JP2013233525A - 気体溶解装置 - Google Patents

気体溶解装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2013233525A
JP2013233525A JP2012108919A JP2012108919A JP2013233525A JP 2013233525 A JP2013233525 A JP 2013233525A JP 2012108919 A JP2012108919 A JP 2012108919A JP 2012108919 A JP2012108919 A JP 2012108919A JP 2013233525 A JP2013233525 A JP 2013233525A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
tank
liquid
dissolution
liquid mixing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012108919A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5903604B2 (ja
Inventor
Yasunari Maeda
康成 前田
Yoshiyasu Ito
良泰 伊藤
Hitoshi Kitamura
仁史 北村
Kyoko Tsutsumi
恭子 堤
Hisanori Shibata
尚紀 柴田
Tomohiro Akita
朋弘 穐田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2012108919A priority Critical patent/JP5903604B2/ja
Publication of JP2013233525A publication Critical patent/JP2013233525A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5903604B2 publication Critical patent/JP5903604B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】溶解タンクの気液混合槽内の圧力を高めた状態でも気液混合槽における気液混合をより安定化させることが可能な気体溶解装置を提供する。
【解決手段】気体溶解装置1の溶解タンク2の内部が、第1仕切り壁3と第2仕切り壁4によって気液混合槽6、中間槽7および気液分離槽8に区画されている。気液混合槽6と中間槽7とを区画する第1仕切り壁3は、先端に、底壁部2b側に向かって突出する凸部M1と上壁部2a側に凹む凹部M2とを有する凹凸部Mが設けられている。凹凸部Mと底壁部2bとの間に、気体が溶解した液体5の流路となる隙間Sが形成され、この隙間Sにおいて凹凸部Mの凹部M2に対応する部分の隙間S2が、液体5中に混入する気泡を通過可能に形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、微細気泡が発生する湯水の生成などに利用可能な気体溶解装置に関する。
本出願人は、気液混合槽、大泡流出防止槽(中間槽)、気液分離槽に区画された溶解タンクを備えた気体溶解装置を提案している(特許文献1)。
特許文献1の気体溶解装置では、溶解タンクの気液混合槽と大泡流出防止槽(中間槽)を区画する第1仕切り壁に対向する面、または第1仕切り壁において第2仕切り壁に対向する面に、溶解タンクの縦方向に延びる縦リブが設けられている。このため、特許文献1の気体溶解装置は、大泡流出防止槽(中間槽)において、気体が溶解した液体の流れが整流され、流れの向きが縦方向に一様となり、液体中に大きな気泡が混入するのを抑制することができる。
特開2010−227782号公報
このような気体溶解装置においては、液体中に気体を効率よく溶解させることが望まれている。かかる要求にこたえるために、溶解タンクの気液混合槽内の圧力をより高めて気体の溶解限界量を増やし、気液混合することが考えられる。そして、溶解タンクの気液混合槽内の圧力をより高めるために、この気液混合槽から中間槽へと通じる流路、つまり、気液混合槽で生成した、気体が溶解した液体を中間槽に流入させるための流路を狭めることが考えられる。本出願人による検討によれば、気液混合槽において気体が液体に溶解しきれずに液体中に混入した気泡がこの狭められた流路を塞いでしまう場合があった。この場合、気液混合槽内の圧力が変動し、この圧力変動に伴い流速が変動して気液混合槽での気液混合が安定しないことがあった。
本発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであり、溶解タンクの気液混合槽内の圧力を高めた状態でも気液混合槽における気液混合をより安定化させることが可能な気体溶解装置を提供することを課題としている。
