JP2013222768A - 基板処理装置および半導体装置の製造方法 - Google Patents

基板処理装置および半導体装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】補給タンクから主タンクへの液体原料の補給を適切なタイミングで行う。
【解決手段】基板を収容する処理室と、液体原料が気化した気化ガスを処理室内に供給する気化ガス供給系と、を備え、気化ガス供給系は、補給タンクから供給される液体原料を貯留する主タンクと、下端が主タンク内の液体原料中に没入するように挿入される給気管と、給気管の内部に圧縮ガスを供給する圧縮ガス供給手段と、給気管内の圧力を測定する圧力検出器と、を備え、圧縮ガス供給手段で給気管内に供給させた圧縮ガスにより給気管の内部の圧力を変化させ、給気管の下端からの圧縮ガスの気泡の吹き出しが所定状態のときの給気管内の圧力を圧力検出器で測定させ、圧力の測定結果から主タンク内の液体原料の残量を判定する制御部と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、液体原料を気化させて生成した気化ガスを処理室内に供給して基板に所定の処理を施す基板処理装置および係る基板処理装置を用いた半導体装置の製造方法に関する。
半導体装置の製造工程の一工程として、液体原料を気化することで生成した原料ガスを基板が収容された処理室内に供給して基板を処理する工程が行われることがあった。係る液体原料は、例えば処理室の近くに設置されるタンク内に貯留される。この場合のタンクは、処理室の近傍に設置できるように小型に作られており、例えば十数回のプロセスを実施すると原料が無くなるため、適宜に補充しなくてはならない。液体原料を補充する方法としては、液体原料が予め充填された別のタンクに交換する方法が一般的に考えられるが、タンクを交換する方法では、基板処理装置の休止期間が長くなるばかりでなく、配管汚染の危惧がある。
そこで、処理室の近くの小容量(小型)の主タンクとは別に、処理室から離れた場所に大容量(大型)の補給タンクを設置し、必要に応じて補給タンクから主タンクへ液体原料を補給するようにした基板処理装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−40845号公報
しかし、主タンク内の液体原料の残量がわからないまま、推定した消費量に基づいて液体原料の補給のタイミングを設定すると、必ずしも適正な補給ができるとは限らず、補給するのが早すぎたり遅すぎたりすることがあった。
本発明は、補給タンクから主タンクへの液体原料の補給を適切なタイミングで行うことのできる基板処理装置および半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、
基板を収容する処理室と、
液体原料を気化させて生成した気化ガスを前記処理室内に供給する気化ガス供給系と、を備え、
前記気化ガス供給系は、
補給タンクから供給される液体原料を貯留する主タンクと、
下端が前記主タンク内の液体原料中に没入するように前記主タンク内の底部に向けて挿入される給気管と、
前記給気管の内部に圧縮ガスを供給する圧縮ガス供給手段と、
前記給気管内の圧力を測定する圧力検出器と、を備え、
前記圧縮ガス供給手段で前記給気管内に供給させた圧縮ガスにより前記給気管の内部の圧力を変化させ、前記給気管の下端からの圧縮ガスの気泡の吹き出しが開始或いは停止するときの前記給気管内の圧力を前記圧力検出器で測定させ、前記圧力の測定結果から前記主タンク内の液体原料の残量を判定する制御部と、を備える
基板処理装置が提供される。
本発明の他の態様によれば、
補給タンクから供給され主タンク内に貯留される液体原料を気化させて生成した気化ガスを、基板を収容した処理室内に供給する工程と、
下端が前記主タンク内の液体原料中に没入するように前記主タンク内の底部に向けて挿入された給気管の内部に供給された圧縮ガスにより前記給気管の内部の圧力を変化させる工程と、
前記給気管の下端からの圧縮ガスの気泡の吹き出しが開始或いは停止するときの前記給気管内の圧力を測定する工程と、
前記圧力の測定結果から前記主タンク内の液体原料の残量を判定する工程と、を有する半導体装置の製造方法が提供される。
本発明にかかる基板処理装置および半導体装置の製造方法によれば、補給タンクから主タンクへの液体原料の補給を、主タンク内の液体原料の残量に応じて適切なタイミングで行うことができる。
本発明の一実施形態にかかる基板処理装置の概略構成図である。 本発明の一実施形態にかかる基板処理装置が備える処理炉の概略構成図であり、(a)は処理炉の縦断面概略図を、(b)は(a)に示す処理炉のA−A線の横断面概略図である。 本発明の一実施形態にかかる基板処理装置が備える気化ガス供給装置および液体原料補給装置の模式図である。 図3における主タンクの残量検出装置を説明する模式図である。 本発明の一実施形態にかかる基板処理工程を示すフロー図である。
<本発明の一実施形態>
以下に本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
(1)基板処理装置の構成
まず、本発明の一実施形態にかかる基板処理装置101の構成例について、図1を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかる基板処理装置101の概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態にかかる基板処理装置101は筐体111を備えている。シリコン(Si)等からなるウエハ(基板)200を筐体111の内外間で搬送するには、複数のウエハ200を収納するウエハキャリア(基板収納容器)としてのカセット110が使用される。筐体111内側の前方(図中の右側)には、カセットステージ(基板収納容器受渡し台)114が設けられている。カセット110は、図示しない工程内搬送装置によってこのカセットステージ114上に載置され、また、カセットステージ114上から筐体111外へ搬出されるように構成されている。
カセット110は、工程内搬送装置によって、カセット110内のウエハ200が垂直姿勢となり、カセット110のウエハ出し入れ口が上方向を向くように、カセットステージ114上に載置される。カセットステージ114は、カセット110を筐体111の後方に向けて縦方向に90°回転させ、カセット110内のウエハ200を水平姿勢とさせ、カセット110のウエハ出し入れ口を筐体111内の後方を向かせることが可能なよう
に構成されている。
筐体111内の前後方向の略中央部には、カセット棚(基板収納容器載置棚)105が設置されている。カセット棚105には、複数段、複数列にて複数個のカセット110が保管されるように構成されている。カセット棚105には、後述するウエハ移載機構125の搬送対象となるカセット110が収納される移載棚123が設けられている。また、カセットステージ114の上方には、予備カセット棚107が設けられ、予備的にカセット110を保管するように構成されている。
カセットステージ114とカセット棚105との間には、カセット搬送装置(基板収納容器搬送装置)118が設けられている。カセット搬送装置118は、カセット110を保持したまま昇降可能なカセットエレベータ(基板収納容器昇降機構)118aと、カセット110を保持したまま水平移動可能な搬送機構としてのカセット搬送機構(基板収納容器搬送機構)118bと、を備えている。これらカセットエレベータ118aとカセット搬送機構118bとの連携動作により、カセットステージ114、カセット棚105、予備カセット棚107、移載棚123の間で、カセット110を搬送するように構成されている。
カセット棚105の後方には、ウエハ移載機構(基板移載機構)125が設けられている。ウエハ移載機構125は、ウエハ200を水平方向に回転ないし直動可能なウエハ移載装置(基板移載装置)125aと、ウエハ移載装置125aを昇降させるウエハ移載装置エレベータ(基板移載装置昇降機構)125bと、を備えている。なお、ウエハ移載装置125aは、ウエハ200を水平姿勢で保持するツイーザ(基板移載用治具)125cを備えている。これらウエハ移載装置125aとウエハ移載装置エレベータ125bとの連携動作により、ウエハ200を移載棚123上のカセット110内からピックアップして後述するボート(基板保持具)217へ装填(ウエハチャージ)したり、ウエハ200をボート217から脱装(ウエハディスチャージ)して移載棚123上のカセット110内へ収納したりするように構成されている。
筐体111の後部上方には、処理炉202が設けられている。処理炉202の下端部には開口が設けられ、かかる開口は炉口シャッタ(炉口開閉機構)147により開閉されるように構成されている。なお、処理炉202の構成については後述する。
処理炉202の下方には、ウエハ200を移載棚123上のカセット110内からボート217へ装填・脱装する空間である移載室124が設けられている。移載室124内には、ボート217を昇降させて処理炉202内外へ搬送する昇降機構としてのボートエレベータ(基板保持具昇降機構)215が設けられている。ボートエレベータ215の昇降台には、連結具としてのアーム128が設けられている。アーム128上には、ボート217を垂直に支持するとともに、ボートエレベータ215によりボート217が上昇したときに処理炉202の下端部を気密に閉塞する炉口蓋体としてのシールキャップ219が水平姿勢で設けられている。
