JP2013219581A - Ponシステムにおける拡張oam方式の決定方法と、局側装置及び宅側装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 拡張OAM方式が異なる通信機器が混在しても、拡張OAMによる通信制御を適切に実行可能なPONシステムを構築できるようにする。
【解決手段】 本発明は、複数の拡張OAM方式に対応するPONシステムの局側装置1に関する。この局側装置1は、既存方式とその後に導入された少なくとも1つの新方式とを含む複数の拡張OAM方式のうちの1つの新方式に対応する識別値を格納したInformation OAMフレームを宅側装置2に送信する。また、局側装置1は、その識別値を含むInformation OAMフレームの応答を宅側装置2から受信した場合に、当該識別値に対応する新方式を宅側装置2に採用し、その識別値と異なる識別値を含むInformation OAMフレームの応答を宅側装置2から受信した場合、或いは、Information OAMフレームの応答がない場合に、既存方式を宅側装置2に採用する。
【選択図】 図7
【解決手段】 本発明は、複数の拡張OAM方式に対応するPONシステムの局側装置1に関する。この局側装置1は、既存方式とその後に導入された少なくとも1つの新方式とを含む複数の拡張OAM方式のうちの1つの新方式に対応する識別値を格納したInformation OAMフレームを宅側装置2に送信する。また、局側装置1は、その識別値を含むInformation OAMフレームの応答を宅側装置2から受信した場合に、当該識別値に対応する新方式を宅側装置2に採用し、その識別値と異なる識別値を含むInformation OAMフレームの応答を宅側装置2から受信した場合、或いは、Information OAMフレームの応答がない場合に、既存方式を宅側装置2に採用する。
【選択図】 図7
Description
本発明は、PON(Passive Optical Network )システムにおける拡張OAM方式の決定方法と、そのシステムの構成要素となる局側装置及び宅側装置に関する。
具体的には、本発明は、PONシステムにおける保守管理機能(OAM)のバックワードコンパチビリティに関する。
具体的には、本発明は、PONシステムにおける保守管理機能(OAM)のバックワードコンパチビリティに関する。
PONシステムは、局側装置と、これに接続された光ファイバから受動光分岐ノードである光カプラを介して複数の光ファイバに分岐した光ファイバ網と、分岐した光ファイバの終端にそれぞれ接続された宅側装置とを含む光通信システムである。
かかるPONシステムは、イーサネット(「イーサネット」は登録商標である。以下、同様。)に準拠しているので、イーサネット規格に従うOAM(Operations, Administration and Maintenance)機能を備えている(特許文献1及び2参照)。
かかるPONシステムは、イーサネット(「イーサネット」は登録商標である。以下、同様。)に準拠しているので、イーサネット規格に従うOAM(Operations, Administration and Maintenance)機能を備えている(特許文献1及び2参照)。
ここで、OAMとは、通信ネットワークにおける通信ノードや回線の保守監視制御のことであり、遠隔故障検出、遠隔ループバック及びリンク監視などの機能が含まれる。
例えば、イーサネット規格の1つである非特許文献1では、Information OAMフレームを用いて行うOAMディスカバリを含むOAMの通信規約が記載されている。
例えば、イーサネット規格の1つである非特許文献1では、Information OAMフレームを用いて行うOAMディスカバリを含むOAMの通信規約が記載されている。
IEEE Std 802.3-2005 Clause 57
上記OAMの機能は拡張可能であり、IEEE規格で規定された標準以外の独自機能や拡張設定を、通信事業者や機器ベンダごとに実装することができる。
例えば、わが国では、特定の通信事業者が独自に定めた既存の拡張OAM方式(既存方式)により、PONシステムにおける拡張OAMの機能が既に運用されている。
例えば、わが国では、特定の通信事業者が独自に定めた既存の拡張OAM方式(既存方式)により、PONシステムにおける拡張OAMの機能が既に運用されている。
一方、IEEE P1904.1のワーキンググループによる「SIEPON」(Standard for Service Interoperability in Ethernet Passive Optical Networks)と呼ばれる標準規格化が進行中である。
このSIEPONでは、物理層とデータリンク層に限られていたIEEE 802.3の標準規格を更に進行させ、上位サービスレベルの相互接続性を確立することを目的としており、拡張OAM方式についても規格のスコープに入っている。
このSIEPONでは、物理層とデータリンク層に限られていたIEEE 802.3の標準規格を更に進行させ、上位サービスレベルの相互接続性を確立することを目的としており、拡張OAM方式についても規格のスコープに入っている。
従って、今後、SIEPONに則った新しい拡張OAM方式(新方式)を採用する局側装置又は宅側装置が、PONシステムの通信ノードとして導入されることが予想されるが、OAMによる通信制御では、拡張OAM方式を局側装置と宅側装置とで一致させなければならない。
しかしながら、上述の通り、わが国では既存方式の局側装置と宅側装置が既に出回っており、新方式と既存方式では互換性がない。
しかしながら、上述の通り、わが国では既存方式の局側装置と宅側装置が既に出回っており、新方式と既存方式では互換性がない。
このため、既存方式の局側装置と宅側装置が実装されたPONシステムに、新方式の局側装置や宅側装置を混在させると、拡張OAM方式が適合しない通信機器間でOAMによる通信制御が実行されず、正常な通信ができなくなる。
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、拡張OAM方式が異なる通信機器が混在しても、拡張OAMによる通信制御を適切に実行可能なPONシステムを構築できるようにすることを目的とする。
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、拡張OAM方式が異なる通信機器が混在しても、拡張OAMによる通信制御を適切に実行可能なPONシステムを構築できるようにすることを目的とする。
(1) 本発明の第1の決定方法は、複数の拡張OAM方式に対応するPONシステムの局側装置が、配下の宅側装置に用いる前記拡張OAM方式を決定する方法であって、既存方式とその後に導入された少なくとも1つの新方式とを含む複数の前記拡張OAM方式のうちの1つの前記新方式に対応する識別値を格納したInformation OAMフレームを前記宅側装置に送信する第1のステップと、前記識別値を含むInformation OAMフレームの応答を前記宅側装置から受信した場合に、当該識別値に対応する前記新方式を前記宅側装置に採用する第2のステップと、前記識別値と異なる識別値を含むInformation OAMフレームの応答を前記宅側装置から受信した場合、或いは、Information OAMフレームの応答がない場合に、前記既存方式を前記宅側装置に採用する第3のステップと、を含むことを特徴とする。
本発明の第1の決定方法によれば、局側装置が、1つの新方式に対応する識別値を含むInformation OAMフレームの応答を宅側装置から受信した場合に、当該識別値に対応する新方式を宅側装置に採用し(第2のステップ)、その識別値と異なる識別値を含むInformation OAMフレームの応答を宅側装置から受信した場合、或いは、Information OAMフレームの応答がない場合に、既存方式を宅側装置に採用するので(第3のステップ)、配下の宅側装置ごとに適切な拡張OAM方式を採用することができる。
(2) 本発明の第2の決定方法は、複数の拡張OAM方式に対応するPONシステムの局側装置が、配下の宅側装置に用いる前記拡張OAM方式を決定する方法であって、複数の前記拡張OAM方式のうちの1つに対応する識別値を格納したExtended OAMフレームを前記宅側装置に送信する第1のステップと、前記識別値を含むExtended OAMフレームの応答を前記宅側装置から受信した場合に、当該識別値に対応する前記拡張OAM方式を前記宅側装置に採用する第2のステップと、前記識別値を含むExtended OAMフレームの応答がない場合に、前記異なる識別値に対応する前記拡張OAM方式を前記宅側装置に採用する第3のステップと、を含むことを特徴とする。
本発明の第2の決定方法によれば、局側装置が、自身が通知した識別値を含むExtended OAMフレームの応答を宅側装置から受信した場合に、当該識別値に対応する前記拡張OAM方式を前記宅側装置に採用し(第2のステップ)、当該識別値を含むExtended OAMフレームの応答がない場合に、異なる識別値に対応する拡張OAM方式を宅側装置に採用するので(第3のステップ)、配下の宅側装置ごとに適切な拡張OAM方式を採用することができる。
(3) 本発明の第3の決定方法は、複数の拡張OAM方式に対応するPONシステムの局側装置が、配下の宅側装置に用いる前記拡張OAM方式を決定する方法であって、複数の前記拡張OAM方式のうちのいずれかを前記宅側装置に設定するためのExtended OAMフレームを前記宅側装置に送信する第1のステップと、前記宅側装置から応答されたExtended OAMフレームの内容に基づいて、送信元の前記宅側装置の前記拡張OAM方式を特定する第2のステップと、を含むことを特徴とする。
