JP2013221806A - 電子機器装置 - Google Patents

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JP2013221806A JP2012092518A JP2012092518A JP2013221806A JP 2013221806 A JP2013221806 A JP 2013221806A JP 2012092518 A JP2012092518 A JP 2012092518A JP 2012092518 A JP2012092518 A JP 2012092518A JP 2013221806 A JP2013221806 A JP 2013221806A
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Abstract

【課題】電池を駆動源とする電子機器本体における上記電池の寿命を、電子機器本体の設置環境に応じて的確に推定し、予測することのできる機能を備えた電子機器装置を提供する。
【解決手段】電池の温度を検出する温度センサと、日付情報および前記電子機器本体の設置場所に関する位置情報をそれぞれ取得する情報取得手段とを備え、位置情報に基づいて決定される年間温度変動テンプレートに従って、日付情報により決定される位相を基準とする一定期間の温度変化を求めて該一定期間における電池容量の変化を推定し、推定した電池容量の変化から前記一定期間における前記電池の予想消費容量を減算して前記電池の寿命を推定する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、電池を駆動源とする電子機器本体における上記電池の寿命を推定する電池寿命推定機能を備えた電子機器装置に関する。
様々な環境下に設置されて気象情報や監視対象の状態情報を収集し、更には異常・警報等の情報を収集するセンサノード(電子機器本体)は、一般的には電池を駆動源として長期間に亘って稼働し、無線通信によりその収集データを管理センタに通知するように構成される。特にこの種のセンサノードは、日常的に無人状態となる地域・場所に設置されることが多い。この為、センサノードの駆動源である電池の状態、特に電池寿命を管理し、該センサノードの連続した稼働を保証することが重要である。
ちなみに上記センサノードのような電池を駆動源とする連続稼働を想定した電子機器における電池寿命の推定手段として、電子機器本体とは別個に該電子機器本体に組み込まれた電池と同等(同一仕様)の電池に疑似負荷を接続して電流を流し、その電池電圧が所定の閾値電圧まで低下したとき、これを前記電子機器本体に組み込まれた電池が寿命に達したとして推定することが提唱されている(例えば特許文献1を参照)。
特開2011−145689号公報
しかしながら電池容量は温度依存性を有し、センサノード(電子機器本体)の設置環境の温度によって変化するので、前述した疑似負荷を用いた電池寿命の推定方法を用いる場合には、一般的には最悪環境を想定することが必要である。しかも、例えば1ヵ月から数ヶ月先の電池寿命を予測する際、予測誤差が生じ易いと言う問題がある。
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、その目的は、電池を駆動源として長期間に亘って稼働する電子機器本体における電池寿命を、特に電池の使用環境である電子機器本体の設置環境に応じて的確に推定することのできる機能を備えた電子機器装置を提供することにある。
上述した目的を達成するべく本発明に係る電子機器装置は、
電池を駆動源とする電子機器本体に設けられて電池温度を検出する温度センサと、
日付情報および前記電子機器本体の設置場所に関する位置情報をそれぞれ取得する情報取得手段と、
この情報取得手段にて取得した位置情報に基づいて、予め求められている複数の年間温度変動テンプレートの中から前記電子機器本体の設置場所に該当する年間温度変動テンプレートを特定するテンプレート特定手段と、
前記情報取得手段にて取得した日付情報に従って前記年間温度変動テンプレートに示される年間温度周期における位相を求める位相特定手段と、
前記温度センサにて検出される電池温度から前記年間温度変動テンプレートに示される前記位相での温度に対する温度オフセットを求める温度オフセット決定手段と、
予め求められた前記電池の一定電圧における温度と電池容量との関係、前記温度オフセット、および前記年間温度変動テンプレートにおける前記位相を起点とする一定期間の温度変化から該一定期間における電池容量の変化を推定する容量変化推定手段と、
推定した前記電池容量の変化から前記一定期間における前記電池の予想消費容量を減算して前記電池の寿命を推定する寿命推定手段と
を具備したことを特徴している。
