JP2013219497A - 導波管 - Google Patents

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Abstract

【課題】信頼性が高くかつ低損失であり、軸方向への伸縮が可能な導波管を得る。
【解決手段】内側接続部120及びこれに固定されたコルゲート導波管12は、外側円筒部112の内側を図1中の左右方向に移動(摺動)することができる。外側接続部110と内側接続部120の間には、内側導波部111の右側端面と内側導波部121の左側端面の間の間隙と接続して、接続部内空間130が形成されている。内側導波部111の右側端面と内側導波部121の左側端面の間の間隙から漏れた電磁波は、接続部内空間130に漏れる。ここで、接続部内空間130を構成する外側接続部110の内面、内側接続部120の左側の端面には、電磁波を吸収する吸収体140が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、軸方向において伸縮が可能な導波管の構造に関する。
電磁波を伝搬させる導波管は各種の用途に使用されている。核融合炉におけるプラズマの加熱には高周波加熱が使用され、高周波(ミリ波)が導波管で伝搬されて核融合炉内に導かれ、電子サイクロトロン共鳴によって効率的にプラズマが加熱される。核融合炉の周囲における装置の構成を図15に模式的に示す。ここでは、高出力の高周波が、建家800内に設置されたジャイロトロン810で生成され、この高周波が建家800とは離れた建家850内に設置された核融合炉860のアンテナ870まで導かれる。このためには高周波の伝送路として導波管が用いられるが、その全長は100m程度に達する場合がある。このため、この伝送路を1本の長い導波管で構成した場合には、導波管の熱膨張や、地震等による設置環境の変化によって生ずる導波管の歪みが、高周波の伝搬特性に大きな影響を与える。また、このような長い導波管を製造することは技術的に困難でもある。
このため、ここでは、全長が2〜3m以下と短く、変形しない程度に厚い材料で形成され伸縮しない構成とされた導波管900が屈曲部910を介して複数接続されて全体の伝送路が形成される。長い直線部分は、伸縮が可能な伸縮部分920を介して複数の導波管900が接続されて構成される。前記のような歪みが発生した場合には、伸縮部分920がこの歪みを吸収する。
ここで、導波管ジャイロトロンの出力モードは円形モードであること、導波管900における伝送モードとしては、その断面の中心部分にエネルギーが集中するHE11モードが好ましく用いられる。このために、導波管900としては、その進行方向(軸方向)に垂直な断面が円形である円形導波管が用いられる。このため、伸縮部分920としては、両側に円形導波管を接続して固定することが可能であり、かつ自身は伸縮が可能となるような構造が使用される。
伸縮部分920において、全体の歪みに際しても良好な伝搬特性を維持できる構成として、例えば、特許文献1には、2つの導波管の接続部分に可動スリーブを設けた構成が特許文献1に記載されている。この構成においては、2つの導波管の間に間隙が設けられ。この間隙をまたいで可動スリーブが2つの導波管の外周部分に嵌合するように設置されている。この構成においては、2つの導波管は、その長さ方向において可動スリーブ内で移動が可能となっている。この構造によって2つの導波管の間隔が変化するように外力が加わった場合においては、可動スリーブ内で導波管が移動する。また、一般に導波管の内部は真空とされているが、この真空が維持できるように、可動スリーブを含む領域全体がベローズ内に封入されている。また、良好な伝搬特性を維持するためには、2つの導波管の間隙から漏れた電磁波は、再び導波管内に戻らないようにすることが好ましい。このため、漏れた電磁波は、外側に設けられた冷却水路における冷却水で吸収される。
また、特に核融合炉における高周波加熱の場合には、ミリ波に対してより安定して高い伝送効率が得られるコルゲート導波管が使用される場合が多い。コルゲート導波管においては、その内面には周期的な凹凸の櫛形構造が形成されている。非特許文献1、非特許文献2には、コルゲート導波管の具体的な構造、特性が記載されている。コルゲート導波管における凹凸の周期をp、溝幅をw、溝深さをδ、コルゲート導波管の内径をa、kを伝搬する電磁波(ミリ波)の波数とすると、HE11モードにおける特性インピーダンスZは、(1)式で与えられる。
Figure 2013219497
また、コルゲート導波管の表面抵抗Rは、σを導波管を構成する材料の電気伝導度、μを真空の透磁率、fを周波数として、(2)式で与えられる。
Figure 2013219497
これらの結果を用いて、HE11モードにおけるコルゲート導波管の単位長さ当たりの電力損失αは、Xは導波管壁の境界条件で決まる固有値、Y≡k・a、λを波長、Zを真空中の波動インピーダンスとして、Dを(3)式、Rを(4)式で定義すると、(5)式で与えられる。
Figure 2013219497
Figure 2013219497
Figure 2013219497
ここで、dは、TE11モードとTM11モードの混合比であり、厳密には境界条件からXを求めて決まる量であるが、溝深さδがλ/4に近い場合は、d≒1とすることができる。
