JP2013216224A - 運搬車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】後内輪タイヤの寿命が延ばせる運搬車両を提供する。
【解決手段】運搬車両は、車両本体に、後輪7の車幅方向内側に配置された後内輪タイヤ9dを強制的に冷却する冷却手段を設けた。同構成により、負担の強いられる後内輪タイヤ9dは、冷却され続けられるので、過度な温度上昇は抑えられる。これにより、熱によるタイヤ損傷が抑えられ、後内輪タイヤ9dの寿命が延せる。
【選択図】図3

Description

本発明は、高重量の運搬物を積載して運搬する運搬車両に関する。
鉱山の採掘現場では、ダンプトラックと呼ばれる大型の運搬車両を用いて、採掘した砕石物(高重量の運搬物)を運搬することが行われている。
こうした運搬車両の車両本体には、特許文献1にも開示されているように前側に操舵輪をなす前輪、後側に駆動輪をなす、複数のタイヤを車幅方向に並行に配置してなる後輪を有し、上部に砕石物などの運搬物を積載するベッセルをもつ構造が用いられる。この運搬車両も、前・後輪には、一般の自動車と同様、ゴム製のタイヤが用いられる。
特開2010−173407号公報
ところが、後輪の車幅方向内側に配置される後内輪タイヤは、走行風による冷却が期待できないため、温度上昇しやすく、他のタイヤより負担が強いられやすい。
このため、後内輪タイヤは、損傷しやすく、他のタイヤに比べ寿命が短くなる傾向にある。
特に電動駆動式のパワーユニットを搭載した運搬車両、すなわちエンジンの軸出力で発電機を駆動し、同発電機で発電された電力で、電動式の走行駆動装置を駆動、すなわち電動モータを励磁して車輪を駆動するパワーユニットを用いた運搬車両の場合、後内輪タイヤは、電動モータの熱の影響を受けやすい。
すなわち、多くの電動式の走行駆動装置は、後内輪タイヤの近くに、空冷式の冷却構造で冷却される電動モータ(発熱機器)を配置し、後内輪タイヤのホイール内側に、スピンドル部材と共に減速ユニットを配置し、電動モータの回転を減速ユニットで減速して後内輪タイヤのホイールに伝える構造が採用されるため(特許文献1を参照)、後内輪タイヤは、電動モータの熱が加わり、温度上昇しやすくいなるからであり、この点も後内輪タイヤの寿命が短くなる要因ともなっている。
そこで、本発明の目的は、後内輪タイヤの寿命が延ばせる運搬車両を提供することにある。
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、運搬物の積載をする積載部、複数のタイヤを車幅方向に並行に配置した後輪を有する車輪を有する車両本体に、後輪の車幅方向内側に配置された後内輪タイヤを強制的に冷却する冷却手段を設けた。
同構成により、負担の強いられる後内輪タイヤは、強制的に冷却され続けられるので、過度な温度上昇は抑えられる。
請求項2の発明は、さらに上記目的に加え、温度上昇の生じやすい後内輪タイヤの内側面が冷却されるよう、冷却手段は、後内輪タイヤの内側面へ冷却風を送風する送風構造で構成することとした。
請求項3の発明は、さらに既存の機器を流用した簡単な構造で、後内輪タイヤの内側面が冷却されるよう、車両本体は、発熱する発熱機器と、外気を発熱機器へ導き発熱機器を冷却する冷却機器を有したものとし(いずれも既存機器)、送風構造には、発熱機器の冷却を終えた後の冷却風を後内輪タイヤの内側面へそれぞれ導く空冷構造を用いた。
請求項4の発明は、電動駆動式の運搬車両において、既存の電動式の走行駆動装置の各機器を流用した簡単な構造で、後内輪タイヤの内側面を冷却するよう、車両本体は、後内輪タイヤの内側面の近傍に配置された電動モータ(発熱機器)、後内輪タイヤのホイールを回転自在に支持する筒形のスピンドル部材、同スピンドル部材に設けられ電動モータの回転をスピンドル部材内を通して受け減速してホイールに伝える減速ユニットを有して構成される電動式の走行駆動装置と、スピンドル部材の端と連ねて電動モータの周囲を覆うように設けられたケーシング部材、ケーシング部材内へ外気を冷却風として送るブロアとを有したモータ冷却構造(冷却機器)とを有した構造を前提として、空冷構造には、後内輪タイヤの内側面の近辺に配置されるスピンドル部材あるいはケーシング部材の外壁に、電動モータの冷却を終えた後の冷却風を後内輪タイヤの内側面へ中心側から放射状に吹き出させる吹出部を設けた構成を採用した。
