JP2013214760A - 発光装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐熱性,耐光性およびガス遮断性が高く耐環境性の高い発光装置およびその製造方法を提供する。
【解決手段】この発光装置によれば、LEDチップ46の少なくとも上面がプライマー40の外側に露出しており、かつ、LEDチップ46と基部42Aとの間には、プライマー40が存在しない。プライマー40はLEDチップ46を覆わないので、光の減衰や錯乱がなく、またLEDチップ46の発熱によるプライマー40の変色を防ぐことができる。
【選択図】図4A

Description

この発明は、LED(発光ダイオード)チップを搭載した発光装置およびその製造方法に関する。
1990年代に青色LEDチップが開発、発売され、青色LEDチップからの光を受けて高効率で黄色光を発するYAG(イットリウムアルミニウムガーネット)蛍光体と合わせた白色LEDが開発された。これを受けてLEDを使った一般照明、TV用バックライト光源への応用展開に向けて、白色の色度安定化やより高輝度化を目指した開発が進んでいる。これらの開発に当たり、大きな課題となっているのが、LEDチップを封止する封止樹脂における耐熱性,耐光性の改善である。
白色LEDでは、使用するLEDチップから放出される、波長が短くエネルギーが大きい青色光による周辺部材の劣化が問題となる。封止樹脂としてエポキシ樹脂を用いた場合では、LEDチップから放出される波長が短く、エネルギーが大きいことに起因し、封止樹脂の変色などの劣化がひどく、高輝度発光を長時間維持することができない。この長時間の高輝度発光の要望に耐えうる封止樹脂として、シリコーン系樹脂が使用されるようになって来ている。
しかし、シリコーン系樹脂は、耐光性が優れるもののガス遮断性が悪いものが少なくない。封止樹脂のガス遮断性が悪いと、例えば水蒸気の透過により封止樹脂と基板またはパッケージ界面に結露が生じ、配線パターンやチップ電極の劣化や短絡の原因になる。また、車載用途などでは耐腐食ガス性を有する必要があるが、封止樹脂のガス遮断性が悪いと結露と同様に配線パターンやチップ電極の劣化や短絡の原因となり信頼性を満足することはできない。
一方、シリコーン系樹脂をガス遮断性のよい樹脂で変性させたものもあるが、耐光性が低下するため、なかなか最適な封止樹脂を見出すのは難しい状況にある。
また、シリコーン系樹脂は接着性が弱いため、チップ発熱などにより、周辺部材との界面で熱膨張係数の差により樹脂剥がれが生じて、発光輝度の低下などの発光装置として特性劣化を引き起こす。
このように、シリコーン系樹脂を採用した場合でも、耐熱性,耐光性およびガス遮断性の要望に耐え得るものとすることは難しい状況にある。
ここで、特許文献1(特開2004−339450号公報)には、封止樹脂の耐光性を向上させるLEDパッケージが開示されている。このLEDパッケージでは、底面と側壁とからなる開口部を備え、開口部底面は正の外部電極と負の外部電極との各端部が所定の間隔を隔てて露出するように形成樹脂にて一体形成されてなる。また、このLEDパッケージは、モールド樹脂(封止樹脂)を設けるに先立ち、LEDパッケージ表面にプライマー層を設けることが記載されている。また、このLEDパッケージでは、上記プライマー層として、溶液中にアクリル系重合体、シラノール縮合触媒、シランカップリング剤および/またはエポキシ基含有化合物を必須成分として含むことを特徴とするプライマー組成物が用いられる。これにより、耐光性試験後の剥離が抑制され、LEDパッケージと封止樹脂との接着信頼性が向上する。
ところで、上記従来技術では、プライマー層による耐熱性試験や耐光性試験時の密着性の向上が図られているが、ガス遮断性の向上を図ることは開示されていない。
特開2004−339450号公報
そこで、この発明の課題は、耐熱性,耐光性およびガス遮断性が高く耐環境性の高い発光装置およびその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の発光装置は、
基板と、
上記基板の表面に形成された金属部と、
上記基板に支持されたLEDチップと、
上記LEDチップを封止する封止樹脂部と、
上記金属部と上記封止樹脂部との間に設けられた樹脂製のプライマーと
を備え、
上記LEDチップの少なくとも上面が上記プライマーの外側に露出しており、かつ、
上記LEDチップと上記基板との間には、上記プライマーが存在しないことを特徴としている。
この発明の発光装置によれば、上記封止樹脂部よりもガス遮断性が高い樹脂で作製されたプライマーが上記基板の表面に形成された金属部を覆っているので、ガス遮断性を向上できる。
また、一実施形態の発光装置では、上記プライマーは層状である。
この実施形態の発光装置によれば、層状のプライマーでもって、ガス遮断性を確実に向上できる。
また、一実施形態の発光装置では、上記プライマーは、アクリル系樹脂で作製されている。
この実施形態の発光装置によれば、ガス遮断性を特に向上できる。
また、一実施形態の発光装置では、上記金属部は、配線パターンを含む。
この実施形態の発光装置によれば、上記基板表面に形成された配線パターンに対するガス遮断性を向上できる。
また、一実施形態の発光装置では、上記金属部は、リ−ドフレームを含む。
この実施形態の発光装置によれば、上記リ−ドフレームに対するガス遮断性を向上できる。
また、一実施形態の発光装置では、上記金属部は、金属反射膜を含む。
この実施形態の発光装置によれば、上記金属反射膜に対するガス遮断性を向上できる。
また、一実施形態の発光装置では、上記金属部の表面は、Ag、または、AgBi系合金、または、AgNd系合金、または、Pt,Au,Cu,Pd,Mg,Ti,Taのうちの少なくとも1種の金属を0.5から5.0重量%含有するAg合金のいずれかからなる。
この実施形態の発光装置によれば、反射率が高いものの黒化し易い銀を含有する金属部の表面を、上記プライマーによる保護でもって、特に有効にガス遮断できる。
また、一実施形態の発光装置では、上記基板は、光反射性のある樹脂、金属、セラミックのいずれかで作製されている。
この実施形態の発光装置によれば、上記LEDチップから照射される光を上記基板で反射するので、上記LEDチップから照射される光を減衰させないようにできる。
また、一実施形態の発光装置では、上記LEDチップは、少なくとも上面が上記樹脂製のプライマーから露出している。
この実施形態の発光装置によれば、高温になるチップ上面が上記樹脂製のプライマーから露出しているので、上記プライマーへの熱の影響を低減できる。
また、一実施形態の発光装置では、上記LEDチップは、上面および側面が上記樹脂製のプライマーで覆われている。
この実施形態の発光装置によれば、プライマー塗布工程が簡単になり、ディスペンス法の他にスピンコート法等の方法が選択でき、コスト低減に結びつき易い。
また、一実施形態の発光装置では、上記プライマーは、上記基板の上面を覆っている。
また、一実施形態の発光装置では、上記プライマーは、上記基板の全面を覆っている。
