JP2013228449A - 走査光学装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光束分離手段にコーティングを施すことなく、光源から前方に射出した光を効率良く、かつ安価に光量検知できる走査光学装置および画像形成装置を提供する。
【解決手段】光束分離手段の入射面と出射面の一方の面に光源からの光束の反射を抑制するための光源の波長より小さいピッチの凹凸状の微細構造格子を備え、入射面と出射面の他方の面で偏向器に向かう第1の光束と光源の発光量を制御するための受光手段に向かう第2の光束に分離する。
【選択図】図1

Description

本発明は走査光学装置及びそれを用いた画像形成装置に関し、電子写真プロセスを有するレーザービームプリンタやデジタル複写機やマルチファンクションプリンタ(多機能プリンタ)の画像形成装置に好適なものである。
一般にレーザ光源を用いる走査光学装置では、レーザ光源の光量を所定量に維持することが必要になる。このためレーザ光源から射出される光束の一部を光量検知センサによってモニターし、レーザ光源の駆動電流を制御する、APC(Auto Power Control)が行われる。
ここで、レーザ光源として、近年、垂直共振器型の面発光レーザ(VCSEL:Vertical CavitySurface Emitting Laser)が注目されている。この垂直共振器型の面発光レーザは、基板面に対し垂直方向に光束を射出することから、非常に多数の発光点を基板面上に2次元的に容易に配列することができる。
端面射出型レーザでは後方に出射する光をモニターできるのに対し、面発光レーザは後方に出射する光を生じない。このため、面発光レーザから前方に射出し被走査面に向かう光束の一部を分離して光量検知センサに入射させる必要がある。
特許文献1では、光束分離素子の入射面及び出射系面の間で光が多重反射して干渉し、厳密な光量検知が困難になる多重反射を低減するために、光束分離素子の入射面と出射系面が非平行であるクサビ形状のプリズム(ウエッジプリズム)の採用を提案している。特許文献1では、反射防止が必要な前提は存在しない中、ウエッジプリズムの片面を透過面、もう片面にハーフミラーコーティングを施したハーフミラー面としている。
また、結像レンズの光学面に反射防止の機能をもたせるために、コーティングを施す技術が知られるが、コーティングに替えてレンズの入射面および出射面に光源の波長より小さいピッチの凹凸状の微細構造格子を施す技術が知られる(特許文献2)。
特開2003−270566号公報 特開2006−201371号公報
しかしながら、特許文献1に開示されるように、ガラスの母材にコートを施す場合にはコストが高く、コストダウンを図るためにガラスの母材をプラスチックモールドに変更する場合には、次のような問題を有する。
まず、プラスチックモールド部品の光学膜のコーティングが高価であることである。通常のガラス用のコーティング手法をそのまま転用することが出来ずに、蒸着時間が長い低温蒸着法によるコーティングが必要になる。このためコーティング費用が高くなる。光学素子のコストを低減するためにはコーティングを簡素化する方法が必要となる。また光路を分離する光学面以外ではフレネル反射によるゴースト光を防止するために反射防止作用を持たせる必要があるが、上記の理由で光学膜のコーティングが高価となる。
本発明の目的は、光束分離手段にコーティングを施すことなく、光源から前方に射出した光を効率良く、かつ安価に光量検知できる走査光学装置および画像形成装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る走査光学装置の代表的な構成は、偏向器と、前記偏向器へ光源からの光束を入射させる入射光学系と、前記偏向器によって走査された光束を被走査面上に結像する結像光学系と、前記光源と前記偏向器の間に設けられ、前記光源からの光束を前記偏向器の方向に導かれる第1の光束と該第1の光束とは異なる第2の光束とに分離する光束分離手段と、前記光束分離手段で分離された前記第2の光束を受光する受光手段と、前記受光手段によって検知された光量に基づき前記光源の発光量を制御する制御手段と、を有する走査光学装置であって、前記光束分離手段は、前記光束分離手段の入射面と出射面の一方の面に前記光源からの光束の反射を抑制するための前記光源の波長より小さいピッチの凹凸状の微細構造格子を備え、前記入射面と前記出射面の他方の面で前記第1の光束と前記第2の光束に分離することを特徴とする。
また、上記走査光学装置を備える画像形成装置も本発明の他の一側面を構成する。
