JP2013217394A - 補強用中空部材及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】部品点数を抑えてコストや重量を低減しつつ、対象部材に対する固定強度を確実に確保することができると共に、対象部材に対する固定作業を容易に行うことができるようにする。
【解決手段】補強用中空部材1は、一方向に長尺な中空状の本体2と、本体2の長手方向の各端部にかしめ締結されたリベット3とを含む。本体2の各端部は、対象部材に固定される部分であり、一対のウェブ2bを圧潰することで形成された圧潰部2xが設けられている。当該圧潰部2xにそれぞれ、2つのリベット3が抜去されないよう強固にかしめ締結されている。本体2の端部に最も近い位置に配置されたリベット3における本体2と接触する部分(頭部3aの底面及び軸部3b周面)には、絶縁層3xが形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車のドアビーム等に用いられる補強用中空部材及びその製造方法に関する。
補強用中空部材を対象部材(自動車のドアパネル等)に固定するにあたって、予め補強用中空部材にブラケットを取り付け、補強用中空部材をブラケットを介してボルト・ナットの締め付けにより対象部材に固定するという技術(ブラケット方式)が知られている(特許文献1参照)。しかしながら、上記ブラケット方式では、部品点数が多くなり、また、ブラケットの加工が必要なために製造工程数も多くなってしまい、コスト面で不利である。さらに、補強用中空部材を対象部材に固定する際に、ナットを工具等でブラケット上に支持しつつボルトを締め付ける必要があり、作業性が悪いという問題もある。
そこで、ブラケットを省略した方式として、特許文献2及び3のような技術が知られている。特許文献2では、補強用中空部材の一方のフランジにボルトが遊嵌し得る穴を形成し、当該フランジの穴と対向する部分にナットを配置し、対象部材を介してボルト・ナットの締め付けを行うことが示されている。特許文献3では、補強用中空部材の長手方向端部をつぶし、当該端部に形成された穴にボルト締め付けることが示されている。
特開平5−254344号公報 特開2001−301462号公報 特開平9−58386号公報
特許文献2,3によると、ブラケットを省略したことで、ブラケット分の部品点数等の問題は軽減されるものの、特許文献1と同様にボルト・ナットによる締め付け構造を採用しているため、ボルト・ナットの個数分の部品点数により、コストや重量がかかる。作業面においても、ボルト・ナットの個数分だけ締め付け作業が必要になるため、煩雑になる。さらに、ボルト・ナットの締め付けのための作業スペースを確保する必要があるため、ナットの配置間隔に制約が生じ、補強用中空部材の対象部材に対する固定強度を確保し難いという問題もある。また、特に特許文献2では、1枚のフランジを介して対象部材との固定を行っているため、固定強度の面で不利である。
本発明の目的は、部品点数を抑えてコストや重量を低減しつつ、対象部材に対する固定強度を確実に確保することができると共に、対象部材に対する固定作業を容易に行うことができる、補強用中空部材及びその製造方法を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明の第1観点によると、対象部材を補強するために前記対象部材に固定される補強用中空部材において、金属からなる中空状の本体であって、前記対象部材に固定される部分に当該本体を構成する互いに対向する一対の壁を圧潰することで形成された圧潰部が設けられた、本体と、頭部及び前記頭部から延出した軸部を有すると共に、前記軸部が前記圧潰部を貫通し、前記圧潰部にかしめ締結された、リベットと、を備えたことを特徴とする、補強用中空部材が提供される。
本発明の第2観点によると、金属からなる中空状の本体を有すると共に対象部材を補強するために前記対象部材に固定される補強用中空部材の製造方法であって、前記本体の前記対象部材に固定される部分に、前記本体を構成する互いに対向する一対の壁を圧潰することで、圧潰部を形成する圧潰部形成工程と、頭部及び前記頭部から延出した軸部を有するリベットの前記軸部を前記圧潰部に貫通させ、前記リベットを前記圧潰部にかしめ締結する、かしめ工程と、を備えたことを特徴とする、補強用中空部材の製造方法が提供される。
