JP2013209974A - 軸シール構造及び一次冷却材循環ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】流体の漏洩防止において耐久時間を長時間化することが可能な軸シール構造及び一次冷却材循環ポンプを提供することを目的とする。
【解決手段】軸シール構造は、ポンプの軸シール構造であって、主軸10周りにリング状に設けられ、主軸10の中心方向に移動可能なシールリング1と、通常運転時にシールリング1を主軸10から離隔した位置で固定しており、通常運転時よりも高温になったときシールリング1を押圧するサーモスイッチ3とを備え、シールリング1は、サーモスイッチ3によって押圧されて主軸10側へ移動する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ポンプ内部の流体の漏洩を防止する軸シール構造及び一次冷却材循環ポンプに関するものである。
原子力発電所に用いられる加圧水型原子炉(PWR)は、核燃料を収容する圧力容器と、加圧器と、二次蒸気を生成する蒸気発生器と、一次冷却材循環ポンプ(RCP)などからなる。冷却材(流体)は、一次冷却材循環ポンプの駆動によって、圧力容器、加圧器及び蒸気発生器を結ぶ循環路を流れる。そして、蒸気発生器で生成された二次蒸気がタービンを駆動することによって発電が行われる。
一次冷却材循環ポンプの主軸における軸シール構造として、例えば軸の周囲に軸線方向に沿って3組のシールが設けられる。シールは、ポンプの内側から外側に向かって第1シール(No.1 Seal)、第2シール(No.2 Seal)、第3シール(No.3 Seal)の順に配置されている。これにより、一次冷却材循環ポンプでは、主軸がシールハウジングの中で回転しつつ、ポンプハウジング内部とシールハウジング外部との間が封止される。
特開平5−306685号公報
一次冷却材循環ポンプの軸シール構造は、約70℃の冷却材(加圧水)を第1〜第3シールの3段のシールで、約15MPaから大気圧まで減圧する。具体的には、加圧水が第1シールで約15MPaから約0.3MPaまで減圧され、第2シールで約0.3MPaから約0.05MPaまで減圧される構造となっている。
しかし、全交流電源喪失(SBO:Station Black Out)時には、通常運転時に70℃程度である加圧水温度が約300℃まで上昇することが想定される。この際に、第2シールに約300℃、約15MPaの加圧水が到達してしまう。第2シールは、この約300℃、約15MPaの加圧水に耐えることができるが、更に安全性を向上させる技術が求められているところ、特許文献1では、2個のシールが破裂したのち、一次ポンプの主軸を長手方向に確実に封止する安全装置に関する技術が開示されている。一方、従来の漏洩防止のためのシールは、補助的な加圧流体源が必要であり、構造が複雑であるという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、流体の漏洩防止において耐久時間を長時間化することが可能な軸シール構造及び一次冷却材循環ポンプを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の軸シール構造及び一次冷却材循環ポンプは以下の手段を採用する。
すなわち、本発明に係る軸シール構造は、ポンプの軸シール構造であって、軸周りにリング状に設けられ、軸の中心方向に移動可能なシールリングと、通常運転時に前記シールリングを前記軸から離隔した位置で固定しており、前記通常運転時よりも高温になったとき前記シールリングを押圧する駆動部材とを備え、前記シールリングは、前記駆動部材によって押圧されて前記軸側へ移動する。
この発明によれば、軸周りにリング状に設けられたシールリングは、通常運転時、駆動部材によって軸から離隔した位置で固定されている。そして、ポンプ内部流体の温度上昇によって、駆動部材が高温化したとき、駆動部材はシールリングを押圧することから、シールリングが軸側へ移動する。その結果、シールリングは、通常運転時は軸回転を妨げることなく軸から離隔しているが、温度上昇が生じている異常発生状態では軸との間隔が低減して、ポンプ内部の軸近傍を通過しようとする流体の流れを妨げ、流体がシールリングよりも下流へ漏洩することを低減又は防止する。
上記発明において、前記駆動部材は、先端部に前記軸方向に突出した突起部を有し、前記突起部が、通常運転時に前記シールリングの前記軸の中心方向への移動を拘束しており、前記駆動部材は、前記通常運転時よりも高温になったとき前記シールリングを前記軸の中心方向へ押圧してもよい。
この発明によれば、シールリングは、通常運転時、駆動部材の先端部にて軸方向に突出した突起部によって、軸の中心方向への移動が拘束され、軸から離隔した位置で固定されており、駆動部材が高温化したとき、駆動部材はシールリングを軸の中心方向へ押圧することから、シールリングが軸側へ移動する。
上記発明において、前記シールリングは、軸方向に沿って分割されて形成された合口部を有し、通常運転時に前記シールリングの前記合口部に挟まれ、前記シールリングが前記軸の中心方向へ移動したとき、前記シールリングの前記合口部から外れる離隔部材を更に備えてもよい。
この発明によれば、通常運転時、シールリングの合口部には離隔部材が挟まれており、シールリングは軸から離隔させられている。そして、ポンプ内部流体の温度上昇によって、通常運転時よりも高温になったとき、シールリングが駆動部材によって押圧される。そして、シールリングが前記軸の中心方向へ移動したとき、離隔部材が合口部から外れることによって、シールリングが更に軸側へ移動する。
上記発明において、前記駆動部材は、前記先端部に前記軸の径方向に突出した突起部を有し、前記突起部が、通常運転時に前記シールリングの前記軸方向への移動を拘束しており、前記駆動部材は、前記通常運転時よりも高温になったとき前記シールリングを前記軸方向へ押圧してもよい。
この発明によれば、シールリングは、通常運転時、駆動部材の先端部にて軸の半径方向に突出した突起部によって、軸方向への移動が拘束されており、駆動部材が高温化したとき、駆動部材はシールリングを軸の中心方向へ押圧することから、シールリングが軸側へ移動する。
上記発明において、前記シールリングは、前記軸の中心方向へ移動しつつ軸方向に移動して、前記軸と前記シールリングを囲むハウジング部側へ移動してもよい。
この発明によれば、ハウジング部が軸とシールリングを囲んでいるとき、シールリングは、軸側へ移動しながら、軸方向、すなわちハウジング部側へも移動する。その結果、シールリングとハウジングとの間隔も低減して、ポンプ内部の軸近傍を通過しようとする流体の流れを妨げ、流体がシールリングよりも下流へ漏洩することを低減又は防止する。
上記発明において、前記駆動部材と前記シールリングとの間に設けられ、前記シールリングと少なくとも2点で接続する板ばね部材を更に備え、前記板ばね部材は、前記駆動部材によって押圧されたとき、前記軸側へ移動して前記シールリングを押圧してもよい。
