JP2013208570A - 殺菌水生成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高濃度の次亜塩素酸を迅速に供給可能な殺菌水生成装置を提供すること。
【解決手段】この殺菌水生成装置WDは、一対の濃縮用電極近傍における水の流速が第1流速となるように水を通すと共に、一対の濃縮用電極に電圧を印加することで水中の塩化物イオンを捕集する濃縮モードと、濃縮モードの実行によって捕集された塩化物イオンを陽極から離脱させ、その塩化物イオンを含む水を電解槽領域に供給する供給モードと、一対の電解用電極に電解用電圧を印加し、供給モードの実行によって濃縮領域から供給された水を電解処理し次亜塩素酸を生成する電解モードと、を実行可能なように構成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、塩化物イオンを含む水を電気分解して陽極に塩素を発生させ、この塩素と水の反応により次亜塩素酸を含む殺菌水を生成する殺菌水生成装置に関する。
高効率で且つ高濃度の次亜塩素酸を発生させる装置として、下記特許文献1に記載のものが知られている。下記特許文献1に記載されている装置は、未処理の海水中の微生物を殺滅又は殺菌する塩素処理手段を備え、塩素処理手段は、未処理の海水中に含まれる塩化物イオンの濃度を高める濃縮手段と、塩化物イオン濃度を高めた海水を電気分解して次亜塩素酸を発生させる電解装置とを有する。
特開2009−274028号公報
上記特許文献1に記載の装置では、濃縮手段に用いる濃縮装置として、電気透析法を用いる濃縮装置が適用可能であることが記載されている。電気透析法は、イオン交換膜と一対の電極を用いて塩化物イオンを濃縮させるものであるから、イオン交換膜の目詰りが生じるものであり、定期的にイオン交換膜のメンテナンスが必要である。
そこで本発明者らはイオン交換膜を用いずに、一対の電極を用いて塩化物イオンを捕集し、その塩化物イオンを含む水を電気分解して陽極に塩素を発生させ、その塩素と水との反応により次亜塩素酸を含む殺菌水を生成する殺菌水生成装置が提供可能か検討した。このような殺菌水生成装置では、陽極に捕集した塩化物イオンを適切なタイミングで離脱させることが必要であるけれども、一対の電極への電圧印加が終了しても電極に残存する電荷によって塩化物イオンの離脱が短時間で行われないという新たな解決すべき課題を見出した。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、高濃度の次亜塩素酸を迅速に供給可能な殺菌水生成装置を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る殺菌水生成装置は、塩化物イオンを含む水を電気分解して陽極に塩素を発生させ、この塩素と水の反応により次亜塩素酸を含む殺菌水を生成する殺菌水生成装置であって、水が通る給水路と、給水路に設けられ、一対の濃縮用電極を有し、一対の濃縮用電極間に電圧を印加することで給水路を通る水に含まれる塩化物イオンを引き寄せる濃縮領域と、濃縮領域の下流側における給水路に設けられ、一対の電解用電極を有し、一対の電解用電極間に電圧を印加することで給水路を流れる水を電気分解する電解槽領域と、給水路における水の通り方と、一対の濃縮用電極間に印加する電圧と、一対の電解用電極間に印加する電圧とを制御する制御手段と、を備える。制御手段は、一対の濃縮用電極近傍における水の流速が第1流速となるように水を通すと共に、一対の濃縮用電極に電圧を印加することで水中の塩化物イオンを捕集する濃縮モードと、一対の濃縮用電極近傍における水の流速が第1流速よりも速い第2流速となるように水を通し、濃縮モードの実行によって捕集された塩化物イオンを陽極から離脱させ、その塩化物イオンを含む水を電解槽領域に供給する供給モードと、一対の電解用電極に電解用電圧を印加し、供給モードの実行によって濃縮領域から供給された水を電解処理し次亜塩素酸を生成する電解モードと、を実行可能なように構成されている。
本発明によれば、水中の塩化物イオンを捕集する濃縮モードでは第1流速となるように水を通し、陽極から塩化物イオンを離脱させる供給モードでは第2流速となるように水を通しており、第2流速のほうが第1流速よりも早くなっている。従って、比較的遅い第1流速で一対の濃縮用電極に水を供給することで水中の塩化物イオンを効率的に捕集し、円滑部イオンを捕集した後では比較的速い第2流速で一対の濃縮用電極に水を供給することで塩化物イオンを短時間で確実に電極から離脱させることができる。このように供給モードで塩化物イオン濃度を高めた水を電解槽領域に供給することができるので、高濃度の次亜塩素酸を得ることができる。
