JP2013209500A - プロトン伝導性化合物、成型物、燃料電池用プロトン交換膜及び燃料電池 - Google Patents

プロトン伝導性化合物、成型物、燃料電池用プロトン交換膜及び燃料電池 Download PDF

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Abstract

【課題】高いプロトン伝導性と、耐熱性、優れた耐久性を両立させたプロトン伝導性化合物、及び該化合物を形成した成型物、燃料電池用プロトン交換膜の提供。
【解決手段】一般式(I)で表される分子構造を有する、プロトン伝導性化合物。

(式中、R1は直鎖または分岐状のアルキル基を表し、X、Yはカルボニル基、酸素原子、硫黄原子、スルホニル基からなる群より選ばれる1種以上の結合または基を表し、繰返し数nは1〜15の整数を表し、Arは芳香族基または複素環を含み、プロトン交換基としてスルホン酸基またはホスホン酸基をもつ構造である)
【選択図】なし

Description

本発明は新規構造のプロトン伝導性化合物に関する。さらに、該プロトン伝導性化合物を構成成分とする組成物、成型物、燃料電池用プロトン交換膜、燃料電池に関する。
固体高分子型燃料電池に用いられるプロトン伝導性の高分子電解質膜(プロトン交換膜)としてナフィオンをはじめとするパーフルオロスルホン酸系の材料が、燃料電池としての特性に優れることから従来主に使用されている。
しかしながらこれらの膜は100℃以上で軟化するため、運転温度が80℃以下に制限されていた。運転温度をさらに上げるとエネルギー効率、装置の小型化、触媒活性の向上などの利点があるため、より耐熱性の高い高分子電解質が求められている。
耐熱性の高いプロトン交換膜としてポリエーテルスルホンが有力である。しかし、燃料電池中で副生する物質によりプロトン伝導性が低下したり、膜の脆化が生ずるなどプロトン交換膜としての機能が低下する問題が生じた。
この問題を解決するため、含窒素複素環式芳香族基を導入しておくことで高温条件下でのスルホン酸基の安定性を向上させ、上記問題を解決できることが知られている(特許文献1)。また含窒素複素環式芳香族基を有するスルホン化ビニルポリマーを多孔質に充填することで膜強度が高まることも知られている(特許文献2)。
既存構造の問題点として、前者は単膜としての耐久性が、後者はビニルポリマーである故、耐熱性が不安視される。
再公表WO2007/010731号公報 特開2007-179925号公報
上記の現状に基づき、本発明の主要課題は、既存ポリマーから得られるプロトン交換膜では困難であった高いプロトン伝導性、耐熱性、優れた耐久性を両立させた燃料電池用プロトン交換膜を構成するスルホン酸基含有プロトン伝導性化合物、及び該化合物を架橋させて得られる成型物、燃料電池用プロトン交換膜の提供である。
本発明者らは上記の課題を鑑み、プロトン伝導性化合物を製造する方法について検討した結果、特定の構造で優れたプロトン伝導性を示し、かつ優れた機械的耐久性を示すプロトン伝導性化合物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記(1)〜(10)により達成される。
(1)一般式(I)で表される分子構造を有することを特徴とするプロトン伝導性化合物。

(式中、R1は直鎖または分岐状のアルキル基を表し、X、Yはカルボニル基、酸素原子、硫黄原子、スルホニル基からなる群より選ばれる1種以上の結合または基を表し、繰返し数nは1〜15の整数を表し、Arは芳香族基または複素環を含み、プロトン交換基としてスルホン酸基またはホスホン酸基をもつ構造である)
(2)前記一般式(I)において、Arが一般式(II)で表されることを特徴とする(1)に記載のプロトン伝導性化合物。

