JP2013231023A - 化粧料及び化粧料の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】外観(油膜、油滴を減らす)及び使用感(べたつき感を減らす)を向上できかつ乳化性能に優れる化粧料及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】化粧料は、(A)水相、(B)油相、並びに(C−1)水酸基を有しかつ一部に疎水性基が導入された重縮合ポリマー粒子、及び/又は(C−2)α,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩及び前記α,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩が有する脂肪酸基同士の間にとりこまれる疎水性の低分子化合物を有する閉鎖小胞体を含む。また、化粧料は、高級アルコールを更に含むことが好ましく、モノ脂肪酸グリセリンエーテル(ただし、脂肪酸の炭素数は16以上である)を更に含有することも好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、化粧料及び化粧料の製造方法に関する。
化粧料は多機能を求められることから、多様な機能性油性基剤や機能性顆粒を一つの化粧料の中に安定に維持することが要求され、これを満たすことは非常に難しい。化粧料に最適な乳化剤を選択するためには、非常に煩雑かつ多大な労力を必要としながら、多種類の機能性油性基剤が混在している化粧料では安定な乳化を得ることが困難な場合が多い。
本発明者らは、その改善策として、特定の多糖類等を乳化分散剤として用いることで、界面活性剤に依存せずに高い乳化分散安定性を有する化粧料を発明し、開示している(特許文献1参照)。
特開2007−238516号公報
しかし、特許文献1に示される化粧料は、外観(油膜、油滴が過多)及び使用感(べたつき感が過多)の点で十分ではなく、向上の余地が残されている。
本発明は、以上の実情に鑑みてなされたものであり、外観(油膜、油滴を減らす)及び使用感(べたつき感を減らす)を向上できかつ乳化性能に優れる化粧料及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、水酸基の一部に疎水性基が導入された重縮合ポリマー粒子、又はα,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩及び前記α,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩が有する脂肪酸基同士の間にとりこまれる疎水性の低分子化合物を有する閉鎖小胞体を用いることで、外観及び使用感(べたつき感)が向上することを見出し、本発明を完成するに至った。具体的に、本発明は以下のものを提供する。
(1) (A)水相、
(B)油相、並びに
(C−1)水酸基を有しかつ一部に疎水性基が導入された重縮合ポリマー粒子、及び/又は(C−2)α,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩及び前記α,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩が有する脂肪酸基同士の間にとりこまれる疎水性の低分子化合物を有する閉鎖小胞体
を含む化粧料。
(2) 前記疎水性基は、置換又は非置換の長鎖アルキル基を含む(1)記載の化粧料。
(3) 前記長鎖アルキル基は、炭素数8以上22以下のアルキル基である(2)記載の化粧料。
(4) 前記重縮合ポリマーは、糖ポリマーを含む(1)から(3)いずれか記載の化粧料。
(5) 前記水酸基の一部に疎水性基が導入された重縮合ポリマーは、一般式1で示される化合物を含む(4)記載の化粧料。
Figure 2013231023
一般式1
式中、Rは、各々独立して、水素、メチル、−[R’O]H(式中、R’はアルキル基、mは1以上の整数である)、又は−R’’OC2p+1(式中、R’’は側鎖に水酸基を有するアルキル基、pは8以上22以下の整数である)であり、nは100以上の整数である。
(6) 前記α,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩は、一般式2で示される化合物を含む(1)から(5)いずれか記載の化粧料。
Figure 2013231023
一般式2
式中、a及びbは、独立して、9以上15以下の炭素数を有し、XはNa又は水素である。
(7) 前記低分子化合物は、コレステロール、セラミド、及びそれらの誘導体からなる群より選ばれる1種以上を含む(1)から(6)いずれか記載の化粧料。
(8) 高級アルコールを更に含有する(1)から(7)いずれか記載の化粧料。
(9) 前記高級アルコールは、ステアリルアルコール及びベヘニルアルコールを含む(8)記載の化粧料。
(10) モノ脂肪酸グリセリンエーテル(ただし、脂肪酸の炭素数は16以上である)を更に含有する(1)から(9)いずれか記載の化粧料。
(11) 前記重縮合ポリマー粒子及び/又は前記閉鎖小胞体は、前記水相及び前記油相の界面に介在し、乳化状態を構成する(1)から(10)いずれか記載の化粧料。
(12) 界面活性剤を実質的に含有しない(1)から(11)いずれか記載の化粧料。
(13) 界面活性剤を更に含有する(1)から(11)いずれか記載の化粧料。