本発明の第3の決定方法によれば、局側装置が、複数の拡張OAM方式のうちのいずれかを前記宅側装置から取得又は当該宅側装置に設定するためのExtended OAMフレームを宅側装置に送信し(第1のステップ)、宅側装置から応答されたExtended OAMフレームの内容に基づいて、送信元の宅側装置の拡張OAM方式を特定するので(第2のステップ)、配下の宅側装置ごとに適切な拡張OAM方式を採用することができる。
(4) 本発明の第4の決定方法は、複数の拡張OAM方式に対応するPONシステムの局側装置が、配下の宅側装置からのOAMフレームの応答を契機として、当該宅側装置に用いる前記拡張OAM方式を決定する方法であって、既存方式とその後に導入された少なくとも1つの新方式とを含む複数の前記拡張OAM方式のうち前記既存方式に対応する識別値を格納したOAMフレームを前記宅側装置が前記局側装置から受信する第1のステップと、前記既存方式に対応する識別値を含むOAMフレームを前記局側装置から受信した場合でも、自身が採用可能な前記新方式に対応する識別値を含むOAMフレームの応答を前記宅側装置が前記局側装置に送信する第2のステップと、前記宅側装置から受信したOAMフレームに含まれる識別値に対応する前記新方式を、前記局側装置が当該宅側装置の前記拡張OAM方式として採用する第3のステップと、を含むことを特徴とする。
本発明の第4の決定方法によれば、宅側装置が、既存方式に対応する識別値を格納したOAMフレームを局側装置から受信した場合でも、自身が採用可能な新方式に対応する識別値を含むOAMフレームの応答を局側装置に送信し(第2のステップ)、宅側装置から受信したOAMフレームに含まれる識別値に対応する新方式を、局側装置が当該宅側装置の拡張OAM方式として採用するので、宅側装置が新方式に対応していることを当該宅側装置の主導により局側装置が察知して、当該宅側装置に新方式を採用することができる。従って、両者に適合する適切な拡張OAM方式を採用することができる。
(5) 上述の第1〜第4の決定方法は、既に決定した前記拡張OAM方式を次の条件1又は2の場合に解除するステップを、更に含むことが好ましい。
条件1:OAMリンクダウン
条件2:拡張OAM方式の決定処理の再実行
条件1:OAMリンクダウン
条件2:拡張OAM方式の決定処理の再実行
この場合、上述の第1〜第4の決定方法にて既に決定された拡張OAM方式が、OAMリンクダウンや新たな拡張OAM方式の決定処理の再実行ごとに解除されるので、決定された拡張OAM方式を自動的に解除することができる。
このため、局側装置や宅側装置を別のPONシステムに入れ替える場合に、従前に決定された拡張OAM方式を手動で解除する必要がなくなり、通信機器の入れ替えが簡単になるという利点がある。
このため、局側装置や宅側装置を別のPONシステムに入れ替える場合に、従前に決定された拡張OAM方式を手動で解除する必要がなくなり、通信機器の入れ替えが簡単になるという利点がある。
(6) 本発明の第1の局側装置は、上述の第1の決定方法を行う局側装置である。従って、本発明の第1の局側装置は、当該第1の決定方法と同様の作用効果を奏する。
(7) 本発明の第2の局側装置は、上述の第2の決定方法を行う局側装置である。従って、本発明の第2の局側装置は、当該第2の決定方法と同様の作用効果を奏する。
(7) 本発明の第2の局側装置は、上述の第2の決定方法を行う局側装置である。従って、本発明の第2の局側装置は、当該第2の決定方法と同様の作用効果を奏する。
(8) 本発明の第3の局側装置は、上述の第3の決定方法を行う局側装置である。従って、本発明の第3の局側装置は、当該第3の決定方法と同様の作用効果を奏する。
(9) 本発明の宅側装置は、上述の第4の決定方法に用いる宅側装置である。従って、本発明の宅側装置は、当該第4の決定方法と同様の作用効果を奏する。
(9) 本発明の宅側装置は、上述の第4の決定方法に用いる宅側装置である。従って、本発明の宅側装置は、当該第4の決定方法と同様の作用効果を奏する。
以上の通り、本発明によれば、局側装置が配下の宅側装置ごとに適切な拡張OAM方式を採用することができる。また、宅側装置の主導により、当該宅側装置が新方式に対応していることを局側装置が察知し、当該宅側装置に新方式を採用することができる。
従って、拡張OAM方式が異なる通信機器が混在しても、拡張OAMによる通信制御を適切に実行可能なPONシステムを構築することができる。
従って、拡張OAM方式が異なる通信機器が混在しても、拡張OAMによる通信制御を適切に実行可能なPONシステムを構築することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態を説明する。
〔用語の定義〕
本発明の実施形態を説明するに当たり、まず、本明細書で用いる用語の定義を行う。
「局側装置」:PONシステムのOLT(Optical Line Terminal)のことをいう。
「宅側装置」:PONシステムのONU(Optical Network Unit )のことをいう。
〔用語の定義〕
本発明の実施形態を説明するに当たり、まず、本明細書で用いる用語の定義を行う。
「局側装置」:PONシステムのOLT(Optical Line Terminal)のことをいう。
「宅側装置」:PONシステムのONU(Optical Network Unit )のことをいう。
「既存方式」:ある時点において既に存在している拡張OAM方式のことをいう。例えば、現時点では、特定の通信事業者が独自に定めた既存の拡張OAM方式がこれに該当する。本明細書では、既存方式を「Legacy方式」と表記することがある。
「新方式」:ある時点以後から導入されたという意味で新しい拡張OAM方式のことをいう。現時点では、SIEPONなどのこれから導入される通信規格に則った新しい拡張OAM方式がこれに該当する。
「新方式」:ある時点以後から導入されたという意味で新しい拡張OAM方式のことをいう。現時点では、SIEPONなどのこれから導入される通信規格に則った新しい拡張OAM方式がこれに該当する。
本明細書では、新方式を「SIEPON方式」と表記することがあるが、その理由は、現時点において想定される新方式の一例がSIEPON方式だからである。従って、既存方式以外の新方式はSIEPON方式に限定されるものではない。また、既存方式以外の新方式は1つだけでなく複数種類のものが含まれていても良い。
更に、現時点ではSIEPON方式は新方式であるが、例えば数年後にSIEPON方式以外の他の拡張OAM方式が導入される場合には、新規に導入する他の拡張OAM方式(新方式)との対比から、SIEPON方式が既存方式となる場合もあり得る。
更に、現時点ではSIEPON方式は新方式であるが、例えば数年後にSIEPON方式以外の他の拡張OAM方式が導入される場合には、新規に導入する他の拡張OAM方式(新方式)との対比から、SIEPON方式が既存方式となる場合もあり得る。
「互換OLT」:新方式と既存方式の双方に対応するOLTのことをいう。
「新方式OLT」:新方式のみに対応するOLTのことをいう。
「既存方式OLT」:既存方式のみに対応するOLTのことをいう。
「互換ONU」:新方式と既存方式の双方に対応するONUのことをいう。
「新方式ONU」:新方式のみに対応するONUのことをいう。
「既存方式ONU」:既存方式のみに対応するONUのことをいう。
「新方式OLT」:新方式のみに対応するOLTのことをいう。
「既存方式OLT」:既存方式のみに対応するOLTのことをいう。
「互換ONU」:新方式と既存方式の双方に対応するONUのことをいう。
「新方式ONU」:新方式のみに対応するONUのことをいう。
「既存方式ONU」:既存方式のみに対応するONUのことをいう。
「OAMフレーム」:OAMで用いるPDU(Protocol Data Unit)のことをいう。本明細書では、OAMPDUと表記することがある。
「Information OAMフレーム」:OAMディスカバリで用いるOAMフレームのことをいう。OLTとONUの接続状態を確認するためのOAMフレームである。Information OAMフレームは、通常、1秒ごとにOLTからONUに送信され、5秒間応答が無ければOAMリンクダウンが生じたと判断される。なお、本明細書では、Information OAMフレームを「Info OAM 」と略記することがある。
「Information OAMフレーム」:OAMディスカバリで用いるOAMフレームのことをいう。OLTとONUの接続状態を確認するためのOAMフレームである。Information OAMフレームは、通常、1秒ごとにOLTからONUに送信され、5秒間応答が無ければOAMリンクダウンが生じたと判断される。なお、本明細書では、Information OAMフレームを「Info OAM 」と略記することがある。
「Extended OAMフレーム 」:拡張OAMの通信制御で用いるOAMフレームのことであり、正式には、「Organization Specific OAMフレーム」という。OLTからONUに対する各種設定やパラメータの取得を行うのに使用される。なお、本明細書では、Extended OAMフレームを「e OAM」と略記することがある。
〔PONシステムの全体構成〕
図1は、本発明の実施形態に係るPONシステムの概略構成図である。
