーリーチ演出パターンの演出が実行されるリーチ変動演出である。具体的に、第1発展スーパーE演出では、たとえば、当初ノーマルXを示す第1の背景色でリーチ状態の変動表示が実行されるが変動途中で演出図柄の色が通常の図柄色からスーパーEを示す第5の特定図柄色に変化することでスーパーEのリーチ演出に発展するリーチ演出が行なわれる。
第2発展スーパーE演出は、たとえば、「ノーマルY」のリーチ演出から「スーパーE」のリーチ演出に発展するスーパーリーチ演出パターンの演出が実行されるリーチ変動演出である。具体的に、第2発展スーパーE演出では、たとえば、当初ノーマルYを示す第2の背景色でリーチ状態の変動表示が実行されるが変動途中で演出図柄の色が通常の図柄色からスーパーEを示す第5の特定図柄色に変化することでスーパーEのリーチ演出に発展するリーチ演出が行なわれる。
第1発展スーパーE演出および第2発展スーパーE演出のような「スーパーE」のリーチ演出に発展する演出においては、前述のスーパーE演出と同様に「スーパーE」のリーチ演出において前述のような第4キャラクタを用いた演出が実行される。
ノーマルリーチのリーチ演出からスーパーリーチのリーチ演出に発展する発展リーチ演出は、リーチ状態の当初から実行されていたノーマルリーチのリーチ演出が途中でスーパーリーチのリーチ演出に変更されることにより、遊技者の大当りへの期待感を高め、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、前述の第1発展スーパーA演出、第2発展スーパーA演出、第1発展スーパーB演出、第2発展スーパーB演出、第1発展スーパーD演出、第2発展スーパーD演出、第1発展スーパーE演出、および、第2発展スーパーE演出のような発展リーチ演出は、一旦はずれ図柄の組合せで仮停止表示した後、演出図柄が再変動してスーパーリーチの演出に発展するような演出を行なうようにしてもよい。
また、前述の第2スーパーリーチの種別としての第1発展スーパーA演出、および、第2発展スーパーA演出については、第1スーパーリーチの種別としてのスーパーA演出と同じ演出が実行されるものであってもよく、たとえば、類似する演出が実行されるがスーパーAの演出期間が短いもの等の類似する演出が実行されるものであってもよい。このような関係は、第1発展スーパーB演出および第2発展スーパーB演出とスーパーB演出との関係、第1発展スーパーD演出および第2発展スーパーD演出とスーパーD演出との関係、第1発展スーパーE演出および第2発展スーパーE演出とスーパーE演出との関係のそれぞれについても同様に適用可能である。
また、前述の第1発展スーパーA演出、第2発展スーパーA演出、第1発展スーパーB演出、第2発展スーパーB演出、第1発展スーパーD演出、第2発展スーパーD演出、第1発展スーパーE演出、および、第2発展スーパーE演出のような発展リーチ演出における演出の発展タイミングは、リーチXまたはリーチYによるリーチ演出が行なわれている途中のタイミングであれば、任意のタイミングに設定されてよい。また、前述のようにリーチXまたはリーチYによるリーチ演出において一旦はずれ図柄の組合せで仮停止表示する例においては、当該はずれ図柄の組合せが仮停止表示された後のタイミングを、リーチ演出における演出の発展タイミングに設定してもよい。
図25(a)を参照して、通常大当り時の図柄が「2」に決定されたときは、ノーマルリーチおよびスーパーリーチについて次のような割合の高低関係でリーチ変動演出が選択されるようにデータが設定されている。ノーマルX演出>ノーマルY演出、スーパーA演出>スーパーB演出、第1発展スーパーA演出>第2発展スーパーA演出>第1発展スーパーB演出>第2発展スーパーB演出。
図25(b)を参照して、通常大当り時の図柄が「2以外の偶数」に決定されたときは、ノーマルリーチおよびスーパーリーチについて次のような割合の高低関係でリーチ変動演出が選択されるようにデータが設定されている。ノーマルX演出<ノーマルY演出、スーパーA演出<スーパーB演出、第1発展スーパーA演出<第2発展スーパーA演出<第1発展スーパーB演出<第2発展スーパーB演出。
図26(a)を参照して、確変大当り時の図柄が「7」に決定されたときは、ノーマルリーチおよびスーパーリーチについて次のような割合の高低関係でリーチ変動演出が選択されるようにデータが設定されている。ノーマルX演出>ノーマルY演出、スーパーD演出>スーパーE演出、第1発展スーパーD演出>第2発展スーパーD演出>第1発展スーパーE演出>第2発展スーパーE演出。
図26(b)を参照して、確変大当り時の図柄が「7以外の奇数」に決定されたときは、ノーマルリーチおよびスーパーリーチについて次のような割合の高低関係でリーチ変動演出が選択されるようにデータが設定されている。ノーマルX演出<ノーマルY演出、スーパーD演出<スーパーE演出、第1発展スーパーD演出<第2発展スーパーD演出<第1発展スーパーE演出<第2発展スーパーE演出。
図27(a)を参照して、はずれ時のリーチ図柄が「2」に決定されたときは、ノーマルリーチおよびスーパーリーチについて次のような割合の高低関係でリーチ変動演出が選択されるようにデータが設定されている。ノーマルX演出<ノーマルY演出、スーパーA演出<スーパーB演出、第1発展スーパーA演出<第2発展スーパーA演出<第1発展スーパーB演出<第2発展スーパーB演出。
図27(b)を参照して、はずれ時の図柄が「2以外の偶数」に決定されたときは、ノーマルリーチおよびスーパーリーチについて次のような割合の高低関係でリーチ変動演出が選択されるようにデータが設定されている。ノーマルX演出>ノーマルY演出、スーパーA演出>スーパーB演出、第1発展スーパーA演出>第2発展スーパーA演出>第1発展スーパーB演出>第2発展スーパーB演出。
図28(a)を参照して、はずれ時の図柄が「7」に決定されたときは、ノーマルリーチおよびスーパーリーチについて次のような割合の高低関係でリーチ変動演出が選択されるようにデータが設定されている。ノーマルX演出<ノーマルY演出、スーパーD演出<スーパーE演出、第1発展スーパーD演出<第2発展スーパーD演出<第1発展スーパーE演出<第2発展スーパーE演出。
図28(b)を参照して、はずれ時の図柄が「7以外の奇数」に決定されたときは、ノーマルリーチおよびスーパーリーチについて次のような割合の高低関係でリーチ変動演出が選択されるようにデータが設定されている。ノーマルX演出>ノーマルY演出、スーパーD演出>スーパーE演出、第1発展スーパーD演出>第2発展スーパーD演出>第1発展スーパーE演出>第2発展スーパーE演出。
図25〜図28に示すリーチ演出決定テーブルを用いて、リーチ変動演出を選択決定するときに、大当りとリーチ変動演出との関係、および、リーチ図柄とリーチ変動演出との関係は、次のようなものとなる。
図13に示すように、大当りとなる決定がされているときには、はずれとなる決定がされているときと比べて、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で発展リーチ演出を実行する第2スーパーリーチを選択する割合が高い。そして、図25〜図28に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ100で第2スーパーリーチの変動パターンコマンドを受信したときには必ず発展リーチ演出を行なうリーチ変動演出が選択決定される。これにより、大当りとなる決定がされているときには、はずれとなる決定がされているときと比べて、発展リーチ演出を行なうリーチ変動演出が選択される割合が高い。
また、図25の(a)と図25の(b)とを比較して、通常大当りとなる決定がされているときには、「2」のリーチ図柄でのリーチ状態において、「スーパーA演出」および「第1発展スーパーリーチA演出」を含む「スーパーA」のリーチ演出を行なうリーチ変動演出が選択される割合が、「2」以外のリーチ図柄でのリーチ状態において、このような「スーパーA」のリーチ演出を行なうリーチ変動演出が選択される割合よりも高い。
また、図25の(a)と図25の(b)とを比較して、通常大当りとなる決定がされているときには、「2」以外のリーチ図柄でのリーチ状態において、「スーパーB演出」および「第1発展スーパーリーチB演出」を含む「スーパーB」のリーチ演出を行なうリーチ変動演出が選択される割合が、「2」のリーチ図柄でのリーチ状態において、このような「スーパーB」のリーチ演出を行なうリーチ変動演出が選択される割合よりも高い。
したがって、通常大当りとなる決定がされているときには、「2」の図柄のような特定図柄(第1の図柄)でのリーチ図柄によりリーチ状態となったときに、それ以外の図柄(第2の図柄)でのリーチ図柄によりリーチ状態となったときよりも、「スーパーA」のリーチ演出を行なうリーチ変動演出が選択される割合よりも高い。逆に、通常大当りとなる決定がされているときには、「2」以外の図柄でのリーチ図柄によりリーチ状態となったときに、「2」の図柄でのリーチ図柄によりリーチ状態となったときよりも、「スーパーB」のリーチ演出を行なうリーチ変動演出が選択される割合よりも高い。
このように、偶数図柄については、リーチ状態となるリーチ図柄と、リーチ状態で実行されるリーチ演出とには、組合せの選択割合に関連性がある。このような組合せの関連性を認識しやすくするために、組合せの選択割合に関連性があるリーチ図柄と、リーチ状態で実行されるリーチ演出とには、共通のキャラクタのような所定の共通の画像が用いられる。