本発明によれば、光束分離手段にコーティングを施すことなく、光源から前方に射出した光を効率良く、かつ安価に光量検知できる走査光学装置および画像形成装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る走査光学装置の走査光学系の主走査配置図である。 本発明の実施形態に係る走査光学装置の走査光学系の副走査配置図である。 (a)、(b)は本発明の各実施形態における光束分離素子の詳細図である。 本発明の実施形態における光束分離素子の反射防止特性の説明図である。 本発明の実施形態における光束分離素子の型構造の模式図である。 (a)は本発明の実施形態における光束分離素子を製造する鏡面金型の光学面の表面の電子写真像を示す図、(b)は鏡面金型で転写した成形品の微細構造面の電子写真像を示す図である。 (a)乃至(d)は、本発明の実施形態における光束分離素子の製造工程の説明図である。 本発明の実施形態に係る走査光学装置を搭載した画像形成装置の説明図である。
以下に、本発明の好ましい実施形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
《第1の実施形態》
(画像形成装置)
図8は、本発明の実施形態に係る走査光学装置を搭載したカラー画像形成装置60の要部概略図である。この装置は、4個各々平行に配置される走査光学装置61、62、63、64により、像担持体である感光ドラム71、72、73、74のドラム面上(被走査面上)に画像を形成するタンデムタイプのカラー画像形成装置である。図8において、31、32、33、34は各々現像器、51は搬送ベルトである。尚、各現像器で現像されたトナー像を被転写材に転写する転写器(不図示)と、転写されたトナー像を被転写材に定着させる定着器(不図示)とが備わっている。
カラー画像形成装置60には、パーソナルコンピュータ等の外部機器(カラー画像形成装置と一体的に構成された機器でも構わない)52からR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の各色信号が入力される。装置内のプリンタコントローラ53によって、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、B(ブラック)の外部機器から入力したコードデータは、各画像信号(ドットデータ)に変換される。
これらの画像データは、それぞれ走査光学装置61、62、63、64に入力される。そして、これらの走査光学装置からは、各画像データに応じて変調された光ビーム41、42、43、44が射出され、これらの光ビームによって感光ドラム71、72、73、74の感光面が主走査方向に走査される。
カラー画像形成装置60は、上述の如く4つの走査光学装置61、62、63、64により、各々の画像データに基づいた光ビームを用いて各色の静電潜像を各々対応する感光ドラム71、72、73、74のドラム面上に形成する。その後、記録材に多重転写して1枚のフルカラー画像を形成している。
外部機器52としては、例えばCCDセンサを備えたカラー画像読取装置が用いられても良い。この場合には、このカラー画像読取装置と、カラー画像形成装置60とで、カラーデジタル複写機が構成される。
(走査光学装置)
主走査断面を示す図1で、1は光源、2は集光素子、3はシリンダーレンズ、4は光束分離素子、5は偏向器としてのポリゴンミラーであり、6は走査結像レンズ系で第1走査レンズ61と第2走査レンズ62を備える。7はカバーガラス、8は被走査面(感光体)、9は集光レンズ、10は光量検知手段10(APCセンサ)である。第1走査レンズ61、第2走査レンズ62は、プラスチック製(樹脂製)である。図2は、光源1からポリゴンミラー5までの副走査断面図である。
光源1は、複数の発光点を有する面発光型のレーザ光源(VCSEL:面発光レーザ)で、単一のチップに複数の発光部を有するマルチビームレーザである。波長λ=650nmであるが、必ずしもこれに限られることなく、波長λ=850nmの赤外光やλ=430nmのブルーレーザであってもよい。光源1から放射された発散光束は、集光素子2(第1光学系)によって主走査断面及び副走査断面の両断面において略平行光に変換される。集光素子2はガラス球面レンズを貼り合わせレンズを示しているが、これに限られるものではなく球面レンズ単体やガラスモールドレンズであってもよい。
集光素子2によって変換される略平行光は、絞り(不図示)により所望の光束幅に変換された後、シリンダーレンズ3(第2光学系)により副走査方向に収束する光束に変換され、偏向器5の1つの偏向反射面51近傍に集光する。よって偏向反射面51近傍に、光束は線像を形成している(副走査断面において光源像を形成し、主走査断面においては略平行光束のままである)。絞り(不図示)は、楕円形状、矩形形状、長円形状などの開口を有しており、使用される光源の波長や要求されるビームスポットの大きさや形状により決定すればよい。
絞りの位置は、光源1と集光素子2の間、集光素子2とシリンダーレンズ3の間、シリンダーレンズ4と分離素子4との間のいずれかに設けると良い(複数箇所に設けても良い)。その理由は、後述するAPC光学系へ向かう光束とポリゴンミラー5へ向かう光束の光束幅を同じくすることができるからである。また絞りを複数の部材、例えば副走査方向に淵が伸びて主走査方向の光束を制限するスリット部材と、主走査方向に淵が伸びて副走査方向の光束を制限するスリット部材の2つのスリット部材に分割して設置してもよい。
