JP2013209844A - 配線・配管装置、配線・配管材設置構造、及び、配線・配管材を配設するための管接続体及び断熱材の設置方法 - Google Patents

配線・配管装置、配線・配管材設置構造、及び、配線・配管材を配設するための管接続体及び断熱材の設置方法 Download PDF

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Abstract

【課題】配線・配管空間を拡張することなく、断熱性能の局所的な低下を軽減して、壁の内外に配線・配管材を配設可能とする配線・配管装置及び配線・配管材設置構造を提供する。
【解決手段】本発明の配線・配管装置(100)及び配線・配管材設置構造(10)は、壁(20)の内外面間に貫通形成された通孔に、配線・配管材を挿通する。当該装置(100)は、壁の及び内面側に設置される本体部(111)、及び、本体部(111)から通孔(21)に向けて配設される引出部(113)を備えるとともに、その全体形状における一部位が屈曲又は湾曲する中空の管接続体(110)と、当該管接続体(110)の屈曲又は湾曲して壁に対向する部位の一部又は全部と、壁(20)の内面(20a)との間に介在する、断熱性を有する断熱スペーサ(120)と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、壁の内外面間に貫通形成された通孔に、配線・配管材を挿通するための配線・配管装置、配線・配管材設置構造、及び、管接続体及び断熱材の設置方法に関する。
従来、管接続体を壁の貫通孔に配置し、壁の内側空間及び外側空間に配線・配管材を挿通及び配設するために、種々の装置及び方法が用いられている。
例えば、特許文献1は、外壁Wに設置された貫通部形成部材(100)を開示している。特許文献1の図11及び図22を参照すると、この貫通部形成部材(100)は、貫通孔Wx内に配置された筒体部(10)と、外壁Wの内面にビス(1a)で固定される一方側部材(20)と、外壁Wの外面に配置される継手としての他方側部材(30)と、下方に屈曲して鞘管(40)が接続される接続部(50)と、を備える。一般に、外壁Wの外面が屋外に面して配置されている場合、屋内環境が屋外環境(外気温)になるべく影響を受けないように、外壁Wの内面に発泡断熱材を吹き付ける等の手段で断熱材の層を形成する必要がある。つまり、特許文献1の図11及び図22の実施形態では、接続部(50)側の壁面全体に所定厚さの断熱層が形成される。さらに、図示されていないが、一般的には、外壁Wの内側には、室内空間に面する内壁が構築されており、内壁と外壁Wとの間の配線・配管空間に、配線・配管材(2)、鞘管(40)、接続部(50)及び断熱材が設置される。
特開2008−039125号公報
しかしながら、特許文献1の設置構造では、管接続体が外壁内面に近接して設置され、且つ、接続部が下方に屈曲しているため、外壁内面と接続部との間に狭小な隙間が生じている。当該隙間が狭小であるため、また、管接続体が邪魔をするため、隙間内に吹き付け発泡断熱材等の断熱材を施すことができない。すなわち、この設置構造においては、壁面全体に所定厚さの断熱材の層を形成したとしても、断熱層が存在しない箇所が外壁内面と接続部との間に生じ、断熱材が必要な厚みに達しない箇所が管接続体近傍に発生する。このため、特許文献1の設置構造は、局所的に断熱性能が低下するという問題を有している。他方、断熱材を配置することができない箇所を見越して、断熱性能を担保するために予め所定厚の断熱層を壁面全体に形成し、当該断熱層の上に管接続体を固定するという方法も存在する。しかしながら、この方法では、断熱層の厚み分、接続部外面の位置が内壁側に後退するため、外壁と内壁との間の距離をより大きくしなければならない。すなわち、管接続体を内壁側に突出させた分だけ配線・配管空間を拡張するために、内壁を室内空間側に凹ませて室内空間を犠牲にするか、あるいは、内壁の厚みを薄くする必要がある。いずれにせよ、管接続体の内壁側への突出量が増えると、室内環境に前述のごとき悪影響を与えるため、上記方法を採用することは忌避されている。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、配線・配管空間を拡張することなく、断熱性能の局所的な低下を軽減して、壁の内外に配線・配管材を配設可能とする配線・配管装置、配線・配管材設置構造、並びに、管接続体及び断熱材の設置方法を提供することにある。
請求項1に記載の配線・配管装置は、壁の内外面間に貫通形成された通孔に、配線・配管材を挿通するための配線・配管装置であって、壁の内面側に設置される本体部、及び、当該本体部から通孔に向けて配設される引出部を備えるとともに、その全体形状における一部位が屈曲又は湾曲する中空の管接続体と、当該管接続体の屈曲又は湾曲して壁に対向する部位の一部又は全部と、壁の内面との間に介在する、断熱性を有する断熱スペーサと、を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の配線・配管装置は、請求項1の配線・配管装置において、管接続体は、壁の内面側に配設した配線・配管材の保護管が接続される接続部をさらに備え、断熱スペーサの延出部位が接続部と壁の内面との間にさらに延設されていることを特徴とする。
請求項3に記載の配線・配管装置は、請求項1又は2の配線・配管装置において、管接続体は、当該管接続体及び断熱スペーサを壁に固定するための固定部をさらに備え、当該断熱スペーサが固定部と壁の内面との間に介在して壁の内面側に取着されるとともに、被覆部位が接着手段により固定部に接着されることを特徴とする。
請求項4に記載の配線・配管装置は、請求項3の配線・配管装置において、断熱スペーサには固定部を覆う被覆部位がさらに設けられていることを特徴とする。
請求項5に記載の配線・配管装置は、請求項3又は4の配線・配管装置において、固定部は、本体部から張り出したフランジ部に設けられ、断熱スペーサはフランジ部の略全体を覆う大きさのシート状に構成されていることを特徴とする。
請求項6に記載の配線・配管装置は、請求項3から5のいずれかの配線・配管装置において、断熱スペーサには、管接続体及び当該断熱スペーサを壁に固定するための固定孔が形成されていると共に、管接続体の固定部及び固定孔を貫通する固着具による圧潰を防止する圧潰防止手段が設けられていることを特徴とする。
請求項7に記載の配線・配管装置は、請求項1から6のいずれかの配線・配管装置において、断熱スペーサには、管接続体の本体部の外周面に密着する密着面を内面に備えた貫通孔が形成されていることを特徴とする。
請求項8に記載の配線・配管材設置構造は、所定厚の断熱層をその内面に設けた壁の内外面間に貫通形成された通孔に、配線・配管材を挿通するための配線・配管材設置構造であって、壁の内面側に配設された本体部、及び、当該本体部から通孔に向けて配設された引出部を備えるとともに、その全体形状における一部位が屈曲又は湾曲している中空の管接続体と、当該管接続体の屈曲又は湾曲して壁に対向する部位の一部又は全部と、壁の内面との間に介在している、断熱性を有する断熱スペーサと、を備えることを特徴とする。