たとえば、この実施の形態では、「2」のリーチ図柄と「スーパーA」のリーチ演出との組合せの関連性を視認しやすくするために、「2」の図柄には、「スーパーA」のリーチ演出で用いられる第1キャラクタが付加され、数字とキャラクタとが一体化された画像が識別情報として変動表示される。一方、「2」以外の偶数図柄と「スーパーB」のリーチ演出との組合せの関連性を視認しやすくするために、「2」以外の偶数図柄には、「スーパーB」のリーチ演出で用いられる第2キャラクタが付加され、数字とキャラクタとが一体化された画像が識別情報として変動表示される。
また、図26の(a)と図26の(b)とを比較して、確変大当りとなる決定がされているときには、「7」のリーチ図柄でのリーチ状態において、「スーパーD演出」および「第1発展スーパーリーチD演出」を含む「スーパーD」のリーチ演出を行なうリーチ変動演出が選択される割合が、「7」以外のリーチ図柄でのリーチ状態において、このような「スーパーD」のリーチ演出を行なうリーチ変動演出が選択される割合よりも高い。
また、図26の(a)と図26の(b)とを比較して、確変大当りとなる決定がされているときには、「7」以外のリーチ図柄でのリーチ状態において、「スーパーE演出」および「第1発展スーパーリーチE演出」を含む「スーパーE」のリーチ演出を行なうリーチ変動演出が選択される割合が、「7」のリーチ図柄でのリーチ状態において、このような「スーパーE」のリーチ演出を行なうリーチ変動演出が選択される割合よりも高い。
また、図25〜図28のそれぞれにおいて、たとえば、「スーパーA」のような同じスーパーリーチのリーチ演出に発展する演出でも、「ノーマルX」のリーチ演出から発展する場合(たとえば、第1発展スーパーA演出)と、「ノーマルY」のリーチ演出から発展する場合(たとえば、第2発展スーパーA演出)とで選択される割合が異なる。
なお、図25〜図28のそれぞれにおいて、たとえば、「スーパーA演出」等の発展先のスーパーリーチ演出パターンが同じであるが「ノーマルX」等の発展元のノーマルリーチ演出パターンが異なる「第1発展スーパーA演出」および「第2発展スーパーA演出」等の発展スーパー演出については、これら発展スーパー演出の選択割合をはずれ決定時と大当り決定時との両方で異ならせることにより、発展スーパー演出の選択割合を異ならせる例を示した。しかし、これに限らず、はずれ決定時と大当り決定時とのうち、いずれか一方についてこれら発展スーパー演出の選択割合を均一(同じ割合)とし、他方についてこれら発展スーパー演出の選択割合を異ならせることで、発展スーパー演出の全体的な選択割合を異ならせるようにしてもよい。
したがって、確変大当りとなる決定がされているときには、「7」の図柄のような特定図柄(第1の図柄)でのリーチ図柄によりリーチ状態となったときに、それ以外の図柄(第2の図柄)でのリーチ図柄によりリーチ状態となったときよりも、「スーパーE」のリーチ演出を行なうリーチ変動演出が選択される割合よりも高い。逆に、確変大当りとなる決定がされているときには、「7」以外の図柄でのリーチ図柄によりリーチ状態となったときに、「7」の図柄でのリーチ図柄によりリーチ状態となったときよりも、「スーパーD」のリーチ演出を行なうリーチ変動演出が選択される割合よりも高い。
このように、奇数図柄についても、リーチ状態となるリーチ図柄と、リーチ状態で実行されるリーチ演出とには、組合せの選択割合に関連性がある。このような組合せの関連性を認識しやすくするために、組合せの選択割合に関連性があるリーチ図柄と、リーチ状態で実行されるリーチ演出とには、共通のキャラクタのような所定の共通の画像が用いられる。
たとえば、この実施の形態では、「7」のリーチ図柄と「スーパーD」のリーチ演出との組合せの関連性を視認しやすくするために、「7」の図柄には、「スーパーD」のリーチ演出で用いられる第3キャラクタが付加され、数字とキャラクタとが一体化された画像が識別情報として変動表示される。一方、「7」以外の奇数図柄と「スーパーE」のリーチ演出との組合せの関連性を視認しやすくするために、「7」以外の奇数には、「スーパーE」のリーチ演出で用いられる第4キャラクタが付加され、数字とキャラクタとが一体化された画像が識別情報として変動表示される。
このようにこの実施の形態では、演出図柄としては、数字とキャラクタとが一体化された画像が変動表示されるが、その具体的な構成は、次のとおりである。「0」〜「8」の演出図柄のそれぞれは、前述のような「0」〜「8」のいずれかの数字を表示する数字表示部と、前述のような第1〜第4キャラクタのうちいずれかのキャラクタを表示するとキャラクタ表示部とを含み、これらが一体化された形態の識別情報として表示される。
このような演出図柄によるリーチ状態において、スーパーリーチのリーチ演出を実行するときに、リーチ図柄に表示されたキャラクタを用いたリーチ演出が行なわれるので、キャラクタの共通性により、リーチ状態において、図柄とリーチ演出との関連性を容易に認識可能とすることができる。
なお、演出図柄における数字表示部とキャラクタ表示部とは、前述のように一体化されて変動表示するものでもよく、分離されているが同時に同様の動作で関連性を持って変動表示するものでもよい。つまり、演出図柄における数字表示部とキャラクタ表示部とは、対応関係が示されて変動表示可能なものであれば形態はどのようなものであってもよい。また、演出図柄としては、数字表示部とキャラクタ表示部との組合せ図柄に代えて、たとえば、第1キャラクタ〜第8キャラクタというような異なる複数のキャラクタのみで形成された図柄を用いてもよい。
また、このように演出図柄とリーチ演出との間に関連性を持たせる場合の演出については、たとえば、次のような演出が具体的に用いられる。第1の例としては、スーパーリーチのリーチ演出が実行されるときに、リーチ図柄に示されたキャラクタと同じキャラクタがリーチ演出用の画像として出現して、リーチ図柄に示されたキャラクタと、リーチ演出用のキャラクタとの両方が表示される場合がある。また、第2の例としては、スーパーリーチのリーチ演出が実行されるときに、リーチ図柄に示されたキャラクタがキャラクタ表示部から飛び出してリーチ演出用の画像として使用される場合がある。また、演出図柄に表示されるキャラクタとリーチ演出に用いられるキャラクタとは完全に同一のものであってもよく、相似形のものであってもよく、演出図柄とリーチ演出との間に関連性を持たせるものであればよい。また、リーチ図柄に示されたキャラクタに対応するリーチ演出としては、リーチ図柄に示されたキャラクタに関連する楽曲(たとえば、キャラクタが猫であるときには猫に関連する楽曲)等の音声が出力されるようなものであってもよい。
図25〜図28に示したように、たとえば、「2」の図柄のような第1の識別情報によるリーチ状態と、「2以外の偶数」の図柄のような第2の識別情報によるリーチ状態とのいずれでも、「スーパーA」のような第3のリーチ演出が実行される場合があるので、リーチ状態に関して、図柄とリーチ演出との関係を多様化できる。また、図25の(a)と図25の(b)とを比較して、通常大当りとなる決定がされているときには、「2」のリーチ図柄でのリーチ状態において、「スーパーA演出」および「第1発展スーパーリーチA演出」を含む「スーパーA」のリーチ演出を行なうリーチ変動演出が選択される割合が、「2」以外のリーチ図柄でのリーチ状態において、このような「スーパーA」のリーチ演出を行なうリーチ変動演出が選択される割合よりも高いことを示したように、たとえば、「2」の図柄のような第1の識別情報によるリーチ状態において「スーパーA」のような第3のリーチ演出が実行される割合が、「2以外の偶数」の図柄によるリーチ状態において第3のリーチ演出が実行される割合よりも高い。これにより、特定の図柄とリーチ演出との間に所定の関連性を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、図25〜図28のそれぞれにおいて、たとえば、「スーパーA」のような同じスーパーリーチのリーチ演出に発展する演出でも、「ノーマルX」のリーチ演出から発展する場合(たとえば、第1発展スーパーA演出)と、「ノーマルY」のリーチ演出から発展する場合(たとえば、第2発展スーパーA演出)とで選択される割合が異なることを示したように、大当り遊技状態に制御することが決定されているときにおいて、「2」の図柄のような第1の識別情報によるリーチ状態において、ノーマルXのような第1のリーチ演出の演出からスーパーAのような第3のリーチ演出に発展する第1発展スーパーA演出のような第1の発展リーチ演出が実行される割合と、ノーマルXのような第2のリーチ演出の演出からスーパーAのような第3のリーチ演出に発展する第2発展スーパーA演出のような第2の発展リーチ演出が実行される割合とが異なるので、図柄に関連するリーチ演出への発展過程に遊技者を注目させることができ、遊技の興趣をさらに向上させることができる。
また、前述したような図23(a),(B)を比較して、発展リーチ演出を実行する可能性がある第1,第2スーパーリーチの変動パターンを指示する変動パターンコマンドを受信したときは「2」の演出図柄を選択する割合が「2」以外の各演出図柄を選択する割合よりも高く、発展リーチ演出を実行する可能性がない第1,第2スーパーリーチ以外の変動パターンを指示する変動パターンコマンドを受信したときは「2」以外の偶数の各演出図柄を選択する割合が「2」の演出図柄を選択する割合よりも高いことを示したように、たとえば、「2」の演出図柄になるか、「2」以外の偶数の演出図柄になるかにより発展リーチ演出が選択される割合が異なる。これにより、いずれの図柄によりリーチ状態に制御されるかに応じて、リーチ演出として発展リーチ演出を選択する割合が異なるので、リーチ演出の発展過程に遊技者をさらに注目させることができる。