また、一実施形態の発光装置では、上記プライマーは、上記基板の上面を覆い、上記基板の上面を覆うプライマー上に上記LEDチップが載置されている。
上記実施形態の発光装置によれば、電極が基板の上面にある場合に好適である。この場合、ダイボンドやワイヤボンドの前にプライマーを形成することで、刷毛やローラー等によってプライマーの塗布が実現でき、より簡便なプライマー形成が可能となる。なお、上記基板の全面に上記プライマーが塗布されている場合は、上記プライマーの形成にディップ法等も選択でき、さらにコスト低減と高スループットを実現できる。
また、一実施形態の発光装置では、上記金属反射膜は上記基板上に形成され、
上記プライマーは上記金属反射膜上に形成され、
上記配線パターンは上記プライマー上に形成されている。
上記実施形態の発光装置によれば、上記プライマーでもって上記金属反射膜に対するガス遮断ができる。
また、一実施形態の発光装置では、上記プライマーの厚さは0.01μmから100μmである。
上記実施形態の発光装置によれば、上記プライマーのガス遮断性を確保すると共に熱,光による変色(黄変)による光ロスによる輝度低下を小さくできる。なお、上記プライマーの厚さが0.01μm未満では、コートむら等でガス透過量が急増する可能性がある。また、上記プライマーの厚さが100μmを上回ると、熱,光による変色(黄変)による光ロスで輝度低下を招く。
また、一実施形態の発光装置では、上記封止樹脂部は、上記プライマーの少なくとも一部の表面に密着している。
また、一実施形態の発光装置では、上記LEDチップは、上記基板の凹部内に配置され、
上記プライマーは、上記基板の凹部底面を覆い、
上記封止樹脂は、上記プライマーの表面に密着していると共に上記LEDチップを封止しており、
さらに、上記プライマーは、露出していない。
上記実施形態の発光装置によれば、上記LEDチップを封止する封止樹脂は、上記基板の凹部底面を覆うプライマーの表面に密着しているので、封止樹脂に含まれていたガスが抜ける場合、上記ガスをプライマーに邪魔されることなく上方へ逃がすことができる。なお、上記封止樹脂上にプライマーを形成する場合には、封止樹脂に含まれていたガスが抜ける場合、ガスの逃げ場がなくなり、プライマーを破壊してしまう恐れがある。
また、一実施形態の発光装置では、上記封止樹脂は、シリコーン樹脂からなる。
上記実施形態の発光装置によれば、シリコーン樹脂からなる封止樹脂によって、耐光性を向上できる。
また、一実施形態の発光装置では、上記封止樹脂は、蛍光体を含んでいる。
上記実施形態の発光装置によれば、上記蛍光体でもって光を波長変換して蛍光を発することが可能になる。
また、一実施形態の発光装置では、上記封止樹脂部の屈折率と上記プライマーの屈折率はいずれも1.2から1.8の間にあり、ほぼ等しい。
上記実施形態の発光装置によれば、上記封止樹脂部の屈折率と上記プライマーの屈折率とが同等であるので、封止樹脂とプライマーとの界面での全反射による光ロスをなくせる。
また、一実施形態の発光装置では、上記LEDチップの周囲に配置されていると共に上記LEDチップが発する光を反射するリフレクタを備えている。
上記実施形態の発光装置によれば、上記リフレクタでLEDチップからの光を反射することで、光の減衰を抑えることができる。
また、一実施形態の発光装置では、上記リフレクタと上記基板とは、同一基材からなる。
上記実施形態の発光装置によれば、上記リフレクタを容易に作製できる。
また、一実施形態の発光装置では、上記リフレクタの表面は、Ag、または、AgBi系合金、または、AgNd系合金、または、Pt,Au,Cu,Pd,Mg,Ti,Taのうちの少なくとも1種の金属を0.5〜5.0重量%含有するAg合金のいずれかからなる。
また、一実施形態の発光装置では、上記プライマーが上記リフレクタの表面を覆っている。
この実施形態によれば、上記リフレクタの表面は、反射率が高いものの黒化し易い銀を含有するが、上記プライマーで保護することにてって、有効にガス遮断できる。
また、一実施形態の発光装置の製造方法では、上記リフレクタの表面に上記プライマーを塗布してから、上記リフレクタを上記LEDチップの周囲に載置する。
この実施形態によれば、上記リフレクタの表面に上記プライマーを容易に均一に塗布できる。
また、一実施形態の発光装置の製造方法では、表面に金属部が形成されていると共にLEDチップを搭載した基板上に樹脂製プライマーを上記金属部の少なくとも一部を覆うように塗布し、
上記LEDチップと上記樹脂製プライマーの少なくとも一部を封止樹脂で覆い、上記封止樹脂を硬化させて封止樹脂部を形成し、
上記プライマーは上記封止樹脂部よりもガス遮断性が高い樹脂で作製されている。
この実施形態の製造方法によれば、上記封止樹脂部よりもガス遮断性が高い樹脂で作製されたプライマーで上記基板の表面に形成された金属部の少なくとも一部を覆うので、ガス遮断性を向上できる。
また、一実施形態の発光装置の実装方法では、上記プライマーと同じ樹脂材料で作製されたプライマーを塗布したプリント基板に実装する。
この実施形態の実装方法によれば、上記ガス遮断性が優れた発光装置をガス遮断性が優れたプリント基板に実装できる。
また、一実施形態の発光装置では、上記封止樹脂部の熱膨張係数と上記プライマーの熱膨張係数はほぼ等しい。
この実施形態の発光装置によれば、熱の影響で封止樹脂とプライマーとの密着性が損なわれることを回避できる。
この発明の発光装置によれば、LEDチップとプライマーとを封止樹脂で封止すると共に上記プライマーは封止樹脂部よりもガス遮断性が高い樹脂で作製されていて基板の表面に形成された金属部を覆っているので、熱や光を受ける環境下でもガス遮断性を向上できる。
この発明の第1実施形態の発光装置の要部構成を示す縦断面図である。 上記第1実施形態の発光装置の製造工程を説明するための模式的な断面図である。 上記第1実施形態の発光装置の製造工程を説明するための模式的な断面図である。 上記第1実施形態の発光装置の製造工程を説明するための模式的な断面図である。 上記第1実施形態の発光装置の製造工程を説明するための模式的な断面図である。 上記第1実施形態の発光装置の製造工程を説明するための模式的な断面図である。 この発明の第2実施形態の発光装置の要部構成を示す縦断面図である。 上記第2実施形態の発光装置の変形例を示す縦断面図である。 この発明の第3実施形態の発光装置の要部構成を示す縦断面図である。 上記第3実施形態の発光装置の変形例を示す縦断面図である。 この発明の第4実施形態の発光装置の要部構成を示す縦断面図である。 上記第4実施形態の発光装置の変形例を示す縦断面図である。 この発明の第5実施形態の発光装置の要部構成を示す縦断面図である。
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、この発明の第1実施形態に係る発光装置の要部構成例を示す縦断面図である。
図1に示すように、この第1実施形態の発光装置1は、基板2上に搭載されたLED(発光ダイオード)チップ6を備える。このLEDチップ6は基板2上に形成された配線パターン5Aにアノード電極(図示せず)が接続され、カソード電極(図示せず)がボンディングワイヤ7で基板2上に形成されたもう1つの配線パターン5Bに接続されている。上記LEDチップ6は、一例として、波長400nm以上500nm以下の青色波長領域に主発光ピークを有する青色のLEDチップである。