請求項9に記載の配線・配管材設置構造は、請求項8の配線・配管材設置構造において、管接続体は、壁の内面側に配設した配線・配管材の保護管が接続された接続部をさらに備え、断熱スペーサの延出部位が接続部と壁の内面との間にさらに延設されていると共に接続部の外面に当接していることを特徴とする。
請求項10に記載の配線・配管材設置構造は、請求項9の配線・配管材設置構造において、管接続体は、接続部よりも壁内面に近接する側に本体部から張り出したフランジ部と、フランジ部に形成されて管接続体及び断熱スペーサを壁に固定している固定部とをさらに備え、且つ、断熱スペーサには、フランジ部及び固定部を覆う被覆部位がさらに設けられていることを特徴とする。
請求項11に記載の配線・配管材設置構造は、請求項10の配線・配管材設置構造において、被覆部位が断熱スペーサの延出部位に一体的に結合されていることを特徴とする。
請求項12に記載の配線・配管材設置構造は、請求項9から11のいずれかの配線・配管材設置構造において、壁に沿って配設された保護管を壁から離間した状態で支持している固定具をさらに備え、固定具は、保護管と壁との間に介在する第2の断熱スペーサを有していることを特徴とする。
請求項13に記載の管接続体及び断熱材の設置方法は、所定厚の断熱層をその内面に設置する壁の内外面間に貫通形成された通孔に、配線・配管材を挿通するための管接続体及び断熱材の設置方法であって、壁の内面側に配設される本体部、及び、本体部から通孔に向けて配設される引出部を備えるとともに、その全体形状における一部位が屈曲又は湾曲する中空の管接続体を壁に配設するステップと、当該管接続体の屈曲又は湾曲して壁に対向する部位の一部又は全部と、壁の内面との間に、断熱性を有する断熱スペーサを介在させるステップと、断熱スペーサと管接続体とをともに壁面に固定するステップと、を含むことを特徴とする。
請求項14に記載の管接続体及び断熱材の設置方法は、請求項13の管接続体及び断熱材の設置方法において、管接続体の接続部に配線・配管材の保護管を接続した状態で、吹き付け発泡断熱材を管接続体及び断熱スペーサ周囲の壁面に吹き付けて所定厚の断熱層を形成するステップをさらに含むことを特徴とする。
請求項15に記載の配線・配管装置は、所定厚の断熱層が設けられる壁の内外面間に貫通形成された通孔に、配線・配管材を挿通するための配線・配管装置であって、壁の内面側に設置される本体部、当該本体部から通孔に向けて配設される引出部、本体部から張り出し形成されたフランジ部、当該フランジ部に形成された壁に固定するための固定部、及び、壁の内面側に配設された配線・配管材を内包する保護管の接続口が接続される接続部を備える中空の管接続体と、保護管の接続口近傍を断熱層の所定厚以上に壁から離間させ得る厚みを有した、フランジ部と壁との間に介在する、断熱性を有する断熱スペーサと、を備える。
請求項16に記載の配線・配管材設置構造は、所定厚の断熱層が設けられた壁に、請求項15に記載の配線・配管装置が設置された配線・配管材設置構造であって、管接続体は、引出部を通孔に向けて断熱スペーサをフランジ部と壁の内面との間に介在させた状態で、壁に固定部を介して固定されており、断熱スペーサが断熱層の所定厚以上に保護管の接続口近傍を壁から離間させていることを特徴とする。
請求項17に記載の配線・配管材設置構造は、請求項16に記載の配線・配管材設置構造において、壁と反対側に位置するフランジ部の表面を被覆する被覆部材をさらに備え、断熱スペーサが断熱層の厚みより薄く形成されていると共に、断熱スペーサ及び被覆部材の厚みの合計が断熱層の所定厚以上となることを特徴とする。
請求項15に記載の配線・配管装置及び断熱材を壁に設置する方法は、断熱層の所定厚以上に保護管の接続口近傍を壁から離間させ得るように、断熱スペーサの厚み又は枚数を設定し、断熱スペーサをフランジ部と壁との間に介在させ、固定部を介して管接続体を壁に固定し、保護管の接続口を接続部に接続し、壁に断熱層を設置することを特徴とする。
請求項1に記載の発明の配線・配管装置では、管接続体の屈曲又は湾曲して壁に対向する部位と壁の内面との間に断熱性能を有する断熱スペーサが介在していることにより、管接続体と壁内面との間の空隙を断熱材料で有効に埋めることができる。すなわち、壁面全体に所定厚の断熱材を設置した場合、管接続体近傍で断熱材の配置不可能な空隙を極力減らすことができるため、断熱材層の厚みが局所的に薄くなることを防ぎ、断熱性能の低下を効果的に抑えることができる。特に、断熱効果が弱い箇所が存在しないように少なくとも所定厚の断熱層を壁面全体に構成することが求められている場合、断熱スペーサと当該断熱スペーサの周囲に形成される断熱層とで、壁面に沿って連続する所定厚の断熱材の層を形成することができる。すなわち、従来の方法のように、局所的な断熱性能の低下を回避するために、予め所定厚の断熱層を壁面に堆積させ、その上に管接続体を配置することにより、管接続体の壁面からの突出幅を増加させる必要がない。つまり、本発明の配線・配管装置は、外壁と内壁との間の配線・配管空間を拡張することなく、尚且つ、断熱性能を局所的に低下させずに配線・配管材を壁の内外に効果的に設置することができる。
請求項2に記載の配線・配管装置は、請求項1の配線・配管装置の効果に加えて、接続部と壁との間に断熱スペーサの延出部位がさらに延在していることにより、断熱材の配置不可能な空間をより一層減らし、断熱性能の局所的な低下をより効果的に抑えることができる。
請求項3に記載の配線・配管装置は、請求項1又は2の配線・配管装置の効果に加えて、固定部によって管接続体及び断熱スペーサを壁に固定することができると共に、断熱スペーサが固定部と壁の内面との間に介在していることにより、施工容易性を備えつつ、断熱性能の局所的な低下をより効果的に抑えることができる。
請求項4に記載の配線・配管装置は、請求項3の配線・配管装置の効果に加えて、断熱スペーサに、固定部を覆う被覆部位がさらに形成されていることにより、固定部の周囲に断熱材を配置し、より高い断熱性能を発揮することができる。
請求項5に記載の配線・配管装置は、請求項3又は4の配線・配管装置の効果に加えて、固定部が本体部から張り出したフランジ部に設けられ、断熱スペーサがフランジ部の略全体を覆う大きさのシート状に構成されていることにより、接続体を壁に容易に固定することができ、尚且つ、フランジ部の周囲に断熱材を効果的に配置することができる。
請求項6に記載の配線・配管装置は、請求項3から5のいずれかの配線・配管装置の効果に加えて、圧潰防止手段により、固着具で固定部及び固定孔を貫通させて、接続部を壁に固定する際、固着具の締結により、断熱スペーサが潰れて、断熱材の体積が減少し、断熱性能が低下することを防止することができる。
請求項7に記載の配線・配管装置は、請求項1から6のいずれかの配線・配管装置の効果に加えて、断熱スペーサには、本体部の外周面に密着する密着面を有していることにより、本体部の周りに空隙を形成しないように断熱材で覆うことができるため、より優れた断熱性能を発揮することができる。