図29は、図24に示された変動演出決定処理におけるリーチ変動演出決定処理(S666)を示すフローチャートである。
リーチ変動演出決定処理において、演出制御用CPU101は、変動表示結果を大当りとすることに決定されているか否か確認する(S681)。大当りとすることに決定されているか否かは、たとえば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。
大当りとすることに決定されている場合には、後述するS689に進む。一方、はずれとすることに決定されている場合には、前述の変動演出決定処理のS663,S664により決定されたリーチ図柄が偶数の図柄であるか否かを確認する(S682)。
決定されたリーチ図柄が偶数の図柄でないとき(奇数の図柄であるとき)は、後述するS686に進む。一方、決定されたリーチ図柄が偶数の図柄であるときは、前述のS655のように、確変大当りであるか否か確認する(S655)。一方、決定されたリーチ図柄が偶数の図柄でないとき(奇数の図柄であるとき)は、S663,S664により決定されたリーチ図柄が「2」であるか否か確認する(S683)。
S683でリーチ図柄が「2」であるときは、図27(a)のはずれ時図柄「2」リーチ演出決定テーブルを選択して変動パターンとSR3の抽出値とに基づいてリーチ変動演出を決定し(S684)、処理を終了する。具体的に、S684では、SR3の数値データを抽出するとともに、変動パターンコマンド格納領域に格納されているデータによって受信したコマンドを確認し、これらの情報に基づき、前述のように当該テーブルを用いてリーチ変動演出を選択する。一方、S683でリーチ図柄が「2」以外であるときは、図27(b)のはずれ時図柄「2以外の偶数」リーチ演出決定テーブルを選択して変動パターンとSR3の抽出値とに基づいてリーチ変動演出を決定し(S685)、処理を終了する。
また、前述のS682において、決定されたリーチ図柄が偶数の図柄でないとき(奇数であるとき)は、S663,S664により決定されたリーチ図柄が「7」であるか否か確認する(S686)。
S686でリーチ図柄が「7」であるときは、図28(a)のはずれ時図柄「7」リーチ演出決定テーブルを選択して変動パターンとSR3の抽出値とに基づいてリーチ変動演出を決定し(S687)、処理を終了する。一方、S683でリーチ図柄が「7」以外であるときは、図28(b)のはずれ時図柄「7以外の奇数」リーチ演出決定テーブルを選択して変動パターンとSR3の抽出値とに基づいてリーチ変動演出を決定し(S688)、処理を終了する。
また、前述のS681において大当りとすることに決定されている場合には、前述のS655のように、確変大当りであるか否か確認する(S689)。S689で確変大当りであるときは、S660,S661により決定された大当り図柄が「2」であるか否か確認する(S690)。
S690で大当り図柄が「2」であるときは、図25(a)の大当り時図柄「2」リーチ演出決定テーブルを選択して変動パターンとSR3の抽出値とに基づいてリーチ変動演出を決定し(S691)、処理を終了する。一方、S690でリーチ図柄が「2」以外であるときは、図25(b)の大当り時図柄「2以外の偶数」リーチ演出決定テーブルを選択して変動パターンとSR3の抽出値とに基づいてリーチ変動演出を決定し(S692)、処理を終了する。
また、前述のS689において、確変大当りでないとき(通常大当りであるとき)は、S657,S658により決定された大当り図柄が「7」であるか否か確認する(S693)。
S693でリーチ図柄が「7」であるときは、図26(a)の大当り時図柄「7」リーチ演出決定テーブルを選択して変動パターンとSR3の抽出値とに基づいてリーチ変動演出を決定し(S694)、処理を終了する。一方、S693でリーチ図柄が「7」以外であるときは、図26(b)の大当り時図柄「7以外の奇数」リーチ演出決定テーブルを選択して変動パターンとSR3の抽出値とに基づいてリーチ変動演出を決定し(S685)、処理を終了する。
具体的に、前述のS684、S685、S687、S688、S691、S692、S694、S695のそれぞれにおいては、SR3の数値データを抽出するとともに、変動パターンコマンド格納領域に格納されているデータによって受信したコマンドを確認し、これらの情報に基づき、前述のように選択されたテーブルを用いてリーチ変動演出を選択する。
図30は、図24に示された変動演出決定処理における図柄変更演出決定処理(S667)を示すフローチャートである。
図柄変更演出決定処理において、演出制御用CPU101は、最終停止図柄に基づくリーチ図柄が「2」または「7」であるか否かを確認する(S710)。S710でリーチ図柄が「2」または「7」ではないときは、処理を終了する。一方、S710でリーチ図柄が「2」または「7」であるときは、図柄変更決定用の乱数SR5を抽出し、図柄変更演出を実行するか否かを予め定められた所定の確率で選択するデータが設定された図柄変更演出決定テーブル(RAMに記憶されている)を用いて、SR5の抽出値に基づいて、特別演出を実行するか否かをランダムに決定する(S711)。
そして、S711により図柄変動演出を実行する決定がされたか否か確認する(S712)。S712で図柄変動演出を実行する決定がされていないと判定したときは、処理を終了する。一方、S712で図柄変動演出を実行する決定がされたと判定したときは、前述のS651のように、変動表示結果をはずれとすることに決定されているか否か確認する(S713)。
S713ではずれとすることに決定されていると判定したときは、図柄変更演出実行前の所定タイミングで表示する仮リーチ図柄を、前述のように決定された最終停止図柄と異なる図柄に決定し(S714)、後述するS716に進む。具体的に、S714では、左,右図柄の最終停止図柄および中図柄の最終停止図柄と異なるように、左,右の仮リーチ図柄(仮停止図柄)を決定する。たとえば、リーチはずれの最終停止図柄が「787」ならば、中図柄の最終停止図柄が「8」、左,右図柄の最終停止図柄が「7」なので偶数図柄である「2」,「4」,「6」のうちのいずれか(たとえば「6」)を、左,右の仮リーチ図柄(仮停止図柄)として決定する。
これにより、画像表示装置5では、リーチ状態で「6↓6」の仮リーチ図柄での変動表示がされた後、所定期間経過後に最終停止図柄に基づく「7↓7」の本リーチ図柄での変動表示がされ、最終的に、「787」という最終停止図柄が表示されることとなる。このように変動表示の途中でリーチ図柄が変更される演出が図柄変更演出である。
一方、S713ではずれとすることに決定されていない(大当りとすることに決定されている)と判定したときは、仮リーチ図柄を、前述のように決定された最終停止図柄と異なる図柄に決定し(S715)、後述するS716に進む。具体的に、S715では、中図柄の最終停止図柄と異なるように、左,右の仮リーチ図柄(仮停止図柄)を決定する。たとえば、大当り図柄の左,中,右図柄の最終停止図柄が「777」ならば、中図柄の最終停止図柄が「7」なので偶数図柄である「2」,「4」,「6」,「8」のうちのいずれか(たとえば「6」)を、左,右の仮リーチ図柄(仮停止図柄)として決定する。
これにより、画像表示装置5では、リーチ状態で「6↓6」の仮リーチ図柄での変動表示がされた後、所定期間経過後に最終停止図柄に基づく「7↓7」の本リーチ図柄での変動表示がされ、最終的に、「777」という最終停止図柄が表示されることとなる。
より具体的な仮リーチ図柄の決定手法としては、中図柄の最終停止図柄の図柄番号を判定し、ROM等に予め記憶された所定の仮停止図柄決定テーブルのうち、該判定した図柄番号を選ばないテーブルを参照することにより、仮リーチ図柄を決定する第1手法が用いられる。また、仮リーチ図柄のその他の決定手法としては、仮リーチ図柄を任意に決定した後に、中図柄の最終停止図柄と同一の図柄番号であったときには、任意の値(たとえば、「2」)を加算又は減算することにより、仮リーチ図柄を決定する(つまり中図柄の最終停止図柄が「6」ならば、仮リーチ図柄を「8」または「4」にする)第2手法を用いてもよい。
図柄変更演出においては、S714,S715により、変更後の停止図柄が変更前の仮リーチ図柄以外の図柄となるような禁則制御が実行されることとなる。
このような図柄変更演出は、所定期間経過後に行なわれるが、前述したような発展リーチ演出を実行することが決定されているときには、たとえば、リーチ状態になった当初の所定期間のように、スーパーリーチのリーチ演出に発展する前の段階で、図柄変更演出の実行を終了させるように制御が行なわれる。
また、このような図柄変更演出は、S700での判断により最終停止図柄に基づくリーチ図柄が「2」または「7」であるときに限り行なわれるので、たとえば、リーチ図柄が「2」から「4」に変更されたり、リーチ図柄が「7」から「5」に変更されたりするような、発展リーチ演出の実行割合が高いと認識されるリーチ図柄から当該リーチ図柄よりも発展リーチ演出の実行割合が低いと認識されるリーチ図柄に変更されてしまうことで遊技者の期待感が低下するような演出が実行されてしまうことがないようにすることができる。
