JP2013214695A - 集光式太陽光発電装置およびそのホモジナイザー - Google Patents

集光式太陽光発電装置およびそのホモジナイザー Download PDF

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Abstract

【課題】集光型太陽電池の1次集光後の光を均質化するホモジナイザーにおいて、ホモジナイザー光学系のモーメントを小さくし、かつ1次集光後の光の光軸のズレによる発電効率の低下を抑制する。
【解決手段】ホモジナイザーは、1次集光部材1からの光Bを受光し、散乱光を出射する光学素子からなる光散乱部2であって、光学素子が、光学素子内部での光散乱機能を備えている散乱部2、および散乱部2からの散乱光を受光する入射面10a、入射後の散乱光を全反射することによって光強度を均質化する全反射面10bおよび均質化後の光を発電素子4へと向かって出射する出射面を有する全反射部10を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、集光式太陽光発電装置およびそのホモジナイザーに関するものである。
集光型太陽電池は、レンズ集光や太陽追尾機構などにより、大面積の日照量を小面積のセルに集約し、発電効率を高めるものである。こうした太陽電池用の二次集光レンズは、太陽光の波長スペクトルに対して内部吸収の少ない高い光学効率や、集光時には光入射面が特に高温となるため、温度耐性も要求されるので、ガラス製の光学レンズによって形成されることが一般的である(例えば特許文献1:特許第4558077)。
しかし、光学レンズを利用して集光を行うと、光の広がりにより、集光点でガウシアン型の光強度プロファイルを示す。このため、色収差に伴う太陽電池面内のスペクトルむらによって多接合間の電流バランスが崩れ、太陽電池セルの発電が抑制されてしまう(非特許文献1:K. Araki et al. Proc. 11th PVSEC Conf
(1999), p915-916)。また、構成材質の温度特性差による光学位置やアライメントのズレなどにより、太陽電池セル中心に存在すべき焦点がずれてしまい、発電効率低下や周辺部材の加熱損傷などの問題が発生する。
これらの問題に対する解決方策として、発電素子に照射する前にホモジナイザーに通すことが知られている。(特許文献2:特許4393562、特許文献3:特開2011-071400、特許文献4:特許4747663)。
ホモジナイザーとは、ガウシアン型になっている光強度プロファイルの入射光を、側面界面での全反射を利用することにより、射出面でトップハット型の光強度プロファイルへ均質化する光学部材のことである。しかし、全反射を繰り返しおこなわせる為にホモジナイザー内の光路長を長く取る必要があり、ホモジナイザーが丈長なアスペクト比となる(特許文献5:特開2008-227428、特許文献6:特開2010−10672、特許文献7:特開2008−227428)。
太陽電池セルと二次集光レンズは直接、または樹脂材などを介してつながっているため、太陽電池セルの温度が上がらないように集光発電装置筐体や二次集光レンズ固定台などから効率よく排熱を行っている工夫が施されている(特許文献8:特開2010−165955)
K. Araki et al. Proc. 11th PVSEC Conf(1999), p915-916
特許第4558077 特許4393562 特開2011-071400 特許4747663 特開2008-227428 特開2010−10672 特開2008−227428 特開2010−165955 特許4761698
しかし、従来の太陽電池用ホモジナイザーは、化学的耐久性および光を有効利用するために、細長いガラス材によって形成されており、またガラス材の側面界面での全反射を利用している。このため、入射光の面内分布が均一化するまで光路長を長くする必要がある。ホモジナイザー光学系による重量増が課題となっている。特に、ホモジナイザーの光学系を支える支柱・機構に対して働くモーメントが大きくなり、負荷がかかっているため、長期信頼性の劣化を招く可能性がある。
これに加えて、前記モーメントによって、長期的に、集光光学系が光軸に対して僅かでも傾斜すると、光軸のズレが発生する。つまり、ホモジナイザーに対して、1次集光後の光の光軸が傾斜する。光軸のズレによる発電効率の低下を抑えるもののまだ大きいという問題があることがある。従って、これは、前記モーメントの大きさとあいまって、長期使用時に問題となり得る。
