JP2013234739A - 圧油エネルギ回収システム - Google Patents

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Abstract

【課題】圧力変換器の故障リスクの軽減化と小型化とを可能とし、且つ効率よくエネルギを回収できる圧油エネルギ回収システムを提供する。
【解決手段】油圧アクチュエータの戻り圧油の流出先を切換える回収弁と、回収弁からその一方のポートに供給される戻り圧油の圧力を変換してその他方のポートに出力すると共に、その他方のポートに供給される圧油の圧力を変換してその一方のポートに出力する回転型の圧力変換装置と、戻り圧油を蓄える第1蓄圧装置と、圧力変換装置の他方のポートに出力する圧油を蓄える第2蓄圧装置と、第2蓄圧装置と圧力変換装置の他方のポートとの連通/遮断を行う第1回生弁と、圧力変換装置の一方のポートと主回路との連通/遮断を行う第2回生弁と、第2蓄圧装置に蓄えた圧油を圧力変換装置の他方のポートに供給し、圧力変換された圧油を主回路へ供給するように制御する制御装置とを備えた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、油圧ショベル等の油圧回路に設けられる圧油エネルギ回収システムに関する。
一般に、油圧ショベルは、フロント作業機であるブーム、アーム、及びバケットのそれぞれを駆動する油圧シリンダと、旋回体や走行体のそれぞれを駆動する油圧モータ等からなる複数の油圧アクチュエータを有していて、これらの油圧アクチュエータを適宜操作することにより、土砂の掘削、移動等の作業を行うものである。
このような油圧ショベルにおいて、油圧アクチュエータからの戻り圧油のエネルギで高圧油を貯圧し、その貯圧した高圧油をアクチュエータの作動エネルギとして再利用する圧油回収再利用システムが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
この圧油回収再利用システムは、アクチュエータに圧油を供給する主油圧ポンプと、アクチュエータからの戻り圧油が供給される第1回路と、前記第1回路が接続した第1ポンプモータ及びこの第1ポンプモータと機械的に連結されて第2回路に接続した可変容量型の第2ポンプモータを備えた圧力変換器と、前記第1回路と主油圧ポンプの吐出路を連通する第3回路と、前記第2回路に設けた貯圧器と、前記第3回路を、圧油流れを許容する状態と阻止する状態とに切換える再生弁と、前記第2回路を連通、遮断する貯圧弁と、前記第2回路における貯圧弁よりも第2ポンプモータ寄りと主油圧ポンプの吐出路との間に設けたシーケンス弁と、より構成したことを特徴としている。
国際公開第WO98/013603号パンフレット
上述した従来技術によれば、再生弁で第3回路を圧油流れを阻止する状態に切換えることで、戻り圧油によって第1ポンプモータがモータ作用して第2ポンプモータがポンプ作用するから、貯圧器に高圧油を貯圧できる。また、再生弁で第3回路を圧油流れを許容する状態に切換えることで、貯圧された高圧油で第2ポンプモータがモータ作用して第1ポンプモータがポンプ作用するから、第1回路へ圧油が吐出されて第3回路を介して主油圧ポンプの吐出路に供給される。これによって、アクチュエータの戻り圧油のエネルギを他のアクチュエータの作動のためにも再利用することができる。
ところで、上述した圧油回収再利用システムを構成する回転型の圧力変換器の容量は、流入する圧油の最大流量に応じて設定される。このため、例えば、戻り圧油の全流量を回収可能な圧力変換器を実現させようとすると、大容量に対応する大型の圧力変換器が必要となり、製造コストの上昇を招くと共に、建設機械における設置スペースの問題が発生する。
設置スペースの問題に対して、大容量の圧力変換器を単純に小型化させた場合、大量の圧油が流入するので、圧力変換器の過回転による破損のリスクが増大する。このため、圧力変換器が回収しきれない戻り圧油の流量は絞ってタンクに戻す等の対応が必要となり、絞り捨て分の圧油エネルギ回収量が減少するという問題が生じる。
本発明は、上述の事柄に基づいてなされたもので、その目的は、圧力変換器の故障リスクの軽減化と小型化とを可能とし、且つ効率よくエネルギを回収できる圧油エネルギ回収システムを提供するものである。
上記の目的を達成するために、第1の発明は、油圧ポンプと、タンクと、前記油圧ポンプからの圧油により駆動される複数の油圧アクチュエータと、前記油圧ポンプから前記複数の油圧アクチュエータに供給される圧油の流量及び方向を制御する複数の方向切換弁と、前記油圧ポンプからの圧油を前記方向切換弁に供給する主回路とを有し、前記複数の油圧アクチュエータの内の1つの油圧アクチュエータからの戻り圧油を圧油エネルギとして回収する圧油エネルギ回収システムであって、前記1つの油圧アクチュエータからの戻り圧油の流出先を前記タンクあるいは回収管路に切換える回収弁と、前記回収管路に設けられ、前記回収弁からその一方のポートに供給される戻り圧油の圧力を変換してその他方のポートに出力すると共に、その他方のポートに供給される圧油の圧力を変換してその一方のポートに出力する回転型の圧力変換装置と、前記回収弁と前記圧力変換装置の一方のポートとの間に設けられ、前記戻り圧油を蓄える第1蓄圧装置と、前記圧力変換装置の他方のポートに出力する圧力変換された圧油を蓄える第2蓄圧装置と、前記第2蓄圧装置と前記圧力変換装置の他方のポートとの連通/遮断を行う第1回生弁と、前記圧力変換装置の一方のポートと前記主回路との連通/遮断を行う第2回生弁と、前記第2蓄圧装置に蓄えた圧油を前記圧力変換装置の他方のポートに供給し、前記圧力変換装置の一方のポートに出力する圧力変換された圧油を前記主回路へ供給するように前記第1回生弁と前記第2回生弁とを制御する制御装置とを備えたものとする。