図16は、伸縮部分として、伸縮が可能な蛇腹型コルゲート導波管を用いた構成の断面図である。ここでは、2本のコルゲート導波管950、960が、蛇腹型コルゲート導波管970を介して外筒980内で設置されている。コルゲート導波管950は、固定治具951によって外筒980に固定されている。コルゲート導波管950、960は厚い金属で構成され、容易には変形しない構成とされる。一方、蛇腹型コルゲート導波管970は、薄い金属材料で、容易に変形するように構成される。このため、図16においては、コルゲート導波管950とコルゲート導波管960の間の間隔が変化するように外力が加わった場合においては、蛇腹型コルゲート導波管970の伸縮によってこの間隔が変動する。この構成においては、接続部分も導波管として機能するため、良好な伝搬特性が得られる。
特開平11−274801号公報
J.Doane、「Infrared and Millimeter Waves、13」、chapter5、AcademicPress(1985年) 久保伸、「電子サイクロトロン加熱におけるアンテナ・伝送系」、核融合研究、第66巻、581頁(1991年)
特許文献1に記載の技術における可動スリーブは、その両側の導波管よりも太い内径をもつため、均一な内径の導波管としては機能しない。このため、この部分で電磁波が広がり、大きな内径の部分で反射して再び導波管内に戻った場合、本来伝搬すべき電磁波の伝送特性が大きく劣化した。
一方、蛇腹型コルゲート導波管を用いた場合には、伸縮する蛇腹型コルゲート導波管970も導波管として機能するために、特許文献1に記載の技術と比べると、良好な伝送特性を得ることができる。しかしながら、特に蛇腹型コルゲート導波管970のコルゲート構造(櫛形構造)は、蛇腹型コルゲート導波管970の変形に伴って変化する。図17(a)〜(c)は、この際の櫛形構造の変化を模式的に示す断面図である。ここで、図17(a)は基準状態(伸縮がない場合)、図17(b)は軸方向において伸長した状態、図17(c)は軸方向において収縮した状態、をそれぞれ示す。このように、軸方向における変形に伴って、p、w、δ等が大きく変化する。
このような変形は、蛇腹型コルゲート導波管の伸縮の度に発生する。このため、短期的な使用に際して高い信頼性が得られた場合においても、長期間の使用に際してこの伸縮が繰り返された場合には、伸縮がない場合におけるコルゲート構造が初期の構造から塑性変形するおそれがあった。また、この変形に伴い、アーク放電や、導波管の真空漏れが発生するおそれもあった。
更に、伸縮が可能であり、かつ制御されたコルゲート構造(凹凸構造)をもつ蛇腹型コルゲート導波管の製造は容易ではないことも明らかである。特に、100GHz帯の電磁波を伝搬させる導波管のコルゲート構造を形成する際には、高い加工精度が要求される。また、この場合には、前記の伸縮の際の変形の影響が大きいことも明らかである。
すなわち、信頼性が高くかつ低損失であり、軸方向への伸縮が可能な導波管を得ることは困難であった。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、上記問題点を解決する発明を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決すべく、以下に掲げる構成とした。
本発明の導波管は、電磁波を伝搬させるコルゲート導波管が用いられた複数の導波路が接続部を介して各々の中心軸を同一として結合された構成を具備する導波管であって、前記接続部は、外側接続部と、当該外側接続部の内部で前記中心軸方向に摺動する内側接続部を具備し、前記接続部において、隣接する2つの前記導波路は、前記接続部の中で前記中心軸方向における可変の間隙をおいて、各々が前記外側接続部又は前記内側接続部に固定され、前記接続部において、前記可変の間隙に連結した接続部内空間が、前記外側接続部と前記内側接続部の間に形成されたことを特徴とする。
本発明の導波管は、別体とされた2つの前記内側接続部に、前記接続部から導出する2本の前記導波路がそれぞれ固定され、2つの前記内側接続部が単一の前記外側接続部の内部で前記中心軸方向に摺動する構成を具備することを特徴とする。
本発明の導波管において、前記接続部は、2本の前記導波路の間に、2本の前記導波路のそれぞれと中心軸を同一としてそれぞれと可変の間隙をもって設置された他の導波路を内部に具備することを特徴とする。
本発明の導波管において、前記接続部内空間の前記中心軸方向における厚さは、連結する前記可変の間隙よりも厚くされたことを特徴とする。
本発明の導波管において、前記接続部内空間を構成する、前記外側接続部の内面及び/又は前記内側接続部の内面には、前記電磁波を吸収する吸収体が形成されたことを特徴とする。
本発明の導波管において、前記外側接続部の前記中心軸方向における端部には、前記内側接続部の前記中心軸方向の移動を制限する係止部が設けられたことを特徴とする。
本発明の導波管において、前記外側接続部には、前記中心軸方向における内部を分断する隔壁部が形成され、前記接続部内空間は、前記隔壁部の前記中心軸方向における一方の面側に形成され、前記隔壁部の前記中心軸方向における他方の面と前記内側接続部との間に形成された封止空間における前記他方の面と前記内側接続部との間には、伸縮自在な蛇腹部が前記中心軸の周囲にわたり形成され、前記隔壁部には、前記封止空間における前記蛇腹部よりも前記中心軸方向の空間と前記接続部内空間とを連結する細孔が形成されていることを特徴とする。
本発明の導波管は、前記封止空間における前記他方の面と前記内側接続部との間に、ダンパーが形成されたことを特徴とする。