(14) 前記油相は、水に対して25mN/m以上の平均界面張力を有する油からなる(1)から(13)いずれか記載の化粧料。
(15) 前記油相は、スクワランを含む(1)から(14)いずれか記載の化粧料。
(16) 水酸基を有しかつ一部に疎水性基が導入された重縮合ポリマー粒子、並びに/又はα,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩及び前記α,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩が有する脂肪酸基同士の間にとりこまれた疎水性の低分子化合物を有する閉鎖小胞体が分散した水分散液と、油成分と、を混合し、水相及び油相を互いに乳化させる工程を有する化粧料の製造方法。
(17) α,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩及び疎水性の低分子化合物をpH3.5〜4.5の条件下で水に分散させた後、pHを6.0〜7.0に戻し、前記水分散液に添加することで、前記閉鎖小胞体を調製する工程を更に有する(16)記載の方法。
(18) 高級アルコールを前記水分散液に添加し、前記高級アルコールの融点以上の温度において溶解させ、前記融点以下の温度へと冷却した後、前記油成分を混合する(16)又は(17)記載の方法。
本発明によれば、水酸基を有しかつ一部に疎水性基が導入された重縮合ポリマー粒子を含むことで、外観(油膜、油滴)及び使用感(べたつき感)を向上できかつ乳化性能に優れる化粧料を提供することができる。
本発明の一実施例に係る化粧料におけるα,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩及び低分子化合物の状態を示す図である。
以下、本発明の実施形態を説明するが、これらに本発明が限定されるものではない。
本発明に係る化粧料は、(A)水相、(B)油相、並びに(C−1)水酸基を有しかつ一部に疎水性基が導入された重縮合ポリマー粒子、及び/又は(C−2)α,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩及び前記α,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩が有する脂肪酸基同士の間にとりこまれる疎水性の低分子化合物を有する閉鎖小胞体を含む。重縮合ポリマー粒子及び閉鎖小胞体は、水相及び油相の界面に介在し、ファンデルワールス力を介して乳化状態を構成することから、油相及び水相の組成や条件にかかわらず、良好な乳化状態を構成することができる。この機構を利用して化粧料で用いられてきた乳化剤として多糖類ポリマーが挙げられるが、これらの多糖類ポリマーに比べ、水酸基を有しかつ一部に疎水性基が導入された重縮合ポリマー粒子、及びα,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩が有する脂肪酸基同士の間にとりこまれる疎水性の低分子化合物を有する閉鎖小胞体は、外観(油膜、油滴を減らす)及び使用感(べたつき感を減らす)を向上できる点で優位である。
外観(油膜、油滴を減らす)及び使用感(べたつき感を減らす)が向上する機構は、親水性部分である水酸基が外側に、疎水性部分である疎水性基が内側に向くことで、重縮合ポリマー粒子が強固な構造体になるため、油相の水に対する界面張力が大きくても、粒子構造を保持し、乳化能力を損ないにくいことによると推測される。また、閉鎖小胞体の場合も類似しており、脂肪酸基同士の間に疎水性の低分子化合物がとりこまれることで、脂肪酸基の立体配置が安定化し、α,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩の効果が安定的に奏されることによると推測される。
「疎水性基が導入された」は、疎水性基を有しない重縮合ポリマーに疎水性基を事後的に導入してなるものに限られず、元来疎水性基を有する重縮合ポリマーも包含するが、水酸基と疎水性基とによるエステル結合を有することは必須である。
疎水性基は、疎水結合により重縮合ポリマー粒子の構造を強固にするものであり、このような機能を有する疎水性基自体は従来周知であり、強固にすべき程度に応じ適宜選択されてよい。中でも、疎水性基は、外観及び使用感の向上効果に優れる点で、置換又は非置換の長鎖アルキル基を含むことが好ましい。長鎖アルキル基は、直鎖又は分岐鎖のいずれでもよく、炭素数が過小であると、粒子の構造強化の効果が不十分であるおそれがあるため、炭素数が8以上、10以上、12以上、14以上、16以上、18以上であってよく、炭素数が8以上22以下であることが好ましく、例えばステアリル基が挙げられる。なお、重縮合ポリマーに導入される疎水性基は、1種でもよく、2種以上であってもよい。
疎水性基の導入量は、過小であると、重縮合ポリマー粒子の構造強固が不十分になりやすく、過大であると、水酸基が不足し、油相になじみすぎて乳化性能が不十分になりやすい。具体的な疎水性の導入量は、用いる疎水性基及び重縮合ポリマーによって適宜選択されてよく、例えば重縮合ポリマー中の水酸基(疎水化されていない水酸基)に対する疎水性基の導入率が、0.2〜2.0(具体的には、0.24〜1.63)質量%程度であってよい。