図1において、局側装置1は、上位ネットワークとPONシステムとの中継ノードであり、複数の宅側装置2A〜2Eに対する集約局として通信事業者の中央局等に設置されている。
また、各宅側装置2A〜2Eは、PONシステムの宅側の終端ノードであり、PONシステムの加入者宅にそれぞれ設置されている。
図1は、本発明の実施形態に係るPONシステムの概略構成図である。
図1において、局側装置1は、上位ネットワークとPONシステムとの中継ノードであり、複数の宅側装置2A〜2Eに対する集約局として通信事業者の中央局等に設置されている。
また、各宅側装置2A〜2Eは、PONシステムの宅側の終端ノードであり、PONシステムの加入者宅にそれぞれ設置されている。
局側装置1のPON側の伝送路である一芯の光ファイバ3(幹線)は、受動的光分岐ノードとしての光カプラ4を介して一芯の複数の光ファイバ(支線)5に分岐し、分岐した各光ファイバ5の終端にそれぞれ宅側装置2A〜2Eが接続されている。
また、局側装置1の上位側インタフェースは、伝送レートが異なる複数の上位ネットワーク6A,6Bと接続可能なマルチポートであり、各宅側装置2A〜2Eはそれぞれのユーザネットワーク7A,7Bと接続されている。
また、局側装置1の上位側インタフェースは、伝送レートが異なる複数の上位ネットワーク6A,6Bと接続可能なマルチポートであり、各宅側装置2A〜2Eはそれぞれのユーザネットワーク7A,7Bと接続されている。
なお、図1において、上位ネットワーク6A,6Bの伝送レートはそれぞれ1Gbps及び10Gbpsであり、ユーザネットワーク7A,7Bの伝送レートもそれぞれ1Gbps及び10Gbpsとなっている。
図1では合計5個の宅側装置2A〜2Eが図示されているが、1つの光カプラ4から、例えば32分岐して32個の宅側装置2を接続することが可能である。
更に、図1では光カプラ4を1個だけ使用しているが、光カプラ4を縦列に複数段設けることにより、より多数の宅側装置2A〜2Eを局側装置1と接続することもできる。
図1では合計5個の宅側装置2A〜2Eが図示されているが、1つの光カプラ4から、例えば32分岐して32個の宅側装置2を接続することが可能である。
更に、図1では光カプラ4を1個だけ使用しているが、光カプラ4を縦列に複数段設けることにより、より多数の宅側装置2A〜2Eを局側装置1と接続することもできる。
図1の例では、宅側装置2A〜2Cは、上り下りの伝送レートが1Gbpsの宅側装置であり、宅側装置2D,2Eは、上り下りの伝送レートが10Gbpsの対称型10G−EPONの宅側装置である。
宅側装置2A〜2Cのうち、宅側装置2Aは、既存方式のみに対応する既存方式ONUであり、宅側装置2Bは、新方式のみに対応する新方式ONUであり、宅側装置2Cは、新方式と既存方式の双方に対応する互換ONUである。
宅側装置2A〜2Cのうち、宅側装置2Aは、既存方式のみに対応する既存方式ONUであり、宅側装置2Bは、新方式のみに対応する新方式ONUであり、宅側装置2Cは、新方式と既存方式の双方に対応する互換ONUである。
図1に示すように、本実施形態のPONシステムでは、1Gbpsと10Gbpsの宅側装置2A〜2Eが混在収容されているので、局側装置1は、下り方向では、1G用の波長λd1と10G用の波長λd2の2種類のレーザ光を使用し、これらを波長分割多重(WDM:Wavelength Division Multiplexing)方式で連続送信している。
また、局側装置1は、上り方向では、1G用の波長λu1と10G用の波長λu2の2種類のレーザ光をTDMA方式で受信する。
また、局側装置1は、上り方向では、1G用の波長λu1と10G用の波長λu2の2種類のレーザ光をTDMA方式で受信する。
このように、本実施形態のPONシステムでは、上り下りともに2種類の波長のレーザ光よりなる上り信号UOと下り光信号DOで光通信するので、メディア(光ファイバ3,5)と局側装置1及び各宅側装置2A〜2Eの送受信器の間には、WDMフィルタが備えられている。
この場合、受信すべき波長成分のみが受光素子に送られ、かつ、発光素子が出力する光信号は、WDMフィルタを介して受信光と波長多重されて光ファイバ3,5に送られる。
この場合、受信すべき波長成分のみが受光素子に送られ、かつ、発光素子が出力する光信号は、WDMフィルタを介して受信光と波長多重されて光ファイバ3,5に送られる。
なお、以下において、「局側装置1」を単に「OLT」と略記する場合がある。また、複数の宅側装置2A〜2Eの総称を表す表現として、「宅側装置2」或いは単に「ONU」と略記する場合がある。
図1では、局側装置1が新方式と既存方式の双方に対応する互換OLTであるPONシステムを例示しているが、局側装置1は新方式OLT又は既存方式OLTでもよい。
もっとも、図1において、局側装置1が新方式OLTの場合は、既存方式ONUとは拡張OAM方式が一致しないので、宅側装置2Aとは通信できない。
また、図1において、局側装置1が既存方式OLTの場合は、新方式ONUとは拡張OAM方式が一致しないので、宅側装置2C,2Dとは通信できない。
もっとも、図1において、局側装置1が新方式OLTの場合は、既存方式ONUとは拡張OAM方式が一致しないので、宅側装置2Aとは通信できない。
また、図1において、局側装置1が既存方式OLTの場合は、新方式ONUとは拡張OAM方式が一致しないので、宅側装置2C,2Dとは通信できない。
局側装置1は、E/O変換素子(発光素子)を内部に含む。この素子は、宅側装置2に対する時分割多重された下り光信号UOを光ファイバ3に送出する。
下り光信号DOは、光カプラ4で分岐され、各宅側装置2に設けられたO/E変換素子(受光素子)で受信される。各宅側装置2は、自身宛の下り光信号DOに含まれるデータのみを受信処理する。
下り光信号DOは、光カプラ4で分岐され、各宅側装置2に設けられたO/E変換素子(受光素子)で受信される。各宅側装置2は、自身宛の下り光信号DOに含まれるデータのみを受信処理する。
また、局側装置1は、O/E変換素子(受光素子)を内部に含む。この素子は、各宅側装置2のE/O変換素子(発光素子)から光ファイバ5に送出された上り光信号UOを受信する。
局側装置1は、各宅側装置2からの上り光信号UOが光カプラ4において合波されて1本の光ファイバ3に伝送される際に、それらが衝突しないように送信タイミングを時分割で多重制御する。このため、図1に示すように、各宅側装置2A〜2Eが送出した上り光信号UOは、それぞれガードタイムを挟んで時間軸上に配列されたものとなる。
局側装置1は、各宅側装置2からの上り光信号UOが光カプラ4において合波されて1本の光ファイバ3に伝送される際に、それらが衝突しないように送信タイミングを時分割で多重制御する。このため、図1に示すように、各宅側装置2A〜2Eが送出した上り光信号UOは、それぞれガードタイムを挟んで時間軸上に配列されたものとなる。
前記した通り、本実施形態の局側装置1は、1G又は10Gの双方の伝送レートでPON通信が可能であるが、配下の宅側装置2のうちの宅側装置2D,2Eについては、局側装置1と同様に、1G又は10Gの双方の伝送レートでのPON通信が可能である。
そこで、本実施形態の局側装置1は、宅側装置2D,2Eとの間で、上り下りのトラヒック量に応じて各方向のリンクレート(1Gと10G)を切り替える適応型レート制御を行うことができる。
そこで、本実施形態の局側装置1は、宅側装置2D,2Eとの間で、上り下りのトラヒック量に応じて各方向のリンクレート(1Gと10G)を切り替える適応型レート制御を行うことができる。
〔PONシステムの基本的機能〕
本実施形態のPONシステムでは、局側装置1が行う宅側装置2に対するメディアアクセス制御は、GE−PONの標準規格(IEEE Std 802.3ah)と10G−EPONの標準規格(IEEE Std 802.3av)に則って行われる。
そこで、以下において、PONシステムの理解を容易にするため、まず、PONシステムの規格上の基本的機能について説明する。また、以下においては、宅側装置は、2種類の伝送レートに対応した宅側装置2であるとする。
本実施形態のPONシステムでは、局側装置1が行う宅側装置2に対するメディアアクセス制御は、GE−PONの標準規格(IEEE Std 802.3ah)と10G−EPONの標準規格(IEEE Std 802.3av)に則って行われる。
そこで、以下において、PONシステムの理解を容易にするため、まず、PONシステムの規格上の基本的機能について説明する。また、以下においては、宅側装置は、2種類の伝送レートに対応した宅側装置2であるとする。
<LLIDによる識別機能>
PONシステムでは、MAC(Media Access Control)層と物理層の仲介役を担うRS(Reconciliation Sublayer)があり、局側装置1と宅側装置2の間のイーサネットフレームを識別するため、このRSで規定するプリアンブル(Preamble)の一部に識別子を埋め込んでいる。
すなわち、PONシステムでは、同じ下り信号が放送形式ですべての宅側装置2に到達するため、各宅側装置2は、自身が受信したフレームが自分宛かどうかを判断して取捨選択を行う必要がある。
PONシステムでは、MAC(Media Access Control)層と物理層の仲介役を担うRS(Reconciliation Sublayer)があり、局側装置1と宅側装置2の間のイーサネットフレームを識別するため、このRSで規定するプリアンブル(Preamble)の一部に識別子を埋め込んでいる。