本発明の課題は、集光型太陽電池の1次集光後の光を均質化するホモジナイザーにおいて、集光光学系のモーメントを小さくし、かつ1次集光後の光の光軸のズレによる発電効率の低下を抑制することである。
本発明は、1次集光部材で集光した太陽光を発電素子に対して均一に照射するための集光式太陽光発電装置用ホモジナイザーであって、
1次集光部材からの光を受光し、散乱光を出射する光学素子からなる散乱部であって、光学素子が、光学素子内部での光散乱機能を備えている散乱部、および
散乱部からの散乱光を受光する入射面、入射後の散乱光を全反射することによって光強度を均質化する全反射面、および均質化後の光を発電素子へと向かって出射する出射面を有する全反射部を備えていることを特徴とする。
本発明者は、集光型太陽電池で全反射を利用して光強度を均質化するホモジナイザーにおいて、一次集光レンズで太陽光を集光した後、まず粒界散乱などの光学素子内部での散乱によって散乱光とし、この散乱光を全反射部に入射させてホモジナイズを完了することを想到した。
すなわち、光学素子側面での全反射では、単位光路長当たりの散乱回数を増やすことができず、このために光を均質化するために多数回の側面全反射が必要であり、ホモジナイザーが縦長になることを避けることができない。
本発明者は、全反射部の前に散乱光学素子を設置し、この光学素子内部での散乱によって散乱光とし、この散乱光を全反射部に入射させて光強度を均質化することを想到した。これによって、一次集光された光をそのまま全反射部へと入射する場合と比べて、全反射部の全反射面、特にその側面部へと向かって速やかに光を伝達することができ、これによって光強度の均質化に必要な光路長を短くすることができる。
この結果、ホモジナイザーの光路長を短くでき、この結果として集光光学系のモーメントを小さくし、長期信頼性を向上させることができる。これに加えて、温度効果などによって光軸のアライメントズレが発生しても、変換効率の低下が少なくなることを見いだし、本発明に到達した。
なお、従来は、球面収差や色収差などを考慮した光路設計が可能なように、ホモジナイザーの材質は透明な必要があると考えられており、光学ガラスが主として用いられている。内部散乱を起こす透光性セラミックスなどの多結晶体は、光路設計が困難となると考えられてきており、しかも特定の作製条件下以外では材料自体の透過性を示さない。従って、集光レンズすら検討されておらず、ホモジナイザー用途には提案されなかったものと考えられる。
本発明の実施形態に係る発電装置の模式図である。 本発明の他の実施形態に係る発電装置の模式図である。 (a)、(b)は、それぞれ、散乱部を構成する光学素子を示す断面図である。 ホモジナイザーの微構造組織を示す模式図である。
例えば図1においては、太陽光Aを1次集光レンズ1の入射面1aによって受光し、出射面1bから矢印Bのように散乱部2へと向かって集光される。この光Bは、散乱部2の入射面2aに向かって入射し、内部で散乱を受けて均質化し、出射面2bから出射する。
本例では、散乱部2の下に、例えば透明の柱状ガラスからなる全反射部10が設けられている。全反射部10は、支持台11によって台座5上に固定されており、全反射部10の下に光電変換素子4が設置されている。本例では、透明レンズからなる全反射部10上に散乱部2を直接設置し、一体化している。ただし、後述するように、散乱部2と全反射部10との間に隙間を設けることもできる。
散乱部2の出射面2bから出射した光は、ただちに全反射部10の入射面10aに入射し、全反射部10内を進み、側面10bで全反射される。そして、全反射部10内で全反射を繰り返し、光強度が均質化された状態となったところで、ホモジナイズされた光が出射面10cから出射され、光電変換素子4に入射する。
本例では、全反射部10の前に散乱光学素子2を設置し、この光学素子内部での散乱によって散乱光とし、この散乱光を全反射部10に入射させて光強度を均質化する。これによって、一次集光された光Bをそのまま全反射部10へと入射する場合と比べて、全反射部10の全反射面10bへと向かって速やかに高強度で光を伝達することができ、これによって従来のホモジナイザー10単独の場合に比べて、ホモジナイザー全体の高さを小さくしつつ、同じ光均質化機能を達成することができる。
図1の例では、散乱部と全反射部とが一体化されていた。この場合、両者の接着には透明な接着剤によって行われることが好ましい。こうした接着剤には、一般の光学用接着剤を用いることができる。しかし、両者を機械的に一体化することもできる。こうした場合には、光学系が単純になる。