水酸基を有する重縮合ポリマーは、天然高分子又は合成高分子のいずれであってもよく、乳化剤の用途に応じて適宜選択されてよい。ただし、安全性に優れ、一般的に安価である点で、天然高分子が好ましく、乳化機能に優れる点で以下に述べる糖ポリマーがより好ましい。
糖ポリマーは、セルロース、デンプン等のグルコシド構造を有するポリマーである。例えば、リボース、キシロース、ラムノース、フコース、グルコース、マンノース、グルクロン酸、グルコン酸などの単糖類の中からいくつかの糖を構成要素として微生物が産生するもの、キサンタンガム、アラビアゴム、グアーガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、フコイダン、クインシードガム、トラントガム、ローカストビーンガム、ガラクトマンナン、カードラン、ジェランガム、フコゲル、カゼイン、ゼラチン、デンプン、コラーゲンなどの天然高分子、メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、セルロース結晶体、デンプン・アクリル酸ナトリウムグラフト重合体、疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどの半合成高分子、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸塩、ポリエチレンオキシドなどの合成高分子が挙げられる。
水酸基の一部に疎水性基が導入された重縮合ポリマーは、一般式1で示される化合物を含んでよい。
Figure 2013231023
一般式1
式中、Rは、各々独立して、水素、メチル、−[R’O]H(式中、R’はアルキル基、mは1以上の整数である)、又は−R’’OC2p+1(式中、R’’は側鎖に水酸基を有するアルキル基、pは8以上22以下の整数である)であり、nは100以上の整数である。nは、過小であると安定な粒子を形成しにくいが、本発明では疎水性基が導入されて安定な粒子が形成されやすいため、従来よりも低い値もとり得る。具体値は、適宜設定されてよく、例えば500以上、1000以上、1500以上、2000以上であってよい。R’及びR’’は、一般式1の化合物を合成する際に用いられる基にすぎず、種々のものであってよく、例えばR’は炭素数1〜3程度のアルキル基であってよく、R’’はヒドロキシプロピル基であってよい。
具体的には、例えば、疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロース(例えば、ステアロキシヒドロキシプロピルメチルセルロース)が挙げられ、大同化成社製「サンジェロース」(商標)「60L」、「90L」や、「60M」、「90M」等の市販品も使用できる。
重縮合ポリマー粒子は、粒度分布測定装置FPAR(大塚電子(株)社製)で測定される平均粒径が8nm〜500nmの範囲であり、これにより均質かつ優れた乳化機能を有する。調製方法は、特許第3855203号等に開示されるとおり、従来公知であるため、省略する。
重縮合ポリマーの量は、過小であると、上記効果が不十分になりやすく、過大であると、化粧料の皮膚上での延びが悪くなる場合がある。重縮合ポリマーの量は、上記傾向に基づき化粧料の用途に応じて適宜設定されてよく、化粧料に対し0.01質量%以上であることが好ましく、より好ましくは0.05質量%以上である。また、重縮合ポリマーの量は、化粧料に対し2質量%以下であることが好ましく、より好ましくは1.0質量%以下である。また、重縮合ポリマーは、1種単独又は2種以上を組み合わせて用いてよい。
本発明の化粧料は、前述の重縮合ポリマー粒子とともに、又は重縮合ポリマー粒子の代わりに、α,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩を含む。α,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩中の極性部分(特にアミド結合)が親水性を付与し、保水力を向上すると推測される。
また、本発明の化粧料は、べたつき感、潤い感、さっぱり感が向上する点で、α,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩が有する脂肪酸基同士の間にとりこまれる疎水性の低分子化合物を更に含む。なお、低分子化合物がとりこまれることは、その性質が公知であるという事実、又は公知でない場合にはα,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩に対する低分子化合物の量が異なる複数の試料を用意し、ある一定の比率までX線解析から得られるα,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩の層間距離が一定であり、それを超えるとX線解析から得られるα,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩の層間距離が増し、また、α,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩に取り込まれない低分子化合物が検出されるという結果により確認される(後述の図1参照)。なお、図1に示されるように、α,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩は、ミセルではなく、二層からなる閉鎖小胞体を形成しており、この構造により上記効果を奏する。