光源に使用するレーザの発光点数が多い場合は、主走査方向の光束を制限するスリット部材を偏向器近傍に設けた方が、ジッターを低減することができる。また、同様に光源に使用するレーザの発光点数が多い場合は、副走査方向の光束を制限するスリット部材を走査レンズと共役な位置(おおむね光源1と集光素子2の間)に設けた方が、複数のビームの印字間隔の均一性が向上する。このような技術的な観点を考慮した上で、複数の部材に分割した絞りを採用すればよい。
複数の偏向反射面で構成された偏向器5は、不図示の駆動系により回転軸52により回転駆動される。入射光学系によって偏向器5に導かれた入射光束の主光線は、副走査断面内で偏向反射面51に対して垂直に入射している。そして、回転駆動する任意の偏向反射面51で光束は偏向走査され、走査結像レンズ系6(Fθレンズ、第3光学系)に導かれる。
次に結像光学系としての走査結像レンズ系6の作用について述べる。走査光学系(Fθレンズ、第3光学系)は、プラスチック製の第1結像レンズ61とプラスチック製の第2結像レンズ62の2枚構成である。偏向器5で反射偏向された光束を被走査面8上に結像し、ビームスポットを形成すると共に被走査面8上を等速走査する。プラスチック製の走査光学系は、金型に樹脂を充填させ冷却後に型から取り出す既知の成形技術にて製造される。これによりガラスレンズを使用した従来の走査レンズより安価に製造できる。
走査結像レンズ系6は、既知のパワー配置により設計される。例えば、第1の走査レンズ61は主に主走査方向にパワーを有する非球面レンズとして構成される。レンズ面形状は、既知の関数で表現された非球面形状である。第1の走査レンズ61は、副走査断面内のパワーより主走査断面内のパワーの方が大きく、かつ、主走査断面が非円弧で偏向器5側に凹面を向けた凸メニスカスレンズである。主走査断面内の形状は光軸に対して対称であり、副走査方向に対しては入射面と出射面が同じ曲率の略ノンパワー(屈折力が略ゼロ)であっても良く、仕様に応じてパワーを持たせても良い。
一方の第2の走査レンズ62は、主に副走査方向にパワーを持つアナモフィックレンズであり、レンズ面形状は既知の関数で表現された非球面形状である。第2の走査レンズ62は、主走査断面内のパワーより副走査断面内のパワーの方が大きく、かつ、主走査断面の入射面が円弧であり他の面が非円弧の形状をしている。主走査断面内の形状は光軸に対して対称であり、軸上近傍の主走査方向は略ノンパワー(屈折力が略ゼロ)である。
副走査断面の形状は、入射面の曲率が極めて緩い略平面、出射面が軸上から軸外にかけて曲率が徐々に変化する凸形状であり、光軸に対して対称形状をしている。入射した光束に対し、主に副走査方向の結像及び主走査方向の若干の歪曲収差の補正を担っている。走査結像レンズ系6による副走査方向の結像関係は、偏向反射面51と被走査面8が略共役関係となる所謂倒れ補正系となっている。
カバーガラス7は、副走査断面内で入射光束に対し角度を持つように傾けられている。これはカバーガラス7での表面反射光が、光源に回帰しないようにするためである。表面反射光が光源に回帰してしまうと、光源のレーザ発振が不安定になり光量が変動することがあるためである。
なお図1の構成には同期検知手段を示さないが、被走査面8上で有効画像域以外の像高の光束に対し、同期検知光学系により同期検知受光センサに同期検知光を導き、印字書き出しのタイミングを制御している。同期検知光学系は既知の構成により達成できる。また、走査光学系は必ずしも上記のような構成をとる必要はなく、また関数表現式も既知の表現式であっても良い。またより結像性能を向上させるために光軸に対して非対称形状にしてもよい。
次に、F−APC(Front Monitor Auto Power Contro)光学系の構成について説明する。走査光学装置では、レーザ光源の発光量を所定量に制御することが必要になるため、レーザ光源から射出される光束の一部を光量検出センサによってモニターしレーザの駆動電流を制御する。即ち、いわゆるAPC(Auto Power Control)が行われる。面発光レーザは後方出射光を生じないため、被走査面に向かうビームの一部を分離して光量検出センサに入射させる、F−APCを行う必要がある。
なお、APC動作は、被走査面の有効印字領域以外の時間に行うことが望ましい。またAPC動作は同期検知よりも先行して行なわれることが望ましい。即ち、被走査面の有効印字領域以外の時間で最初にAPC動作を、次に同期検知を行ない、続いて有効印字領域において画像データに基づく印字駆動を行う。
図1の走査光学系では、光源1(VCSEL)から複数本のビームが放射される。光束分離素子4は、光源1から入射した複数の光束それぞれを、所定の光量比率で反射光と透過光に分離する。反射された複数本の光束は、集光レンズ9により光量検知手段10(APCセンサ)上に結像される。光量検知手段10の受光エリアは、複数本の光束をすべて受光するのに十分な大きさを有しており、複数本の光束を同時点灯したときの全光束トータルの光量、もしくは複数本の光束をそれぞれ個別点灯した時の個別の光量を検知することができる。
