JP2013224815A - 海水加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加熱タンクに流入する海水(塩分を含む水をいう)をバーナーの直接加熱方式によって速やかに加熱し得る海水加熱装置の提供。
【解決手段】加熱タンクに流入する海水をバーナーの稼動によって加熱する海水加熱装置であって、内部に配設されたバーナーの点火時に加熱され、下端部が開放されている内筒と、前記内筒が収容され、外部から海水供給管を介して流入する海水を内筒の内壁面に沿って流下させる吐出口と、前記海水供給管に分岐接続された分岐管に設けられて海水を前記内筒の外面に噴射する少なくとも1以上のノズルと、を備え、前記内筒の内外面と接触して加熱された海水を所定の水位に保って貯溜する外筒と、前記外筒の上側に連通され、前記内筒との接触によって海水を加熱するときに発生する水蒸気を含む排ガスを外部に排出する煙道と、前記バーナーの点火部に接続されるダクトを介して燃焼用空気を供給する送風器と、前記外筒に貯溜される海水の水位を一定に調節する水位調節器と、を備えることを特徴とする海水加熱装置。
【選択図】図2

Description

本発明は、海水加熱装置に係り、さらに詳しくは、加熱タンクに流入する海水(塩分を含む水をいう)をバーナーの直接加熱方式によって速やかに加熱し得る海水加熱装置に関する。
一般に、海水加熱機は、周りの発電所または別途のボイラーなどから高温のスチームを供給されて海水を加熱することになる。海水の加熱中にスチームが凝縮され、スチームが凝縮されて生成される凝縮水は海水加熱機の下部に凝縮水吸入管を介して接続された凝縮水排出ポンプによってポンピングされて再び発電所またはボイラーに循環される。
あるいは、海水加熱機の加熱タンクに流入する海水の加熱が可能なように加熱タンクに多数のチューブを取り付けて、バーナーの稼動による熱媒体が循環されるチューブとの熱交換によって海水を加熱する間接加熱方式が用いられている。かような間接加熱方式の海水加熱機は熱効率が低いためバーナーを稼動するための燃料の消耗量が多大であり、実用性及び経済性に劣っている。
本発明は上記の課題を解消するためになされたものであり、その目的は、加熱タンクに流入する海水をバーナーの直接加熱方式によって速やかに加熱して熱効率を高めることにより、燃料の消耗量を低減し得る海水加熱装置を提供することである。
また、本発明の他の目的は、海水の加熱時に加熱タンクの内部に高温・高圧が形成されないため加熱タンクおよび付帯設備の構造が簡単になることから、コストおよび製作費が節減され、しかも、コンパクト化が図れることから、場所に寄らずに設置して用いることのできる海水加熱装置を提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明の一実施形態に係る海水加熱装置は、加熱タンクに流入する海水をバーナーの稼動によって加熱する海水加熱装置であって、内部に配設されたバーナーの点火時に加熱され、下端部が開放されている内筒と、前記内筒が収容され、外部から海水供給管を介して流入する海水を内筒の内壁面に沿って流下させる吐出口と、前記海水供給管に分岐接続された分岐管に設けられて海水を前記内筒の外面に噴射する少なくとも1以上のノズルと、を備え、前記内筒の内外面と接触して加熱された海水を一定の水位に保って貯溜する外筒と、前記外筒の上側に連通され、前記内筒との接触によって海水を加熱するときに発生する水蒸気を含む排ガスを外部に排出する煙道と、前記バーナーの点火部に接続されるダクトを介して燃焼用空気を供給する送風器と、前記外筒に貯溜される海水の水位を一定に調節する水位調節器と、を備えることを特徴とする。
好ましくは、前記海水加熱装置は、前記煙道の排出口側に設けられ、前記外筒からの排ガス中に含まれている水分を除去する水分分離器をさらに備える。
また、好ましくは、前記海水加熱装置は、前記バーナーの燃焼率を高めるために前記ダクトに設けられ、前記煙道を介して排出されるガスの廃熱によって外部の空気を予熱した後に、前記バーナーの点火部に供給する空気予熱器をさらに備える。
さらに、好ましくは、前記海水加熱装置は、前記海水供給管に分岐接続され、海水加熱装置の未作動時に残留塩分によって海水供給管と、分岐管と、内筒および外筒が腐食することを防ぐために、非塩水を前記海水供給管と、分岐管と、内筒および外筒に供給する洗浄水供給管をさらに備える。