α,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩は、一般式2で示される化合物を含んでよく、例えば、ジラウリン酸ジグルタミン酸リシンナトリウムを含んでよく、旭化成ケミカル社製「ペリセア」(商標)「L−30」等の市販品を用いてもよい。
Figure 2013231023
一般式2
式中、a及びbは、独立して、9以上15以下の炭素数を有し、XはNa又は水素である。
α,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩の量は、過小であると上記効果が不十分になる場合がある一方、過大であると、べたつき感や皮膚上での延びが悪くなる場合がある。α,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩の量は、上記傾向に基づき化粧料の用途に応じて適宜設定されてよく、化粧料に対し0.005質量%以上であることが好ましく、より好ましくは0.01質量%以上、0.05質量%以上、0.1質量%以上、0.25質量%以上、1.0質量%以上である。α,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩の量は、化粧料に対し5質量%以下であることが好ましく、より好ましくは2.0質量%以下、1.0質量%以下である。また、α,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩は、1種単独又は2種以上を組み合わせて含まれてよい。
疎水性の低分子化合物は、α,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩の構造によって適宜選択されてよく、例えば、コレステロール、セラミド、トコフェロール、ビタミンE、モノオレイン、ジオレイン、トリオレイン、及びそれらの誘導体の1種又は2種以上が挙げられる。中でも、それ自体の化粧効果にも優れる点で、コレステロール、セラミド、及びそれらの誘導体が好ましい。なお、誘導体は、置換基の導入、部分的構造の追加/削除などが施されたものであり、例えば、セラミドは脂肪酸基同士の間隔及び脂肪酸基の長さに対して大きい構造を有する場合が多く、その一部構造が削除された誘導体が好ましい場合がある。
低分子化合物及びα,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩の総量は、過小であるとさっぱり感、潤い感、べたつき感が良好でない場合があり、過大であるとべたつき感、皮膚上での延びが悪くなる場合がある。上記総量は、上記傾向に基づき化粧料の用途に応じて適宜設定されてよく、化粧料に対し0.0075質量%以上であることが好ましく、より好ましくは0.015質量%以上、0.075質量%以上、0.15質量%以上、0.20質量%以上、0.375質量%以上、0.525質量%以上、0.6質量%以上、0.75質量%以上である。上記総量は、化粧料に対し5質量%以下であることが好ましく、より好ましくは3.0質量%以下、1.5質量%以下、1.25質量%以下、1.125質量%以下、0.90質量%以下である。
低分子化合物に対するα,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩の質量比は、過小であるとさっぱり感、潤い感、べたつき感、皮膚上での延びが良好でない場合があり、過大であると潤い感の向上が不十分である場合がある。低分子化合物に対するα,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩の質量比は、1/3以上であることが好ましく、より好ましくは1/2.5以上、1/1.5以上である。低分子化合物に対するα,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩の質量比は、10/1以下であることが好ましく、より好ましくは5/1以下、2/1以下である。
低分子化合物として、セラミド誘導体及びコレステロールを併用する場合、セラミド誘導体に対するコレステロールの質量比は、1/4以上であることが好ましく、より好ましくは2/3以上、3/2以上、4/1以上である。また、セラミド誘導体の量は、潤い感の向上の点で、化粧料に対し0.025質量%以上であることが好ましく、より好ましくは0.05質量%以上である。
本発明で用いられる重縮合ポリマー粒子は、乳化安定性の点でより優れ、また化粧料に高粘性を与えやすい一方、閉鎖小胞体は、化粧料に低粘性を与えやすく、また内相の粒子径を小さくすることで化粧料の透明性を向上しやすい。このため、特に限定されないが、乳液状、クリーム状、ゲル状の化粧料では重縮合ポリマー粒子が好ましく、化粧水、美容液、パック等の化粧料では閉鎖小胞体が好ましい傾向がある。また、特に限定されないが、水に対する界面張力の高い油を多量に用いるときには、重縮合ポリマー粒子が好ましい。
本発明の化粧料は、乳化状態を維持し、又は振とう等で容易に乳化状態を形成できるものであり、乳化状態においてO/W型エマルション構造を有する。