請求項8に記載の発明の配線・配管材設置構造では、管接続体の屈曲又は湾曲して壁に対向する部位と壁の内面との間に断熱性能を有する断熱スペーサが介在していることにより、管接続体と壁内面との間の空隙を断熱材料で有効に埋めることができる。すなわち、配線・配管材設置構造では、壁面に所定厚の断熱材が設置されているが、管接続体近傍の断熱材の配置不可能な空隙を極力減らすことができるため、断熱材の厚みが局所的に薄くなることを防ぎ、断熱性能の低下を効果的に抑えることができる。特に、本設置構造では、断熱スペーサと当該断熱スペーサの周囲に形成される断熱層とで、壁面に沿って連続する断熱材の層を形成可能である。すなわち、従来の方法のように、局所的な断熱性能の低下を回避するために、予め所定厚の断熱層を壁面に堆積させ、その上に管接続体を配置することにより、管接続体の壁面からの突出幅を増加させる必要がない。つまり、本発明の配線・配管材設置構造は、外壁と内壁との間の配線・配管空間を拡張することなく、尚且つ、断熱性能を局所的に低下させずに配線・配管材を壁の内外に効果的に設置したものである。
請求項9に記載の発明の配線・配管材設置構造では、請求項8に記載の配線・配管材設置構造の効果に加えて、接続部と壁内面との間に断熱スペーサの延出部位が介在し、尚且つ、延出部位が接続部の外面に当接していることにより、断熱材の配置不可能な空間をより一層減らし、断熱性能の局所的な低下をより効果的に抑えることができる。
請求項10に記載の発明の配線・配管材設置構造では、請求項9に記載の配線・配管材設置構造の効果に加えて、固定部が本体部から外方に張り出したフランジ部に設けられ、尚且つ、被覆部位がフランジ部を覆うように構成されていることにより、管接続体及び断熱スペーサの壁への固定を容易にすると共に、接続部と同様の断熱材の厚みを確保することができ、断熱材を効果的に配置することができる。
請求項11に記載の発明の配線・配管材設置構造では、請求項10に記載の配線・配管材設置構造の効果に加えて、断熱スペーサは、被覆部位と延出部位とが一体に構成されている簡易な構造を有しており、管接続体に容易に取り付けることができる。
請求項12に記載の発明の配線・配管材設置構造では、請求項8から11のいずれかに記載の配線・配管材設置構造の効果に加えて、固定具が保護管を支持する際、第2の断熱スペーサで保護管と壁との間に断熱材を配置することができる。すなわち、保護管を支持する固定具近傍においても管接続体近傍と同様に断熱性能の局所的な低下を効果的に抑えることができる。
請求項13に記載の発明の管接続体及び断熱材の設置方法では、管接続体を壁から離間させ、管接続体の屈曲又は湾曲部位と壁の内面との間に断熱スペーサを介在させることにより、管接続体と壁内面との間の空隙を断熱材料で有効に埋めることができる。すなわち、壁面に沿って所定厚の断熱層を形成した際、管接続体近傍の断熱材の配置不可能な空隙を極力減らすことができるため、断熱材の厚みが局所的に薄くなることを防ぎ、断熱性能の低下を効果的に抑えることができる。特に、本設置方法を用いることにより、断熱スペーサと当該断熱スペーサの周囲に形成される断熱層とで、壁面に沿って連続する断熱材の層を形成することができる。すなわち、従来の方法のように、局所的な断熱性能の低下を回避するために、予め所定厚の断熱層を壁面に堆積させ、その上に管接続体を配置することにより、管接続体の壁面からの突出幅を増加させる必要がない。つまり、本発明の設置方法によれば、外壁と内壁との間の配線・配管空間を拡張することなく、尚且つ、断熱性能を局所的に低下させずに、配線・配管材を壁の内外に効果的に設置することができる。
請求項14に記載の発明の設置方法では、請求項13に記載の設置方法の効果に加えて、管接続体の接続部に配線・配管材の保護管を接続した状態で、吹き付け発泡断熱材を管接続体及び断熱スペーサ周囲の壁面に吹き付けて所定厚の断熱層を形成することにより、壁面に断熱スペーサ及び断熱層からなる連続する断熱材の層を容易に形成することができる。
請求項15に記載の発明の配線・配管装置では、管接続体のフランジ部と壁との間に断熱スペーサを介在させて、管接続体に接続される保護管の接続口近傍を、その周囲に形成される断熱層の厚み以上に壁から離間させることにより、接続口近傍において、管接続体と壁との間に外部から断熱層を形成可能な広い空隙を形成する。すなわち、従来の管接続体と壁との間の断熱層を形成することが困難であった狭小な隙間を拡張することによって管接続体と壁内面との間に形成された広い空隙に断熱材料(断熱層又は断熱スペーサ)を効果的に配置することができる。つまり、壁面全体に所定厚の断熱材を設置した場合、管接続体近傍で断熱材の配置不可能な空隙を極力減らすことができるため、断熱材層の厚みが局所的に薄くなることを防ぎ、断熱性能の低下を効果的に抑えることができる。また、管接続体と壁との間の空隙に効果的に所定厚の断熱材を配置可能であるため、必要以上に管接続体を内壁側に突出させることなく、配線・配管装置を壁に設置可能である。このため、従来の方法のように、局所的な断熱性能の低下を回避するために、予め所定厚の断熱層を壁面に堆積させ、その上に管接続体を配置することにより、管接続体の壁面からの突出幅を増加させる必要がない。したがって、本発明の配線・配管装置は、外壁と内壁との間の配線・配管空間を拡張することなく、尚且つ、断熱性能を局所的に低下させずに配線・配管材を壁の内外に効果的に設置することができる。
請求項16に記載の発明の配線・配管材設置構造は、請求項15に記載の配線・配管装置の作用効果を、配線・配管材設置構造として発揮する。すなわち、外壁と内壁との間の配線・配管空間を拡張することなく、尚且つ、断熱性能を局所的に低下させずに配線・配管材を壁の内外に効果的に設置することができる。
請求項17に記載の発明の配線・配管材設置構造では、請求項16に記載の配線・配管材設置構造の効果に加えて、フランジ部の両面にそれぞれ配置された断熱スペーサ及び被覆部材の厚みの合計が、壁に設けられる壁の厚み以上となることにより、管接続体近傍で断熱性能が局所的に低下することを軽減させることができる。
請求項18に記載の方法は、請求項15に記載の配線・配管装置の作用効果を発揮しつつ、配線・配管装置及び断熱材を壁に設置することを可能とする。つまり、本方法により、外壁と内壁との間の配線・配管空間を拡張することなく、尚且つ、断熱性能を局所的に低下させずに配線・配管材を壁の内外に効果的に設置することができる。
本発明の一実施形態における、配線・配管材設置構造の断面概略図。 図1の管接続体を示し、(a)は側面図、(b)は正面図。 図1の断熱スペーサを示し、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は上側横断面図、(d)は下側横断面図。 図1の配線・配管材設置構造10の部分拡大図。 図4の配線・配管材設置構造10の(a)A−A断面図、(b)B−B断面図。 図1の配線・配管材設置構造10の固定具における横断面図。 一実施形態の断熱スペーサを管接続体に取り付ける方法を説明する概略図。 管接続体及び断熱スペーサを壁に設置する方法を示した概略図であって、(a)は管接続体及び断熱スペーサを壁に対して配置する状態を示し、(b)は、管接続体及び断熱スペーサを壁に固定した状態を示し、(c)は、断熱層を壁面に形成した状態を示す。 本発明の実施例2の管接続体を示す概略図。 本発明の実施例3の管接続体を示す概略図。 本発明の実施例4の管接続体を示す概略図。 本発明の実施例5の管接続体を示す概略図。 本発明の実施例6の管接続体を示す概略図。 本発明の実施例7の管接続体を示す概略図。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明において参照する各図の形状は、好適な形状寸法を説明する上での概念図又は概略図であり、寸法比率等は実際の寸法比率とは必ずしも一致しない。つまり、本発明は、図面における寸法比率に限定されるものではない。