この発明によれば、板ばね部材は、駆動部材とシールリングとの間に設けられ、駆動部材が板ばね部材を押圧すると、軸側へ移動してシールリングを押圧し、シールリングも軸側へ移動する。板ばね部材とシールリングは少なくとも2点で接続しており、駆動部材による押圧力が少なくとも2点でシールリングに伝達される。その結果、板ばね部材の弾性力と共に、シールリングを安定して軸側へ移動させることができる。
上記発明において、前記駆動部材は、前記シールリングと接続したロッドと、通常運転時に前記ロッドを付勢して前記シールリングを前記軸から離隔した位置で固定させる弾性部材と、前記通常運転時よりも高温になったとき伸張し前記ロッドを押圧して、前記シールリングを前記軸側へ移動させる伸張部材とを有してもよい。
この発明によれば、シールリングは、ロッドに接続されており、シールリングは、ロッドが弾性部材によって付勢されることによって、軸から離隔した位置で固定される。また、シールリングは、通常運転時よりも高温になったとき伸張する伸張部材によって押圧されることによって、通常運転時よりも高温になったとき軸側へ移動する。
上記発明において、前記シールリングが前記軸側へ移動した後、前記シールリング又は前記ロッドが前記軸から離隔した位置に戻ることを防止する戻り防止部を更に備えてもよい。
この発明によれば、戻り防止部によって、シールリングが軸から離隔した位置に戻ることが防止されることから、シールリングが軸側へ移動した後において、流体がシールリングよりも下流へ漏洩することを確実に低減又は防止できる。
本発明に係る一次冷却材循環ポンプは、上述の軸シール構造を備える。
この発明によれば、軸シール構造が設けられていることによって、温度上昇時に流体が当該軸シール構造よりも下流へ漏洩することを低減又は防止できる。
本発明によれば、流体の漏洩防止において耐久時間を長時間化することができる。
本発明の第1実施形態に係る軸シール構造における漏洩防止シールを示す横断面図である。 本発明の第1実施形態に係る軸シール構造における漏洩防止シールを示す縦断面図であり、図1のA−A線で切断した断面図である。 本発明の第1実施形態に係る軸シール構造における漏洩防止シールを示す縦断面図である。 本発明の第1実施形態に係る軸シール構造における漏洩防止シールを示す縦断面図である。 本発明の第1実施形態に係るシールリングの合口部を示す縦断面図であり、図1のB−B線で切断した断面図である。 本発明の第1実施形態に係るシールリングの合口部を示す縦断面図である。 本発明の第2実施形態に係る軸シール構造における漏洩防止シールを示す縦断面図である。 本発明の第2実施形態に係る軸シール構造における漏洩防止シールを示す縦断面図である。 本発明の第2実施形態に係る軸シール構造における漏洩防止シールを示す縦断面図である。 本発明の第2実施形態に係る軸シール構造における漏洩防止シールを示す縦断面図である。 本発明の第2実施形態に係るシールリングを示す部分斜視図である。 本発明の第2実施形態に係るシールリングを示す部分斜視図である。 本発明の第2実施形態に係るシールリングの合口部を示す横断面図である。 本発明の第2実施形態に係るシールリングの合口部を示す横断面図である。 本発明の第3実施形態に係る軸シール構造における漏洩防止シールを示す横断面図である。 本発明の第3実施形態に係る軸シール構造における漏洩防止シールを示す横断面図である。 本発明の第3実施形態に係る軸シール構造における漏洩防止シールを示す縦断面図である。 本発明の第3実施形態に係る軸シール構造における漏洩防止シールを示す縦断面図である。 本発明の第4実施形態に係る軸シール構造における漏洩防止シールを示す横断面図である。 本発明の第4実施形態に係る軸シール構造における漏洩防止シールを示す部分拡大横断面図である。 本発明の第4実施形態に係る軸シール構造における漏洩防止シールを示す縦断面図である。 本発明の第4実施形態に係る軸シール構造における漏洩防止シールを示す横断面図である。 本発明の第4実施形態に係る軸シール構造における漏洩防止シールを示す部分拡大横断面図である。 本発明の第3又は第4実施形態に係るシールリングの合口部を示す側面図である。 本発明の第3又は第4実施形態に係るシールリングの合口部を示す側面図である。 本発明の第4実施形態に係る軸シール構造における漏洩防止シールの変形例を示す横断面図である。 本発明の第4実施形態に係る軸シール構造における漏洩防止シールの変形例を示す部分拡大横断面図である。 本発明の第4実施形態に係る軸シール構造における漏洩防止シールの戻り防止部の第1例を示す縦断面図である。 本発明の第4実施形態に係る軸シール構造における漏洩防止シールの戻り防止部の第1例を示す縦断面図である。 本発明の第4実施形態に係る軸シール構造における漏洩防止シールの戻り防止部の第2例を示す縦断面図である。 本発明の第4実施形態に係る軸シール構造における漏洩防止シールの戻り防止部の第2例を示す縦断面図である。 本発明の第4実施形態に係る軸シール構造における漏洩防止シールの戻り防止部の第3例を示す縦断面図である。 本発明の第4実施形態に係る軸シール構造における漏洩防止シールの戻り防止部の第3例を示す縦断面図である。 図32のC−C線で切断した断面図である。 図33のD−D線で切断した断面図である。 本発明の第4実施形態に係る軸シール構造における漏洩防止シールの戻り防止部の第4例を示す縦断面図である。 本発明の第4実施形態に係る軸シール構造における漏洩防止シールの戻り防止部の第4例を示す縦断面図である。 本発明の第4実施形態に係る軸シール構造における漏洩防止シールの戻り防止部の第5例を示す縦断面図である。 本発明の第4実施形態に係る軸シール構造における漏洩防止シールの戻り防止部の第5例を示す縦断面図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態に係る軸シール構造について、図1〜図6を用いて説明する。
本実施形態に係る軸シール構造は、例えば原子力発電所に用いられる加圧水型原子炉(PWR)の一次冷却材循環ポンプに適用される。一次冷却材循環ポンプの軸シール構造は、ポンプの内側から外側に向かって第1シール(No.1 Seal)、第2シール(No.2 Seal)、第3シール(No.3 Seal)の順に配置されている。この3組のシールを構成する部材は、総称してシールアッセンブリともいう。そして、本実施形態では、更に第1シールと第2シールの間に漏洩防止シールが設けられる。図2〜図4では、図中の下側がポンプ内側であり、本実施形態の漏洩防止シールよりも下側に第1シールが位置する。また、図中の上側がポンプ外側であり、漏洩防止シールよりも上側に第2シールが位置する。
以下では、本実施形態の漏洩防止シールについて説明する。漏洩防止シールによって、全交流電源喪失(SBO:Station Black Out)の条件において、シールの安全性を更に向上させることができる。