しかし、散乱部と全反射部とは一体化する必要はなく、両者の間に隙間を設けるか、あるいは樹脂を充填することができる。例えば図2の例では、太陽光Aを1次集光光学素子1の入射面1aによって受光し、出射面1bから矢印Bのように散乱部2へと向かって集光される。この光Bは、散乱部2の入射面2aに向かって入射し、内部で散乱を受けて均質化し、出射面2bから出射する。
本例では、散乱部2の下に、例えば透明の柱状ガラスからなる全反射部10が設けられており、両者は離間されている。全反射部10は、支持台11によって台座5上に固定されており、全反射部10の下に光電変換素子4が設置されている。
本例では、散乱部2を透明保持部13の保持面13a上に固定することで安定に位置決めしている。散乱部2から出射した散乱光は、保持部13を通過し、出射面13bから矢印Cのように出射する。この出射光は、全反射部10の入射面10aに入射し、全反射部10内を進み、側面10bで全反射される。そして、全反射部10内で全反射を繰り返し、光強度が均質化された状態となったところで、ホモジナイズされた光が出射面10cから出射され、光電変換素子4に入射する。
このように散乱部を全反射部から離間することで、散乱光と全反射面との光学的位置関係を設定することが容易になり、いっそうホモジナイズの効率を向上させることができる。
本発明においては、散乱部を構成する光学素子内部で、光散乱による光均質化機能を付与することもできることから、散乱部と全反射部の全体で所定の光均質化機能を発揮すればよい。
この散乱部光学素子の透過率は、透光性セラミックス例として透光性アルミナ光学素子の場合、例えば96%(厚さ0.75mm)となっており、光学部品に用いられるBK7(棚珪酸ガラス):92%(厚さ10mm)と比較して、光内部吸収としては同等以下である(波長範囲は360〜3000nm)。また、透光性セラミックスは、ナトリウムハライドランプの管材に用いられているように、高温多湿環境でも特性劣化しにくい特徴をもつ。こうした特性は、これまで集光型太陽電池の研究者から見逃されてきたものである。
光の均質化機能とは、いわゆるホモジナイズ機能のことであり、光学素子から出射する光の空間的な光強度分布を入射時に比べて平滑化することを意味している。すなわち、光学素子入射時の光の強度分布はガウシアン分布である。これをホモジナイザーに入射させ、内部で多数回光屈折・散乱させることによって、出射時の光の強度分布がトップハット型に変化する。このように、光強度分布がガウシアン分布である入射光を、トップハット型の光強度分布に変換する機能を光均質化機能と呼ぶ。
本発明においては、散乱部においては、最低限、光を散乱して散乱光を全反射部の全反射へと短い光路長で照射する機能さえ満たせばよい。この観点からは、入射光の方向を変えることにより、ホモジナイザー10の全反射面へ速やかに到達できる機能を持つ厚さまで薄くしても良い。従って、本散乱部を構成する光学素子の厚さは、0.4μm以上が好ましく、10μm以上が更に好ましく、30μm以上であることが一層好ましい。
また、散乱部を構成する光学素子を厚くすると、散乱部の内部において光強度の均質化が進行するので、それだけ全反射部の必要な厚さを小さくすることができることから、ホモジナイザー全体の低背効果の向上ができる。ホモジナイザー装置全体の低背化という観点からは、散乱部を構成する光学素子の厚さは、全反射部のみのホモジナイザーよりも低背である20mm以下であることが好ましく、10mm以下であることがさらに好ましい。更に集光光学系のモーメントを小さくし、また光軸アライメントズレに起因する発電効率低下を抑制しつつ、散乱部の光吸収を小さくするという観点からは、散乱部を構成する光学素子の厚さは5.0mm以下が更に好ましく、3.0mm以下が一層好ましい。
また、散乱部の内部において光強度の均質化を進行させるという観点からは、光学素子の厚さは、0.3mmを超えることが更に好ましく、0.4mm以上が更に好ましく、1.0mm以上であることがより好ましい。
一方、散乱部において光均質化機能をになう必要がない場合には、散乱部は光の進行方向を変える機能のみで良く、光均質化機能は全反射部が担う。この場合には、散乱部を構成する光学素子の厚さは、1.0mm以下が好ましく、0.3mm以下が更に好ましい。
散乱部、全反射部においては、入射面、出射面以外からの光の射出を防ぐために、側面に全反射面を形成することができる。全反射面は、全反射部の側面上に形成された反射膜によって与えられていて良い。あるいは、全反射部を保持する台座等の外部部材の全反射部に対する接触部分が、反射材料によって形成されていてよい。