すなわち、PONシステムでは、同じ下り信号が放送形式ですべての宅側装置2に到達するため、各宅側装置2は、自身が受信したフレームが自分宛かどうかを判断して取捨選択を行う必要がある。
そこで、PONシステムでは、この判断をLLID(Logical Link ID)という識別子を用いて行っている。このLLIDは、イーサネットフレームのプリアンブルに収容されている。
なお、LLIDの値は、宅側装置2の登録時(ディスカバリ)に局側装置1が決定し、局側装置1は、自身の配下の宅側装置2でLLIDの重複が起こらないように管理している。
なお、LLIDの値は、宅側装置2の登録時(ディスカバリ)に局側装置1が決定し、局側装置1は、自身の配下の宅側装置2でLLIDの重複が起こらないように管理している。
ここで、下り方向通信(OLTからONU方向への通信)では、局側装置1は、送信フレームごとにどの宅側装置2に送信するかを判別し、その宅側装置2用のLLIDを送信フレームに埋め込んで宅側装置2に送出する。
宅側装置2は、受信フレームのLLIDを予め局側装置1から通知された自分のLLIDと照合し、一致している場合は自分宛と判断して受信フレームを取り込み、不一致の場合は自分宛でないと判断して、受信フレームを廃棄する。
宅側装置2は、受信フレームのLLIDを予め局側装置1から通知された自分のLLIDと照合し、一致している場合は自分宛と判断して受信フレームを取り込み、不一致の場合は自分宛でないと判断して、受信フレームを廃棄する。
他方、上り方向通信(ONUからOLT方向の通信)では、宅側装置2は、自分に割り当てられたLLIDを送信フレームに埋め込んで局側装置1に送出する。局側装置1では、受信フレームのLLIDの値によってどの宅側装置2から送信されたフレームであるかを判別する。
このように、LLIDによる識別を行うと、物理的にはP2MP(Point to Multipoint)であるトポロジー形態であっても、論理的には、P2P(Point to Point)形態での通信が可能となる。
このように、LLIDによる識別を行うと、物理的にはP2MP(Point to Multipoint)であるトポロジー形態であっても、論理的には、P2P(Point to Point)形態での通信が可能となる。
<時刻同期機能>
PONシステムにおいて、各宅側装置2の上り信号を時分割多重するには、局側装置1と各宅側装置2の間で時刻同期が取れている必要がある。
そこで、標準規格で提唱されている同期方式では、局側装置1は、宅側装置2に対して送信許可のために発行する、ゲートフレームに埋め込まれたタイムスタンプを用いて、両者間の同期状態を維持する。
PONシステムにおいて、各宅側装置2の上り信号を時分割多重するには、局側装置1と各宅側装置2の間で時刻同期が取れている必要がある。
そこで、標準規格で提唱されている同期方式では、局側装置1は、宅側装置2に対して送信許可のために発行する、ゲートフレームに埋め込まれたタイムスタンプを用いて、両者間の同期状態を維持する。
すなわち、局側装置1が、自局のマスタカウンタの現在値をタイムスタンプ情報として宅側装置2に送信し、宅側装置2は、受信したタイムスタンプ値に合わせて自局のマスタカウンタ値を更新するようになっている。
この方式により、宅側装置2は独立同期方式で動作することができる。このため、従属同期装置に必要な高精度のPLLが不要となり、コスト低減に寄与することができる。
この方式により、宅側装置2は独立同期方式で動作することができる。このため、従属同期装置に必要な高精度のPLLが不要となり、コスト低減に寄与することができる。
<MPCP機能>
PONシステムでは、また、局側装置1と宅側装置2間の制御プロトコルであるMPCP(Multi-point Control Protocol)を含む、マルチポイントMACコントロール副層が採用されている。このMPCP機能には次の各機能1)〜3)が含まれる。
なお、MPCPでは、レポートフレームとゲートフレームのハンドシェイクが1秒以上行われなかったり、RTTの測定値が急激に変化したりする場合には、リンクダウンするようになっている。
PONシステムでは、また、局側装置1と宅側装置2間の制御プロトコルであるMPCP(Multi-point Control Protocol)を含む、マルチポイントMACコントロール副層が採用されている。このMPCP機能には次の各機能1)〜3)が含まれる。
なお、MPCPでは、レポートフレームとゲートフレームのハンドシェイクが1秒以上行われなかったり、RTTの測定値が急激に変化したりする場合には、リンクダウンするようになっている。
1) 複数の宅側装置2を局側装置1が認識し、各宅側装置2と局側装置1の間で通信するために必要なRTTの測定や、LLIDの付与を行うディスカバリ機能
2) 各宅側装置2にタイムスロットを割り当て、各宅側装置2からの上り信号を時間軸上に多重する上り信号の多重制御機能
3) 前記時刻同期機能
2) 各宅側装置2にタイムスロットを割り当て、各宅側装置2からの上り信号を時間軸上に多重する上り信号の多重制御機能
3) 前記時刻同期機能
<ディスカバリ機能>
宅側装置2がPONに接続されると、局側装置1はその宅側装置2を自動的に発見し、宅側装置2にLLIDを付与して通信リンクを自動的に確立する。これが前記ディスカバリ機能である。
具体的には、局側装置1は、P2MPディスカバリの期間中に、該当する宅側装置2との間のRTTの測定を行い、このさい、宅側装置2は局側装置1との時刻同期を行う。
宅側装置2がPONに接続されると、局側装置1はその宅側装置2を自動的に発見し、宅側装置2にLLIDを付与して通信リンクを自動的に確立する。これが前記ディスカバリ機能である。
具体的には、局側装置1は、P2MPディスカバリの期間中に、該当する宅側装置2との間のRTTの測定を行い、このさい、宅側装置2は局側装置1との時刻同期を行う。
局側装置1と各宅側装置2の時刻は、それぞれ16ns毎にインクリメントされるカウンタで表現され、PONシステム内で同期がとられている。
もっとも、上記RTT測定と時刻同期は定期的に行われ(例えば、1秒ごと)、時刻にズレが生じた場合には随時補正される。
もっとも、上記RTT測定と時刻同期は定期的に行われ(例えば、1秒ごと)、時刻にズレが生じた場合には随時補正される。
<上り方向の多重制御機能>
PONシステムでは、各宅側装置2からの上り光信号UOが光カプラ4によって1本の光ファイバ3に合流するため、その上り光信号UOが合流後に衝突しないように制御する必要がある。
そこで、PONシステムでは、局側装置1がその上り信号制御の司令塔の役割を務め、各宅側装置2に対して送信許可を通知することにより、各宅側装置2からの上り信号を時間的に分離して衝突を回避している。
PONシステムでは、各宅側装置2からの上り光信号UOが光カプラ4によって1本の光ファイバ3に合流するため、その上り光信号UOが合流後に衝突しないように制御する必要がある。
そこで、PONシステムでは、局側装置1がその上り信号制御の司令塔の役割を務め、各宅側装置2に対して送信許可を通知することにより、各宅側装置2からの上り信号を時間的に分離して衝突を回避している。
図2は、局側装置1による上り信号の多重制御機能を示すシーケンス図である。
図2に示すように、宅側装置(ONU)2は、自身のユーザネットワーク7から上りデータを受信すると、いったん自身のキューにデータを蓄積し、そのキューに溜まったデータ量をレポート(Report)フレームに記して局側装置1に送信する。
図2に示すように、宅側装置(ONU)2は、自身のユーザネットワーク7から上りデータを受信すると、いったん自身のキューにデータを蓄積し、そのキューに溜まったデータ量をレポート(Report)フレームに記して局側装置1に送信する。
レポートフレームを受信した局側装置(OLT)1は、そのレポートフレームに記されたデータ量と他の宅側装置2の使用帯域から、当該宅側装置2に割り当てるべき上りのデータ送信量(時間相当値)と送信開始時刻を算出し(動的帯域割当)、その算出値をゲート(Gate)フレームに記して当該宅側装置2に送信する。
そして、上記ゲートフレームを受信した宅側装置2は、そのゲートフレームの指示に従って、指定された送信開始時刻に上りデータを送信する。なお、この上りデータの送信の際に、次回の帯域割当のために、宅側装置2がキューに溜まっている上りデータの量を通知するためのレポートフレームを一緒に送信する場合もある。
上記手順を繰り返すことにより、局側装置1は、各宅側装置2における上りトラフィックの状況を知りつつ、各宅側装置2に適切に上り送信の帯域を割り当てることができる。
上記手順を繰り返すことにより、局側装置1は、各宅側装置2における上りトラフィックの状況を知りつつ、各宅側装置2に適切に上り送信の帯域を割り当てることができる。
<動的帯域割当機能>
PONシステムの局側装置1は、上記レポートフレームとゲートフレームを利用して、配下の各宅側装置2に対して使用帯域を割り当てるが、その割当帯域の演算アルゴリズムについては前記標準規格の範囲外であるから、説明を省略する。
PONシステムの局側装置1は、上記レポートフレームとゲートフレームを利用して、配下の各宅側装置2に対して使用帯域を割り当てるが、その割当帯域の演算アルゴリズムについては前記標準規格の範囲外であるから、説明を省略する。
<OAM機能>
PONシステムはイーサネットの一種でもあるから、イーサネットの規格に従うOAM(Operations, Administration and Maintenance)機能を有する。ここで、OAMとは、通信ネットワークにおける装置や回線の保守監視制御のことである。