油相は、従来化粧料において公知の油剤を含んでよく、本発明では、油相の水に対する大きい界面張力にも耐えられることから、幅広い油剤を使用することができる。具体的には、ジメチルポリシロキサン、トリメチルシロキサン、メチルフェニルシロキサン、環状シリコーン等のシリコーン、スクワラン、パラフィン等の炭化水素、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸イソステアリル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリエチルヘキサン酸グリセリル、トリエチルヘキサノイン、ジエチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、トリ(カプリル酸・カプリン酸)グリセリル、エチルヘキサン酸セチル、ぶどう種子油、ローズヒップ油、ヒマワリ油、オリーブ油、アボカド油、マカダミアナッツ油、メドホーム油、シア脂、ホホバ油、ミツロウ、水素添加パーム油、ステアリン酸コレステリル、フィトステロール、トリミリスチン酸グリセリル、トリステアリン酸グリセリル、ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸)ジペンタエリスリトール、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、トリオクタノイン、テトラオクタン酸ペンタエリスリトール、リンゴ酸ジイソステアリル等、ラウロイルサルコシンイソプロピル、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、ラウロイルグルタミン酸ジ(コレステリル/オクチルドデシル)等のアミドエステル等のエステル等の1種又は2種以上が挙げられる。
油相は、水に対して25mN/m以上の平均界面張力を有する油からなってよい。上記平均界面張力は、30mN/m以上であることがより好ましい。なお、平均界面張力は、化粧料から回収した油相成分について、懸滴法により測定される。中でも、大きい界面張力を与えることが知られるスクワランが、安全性に優れる点で好ましく用いられる。他の油剤については、従来周知(例えば、特開2007−70304号公報)であるため、省略する。油相は、特に限定されないが、化粧料に対し5質量%〜95質量%の量であってよく、具体的には1.0〜40質量%である。
水相は、従来化粧料において公知の水溶性成分を含んでよく、本発明では、幅広い水溶性成分を使用することができる。このような水溶性成分については、従来周知(例えば、特開2007−70304号公報)であるため、省略する。水相は、特に限定されないが、化粧料に対し5質量%〜95質量%の量であってよい。
<任意成分>
本発明に係る化粧料は、さっぱり感、べたつき感、リッチ感(コク)が向上する点で、高級アルコールを更に含有することが好ましい。高級アルコールは液晶を形成し、皮膚上(体温)で油脂をとりこんで固まるため、さっぱり感が向上し、べたつき感が低下するものと推測される。高級アルコールは、直鎖又は分岐鎖のいずれの構造を有してもよく、炭素数が16以上、好ましくは18以上、20以上、22以上であってよい。なお、上記機構から、高級アルコールの平均融点は、38℃以上であることが好ましく、より好ましくは50℃以上、具体的には54〜73℃であってよい。
高級アルコールとしては、イソステアリン酸、イソパルミチン酸、オレイン酸、パルミトレイン酸、リノール酸、リシノレイン酸等の脂肪酸、ラノリン、ラノリンアルコール、水素添加ラノリンアルコール等のラノリン誘導体、セタノール、ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、ステアリルアルコール、オクチルドデカノール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の1種又は2種以上が挙げられる。中でも、上記効果に優れる点で、ステアリルアルコール及び/又はベヘニルアルコールが好ましい。
高級アルコールの量は、過小であると上記効果が不十分である場合があり、過大であると皮膚上での延びが十分に向上しない場合がある。高級アルコールの量は、化粧料に対し0.1質量%以上であってよく、好ましくは0.5質量%以上であり、10質量%以下であってよく、好ましくは5質量%以下、3質量%以下である。
ステアリルアルコール及びベヘニルアルコールを併用することは、べたつき感、リッチ感の向上の点で好ましい。この場合、ベヘニルアルコールに対するステアリルアルコールの質量比は、1/10以上であってよく、好ましくは6/24以上、16/14以上、18/12以上であり、20/1以下であってよく、好ましくは10/1以下、1/2以下である。
本発明の化粧料は、さっぱり感、べたつき感、及びリッチ感(コク)が向上する点で、モノ脂肪酸グリセリンエーテル(ただし、脂肪酸の炭素数は16以上である)を更に含有することが好ましい。モノ脂肪酸グリセリンエーテルは油相の粒子径を小さくし、分散性を高めることで、上記効果を奏すると推測される。
モノ脂肪酸グリセリンエーテルとしては、イソステアリルグリセリルエーテル、キミルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコール等の1種又は2種以上が挙げられる。中でも、さっぱり感、べたつき感、リッチ感の向上の点で、バチルアルコールが好ましい。