上述した構成を有する本発明の実施形態に係る海水加熱装置は、下記のメリットを有する。
海水加熱装置の加熱タンクに流入する海水とバーナーの燃焼ガスとの接触により海水を速やかに加熱することができるので、燃料の消耗量が低減されて設備のメンテナンス費を削減することができる。
また、海水の加熱時に加熱タンクの内部に高温・高圧が生じないため、加熱タンクおよび付帯設備の構造が簡単になることから、制作及び設置費用が節減され、しかも、コンパクト化が図れることから、場所に拘らず設置して用いることができる。
本発明の一実施形態に係る海水加熱装置の概略図である。 本発明の一実施形態に係る海水加熱装置の使用状態図である。
以下、添付図面に基づき、本発明の好適な実施形態について詳述するが、これは本発明が属する技術分野において通常の知識を持った者が容易に実施できる程度に詳細に説明するためのものに過ぎず、これにより本発明の技術的な思想および範ちゅうが限定されることはない。
図1および図2に示すように、本発明の一実施形態に係る海水加熱装置は、加熱タンクに流入する海水をバーナーの稼動によって加熱する海水加熱装置であって、内部に配設されたバーナー10の点火時に加熱され、下端部が開放されている内筒11と、内筒11が収容され、外部から海水供給管12を介して流入する海水を内筒11の内壁面に沿って流下させる吐出口12bと、海水供給管12に分岐接続された分岐管12aを介して供給される海水を内筒11の外面に噴射する少なくとも1以上のノズル13と、を備え、内筒11の内外面と接触して加熱された海水を一定の水位に保って貯溜する外筒14と、外筒14の上側に連通され、内筒11の内外面との接触によって海水を加熱するときに発生する水蒸気を含む排ガスを外部に排出する煙道15と、バーナー10の点火部に接続されるダクト16を介して燃焼用外部空気(酸素をいう)を供給する送風器17と、設定された最低水位および最高水位を保つように制御することにより、外筒14に貯溜される海水の水位を一定に調節する水位調節器18と、を備える。
このとき、好ましくは、前記海水加熱装置は、煙道15の排出口側に設けられ、外筒14からの排ガス中に含まれている水分を除去する水分分離器19をさらに備える。
また、好ましくは、前記海水加熱装置は、前記バーナー10の燃焼率を高めるために前記ダクト16に設けられ、煙道15を介して排出されるガスの廃熱によって外部の空気を予熱した後に、バーナー10の点火部に供給する空気予熱器20をさらに備える。
さらに、好ましくは、前記海水加熱装置は、前記海水供給管12に分岐接続され、海水加熱装置の未作動時に残留塩分によって海水供給管12と、分岐管12aと、内筒11および外筒14が腐食することを防ぐために、非塩水を海水供給管12と、分岐管12aと、内筒11および外筒14に供給する洗浄水供給管21をさらに備える。
図中、説明されていない符号22は、外筒14内の加熱済みの海水の温度を検出する温度センサーである。
以下、添付図面に基づいて、本発明の一実施形態に係る海水加熱装置の使用例について詳述する。
図2に示すように、前記海水供給管12の入口側に設けられたポンプ(図示せず)を駆動することにより、外部からの海水を海水供給管12の吐出口12bを介して内筒11の内面に流下するように供給し、これと同時に、海水供給管12に分岐接続された分岐管12aを介して外筒14内に設けられた少なくとも1以上のノズル13に供給することができる。
このとき、内筒11に配設されたバーナー10の点火部に燃料供給管(図示せず)を介して燃料を供給し、モーター23に接続された送風器17を駆動して燃焼用外部空気(酸素をいう)を、ダクト16を介してバーナー10の点火部に供給してバーナー10を点火させる。このとき、送風器17によってバーナー10の点火部に供給される外部空気は、煙道15を介して外部に排出されるガスの廃熱と熱交換される空気予熱器20によって予熱されたものである。これにより、バーナー10の燃焼率を高めることができる。
一方、前記バーナー10の炎によって内筒11が加熱されるので、海水供給管12の吐出口12bを介して供給されて内筒11の内面に沿って流下する海水と、ノズル13によって内筒11の外面に噴射される海水を熱交換によりそれぞれ加熱することが可能になる。