また、第2の発明は、第1の発明において、前記1つの油圧アクチュエータを駆動するために前記複数の方向切換弁の内の1つの方向切換弁を制御する1つの操作指令入力装置と、前記1つの操作指令入力装置の入力値に基づいて、前記回収弁の開閉を制御する制御装置とを更に備えたことを特徴とする。
更に、第3の発明は、第2の発明において、前記複数の油圧アクチュエータを駆動するために前記複数の方向切換弁を制御する複数の操作指令入力装置と、前記複数の操作指令入力装置から前記1つの操作指令入力装置を除外した他の操作指令入力装置の入力値に基づいて、前記第1回生弁と前記第2回生弁とを制御する制御装置とを更に備えたことを特徴とする。
また、第4の発明は、第1乃至第3の発明のいずれかにおいて、前記回収管路に設けられ、前記第1蓄圧装置と前記圧力変換装置の一方のポートとの連通/遮断を行う蓄圧弁と、前記圧力変換装置の回転数を検出する速度センサと、前記速度センサが検出した前記圧力変換装置の回転数を取込み、前記圧力変換装置の回転数が予め設定した回転数を超過したときに、前記戻り圧油を前記第1蓄圧装置に一時的に蓄えるように前記蓄圧弁の開閉を制御する制御装置とを更に備えたことを特徴とする。
更に、第5の発明は、第4の発明において、前記圧力変換装置は、前記一方のポートを有する第1ポンプモータと前記他方のポートを有する第2ポンプモータとを備え、前記速度センサは、前記第1ポンプモータと前記第2ポンプモータとを連結する軸の近傍に設けたことを特徴とする。
本発明によれば、圧力変換器の過回転を防止するために油圧アクチュエータからの戻り圧油を一時的に蓄える第1のアキュムレータと、油圧アクチュエータからの戻り圧油と第1のアキュムレータに一時的に蓄えられた圧油とを増圧する圧力変換器と、圧力変換器が増圧した圧油を蓄える第2のアキュムレータとを設けたので、油圧アクチュエータからの戻り圧油が大流量の場合であっても、第1のアキュムレータで戻り圧油を蓄圧しつつ、圧力変換器を駆動して第2のアキュムレータに蓄圧することができる。このことにより、圧力変換器の過回転などの故障リスクを軽減することができる。また、圧力変換器で回収しきれない圧油の流量は、第1のアキュムレータが吸収するので、圧力変換器のサイズを小型化することができる。この結果、製造コストの軽減化とエネルギ回収の効率化が図れる。
本発明の圧油エネルギ回収システムの一実施の形態の構成を示す回路図である。 本発明の圧油エネルギ回収システムの一実施の形態における回収弁の制御フローを示すフローチャート図である。 本発明の圧油エネルギ回収システムの一実施の形態における蓄圧弁の制御フローを示すフローチャート図である。 本発明の圧油エネルギ回収システムの一実施の形態における油圧ポンプと回生弁の制御フローを示すフローチャート図である。 本発明の圧油エネルギ回収システムの一実施の形態におけるポンプ容量指令の特性を示す特性図である。 本発明の圧油エネルギ回収システムの一実施の形態における減トルク制御を説明する特性図である。
以下、本発明の圧油エネルギ回収システムの実施の形態を図面を用いて説明する。
図1は本発明の圧油エネルギ回収システムの一実施の形態の構成を示す回路図である。本実施の形態において、本発明の圧油エネルギ回収システムは油圧ショベルに適用したものである。油圧ショベルは、ブーム,アーム等から構成されるフロント作業機を備えている。図1において、1は動力源であるエンジン、2はエンジン1に駆動される可変容量型の油圧ポンプを示す。この油圧ポンプ2は可変容量機構として例えば斜板を有していて、この斜板の傾転角を容量制御装置2aで調整することにより油圧ポンプ2の容量(押しのけ容積)を変化させ、圧油の吐出流量を制御している。
油圧ポンプ2から吐出される圧油を旋回モータ3、ブームシリンダ4、アームシリンダ5の各アクチュエータへ供給する主回路Lpには、圧油の方向と流量を制御する方向切換弁6〜8と、油圧ポンプ2の過負荷を防止するために、主回路Lp内の圧力を制限するリリーフ弁16と、主回路Lpの圧力を検出する圧力センサ17とが設けられている。リリーフ弁16は、油圧配管内の圧力が設定圧力以上に上昇した場合に、主回路Lpの圧油を戻り回路Ltを介してタンク12へ逃がすものである。圧力センサ17からの主回路Lpの圧力検出信号は、後述するコントローラ40に入力されている。
方向切換弁6〜8は、3位置6ポートの切換弁であって、その各パイロット操作部へ供給されるパイロット圧力により、各スプール位置を切り替えられて、油圧ポンプ2からの圧油を各アクチュエータ3〜5に供給する。ここで、旋回用方向切換弁6は旋回モータ3に、ブーム用方向切換弁7はブームシリンダ4に、アーム用方向切換弁8はアームシリンダ5に、それぞれ対応している。また、各方向切換弁6〜8は、油圧ポンプ2からの圧油が供給される入口ポートと、タンク12に連通する戻り回路Ltに接続される出口ポートと、中立位置のときに連通するセンターポートと、各アクチュエータ3〜5側に接続する接続ポートと、パイロット操作部と、中立復帰用のばねとを有している。