集光レンズ9の集光作用は、それぞれの光束を1点に集光する必要はなく、光量検知手段10の受光エリア内にすべての光束が入るのであれば、若干ぼかして集光させても差し障りない。光量検知手段10(APCセンサ)の受光信号は、光源の発光光量を制御する制御手段100へ伝達され、各発光点の発光光量を制御する。光量の制御は光量検知手段10(APCセンサ)の信号及びプリンタコントローラからの印字情報を基に、光源1の各発光点の発光駆動を行う。
(光束分離素子)
次に図3(a)、(b)を用いて光束分離素子4について説明する。図3(a)で、光束分離素子4は、光学面としての入射面41及び出射面42を有するプリズム40である。そして、このプリズム40において、一方の下地面である出射面42の光学有効領域(光束が通過して光学性能を満足する領域)の上に光源1の波長λ=650nmより小さな微細構造格子43を配置している。
後述するように、微細構造格子43は反射防止機能を有する。光束分離手段4は、屈折率nの樹脂材によって構成され、具体的には日本ゼオン製ZeonexE48R(屈折率n=1.528)や三菱レイヨン製アクリペットVH000(屈折率n=1.491)などが好適である。光束分離素子4は後述するようにモールド成形により製造される。
プリズム40の入射面41及び出射面42は、相対角度ΔEの頂角を有する。即ち、入射面41の法線Niと、出射面42の法線Noは図3の紙面内にあり、法線Niと法線Noの相対角度がΔEとなっている。光源1からの入射光束L1は、入射面の法線と入射光束の主光線がなす角度θiで入射面41に入射する。出射面に対し他方の面である入射面は、通常の屈折面であるために、入射光L1の一部がフレネル反射する。フレネル反射した光束(第2の光束)は反射光L3となり、集光素子9に向かい集光レンズ9により光量検知手段10上に結像される。
ここで、光束分離素子の光束分離面では、レーザ光を反射光と透過光に分離する場合、フレネルの法則に従って分離することができるが、偏光の方向と光線の入射方向を適時設定しないと所望の光量が得られないという課題がある。即ち、既知のようにフレネル反射光は偏光方向と入射角度によって反射率が異なる。そこで、走査光学装置の仕様として必要となる透過光と反射光の光量比率に応じて、偏光方向と入射角度を設定すれば良く、光量比率の設定自由度を向上させるためには、光路分離手段4へ入射光はS偏光が良い。
P偏光は所謂ブリュースター角近傍で反射率がゼロになってしまいAPC検知光を得ることができないが、S偏光ならば入射角度の大きさに応じてフレネル反射光を大きくさせることが出来て光量比率の設定が容易となるからである。もちろんブリュースター角近傍でない入射角度で使用する場合は、P偏光であっても問題ない。
図3(a)で、入射面41を透過した光束(第1の光束)は出射面42に到達し、出射面42では微細構造格子43の反射防止作用によりフレネル反射が大幅に低減し、大部分の光束が出射光束L2として透過していく。出射光束L2はポリゴンミラー5に達し、偏向走査されて非走査面8上に到達する。
本実施形態の光束分離素子4は、出射面42に微細構造格子を設けた光学素子であって、該微細構造格子は入射する光束に対して反射防止作用を有する構成より成っている。該微細構造格子は、光源の波長より小さい大きさの凹凸状の微細構造格子を採用する。格子の形状は、円錐や円柱、角錘や角柱、釣鐘などの形状で構成される。格子のピッチは、光源の波長より小さいことが望ましい。
入射光束の最小波長をλ、光学面の入射側の媒質の屈折率をni、光学面の出射側の媒質の屈折率をns、光学面へ入射する光束の入射角度をθとした時、以下の条件式を満たすことが望ましい。
L<λ/(ns+ni・sinθ)
この条件式は、所謂0次格子としての条件である。一般的に0次格子とは、格子間の距離(ピッチ)が一定の周期状の微細構造格子において0次以外の回折光が生じない格子である。これは、Optical Society of America Vol.11,No10/October 1994/J. Opt. Soc. Am. A p2695に基づくものである。
通常、周期状の構造格子では以下の式を満たす回折角度で回折光が発生する。
P(ns・sinθm−ni・sinθ)=mλ
ここで、Pは格子ピッチ、niは入射側の(構造格子の媒質の)屈折率、θは入射角度、θmはm次の回折角度、nsは出射側の(構造格子の媒質の)屈折率、mは回折次数、λは使用波長である。
上式より明らかであるが、回折角θm≧θである。Optical Societyof Americaでは、+1次の回折光が発生しない条件として、θ+1≧90°であるので、以下の式が0次格子の条件であることが示されている。
P<λ/(ns+ni・sinθ)
なお、すべての格子のピッチは必ずしも同じである必要はなく、バラツキをもって製造しても反射防止効果が得られる。本実施形態では、各微細構造格子のピッチの平均が波長より小さくなるように構成している。より具体的には、各微細構造格子のピッチの平均が波長の1/(ns+ni・sinθ)倍より小さくなるように設定すればよい。
微細構造格子の高さの平均Hに関し、光源の波長λ、入射面の法線と入射光束の主光線がなす角度θi、出射面の法線と出射光束の主光線がなす角度θoとし、θiとθoの大きい方をθmaxとした時、微細構造格子はθmax側の光学面に設けることが望ましい。更に格子の高さはその平均Hが、以下の式を満たすことが望ましい。