請求項5の発明は、さらに冷却風が後内輪タイヤの内側面の全域へくまなく届いて効果的に後内輪タイヤを冷却するよう、吹出部には、後内輪タイヤの中心側に配置されるスピンドル部材あるいはケーシング部材の外壁部分に、後内輪タイヤの周方向に沿って複数の吹出口を設け、スピンドル部材あるいはケーシング部材に、吹出口から放射状に吹き出した冷却風を後内輪タイヤの内側面に沿わせる流れに整流する整流部を設けた構成を採用した。
請求項6の発明は、さらに有効に作用するよう、後内輪タイヤは、積載部の下側に配置されるものとした。
請求項1の発明によれば、走行中、負担の強いられる後内輪タイヤは、強制的に冷却され続けられるので、過度な温度上昇は抑えられる。
したがって、後内輪タイヤの寿命を延ばすことができる。特に後内輪タイヤは、作業がしにくい場所に配置されているため、タイヤ交換作業やタイヤローテション作業は面倒であるが、後内輪タイヤの寿命が延ばせることによって、その作業頻度を少なくすることができ、その効果は大である。
請求項2の発明によれば、さらに温度上昇が生じやすい後内輪タイヤの内側面を冷却することができる。
請求項3の発明によれば、さらに発熱機器を冷却風で冷却する既存の冷却機器を流用した簡単な構造で、後内輪タイヤの内側面が冷却できる。
請求項4の発明によれば、さらに空冷の冷却構造で冷却される電動モータ、減速ユニットを組み合わせた既存の電動式の走行駆動装置の各機器を流用して、簡単に後内輪タイヤの内側面を冷却することができ、電動駆動式の運搬車両には好適である。
請求項5の発明によれば、さらに冷却風を後内輪タイヤの内側面の全域へくまなく届かせることができ、効果的に後内輪タイヤを冷却することができる。
請求項6の発明によれば、積載部の下側に有る後内輪タイヤには有効である。
本発明の一実施形態に係る運搬車両となるダンプトラックの全体を示す一部切欠した側面図。 同ダンプトラックにおいて、後輪の車幅方向内側に配置された後内輪タイヤを冷却する冷却構造を示す斜視図。 図2中のA−A線に沿う後輪周辺の構造を示す断面図。 ダンプトラックの走行中、後内輪タイヤが冷却されているときを示す図。
以下、本発明を図1ないし図4に示す一実施形態にもとづいて説明する。
図1は、運搬車両であるところの例えば電動駆動式のパワーユニットを採用したダンプトラック(例えば車両総重量400tクラス)の概略的な構成を示し、図2は、同ダンプトラックのタイヤ冷却構造を示し、図3は、同タイヤ冷却構造の後輪付近の構造を示し、図4は、同タイヤ冷却構造で後内輪タイヤを冷却しているときを示している。但し、図1,2中の矢印Fは、ダンプトラックの前側を示し、矢印Rはダンプトラックの後側を示している。
まず、ダンプトラックの主な構成について説明する。
図1,2中1は車両本体を示している。車両本体1は、車両前後方向に延びるラダー状のフレーム2を有している。このフレーム2の前部両側(左右;車幅方向両側)には、前輪をなす左右に操舵可能な操舵輪3が組み付けられている(片側しか図示せず)。操舵輪3は、いずれもホイール4(図2に一部図示)が組み付いたゴム製の走行タイヤ5で構成され、懸架装置(図示しない)でフレーム2に支持させてある。フレーム2の後部両側(左右;車幅方向両側)には、後輪をなす駆動輪7が組み付けられている。駆動輪7は、いずれもホイール8の組み付いたゴム製の走行タイヤ9を二本、並行に配置したタイヤ、いわゆるダブルタイヤで構成され、後述する懸架装置11でフレーム2に支持させてある。ちなみに、この駆動輪7の外側に配置された走行タイヤを、ここでは後外輪タイヤ9cとし、内側に配置された走行タイヤを後内輪タイヤ9dとして区別する。
図1に示されるようにフレーム2の中央〜後部の上部分には、重量の有る運搬物、ここでは砕石物Tを積載するベッセル15(本願の積載部に相当)が搭載されている。このベッセル15の後部は、連結ピン部16でフレーム2に回動自在に支持され、ベッセル15の中央両側は、フレーム2から延びるシリンダ装置17(いずれも図1に一部図示)が連結されていて、シリンダ装置17の伸縮動作により、ベッセル全体を連結ピン部16を支点として、起立する方向や伏せる方向に駆動する構造としてある。