主回路Lpは、これら3つの方向切換弁6〜8と並列に接続されている。具体的には、旋回用方向切換弁6の入口ポートと、ロードチェック弁9を介して接続され、ブーム用方向切換弁7の入口ポートと、ロードチェック弁10を介して接続されている。また、主回路Lpは、アーム用方向切換弁8の入口ポートと、ロードチェック弁11を介して接続されている。
旋回用方向切換弁6の出口ポート、ブーム用方向切換弁7の出口ポート、及びアーム用方向切換弁8の出口ポートは、戻り回路Ltにそれぞれ接続されている。これらの出口ポートからの戻り油は、戻り回路Ltを経てタンク12へ排出される。
これら方向切換弁6〜8のパイロット操作部へ印加されるパイロット圧がゼロの時、方向切換弁6〜8のスプールは中立位置に配置され、各センターポートのみが連通する。このことにより、旋回用方向切換弁6とブーム用方向切換弁7とアーム用方向切換弁8とのセンターポートが直列に配置され、油圧ポンプ2から供給される圧油は、戻り回路Ltへ導かれ、タンク12へ排出される。
主回路Lpには、回生/蓄圧回路Lzを介して圧力変換器20(圧力変換装置)を構成する第1ポンプモータ20aと第1アキュムレータ(第1蓄圧装置)22とが接続されている。回生/蓄圧回路Lzは、後述する第2アキュムレータ(第2蓄圧装置)24に蓄圧された圧油を圧力変換器20で圧力変換して主回路Lpに供給する回生回路と、後述するブームシリンダ4のボトム側油室からの戻り圧油及び/又は第1アキュムレータ22で蓄圧した圧油を圧力変換器20に供給して第2アキュムレータ24で蓄圧する蓄圧回路との機能を備えた回路である。ここで、第2アキュムレータ24の設定圧力は、第1アキュムレータ22の設定圧力より高い上限圧力に設定されている。
回生/蓄圧回路Lzの一端側には、2位置2ポートの電磁切換弁である第2回生弁25と、この第2回生弁25から主回路Lpを介して各方向切換弁6〜8の入口側へ圧油の流入を許可する回生チェック弁26とが接続されている。回生/蓄圧回路Lzの他端側は、2方に分岐されていて、一方の他端には圧力変換器20を構成する第1ポンプモータ20aが接続されている。回生/蓄圧回路Lzの他端側の他方の他端には、2位置2ポートの電磁切換弁である蓄圧弁21を介して第1蓄圧管路La1と、第1アキュムレータ22とが接続されている。
第2回生弁25は、一端側にばね25bを有し、コントローラ40からの電気指令が電磁操作部25aに入力されるように構成されている。コントローラ40から閉指令が出力される場合には、ポートは遮断され、回生/蓄圧回路Lzと主回路Lpとを遮断し、開指令が出力されると、ポートを連通し、回生/蓄圧回路と主回路Lpとを連通状態にして、圧力変換器20から圧油を主回路Lpに流入させる。
蓄圧弁21は、一端側にばね21bを有し、コントローラ40からの電気指令が電磁操作部21aに入力されるように構成されている。コントローラ40から閉指令が出力される場合には、ポートは遮断され、第1蓄圧回路La1と回生/蓄圧回路Lzとを遮断し、開指令が出力されると、ポートを連通し、第1蓄圧回路La1と回生/蓄圧回路Lzとを連通状態にして、ブームシリンダ4のボトム側油室からの戻り圧油及び/又は第1アキュムレータ22で蓄圧した圧油を圧力変換器20に流入させる。
アクチュエータであるブームシリンダ4のボトム側油室とブーム用方向切換弁7の接続ポートとを接続する管路には、ブームシリンダ4のボトム側油室からの戻り圧油の流入先を、回収回路Lxまたはブーム用方向切換弁7のいずれかに切換える2位置3ポートの電磁切換弁である回収弁18が設けられている。回収回路Lxは、ブームシリンダ4のボトム側油室からの戻り圧油を後述する圧力変換器20及び第1アキュムレータ22に供給する回路である。
回収弁18は、一端側にばね18bを有し、コントローラ40からの電気指令が電磁操作部18aに入力されるように構成されている。コントローラ40から回収指令が出力されない場合には、ブームシリンダ4のボトム側油室とブーム用方向切換弁7の接続ポートとが連通するポート位置(他方のポート)が選択され、コントローラ40から回収指令が出力されると、ブームシリンダ4のボトム側油室と回収回路Lxとが連通するポート位置(一方のポート)が選択され、ボトム側油室とブーム用方向切換弁7の接続ポートとは遮断される。
回収回路Lxの一端側は、上述したように回収弁18の一方のポートに接続されている。回収回路Lxの他端側は、第1蓄圧管路La1への圧油の流入を許可するチェック弁19を介して第1蓄圧管路La1が接続されている。
圧力変換器20は、互いに軸接続された第1ポンプモータ20aと第2ポンプモータ20bとから構成されていて、第1容量制御部20cと第2容量制御部20dとが、コントローラ40からの指令によりそれぞれの容量を制御している。圧力変換器20は、第1ポンプモータ20aからの入力油圧動力(P1・Q1)を第2ポンプモータ20bの出力油圧動力(P2・Q2)へ変換するもので、第1ポンプモータ20aと第2ポンプモータ20bとは軸接続されているため、入力動力(P1×Q1)=出力動力(P2×Q2)が成り立つ(但し、損失分は無視する)。