また、この発光装置1は、上記LEDチップ6,配線パターン5A,5Bおよび基板2を覆う層状のプライマー10を有する。また、この発光装置1は、上記プライマー10を覆ってプライマー10に密着し、上記LEDチップ6を樹脂封止する封止樹脂部3を有する。この実施形態では、上記封止樹脂部3には、青色のLEDチップ6からの光を波長変換する図示しない蛍光体およびフィラーが添加されている。この第1実施形態では、基板2として、可視光に対する光反射率が高いアルミナ基板を用いた。この基板2の厚さは、一例として0.3mmとした。また、上記アルミナ基板2の表面に形成された配線パターン5A,5BはAg配線パターンとした。なお、この配線パターン5A,5Bは、Ag、または、AgBi系合金、または、AgNd系合金で作製されていてもよい。また、上記配線パターン5A,5Bは、Pt,Au,Cu,Pd,Mg,Ti,Taのうちの少なくとも1種の金属を0.5から5.0重量%含有するAg合金で作製されていてもよい。
また、基板2の裏面側には外部接続電極8Aが形成され、この外部接続電極8Aは、基板2を厚さ方向に貫通するように設けられた貫通導電層9Aを介してLEDチップ6下の配線パターン5Aに電気的に接続されている。また、基板2の裏面側にもう1つの外部接続電極8Bが形成され、この外部接続電極8Bは、基板2を厚さ方向に貫通するように設けられた貫通導電層9Bを介して配線パターン5Bに電気的に接続されている。
また、この第1実施形態では、上記LEDチップ6を覆うように基板2上に形成されたプライマー10はアクリル系樹脂で作製されており、基板2の表面全体にスピンコート法により塗布され、1μmの厚さに形成されている。なお、上記プライマー10の厚さは、0.01μmから100μmの範囲内に設定することが望ましい。
また、このプライマー10を覆う封止樹脂部3は約0.4mmの厚さであり、上記LEDチップ6を樹脂封止している。この封止樹脂部3は、一例として、ジメチルシリコーン樹脂中にフィラーとして平均粒子径5μmのシリコーン樹脂粒子(図示せず)が添加されたものとした。
また、上記封止樹脂部3は、さらに、青色のLEDチップ6からの光を波長変換して蛍光を放出する図示しない蛍光体が添加されている。この第1実施形態では、上記蛍光体として、Eu:BOSEまたはROSE(ユ−ロピウム付活ストロンチウムバリウムオルソシリケート、(Ba・Sr)SiO:Eu)のような発光効率が高い平均粒子径5μmの黄色蛍光体を用いた。この黄色蛍光体は、青色のLEDチップ6から放出される青色光を吸収して、波長550nm以上で600nm以下の波長領域に発光ピークを有する黄色蛍光を放出する。
上記封止樹脂部3の表面は、基板2の表面に平行で、ほぼ平坦な表面となっている。また、この第1実施形態の発光装置1の側面は、基板2の表面に垂直に、封止樹脂部3および更にその下の基板2が一括して切断されて平面状になっており、発光装置1は、全体の形状として厚さが薄く、基板2の表面内方向の面積が大きな直方体形状となっている。具体的には、発光装置1は、一例として、厚さが0.7mm、横幅が1.6mm、縦幅が2.6mmである。なお、上記横幅は図1において紙面に平行な方向の幅であり、上記縦幅は図1において紙面に垂直な方向の幅である。
この第1実施形態では、上記プライマー10として用いたアクリル系樹脂は、上記封止樹脂部3に使用している耐光性の良好なジメチルシリコーン樹脂と比べて、ガス遮断性は、ほぼ100%と良好であるが、耐光性はあまりよいとは言えない材料である。このため、上記アクリル系樹脂によるプライマー10は、青色LEDチップ6から放出される青色光のような特に短波長の高エネルギーの光を長時間照射されると変色を起こし、光ロスの原因となる。したがって、上記アクリル系樹脂製のプライマー10は、なるべく厚さを薄くして光ロスを最低限に抑えることが望ましい。
また、上述の様に、スピンコートでプライマー10を塗布することで、プライマーの厚さをより薄くすることができるものの、基板2の表面に凹凸があるとこの凹凸近傍でプライマー10が厚くなってしまう。よって、配線層をなす配線パターン5A,5Bは、プライマー10よりも層厚が薄い方が望ましい。また、LEDチップ6も、フリップチップなどボンディングワイヤを必要としないものがより好ましく、LEDチップ6の形状も上面が台形形状のものなどとして、LEDチップ6を実装した基板表面をより平坦化できるものが望ましい。
なお、上記基板2は、光反射性のある樹脂、金属、セラミックのいずれかで作製されていることが望ましい。この場合、上記LEDチップ6から照射される光を上記基板2で反射するので、上記LEDチップ6から照射される光を減衰させないようにできる。
次に、図1および図2A〜図2Eを参照して、この第1実施形態の発光装置1の製造方法を詳細に説明する。なお、図2A〜図2Eは、この第1実施形態の発光装置1の製造方法の各製造工程を説明するための模式的な断面図である。
まず、図2Aには、基板2を示している。この基板2の表面2A側には図1に示した配線パターン5A,5Bと青色LEDチップ6とボンディングワイヤ7が形成されているが、図2Aでは図示していない。また、上記基板2の表面2A上には、上記配線パターン5A,5B,青色LEDチップ6,ボンディングワイヤ7が縦,横にアレイ上に複数個配されている。また、図2Aには図示していないが、基板2の裏面2B側には、図1に示した外部接続電極8A,8Bおよびこの外部接続電極8A,8Bに電気的に接続された貫通導電層9A,9Bが形成されている。なお、上記配線パターン5A,5Bは、LEDチップ6の配列パターンや電極形態に合わせて適宜設計される。前述したように、この配線パターン5Aは上記青色LEDチップ6のアノード電極(図示せず)に直接接続され、上記青色LEDチップ6のカソード電極はボンディングワイヤ7で配線パターン5Bに接続されている。
次に、図2Bに示すように、上記LEDチップ6およびボンディングワイヤ7を搭載した後の基板2に、シリコーン樹脂製のダムシート11を貼り付ける。このシリコーン樹脂製のダムシート11は、プライマー10および封止用樹脂部3の堰き止め用である。その後、エアディスペンスにより、基板2の表面にプライマー10を塗布し乾燥させる。プライマー10を適宜希釈してやることで溶媒揮発後の乾燥後の厚さを薄くすることができる。
なお、スピンコート法により、基板2の表面にプライマー10を塗布した後に、ダムシート11を基板2の表面に貼り付ける手順としてもよい。この場合には、基板2の表面にプライマー10をより均一に薄く塗ることができ、またプライマー10とダムシート11との境界部をなす凹部コーナー部にプライマー溜まりができることを防止できる。
次に、基板2を図示しない加熱プレートを備えたプレス機に設置し、図2Cに示すように、封止樹脂部3とするための液状シリコーン樹脂3aを、エアディスペンスにより基板2の表面に流し込む。この液状シリコーン樹脂3aには図示しない蛍光体およびフィラーが添加されて撹拌脱泡機により撹拌,脱泡されている。また、ここでは、一例として、上記フィラーと液状シリコーン樹脂と蛍光体の重量比は、60:100:62とした。