ちなみに前記容量変化推定手段は、例えば前記電池容量の変化を前記位相を起点とする一年間に亘る温度変化に伴う一年間の電池容量の変化の時間関数として求めるように構成される。特に前記容量変化推定手段は、例えば前記電池の一定電圧における温度と電池容量との関係を近似した一次関数で示される温度に、正弦曲線で近似した前記電池の一定期間の温度変化を代入して求められる関数として電池容量の変化を推定するように構成される。
また前記寿命推定手段は、例えば電池の予想消費容量を1次近似した直線と前記電池容量の変化を示す上記関数とが最初に交わるまでの時間として前記電池寿命を推定するように構成される。
また前記電子機器本体は、例えば電池寿命を超える期間に亘って使用される無線式センサノードからなり、また前記情報取得手段は、例えば位置座標および時刻情報を取得するGPS受信機、若しくは電子機器本体の設置場所および日付を指定する情報入力端末からなる。
上記構成の電子機器装置によれば、日付情報と電子機器本体の設置場所を示す位置情報とに応じて該電子機器本体の駆動源である電池の今後の一定期間に亘る使用環境温度(電池温度)の変化を推定し、推定した温度変化を踏まえて前記電池の容量変化と該電池の予想消費容量とから電池寿命を推定するので、前記電池の交換時期を的確に管理することができる。
特に電子機器本体の設置場所における年間温度変化を踏まえて今後の一定期間に亘る電池の温度に依存する容量変化を推定し、この容量変化と上記一定期間に亘る電池の予想消費容量とに従って当該一定期間内に電他寿命に達するか否かを推定するので、簡易に、且つ正確に電池の寿命を予測することができる。従って電池の交換時期を精度良く把握してその交換を的確に促すことで、電子機器本体の長期に亘る連続した稼働を保証することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る電子機器装置の概略構成図。 温度に依存する電池電圧と放電持続時間(電池容量)との関係を示す図。 一定の電池電圧(出力電圧)を維持する放電持続時間(電池容量)と温度との関係を示す図。 本発明に係る電池寿命判定の概略的な推定手順を示す図。 平均気温の年間温度変動と電池温度変化との関係を示す図。 年間温度変動周期に亘る電池容量の変化を示す図。 一定期間内における電池寿命の到達判定処理の手順を示す図。 電池の容量変化と電池寿命の推定処理の概念を示す図。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係る電子機器装置について説明する。
この電子機器装置1は、例えば図1にその概略構成を示すように様々な環境下、特に日常的に無人状態となる地域・場所に設置されて電池を駆動源として動作し、気象情報や監視対象の状態情報等を収集するセンサノード(電子機器本体)10と、このセンサノード10との間で無線通信して該センサノード10による監視データ等を収集すると共に、前記センサノード10の動作状態を管理する管理センタ20とからなる。
前記センサノード10は、その駆動源である電池11を内蔵すると共に、監視対象の状態を検出するセンサ部12を備える。そしてセンサノード10は、上記センサ部12にて検出した監視データを、マイクロプロセッサからなる制御部13の管理の下でRF部14を介して前記管理センタ20に無線通信する機能を備える。また管理センタ20は、前記センサノード10から通知された監視データ等の情報をRF部21を介して受信し、その受信データをマイクロプロセッサからなる演算処理部22において管理・分析する機能を備える。
基本的には上述した機能を備えた電子機器装置においてこの実施形態が特徴とするところは、前記センサノード(電子機器本体)10が、前記電池11の温度を検出する温度センサ15を備えると共に、該センサノード10の設置場所に関する位置情報および日時情報をそれぞれ取得するGPS受信機(情報取得手段)16を備え、これらの取得情報を前述した監視データと共に前記RF部14を介して前記管理センタ20に通知する機能を備える点にある。そして前記管理センタ20においては、センサノード10から取得した位置情報に従って該センサノード10の設置場所を特定し、データベース(DB)23に予め蓄積されている統計的な気象データ等に基づいて、後述するように前記センサノード10に内蔵された電池11の寿命を判定し、その交換時期等を管理する機能を備える点にある。
特に管理センタ20においては、前記センサノード10の設置場所によって変化する外気温の年間温度変動を踏まえて、外気温の影響を受けて変化する電池温度の今後の一定期間に亘る変動を推定し、推定した電池温度の変動に基づいて電池11の放電特性(容量)の変化を予測する。そして推定した上記電池11の一定期間に亘る容量変化と該電池11の予想消費容量とに応じて該電池11の寿命を予測することで、センサノード10に組み込まれた電池11の交換時期等を管理することを特徴としている。