フレーム2の前部には、図2にも示されるようにフレーム2よりも上方となる地点にフロントデッキ20が組み付けられている。このフロントデッキ20上の左右方向片側には、ダンプトラックの運転に必要な各種機器(計器盤、ステアリングホイール、アクセルペダル、ブレーキペダル、チェンジレバー、ベッセル操作部など)が装備されたキャビン21が設けられる。反対側には、大容量のインバータや同インバータの放熱器などといったインバータ機器23(図1に一部だけ図示)が収められたキャビネット24が設けられている。このキャビネット24の壁部、例えば前面壁の上段には、外気を冷却風として取り入れる冷却空気取入口24aが設けられている。
またフレーム2には、図1,2に示されるように電動駆動式のパワーユニット27(電動駆動構造)が設けられる。同パワーユニット27は、例えばフロントデッキ20の直下のフレーム部分(前部)に設置した発電用のエンジン29、エンジン29の出力軸に連結されたオルタネータ30(発電機)、フレーム2の後部両側に配置された一対の電動式の走行駆動装置32と、同電動式の走行駆動装置23を構成する電動モータ33(本願の発熱機器に相当)を冷却するモータ冷却構造60とを有して構成される。
このうち電動式の走行駆動装置32は、左右のいずれ共、図2,3に示されるように駆動輪7(後輪)を懸架する懸架装置11で、駆動輪7と共に走行用の電動モータ33、筒形のスピンドル部材35、減速ユニット37を懸架させた構造が用いられる。
具体的には走行駆動装置32は、フレーム2の車幅方向中央に配置されたモータ支持筒40(本願のケーシング部材に相当)を有する。同モータ支持筒40の左右両側に、対称的に一対の電動モータ33が収容されている。このモータ支持筒40は、左右両側から車両前方へ突き出る一対のトレーリングアーム41にてフレーム2に上下動可能に支持される。またモータ支持筒40は、直上のフレーム部分との間に介装されたリンク機構42によっても上下動可能に支持される。むろんモータ支持筒40は、フレーム2との間に介装された弾性部材やショックアブソーバ(いずれも図示しない)でも支持してある。
モータ支持筒40の端部には、それぞれ筒形のスピンドル部材35、減速ユニット37などが組み付けられている。スピンドル部材35、減速ユニット37の組み付き構造は、左右両側、すなわちモータ支持筒40を挟んだ両側共、同じ構造なので、片側だけを説明すると、図3に示されるようにスピンドル部材35は、例えばモータ支持筒40の端部と固定されるスピンドル本体45と、同スピンドル本体45の外周部に回転自在に組み付くホイール支持筒部46とを組み合わせた構造が用いられる。
具体的には、スピンドル本体45は、モータ支持筒部40端にボルト固定される椀形の大径部45aと、同大径部45aから車幅方向外側へ突き出る小径部45bを有する筒形部材が用いられる。筒形のホイール支持筒部46は、駆動輪7のホイール内径に対応した外周外形をもつ筒形部材で構成される。この筒形部材が、スピンドル本体45の小径部45bの外周部に、軸受け部45cを介して回転自在に組み付いている。このホイール支持筒部46の外周部に駆動輪7のホイール8が挿入される。大径部45aの内周部には、電動モータ33の本体部33aが固定され、電動モータ33の出力部33bを大径部42aの中心に位置決めている。
減速ユニット37は、図3に示されるように駆動輪7のホイール内側に収まる外形に組まれている。この減速ユニット37はホイール支持筒部46端に設けられる。同減速ユニット37の入出部は、ホイール支持筒部46の端部とスピンドル本体45の端部と組み付き、電動モータ33の回転を減速して駆動輪7へ伝える構造にしている。
すなわち、減速ユニット37は、例えば2つの遊星歯車機構50,55を直列に組み合わせた構造が用いられる。例えば一段目の遊星歯車機構50には、サンギヤ51を入力側とし、プラネタリギヤのキャリア(図示しない)を出力側、リングギヤ53を固定側とした減速要素を用い、同機構に直列に続く二段目の遊星歯車機構55には、プラネタリギヤのキャリアを固定側として、一段目のキャリアからの入力をサンギヤ(図示しない)で受け、リングギヤ56から出力させる減速要素を用いられる。