(式中、R2はアルキレン基、アリーレン基、アラルキレン基のいずれかを表し、Mは金属原子または水素原子を表し、mは1から16の整数を表し、R3の置換位置、置換数は同一でも異なってもよい。またAr1はフッ素置換されたアリーレン基を表し、lは0から2の整数を表し、Ar2は複素環を表す)
(3)前記R1で表される基がメチル基であり、前記X、Yがそれぞれ酸素原子またはスルホニル基である(1)又は(2)に記載のプロトン伝導性化合物。
(4)前記Ar2がカルバゾールであることを特徴とする(2)又は(3)に記載のプロトン伝導性化合物。
(5)(1)〜(4)のいずれかに記載のプロトン伝導性化合物を多孔膜に含浸した成型物。
(6)(5)記載の成型物を光、電子線のうちいずれか一方を照射することにより架橋させた成型物。
(7)前記多孔膜が、ポリオレフィン多孔膜、ポリイミド多孔膜、ポリアミドイミド多孔膜、ガラスペーパー、ガラスクロスからなる群より選択されてなる多孔膜である、(5)又は(6)に記載の成形物。
(8)(5)〜(7)のいずれかに記載の成型物からなる燃料電池用プロトン交換膜。
(9)(8)に記載の燃料電池用プロトン交換膜を用いた燃料電池用プロトン交換膜電極接合体。
(10)(9)に記載の燃料電池用プロトン交換膜電極接合体を用いた燃料電池。
本発明に記載した化学構造を設計し複合膜にすることで高いプロトン伝導性、耐熱性、優れた耐久性を両立させた燃料電池用プロトン交換膜を提供できる。
本発明のプロトン伝導性化合物は、一般式(I)で表される構造を有することを特徴とする。