次に、S716では、図柄変更演出実行フラグをセットし(S716)、処理を終了する。図柄変更演出実行フラグがセットされていると、演出図柄変動中処理(S802)において、前述のように決定された仮リーチ図柄でリーチ状態となった後に所定のタイミング(発展リーチ演出が実行されるときには発展リーチ演出前に設定された所定のタイミング)で、仮リーチ図柄から最終停止図柄により構成されるリーチ図柄にリーチ図柄を変更する演出が実行される。
また、図柄変更演出処理において図柄変更演出を実行することが決定され、仮リーチ図柄が決定されたときは、変動表示開始後にまず仮リーチ図柄でリーチ状態が発生するように、演出制御が行なわれる。そして、予め定められた図柄変更タイミングにおいて、表示されているリーチ図柄が、最終停止図柄によるリーチ図柄に変更される。図柄変更演出が実行される場合、発展リーチ演出は、図柄変更後のリーチ図柄でのリーチ状態から発展する演出が行なわれることとなるので、遊技者は、図柄変更後のリーチ図柄を基準として、発展リーチ演出が実行されるか否か、および、どのような態様で発展リーチ演出が実行されるかについて期待感を持つと考えられる。
このような図柄変更演出が実行されると、たとえば、通常大当りを示唆する偶数図柄のリーチ図柄(仮リーチ図柄)が表示されたリーチ状態から、確変大当りを示唆する奇数図柄のリーチ図柄(最終停止図柄によるリーチ図柄)が表示されたリーチ状態に変化する場合があるので、遊技者の確変大当りへの期待感を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。さらに、図柄変更演出において、変更後の停止図柄が変更前の仮リーチ図柄以外の図柄となるような禁則制御を実行するので、図柄変更演出後に大当り表示結果にならなくても、図柄変更演出が実行されたことによって大当り遊技状態に制御されなかったという残念感を遊技者に与えてしまうことを防止できる。
次に、図22のS602による予告設定処理を説明する。図31は、予告設定処理において予告演出を実行するか否かを決定するために用いられる予告決定テーブルを表形式で示す図である。
ここで、本実施の形態で実行される予告演出について説明する。本実施の形態では、大当りとする決定が行なわれたか否かを示唆する予告演出として、演出図柄の変動表示中にモチーフ態様を出現させることによって大当りの可能性があることを報知する演出が行なわれる。モチーフ態様は、たとえば、演出図柄に表示される。たとえば、この実施の形態では、モチーフ態様としての桜柄模様の態様(桜柄モチーフ態様)が用いられる。以下、このような桜柄モチーフ態様で行なわれる予告演出を桜柄予告演出と呼ぶ。
モチーフ態様を用いる予告演出は、その他の予告演出時に当該予告演出に伴って実行してよく、その他の予告演出とは独立的に実行してもよい。この実施の形態では、桜柄予告演出をその他の予告演出とは独立的に実行する例を説明する。
なお、モチーフ態様は、演出図柄に限らず、たとえば、演出表示装置9の表示画面上に表示されるキャラクタ、および、背景画像等のその他の特定の画像に表示するようにしてもよい。
また、モチーフ態様として、予告表示の一部に出現する所定の模様や色彩に加えて、形状も通常の表示態様と異ならせる(たとえば、複数予告演出に登場する各キャラクタに、共通のアクセサリをつけた状態で登場させたり、共通のヘルメットや帽子をかぶらせた状態で登場させたりする演出を実行する)ようにしてもよい。また、たとえば、複数の予告演出において、モチーフ態様として、共通の文字(たとえば、大当り等の文字)を登場させる演出を実行する等、モチーフ態様の例は、この実施の形態で示したものに限られない。
本実施の形態では、桜柄予告演出は、変動表示においてリーチ状態となった後、発展リーチ演出が実行される前の所定のタイミングで実行される。
図31の(A),(B)に示す予告決定テーブルにおいては、桜柄予告演出の有無と、それぞれに割振られたSR4の値との関係が示されている。割振られたSR4(0〜110の数値範囲)の値については、説明を明確化するために、割振られた個数が示されている。
図31(A)には、発展リーチ演出が実行されるときに桜柄予告演出を実行するか否かを決定するために用いる発展演出実行有時予告決定テーブルが示される。図31(B)には、発展リーチ演出が実行されないときに桜柄予告演出を実行するか否かを決定するために用いる発展演出実行無時予告決定テーブルが示される。
図31(A)の発展演出実行有時予告決定テーブルは、図31(B)の発展演出実行無時予告決定テーブルと比べて、桜柄予告演出有(実行する)を選択する割合が高く設定されている。これにより、発展リーチ演出が実行されるときには、発展リーチ演出が実行されないときと比べて、桜柄予告演出を実行する決定がされる割合が高い。
図32は、図22のS602による予告演出設定処理を示すフローチャートである。
予告演出設定処理において、演出制御用CPU101は、桜柄予告演出以外の予告演出について、所定の乱数等を用いて実行するか否かを決定し、実行するときは、その予告演出を実行するための設定を行なう(S750)。次に、ノーマルXまたはノーマルYのリーチ演出が行なわれるリーチ変動演出(ノーマルX演出、ノーマルY演出、第1発展スーパーA演出、第2発展スーパーA演出、第1発展スーパーB演出、第2発展スーパーB演出、第1発展スーパーD演出、第2発展スーパーD演出、第1発展スーパーE演出、第2発展スーパーE演出)を実行することが決定されているか否か確認する(S751)。
S751によりノーマルXまたはノーマルYのリーチ演出が行なわれるリーチ変動演出を実行することが決定されていないときは、処理を終了する。一方、S751によりノーマルXまたはノーマルYのリーチ演出が行なわれるリーチ変動演出を実行することが決定されているときは、スーパーリーチの演出に発展するリーチ変動演出であるか否か確認する(S752)。
S752によりスーパーリーチの演出に発展するリーチ変動演出であるときは、図31(A)の発展演出実行有時予告決定テーブルを選択し、桜柄予告演出を実行するか否かを決定し(S753)、処理を終了する。具体的にS753では、予告演出決定用のSR4の値を抽出し、発展演出実行有時予告決定テーブルを用いて、桜柄予告演出を実行するか否かを決定する。
一方、S752によりスーパーリーチの演出に発展しないリーチ変動演出であるときは、図31(B)の発展演出実行有時予告決定テーブルを選択し、桜柄予告演出を実行するか否かを決定し(S754)、処理を終了する。具体的にS754では、予告演出決定用のSR4の値を抽出し、発展演出実行無時予告決定テーブルを用いて、桜柄予告演出を実行するか否かを決定する。
前述したように、発展演出実行有時予告決定テーブルは、発展演出実行無時予告決定テーブルと比べて、桜柄予告演出有(実行する)を選択する割合が高く設定されているので、リーチ発展予告演出が実行されるときには、リーチ発展予告演出が実行されないときよりも、桜柄予告演出が実行される割合が高く、前述したように桜柄予告は、リーチ状態となった後、発展リーチ演出が実行される前の所定のタイミングで実行されるので、桜柄予告が実行されるときには、発展リーチ演出が実行される割合が高くなる。これにより、リーチ状態となった後、桜柄予告が実行されるか否かに遊技者を注目させることができるので、リーチ演出の発展の過程に遊技者を注目させることができる。
なお、桜柄予告演出を実行するタイミングがリーチ状態となる前のタイミングのみであるときには、S751による確認をせずに、S752に進むことにより、スーパーリーチに発展する変動演出であるか否かという情報のみに基づいて、S753またはS754へ振分けて、桜柄予告演出の実行有無の決定をするようにしてもよい。
図33は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(S802)を示すフローチャートである。
演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(S841)、変動表示時間タイマの値を1減算する(S842)。そしてプロセスタイマがタイムアウトしているか否かを判断する(S843)。
プロセスタイマがタイムアウトするまで(S843N)は、S846に進む。S843においてプロセスタイマがタイムアウトしたと判断したときは(S843Y)、プロセスデータの切替えを行なう(S844)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(S844)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、および、音番号データ等のプロセスデータに基づいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する等、次のプロセスデータの内容にしたがって、演出装置を制御する(S845)。
次に、前述した図柄変更演出実行フラグがセットされているか否か確認する(S846)。図柄変更演出実行フラグがセットされているときは、後述するS850に進む。一方、図柄変更演出実行フラグがセットされているときは、変動表示時間タイマの計時値に基づいて、予め定められた図柄変更演出実行タイミングであるか否か確認する(S847)。図柄変更演出実行タイミングではないときは、後述するS850に進む。一方、図柄変更演出実行タイミングであるときは、前述したように決定された仮リーチ図柄から最終停止図柄により構成されるリーチ図柄にリーチ図柄を変更する図柄変更演出を実行させ(S848)、図柄変更演出実行フラグをリセットした(S849)後、S850に進む。