上記第1及び第2観点によれば、ブラケットを省略できると共に、ボルト・ナットによる締め付け構造を採用する必要がないため、ブラケットやボルト・ナットの個数分の部品点数が不要であり、コストや重量を低減することができる。また、ボルト・ナットの締め付けのための作業スペースを確保する必要がなく、リベットの配置間隔に制約が生じないため、補強用中空部材の対象部材に対する固定強度を確保し易い。しかも、互いに対向する一対の壁を圧潰することで圧潰部が形成されているため、特許文献2のような1枚のフランジを介して対象部材との固定を行う構成に比べ、固定強度を向上させることができる。さらに、ボルト・ナットの締め付け作業が不要であり、固定作業を容易に行うことができる。このように、上記第1及び第2観点によれば、部品点数を抑えてコストや重量を低減しつつ、対象部材に対する固定強度を確実に確保することができると共に、対象部材に対する固定作業を容易に行うことができる。
上記第2観点において、前記圧潰部形成工程及び前記かしめ工程を、プレス加工により同時に行ってよい。この構成によれば、圧潰部の形成とリベットのかしめ締結とを同時に行うことで、製造工程の簡素化が実現される。
上記第1観点において、前記本体が、互いに対向する一対のフランジと互いに対向し且つそれぞれ前記一対のフランジを接続する一対のウェブとを含むと共に、前記一対のフランジ及び前記一対のウェブにより構成されるロの字状の断面を有し、前記圧潰部が、前記一対のウェブを圧潰することで形成されてよい。また、上記第2観点では、前記本体が、互いに対向する一対のフランジと互いに対向し且つそれぞれ前記一対のフランジを接続する一対のウェブとを含むと共に、前記一対のフランジ及び前記一対のウェブにより構成されるロの字状の断面を有し、前記圧潰部形成工程において、前記一対のウェブを圧潰することで前記圧潰部を形成してよい。これらの構成によれば、フランジと直交する方向の負荷(補強用中空部材を自動車のドアビームとして用いた場合、衝突時等に生じる衝撃力)の吸収力が向上する。
上記第1及び第2観点において、前記フランジの厚みが前記ウェブの厚みよりも大きくてよい。この構成によれば、圧潰部において肉厚のフランジが重なり合うことで、圧潰部の強度が向上する。また、ウェブが薄肉であるため、圧潰部の形成を容易に行うことができる。
上記第1観点において、複数の前記リベットが、互いに離隔しつつ前記圧潰部にかしめ締結されてよい。また、上記第2観点では、前記かしめ工程において、前記圧潰部に複数の前記リベットを互いに離隔させつつかしめ締結してよい。これらの構成によれば、圧潰部に複数のリベットを設けることで、各リベットにかかる荷重を低減することができる。ひいては、補強用中空部材の対象部材に対する固定強度を向上させることができる。
上記第1観点において、少なくとも1の前記リベットにおける少なくとも前記本体と接触する部分に、絶縁層が形成されてよい。また、上記第2観点に係る製造方法は、前記かしめ工程の前に、少なくとも1の前記リベットにおける少なくとも前記かしめ工程後に前記本体と接触する部分に絶縁層を形成する、絶縁層形成工程をさらに備えてよい。圧潰部に複数のリベットを設ける場合において、1のリベットを対象部材に溶接した後に当該リベットに隣接して配置されたリベットを対象部材に溶接する際、溶接電流が既に溶接されたリベットに向かって流れ易い。そのため、溶接が適切に行われず、補強用中空部材の対象部材に対する固定強度が低下し得る。これに対し、上記構成によれば、絶縁層の存在により、溶接電流が既に溶接されたリベットに向かって流れるのが防止される。これにより、上記の問題を軽減することができる。