0.31 ≦ (H/λ)COSθmax ≦ 1.54
更には、以下の式を満たすことが望ましい。
0.38 ≦ (H/λ)COSθmax ≦ 1.54
製造上の観点からは、更に以下の式を満たすことが望ましい。
0.40 ≦ (H/λ)COSθmax ≦ 1.00
その理由を以下に示す。図4に、λ=650nmの光線が垂直入射したときの反射率をRCWA(厳密結合波解析)でシミュレーションした結果を示す。ここで、プリズムの母材と格子を同一としZeonexE48R(屈折率n=1.528)やアクリペットVH000(屈折率n=1.491)を使用し、格子の形状は角錘形状で高さH(0)とした。
垂直入射(θ=0)したときは、微細構造格子の高さH(0)=200nm以上(H(0)/λ≧0.31)で反射率1%以下、H(0)=250nm以上(H(0)/λ≧0.38)で反射率0.4%以下となることが分かる。また、微細構造格子の高さH(0)が1000nmであれば、H(0)/λは1.54となり、反射率0.2%以下となる。
更に、微細構造格子の高さH(0)が260nmであれば、H(0)/λは0.40となり、反射率0.3%以下となり、微細構造格子の高さH(0)が650nmであれば、H(0)/λは1.00となり、反射率0.2%以下となる。製造上の観点からは、微細構造格子の高さH(0)は260nm以上650nm以下が好ましい。
図3(a)に示すように、光線が光学面の法線に対し角度θ(θoもしくはθi)の時は、微細構造格子43中でもθだけ傾いて光束が進行するので、格子高さは垂直入射の場合より低くても同様の効果が得られる。具体的にはCOS分を考慮して、垂直入射時のH(0)に対しH(θ)=H(0)COSθとして、微細構造格子の高さH(θ)を設定すればよい。即ち、図3(a)のようにθ0の方が角度が大きく、例えばその角度が45度である場合、H(θ)=H(0)×0.71となり、H(0)が400nmであれば、H(θ)は280nm程度となる。
よって、H(0)=H(θ)/COSθを代入し、上述した範囲を示す式を得る。即ち、光線が光学面の法線に対し角度θの光線が微細構造格子43で反射率1%以下を目指すなら、H(θ)/COSθ=200nm以上((H(θ)/λ)/COSθ≧0.31)を満たす必要がある。また、光学面の法線に対し角度θの光線が微細構造格子43反射率0.5%以下を目指すなら、H(θ)/COSθ=250nm以上((H(θ)/λ)/COSθ≧0.38)を満たす必要がある。
更に、プラスチックモールド部の表面に安価に反射防止機能を持たせるように、特許文献2に記載される微細構造格子を施すのに、微細構造格子を型によって製造する場合には、成形転写性が不十分だと十分な反射防止機能を得られないという課題がある。ここで、モールド成形で光束分離素子4を製造する場合、成形転写性の観点から格子高さは低い方が製造しやすい。
入射面41に微細構造格子43を設ける図3(a)では、入射面の法線と入射光束の主光線がなす角度θiに対して格子高さはH(θ)/COSθiとして考慮する。H(θ)/COSθiとH(θ)/COSθoでのH(θ)の大小を比べると、θiとθoの大きい方の光学面のH(θ)が低くなることが分かる。従って、微細構造格子43は、θiとθoの大きい方の光学面に設けることが望ましい。
この時、θiとθoの大きい方をθmaxとおけば、H(θmax)/COSθmax=200nm以上((H(θmax)/λ)/COSθmax≧0.31)で反射率1%以下を達成できる。また、H(θmax)/COSθmax=250nm以上((H(θmax)/λ)/COSθmax≧0.38)で反射率0.5%以下を達成できることになる。
ここで、モールド成形する場合は、個々の格子高さH(θmax)はバラツキをもつ。格子高さの平均を「H=H(θmax)の平均」として式を置き換えると、H/COSθmax=200nm以上((H/λ)/COSθmax≧0.31)で反射率1%以下、H/COSθmax=250nm以上((H/λ)/COSθmax≧0.38)となる。なお、格子の高さの平均Hは光学面全域にわたって計測する必要はなく、代表的なポイントやエリアについて計測して平均値を算出すればよい。
図3(a)ではθo>θiを記載しており、出射面42に微細構造格子43を設けている。θiとθoの大きい方の光学面に設ける方が効果的なケースについて、説明する。微細構造格子の高さH(θ)=H(0)COSθから、θi=10°、θo=20°の場合を比較すると、H(10)=0.985H(0)、H(20)=0.940H(0)であり、格子高さの差分は5%ほどである。
次にθi=10°、θo=30°のように角度差を大きくした場合を比較すると、H(10)=0.985H(0)、H(20)=0.866H(0)であり、格子高さの差分は14%になるほどに拡大する。また、θi=30°、θo=40°のように角度差は10度でのままで絶対値を大きい場合を比較すると、H(30)=0.866H(0)、H(20)=0.766H(0)であり、格子高さ差の差分は13%ほどに拡大する。従って、θiとθoの角度差が大きいほど、もしくはθiとθoの絶対値が大きいほど、必要とされる微細構造格子の高さに違いが生じる。