例えば、GE−PONの標準規格(IEEE Std 802.3ah)では、OAM副層が新たに規定されており、この副層では、OAMフレームのフレーム構造と、のフレーム用いた制御機能が規定されている。
PONシステムはイーサネットの一種でもあるから、イーサネットの規格に従うOAM(Operations, Administration and Maintenance)機能を有する。ここで、OAMとは、通信ネットワークにおける装置や回線の保守監視制御のことである。
例えば、GE−PONの標準規格(IEEE Std 802.3ah)では、OAM副層が新たに規定されており、この副層では、OAMフレームのフレーム構造と、のフレーム用いた制御機能が規定されている。
また、PONシステムでは、OAMフレームは局側装置1と宅側装置2との間で使用され、当該OAMフレームを用いた主な機能としては、障害通知、ループバック試験及びリンク監視等がある。
もっとも、標準規格で規定された機能以外に、システム開発者が必要に応じて不足するOAM機能を拡張することもできる。
もっとも、標準規格で規定された機能以外に、システム開発者が必要に応じて不足するOAM機能を拡張することもできる。
〔局側装置と宅側装置のリンクアップ〕
図3は、局側装置1と宅側装置2のリンクアップを示すシーケンス図である。
図3に示すように、OLTとONUのリンクアップは、MPCPリンクアップの完了後にOAMディスカバリを行い、OAMのリンクアップを確立する順序となっている。
図3は、局側装置1と宅側装置2のリンクアップを示すシーケンス図である。
図3に示すように、OLTとONUのリンクアップは、MPCPリンクアップの完了後にOAMディスカバリを行い、OAMのリンクアップを確立する順序となっている。
すなわち、OLTは、前述のディスカバリ機能によって所定のLLIDのONUとのMPCPリンクが確立すると、そのONUに対して、自局のOUI情報を記したInformation OAMフレームを下り送信し、これを受信したONUは、自局のOUI情報を記したInformation OAMフレームを上り送信する。
上記Information OAMフレームを用いたOAMディスカバリが成功すると、OAMのリンクが確立し、以後は任意のOAMフレームを互いに送信可能な状態(SEND_ANY状態)となる。
上記Information OAMフレームを用いたOAMディスカバリが成功すると、OAMのリンクが確立し、以後は任意のOAMフレームを互いに送信可能な状態(SEND_ANY状態)となる。
例えば、OLTは、OAMリンクが確立したONUに対して、所定のパラメータの設定又は取得を要求するExtended OAMフレームを下り送信し、これを受信したONUは、要求された所定のパラメータの設定又は取得結果を記したExtended OAMフレームを上り送信して、OLTのOAM要求に応答する。
かかるExtended OAMフレームを用いたOLT/ONU間の一連のやり取りが、拡張OAM制御である。
かかるExtended OAMフレームを用いたOLT/ONU間の一連のやり取りが、拡張OAM制御である。
〔OAMフレームのフォーマット〕
図4(a)はOAMフレームのフォーマットを示す図である。
図4(a)に示すように、OAMフレームは、先頭から順に、送信先アドレス(DA)、送信元アドレス(SA)、プロトコルの種類(Length/type, SubType)のフィールドを有する。Length/type == 0x8809 によって当該フレームが「Slow Protocol」であることが示され、更に、SubType == 0x03 によって当該フレームが「OAMPDU」であることが示されるようになっている。
図4(a)はOAMフレームのフォーマットを示す図である。
図4(a)に示すように、OAMフレームは、先頭から順に、送信先アドレス(DA)、送信元アドレス(SA)、プロトコルの種類(Length/type, SubType)のフィールドを有する。Length/type == 0x8809 によって当該フレームが「Slow Protocol」であることが示され、更に、SubType == 0x03 によって当該フレームが「OAMPDU」であることが示されるようになっている。
また、OAMフレームには、OAM状態を示す「Flags」のフィールドがあり、それに続く「Code」のフィールドでOAMPDUの種類が決定される。
図4(b)は、コードフィールドとOAMの種類との関係を示した表である。
図4(b)に示すように、Code==0x00 によって当該フレームが「Information OAM」であることが示され、Code==0xFEによって当該フレームが「Organization Specific OAM」(拡張OAM)であることが示される。
図4(b)は、コードフィールドとOAMの種類との関係を示した表である。
図4(b)に示すように、Code==0x00 によって当該フレームが「Information OAM」であることが示され、Code==0xFEによって当該フレームが「Organization Specific OAM」(拡張OAM)であることが示される。
図5は、Information OAMフレームのフォーマットを示す図である。
図5に示すように、このフレーム構造では、データパッド(Data/Pad)の内部に、自装置の情報を記述する個所である「Local Information TLV」のフィールドが定義されている。このフィールドに、更に、自装置に関する各種の設定情報を定義するための複数のフィールドが定義されている。
図5に示すように、このフレーム構造では、データパッド(Data/Pad)の内部に、自装置の情報を記述する個所である「Local Information TLV」のフィールドが定義されている。このフィールドに、更に、自装置に関する各種の設定情報を定義するための複数のフィールドが定義されている。
具体的には、Local Information TLVには、「OUI(Organizationally Unique Identifier)」というフィールドが定義されている。これはIEEEにより、通信事業者や機器ベンダなどの各団体に割り振られたユニークなIDである。
従って、このOUIのフィールド値により、OLT又はONUの出自を判断できるとともに、拡張OAM方式の新旧を判断することができる。
従って、このOUIのフィールド値により、OLT又はONUの出自を判断できるとともに、拡張OAM方式の新旧を判断することができる。
図6は、Organization Spesific (Extended)OAMフレームのフォーマットを示す図である。
「Organization Specific OAM」は、その名の通り、各団体向けに拡張されたOAMのことであり、上述した通信事業者ごとの独自機能の管理制御に用いられる。Organization Spesific (Extended)OAMフレームのデータパッド(Data/Pad)にも、「OUI」のフィールドが定義されている。
「Organization Specific OAM」は、その名の通り、各団体向けに拡張されたOAMのことであり、上述した通信事業者ごとの独自機能の管理制御に用いられる。Organization Spesific (Extended)OAMフレームのデータパッド(Data/Pad)にも、「OUI」のフィールドが定義されている。
「Organization Specific OAM」の場合も、「Information OAM」の場合と同様に、そのOUIのフィールド値により、OLT又はONUの出自を判断できるとともに、拡張OAM方式の新旧を判断することができる。
なお、既存方式又は新方式の各拡張OAM方式では、Organization Specific OAMのOUIにより、データフィールドをどのように解釈するかが独自に規定されている。
なお、既存方式又は新方式の各拡張OAM方式では、Organization Specific OAMのOUIにより、データフィールドをどのように解釈するかが独自に規定されている。
〔第1の決定処理〕
図7は、拡張OAM方式の第1の決定処理を示すフローチャートであり、図7(a)は互換OLTのフローチャートを示し、図7(b)は互換ONUのフローチャートを示している。
第1の決定処理の要旨は、OAMディスカバリの際に、Information OAMフレームを用いた拡張OAM方式のネゴシエーションを互換OLTが主導し、任意のONUとのOAM制御を新旧いずれで実行するかを決定する点にある。
図7は、拡張OAM方式の第1の決定処理を示すフローチャートであり、図7(a)は互換OLTのフローチャートを示し、図7(b)は互換ONUのフローチャートを示している。
第1の決定処理の要旨は、OAMディスカバリの際に、Information OAMフレームを用いた拡張OAM方式のネゴシエーションを互換OLTが主導し、任意のONUとのOAM制御を新旧いずれで実行するかを決定する点にある。
具体的には、図7(a)に示すように、互換OLTは、まず、Info OAMのLocal Information TLVのOUIを新方式(SIEPON方式)にセットして、当該Info OAMを拡張OAM方式が定まっていない任意のONUに送信する(図7のステップST11)。
次に、互換OLTは、上記Info OAMに対するONUからの返信があるか否かを判定する(図7のステップST12)。
次に、互換OLTは、上記Info OAMに対するONUからの返信があるか否かを判定する(図7のステップST12)。