ボート217は複数本の保持部材を備えており、複数枚(例えば、50枚〜150枚程度)のウエハ200を、水平姿勢で、かつその中心を揃えた状態で垂直方向に整列させて多段に保持するように構成されている。
カセット棚105の上方には、供給ファンと防塵フィルタとを備えたクリーンユニット134aが設けられている。クリーンユニット134aは、清浄化した雰囲気であるクリーンエアを筐体111の内部に流通させるように構成されている。
また、ウエハ移載装置エレベータ125bおよびボートエレベータ215側と反対側である筐体111の左側端部には、クリーンエアを供給するよう供給ファンと防塵フィルタとを備えた図示しないクリーンユニットが設置されている。前記クリーンユニットから吹き出されたクリーンエアは、ウエハ移載装置125a及びボート217の周囲を流通した後に、図示しない排気装置に吸い込まれて、筐体111の外部に排気されるように構成されている。
(2)基板処理装置の動作
次に、本実施形態にかかる基板処理装置101の動作について説明する。
まず、図示しない工程内搬送装置によって、ウエハ200が垂直姿勢となりカセット110のウエハ出し入れ口が上方向を向くように、カセット110がカセットステージ114上に載置される。その後、カセット110は、カセットステージ114によって、筐体111の後方に向けて縦方向に90°回転させられる。その結果、カセット110内のウエハ200は水平姿勢となり、カセット110のウエハ出し入れ口は筐体111内の後方を向く。
カセット110は、カセット搬送装置118によって、カセット棚105ないし予備カセット棚107の指定された棚位置へ自動的に搬送されて受け渡されて一時的に保管された後、カセット棚105又は予備カセット棚107から移載棚123に移載されるか、もしくは直接移載棚123に搬送される。
カセット110が移載棚123に移載されると、ウエハ200は、ウエハ移載装置125aのツイーザ125cによって、ウエハ出し入れ口を通じてカセット110内からピックアップされ、ウエハ移載装置125aとウエハ移載装置エレベータ125bとの連続動作によって処理炉202の下方にあるボート217に装填(ウエハチャージ)される。ボート217にウエハ200を受け渡したウエハ移載機構125は、カセット110に戻り、次のウエハ200をボート217に装填する。
予め指定された枚数のウエハ200がボート217に装填されると、炉口シャッタ147によって閉じられていた処理炉202の下端部が、炉口シャッタ147によって開放される。続いて、シールキャップ219がボートエレベータ215によって上昇されることにより、複数枚のウエハ200を保持したボート217が処理炉202内へ搬入(ボートロード)される。ボートロード後は、処理炉202にてウエハ200に任意の処理が実施される。かかる処理については後述する。処理後は、ウエハ200およびカセット110が、上述の手順とは逆の手順で筐体111の外部へ払出される。
(3)処理炉の構成
続いて、本発明の一実施形態にかかる処理炉202の構成について、図面を参照しながら説明する。図2は、本発明の一実施形態にかかる基板処理装置101が備える処理炉202の概略構成図であり、(a)は処理炉の縦断面概略図を、(b)は(a)に示す処理炉のA−A線の横断面概略図をそれぞれ示している。
(処理室)
本発明の一実施形態にかかる処理炉202は、反応管203とマニホールド209とを有し、例えば原子層成膜(Atomic Layer Deposition:ALD)法による成膜処理を行う
よう構成されている。反応管203は、例えば石英(SiO)や炭化珪素(SiC)等の耐熱性を有する非金属材料から構成され、上端部が閉塞され、下端部が開放された円筒形状となっている。マニホールド209は、例えばステンレス(SUS)等の金属材料から構成され、上端部及び下端部が開放された円筒形状となっている。反応管203は、マ
ニホールド209により下端部側から縦向きに支持されている。反応管203とマニホールド209とは、同心円状に配置されている。反応管203の下端部とマニホールド209の上端部との間には、反応管203内を気密に封止するOリングなどの封止部材220aが設けられている。マニホールド209の下端部は、上述したボートエレベータ215が上昇した際に、シールキャップ219により気密に封止されるように構成されている。マニホールド209の下端部とシールキャップ219の上面との間には、反応管203内を気密に封止するOリングなどの封止部材220bが設けられている。
反応管203及びマニホールド209の内部には、基板としてのウエハ200が収容される処理室201が形成されている。処理室201内には、基板保持具としてのボート217が下方から挿入されるように構成されている。反応管203及びマニホールド209の内径は、ウエハ200を装填したボート217の最大外形よりも大きくなるように構成されている。
ボート217は、複数枚(例えば50枚から150枚)のウエハ200を、略水平状態で所定の隙間(基板ピッチ間隔)をもって多段に保持するように構成されている。ボート217は、ボート217からボート217下方への熱伝導を遮断する断熱キャップ218上に搭載されている。断熱キャップ218は、回転軸255により下方から支持されている。回転軸255は、処理室201内の気密を保持しつつ、シールキャップ219の中心部を貫通するように設けられている。シールキャップ219の下方には、回転軸255を回転させる回転機構267が設けられている。回転機構267により回転軸255を回転させることにより、処理室201内の気密を保持したまま、複数のウエハ200を搭載したボート217を回転させることが出来るように構成されている。
反応管203の外周には、反応管203と同心円状に加熱部(加熱機構)としてのヒータ207が設けられている。ヒータ207は円筒形状であり、保持板としての図示しないヒータベースに支持されることにより垂直に据え付けられている。
(シールキャップ)
マニホールド209の下方には、マニホールド209の下端開口を気密に閉塞可能な炉口蓋体としてのシールキャップ219が設けられている。シールキャップ219は、マニホールド209の下端に垂直方向下側から当接されるようになっている。シールキャップ219は、例えばステンレス(SUS)等の金属からなり、円盤状に形成されている。シールキャップ219は、反応管203の外部に垂直に配置された基板保持具昇降機構としてのボートエレベータ215によって、垂直方向に昇降されるように構成されており、これによりボート217を処理室201内外に搬送することが可能となっている。
(気化ガス供給系)
マニホールド209には、気化ガス導入部としての気化ガスノズル233aが設けられている。気化ガスノズル233aは、垂直部と水平部とを有するL字形状に構成されている。気化ガスノズル233aの垂直部は、反応管203の内壁に沿うように鉛直方向に配設されている。気化ガスノズル233aの垂直部のウエハ200側に面した側面には、気化ガス供給孔248aが鉛直方向に複数設けられている。気化ガス供給孔248aの開口径は、それぞれ下部から上部にわたって同一とされていてもよく、下部から上部にわたって徐々に大きくされていてもよい。気化ガスノズル233aの水平部は、マニホールド209の側壁を貫通するように設けられている。
マニホールド209の側壁から突出した気化ガスノズル233aの水平端部(上流端)には、例えば三塩化ガリウム(GaCl)等の気化ガスを処理室201内へ供給する気化ガス供給管240aの下流端が接続されている。気化ガス供給管240aの上流端には
、後述するように、不活性ガス等のキャリアガスのバブリングにより液体原料から気化ガスを生成し、気化ガスとキャリアガスとの混合ガスG1を処理室201内へ向けて供給する気化ガス供給装置301が接続されている(図3参照)。気化ガス供給装置301の詳細な構成については後述する。気化ガス供給管240aには、上流側から順に流量検知器としてのマスフローメータ(MFM)261、開閉弁としての開閉バルブ241aが設けられている。開閉バルブ241aを開けることにより、マスフローメータ261で流量を監視した状態で、気化ガス供給装置301から送られてくる気化ガスとキャリアガスとの混合ガスG1が処理室201内へと供給されるように構成されている。
気化ガス供給管240aにおけるマスフローメータ261と開閉バルブ241aとの間には、気化ガスベント管240iの上流端が接続されている。気化ガスベント管240iの下流端は、後述する排気系に接続されている。気化ガスベント管240iには開閉弁としての開閉バルブ241iが設けられている。気化ガス供給管240aに設けられた開閉バルブ241aを閉め、気化ガスベント管240iに設けられた開閉バルブ241iを開けることにより、気化ガス供給装置301における気化ガスの生成を継続したまま、処理室201内への気化ガスとキャリアガスとの混合ガスG1の供給を停止することが可能なように構成されている。気化ガスを安定して生成するには所定の時間を要するが、開閉バルブ241a,241iの切り替え動作によって、処理室201内への気化ガスの供給・停止をごく短時間で切り替えることが可能なように構成されている。