そして、θiとθoの大きい方の光学面に設ける方が、格子の高さが低くても反射防止効果を得ることができる。成形転写性の観点からは、格子高さは低い方が製造しやすい。通常、モールド成形する場合は個々の格子高さは10%程度のバラツキがある。従って|COSθo/COSθi|≧10%となるようなケースにおいて、θiとθoの大きい方の光学面に微細構造格子を設けるようにすると成形上製造しやすい。
上記のように格子の高さは、入射する光線の角度方向を勘案してCOS分の考慮し、垂直入射時のH(0)に対しH(θ)=H(0)COSθとして微細構造格子43の高さH(θ)を設定する。このため、θと異なる光束に対しては、その角度の差分が大きいほど微細構造格子43の反射防止効果が低減する。従って、発散光束や収束光束中にプラスチック製の光束分離素子4を設けるより、平行光束中にプラスチック製の光束分離素子4を設けた方が良好な反射防止効果が得られる。
(光束分離素子の配置場所)
本実施形態では、第2光学系(シリンダレンズー3)より偏向器5側に光束分離素子4を設けている。これにより、光束分離素子4に入射する光束は主走査方向と副走査方向の片方である主走査方向に対して平行な光束となっている。この時、入射面41の法線N1と入射光束L1がなす面内(紙面内)で、入射する光束が平行であり、主走査方向に一致する。より反射防止効果を得ようとするならば、主走査方向と副走査方向の両方で平行な光束となる第1光学系(集光素子2)と第2光学系(シリンダレンズ3)の間に光束分離素子4を設けて反射光束をAPC検知する構成が望ましい。
(光束分離素子の頂角)
次ぎに、プリズム40に相対角度ΔEの頂角を持たせる理由を説明する。図4に示すように、格子の高さが十分に大きい場合は高い反射防止効果が得られる。しかし、実際の製造を考慮すると、成形バラツキなどによって格子高さが低い部品が製造され、反射防止効果が劣るケースが生じる。反射防止効果が劣った状態で、入射面41と出射面42が平行な場合は、それぞれの光学面で反射した光束同士が干渉を起こす。
特に、光源のレーザは、使用環境温度やレーザ自身の自己発熱などの温度要因でモードホップして波長が微妙に変化する。そして、この微妙な波長変化により光束同士の干渉が変化し、光量検知手段10に到達する光量も変動してしまう。図4に示すように、格子の高さが十分に大きい場合でも反射率をゼロにすることができず、高精度な光量検知を行う際には、入射面41と出射面42で反射した光束同士の干渉で十分な検知精度が得られない。
そこで、プリズム40に相対角度ΔEの頂角を持たせ、入射面41と出射面42を非平行(具体的には、微細構造が形成される出射面42の下地面を第1の平面とし、他方の面である入射面41を第2の平面とするとき、第1の平面と第2の平面を非平行)とする。
ここで、本願明細書において、非平行とは、微細構造が形成される側の下地面である平面と微細構造が形成されない側の平面との相対角度ΔEが1度以上の場合を意味する。このような非平行の構成とすることで、干渉を防止することができる。即ち、相対角度ΔE≧1度、より好ましくはΔE≧4度に設定することで、干渉を低減できる。
ここでいう下地面とは、プリズムの硝材の面(ガラス面)のことである。即ち、通常微細構造を作成する場合、ガラス面に塗布された薄膜に対して加工を施す、或いはガラス面上に微細構造が形成された薄膜を貼り付ける、或いはガラス面に対して型を用いて薄膜を押しつける、という方法を用いるが、このガラス面のことを下地面とする。
《第2の実施形態》
図3(a)ではθo>θiの事例を記載したが、図3(b)に示すように逆にθo<θiとなる場合は入射面41に微細構造格子を設けると良い。図3(b)では、図3(a)と比較してプリズム40の頂角の開き方が左右で反転している。このような配置においてθo<θiとなり、入射面41に微細構造格子を設ける。出射面42に微細構造格子を設ける場合、入射角度θoに対して格子高さはH(θ)/COSθoとして考慮する。
本実施形態では、ポリゴンミラーとは反対側となる入射面41に微細構造格子を設けるため、ポリゴンミラー付近に集まるゴミの微細構造格子への付着という問題が回避されるという効果を奏する。
(光束分離素子4の製造方法)
次に、図5乃至図7を用いて、光束分離素子4の製造方法について説明する。プラスチック製の光束分離素子4は、2つの光学面及びその外周部により成り、この形状を金型に作りこんで、射出成形などによって製造するプラスチックモールドが量産性の面で有効な手段である。
微細構造格子43は、製造されたプラスチックモールドの光学面に、例えばEBにより描画、スタンパーによる転写などの後工程で構成しても良いが、最も効率的なのは以下の工程による場合である。即ち、射出成形の金型の光学面に前もって微細構造格子を転写するための微細な孔形状を作りこんで、射出成形と同時にプリズム40と微細構造格子43を一体的に製造することである。