さらに、図2Dでは、封止用樹脂3aの表面に平坦な金型12を押さえ付けてプレスする。この金型12は、金型容器の蓋となり、封止用樹脂3aの表面を平坦化させる機能を有している。その後、100℃で10分間の加熱プレスにより封止用樹脂3aを硬化させて封止樹脂部3を形成する。
さらに、図2Eでは、基板2、および、基板2上の封止樹脂部3を所定のサイズにダイシングすることで、個別の発光装置1に切り分けて行く。なお、上記ダイシングは、前述の配線パターンに応じてなされる。以上により、チップ状にダイシングされた個別の発光装置1が形成される。
このように、この第1実施形態の発光装置1の製造方法は、発光素子としてのLEDチップ6およびボンディングワイヤ7を搭載した後の基板2にプライマー10を塗布する工程と、蛍光体およびフィラーが添加された封止用樹脂材料3aを混合,撹拌する工程と、LEDチップ6が搭載された基板2の表面2A上を、蛍光体およびフィラーが添加された封止用樹脂材料3aで被覆する工程と、プレスにより表面を平坦化し加熱して、この封止用樹脂材料3aを硬化させる工程と、個別の発光装置1に切り分けていくダイシング工程とを有している。
このようにして作製された発光装置1を、40℃/80%RH、HS 3ppm、80時間放置の条件下で、硫化加速試験にかけたところ、Ag配線パターン5A,5Bの変色は殆ど見られなかった。一方で、プライマー10を塗布せずに作製した比較例の発光装置については上記硫化加速試験によって黒く変色した。初期値に対する比率としては、本実施形態の発光装置1では上記試験後は軸上光度が88%であったのに対して、上記比較例(プライマーなし)では上記試験後に軸上光度が60%になった。
なお、上記プライマー10の厚さは、0.01μm以上かつ100μm以下にすることが望ましい。このプライマー10の厚さの上限値100μmは、熱,光による変色(黄変)での光ロスによる輝度低下率の限界値で決まり、下限値0.01μmは、コ−トむらとガス透過量の上限から決まる。このことは、以下の各実施形態で共通である。
また、アクリル系樹脂をはじめとするプライマー10は、特にジメチル系シリコーン樹脂と比べると、ガス遮断性が高い。一方で、アクリル系樹脂をはじめとするプライマーは封止樹脂部3よりも耐光性が一般的に劣っている。そこで、厚さが薄いプライマー10と封止樹脂部3との組合せによって、ガス遮断性および耐光性ともに優れた構造とすることができる。
この第1実施形態の発光装置1によれば、銀パターンからなる配線パターン5A,5Bの黒化を防止して、反射率の低下および光度,色度の低下を防止できる。また、上述の図2A〜図2Eに示した製造工程によれば、プライマー10の塗布,乾燥の工程を、封止樹脂部3を形成する工程の前に入れる他は、従来と同一プロセスであるので、簡便でコスト増加を抑えた製造工程となる。また、プライマー10の屈折率は、封止樹脂部3とほぼ同等(いずれも1.4〜1.5)であり、また光透過性にも優れている。なお、上記封止樹脂部3の屈折率と上記プライマー10の屈折率は1.2〜1.8の範囲内でほぼ同等に設定してもよい。
(第2の実施の形態)
次に、図3Aを参照して、この発明の第2実施形態に係る発光装置21を説明する。図3Aは、上記発光装置21の要部構成を示す縦断面図である。
図3Aに示すように、この第2実施形態の発光装置21は、第1のリードフレーム25の第1の部分25A上に第1のLEDチップ26がその下部電極と第1の部分25Aが電気的に接続されるように搭載されている。また、上記第1のリードフレーム25の第2の部分25Bは、上記第1の部分25Aと離間して配置され、この第2の部分25Bは金線27により上記LEDチップ26の上部電極に電気的に接続されている。さらに、この第1のリードフレーム25の第1,第2の部分25A,25Bは、LEDチップ26の周囲を囲みインサート成型により形成された樹脂部22により固定された構成となっている。また、上記第1のリードフレーム25の第1の部分25Aは、LEDチップ26の搭載面から外側に向けて延びており、上記樹脂部22の基部22Aの一端部28を囲むように形成されている。すなわち、上記第1の部分25Aは、基部22Aの表面22A−1,側面22A−2,裏面22A−3に亘って折り曲げられ、実装基板などと電気的接続される外部接続端子31が設けられている。上記基部22Aは基板をなす。また、上記第1のリードフレーム25の第2の部分25Bも、上記第1の部分25Aと同様な形状になっている。すなわち、この第2の部分25Bは、LEDチップ26の搭載面から外側に向けて延びており、基部22Aの他端部29を囲むように形成されていて、基部22Aの表面22A−4,側面22A−5,裏面22A−6に亘って折り曲げられ、実装基板などと電気的に接続される外部接続端子32が設けられている。また、上記樹脂部22は、基部22Aの両端から突出した壁部22B,22Bを有する。
上記第1のリードフレーム25の第1,第2の部分25A,25Bは、その表面に、LEDチップ26から出射される光の反射性を高めるために表面層(図示しない)が設けられていてもよく、この表面層は、例えば、Ag、または、AgBi系合金、または、AgNd系合金で作製してもよい。また、上記表面層は、Pt,Au,Cu,Pd,Mg,Ti,Taのうちの少なくとも1種の金属を0.5から5.0重量%含有するAg合金で作製されていてもよい。Agの合金を使用した場合、純粋なAgよりも光反射率が多少落ちるものの、腐食ガスや水分に対する劣化は少しでも改善される。また、この表面層は、特にAgを使用する場合、後述するようにLEDチップ搭載面内でのみプライマーで覆われ、この表面層の劣化対策が施される。このため、上記表面層は、LEDチップ搭載面内でのみ設けられていることが好ましく、リードフレームの第1,第2の部分25A,25Bのうちの樹脂部22の側面,底面に沿って延びて外部に露出する部分には形成されていないことが望ましい。
この第2実施形態では、図3Aに示す第1のLEDチップ26の他に図3Aにおいて紙面を貫く奥側に第2,第3のLEDチップ(図示せず)が第2,第3のリードフレーム(図示せず)に搭載されている。この第2,第3のLEDチップのアノード電極とカソード電極は、第1のLEDチップ26が搭載されている第1のリードフレーム25とは別に上記樹脂部22の基部22A上に形成された第2,第3のリードフレーム(図示せず)に接続されている。また、上記第1のLEDチップ26は、波長が400nm以上で500nm以下の青色波長領域に主発光ピークを有する青色のLEDチップである。また、上記第2のLEDチップは、波長480nm以上で580nm以下の緑色波長領域に主発光ピークを有する緑色のLEDチップである。また、上記第3のLEDチップは、波長が600nm以上で700nm以下の赤色波長領域に主発光ピークを有する赤色のLEDチップである。