次に、S850では、図32のS753またはS754の処理により、桜柄予告演出を実行する決定がされたか否か確認する(S850)。S850で桜柄予告演出を実行する決定がされていないと判定したときは、後述するS853に進む。一方、S850で桜柄予告演出を実行する決定がされていると判定したときは、変動表示時間タイマの計時値に基づいて、スーパーリーチのリーチ演出に発展する前の所定タイミングとして予め定められた桜柄予告演出の実行タイミングであるか否か確認する(S851)。桜柄予告演出の実行タイミングではないときは、後述するS853に進む。一方、桜柄予告演出の実行タイミングであるときは、前述したような桜柄予告演出を実行させ(S848)、S853に進む。
次に、演出制御用CPU101は、変動表示時間タイマの値に基づいて、変動表示時間タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(S853)。変動表示時間タイマがタイムアウトしていれば(S853でY)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S803)に応じた値に更新する(S855)。一方、変動表示時間タイマがタイムアウトしていないときは(S853でN)、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(S854)。確定コマンド受信フラグがセットされていないときは(S854でN)、演出図柄変動中処理が終了する。一方、確定コマンド受信フラグがセットされているときは(S854でY)、S855に移行する。このように、変動表示時間タイマがタイムアウトしていなくても(S853でN)、図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、たとえば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。
図34は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(S803)を示すフローチャートである。前述したように、演出図柄変動中処理において、変動表示時間タイマを用いて監視する変動時間が終了したという条件、または、図柄確定指定コマンドを受信したという条件が成立したときに、この演出図柄変動停止処理が実行される。なお、変動表示時間タイマを用いて監視する変動時間が終了したという条件が成立したときにのみ、演出図柄変動中処理に進むようにしてもよい。また、図柄確定指定コマンドを受信したこという条件が成立したときにのみ、演出図柄変動中処理に進むようにしてもよい。
演出図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(S881)。なお、変動表示時間タイマを用いて監視する変動時間が終了したという条件が成立したときに演出制御プロセス処理に進んだ場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560と演出制御用マイクロコンピュータ100との間で変動表示の終了タイミングについての認識がずれないようにするために、図柄確定指定コマンドを受信したこという条件が成立したときにS881の処理を実行するのが望ましい。停止図柄表示フラグがセットされていれば、S886に移行する。この実施の形態では、演出図柄の停止図柄として大当り図柄の組合せを表示した場合には、S884で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグがリセットされる。したがって、停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したがファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、S886に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていない場合には、決定されている停止図柄(はずれ図柄、通常大当り図柄、または、確変大当り図柄)を停止表示させる制御を行なう(S882)。
S883では、停止図柄として、通常大当り図柄の組合せ、または、確変大当り図柄の組合せを表示したか否か(すなわち、大当りとなるか否か)を確認する(S883)。大当りとならないときには、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に応じた値に更新し(S885)、処理を終了する。
一方、大当りとなるときには、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(S884)、大当り開始指定コマンドを受信したことを示す大当り開始指定コマンド受信フラグ(大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグ)がセットされているか否か確認する(S886)。大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットする(S887)。
そして、ファンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する(S888)。なお、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグをリセットする。また、S888の処理では、演出制御用CPU101は、当り種別に対応するファンファーレ演出等のプロセステーブルを選択する。そして、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(S889)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)にしたがって演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ27L,27R等)の制御を実行する(S890)。その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S804)に応じた値に更新する(S891)。
なお、この実施の形態では、演出図柄について、「2」の図柄と「2」以外の偶数図柄とに分け、また、「7」の図柄と「7」以外の奇数図柄とに分けて、演出図柄とリーチ変動演出との関係性を対応付けた前述のような制御例を示した。しかし、これに限らず、「0」〜「8」の各図柄に分けて演出図柄とリーチ変動演出との関係性を対応付けた前述のような制御を行なうようにしてもよい。たとえば、「0」〜「8」の各図柄に対応して、異なるリーチ変動演出を設けてもよい。
また、ノーマルリーチとしては、ノーマルXのリーチ演出と、ノーマルYのリーチ演出の他に、スーパーリーチに発展する可能性があるノーマルリーチのリーチ演出を設け、各種スーパーリーチの演出へ発展する割合を、ノーマルXのリーチ演出およびノーマルYのリーチ演出と異ならせるように設定してもよい。
また、この実施の形態では、変動表示時間の終了時に停止表示される図柄がその後変更されずに、その停止図柄によって大当りの種別(通常大当りまたは確変大当り)が確定する例を示した。しかし、変動表示時間の終了時には所定の偶数図柄による大当り図柄を仮停止図柄として停止させておき、変動表示時間の終了後の所定タイミング(たとえば、大当り遊技状態中の所定ラウンド時等)において、演出図柄が再変動して、偶数図柄による大当り図柄または奇数図柄による大当り図柄を最終停止図柄として停止表示する、所謂再抽選表示を実行する制御を行なうようにしてもよい。このような再抽選表示が実行されるときには、たとえ変動表示時間の終了時に通常大当りを示す偶数図柄による大当り図柄が停止しても、その後に再抽選表示により大当り図柄が確変大当りを示す奇数図柄に変化する可能があるので、変動表示における図柄が通常大当りを示すものであっても、遊技者に確変大当りに対する期待感を持たせることができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態においては、遊技制御用マイクロコンピュータ560の側でリーチ図柄および大当り図柄を決定するとともに、これら図柄に応じてリーチ変動演出を決定する例を説明する。
遊技制御用マイクロコンピュータ560の側では、ROM54において、図23に示すような大当り図柄決定テーブルおよびリーチ図柄決定テーブルと同様の大当り図柄決定テーブルおよびリーチ図柄決定テーブルと、図25〜図28に示すようなリーチ演出決定テーブルと同様のリーチ演出決定テーブルとをそれぞれ記憶しておき、SR2−1と同様の大当り図柄決定用の乱数、SR2−2と同様のリーチ図柄(リーチはずれ時のリーチ図柄)決定用乱数、および、SR3と同様のリーチ変動演出決定用の乱数を抽出可能な構成を設ける。そして、これらテーブルと対応する乱数とを用いて、以下に示すようにリーチ図柄および大当り図柄とリーチ変動演出とを決定する。
より具体的に、遊技制御用マイクロコンピュータ560の側では、図15の変動パターン設定処理において次のような処理を実行する。S93で確変大当り時の変動パターンを決定するときに、図13(d)のような確変大当り時判定テーブルを用いて変動パターンの種類を決定し、第1,2スーパーリーチであるか否かに応じて、大当り図柄決定テーブルのうち確変大当り図柄を決定するためのテーブル(図23(c)、図23(d))を使い分けて確変大当り図柄を決定する。また、S94で通常大当り時の変動パターンを決定するときに、図13(c)のような通常大当り時判定テーブルを用いて変動パターンの種類を決定し、第1,2スーパーリーチであるか否かに応じて、大当り図柄決定テーブルのうち通常大当り図柄を決定するためのテーブル(図23(a)、図23(b))を使分けて通常大当り図柄を決定する。