上記の課題を解決するために、本発明の気体溶解装置は、上壁部、底壁部および側壁部を有して内部が中空な溶解タンクを備え、この溶解タンクの内部は、2つの仕切り壁によって、気液混合槽、中間槽および気液分離槽の3つの槽に区画され、これら3つの槽は互いに連通しており、前記溶解タンク内に流入する流体が前記気液混合槽において気体と混合され、気体が溶解した液体が生成され、この液体は、前記中間槽、前記気液分離槽を順次流れて前記溶解タンクの外部に流出する気体溶解装置であって、前記気液混合槽と前記中間槽とを区画する仕切り壁は、前記上壁部から前記底壁部に向かって延び、その先端には、前記底壁部側に向かって突出する凸部と前記上壁部側に凹む凹部とを有する凹凸部が設けられ、この凹凸部と前記底壁部との間に、前記気体が溶解した液体の流路となる隙間が形成され、この隙間において前記凹凸部の凹部に対応する部分の隙間が、前記気体が溶解した液体中に混入する気泡を通過可能に形成されていることを特徴とする。
この気体溶解装置においては、前記凹凸部は、前記凸部および前記凹部をそれぞれ複数有し、前記気液混合槽と前記中間槽とを区画する仕切り壁の先端全体に前記凸部と前記凹部とが交互に連続して形成されていることが好ましい。
この気体溶解装置においては、前記凹凸部の凹部は、略半円形状に形成されていることが好ましい。
本発明の気体溶解装置によれば、溶解タンクの気液混合槽内の圧力を高めた状態でも気液混合槽における気液混合をより安定化させることが可能である。
本発明の気体溶解装置の一実施形態における溶解タンクを例示した一部切欠斜視図である。 図1に示した溶解タンクの正面図である。 図2に示した溶解タンクの背面側からの縦断面図である。 図2に示した溶解タンクのA−A断面図である。 図2に示した溶解タンクのB−B断面図である。 図1に示した溶解タンクを備えた、本発明の気体溶解装置の一実施形態を例示した斜視図である。 本発明の気体溶解装置の別の一実施形態における溶解タンクの断面図である。
図1は、本発明の気体溶解装置の一実施形態における溶解タンクを例示した一部切欠斜視図である。図2は、図1に示した溶解タンクの正面図である。図3は、図2に示した溶解タンクの背面側からの縦断面図である。図4は、図2に示した溶解タンクのA−A断面図である。図5は、図2に示した溶解タンクのB−B断面図である。図6は、図1に示した溶解タンクを備えた、本発明の気体溶解装置の一実施形態を例示した斜視図である。
図1−6に示したように、気体溶解装置1は、上壁部2aとこの上壁部2aに対向する底壁部2bとこれら上壁部2aおよび底壁部2bの周囲を囲む側壁部2cとを有した、やや縦長の箱状の形状を有する中空な溶解タンク2を備えている。溶解タンク2の内部には、2つの仕切り壁、すなわち、第1仕切り壁3および第2仕切り壁4が設けられ、後述する液体5の流れに関しその最も上流側に気液混合槽6が、第1仕切り壁3によって区画形成されている。また、気液混合槽6の下流側に、第1仕切り壁3とともに第2仕切り壁4によって中間槽7が区画形成され、中間槽7は気液混合槽6に隣接して配置されている。液体5の流れに関し最も下流側には、気液分離槽8が、第2仕切り壁4によって区画形成され、中間槽7に隣接して配置されている。
第1仕切り壁3は、図3−4に示したように、溶解タンク2において対向する側壁部2c、2cの間に跨って設けられ、上壁部2aから底壁部2bにかけて垂下して延びている。第1仕切り壁3は、ほぼ平板状に形成されている。第1仕切り壁3の先端3aには、底壁部2b側に向かって突出する凸部M1と上壁部2a側に凹む凹部M2とを有する凹凸部Mが設けられている。凹凸部Mは底壁部2bに達してなく、底壁部2bとの間に隙間Sが形成され、この隙間Sを液体5の流路として気液混合槽6と中間槽7は互いに連通している。ここで、凹凸部Mの凸部M1については底壁部2bに達するように形成することもできる。
第1仕切り壁3が設けられている、対向する側壁部2c、2cの間を跨ぐ方向を長さ方向とすると、凹凸部Mはその長さ方向全長に亘って設けられており、凸部M1と凹部M2とは交互に設けられている。図4に示すように、第1仕切り壁3の先端3aにおいて長さ方向の両側部分に凸部M1、M1が設けられ、その間に凹部M2が長さ方向全長に対して2/3程度の長さで設けられて凹凸部Mが形成されている。
凹凸部Mと底壁部2bとの間に形成される隙間Sにおいて凹凸部Mの凹部M2に対応する部分の隙間S2は、気液混合槽6において気体が液体5に溶解しきれずに液体5中に混入することになった気泡の通過領域として、気泡を通過可能に形成されている。一方、隙間Sにおいて凹凸部Mの凸部M1に対応する部分の隙間S1は、その高さH1、つまり、凹部M2と底壁部2bとの間隔が隙間S2の高さH2よりも低く設定されている。
隙間Sの開口の程度は、気液混合槽6内の圧力が所望する圧力となるように設定され、これに応じて凹凸部Mにおける凸部M1および凹部M2の長さ方向の長さや凹凸の程度が設定される。このような隙間Sの開口の程度、凹凸部Mにおける凸部M1および凹部M2の長さ方向の長さや凹凸の程度などは、予備実験によって設定することができる。予備実験では、例えば、気液混合槽6の容積、気液混合槽6および中間槽7に流出入する液体の流量、気体の液体への溶解率などのデータを参考にして行うことができる。
第2仕切り壁4は、溶解タンク2の底壁部2bから上壁部2aに向かって垂直上方に延びている。第2仕切り壁4は、筒状に形成され、断面は長円状の形状を有している。中間槽7側に位置する第2仕切り壁4の上端4aは、溶解タンク2の上壁部2aの下方に位置し、第2仕切り壁4の上端4aの上方において中間槽7と気液分離槽8とが互いに連通している。