ここでは主に、気化ガスノズル233a、気化ガス供給管240a、マスフローメータ261、開閉バルブ241a、気化ガス供給装置301、気化ガスベント管240i、開閉バルブ241iにより、本実施形態に係る気化ガス供給系が構成されている。
(反応ガス供給系)
マニホールド209には、反応ガス導入部としての反応ガスノズル233bが設けられている。反応ガスノズル233bは、垂直部と水平部とを有するL字形状に構成されている。反応ガスノズル233bの垂直部は、反応管203の内壁に沿うように鉛直方向に配設されている。反応ガスノズル233bの垂直部のウエハ200側に面した側面には、反応ガス供給孔248bが鉛直方向に複数設けられている。反応ガス供給孔248bの開口径は、それぞれ下部から上部にわたって同一とされていてもよく、下部から上部にわたって徐々に大きくされていてもよい。反応ガスノズル233bの水平部は、マニホールド209の側壁を貫通するように設けられている。
マニホールド209の側壁から突出した反応ガスノズル233bの水平端部(上流端)には、例えばアンモニア(NH)等の反応ガスG2を処理室201内へ供給する反応ガス供給管240bの下流端が接続されている。反応ガス供給管240bの上流側には、図示しない反応ガス供給源が接続されている。反応ガス供給管240bには、上流側から順に、流量制御器としてのマスフローコントローラ(MFC)242b、開閉弁としての開閉バルブ241bが設けられている。開閉バルブ241bを開けることにより、マスフローコントローラ242bで流量を制御した状態で、反応ガス供給源からの反応ガスG2が処理室201内へと供給されるように構成されている。
反応ガス供給管240bにおける図示しない反応ガス供給源とマスフローコントローラ242bとの間には、反応ガスベント管240jの上流端が接続されている。反応ガスベント管240jの下流端は、後述する排気系に接続されている。反応ガスベント管240jには開閉弁としての開閉バルブ241jが設けられている。反応ガス供給管240bに設けられた開閉バルブ241bを閉めることにより、処理室201内への反応ガスG2の供給を停止することが可能なように構成されている。このとき、反応ガスベント管240jに設けられた開閉バルブ241jを開け、反応ガス供給管240b内を排気してもよい
ここでは主に、反応ガスノズル233b、反応ガス供給管240b、マスフローコントローラ242b、開閉バルブ241b、図示しない反応ガス供給源、反応ガスベント管240j、開閉バルブ241jにより、本実施形態に係る反応ガス供給系が構成されている。
(パージガス供給管)
気化ガス供給管240aにおける開閉バルブ241aの下流側には、第1パージガス管240gの下流端が接続されている。第1パージガス管240gには、上流側から順に、Nガス等の不活性ガスをパージガスとして供給する図示しないパージガス供給源、流量制御器としてのマスフローコントローラ(MFC)242g、開閉弁としての開閉バルブ241gが設けられている。気化ガス供給管240aに設けられた開閉バルブ241aを閉め、気化ガスベント管240iに設けられた開閉バルブ241i及び第1パージガス管240gに設けられた開閉バルブ241gを開けることにより、気化ガスの生成を継続したまま処理室201内への気化ガスの供給を停止すると共に、処理室201内へのパージガスの供給を開始することが可能なように構成されている。処理室201内へパージガスを供給することにより、処理室201内からの気化ガスの排出を促すことが可能となる。
同様に、反応ガス供給管240bにおける開閉バルブ241bの下流側には、第2パージガス管240hの下流端が接続されている。第2パージガス管240hには、上流側から順に、Nガス等の不活性ガスをパージガスとして供給する図示しないパージガス供給源、流量制御器としてのマスフローコントローラ(MFC)242h、開閉弁としての開閉バルブ241hが設けられている。反応ガス供給管240bに設けられた開閉バルブ241bを閉め、第2パージガス管240hに設けられた開閉バルブ241hを開けることにより、処理室201内への反応ガスG2の供給を停止すると共に、処理室201内へのパージガスの供給を開始することが可能なように構成されている。処理室201内へパージガスを供給することにより、処理室201内からの反応ガスG2の排出を促すことが可能となる。このとき、反応ガスベント管240jに設けられた開閉バルブ241jを空け、反応ガス供給管240b内をさらに排気してもよい。
(排気系)
マニホールド209の側壁には、処理室201内の雰囲気を排気する排気管231が接続されている。排気管231には、上流側から順に、圧力センサ245、圧力調整器としてのAPC(Auto Pressure Controller)バルブ231a、真空排気装置としての真空ポンプ231bが設けられている。真空ポンプ231bを作動させつつ、APCバルブ231aの開度を調整することにより、処理室201内を所望の圧力とすることが可能なように構成されている。
ここでは主に、排気管231、圧力センサ245、APCバルブ231a、真空ポンプ231bにより、本実施形態に係る排気系が構成されている。
(制御部)
制御部(制御手段)としてのコントローラ280は、ヒータ207、APCバルブ231a、真空ポンプ231b、回転機構267、ボートエレベータ215、開閉バルブ241a,241b,241g,241h,241i,241j、マスフローコントローラ242b,242g,242h、マスフローメータ261等に接続されている。コントローラ280により、ヒータ207の温度調整動作、APCバルブ231aの開閉及び圧力調整動作、真空ポンプ231bの起動・停止、回転機構267の回転速度調節、ボートエレベータ215の昇降動作、開閉バルブ241a,241b,241g,241h,241
i,241jの開閉動作、マスフローコントローラ242b,242g,242hの流量調整、マスフローメータ261による気化ガス流量の監視(測定)等の制御が行われる。
また、コントローラ280は、後述する気化ガス供給装置301の各部に接続され、各部を制御する。これにより、コントローラ280は、例えばマスフローメータ261による気化ガスの流量の測定値に基づいて、気化ガス供給装置301が備える主タンク400での液体原料の気化量をフィードバック制御することができるように構成されている。また、コントローラ280は、後述する液体原料補給装置302が有するコントローラ601を介して液体原料補給装置302の各部に接続され、各部を制御するよう構成される。コントローラ280による気化ガス供給装置301の各部の制御、コントローラ601を介しての液体原料補給装置302の各部の制御については、後述する。
(4)気化ガス供給装置の構成
次に、図3及び図4を用いて、気化ガス供給管240aの上流端に接続された気化ガス供給装置301について詳しく述べる。図3は、本発明の一実施形態にかかる基板処理装置101が備える気化ガス供給装置301および液体原料補給装置302の模式図である。図4は、図3における主タンク400の残量検出装置450を説明する模式図である。
(主タンク)
気化ガス供給装置301は、主タンク400内に貯留された液体原料401を気化させて生成した気化ガスを処理室201内に供給するよう構成され、処理室201に近い位置に配置された主タンク400を中心に構成されている。主タンク400は、設置上の制約から小型小容量の密閉容器により構成され、内部に液体原料401を貯留している。
(気化手段)
また、主タンク400は、外側が第1加熱手段としてのヒータ701で包囲されており、内部に貯留されている液体原料401を融点以上に加熱できるようになっている。本実施形態では、液体原料401として例えばGaClが使用されており、ヒータ701は、タンク内の原料が(再)固化しないよう例えば80℃以上の温度に加熱できるように構成されている。
また、主タンク400には、図示しないキャリアガス供給源に上流端が接続されたキャリアガス供給管420が接続されている。このキャリアガス供給管420の下流端420aは、主タンク400内の液体原料401の液中の深い位置まで挿入されている。キャリアガスG3としては、液体原料401とは反応しないガスを用いることが好ましく、例えば、NガスやArガスやHeガス等の不活性ガスが好適に用いられる。
また、キャリアガス供給管420には、上流側から順に、流量制御器としてのマスフローコントローラ(MFC)422と、開閉弁としての開閉バルブ421とが設けられている。また、キャリアガス供給管420の周囲には、キャリアガス供給管420内を流れるキャリアガスG3を加熱する第2加熱手段としてのヒータ702が、少なくとも一部に設けられている。これにより、主タンク400内に冷えたキャリアガスG3が供給され、主タンク400内の液体原料401の温度が低下し固化し易くなることを抑制する。
