JP2013230502A - 接合方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】融点の低いAu−Sn90%半田を接合後に硬質半田として使用し得る接合方法を実現する。
レーザ光源の位置に狂いが生じたり、半田が破壊されたりするといった問題を生じることのない、信頼性の高いレーザモジュールを実現する。
【解決手段】本発明の接合方法は、2つの部材A,BをAu−Sn半田で接合する接合方法である。本発明の接合方法においては、接合後のAu−Sn半田S’におけるSnの重量%濃度を、38.0%以上82.3%以下としている。
【選択図】図1

Description

本発明は、半田によって2つの部材を接合する接合方法に関する。
光ファイバにレーザ光を入射させる装置として、レーザモジュールが広く用いられている。レーザモジュールは、レーザ光を発するレーザ光源、レーザ光を受ける光ファイバ、及び、レーザ光源と光ファイバとの双方が取り付けられる放熱基板を備えている。レーザ光源及び光ファイバは、レーザ光源から発せられたレーザ光が光ファイバに効率よく入射するように位置合わせした上で放熱基板に固定される。
レーザモジュールでは、通常、レーザ光源と光ファイバとを直接的に放熱基板に接合するのではなく、先ず、レーザマウントとファイバマウントとを放熱基板に接合し、更に、レーザ光源と光ファイバとをレーザマウントとファイバマウントとに接合する構成が採用される。これらの部材の接合には、Au−Sn(金・錫)90%半田やAu−Sn20%半田などが頻用されている。このような構成を有する光ファイバを開示した文献としては、例えば、特許文献1が挙げられる。
また、特許文献2には、Snの重量%濃度が13%以下のAu−Sn半田を用いて、レーザモジュールを構成する複数の部材を、前に接合した半田を再溶融させることなく、順に接合する接合方法が開示されている。
米国特許第6,758,610号明細書(登録日:2004年6月6日) 特開2003−200289(公開日:2003年7月15日)
しかしながら、上述したAu−Sn半田には以下のような問題があった。
すなわち、Au−Sn20%半田は、その融点が278℃と高いため、Au−Sn20%半田を用いて部材を接合すると、その部材に熱歪を生じさせる。したがって、半導体レーザチップなど、熱歪に弱い部材の接合には適さない。また、特許文献2に記載されたAu−Sn半田は、その融点が300℃以上であり、尚更、熱歪に弱い部材の接合には適さない。
一方、Au−Sn90%半田は、その融点が217℃であり、半導体レーザチップの接合にしばしば利用されるものである。しかしながら、Au−Sn90%半田は、ヤング率が小さい軟質半田(ソフトソルダ)であるため、部材の位置精度が低下し易いという問題があった。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、融点の低い軟質のAu−Sn90%半田を、接合後に硬質半田として使用し得る接合方法を実現することである。
上記課題を解決するために、本発明に係る接合方法は、第1の部材と第2の部材とをAu−Sn半田で接合する接合方法であって、接合前の上記Au−Sn半田におけるSnの重量%濃度が、82.3%よりも大きく、接合後の上記Au−Sn半田におけるSnの重量%濃度が、38.0%以上82.3%以下である、ことを特徴とする。また、上記課題を解決するために、本発明に係る接合方法は、第1の部材と第2の部材とをAu−Sn半田で接合する接合方法であって、接合前の上記Au−Sn半田は、Au−Sn90%半田であり、接合後の上記Au−Sn半田におけるSnの重量%濃度が、38.0%以上82.3%以下である、ことを特徴とする。
上記の構成によれば、接合後のAu−Sn半田は、ε−AuSnとη−AuSnとの共晶を含む硬質半田(接合後の上記Au−Sn半田におけるSnの重量%濃度が、55.0%以上82.3%以下である場合)、又は、δ−AuSnとε−AuSnとの共晶を含む硬質半田(接合後の上記Au−Sn半田におけるSnの重量%濃度が、38.0%以上61.0%以下である場合)となる。また、第1の部材又は第2の部材の接合面に形成されたAu層と併用すれば、Snの重量%濃度が82.3%よりも大きいAu−Sn半田、又は、Au−Sn90%半田を接合後に硬質半田として使用することが可能になる。