上記第1及び第2観点において、前記本体がアルミニウム合金からなり、前記リベットが鋼からなってよい。この構成によれば、本体を比較的軽量なアルミニウム合金で構成することで、補強用中空部材の軽量化を図ることができる。また、本体がアルミニウム合金からなり、対象部材が鋼からなる場合に、両者を溶接により接合すると、両者の界面に脆性の高いAl−Fe系の金属間化合物が生成され、固定強度が低減するという問題が生じ得る。しかし上記構成によれば、共に鋼からなるリベットと対象部材とをスポット溶接することで、本体と対象部材との界面に金属間化合物が生成されず、補強用中空部材の対象部材に対する固定強度を確実に確保することができる。
部品点数を抑えてコストや重量を低減しつつ、対象部材に対する固定強度を確実に確保することができると共に、対象部材に対する固定作業を容易に行うことができる。
本発明の一実施形態に係る補強用中空部材を自動車のドアビームとして用いた例を示す概略図である。 (a)は、本発明の一実施形態に係る補強用中空部材の長手方向端部を示す斜視図である。(b)は、図2(a)に示すIIB−IIB線に沿った断面図である。 各リベットを対象部材にスポット溶接する工程を示す、図2(a)に示すIII−III線に沿った断面図である。 本発明の一実施形態に係る補強用中空部材の製造方法を示すフロー図である。 プレス加工が行われるときの状況を段階的に示す、図2(b)に対応する断面図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について説明する。
本発明の一実施形態に係る補強用中空部材1は、例えば、図1に示すように、自動車のドアビームとして用いることができる。図1において、補強用中空部材1は、自動車のドアのインナーパネルとアウターパネルとの間に配置され、インナーパネル(対象部材)に固定されている。この例において、補強用中空部材1は、自動車のドアを補強し、ドア側面からの衝突による衝撃を吸収して自動車の乗員を保護する機能を有する。
補強用中空部材1は、図2に示すように、一方向に長尺な中空状の本体2と、本体2の長手方向の各端部(以下、「長手方向の端部」を単に「端部」と称す。また、図2には一方の端部のみを示すが、他方の端部も同様の構成である。)にかしめ締結されたリベット3と、を含む。本体2はアルミニウム合金の押出材からなり、リベット3は鋼からなる。補強用中空部材1を固定する対象となる対象部材は、任意の材料からなってよいが、金属間化合物の生成を抑制する観点から、リベット3と同じく鋼からなることが好ましい。
本体2は、互いに対向する一対のフランジ2aと互いに対向し且つそれぞれ一対のフランジ2aを接続する一対のウェブ2bとを含むと共に、一対のフランジ2a及び一対のウェブ2bにより構成されるロの字状の断面を有する。フランジ2aの厚みは、ウェブ2bの厚みよりも大きい。
本体2の各端部は、対象部材(図1の例ではドアパネル)に固定される部分である。本体2の各端部には、一対のウェブ2bを圧潰することで形成された圧潰部2xが設けられている。当該圧潰部2xにそれぞれ、2つのリベット3が抜去されないよう強固にかしめ締結されている。
各リベット3は、頭部3a、及び、頭部3aから延出した軸部3bを有する。各リベット3は、軸部3bが圧潰部2xを貫通し、圧潰部2xの各フランジ2aにおける軸部3bの周囲部分が塑性流動することで、圧潰部2xにかしめ締結されている。各圧潰部2xに設けられた2つのリベット3は、本体2の長手方向に関して互いに離隔しつつ、本体2の幅方向中央に配置されている。
図3に示すように、各リベット3の軸部3bの先端をスポット溶接することで、補強用中空部材1が対象部材10に固定される。本体2の端部に最も近い位置に配置されたリベット3における本体2と接触する部分(頭部3aの底面及び軸部3b周面)には、絶縁層3xが形成されている。これにより、リベット3毎に順次上下に電極50a,50bを配置してスポット溶接を行う場合において、先に1の(図3の右側の)リベット3を対象部材10に溶接した後に当該リベット3に隣接して配置された(図3の左側の)リベット3を対象部材10に溶接する際、溶接電流が矢印50Yのように既に溶接された(図3の右側の)リベット3に向かって流れるのが防止される。このとき溶接電流は、絶縁層3xの存在により、矢印50Xのように、図3の左側のリベット3の頭部3aから軸部3bを通って当該軸部3bの先端に向かって、適正に流れる。