このように、ヒータ701の加熱によって主タンク400内を所定温度まで高め、主タンク400内の圧力を蒸気圧に略一致させた状態で、開閉バルブ421を開き、マスフローコントローラ422で流量制御されたキャリアガスG3をキャリアガス供給管420から主タンク400内に供給するよう構成される。これによって、主タンク400の内部に貯留された液体原料401をキャリアガスG3のバブリングにより気化させて気化ガスを生成することができる。
ここでは主に、加熱により主タンク400の内部を所定の温度に高めるヒータ701、キャリアガス供給管420、マスフローコントローラ422、開閉バルブ421によって、液体原料401を気化させる気化手段が構成されている。
(気化ガス供給管)
主タンク400の上部には、キャリアガスG3により気化された気化ガスを処理室201内に供給する気化ガス供給管240aの上流端が、開閉弁としての開閉バルブ411を介して接続されている。この気化ガス供給管240aの上流端は、主タンク400内に貯留された液体原料401の液面の上部空間402に連通している。また、気化ガス供給管240aの周囲には、気化ガス供給管240a内を流れる気化ガスを加熱する第3加熱手段としてのヒータ703が、少なくとも一部に設けられている。これにより、気化ガスを処理室201内にまで供給する間に、気化ガスが冷えることによる液化や固化を抑制する。
このように、キャリアガスG3のバブリングにより気化させた気化ガスと、マスフローコントローラ422で流量制御されたキャリアガスG3との混合ガス(G1)を、気化ガス供給管240aにより処理室201内に供給するよう構成される。気化ガスの流量は、マスフローコントローラ422によるキャリアガスG3の流量制御と、ヒータ701による主タンク400内の温度調整と、により制御されるよう構成される。
(残量検出装置)
また、主タンク400には、密閉された主タンク400内の液面の上部空間402に下端が配設された基準圧検出管462と、下流端が主タンク400内の液体原料401中に没入するようにタンク内底部に向けて挿入された給気管461と、給気管461の内部に所定流量の不活性ガス等の圧縮ガスG4を供給する圧縮ガス供給手段468と、給気管461および基準圧検出管462の内部の圧力を測定する圧力検出器としての圧力センサ460と、が設けられている。また、図4に示すように、主タンク400内の上部空間402には、液体原料401の液面を観測する液面モニタMが配置されている。
基準圧検出管462の上端は、基準圧検出管462内の圧力を測定する圧力センサ460に接続されている。また、上述のように、基準圧検出管462の下端は、主タンク400内の液面の上部空間402に配置されている。すなわち、基準圧検出管462内の圧力は、主タンク400内の液面の上部空間402の圧力P2(図4参照)に相当する。よって、後述するように、圧力センサ460により基準圧検出管462内の圧力を測定することで、液体原料401の液面に作用する主タンク400内の圧力(内圧)を検出することができるよう構成されている。
給気管461は、圧力センサ460を介して、上流端が圧縮ガス供給手段468が備える圧縮ガス供給管464の下流端に接続されている。また、上述のように、給気管461の下流端は主タンク400内の液体原料401中に没入されている。また、給気管461には、給気管461内に供給した圧縮ガスG4の逆流を抑制する逆止弁463が設けられている。給気管461の材質としては、例えば、SUS316やハステロイやPFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)を用いることが可能である。
圧縮ガス供給手段468は、上流端が加圧されたNガスやArガスなどの不活性ガスである圧縮ガスG4の供給源に接続され、下流端が給気管461の上流端に接続された圧縮ガス供給管464を備えている。圧縮ガス供給管464には、上流側から順に、圧縮ガスG4を給気管461に供給する前に約0.2MPaに減圧する圧力調整器465と、減
圧後の圧縮ガスG4を給気管461内に流す際の流量制御器としてのマスフローコントローラ(MFC)466と、が設けられている。このように、圧縮ガス供給手段468は、圧縮ガス供給管464と、圧力調整器465と、マスフローコントローラ466と、を備えている。
ここでは主に、基準圧検出管462、給気管461、逆止弁463、圧縮ガス供給手段468、圧力センサ460、液面モニタMとから、タンク内に貯留した液体原料401の残量を検出する残量検出装置450が構成されている。
残量検出装置450について、図4を用いて更に説明する。
図4に示すように、残量検出装置450が備える圧縮ガス供給手段468は、給気管461の内部に一定流量の圧縮ガスG4を供給し、或いは供給する圧縮ガスG4の量を変化させて、給気管461の内部の圧力を変化させるよう構成されている。係る圧力の変化により、給気管461の下流端からの圧縮ガスG4の気泡470の吹き出しが開始したり停止したり、或いは常時吹き出している気泡470の大きさや頻度(時間間隔)が変化したりと、気泡470の吹き出し具合が変化するよう構成されている。
すなわち、図4に示すように、給気管461の内部は、液体原料401の液面から給気管461の下流端までの分量の液体原料401の圧力(液圧)P1と、液体原料401の液面に作用する主タンク400内の上部空間402の圧力P2と、を受けている。給気管461内に供給された圧縮ガスG4により給気管461の内部の圧力が高まってこれらの圧力P1,P2の合計を上回ると、例えば給気管461内の液体原料401が押し出され、給気管461の下流端から圧縮ガスG4の気泡470の吹き出しが開始される。或いは、圧縮ガスG4による給気管461の内部の圧力がこれらの圧力P1,P2の合計を下回ると、例えば給気管461内へと液体原料401が進入し、給気管461の下流端からの圧縮ガスG4の気泡470の吹き出しが停止する。或いは、給気管461の内部の圧力が上下に変動することで、吹き出す気泡470の大きさや頻度(時間間隔)が変化する。
主タンク400内の上部空間402に配置される液面モニタMは、液体原料401の液面をモニタすることにより、上記気泡470の吹き出し具合を観測するよう構成されている。
圧力検出器としての圧力センサ460は、液面モニタMにより観測された気泡470の吹き出し具合に応じ、所定のタイミングで、給気管461および基準圧検出管462の内部の圧力をそれぞれ測定する。所定のタイミングとしては、例えば気泡470の吹き出しの開始時や停止時、或いは気泡470の大きさや頻度等が所定の状態になったとき、などである。上記圧力を測定するタイミングは、操作員等により予め設定され、例えば上述の制御部としてのコントローラ280内に保持されている。
このように測定された給気管461および基準圧検出管462の内部の圧力から、上述の制御部としてのコントローラ280により、主タンク400内の液体原料401の残量(液面レベル)を判定するよう構成される。
すなわち、上述のように、給気管461は、液体原料401の液面レベルに応じた分量の液体原料401の圧力(液圧)P1と、主タンク400内の上部空間402の圧力P2と、を受けている。したがって、上部空間402の圧力P2が一定であるとすると、気泡470の吹き出し具合に応じた所定のタイミングで測定された給気管461内の圧力は、液体原料401の圧力P1、つまり、液体原料401の液面レベルに応じて異なることとなる。より具体的には、上記所定のタイミングにおける給気管461内の圧力が高いほど
、給気管461の下端から液面までの高さ(液面レベル)は高い、つまり、液体原料401の残量は多いといえる。また、上記所定のタイミングにおける給気管461内の圧力が低いほど、給気管461の下端から液面までの高さ(液面レベル)は低い、つまり、液体原料401の残量は少ないといえる。
よって、予め測定された所定の残量における上記所定タイミングでの給気管461内の圧力から、液体原料401の残量と給気管461内の圧力との相関関係を割り出すことができる。係る相関関係の情報は、例えばコントローラ280内に保持されている。また、上記所定タイミングでの給気管461内の所定の圧力が液体原料401の補給を要する閾値として設定され、係る閾値が例えばコントローラ280内に保持されている。これにより、上記の相関関係に基づいて、コントローラ280により、主タンク400内の液体原料401の残量を判定することができる。また、給気管461内が上記閾値とされる所定の圧力未満となったとき、主タンク400内の液体原料401が所定の残量を下回ったものと判定することができる。なお、ここでは、図中に示すHの範囲が、液面レベルの検出範囲である。
また、このような所定のタイミングで、基準圧検出管462内の圧力も測定し、基準圧検出管462内の圧力、つまり、主タンク400内の液面の上部空間402の圧力P2に対する給気管461内の圧力を比較することで、より正確に液体原料401の残量を判定することが可能となる。主タンク400は密閉されているものの、キャリアガスG3や圧縮ガスG4の供給等により、また液体原料401の残量の多寡などにより、液体原料401の液面に作用する上部空間402の圧力P2は若干変動する場合がある。このように、主タンク400内の圧力が変動する場合でも、基準圧検出管462内の圧力を測定し判定に用いることで、主タンク400内の液体原料401の残量をより正確に知ることができる。