図5は、光束分離素子4を成形する金型構造の概念図である。光束分離素子4の入射面41と出射面42の内、微細構造格子43を持たない光学面を成形転写する第1の金型20と、微細構造格子43を持つ光学面を成形転写する第2の金型21が、パーティングライン(型割面方向)22を境に開閉する。樹脂を射出させるゲート部23とイジェクターピン24を図に示す。成形品のゲート部44は、後工程で切断されるので、図3の光束分離素子4にはゲート44はない。
第1と第2の金型は、光束分離素子4の外形形状を形づくる抱きゴマ及び鏡面金型を有するが、図5では簡単のために詳細を省略する。第2の金型21の鏡面ゴマ表面には、微細構造格子43を成形するための微細な孔形状を設ける。
図6(a)に、実際に作製した鏡面金型の光学面の表面の電子写真像を示す。また図6(b)に、この鏡面金型で転写した成形品の微細構造面43の電子写真像を示す。この鏡面金型の作製は、陽極酸化アルミナ法による。先ず、光束分離素子4の光学面形状を切削加工した鏡面金型を用意し、スパッタリングにより鏡面金型にプライマー層、アルミニウム層の順に均一に成膜し、アルミニウムで覆われた鏡面金型とする。
光学面の光学有効部相当の鏡面金型を除く面の一部に正電極を取り付け、光学有効部相当部分だけを露出するように金型全体をマスキングテープで被覆し、光学有効部相当部分以外は被覆により絶縁防水状態にし、リン酸水溶液中に負電極とともに浸漬させた。その後、直流電源を印加通電し、通電流量が十分微弱になるまで通電することで光学面に垂直な微細な孔形状を有する金型を得た。更に、リン酸水溶液中に浸漬し、徐々に溶解させながら孔径を広げ、所望の孔形状を有する金型を得た。
光束分離素子4の2つの光学面は、上記のように相対角度ΔEを有しており平行ではない。この時、微細構造格子43を有する光学面がパーティングラインに対して、平行に近い状態となるように金型を構成することが望ましい。その理由は、光学面に垂直に開けた微細な孔形状に入り込んだ樹脂が離型する際に、アンダーカット状態にならないようにするためである。成形用の金型は、通常パーティングラインに垂直な方向に開閉し、成形品を離型して取り出す。
従って、光学面に垂直な方向に構成した微細な孔形状の方向と、金型の開閉方向を揃えた方がよい。より具体的には、図5のように微細構造格子面を有する光学面と型割面方向がなす角度θ1、微細構造格子面を有さない面と型割面方向がなす角度θ2としたとき、θ1>θ2としている。
仮にθ1<θ2としてしまうと、光学面に垂直な方向に構成した微細な孔形状の方向と、金型の開閉方向に差が生じてアンダーカットを生じやすくなる。アンダーカットを生じると微細構造格子43の成形転写性が劣化し格子高さH(θ)が出にくくなり、反射防止効果が低減する。更にアンダーカットを生じると、削れた樹脂材が微細な孔形状に残留しやすくなり、型メンテナンスを頻繁に必要とするなど生産効率も劣化する。
次に図7(a)乃至図7(d)の順で、成形工程を説明する。第1の工程を示す図7(a)では、第1の金型20と第2の金型21がパーティングライン(型割面方向)22で型締めされており金型温度を所定温度に温調する。第2の工程を示す図7(b)では樹脂を射出充填し、所定の型内圧力で所定時間歩厚を継続し、樹脂の冷却を行う。樹脂の充填時に、鏡面金型の微細な孔形状にも樹脂が充填され、プリズム40の鏡面42と同時に微細構造格子43が形成される。
第3の工程を示す図7(c)では、型内の樹脂が十分に冷却された後、第1の金型20に対して、第2の金型21を可動させて型を開く。型を開くと同時に、微細構造格子43が第2の金型21に対して離型させる。その理由は、型締して樹脂を充填すると、型内圧により成形品は圧縮された状態となっており、型を開くと同時に成形品が膨張することにある。成形品が膨張した際に、微細構造格子43が金型の微細な孔形状に充填されたままだと、微細構造格子43がなぎ倒され、十分に転写されない。そこで型を開くと同時に、微細構造格子43が第2の金型21に対して離型するようにしている。
第4の工程を示す図7(d)では、光束分離素子4の微細構造格子43が無い側を、イジェクターピンで突き出すことで、第1の金型20より、成形品である光束分離素子4を取りだしている。以上のように、光束分離素子4のプリズム部40と微細構造格子43を、一体的に射出成形に同時に製造することで、コストの低減に寄与することが可能となる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
(変形例)
上述した実施形態では、光束分離素子の入射面と出射面が非平行とし、光束分離素子の入射面及び出射系面の間で光が多重反射して干渉し、厳密な光量検知が困難になる多重反射を低減することを抑制したが、本発明はこれに限られない。即ち、格子の高さが十分に大きい場合は高い反射防止効果が得られ、光源の波長が安定する場合には、入射面と出射面が平行であっても良い。入射面と出射面のいずれか一方の面に反射防止機能の微細構造が設けられることから、入射面及び出射系面の間で光が多重反射して干渉することが実質的に抑えられるからでる。