本発明の導波管において、前記外側接続部には、前記接続部内空間を真空排気することのできる排気口が形成されたことを特徴とする。
本発明の導波管は、前記接続部において複数の前記接続部内空間が形成され、複数の前記接合部内空間を連結して前記排気口に連結する排気路が、前記外側接続部に形成されたことを特徴とする。
本発明の導波管は、前記排気口に、前記電磁波が前記排気口を通過するのを遮断する電磁波シールドが設置されたことを特徴とする。
本発明は以上のように構成されているので、信頼性が高くかつ低損失であり、軸方向への伸縮が可能な導波管を得ることができる。
本発明の第1の実施の形態に係る導波管の構成を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る導波管の一部を拡大した断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る導波管のA−A方向における断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る導波管のB−B方向における断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る導波管の構成を示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る導波管の構成を示す断面図である。 接続部内空間を一つ形成した場合と、接続部内空間を二つ形成した場合における損失を計算して比較した結果である。 本発明の第3の実施の形態に係る導波管の変形例の構成を示す断面図である。 本発明の第4の実施の形態に係る導波管の構成を示す断面図である。 本発明の第5の実施の形態に係る導波管の構成を示す断面図である。 本発明の第5の実施の形態に係る導波管のC−C方向における断面図である。 本発明の第6の実施の形態に係る導波管の構成を示す断面図である。 本発明の第7の実施の形態に係る導波管の構成を示す断面図である。 本発明の第7の実施の形態に係る導波管のD−D方向における断面図である。 核融合炉周辺の構成を模式的に示す図である。 蛇腹型コルゲート導波管を用いた従来の構成の断面図である。 蛇腹型コルゲート導波管におけるコルゲート構造の変形の状況を模式的に示す図である。
以下、本発明の実施の形態に係る導波管について説明する。この導波管においては、コルゲート導波管が用いられた複数の導波路が軸方向(電磁波の伝搬方向)に間隙をもって接続され、これらの間の間隙が可変となるように構成された接続部を具備する。この間隙が可変となるために、接続部から2本の導波路が導出される構成において、この2本の導波路の伸縮が可能となり、接続部における高周波の伝送の損失は小さくなる。この効果は、ミリ波で大電力(メガワット級)の伝送を行う場合、例えば核融合における高周波加熱を行う場合において、特に顕著である。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態となる導波管10の構成を示す断面図である。ここで、この断面は、この高周波の進行方向の光軸中心(中心軸I)に沿った断面図となっている。ここでは、コルゲート導波管11、12が接続部100を介して接続されている。接続部100は、図中左側のコルゲート導波管11に固定ピン90によって固定された外側接続部110と、図中右側のコルゲート導波管12に固定ピン90によって固定された内側接続部120で構成されている。
コルゲート導波管11、12の内面は略円筒形状とされ、その内面には非特許文献1、2等に記載されたコルゲート構造(周期的な凹凸構造)が形成されている。この内部を、円筒の軸方向にHE11モードの電磁波(ミリ波)が伝搬する、高効率の伝送路として機能する構成とされる。この構成は通常知られるものと同様である。
これと同様に、外側接続部110と内側接続部120にも、それぞれ円筒形状の内面が形成されている。それぞれの円筒形状部の内面には、内側導波部111、121が設けられており、図中左側から、コルゲート導波管11、内側導波部111、121、コルゲート導波管12の内面は、略同一の円筒面を構成するように配置される。
また、図1におけるコルゲート導波管11の右側端面と内側導波部111(外側接続部110)の左側端面は密着しており、コルゲート導波管12の左側端面と内側導波部121(内側接続部120)の右側端面も密着している。一方、内側導波部111の右側端面と内側導波部121の左側端面の間の間隔はdとなっている。すなわち、コルゲート導波管11の右側端面とコルゲート導波管12の左側端面の間には間隙が形成されている。図2は、この間隙周辺の構造(図1において点線で囲まれた箇所)を拡大した断面図である。内側導波部111、121の内面にもコルゲート導波管111、121と同様のコルゲート構造が形成されている。これによって、内側導波部111、121も、コルゲート導波管11、12と同様に導波路として機能する。
内側接続部120の外面は、コルゲート導波管12と中心軸を共通とする円筒形状とされている。図1における外側接続部110の右側には、この円筒形状に対応した円筒形状の内面をもつ外側円筒部112が形成されている。この構造によって、内側接続部120及びこれに固定されたコルゲート導波管12は、外側円筒部112の内側を図1中の左右方向に移動(摺動)することができる。この動きを円滑にするために、内側接続部120の外面や外側円筒部112の内面に適宜凹凸加工等を施すことができる。