スポット溶接時にリベット3が溶融して流れ出すことを防止するため、本体2の端部に最も近い位置に配置されたリベット3の軸中心から本体2の端部の縁までの、本体2の長手方向に関する距離D(図2(a)及び図3参照)は、少なくとも軸部3bの径の2.5倍程度確保することが好ましい。
次いで、補強用中空部材1の製造方法について説明する。
補強用中空部材1を製造するには、先ず、部品(本体2及び4つのリベット3)を準備する(図4のS1)。このとき本体2は、各端部に未だ圧潰部2xが設けられておらず、長手方向全体に亘って一定の断面(図5(a)のようにロの字状の断面)を有する。
S1の後、S1で準備した4つのリベット3の2つにおいて、頭部3aの底面及び軸部3b周面に、絶縁層3xを形成する(S2:絶縁層形成工程)。S2では、絶縁性を有する塗料をリベット3の上記各表面に塗布することで、絶縁層3xを形成してよい(例えば、ジオメット(登録商標)処理やディスゴ(登録商標)処理を採用してよい)。
S2の後、図5(a)に示すように、本体2及びリベット3を金型60a,60b間に配置する(S3)。このとき、S2で絶縁層3xを形成した2つのリベット3を本体2の各端部に最も近い位置に配置し、絶縁層3xを形成していない2つのリベット3を本体2の各端部に2番目に近い位置に配置する。各リベット3は、頭部3aが下側の金型60b上に載置され、軸部3bが上方に突出するように、配置される。上側の金型60aには、軸部3bの径よりも一回り大きな径の穴60xが形成されている。本体2及びリベット3は、穴60xと軸部3bとが位置合わせされ、且つ、軸部3bの先端が下側のフランジ2aの幅方向中央に位置するように、配置される。
S3の後、プレス加工を行う(S4:圧潰部形成工程+かしめ工程)。S4では、プレス加工により、本体2の各端部に圧潰部2xが形成されると共に、リベット3が各圧潰部2xにかしめ締結される。具体的には、図5(b),(c)に示すように、下側の金型60bを静止させた状態で、上側の金型60aを下降させる。すると、軸部3bの先端が下側のフランジ2aの幅方向中央の部分を下方から押圧し、下側のフランジ2aの当該部分が隆起すると共に、一対のウェブ2bがそれぞれ外側に屈曲する(図5(b)参照)。そして、一対のウェブ2bがそれぞれ外側にさらに屈曲すると共に、軸部3bが下側のフランジ2aの幅方向中央を貫通し、さらに上側のフランジ2aの幅方向中央を貫通する(図5(c)参照)。このようにして、本体2の各端部において、一対のウェブ2bが圧潰されて圧潰部2xが形成されると同時に、各リベット3の軸部3bが圧潰部2xを貫通し、圧潰部2xの各フランジ2aにおける軸部3bの周囲部分が塑性流動することで、2つのリベット3が当該圧潰部2xにかしめ締結される。なお、一対のウェブ2bは内側に屈曲する場合もある。
以上の工程により、補強用中空部材1が完成する。
以上に述べたように、本実施形態に係る補強用中空部材1及びその製造方法によると、ブラケットを省略できると共に、ボルト・ナットによる締め付け構造を採用する必要がないため、ブラケットやボルト・ナットの個数分の部品点数が不要であり、コストや重量を低減することができる。また、ボルト・ナットの締め付けのための作業スペースを確保する必要がなく、リベット3の配置間隔に制約が生じないため、補強用中空部材1の対象部材10に対する固定強度を確保し易い。しかも、互いに対向する一対の壁(ウェブ2b)を圧潰することで圧潰部2xが形成されているため、特許文献2のような1枚のフランジを介して対象部材との固定を行う構成に比べ、固定強度を向上させることができる。さらに、ボルト・ナットの締め付け作業が不要であり、固定作業を容易に行うことができる。このように、本実施形態によれば、部品点数を抑えてコストや重量を低減しつつ、対象部材に対する固定強度を確実に確保することができると共に、対象部材に対する固定作業を容易に行うことができる。
本実施形態の製造方法によれば、S4で圧潰部2xの形成とリベット3のかしめ締結とを同時に行うことで、製造工程の簡素化が実現される。