本発明に係る接合方法においては、接合前の上記第1の部材の接合面、及び、接合前の上記第2の部材の接合面の少なくとも何れか一方には、Au層が形成されており、接合前の上記Au−Sn半田に含まれるSnの質量をx、接合前の上記Au−Sn半田及び上記Au層に含まれるAuの合計質量をyとしたときに、0.380≦x/(x+y)≦0.823となる、ことが好ましい。
上記の構成によれば、上記Au層に含まれるAuの質量が上記条件を満たすよう、上記Au層の厚などを調整するだけで、容易にAu−Sn90%半田を接合後に硬質半田として使用することが可能になる。
本発明に係る接合方法において、接合前の上記Au−Sn半田は、Au−Sn90%半田である、ことが好ましい。
上記構成によれば、広く利用されているAu−Sn90%半田を使って、硬質半田を実現することができる。
なお、本発明は、上記接合方法を用いた接合工程を含むレーザモジュールの製造方法にも応用可能である。
本発明に係る接合方法は、第1の部材と第2の部材とをAu−Sn半田で接合する接合方法であって、接合後の上記Au−Sn半田におけるSnの重量%濃度が、38.0%以上82.3%以下である。したがって、Snの重量%濃度が82.3%よりも大きいAu−Sn半田、又は、Au−Sn90%半田を、接合後に硬質半田として使用することができる。
Au−Sn半田、及び、このAu−Sn半田により接合される2つの部材の構成を示す断面図である。(a)は、接合前の状態、(b)は接合後の状態を示す。 Au−Sn半田の状態図(相図)である。 図1に示す接合方法を適用した製造方法により製造される半導体レーザモジュールの全体像を示す斜視図である。 図3に示す半導体光モジュールの製造方法を示す模式図である。
〔接合方法の概要〕
本発明の一実施形態に係る接合方法について、図1を参照して説明する。本実施形態に係る接合方法は、2つの部材A,BをAu−Sn(金・錫)半田Sで接合する接合方法である。
なお、対象となる2つの部材A,Bは、それぞれ、少なくとも1つの平面を有していればよい。この場合、これらの平面(以下「接合面」と記載)同士をAu−Sn半田Sで接合する際に本実施形態に係る接合方法を適用することができる。部材A,Bの材料は特に限定されるものではないが、本実施形態においては、AlN(窒化アルミニウム)やCuW(銅タングステン)など、レーザモジュール等の光学装置に頻用される材料を想定する。
図1(a)は、2つの部材A,Bの接合前の状態を示す断面図である。
部材Aの接合面には、図1(a)に示すように、Au層MAが形成されている。同様に、部材Bの接合面にも、図1(a)に示すように、Au層MBが形成されている。これらのAu層MA,MBは、メッキや蒸着などによって部材A,Bの接合面に形成されたものであり、「メタライズ」と呼ばれることもある。
Au−Sn半田Sは、板状に成形されたAu−Sn90%半田である。Au−Sn半田Sの融点は217℃であり、熱的なストレスに弱い半導体レーザなどの接合にしばしば用いられるものである。
Au−Sn半田Sによる2つの部材A,Bの接合は、部材Aの接合面をAu−Sn半田Sの一方の主面に当接させ、かつ、部材Bの接合面をAu−Sn半田Sの他方の主面に当接させた状態で、部材Bをヒータステージ等で加熱することによって行われる。ヒータステージから部材Bに伝導した熱は、更に、部材BからAu−Sn半田Sに伝導し、Au−Sn半田Sの温度を上昇させる。
Au−Sn半田Sの温度が融点217℃を超えると、Au−Sn半田Sが溶融し、Au層MA〜MBに含まれるAuが溶融したAu−Sn半田Sに拡散する。したがって、溶融状態にあるAu−Sn半田S”(不図示)におけるSnの重量%濃度は、接合前のAu−Sn半田SにおけるSnの重量%濃度よりも小さくなる。これは、Au層MA〜MBから拡散したAuによって、溶融状態にあるAu−Sn半田S”に含まれるAuの量が増え、Au−Sn半田S”全体の中でSnが占める比率が減少するためである。
溶融状態にあるAu−Sn半田S”を冷却することによって、(1)η−AuSnとβ−Snとの共晶、(2)ε−AuSnとη−AuSnとの共晶、又は、(3)ε−AuSnとδ−AuSnとの共晶を析出させることができる。何れの共晶が析出するかは、溶融状態にあるAu−Sn半田S”におけるSnの重量%濃度によって決まる。Au−Sn半田S”を更に急冷すると、Au−Sn半田S”は、何れかの共晶組成を保ったまま凝固する。これにより、部材Aと部材Bとの接合が完了する。なお、溶融状態にあるAu−Sn半田S”から何れの共晶が析出するかについては、参照する図面を代えて後述する。
図1(b)は、2つの部材A,Bの接合後の状態を示す断面図である。