漏洩防止シールは、一次冷却材循環ポンプ(以下「ポンプ」という。)の軸シール構造におけるシールハウジングにて、主軸10に面するように主軸10の周囲に設けられる。漏洩防止シールは、図1及び図2に示すように、例えばシールリング1と、シールリング収容溝2と、サーモスイッチ3と、ストッパー6(図5参照)などからなる。
シールハウジングは、主軸10に面して主軸10周りに設けられる部材であり、主軸10の軸シール構造の構成部材の一つである。シールハウジングは、図1に示すように複数の部材、例えばシールハウジング分割部材11,12などからなる。これらのシールハウジング分割部材11,12がボルトによって互いに結合されることによって、一体化されたシールハウジングとなる。
シールハウジング分割部材11,12間には、図2から図4に示すように、金属Oリング14が主軸10を囲むように設けられる。金属Oリング14は、シールハウジング外部への流体(冷却材)の漏洩を防止する。ポンプの通常運転時、シールハウジングと主軸10の間は、隙間が形成されており、主軸10が軸心周りにスムーズに回転する。
シールリング1は、シールリング収容溝2内に設置され、図1に示すように、主軸10の周囲にリング状に設けられる。シールリング収容溝2は、縦断面が凹状の溝であって、例えばシールハウジング分割部材12の主軸10の周囲にリング状に形成される。
シールリング1は、温度上昇が生じている異常発生時以外の通常運転時において、図1及び図2に示すように、シールリング1の内周面が主軸10から離隔した位置にある。一方、温度上昇が生じると、シールリング1は、サーモスイッチ3によって押圧されて、図3及び図4に示すように、主軸10側へ移動して、内周面が主軸10と接触する。
シールリング1は、耐食性、主軸10と接触したときの密着面における密封性、温度上昇時の耐熱性、圧力上昇時の耐圧性、及び強度があることが望ましい。また、シールリング1は、主軸10が通常回転しているときに、万一摺動面となってしまった場合を考慮して低摩擦係数であることなどが望ましい。シールリング1は、例えばステンレス鋼製である。なお、シールリング1は、表面に軟質材料のコーティング、例えば、銀メッキ、合成樹脂コーティング、又はゴム焼付けなどが施されてもよい。これにより、シールリング1が主軸10やシールハウジングに接触したときの密着性を向上させることができる。
シールリング1は、縦断面が例えば平行四辺形であり、主軸10の軸心方向に対して斜めの下面1aと上面1bを有する。また、シールリング1の外側(すなわち、主軸10側に対して反対側)には、図1及び図2に示すように、サーモスイッチ3のロッド5に対応して溝4が形成される。
溝4は、ロッド5が収容可能な幅を有し、係合溝4aと、ロッド5がスライドする斜面4bが形成されている。係合溝4aは、シールリング1の径方向に対して垂直方向、すなわちシールリング1がポンプ内に設置されたときの主軸10の軸方向に凹状に形成されている。斜面4bは、主軸10の径方向外側から内側へ向かって、ポンプの内側方向(図中の下側)に傾斜している。
シールリング1は、図1に示す例では、主軸10の軸心方向から見た形状がC字形状である。シールリング1は、弾性を有しており、主軸10の外周面を締める方向に付勢する。シールリング1は、軸方向に沿って切断された形状の合口部7を有する。合口部7の開き量は、「主軸10とシールリング1の直径隙間」×πである。これにより、図6のように、シールリング1がストッパー6から外れたとき、シールリング1の合口部7の開き量がゼロになり、かつ、主軸10とシールリング1が接触する。なお、シールリング1は、周方向に複数部材に分割されてもよく、全ての分割部材を合わせて一つのシールリング1が構成されてもよい。
シールリング収容溝2は、シールリング1の下面1aに対して平行な斜面2aと、シールリング1の上面1bに対して平行な斜面2bが形成される。斜面2a,2bとも、主軸10の径方向外側から内側へ向かって、ポンプの外側方向(図中の上側)に傾斜している。
サーモスイッチ3は、シールリング1よりも外側に、主軸10の径方向に設けられる。サーモスイッチ3はロッド5を保持しており、温度上昇によってロッド5がサーモスイッチ3の本体の内部から外部へ突出する。ロッド5の先端は、主軸10の中心に向かって移動する。サーモスイッチ3は、例えばサーモアクチュエータであり、ワックスを封入した金属ベローズ、バイメタル又は形状記憶合金などでもよい。
ここで、サーモスイッチ3のロッド5が移動を開始する温度は、SBO時の温度を考慮して決定される。例えば、加圧水型原子炉(PWR)では、ポンプ通常運転時に約70℃である流体(加圧水)温度が、SBO時には約300℃まで上昇することが想定されている。そこで、SBO時に、例えば、約150℃近傍まで温度が上昇したとき、サーモスイッチ3が駆動して、ロッド5が突出を開始するようにする。
サーモスイッチ3のロッド5の先端部には、突起部5aが形成される。突起部5aは、ロッド5の軸心方向に対して垂直方向、すなわちサーモスイッチ3がポンプ内に設置されたときの主軸10の軸方向に突出している。通常運転時、ロッド5の突起部5aは、図2に示すように、溝4に形成された係合溝4aに引っ掛けられた状態であり、シールリング1の主軸10の中心方向への移動を拘束する。一方、ロッド5が突出すると、突起部5aと係合溝4aとの引っ掛かりが外れて、シールリング1は、主軸10の中心方向への移動が可能になる。
サーモスイッチ3は、例えばシールリング1の円周方向に沿って3箇所に120°ピッチで設置される。サーモスイッチ3が複数本設置されることによって、シールリング1がシールリング収容溝2の斜面を均等に移動できる。
ストッパー6は、図1及び図5に示すように、シールリング収容溝2内に固定されており、通常運転時、シールリング1の合口部7に挟まれている。そして、ストッパー6の径方向の長さは、シールリング1がサーモスイッチ3に押圧されて主軸10の中心方向に移動し、合口部7がストッパー6から外れたとき、シールリング1の合口部7の隙間が閉鎖するように形成されている。
ポンプの通常運転時、シールリング1は、図1に示すように合口部7にストッパー6が挟まれることによって合口部7に隙間部分が設けられ、シールリング1の半径が長くなっている。一方、温度上昇が生じてストッパー6からシールリング1が外れたとき、シールリング1は、ストッパー6による隙間部分がなくなり、シールリング1の半径が短くなり、シールリング1と主軸10が接触する。
次に、本実施形態の漏洩防止シールの動作について説明する。
ポンプの通常運転時、漏洩防止シールは図2に示す状態であり、第1シール側のポンプ室の圧力は約15MPa、第2シール側の圧力は約0.3MPa程度に保たれている。また、流体の温度は、約70℃である。このとき、シールリング1の合口部7がストッパー6を挟んだ状態であり、かつ、サーモスイッチ3のロッド5の突起部5aがシールリング1の溝4内の係合溝4aと引っ掛かり、シールリング1の主軸10の中心方向への移動が拘束されている。したがって、シールリング1は、図1及び図2に示すように、主軸10から離隔した位置にあり、シールリング1の内周面と主軸10の間には隙間が設けられている。その結果、主軸10は、軸心周りにスムーズに回転できる。