また本発明に係る殺菌水生成装置では、一対の電解用電極近傍における水の流速が第2流速よりも遅い第3流速となるように調整する流速低減手段を備えることも好ましい。
上述したように供給モードにおいて塩化物イオンを電極から離脱させるにあたっては、給水路を通る水の流速は比較的速い第2流速が好ましいけれども、そのままの速さで一対の電解用電極に水が供給されると、次亜塩素酸の生成に寄与せずに通過する水が増えてしまい、高濃度の次亜塩素酸水を生成することができない。そこでこの好ましい態様では、一対の電解用電極近傍における水の流速が第2流速よりも遅い第3流速となるように調整する流速低減手段を設けることで、一対の電解用電極の近傍に高濃度の塩化物イオンを供給することができ、高濃度の次亜塩素酸水を生成することができる。
また本発明に係る殺菌水生成装置では、制御手段は、前記供給モードにおいて、一対の電解用電極に電解用電圧とは異なる準備用電圧を印加することも好ましい。
この好ましい態様では、供給モードにおいて一対の電解用電極に電解用電圧とは異なる準備用電圧を印加するので、電解モードを開始して電解用電圧へと移行させる際の印加電圧の変化量を小さくすることができる。これにより、短時間で印加電圧を電解用電圧へと移行させながらも、電極の劣化を抑制することができる。
また本発明に係る殺菌水生成装置では、制御手段は、一対の電解用電極に準備用電圧を印加することで電解槽領域に供給される水の電気の流れ方を測定し、その電気の流れ方が弱い状態から強い状態に遷移したことに基づいて、濃縮モードから供給モードへ移行することも好ましい。
上述したように、濃縮モードで塩化物イオンを陽極に捕集すると、電解槽領域を通過する水の水質が塩化物イオンの変動により変化する。より具体的には、塩化物イオンが陽極に捕集されることで、水中の塩化物イオン濃度が低下し、水における電気の流れ方が弱い状態になる。その後、塩化物イオンが陽極に捕集される量が飽和すると水中の塩化物イオン濃度が再上昇し、水における電気の流れ方が強い状態になる。そこでこの好ましい態様では、電解槽領域よりも下流側において給水路を流れる水の電気の流れ方が弱い状態から強い状態に遷移したことを一対の電解用電極に準備用電圧を印加することで測定し、その測定結果に基づいて、濃縮モードから供給モードへ移行することで、十分な量の塩化物イオンが陽極に捕集された状態で供給モードへと移行することが可能となり、高濃度の次亜塩素酸を確実に得ることができる。
また本発明に係る殺菌水生成装置では、流速低減手段は、給水路を流れる水の流量を低減することで一対の電解用電極近傍における水の流速を調整するものであって、供給モードにおいて一対の濃縮用電極近傍における水の流速が第2流速となるように調整した後、所定時間経過後に、給水路を流れる水の流量を低減することも好ましい。
塩化物イオンを捕集した後に水の流速を第2流速まで高めると、どれくらいの時間で電解槽領域に到達するかは推定可能である。そこでこの好ましい態様では、供給モードにおいて水の流速が第2流速となるように調整した後、所定時間経過後に給水路を流れる水の流量を低減することで、確実且つ簡便に一対の電解用電極近傍の流速を低くし、確実に高濃度の次亜塩素酸水を得ることができる。
また本発明に係る殺菌水生成装置では、流速低減手段は、一対の濃縮用電極よりも下流における給水路に、一対の濃縮用電極近傍の流路断面積よりも流路断面積が大きい流路拡大部を有するものであって、一対の電解用電極が流路拡大部に配置されてなることも好ましい。
この好ましい態様では、流路断面積を拡幅した流路拡大部に一対の電解用電極を配置することで、簡便な構成で一対の電解用電極近傍の流速を低くし、確実に高濃度の次亜塩素酸水を得ることができる。
また本発明に係る殺菌水生成装置では、流速低減手段は、一対の濃縮用電極よりも下流における給水路に、水の流れの淀みが生じるように流路を屈曲させた流路屈曲部を有するものであって、一対の電解用電極が流路屈曲部に配置されてなることも好ましい。
この好ましい態様では、流路を屈曲させた流路屈曲部に一対の電解用電極を配置することで、簡便な構成で一対の電解用電極近傍の流速を低くし、確実に高濃度の次亜塩素酸水を得ることができる。
本発明によれば、高濃度の次亜塩素酸を迅速に供給可能な殺菌水生成装置を提供することができる。