これら第1〜第3のLEDチップの上に、層状のプライマー30が塗布されている。さらに、このプライマー30の上を覆うと共にプライマー30に密着するように、シリカおよび沈降防止剤が添加された封止樹脂部23が形成され、この封止樹脂部23で上記第1〜第3のLEDチップが樹脂封止されている。
インサート成型された樹脂部22としては、光を反射する白色樹脂を採用することが好ましく、この第2実施形態では、PPA(ポリフタルアミド)樹脂を採用した。高輝度で使用すると上記第1,第2の部分25A,25Bの表面に形成した上記AgまたはAg合金製表面層が封止樹脂部23で吸収される水分と反応して黒化する現象があるが、上記プライマー30による被覆でもって、この黒化現象をも防止できる。この樹脂部22の厚さは、1.4mmとした。また、上記第2,第3のリードフレームも、上記第1のリードフレーム25と同様に、基部22Aの側面22A−1,22A−2から底面22A−3,22A−6まで延在して第2,第3の外部接続電極31,32をなす。
また、図3Aに示すように、上記樹脂部22の壁部22Bの内壁面22DにはAgメッキによって金属反射膜33が形成されている。この金属反射膜33と壁部22Bがリフレクタを構成している。なお、上記金属反射膜33は、Ag、または、AgBi系合金、または、AgNd系合金で作製してもよい。また、上記金属反射膜33は、Pt,Au,Cu,Pd,Mg,Ti,Taのうちの少なくとも1種の金属を0.5〜5.0重量%含有するAg合金で作製してもよい。
そして、上記金属反射膜33,第1〜第3のリードフレーム,第1〜第3のLEDチップ,基部22Aを覆うように、1〜10μmの厚さでシラン系樹脂のプライマー30がエアディスペンス法により塗布されている。
ところで、この第2実施形態では、上記プライマー30は、上記金属反射膜33を覆う第1の部分30Aでは、厚さが最も薄く1μmであり、上記配線パターン上の第2の部分30Bでは最も厚く10μmであり、上記基部22A上の第3の部分30Cでは厚さが4μmである。また、このプライマー30を覆う封止樹脂部23の厚さは0.7mmである。この封止樹脂部23は、シリコーン樹脂中に平均粒子径5μmのシリカおよび沈降防止剤が添加されている。
また、この第2実施形態の発光装置21のサイズは、厚さが1.4mmであり、横幅が3.2mm、縦幅が2.8mmである。なお、上記横幅は図3Aにおいて紙面に平行な方向の幅であり、上記縦幅は図3Aにおいて紙面に垂直な方向の幅である。
なお、上記第2実施形態において、樹脂部22の壁部22Bの内壁面22Dに形成された金属反射膜33はなくてもよい。
この第2実施形態では、薄いプライマー30と封止樹脂部23とを組み合わせることで、ガス遮断性および耐光性ともに優れた構造とすることができる。これにより、銀パターンからなる配線パターンおよび金属反射膜33の黒化を防止して、反射率の低下および光度,色度の低下を防止できる。また、この第2実施形態は、プライマー30を塗布して乾燥させる工程を封止樹脂部23を形成する工程の前に入れる他は従来と同一プロセスにて作製できるので、簡便でコスト増加を抑えた製造工程で作製可能である。また、プライマー30の屈折率は、封止樹脂部23とほぼ同等(いずれも1.4〜1.5)であり、プライマー30と封止樹脂部23との界面で屈折,散乱が生じることがなく、光取り出し効率の低下を抑えることができる。また、樹脂部22の基部22Aの表面および金属反射膜33にもプライマー30が塗布されているので、樹脂部22,金属反射膜33と封止樹脂部23との密着性も高めることができる。
次に、図3Bを参照して、上記第2実施形態の変形例を説明する。この変形例では、図3Aのプライマー30で覆われている箇所に加えて、上記樹脂部22の側面とこの側面に沿って形成された上記第1〜第3のリードフレームの部分をさらに覆うプライマー35を図3Aのプライマー30に替えて備えた点が、上記第2実施形態と異なる。また、この変形例では、樹脂部22の壁部22Bの壁面22Dに金属反射膜33が形成されていない点が、上記第2実施形態と異なる。
この変形例の発光装置21Aでは、上記プライマー35を、樹脂部22,第1〜第3のLEDチップ,第1〜第3のリードフレームの表面にディップコートによって形成した。図3Bに示すように、上記プライマー35は、樹脂部22の壁部22Bの内壁面22Dだけでなく外壁面22Eも覆っており、さらに、第1のリードフレーム23の側部25A‐1,25B‐1および上記第2,第3のリードフレームの側部も覆っている。
このプライマー35は、第1のリードフレーム25の第1,第2の部分25A,25Bの実装面をなす外部接続電極31,32および上記第2,第3のリードフレームの実装面をなす外部接続電極(図示せず)を除いて金属面が表面に露出する部分の全てをコートすることが望ましい。
この変形例の発光装置21Aは、上記第1〜第3のLEDチップとしてサイド発光LEDを有し、この発光装置21Aのサイズは、厚さが1.2mm、横幅が3.8mm、縦幅が0.6mmである。
この変形例では、樹脂部22の壁部22Bと第1〜第3のLEDチップとの間に狭い凹部Uを有するので、プライマー35をディップ法でコートした。このディップ法によるコートでは、プライマー35の厚さがばらつき易いので、プライマー35の屈折率と封止樹脂部23の屈折率とが異なると光散乱ロスが大きくなる。したがって、この変形例の場合は、特に、プライマー35の屈折率と封止樹脂部23の屈折率とを、特に同等にすることが望ましい。
また、図3Bに示すように、上記プライマー35の少なくとも一部の表面に密着するように封止樹脂部23を形成することが好ましい。特に、図3A,図3Bに示すように、プライマー35の周囲を囲む側面(壁部22Bの内壁面22D)がある場合には、プライマー35,封止樹脂部23の順に形成することが好ましい。逆に、封止樹脂部23の上にプライマー35を形成すると、封止樹脂部23に含まれていたガスが抜ける場合に、発光装置(パッケージ)1内から側方へのガスの逃げ場がなく上方向にガスが向かう他ないので、プライマー35が破壊してしまう恐れがある。このため、プライマー35を形成してから、封止樹脂部23を形成することが好ましい。
(第3の実施の形態)
図4Aは、この発明の第3実施形態に係る発光装置の要部構成例を示す縦断面図である。
図4Aに示すように、この第3実施形態の発光装置は、リードフレーム45の第1の部分45A上にLEDチップ46がその下部電極と第1の部分45Aが電気的に接続されるように搭載されている。このLEDチップ46は、波長400nm以上で500nm以下の青色波長領域に主発光ピークを有する青色のLEDチップである。また、上記リードフレーム45の第2の部分45Bは、上記第1の部分45Aと離間して配置され、この第2の部分45Bは金線47により上記LEDチップ46の上部電極に電気的に接続されている。さらに、このリードフレーム45の第1,第2の部分45A,45Bは、LEDチップ46の周囲を囲みインサート成型により形成された樹脂部42により固定された構成となっている。また、上記リードフレーム45の第1の部分45Aは、LEDチップ46の搭載面から外側に向けて延びており、上記樹脂部42の基部42Aの一端部48を囲むように形成されている。すなわち、上記第1の部分45Aは、基部42Aの表面42A−1,側面42A−2,裏面42A−3に亘って折り曲げられ、実装基板などと電気的接続される外部接続端子51が設けられている。上記基部42Aは基板をなす。また、上記リードフレーム45の第2の部分45Bも、上記第1の部分45Aと同様な形状になっている。すなわち、この第2の部分45Bは、LEDチップ46の搭載面から外側に向けて延びており、基部42Aの他端部49を囲むように形成されていて、基部42Aの表面42A−4,側面42A−5,裏面42A−6に亘って折り曲げられ、実装基板などと電気的に接続される外部接続端子52が設けられている。また、上記樹脂部42は、基部42Aの両端から突出した壁部42B,42Bを有する。