なお、以上の気化ガス供給装置301の各部は、上述のコントローラ280に接続される。
すなわち、上述の基板処理装置101が備える制御部としてのコントローラ280は、ヒータ701〜703、マスフローコントローラ422,466、開閉バルブ421,411、圧力センサ460、圧力調整器465、液面モニタM等に接続されている。コントローラ280により、ヒータ701〜703の温度調整動作、マスフローコントローラ422,466の流量調整、開閉バルブ421,411の開閉動作、圧力センサ460の圧力検出、圧力調整器465の圧力調整、液面モニタMの液面観測等の制御が行われる。
(5)液体原料補給装置の構成
続いて、図3を用いて、気化ガス供給装置301の主要素である主タンク400に対して液体原料401を補給する液体原料補給装置302について詳しく述べる。
(補給タンク)
液体原料補給装置302は、主タンク400よりも処理室201から遠い位置に配置された補給タンク500を中心に構成されている。また、補給タンク500は、設置上の制約をあまり受けない場所に配置されている関係から、大型大容量の密閉容器により構成され、内部に液体原料401を貯留している。
また、補給タンク500は、外側が第4加熱手段としてのヒータ704で包囲されており、内部に貯留している液体原料401を融点以上に加熱できるようになっている。本実施形態では、液体原料401として例えばGaClが使用されており、ヒータ704は、タンク内の原料が(再)固化しないよう例えば80℃以上の温度に加熱できるように構
成されている。ヒータ704の内部には、ヒータ704で包囲された補給タンク500の周囲の温度を検出する温度センサ612が配置されている。この温度センサ612の信号に応じて、温度調節器603がSSR622を介してヒータ704を温度制御できるよう構成されている。
(加圧ガス供給系)
また、補給タンク500の上部には、図示しない加圧ガス供給源に上流端が接続された加圧ガス供給管540が接続されている。この加圧ガス供給管540の下流端は、補給タンク500内の上部空間502に配設されている。加圧ガスG5としては、例えば加圧された不活性ガス等が好適に用いられる。上記圧縮ガス供給手段468により主タンク400内に供給される圧縮ガスG4を加圧ガスG5としても用いるようにして、加圧ガス供給源と、上記圧縮ガス供給管464の上流端が接続される圧縮ガス供給源とを共有させることも可能である。
また、この加圧ガス供給管540には、上流側から順に流量制御器としてのマスフローコントローラ(MFC)543、開閉弁としての開閉バルブ541、ニードルバルブ等の流量調整弁542が設けられている。
ここでは主に、加圧ガス供給管540、マスフローコントローラ543、開閉バルブ541、流量調整弁542により加圧ガス供給系が構成されている。
(液体原料補給手段)
また、補給タンク500には、補給タンク500内に供給された加圧ガスG5のガス圧により補給タンク500内の液体原料401を主タンク400内に補給する液体原料補給管430が接続されている。液体原料補給管430は、補給タンク500内の液体原料401中の深い位置に上流端(管の下端)430bが挿入されている。液体原料補給管430の下流端430aは、主タンク400内の液体原料401中に挿入されている。
このように、補給タンク500と主タンク400とを結ぶ液体原料補給管430の上流側、補給タンク500の近傍には、上流側から順に、ニードルバルブ等の流量調整弁532、開閉弁としての開閉バルブ531が設けられている。また、液体原料補給管430の下流側、主タンク400に到達する手前には、開閉弁としての開閉バルブ431が設けられている。
また、液体原料補給管430の周囲には、液体原料補給管430内を流れる液体原料401を加熱する第5加熱手段としてのヒータ705が、少なくとも一部に設けられている。これにより、液体原料401を主タンク400内にまで供給する間に液体原料401が冷えることによる固化を抑制する。ヒータ705の内部には、ヒータ705で包囲された液体原料補給管430の周囲の温度を検出する温度センサ613が配置されている。この温度センサ613の信号に応じて、温度調節器603がSSR623を介してヒータ705を温度制御できるよう構成されている。
また、補給タンク500には、補給タンク500内の圧力をモニタするバラトロン等よりなる圧力計611が装備されている。この圧力計611の信号に応じて流量調節器602が加圧ガス供給管540に設けられたマスフローコントローラ543を制御することにより、補給タンク500の内部が所定の加圧状態に調節され、主タンク400内に液体原料401を送るように構成されている。
液体原料補給管430の上流側の開閉バルブ531よりも下流側の位置には、排気ポート550の上流端が接続されている。排気ポート550の下流端は、排気ライン555に
接続されている。排気ポート550には、開閉弁としての開閉バルブ551が設けられている。
ここでは主に、圧力計611、流量調節器602、加圧ガス供給管540、マスフローコントローラ543、開閉バルブ541,流量調整弁542、液体原料補給管430、流量調整弁532、開閉バルブ531,431により、補給タンク500内の液体原料401を主タンク400内に補給する液体原料補給手段520が構成されている。
なお、液体原料補給装置302が備える補給タンク500やその他の構成は、基板処理装置101ごとに1つずつ設置されていてもよいし、工場内に存在する複数の基板処理装置101により共有されていてもよい。
(液体原料補給装置のコントローラ)
液体原料補給装置302には、液体原料補給装置302を制御するコントローラ601が備わっている。コントローラ601は、温度調節器603を介して温度センサ612,613、ヒータ704,705、SSR622,623等に接続されている。また、流量調節器602を介してマスフローコントローラ543等に接続されている。また、コントローラ601は、開閉バルブ541,531,431,551、流量調整弁542,532、圧力計611等に接続されている。コントローラ601により、温度調節器603を介したヒータ704,705の温度調整動作、流量調節器602を介したマスフローコントローラ543の流量調整、開閉バルブ541,531,431,551、流量調整弁542,532の開閉動作、圧力計611の圧力検出等の制御が行われる。
上記のコントローラ601は、例えば、パネルコンピュータやパーソナルコンピュータ等からなり、更に入出力画面601aを備えている。入出力画面601aは、例えば操作員が入出力画面601aを介して液体原料補給装置302の各部を操作したり、各部の状態を確認したりすることができるよう構成される。
基板処理装置101のコントローラ280は、例えば液体原料補給装置302のコントローラ601との通信により相互に情報をやり取りし、コントローラ601を介して液体原料補給装置302の上記各部を制御するよう構成される。よって、例えば上述の給気管461内の圧力の測定結果から、主タンク400内の液体原料401が所定の残量を下回ったものと判定されると、コントローラ280により、コントローラ601を介して液体原料補給装置302に気化ガス供給装置301の主タンク400内へと液体原料401を補給させることができる。なお、コントローラ601は、基板処理装置101のコントローラ280に組み込まれていてもよい。
(6)基板処理工程
続いて、本発明の一実施形態に係る基板処理工程について、図5を参照しながら説明する。図5は、本発明の一実施形態としての基板処理工程を示すフロー図である。なお、本実施形態は、CVD(Chemical Vapor Deposition)法の中の1つであるALD法を用い
てウエハ200の表面に成膜をする方法であり、半導体装置の製造工程の一工程として実施される。本実施形態においては、例えば窒化ガリウム(GaN)膜を成膜することとし、液体原料401としての三塩化ガリウム(GaCl)を気化させた気化ガスを用い、反応ガスG2としてはアンモニア(NH)ガスを用いることとする。なお、以下の説明において、基板処理装置101を構成する各部の動作はコントローラ280により制御される。
(基板搬入工程S10)
まず、複数枚のウエハ200をボート217に装填(ウエハチャージ)する。そして、
複数枚のウエハ200を保持したボート217を、ボートエレベータ215によって持ち上げて処理室201内に搬入(ボートロード)する。この状態で、シールキャップ219はOリング220bを介してマニホールド209の下端をシールした状態となる。基板搬入工程S10においては、開閉バルブ241g,241hを開けて、処理室201内にパージガスを供給し続けることが好ましい。
(減圧及び昇温工程(S20))