本発明の一実施形態である殺菌水生成装置が設置された水洗大便器を示す斜視図である。 図1に示す殺菌水生成装置の殺菌洗浄時の流路系統図である。 図2に示す殺菌水生成装置に用いられる電解槽を説明するための模式図である。 第1電圧を決定する手順を示すフローチャートである。 電気伝導度と第1電圧との関係を示す図である。 図2に示す殺菌水生成装置の動作を示すフローチャートである。 図2に示す殺菌水生成装置の動作を示すタイミングチャートである。 濃縮モードと電解モードとにおける電極近傍の反応を模式的に示す図である。 本実施形態の変形例である殺菌水生成装置の一部を模式的に示す図である。 本実施形態の変形例である殺菌水生成装置の一部を模式的に示す図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
図1は、本発明の一実施形態である殺菌水生成装置を含む衛生洗浄装置が設置されてなる水洗大便器を示す斜視図である。同図に示すように、衛生洗浄装置100は、水洗式の洋式大便器110の便器120上に設置されて用いられる。そして、コントローラにより操作することにより、洗浄ノズル14が便器120内に進出し、洗浄水を洗浄ノズル14の先端から人体局所(おしりなど)に向けて噴出することにより、人体局所を洗浄することができる。
図2は、本発明の一実施形態である殺菌水生成装置WDの殺菌洗浄時の流路系統図である。なお、同図には、殺菌洗浄に関連しない要素については図示を省略しているが、本実施形態の衛生洗浄装置は、周知の人体局部を洗浄するために必要な構成を備えている。
図2に示すように、本実施形態による殺菌洗浄時における殺菌水生成装置WDの流路系統10は、例えば水道管などの給水源12と洗浄ノズル14とが流路16(給水路)、流路18により接続されており、この流路16に濃縮槽6(濃縮領域)、電解槽1(電解槽領域)が設けられている。流路16の電解槽1の下流には分岐部20が設けられており、分岐部20から洗浄ノズル14へと延びる吐水流路18と、分岐部20から下方に向かって延びる排水流路22とに分岐している。
吐水流路18は、洗浄ノズル14の吐水口における断面積(すなわち、吐水流路18の最小流路断面積)が、排水流路22の最小流路断面積に比べて小さくなるように構成されている。これにより、吐水流路18に比べて、排水流路22の圧力損失が小さくなっている。洗浄ノズル14のノズル孔からは、給水源12からの一次圧により、洗浄バルブ28を開くことで水が吐出する。洗浄ノズル14には、人体局部に向けて水を吐出する複数のノズル孔が設けられている他、そのノズル孔に水を供給する流路が内部に設けられている。洗浄ノズルは、ノズル孔から吐出する水により、洗浄ノズル自身の外表面を洗浄することも可能である。
吐水流路18には、制御部24に通信可能に接続された洗浄バルブ28が設けられている。洗浄バルブ28は、制御部24の指令に基づいて開閉し、吐水流路である流路18への水の流入を制御する。洗浄バルブ28は、流路18の開閉のみならず、開度の調整も可能なように構成されている。洗浄バルブ28の開度が大きいほど、流量及び流速も大きなものとなる。洗浄バルブ28の開度を調整することで、上流側に配置されている電解槽1における流速を調整することができる。
排水流路22の分岐部20の下流側には、制御部24と通信可能に接続された排出バルブ30が設けられている。排出バルブ30は、制御部24の指令に基づいて開閉し、排水流路22への水の流入を制御する。これら排水流路22及び排出バルブ30により排出機構32が構成される。なお、本実施形態では、流路16を分岐して排水流路22を設けているが、これに限らずに、流路16の下面に開口を設けるのみでもよい。また、本実施形態では、排水流路22に排出バルブ30を設けて、これにより排水流路22を流れる水流を制御しているが、これに限らず、ポンプ等を用いて、排水流路22を流れる水流を制御することもできる。
排出バルブ30は、電解槽1における濃縮モード(詳細は後述する)の実行時や、水の電気伝導度の測定時に開かれる。排出バルブ30から排出される水は便器120のボウル部に排出される。