また、第2仕切り壁4には、第1仕切り壁3に対向する対向面4bに、溶解タンク2の縦方向に延びる縦リブ9が、第1仕切り壁3側に突出して設けられている。縦リブ9は、略長方形の形状を有する小片状に形成され、対向面4bの下端部に2列として互いに間隔をあけて配置されている。
さらに、第2仕切り壁4には、第1仕切り壁3に対向する部分の中央部に、上方に突出する突出部10が設けられている。突出部10は、略長方形の形状を有する小片状に形成されている。突出部10の上端10aは、溶解タンク2の上壁部2aに達することはなく、上壁部2aの下方に配置されている。
また、溶解タンク2には、気液混合槽6における底壁部2bに、下方に開口する流入管接続部12が設けられている。流入管接続部12には、後述するポンプの吐出側に一端部が接続された流入管の他端部が接続される。気液分離槽8には、下端部に、正面側に開口する流出管接続部13が設けられている。流出管接続部13には、溶解タンク2で生成した、気体が溶解した液体5を浴槽などの供給部に送り出す流出管の一端部が接続される。
さらに、溶解タンク2には、溶解タンク2の外側を通って溶解タンク2の上端部と下端部とを接続し、互いに連通させる気体循環経路14が設けられている。気体循環経路14は、後述するように、液体5の生成に際し、溶解タンク2内に貯留している気体を溶解タンク2から一旦取り出した後、溶解タンク2内に戻して循環させるものである。
さらにまた、溶解タンク2には、上壁部2aにおいて、気液分離槽8の上端部に対応する部分に気体放出弁を備えた排気部15が設けられている。排気部15は、液体5の生成に際し、気液分離槽8における液体5の液面の高さに追随して浮沈し、上下方向に移動可能なフロートを有している。排気部15は、フロートが液面の高さの変化にともない上下動することによって、溶解タンク2内に貯留している気体の放出と停止を行うことができる。溶解タンク2の上壁部2aにおいて排気部15が設けられる部分は、気液分離槽8の上端部に対応し、図2に示したように、中間槽7と気液分離槽8との境界部16から、境界部16に対向する溶解タンク2の上壁部2aの端縁部に向かって斜め下方に傾斜する傾斜面部2dとされている。
上記のとおりの溶解タンク2は、また、高さ方向の中央部よりやや下側において分割され、上側を上部ユニット17、下側を下部ユニット18としている。第1仕切り壁3は、上部ユニット17に一体に組み込まれ、第2仕切り壁4は、ここに設けられた縦リブ9および突出部10を含めて下部ユニット18に一体に組み込まれている。また、上部ユニット17の下端縁部および下部ユニット18の上端縁部には、外側方に突出して延びるフランジ部19、20が設けられている。溶解タンク2は、フランジ部19、20を互いに重ね合わせ、重なり合うフランジ部19、20の所定の部位においてボルトにより、また、必要に応じてナットを用い、上部ユニット17と下部ユニット18を締結することによって組み立てられ、一体となる。
図6に示したように、気体溶解装置1では、溶解タンク2は、流入管接続部12において、溶解タンク2の下方に縦列して配置されたポンプ21の吐出側に一端部が接続された流入管22の他端部に接続されている。一端部14aにおいて溶解タンク2の上壁部2aに接続された気体循環経路14は、他端部14bにおいて、流入管22と流入管接続部12との接続部に配設された気体循環エジェクタ23に接続されている。また、溶解タンク2の流出管接続部13には、浴槽などの、気体が溶解した液体5の供給部に供給するための流出管24の一端部が接続されている。
ポンプ21の吸い込み側には、浴槽などの供給部に連通して一端部が接続された吸い込み配管25の他端部が接続されている。吸い込み配管25の一端部は、たとえば浴槽の場合、浴槽内の湯水を吸い込むために浴槽内部に連通する吸込口26に連通し、一端部が流出管接続部13に接続された流出管24の他端部は、浴槽内部に連通し、浴槽内に空気が溶解した湯水を吐出するための吐出口27に連通している。図6には、吸込口26と吐出口27をともに備えた吸い込み・吐出プラグ28を例示している。吸い込み・吐出プラグ28は、例えば、浴槽の槽壁部に取り付けられるものであり、吸込口26から吸い込み配管25に連通する第1流路と、吐出口27から流出管24に連通する第2流路とを備えている。これら第1流路および第2流路は、吸い込み・吐出プラグ28において互いに独立しており、相互に連通してはいない。
また、気体溶解装置1では、溶解タンク2内の気体の濃度を高く保持するなどのために、溶解タンク2の上壁部2aの上方に気体供給口29を配置するとともに、ポンプ21の吸い込み側と吸い込み配管25との接続部付近に気体導入エジェクタ30を介設することができる。気体供給口29と気体導入エジェクタ30とは気体導入配管31を介して連通接続される。
このような気体溶解装置1では、気体が溶解した液体5において空気などの溶質となる気体が、運転前に溶解タンク2内に貯留している。ポンプ21を作動させ、運転を開始すると、浴槽内の湯水などの、液体5において溶媒となる流体が吸込口26から吸い込まれる。吸い込まれた流体は、吸い込み配管25および流入管22を通じて溶解タンク2の気液混合槽6に、その下部から供給され、気液混合槽6に噴出する。この流体の噴出は、ポンプ21によって所定の圧力に加圧されていることによって起こるものである。なお、流体は、気液混合槽6に導入するに先立って、溶解タンク2内に貯留している気体と同じ種類の気体と混合して気液混合流体としておくこともでき、この場合、気液混合槽6には気液混合流体が噴出する。以下、流体単独(液体)および気液混合流体をまとめて「流体」と記載する。