一方のポートとしての第1ポンプモータ20aのポートは、回生/蓄圧回路Lzの他端側に接続されている。他方のポートとしての第2ポンプモータ20bのポートは、2位置2ポートの電磁切換弁である第1の回生弁23を介して第2蓄圧管路La2と第2アキュムレータ24とに接続されている。
第1回生弁23は、一端側にばね23bを有し、コントローラ40からの電気指令が電磁操作部23aに入力されるように構成されている。コントローラ40から閉指令が出力される場合には、第2アキュムレータ24から第2ポンプモータ20bへの圧油の流れを遮断し、その逆の流れを許容し、開指令が出力されると、第2蓄圧管路La2と第2ポンプモータ20bのポートとを連通状態にして、第2アキュムレータ24から圧力変換器20への圧油の流入を可能とする。
ここで、第1ポンプモータ20aに圧油が供給されると、第1ポンプモータ20aがモータ作用により所定の駆動トルクで駆動し、この駆動トルクで軸接続された第2ポンプモータ20bが駆動される。この時、第2容量制御部20dで第2ポンプモータ20bの容量を変えることで、第1ポンプモータ20aの一方のポートに供給される圧油の圧力を第2ポンプモータ20bの出口である他方のポートにおいて、所望の圧力に増圧変換でき、この増圧した圧油を第2アキュムレータ24で蓄圧することができる。
同様に、第2アキュムレータ24から第2ポンプモータ20bのポート側へ圧油が供給されると、その圧油により駆動トルクが発生し、この駆動トルクにより第1ポンプモータ20aが駆動される。このとき、第1容量制御部20cで第1ポンプモータ20aの容量を変えることで、第1ポンプモータ20aの一方のポートにおける吐出圧を主回路Lpの圧力よりも若干高い圧力とすることができ、この圧油を第2回生弁25と回生チェック弁26とを介して主回路Lpへ供給することができる。
各アクチュエータ3〜5への指令入力手段である操作レバーは、旋回レバー13、ブームレバー14、及びアームレバー15で構成されている。各操作レバーは図示しないパイロット弁を有していて、各々が操作量にほぼ比例したパイロット圧力を発生する。旋回レバー13のパイロット圧力は、操作方向に応じて旋回用方向切換弁6の両操作部に接続された各パイロット回路のいずれかに供給され、同様にブームレバー14のパイロット圧力は、ブーム用方向切換弁7の操作部に接続された各パイロット回路に供給され、アームレバー15のパイロット圧力は、アーム用方向切換弁8の操作部に接続された各パイロット回路に供給される。
旋回レバー13の各パイロット回路には、これらのパイロット圧力を検出する指令圧力センサ13aと13bとを設け、ブームレバー14の各パイロット回路には、これらのパイロット圧力を検出する指令圧力センサ14aと14bとを設けている。同様に、アームレバー15の各パイロット回路には、これらのパイロット圧力を検出する指令圧力センサ15aと15bとを設けている。これらの指令圧力センサ13a〜15bからの検出信号は、コントローラ40に入力されている。
回転速度センサ30(速度センサ)は、圧力変換器20の回転速度を検出するために、第1ポンプモータ20aと第2ポンプモータ20bとを接続する軸の近傍に設けられている。圧力センサ27は、ブームシリンダ4のボトム側油室の圧力を検出するために、ブームシリンダ4のボトム側油室の近傍に設けられている。また、圧力センサ28は、第1アキュムレータ22の圧力を検出するために、第1蓄圧管路La1に設けられている。また、圧力センサ29は、第2アキュムレータ24の圧力を検出するために、第2蓄圧管路La2に設けられている。
回転速度センサ30からの圧力変換器20の回転速度検出信号と、圧力センサ27からのブームシリンダ4のボトム側油室の圧力検出信号と、圧力センサ28からの第1アキュムレータ22の圧力検出信号と、圧力センサ29からの第2アキュムレータ24の圧力検出信号とはコントローラ40に入力されている。
コントローラ(制御装置)40は、各圧力センサ13a〜15b,17,27,28,29と回転速度センサ30からの検出信号を取込む入力部と、これらの検出信号を基に後述する演算処理を実行する演算部と、油圧ポンプ2の容量制御装置2aと圧力変換器20を構成する第1ポンプモータ20aの第1容量制御部20cと第2ポンプモータ20bの第2容量制御部20dとに演算部で算出した各容量制御指令を出力すると共に、第1回生弁23の電磁操作部23aと第2回生弁25の電磁操作部25aと蓄圧弁21の電磁操作部21aと回収弁18の電磁操作部18aとに演算部で算出した各指令を出力する出力部とを備えている。
次に、上述した本発明の圧油エネルギ回収システムの第1の実施の形態の制御動作を図2を用いて説明する。図2は本発明の圧油エネルギ回収システムの一実施の形態における回収弁の制御フローを示すフローチャート図である。
まず、スタートの状態としては、例えば、オペレータが油圧ショベルのキースイッチ(図示せず)をONにした状態とする。コントローラ40は、圧力センサ28からの第1アキュムレータ22の圧力Paclのデータを取込む(ステップS101)。
次に、コントローラ40は、第1アキュムレータ22の圧力Paclが、アキュムレータ22を保護するために予め定めた上限設定圧力Pacl_hi未満か否かの判断を行う(ステップS102)。第1アキュムレータ22の圧力Paclが、上限設定圧力Pacl_hi以上の場合は、(ステップS109)に進み、それ以外の場合は、(ステップS103)へ進む。