(実施例1)
本発明の一実施形態として、図1の配線・配管材設置構造10及び配線・配管装置100を説明する。配線・配管材設置構造10は、配線・配管装置100を外壁(壁)20と内壁40との間の配線・配管空間(外壁の内側空間)S1に設置した構造体であり、外壁20を貫通する通孔21を介して外壁20の内面20a側から外面20b側へと配線・配管材31を配設している。そして、配線・配管空間(内側空間)S1の外壁内面20aに沿って断熱材(断熱層22及び断熱スペーサ120、131)が連続的に形成されている。ここで、「断熱材」とは、何も配置しない空間よりも断熱性能が高い断熱空間を形成可能な物質を指す。すなわち、当該断熱材は、内壁40内側の室内環境(図示せず)が外部環境(外壁外面20b側の外側空間S2であり、一般的に屋外空間を指す)の寒気及び暖気の影響を受けないように断熱性能を有している。
図1に示すとおり、配線・配管装置100は、外壁内面20aに固定されると共に通孔21を貫通して配置された管接続体110と、当該管接続体110の鉛直下方向に屈曲した部位111aと外壁内面20aとの間に介在する断熱スペーサ120とからなり、複数のビス(固着具)Vで外壁20の内面20aに固定されている。そして、管接続体110の内壁40側の一端である接続部112が、鉛直下方向に開口し、配線・配管材31を内包する保護管32の先端の接続口32aに接続されている。当該保護管32は、外壁20に沿って鉛直方向に延びており、後述するように固定具130によって外壁20から離間した状態で支持及び固定されている。他方、管接続体110の外壁外面20b側の他端である第2接続部117が外側空間S2に配置された保護管(図示せず)に接続される。すなわち、図1の配線・配管装置100(配線・配管材設置構造10)は、所定厚tの断熱層22が外壁内面20aに形成された外壁20の通孔21を介して、外壁20の内側空間S1と外側空間S2とを連通させ、外壁20の内外に配線・配管材31を配設している。
なお、本実施形態の断熱層22は、スプレー等で壁面全体に吹き付け形成された発泡断熱材(ウレタンフォーム)からなるが、本発明はこれに限定されず、当業者はその材質等を任意に選択することができる。例えば、吹き付け発泡断熱材を壁面に吹き付ける代わりに、木質繊維、ポリスチレンフォーム、硬質ウレタンフォーム、フェノールフォーム、グラスウール、ロックウール、発泡ガラスなどの断熱ボード又は断熱シートを壁面に設置してもよい。
以下、本実施形態の配線・配管装置100を構成する各部材についてより詳細に説明する。
図2(a)及び(b)に示すとおり、本実施形態の配線・配管装置100の管接続体110は、その内部に配線・配管材31を内包可能な中空構造を有する。さらに、当該管接続体110は、所定の壁厚の外壁20を貫通可能に長手方向(図1の水平方向)に延びるように形成されていると共に、図1の水平方向から垂直下方に配線・配管材31を屈曲させて挿通可能とするように、その全体形状(特に本体部111)の一部位が屈曲又は湾曲した屈曲部位111aが形成されている。
当該管接続体110は、外壁20の内側空間S1で配線・配管材31を内包する中空の本体部111と、外壁内面20aに沿って配設された保護管32の接続口32aに接続すべく本体部111の一端から突出形成した接続部112と、配線・配管材31を外壁20の外側空間S2へ引き出すべく本体部111の他端側に開口形成された引出部113と、当該引出部113から本体部111の反対方向に延在し、通孔21内に配置される円筒状の筒状部116と、当該筒状部116の他端に取着され、外側空間S2で配線・配管材31を内包する保護管(図示せず)に接続される第2接続部117と、を備える。なお、筒状部116を省略して、引出口として本体部111の内部と連通する貫通穴を形成してもよい。
また、本体部111には、その外周から垂直方向(外壁20の平行方向)に矩形平板状に延在するフランジ部114が形成されている。当該フランジ部114は、接続部112よりも他端側(すなわち、設置状態で外壁20側)に位置している。そして、図2(b)に示すとおり、当該フランジ部114の4隅には、ビスVを螺着して外壁20に管接続体110及び断熱スペーサ120(配線・配管装置100)を固定するための固定部115が切り欠き形成されている。後述するとおり、フランジ部114の両面が断熱スペーサ120によって覆われ、且つ、ビスVがフランジ部114及び断熱スペーサ120を貫通することによって、配線・配管装置100が外壁20に固定される。
なお、本実施形態の管接続体110は硬質樹脂から成形されているが、当業者はその材質及び製法を任意に選択することができ、本発明はこれに限定されないことは言うまでもない。
図3(a)〜(d)に示すとおり、断熱スペーサ120は、厚みt1の矩形シート形状の断熱材料である。当該断熱スペーサ120は、内壁40側に配置される第1シート121と外壁20側に配置される第2シート122とからなる。断熱スペーサ120の上側部位には、第1シート121と第2シート122との間で管接続体110のフランジ部114を被覆可能な被覆部位123が設けられている。図1から分かるように、被覆部位123において、第1シート121がフランジ部114を内壁40側から覆い、第2シート122がフランジ部114と外壁20との間に介在する。また、断熱スペーサ120の下側部位には、管接続体110の接続部112と外壁内面20aとの間に延出する延出部位124が設けられている。
図3(a)及び(d)に示すとおり、第1シート121の略中央には半長円形状の第1開口121aが形成されていると共に、当該第1開口121aに連通するように第1切り込み121bがその上方に延びている。他方、第2シート122の略中央には長円形状の第2開口122aが形成されていると共に、当該第2開口122aに連通するように第2切り込み122bがその上方に延びている。これら第1開口121aと第2開口122aとにより、断熱スペーサ120の被覆部位123に貫通孔125を構成する。そして、当該貫通孔125の端縁が本体部111の外周に密着するように形成されている。換言すると、配線・配管装置100の設置時に、管接続体110と断熱スペーサ120とが密着可能な密着面125aを貫通孔125端縁に形成する。すなわち、第1開口121a端縁がフランジ部114よりも内壁40側に位置する本体部111外面に密着し、第2開口122a端縁がフランジ部114よりも外壁20側に位置する本体部111外面に密着するように、第1及び第2開口121a、122aの形状が定められている。