このうち一段目のリングギヤ、二段目のキャリアは、スピンドル本体45の小径部42bに締結され、二段目のリングギヤ53はホイール支持筒部46に締結される。一段目のサンギヤ51は、同サンギヤ51から延びる中継軸部58、さらには図示しない継手部を介して電動モータ33の出力部33bに接続され、スピンドル部材35内を通して受けた電動モータ33からの回転を減速して、駆動輪7を構成するホイール8に伝える構造としてある。
このホイール支持筒部46の端部に、図示しないボルト締結構造により、ダブルタイヤ(駆動輪7)のホイール8は固定される。つまり、電動モータ33、減速ユニット37は、駆動輪7(後輪)と共に懸架される。
電動モータ33は、キャビネット21内に収めたインバータ(インバータ機器23の一部)に接続される。このインバータや発電用のエンジン29のコントローラ(図示しない)は、ダンプトラックの走行制御を統括する制御部(図示しない)に接続されていて、同制御部に予め設定された走行モードにしたがい、各種アクセル操作やシフト操作やハンドル操作に応じ、オルタネータ30の出力が可変、左右両側の電動モータ33の電源周波数が可変されることで、所望の走行、旋回などが行える構造となっている。
一方、図1〜図3に示されるようにモータ冷却構造60は、例えばモータ支持筒40の周辺のフレーム部分(後部分)に据え付けたブロア、例えば電動モータ62aで駆動する電動式のブロア62を有している。このブロア62の吹出部62bとモータ支持筒40の外周壁とは、駆動輪7の上下動を許すダクト、例えば可とう性のダクト部材63で接続される。ブロア62の吸込部62cは、集合用のダクト部材65、さらには複数のダクト、例えば二本の可とう性のダクト部材66a,66bを介して、インバータ機器23を収めたキャビネット24の壁部に接続され、キャビネット内部と連通させている。さらに述べればダクト部材66a,66bは、冷却空気取入口24aから離れた地点、ここではキャビネット24の底部と連通している。
電動モータ62aは、例えば上記制御部(図示しない)で行われる制御により、少なくとも車両走行中は作動するように設定されていて、走行中を含め電動モータ33aが温度上昇(発熱による)しているとき、電動モータ33a,33aを覆うモータ支持筒40内へ外気を冷却風として送り、温度上昇している電動モータ33a,33bを周囲から冷却風で冷却する構造にしている。
ここでは、キャビネット24の冷却空気取入口24aから取り入れた冷却風(外気)にて、インバータ機器23を冷却してから、モータ支持筒40内へ送風する構造が用いられ、インバータ機器23の冷却を終えた冷却風で、左右の電動モータ33a,33aを冷却する。
オルタネータ30は、別途、フレーム2に設置したオルタネータ冷却用の電動ブロア68を用いて冷却される。具体的には、図1,2に示されるように電動ブロア68の吹出部68aは、オルタネータ30のケーシング30aに接続され、電動ブロア68の吸込部68bは、可とう性のダクト部材69を介してキャビネット24内に連通されている。つまり、オルタネータ30は、同様に外気を冷却風とした空冷構造で冷却される。
ここで、ダンプトラックの走行タイヤに関し、駆動輪7の車幅方向内側に配置される後内輪タイヤ9dは、走行風による冷却が期待できないため、温度上昇しやすく、他のタイヤより負担が強いられやすい。
電動式の走行駆動装置23で駆動される構造は、大駆動力を確保する都合上、後内輪タイヤ9dの近くに発熱機器となる電動モータ33aを配置して、ホイール内側を通じ、駆動輪7に駆動力を伝えるために、電動モータ33aの熱的影響も避けられない。
このため、後内輪タイヤ9dは損傷しやすく、他のタイヤに比べ寿命が短くなる傾向にある。
そこで、本実施形態のダンプトラックには、後内輪タイヤ9dの負担を軽減する工夫が施されている。
同工夫には、後内輪タイヤ9dを強制的に冷却する冷却構造70(本願の冷却手段に相当)を設ける構造が用いられる。これには、ベッセル15の下側に配置されている後内輪タイヤ9dの内側面9bへ冷却風αを吹き出して冷却する送風構造が用いられる。