また、図1における外側円筒部112の右側端面には、外側円筒部112の内面よりも内側に突出した係止部113が接続されている。係止部113により、内側接続部120は、図1中の右側方向への移動は制限される。図1においては、係止部113と内側接続部120の右側端面との間隔はdであるものとする。
上記の構成により、コルゲート導波管11、外側接続部110を基準にした場合、コルゲート導波管12、内側接続部120が図1の左右方向において最も左側に来た場合にはd=0となり、最も右側に来た場合には、d=0となる。すなわち、コルゲート導波管12はコルゲート導波管11に対して、図中の左右方向で最大移動距離d+dの範囲で移動することが可能となる。すなわち、上記の構成の外側接続部110、内側接続部120(接続部100)を用いて、コルゲート導波管の、中心軸Iに沿った方向の移動が可能となる。
なお、係止部113は外側円筒部112と一体とせず、取り外しが可能な構成とすれば、この導波管10を特に容易に組み立てることができる。この際、係止部113の形状や構造を選択できるようにして、dの設定可能な範囲を調整することができる。あるいは、係止部113が取り付けられる外側円筒部112の端面に段差を形成し係止部113の取り付け位置を可変とした等の構成を用いても同様である。こうした場合には、例えば損失が大きな場合(大電力伝送の場合)にはdを小さくできるように、損失が小さな場合(小電力伝送の場合)には比較的dを大きくできるように、dの設定可能な範囲を変えることもできる。この場合には、伝送する電力に応じて内側接続部120の可動範囲を変えることが可能となり、この設定を、他の構成要素を代えること無しに、係止部113の選択あるいはその取り付け位置等の調整のみによって行うことができる。
ここで、外側接続部110と内側接続部120の間には、内側導波部111の右側端面と内側導波部121の左側端面の間の間隙と接続して、接続部内空間130が形成されている。図3は図1におけるA−A方向の断面図であり、接続部内空間130が形成された箇所の断面を示している。また、図1に示されるように、接続部内空間130の中心軸方向における厚さdは、内側導波部111の右側端面と内側導波部121の左側端面の間の間隔dよりも大きくされている。
図1の構成においては、内側導波部111の右側端面と内側導波部121の左側端面の間の間隙から漏れた電磁波は、接続部内空間130に漏れる。ここで、接続部内空間130を構成する外側接続部110の内面、内側接続部120の左側の端面には、電磁波を吸収する吸収体140が形成されている。吸収体140は、伝搬する電磁波がミリ波である場合には、例えばDLC(ダイアモンドライクカーボン)、酸化チタン、炭化珪素等のセラミックス材料、等で構成することができる。このため、接続部内空間130に漏れた電磁波は、吸収体140で吸収され、これが再びコルゲート導波管11、12に戻ることが抑制される。
ここで、電磁波の漏れ量はdで決定され、W.Kasparek、Proceedings on 8th Joint Workshop on Electron Cyclotron Emission and ECRH、p423 (1993年)によれば、HE11モードにおいては、コルゲート導波管の内径をa、波長をλとすると、これによるモード変換損失α(%)は、(6)式で与えられる。
Figure 2013219497
が大きくなった場合に漏れ量は大きくなり、この損失αは大きくなる。ただし、(6)式は、導波管の外部が自由空間であることを前提としている。これに対して、例えば特許文献1に記載の技術においては、可動スリーブが本来の導波管として機能しないために、可動スリーブにおいて電磁波が広がり、本来の導波管よりも内径が大きくされた可動スリーブの内面で反射した電磁波が、導波管を伝搬する電磁波に混入することによって伝搬特性を劣化させる。このため、特許文献1に記載の技術においては、実際には(6)式よりもその損失は大きくなる。上記の導波管10においては、これを抑制し、損失を(6)式の値に近づけている。
また、d>dとすることによって、接続部内空間130を充分に広くし、漏れ量の大小に関わらず、漏れた電磁波が接続部内空間130で吸収される確率を高くしている。これによって、導波管10の伸縮の度合いによらずに、漏れた電磁波が再びコルゲート導波管11、12に戻ることを抑制している。
また、2つのコルゲート導波管において中心軸と垂直な方向の軸ずれdが存在した場合の損失β(%)は、(7)式で与えられる。
Figure 2013219497
この損失βを小さくするためには、この軸ずれdを小さくすることが必要であるが、上記の導波管10においては、内側接続部120と外側円筒部112(外側接続部110)の加工精度が適正であれば、軸ずれによる損失が無視できる程度にdを維持することは容易である。
また、漏れた電磁波が接続部内空間130内で吸収された場合、外側接続部110、内側接続部120は発熱する。これに対応するために、冷却水路95が各々に設けられている。図4は、図1のB−B方向における断面図であり、この冷却水路95を含む箇所の断面を示している。ここでは記載を簡略化しているが、外側接続部110、内側接続部120の図1における左右方向の相対的位置関係が変わった場合においても冷却水路95に冷却水が供給できるように、外側接続部110、内側接続部120には、適宜孔部が形成されている。また、このため、外側接続部110、内側接続部120を、熱伝導率の高い金属材料で構成することが好ましい。また、これらの各々が組み立てて製造される場合には、熱伝導を良好にするために、間にカーボンシート等を介して組み立てることが好ましい。