Au層MA〜MBを構成するAuが全て溶融状態にあるAu−Sn半田S”に拡散した場合、図1(b)に示すように、接合後のAu−Sn半田S’を介して部材Aと部材Bとが接合されることになる。接合後のAu−Sn半田S’におけSnの重量%濃度は、溶融状態にあるAu−Sn半田S”の重量%濃度に等しく、また、接合前のAu−Sn半田SにおけるSnの重量%濃度よりも小さい。
Au層MA〜MBを構成するAuが全て溶融状態にあるAu−Sn半田S”に拡散した場合、接合後のAu−Sn半田S’におけSnの重量%濃度は、以下のように与えられる。すなわち、接合前のAu−Sn半田Sに含まれるSnの質量をx、接合前のAu−Sn半田Sに含まれるAuの質量をyS、Au層MAに含まれるAuの質量をyMA、Au層MBに含まれるAuの質量をyMB、これらに含まれるAuの質量の合計をy=yS+yMA+yMBとすると、接合後のAu−Sn半田S’におけSnの重量%濃度P’は、P’=100×x/(x+y)で与えられる。
次に、接合後のSn−Au半田S’の物性について、図2を参照して説明する。図2は、Sn−Au合金の状態図(相図)である。図2の状態図において、横軸はSnの重量%濃度[wt%]、縦軸は温度[℃]を表す。
まず、接合後のSn−Au半田S’の融点について、図2を参照して説明する。
接合後のSn−Au半田S’の融点は、接合後のSn−Au半田S’におけるSnの重量%濃度に応じて決まる。具体的には、図2に示すように、Snの重量%濃度が38%以上であれば、Snの重量%濃度が小さくなるほど、接合後のSn−Au半田S’の融点は高くなる。上述したように、接合後のSn−Au半田S’におけるSnの重量%濃度は、接合前のSn−An半田SにおけるSnの重量%濃度よりも小さくなる。したがって、接合後のSn−Au半田S’の融点は、接合前のSn−An半田Sの融点よりも高くなる。
この性質は、部材の接合に極めて好都合な性質である。すなわち、部材Aに部材Bを接合し、さらに、部材Bに部材Cを接合する場合、既に接合した部材Aと部材Bとの間に介在するSn−Au半田S’の融点は、これから接合する部材Bと部材Cとの間に介在するSn−Au半田Sの融点217℃よりも高くなる。したがって、部材Bと部材Cとの間に介在するSn−Au半田Sを溶融させるために部材Bの温度を217℃まで上昇させても、既に接合した部材Aと部材Bとの間に介在するSn−Au半田S’が溶融することはない。
次に、接合後のSn−Au半田S’の共晶組成について、図2を参照して説明する。
図2から明らかなように、溶融状態にあるSn−Au半田S”におけるSnの重量%濃度が82.3%以上90.0%以下であるとき、接合後のSn−Au半田S’は、(1)η−AuSnとβ−Snとの共晶となる。一方、溶融状態にあるSn−Au半田S”におけるSnの重量%濃度が55.0%以上82.3%以下であるとき、接合後のSn−Au半田S’は、(2)ε−AuSnとη−AuSnとの共晶を含む。また、溶融状態にあるSn−Au半田S”におけるSnの重量%濃度が38.0%以上61.0%以下であるとき、接合後のSn−Au半田S’は、(3)δ−AuSnとε−AuSnとの共晶を含む。
ところで、ε−AuSnのヤング率は、103GPaであり、AuSn90%のヤング率(40GPa)やβ−Snのヤング率(41.4GPa)よりも高い。また、δ−AuSnのヤング率は、87±9GPaであり、やはり、AuSn90%のヤング率やβ−Snのヤング率よりも高い。したがって、溶融状態にあるSn−Au半田S”におけるSnの重量%濃度が38.0%以上82.3%以下となるようにすることによって、本来は軟質半田(ソフトソルダ)として機能するところのAu−Sn90%半田を、その2倍程度のヤング率を有する硬質半田(ハードソルダ)として機能させることができる。
この性質もまた、部材の接合に極めて好適な性質である。すなわち、対象となる部材の表面に形成するAu層の厚みを適宜変更することによって、接合箇所毎に接合強度を異ならせることができる。例えば、応力の緩和が重要な箇所では、Au層の厚みを薄くしてSn−Au半田を軟質半田として機能させ、部材の固定が重要な箇所では、Au層の厚みを厚くしてSn−Au半田を硬質半田として機能させることなどが可能である。
なお、接合前のAu−Sn半田Sに含まれるSnの質量をx、接合前のAu−Sn半田Sに含まれるAuの質量をyS、Au層MAに含まれるAuの質量をyMA、Au層MBに含まれるAuの質量をyMB、これらに含まれるAuの質量の合計をy=yS+yMA+yMBとすると、Au−Sn半田Sを硬質半田として機能させるための条件は、0.380≦x/(x+y)≦0.823と表現することができる。