加圧水型原子炉(PWR)で、SBO時に、例えば、約150℃近傍まで温度が上昇したとき、サーモスイッチ3が駆動して、ロッド5が突出を開始する。そして、ロッド5は、シールリング1の斜面4bを主軸10側へ押圧し始める。その結果、まず、シールリング1の下面1aがシールリング収容溝2の斜面2aに沿って上昇する。そして、図3に示すように、シールリング1の内周面が主軸10に接触する。また、シールリング1の合口部7がストッパー6から外れる。さらに、ロッド5が突出してシールリング1の斜面4bを主軸10側へ押圧し続けるとともに、ポンプ内部側からの加圧水の流入によって、シールリング1が主軸10の外周面に沿って軸方向にスライドする。その結果、図4及び図6に示すように、シールリング1の上面1bがシールリング収容溝2の斜面2bに接触する。
シールリング1は、縦断面が平行四辺形であって上部がくさび形状になっており、シールハウジング分割部材12と主軸10の断面もシールリング1のくさび形状の断面形状に対応していることから、シールリング1は、シールハウジング分割部材12及び主軸10と密着し、固定される。以上により、流体が漏洩防止シールよりも下流へ漏洩することを低減又は防止できる。
従来、第2シールは、約300℃、約15MPaの加圧水に耐えることができる。本実施形態の漏洩防止シールによって、全交流電源喪失(SBO:Station Black Out)の条件において、シールの安全性を更に向上させることができる。また、シールリング1は、ステンレス鋼製であることから、通常運転時やSBO時の耐久性にも問題がない。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る軸シール構造の漏洩防止シールについて、図7〜図14を用いて説明する。
本実施形態の漏洩防止シールは、一次冷却材循環ポンプ(以下「ポンプ」という。)の軸シール構造におけるシールハウジングにて、主軸10に面するように主軸10の周囲に設けられる。漏洩防止シールは、図7〜図10に示すように、例えばシールリング15と、シールリング収容溝19と、サーモスイッチ3と、ストッパーリング16などからなる。図7〜図10では、図中の下側がポンプ内側であり、本実施形態の漏洩防止シールよりも下側に第1シールが位置する。また、図中の上側がポンプ外側であり、漏洩防止シールよりも上側に第2シールが位置する。
シールハウジング及びシールハウジングを構成するシールハウジング分割部材11,12や金属Oリング14については、第1実施形態と同様の構成を有するため、説明を省略する。ポンプの通常運転時、シールハウジングと主軸10の間は、隙間が形成されており、主軸10が軸心周りにスムーズに回転する。
シールリング15は、シールリング収容溝19内に設置され、主軸10の周囲にリング状に設けられる。図11及び図13には、シールリング15を部分的に示した図であるが、通常運転時のシールリング15の状態を示す。
シールリング収容溝19は、縦断面が凹状の溝であって、例えばシールハウジング分割部材12の主軸10の周囲にリング状に形成される。
シールリング15は、温度上昇が生じている異常発生時以外の通常運転時において、図7に示すように、シールリング15の内周面が主軸10から離隔した位置にある。一方、温度上昇が生じると、シールリング15は、サーモスイッチ3によって押圧されて、まず図8に示すように主軸10の軸方向へ移動して、その後、図9及び図10に示すように、主軸10の中心方向へ移動し、内周面が主軸10と接触する。
シールリング15は、第1実施形態のシールリング1と同様に、例えばステンレス鋼製であって、表面に軟質材料のコーティング、例えば、銀メッキ、合成樹脂コーティング、又はゴム焼付けなどが施されてもよい。シールリング15は、縦断面が例えば略台形形状であり、主軸10の軸心方向に対して斜めの上面15bを有する。また、シールリング15は、主軸10の軸心方向に対して平行な面である段差面15aを有し、断面が一部切り欠かれた形状である。また、シールリング15の下側(すなわち、ポンプの内部側)には、図7から図10に示すように、サーモスイッチ3のロッド5に対応して溝17が形成される。
溝17は、ロッド5が収容可能な内部寸法を有し、係合凸部17aと、ロッド5の先端が当接する上面17bが形成されている。係合凸部17aは、シールリング1の径方向、すなわちシールリング1がポンプ内に設置されたときの主軸10の径方向に凸状に形成されている。上面17bは、主軸10の軸心方向に対して垂直な面である。
図11及び図13に示す例では、シールリング15は、主軸10の軸心方向から見た形状がC字形状である。シールリング15は、弾性を有しており、主軸10の外周面を締める方向に付勢する。シールリング15は、軸方向に沿って切断された形状の合口部15Aを有する。合口部15Aの開き量は、「主軸10とシールリング15の直径隙間」×πである。なお、合口部15Aは、図11及び図13に示すように、突き合わせでもよいし、互いに重なり合って、接合部分において流体の漏れが生じにくいように、シップラップが形成されてもよい。
シールリング収容溝19は、シールリング15の上面15bに対して平行な斜面19aが形成される。斜面19aは、主軸10の径方向外側から内側へ向かって、ポンプの外側方向(図中の上側)に傾斜している。
サーモスイッチ3は、シールリング15よりもポンプの内側に、主軸10の軸方向に対して平行に設けられる。サーモスイッチ3はロッド5を保持しており、温度上昇によってロッド5がサーモスイッチ3の本体の内部から外部へ突出する。ロッド5の先端は、主軸10の軸方向に対して平行に移動する。サーモスイッチ3は、第1実施形態と同様に、例えばサーモアクチュエータであり、ワックスを封入した金属ベローズ、バイメタル又は形状記憶合金などでもよい。
サーモスイッチ3のロッド5の先端部には、突起部5bが形成される。突起部5bは、ロッド5の軸心方向に対して垂直方向、すなわちサーモスイッチ3がポンプ内に設置されたときの主軸10の径方向に突出している。通常運転時、ロッド5の突起部5bは、図7に示すように、溝17に形成された係合凸部17aに引っ掛けられた状態であり、シールリング15の主軸10の軸方向への移動を拘束する。一方、ロッド5が突出すると、突起部5bは、溝17の上面17bを押圧して、シールリング15は、主軸10の軸方向及び中心方向への移動が可能になる。
サーモスイッチ3は、例えばシールリング15の円周方向に沿って1箇所に設置される。なお、サーモスイッチ3は複数本設置されてもよく、これによって、個々のサーモスイッチ3は、サーモスイッチ3が1箇所に設けられる場合に比べて、少ない力でシールリング15を移動させることができる。