こうした反射材料としては、金属が好ましく、Al単体、Ag単体、Al単体にMgFやSiOを加えたAl合金、NdやCuを加えたAg合金を例示できる。Ag系は特開2010−010672に記載されており、Al系はWO2009/080354に例示されている。
太陽光を1次集光する1次集光レンズは、集光機能があれば特に限定されず、一枚のレンズからなっていてよく、あるいは複数のレンズからなる光学系であってよい。また、1次集光レンズの材質は、耐候性のある透明な材質が好ましく、光学ガラスや光学樹脂レンズが特に好ましい。
発電素子の構成は、本発明においては特に限定されるものではなく、公知の光電変換素子を使用できる。
本発明では、1次集光部材と発電素子との間にホモジナイザーを設ける。この際、集光する為に1次集光部材とホモジナイザーは隣接しないが、ホモジナイザーと発電素子は隣接することが好ましいが、隙間を設けてもかまわない。しかし、この隙間には、耐候性及び耐湿性の観点から、樹脂等の透明材料で充填される、または不活性雰囲気で密閉することが好ましい。
散乱部を構成する光学素子が透光性セラミックスからなる場合には、光学素子の作製法は限定されないが、粒径の偏りをなくしつつ、緻密化をはかる必要があるため、ゲルキャスト法にて作製することが特に望ましい(特開2007-161496参照)。好適な実施形態においては、セラミック粉末、分散媒およびゲル化剤を含むスラリーを注型し、このスラリーをゲル化させることによって成形体を得、この成形体を焼結させる
ゲルキャスト法は、以下の方法が特に好ましい。
(1) 無機物粉体とともに、ゲル化剤となるポリビニルアルコール、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等のプレポリマーを、分散剤と共に分散媒中に分散してスラリーを調製し、注型後、架橋剤により三次元的に架橋してゲル化させることにより、スラリーを固化させる。
(2) 反応性官能基を有する有機分散媒とゲル化剤とを化学結合させることにより、スラリーを固化させる。この方法は、特許文献9に記載されている方法である。
光の直線透過を妨げ、散乱を強化するという意味で、成型前のセラミックス粉末の平均粒径は25μm以上が望ましく、平均粒径50μm以上が特に望ましい。Reyleigh散乱とMie散乱の混合散乱を利用して散乱効果を強化するためである(直線透過率と粒径の関係は、「資源と素材_vol115_p471」参照)。
透光性セラミックスの種類は特に限定されず、アルミナ、窒化アルミニウム、イットリア、YAG、Si、Ba(Mg,Ta)O、石英を例示できる。300nmから3000nm付近まで特定の吸収スペクトルを持たない透光性アルミナが特に好ましい。
また、透光性セラミックスの原料粉末中の不純物は、太陽光を吸収する効果をもつため、この観点からは、純度99.9%以上(好ましくは99.95%以上)の高純度セラミック粉末を用いる。例えば高純度アルミナ粉末としては、大明化学工業株式会社製の高純度アルミナ粉体を例示できる。
透光性セラミックスの焼結助剤は、酸化マグネシウムが好ましいが、ZrO2, Y2O3,La2O3,Sc2O3も例示できる。これらの焼結助剤をセラミックス粉末に対して150〜1000ppm添加するのが望ましい。
散乱部を構成する光学素子の可視光域の全光線透過率は、発電効率の観点から90%以上が好ましい。
散乱部を構成する光学素子の透光性セラミックスの結晶粒径は特に限定されないが、光電変換使用波長の観点からは、2.0μm以上とすることが好ましく、2.5μm以上とすることが更に好ましい。また、透過率の観点からこのセラミックスの結晶粒径は、500μm以下とすることが好ましく、100μm以下とすることが更に好ましい。
なお、ここでいう平均粒子径とはSEM写真(倍率:X30000。任意の2視野)上における2次凝集粒子を除く1次粒子の(最長軸長+最短軸長)/2の値のn=500平均値のことである。
散乱部を構成する光学素子の形状は特に限定されず、発電素子の形状に合わせることができる。光学素子の平面的形態は、例えば、真円、楕円、四角などの多角形であってよい。
また、散乱部2を構成する光学素子の横断面形状においては(例えば図3(a)、(b)参照)、入射面2a、出射面2bの一方または双方が凸型であることが好ましい。ガウシアン型の光強度プロファイルの光が入射することから、凸型レンズとすることによって、光学素子中央から端部方向へ光を散乱していくことができる。この場合、光学素子を横断面で切ってみたときの入射面2a、出射面2bの凸部形状の曲率半径Rは、8mm〜100mmが好ましい。しかし、光学素子の表面が凸部をなしている必要はなく、凹部をなしていてもよく、また平坦であってもよい。つまり、光学素子は、凹レンズ形状であってもよく、あるいは平板であってもよい。