このように、この導波管10は、軸方向の伸縮が可能であり、その伸縮に伴う損失が小さくなる。更に、その構成も単純であり、その製造も容易である。また、伸縮に際して放電や異常加熱等が発生することもないため、信頼性が高くなる。また、軸方向の伸縮の影響が大きくなるのは、特に大電力(メガワット級)の伝送を長い伝送経路で行う場合である。すなわち、この導波管10は、大電力の伝送を長い伝送経路で行う場合において特に好ましく使用することができる。
(第2の実施の形態)
図5は、第2の実施の形態となる導波管20の構成を図1と同様に示す断面図である。ここで用いられる接続部200においては、コルゲート導波管11は内側接続部210に、コルゲート導波管12は内側接続部220にそれぞれ固定されている。内側接続部210、内側接続部220の構成は、前記の内側接続部120と同様であり、内側接続部210とコルゲート導波管11、内側接続部220とコルゲート導波管12の関係も同様である。内側接続部210の内面側には内側導波部211が、内側接続部220の内面側には内側導波部221がそれぞれ設けられている。内側導波部211、内側導波部221の内面はコルゲート構造とされ、これらの間隔は図1と同様にdとされる。
ここでは、内側接続部210の外周と内側接続部220の外周に対応した外側接続部230が用いられる。外側接続部230は、前記の外側接続部110における外側円筒部112に対応し、その両側の端面には、係止部231が接続されている。図5においては、内側接続部210の左側端面と左側の係止部231の間隔をdとし、内側接続部220の右側端面と右側の係止部231の間隔をdとしている。また、内側接続部210の右側端面、内側接続部220の左側端面と、外側接続部230の内面とで、前記の接続部内空間130と同様の接続部内空間240が形成される。また、接続部内空間240の内面には、吸収体140が形成されている。これによって、内側導波部211、内側導波部221間の間隙から漏れた電磁波を吸収することができる。
すなわち、この導波管20も、軸方向の伸縮が可能であり、その伸縮に伴う損失が小さくなる。
この構造においては、内側接続部210(コルゲート導波管11)、内側接続部220(コルゲート導波管12)の相対的位置関係を図5の左右方向において最大移動距離d+d+dの範囲で変化させることができる。この際、図5の左右方向において対称な構造をもつため、コルゲート導波管11、12のどちらが左右方向に動いても、この動きに対しては接続部200は同様に機能する。このため、コルゲート導波管11、12のどちらが移動した場合においても、同様にこの動きを円滑に吸収することが可能となる。
(第3の実施の形態)
図6は、第3の実施の形態となる導波管30の構成を図1と同様に示す断面図である。この構成において用いられる接続部300においては、コルゲート導波管11は内側接続部310に、コルゲート導波管12は内側接続部320にそれぞれ固定されており、内側接続310の内面側には内側導波部311、内側接続部320の内面には内側導波部321がそれぞれ設けられている。また、内側接続部310、320の外面に対応して外側接続部330が設けられている。これらの関係については、上記の導波管20と同様である。
ここでは、外側接続部330の内側における内側接続部310と内側接続部320の間に、もう一つの内側接続部(可動部)340が更に設けられている。内側接続部340も、外側接続部330の内側において、中心軸Iの方向に可動となるように設置される。ただし、この内側接続部340にはコルゲート導波管は接続されていない。また、その内側には、内側導波部311等と同様の構成の内側導波部341が設けられている。このため、コルゲート導波管11、内側導波部311、341、321、コルゲート導波管12のそれぞれによって導波路が形成される。
ただしここでは、内側接続部310の右側端面と内側接続部340の左側端面との間で接続部内空間350が、内側接続部340の右側端面と内側接続部320の左側端面との間で接続部内空間360が、それぞれ独立に形成される。ここでは、内側導波部311と内側導波部341の間隔はd11とされ、接続部内空間350の図6における左右方向の厚さはこれよりも大きくされる。同様に、内側導波部341と内側導波部321の間隔はd12とされ、接続部内空間360の図6における左右方向の厚さはこれよりも大きくされる。なお、接続部内空間350、360の内面には吸収体140が形成されている。
この構成においては、可動の内側接続部340を用いることによって、接続部300の中の接続部内空間が2つ形成される。各々の接続部内空間は、前記の接続部内空間240の同様に機能する。すなわち、各々の接続部内空間によって、漏れた電磁波が吸収される。
また、コルゲート導波管11とコルゲート導波管12は、図6中における左右方向において、相対的に最大移動距離d11+d12+d+dの範囲で移動することができる。また、この際に、d11、d12、d、dの各々を個別に調整することによって、この距離を調整することが可能である。