ここで前記センサノード10の駆動源として用いられる電池11について簡単に説明すると、前記電池11としては、専ら、マンガン乾電池等の高性能型の一次電池が用いられる。この種の電池11は、例えば図2に示すように放電時間の経過に伴って端子電圧(出力電圧)が低下すると言う放電特性を有しており、しかもその放電特性(電池容量)は電池温度が低い程、低下すると言う温度依存性を有している。この電池特性に着目すると、或る一定の出力電圧を維持し得る電池11の放電持続時間は、図3に示すように電池温度よって変化すると言える。
ところでセンサノード10が設置される場所は様々であり、その環境温度はセンサノード10の設置場所によって大きく異なる。例えば日本国内においても北海道であれば年間平均外気温自体が低く、これに対して沖縄県であれば年間平均外気温自体が高い。しかもその設置場所が海岸付近か内陸部か、或いは平野部か山間部かによっても環境温度が異なる。これ故、センサノード10に組み込まれた電池11の温度(温度変化)も、その設置環境によって異なる。
前述したGPS受信機16は、季節や天候によって変化する前記電池11の温度の変動を的確に捉えるため、前記センサノード10の設置場所によって異なる環境温度の変化を把握するべく、該センサノード10の設置場所に関する位置情報(位置座標)を取得する役割を担う。
また同時にGPS受信機16は、前述した電池寿命を予測する上での基準となる現在の時刻情報、特に電池寿命を予測する上での基準日が、前述した外気温の年間温度変動を示す特性パターン(テンプレート)中のどの時期に該当するかを特定する日付情報を取得する役割も担っている。尚、これらの位置情報や日付の情報については、センサノード10の設置時にキーボードやタブレット等の情報入力端末を用いてマニュアル操作により初期設定することは勿論可能である。この場合、電池寿命の予測基準日を特定する日付情報については、センサノード10が内蔵する時計機能から取得するようにしても良い。
しかして前記管理センタ20は、前記センサノード10から通知される位置情報、現在の時刻情報x、電池温度の情報t、そして単位時間当たりの消費電池容量gをそれぞれ取得し、前述した演算処理部22において、例えば図4に示す概略的な処理手順に従って電池寿命の推定処理を実行する。尚、前記位置情報についてはセンサノード10の設置時に初期設定データとして通知すれば十分であるが、現在の時刻情報x、電池温度の情報t、および消費電池容量gについては、例えば予め設定した電池寿命の判定周期毎に定期的に管理センタ20に通知することが望ましい。
ここで前記演算処理部22における電池寿命の推定処理について図5および図6を参照して説明すると、先ずセンサノード10の設置位置に関する位置情報に従って、予め求められている複数の年間温度変動テンプレートの中から前記センサノード10の設置場所に該当する年間温度変動テンプレートを特定する<ステップS1>。ここで上記複数の年間温度変動テンプレートは、複数の地域における気象データをそれぞれ統計処理することによって求められる地域毎に固有な、1年間に亘る気象データ(1周期分)であり、例えば図5の特性曲線Aに示すように予め求められている。
このような年間温度変動テンプレートについては、その都度、気象情報サイト等から取得しても良いが、例えばデータベース23に予め登録しておいても良い。そしてセンサノード10に固有な年間温度変動テンプレートは、前記位置情報に従ってセンサノード10の設置場所を特定することにより、前述した複数の年間温度変動テンプレートの中から当該センサノード10の設置場所が含まれる地域の年間温度変動テンプレートA(図5を参照)として選定される(テンプレート特定手段)。
このようにしてセンサノード10の設置場所に応じた年間温度変動テンプレートAが特定されると、次にその年間温度変動テンプレートに従って当該地域での外気温の変動幅、具体的には図5に示すように冬季における平均的外気温の最低温度と夏季における平均的外気温の最高温度との差を年間温度差(温度振幅)Bとして求める<ステップS2>。
また前述した日付情報に従って前記年間温度変動テンプレートに示される年間温度周期における位相(時期)Cを特定する<ステップS3>。この位相は、電池寿命を推定しようとする基準日が前記年間温度変動テンプレート上のどの時期(日付)に該当するかを特定するものである(位相特定手段)。その上で、前記温度センサ15によって計測される上記日付での電池温度の情報に従って、該電池温度が前記年間温度変動テンプレート上での上述した如く特定された位相Cでの温度との間にどの程度の差(温度オフセット)Dを有するかを求める<ステップS4>。