また、S96で非時短時のはずれの変動パターンを決定するときに、図13(a)のようなはずれ時第1判定テーブルを用いて変動パターンの種類を決定し、第1,2スーパーリーチであるか否かに応じて、リーチ図柄決定テーブル(図23(e)、図23(f))を使分けてリーチ図柄を決定する。また、S97で時短時のはずれの変動パターンを決定するときに、図13(b)のようなはずれ時第2判定テーブルを用いて変動パターンの種類を決定し、第1,2スーパーリーチであるか否かに応じて、リーチ図柄決定テーブル(図23(e)、図23(f))を使分けてリーチ図柄を決定する。
そして、このように大当り図柄またはリーチ図柄が決定された後、前述したように決定された変動パターンとリーチ図柄との関係に基づいて、前述のリーチ演出決定テーブル(図25〜図28)を使い分けてリーチ変動演出を決定する。
その後、このように決定された大当り図柄、または、リーチ図柄を特定する(指示する)演出制御コマンドと、このように決定されたリーチ変動演出を特定する(指示する)演出制御コマンドとを、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100では、受信したこれら演出制御コマンドに基づいて、大当り図柄、または、リーチ図柄と、リーチ変動演出とを認識し、これら図柄およびリーチ変動演出を用いて前述のような演出図柄の変動表示およびリーチ演出を実行する。
以上に示したような制御を行なえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560の側でリーチ図柄および大当り図柄と、リーチ変動演出とを決定する構成にいて、第1実施形態に示したリーチ変動演出と同様の演出制御を行なうことができる。なお、この第2実施形態で示した具体例は、一例であり、第1実施形態に示したような関係で、遊技制御用マイクロコンピュータ560の側でリーチ図柄および大当り図柄と、リーチ変動演出とを決定し、その決定に基づいて、演出制御用マイクロコンピュータ100で第1実施形態に示したリーチ変動演出と同様の演出制御を行なうものであればどのような構成を採用してもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560の側でリーチ図柄および大当り図柄を決定し、その決定された図柄を用いて、演出制御用マイクロコンピュータ100の側で、第1実施形態に示したような関係でリーチ変動演出を決定するようにしてもよい。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。第3実施形態においては、遊技制御用マイクロコンピュータ560の側でリーチ変動演出を決定し、決定されたリーチ変動演出に応じて、演出制御用マイクロコンピュータ100の側でリーチ図柄および大当り図柄を決定する例を説明する。
遊技制御用マイクロコンピュータ560の側では、ROM54において、第1実施形態に示した図13の変動パターンテーブルに代えて、図35および図36に示す変動パターンテーブルが記憶され、変動パターンを決定するために用いられる。図35および図36は、第3実施形態による変動パターンを決定するために用いるデータテーブルを表形式で示す図である。
図13(a)のはずれ時第1判定テーブルの代わりに、図35(a)のはずれ時第1判定テーブルが用いられる。図13(b)のはずれ時第2判定テーブルの代わりに、図35(b)のはずれ時第2判定テーブルが用いられる。図13(c)の通常大当り時判定テーブルの代わりに、図36(a)の通常大当り時判定テーブルが用いられる。図13(d)の確変大当り時判定テーブルの代わりに、図36(b)の確変大当り時判定テーブルが用いられる。
図35および図36に示す判定テーブルが、図13に示す判定テーブルと異なるのは、変動パターンとして、ノーマルX演出、ノーマルY演出、ノーマルZ演出、スーパーA演出、スーパーB演出、スーパーC演出、スーパーD演出、スーパーE演出、第1発展スーパーA演出、第2発展スーパーA演出、第1発展スーパーB演出、第2発展スーパーB演出、第1発展スーパーD演出、第2発展スーパーD演出、第1発展スーパーE演出、および、第2発展スーパーE演出というような、リーチ変動演出を含む具体的な変動演出を選択決定可能にデータが設定されていることである。
図35および図36に示す各判定テーブルにおいてスーパーリーチの変動パターンを決定する対象は、次のように設定されている。図35(a)のはずれ時第1判定テーブルおよび図35(b)のはずれ時第2判定テーブルでは、第1発展スーパーA演出、第2発展スーパーA演出、第1発展スーパーB演出、第2発展スーパーB演出、第1発展スーパーD演出、第2発展スーパーD演出、第1発展スーパーE演出、および、第2発展スーパーE演出が選択対象である。図36(a)の通常大当り時判定テーブルでは、第1発展スーパーA演出、第2発展スーパーA演出、第1発展スーパーB演出、および、第2発展スーパーB演出が選択対象である。図36(b)の確変大当り時判定テーブルでは、第1発展スーパーD演出、第2発展スーパーD演出、第1発展スーパーE演出、および、第2発展スーパーE演出が選択対象である。
図35および図36に示す判定テーブルにおいては次のようにデータが設定されている。変動パターン種別の選択割合は、図13に示した選択割合と同様に設定されている。変動パターンのうち、ノーマルリーチの種別において、前述の第1ノーマルリーチに相当するノーマルX演出およびノーマルY演出の選択割合と、前述の第2ノーマルリーチに相当するノーマルZ演出の選択割合との高低関係は、図13と同様の高低関係に設定されている。
変動パターンのうち、スーパーリーチの種別において、前述の第1スーパーリーチに相当するスーパーA演出、および、スーパーB演出の選択割合と、前述の第2スーパーリーチに相当する第1発展スーパーA、第2発展スーパーA、第1発展スーパーB、および、第2発展スーパーBの選択割合と、第3スーパーリーチに相当するスーパーC演出の選択割合との高低関係は、図13と同様の関係に設定されている。
同様に、変動パターンのうち、スーパーリーチの種別において、前述の第1スーパーリーチに相当するスーパーD演出、および、スーパーE演出の選択割合と、前述の第2スーパーリーチに相当する第1発展スーパーD、第2発展スーパーD、第1発展スーパーE、および、第2発展スーパーEの選択割合と、第3スーパーリーチに相当するスーパーC演出の選択割合との高低関係は、図13と同様の関係に設定されている。
このような図35および図36に示す判定テーブルでは、図13の判定テーブルと同様に次のようなデータ設定がされている。はずれ時第2判定テーブルでは、はずれ時第1判定テーブルと比べて、通常変動に決定される割合が高く、リーチ変動に決定される割合が低くなるように、データが設定され、リーチ変動の中でも変動時間が短い短時間変動のリーチが選択される割合が高くなるようにデータが設定されている。また、大当りとなるときには、はずれとなるときと比べて、スーパーリーチのリーチ演出が行なわれる割合が高くなるようにデータが設定されている。また、確変大当りとなるときには、通常大当りとなるときと比べて、スーパーリーチのリーチ演出が行なわれる割合が高くなるようにデータが設定されている。また、大当りとなるときには、はずれとなるときと比べて、発展リーチ演出が行なわれる割合が高くなるようにデータが設定されている。また、確変大当りとなるときには、通常大当りとなるときと比べて、発展リーチ演出が行なわれる割合が高くなるようにデータが設定されている。また、通常大当りとなるときにおいて、スーパーAに発展する発展リーチ演出のうち、リーチXからスーパーAに発展する第1発展スーパーA演出の方が、リーチYからスーパーAに発展する第2発展スーパーA演出よりも行なわれる割合が高くなるようにデータが設定されている。また、確変大当りとなるときにおいて、スーパーDに発展する発展リーチ演出のうち、リーチXからスーパーDに発展する第1発展スーパーD演出の方が、リーチYからスーパーDに発展する第2発展スーパーD演出よりも行なわれる割合が高くなるようにデータが設定されている。
なお、図35および図36のそれぞれにおいて、たとえば、「スーパーA演出」等の発展先のスーパーリーチ演出パターンが同じであるが「ノーマルX」等の発展元のノーマルリーチ演出パターンが異なる「第1発展スーパーA演出」および「第2発展スーパーA演出」等の発展スーパー演出については、これら発展スーパー演出の選択割合をはずれ決定時と大当り決定時との両方で異ならせることにより、発展スーパー演出の選択割合を異ならせる例を示した。しかし、これに限らず、はずれ決定時と大当り決定時とのうち、いずれか一方についてこれら発展スーパー演出の選択割合を均一(同じ割合)とし、他方についてこれら発展スーパー演出の選択割合を異ならせることで、発展スーパー演出の全体的な選択割合を異ならせるようにしてもよい。