コントローラ40は、圧力センサ29からの第2アキュムレータ24の圧力Pachのデータを取込む(ステップS103)。
次に、コントローラ40は、第2アキュムレータ24の圧力Pachが、アキュムレータ24を保護するために予め定めた上限設定圧力Pach_hi未満か否かの判断を行う(ステップS104)。第2アキュムレータ24の圧力Pachが、上限設定圧力Pach_hi以上の場合は、(ステップS109)に進み、それ以外の場合は、(ステップS105)へ進む。
コントローラ40は、ブームレバー14の下げ指令圧を検出するために、指令圧力センサ14aからのパイロット圧力Pi_bmdを取込む(ステップS105)。
次に、コントローラ40は、パイロット圧力Pi_bmdが、予め定めた下限設定圧力Pi_bmd_lo超過か否かの判断を行う(ステップS106)。ここで、パイロット圧力Pi_bmdが、予め定めた下限設定圧力Pi_bmd_lo超過の場合とは、オペレータによりブームレバー14が所定量以上下げ操作された場合である。パイロット圧力Pi_bmdが、下限設定圧力Pi_bmd_lo超過の場合は、(ステップS107)に進み、それ以外の場合は、(ステップS109)へ進む。
コントローラ40は、圧力センサ27からのブームシリンダ4のヘッダ側油室の圧力Pbmbのデータを取込む(ステップS108)。
次に、ブームシリンダ4のヘッダ側油室の圧力Pbmbが、回収するのに必要な予め定めた下限設定圧力Pbmb_lo超過か否かの判断を行う(ステップS108)。ブームシリンダ4のヘッダ側油室の圧力Pbmbが、下限設定圧力Pbmb_lo超過の場合は、(ステップS110)に進み、それ以外の場合は、(ステップS109)へ進む。
(ステップS108)において、ブームシリンダ4のヘッダ側油室の圧力Pbmbが、下限設定圧力Pbmb_lo以下と判断された場合、または、(ステップS102)において、第1アキュムレータ22の圧力Paclが、上限設定圧力Pacl_hi以上と判断された場合、または、(ステップS104)において、第2アキュムレータ24の圧力Pachが、上限設定圧力Pach_hi以上と判断された場合、または、(ステップS106)において、パイロット圧力Pi_bmdが、予め定めた下限設定圧力Pi_bmd_lo以下と判断された場合、コントローラ40は、回収弁18への回収指令を出力しない(ステップS109)。ここで、パイロット圧力Pi_bmdが、予め定めた下限設定圧力Pi_bmd_lo以下の場合とは、オペレータによりブームレバー14が所定量以上下げ操作されなかった場合である。回収弁18への回収指令を出力しないとは、具体的には、回収弁18の電磁操作部18aへの励磁信号を遮断状態とすることである。このことにより、回収回路Lxとブームシリンダ4のヘッダ側油室とは遮断される。この結果、ブームシリンダ4のボトム側油室からの戻り圧油は、ブーム用方向切換弁7を介してタンク12へ排出される。
(ステップS102)と(ステップS104)とにおいて、第1及び第2アキュムレータ22,24の圧力が、第1及び第2アキュムレータ22,24を保護するために予め定めた上限設定圧力以上の場合には、これ以上蓄圧させないように回収弁18を閉止し続ける必要がある。また、(ステップS108)において、ブームシリンダ4のヘッダ側油室の圧力Pbmbが、下限設定圧力Pbmb_lo以下と判断する場合とは、例えば、油圧ショベルがジャッキアップ状態になっている場合が想定され、このようなときは、回収弁18を動作させることなく、リターンする。
(ステップS108)において、ブームシリンダ4のヘッダ側油室の圧力Pbmbが、下限設定圧力Pbmb_lo超過と判断された場合、コントローラ40は回収弁18への回収指令を出力する(ステップS110)。具体的には、回収弁18の電磁操作部18aへの励磁信号を出力する。このことにより、回収弁18は、ブームシリンダ4のボトム側油室と回収回路Lxとを連通させるポート位置に切り換わり、ブームシリンダ4のボトム側油室からの戻り圧油が回収回路Lxに供給される。
なお、詳細は省略するが、回収弁18は、ブーム下げパイロット圧に応じた開度に制御することで、ブームシリンダ4のピストンロッドの駆動速度調整も行っている。
次に、蓄圧弁21の制御について図3を用いて説明する。図3は本発明の圧油エネルギ回収システムの一実施の形態における蓄圧弁の制御フローを示すフローチャート図である。図3において、図1及び図2に示す符号と同符号のものは同一部分であるので、その詳細な説明は省略する。
上述したように、回収弁18が開動作すると、ブームシリンダ4のボトム側油室から圧油が流入するので、第1アキュムレータ22の圧力が上昇し始める。コントローラ40は、ブームレバー14の下げ指令圧を検出するために、指令圧力センサ14aからのパイロット圧力Pi_bmdを取込む(ステップS201)。
次に、コントローラ40は、パイロット圧力Pi_bmdが、予め定めた下限設定圧力Pi_bmd_lo超過か否かの判断を行う(ステップS202)。パイロット圧力Pi_bmdが、下限設定圧力Pi_bmd_lo超過の場合は、(ステップS203)に進み、それ以外の場合は、(ステップS206)へ進む。
コントローラ40は、圧力変換器20の回転数を検出するために、回転速度センサ30からの回転数Ntrを取込む(ステップS203)。