1・・光源(VCSEL)、4・・光束分離素子、5・・偏向器、6・・走査レンズ、8・・被走査面(感光体)、9・・集光レンズ、10・・光量検知手段

Claims (15)

  1. 偏向器と、
    前記偏向器へ光源からの光束を入射させる入射光学系と、
    前記偏向器によって走査された光束を被走査面上に結像する結像光学系と、
    前記光源と前記偏向器の間に設けられ、前記光源からの光束を前記偏向器の方向に導かれる第1の光束と該第1の光束とは異なる第2の光束とに分離する光束分離手段と、
    前記光束分離手段で分離された前記第2の光束を受光する受光手段と、
    前記受光手段によって検知された光量に基づき前記光源の発光量を制御する制御手段と、
    を有する走査光学装置であって、
    前記光束分離手段は、前記光束分離手段の入射面と出射面の一方の面に前記光源からの光束の反射を抑制するための前記光源の波長より小さいピッチの凹凸状の微細構造格子を備え、前記入射面と前記出射面の他方の面で前記第1の光束と前記第2の光束に分離することを特徴とする走査光学装置。
  2. 前記微細構造格子は第1の平面である下地面の上に微細構造が形成され、前記微細構造が形成されない入射面または出射面を第2の平面とするとき、前記第1の平面と前記第2の平面の相対角度が1度以上であることを特徴とする請求項1に記載の走査光学装置。
  3. 入射面の法線と入射光束の主光線がなす角度をθi、出射面の法線と出射光束の主光線がなす角度をθo、θiとθoの大きい方をθmaxとするとき、前記微細構造格子はθmax側の光学面に設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の走査光学装置。
  4. 前記微細構造格子の高さの平均Hが、以下の式を満足することを特徴とする請求項3に記載の走査光学装置。
    (H/λ)/COSθmax≧0.31
  5. 前記微細構造格子は、前記光束分離手段の入射面に設けられることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の走査光学装置。
  6. 前記光束分離手段に入射する光束は、主走査方向と副走査方向の少なくとも片方が平行な光束であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の走査光学装置。
  7. 前記光束分離手段は、入射面の法線と入射光束がなす面内で、入射する光束が平行であることを特徴とする請求項6に記載の走査光学装置。
  8. 前記入射光学系は、光源からの発散光束を集光する第1光学系と、前記第1光学系によって集光された光束を副走査方向に結像するアナモフィックなパワーを有する第2光学系を備え、
    前記光束分離手段は、前記第2光学系を構成する光学素子の少なくとも一つより前記偏向器の側の光路に設けられることを特徴とする請求項6に記載の走査光学装置。
  9. 入射面の法線と入射光束の主光線がなす面と主走査方向が平行であることを特徴とする請求項7に記載の走査光学装置。
  10. 前記光束分離手段の入射面と出射面の内、前記微細構造格子を備えない面に入射する光は、前記微細構造格子を備えない面に対してS偏光であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の走査光学装置。
  11. 前記光束分離手段は、プラスチック製で金型によるモールド成形で製造されることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の走査光学装置。
  12. 前記光束分離手段の前記微細構造格子を備える面と型割面方向がなす角度をθ1、前記光束分離手段の前記微細構造格子を備えない面と型割面方向がなす角度をθ2とするとき、θ1をθ2より大きくすることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の走査光学装置。
  13. 前記微細構造格子を備えない面の側をイジェクターピンにより突き出すことを特徴とする請求項11に記載の走査光学装置。
  14. 請求項1乃至13のいずれか1項に記載の走査光学装置と、前記被走査面に配置された感光体と、前記走査光学装置で走査された光束によって前記感光体の上に形成された静電潜像をトナー像として現像する現像器と、現像されたトナー像を被転写材に転写する転写器と、転写されたトナー像を被転写材に定着させる定着器とを有することを特徴とする画像形成装置
  15. 請求項1乃至13のいずれか1項に記載の走査光学装置と、外部機器から入力したコードデータを画像信号に変換して前記走査光学装置に入力せしめるプリンタコントローラとを有していることを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017047061A (ja) * 2015-09-04 2017-03-09 キヤノン株式会社 光干渉断層撮影装置及び制御方法

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