第3実施形態では、変動パターンを決定するときに、図15の変動パターン設定処理において、S93で図36(b)の確変大当り時判定テーブルを選択し、S94で図36(a)の通常大当り時判定テーブルを選択し、S96で図35(a)の第1はずれ時判定テーブルを選択し、S97で図35(b)の第2はずれ時判定テーブルを選択することにより、S114,S115により変動パターンが決定される。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100の側では、ROMにおいて、第1実施形態に示した図23の図柄決定テーブルに代えて、図37に示す図柄決定テーブルが記憶され、変動パターンを決定するために用いられる。図37は、第3実施形態による図柄決定テーブルを表形式で示す図である。
図23(a)の第1通常大当り図柄決定テーブルの代わりに、図37(a)の第1通常大当り図柄決定テーブルが用いられる。図23(b)の第2通常大当り図柄決定テーブルの代わりに、図37(b)の第2通常大当り図柄決定テーブルが用いられる。図23(c)の第1確変大当り図柄決定テーブルの代わりに、図37(c)の第1確変大当り図柄決定テーブルが用いられる。図23(d)の第2確変大当り図柄決定テーブルの代わりに、図37(d)の第2確変大当り図柄決定テーブルが用いられる。図23(e)の第1はずれリーチ図柄決定テーブルの代わりに、図37(e)の第1はずれリーチ図柄決定テーブルが用いられる。図23(f)の第2はずれリーチ図柄決定テーブルの代わりに、図37(f)の第2はずれリーチ図柄決定テーブルが用いられる。
図37(a)の第1通常大当り図柄決定テーブルは、通常大当りとすることが決定され、かつ、第1発展スーパーAまたはB演出、第2発展スーパーAまたはB演出、スーパーA演出のいずれかのリーチとすることが決定されたときの最終停止図柄(左,中,右の全図柄)を決定するために用いられる。図37(b)の第2通常大当り図柄決定テーブルは、通常大当りとすることが決定され、かつ、第1発展スーパーAまたはB演出、第2発展スーパーAまたはB演出、および、スーパーA演出以外のリーチとすることが決定されたときの最終停止図柄(左,中,右の全図柄)を決定するために用いられる。
図37(c)の第1確変大当り図柄決定テーブルは、確変大当りとすることが決定され、かつ、第1発展スーパーDまたはE演出、第2発展スーパーDまたはE演出、スーパーD演出のいずれかのリーチとすることが決定されたときの最終停止図柄(左,中,右の全図柄)を決定するために用いられる。図37(d)の第2確変大当り図柄決定テーブルは、確変大当りとすることが決定され、かつ、第1発展スーパーDまたはE演出、第2発展スーパーDまたはE演出、および、スーパーD演出以外のリーチとすることが決定されたときの最終停止図柄(左,中,右の全図柄)を決定するために用いられる。
図37(e)の第1はずれリーチ図柄決定テーブルは、はずれとすることが決定され、かつ、第1発展スーパーAまたはB演出、第2発展スーパーAまたはB演出、第1発展スーパーDまたはE演出、第2発展スーパーDまたはE演出のいずれかのリーチとすることが決定されたときのリーチ図柄(左,右の図柄の最終停止図柄)を決定するために用いられる。図37(f)の第2はずれリーチ図柄決定テーブルは、はずれとすることが決定され、かつ、第1発展スーパーAまたはB演出、第2発展スーパーAまたはB演出、第1発展スーパーDまたはE演出、および、第2発展スーパーDまたはE演出以外のリーチとすることが決定されたときのリーチ図柄(左,右の図柄の最終停止図柄)を決定するために用いられる。
第3実施形態では、リーチとなるときの演出図柄の最終図柄を決定するときに、図24の変動演出決定処理において、S656で、第1発展スーパーA演出、第2発展スーパーA演出、第1発展スーパーB演出、第2発展スーパーB演出、または、スーパーA演出を指定するコマンドを受信したか否か確認する(S656)。S656でこのようなコマンドを受信したときには、S657により、図37(a)の第1通常大当り図柄決定テーブルを用いて大当り図柄が決定される。一方、S656でこのようなコマンド以外のコマンドを受信したときには、S658により、図37(b)の第2通常大当り図柄決定テーブルを用いて大当り図柄が決定される。
また、第3実施形態では、リーチとなるときの演出図柄の最終図柄を決定するときに、図24の変動演出決定処理において、S659で、第1発展スーパーD演出、第2発展スーパーD演出、第1発展スーパーE演出、第2発展スーパーE演出、または、スーパーD演出を指定するコマンドを受信したか否か確認する(S659)。S659でこのようなコマンドを受信したときには、S660により、図37(c)の第1確変大当り図柄決定テーブルを用いて大当り図柄が決定される。一方、S659でこのようなコマンド以外のコマンドを受信したときには、S661により、図37(d)の第2確変大当り図柄決定テーブルを用いて大当り図柄が決定される。
また、第3実施形態では、リーチとなるときの演出図柄の最終図柄を決定するときに、図24の変動演出決定処理において、S662で、第1発展スーパーA演出、第2発展スーパーA演出、第1発展スーパーB演出、第2発展スーパーB演出、第1発展スーパーD演出、第2発展スーパーD演出、第1発展スーパーE演出、または、第2発展スーパーE演出を指定するコマンドを受信したか否か確認する(S662)。S662でこのようなコマンドを受信したときには、S663により、図37(e)の第1はずれリーチ図柄決定テーブルを用いてリーチ図柄が決定される。一方、S662でこのようなコマンド以外のコマンドを受信したときには、S664により、図37(f)の第2はずれリーチ図柄決定テーブルを用いてリーチ図柄が決定される。
図37の図柄決定テーブルのそれぞれにおいては、対応関係にある図23の図柄決定テーブルと同様の割振りで、図柄とSR2−1またはSR2−2の値との関係が設定されている。これにより、通常大当りとなるときに、発展スーパーAまたはB演出のスーパーリーチが指定されたときには、偶数図柄の「2」がそれ以外の偶数図柄よりも大当り図柄として最終停止される割合が高くなる。確変大当りとなるときに、発展スーパーDまたはE演出のスーパーリーチが指定されたときには、奇数図柄の「7」がそれ以外の奇数図柄よりも大当り図柄として最終停止される割合が高くなる。これにより、第3実施形態では、第1実施形態の場合と同様に、「2」の図柄または「7」の図柄でリーチ状態となったときには、それ以外の図柄でリーチ状態となったときと比べて、スーパーリーチの演出に発展する演出が行なわれることに期待することができるようになる。
以上に説明した第3実施形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560の側で具体的なリーチ変動演出までを決定し、決定されたリーチ変動演出に応じて、演出制御用マイクロコンピュータ100の側でリーチ図柄および大当り図柄を決定するが、リーチ変動演出と、リーチ図柄および大当り図柄との対応関係が第1実施形態の場合と同様の対応関係とされているので、当該対応関係に基づいて第1実施形態で得られる前述した各種の効果と同様の効果を得ることができる。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 図25〜図28に示したように、たとえば、「2」の図柄のような第1の識別情報によるリーチ状態と、「2以外の偶数」の図柄にのような第2の識別情報によるリーチ状態とのいずれでも、スーパーAのような第3のリーチ演出が実行される場合があるので、リーチ状態に関して、図柄とリーチ演出との関係を多様化できる。また、図25の(a)と図25の(b)とを比較して、通常大当りとなる決定がされているときには、「2」のリーチ図柄でのリーチ状態において、「スーパーA演出」および「第1発展スーパーリーチA演出」を含む「スーパーA」のリーチ演出を行なうリーチ変動演出が選択される割合が、「2」以外のリーチ図柄でのリーチ状態において、このような「スーパーA」のリーチ演出を行なうリーチ変動演出が選択される割合よりも高いことを示したように、たとえば、「2」の図柄のような第1の識別情報によるリーチ状態においてスーパーAのような第3のリーチ演出が実行される割合が、「2以外の偶数」の図柄によるリーチ状態において第3のリーチ演出が実行される割合よりも高い。これにより、特定の図柄とリーチ演出との間に所定の関連性を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、図25〜図28のそれぞれにおいて、たとえば、「スーパーA」のような同じスーパーリーチのリーチ演出に発展する演出でも、「ノーマルX」のリーチ演出から発展する場合(たとえば、第1発展スーパーA演出)と、「ノーマルY」のリーチ演出から発展する場合(たとえば、第2発展スーパーA演出)とで選択される割合が異なることを示したように、大当り遊技状態に制御することが決定されているときにおいて、「2」の図柄のような第1の識別情報によるリーチ状態において、ノーマルXのような第1のリーチ演出の演出からスーパーAのような第3のリーチ演出に発展する第1発展スーパーAのような第1の発展リーチ演出が実行される割合と、ノーマルXのような第2のリーチ演出の演出からスーパーAのような第3のリーチ演出に発展する第2発展スーパーA第2の発展リーチ演出が実行される割合とが異なるので、図柄に関連するリーチ演出への発展過程に遊技者を注目させることができ、遊技の興趣をさらに向上させることができる。
(2) 前述したように、たとえば、「2」の図柄のような第1の識別情報によるリーチ状態において、「スーパーA」のような第3のリーチ演出を実行するときに、「2」の図柄のキャラクタ表示部に表示されるキャラクタを用いたリーチ演出が行なわれるので、キャラクタの共通性により、リーチ状態において、図柄とリーチ演出との関連性を容易に認識可能とすることができる。