図7は、110GHzの電磁波をHE11モードで内径60.3mmのコルゲート導波管で伝搬させた場合における、(1)接続部内空間を一つ形成した場合(図5の構成)と、(2)接続部内空間を二つ形成した場合(図6の構成)における損失を計算して比較した結果である。ここで、横軸は、内側導波部間の間隔であり、(1)においてはd、(2)においてはd11+d12となる。この結果より、導波路の間の空隙の全長が同じである場合において、接続部内空間を2つ設けた(2)の構成の方が、損失を低減できることが明らかである。内側接続部(可動部)を複数設けることによって、更に接続部内空間の数を増やすことも可能である。
すなわち、この導波管30も軸方向の伸縮が可能であり、その伸縮に伴う損失を特に小さくすることができる。図7の結果より、この構成はミリ波を伝搬させる場合に有効である。
また、この導波管30の変形例となる導波管31の断面図を図8に示す。ここでは、前記の内側接続部340の代わりに、外側接続部330に固定された、あるいはこれと一体化された、外側接続部中間部331、及びその内面側に設けられた内側導波部332が用いられる。この構成においても、接続部内空間350、360が同様に形成される。これによって同様の効果を奏する。すなわち、漏れた電磁波が吸収され、かつコルゲート導波管11、12の軸方向における移動が可能となる。
なお、内側接続部と外側接続部中間部を共に用いて、接続部内空間を複数形成することも可能である。
(第4の実施の形態)
第4の実施の形態となる導波管40は、第1の実施の形態に係る導波管10において、コルゲート導波管11等の内部を高真空あるいは低圧力とすることができる構成とされる。図9は、この導波管10の図1に対応した断面図である。ここで、導波管10(図1)と同一の構成要素にはこれと同一の符号を付している。
この導波管40における接続部400においても、外側接続部410、内側接続部420は、前記の導波管10と同様に用いられる。ただし、外側円筒部411の内側における内側接続部420よりも左側には、隔壁部412が設けられている。隔壁部412は、中心軸Iの周りの円周方向全体にわたり形成されている。これにより、図9においては、隔壁部412の左側端面よりも左側(隔壁部412の中心軸I方向における一方の面側)において接続部内空間430が形成される。接続部内空間430の機能は前記と同様である。
隔壁部412の右側(隔壁部412の中心軸I方向における他方の面側)にも、隔壁部412と内側接続部420との間において、空間(封止空間)が形成される。この空間内には、蛇腹部440とダンパー450が形成されている、蛇腹部440は、中心軸の周囲全てに渡り、中心軸Iを囲むように形成されている。また、蛇腹部440は、中心軸Iの方向における長さが可変とされる。ダンパー450は、細孔413と同様に、中心軸Iを中心とした周囲において部分的に形成してもよい。
この封止空間における蛇腹部440よりも中心軸I側の空間は、隔壁部412に設けられた細孔413によって接続部内空間430と連結している。ここで、接続部内空間430や隔壁部412は中心軸Iの周りに対称に円環状に形成されているが、細孔413は、小径の穴として、部分的(図9においては上下の2箇所)に形成されている。接続部内空間430は、封止空間に設けられた蛇腹部440によって、蛇腹部440よりも外側(図9の上半分の部分においては上側、下半分の部分においては下側)の空間とは隔絶される。このため、コルゲート内導波管11等の内部を高真空とすることが可能となる。これによって、第1の実施の形態の導波管10よりも更に高い伝送効率を得ることができる。
この際、接続部内空間430が高真空となるために、内側接続部420に対しては、図9において左側に向かう、すなわち、dを小さくする方向の圧力が発生する。ダンパー450を封止空間に設けることによって、この圧力が発生した場合でも、dを適切な範囲内に設定することが可能である。なお、図9ではダンパー450は蛇腹部440の外側に形成しているが、封止空間における蛇腹部440よりも内側に形成してもよい。
ここで、細孔413は、その内部を電磁波が伝搬しない程度、すなわち、その内径が電磁波の波長よりも充分小さい程度に細く形成することが好ましい。例えば、100GHz帯の電磁波を伝搬させる場合には、その内径を1mmφ程度とすることができる。これによって、蛇腹部440側への電磁波の侵入を阻止し、接続部内空間430で電磁波を効率的に吸収し、かつ電磁波の外部への漏洩を抑制することができる。一方、細孔413の内径をこのように小さくした場合には、細孔413の排気コンダクタンスが小さくなるために、封止空間における蛇腹部440よりも内側の部分の排気が容易ではなくなり、結果的に接続部内空間430を高真空とすることも困難となる場合がある。図9の断面図では細孔413は上下2箇所に形成してあるが、このため、封止空間における蛇腹部440よりも内側の部分の排気が高効率で行われるように、中心軸Iの周りの円周上に細孔413を複数設けることが好ましい。
なお、この構成において接続部内空間430やコルゲート導波管11等の内部を高真空とするためには、これらの空間と大気部分との間の密封性を高めることが好ましい。このため、図示を省略しているが、例えば図9におけるコルゲート導波管11と外側接続部410の間、コルゲート導波管12と内側接続部420の間には金属ガスケット等を設けることが好ましい。この点については以下に説明する実施の形態においても同様である。
(第5の実施の形態)