続いて、パージガス管240g、240hの開閉バルブ241g,241hを閉め、処理室201内が所望の圧力(真空度)となるように、処理室201内を真空ポンプ231bにより排気する。この際、処理室201内の圧力を圧力センサ245で測定して、この測定された圧力に基づき、APCバルブ231aの開度をフィードバック制御する。また、処理室201内が所望の温度となるように、ヒータ207によって加熱する。この際、処理室201内が所望の温度分布となるように、温度センサが検出した温度情報に基づきヒータ207への通電具合をフィードバック制御する。そして、回転機構267によりボート217を回転させ、ウエハ200を回転させる。
(成膜工程S30)
続いて、成膜工程S30を実施する。成膜工程S30では、ウエハ200上に気化ガスを供給する気化ガス供給工程S31と、処理室201内をパージするパージ工程S32と、ウエハ200上に反応ガスG2を供給する反応ガス供給工程S33と、処理室201内をパージするパージ工程S34と、を1サイクルとしてこのサイクルを所定回数繰り返す繰り返し工程S35を行う。
(気化ガス供給工程S31)
気化ガス供給工程S31に先だって、予め気化ガスを生成しておく。すなわち、気化ガス供給装置301の動作を制御し、気化ガス供給管240aの上流側の開閉バルブ411とキャリアガス供給管420の開閉バルブ421とを開け、マスフローコントローラ422でキャリアガスG3の流量を制御しながら主タンク400内にキャリアガスG3を供給する。これにより、液体原料401中でバブリングを行って、例えばGaClの気化ガスを生成する。このとき、気化ガス供給管240aの下流側の開閉バルブ241aは閉じ、気化ガスとキャリアガスG3との混合ガスG1を気化ガスベント管240iから排出しておく。
以上により、安定して生成されるようになった気化ガスを処理室201内に供給する際には、気化ガスベント管240i上の開閉バルブ241iを閉め、気化ガス供給管240aの開閉バルブ241aを開けて、マスフローコントローラ422により流量制御された気化ガスとキャリアガスG3との混合ガスG1を処理室201内へと供給する。その結果、積層されたウエハ200間に混合ガスG1が供給され、ウエハ200の表面に気化ガスのガス分子が吸着する。このとき、ガス分子の一部あるいは全部が分解することがあり、ウエハ200上にはこれらガス分子やガス分子の分解物等が例えば1分子レベルの薄さで吸着した状態となる。
混合ガスG1の供給を所定時間継続したら、開閉バルブ241aを閉め、開閉バルブ241iを開けて、気化ガスの生成を継続したまま処理室201内への混合ガスG1の供給を停止する。
(パージ工程S32)
パージ工程S32では、開閉バルブ241gを開けて処理室201内へパージガスを供給し、処理室201内からの気化ガス等の混合ガスG1やこれらの分解生成物等の排出を促す。処理室201内の雰囲気がパージガスに置換されたら、開閉バルブ241gを閉め
て処理室201内へのパージガスの供給を停止する。
(反応ガス供給工程S33)
反応ガス供給工程S33では、開閉バルブ241bを開けて、例えばNHガスを反応ガスG2として処理室201内へ供給する。その結果、積層されたウエハ200間に反応ガスG2が供給され、ウエハ200の表面に吸着している気化ガスのガス分子やこれらの分解物と反応ガスG2とが化学反応し、ウエハ200の表面に所定の層が生成される。反応ガスG2の供給を所定時間継続したら、開閉バルブ241bを閉め、処理室201内への反応ガスG2の供給を停止する。
(パージ工程S34)
パージ工程S34では、開閉バルブ241hを開けて処理室201内へパージガスを供給し、処理室201内からの反応ガスG2及び反応生成物等の排出を促す。処理室201内の雰囲気がパージガスに置換されたら、開閉バルブ241hを閉めて処理室201内へのパージガスの供給を停止する。
(繰り返し工程S35)
以上、気化ガス供給工程S31〜パージ工程S34を1サイクルとして、このサイクルを所定回数繰り返すことにより、ウエハ200上に所望の厚さの膜が形成されたら成膜工程S30を終了する。
(昇圧工程S40、基板搬出工程S50)
続いて、APCバルブ231aの開度を小さくし或いは完全に閉じ、開閉バルブ241g,241hを開けて、処理室201内の圧力が大気圧になるまで処理室201内にパージガスを供給する(S40)。そして、基板搬入工程S10と逆の手順により、成膜済のウエハ200を処理室201内から搬出する(S50)。基板搬出工程S50においては、開閉バルブ241g,241hを開けて、処理室201内にパージガスを供給し続けることが好ましい。
以上の工程が繰り返し実施されることにより、気化ガス供給装置301の主タンク400内の液体原料401は消費される。
このため、液量の少なくなった主タンクを、液体原料が予め充填された別のタンクに交換する方法が一般的に採られる。しかしながら、タンクを交換する方法においては、基板処理装置の休止期間が長くなるばかりでなく、配管汚染の危惧がある。即ち、別のタンクに交換する場合は、交換後のタンクや配管内に大気中の成分(たとえば水分)などが残留して液体原料と反応し、原料の組成が変化したり、塩酸などが発生したりして、タンクや配管などを腐食させるおそれがある。このため、タンクと配管とを継手などで正しく取付けした後、不活性ガスなどで配管内を十分パージした後でないと、原料を配管内に出すことができない。このように、タンクの交換には時間や手間がかかり、その間、基板処理装置を運用することができないという不具合が生じる。
基板処理装置の休止の長期化や配管汚染の危惧を回避するためには、主タンクとは別に補給タンクを設置し、所定のタイミングで補給タンクから主タンクへと液体原料を補給する方法が考えられる。しかしながら、補給のタイミングを計るため、主タンク内の液体原料の残量を正確に把握しようとしても、例えば主タンクが備えるヒータの加熱温度や主タンク内に供給したキャリアガスの流量等から間接的に残量を算出するしかなかった。このような推定に基づいて補給のタイミングを設定すると、補給のタイミングが早すぎて主タンクの容量を超えてしまったり、補給のタイミングが遅すぎて液体原料が足りなくなったりしてしまうことがあった。
そこで、本実施形態では、本実施形態に係る基板処理工程の一環として、次のような残量管理工程S60を行うことにより、液体原料401の残量をより正確に把握したうえで、主タンク400内への補給を行う。補給は、例えば所定のウエハ200の搬出後、次のウエハ200の搬入前の基板処理装置101の空き時間を利用して、コントローラ280の制御により自動的に行われる。
(残量管理工程S60)
液体原料401の残量を管理する残量管理工程S60では、残量の判定に先だち給気管461内へ圧縮ガスG4の供給を行う圧縮ガス供給工程S61と、給気管461内の圧力を測定する圧力測定工程S62と、係る圧力の測定結果から残量を判定する残量判定工程S63と、判定した残量に応じて液体原料401を補給する液体原料補給工程S64と、が実施される。
(圧縮ガス供給工程S61)
まずは、圧縮ガス供給手段468により給気管461内に供給させた圧縮ガスG4にて給気管461の内部の圧力を変化させる圧縮ガス供給工程S61を行う。
すなわち、圧力調整器465により減圧した圧縮ガスG4を、マスフローコントローラ466により流量制御しながら給気管461内に供給する。また、このとき、主タンク400内に配置された液面モニタMにより、気泡470の吹き出し具合を観測しておく。
このように、圧縮ガス供給手段468により、例えば液体原料401が満たされた給気管461内に圧縮ガスG4を供給する。このように供給された圧縮ガスG4により、例えば、液面レベルに応じた液体原料401の圧力P1と、主タンク400内の上部空間402の圧力P2との合計圧力以上に給気管461内の圧力を高め、給気管461内の液体原料401を押し出し、給気管461の下端から圧縮ガスG4の気泡470の吹き出しを開始させる。コントローラ280は、コントローラ280内に保持された所定タイミングが気泡470の吹き出しの開始となっている場合、液面モニタMにより係る気泡470の吹き出しの開始を検出させる。
(圧力測定工程S62)
次に、圧力検出器としての圧力センサ460により、液面モニタMにより検出された給気管461の下端からの圧縮ガスG4の気泡470の吹き出しが開始するときの給気管461および基準圧検出管462の内部の圧力を測定する。
(残量判定工程S63)
続いて、基板処理装置101が備えるコントローラ280により、上記圧力の測定結果から主タンク400内の液体原料401の残量を判定する。
すなわち、液体原料401の液面レベルが高く残量が多いほど、液面レベルに応じた液体原料401の圧力P1が高くなる。よって、液体原料401の圧力P1を受ける給気管461の下端から気泡470の吹き出しを開始させるには、給気管461の内部の圧力も高くなければならない。逆に、液体原料401の液面レベルが低く残量が少ないほど、液体原料401の圧力P1が低くなる。よって、給気管461の内部の圧力が低くとも、給気管461の下端から気泡470の吹き出しを開始させることができる。このことから、給気管461の内部の圧力に基づき、主タンク400内の液面レベルを知ることができる。
また、このとき、基準圧検出管462内の圧力、つまり、液体原料401の液面に作用
する主タンク400内の上部空間402の圧力P2も併せて測定している。よって、主タンク400の内圧が変動する場合でも、上部空間402の圧力P2に対する給気管461の内部の圧力を測定結果として用いることで、主タンク400内の液面レベルをより正確に知ることができる。