図3(b)に示すとおり、第1シート121と第2シート122とは、断熱スペーサ120の延出部位124で一体的に結合している。すなわち、被覆部位123と延出部位124とが同一材料で形成されている。また、第1シート121と第2シート122の厚みの総和がt1であるため、被覆部位123と延出部位124とは同じ厚みt1を有している。さらに、断熱スペーサ120の被覆部位123では、第1シート121の裏面に接着手段としての両面テープ128が貼着されている。さらに、第1及び第2切り込み121b、121bの端面にも同様に両面テープ120が貼着されている。後述するとおり、管接続体110及び断熱スペーサ120を外壁20に固定する前には、当該両面テープ128で第1シート121及び第2シート122を接着させずに、被覆部位123において第1シート121及び第2シート122を分離可能である。なお、本発明の接着部材は両面テープに限定されない。例えば、両面テープの代わりに、被覆部位をフランジ部に接着する直前に粘性の接着剤等を塗布してもよい。
さらに、図3(c)に示すとおり、被覆部位123において、フランジ部114の固定部130に対応するように4つの固定孔126が第2シート122に穿設されている。そして、各固定孔126の内部には、その端縁を覆うように硬質のリング部材127が配置されている。当該リング部材127は、ビスVを固定部115及び固定孔126に貫通させて断熱スペーサ120を外壁20に固定する際、ビスVの締結によって(軟質の)断熱スペーサ120が厚み方向に圧潰し、断熱空間の体積が減少して断熱性能が低下することを防止する圧潰防止手段として機能する。
なお、本実施形態の断熱スペーサ120は軟質ウレタンフォームから形成されているが、本発明の断熱スペーサは管接続体と壁との間のスペーサとして機能すれば材質によって限定されることがなく、当業者であれば任意に選択可能である。例えば、断熱スペーサの材質としては、繊維ボード、ポリスチレンフォーム、グラスウール、発泡ガラス、コルク材等を選択することができる。
図4は、図1の配線・配管材設置構造100の部分拡大図であり、上記各部材の説明を踏まえて、その設置構造をより詳細に説明する。本実施形態の配線・配管装置100は、管接続体110と断熱スペーサ120とからなり、管接続体110のフランジ部114に穿設された固定部115、及び、断熱スペーサ120の第2シート122に穿設された固定孔126を介して、複数のビスVによって外壁20に固定されている。この固定状態では、管接続体110の本体部111から通孔21を通って外側空間S2に配線・配管材31を引き出すことができるように、引出部113が通孔21を向いて配置されている。
また、管接続体110の上方では、本体部111から外壁20に平行に延出するフランジ部114と外壁内面20aとが離間しており、他方、管接続体110の下方では、本体部111の下方に突出する接続部112(又は接続口32a近傍)と外壁内面20aとが離間している。そして、本体部111の上方では、フランジ部114と外壁内面20aとの間に断熱スペーサ120の第2シート122が介在しており、フランジ部114と断熱スペーサ120とが密着するように、フランジ部114両面を被覆部位123(第1シート121及び第2シート122)で被覆している。また、本体部111の下方では、接続部112と外壁内面20aとの間に断熱スペーサ120の延出部位124(第1及び第2シート121、122)が延出し、当該延出部位124と接続部112外面とが密着している。すなわち、管接続体111の外壁内面20aに対向する屈曲部位111aと外壁20の内面20aとの間に断熱スペーサ120が介在している。換言すると、断熱スペーサ120が管接続体110を外壁内面20aから所定距離(必要な断熱材の厚みt以上)だけ離間させている。
そして、被覆部位123の厚みt1と延出部位124の厚みt1とが等しく、t1は断熱層22の所定厚tよりも大きい。すなわち、当該配線・配管材設置構造10では、断熱スペーサ120周囲で外壁内面20a全体に形成された断熱層22と比較して断熱性能が低下する箇所が存在しないように、本体部111の上方及び下方において同様の断熱性能を発揮する。
図5(a)及び(b)は、図4の配線・配管材設置構造10のA−A断面図及びB−B断面図である。図5(a)に示すとおり、第1シート121に形成された第1開口121aの端縁(密着面125a)が本体部111の外周面に密着している。同様に、図5(b)に示すとおり、第2シート122に形成された第2開口122aの端縁(密着面125a)が本体部111の外周面に密着している。つまり、管接続体110と断熱スペーサ120とは、相互間に空隙をなるべく形成しないように密着している。
図6は、図1の本実施形態の配線・配管材設置構造10の固定具130における横断面図である。図6に示すとおり、固定具130は保護管32の外周を把持可能な環状部を有している。また、固定具130のフランジ130a底面と外壁内面20aとの間には、第2の断熱スペーサ131が介在している。そして、フランジ130a及び第2の断熱スペーサ131をビスVで固定することにより、固定具130が保護管32を外壁内面20aから離間させた状態で支持している。また、フランジ130aの上面にも同様に第2の断熱スペーサ131は配置されている。当該配線・配管材設置構造10では、第2の断熱スペーサ131の厚みの総和(t2−t3)が、断熱層22の所定厚t以上となるように構成されているため、本固定具130の近傍で、断熱層22と比べて断熱性の劣る箇所を形成しない。
図7は、断熱スペーサ120を管接続体110に取り付ける方法を示す概略図である。まず、断熱スペーサ120の被覆部位123を、その切り込み121b、122bを開くように変形させる。次に、当該切り込み121b、122b内に管接続体110の本体部111を通過させる。このとき、第1シート121と第2シート122との間にフランジ部114を挟み込むように、断熱スペーサ120を管接続体110に対して配置する。そして、当該第1及び第2シート121、122の変形を元に戻すと、貫通孔125を区画形成する密着面125aが本体部111の外周面に密着する。第2シート122の切り込み122b端面に貼付された第2の両面テープ129を用いることにより、第2シート122の本体部111外周面への密着性を維持する。そして、断熱スペーサ120の被覆部位123が管接続体110のフランジ部114を被覆すると共に、延出部位124が管接続体110(本体部111)の屈曲部位111a及び接続部112に密着する。後述するように、固定部115により、管接続体110及び断熱スペーサ120(第2シート122)を外壁20に固定した後に、両面テープ128で第1シート121と第2シート122を接着する。
次に、本実施形態の配線・配管装置100を外壁20に設置して、配線・配管材設置構造10を構築する方法(管接続体110及び断熱材(断熱スペーサ120及び断熱層22)の設置方法)を図8(a)〜(c)を参照して説明する。
最初に、図8(a)に示すとおり、外壁20に貫通形成された通孔21に管接続体110の筒状部116を挿入すると共に、図7で説明したように断熱スペーサ120を管接続体110に取り付ける。次に、管接続体110の接続部112と保護管32先端とを接続し、管接続体110の筒状部116を外側空間S2側に延出する第2接続部117に接続する。そして、断熱スペーサ120の第1シート121をフランジ部114から捲り上げた状態で、ビスVをフランジ部114の固定部115及び第2シート122の固定孔126(リング部材127)に貫通させて、管接続体110及び断熱スペーサ120を外壁20に対してビスVで固定する。