本体2が、一対のフランジ2a及び一対のウェブ2bにより構成されるロの字状の断面を有し、圧潰部2xが、一対のウェブ2bを圧潰することで形成されている。これにより、フランジ2aと直交する方向の負荷(補強用中空部材1を自動車のドアビームとして用いた場合、衝突時等に生じる衝撃力)の吸収力が向上する。
しかも、フランジ2aの厚みがウェブ2bの厚みよりも大きい。この場合、圧潰部2xにおいて肉厚のフランジ2aが重なり合うことで、圧潰部2xの強度が向上する。また、ウェブ2bが薄肉であるため、圧潰部2xの形成を容易に行うことができる。
圧潰部2xに複数のリベット3を設けている。これにより、各リベット3にかかる荷重を低減することができる。ひいては、補強用中空部材1の対象部材10に対する固定強度を向上させることができる。
本体2の端部に最も近い位置に配置されたリベット3における本体2と接触する部分(頭部3aの底面及び軸部3b周面)に、絶縁層3xが形成されている。圧潰部2xに複数のリベット3を設ける場合において、1のリベット3を対象部材10に溶接した後に当該リベット3に隣接して配置されたリベット3を対象部材10に溶接する際、溶接電流が既に溶接されたリベット3に向かって流れ易い(図3の矢印50Y参照)。そのため、溶接が適切に行われず、補強用中空部材1の対象部材10に対する固定強度が低下し得る。これに対し、上記構成によれば、絶縁層3xの存在により、溶接電流は図3の矢印50Xのように適正に流れ、溶接電流が既に溶接されたリベット3に向かって流れるのが防止される。これにより、上記の問題を軽減することができる。
本体2がアルミニウム合金からなり、リベット3が鋼からなる。この構成によれば、本体2を比較的軽量なアルミニウム合金で構成することで、補強用中空部材1の軽量化を図ることができる。また、本体2がアルミニウム合金からなり、対象部材10が鋼からなる場合に、両者を溶接により接合すると、両者の界面に脆性の高いAl−Fe系の金属間化合物が生成され、固定強度が低減するという問題が生じ得る。しかし上記構成によれば、共に鋼からなるリベット3と対象部材10とをスポット溶接することで、本体2と対象部材10との界面に金属間化合物が生成されず、補強用中空部材1の対象部材10に対する固定強度を確実に確保することができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施形態や実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。
本発明に係る補強用中空部材は、ドアビーム以外にも適用可能である。
圧潰部に設けられるリベットの数は、1以上の任意の数であってよい。リベットの配置態様も任意であり、例えば、複数のリベットを、本体の長手方向に延在する1又は複数の列に沿って配置してもよいし、ランダムに配置してもよい。
本体において、フランジの厚みがウェブの厚みと同じ又はウェブの厚みよりも小さくてもよい。
本体の形状は、中空状であればよく、上述の実施形態のような断面を有するものに限定されない。例えば、本体は、断面が正方形又は長方形の角管、断面が円形の円管等であってもよい。
本体の材料は、アルミニウム合金に限定されず、アルミニウム合金以外の任意の金属材料(例えば鋼等)であってよい。リベットの材料も、鋼に限定されず、任意である。
本体における圧潰部の位置は、長手方向両端に限定されない。例えば、本体の長手方向一端のみ、本体の長手方向中央等に、圧潰部を設けてもよい。
絶縁層は、少なくとも1のリベットにおける、少なくとも本体と接触する部分に、形成されればよい。例えば、上述の実施形態では各圧潰部に設けられる2つのリベットのうちの1つずつ(計2つのリベット)に絶縁層を形成しているが、1の圧潰部のみに着目して2つのリベットのうちの1つ(1のリベットのみ)に絶縁層を形成してもよい。或いは、全てのリベットに絶縁層を形成してもよい。また、1のリベットにおいて、本体と接触する部分以外の部分(例えば、頭部3aの上面等)にも、絶縁層を形成してよい。
