JP2013231485A - 弾塑性ブレース防震構造 - Google Patents

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【課題】小型で簡略な構造にて構造物の熱膨張に起因する変位を許容しつつ地震力を確実に吸収し得、且つ大地震発生後の修復作業を迅速に行い得る弾塑性ブレース防震構造を提供する。
【解決手段】ボイラ本体1のバックステー3のボイラ架構4側における外面に、鉄骨柱5に対応する位置まで突出したストッパ部材7,7´を弾塑性ブレース9,9´の長手方向へ位置調整自在となるよう締結部材50にて取り付け、弾塑性ブレース9,9´の他端にベースプレート60を固着すると共に、該ベースプレート60をストッパ部材7,7´に対し締結部材61にて取り付ける。
【選択図】図1−b

Description

本発明は、弾塑性ブレース防震構造に関するものである。
一般に、地震による構造物の被害を低減するために、従来、種々の方式の防震構造が提案されている。
例えば、火力発電所に用いられるボイラには、水管で構成されるボイラ本体(防震すべき構造物)の炉壁の熱膨張を逃がすために、支持架構(固定部材)から吊り下げて支持するようにした吊り下げ式ボイラが多用されているが、このように大重量のボイラ本体を吊り下げて支持する吊り下げ式ボイラにおいては、地震発生時にボイラ本体と支持架構が異なる動きをするため、相対振動に対する防震対策が必要となる。
このため、従来、ボイラの熱膨張に起因する変位は拘束せずに許容し、地震時の揺れに起因する変位は拘束し、且つ大地震に対しては揺れ止め装置部分を塑性変形させることで地震エネルギーを吸収し、支持架構及び基礎への影響を軽減する対策が講じられている。 この種の吊り下げ式ボイラの防震構造としては、支持鉄骨に、ボイラ本体の振動方向前後から挟むタイプレートを配置し、該タイプレートと前記ボイラ本体との間を複数の弾塑性エレメントで連結するようにしたもの(特許文献1参照)がある。
又、吊り下げ式ボイラの構造物としてのボイラ本体の揺れの荷重を、線対称に配置した一方の弾塑性ブレースによる圧縮と他方の弾塑性ブレースによる引張とで同時に固定部材に伝えて、地震エネルギーを小型・簡略な装置によって効果的に吸収するものとしては、例えば、特許文献2に記載されたようなものがある。
特開平05−322104号公報 特開2012−13157号公報
しかしながら、特許文献1のように支持鉄骨にタイプレートを配置し、このタイプレートとボイラ本体との間を複数の弾塑性エレメントで連結した構成においては、ボイラ本体の揺れ方向に対して弾塑性部材の曲げ力(剪断力)によって防震するものであるため、大きな地震力に対して防震するためには多数の弾塑性部材を備える必要があり、更に、弾塑性部材は複雑な形状を有するために加工作業が大変であり、加工工数、取付けのための作業時間が増加し、コストが増加するという問題がある。
又、特許文献2に記載されたものでは、ボイラ本体のバックステーのボイラ架構側における外面には、鉄骨柱に対応する位置まで突出したストッパ部材が、前記鉄骨柱5を左右から所要の間隔で挟む位置に溶接にて固定されていると共に、弾塑性ブレースの一方の端部に取り付けた連結駒の先端が、鉄骨柱に対応する位置まで突出したストッパ部材に対し溶接にて固定されているため、大地震発生により前記ストッパ部材の溶接箇所や連結駒の溶接箇所が損傷を受けた場合、修復作業を迅速に行うことが困難となっていた。
本発明は、斯かる実情に鑑み、小型で簡略な構造にて構造物の熱膨張に起因する変位を許容しつつ地震力を確実に吸収し得、且つ大地震発生後の修復作業を迅速に行い得る弾塑性ブレース防震構造を提供しようとするものである。
本発明は、構造物の地震による荷重を支持するよう立設される固定部材をクリアランスを有して取り囲み且つ該固定部材に対しその軸線方向へ移動自在に配置される連結部材と、
該連結部材の中心を通る軸線を基準として線対称の位置に配置され、各一端が連結部材に固定され且つ各他端が構造物に固定される弾塑性ブレースとを有し、