次に、コントローラ40は、回転数Ntrが、予め定めた回転上限値Ntr_max未満か否かの判断を行う(ステップS204)。回転数Ntrが、回転上限値Ntr_max未満の場合は、(ステップS205)に進み、それ以外の場合は、(ステップS206)へ進む。
(ステップS204)において、圧力変換器20の回転数Ntrが、回転上限値Ntr_max未満と判断された場合、又は、後述する(ステップS208)において、第1アキュムレータ22の圧力Paclが、下限設定圧力Pacl_lo超過と判断された場合、コントローラ40は蓄圧弁21への開指令を出力する(ステップS205)。具体的には、蓄圧弁21の電磁操作部21aへの励磁信号を出力する。このことにより、蓄圧弁21は、第1蓄圧回路La1と回生/蓄圧回路Lzとを連通させるポート位置に切り換わり、ブームシリンダ4のボトム側油室からの戻り圧油及び/又は第1アキュムレータ22で蓄圧した圧油を圧力変換器20に流入させる。
(ステップS204)において、圧力変換器20の回転数Ntrが、回転上限値Ntr_max未満でないと判断された場合、又は、後述する(ステップS202)において、パイロット圧力Pi_bmdが、下限設定圧力Pi_bmd_lo超過でないと判断された場合、コントローラ40は蓄圧弁21への閉指令を出力する(ステップS206)。具体的には、蓄圧弁21の電磁操作部21aへの励磁信号を遮断状態とする。このことにより、第1蓄圧回路La1と回生/蓄圧回路Lzとは遮断される。この結果、圧力変換器20の過回転が抑制される。
次に、コントローラ40は、圧力センサ28からの第1アキュムレータ22の圧力Paclのデータを取込む(ステップS207)。
次に、コントローラ40は、第1アキュムレータ22の圧力Paclが、新たな蓄圧を可能とするために定めた下限設定圧力Pacl_lo超過か否かの判断を行う(ステップS208)。第1アキュムレータ22の圧力Paclが、下限設定圧力Pacl_lo超過の場合は、(ステップS205)に進み、それ以外の場合は、リターンする。
コントローラ40が上述したような制御を行うので、例えば、速い速度でブーム下げのレバー操作が行われた場合には、蓄圧弁21を開動作させて、戻り圧油を圧力変換器20の第1ポンプモータ20aに流入させる。そして、圧力変換器20の回転数が回転上限値Ntr_maxを超えた場合には、蓄圧弁21を閉動作させて第1ポンプモータ20aへの圧油の流入を減らし、圧力変換器20の第1ポンプモータ20aの回転速度を減速させると共に、ブームシリンダ4からの戻り圧油を一時的に第1アキュムレータ22に蓄圧する。
この結果、ブームシリンダ7のピストンロッドは、レバー操作通りの駆動速度で動作すると共に、圧力変換器20の過回転による損傷のリスクを低減することができる。また、一時的に蓄えられた第1アキュムレータ22の圧油は、レバー操作終了後において、蓄圧弁21の開動作により、圧力変換器20を介して第2のアキュムレータ24へ蓄圧される。
このように、第1アキュムレータ22の圧力は、予め設定された下限値以下まで低下しているので、第1アキュムレータ22の蓄圧可能状態が維持されることになる。このため、次にブーム下げ操作がされて、圧力変換器20が高速で回転する場合であっても、蓄圧弁21を閉動作させて第1のアキュムレータ22に蓄圧させることが可能となる。この結果、圧力変換器20の過回転を回避しながらも圧油エネルギの回収を確実に行うことができる。
次に、第1回生弁23と第2回生弁25の制御について図4を用いて説明する。図4は本発明の圧油エネルギ回収システムの一実施の形態における油圧ポンプと回生弁の制御フローを示すフローチャート図である。図4において、図1及び図3に示す符号と同符号のものは同一部分であるので、その詳細な説明は省略する。
コントローラ40は、ブームレバー14の下げ以外の指令圧を検出するために、指令圧力センサ13a,13b,14b,15a,15bからのパイロット圧力を取込み(ステップS301)、検出した各操作レバーの指令圧の最大値を算出する(ステップS302)。具体的には、(ステップS301)で取り込んだ各パイロット圧力データの中から最大値Pi_maxを算出する。
コントローラ40は、パイロット圧力の最大値Pi_maxが予め定めた下限設定圧力Pi_lo超過か否かの判断を行う(ステップS303)。ここで、パイロット圧力の最大値Pi_maxが予め定めた下限設定圧力Pi_lo超過の場合とは、オペレータによりブーム下げ以外の操作レバーが所定量以上操作された場合であり、アクチュエータ3〜5のいずれかにおいて、駆動するための圧油の増流量が要求される場合である。パイロット圧力の最大値Pi_maxが下限設定圧力Pi_lo超過の場合は、(ステップS304)に進み、それ以外の場合は、(ステップS306)へ進む。
コントローラ40は、圧力センサ29からの第2アキュムレータ24の圧力Pachのデータを取込む(ステップS304)。
次に、コントローラ40は、第2アキュムレータ24の圧力Pachが、回生するのに必要な予め定めた下限設定圧力Pach_lo超過か否かの判断を行う(ステップS305)。第2アキュムレータ24の圧力Pachが、下限設定圧力Pach_lo超過の場合は、(ステップS307)に進み、それ以外の場合は、(ステップS306)へ進む。