以上に基づき、上記圧力の測定結果から、コントローラ280により、コントローラ280内に保持された液体原料401の残量と給気管461内の圧力との相関関係に関する情報を参照し、主タンク400内の液体原料401の残量を判定する。また、測定された給気管461内の圧力が、コントローラ280内に閾値として保持された所定の圧力未満となったとき、コントローラ280により、主タンク400内の液体原料401の残量が所定の残量を下回ったものと判定される。
(液体原料補給工程S64)
上述のように、主タンク400内の液体原料401が所定値の残量未満であると判定すると、コントローラ280は、コントローラ601を介して、補給タンク500から主タンク400内へと液体原料401を補給させる。補給の際は、例えば、主タンク400側を減圧し、液体原料補給管430の途中に設けたバルブ431、531を開くことで、補給タンク500側に供給した加圧ガスG5の圧力と主タンク400側の圧力との差により、液体原料補給管430を通して補給タンク500側の液体原料401を主タンク400側に補給することができる。
所定量の液体原料401が主タンク400内へと補給されたら、液体原料補給工程S64を終了する。1回に補給される液体原料401の所定量は、判定された液体原料401の残量に応じてその都度変化させてもよく、毎回、一定量の液体原料401を補給することとしてもよい。
以上により、本実施形態に係る基板処理工程の一環として行われる残量管理工程S60が終了する。
なお、上記においては、給気管461の下端からの気泡470の吹き出しが開始するときの給気管461内の圧力を測定するとしたが、圧力の測定を行うタイミングはこれに限られない。
つまり、例えば給気管461の下端からの気泡470の吹き出しが停止するときの給気管461内の圧力を測定してもよい。気泡470の吹き出しを停止するには、例えば給気管461の下端から気泡470を吹き出させた状態で、圧縮ガスG4の供給量を低下或いは停止させ、液体原料401の圧力P1と上部空間402の圧力P2との合計圧力以下に給気管461内の圧力を下げればよい。これにより、給気管461内に液体原料401が進入し、気泡470の吹き出しが停止する。
また、例えば気泡470の大きさや吹き出す頻度(時間間隔)等、気泡470の吹き出し具合が所定状態となったときの給気管461内の圧力を測定してもよい。気泡470の吹き出し具合を変化させるには、例えば給気管461の下端から常時気泡470を吹き出させた状態で、圧縮ガス供給手段468による圧縮ガスG4の供給量を、増大または低下させたり、一定のまま供給を継続させたりすればよい。これにより、給気管461内の圧力が上昇或いは下降する。圧力が上昇すれば、気泡470の吹き出しが促進され、例えば気泡470が大きくなったり、吹き出しの頻度が高まったりする。圧力が下降すれば、気泡470の吹き出しが抑制され、例えば気泡470が小さくなったり、吹き出しの頻度が低下したりする。このように、気泡470の吹き出し具合を変化させ、所定状態とすることができる。
(7)本実施形態にかかる効果
本実施形態によれば、以下に示す1つ又は複数の効果を奏する。
例えば、本実施形態によれば、主タンク400内の液体原料401(例えば、GaCl原料)が減ったときに補給タンク500から容易に補給することができ、補給タンク500の交換のみによって液体原料401の液量を維持させることができる。これにより、基板処理装置101の休止期間の長期化を抑制することができるとともに、配管汚染のおそれを減らすことができる。
また、本実施形態によれば、主タンク400内の残量検出を残量検出装置450により行っているので、残量が減った任意の適切なタイミングで液体原料401を主タンク400内に補給することができる。
また、本実施形態によれば、主タンク400内の残量検出や液体原料401の補給を基板処理装置101の空き時間に行っているので、残量検出や補給による基板処理等への影響を低減することができる。
また、本実施形態によれば、残量検出装置450は、給気管461内の圧力と液体原料401の液面に作用する圧力P2との差によって液面レベルを検出するものであるから、主タンク400内部の圧力変動に拘わらず、容易かつ一層正確に液体原料401の残量検出を行うことができる。従って、その残量検出の結果に基づいて主タンク400内の液体原料401の残量をより適正に管理することができる。
また、本実施形態によれば、補給タンク500は大容量に構成することができるので、タンク交換の頻度自体を減らすことができ、液体原料401が大気に触れる可能性を大幅に減らすことができる。
また、本実施形態によれば、補給タンク500は、複数個の主タンク400に液体原料401を分配供給できるように大容量に構成することができるので、複数の基板処理装置101に対応した合理的なシステムを組むことができる。
また、本実施形態によれば、主タンク400内の液体原料401を気化させる方法として、ヒータ701で主タンク400内の圧力を液体原料401の蒸気圧に略一致させた状態でキャリアガスG3を液中にバブリングする方法を採用し、主タンク400内で生成した気化ガスを、主タンク400の上部に接続した気化ガス供給管240aを通して処理室201内に直接供給するようにしているので、別途、気化器を設ける必要がなく、装備の簡略化を図ることができる。
また、本実施形態によれば、主タンク400や補給タンク500を始め、キャリアガス供給管420や気化ガス供給管240a、液体原料補給管430等もヒータ701〜705で所定温度に加熱するようにしているので、原料の冷えによる液化や(再)固化を抑制しながらスムーズに運用することができる。
以上のような本実施形態にかかる基板処理装置101を用いて半導体装置の製造工程の一工程としての基板処理工程を実施すれば、処理室201内のウエハ200に対する気化ガス供給の安定性向上が図れ、その結果として高精度、高効率の半導体装置の製造を行うことが実現可能となる。
<本発明の他の実施形態>
以上、本発明の実施形態を具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
例えば、上述の実施形態では、圧力センサ460により基準圧検出管462を通して主タンク400の内圧、つまりP2も同時に検出することとしたが、給気管461内の圧力のみを検出し、液面レベルを判定するようにしてもよい。この場合において、気泡470を吹き出さない大きさ(給気管461の内部の液体原料401を完全に排除しない程度の大きさ)に、給気管461内に供給する圧縮ガスG4の圧力を管理し、給気管461の下端が液面より上に出て、給気管461内の圧力が急激に低下した段階を、補給を要する液面レベルであると判定して、補給を行うように構成することも可能である。その場合は、液面レベルをリニアには検出できないが、補給すべき1つの液面レベルで、液体原料401の残量検出を行うことができる。
また、残量管理工程S60は、基板処理装置101の空き時間が生じる毎に毎回行ってもよく、複数回に1回の割合で行ってもよい。また、残量管理工程S60は、基板処理工程中に行ってもよい。また、所定の時間間隔を空けて、或いは、基板処理装置101における所定イベントを挟んで、複数回に亘って行った結果全てから判定を行うようにしてもよい。この場合、複数回の測定結果から給気管461内の圧力の変化を知ることができ、主タンク400内の液体原料401の残量をいっそう正確に判定することができる。
また、上述の実施形態では、上部空間402に配置された液面モニタMにより気泡470の吹き出し具合を観測することとしたが、モニタの設置場所は、液中、タンク外等、上記以外であってもよく、モニタリング以外の手法で気泡470の吹き出し具合を観測してもよい。
また、上述の実施形態では、液体原料401としてGaClを用い、反応ガスG2としてNHガスを用い、GaN膜を成膜することとしたが、成膜する膜種はこれに限られず、また、膜種に応じて様々な液体原料や反応ガスを用いることができる。このとき、液体原料として2種以上の原料を複合して用いたり、反応ガスとして2種以上のガスを混合して用いたりしてもよい。
<本発明の好ましい態様>
以下に、本発明の好ましい態様について付記する。
本発明の一態様によれば、
基板を収容する処理室と、
液体原料を気化させて生成した気化ガスを前記処理室内に供給する気化ガス供給系と、を備え、
前記気化ガス供給系は、
補給タンクから供給される液体原料を貯留する主タンクと、
下端が前記主タンク内の液体原料中に没入するように前記主タンク内の底部に向けて挿入される給気管と、
前記給気管の内部に圧縮ガスを供給する圧縮ガス供給手段と、
前記給気管内の圧力を測定する圧力検出器と、を備え、
前記圧縮ガス供給手段で前記給気管内に供給させた圧縮ガスにより前記給気管の内部の圧力を変化させ、前記給気管の下端からの圧縮ガスの気泡の吹き出しが開始或いは停止するときの前記給気管内の圧力を前記圧力検出器で測定させ、前記圧力の測定結果から前記主タンク内の液体原料の残量を判定する制御部と、を備える
基板処理装置が提供される。
好ましくは、
前記圧力検出器は、