(3) 図31(A),(B)および図32のS750〜S754に示したように、桜柄予告演出のような所定の予告を実行することが決定されたときと、当該所定の予告演出を実行しないことが決定されたときとで、発展リーチ演出を選択する割合が異なるので、予告演出に関連してリーチ演出の発展過程に遊技者を注目させることができる。
(4) 図23(a),(b)を比較して、発展リーチ演出を実行する可能性がある第1,第2スーパーリーチの変動パターンを指示する変動パターンコマンドを受信したときは「2」の演出図柄を選択する割合が「2」以外の各演出図柄を選択する割合よりも高く、発展リーチ演出を実行する可能性がない第1,第2スーパーリーチ以外の変動パターンを指示する変動パターンコマンドを受信したときは「2」以外の偶数の各演出図柄を選択する割合が「2」の演出図柄を選択する割合よりも高いことを示したように、たとえば、「2」の演出図柄になるか、「2」以外の偶数の演出図柄になるかにより発展リーチ演出が選択される割合が異なる。これにより、いずれの図柄によりリーチ状態に制御されるかに応じて、リーチ演出として発展リーチ演出を選択する割合が異なるので、リーチ演出の発展過程に遊技者をさらに注目させることができる。
(5) 図30を用いて説明したように、図柄変更処理を行なう場合において、たとえば、リーチはずれの最終停止図柄が「787」ならば、中図柄の最終停止図柄が「8」、左,右図柄の最終停止図柄が「7」なので偶数図柄である「2」,「4」,「6」のうちのいずれか(たとえば「6」)を、左,右の仮リーチ図柄(仮停止図柄)として決定することを前述したように、図柄変更演出が実行された後に導出表示される図柄が仮リーチ図柄以外となるような禁則制御が実行されるので、大当り表示結果にならなくても、図柄変更演出が実行されたことによって大当りに制御されなかったという残念感を遊技者に与えてしまうことを防ぐことができる。
次に、課題を解決するための手段と、前述した実施の形態との対応関係について説明する。「前記リーチ演出は、第1のリーチ演出、第2のリーチ演出、および、第3のリーチ演出のそれぞれを個別に実行する個別リーチ演出と、前記第1のリーチ演出または前記第2のリーチ演出の演出から第3のリーチ演出の演出にリーチ演出が発展する発展リーチ演出」に関しては、次のとおりである。実施の形態における「ノーマルX」が前記「第1のリーチ演出」に対応し、実施の形態における「ノーマルY」が前記「第2のリーチ演出」に対応し、実施の形態における「スーパーA,スーパーD」が前記「第3のリーチ演出」に対応する。実施の形態における「ノーマルX演出、ノーマルY演出、スーパーA演出、スーパーD演出」が前記「個別リーチ演出」に対応する。実施の形態における「第1発展スーパーA演出、第2発展スーパーA演出、第1発展スーパーD演出、第2発展スーパーD演出」が前記「発展リーチ演出」に対応する。
また、「前記第1のリーチ演出の演出から前記第3のリーチ演出の演出にリーチ演出が発展する第1の発展リーチ演出」に関しては、次のとおりである。実施の形態における「第1発展スーパーA演出、第1発展スーパーD」が前記「第1の発展リーチ演出」に対応する。また、「前記第2のリーチ演出の演出から前記第3のリーチ演出の演出にリーチ演出が発展する第2の発展リーチ演出」に関しては、次のとおりである。実施の形態における「第2発展スーパーA演出、第2発展スーパーD演出」が前記「第2の発展リーチ演出」に対応する。
また、「前記識別情報は、数字表示部とキャラクタ表示部とを含み」に関しては、次のとおりである。実施の形態における「演出図柄の数字表示部」が前記「数字表示部」に対応する。実施の形態における「演出図柄のキャラクタ表示部」が前記「キャラクタ表示部」に対応する。
また、「前記演出決定手段は、前記識別情報の変動表示において所定の予告を実行するか否かを決定する予告決定手段をさらに含み」に関しては、次のとおりである。実施の形態における「桜柄予告演出」が前記「所定の予告」に対応する。
また、「所定の識別情報により前記特定表示結果の一部が形成された第1のリーチ状態に制御された後に、当該所定の識別情報とは異なる識別情報により前記特定表示結果の一部が形成された第2のリーチ状態に制御されるようにリーチ状態の識別情報を変化させる識別情報変化演出を実行する識別情報変化演出手段」に関しては、次のとおりである。実施の形態における「仮リーチ図柄でのリーチ状態」が前記「第1のリーチ状態」に対応する。実施の形態における「最終停止図柄でのリーチ状態」が前記「第2のリーチ状態」に対応する。
次に、以上に説明した実施の形態の変形例や特徴点等を以下に列挙する。
(1) 前述の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27R,27L等)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
(2) 前述の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(たとえば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35等、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、またはたとえば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行なうのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行なうことができる。このような構成の場合には、前述した実施の形態で演出制御用マイクロコンピュータ100が行なっていた各種決定については、同様に演出制御用マイクロコンピュータ100が行なうようにしてもよく、または、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、または、音/ランプ基板に搭載したマイクロコンピュータ等の制御手段が行なうようにしてもよい。
(3) 前述した実施の形態は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
(4) 前述した実施の形態は、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などの装置にも適用することができる。前述した実施の形態を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。そして、ゲームの実施形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行なうことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(5) 時短状態を実現するための制御としては、時短状態に制御されたときに、変動パターンのうち、非時短状態と比べて、変動時間が比較的短い変動パターンの選択割合を増加させることにより時短状態となるようにしてもよい。また、時短状態を実現するための制御としては、非時短状態専用の複数種類の変動パターンと、当該変動パターンよりも平均的な変動時間が短い時短状態専用の複数種類の変動パターンとを設け、非時短状態においては非時短状態専用の複数種類の変動パターンから変動パターンを選択し、時短状態においては時短状態専用の複数種類の変動パターンから変動パターンを選択することにより、時短状態を実現するようにしてもよい。
(6) 前述の実施形態では、大当り種別として、15ラウンドの通常大当りと15ラウンドの確変大当りとを設けた例を示した。しかし、これに限らず、たとえば、15ラウンドの大当り、10ラウンドの大当り、5ラウンドの大当り、および、2ラウンドの大当りを設ける場合のように、3種類以上のラウンド数の大当り種別を設けてもよい。その場合には、たとえば、大当りの種別を、賞球が得られやすい大当り種別グループ(たとえば、15ラウンドの大当り、10ラウンドの大当り)と、賞球が得られにくい大当り種別グループ(たとえば、5ラウンドの大当り、2ラウンドの大当り)とに分類し、第2特別図柄の方が第1特別図柄よりも、賞球が得られやすい大当り種別グループの大当り種別が選択される割合が高くなるように設定してもよい。
(7) 前述した実施形態では、変動表示結果がはずれとなるときに、保留記憶数に応じて変動パターンの選択割合を異ならせる変動短縮制御を行なうようにしてもよい。
(8) 前述した実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、スーパーリーチを含むリーチ演出の種類、擬似連の有無、および、擬似連の再変動回数を決定し、演出制御用マイクロコンピュータ100においてスーパーリーチの発展演出の種類および仮停止図柄を決定する例を示した。しかし、これに限らず、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、スーパーリーチを含むリーチ演出の種類、擬似連の有無、擬似連の再変動回数、スーパーリーチの発展演出の種類、および、仮停止図柄を決定し、これら決定結果を演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドにより指示するようにしてもよい。
(9) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。