ストッパーリング16は、図7に示すように、シールリング収容溝19内の主軸10側にリング状に固定されており、通常運転時、シールリング15の段差面15aと接触している。ストッパーリング16は、シールリング15の弾性力に対抗して、シールリング15の主軸10側への移動を防止する。
ポンプの通常運転時、シールリング15は、図7に示すようにストッパーリング16によって主軸10側への移動が拘束されることによって、図11及び図13に示すように合口部15Aに隙間部分が設けられて、シールリング15の半径が長くなっている。一方、温度上昇が生じてストッパーリング16からシールリング15が外れたとき、シールリング15は、図12及び図14に示すように、合口部15Aに隙間部分がなくなって、シールリング15の半径が短くなり、シールリング15と主軸10が接触する。
次に、本実施形態の漏洩防止シールの動作について説明する。
ポンプの通常運転時、漏洩防止シールは図7に示す状態であり、第1シール側のポンプ室の圧力は約15MPa、第2シール側の圧力は約0.3MPa程度に保たれている。また、流体の温度は、約70℃である。このとき、シールリング15はストッパーリング16によって主軸10側への移動が拘束され、かつ、サーモスイッチ3のロッド5の突起部5bによって主軸10の軸方向に対して平行方向の移動が拘束されている。したがって、シールリング15は、図7に示すように、主軸10から離隔した位置にあり、シールリング15の内周面と主軸10の間には隙間が設けられている。その結果、主軸10は、軸心周りにスムーズに回転できる。
加圧水型原子炉(PWR)で、SBO時に、例えば、約150℃近傍まで温度が上昇したとき、サーモスイッチ3が駆動して、ロッド5が突出を開始する。そして、ロッド5の突起部5bは、シールリング15の溝17の上面17bを主軸10の軸方向へ押圧し始め、シールリング15がストッパーリング16に沿って軸方向へ移動する。
そして、図8に示すように、シールリング15の下面がストッパーリング16を超えたとき、シールリング15の弾性力によって、シールリング15は主軸10の中心方向へ移動する。その結果、図12及び図14に示すように、シールリング15の合口部15Aに隙間部分がなくなり、図9に示すように、シールリング15の内周面が主軸10に接触する。
さらに、ロッド5が突出してシールリング15の溝17の上面17bを軸方向へ押圧し続けるとともに、ポンプ内部側からの加圧水の流入によって、シールリング15が主軸10の外周面に沿って軸方向にスライドする。その結果、図10に示すように、シールリング15の上面15bがシールリング収容溝19の斜面19aに接触する。
シールリング15は、縦断面が略台形形状であって上部がくさび形状になっており、シールハウジング分割部材12と主軸10の断面もシールリング15のくさび形状の断面形状に対応していることから、シールリング15は、シールハウジング分割部材12及び主軸10と密着し、固定される。以上により、流体が漏洩防止シールよりも下流へ漏洩することを低減又は防止できる。
本実施形態の漏洩防止シールが設けられることによって、第1実施形態と同様に、全交流電源喪失(SBO:Station Black Out)の条件において、シールの安全性を更に向上させることができる。また、シールリング1は、ステンレス鋼製であることから、通常運転時やSBO時の耐久性にも問題がない。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る軸シール構造の漏洩防止シールについて、図15〜図18を用いて説明する。
本実施形態の漏洩防止シールは、一次冷却材循環ポンプ(以下「ポンプ」という。)の軸シール構造におけるシールハウジングにて、主軸10に面するように主軸10の周囲に設けられる。漏洩防止シールは、図15〜図18に示すように、例えばシールリング20と、板ばね21と、シールリング収容溝22と、サーモスイッチ3などからなる。図17及び図18では、図中の下側がポンプ内側であり、本実施形態の漏洩防止シールよりも下側に第1シールが位置する。また、図中の上側がポンプ外側であり、漏洩防止シールよりも上側に第2シールが位置する。
シールハウジング及びシールハウジングを構成するシールハウジング分割部材11,12については、第1実施形態と同様の構成を有するため、説明を省略する。ポンプの通常運転時、シールハウジングと主軸10の間は、隙間が形成されており、主軸10が軸心周りにスムーズに回転する。
シールリング20は、シールリング収容溝22内に設置され、主軸10の周囲にリング状に設けられる。図15には、シールリング20を部分的に示した図であるが、通常運転時のシールリング20の状態を示す。
シールリング収容溝22は、縦断面が凹状の溝であって、例えばシールハウジング分割部材12の主軸10の周囲にリング状に形成される。
シールリング20は、温度上昇が生じている異常発生時以外の通常運転時において、図15及び図17に示すように、シールリング20の内周面が主軸10から離隔した位置にある。一方、温度上昇が生じると、シールリング20は、サーモスイッチ3及び板ばね21によって押圧されて、まず図16及び図18に示すように、主軸10の中心方向へ移動し、内周面が主軸10と接触する。
シールリング20は、第1実施形態のシールリング1と同様に、例えばステンレス鋼製であって、表面に軟質材料のコーティング、例えば、銀メッキ、合成樹脂コーティング、又はゴム焼付けなどが施されてもよい。シールリング20は、縦断面が例えば四角形状であり、主軸10側と反対側の外周面には、板ばね21が接続される。
シールリング20は、周方向に3分割など複数部材に分割されており、全ての分割部材を合わせて一つのシールリング20が構成される。シールリング20は、隣り合う分割部材間の隙間の合計開き量は、「主軸10とシールリング20の直径隙間」×πである。なお、隣り合う分割部材の端部は、図24に示すように、突き合わせでもよいし、図25に示すように、互いに重なり合って、接合部分において流体の漏れが生じにくいように、シップラップが形成されてもよい。
サーモスイッチ3は、シールリング20よりも外側に、主軸10の径方向に設けられる。サーモスイッチ3はロッド5を保持しており、温度上昇によってロッド5がサーモスイッチ3の本体の内部から外部へ突出する。ロッド5の先端は、主軸10の中心に向かって移動する。サーモスイッチ3は、第1実施形態と同様に、例えばサーモアクチュエータであり、ワックスを封入した金属ベローズ、バイメタル又は形状記憶合金などでもよい。
サーモスイッチ3のロッド5の先端部には、板ばね21が接続される。通常運転時、ロッド5は、シールリング20の主軸10側への移動を拘束する。一方、ロッド5が突出すると、ロッド5は板ばね21を押圧して、シールリング20は主軸10の中心方向へ移動する。
サーモスイッチ3は、例えばシールリング20の分割部材に1箇所ずつ設置される。シールリング20が3分割されている場合は、サーモスイッチ3は3本設置される。なお、サーモスイッチ3は、シールリング20の分割部材に複数箇所設置されてもよく、これによって、個々のサーモスイッチ3は、サーモスイッチ3が1箇所に設けられる場合に比べて、少ない力でシールリング20を移動させることができる。
板ばね21は、板状の弾性部材であって、シールリング20よりも外側に、長手が主軸10の周方向に設けられる。板ばね21は、両端部、すなわち2点でシールリング20と接続している。板ばね21とシールリング20は、ポンプの通常運転時に、シールリング20が主軸10側へ移動しないように互いに接続されている。板ばね21は、サーモスイッチ3のロッド5によって押圧されると、弾性力でシールリング20を付勢しながら、主軸10側へ移動する。
板ばね21は、例えばシールリング20の分割部材に1箇所ずつ設置される。シールリング20が3分割されている場合は、板ばね21は3本設置される。なお、板ばね21は、シールリング20の分割部材に複数箇所設置されてもよい。
ポンプの通常運転時、シールリング20は、図15に示すようにサーモスイッチ3によって主軸10側への移動が拘束されることによって、隣り合うシールリング分割部材間に隙間部分が設けられて、シールリング20と主軸10が離隔している。一方、温度上昇が生じてサーモスイッチ3と板ばね21がシールリング20を押圧するとき、シールリング分割部材間は、隙間部分がなくなって、シールリング20と主軸10が接触する。
次に、本実施形態の漏洩防止シールの動作について説明する。
ポンプの通常運転時、漏洩防止シールは図15及び図17に示す状態であり、第1シール側のポンプ室の圧力は約15MPa、第2シール側の圧力は約0.3MPa程度に保たれている。また、流体の温度は、約70℃である。このとき、シールリング20はサーモスイッチ3によって主軸10側への移動が拘束されている。したがって、シールリング20は、図15及び図17に示すように、主軸10から離隔した位置にあり、シールリング20の内周面と主軸10の間には隙間が設けられている。その結果、主軸10は、軸心周りにスムーズに回転できる。
加圧水型原子炉(PWR)で、SBO時に、例えば、約150℃近傍まで温度が上昇したとき、サーモスイッチ3が駆動して、ロッド5が突出を開始する。そして、ロッド5の先端部は、板ばね21を主軸10側へ押圧し始め、板ばね21が主軸10側へ移動する。
そして、板ばね21の移動と弾性力によって、シールリング20も主軸10側へ移動する。その結果、隣り合うシールリング分割部材間に隙間部分がなくなり、図16及び図18に示すように、シールリング20の内周面が主軸10に接触する。
さらに、ポンプ内部側からの加圧水の流入によって、シールリング20が主軸10の外周面に沿って軸方向にスライドする。その結果、図18に示すように、シールリング20の上面がシールリング収容溝22の上面に接触する。シールリング20は、シールハウジング分割部材12及び主軸10と密着し、固定される。以上により、流体が漏洩防止シールよりも下流へ漏洩することを低減又は防止できる。
本実施形態の漏洩防止シールが設けられることによって、第1実施形態と同様に、全交流電源喪失(SBO:Station Black Out)の条件において、シールの安全性を更に向上させることができる。また、シールリング1は、ステンレス鋼製であることから、通常運転時やSBO時の耐久性にも問題がない。さらに、板ばね21とシールリング20は2点で接続しており、サーモスイッチ3による押圧力が2点でシールリング20に伝達される。その結果、板ばね21の弾性力によって、シールリング20を安定して主軸10側へ移動させることができる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態に係る軸シール構造の漏洩防止シールについて、図19〜図39を用いて説明する。
本実施形態の漏洩防止シールは、一次冷却材循環ポンプ(以下「ポンプ」という。)の軸シール構造におけるシールハウジングにて、主軸10に面するように主軸10の周囲に設けられる。漏洩防止シールは、図19〜図23に示すように、例えばシールリング20と、押さえ板23と、シールリング収容溝22と、サーモスイッチ3などからなる。図21及び図23では、図中の下側がポンプ内側であり、本実施形態の漏洩防止シールよりも下側に第1シールが位置する。また、図中の上側がポンプ外側であり、漏洩防止シールよりも上側に第2シールが位置する。
シールハウジング及びシールハウジングを構成するシールハウジング分割部材11,12については、第1実施形態と同様の構成を有するため、説明を省略する。ポンプの通常運転時、シールハウジングと主軸10の間は、隙間が形成されており、主軸10が軸心周りにスムーズに回転する。
シールリング20は、シールリング収容溝22内に設置され、主軸10の周囲にリング状に設けられる。図19には、通常運転時のシールリング20の状態を示す。
シールリング収容溝22は、縦断面が凹状の溝であって、例えばシールハウジング分割部材12の主軸10の周囲にリング状に形成される。
シールリング20は、温度上昇が生じている異常発生時以外の通常運転時において、図19から図21に示すように、シールリング20の内周面が主軸10から離隔した位置にある。一方、温度上昇が生じると、シールリング20は、サーモスイッチ3によって押圧されて、図22及び図23に示すように、主軸10の中心方向へ移動し、内周面が主軸10と接触する。
シールリング20は、第1実施形態のシールリング1と同様に、例えばステンレス鋼製であって、表面に軟質材料のコーティング、例えば、銀メッキ、合成樹脂コーティング、又はゴム焼付けなどが施されてもよい。シールリング20は、縦断面が例えば四角形状である。また、シールリング20内部には、図20に示すように、板状の押さえ板23がシールリング20の周方向に沿って埋設される。押さえ板23は、周方向の略中央部分で、ロッド5と接続される。ロッド5と接続されている部分のシールリング20は、図21に示すように、縦断面がC字形状である。
シールリング20は、図19に示すように、周方向に3分割に分割されて複数の分割部材から構成されており、全ての分割部材を合わせて一つのシールリング20が構成される。なお、本発明において、シールリング20の分割数は、3分割に限定されず、2分割又は4分割以上でもよい。図26及び図27には、シールリング20を周方向に6分割した場合を示す。
シールリング20は、隣り合う分割部材の端部20A間の隙間の合計開き量は、「主軸10とシールリング20の直径隙間」×πである。シールリング20の分割部材の数を多くすると、シールリング20の主軸10の中心方向への移動距離を少なくでき、サーモスイッチ3のロッド5のストローク量を小さくできる。その結果、漏洩防止シール全体の小型化を図ることができる。一方、分割部材が多くなると、分割部材の端部20A間の隙間も多くなるため、流体の漏洩のリスクが増える。なお、シールリング20の隣り合う分割部材の端部は、図24に示すように、突き合わせでもよいし、図25に示すように、互いに重なり合って、接合部分において流体の漏れが生じにくいように、シップラップが形成されてもよい。
サーモスイッチ3は、シールリング20よりも外側に、主軸10の径方向に設けられる。サーモスイッチ3は軸線上にロッド5が設けられており、温度上昇によってロッド5がサーモスイッチ3の本体の内部から外部へ突出する。ロッド5の先端は、主軸10の中心に向かって移動する。サーモスイッチ3は、図20及び図21に示すように、固定板24と、ばね25と、移動板26と、バイメタル27などを備える。
なお、固定板24と、ばね25と、移動板26と、バイメタル27を備えるサーモスイッチ3は、第4実施形態に係る漏洩防止シールのサーモスイッチ3に適用されるだけでなく、上述した第1乃至第3実施形態に係る漏洩防止シールのサーモスイッチ3にも適用可能である。
固定板24は、板状部材であり、図20に示すように、ねじ24Aによって、シールハウジング分割部材12に対して固定される。固定板24の中央には、ロッド5が貫通し、ロッド5の移動が可能な貫通孔(図示せず。)が形成されている。
ロッド5の外周には、板状の移動板26が固定され、移動板26は、ロッド5と共にロッド5の軸線方向に移動する。ばね25は、圧縮ばねであり、固定板24と移動板26の間に挟まれて、一端が固定板24と接触し、他端が移動板26と接触して設置される。ポンプの通常運転時、ばね25は、主軸10の半径方向外側方向に移動板26を付勢して伸張している。その結果、ロッド5は、主軸10の半径方向外側に位置する。一方、バイメタル27によって、ロッド5と移動板26が主軸10の中心方向へ押圧されると、ばね25は、固定板24と移動板26との間で縮む。
なお、本発明において、移動板26を付勢し、反対にバイメタル27によって収縮する部材は、ばね25に限定されず、他の弾性部材でもよい。
バイメタル27は、例えば、皿ばね形状の部材が、ロッド5の軸線方向に複数重ね合わせられたものである。バイメタル27は、一端がシールハウジング分割部材12に対して固定される。バイメタル27は、通常運転時において、図20及び図21に示すように、縮んだ状態であり、温度上昇が生じると、図23に示すように、伸張して、移動板26を主軸10の中心方向に押圧する。その結果、ロッド5は、移動板26と共に、主軸10の中心方向へ移動する。
なお、本発明において、温度上昇時に移動板26を押圧する部材は、バイメタル27に限定されず、他のサーモアクチュエータでもよい。例えば、バイメタル27の代わりに、ワックスを封入した金属ベローズ、又は形状記憶合金などでもよい。
サーモスイッチ3のロッド5の先端部は、押さえ板23が接続される。押さえ板23は、シールリング20と係合しており、ポンプの通常運転時に、シールリング20が主軸10側へ移動しないように、ロッド5と接続されている。通常運転時、ロッド5は、シールリング20の主軸10側への移動を拘束する。一方、ロッド5が突出すると、ロッド5は押さえ板23を押圧して、シールリング20は、押さえ板23と共に、主軸10の中心方向へ移動する。
サーモスイッチ3と押さえ板23は、例えばシールリング20の分割部材に1箇所ずつ設置される。図19に示すように、シールリング20が3分割されている場合は、サーモスイッチ3と押さえ板23は3組設置される。なお、サーモスイッチ3と押さえ板23は、シールリング20の一つの分割部材に複数組設置されてもよく、これによって、個々のサーモスイッチ3は、サーモスイッチ3が1箇所に設けられる場合に比べて、少ない力でシールリング20を移動させることができる。
ポンプの通常運転時、シールリング20は、図19から図21に示すようにサーモスイッチ3によって主軸10側への移動が拘束されることによって、隣り合うシールリング分割部材間に隙間部分が設けられて、シールリング20と主軸10が離隔している。一方、温度上昇が生じてサーモスイッチ3と押さえ板23がシールリング20を押圧するとき、図22及び図23に示すように、シールリング分割部材間は、隙間部分がなくなって、シールリング20と主軸10が接触する。
次に、本実施形態の漏洩防止シールの動作について説明する。
ポンプの通常運転時、漏洩防止シールは図19から図22に示す状態であり、第1シール側のポンプ室の圧力は約15MPa、第2シール側の圧力は約0.3MPa程度に保たれている。また、流体の温度は、約70℃である。このとき、バイメタル27は縮んだ状態であり、ばね25が移動板26を主軸10の半径方向外側方向に付勢して伸張している。したがって、ロッド5は、シールハウジング分割部材12内部において、主軸10の半径方向外側に位置する。また、シールリング20は、押さえ板23によって主軸10側への移動が拘束されている。その結果、シールリング20は、図19から図21に示すように、主軸10から離隔した位置にあり、シールリング20の内周面と主軸10の間には隙間が設けられている。よって、主軸10は、軸心周りにスムーズに回転できる。
加圧水型原子炉(PWR)で、SBO時に、例えば、約150℃近傍まで温度が上昇したとき、バイメタル27が伸張して、移動板26を押圧し、ロッド5が移動板26と共に主軸10の中心方向へ移動する。そして、ロッド5の先端部は、押さえ板23を主軸10側へ押圧し始め、押さえ板23が主軸10側へ移動する。
そして、押さえ板23の移動によって、シールリング20も主軸10側へ移動する。その結果、隣り合うシールリング分割部材間に隙間部分がなくなり、図22及び図23に示すように、シールリング20の内周面が主軸10に接触する。
さらに、ポンプ内部側からの加圧水の流入によって、シールリング20が主軸10の外周面に沿って軸方向にスライドする。その結果、図23に示すように、シールリング20の上面がシールリング収容溝22の上面に接触する。シールリング20は、シールハウジング分割部材12及び主軸10と密着し、固定される。以上により、流体が漏洩防止シールよりも下流へ漏洩することを低減又は防止できる。
本実施形態の漏洩防止シールが設けられることによって、第1実施形態と同様に、全交流電源喪失(SBO:Station Black Out)の条件において、シールの安全性を更に向上させることができる。また、シールリング1は、ステンレス鋼製であることから、通常運転時やSBO時の耐久性にも問題がない。さらに、周方向に設置された押さえ板23がシールリング20を押圧することによって、シールリング20を安定して主軸10側へ移動させることができる。
次に、主軸10の中心方向に移動した後のシールリング20が、再び主軸10の半径方向外側に戻らないようにする戻り防止機構について説明する。これにより、漏洩防止シール近傍の温度が低下した後にも、シールリング20が主軸10に押し付けられたままの状態となり、シール性を維持することができる。
図28及び図29に示す第1例では、シールリング20の下面に爪部材31を設ける。爪部材31は、軸31Aを中心にして回動可能であり、シールリング20側に付勢されている。爪部材31は、ポンプ通常運転時において、シールリング20によって押さえられている。シールリング20が主軸10の中心方向へ移動し、爪部材31が回動可能な空間が生じると、爪部材31が回動して、爪部材31はシールリング20の端面に引っ掛かる。また、爪部材31は、主軸10の半径方向外側への回動量が拘束されており、シールリング20が主軸10の半径方向外側へ移動することを防止する。
図30及び図31に示す第2例では、ロッド5の押さえ板23と反対側の端部5A付近に突起部34を形成し、弾性部材33によってロッド5の中心方向に付勢された球状部材32を設ける。突起部34には、主軸10側に斜面が形成され、ロッド5の端部5A側にロッド5の軸線方向に対して垂直な面が形成される。ポンプ通常運転時において、球状部材32は、突起部34の斜面側に位置している。ロッド5が主軸10の中心方向へ移動すると、弾性部材33が収縮し、球状部材32は、突起部34の斜面上に位置する。そして、ロッド5が主軸10側へ移動し終えたとき、球状部材32は突起部34よりもロッド5の端部5A側に位置する。また、球状部材32は、突起部34とシールハウジング分割部材12によって挟まれる。その結果、ロッド5及びシールリング20は、突起部34と球状部材32によって、主軸10の半径方向外側へ移動することが防止される。
図32から図35に示す第3例では、ロッド5の端部5A付近に、弾性部材36(図33参照)を介して、ストッパピン35を接続する。ポンプ通常運転時において、弾性部材36は収縮しており、ストッパピン35は、図32及び図34に示すように、第1段差部37に収容されている。ロッド5が主軸10の中心方向へ移動すると、ストッパピン35もロッド5と共に移動する。その結果、図33及び図35に示すように、ストッパピン35は、第2段差部38に収容される。第2段差部38は、第1段差部37よりも径が大きく、ストッパピン35は、主軸10の半径方向外側へ移動できない。このとき、弾性部材36が伸張し、ストッパピン35は、ロッド5が主軸10の半径方向外側に移動することを防止する。
図36及び図37に示す第4例では、ロッド5の上面に収容部40を形成し、ポンプ通常運転時において、収容部40内にストッパピン39を収容しておく。ストッパピン39は、ロッド5が主軸10の半径方向外側に位置しているときは、ロッド5によって収容部40内に維持されている。ロッド5が主軸10の中心方向へ移動し、ストッパピン39が落下可能な空間が生じると、ストッパピン39は、収容部40から落下する。そして、ストッパピン39は、ロッド5とシールハウジング分割部材12に挟まれる。その結果、ロッド5及びシールリング20は、ストッパピン39によって、主軸10の半径方向外側へ移動することが防止される。
図38及び図39に示す例では、シールリング収容溝22の周方向に沿って板ばね部材41を配置する。ポンプ通常運転時において、板ばね部材41は、シールリング20とシールハウジング分割部材12によって挟まれて収縮している。シールリング20が主軸10の中心方向へ移動し、板ばね部材41が伸張可能な空間が生じると、板ばね部材41が伸張して、板ばね部材41はシールリング20の端面に引っ掛かる。板ばね部材41は、主軸10の半径方向外側への移動が拘束されており、シールリング20が主軸10の半径方向外側へ移動することを防止する。
以上、シールリング20の戻り防止機構によれば、主軸10の中心方向に移動した後のシールリング20が、再び主軸10の半径方向外側に戻らない。その結果、漏洩防止シール近傍の温度が低下した後にも、シールリング20が主軸10に押し付けられたままの状態となり、シール性を維持することができる。
1,15,20 シールリング
2,19,22 シールリング収容溝
3 サーモスイッチ(駆動部材)
4,17 溝
4a 係合溝
4b 斜面
5 ロッド
5a,5b 突起部
6 ストッパー
7,15A 合口部
10 主軸(軸)
11,12 シールハウジング分割部材
16 ストッパーリング
17a 係合凸部
21 板ばね
23 押さえ板
24 固定板
24A ねじ
25 ばね(弾性部材)
26 移動板
27 バイメタル(伸張部材)

Claims (9)

  1. ポンプの軸シール構造であって、
    軸周りにリング状に設けられ、軸の中心方向に移動可能なシールリングと、
    通常運転時に前記シールリングを前記軸から離隔した位置で固定しており、前記通常運転時よりも高温になったとき前記シールリングを押圧する駆動部材と、
    を備え、
    前記シールリングは、前記駆動部材によって押圧されて前記軸側へ移動する軸シール構造。
  2. 前記駆動部材は、先端部に前記軸方向に突出した突起部を有し、
    前記突起部が、通常運転時に前記シールリングの前記軸の中心方向への移動を拘束しており、
    前記駆動部材は、前記通常運転時よりも高温になったとき前記シールリングを前記軸の中心方向へ押圧する請求項1に記載の軸シール構造。
  3. 前記シールリングは、軸方向に沿って分割されて形成された合口部を有し、
    通常運転時に前記シールリングの前記合口部に挟まれ、前記シールリングが前記軸の中心方向へ移動したとき、前記シールリングの前記合口部から外れる離隔部材を更に備える請求項1又は2に記載の軸シール構造。
  4. 前記駆動部材は、先端部に前記軸の径方向に突出した突起部を有し、
    前記突起部が、通常運転時に前記シールリングの前記軸方向への移動を拘束しており、
    前記駆動部材は、前記通常運転時よりも高温になったとき前記シールリングを前記軸方向へ押圧する請求項1に記載の軸シール構造。
  5. 前記シールリングは、前記軸の中心方向へ移動しつつ軸方向に移動して、前記軸と前記シールリングを囲むハウジング部側へ移動する請求項1から4のいずれか1項に記載の軸シール構造。
  6. 前記駆動部材と前記シールリングとの間に設けられ、前記シールリングと少なくとも2点で接続する板ばね部材を更に備え、
    前記板ばね部材は、前記駆動部材によって押圧されたとき、前記軸側へ移動して前記シールリングを押圧する請求項1に記載の軸シール構造。
  7. 前記駆動部材は、
    前記シールリングと接続したロッドと、
    通常運転時に前記ロッドを付勢して前記シールリングを前記軸から離隔した位置で固定させる弾性部材と、
    前記通常運転時よりも高温になったとき伸張して前記ロッドを押圧し、前記シールリングを前記軸側へ移動させる伸張部材と、
    を有する請求項1から6のいずれか1項に記載の軸シール構造。
  8. 前記シールリングが前記軸側へ移動した後、前記シールリングが前記軸から離隔した位置に戻ることを防止する戻り防止部を更に備える請求項7に記載の軸シール構造。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載の軸シール構造を備える一次冷却材循環ポンプ。
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