前記線対称に配置された弾塑性ブレースにより構造物から連結部材を介して固定部材に伝えられる地震による荷重の伝達が、一方の弾塑性ブレースの圧縮と他方の弾塑性ブレースの引張とにより同時に行われるよう構成した弾塑性ブレース防震構造であって、
前記構造物にストッパ部材を弾塑性ブレースの長手方向へ位置調整自在となるよう締結部材にて取り付け、前記弾塑性ブレースの他端にベースプレートを固着すると共に、該ベースプレートを前記ストッパ部材に対し締結部材にて取り付けたことを特徴とする弾塑性ブレース防震構造にかかるものである。
本発明の弾塑性ブレース防震構造によれば、小型で簡略な構造にて構造物の熱膨張に起因する変位を許容しつつ地震力を確実に吸収し得、且つ大地震発生後の修復作業を迅速に行い得るという優れた効果を奏し得る。
吊り下げ式ボイラのボイラ本体である構造物の防震に適用した本発明の弾塑性ブレース防震構造の実施例を示す斜視図である。 図1−aの弾塑性ブレース防震構造の正面図である。 図1−bをX−X方向から見た平面図である。 弾塑性ブレースを組み立てる状態を示す斜視図である。 組み立てた弾塑性ブレースの斜視図である。 図2−bをY−Y方向から見た断面図である。 弾塑性ブレースの詳細構成を示す正面図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1−a〜図3は本発明の弾塑性ブレース防震構造の実施例であって、図1−aに示す防震すべき構造物は吊り下げ式ボイラのボイラ本体1であり、該ボイラ本体1は、水管2aをフィン2bで接続した炉壁2を形成しており、前記ボイラ本体1の外周には、バックステー3が配置されてボイラ本体1内の圧力によって前記炉壁2が外側に膨らむのを防止するように固縛している。又、前記ボイラ本体1を吊り下げて支持する固定部材としてのボイラ架構4は、前記ボイラ本体1を取り囲むように立設される複数本の鉄骨柱5(固定部材)と、該鉄骨柱5間を横方向に接続する図示しない横鉄骨とによって高強度に形成されている。
前記ボイラ本体1のバックステー3(構造物)と、前記ボイラ架構4における前記バックステー3に近い位置に鉛直に配置される鉄骨柱5(固定部材)との間には、本発明の弾塑性ブレース防震構造6を設ける。
前記弾塑性ブレース防震構造6は、図1−a〜図1−cに示すように、前記構造物としてのボイラ本体1の地震による荷重を支持するよう立設される前記固定部材としての鉄骨柱5をクリアランスCを有して取り囲み且つ該鉄骨柱5に対しその軸線O方向へ移動自在に配置される連結部材10と、前記鉄骨柱5の軸線Oを中心に連結部材10を介して線対称(連結部材10の中心を通る軸線Oを基準として線対称)の位置に配置され、各一端が連結部材10に固定され且つ各他端が構造物としてのバックステー3に固定される弾塑性ブレース9,9´とを有し、前記線対称に配置された弾塑性ブレース9,9´により前記ボイラ本体1のバックステー3から連結部材10を介してボイラ架構4の鉄骨柱5に伝えられる地震による荷重の伝達が、弾塑性ブレース9の圧縮と弾塑性ブレース9´の引張とにより、或いは弾塑性ブレース9の引張と弾塑性ブレース9´の圧縮とにより同時に行われるよう構成してある。
ここで、前記ボイラ本体1のバックステー3の前記ボイラ架構4側における外面には、前記鉄骨柱5に対応する位置まで突出したストッパ部材7,7´を弾塑性ブレース9,9´の長手方向へ位置調整自在となるよう高力ボルト・ナット等の締結部材50にて取り付け、前記弾塑性ブレース9,9´の他端にはベースプレート60を固着すると共に、該ベースプレート60を前記ストッパ部材7,7´に対し高力ボルト・ナット等の締結部材61にて取り付けるようにしてある。
前記ストッパ部材7,7´はそれぞれ、前記鉄骨柱5を左右から所要の間隔で挟む位置に固定され、前記バックステー3の外面に取り付けられる平板状の基板7aと、該基板7aから片持梁の如く張り出されるH形鋼等の梁部材7bと、該梁部材7bと基板7aとをつなぐように設けられる直角三角形板状の補強リブ7cとからなり、前記基板7aには、弾塑性ブレース9,9´の長手方向へ延びる複数個の長孔7dを穿設し、該長孔7dと前記バックステー3に穿設された孔(図示せず)とに対し前記締結部材50を挿通させて締め付けることにより、前記鉄骨柱5と連結部材10とのクリアランスCを調整できるようにしてある。