上記返信如何の判定の結果、タイムアウトで返信がない場合は、互換OLTは、当該ONUを既存方式で動作するONU(既存方式ONU)であると判断し(図7のステップST15)、当該ONUに関する自装置のOAMの動作モードを既存方式に設定する。
上記返信如何の判定の結果、返信があった場合は、互換OLTは、更に、返信されたInfo OAMのLocal Informasion TLVのOUIの新旧を判定する(図7のステップST13)。
上記返信如何の判定の結果、返信があった場合は、互換OLTは、更に、返信されたInfo OAMのLocal Informasion TLVのOUIの新旧を判定する(図7のステップST13)。
上記新旧の判定の結果、返信されたInfo OAMのLocal Information TLVのOUIが新方式(SIEPON方式)である場合は、互換OLTは、その返信を行ったONUを新方式に対応するONU(新方式ONU又は新方式で動作する互換ONU)であると判断し(図7のステップST14)、当該ONUに関する自装置のOAMの動作モードを新方式に設定する。
また、上記新旧の判定の結果、返信されたInfo OAMのLocal Information TLVのOUIが既存方式(Legacy方式)である場合は、互換OLTは、その返信を行ったONUを既存方式で動作するONU(既存方式ONU又は既存方式で動作する互換ONU)であると判断し(図7のステップST15既存方式)、当該ONUに関する自装置のOAMの動作モードを既存方式に設定する。
一方、図7(b)に示すように、互換ONUは、受信したInfo OAMのLocal Information TLVのOUIの新旧を判定する(図7のステップST16)。
上記新旧の判定の結果、受信したInfo OAMのLocal Information TLVのOUIが新方式(SIEPON方式)である場合は、互換ONUは、OLTが新方式に対応するOLT(新方式OLT又は新方式で動作する互換OLT)であると判断し(図7のステップST17)、自装置のOAMの動作モードを新方式に設定する。
上記新旧の判定の結果、受信したInfo OAMのLocal Information TLVのOUIが新方式(SIEPON方式)である場合は、互換ONUは、OLTが新方式に対応するOLT(新方式OLT又は新方式で動作する互換OLT)であると判断し(図7のステップST17)、自装置のOAMの動作モードを新方式に設定する。
また、上記新旧の判定の結果、受信したInfo OAMのLocal Information TLVのOUIが既存方式(Legacy方式)である場合は、互換ONUは、OLTが既存方式で動作するOLT(既存方式OLT)であると判断し(図7のステップST18)、自装置のOAMの動作モードを既存方式に設定する。
上述のように、第1の決定処理を行う局側装置1(互換OLT)によれば、自身が通知した新方式のOUIの値を含むInformation OAMフレームを受信すると、そのOAMフレームを送信したONUに新方式を採用し、既存方式のOUIの値を含むInformation OAMフレームを受信した場合、或いは、Information OAMフレームの応答がない場合に、そのOAMフレームを送信した或いは応答がなかったONUに既存方式を採用するので、配下のONUごとに適切な拡張OAM方式を採用することができる。
〔第2の決定処理〕
図8は、拡張OAM方式の第2の決定処理を示すフローチャートであり、図8(a)は互換OLTのフローチャートを示し、図8(b)は互換ONUのフローチャートを示している。
第2の決定処理の要旨は、OAMディスカバリの後に初めて拡張OAMを用いる場合に、Extended OAMフレームを用いた拡張OAM方式のネゴシエーションを互換OLTが主導し、任意のONUとのOAM制御を新旧いずれで実行するかを決定する点にある。
図8は、拡張OAM方式の第2の決定処理を示すフローチャートであり、図8(a)は互換OLTのフローチャートを示し、図8(b)は互換ONUのフローチャートを示している。
第2の決定処理の要旨は、OAMディスカバリの後に初めて拡張OAMを用いる場合に、Extended OAMフレームを用いた拡張OAM方式のネゴシエーションを互換OLTが主導し、任意のONUとのOAM制御を新旧いずれで実行するかを決定する点にある。
具体的には、図8(a)に示すように、互換OLTは、まず、Local Informetion TVLのOUIを既存方式にセットして、Info OAMによるOAMディスカバリを実行し、OAM制御の状態を、既存方式に対応するONUと任意のOAMフレームを送受信し合える状態(SEND_ANY状態)とする(図8のステップST21)。
SEND_ANY状態となった互換OLTは、拡張OAM方式が定まっていない任意のONUに対して、OUIを新方式(SIEPON方式)にセットしたe OAMを送信し(図8のステップST22)、まずは新方式OAMを用いたONUの管理を試みる。
その後、互換OLTは、上記e OAMを送信したONUから、新方式に準拠したレスポンスがあるか否かを判定する(図8のステップST23)。
その後、互換OLTは、上記e OAMを送信したONUから、新方式に準拠したレスポンスがあるか否かを判定する(図8のステップST23)。
上記判定の結果、新方式に準拠したレスポンスがあった場合には、互換OLTは、そのレスポンスを行ったONUを新方式に対応するONU(新方式ONU又は新方式で動作する互換ONU)であると判断し(図8のステップST24)、当該ONUに関する自装置のOAMの動作モードを新方式に設定する。
上記判定の結果、新方式に準拠したレスポンスがなかった場合には、互換OLTは、そのレスポンスがなかったONUを既存方式で動作するONU(既存方式ONU)であると判断し(図8のステップST25)、当該ONUに関する自装置のOAMの動作モードを既存方式に設定する。
一方、図8(b)に示すように、互換ONUは、受信したe OAMのデータパッドのOUIの新旧を判定する(図8のステップST26)。
上記新旧の判定の結果、受信したe OAMのデータパッドOUIが新方式(SIEPON方式)である場合は、互換ONUは、OLTが新方式に対応するOLT(新方式OLT又は新方式で動作する互換OLT)であると判断し(図8のステップST27)、自装置のOAMの動作モードを新方式に設定する。
上記新旧の判定の結果、受信したe OAMのデータパッドOUIが新方式(SIEPON方式)である場合は、互換ONUは、OLTが新方式に対応するOLT(新方式OLT又は新方式で動作する互換OLT)であると判断し(図8のステップST27)、自装置のOAMの動作モードを新方式に設定する。
また、上記新旧の判定の結果、受信したe OAMのデータパッドのOUIが既存方式(Legacy方式)である場合は、互換ONUは、OLTが既存方式で動作するOLT(既存方式OLT又は既存方式で動作する互換OLT)であると判断し(図8のステップST27)、自装置のOAMの動作モードを既存方式に設定する。
上述のように、第2の決定処理を行う局側装置1(互換OLT)によれば、自身が通知した新方式のOUIの値を含むExtended OAMフレームを受信すると、そのOAMフレームを送信したONUに新方式を採用し、新方式のOUIの値を含むExtended OAMフレームの応答がない場合に、そのOAMフレームを送信したONUに既存方式を採用するので、配下のONUごとに適切な拡張OAM方式を採用することができる。
〔第3の決定処理〕
第3の決定処理の要旨は、拡張OAM方式を通信相手から取得(Get )したり拡張OAM方式を通信相手に設定(Set )したりする、特殊なOAMフレームを用いて、互換OLTが、任意のONUとのOAM制御を新旧いずれで実行するかを決定する点にある。
第3の決定処理の要旨は、拡張OAM方式を通信相手から取得(Get )したり拡張OAM方式を通信相手に設定(Set )したりする、特殊なOAMフレームを用いて、互換OLTが、任意のONUとのOAM制御を新旧いずれで実行するかを決定する点にある。
上記の特殊なOAMフレームのうち、拡張OAM方式を取得するOAMフレームとしては、例えば、「GetRequest.OUI_Capability」のフィールドが定義された、新方式に則ったOAMフレームがある。
また、拡張OAM方式を明示的に設定するOAMフレームとしては、例えば、「SetRequest.OUI_Enable」のフィールドが定義された、新方式に則ったOAMフレームがある。
また、拡張OAM方式を明示的に設定するOAMフレームとしては、例えば、「SetRequest.OUI_Enable」のフィールドが定義された、新方式に則ったOAMフレームがある。
具体的には、この場合の互換OLTは、次の1)〜5)の処理を実行する。
1) Local Informetion TLVのOUIを既存方式にセットして、Info OAMによるOAMディスカバリを実行し、OAM制御の状態を、既存方式に対応するONUと任意のOAMフレームを送受信し合える状態(SEND_ANY状態)とする。
2) SEND_ANY状態となった互換OLTは、拡張OAM方式が定まっていない任意のONUに対して、GetRequest.OUI_Capabilityを有するe OAMを送信する。
1) Local Informetion TLVのOUIを既存方式にセットして、Info OAMによるOAMディスカバリを実行し、OAM制御の状態を、既存方式に対応するONUと任意のOAMフレームを送受信し合える状態(SEND_ANY状態)とする。