特に送風構造は、既に有る車両本体1の発熱機器を外気で冷却する冷却機器を流用して、発熱機器の冷却を終えた後の冷却風αを後内輪タイヤ9dの内側面9bへ導く空冷構造を用いている(既存の送風構造の利用)。ここでは、電動式の走行駆動装置23の電動モータ33(発熱機器)を空冷するモータ冷却構造60(冷却機器)をそのまま流用して、後内輪タイヤ9dの内側面9bを冷却する構造が採用されている。
図2,3には、このモータ冷却構造60を流用した空冷構造(冷却構造70)が示されている。同構造は、後内輪タイヤ9dの内側面9b(車幅方向中央側に臨む面)の近辺に配置される部材、例えばスピンドル本体45(スピンドル部材35)の周壁(外壁)に、電動モータ33の冷却を終えた冷却風αを後内輪タイヤ9dの内側面9bの中心側から放射状に吹き出す吹出部74を設けて構成される。
具体的には吹出部74は、例えば後内輪タイヤ9dの中心側に配置される大径部45aの周壁部分(外壁)に、円形の吹出口75を後内輪タイヤ9dの周方向沿いに複数個(例えば4〜5個)が設ける。さらに整流部として、吹出口75を挟んだ大径部45aの両側(車幅方向)の外周部分に、それぞれリング状の整流板76,77を設けて、整流板76,77にて各吹出口75から吹き出された冷却風αを後内輪タイヤ9dの内側面9bに沿わせる流れ、具体的には後内輪タイヤ9dの内側面9bに放射状に冷却風αを沿わせる流れに整流する構造が用いられている。
このように構成された冷却構造70によると、後内輪タイヤ9dの温度上昇は抑えられる。
すなわち、今、ダンプトラックは、例えば図1に示されるように砕石物T(高重量物)を積載して、図3、4に示されるように路面aを走行しているとする。
ここで、ベッセル15の下側の後内輪タイヤ9dは、走行風による冷却が期待できないため、温度上昇しやすい。
このとき電動駆動式のダンプトラックは、電動モータ33を冷却するため、モータ冷却用のブロア62を運転させている。すると、図1,2に示されるようにキャビネット24の冷却空気取入口24aから外気を冷却風αとして取り入れ、キャビネット24内のインバータ機器23などを冷却する。キャビネット24を通過した冷却風αは、図1,2に示されるようにダクト部材66a,66bおよびダクト部材65を経てモータ支持筒40内に導かれ、モータ支持筒40内に収めた左右一対の電動モータ33を冷却する。ついで、この冷却風αは、後内輪タイヤ9dの近くに配置されている吹出口75へ向う。
すると、吹出口75から、図2,3に示されるように電動モータ33を冷却した後の冷却風αが吹き出される。ここで、吹出口75は、ホイール8の開口端の近辺に配置されているため、吹き出された冷却風αは、後内輪タイヤ9dの中心側から放射状に吹き出される。この冷却風αが、吹出口75の直後に配置されている整流板76,77、さらにはホイール8の周壁8aやリム部8bを整流部品として、後内輪タイヤ9dの内側面9bに沿わせる流れに整流される。これにより、後内輪タイヤ9dの内側面9bは、同内側面9bの全域にくまなく導かれる冷却風αによって冷却される。つまり、強制的に後内輪タイヤ9dは冷却される。この冷却がダンプトラックの運転中、続けられる。
このように冷却構造70により、ダンプトラックの後内輪タイヤ9dは、強制的に冷却され続けられるので、過度な温度上昇は抑えられる。
したがって、後内輪タイヤ9dの寿命を延ばすことができる。ベッセル15の下側に配置される後内輪タイヤ9dには有効である。特に後内輪タイヤ9dは、作業がしにくい場所に配置されているため、タイヤ交換作業やタイヤローテション作業は面倒であるが、後内輪タイヤ9dの寿命が延ばせることによって、その作業頻度を少なくすることができ、その効果は大である。
しかも、後内輪タイヤ9dの内側面9bを冷却風αで冷却する冷却構造70は、内側面9bを的確に冷却することができる。そのうえ、冷却構造70は、既存の冷却機器を流用したので、簡単な構造ですむ。特に電動駆動式のダンプトラックは、スピンドル部材35に吹出部74を設けるだけで、電動モータ33を冷却したモータ冷却構造60をそのまま流用して簡単に後内輪タイヤ9dの内側面9bを冷却でき、電動駆動式のダンプトラックには好適である。