制御部24(制御手段)は、給水源12に設けられている給水バルブを制御し、流路16に流れる水量を調整することができる。制御部24は、濃縮槽6に配置される一対の濃縮用電極に電圧を印加するタイミングを制御し、その電圧も可変可能なように構成されている。制御部24は同様に、電解槽1に配置される一対の電解槽電極に電圧を印加するタイミングを制御し、その電圧も可変可能なように構成されている。制御部24は、濃縮槽6の一対の電極間に印加する電圧が、陽極に塩化物イオンが引き寄せられる第1電圧となるように制御する(濃縮モード)。制御部24は、電解槽1の一対の電極間に印加する電圧が、準備用電圧や測定用電圧となるように制御する準備・測定モード(供給モード)と、一対の電極間に印加する電圧が、第1電圧よりも高い電解電圧となるように制御する電解モードと、を実行可能なように構成されている。第2電圧は、次亜塩素酸又は次亜塩素酸イオンを生成する電圧として定義される。
図3は、電解槽1及び濃縮槽6を説明するための模式図である。同図に示すように、濃縮槽6は、一対の電極板2a,4aを有し、これら電極板2a,4aの間に電圧を印加することができるように構成されている。濃縮槽6では、塩化物イオンの捕集のみを行なっている。また、電解槽1は、一対の電極板2b,4bを有し、これら電極板2b,4bの間に電圧を印加することにより、水を電気分解する。
水道水を電気分解すると、式(1)及び式(2)の反応が起き、陽極からは酸素が、陰極からは水素が発生する。
陽極:2H2O→4H++O2+4e (1)
陰極:4H2O+4e→2H2+4OH (2)
ここで、電極触媒として、白金・イリジウム(Pt・IrO2)を塗布した電極を用いることにより、式(3)に示すように、陽極で塩素が生成する。
陽極:2Cl→Cl2+2e (3)
塩素はpHにより、塩素、次亜塩素酸(HClO)、次亜塩素酸イオン(ClO)となる(式4、式5参照)。次亜塩素酸(HClO)、次亜塩素酸イオン(ClO)は、殺菌力を有するものである。
陽極:Cl2+H2O→HClO+H2+Cl (4)
陽極:HClO→ClO+H+ (5)
式(3)の反応に至る前に、水道水中の塩化物イオンが陽極に引き寄せられることから、式(3)の反応が起こらないような電圧を印加することで、陽極表面に塩化物イオンを未反応のまま捕集することができる。
続いて、図4を参照しながら、制御部24による第1電圧の決定手順を説明する。図4は、第1電圧を決定する手順を示すフローチャートである。図4に示すフローは、装置設置後の初回通電時に行ったり、定期的に行ったりするものである。
ステップS11では、排出バルブ30を開いて、流路16に流れを形成する。ステップS12では、電解槽1に設けられた一対の電極2b,4bを利用して、水の電気伝導率を測定する。
ステップS13では、測定された電気伝導率に基づいて、第1電圧を決定する。図5に、電気伝導率と第1電圧との関係の一例を示す。このような対応関係は、予め設定され、制御部24のメモリに格納されている。図5に例示するように、水の電気伝導率が低いほど、給水される水が含有する塩化物イオン濃度は低いものと想定される。
ステップS14では、ステップS13にて決定された第1電圧V1をメモリに格納する。ステップS15では、排出バルブ30を閉じる。
続いて、図6及び図7を参照しながら、殺菌洗浄する際の制御部24の動作について説明する。図6は、図2に示す殺菌水生成装置WDの動作を示すフローチャートである。図7は、図6に示すフローチャートで殺菌水生成装置WDを動作させた場合の、各バルブの動きや塩化物イオン濃度等を示すグラフである。図7の(A)は排出バルブ30及び洗浄バルブ28の開閉状況を示し、図7の(B)は電極近傍の流速を示し、図7の(C)は各電極に印加する電圧を示し、図7の(D)は塩化物イオン濃度を示し、図7の(E)は電気伝導率の変化を示し、図7の(F)は水素イオン濃度の変化を示している。
ステップS21では、排出バルブ30を開いて、流路16に流れを形成する(時刻t0)。ステップS22では、濃縮槽6の一対の電極2a,4aに第1電圧V1を印加する(時刻t1)。同じタイミングで、ステップS23では、電解槽1の一対の電極2b,4bに測定用電圧Vmを印加する。ステップS24では、第1電圧V1の印加開始から時間T1が経過したか否かを判断し、時間T1が経過するとステップS25の処理に進む。
ステップS25では、電解槽1での検知結果に基づいて、電気伝導率σが閾値σ1を上回っているか判断する。流れる水の電気伝導率σが閾値σ1を上回っていればステップS27の処理に進み、上回っていなければステップS26の処理に進む。この段階では、図8の(A)に示すように、塩化物イオンの捕集が進行している。
ステップS26では、第1電圧V1の印加開始から時間T2(T2>T1)が経過しているか判断する。第1電圧V1の印加から時間T2が経過していなければステップS25の処理に戻り、第1電圧V1の印加から時間T2が経過していればステップS27の処理に進む。