以上述べたように、バーナー10によって加熱された内筒11の内外面に接触して加熱される海水は、内筒11(下端部が開放されている)の内外面に沿って流下して外筒14に集まる。このとき、加熱後に外筒14に集まる海水は、水位調節器18によって設定水位に保たれる。すなわち、外筒14に集まる海水の水位が設定下限値よりも低い場合に、バーナー10を止めてその過熱を防ぎ、これに対し、外筒14の海水の水位が設定上限値よりも高い場合にはポンプの駆動を制御して吐出口12bおよびノズル13への海水の流入量を調節する。
前記内筒11と接触して加熱された後に、外筒14の底面に集まる海水の温度を検出する温度センサー22によって検出された温度が設定値を超える場合に、バーナー10の燃焼温度を調節することができる。
また、内筒11の内外面との接触によって海水を加熱するときに外筒14内に発生される水分(塩分を含む)が煙道15を介して外部に排出されるガスと共に排出されることを防ぐことができる。すなわち、排ガス中に含まれている水分を煙道15の出口側に設けられた水分分離器19によって除去することにより、塩分の排出によって環境が汚染されることを防ぐことができる。
さらに、海水加熱装置の未作動時に(バーナー10の点検などによって海水加熱装置を止めた場合を言う)、海水供給管12に分岐接続された洗浄水供給管21を介して非塩水を海水供給管12と、分岐管12aと、内筒11の内外面および外筒14に供給することにより、前記海水供給管12と、分岐管12aと、内筒11の内外面および外筒14の内面に残留されている塩分などの残渣を洗い取るので、これらの塩分の接触による腐食を防ぐことができる。
以上述べたように、本発明の一実施形態に係る海水加熱装置によれば、加熱タンクに流入する海水をバーナーの直接加熱方式によって速やかに加熱して熱効率を高めることができる。なお、海水の加熱時に加熱タンクの内部に高温・高圧が生じないため加熱タンクおよび付帯設備の構造がコンパクトになることから、これらの原価および製作コストを大幅に節減することができる。
10 バーナー
11 内筒
12 海水供給管
13 ノズル
14 外筒
15 煙道
16 ダクト
17 送風器
18 水位調節器
19 水分分離器
20 空気予熱器
21 洗浄水供給管
22 温度センサー

Claims (4)

  1. 加熱タンクに流入する海水をバーナーの稼動によって加熱する海水加熱装置において、
    内部に配設されたバーナーの点火時に加熱され、下端部が開放されている内筒と、
    前記内筒が収容され、外部から海水供給管を介して流入する海水を内筒の内壁面に沿って流下させる吐出口と、前記海水供給管に分岐接続された分岐管に設けられて海水を前記内筒の外面に噴射する少なくとも1以上のノズルと、を備え、前記内筒の内外面と接触して加熱された海水を一定の水位に保って貯溜する外筒と、
    前記外筒の上側に連通され、前記内筒との接触によって海水を加熱するときに発生する水蒸気を含む排ガスを外部に排出する煙道と、
    前記バーナーの点火部に接続されるダクトを介して燃焼用空気を供給する送風器と、
    前記外筒に貯溜される海水の水位を一定に調節する水位調節器と、
    を備えることを特徴とする海水加熱装置。
  2. 前記煙道の排出口側に設けられ、前記外筒からの排ガス中に含まれている水分を除去する水分分離器をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の海水加熱装置。
  3. 前記バーナーの燃焼率を高めるために前記ダクトに設けられ、前記煙道を介して排出されるガスの廃熱によって外部の空気を予熱した後に、前記バーナーの点火部に供給する空気予熱器をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の海水加熱装置。
  4. 前記海水供給管に分岐接続され、海水加熱装置の未作動時に残留塩分によって海水供給管と、分岐管と、内筒および外筒が腐食することを防ぐために、非塩水を前記海水供給管と、分岐管と、内筒および外筒に供給する洗浄水供給管をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の海水加熱装置。
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