上記リードフレーム45の第1,第2の部分45A,45Bは、その表面に、LEDチップ46から出射される光の反射性を高めるために表面層(図示しない)が設けられていてもよく、この表面層は、例えば、Ag、または、AgBi系合金、または、AgNd系合金で作製してもよい。また、上記表面層は、Pt,Au,Cu,Pd,Mg,Ti,Taのうちの少なくとも1種の金属を0.5から5.0重量%含有するAg合金で作製されていてもよい。Agの合金を使用した場合、純粋なAgよりも光反射率が多少落ちるものの、腐食ガスや水分に対する劣化は少しでも改善される。また、この表面層は、特にAgを使用する場合、後述するようにLEDチップ搭載面内でのみプライマーで覆われ、この表面層の劣化対策が施される。このため、上記表面層は、LEDチップ搭載面内でのみ設けられていることが好ましく、リードフレーム45の第1,第2の部分45A,45Bのうちの樹脂部42の側面,底面に沿って延びて外部に露出する部分には形成されていないことが望ましい。
この第3実施形態では、上記リードフレーム45の第1,第2の部分45A,45Bおよび樹脂部42の基部42A上に層状のプライマー40が塗布されている。また、上記プライマー40,LEDチップ46および壁部42Bの内壁面を覆うように封止樹脂部43が形成されている。この封止樹脂部43は、上記プライマー40の表面に密着している。また、この封止樹脂部43は、青色のLEDチップ46からの光を波長変換する蛍光体(図示せず)が添加された封止樹脂で作製されている。
また、インサート成型された樹脂部42としては、光を反射する白色樹脂を採用することが好ましく、この第2実施形態では、PPA(ポリフタルアミド)樹脂を採用した。高輝度で使用すると上記第1,第2の部分45A,45Bの表面に形成した上記AgまたはAg合金製表面層が封止樹脂部43で吸収される水分と反応して黒化する現象があるが、上記プライマー40による被覆でもって、上記黒化現象をも防止できる。この樹脂部42の厚さは、1.4mmとした。
この第3実施形態では、プライマー40は、ディスペンス法によりアクリル変性樹脂プライマー(X33−197)を平均厚さが2μmになるように塗布し乾燥させることで作製されている。また、このプライマー40は、第1の部分45Aの内、青色のLEDチップ46が直接搭載される部分の周囲に露出した表面を覆うが、LEDチップ46を覆わず、第1,第2の部分45A,45Bから露出した基部42Aを覆うようにディスペンス箇所を選んで作製されている。また、このプライマー40およびLEDチップ46と壁部42Bを覆う封止樹脂部43が0.4mmの厚さで形成されている。
この封止樹脂部43は、シリコーン樹脂中に、青色のLEDチップ46からの光を波長変換して蛍光を放出する蛍光体(図示せず)が添加されている。この第3実施形態では、上記蛍光体の一例として、Ce:YAG(セリウム付活イットリウムアルミニウムガーネット)のような発光効率が高い平均粒子径6μmの黄色蛍光体を用いた。この黄色蛍光体は、青色のLEDチップ46から放出される青色光を吸収して、波長が550nm以上で600nm以下の波長領域に発光ピークを有する黄色蛍光を放出する。また、上記封止樹脂部43の表面は、基板をなす基部42Aの表面に平行で、ほぼ平坦な表面となっている。具体的には、この第3実施形態の発光装置は、その一例として、例えば、厚さが1.5mm、横幅が5.0mm、縦幅が5.0mmである。
次に、図4Bに、この第3実施形態の変形例を示す。この変形例は、上記樹脂部42の壁部42Bの内壁面にAgメッキによる金属反射膜44が形成されている点と、この金属反射膜44を覆うプライマー55を有する点とが、上記第3実施形態と異なる。上記金属反射膜44と壁部42Bとがリフレクタを構成している。なお、上記金属反射膜44は、Ag、または、AgBi系合金、または、AgNd系合金で作製してもよい。また、上記金属反射膜44は、Pt,Au,Cu,Pd,Mg,Ti,Taのうちの少なくとも1種の金属を0.5〜5.0重量%含有するAg合金で作製してもよい。
上記プライマー55は、上述のプライマー40と同様に、リードフレーム45の第1の部分45Aの内、青色のLEDチップ46が直接搭載される部分の周囲に露出した表面を覆うが、LEDチップ46を覆わず、リードフレーム45の第1の部分45Aと第2の部分45Bから露出した樹脂部42の基部42Aを覆うようにディスペンス箇所を選んで作製されている。
なお、この変形例では、プライマー55の形成時に、チップ搭載部以外の第1の部分45Aの表面の部分と、リフレクタをなす壁部42Bの内壁面とに別々にプライマーコートを行ってもよい。この場合、プライマー55の厚さを各所で均一にでき易いという特長がある。
上記第3実施形態およびその変形例においては、薄いプライマー55と封止樹脂部43とを組み合わせることで、ガス遮断性および耐熱性ともに優れた構造とすることができる。これにより、リードフレーム45の第1,第2の部分45A,45Bや金属反射膜43をなす銀パターンの黒化を防止し、反射率の低下および光度,色度の低下を防止できる。また、プライマー40,55を塗布,乾燥させる工程を、封止樹脂部43を形成する工程の前に入れる他は、従来と同一プロセスにて作製できる。このため、簡便でコスト増加を抑えた製造工程で作製できる。また、プライマー40,55はLEDチップ46を覆わないので、光の減衰や錯乱がなく、またLEDチップ46の発熱によるプライマー40,55の変色を防ぐことができる。また、プライマー40,55の屈折率は、封止樹脂部43とほぼ同等(いずれも1.4〜1.5)であるので、光透過性にも優れている。また、上記樹脂部42の基部42Aの表面,金属反射膜44にもプライマー40,55が塗布されているので、樹脂部42,金属反射膜44と封止樹脂部43との密着性も高めることができる。
また、図4A,図4Bに示すように、封止樹脂部43がプライマー40,55の少なくとも一部の表面に密着するように形成することが好ましい。特に、図4A,図4Bに示すように、プライマー40,55の周囲を囲む側面(壁部42Bの内壁面)がある場合には、プライマー40,55、封止樹脂部43の順に形成することが好ましい。一方、封止樹脂部43の上にプライマー40,55を形成すると、封止樹脂部43に含まれていたガスが抜ける場合、発光装置(パッケージ)内から側方へのガスの逃げ場がなく、上方向に向かう他ないので、プライマー40,55が破壊してしまう恐れがある。このため、プライマー40,55を形成してから、封止樹脂部43を形成することが好ましい。