次に、弾塑性ブレース9,9´の構成を図2−a、図2−b、図2−c、図3に基づいて説明する。尚、弾塑性ブレース9,9´は、図1−b、図1−cに示したように線対称の同一の構成を有しているので、弾塑性ブレース9のみについて説明する。
前記弾塑性ブレース9は、図2−a〜図2−cに示す如く、断面十字フィン状の低降伏点鋼材からなる荷重受部11と、一般鋼材によって前記荷重受部11よりも各フィンの幅寸法及び厚みを大きく形成して前記荷重受部11のストッパ部材7(図1−b参照)側端面に溶接固定した端部部材12と、前記荷重受部11の連結部材10(図1−b参照)側端面に溶接固定した端部部材13とからなる芯材14を有している。前記荷重受部11を構成する低降伏点鋼材は、添加元素を極力低減した純鉄に近いものであり、一般の軟鋼と比べて強度が低く、延性が極めて高い材料である。
更に、図2−a〜図2−cに示すように、前記芯材14の各四隅部には、前記端部部材12,13の各フィンの幅と同等の幅を有するL字状断面の山形鋼からなる座屈防止材15が配置してあり、該座屈防止材15は、前記端部部材12と端部部材13の一部に跨がる長さを有している。又、前記荷重受部11の各フィンの外側には前記端部部材12,13のフィンの厚さと同等の厚さを有するスペーサ16が配置されており、前記座屈防止材15により、端部部材12,13の一部とスペーサ16を挟んで高力ボルト・ナット等の締結部材17で締め付けることにより、一体に組み立てられている。更に、前記座屈防止材15の端部が前記端部部材12の一部に対し締結部材17によって取り付けられる位置には、長孔18が形成されている。
従って、座屈防止材15により端部部材12,13の一部とスペーサ16を挾んだ状態で締結部材17(高力ボルト)による締め付けを行うと、図2−cに示すように、前記荷重受部11と座屈防止材15との間には隙間Sが形成されており、よって、端部部材12,13間に圧縮又は引張の荷重が作用した場合には、荷重受部11は圧縮変形又は引張変形する。この時、前記座屈防止材15は長孔18によって前記荷重受部11の長さの変化は許容し、荷重受部11が座屈しようとする荷重に対しては座屈防止材15が抵抗するように作用する。
前記一方の端部部材12の延長方向端面には、図2−b、図3に示すように、前記端部部材12と同一の断面十字フィン状の一般鋼により形成した短い連結駒19が配置されており、この連結駒19は、前記端部部材12に対し各フィンを挟むように配置した連結プレート20と締結部材17によって着脱可能に取り付けられている。更に、前記連結駒19の端面には、前記ベースプレート60が溶接にて固着され、該ベースプレート60が前記ストッパ部材7,7´の梁部材7bに対し締結部材61にて取り付けられるようにしてある。尚、前記梁部材7bのベースプレート60が取り付けられる対応箇所には補強板62を溶接にて固定してある。
前記弾塑性ブレース9,9´における他方の端部部材13の先端は、連結部材10を構成するスライド板21に対して夫々直交する方向へ溶接にて固定されている。
前記連結部材10を構成するスライド板21は、図1−cに示すように、前記鉄骨柱5の前後幅(図1−cでは上下の幅)よりも大きい幅を有しており、図1−b、図1−cにおけるスライド板21の前後端部の相互間を、上下の締結ボルト22及びナット23により着脱可能に締結している。このとき、前記スライド板21と鉄骨柱5との間にクリアランスCが形成されるようにナット23の締め付けを行っており、このクリアランスCによって、ボイラ本体1の熱膨張によりバックステー3及びストッパ部材7,7´が下方へ移動するのを許容している。更に、前記バックステー3側に位置する締結ボルト22と鉄骨柱5との間には間隔Tが形成されており、この間隔Tによって、ボイラ本体1の熱膨張によりバックステー3及びストッパ部材7,7´が外方(ボイラ架構4側)へ移動するのを許容している。図1−cにおいて、H形鋼からなる鉄骨柱5のフランジ間には、スライド板21を受けるための補強プレート24が固定されている。
尚、図1−aの25は、前記バックステー3とは異なる高さに配置されているバックステー3に対して鉄骨柱5を所定の間隔を有して挟むように固定した拘束部材であり、該拘束部材25は、前記弾塑性ブレース9,9´が地震によって損壊した後で更にボイラ本体1が揺れた場合にその揺れを拘束する作用を有する。
又、図1−a〜図1−cでは、ボイラ本体1の前面に備えた弾塑性ブレース防震構造6について説明したが、ボイラ本体1の前後、左右に前記弾塑性ブレース防震構造6を備えることにより、ボイラ本体1の水平面内の揺れを防震することができる。
次に、上記実施例の作動を説明する。
先ず、工場等において、低降伏点鋼材からなる荷重受部11の両端に端部部材12,13が溶接された芯材14を座屈防止材15によって保護し、且つ、一方の端部部材12の先端には、ベースプレート60が溶接にて固着された連結駒19を連結プレート20と締結部材17によって取り付け、他方の端部部材13の先端にはスライド板21を一体に溶接固定することにより、弾塑性ブレース9,9´(図3に実線で示す部分参照)が製造され、該弾塑性ブレース9,9´が設置現場へ搬入される。
又、図1−a〜図1−cに示すように、設置現場のバックステー3の外面には、ストッパ部材7,7´の基板7aが、該基板7aに穿設された長孔7dと前記バックステー3に穿設された孔(図示せず)とに対し前記締結部材50を挿通させて締め付けることにより、固定されており、このストッパ部材7,7´は、前記鉄骨柱5との間に前記弾塑性ブレース9,9´を配置できる間隔位置に調整自在に固定されている。
図1−a〜図1−cに示すように、弾塑性ブレース9,9´の他端側に取り付けた連結駒19のベースプレート60がストッパ部材7,7´の梁部材7bの補強板62に対向するように配置し、該ベースプレート60を、前記ストッパ部材7,7´に対し締結部材61により取り付けると共に、前記弾塑性ブレース9,9´の一端側に固着したスライド板21を鉄骨柱5の左右側面に配置し、左右のスライド板21を締結ボルト22及びナット23で締結する。このとき、前記スライド板21と鉄骨柱5との間にクリアランスCが形成されるように、ナット23の締め付けを行いつつ、前記ストッパ部材7,7´の位置調整を前記長孔7dに対する締結部材50の締め付けによって行う。尚、前記バックステー3側に位置する締結ボルト22と鉄骨柱5との間には間隔Tが形成される。
これにより、弾塑性ブレース防震構造6の設置が完了する。
吊り下げ式ボイラの通常運転時には、ボイラ本体1が熱膨張してバックステー3及びストッパ部材7,7´が下方へ移動すると共に、バックステー3及びストッパ部材7,7´が外方(ボイラ架構4側)へ移動することになるが、図1−cに示すように、弾塑性ブレース9,9´に固定したスライド板21と鉄骨柱5との間にはクリアランスCが形成されているので、弾塑性ブレース防震構造6は鉄骨柱5に対して自由に上下動することができ、更に、前記締結ボルト22と鉄骨柱5との間には間隔Tが設けてあるので、弾塑性ブレース防震構造6は鉄骨柱5に対して前後方向自由に移動することができ、よって、ボイラ本体1の熱膨張は許容される。
一方、地震が発生してボイラ架構4とボイラ本体1が水平方向へ相対移動した場合には、地震の荷重がバックステー3に固定したストッパ部材7,7´から弾塑性ブレース9,9´及び連結部材10を介して鉄骨柱5に伝えられるが、この時の荷重の伝達は、軸線Oを中心に線対称に配置された弾塑性ブレース9,9´によって、一方の弾塑性ブレース9が圧縮荷重を受けるときには他方の弾塑性ブレース9´が引張荷重を受けるように同時に伝えられる。弾塑性ブレース9,9´には圧縮荷重と引張荷重が繰り返し作用することになり、低降伏点鋼材からなる荷重受部11は圧縮変形或いは引張変形することによって防震を行う。
上記において、圧縮荷重と引張荷重を同時に受ける線対称の弾塑性ブレース9,9´は、低降伏点鋼材からなる荷重受部11が圧縮荷重で座屈する耐力に比して、引張荷重による延びの耐力の方が大きくなっており、延びの耐力に座屈の耐力が加算された大きい耐荷重によってボイラ本体1の揺れを効果的に防震することができる。このように、線対称の弾塑性ブレース9,9´で圧縮荷重と引張荷重を同時に受けるようにしたことで耐力が高まるため、弾塑性ブレース9,9´は断面寸法を小さくした小型のものとすることができる。