流体は、図1−5に示した気液混合槽6に、溶解タンク2の上壁部2aの内面に向かって噴出して流入する。このとき、流体は、溶解タンク2の上壁部2aや第1仕切り壁3に衝突し、跳ね返り、次第に気液混合槽6の底部に溜まっていく。また、上壁部2aの内面に衝突し、跳ね返る流体は、気液混合槽6に貯留する流体の液面に衝突し、流体を攪拌する。
このときの攪拌などによって、溶解タンク2内に貯留している気体と流体が混合され、また、気液混合流体が噴出するとき、気液混合流体中の気体も合わせて気体と流体が混合され、気体の溶解が促進され、気体が溶解した液体5が生成される。これは、攪拌による剪断によって液体5に気泡として混合される気体が細分化され、流体と接触する表面積が大きくなるのに加え、液面付近における気体の溶解濃度が攪拌による均一化によって低減され、気体の流体への溶解速度が上昇することによる。
気液混合槽6内の圧力が高められている場合には、気体の流体への溶解限界量が増え、気体を効果的に流体に溶解させることができる。
このようにして気体が溶解した液体5は、第1仕切り壁3の先端3aと溶解タンク2の底壁部2bとの間の隙間Sを流路として中間槽7に流入し、次第に中間槽7に溜まっていく。液体5は、溶解タンク2の底部において中間槽7に流入するため、液体5中への大きな気泡の混入が抑制される。液体5中に気泡が混入していても、隙間S2を通じて気泡を中間槽7に流入させることができる。隙間Sでは少なくとも隙間S2において気泡による流路の閉塞が抑制されるため、気液混合槽6内では圧力がより安定化し、圧力変動が抑制される。そして、圧力変動が抑制されることに伴い、気液混合槽6内の流体の流速の変動も抑制され、気液混合槽6において気体と流体がより安定的に混合されるなど、気液混合がより安定化する。これによって、気体の溶解がより促進され、流体中に気体を効率よく溶解させることができる。
図4に示した例では、一つの凹部M2が第1仕切り壁3の長さ方向の中央部分に広い範囲に亘って形成されているので、隙間S2において気泡をより効果的に通過させることができる。また、第1仕切り壁3の長さ方向の両側部分付近に形成されている隙間S1、S1はそれぞれ隙間S2と比べて開口の程度が小さい。このため、液体5が隙間S1を通過する際の流速は速いものとなり、液体5中に混入する気泡による隙間S1の閉塞が生じにくくなっている。すなわち、本例の隙間Sは、第1仕切り壁3の先端3aと溶解タンク2の底壁部2bとの間が第1仕切り壁3の長さ方向全長に亘って一定間隔で形成されている隙間と液体5の流路断面積が同じ場合であっても、隙間S2によって気泡を効果的に通過させることができる。その結果、液体5の流路断面積を過剰に大きくしなくても、気泡による閉塞を防ぐことができ、気液混合槽6内の圧力を比較的高めた状態で維持することができる。
中間槽7において液体5の液面が第2仕切り壁4の上端4aを越えると、液体5は気液分離槽8に流入する。このように、気液分離槽8では、第2仕切り壁4によって液体5が溶解タンク2から外部に流出する前に、液体5の流れが気液界面である液面付近にまで持ち上げられるので、大きな気泡は浮力によって上昇し、液面において破裂する。その結果、気液分離が促進される。しかも、液体5の流れは第2仕切り壁4の上端4aを乗り越える流れとなるため、液面を通過する流れとなり、液体5が第2仕切り壁4を乗り越えるときにも気液分離が促進される。
また、気液分離槽8には、溶解タンク2の底壁部2bに流出管接続部13が設けられているので、未溶解の気体による気泡が液体5中に混合されていたとしても、液面付近に存在する大きな気泡の流出を抑制することができる。気泡は、貯留する液体5の上側ほど密に存在し、液面付近の大きな気泡は、底壁部2b付近にはあまり存在しない。液体5は、溶解タンク2の底部から流出管接続部13を通じて溶解タンク2の外部に流出し、取り出されるため、大きな気泡の流出が抑制される。
流出管接続部13を通じて溶解タンク2の外部に流出する液体5は、図6に示した流出管24を経て吐出口27から浴槽などの供給部に送り出される。
また、気体溶解装置1では、運転中に、溶解タンク2内の、気体循環経路14の一端部14aおよび他端部14bの両端付近に圧力差が生じる。溶解タンク2の上端部に臨む一端部14a付近の圧力は溶解タンク2の下端部に臨む他端部14b付近の圧力よりも高い。この圧力差にしたがって、また、気体循環エジェクタ23によって、溶解タンク2内の上部などに貯留している未溶解の気体は吸引され、一端部14aから他端部14bへと気体循環経路14を流れ、溶解タンク2の気液混合槽6に送り出される。