(ステップS305)において、第2アキュムレータ24の圧力Pachが、下限設定圧力Pach_lo以下と判断された場合、または、(ステップS303)において、パイロット圧力の最大値Pi_maxが下限設定圧力Pi_lo以下と判断された場合、コントローラ40は、第1及び第2回生弁23,25へ閉指令を出力する(ステップS306)。具体的には、第1回生弁23の電磁操作部23aと第2回生弁25の電磁操作部25aとへの励磁信号を遮断する。このことにより、第2蓄圧管路La2から圧力変換器20の第2ポンプモータ20bへの圧油の流入が遮断されると共に、回生/蓄圧回路Lzと主回路Lpとが遮断される。
(ステップS305)において、第2アキュムレータ24の圧力Pachが、下限設定圧力Pach_lo超過と判断された場合、コントローラ40は第1及び第2回生弁23,25へ開指令を出力する(ステップS307)。具体的には、第1回生弁23の電磁操作部23aと第2回生弁25の電磁操作部25aとへの励磁信号を出力する。第1回生弁23が開動作することにより、第2のアキュムレータ24に蓄えられた圧油エネルギが圧力変換器20の第2ポンプモータ20bへ導かれる。コントローラ40は、軸結合された第1ポンプモータ20aの吐出圧が、主回路Lpの圧力よりも若干高い圧力になるよう第1容量制御部20cで、第1ポンプモータ20aの容量を制御する。
第2回生弁25が開動作することにより、主回路Lpの圧力よりも若干高い圧力に制御された第1ポンプモータ20aから吐出された圧油は、第2回生弁25と回生チェック弁26とを介して主回路Lpへ供給される。
次に、コントローラ40は、油圧ポンプ2のトルク補正制御を実行する(ステップS308)。具体的には、(ステップS307)で主回路Lpへ回生された圧油の流量分の減トルク指令値ΔTを演算し、この減トルク指令値ΔTに相当する指令値を油圧ポンプ2の容量制御装置2aに対して出力して、油圧ポンプ2の容量を減少させる。本ステップを実行後リターンする。
ここで、主回路Lpへ回生された圧油の流量Qrは、次の式(1)で表すことができる。
Qr=q1・Ntr・・・・(1)
上記式(1)において、q1は、圧力変換器20の第1ポンプモータ20aの容量を、Ntrは、圧力変換器20の回転数をそれぞれ表す。
式(1)の流量Qrは、次の式(2)により、油圧ポンプ2の吐出圧P1におけるトルクΔTに換算することができる。
ΔT=P1・q1・Ntr/(2π・Ne)・・・・(2)
上記式(2)において、Neは、油圧ポンプ2の回転速度を表す。
次に、油圧ポンプ2の容量制御装置2aの容量制御等について図5及び図6を用いて説明する。図5は本発明の圧油エネルギ回収システムの一実施の形態におけるポンプ容量指令の特性を示す特性図、図6は本発明の圧油エネルギ回収システムの一実施の形態における減トルク制御を説明する特性図である。図5及び図6において、図1乃至図4に示す符号と同符号のものは同一部分であるので、その詳細な説明は省略する。
油圧ポンプ2の容量制御装置2aへ出力される指令値は、コントローラ40において、以下のステップで算出されている。
(1)全ての操作レバー13〜15の指令圧である各圧力センサ13a,13b,14a,14b,15a,15bからの各パイロット圧力のデータをコントローラ40に取り込む。
(2)これらデータから最高圧力Pi_maxを演算する。
(3)算出した最高圧力Pi_maxと図5に示す予め設定されているポンプ容量指令特性とに基づき、油圧ポンプ2の指令容量qを算出し、この指令容量qが実現する指令値を容量制御装置2aへ出力している。
このように、油圧ポンプ2の吐出容量は、全ての操作レバー13〜15の指令圧の最高圧力から決定されている。
一方、油圧ポンプ2は、エンジン1のストールを防止する為に、ポンプ吸収トルクを制限している。図6は、縦軸をポンプ容量q、横軸をポンプ吐出圧力P(主回路Lpの圧力と等しい)として、ポンプ吐出圧力Pに対応したポンプ容量qの特性を示している。ここで、ポンプ吐出圧力Pの低圧領域においては、ポンプ容量qは最大容量qmax出力可能であるが、ポンプ吐出圧力Pが高くなるにつれて、設定されたトルクTを超えないように、ポンプ容量qを減少させている。具体的には、ポンプ吸収トルクが設定トルクT(T=P・q/2π)以上に上昇しないように、油圧ポンプ2のポンプ容量qを制御している。
また、上述した(ステップS308)で算出された減トルク指令値ΔTは、図6に示すように、上記設定トルクTを減トルク指令値ΔTだけ減少させ、油圧ポンプ2の吸収トルクを少なくする制御である。このように制御することで、トルクを減じた分だけ、油圧ポンプ2の出力トルクを減少させることができる。油圧ショベルの場合、エンジン1の回転数を一定で運転するので、負荷トルクが下がれば、その分だけエンジン1の出力を低減することになり、燃費削減効果を得ることができる。
上述した本発明の圧油エネルギ回収システムの一実施の形態によれば、圧力変換器20の過回転を防止するために油圧アクチュエータ4からの戻り圧油を一時的に蓄える第1アキュムレータ22と、油圧アクチュエータ4からの戻り圧油と第1アキュムレータ22に一時的に蓄えられた圧油とを増圧する圧力変換器20と、圧力変換器20が増圧した圧油を蓄える第2アキュムレータ24とを設けたので、油圧アクチュエータ4からの戻り圧油が大流量の場合であっても、第1アキュムレータ22で戻り圧油を蓄圧しつつ、圧力変換器20を駆動して第2アキュムレータ24に蓄圧することができる。このことにより、圧力変換器20の過回転などの故障リスクを軽減することができる。また、圧力変換器20で回収しきれない圧油の流量は、第1アキュムレータ22が吸収するので、圧力変換器20のサイズを小型化することができる。この結果、圧油エネルギ回収システムの製造コストの軽減化とエネルギ回収の効率化が図れる。