(式中、R1は直鎖または分岐状のアルキル基を表し、X、Yはカルボニル基、酸素原子、硫黄原子、スルホニル基からなる群より選ばれる1種以上の結合または基を表し、繰返し数nは1〜15の整数を表し、Arは芳香族基または複素環を含み、プロトン交換基としてスルホン酸基、ホスホン酸基から選ばれる1種のプロトン交換基をもつ構造である)
燃料電池内のプロトンパスにおけるスルホン酸基密度を高めることで、プロトン伝導性が向上するという知見から上記構造を本発明者らは設計した。スルホン酸基密度を高める方法として一分子鎖当たりのスルホン酸基数を増加させること、および多孔膜に含浸させることで物理的にスルホン酸基距離を小さくすることを本発明者らは考案した。多孔膜に含浸させるためには平均分子量の低い化合物を使用することで、低粘度となるためにより多孔膜との含浸性が向上し、後から架橋して剛直な構造にすることで耐久性向上に繋がると本発明者らは考え、本発明を完成するに至った。
上記Arとしては複素環が好ましく、該複素環はピリジン、ピロール、インドール、キノリン、イソキノリン、インドール、イソインドール、ピラゾール、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、カルバゾール、アクリジンから選ばれ、好ましくはイミダゾール、インドール、イソインドール、アクリジン、カルバゾールから選ばれ、より好ましくはインドール、カルバゾール、アクリジンから選ばれる。上記Arとして芳香族基を用いる事もできる。該芳香環はベンゼン、ナフタレン、アントラセンがある。
上記R1は直鎖または分岐状のアルキル基を表し、直鎖または分岐状のアルキル基はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基などを用いる事ができるが、メチル基であることが特に好ましい。上記繰返し単位の繰返し数nは1〜15の範囲内であり、好ましくは3〜13、より好ましくは5〜10の範囲である。
上記X、Yは、それぞれ独立したカルボニル基、酸素原子、硫黄原子、スルホニル基からなる群より選ばれる1種以上の結合または基を表し、中でも酸素原子、スルホニル基が好ましい。
前記R1で表される基がメチル基であり、前記X、Yがそれぞれ酸素原子またはスルホニル基であることが特に好ましい実施様態である。R1がアルキル基であることで、光または電子照射により励起されたラジカルが水素を引き抜くことができ、その結果、分子間架橋が形成する。
前記一般式(I)において、Arが一般式(II)で表される様態のプロトン伝導性化合物であることが好ましい。
(式中、R2はアルキレン基、アリーレン基、アラルキレン基のいずれかを表し、Mは金属原子または水素原子を表し、mは1から8の整数を表し、R3の置換位置、置換数は同一でも異なってもよい。またAr1はフッ素置換されたアリール基を表し、lは0から2の整数を表し、Ar2は複素環を表す)
上記R2においてアルキレン基とはメチレン基、エチレン基、プロピレン基を指し、中でもメチレン基が好ましい。アリーレン基とは置換基を持っても持たなくともよいフェニル基、ナフチル基を指し、中でもフェニル基が好ましい。アラルキレン基とは置換基を持っても持たなくともよいフェニルメタン、ジフェニルメタン、トリフェニルメタンを指す。中でもトリフェニルメタンが好ましい。
またmはAr2およびR2中のフェニル基の数に依存するため、1つのフェニル基当たり最高で2つのスルホン酸基を導入可能であるため、1から16の整数とした。好ましくは1〜14である。
前記Ar2が複素環であることで、スルホン酸基を導入可能な芳香族環を多く修飾できる。
前記Ar2はカルバゾールであることが特に好ましい。
前記(化1)の化合物はジフルオロ化合物とジヒドロキシ化合物との縮合反応で合成し、末端をパーフルオロ化合物で置換、複素環化合物との縮合反応で合成する。また(化1)のオリゴマーを合成後にスルホン化剤を用いて末端の芳香環部位をスルホン化して合成する。
上記のプロトン伝導性化合物を多孔膜に含浸した成型物とすることも本願発明の実施様態である。
上記の成形物の製造方法としては、(1)プロトン伝導性化合物を溶媒に溶解させて溶液組成物とし、次いで該溶液組成物を多孔膜へ含浸する方法を用いることができる。溶解させるプロトン伝導性化合物濃度は10〜90%の範囲であり、好ましくは10〜50%、より好ましくは10〜30%である。多孔膜へ含浸する方法としては、プロトン伝導性化合物溶液に多孔膜を含浸させ、溶媒を蒸発させることで多孔膜にプロトン伝導性化合物が充填した膜を作製する。
上記(1)に次いで、(2)多孔膜にプロトン伝導性化合物を含浸した成型物をに赤外線、可視光線、紫外線などの光あるいは、電子線のうちいずれか一方を照射することにより架橋させた成型物とすることができる。前記光を照射する際の光源は、赤外線、可視光線、紫外線から選ばれ、好ましくは紫外線である。前記架橋させる際の架橋度は、例えばNMPなどの溶媒に溶解させてゲル分率を評価することで評価することが可能である。前記ゲル分率は10〜90%の範囲であることが好ましく、より好ましくは15〜50%である。ゲル分率が高い場合は膜が固くなりすぎて機械耐久性の低下に繋がる。一方、ゲル分率が低い場合は分子量が低いため、膜としての機能を果たすことができない。
前記多孔膜として、ポリオレフィン多孔膜、ポリイミド多孔膜、ポリアミドイミド多孔膜、ガラスペーパー、ガラスクロスのうち、いずれかを選択することができる。好ましくはポリオレフィン多孔膜、ポリアミドイミド多孔膜、ポリイミド多孔膜である。
多孔膜の空孔率は10〜90%が好ましく、より好ましくは20〜80%である。
前記の膜状成形物を、燃料電池用プロトン交換膜とすることができる。膜厚は5〜50μm、より好ましくは10〜20μmである。
前記プロトン交換膜を用いた、燃料電池用プロトン交換膜電極接合体とすることができる。
前記プロトン交換膜電極接合体を用いた、燃料電池とすることができる。
本実施例における測定方法を、以下に示す。
<TGA5%重量減少温度>
熱重量測定装置TGA-50(島津製作所製)を用いて分析した。アルミパン上に測定サンプル50mgを計量した。昇温速度10℃/minで、500℃まで昇温した。5%重量減少温度は100℃時点の重量から100分率で5%減少した温度を示しており、その値を明記した。
<ゲル分率>
サンプル管にサンプル、100倍量のNMPを計量した。90℃に加温し、サンプルを溶解させた。10μmのテフロン(登録商標)製ろ過膜の重量を記入し、吸引ろ過により不溶解成分を回収した。不溶解成分とろ過膜を80℃、終夜で真空乾燥した。乾燥したろ過膜の重量を計量し、不溶解成分の重量を算出した。不溶解成分の重量/UV照射膜の重量×100に代入してゲル分率を算出した。
プロトン伝導性化合物の合成に関して、以下に示す。
<実施例1-1>3,6-Ditrityl-9H-carbazoleの合成
Triryl chloride 30g(110mmol)、Carbazole 8.4g(50mmol) 、1,2-Dichlorobenzene 3.5mlを三ツ口フラスコに投入し、窒素導入管、冷却管及びアルカリトラップを接続した。180℃で5分間還流し、200℃まで昇温し溶媒を留去した。225℃まで昇温し、0.7時間攪拌した。放冷後、クロロホルムで希釈しメタノールを投入し粗生成物を得た。乾燥後、クロロベンゼンを用いて再結晶を行い目的の3,6-Ditrityl-9H-carbazoleを15.5g(収率47%)得た。
<実施例1-2>オリゴマーの合成
Bis(3,5-dimethyl-4-hydroxyphenyl) Sulfone 6.18g(20.2mmol)、Difluorobenzophenone4.00g(18.3 mmol)、炭酸カリウム 3.07g(22.2mmol)、NMP 53.5gを三ツ口フラスコに投入し、窒素導入管、冷却管及びディーンスタークトラップを接続した。210℃、6時間攪拌した。放冷し反応溶液1とした。
別の四ツ口フラスコにDecafluorobiphenyl 4.88g(14.6mmol)、炭酸カリウム 0.56g(4.0mmol)、NMP 24.5gを投入し、窒素導入管、冷却管、ディーンスタークトラップ、滴下ロートを接続した。110℃で攪拌し、滴下ロートを用いて反応溶液1を30分かけて滴下した。110℃、4時間攪拌した。放冷後、反応溶液2をアセトン2Lに再沈殿した。10μmのPTFEメンブレンフィルターを用いて吸引ろ過し、疎水オリゴマーを9.5g回収した。
3,6-Ditrityl-9H-carbazole2.0g、疎水オリゴマー7.6g、炭酸カリウム0.94g、NMP86gを三ツ口フラスコに投入し、窒素導入管、冷却管及びディーンスタークトラップを接続した。160℃、6時間攪拌した。放冷し反応溶液をアセトン2Lに再沈殿した。10μmのPTFEメンブレンフィルターを用いて吸引ろ過し、目的のオリゴマーを8.1g回収した。
<実施例1-3>スルホン化オリゴマーの合成
オリゴマー 5g、濃硫酸 100gを二ツ口フラスコに投入し、室温、24時間攪拌した。純水2Lに再沈殿し、10μm のPTFEメンブレンフィルターを用いて吸引ろ過し、スルホン化オリゴマーを4.8g回収した。
<実施例1-4>プロトン伝導膜作製
スルホン化オリゴマー 4gをNMP 16gに溶解し、ガラス板上に塗布した。50μm厚になるように製膜し窒素雰囲気下で200℃、4時間乾燥した。乾燥した膜を高圧水銀ランプのUV照射機でUV照射(365nm波長の光量が16000mJ/cm2)し、プロトン伝導膜を得た。得られた膜のTGA測定により100℃からの5%重量減少温度が442℃と高耐熱性かつNMP10gに溶解させた際、ゲル分率18%であり、架橋したと言える。
<比較例1-1>オリゴマーの合成
3,3',5,5'-Tetramethyl(1,1'-biphenyl)-4,4'-diol6.18g(20.2mmol)、Difluorobenzophenone 4.00g(18.3 mmol)、炭酸カリウム 3.07g(22.2mmol)、NMP 53.5gを三ツ口フラスコに投入し、窒素導入管、冷却管及びディーンスタークトラップを接続した。210℃、6時間攪拌した。放冷し反応溶液1とした。
別の四ツ口フラスコにDecafluorobiphenyl 4.88g(14.6mmol)、炭酸カリウム 0.56g(4.0mmol)、NMP 24.5gを投入し、窒素導入管、冷却管、ディーンスタークトラップ、滴下ロートを接続した。110℃で攪拌し、滴下ロートを用いて反応溶液1を30分かけて滴下した。110℃、4時間攪拌した。放冷後、反応溶液2をアセトン2Lに再沈殿した。10μmのPTFEメンブレンフィルターを用いて吸引ろ過し、疎水オリゴマーを9.5g回収した。
3,6-Ditrityl-9H-carbazole2.0g、疎水オリゴマー7.6g、炭酸カリウム0.94g、NMP86gを三ツ口フラスコに投入し、窒素導入管、冷却管及びディーンスタークトラップを接続した。160℃、6時間攪拌した。放冷し反応溶液をアセトン2Lに再沈殿した。10μmのPTFEメンブレンフィルターを用いて吸引ろ過し、目的のオリゴマーを8.1g回収した。
<比較例1-2>スルホン化オリゴマーの合成
オリゴマー 5g、濃硫酸 100gを二ツ口フラスコに投入し、室温、24時間攪拌した。純水2Lに再沈殿し、10μm のPTFEメンブレンフィルターを用いて吸引ろ過し、スルホン化オリゴマーを4.5g回収した。スルホン化した部位が目的の末端部位でなく、主鎖の芳香環部位であることを確認した。本化合物では目的の化合物を得ることはできなかった。
本発明のプロトン伝導性化合物は、高いプロトン伝導性を有すると共に、耐熱性及び優れた耐久性を有しており、燃料電池用プロトン交換膜として非常に有用である。

Claims (10)

  1. 一般式(I)で表される分子構造を有することを特徴とするプロトン伝導性化合物。

    (式中、R1は直鎖または分岐状のアルキル基を表し、X、Yはカルボニル基、酸素原子、硫黄原子、スルホニル基からなる群より選ばれる1種以上の結合または基を表し、繰返し数nは1〜15の整数を表し、Arは芳香族基または複素環を含み、プロトン交換基としてスルホン酸基またはホスホン酸基をもつ構造である)
  2. 前記一般式(I)において、Arが一般式(II)で表されることを特徴とする請求項1に記載のプロトン伝導性化合物。

    (式中、R2はアルキレン基、アリーレン基、アラルキレン基のいずれかを表し、Mは金属原子または水素原子を表し、mは1から16の整数を表し、R3の置換位置、置換数は同一でも異なってもよい。またAr1はフッ素置換されたアリーレン基を表し、lは0から2の整数を表し、Ar2は複素環を表す)
  3. 前記R1で表される基がメチル基であり、前記X、Yがそれぞれ酸素原子またはスルホニル基である請求項1又は2に記載のプロトン伝導性化合物。
  4. 前記Ar2がカルバゾールであることを特徴とする請求項2又は3に記載のプロトン伝導性化合物。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のプロトン伝導性化合物を多孔膜に含浸した成型物。
  6. 請求項5記載の成型物を光、電子線のうちいずれか一方を照射することにより架橋させた成型物。
  7. 前記多孔膜が、ポリオレフィン多孔膜、ポリイミド多孔膜、ポリアミドイミド多孔膜、ガラスペーパー、ガラスクロスからなる群より選択されてなる多孔膜である、請求項5又は6に記載の成形物。
  8. 請求項5〜7のいずれかに記載の成型物からなる燃料電池用プロトン交換膜。
  9. 請求項8に記載の燃料電池用プロトン交換膜を用いた燃料電池用プロトン交換膜電極接合体。
  10. 請求項9に記載の燃料電池用プロトン交換膜電極接合体を用いた燃料電池。
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