2) SEND_ANY状態となった互換OLTは、拡張OAM方式が定まっていない任意のONUに対して、GetRequest.OUI_Capabilityを有するe OAMを送信する。
3) ONUからの応答フレームとして、GetResponse.OUI_Capabilityを有するe OAMが返ってきた場合は、互換OLTは、当該GetResponse.OUI_Capabilityに記された情報を用いて、ONUのOAM制御に用いる拡張OAM方式を決定する。
4) ONUからの応答フレームとして、GetResponse.OUI_Capabilityを有するe ONUが返ってこずにタイムアウトした場合は、当該ONUが既存方式で動作するONUであると判断する。
5) なお、SetRequest.OUI_Enableを有するe OAMを用いて、上記1)〜4)と同様の処理を行ってもよい。
4) ONUからの応答フレームとして、GetResponse.OUI_Capabilityを有するe ONUが返ってこずにタイムアウトした場合は、当該ONUが既存方式で動作するONUであると判断する。
5) なお、SetRequest.OUI_Enableを有するe OAMを用いて、上記1)〜4)と同様の処理を行ってもよい。
また、この場合の互換ONUは、次のa)〜c)の処理を実行する。
a) 自装置のOAM制御の動作モードが確定していない状態では、新方式及び既存方式の双方のe OAMに対して通常通りにレスポンスを返す。
b) GetRequest.OUI_Capabilityを有するe OAMを受信した場合は、その受信後に初めて受信したe OAMに合わせて、自装置のOAMの動作モードを設定する。
c) SetRequest.OUI_Enableを有するe OAMを受信した場合は、当該e OAMに記載された動作モードに合わせて、自装置のOAMの動作モードを設定する。
a) 自装置のOAM制御の動作モードが確定していない状態では、新方式及び既存方式の双方のe OAMに対して通常通りにレスポンスを返す。
b) GetRequest.OUI_Capabilityを有するe OAMを受信した場合は、その受信後に初めて受信したe OAMに合わせて、自装置のOAMの動作モードを設定する。
c) SetRequest.OUI_Enableを有するe OAMを受信した場合は、当該e OAMに記載された動作モードに合わせて、自装置のOAMの動作モードを設定する。
なお、上述の第3の決定処理において、互換OLTは、GetResponse.OUI_Capabilityを有するe OAMを用いてONUにOUIの内容を問い合わせるのではなく、いきなり、SetRequest.OUI_Enableを有するe OAMをONUに送信し、それに対応する拡張OAMフレームの内容に応じて、ONUの拡張方式を決定することにしてもよい。
上述のように、第3の決定処理を行う局側装置1(互換OLT)によれば、新方式又は既存方式のうちのいずれかをONUから取得又は設定するためのExtended OAMフレームを送信し、そのOAMフレームに対する応答フレームの内容に基づいて送信元のONUの拡張OAM方式を特定するので、配下のONUごとに適切な拡張OAM方式を採用することができる。
〔第4の決定処理〕
図9は、拡張OAM方式の第4の決定処理を示すフローチャートであり、図9(a)は互換ONUのフローチャートを示し、図9(b)は互換OLTのフローチャートを示している。
第4の決定処理の要旨は、互換ONUが新方式対応であることをOLTに通知することにより、互換OLTがInformation OAMフレームを用いて拡張OAM方式を切り替える契機(トリガ)を、互換ONUが主導する点にある。
図9は、拡張OAM方式の第4の決定処理を示すフローチャートであり、図9(a)は互換ONUのフローチャートを示し、図9(b)は互換OLTのフローチャートを示している。
第4の決定処理の要旨は、互換ONUが新方式対応であることをOLTに通知することにより、互換OLTがInformation OAMフレームを用いて拡張OAM方式を切り替える契機(トリガ)を、互換ONUが主導する点にある。
具体的には、図9(a)に示すように、互換ONUは、OLTからのInfo OAMが既存方式のOUIであっても、任意のタイミング或いは周期的に、新方式のOUIのInfo OAMを試験的にOLTに送信する(図9のステップST41)。
また、互換ONUは、OLTから返信されたInfo OAMのOUIの新旧を判定する(図9のステップST42)。
また、互換ONUは、OLTから返信されたInfo OAMのOUIの新旧を判定する(図9のステップST42)。
上記新旧の判定の結果、Info OAMのOUIが新方式である場合は、互換ONUは、OLTを新方式に対応するOLT(新方式OLT又は新方式で動作する互換OLT)であると判断する(図9のステップST43)。なお、OAM拡張方式の切り替え自体は、OLTが主導するので、互換ONUは、新方式のOUIのInfo OAMをOLTから受信してから、自装置のOAMの動作モードを新方式に切り替える。
上記新旧の判定の結果、Info OAMのOUIが既存方式である場合は、互換ONUは、OLTを既存方式で動作するOLT(既存方式OLT)であると判断し(図9のステップST44)、自装置のOAMの動作モードを既存方式のまま維持する。
上記新旧の判定の結果、Info OAMのOUIが既存方式である場合は、互換ONUは、OLTを既存方式で動作するOLT(既存方式OLT)であると判断し(図9のステップST44)、自装置のOAMの動作モードを既存方式のまま維持する。
一方、互換OLTは、初期状態ではInfo OAM及びe OAMともに、既存方式で動作している。従って、図9(b)に示すように、互換OLTは、既存方式のOUIのInfo OAMを任意のONUに送信する(図9のステップST45)。
また、互換OLTは、ONUから返信されたInfo OAMのOUIの新旧を判定する(図9のステップST46)。
また、互換OLTは、ONUから返信されたInfo OAMのOUIの新旧を判定する(図9のステップST46)。
上記新旧の判定の結果、Info OAMのOUIが新方式である場合は、互換OLTは、送信元のONUを新方式に対応するONU(新方式ONU又は新方式で動作する互換ONU)であると判断し(図9のステップST47)、当該ONUに関する自装置のOAMの動作モードを新方式に切り替える。
上記新旧の判定の結果、Info OAMのOUIが既存方式である場合は、互換OLTは、送信元のONUを既存方式で動作するOLT(既存方式ONU)であると判断し(図9のステップST48)、当該ONUに関する自装置のOAMの動作モードを既存方式に維持する。
上記新旧の判定の結果、Info OAMのOUIが既存方式である場合は、互換OLTは、送信元のONUを既存方式で動作するOLT(既存方式ONU)であると判断し(図9のステップST48)、当該ONUに関する自装置のOAMの動作モードを既存方式に維持する。
上述のように、第4の決定処理に関わる宅側装置2(互換ONU)によれば、OUIが既存方式であるInformation OAMフレームをOLTから受信した場合でも、自身が採用可能な新方式に対応するOUIのInformation OAMフレームの応答をOLTに送信するので、ONUが新方式に対応していることを当該ONUの主導でOLTに通知することができる。そして、局側装置1(互換OLT)が、ONUから受信したInformation OAMフレームに含まれるOUIに対応する新方式を、当該ONUの拡張OAM方式として採用するので、新方式対応であることを通知するONUに対して当該新方式を採用することができ、両者に適合する適切な拡張OAM方式を採用することができる。
なお、上述の第4の決定処理では、互換OLTが「Information OAMフレーム」を用いて拡張OAM方式を切り替える契機(トリガ)を、互換ONUが主導するものであったが、互換OLTが「Extended OAMフレーム」を用いて拡張OAM方式を切り替える契機(トリガ)を、互換ONUが主導することにしてもよい。
すなわち、上述の第4の決定処理は、Information OAMフレームだけでなく、Extended OAMフレームを用いたOUIのやり取りを利用して行うこともできる。
すなわち、上述の第4の決定処理は、Information OAMフレームだけでなく、Extended OAMフレームを用いたOUIのやり取りを利用して行うこともできる。
〔決定した拡張OAM方式の解除条件〕
図10は、OLTとONUの拡張OAM方式の確定/未確定の状態遷移図である。
図10に示すように、本実施形態のOLT及びONUは、拡張OAM方式が未確定な状態の場合に、上述の第1〜第4の決定処理のいずれかが実行されると、拡張OAM方式が確定した状態となる。
図10は、OLTとONUの拡張OAM方式の確定/未確定の状態遷移図である。
図10に示すように、本実施形態のOLT及びONUは、拡張OAM方式が未確定な状態の場合に、上述の第1〜第4の決定処理のいずれかが実行されると、拡張OAM方式が確定した状態となる。
逆に、拡張OAM方式が確定した状態の場合に、OAMリンクダウンが発生すると、そのリンクダウンが生じたONUについては、拡張OAM方式が未確定な状態に戻る。
すなわち、あるONUについて発生したOAMリンクダウンは、上述の第1〜第4の決定処理によって確定した、新旧いずれかの拡張OAM方式の解除条件となる。