また、図2(b)に示すように光学素子の側面2cに反射膜7を形成できる。反射膜の材料としては、前述したものを用いる。
また、散乱部と1次集光レンズとの間、散乱部と全反射部との間、全反射部と発電素子との間に、それぞれ、光電変換波長以外を対象とした光フィルタを設けることができる。レンズ本体はセル形状と異なるものの、光入射面や光出射面の形状がセル形状に合うのでもかまわない。
全反射部と発電素子との間隔は、隣接していることが望ましい。隙間があってもかまわないが、全反射部と素子との間で光漏れしない程度である必要があり、好ましくは35mm以下である。また、全反射部と発電素子との間には、発電素子を湿気から保護するために樹脂等の透明材料を充填する、または不活性雰囲気で密閉することが好ましい。
全反射部の固定台座の材質は限定されず、金属製、セラミックス製、樹脂性を問わない。
また、散乱部を構成する光学素子の入射面における表面反射を防ぐ為に、入射面に微細な構造細工を施すと、なお良い。例えば、モスアイ構造や周期的配列を伴った錘状構造などを施すことなどがあげられる。
散乱部を構成する光学素子が全反射部と離間されている場合には、構造上の強度を確保するために、光学素子2に透光性の保持部材を接合することができる。こうした保持部材は透明材料、例えばガラスからなっていてよい。
(実施例1)
図1に示すような形態のホモジナイザーを作製した。
具体的には、純度99.99%以上の高純度アルミナ粉末(平均粒径1.0μm)を用い、ゲルキャスト法によってセラミックスレンズを成形した。
すなわち、原料粉末としてアルミナ粉末100重量部、及びマグネシア0.025重量部、分散媒として多塩基酸エステル30重量部、ゲル化剤として、MDI樹脂4重量部、分散剤としてマリアリムAKM0351(商品名、日本油脂株式会社製)2重量部及び触媒としてトリエチルアミン0.2重量部を混合したものを用いた。このスラリーをアルミニウム合金製の型に室温で注型後、室温で1時間放置し、固化してから離型した。さらに、室温、次いで90℃のそれぞれの温度にて2時間放置して、粉末成形体を得た。次いで、脱脂を行った後、100%Dry水素中にて、嵩密度が99.8%となるような最高温度条件で焼結した(平均粒径1.5μm)。焼結後、大気中にてアニールし、セラミックスレンズを作製した。
得られたセラミックスレンズを一辺10mmの正方形状に成形した後、中心厚さ1.5mm、端部厚さ1.0mmになるように加工及び研磨を行った。その後、セラミックレンズの側面に、Al+MgFにて厚さ100μmの金属コート7を施した。出来上がったセラミックレンズを顕微鏡観察し、図4のように緻密な構造となっていることを確認した。
一方、ホウ珪酸ガラス(BK7)を成形し、逆截頭円錐形状の全反射部10を作製した。この全反射部10の入射光面φは15mmであり、出射光面φは9mmであり、高さは15mmである。こうして作製した全反射部10の上にセラミックレンズを貼り合わせた。次いで、レンズ側を加工および研磨し、レンズ2の厚さが50μmになるようにした。全反射部10のほうは研磨していないので、ホモジナイザーの全高さは15mmである。
得られたホモジナイザーに対して、波長360〜3000nmの透過率測定を行ったところ、全光線透過率は93%であり、セラミックス内でほぼ吸収されていなかった。また、透過率測定に使用した波長帯中央付近となる波長1600nmの光を用いて散乱光率を測定したところ、約75%の光散乱性を有していた。
次に太陽電池素子の最適位置にて面内の光度分布測定を行ったところ、光強度分布は改善され、中央部φ6mmの領域内では最大光強度に対する光強度比が59%になるまで平準化していた。
(比較例1)
棚珪酸塩ガラス(BK7)によって、入射光面φ15mm、射出光面φ9mm、高さ30mmの逆截頭円錘形状のレンズを作製した。このレンズは、実施例1における全反射部と似た形態であるが、ただしホモジナイズを十分に行うために高さが大きくなっているものである。得られたレンズに対して波長360〜3000nmの透過率測定及び太陽電池素子の最適位置の面内光度分布測定を行ったところ、全光線透過率は92%とガラス内でほぼ吸収されていなかった。光強度分布は改善され、中央部φ6mmの領域内では最大光強度に対する光強度比が60%以上になるまで平準化していた。