このように、気体溶解装置1では、溶解タンク2内に貯留している気体を循環させながら流体に溶解させることができる。気体循環経路14を経て流体に導入される気体は気泡として流体に取り込まれ、流体との接触面積は大きく、気体の溶解効率が高くなる。また、未溶解の気体を溶解タンク2の上端部から気体循環経路14に取り出すので、未溶解の気体がなくなるまで気体の循環を行うことができ、長時間の循環運転が可能となる。しかも、未溶解の気体を流体に溶解させる分、流体の体積流量が増加し、流速が速くなるので、気液の攪拌がさらに良好に行われ、気体の溶解効率の向上が促進されるとともに、大きな気泡を消滅させるのに有効となる。また、気体循環経路14の他端部14bは溶解タンク2の下端部に臨んでいるので、溶解タンク2内における流体と気体の接触距離をある程度確保することができ、気液接触時間が十分に確保され、気体の溶解効率の向上がさらに促進される。このようにして気体の溶解効率が高まるため、気体と流体の接触時間をさほど長くする必要がなく、したがって、流体の経路を短縮することができ、気体溶解装置1は小型化されている。
そして、気体溶解装置1では、溶解タンク2の内部を中間槽7と気液分離槽8に区画形成する第2仕切り壁4において、溶解タンク2の内部を気液混合槽6と中間槽7に区画形成する第1仕切り壁3に対向する面4bに縦リブ9が設けられている。この縦リブ9によって、上流側の気液混合槽6から下流側の中間槽7に向かう、気体が溶解した液体5の流れが整流され、流れの向きが縦方向に一様となる。その結果、液体5中に大きな気泡が混入するのが抑制され、さらに下流側の気液分離槽8から溶解タンク2の外部に流出する液体5とともに大きな気泡が流出するのが抑制される。このように、気体溶解装置1は、小型化可能であるとともに、気液分離槽8での乱流の発生を抑えて大きな気泡の流出を抑制することもできる。
なお、縦リブ9は、液体5の流れの圧力損失の原因となることもあるので、圧力損失を極力低く抑えるために、その厚みを薄いものにすることが好ましい。一方、縦方向の長さについては、長いほど液体5の整流に寄与し、液体5の流れの方向を制御することができる。また、液体5をより効果的に整流する上では縦リブ9の数は多いほど好ましい。
さらに、気体溶解装置1では、縦リブ9は、上記のとおり、第2仕切り壁4の第1仕切り壁3との対向面4bに設けられているが、第1仕切り壁3において第2仕切り壁4に対向する面3bに縦リブ9を設けてもよい。たとえば、縦リブ9の中間槽7に突出する幅がある程度大きいなどの場合には、第2仕切り壁4の第1仕切り壁3との対向面4bに設ける場合と同じように、液体5の流れの制御を期待することができる。
また、気体溶解装置1では、第2仕切り壁4において第1仕切り壁3に対向する部分の中央部に、上方に突出する突出部10が設けられている。中間槽7から気液分離槽8に流入する液体5の流れは、突出部10によってその左右両側の2方向に分岐され、液体5は、中間槽7を槽壁に沿って流れることになる。その結果、中間槽7での液体5の流速分布が均一になり、気泡の合一が促進され、大きな気泡の流出が一層抑制される。
このような本発明の気体溶解装置は、上記実施形態に示したように、溶解タンクの気液混合槽内の圧力を高めた状態でも気液混合槽における気液混合をより安定化させることが可能である。
また、図1−4および図6に示した気体循環経路14は、必ずしも本発明の気体溶解装置に必須なものではなく、液体5中に気体が所定の濃度で溶解する限りにおいて省略することが可能である。
図7は、本発明の気体溶解装置の別の一実施形態における溶解タンクの断面図である。なお、図1−6に示した実施形態と同じ部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図7に示すように、凹凸部Mは、縦長の凸部M1および略半円形状に凹んだ凹部M2をそれぞれ複数有しており、第1仕切り壁3の長さ方向全長に亘って凸部M1と凹部M2とが交互に連続して畝状に形成されている。つまり、複数の凹部M2が、凸部M1を介して第1仕切り壁3の長さ方向全長に亘って設けられ、気泡通過領域としての隙間S2が第1仕切り壁3の長さ方向において隙間Sの全域に形成されている。この実施形態では、気泡による流路閉塞の抑制効果を隙間Sの全域に付与しているので、気液混合槽6内の圧力をより安定化させ、圧力変動をより効果的に抑制することができる。一方、縦長の凸部M1も、凹部M2に対応して、第1仕切り壁3の長さ方向全長に亘って複数設けられている。気体が溶解した液体が隙間Sを通過する際には、凸部M1と衝突する。この衝突によって、液体中に混入している気泡が破裂または細分化し、気体の溶解が促進されるという効果も有する。さらにまた、本実施形態の凹部M2は略半円形状に形成されている。この凹部M2の形状は、気泡の外形形状に沿ったものであるため、気泡は、隙間S2を通じて中間槽に流入しやすくなる。その結果、気泡による流路閉塞の抑制効果がさらに向上し、気液混合槽6内の圧力の変動をより一層抑制することができる。
本発明の気体溶解装置は、以上の形態に限定されることはない。凹凸部における凸部と凹部の形状、数などは、気泡による流路閉塞の抑制効果が妨げられない範囲で適宜設計することができる。例えば、凹凸部の凸部を鋭角な山状に形成することができる。また、凹凸部の凹部を鋭角に凹む溝状に形成することができる。また、第1仕切り壁3を筒状に形成し、その先端全体または一部に、凹凸部を形成することもできる。
1 気体溶解装置
2 溶解タンク
2a 上壁部
2b 底壁部
2c 側壁部
3 第1仕切り壁
4 第2仕切り壁
5 液体
6 気液混合槽
7 中間槽
8 気液分離槽
M 凹凸部
M1 凸部
M2 凹部
S 隙間
S2 凹凸部の凹部に対応する部分の隙間