地震により荷重受部11が変形して弾塑性ブレース9,9´が損壊した場合には、図1−b、図1−c、図3に示すように、連結部材10の締結ボルト22のナット23を弛めてスライド板21を鉄骨柱5から開放すると共に、一方の端部部材12と連結駒19とを連結している連結プレート20の締結部材17を外して、端部部材12と連結駒19の連結を切り離すと、ストッパ部材7,7´には連結駒19のみが残る状態となり、損壊した弾塑性ブレース9,9´を容易に取り外すことができる。
更に、大地震により前記ストッパ部材7,7´や連結駒19にも損傷が発生した場合には、締結部材61を緩めてストッパ部材7,7´から連結駒19及びベースプレート60を取り外すと共に、締結部材50を緩めてストッパ部材7,7´をも取り外すことが可能となる。
又、新しい弾塑性ブレース9,9´を設置する際は、前述した設置時と同様、弾塑性ブレース9,9´の他端側に取り付けた連結駒19のベースプレート60がストッパ部材7,7´の梁部材7bの補強板62に対向するように配置し、該ベースプレート60を、前記ストッパ部材7,7´に対し締結部材61により取り付けると共に、前記弾塑性ブレース9,9´の一端側に固着したスライド板21を鉄骨柱5の左右側面に配置し、左右のスライド板21を締結ボルト22及びナット23で締結すれば良く、更に、損傷の度合いに応じて、新しいストッパ部材7,7´や連結駒19の設置も容易となる。このように、弾塑性ブレース9,9´ばかりでなく、ストッパ部材7,7´や連結駒19の組付け・取外しが簡単であり、組付け作業、及び復旧時の交換作業のための作業時間を短縮することができる。
こうして、小型で簡略な構造にて構造物の熱膨張に起因する変位を許容しつつ地震力を確実に吸収し得、且つ大地震発生後の修復作業を迅速に行い得る。
尚、本発明の弾塑性ブレース防震構造は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、吊り下げ式ボイラのボイラ本体(構造物)と鉄骨柱(固定部材)との間の防震に限らず、ボイラ以外の種々の構造物の防震に適用可能なこと等、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 ボイラ本体(構造物)
3 バックステー(構造物)
4 ボイラ架構(固定部材)
5 鉄骨柱(固定部材)
6 弾塑性ブレース防震構造
7 ストッパ部材
7´ ストッパ部材
7a 基板
7b 梁部材
7c 補強リブ
7d 長孔
9 弾塑性ブレース
9´ 弾塑性ブレース
10 連結部材
11 荷重受部
12 端部部材
13 端部部材
14 芯材
15 座屈防止材
17 締結部材
19 連結駒
20 連結プレート
21 スライド板
22 締結ボルト
23 ナット
50 締結部材
60 ベースプレート
61 締結部材
C クリアランス
O 軸線

Claims (1)

  1. 構造物の地震による荷重を支持するよう立設される固定部材をクリアランスを有して取り囲み且つ該固定部材に対しその軸線方向へ移動自在に配置される連結部材と、
    該連結部材の中心を通る軸線を基準として線対称の位置に配置され、各一端が連結部材に固定され且つ各他端が構造物に固定される弾塑性ブレースとを有し、
    前記線対称に配置された弾塑性ブレースにより構造物から連結部材を介して固定部材に伝えられる地震による荷重の伝達が、一方の弾塑性ブレースの圧縮と他方の弾塑性ブレースの引張とにより同時に行われるよう構成した弾塑性ブレース防震構造であって、
    前記構造物にストッパ部材を弾塑性ブレースの長手方向へ位置調整自在となるよう締結部材にて取り付け、前記弾塑性ブレースの他端にベースプレートを固着すると共に、該ベースプレートを前記ストッパ部材に対し締結部材にて取り付けたことを特徴とする弾塑性ブレース防震構造。
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