モノ脂肪酸グリセリンエーテルの量は、過小であると上記効果が不十分である場合があり、過大であると皮膚上での延びが十分に向上しない場合がある。モノ脂肪酸グリセリンエーテルの量は、化粧料に対し0.05質量%以上であってよく、好ましくは0.1質量%以上、0.2質量%以上、0.3質量%以上であり、10質量%以下であってよく、好ましくは1.0質量%以下、0.75質量%以下、0.5質量%以下である。
モノ脂肪酸グリセリンエーテルは、単独で用いてもよいが、皮膚上での延び、フレーキングを向上する点で、高級アルコールと併用することが好ましい。併用する場合、両者の有用性をバランス良くとりいれる観点で、高級アルコール及びモノ脂肪酸グリセリンエーテルの総量は、化粧料に対し0.25質量%以上であってよく、好ましくは0.5質量%以上、1.0質量%以上であり、10質量%以下であってよく、好ましくは7.5質量%以下、5.0質量%以下である。
モノ脂肪酸グリセリンエーテルに対する高級アルコールの質量比は、25/5以上であることが好ましく、より好ましくは26/4以上であり、29/1以下であってよく、好ましくは27/3以下である。
本発明の化粧料は、その他、防腐剤、増粘剤等の従来公知の任意成分を幅広く含有してよい(例えば、特開2007−8901号公報)。具体的に、本発明の化粧料は、乳化性能をより向上し得る点で界面活性剤を更に含有してもよいが、界面活性剤の有無にかかわらず十分な乳化性能が得られる場合が多いことから、界面活性剤を実質的に含有しなくてもよい。「実質的に含有しない」とは、乳化性能に差異を与えない程度の僅少量を指し、具体的には化粧料に対して0.1質量%以下、0.08質量%以下、0.07質量%以下、0.06質量%以下、0.05質量%以下、0.04質量%以下、0.02質量%以下、0.02質量%以下、0.01質量%以下、0.005質量%以下、0.001質量%以下である。
本発明の化粧料は、液状、乳液状、クリーム状、固形状、ゲル状等の種々の形態をとってよい。また、本発明の化粧料は、前述のような優れた特性を有するため、ファンデーション、白粉、口紅、アイシャドウ、チーク、マスカラ、アイライナー等のメイクアップ化粧料や、サンスクリーン剤、下地クリーム、ヘアクリーム等の皮膚又は毛髪に適用される種々の用途に適用されてよい。
<製造方法>
本発明に係る化粧料の製造方法は、水酸基を有しかつ一部に疎水性基が導入された重縮合ポリマー粒子が分散した水分散液と、油成分と、を混合し、水相及び油相を互いに乳化させる工程を有する。水相及び油相の混合比や混合条件は、従来公知であるため、省略する。
水酸基を有しかつ一部に疎水性基が導入された重縮合ポリマー粒子が分散した水分散液は、その重縮合ポリマーの粉末を、水に分散し加熱して重縮合ポリマー粒子を水中に分離した後、冷却することで行われることが好ましい。
高級アルコールを用いる場合、高級アルコールを水分散液に添加し、高級アルコールの融点以上の温度において溶解させ、融点以下の温度へと冷却した後、油成分を混合することが好ましい。これにより、高級アルコールが微細に水相に分散し、高級アルコールによる効果が最大化される。なお、高級アルコールの添加は、油成分を混合した後であってもよい。
α,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩を用いる場合、α,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩を水に分散させた後、油成分を混合することが好ましいが、油成分を混合した後にα,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩を添加してもよい。疎水性の低分子化合物を併用する場合、低分子化合物をpH3.5〜4.5の条件下で水に分散させた後、pHを6.0〜7.0に戻し、水分散液に添加する工程を更に有することが好ましい。これにより、低分子化合物がα,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩の脂肪酸基同士の間にとりこまれやすい。なお、pH3.5〜4.5はα,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩内のカルボキシル基のpKa近辺である。
本発明に係る化粧料の製造方法は、乳化物を化粧料に加工する工程を有してよい。加工は、特に限定されず、適宜行えばよい。具体的に、加工する工程は、乳化物を水で希釈する工程を有してよい。界面活性剤の場合、O/Wエマルションに水を加えると、油相に可逆的に吸着していた界面活性剤が脱離し、乳化状態が不安定化してしまう。しかし、本発明では、重縮合ポリマー粒子が油に不可逆的に付着して乳化するため、希釈の有無にかかわらず、乳化状態が安定である。これにより、乳化物を油が高濃度であるように製造しておき、乳化物を流通等し、化粧料の製造時に適宜希釈するという化粧料の製造が可能になる。
<実施例1> 乳化粒子
水59.75質量部に表1に示す成分0.25質量部を加えて撹拌した。この撹拌液60質量部を80℃に加熱し、スクワラン40質量部を添加し、ホモミキサーにより10000rpm、80℃、10分間に亘って撹拌した後、冷却し、O/Wエマルション型の乳化物を調製した。この乳化物を顕微鏡で観察し、油滴の粒子径の範囲を大まかに求めた。また、乳化物の外観(油膜や視認可能な程の油滴)を目視で観察した結果、及び皮膚に適用したときのべたつき感をパネリストに評価させた結果を、表1に併せて示す。なお、油膜及び油滴の評価では、×から◎の順で、油膜及び油滴が多いものから、見られないものである。また、べたつき感の評価では、×から◎の順で、べたつき感がひどいものから、ないものである。