第5の実施の形態に係る導波管50においては、前記の導波管40において高真空とされた領域に対する排気が、接続部500からも行われる設定とされる。これによって、この領域を更に高真空とすることができる。図10はこの導波管50の中心軸Iに沿った断面図であり、図11は、そのC−C方向に沿った、中心軸Iに垂直な断面図である。図10、11においては、導波管40(図9)と同一の構成要素については、これと同一の符号を付している。図11は、内側導波部111と内側導波部121の間の間隙における中心軸Iに垂直な断面を示している。
接続部500における外側接続部510においては、図10、11における下側に、排気口511が設けられている。このため、この排気口511を介して、接続部内空間430、コルゲート導波管11等の内部を排気することができる。これによって、更にこれらの空間を高真空とすることができる。なお、図10、11では、排気口511を図中下側の1箇所にのみ設けているが、この位置は、中心軸Iの周りの円周方向における任意の位置とすることができる。あるいは、排気効率を高めるために、円周方向における複数の箇所に設けることもできる。この位置は、排気口511に接続する真空排気系に応じて適宜設定することが可能である。
ただし、この構成においては、接続部内空間430が排気口511を介して外部の真空排気系と接続され、排気口511から電磁波が外部に漏れることがある。このため、円錐形状でメッシュ状の電磁波シールド520を排気口511内に設けることによって、これを抑制している。電磁波シールド520は円錐形状をしているために、ここで反射された電磁波を、排気口511の内面に向けて乱反射させることができ、ここで電磁波を吸収体140に吸収させることができる。この際、無酸素銅や分散強化銅等のように、表面抵抗が小さく熱伝導率が高い材料を電磁波シールド520の材料として用いることにより、その表面で電磁波を吸収し、これによって表面で発生した熱を水冷によって容易に除去することができる。これによって、内側導波部111と内側導波部121の間の間隙から漏れた電磁波を外部に漏らさず、接続部500の内部でこれを効率的に吸収させることができる。
このように、この導波管50によれば、前記の導波管40よりもコルゲート導波管11等の内部を高真空とすることができる。これによって、導波管40よりも高い伝送効率を得ることができる。
(第6の実施の形態)
第6の実施の形態に係る導波管60は、第2の実施の形態に係る導波管20(図5)と同様に、コルゲート導波管11、12に対して対称な構成をもち、かつコルゲート導波管11等の内部を排気できる構造である。図12は、この導波管60の中心軸Iに沿った断面図である。
ここで用いられている接続部600における内側接続部610、620は、共に前記の内側接続部420等と同様の構成を具備する。このため、図12の構成は、左右対称となっている。また、外側接続部630は、導波管20における外側接続部230と同様の構造に、導波管40における隔壁部412と同様の構成をもつ隔壁部631、632が設けられた構成とされる、この構成においては、隔壁部631と隔壁部632との間に接続部内空間640が形成される。また、内側接続部610と隔壁部631の間、隔壁部632と内側接続部620との間に、それぞれ蛇腹部440とダンパー450が設置される。また、外側接続部630における下側には、導波路50と同様の排気口633が形成される。
この構成においては、コルゲート導波管11等の内部は接続部内空間640と連結し、左右の蛇腹部440によって、外部と隔絶される。この空間は排気口633を介して排気されるため、高真空とすることができる。
この構成においては、コルゲート内導波管11等の内部を高真空とすることのできる構造を、コルゲート導波管11、12に関して対称な構成で得ることができる。これにより、コルゲート導波管11、12の軸方向の移動に際しての内側接続部610、620の移動がより円滑に行われる。
(第7の実施の形態)
第7の実施の形態に係る導波管70も、コルゲート導波管11、12に対して対称な構成をもち、かつコルゲート導波管11等の内部を排気できる構造である。更に、この構成においては、接続部内空間が2箇所に形成される。図13は、この導波管70の中心軸Iに沿った断面図であり、図14はそのD−D方向に沿った断面図である。
この導波管70の接続部700において用いられる内側接続部710、720も、前記の内側接続部420等と同様の構成を具備する。外側接続部730は、その内側に隔壁部731、732を具備する点では前記の導波管60と同様であるが、ここでは、隔壁部731、732の間の外側接続部730における中央の部分に、更に中央隔壁部733が形成されている。中央隔壁部733の内側には、内側導波部734が形成されている。
この構成により、接続部内空間740が隔壁部731と中央隔壁部733の間、接続部内空間750が中央隔壁部733と隔壁部732の間に、それぞれ形成される。
また、接続部内空間740と接続部内空間750は、中央隔壁部733(外側接続部730)に形成された排気路735によって連結され、排気路735には、前記の排気口511と同様の排気口736が下側から接続される。排気口736の中には、排気口511の場合と同様に電磁波シールド520が設けられる。
この構成においては、接続部700内に複数の接続部内空間740、750が形成され、これらの真空排気を単一の排気口736を用いて効率的に行うことができる。
なお、上記のいずれの実施の形態においても、接続部内空間に吸収体が設けられていたが、吸収体を特に形成しなくとも接続部内空間における電磁波の吸収が大きい場合には、吸収体は不要である。