すなわち、あるONUについて発生したOAMリンクダウンは、上述の第1〜第4の決定処理によって確定した、新旧いずれかの拡張OAM方式の解除条件となる。
一方、拡張OAM方式が確定した状態の場合に、上述の第1〜第4の決定処理が再実行されると、その決定処理が実行されたONUについては、別の拡張OAM方式への切り替え又は元の拡張OAM方式の維持が行われ、いずれにしても、次の拡張OAM方式が確定した状態になる。
すなわち、あるONUについての決定処理の再実行も、上述の第1〜第4の決定処理によって確定した、新旧いずれかの拡張OAM方式の解除条件となる。
すなわち、あるONUについての決定処理の再実行も、上述の第1〜第4の決定処理によって確定した、新旧いずれかの拡張OAM方式の解除条件となる。
このように、OLTやONUが、従前に決定した拡張OAM方式を、OAMリンクダウンや決定処理の再実行ごとに解除すれば、従前に決定した拡張OAM方式を自動的に解除できるようになる。
このため、OLTやONUを別のPONシステムに入れ替える場合に、従前に決定された拡張OAM方式を手動で解除させる必要がなくなり、通信機器の入れ替えが容易に行うことができる。
このため、OLTやONUを別のPONシステムに入れ替える場合に、従前に決定された拡張OAM方式を手動で解除させる必要がなくなり、通信機器の入れ替えが容易に行うことができる。
上述の実施形態は本発明の例示であって制限的なものではない。本発明の権利範囲は、上述の実施形態ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲及びその構成と均等な範囲内のすべての変更が含まれる。
1 局側装置(OLT)
2A〜2E 宅側装置(ONU)
3 光ファイバ
4 光カプラ
5 光ファイバ
6A,6B 上位ネットワーク
7A,7B ユーザネットワーク
2A〜2E 宅側装置(ONU)
3 光ファイバ
4 光カプラ
5 光ファイバ
6A,6B 上位ネットワーク
7A,7B ユーザネットワーク
Claims (9)
- 複数の拡張OAM方式に対応するPONシステムの局側装置が、配下の宅側装置に用いる前記拡張OAM方式を決定する方法であって、
既存方式とその後に導入された少なくとも1つの新方式とを含む複数の前記拡張OAM方式のうちの1つの前記新方式に対応する識別値を格納したInformation OAMフレームを前記宅側装置に送信する第1のステップと、
前記識別値を含むInformation OAMフレームの応答を前記宅側装置から受信した場合に、当該識別値に対応する前記新方式を前記宅側装置に採用する第2のステップと、
前記識別値と異なる識別値を含むInformation OAMフレームの応答を前記宅側装置から受信した場合、或いは、前記Information OAMフレームの応答がない場合に、前記既存方式を前記宅側装置に採用する第3のステップと、
を含むことを特徴とする拡張OAM方式の決定方法。 - 複数の拡張OAM方式に対応するPONシステムの局側装置が、配下の宅側装置に用いる前記拡張OAM方式を決定する方法であって、
複数の前記拡張OAM方式のうちの1つに対応する識別値を格納したExtended OAMフレームを前記宅側装置に送信する第1のステップと、
前記識別値を含むExtended OAMフレームの応答を前記宅側装置から受信した場合に、当該識別値に対応する前記拡張OAM方式を前記宅側装置に採用する第2のステップと、
前記識別値を含むExtended OAMフレームの応答がない場合に、前記異なる識別値に対応する前記拡張OAM方式を前記宅側装置に採用する第3のステップと、
を含むことを特徴とする拡張OAM方式の決定方法。 - 複数の拡張OAM方式に対応するPONシステムの局側装置が、配下の宅側装置に用いる前記拡張OAM方式を決定する方法であって、
複数の前記拡張OAM方式のうちのいずれかを前記宅側装置から取得又は当該宅側装置に設定するためのExtended OAMフレームを前記宅側装置に送信する第1のステップと、
前記宅側装置から応答されたExtended OAMフレームの内容に基づいて、送信元の前記宅側装置の前記拡張OAM方式を特定する第2のステップと、
を含むことを特徴とする拡張OAM方式の決定方法。 - 複数の拡張OAM方式に対応するPONシステムの局側装置が、配下の宅側装置からのOAMフレームの応答を契機として、当該宅側装置に用いる前記拡張OAM方式を決定する方法であって、
既存方式とその後に導入された少なくとも1つの新方式とを含む複数の前記拡張OAM方式のうち前記既存方式に対応する識別値を格納したOAMフレームを前記宅側装置が前記局側装置から受信する第1のステップと、
前記既存方式に対応する識別値を含むOAMフレームを前記局側装置から受信した場合でも、自身が採用可能な前記新方式に対応する識別値を含むOAMフレームの応答を前記宅側装置が前記局側装置に送信する第2のステップと、
前記宅側装置から受信したOAMフレームに含まれる識別値に対応する前記新方式を、前記局側装置が当該宅側装置の前記拡張OAM方式として採用する第3のステップと、
を含むことを特徴とする拡張OAM方式の決定方法。 - 既に決定した前記拡張OAM方式を次の条件1又は2の場合に解除するステップを、更に含む請求項1〜4のいずれか1項に記載の拡張OAM方式の決定方法。
条件1:OAMリンクダウン
条件2:拡張OAM方式の決定処理の再実行 - 複数の拡張OAM方式に対応するPONシステムの局側装置であって、
既存方式と少なくとも1つの新方式とを含む複数の前記拡張OAM方式のうちの1つの新方式に対応する識別値を格納したInformation OAMフレームを前記宅側装置に送信し、
前記識別値を含むInformation OAMフレームの応答を前記宅側装置から受信した場合に、当該識別値に対応する前記新方式を前記宅側装置に採用し、
前記識別値と異なる識別値を含むInformation OAMフレームの応答を前記宅側装置から受信した場合、或いは、Information OAMフレームの応答がない場合に、前記既存方式を前記宅側装置に採用することを特徴とする局側装置。 - 複数の拡張OAM方式に対応するPONシステムの局側装置であって、
複数の前記拡張OAM方式のうちの1つに対応する識別値を格納したExtended OAMフレームを前記宅側装置に送信し、
前記識別値を含むExtended OAMフレームの応答を前記宅側装置から受信した場合に、当該識別値に対応する前記拡張OAM方式を前記宅側装置に採用し、
前記識別値と異なる識別値を含むExtended OAMフレームの応答を前記宅側装置から受信した場合に、前記異なる識別値に対応する前記拡張OAM方式を前記宅側装置に採用することを特徴とする局側装置。 - 複数の拡張OAM方式に対応するPONシステムの局側装置であって、
複数の前記拡張OAM方式のうちのいずれかを前記宅側装置から取得又は当該宅側装置に設定するためのExtended OAMフレームを前記宅側装置に送信し、
前記宅側装置から応答されたExtended OAMフレームの内容に基づいて、送信元の前記宅側装置の前記拡張OAM方式を特定することを特徴とする局側装置。 - 複数の拡張OAM方式に対応するPONシステムの宅側装置であって、
既存方式とその後に導入された少なくとも1つの新方式とを含む複数の前記拡張OAM方式のうち前記既存方式に対応する識別値を格納したOAMフレームを前記局側装置から受信し、
前記既存方式に対応する識別値を含むOAMフレームを前記局側装置から受信した場合でも、自身が採用可能な前記新方式に対応する識別値を含むOAMフレームの応答を前記局側装置に送信することを特徴とする宅側装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012089177A JP2013219581A (ja) | 2012-04-10 | 2012-04-10 | Ponシステムにおける拡張oam方式の決定方法と、局側装置及び宅側装置 |
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JP2013219581A true JP2013219581A (ja) | 2013-10-24 |
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ID=49591223
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JP2012089177A Pending JP2013219581A (ja) | 2012-04-10 | 2012-04-10 | Ponシステムにおける拡張oam方式の決定方法と、局側装置及び宅側装置 |
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JP (1) | JP2013219581A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105812569A (zh) * | 2016-04-19 | 2016-07-27 | 奇酷软件(深圳)有限公司 | 用于终端的信息管理方法及信息管理装置 |
-
2012
- 2012-04-10 JP JP2012089177A patent/JP2013219581A/ja active Pending
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