そのうえ、吹出部74には、スピンドル部材35の外壁部分に設けた吹出口75から冷却風αを外部に吹き出せ、整流板76,77で後内輪タイヤ9dの内側面9bに沿わせる流れに整流する構造を用いてあるので、冷却風αを後内輪タイヤ9dの内側面9bの全域へくまなく届かせることができ、効果的に後内輪タイヤ9dを冷却することができる。
なお、本発明は上述した一実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々可変して実施しても構わない。例えば上述した一実施形態では、スピンドル部材に吹出口、整流板を設ける例を挙げたが、これに限らず、例えば図3中の二点鎖線に示されるように後内輪タイヤ9dと近いモータ支持筒46(ケーシング部材の相当)の周壁に吹出口80、整流部をなす整流板81を設けて、一実施形態と同様、モータ支持筒46からの冷却風αを後内輪タイヤ9dの内側面9bに沿わせる流れにしてもよい。また一実施形態では、電動駆動式の運搬車両に本発明を適用したが、これに限らず、エンジンの軸出力で車輪を駆動するエンジン駆動式の運搬車両に適用しても構わない。
1 車両本体
2 フレーム
3 操舵輪(前輪)
7 駆動輪(後輪)
9b 後内輪タイヤの内側面
9d 後内輪タイヤ
9 走行タイヤ
15 ベッセル(積載部)
23 電動式の走行駆動装置
33 電動モータ(発熱機器)
35 スピンドル部材
37 減速ユニット
45 スピンドル本体
46 ホイール支持筒部
40 モータ支持筒(ケーシング部材)
60 モータ冷却構造(冷却機器)
70 冷却構造(冷却手段、送風構造)
74 吹出部
75 吹出口
76,77 整流板(整流部)

Claims (6)

  1. 運搬物の積載をする積載部と、複数のタイヤを車幅方向に並行に配置してなる後輪とを有し、前記積載部に運搬物を積載したまま走行が可能な車両本体と、
    前記車両本体に設けられ、前記後輪の車幅方向内側に配置された後内輪タイヤを強制的に冷却する冷却手段と
    を具備したことを特徴とする運搬車両。
  2. 前記冷却手段は、前記後内輪タイヤの内側面へ冷却風を送風する送風構造で構成される
    ことを特徴とする請求項1に記載の運搬車両。
  3. 前記車両本体は、発熱する発熱機器と、外気を発熱機器へ導き前記発熱機器を冷却する冷却機器を有し、
    前記送風構造は、前記発熱機器の冷却を終えた後の冷却風を前記後内輪タイヤの内側面へ導く空冷構造から構成されるものである
    ことを特徴とする請求項2に記載の運搬車両。
  4. 前記車両本体は、前記後内輪タイヤの内側面の近傍に配置された電動モータ、前記後内輪タイヤのホイールを回転自在に支持する筒形のスピンドル部材、同スピンドル部材に設けられ前記電動モータの回転を前記スピンドル部材内を通して受け減速して前記ホイールに伝える減速ユニットを有して構成される電動式の走行駆動装置と、前記スピンドル部材の端と連ねて前記電動モータの周囲を覆うように設けられたケーシング部材、前記ケーシング部材内へ外気を冷却風として送るブロアとを有したモータ冷却構造とを有し、前記発熱機器が前記電動モータであり、前記冷却機器がモータ冷却構造であり、
    前記空冷構造は、前記後内輪タイヤの内側面の近辺に配置される前記スピンドル部材あるいは前記ケーシング部材の外壁に設けられ、前記電動モータの冷却を終えた後の冷却風を前記後内輪タイヤの内側面へ中心側から放射状に吹き出させる吹出部から構成される
    ことを特徴とする請求項3に記載の運搬車両。
  5. 前記吹出部は、前記後内輪タイヤの中心側に配置される前記スピンドル部材あるいは前記ケーシング部材の外壁部分に前記後内輪タイヤの周方向に沿って複数設けられた吹出口と、前記スピンドル部材あるいは前記ケーシング部材に設けられ前記吹出口から放射状に吹き出した冷却風を前記後内輪タイヤの内側面に沿わせる流れに整流する整流部とを有して構成されることを特徴とする請求項4に記載の運搬車両。
  6. 前記後輪は、前記積載部の下側に配置されるものであることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一つに記載の運搬車両。
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