即ち、前記電池11は前記センサノード10の筐体内に収納されており、該電池11の温度はセンサノード10の筐体構造や電池の収納構造等に依存するが、一般的にはセンサノード10の設置場所の外気温の影響を受けて変動する。そこで外気温の影響を受けて変動する電池温度を前記温度センサ15により検出し、この電池温度と前記年間温度変動テンプレートにより示される該当位相での温度との差(温度差)Dを、当該センサノード10に固有な温度オフセットとして求める(温度オフセット決定手段)。
尚、外気温と電池温度とが実質的に等しいと看做すことができ、また前記年間温度変動テンプレートが、年間平均気温をベース(基準;0)として変化する増減温度差を示す相対的温度情報として与えられるような場合、前記位相での温度と前記温度センサ15により検出された実温度との差、つまり年間平均気温をセンサノード10が設置された場所における温度オフセットDとして求めるようにしても良い。
しかる後、上述した如く求めた前記温度オフセットDおよび前記年間温度変動テンプレートAにおける前記位相Cを起点とする一定期間の温度変化から該一定期間における電池温度の変化Eを図5に示すように予測する。更にこの予測した電池温度の変化Eと前述した図3に示す電池11の温度特性に基づいて上記一定期間における電池容量の変化を、図6の特性曲線Fに示すように推定する<ステップS5>。即ち、センサノード10に組み込まれた電池11に固有な今後の上記一定期間に亘る電池容量変化Fを、該センサノード10の設置場所における温度環境変化(年間温度変動)Eを踏まえて推定する(容量変化推定手段)。
またセンサノード10の仕様として求められる前記電池エネルギー(電池容量)の単位時間当たりの消費量に基づいて、今後の一定期間におけるエネルギー消費量を図6に示す予想消費容量Gとして求め<ステップS6>、前述した如く求めた前記電池11の電池容量変化Fとの兼ね合いから該電池11の寿命を予測する<ステップS7>。ちなみに電池11の寿命の判定は、前記一定期間における電池11の予想消費容量Gが、推定された電池容量変化Fの範囲に収まるか否かを調べる(予測演算する)ことによって判定される(電池寿命推定手段)。
具体的には推定された一定期間に亘る電池容量変化Fから電池11の予想消費容量Gを減算することで電池11の上記一定期間における実容量変化Hを求め、この実容量変化Hによって示される電池11の予測残容量が、該一定期間内においてその使用限界閾値(寿命容量)Iに達するか否かを判定することで電池11の寿命が判定される。即ち、日付情報によって規定される基準日(位相)を起点とする一定期間内(例えば3ヶ月)に電池寿命を迎えるか否かが判定され、電池寿命に至る場合には、更にその寿命到達日が予測される。そしてこの寿命判定結果に従って電池交換の指示がなされる。
ところで上述した電池寿命の予測処理を、前述した電池容量変化F等を近似した関数を用いた数値処理によって行うことも可能である。
この数値処理について説明すると、センサノード10の設置環境温度の影響を受ける電池温度tの年間変動t(x)は、例えば1年間(365日)を1周期とし、xを基準日からの経過日数として
t(x) = asin(2π・x/365−b)+c …(1)
なる三角関数(正弦曲線)にて近似することができる。但し、aは温度振幅、bは1周期における位相(基準日を特定する月日)、そしてcは年間平均気温として与えられる温度オフセットである。ちなみにこの三角関数は、その周期が既知(365日)であるので、最小二乗近似が可能である。
ここで上記(1)式に示す温度振幅a、位相bおよび温度オフセットcと、前述した年間温度変動テンプレートA(図5参照)における年間温度差B、年間温度周期における位相Cおよび温度オフセットDとの間にはそれぞれ相関がある。具体的には年間温度差Bは概ね前記温度振幅aの2倍、年間温度周期における位相Cは、基準日の採り方によって異なるが前記位相bに一定値を加えた値、また温度オフセットDも上記位相Cと同様に、前記温度オフセットcに一定値を加えた値となる。
そして1周期内で電池温度t(x)が最高および最低となる位相(月日;基準日からの経過日数)は、その微分値が零(0)となるとき、つまり
dt(x)/dx =[2πa/365]cos(2πx/365−b)
= 0 …(2)
なる条件で示され、最高温度日は
2πx/365−b = π/2+2nπ …(3)
として、また最低温度日は
2πx/365−b = 3π/2+2nπ …(4)
として与えられる。
一方、図3に示した電池11の温度tに対する容量変化については、hおよびkをそれぞれ定数として
f(t) = ht+k …(5)
なる温度tの一次関数f(t)として近似することができる。
従って電池11の温度変化に依存する容量変化は、上記(1)式および(5)式から
f(t) = psin(2π・x/365−b)+q …(6)