(第4の実施の形態)
次に、図5Aを参照して、この発明の第4実施形態に係る発光装置を説明する。図5Aは、この第4実施形態に係る発光装置の要部構成を示す縦断面図である。
図5Aに示すように、この第4実施形態の発光装置は、基板62上に、配線パターン65A〜65Dが形成されている。なお、この配線パターン65A〜65Dは、Ag、または、AgBi系合金、または、AgNd系合金で作製してもよい。また、上記配線パターン65A〜65Dは、Pt,Au,Cu,Pd,Mg,Ti,Taのうちの少なくとも1種の金属を0.5から5.0重量%含有するAg合金で作製してもよい。
そして、この配線パターン65A〜65Dおよびこの配線パターン65A〜65Dから露出した基板62の表面上にディップ法により層状のプライマー70が塗布されている。そのプライマー70の上に、波長が400nm以上で500nm以下の青色波長領域に主発光ピークを有する青色のLEDチップ66,67,68が搭載されている。さらに、この青色LEDチップ66〜68およびプライマー70を覆うように、封止樹脂部63が形成されている。この封止樹脂部63は、青色LEDチップ66〜68からの光を波長変換する蛍光体(図示せず)が添加されている。
この第4実施形態では、基板62として、可視光に対する光反射率が高いアルミナ96%の基板を用いた。この基板62の厚さは、1.5mmとした。また、基板62の表面に形成した配線パターン65A〜65Dは、Au/Ni/AgPdで作製されている。また、上記プライマー70は、上記配線パターン65A〜65Dを含む基板62の上面全体に塗布された厚さ5μmのウレタン樹脂系プライマーである。
また、青色のLEDチップ66が、アノード側の配線パターン65Bとカソード側の配線パターン65Aとの間のプライマー70上にダイボンドペーストを介して搭載されている。この青色のLEDチップ66は、アノード側の電極が金ワイヤー76Bによりアノード側の配線パターン65Bに接続され、カソード側の電極が金ワイヤー76Aによりカソード側の配線パターン65Aに接続されている。
また、青色のLEDチップ67が、アノード側の配線パターン65Bとカソード側の配線パターン65Cとの間のプライマー70上にダイボンドペーストを介して搭載されている。この青色のLEDチップ67は、アノード側の電極が金ワイヤー77Aによりアノード側の配線パターン65Bに接続され、カソード側の電極が金ワイヤー77Bによりカソード側の配線パターン65Cに接続されている。
また、青色のLEDチップ68が、アノード側の配線パターン65Dとカソード側の配線パターン65Cとの間のプライマー70上にダイボンドペーストを介して搭載されている。この青色のLEDチップ68は、アノード側の電極が金ワイヤー78Bによりアノード側の配線パターン65Dに接続され、カソード側の電極が金ワイヤー78Aによりカソード側の配線パターン65Cに接続されている。
また、この実施形態では、上記3つの青色のLEDチップ66〜68が直列に配置されて接続されている。また、この実施形態では、上記LEDチップ66と同様の11個のLEDチップ(図示せず)が図5Aの紙面奥側に並列に配列され接続されている。また、上記LEDチップ67と同様の11個のLEDチップ(図示せず)が図5Aの紙面奥側に並列に配列され接続されている。また、上記LEDチップ68と同様の11個のLEDチップ(図示せず)が図5Aの紙面奥側に並列に配列され接続されている。
なお、この実施形態では、上記LEDチップ66〜68を含む各LEDチップは、上記プライマー70が形成された状態で、ダイボンドおよびワイヤボンドが行われる。また、図5Aにおいて、両端の配線パターン65A,65Dは延在して外部接続電極をなす。
なお、上述の如く、上記LEDチップ66〜68を含む各LEDチップの基板62への搭載は、ダイボンドペーストを介して行っているが、プライマー70の粘度,密着性を適宜チューニングし、プライマー70を硬化させる前に上記各LEDチップを基板62に搭載すればプライマー70をダイボンドペーストの代わりに使用することが可能となる。
上記各LEDチップおよびプライマー70の上から、メチルシリコーン樹脂により0.4mmの厚さで樹脂封止する封止樹脂部63が形成されている。この封止樹脂部63は、テフロン(登録商標)製のダムシート(図示せず)を基板62に貼り付けて封止樹脂を注入して硬化させた後、上記ダムシート除去することで作製される。この封止樹脂部63をなすシリコーン樹脂中には、青色のLEDチップ66〜68からの光を波長変換して蛍光を放出する蛍光体(図示せず)が添加されている。上記封止樹脂部63は上記プライマー70に密着している。
また、この第4実施形態では、上記蛍光体の粒子は、平均粒子径5μmのユーロピウム付活純窒化物蛍光体((Sr・Ca)AlSiN:Eu)からなる赤色蛍光体、および、ユ−ロピウム付活蛍光体((Si・Al)(O・N):Eu)からなる緑色蛍光体である。この赤色蛍光体は、青色のLEDチップ66〜68からの光を波長変換して、波長が600nm以上で750nm以下の波長領域に発光ピークを有する赤色蛍光を放出する。また、上記緑色蛍光体は、波長が490nm以上で600nm以下の波長領域に発光ピークを有する緑色蛍光を放出する。
上記封止樹脂部63の表面は、基板62の表面に平行であり、ほぼ平坦な表面となっている。具体的には、この第4実施形態の発光装置は、その一例として、例えば、厚さが1.5mm、横幅が18.0mm、縦幅が18.0mmである。
次に、上記第4実施形態の変形例を、図5Bに示す。この変形例では、基板62の表面にAgメッキによる金属反射膜73が形成されている。なお、この金属反射膜73は、Ag、または、AgBi系合金、または、AgNd系合金で作製してもよい。また、この金属反射膜73は、Pt,Au,Cu,Pd,Mg,Ti,Taのうちの少なくとも1種の金属を0.5〜5.0重量%含有するAg合金で作製してもよい。
そして、この金属反射膜73上を覆うように、60μmの厚さでプライマー78が塗布されている。さらに、このプライマー78上に、Au/Ni/W配線パターン75A,75B,75C,75Dが形成されている。上記プライマー78は、金属反射膜73と各配線パターン75A〜75Dとの絶縁層として機能している。
そして、青色のLEDチップ66が、アノード側の配線パターン75Bとカソード側の配線パターン75Aとの間のプライマー78上にダイボンドペーストを介して搭載されている。この青色のLEDチップ66は、アノード側の電極が金ワイヤー76Bによりアノード側の配線パターン75Bに接続され、カソード側の電極が金ワイヤー76Aによりカソード側の配線パターン75Aに接続されている。
また、青色のLEDチップ67が、アノード側の配線パターン75Bとカソード側の配線パターン75Cとの間のプライマー78上にダイボンドペーストを介して搭載されている。この青色のLEDチップ67は、アノード側の電極が金ワイヤー77Aによりアノード側の配線パターン75Bに接続され、カソード側の電極が金ワイヤー77Bによりカソード側の配線パターン75Cに接続されている。