また、上述した本発明の圧油エネルギ回収システムの一実施の形態によれば、第2アキュムレータ24に蓄えられた圧油エネルギは適宜、主回路Lpへ回生されると同時に、油圧ポンプ2の吐出量を回生分だけ減らすので、油圧ポンプ2を駆動するエンジン1のトルクを低減することができる。この結果、燃費向上とエネルギ回収の効率化とを図ることができる。
1 エンジン
2 油圧ポンプ
2a 容量制御装置
3 旋回モータ
4 ブームシリンダ
5 アームシリンダ
6 旋回用方向切換弁
7 ブーム用方向切換弁
8 アーム用方向切換弁
9 ロードチェック弁
10 ロードチェック弁
11 ロードチェック弁
12 タンク
13 旋回レバー(操作指令入力装置)
14 ブームレバー(操作指令入力装置)
15 アームレバー(操作指令入力装置)
16 リリーフ弁
17 圧力センサ
18 回収弁
19 チェック弁
20 圧力変換器(圧力変換装置)
20a 第1ポンプモータ
20b 第2ポンプモータ
20c 第1容量制御部
20d 第2容量制御部
21 蓄圧弁
22 第1アキュムレータ(第1蓄圧装置)
23 第1回生弁
24 第2アキュムレータ(第2蓄圧装置)
25 第2回生弁
26 回生チェック弁
27 圧力センサ
28 圧力センサ
29 圧力センサ
30 回転速度センサ(速度センサ)
40 コントローラ(制御装置)
Lp 主回路
Lt 戻り回路
Lx 回収回路
Lz 回生/蓄圧回路

Claims (5)

  1. 油圧ポンプと、タンクと、前記油圧ポンプからの圧油により駆動される複数の油圧アクチュエータと、前記油圧ポンプから前記複数の油圧アクチュエータに供給される圧油の流量及び方向を制御する複数の方向切換弁と、前記油圧ポンプからの圧油を前記方向切換弁に供給する主回路とを有し、前記複数の油圧アクチュエータの内の1つの油圧アクチュエータからの戻り圧油を圧油エネルギとして回収する圧油エネルギ回収システムであって、
    前記1つの油圧アクチュエータからの戻り圧油の流出先を前記タンクあるいは回収管路に切換える回収弁と、
    前記回収管路に設けられ、前記回収弁からその一方のポートに供給される戻り圧油の圧力を変換してその他方のポートに出力すると共に、その他方のポートに供給される圧油の圧力を変換してその一方のポートに出力する回転型の圧力変換装置と、
    前記回収弁と前記圧力変換装置の一方のポートとの間に設けられ、前記戻り圧油を蓄える第1蓄圧装置と、
    前記圧力変換装置の他方のポートに出力する圧力変換された圧油を蓄える第2蓄圧装置と、
    前記第2蓄圧装置と前記圧力変換装置の他方のポートとの連通/遮断を行う第1回生弁と、
    前記圧力変換装置の一方のポートと前記主回路との連通/遮断を行う第2回生弁と、
    前記第2蓄圧装置に蓄えた圧油を前記圧力変換装置の他方のポートに供給し、前記圧力変換装置の一方のポートに出力する圧力変換された圧油を前記主回路へ供給するように前記第1回生弁と前記第2回生弁とを制御する制御装置とを備えた
    ことを特徴とする圧油エネルギ回収システム。
  2. 請求項1に記載の圧油エネルギ回収システムにおいて、
    前記1つの油圧アクチュエータを駆動するために前記複数の方向切換弁の内の1つの方向切換弁を制御する1つの操作指令入力装置と、
    前記1つの操作指令入力装置の入力値に基づいて、前記回収弁の開閉を制御する制御装置とを更に備えた
    ことを特徴とする圧油エネルギ回収システム。
  3. 請求項2に記載の圧油エネルギ回収システムにおいて、
    前記複数の油圧アクチュエータを駆動するために前記複数の方向切換弁を制御する複数の操作指令入力装置と、
    前記複数の操作指令入力装置から前記1つの操作指令入力装置を除外した他の操作指令入力装置の入力値に基づいて、前記第1回生弁と前記第2回生弁とを制御する制御装置とを更に備えた
    ことを特徴とする圧油エネルギ回収システム。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の圧油エネルギ回収システムにおいて、
    前記回収管路に設けられ、前記第1蓄圧装置と前記圧力変換装置の一方のポートとの連通/遮断を行う蓄圧弁と、
    前記圧力変換装置の回転数を検出する速度センサと、
    前記速度センサが検出した前記圧力変換装置の回転数を取込み、前記圧力変換装置の回転数が予め設定した回転数を超過したときに、前記戻り圧油を前記第1蓄圧装置に一時的に蓄えるように前記蓄圧弁の開閉を制御する制御装置とを更に備えた
    ことを特徴とする圧油エネルギ回収システム。
  5. 請求項4に記載の圧油エネルギ回収システムにおいて、
    前記圧力変換装置は、前記一方のポートを有する第1ポンプモータと前記他方のポートを有する第2ポンプモータとを備え、
    前記速度センサは、前記第1ポンプモータと前記第2ポンプモータとを連結する軸の近傍に設けた、
    ことを特徴とする圧油エネルギ回収システム。
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