p =ha,q = c+k
として与えられる。
ちなみに(5)式における温度tの一次関数f(t)は単調増加関数なので、経過日数xの関数f(x)において極大値および極小値をとるxの値は、前述した(2)式で示される位相(最高温度日,最低温度日)と同じである。
また電池11の消費容量積算値g(x)は、1日当たりの消費電池容量をm(m>0)としたとき
g(x) = mx …(7)
として与えられる。
そして求めるべき電池寿命はその電池容量f(x)が消費容量積算値g(x)に達したときであるから、
f(x) = g(x)
つまり
y = f(x)−g(x) = 0 …(8)
となる最小の経過日数xとなる。従ってこのような解析手法を、例えばmaxima(マキシマ)等の数式処理ソフトウェアを用いて実行することで、センサノード10の設置環境に応じて変化する電池寿命(寿命到達日)を容易に予測することができる。
ところで前述した基準日から一定期間内に前記電池11の寿命が到達するか否かを次のようにして判定することもできる。
前述した(7)式に示した電池11の消費容量積算値g(x)は、1日当たりの消費電池容量mが正(>0)なので、電池残量y(=f(x)−g(x))は温度変動に起因する電池容量の変動を受けながら徐々に減少する。また電池寿命の判定対象期間内(一定期間内)に電池11の寿命が尽きないためには、[1]その判定基準日(起算日)における電池容量yが正(>0)であることが必要であり、また[2]上記判定基準日から一定期間経過後における電池容量yも正(>0)であることが必要である。更には[3]上記一定期間内に温度変動に起因する電池容量の低下の谷(極小値)が存在する場合、その時点での電池容量yも正(>0)であることが必要である。そしてこれらの条件[1,2,3]の全てが満たされない場合、上記一定期間内に電池の寿命が尽きると言える。
従って、例えば図7に判定処理手順を示すように、先ず前述した年間温度変動テンプレートAに示される温度変動情報と温度変動周期に対する基準日の位相C等の情報に基づいて前述した(1)式に示す近似関数t(x)の係数a,b,cを決定する<ステップS11>。次いで前述した(6)式に示す電池11の容量変化を示す近似関数f(t)の係数p,qを特定するべく、前記電池11の図3に示す温度変化特性に基づいて係数h,kを決定し<ステップS12>、(8)式に示した電池残容量を表す関数を、例えば図8に示すように求める<ステップS13>。
しかる後、先ず判定基準日(起算日)における電池容量yが正(>0)であるか否かを判定し<ステップS14>、次いで判定基準日から一定期間経過後における電池容量yが正(>0)であるか否かを判定する<ステップS15>。そしてこれらの判定処理により所により電池容量yが正(>0)でないことが判定されたならば、既に電池寿命に至っている、或いは上記一定期間内に電池寿命が尽きるとして判断する<ステップS19>。
またこの判定処理において判定基準日および一定期間経過後の電池容量yが正(>0)であることが確認されたならば、前記判定基準日から一定期間の間に電池容量の低下の谷(極小値)が存在するか否かを判定する<ステップS16>。尚、電池容量変化の山(極大値)については、電池容量の増加が残容量不足の要因となることはないので、これを無視する。そして電池容量変化の谷(極小値)がない場合には、前述した判定基準日から一定期間経過後における電池容量yが正(>0)であることを条件として前記一定期間内に電池寿命に至ることがないと判定する<ステップS17>。
これに対して上記一定期間内に電池容量の極小値(谷)の存在が認められた場合には、その極小値となる時点での電池容量yが正(>0)であるか否かを判定し<ステップS18>、電池容量yが正(>0)である場合には、前記一定期間内に電池寿命に至ることがないと判定する<ステップS17>。しかし電池容量yが零または負(≦0)である場合には、上記極小値となる時点で電池寿命が尽きると判定する<ステップS19>。
ちなみに電池容量が極小値となる時点でその電池容量が負(<0)となっても、その後の温度上昇に伴って電池容量が再び正(>0)に回復することが想定される(図8の電池寿命計算対象期間2を参照)。しかしこのような場合であっても、センサノード10の安定した動作を保証する上で、これを電池寿命がきたとして判定することが望ましい。尚、例えば図8に示すよう電池寿命の予測対象期間を1〜3ヶ月程度に短く区切りながら、各期間毎に電池寿命の判定処理を実行することも勿論可能である。