また、青色のLEDチップ68が、アノード側の配線パターン75Dとカソード側の配線パターン75Cとの間のプライマー78上にダイボンドペーストを介して搭載されている。この青色のLEDチップ68は、アノード側の電極が金ワイヤー78Bによりアノード側の配線パターン75Dに接続され、カソード側の電極が金ワイヤー78Aによりカソード側の配線パターン75Cに接続されている。
そして、この変形例では、前述の第4実施形態の封止樹脂部63と同様にして形成された封止樹脂部79を有する。なお、図5Bにおいて、両端の配線パターン75A,75Dは延在して外部接続電極をなす。また、この変形例において、上記プライマー78で上記基板62の上面だけでなく全面を覆ってもよい。
上記第4実施形態とその変形例では、薄いプライマー70,78と封止樹脂部63,79とを組み合わせることで、ガス遮断性および耐熱性ともに優れた構造とすることができる。これにより、配線パターン65A〜65D,75A〜75Dの土台であるAgPd、もしくは、金属反射膜73の部分のAg腐食を防止でき、信頼性の低下および光度,色度の低下を防止できる。また、この第4実施形態,変形例では、プライマー70,78の塗布,乾燥の工程が、ダイボンド工程もしくは配線パターン形成工程の前に入る他は、従来と同一プロセスにて作製できる。よって、簡便でコスト増加を抑えた工程で製造可能である。また、プライマー70,78の屈折率は、封止樹脂部63,79とほぼ同等(いずれも1.4〜1.5)であり、また光透過性にも優れている。また、各LEDチップの上面にはプライマー70,78が塗布されていないので、光の減衰や錯乱がなく、安定した特性が得られる。
(第5の実施の形態)
次に、図6を参照して、この発明の第5実施形態に係る発光装置を説明する。図6は、この第5実施形態に係る発光装置の要部構成例を示す縦断面図である。
図6に示すように、この第5実施形態の発光装置では、基板82上に搭載された複数の発光ユニット81を備えている。この発光ユニット81は、0.3mm厚のアルミナ基板の上に形成された樹脂封止部によって0.3mmの厚さで樹脂封止されている。
各発光ユニット81は、波長400nm以上かつ500nm以下の青色波長領域に主発光ピークを有する青色のLEDチップ86を有する。この青色LEDチップ86は、基板82上に搭載されている。図6に示すように、上記基板82の上面のうちの上記青色LEDチップ86が搭載されている領域以外の領域には、0.5μmの厚さのエポキシ樹脂系のプライマー90が塗布されている。
また、上記プライマー90上には各青色LEDチップ86を囲むようにリフレクタ部材93が貼り付けられている。このリフレクタ部材93は、Agメッキをされた反射面93Aを有し、この反射面93Aの周囲はあらかじめアクリル系樹脂のプライマー94でディップコートされている。また、このリフレクタ部材93,プライマー90,LEDチップ86を覆うように封止樹脂部83が形成されている。この封止樹脂部83は、蛍光体が添加された封止樹脂からなり、LEDチップ86を樹脂封止している。なお、上記蛍光体は黄色に発光する蛍光体としてもよい。また、上記封止樹脂が蛍光体を含んでおらず、RGBの各色のLEDチップと、蛍光体を含んでいない封止樹脂部との組み合わせとしてもよい。
なお、この第5実施形態では、基板82として、ガラエポ(ガラスエポキシ)プリント基板を用いた。また、この基板82の厚さは、1.0mmとした。この基板82の表面には図示しないCu配線パターンが形成されている。このCu配線パターン上に、上記発光ユニット81が搭載されている。また、上記封止樹脂部83はレンズ形状であっても構わない。また、上述のリフレクタ部材93は、金属ブロックの表面にAgメッキを行ったものでも構わない。
この第5実施形態では、薄いプライマー90と封止樹脂部83とを組み合わせることで、ガス遮断性および耐熱性ともに優れた構造とすることができる。これにより、上記Cu配線パターン(図示せず)のCu黒化を防止でき、信頼性の低下および光度,色度の低下を防止できる。また、この第5実施形態では、LEDチップ86の搭載部以外の基板82の全面にプライマー90を塗布していることから、簡便でコスト増加を抑えた工程で製造可能となっている。
また、この第5実施形態では、LEDチップの周囲の基板82全面にプライマー90が塗布されているから、基板全体のガス遮断性(耐ハロゲン性)を高めることができる。よって、車載用およびバックライト用LED装置として好適に用られる。また、各発光ユニット81のリフレクタ部材93へのプライマーコートを個々別々に行うので、各リフレクタ部材93におけるプライマーの厚さを均一にできるという利点がある。また、プライマー90,94の屈折率は、封止樹脂部83とほぼ同等(いずれも1.4〜1.5)であり、また光透過性にも優れている。また、封止樹脂部83にはプライマーが塗布されていないので、光の減衰や錯乱を起こすことなく光が透過し封止樹脂部中に含まれたガスが爆発する心配もない。
なお、上記第1〜第5実施形態において、上記封止樹脂部の熱膨張係数と上記プライマーの熱膨張係数とはほぼ等しいことが望ましい。この場合は、熱の影響で封止樹脂とプライマーとの密着性が損なわれることを回避できる。
1,21 発光装置
2,62,82 基板
3,23,43,63,79,83 封止樹脂部
3a 液状シリコーン樹脂
5A,5B,25A,65A〜65D,75A〜75D 配線パターン
6,26,46,66〜68,86 LEDチップ
7,27,47,76A,76B,77A,77B ボンディングワイヤ
8A,8B 外部接続電極
31,32,51,52 外部接続端子
9A,9B 貫通導電層
10,30,35,55,70,78,90,94 プライマー
11 ダムシート
12 金型
22,42 樹脂部
22A,42A 基部
22B,42B 壁部
25,45 リードフレーム
25A,45A 第1の部分
25B,45B 第2の部分
33,44,73 金属反射膜
81 発光ユニット
93 リフレクタ部材
93A 反射面

Claims (2)

  1. 基板と、
    上記基板の表面に形成された金属部と、
    上記基板に支持されたLEDチップと、
    上記LEDチップを封止する封止樹脂部と、
    上記金属部と上記封止樹脂部との間に設けられた樹脂製のプライマーと
    を備え、
    上記LEDチップの少なくとも上面が上記プライマーの外側に露出しており、かつ、
    上記LEDチップと上記基板との間には、上記プライマーが存在しない
    ことを特徴とする発光装置。
  2. 請求項1に記載の発光装置において、
    上記基板から突出する壁部と、
    上記壁部の内壁面に形成された金属反射膜と
    を備え、
    上記金属反射膜は上記封止樹脂部で覆われ、
    上記金属反射膜と上記封止樹脂部との間に、上記プライマーが設けられている
    ことを特徴とする発光装置。
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