Claims (3)

  1. 上壁部、底壁部および側壁部を有して内部が中空な溶解タンクを備え、この溶解タンクの内部は、2つの仕切り壁によって、気液混合槽、中間槽および気液分離槽の3つの槽に区画され、これら3つの槽は互いに連通しており、前記溶解タンク内に流入する流体が前記気液混合槽において気体と混合され、気体が溶解した液体が生成され、この液体は、前記中間槽、前記気液分離槽を順次流れて前記溶解タンクの外部に流出する気体溶解装置であって、
    前記気液混合槽と前記中間槽とを区画する仕切り壁は、前記上壁部から前記底壁部に向かって延び、その先端には、前記底壁部側に向かって突出する凸部と前記上壁部側に凹む凹部とを有する凹凸部が設けられ、この凹凸部と前記底壁部との間に、前記気体が溶解した液体の流路となる隙間が形成され、この隙間において前記凹凸部の凹部に対応する部分の隙間が、前記気体が溶解した液体中に混入する気泡を通過可能に形成されていることを特徴とする気体溶解装置。
  2. 前記凹凸部は、前記凸部および前記凹部をそれぞれ複数有し、前記気液混合槽と前記中間槽とを区画する仕切り壁の先端全体に前記凸部と前記凹部とが交互に連続して形成されていることを特徴とする請求項1に記載の気体溶解装置。
  3. 前記凹凸部の凹部は、略半円形状に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の気体溶解装置。
JP2012108919A 2012-05-10 2012-05-10 気体溶解装置 Expired - Fee Related JP5903604B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012108919A JP5903604B2 (ja) 2012-05-10 2012-05-10 気体溶解装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012108919A JP5903604B2 (ja) 2012-05-10 2012-05-10 気体溶解装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013233525A true JP2013233525A (ja) 2013-11-21
JP5903604B2 JP5903604B2 (ja) 2016-04-13