〔適用例〕
次に、本実施形態に係る接合方法の適用例について、図3〜図4を参照して説明する。
まず、本実施形態に係る接合方法を適用して製造する半導体レーザモジュール1の構成について、図3を参照して説明する。図3は、本実施形態に係る接合方法を適用して製造するレーザモジュール1の全体像を示す斜視図である。
半導体レーザモジュール1は、光ファイバ2の末端に装着されるレーザモジュールであり、図3に示すように、基板10、サブマウント20、CoS(Chip on Submount)30、ファイバマウント40、及びケース50を備えている。なお、図3においては、半導体レーザモジュール1の内部の構造を明らかにするために、ケース50の天板及び側板の一部を省略している。
基板10は、半導体レーザモジュール1の底板である。本適用例においては、図3に示すように、基板10として、主面が角丸矩形の板状部材を用いる。基板10は、半導体レーザモジュール1の内部(特にCoS30)で発生した熱を半導体レーザモジュール1の外部に放熱するためのヒートシンクとして機能する。このため、基板10は、熱伝導率の高い材料、例えば、例えばCu(銅)により構成される。
基板10の上面には、図3に示すように、4つの凸部11a〜11dが設けられている。これらの4つの凸部11a〜11dは、サブマウント20の下面を基板10の上面から離間させるためのスペーサとして機能する。これらの4つの凸部11a〜11dは、打ち抜き加工や削り出し加工などによって成形された、基板10と一体のものである。
基板10の上面には、図3に示すように、サブマウント20が載置される。
サブマウント20は、CoS30及びファイバマウント40を支持する支持体である。本適用例においては、図3に示すように、サブマウント20として、主面が矩形の板状部材を用い、このサブマウント20を、その下面が基板10の上面と平行になり、かつ、その主面の長辺が基板10の主面の長辺と平行になるように配置する。サブマウント20は、その下面と基板10の上面との間に広がった軟質半田61によって、基板10の上面に接合される。サブマウント20と基板10との接合に際しては、後述するように、Au−Sn半田90%を軟質半田61として利用する。
サブマウント20の上面には、図3に示すように、CoS30とファイバマウント40とが載置される。サブマウント20の上面において、ファイバマウント40は、光ファイバ2が引き出される側(図3において右手前側、以下では「ファイバ側」と記載)に配置され、CoS30は、光ファイバ2が引き出される側と反対側(図3において左奥側、以下では「リード側」と記載)に配置される。
CoS30は、レーザマウント31と半導体レーザチップ32とが一体化されたものである。
レーザマウント31は、半導体レーザチップ32を支持する支持体である。本適用例においては、図3に示すように、レーザマウント31として、主面が矩形状の板状部材を用い、このレーザマウント31を、その下面がサブマウント20の上面と平行になり、かつ、その主面の長辺がサブマウント20の主面の長辺と平行になるように配置する。レーザマウント31は、その下面とサブマウント20の上面との間に広がった硬質半田62によって、サブマウント20の上面に接合される。レーザマウント31とサブマウント20との接合に際しては、後述するように、Au−Sn半田90%を硬質半田62として利用する。
レーザマウント31の上面には、図3に示すように、半導体レーザチップ32が載置される。半導体レーザチップ32は、その端面32aからレーザ光を発するレーザ光源である。本適用例においては、主にGaAs(ガリウム砒素)からなる、5mm以上のキャビティ長を有する高出力半導体レーザを用いる。半導体レーザチップ32は、図3に示すように、その延在方向がレーザマウント31の主面の長辺と平行になるように配置され、その下面がレーザマウント31の上面に接合されている。また、半導体レーザチップ32は、図3に示すように、ワイヤ33を介してレーザマウント31の上面に形成された回路に接続されており、この回路から供給された電流によって駆動される。