絶縁層の形成にあたっては、ジオメット(登録商標)処理やディスゴ(登録商標)処理に限定されず、これら以外の任意の手法(例えば、亜鉛メッキ後にクロメート処理を行う手法等)を採用してよい。
圧潰部形成工程及びかしめ工程を、同時に行わず、別々に行ってもよい。
1 補強用中空部材
2 本体
2a フランジ
2b ウェブ(壁)
2x 圧潰部(対象部材に固定される部分)
3 リベット
3a 頭部
3b 軸部
3x 絶縁層
10 対象部材

Claims (13)

  1. 対象部材を補強するために前記対象部材に固定される補強用中空部材において、
    金属からなる中空状の本体であって、前記対象部材に固定される部分に当該本体を構成する互いに対向する一対の壁を圧潰することで形成された圧潰部が設けられた、本体と、
    頭部及び前記頭部から延出した軸部を有すると共に、前記軸部が前記圧潰部を貫通し、前記圧潰部にかしめ締結された、リベットと、
    を備えたことを特徴とする、補強用中空部材。
  2. 前記本体が、互いに対向する一対のフランジと互いに対向し且つそれぞれ前記一対のフランジを接続する一対のウェブとを含むと共に、前記一対のフランジ及び前記一対のウェブにより構成されるロの字状の断面を有し、
    前記圧潰部が、前記一対のウェブを圧潰することで形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の補強用中空部材。
  3. 前記フランジの厚みが前記ウェブの厚みよりも大きいことを特徴とする、請求項2に記載の強用中空部材。
  4. 複数の前記リベットが、互いに離隔しつつ前記圧潰部にかしめ締結されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の補強用中空部材。
  5. 少なくとも1の前記リベットにおける少なくとも前記本体と接触する部分に、絶縁層が形成されていることを特徴とする、請求項4に記載の補強用中空部材。
  6. 前記本体がアルミニウム合金からなり、前記リベットが鋼からなることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の補強用中空部材。
  7. 金属からなる中空状の本体を有すると共に対象部材を補強するために前記対象部材に固定される補強用中空部材の製造方法であって、
    前記本体の前記対象部材に固定される部分に、前記本体を構成する互いに対向する一対の壁を圧潰することで、圧潰部を形成する圧潰部形成工程と、
    頭部及び前記頭部から延出した軸部を有するリベットの前記軸部を前記圧潰部に貫通させ、前記リベットを前記圧潰部にかしめ締結するかしめ工程と、
    を備えたことを特徴とする、補強用中空部材の製造方法。
  8. 前記圧潰部形成工程及び前記かしめ工程を、プレス加工により同時に行うことを特徴とする、請求項7に記載の製造方法。
  9. 前記本体が、互いに対向する一対のフランジと互いに対向し且つそれぞれ前記一対のフランジを接続する一対のウェブとを含むと共に、前記一対のフランジ及び前記一対のウェブにより構成されるロの字状の断面を有し、
    前記圧潰部形成工程において、前記一対のウェブを圧潰することで前記圧潰部を形成することを特徴とする、請求項7又は8に記載の製造方法。
  10. 前記フランジの厚みが前記ウェブの厚みよりも大きいことを特徴とする、請求項9に記載の製造方法。
  11. 前記かしめ工程において、前記圧潰部に複数の前記リベットを互いに離隔させつつかしめ締結することを特徴とする、請求項7〜10のいずれか一項に記載の製造方法。
  12. 前記かしめ工程の前に、少なくとも1の前記リベットにおける少なくとも前記かしめ工程後に前記本体と接触する部分に絶縁層を形成する、絶縁層形成工程をさらに備えたことを特徴とする、請求項11に記載の製造方法。
  13. 前記本体がアルミニウム合金からなり、前記リベットが鋼からなることを特徴とする、請求項7〜12のいずれか一項に記載の製造方法。
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