Family

ID=49760080

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012108919A Expired - Fee Related JP5903604B2 (ja) 2012-05-10 2012-05-10 気体溶解装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5903604B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007125642A1 (ja) * 2006-04-05 2007-11-08 Nikkiso Co., Ltd. 混合器、混合装置及び医療成分測定ユニット
JP2010029754A (ja) * 2008-07-25 2010-02-12 Panasonic Electric Works Co Ltd 気体溶解装置
JP2010227783A (ja) * 2009-03-26 2010-10-14 Panasonic Electric Works Co Ltd 気体溶解装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007125642A1 (ja) * 2006-04-05 2007-11-08 Nikkiso Co., Ltd. 混合器、混合装置及び医療成分測定ユニット
JP2010029754A (ja) * 2008-07-25 2010-02-12 Panasonic Electric Works Co Ltd 気体溶解装置
JP2010227783A (ja) * 2009-03-26 2010-10-14 Panasonic Electric Works Co Ltd 気体溶解装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5903604B2 (ja) 2016-04-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5017305B2 (ja) 気体溶解装置
BR112014006896B1 (pt) bico de injeção e método de resfriamento secundário no lingotamento contínuo usando o bico de injeção
JP2010075919A (ja) 気体溶解装置と微細気泡発生機能付き浴槽
JP2007313465A (ja) 気体溶解装置
JP2010227784A (ja) 気体溶解装置
JP5903604B2 (ja) 気体溶解装置
JP2010029754A (ja) 気体溶解装置
JP5884029B2 (ja) 気体溶解装置
JP5001321B2 (ja) 気体溶解装置
JP5017304B2 (ja) 気体溶解装置
JP2009255039A (ja) 気体溶解器
JP5870297B2 (ja) 気体溶解装置
JP4872459B2 (ja) 気体溶解装置
JP5914802B2 (ja) 気体溶解装置
JP5887555B2 (ja) 気体溶解タンク
JP5975385B2 (ja) 気体溶解装置
JP5001320B2 (ja) 気体溶解装置
JP5967567B2 (ja) 気体溶解装置
JP5816849B2 (ja) 気体溶解装置
JP5975382B2 (ja) 気体溶解タンクおよびこれを備えた気体溶解装置
JP6065174B2 (ja) 気体溶解装置
JP5386002B2 (ja) 気体溶解装置
JP5870262B2 (ja) 気体溶解タンク
JP2007203217A (ja) 溶解タンク
JP5681910B2 (ja) 気体溶解装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140710

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20141009

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20141107

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150515

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150519

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151201

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151224

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5903604

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees