JP2013209894A - 混合燃料使用エンジンの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】空冷エンジンにおける高負荷運転および低負荷運転の繰り返しによる冷熱サイクルの発生を防止し、エンジンのシリンダに集中する熱応力を低減させる。
【解決手段】エンジン回転数Neが回転数高温閾値NeH以上であって、スロットル開度Thがスロットル高温閾値ThH以上である高温領域を決定する高温判定部58と、エンジン回転数Neが回転数高温閾値NeH以下に設定される回転数低温閾値NeL以下であり、スロットル開度Thがスロットル高温閾値ThH未満である低温領域を決定する低温判定部59とを有する。エンジン回転数Neおよびスロットル開度Thに基づき、高温領域および低温領域が交互に繰り返されたときに冷熱サイクルが生じていると判断する冷熱サイクル判定部60を有する。冷熱サイクルが生じていると判断された場合に、燃料噴射量の増量および点火時期の遅角調整を実行する調整部61を備える。
【選択図】図6

Description

本発明は、混合燃料を使用するエンジンの制御装置に関し、特に、空冷エンジンにおける冷熱サイクルによる熱応力の集中を防止するのに好適な混合燃料使用エンジンの制御装置に関する。
エンジン温度が予め設定した温度以上に上昇したときにエンジンの運転状態を変化させてエンジンを冷却するようにした制御装置が知られる。例えば、特許文献1には、水温センサを使ってエンジンの冷却水温を検知し、エンジン高負荷状態で冷却水温に応じて燃料噴射量を増量して排気温度を低下させるものにおいて、暖機後、遅延時間をおいて燃料増量を開始するとともに、遅延時間が経過するまでは点火時期を遅角させてノッキングを防止するようにしたエンジン制御装置が提案されている。
特開昭61−53431号公報
しかしながら、エンジンにかかる負担は、高負荷状態が続いたときよりも、高負荷および低負荷の繰り返しが短時間のうちに発生する冷熱サイクルによる影響の方が大きくなり、そのような状態を検知した後に、上記特許文献1に記載されているように、燃料の噴射増量や点火時期を遅角させることが考えられるが、燃料としてエタノールとガソリンの混合燃料を用いる場合には、ユーザは、給油の際に混合比の異なる燃料を任意に給油できるため、車両側では、給油後あるいはエンジン始動開始直後においては混合比の検出精度が低い場合があり、一時的には燃料噴射用の混合比マップのずれが発生する可能性がある。そのような場合に、上述のような冷熱サイクルが繰り返されると、特に高負荷でガソリンが薄い側にマップずれがあるとエンジンの耐久性に影響を及ぼしてしまう。
上記課題に鑑み、本発明は、エタノールとガソリンの混合燃料を用いた自動二輪車であっても、エンジンにかかる負担が大きいときにその負担を軽減することができる混合燃料使用エンジンの制御装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するための本発明は、ガソリンとガソリン以外の燃料との混合燃料を燃焼するエンジンと、混合燃料の配合比を算定する混合比検出手段の検出結果に基づいて前記エンジンの燃料噴射量または点火時期を制御するエンジン制御手段を備える混合燃料使用エンジンの制御装置において、前記エンジン制御手段は、エンジンの燃焼状態において低負荷状態と高負荷状態からなる冷熱サイクルの回数を判別する冷熱サイクル判別手段とを備え、前記冷熱サイクル判別手段が、所定の冷熱サイクル数を判別した後にエンジンが高負荷状態になった場合には、前記エンジン制御手段は、前記燃料噴射量を増量または点火時期を遅角制御することによりエンジン出力を低減させる制御を行う点に第1の特徴がある。
また、本発明は、前記冷熱サイクル判別手段は、エンジン回転数(Ne)が予定の回転数高温閾値(NeH)以上であって、かつスロットル開度(Th)が予定のスロットル高温閾値(ThH)以上であるエンジンの高温領域と、エンジン回転数(Ne)が前記回転数高温閾値(NeH)以下に設定される回転数低温閾値(NeL)以下であって、かつスロットル開度(Th)が前記スロットル高温閾値(ThH)未満であるエンジンの低温領域とが交互に繰り返されたときに冷熱サイクルが生じていると判断する点に第2の特徴がある。
また、本発明は、前記冷熱サイクル判定手段(60)が、前記高温領域および前記低温領域が予定回数以上交互に繰り返され、かつ該繰り返しの後に、前記低温領域から前記高温領域への変化が引き続き検出された際に、前記制御手段(61)に指示をして燃料噴射量の増量および点火時期の遅角調整を実行するように構成されている第3の特徴がある。
また、本発明は、前記冷熱サイクル判定手段(60)が、予定時間毎に前記エンジン回転数(Ne)および前記スロットル開度(Th)に基づく温度領域の判定を行うように構成される点に第4の特徴がある。
また、本発明は、前記エンジン(2)が、ガソリンとエタノールとを含む混合燃料を使用するエンジンであり、前記調整手段(61)が、前記混合燃料中のエタノールの濃度に応じて、増量される燃料噴射量の補正を行うように構成されている点に第5の特徴がある。
また、本発明は、前記調整手段が、前記混合燃料中のエタノール濃度が低いほど、基本噴射量に対する燃料噴射量の増量程度を小さくするように基本噴射量の補正値を設定する点に第6の特徴がある。
また、本発明は、前記冷熱サイクル判定手段(60)は、スロットル開度(Th)が所定値以上であり、かつエンジン回転数(Ne)が所定値以上になった時にタイマカウントを始動し、そのタイマカウントによる計数終了まで前記スロットル開度(Th)が所定値以上かつエンジン回転数(Ne)が所定値以上である状態が維持されていた場合に、高温領域と判断する点に第7の特徴がある。
また、本発明は、前記冷熱サイクル判定手段(60)は、スロットル開度(Th)が所定値以下であり、かつエンジン回転数(Ne)が所定値以下になった時にタイマカウントを始動し、そのタイマカウントによる計数終了まで前記スロットル開度(Th)が所定値以下かつエンジン回転数(Ne)が所定値以下である状態が維持されていた場合に、低温領域と判断する点に第8の特徴がある。
第1、2の特徴を有する本発明によれば、混合燃料におけるエンジン制御装置であって、その冷熱サイクルが所定数発生した後に、高負荷状態になった時に燃料噴射用の濃度マップずれが発生していても、燃料噴射量増大や点火時期の遅角によってエンジンへの過負荷を防止することができるので、エンジンの耐久性を落としてしまうことを防止することができる。
第3の特徴を有する本発明によれば、冷熱サイクルが続いた場合には、熱応力によってエンジンシリンダに応力が集中すると判定して冷却のための燃料増量および点火時期の遅角を実行することができる。第4の特徴を有する本発明によれば、エンジンの負荷状態を把握しやすくなる。第5の特徴を有する本発明によれば、エタノールの含有割合によって異なる燃焼時の発熱度合とエミッションとの兼ね合いのバランスをとることができる。
第6の特徴を有する本発明によれば、エタノール濃度が低くなるほどガソリンの燃焼の割合が大きくなって発熱量が大きくなることに鑑み、エタノールとガソリンとの混合燃料におけるエタノール濃度が低いほど燃料噴射量の増量補正量を小さくして燃料噴射量を小さくするので、高負荷状態時にエタノール濃度に応じて適切に発熱量を低下させることができるとともに、燃料噴射増量分を必要最小限にすることができるので、燃費の改善を図ることができる。
また、第7の特徴を有する本発明によれば、タイマカウントを用いることにより、本の一瞬だけスロットルグリップが開操作されたような場合を除外できるので、高温領域の判断精度を向上させることができる。
また、第8の特徴を有する本発明によれば、タイマカウントを用いることにより、本の一瞬だけスロットルグリップが閉操作されたような場合を除外できるので、低温領域の判断精度を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係るメータ装置を備えた自動二輪車の左側面図である。 シリンダヘッドの温度をエンジン回転数Neとスロットル開度Thとの関係で示した図である。 ECUを含むエンジン制御装置のシステム構成図である。 エンジン冷却のための保護実施判断に関するECU42の動作を示すフローチャートである。 図4に示した処理のタイミングチャートである。 ECUの要部機能を示すブロック図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。図1は本発明の一実施形態に係るエンジン制御装置を備えた自動二輪車の左側面図である。以下の説明において、特に断らないかぎり、前方、後方、右、左は、自動二輪車を基準とする方向である。
自動二輪車1は、車体フレーム3に懸架される単気筒4サイクルエンジン2を駆動源とし、エンジン2は、複数種類の燃料からなる混合燃料を使用することができるフレキシブル・フューエル・モータサイクル(FFM)である。ここでは、ガソリンとエタノールの混合燃料を使用する例を説明する。
車体フレーム3は、その前端部に位置するヘッドパイプ4と、ヘッドパイプ4に先端が接合されて後端が下方に延びているメインフレーム5と、メインフレーム5から車体幅方向左右にそれぞれ分岐して車体後方寄りに延びている一対のシートフレーム6と、メインフレーム5およびシートフレーム6に上端部が接合される左右一対のハンガブラケット7と、メインフレーム5より下方でヘッドパイプ4に先端が接合され、下後方に延びてハンガブラケット7の下部に接合されるアンダフレーム8と、シートフレーム6およびハンガブラケット7間を接続するサブフレーム9とからなる。
エンジン2は、メインフレーム5、ハンガブラケット7、およびアンダフレーム8によって囲まれた空間に配置される。エンジン2のシリンダヘッド10の後壁には吸気管11が接続され、吸気管11より後方には、前部に燃料噴射装置(図示せず)を有するスロットルボディ12が設けられる。シリンダヘッド10の前壁には排気管13が接続され、排気管13の後端にはマフラ14が連結される。エンジン2の下方にはクランク室15が設けられ、クランク室15の後方には変速機16が設けられる。
ハンガブラケット7に設けられ、車幅方向左右に延在する枢軸17によってスイングアーム18が上下方向に揺動自在に支承される。ハンガブラケット7の上部にはリヤクッション19の上部が支持され、リヤクッション19の下部はリンク機構を介してスイングアーム18の前後方向中間部に接合されるリブ18aに連結される。
スイングアーム18の後端には、後輪軸20によって後輪WRが回転自在に軸支される。変速機16の出力軸には駆動側スプロケット21が結合され、後輪軸20には従動側スプロケット22が結合され、駆動側スプロケット21および従動側スプロケット22の間には駆動チェーン23が架け渡される。
ヘッドパイプ4は、その内周に、図示しないステアリングステムを操向自在に支承する。ステアリングステムの上部には車体左右方向に延在するトップブリッジ24が結合され、下部にはボトムブリッジ25が結合させる。トップブリッジ24およびボトムブリッジ25によって支持され、下方に延在するフロントフォーク26の下端には、前輪軸27によって前輪WFが回転自在に軸支される。前輪WFはフロントフォーク26に支持されるフロントフェンダ28によって上部が覆われる。
トップブリッジ24の上部には、ステアリングハンドル29が連結される。ステアリングハンドル29には、左右端にグリップ30が取り付けられるとともに、グリップ30に隣接して一対のミラー31が取り付けられる。ヘッドパイプ4の前方にはフロントカバー32が設けられ、フロントカバー32内に、ヘッドライト33とヘッドライト33の上方に位置するメータ装置34とが収容される。さらに、フロントカバー32から左右に突出してウィンカランプ35が設けられる。
車体左側のアンダフレーム8にはサイドスタンド36が枢支され、ハンガブラケット7の下部にはサイドスタンド36より後方に位置するメインスタンド37が枢支される。メインフレーム5の上部には燃料タンク38が搭載され、シートフレーム6の上部にはシート39が搭載される。シートフレーム6の後端にはテールライトユニット40およびテールライトユニット40より下方に位置して、後輪WRの上後方を覆う位置にリヤフェンダ41が取り付けられる。
シート39の下方にはエンジン2を制御するためのECU(エンジン制御ユニット)42が設けられ、ECU42の前方にはECU42や自動二輪車1の各種電装装置の電源となるバッテリ43が配置される。ECU42やバッテリ43はシート6で上部を覆われる格納部に格納される。マフラ14内において触媒の上流(排気管13側)にはO2センサ(酸素濃度センサ)が設けられる。なお、触媒およびO2センサは図示されていない。
図2はエンジン2のシリンダヘッド10の温度をエンジン回転数Neとスロットル開度Thとの関係で示した図であり、本発明者が測定をした実験結果である。図2に示すように、エンジン回転数Neおよびスロットル開度Thの双方が大きい場合、シリンダヘッド10の温度は、約280℃の高温領域となっている。また、スロットル開度Thが小さい場合は、エンジン回転数Neにはあまり依存せずシリンダヘッド10の温度は約210℃以下の低温領域となっている。
本実施形態において、図2に示したスロットル開度Thおよびエンジン回転数Neに関する温度領域に鑑み、高温領域と低温領域とが短時間で繰り返される冷熱サイクルが生じている状態を、エンジン回転数Neとスロットル開度Thとに基づいて判断し、エンジン制御装置で、冷熱サイクルが生じていると判断した際に、燃料噴射量を増大させるとともに点火時期の進角量を遅角させてエンジン2の冷却を図る。
図3はECU42を含むエンジン制御装置のシステム構成図である。図3において、マイクロコンピュータを含むECU42の入力側には、エンジン回転数センサ45、車速センサ46、スロットル開度センサ47、およびO2センサ48が接続される。エンジン回転数センサ45は、変速機16の出力軸または出力軸に隣接する回転部の回転数を検知することができるように配置され、車速センサ46は前輪軸27の回転数を検知できるように配置される。スロットル開度センサ47はスロットルボディ12に設けられ、O2センサ48はマフラ14に設けられる。なお、これら各センサは周知であり、その配置位置は周知技術に従って設定できる。ECU42の出力側には、燃料噴射装置50および点火装置51が接続される。また、ECU42の入力側には、吸気管内の負圧を感知するPBセンサ64、エンジン冷却オイルの温度を感知する油温センサ65、および吸気管に吸入される空気の温度を感知する吸気温センサ66を接続することができる。
ECU42には、さらに記憶手段として燃料噴射量マップ52および補正係数マップ53が接続される。燃料噴射量マップ52はエンジン回転数Neとスロットル開度Thとの関数で基本燃料噴射量つまり燃料噴射デューティ(燃料噴射装置の開弁時間/(開弁時間+閉弁時間))が設定される。補正係数マップ53には、冷熱サイクルが生じたときに行う燃料噴射量増量のための補正値が設定される。補正値はスロットル開度Thとエンジン回転数Neとの関数で設定され、混合燃料中のエタノール濃度毎に設定される。混合燃料のエタノール濃度は、O2センサ48で検知された排気中の酸素濃度に基づく燃料噴射デューティのフィードバック量によって推定できる。つまり、燃料噴射量マップ52を使用してエンジン回転数Neとスロットル開度Thとによって決定された燃料噴射デューティを、O2センサ48の検知信号に基づいて補正して空燃比を理論空燃比にするためのO2フィードバック制御を行うので、このときのフィードバック量によって混合燃料のエタノール濃度を推定することができる。
図4はエンジン冷却のための保護実施判断に関するECU42の動作を示すフローチャートである。図4において、ステップS1ではエンジン回転数センサ45、車速センサ46、スロットル開度センサ47、およびO2センサ48等、各センサが正常に機能しているかどうか、つまりセンサフェールの有無を判断する。センサフェールの有無を判断する手段は周知である。センサフェールが生じていないと判断された場合は、ステップS2に進み、エンジン回転数Neとスロットル開度Thとによって基本燃料噴射量を決定する。ステップS3では、O2センサ48の出力をフィードバックして空燃比を理論空燃比に設定するためO2フィードバック補正量を算出する。ステップS4ではO2フィードバック制御におけるフィードバック量に基づいて混合燃料のエタノール濃度を推定する。
ステップS5では、スロットル開度Thが高温閾値(スロットル高温閾値ThH)以上であり、かつエンジン回転数Neが高温閾値(回転数高温閾値NeH)以上に予定時間維持されていたか否かによってシリンダヘッド10が高温領域にあるかどうかの判断を行う。これらの閾値は、例えば、図2に示したような実測値をもとに予め設定する。シリンダヘッド10が高温領域にある場合は、ステップS6に進み、保護実施フラグF3がセット(=1)されているか否かの判断を行う。ステップS6が否定ならば、ステップS7で高温フラグF1をセットする。
ステップS8ではシリンダヘッド10が急冷却されたか否かを判断する。急冷却の判断は、エンジン回転数Neが回転数高温閾値NeHから低温領域に対応する値(回転数低温閾値NeL)へ、予定の時間以内の短時間で下がったか否かを判断する。ステップS9ではエンジン回転数Neが回転数低温閾値NeL以下に予定時間維持されていたか否かによってシリンダヘッド10が低温領域にあるかどうかの判断を行う。つまり、急冷却と判断され、かつ回転数低温閾値NeL以下で予定時間維持された場合にシリンダヘッド10が低温領域にあると判断され、ステップS10に進んで低温フラグF2をセットする。
急冷却でも予定の低温域でもない場合は、処理は最初に戻る。処理が最初に戻るとフラグF1、F2およびF3およびカウンタ値C1やタイマ値はリセットされる。
ステップS11では、冷熱サイクル判断のためのカウンタ値C1をインクリメントする。カウンタ値C1がインクリメントされるとフラグF1、F2はリセット(=0)される。ステップS12では、カウンタ値C1が冷熱サイクル判断のための予定値(例えば、「2」)になったか否かを判断する。ステップS12が肯定ならば、ステップS13に進んで冷却時処理実施許可フラグF3をセットする。
ステップS13に続いてステップS5に進み、ステップS5で高温判断がなされると、次のステップS6の判断は、ステップS13でフラグF3がセットされているので、肯定となり、ステップS4でエンジン保護として燃料噴射量を予定量増量する。ここで増量される燃料噴射量は、補正マップ53を使用してエタノール濃度に応じて補正することができる。また、燃料噴射量の増量とともに、点火進角を予定量遅角させることもできる。この燃料噴射量増量と点火タイミングの遅角によって燃焼温度を低下させることができる。このフローチャートにおける高温および低温の判断は、予定のポーリング間隔で行われ、この予定時間を超えて低温領域から高温領域へ移行しない場合、冷却処理実施許可フラグF3はリセットされる。なお、ステップS1でセンサがフェールと判断された場合は、ステップS15に進んでセンサフェール表示を行う。ステップS12が否定ならば、ステップS1に戻る。
図5はフローチャート図4に示した処理のタイミングチャートである。図5において、横軸は時間軸であり、縦軸はエンジン回転数Neおよびスロットル開度Thならびに高温判断タイマTHおよび低温判断タイマTLの変化を示す。
タイミングt1では、スロットル開度Thがスロットル高温閾値ThHを超え、タイミングt2ではエンジン回転数Neも回転数高温閾値NeHを超えている。ここで、高温判断タイマTHが起動され、さらに、タイミングt3で、高温判断タイマTHがタイムアウトすると高温フラグF1がセットされる。タイミングt4でスロットル開度Thがスロットル高温閾値ThH以下に低減し、タイミングt5でエンジン回転数Neが回転数低温閾値NeL以下に下がると、低温判断タイマTLが起動される。より詳細には、タイミングt4からt5の期間においては、スロットル開度Thがスロットル高温閾値ThH以下であり、かつエンジン回転数Neが回転数高温閾値NeHよりも高い状態から、回転数低温閾値NeLよりも低い状態に遷移している状態であり、このときに、低温に移行している可能性があると判断し、タイマ始動の準備が行われる。タイミングt6では低温判断タイマTLがタイムアウトし、ここで、冷熱サイクル判断のためのカウンタ値C1がインクリメントされ、フラグF1、F2はリセットされる。
タイミングt7で再びスロットル開度Thがスロットル高温閾値ThHを超え、タイミングt8ではエンジン回転数Neも回転数高温閾値NeHを超えている。したがって、ここで高温判断タイマTHが起動され、さらに、タイミングt9で、高温判断タイマTHがタイムアウトすると高温フラグF1がセットされる。タイミングt10でスロットル開度Thがスロットル高温閾値ThH以下に低減し、タイミングt11でエンジン回転数Neが回転数低温閾値NeL以下に下がると、低温判断タイマTLが起動される。
タイミングt12で低温判断タイマTLがタイムアウトするとカウンタ値C1はさらにインクリメントされる。冷熱サイクル判断のためのカウンタ値C1が「2」になった時点で、冷熱サイクルが生じたと判断して、冷熱時処理実施許可フラグF3がセットされ、その後、エンジン回転数Neおよびスロットル開度Thの双方が回転数高温閾値NeHおよびスロットル高温閾値ThHをそれぞれ超えた時点(タイミングt13)で冷熱サイクル時のエンジン保護処理として、燃料噴射量増量および点火時進角の遅角が行われる。
図6はECU42の要部機能を示すブロック図である。図6において、基本燃料噴射量算出部55は、エンジン回転数検知手段としてのエンジン回転数センサ45で検知されるエンジン回転数Neと、スロットル開度検知手段としてのスロットル開度センサ46で検知されるスロットル開度Thとに基づいて基本燃料噴射量Tiを算出する。O2フィードバック補正部56は、酸素濃度センサ(O2センサ)47の出力に基づいて空燃比が理論空燃比となるように補正量KO2を決定し、O2センサ47がリッチ側かリーン側かによって基本燃料噴射量Tiに補正量KO2を加算補正する。補正量KO2で補正された基本燃料噴射量Tiは燃料噴射量TiAとして燃料噴射制御装置57に入力され、燃料噴射装置50は、燃料噴射量TiAに従って動作し燃料を吸気管11内に噴射する。
本実施形態では、この燃料噴射量TiAを、冷熱サイクルが発生していると判断されたときに増量する。高温領域判定部58はエンジン回転数Neおよびスロットル開度Thに基づいてエンジン2が高温領域にあること、つまり高負荷状態にあるか否かを判定する。低温領域判定部59はエンジン回転数Neおよびスロットル開度Thに基づいてエンジン2が低温領域にあること、つまり低負荷状態にあるか否かを判定する。高温領域及び低温領域の判定については図4のフローチャートに関して説明した。
冷熱サイクル判定部60は高温領域判定部58および低温領域判定部59の判定に基づき、高温領域および低温領域が予定回数交互に繰り返されたときに冷熱サイクルが生じていると判定する。制御手段としての調整部61は、冷熱サイクルが生じていると判定され、その後、低温領域から高温領域への移行があった場合に燃料噴射制御装置57に燃料噴射量TiAをさらに増量補正する。また、調整部61は、点火装置51を付勢する点火制御部63に点火進角を予定量だけ遅角させるための遅角指令を入力する。
そして、燃料噴射量TiAの増量補正値は、混合燃料のエタノール濃度(エタノール重量/(エタノール重量+ガソリン重量))に応じて、エタノール濃度が低くなるほど、燃料噴射量を少なくするように設定される。エタノール濃度推定部62は、O2フィードバック補正部56で決定した補正量KO2に基づいて、燃料量が増大されるように補正量KO2が決定されている場合には空燃比がリーン傾向であって、混合燃料中のエタノール濃度が高いと推定できる。そこで、予め設定したエタノール濃度と補正量KO2との関係に基づいて、エタノール濃度を推定し、エタノール濃度が高いと推定されれば、ガソリン濃度が低く発熱量が低いと推定されるので燃料噴射量を少なくすることができる。また、調整部61は、エタノール濃度が低くなるほどガソリンの燃焼の割合が大きくなって発熱量が大きくなるので、増量補正値を大きくする。これにより、燃料噴射量を少なくして発熱を低下させ、エミッションの改善を図ることができる。
1…自動二輪車、 2…エンジン、 3…車体フレーム、 10…シリンダヘッド、 13…排気管、 42…ECU、 45…エンジン回転数センサ、 47…スロットル開度センサ、 50…燃料噴射装置、 51…点火装置、 56…O2フィードバック補正部、 59…高温領域判定部、 60…冷熱サイクル判定部、 61…調整部

Claims (8)

  1. ガソリンとガソリン以外の燃料との混合燃料を燃焼するエンジンと、混合燃料の配合比を算定する混合比検出手段の検出結果に基づいて前記エンジンの燃料噴射量または点火時期を制御するエンジン制御手段を備える混合燃料使用エンジンの制御装置において、
    前記エンジン制御手段は、エンジンの燃焼状態において低負荷状態と高負荷状態からなる冷熱サイクルの回数を判別する冷熱サイクル判別手段とを備え、
    前記冷熱サイクル判別手段が所定の冷熱サイクル数を判別した後にエンジンが高負荷状態になった場合には、前記エンジン制御手段は、前記燃料噴射量を増量または点火時期を遅角制御することによりエンジン出力を低減させる制御を行うことを特徴とする混合燃料使用エンジンの制御装置。
  2. 前記冷熱サイクル判別手段は、エンジン回転数(Ne)が予定の回転数高温閾値(NeH)以上であって、かつスロットル開度(Th)が予定のスロットル高温閾値(ThH)以上であるエンジンの高温領域と、エンジン回転数(Ne)が前記回転数高温閾値(NeH)以下に設定される回転数低温閾値(NeL)以下であって、かつスロットル開度(Th)が前記スロットル高温閾値(ThH)未満であるエンジンの低温領域とが交互に繰り返されたときに冷熱サイクルが生じていると判断する請求項1記載の混合燃料使用エンジンの制御装置。
  3. 前記冷熱サイクル判定手段(60)は、前記高温領域および前記低温領域が予定回数以上交互に繰り返され、かつ該繰り返しの後に、前記低温領域から前記高温領域への変化が引き続き検出された際に、前記制御手段(61)に指示をして燃料噴射量の増量および点火時期の遅角調整を実行するように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の混合燃料使用エンジンの制御装置。
  4. 前記冷熱サイクル判定手段(60)は、予定時間毎に前記エンジン回転数(Ne)および前記スロットル開度(Th)に基づく温度領域の判定を行うように構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の混合燃料使用エンジンの制御装置。
  5. 前記エンジン(2)が、ガソリンとエタノールとを含む混合燃料を使用するエンジンであり、
    前記調整手段(61)が、前記混合燃料中のエタノールの濃度に応じて、増量される燃料噴射量の補正を行うように構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の混合燃料使用エンジンの制御装置。
  6. 前記調整手段が、前記混合燃料中のエタノール濃度が低いほど、基本噴射量に対する燃料噴射量の増量程度を小さくするように基本噴射量の補正値を設定することを特徴とする請求項5記載の混合燃料使用エンジンの制御装置。
  7. 前記冷熱サイクル判定手段(60)は、スロットル開度(Th)が所定値以上であり、かつエンジン回転数(Ne)が所定値以上になった時にタイマカウントを始動し、そのタイマカウントによる計数終了まで前記スロットル開度(Th)が所定値以上かつエンジン回転数(Ne)が所定値以上である状態が維持されていた場合に、高温領域と判断することを特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載の混合燃料使用エンジンの制御装置。
  8. 前記冷熱サイクル判定手段(60)は、スロットル開度(Th)が所定値以下であり、かつエンジン回転数(Ne)が所定値以下になった時にタイマカウントを始動し、そのタイマカウントによる計数終了まで前記スロットル開度(Th)が所定値以下かつエンジン回転数(Ne)が所定値以下である状態が維持されていた場合に、低温領域と判断することを特徴とする請求項2〜7のいずれかに記載の混合燃料使用エンジンの制御装置。
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