前記給気管内の圧力と、前記主タンク内の液面の上部空間の圧力とをそれぞれ測定するよう構成され、
前記制御部は、
前記主タンク内の液面の上部空間の圧力に対する、前記気泡の吹き出しが開始或いは停止するときの前記給気管内の圧力の測定結果から前記主タンク内の液体原料の残量を判定する。
また、好ましくは、
上流端が前記補給タンク内の液体原料中に挿入され下流端が前記主タンクに接続された液体原料補給管を備え、
前記補給タンクには前記補給タンク内に加圧ガスを供給する加圧ガス供給系が設けられ、
前記制御部は、
前記気泡の吹き出しが開始或いは停止するときの前記給気管内の圧力が所定の圧力未満となったとき、前記主タンク内の液体原料の残量が所定の残量を下回ったものと判定し、前記加圧ガス供給系による前記補給タンク内への加圧ガスの供給を開始させ、前記液体原料補給管を介して前記補給タンク内の液体原料を前記主タンクに補給させるよう構成されている。
本発明の他の態様によれば、
基板を収容する処理室と、
液体原料を気化させて生成した気化ガスを前記処理室内に供給する気化ガス供給系と、を備え、
前記気化ガス供給系は、
補給タンクから供給される液体原料を貯留する主タンクと、
下端が前記主タンク内の液体原料中に没入するように前記主タンク内の底部に向けて挿入される給気管と、
前記給気管の内部に圧縮ガスを供給する圧縮ガス供給手段と、
前記給気管内の圧力を測定する圧力検出器と、を備え、
前記圧縮ガス供給手段で前記給気管内に供給させた圧縮ガスにより前記給気管の内部の圧力を変化させ、前記給気管の下端から吹き出す圧縮ガスの気泡の大きさ、吹き出す頻度の少なくともいずれかが所定状態となったときの前記給気管内の圧力を前記圧力検出器で測定させ、前記圧力の測定結果から前記主タンク内の液体原料の残量を判定する制御部と、を備える
基板処理装置が提供される。
好ましくは、
前記圧力検出器は、
前記給気管内の圧力と、前記主タンク内の液面の上部空間の圧力とをそれぞれ測定するよう構成され、
前記制御部は、
前記主タンク内の液面の上部空間の圧力に対する、前記気泡が所定状態となったときの前記給気管内の圧力の測定結果から前記主タンク内の液体原料の残量を判定する。
また、好ましくは、
上流端が前記補給タンク内の液体原料中に挿入され下流端が前記主タンクに接続された液体原料補給管を備え、
前記補給タンクには前記補給タンク内に加圧ガスを供給する加圧ガス供給系が設けられ

前記制御部は、
前記気泡が所定状態となったときの前記給気管内の圧力が所定の圧力未満となったとき、前記主タンク内の液体原料の残量が所定の残量を下回ったものと判定し、前記加圧ガス供給系による前記補給タンク内への加圧ガスの供給を開始させ、前記液体原料補給管を介して前記補給タンク内の液体原料を前記主タンクに補給させるよう構成されている。
また、好ましくは、
前記気化ガス供給系は、
液体原料を気化させた気化ガスを前記処理室内に供給する気化ガス供給管を備え、
前記気化ガス供給管には、前記気化ガス供給管を気化ガスが液化しない温度以上に加熱する加熱手段が設けられている。
また、好ましくは、
前記気化ガス供給系は、
液体原料をバブリングにより気化させるキャリアガスを前記主タンク内に供給するキャリアガス供給管を備え、
前記液体原料補給管、前記キャリアガス供給管、前記主タンクの少なくともいずれかには、前記液体原料補給管、前記キャリアガス供給管、前記主タンクの少なくともいずれかを液体原料が固化しない温度以上に加熱する加熱手段が設けられている。
本発明のさらに他の態様によれば、
補給タンクから供給され主タンク内に貯留される液体原料を気化させて生成した気化ガスを、基板を収容した処理室内に供給する工程と、
下端が前記主タンク内の液体原料中に没入するように前記主タンク内の底部に向けて挿入された給気管の内部に供給された圧縮ガスにより前記給気管の内部の圧力を変化させる工程と、
前記給気管の下端からの圧縮ガスの気泡の吹き出しが開始或いは停止するときの前記給気管内の圧力を測定する工程と、
前記圧力の測定結果から前記主タンク内の液体原料の残量を判定する工程と、を有する半導体装置の製造方法が提供される。
本発明のさらに他の態様によれば、
補給タンクから供給され主タンク内に貯留される液体原料を気化させて生成した気化ガスを、基板を収容した処理室内に供給する工程と、
下端が前記主タンク内の液体原料中に没入するように前記主タンク内の底部に向けて挿入された給気管の内部に供給された圧縮ガスにより前記給気管の内部の圧力を変化させる工程と、
前記給気管の下端からの圧縮ガスの気泡の吹き出しが開始或いは停止するときの前記給気管内の圧力を測定する工程と、
前記圧力の測定結果から前記主タンク内の液体原料の残量を判定する工程と、を有する基板処理方法が提供される。
好ましくは、
前記主タンク内の液体原料の残量を判定する工程では、
前記気泡の吹き出しが開始或いは停止するときの前記給気管内の圧力が所定の圧力未満となったとき、前記主タンク内の液体原料の残量が所定の残量を下回ったものと判定し、
液体原料が所定の残量を下回ったものと判定されたときには、
前記補給タンク内への加圧ガスの供給を開始し、上流端が前記補給タンク内の液体原料中に挿入され下流端が前記主タンクに接続された液体原料補給管を介して前記補給タンク
内の液体原料を前記主タンクに補給する工程をさらに有する。
本発明のさらに他の態様によれば、
補給タンクから供給され主タンク内に貯留される液体原料を気化させて生成した気化ガスを、基板を収容した処理室内に供給する工程と、
下端が前記主タンク内の液体原料中に没入するように前記主タンク内の底部に向けて挿入された給気管の内部に供給された圧縮ガスにより前記給気管の内部の圧力を変化させる工程と、
前記給気管の下端から吹き出す圧縮ガスの気泡の大きさ、吹き出す頻度の少なくともいずれかが所定状態となったときの前記給気管内の圧力を測定する工程と、
前記圧力の測定結果から前記主タンク内の液体原料の残量を判定する工程と、を有する半導体装置の製造方法が提供される。
本発明のさらに他の態様によれば、
補給タンクから供給され主タンク内に貯留される液体原料を気化させて生成した気化ガスを、基板を収容した処理室内に供給する工程と、
下端が前記主タンク内の液体原料中に没入するように前記主タンク内の底部に向けて挿入された給気管の内部に供給された圧縮ガスにより前記給気管の内部の圧力を変化させる工程と、
前記給気管の下端から吹き出す圧縮ガスの気泡の大きさ、吹き出す頻度の少なくともいずれかが所定状態となったときの前記給気管内の圧力を測定する工程と、
前記圧力の測定結果から前記主タンク内の液体原料の残量を判定する工程と、を有する基板処理方法が提供される。
好ましくは、
前記主タンク内の液体原料の残量を判定する工程では、
前記気泡が所定状態となったときの前記給気管内の圧力が所定の圧力未満となったとき、前記主タンク内の液体原料の残量が所定の残量を下回ったものと判定し、
液体原料が所定の残量を下回ったものと判定されたときには、
前記補給タンク内への加圧ガスの供給を開始し、上流端が前記補給タンク内の液体原料中に挿入され下流端が前記主タンクに接続された液体原料補給管を介して前記補給タンク内の液体原料を前記主タンクに補給する工程をさらに有する。
101 基板処理装置
201 処理室
280 コントローラ(制御部)
400 主タンク
401 液体原料
460 圧力センサ(圧力検出器)
461 給気管
468 圧縮ガス供給手段
500 補給タンク

Claims (2)

  1. 基板を収容する処理室と、
    液体原料を気化させて生成した気化ガスを前記処理室内に供給する気化ガス供給系と、を備え、
    前記気化ガス供給系は、
    補給タンクから供給される液体原料を貯留する主タンクと、
    下端が前記主タンク内の液体原料中に没入するように前記主タンク内の底部に向けて挿入される給気管と、
    前記給気管の内部に圧縮ガスを供給する圧縮ガス供給手段と、
    前記給気管内の圧力を測定する圧力検出器と、を備え、
    前記圧縮ガス供給手段で前記給気管内に供給させた圧縮ガスにより前記給気管の内部の圧力を変化させ、前記給気管の下端からの圧縮ガスの気泡の吹き出しが開始或いは停止するときの前記給気管内の圧力を前記圧力検出器で測定させ、前記圧力の測定結果から前記主タンク内の液体原料の残量を判定する制御部と、を備える
    ことを特徴とする基板処理装置。
  2. 補給タンクから供給され主タンク内に貯留される液体原料を気化させて生成した気化ガスを、基板を収容した処理室内に供給する工程と、
    下端が前記主タンク内の液体原料中に没入するように前記主タンク内の底部に向けて挿入された給気管の内部に供給された圧縮ガスにより前記給気管の内部の圧力を変化させる工程と、
    前記給気管の下端からの圧縮ガスの気泡の吹き出しが開始或いは停止するときの前記給気管内の圧力を測定する工程と、
    前記圧力の測定結果から前記主タンク内の液体原料の残量を判定する工程と、を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。



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