以上説明したように電池寿命の予測機能を備えた電子機器装置によれば、電子機器本体の設置場所に応じて、当該場所での年間温度変動に基づいて一定期間に亘る電池温度の変動に起因する電池容量の変化を予測し、予測した一定期間に亘る電池容量変化と上記一定期間における電池の消費容量積算値とから、当該一定期間内に電池寿命が尽きるか否かを予想することができるので、電子機器本体の動作を保証する上での電池特性を信頼性良く管理することができる。そして予測演算を行った一定期間内に電池寿命が尽きることが認められた場合には、その判定結果に従って電池の交換時期等を的確に把握し、電池交換を促すことができる等の効果が奏せられる。
尚、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。例えば電池寿命の判定処理ついては、前述したように管理センタ20において実行しても良いが、センサノード10において実行することも勿論可能である。この場合、例えばセンサノード10の設置位置情報に基づいて前記管理センタ20において前述した電池容量変化を示す関数f(t)とその係数a,b,cを求め、これをセンサノード10に通知する。そしてセンサノード10において上記関数f(t)と電池11の消費容量積算値g(x)とから一定期間における電池寿命を判定し、一定期間内に電池寿命が尽きることが確認されたとき、その旨の情報(警告や寿命到達日)を前記管理センタ20に通知するようにすれば良い。
またセンサノード10の設置場所に応じて、当該場所の年間温度変動テンプレートを初期設定データとしてセンサノード10にプリセットすることで、電池寿命判定処理の全てをセンサノード10において実行するように構成することも可能である。また前述したGPS受信機16を用いることに代えて、キーボード等の情報端末機器を用いて設置位置の情報や年月日の情報等をセンサノード10にプリセットし、これを用いて電池寿命の判定処理を実行することも可能である。
更には電池を駆動源とする電子機器本体としては前述したセンサノードに限られるものではなく、例えば地震情報を受信して警報を発する無線式の警報報知機や、電源設備が敷設されていない山間部の道路に沿って設けられて夜間時に路肩位置を点滅表示する道路指標器等のようなものであっても良い。その他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1 電子機器装置
10 センサノード(電子機器本体)
11 電池
12 センサ部
13 制御部
14 RF部
15 温度センサ
16 GPS受信機
20 管理センタ
21 RF部
22 演算処理部
23 データベース(DB)

Claims (5)

  1. 電池を駆動源とする電子機器本体に設けられて電池温度を検出する温度センサと、
    日付情報および前記電子機器本体の設置場所に関する位置情報をそれぞれ取得する情報取得手段と、
    この情報取得手段にて取得した位置情報に基づいて、予め求められている複数の年間温度変動テンプレートの中から前記電子機器本体の設置場所に該当する年間温度変動テンプレートを特定するテンプレート特定手段と、
    前記情報取得手段にて取得した日付情報に従って前記年間温度変動テンプレートに示される年間温度周期における位相を求める位相特定手段と、
    前記温度センサにて検出される電池温度から前記年間温度変動テンプレートに示される前記位相での温度に対する温度オフセットを求める温度オフセット決定手段と、
    予め求められた前記電池の一定電圧における温度と電池容量との関係、前記温度オフセット、および前記年間温度変動テンプレートにおける前記位相を起点とする一定期間の温度変化から該一定期間における電池容量の変化を推定する容量変化推定手段と、
    推定した前記電池容量の変化から前記一定期間における前記電池の予想消費容量を減算して前記電池の寿命を推定する寿命推定手段と
    を具備したことを特徴とする電子機器装置。
  2. 前記容量変化推定手段は、前記電池容量の変化を前記位相を起点とする一年間に亘る温度変化に伴う一年間の電池容量の変化の時間関数として求めるものである請求項1に記載の電子機器装置。
  3. 前記容量変化推定手段は、前記電池の一定電圧における温度と電池容量との関係を近似した一次関数で示される温度に、正弦曲線で近似した前記電池の一定期間の温度変化を代入して求められる関数として電池容量の変化を推定するものであって、
    前記寿命推定手段は、電池の予想消費容量を1次近似した直線と前記電池容量の変化を示す上記関数とが最初に交わるまでの時間として前記電池寿命を推定するものである請求項1に記載の電子機器装置。
  4. 前記情報取得手段は、位置座標および時刻情報を取得するGPS受信機、若しくは設置場所および日付を指定する情報入力端末である請求項1に記載の電子機器装置。
  5. 前記電子機器は、電池寿命を超える期間に亘って使用される無線式センサノードである請求項1に記載の電子機器装置。
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