管接続体110及び断熱スペーサ120を固定した後、図8(b)に示すとおり、第1シート121を両面テープ128でフランジ部114に貼り付けることによって、被覆部位123でフランジ部114を被覆する。なお、両面テープ128でフランジ部114に第1シート121を貼り付ける前に、第1シート121を捲ってビスVの螺着状態を確認することができる。そして、管接続体110と外壁内面20aとの間に断熱スペーサ120を密着配置した状態で、外壁内面20aに発泡断熱材を吹き付けることにより、断熱層22を断熱スペーサ120の周囲に形成する。すなわち、断熱スペーサ120及び断熱層22によって、所定厚t以上の厚みを有する断熱材が外壁20に沿って連続形成された配線・配管材設置構造10を構築することができる。最後に、当該配線・配管材設置構造10に配線・配管材31を配設すると共に、出来るだけ広い室内空間を形成するように管接続体110に近接させて内壁40を構築することにより、室内空間の区画及び配線・配管作業が完了する。
なお、説明した設置方法は、一例にすぎず、上記実施形態に限定されない。すなわち、設置方法の各ステップの順序を状況に応じて任意に変更可能であることは言うまでもない。例えば、ボード状やシート状の断熱層が外壁内面20aに予め形成された壁面に対しても、配線・配管装置100を外壁20に配置することも可能である。この場合、通孔21周囲の断熱層を除去等して、配線・配管装置100を設置可能な空間を形成する。
以下、本発明の一実施形態の管接続体100の作用効果について説明する。
本実施形態の配線・配管材設置構造10(配線・配管装置100、設置方法)では、管接続体110(の屈曲部位111a)と外壁内面20aとが離間し、管接続体110(の屈曲部位111a)と外壁内面20aとの間に断熱スペーサ120が介在していることにより、管接続体110と外壁内面20aとの間の空隙を断熱材料で有効に埋めることができる。特には、断熱スペーサ120の被覆部位123が管接続体110のフランジ部114(固定部115)を両面から被覆すると共に密着面125aが本体部111周囲に密着し、尚且つ、断熱スペーサ120の延出部位124が本体部111から突出した接続部112と外壁20との間に延出している。すなわち、断熱スペーサ120が管接続体110と外壁20との間に密着配置されているので、相互間に(断熱材が存在しない)空隙がほとんど介在しない。
そして、管接続体110に密着する断熱スペーサ120の被覆部位123及び延出部位124の厚みt1が、外壁内面20a全体に設置された断熱層22の所定厚t以上であるので、管接続体110近傍で断熱材の厚みが局所的に薄くなることを防いでいる。すなわち、断熱スペーサ120と当該断熱スペーサ120の周囲の断熱層22とで、所定厚t(所望の断熱性能を発揮するのに十分な厚み)以上の厚みを有する断熱材の層を外壁内面20aに沿って連続的に形成することができる。このため、管接続体110近傍で断熱性能が局所的に低下することを防いでいる。つまり、従来の方法のように、局所的な断熱性能の低下を回避するために、予め所定厚tの断熱層を外壁内面20a全体に堆積させ、その上に管接続体110を配置することにより、管接続体110の壁内面20aからの突出幅を増加させる必要がない。
したがって、本実施形態の配線・配管材設置構造10(配線・配管装置100、設置方法)によって、外壁20と内壁40との間の配線・配管空間S1を拡張することなく、尚且つ、断熱性能を低下させずに配線・配管材23を外壁20の内外に効果的に設置することができる。
さらに、本実施形態の管接続体110及び断熱スペーサ120の設置方法では、管接続体110の固定部115を介して管接続体110を外壁20に固定した状態で、第1シート121を捲って当該固定状態を確認した後に、被覆部位123をフランジ部114(固定部115)上に両面テープ128で接着することができる。すなわち、本設置方法によって、断熱性能を向上させると共に、管接続体110及び断熱スペーサ120の固定における施工容易性及び確実性を改善する。また、配線・配管装置100を外壁20に固定した状態で、吹き付け発泡断熱材を管接続体付近の壁面に吹き付けて所定厚tの断熱層22を形成することにより、断熱スペーサ120及び断熱層22が連続する所定厚t以上の断熱空間を外壁20全体に容易に形成することができる。
次に、本発明の一実施形態(実施例1)に係る変形例として、実施例2〜5の配線・配管装置又は配線・配管材設置構造を説明する。なお、一実施形態(実施例1)と共通する構成についてはその説明を省略する。
(実施例2)
一実施形態の配線・配管装置100は、接続部112、フランジ部114、固定部115及び筒状部116を備えているが、これらの構成は本発明に必須の要件ではなく、省略可能である。例えば、図9は、これら構成を省略したより簡易な構成からなる配線・配管装置100Aの配線・配管材設置構造10Aを示している。この配線・配管材設置構造10Aでは、管接続体110Aの本体部111Aに開口した引出部113Aが外壁20の通孔21に連通するように、本体部111Aが外壁20に設置されている。そして、図9に示すとおり、本体部110Aの屈曲部位aと外壁内面20aとの間に断熱スペーサ120Aが介在しており、配線・配管空間を拡張することなく、断熱性能の局所的な低下を軽減して、壁20の内外に配線・配管31を配設可能とする。すなわち、実施例2の配線・配管装置100A及び配線・配管材設置構造10Aも同様に、本発明の課題を解決可能に構成されている。なお、図示しないが、当該管接続体110Aの壁20への固定手段は、当業者によって任意に選択可能であり、例えば、通孔21内に被嵌合部材を設けて通孔21内に本体部111Aを嵌合させることにより固定可能である。
(実施例3)
上述した一実施形態の配線・配管装置100では、フランジ部114の両面を被覆部位123で覆うように、断熱スペーサ120が管接続体110に取り付けられているが、本発明はこれに限定されない。例えば、図10に示す配線・配管装置100Bでは、管接続体110Bのフランジ114Bの外壁側表面に、一様な厚みt4を有する断熱スペーサ120Bが配置されている。この実施例では、断熱スペーサ120Bの厚みt4が断熱層(図示せず)の所定厚tと同等か、あるいは、それより大きく構成されているため、一実施形態と同様の断熱性能を発揮することができる。
(実施例4)
また、一実施形態の配線・配管材設置構造10では、断熱スペーサ120と断熱層22とが別々に構成されているが、本発明はこれに限定されない。すなわち、図11に示す配線・配管材設置構造10Cでは、管接続体110Cと外壁20との間に断熱層と一体形成された断熱スペーサ120Cが介在している。本実施例において、管接続体110Cと外壁内面20aとを、必要な断熱層の厚みtよりも離間させた状態で、発泡断熱材を吹き付けることにより、管接続体110Cと外壁内面20aと間に断熱スペーサ120Cが形成される。したがって、当該配線・配管材設置構造10Cでは、所望厚みの断熱スペーサ及び断熱層(120C)を発泡断熱材により一体的に形成することができるので、必要な厚みの断熱材の設置作業を迅速且つ容易に行うことができる。