Figure 2013231023
Figure 2013231023
表1に示されるように、疎水基(ステアリル基)が導入されたヒドロキシプロピルメチルセルロースが、外観及びべたつき感の点で顕著に優れていた。そこで、疎水基(ステアリル基)が導入されたヒドロキシプロピルメチルセルロースの配合量を、表2〜5に示すように変更した点を除き、上と同様に乳化物を調製した。また、潤い感及び皮膚上での延びについても評価を行った。なお、潤い感の評価では、×〜◎の順に、潤い感がないもの、から優れたものである。皮膚上での延びの評価では、×〜◎の順に、延びないものから、延びるものである。粘性の評価では、×〜◎の順に、粘性が低いものから、高いものである。
Figure 2013231023
DW: 精製水
Figure 2013231023
Figure 2013231023
Figure 2013231023
<実施例2> α,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩
α,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩である「ペリセア L−30」(商標)を併用した点を除き、実施例1と同様の手順で乳化物を調製した。この結果を表6に示す。
Figure 2013231023
表6に示されるように、α,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩であるジラウロイルグルタミン酸リジンナトリウムが、べたつき感、潤い感及びさっぱり感の点で顕著に優れていた。そこで、α,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩の配合量を、表7に示すように変更した点を除き、上と同様に乳化物を調製した。
Figure 2013231023
また、コレステロール及び「ソフケアセラミドSL−E」(花王社製;以下、「擬似セラミド」と表記)を表8〜12に示される比率及び量で、α,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩と併用した点を除き、上と同様の手順で乳化物を調製した。なお、いずれのpHも6.0とした。
Figure 2013231023
DPG: ジプロピレングリコール
Figure 2013231023
Figure 2013231023
Figure 2013231023
Figure 2013231023
また、表9のいくつかの例で得た化粧料について、X線解析を行い、その結果得られた2θ値に基づき、検出された物質の大きさを算出した。この結果を図1に示す。図1において、横軸は、α,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩及びコレステロールの総量に対するコレステロールの比率(モル分率)であり、縦軸は検出物質の大きさを示す。図1に示されるように、コレステロールのモル分率が0.4以下の範囲では、α,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩の側鎖同士で囲まれた空間にコレステロール(α,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩の側鎖の長さの2倍より短い)が1つ配置されている距離(α,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩の側鎖の長さの2倍と同等)が観察される一方、0.4以上の範囲では、α,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩の側鎖同士で囲まれた空間にコレステロールが2つ配置されていると推測される距離(α,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩の側鎖の2倍より長い)と、コレステロール単分子と推測される距離が観察された。このことから、コレステロールがα,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩の側鎖同士の間にとりこまれていることが分かった。
<実施例3> 高級アルコール、モノ脂肪酸グリセリンエーテル
表13に示す高級アルコールを併用した点を除き、実施例1と同様の手順で乳化物を調製した。この結果を表13に示す。
Figure 2013231023
表13に示されるように、高級アルコール、特に炭素数18以上の高級アルコールを併用することで、さっぱり感、べたつき感、リッチ感が向上することが分かった。また、モノ脂肪酸グリセリンエーテルを併用することで、さっぱり感、べたつき感、リッチ感が顕著に向上することが分かった。ただし、皮膚上の延び及びフレーキングの点で両者とも多少の問題を有する。そこで、α,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩及びモノ脂肪酸グリセリンエーテルの配合量を、表14〜18に示すように変更した点を除き、上と同様に乳化物を調製した。
Figure 2013231023
Figure 2013231023
Figure 2013231023