(比較例2)
棚珪酸塩ガラス(BK7)によって、入射光面φ15mm、射出光面φ9mm、高さ15mmの逆截頭円錘形状のレンズを作製した。このレンズは、比較例1のレンズと同じ形態であるが、ただし高さが15mmになっているものである。得られたレンズに対して波長360〜3000nmの透過率測定及び太陽電池素子の最適位置の面内光強度分布測定を行った。全光線透過率は95%であり、ガラス内でほぼ吸収されていなかった。しかし、中央部φ6mmの領域内で光度分布は均一になっておらず、ガウス分布の光強度分布を保っていた。
(モーメント)
各レンズの長さ方向寸法に合わせて、発電素子の光学位置を調整する必要が生じるため、実施例及び比較例1、2の各レンズにあわせて、発電素子を最適位置へ配置した。レンズと発電素子の位置を最適化することにより、0〜5%程度分、1次集光レンズと筐体間距離が変化する。比較例1の1セル辺りの光学システムの重量を1.0として比較したところ、表1のとおりであった。したがって、実施例1では、二次レンズの低背化により、追尾装置である支柱にかかるモーメントを小さくできるため、長期信頼性向上につながる。
Figure 2013214695
(変換効率およびアライメントズレの影響)
実施例1および比較例1、2の各レンズを用いて、集光型太陽光発電の変換効率の違いを比較した。レンズを用いた集光型太陽光発電は入射光の傾き(光学ズレ)によって変換効率が低下する。入射光面の垂線を基準にして、入射光の傾きが0.0°となるときの比較例1の発電効率を1.00としたときに、傾き0.0°、1.0°の2水準に対して、発電効率は表2のとおりとなった。
Figure 2013214695
実施例1では、入射光が散乱部でいったん散乱されてから速やかに全反射面に向かうために、ホモジナイザー全体の高さが小さくとも、光強度が十分に平準化され、比較例1と同様に光学ズレの補正効果が向上する。
比較例1では、ガラス界面を利用した全反射を利用して光強度分布を均質化しているため、変換効率は高いが、光軸のアライメントズレが起こったときの低下が実施例1よりも大きい。
比較例2では、ガラス界面を利用した全反射を利用しているが、光度分布が均質化されていないために、変換効率が実施例1、比較例1に比べて低い。その上、光軸のアライメントズレが起こったときの低下が実施例1に比べて顕著である。

Claims (8)

  1. 1次集光部材で集光した太陽光を発電素子に対して均一に照射するための集光式太陽光発電装置用ホモジナイザーであって、
    前記1次集光部材からの光を受光し、散乱光を出射する光学素子からなる散乱部であって、前記光学素子が、前記光学素子内部での光散乱機能を備えている散乱部、および
    前記散乱部からの散乱光を受光する入射面、入射後の前記散乱光を全反射することによって光強度を均質化する全反射面、および均質化後の光を前記発電素子へと向かって出射する出射面を有する全反射部
    を備えていることを特徴とする、集光式太陽光発電装置用ホモジナイザー。
  2. 前記光学素子を構成する材料の微構造に粒界が形成されており、この粒界によって前記光散乱機能が発現することを特徴とする、請求項1記載のホモジナイザー。
  3. 前記材料が透光性セラミックスであることを特徴とする、請求項2記載のホモジナイザー。
  4. 前記全反射部の側面が前記全反射面を構成していることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つの請求項に記載のホモジナイザー。
  5. 前記全反射部の前記側面に反射膜が形成されていることを特徴とする、請求項4記載のホモジナイザー。
  6. 前記全反射部上に前記散乱部が一体化されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一つの請求項に記載のホモジナイザー。
  7. 前記全反射部と前記散乱部とが空間的に離間されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一つの請求項に記載のホモジナイザー。
  8. 太陽光を1次集光する1次集光レンズ、
    発電素子、および
    前記1次集光レンズからの光を均質化して前記発電素子に向かって出射する、請求項1〜7のいずれか一つの請求項に記載のホモジナイザー
    を備えていることを特徴とする、集光式太陽光発電装置。
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