ファイバマウント40は、光ファイバ2を支持する支持体である。本適用例においては、ファイバマウント40として、図3に示すように、主面が矩形状の板状部材を用い、このファイバマウント40を、その下面がサブマウント20と平行になり、かつ、その主面の長辺がサブマウント20の主面の長辺と垂直になるように配置する。ファイバマウント40は、その下面とサブマウント20の上面との間に広がった硬質半田63によって、サブマウント20の上面に接合される。
ファイバマウント40には、図3に示すように、ケース50に設けられた挿通パイプ51を通して半導体レーザモジュール1の内部に引き込まれた光ファイバ2が載置される。光ファイバ2は、楔状に加工された先端2aが半導体レーザチップ32の端面32aに正対するように配置され、半田64によってファイバマウント40の上面に接合される。半導体レーザチップ32の端面32aから発せられたレーザ光は、先端2aから光ファイバ2に入射し、光ファイバ2内を伝搬する。
次に、本実施形態に係る接合方法の適用したレーザモジュール1の製造方法について、図4を参照して説明する。ここでは、特に、サブマウント20を基板10に接合する工程と、レーザマウント31をサブマウント20に接合する工程とに注目する。
まず、レーザマウント31の下面をサブマウント20の上面に接合する工程について説明する。
レーザマウント31をサブマウント20に接合する前に、図4に示すように、レーザマウント31の下面及びサブマウント20の上面に、それぞれ、Au層31b及びAu層20bを形成する。これらのAu層31b,20bの厚みは、以下のように決める。すなわち、Au−Sn90%半田である接合前のAu−Sn半田62に含まれるSnの質量をx、同じく接合前のAu−Sn半田62に含まれるAuの質量をy62、Au層31bに含まれるAuの質量をy31b、Au層20bに含まれるAuの質量をy20b、これらに含まれるAuの質量の合計をy=y62+y31b+y20bとして、0.380≦x/(x+y)≦0.823となるように決める。この場合、接合後のAu−Sn半田62が硬質半田として機能することは、図2を参照して既に説明したとおりである。なお、接合前のAu−Sn半田62としては、板状に形成されたAu−Sn90%半田を利用する。
上記の準備を行ったうえで、以下の工程S1〜S8によって、レーザマウント31とサブマウント20とを接合する。
工程S1:サブマウント20をヒータステージ上に載置する。
工程S2:板状に成形されたAu−Sn半田62を基板10上に載置する。
工程S3:レーザマウント31をAu−Sn半田62上に載置する。
工程S4:ヒータステージによるサブマウント20の加熱を開始する。
ヒータステージによるサブマウント20の加熱を開始すると、サブマウント20の温度が次第に上昇する。サブマウント20の温度が217℃に達すると、Au−Sn半田62がサブマウント20側から溶融し始める。この際、Au層31b及びAu層20bを構成するAuが溶融したAu−Sn半田62に拡散し、溶融したAu−Sn半田62におけるSnの重量%濃度が38.0%以上82.3%以下になる。なお、Auの拡散を促進するために、半導体レーザチップ32への悪影響が生じない範囲でAu−Sn半田62をできるだけ高温になるよう加熱すること、すなわち、Au−Sn半田62を240℃〜250℃程度まで加熱することが望ましい。
工程S5:Au−Sn半田62が完全に溶融したら、レーザマウント31をスクラブする。なお、レーザマウント31をスクラブするとは、レーザマウント31をサブマウント20の上面と平行な面内で何度か摺動させることを指す。これにより、Au−Sn半田62とレーザマウント31との間に混入した気泡を排除する。
工程S6:ヒータステージによるサブマウント20の加熱を停止する。ヒータステージによるサブマウント20の加熱を停止すると、サブマウント20の温度が次第に下降する。
工程S7:Au−Sn半田62を急冷する。この際、溶融したAu−Sn半田62におけるSnの重量%濃度が38.0%以上82.3%以下なので、ε−AuSnとη−AuSnとの共晶、又は、δ−AuSnとε−AuSnとの共晶が形成される。
以上のようにして、レーザマウント31とサブマウント20との接合が実現される。接合後のAu−Sn半田62は、ヤング率の大きい硬質半田となる。
次に、サブマウント20の下面を基板10の上面に接合する工程について説明する。なお、サブマウント20を基板10に接合する工程は、レーザマウント31をサブマウント20に接合する工程の後に行われる。
サブマウント20を基板10に接合する前に、サブマウント20の下面及び基板10の上面に、それぞれ、Au層20a及びAu層10aを形成する。これらのAu層20a,10aの厚みは、以下のように決める。すなわち、接合前のAu−Sn半田61に含まれるSnの質量をx、接合前のAu−Sn半田61に含まれるAuの質量をy61、Au層20aに含まれるAuの質量をy20a、Au層10aに含まれるAuの質量をy10a、これらに含まれるAuの質量の合計をy=y61+y20a+y10aとして、0.823≦x/(x+y)≦0.900を満たすように決める。この場合、接合後のAu−Sn半田61が軟質半田として機能することは、図2を参照して既に説明したとおりである。なお、接合前のAu−Sn半田61としては、板状に形成されたAu−Sn90%半田を利用する。
上記の準備を行ったうえで、以下の工程T1〜T8によって、サブマウント20と基板10とを接合する。
工程T1:基板10をヒータステージ上に載置する。
工程T2:板状に成形されたAu−Sn半田61を基板10上に載置する。
工程T3:サブマウント20をAu−Sn半田61上に載置する。
工程T4:ヒータステージによる基板10の加熱を開始する。
ヒータステージによる基板10の加熱を開始すると、基板10の温度が次第に上昇する。基板10の温度が217℃に達すると、Au−Sn半田61が基板10側から溶融し始める。この際、Au層20を構成するAuが溶融したAu−Sn半田61に拡散し、溶融したAu−Sn半田61におけるSnの重量%濃度が82.3%以上90.0%以下になる。
工程T5:Au−Sn半田61が完全に溶融したら、サブマウント20をスクラブする。
工程T6:ヒータステージによる基板10の加熱を停止する。ヒータステージによる基板10の加熱を停止すると、基板10の温度が次第に下降する。
工程T7:Au−Sn半田61を急冷する。この際、溶融したAu−Sn半田61におけるSnの重量%濃度が82.3%以上90.0%以下なので、η−AuSnとβ−Snとの共晶が形成される。
以上のようにして、サブマウント20と基板10との接合が実現される。接合後のAu−Sn半田61は、ヤング率の小さい軟質半田となる。
〔付記事項〕
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、Au−Sn90%半田による部材の接合に広く適用することができる。特に、Au−Sn90%半田による光学部品の接合に広く適用することができる。
A 部材(第1の部材)
MA Au層
B 部材(第2の部材)
MB Au層
S Au−Sn半田(接合前)(Au−Sn90%半田)
S’ Au−Sn半田(接合後)
1 半導体レーザモジュール(レーザモジュール)
10 基板
11a〜11d 凸部
20 サブマウント
30 CoS
31 レーザマウント
32 半導体レーザチップ(レーザ光源)
40 ファイバマウント
50 ケース
61 軟質半田
62 硬質半田

Claims (5)

  1. 第1の部材と第2の部材とをAu−Sn半田で接合する接合方法であって、
    接合前の上記Au−Sn半田におけるSnの重量%濃度が、82.3%よりも大きく、
    接合後の上記Au−Sn半田におけるSnの重量%濃度が、38.0%以上82.3%以下である、ことを特徴とする接合方法。
  2. 第1の部材と第2の部材とをAu−Sn半田で接合する接合方法であって、
    接合前の上記Au−Sn半田は、Au−Sn90%半田であり、
    接合後の上記Au−Sn半田におけるSnの重量%濃度が、38.0%以上82.3%以下である、ことを特徴とする接合方法。
  3. 接合前の上記第1の部材の接合面、及び、接合前の上記第2の部材の接合面の少なくとも何れか一方には、Au層が形成されており、
    接合前の上記Au−Sn半田に含まれるSnの質量をx、接合前の上記Au−Sn半田及び上記Au層に含まれるAuの合計質量をyとしたときに、0.380≦x/(x+y)≦0.823となる、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の接合方法。
  4. 接合後の上記Au−Sn半田におけるSnの重量%濃度が、55.0%以上82.3%以下である、
    ことを特徴とする請求項1から3までの何れか1項に記載の接合方法。
  5. 接合後の上記Au−Sn半田におけるSnの重量%濃度が、38.0%以上61.0%以下である、
    ことを特徴とする請求項1から3までの何れか1項に記載の接合方法。
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