Figure 2013231023
Figure 2013231023
Figure 2013231023
Figure 2013231023
Figure 2013231023
<実施例4>
各成分を表22以降に示すとおりとした点を除き、実施例1と同様の手順で乳化物を調製した。なお、シリコーンKF−56はメチルフェニルシロキサン、NJcol200Aはオクチルドデカノール、エルデュウPS−203はラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、TIOはトリエチルヘキサノイン、シリコーンSH−200はジメチルポリシロキサン、エルデュウSL−205はラウロイルサルコシンイソプロピル
Figure 2013231023
Figure 2013231023
Figure 2013231023
Figure 2013231023
表22〜25に示されるように、重縮合ポリマー粒子の代わりに閉鎖小胞体を含む化粧料も、優れた特性を示した。中でも、重縮合ポリマーの量が少ない化粧料では、内相の粒子径がより小さく、透明性が高い傾向があった。なお、きしみが高い化粧料は、男性向け化粧料に有用であり、こくが低く、たれ落ちしやすい化粧料は、化粧水に有用であり、こくが高く、たれ落ちしにくい化粧料は美容液に有用である。

Claims (18)

  1. (A)水相、
    (B)油相、並びに
    (C−1)水酸基を有しかつ一部に疎水性基が導入された重縮合ポリマー粒子、及び/又は(C−2)α,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩及び前記α,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩が有する脂肪酸基同士の間にとりこまれる疎水性の低分子化合物を有する閉鎖小胞体
    を含む化粧料。
  2. 前記疎水性基は、置換又は非置換の長鎖アルキル基を含む請求項1記載の化粧料。
  3. 前記長鎖アルキル基は、炭素数8以上22以下のアルキル基である請求項2記載の化粧料。
  4. 前記重縮合ポリマーは、糖ポリマーを含む請求項1から3いずれか記載の化粧料。
  5. 前記水酸基の一部に疎水性基が導入された重縮合ポリマーは、一般式1で示される化合物を含む請求項4記載の化粧料。
    Figure 2013231023
    一般式1
    式中、Rは、各々独立して、水素、メチル、−[R’O]H(式中、R’はアルキル基、mは1以上の整数である)、又は−R’’OC2p+1(式中、R’’は側鎖に水酸基を有するアルキル基、pは8以上22以下の整数である)であり、nは100以上の整数である。
  6. 前記α,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩は、一般式2で示される化合物を含む請求項1から5いずれか記載の化粧料。
    Figure 2013231023
    一般式2
    式中、a及びbは、独立して、9以上15以下の炭素数を有し、XはNa又は水素である。
  7. 前記低分子化合物は、コレステロール、セラミド、及びそれらの誘導体からなる群より選ばれる1種以上を含む請求項1から6いずれか記載の化粧料。
  8. 高級アルコールを更に含有する請求項1から7いずれか記載の化粧料。
  9. 前記高級アルコールは、ステアリルアルコール及びベヘニルアルコールを含む請求項8記載の化粧料。
  10. モノ脂肪酸グリセリンエーテル(ただし、脂肪酸の炭素数は16以上である)を更に含有する請求項1から9いずれか記載の化粧料。
  11. 前記重縮合ポリマー粒子及び/又は前記閉鎖小胞体は、前記水相及び前記油相の界面に介在し、乳化状態を構成する請求項1から10いずれか記載の化粧料。
  12. 界面活性剤を実質的に含有しない請求項1から11いずれか記載の化粧料。
  13. 界面活性剤を更に含有する請求項1から11いずれか記載の化粧料。
  14. 前記油相は、水に対して25mN/m以上の平均界面張力を有する油からなる請求項1から13いずれか記載の化粧料。
  15. 前記油相は、スクワランを含む請求項1から14いずれか記載の化粧料。
  16. 水酸基を有しかつ一部に疎水性基が導入された重縮合ポリマー粒子、並びに/又はα,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩及び前記α,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩が有する脂肪酸基同士の間にとりこまれた疎水性の低分子化合物を有する閉鎖小胞体が分散した水分散液と、油成分と、を混合し、水相及び油相を互いに乳化させる工程を有する化粧料の製造方法。
  17. α,ω−ジ脂肪酸トリアミノ酸塩及び疎水性の低分子化合物をpH3.5〜4.5の条件下で水に分散させた後、pHを6.0〜7.0に戻し、前記水分散液に添加することで、前記閉鎖小胞体を調製する工程を更に有する請求項16記載の方法。
  18. 高級アルコールを前記水分散液に添加し、前記高級アルコールの融点以上の温度において溶解させ、前記融点以下の温度へと冷却した後、前記油成分を混合する請求項16又は17記載の方法。
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