(実施例5)
図12は、配線・配管材設置構造10Dの固定具130Dの変形例を示す。当該固定具130Dは、その内面と第2の断熱スペーサ131Dとで保護管32を支持している。さらに、フランジ130aDの外壁20側の底面にのみ、第2の断熱スペーサ131Dが配置されている。第2の断熱スペーサの厚みt5が、断熱層の厚みtと等しいので、一実施形態の固定具130と同様に、断熱性能の低下を招くことはない。
上述した実施例1〜5(主に請求項1、8及び13に係る発明及び/又はその従属発明に対応)では、断熱層を形成することが困難な本体部の屈曲部位と外壁内面との間に断熱スペーサを配置することを必須としたが、以下に説明する実施例6及び7(主に請求項15に係る発明に対応及び/又はその従属発明に対応)では、保護管の接続口近傍と外壁内面との距離を、壁面に形成する必要な断熱層の所定厚以上とすることにより、断熱性能の局所的な低下を軽減して、壁の内外に配線・配管材を配設可能とする。以下、実施例6及び7について詳細に説明するが、上述した一実施形態と共通する構成については説明を省略する。
(実施例6)
図13に示すとおり、実施例6の配線・配管装置100Eは、管接続体110Eと断熱スペーサ120Eとからなり、管接続体110Eのフランジ部114Eに穿設された固定部115E、及び、断熱スペーサ120Eに穿設された固定孔126Eを介して、複数のビスVによって外壁20に固定されている。この固定状態では、管接続体110Eの本体部111Eから通孔21を通って外側空間S2に配線・配管材31を引き出すことができるように、引出部113Eが通孔21を向いて配置されている。また、管接続体110Eの内壁40側の一端である接続部112Eが、鉛直下方向に開口し、配線・配管材31を内包する保護管32の先端の接続口32aに接続されている。
そして、管接続体110Eの本体部111Eから外壁20に平行に突出するフランジ部114Eと外壁内面20aとが断熱スペーサ120Eを介して離間していると共に、フランジ部114Eの壁側の表面と断熱スペーサ120Eとが密着している。他方、管接続体110Eの下方では、本体部111Eの下方に突出する接続部112E(すなわち、保護管32の接続口32a近傍)と外壁内面20aとが離間している。ここで、断熱スペーサ120Eの厚みはt6(<t)であり、接続口32a近傍(より具体的には接続部111E、本体部111E又は保護管32の外面)と外壁20との距離はt7である。そして、接続口32a近傍と外壁20との距離はt7が、壁全体に形成された断熱層22の所定厚t以上に設定される。つまり、フランジ部114Eと外壁内面20aとの間に断熱スペーサ120Eを介在させて、管接続体110全体を距離t6だけ内壁40側に移動させ、接続口32a近傍と外壁内面20aとの距離t7を断熱層22の所定厚t以上とすることにより、管接続体110Eの接続口32a近傍と外壁内面20aとの間に広い空隙を形成する。そして、当該空隙に外部から断熱層22を形成する(例えば発泡断熱材を吹き付ける)ことにより、図13に示すとおり、断熱性能が局所的に低下することを軽減するように、外壁内面20a全体に所定厚tの断熱層22が設置されている。なお、断熱スペーサの厚みt6を任意に設定可能であるが、距離t7が断熱層の所定厚tに近似するように断熱スペーサの厚みt6を設定するのが好ましい。なぜなら、t6を厚くすればするほど、接続口32a近傍と外壁内面20aとの間隙に断熱層を配置し易くなるが、管接続体110が内壁20側に突出する度合いも大きくなってしまうからである。
また、断熱スペーサ120Eは、一枚の厚みt6のシートとして構成されている。しかし、断熱スペーサ120Eを複数枚の薄いシートを堆積して構成することも可能である。この場合、シート枚数を調節することにより、厚みt6を所望の値に変更可能である。
すなわち、実施例6の配線・配管材設置構造10E及び配線・配管装置100Eでは、管接続体110Eのフランジ部114Eと外壁内面20aとの間に断熱スペーサ120Eを介在させて、管接続体110Eに接続される保護管32の接続口32a近傍を、その周囲に形成される断熱層22の厚みt以上に壁から離間させることにより、接続口近傍において、外部から断熱層を形成可能な幅t7(≧t)を有する広いスペースを形成する。これによって、従来の管接続体と壁との間の断熱層を形成することが困難であった狭小な隙間を拡張し、管接続体110Eと外壁内面20aとの間に形成された広いスペースに断熱材料を効果的に形成することができる。
なお、本実施例6では、管接続体110Eの屈曲部位111aEと外壁20との間に断熱層22が直接形成されているが、本発明はこれに限定されず、フランジ部114Eと外壁20との間に加えて、管接続体110Eの屈曲部位111aEと外壁20との間にも断熱スペーサを延在させることも可能であることは云うまでもない。この場合、より確実に断熱性能を確保することが可能である。また、実施例6の配線・配管装置110Eでは、フランジ部114Eが本体部111Eの下方(接続部112E側)に突出しているが、フランジ部114Eを本体部111Eの側方のみに突出させる(図示せず)ことにより、図13のような本体部111Eの屈曲部位111aEとフランジ部114Eとの間に狭小な隙間が発生することを防止して、断熱層22をより効果的に配置可能である。これにより、さらなる断熱性能を達成可能である。
(実施例7)
図14に示すとおり、実施例7の配線・配管材設置構造10F及び配線・配管装置100Fは、実施例6の構成に加えて、フランジ部114Fの内壁40側(つまり、外壁20と反対側)の表面を被覆する被覆部材140Fを備えている。当該被覆部材140Fは両面テープや接着剤等によってフランジ114Fの表面に取着されており、フランジ部114Fの両面側を断熱スペーサ120F及び被覆部材140Fで被覆している。そして、断熱スペーサ120Fの厚みt6は、断熱層22の所定厚tよりも小さい。しかし、断熱スペーサ120Fの厚みt6と被覆部材140Fの厚みt8との合計が、断熱層22の所定厚t以上となるように構成されている。これにより、実施例6と比較して、断熱性能の局所的な低下をさらに軽減させることができる。
本発明は上述した実施形態や変形例に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限りにおいて種々の態様で実施しうるものである。
10 配線・配管材設置構造
100 配線・配管装置
110 管接続体
111 本体部
111a 屈曲部位
112 接続部
113 引出部
114 フランジ部
115 固定部
117 第2接続部
120 断熱スペーサ
123 被覆部位
124 延出部位
125 貫通孔
125a 密着面
126 固定孔
127 リング部材(圧潰防止手段)
128 両面テープ(接着手段)
130 固定具
131 第2の断熱スペーサ
140F 被覆部材
20 外壁(壁)
20a 外壁内面
21 通孔
22 断熱層(発泡断熱材層)
31 配線・配管材
32 保護管
32a 接続口
40 内壁
V ビス(固着具)
S1 配線・配管空間(内側空間)
S2 外側空間
t 断熱層の厚み
t1 断熱スペーサの厚み
t6 断熱スペーサ(実施例6及び7)の厚み
t7 接続口近傍と壁面との距離
t8 被覆部材の厚み

Claims (18)

  1. 壁の内外面間に貫通形成された通孔に、配線・配管材を挿通するための配線・配管装置であって、
    前記壁の内面側に設置される本体部、及び、前記本体部から前記通孔に向けて配設される引出部を備えるとともに、その全体形状における一部位が屈曲又は湾曲する中空の管接続体と、
    前記管接続体の前記屈曲又は湾曲して前記壁に対向する部位の一部又は全部と、前記壁の内面との間に介在する、断熱性を有する断熱スペーサと、を備えることを特徴とする配線・配管装置。
  2. 前記管接続体は、前記壁の内面側に配設した前記配線・配管材の保護管が接続される接続部をさらに備え、前記断熱スペーサの延出部位が前記接続部と前記壁の内面との間にさらに延設されていることを特徴とする請求項1に記載の配線・配管装置。
  3. 前記管接続体は、当該管接続体及び前記断熱スペーサを前記壁に固定するための固定部をさらに備え、前記断熱スペーサが前記固定部と前記壁の内面との間に介在して前記壁の内面側に取着されることを特徴とする請求項1又は2に記載の配線・配管装置。
  4. 前記断熱スペーサには前記固定部を覆う被覆部位がさらに設けられていることを特徴とする請求項3に記載の配線・配管装置。
  5. 前記固定部は、前記本体部から張り出したフランジ部に設けられ、前記断熱スペーサは前記フランジ部の略全体を覆う大きさのシート状に構成されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の配線・配管装置。
  6. 前記断熱スペーサには、前記管接続体及び当該断熱スペーサを前記壁に固定するための固定孔が形成されていると共に、前記固定部及び前記固定孔を貫通する固着具による圧潰を防止する圧潰防止手段が設けられていることを特徴とする請求項3から5のいずれか一項に記載の配線・配管装置。
  7. 前記断熱スペーサには、前記管接続体の前記本体部の外周面に密着する密着面を内面に備えた貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の配線・配管装置。
  8. 所定厚の断熱層を内面に設けた壁の内外面間に貫通形成された通孔に、配線・配管材を挿通するための配線・配管材設置構造であって、
    前記壁の内面側に配設された本体部、及び、前記本体部から前記通孔に向けて配設された引出部を備えるとともに、その全体形状における一部位が屈曲又は湾曲している中空の管接続体と、
    前記管接続体の前記屈曲又は湾曲して前記壁に対向する部位の一部又は全部と、前記壁の内面との間に介在している、断熱性を有する断熱スペーサと、を備えることを特徴とする配線・配管材設置構造。
  9. 前記管接続体は、前記壁の内面側に配設した前記配線・配管材の保護管が接続された接続部をさらに備え、前記断熱スペーサの延出部位が前記接続部と前記壁の内面との間にさらに延設されていると共に前記接続部の外面に当接していることを特徴とする請求項8に記載の配線・配管材設置構造。
  10. 前記管接続体は、前記接続部よりも前記壁内面に近接する側に前記本体部から張り出したフランジ部と、前記フランジ部に形成されて前記管接続体及び前記断熱スペーサを前記壁に固定している固定部とをさらに備え、且つ、
    前記断熱スペーサには、前記フランジ部及び前記固定部を覆う被覆部位がさらに設けられていることを特徴とする請求項9に記載の配線・配管材設置構造。
  11. 前記被覆部位が前記断熱スペーサの前記延出部位に一体的に結合されていることを特徴とする請求項10に記載の配線・配管材設置構造。
  12. 前記壁に沿って配設された前記保護管を前記壁から離間した状態で支持している固定具をさらに備え、
    前記固定具は、前記保護管と前記壁との間に介在する第2の断熱スペーサを有していることを特徴とする請求項9から11のいずれか一項に記載の配線・配管材設置構造。
  13. 所定厚の断熱層をその内面に設置する壁の内外面間に貫通形成された通孔に、配線・配管材を挿通するための管接続体及び断熱材の設置方法であって、
    前記壁の内面側に配設される本体部、及び、前記本体部から前記通孔に向けて配設される引出部を備えるとともに、その全体形状における一部位が屈曲又は湾曲する中空の管接続体を前記壁に配設するステップと、
    前記管接続体の前記屈曲又は湾曲して前記壁に対向する部位の一部又は全部と、前記壁の内面との間に、断熱性を有する断熱スペーサを介在させるステップと、
    前記断熱スペーサと前記管接続体とをともに壁面に固定するステップと、を含むことを特徴とする方法。
  14. 前記管接続体の接続部に配線・配管材の保護管を接続した状態で、吹き付け発泡断熱材を前記管接続体及び前記断熱スペーサ周囲の壁面に吹き付けて所定厚の断熱層を形成するステップをさらに含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 所定厚の断熱層が設けられる壁の内外面間に貫通形成された通孔に、配線・配管材を挿通するための配線・配管装置であって、
    前記壁の内面側に設置される本体部、前記本体部から前記通孔に向けて配設される引出部、前記本体部から張り出し形成されたフランジ部、前記フランジ部に形成された前記壁に固定するための固定部、及び、前記壁の内面側に配設された配線・配管材を内包する保護管の接続口が接続される接続部を備える中空の管接続体と、
    前記保護管の前記接続口近傍を前記断熱層の所定厚以上に前記壁から離間させ得る厚みを有した、前記フランジ部と前記壁との間に介在する、断熱性を有する断熱スペーサと、を備えることを特徴とする配線・配管装置。
  16. 所定厚の断熱層が設けられた壁に、請求項15に記載の配線・配管装置が設置された配線・配管材設置構造であって、
    前記管接続体は、前記引出部を通孔に向けて前記断熱スペーサを前記フランジ部と前記壁の内面との間に介在させた状態で、前記壁に前記固定部を介して固定されており、
    前記断熱スペーサが前記断熱層の所定厚以上に前記保護管の前記接続口近傍を前記壁から離間させていることを特徴とする配線・配管材設置構造。
  17. 前記壁と反対側に位置する前記フランジ部の表面を被覆する被覆部材をさらに備え、前記断熱スペーサが前記断熱層の厚みより薄く形成されていると共に、前記断熱スペーサ及び前記被覆部材の厚みの合計が前記断熱層の所定厚以上となることを特徴とする請求項16に記載の配線・配管材設置構造。
  18. 請求項15に記載の配線・配管装置及び断熱材を壁に設置する方法であって、
    前記断熱層の所定厚以上に前記保護管の前記接続口近傍を前記壁から離間させ得るように、前記断熱スペーサの厚み又は枚数を設定し、前記断熱スペーサを前記フランジ部と前記壁との間に介在させ、前記固定部を介して前記管接続体を前記壁に固定し、前記保護管の接続口を前記接続部に接続し、前記壁に前記断熱層を設置することを特徴とする設置方法。
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