また、接続部の構成も、内部に接続部内空間を形成でき、導波路間の間隔が調整可能な構成であれば、任意である。
また、上記の実施の形態を適宜組み合わせた接続部を用いて導波管を構成できることも明らかである。
上記の通り、上記の構成は、全長の長くなる導波路で大電力(メガワット級)のミリ波を伝送する場合において特に有効である。しかしながら、伸縮が可能な導波管として、その他の一般的な導波管としても有効であることは明らかである。
10、20、30、31、40、50、60、70、900、970 導波管
11、12 950、960 コルゲート導波管
90 固定ピン
95 冷却水路
100、200、300、400、500、600、700 接続部
110、230、330、410、510、630、730 外側接続部
111、121、211、221、311、321、332、341、734 内側導波部
112、411 外側円筒部
113、231 係止部
120、210、220、310、320、340、420、610、620、710、720 内側接続部
130、240、350、360、430、640、740、750 接続部内空間
140 吸収体
331 外側接続部中間部
412、631、632、731、732 隔壁部
413 細孔
440 蛇腹部
450 ダンパー
511、633 排気口
520 電磁波シールド
733 中央隔壁部
735 排気路
800、850 建家
810 ジャイロトロン
860 核融合炉
870 アンテナ
910 屈曲部
920 伸縮部分
951 固定治具
970 蛇腹型コルゲート導波管
980 外筒
I 中心軸

Claims (11)

  1. 電磁波を伝搬させるコルゲート導波管が用いられた複数の導波路が接続部を介して各々の中心軸を同一として結合された構成を具備する導波管であって、
    前記接続部は、外側接続部と、当該外側接続部の内部で前記中心軸方向に摺動する内側接続部を具備し、
    前記接続部において、隣接する2つの前記導波路は、前記接続部の中で前記中心軸方向における可変の間隙をおいて、各々が前記外側接続部又は前記内側接続部に固定され、
    前記接続部において、前記可変の間隙に連結した接続部内空間が、前記外側接続部と前記内側接続部の間に形成されたことを特徴とする導波管。
  2. 別体とされた2つの前記内側接続部に、前記接続部から導出する2本の前記導波路がそれぞれ固定され、
    2つの前記内側接続部が単一の前記外側接続部の内部で前記中心軸方向に摺動する構成を具備することを特徴とする請求項1に記載の導波管。
  3. 前記接続部は、
    2本の前記導波路の間に、2本の前記導波路のそれぞれと中心軸を同一としてそれぞれと可変の間隙をもって設置された他の導波路を内部に具備することを特徴とする請求項2に記載の導波管。
  4. 前記接続部内空間の前記中心軸方向における厚さは、連結する前記可変の間隙よりも厚くされたことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の導波管。
  5. 前記接続部内空間を構成する、前記外側接続部の内面及び/又は前記内側接続部の内面には、前記電磁波を吸収する吸収体が形成されたことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の導波管。
  6. 前記外側接続部の前記中心軸方向における端部には、前記内側接続部の前記中心軸方向の移動を制限する係止部が設けられたことを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の導波管。
  7. 前記外側接続部には、前記中心軸方向における内部を分断する隔壁部が形成され、
    前記接続部内空間は、前記隔壁部の前記中心軸方向における一方の面側に形成され、
    前記隔壁部の前記中心軸方向における他方の面と前記内側接続部との間に形成された封止空間における前記他方の面と前記内側接続部との間には、伸縮自在な蛇腹部が前記中心軸の周囲にわたり形成され、
    前記隔壁部には、前記封止空間における前記蛇腹部よりも前記中心軸方向の空間と前記接続部内空間とを連結する細孔が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の導波管。
  8. 前記封止空間における前記他方の面と前記内側接続部との間に、ダンパーが形成されたことを特徴とする請求項7に記載の導波管。
  9. 前記外側接続部には、前記接続部内空間を真空排気することのできる排気口が形成されたことを特徴とする請求項7又は8に記載の導波管。
  10. 前記接続部において複数の前記接続部内空間が形成され、複数の前記接合部内空間を連結して前記排気口に連結する排気路が、前記外側接続部に形成されたことを特徴とする請求項9に記載の導波管。
  11. 前記排気口に、前記電磁波が前記排気口を通過するのを遮断する電磁波シールドが設置されたことを特徴とする請求項9又は10に記載の導波管。
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KR101612035B1 (ko) 2014-04-30 2016-04-14 한국전기연구원 코러게이티드 도파관의 모듈 세트

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