ステップS27では、排出バルブを閉じる(時刻t3)。ステップS28では、濃縮槽6の一対の電極2a,4aへの電圧印加を停止する。ステップS29では、電解槽1の一対の電極2b,4bに電解電圧Ve(Ve>Vm)を印加する。ステップS30では、洗浄バルブ28を開度S2で開き、洗浄ノズル14から殺菌水を吐出する(時刻t4)。この段階では、図8の(B)に示すように、濃縮用の一対の電極2a,4aで捕集された塩化物イオンが電解用の一対の電極2b,4bに向けて移動する。ステップS31では、洗浄バルブ28を開いてから時間T3が経過したか判断する。時間T3が経過していなければ判断を継続し、時間T3が経過していればステップS32の処理に進む。
ステップS32では、洗浄バルブ28の開度をS2からS1に変更する(S2>S1)。この時刻t5のタイミングは、図8の(C)に示すように、塩化物イオンが一対の電極2b,4bに到達し、次亜塩素酸が生成されている段階である。
ステップS33では、洗浄バルブ28の開度を変更してから時間T4が経過したか判断する。時間T4が経過していなければ判断を継続し、時間T4が経過していればステップS34の処理に進む。
ステップS34では、洗浄バルブ28を閉じる。ステップS35では、電解槽1の一対の電極2b,4bへの電圧の印加を停止する。
上述したように本実施形態における殺菌水生成装置WDは、塩化物イオンを含む水を電気分解して陽極に塩素を発生させ、この塩素と水の反応により次亜塩素酸を含む殺菌水を生成するものであって、水が通る給水路としての流路16と、流路16に設けられ、一対の濃縮用電極2a,4aを有し、一対の濃縮用電極2a,4a間に電圧を印加することで流路16を通る水に含まれる塩化物イオンを引き寄せる濃縮領域としての濃縮槽6と、濃縮槽6の下流側における流路16に設けられ、一対の電解用電極2b,4bを有し、一対の電解用電極2b,4b間に電圧を印加することで流路16を流れる水を電気分解する電解槽領域としての電解槽1と、流路16における水の通り方と、一対の濃縮用電極2a,4a間に印加する電圧と、一対の電解用電極2b,4b間に印加する電圧とを制御する制御手段としての制御部24と、を備える。
制御部24は、一対の濃縮用電極2a,4a近傍における水の流速が第1流速v1となるように水を通すと共に、一対の濃縮用電極2a,4aに電圧を印加することで水中の塩化物イオンを捕集する濃縮モード(図6のステップS21〜S28)と、一対の濃縮用電極2a,4a近傍における水の流速が第1流速v1よりも速い第2流速v2となるように水を通し、濃縮モードの実行によって捕集された塩化物イオンを陽極から離脱させ、その塩化物イオンを含む水を電解槽1に供給する供給モード(ステップS30〜S31)と、一対の電解用電極2b,4bに電解用電圧Veを印加し、供給モードの実行によって濃縮槽6から供給された水を電解処理し次亜塩素酸を生成する電解モード(ステップS29〜S35)と、を実行可能なように構成されている。
本実施形態によれば、水中の塩化物イオンを捕集する濃縮モードでは第1流速v1となるように水を通し、陽極から塩化物イオンを離脱させる供給モードでは第2流速v2となるように水を通しており、第2流速v2のほうが第1流速v1よりも速くなっている。従って、比較的遅い第1流速v1で一対の濃縮用電極2a,4aに水を供給することで水中の塩化物イオンを効率的に捕集し、塩化物イオンを捕集した後では比較的速い第2流速v2で一対の濃縮用電極2a,4aに水を供給することで塩化物イオンを短時間で確実に電極から離脱させることができる。このように供給モードで塩化物イオン濃度を高めた水を電解槽1に供給することができるので、高濃度の次亜塩素酸を得ることができる。
本実施形態において制御部24は、一対の電解用電極2b,4bに電解用電圧Veとは異なる準備用電圧を印加することも好ましい。このように、一対の電解用電極2b,4bに電解用電圧Veとは異なる準備用電圧を印加することで、電解モードを開始して電解用電圧Veへと移行させる際の印加電圧の変化量を小さくすることができる。これにより、短時間で印加電圧を電解用電圧Veへと移行させながらも、電極の劣化を抑制することができる。
特に本実施形態において制御部24は、一対の電解用電極2b,4bに準備用電圧として測定用電圧Vmを印加することで電解槽1に供給される水の電気の流れ方を測定し、その電気の流れ方が弱い状態から強い状態に遷移したことに基づいて、濃縮モードから供給モードへ移行することも好ましい。
上述したように、濃縮モードで塩化物イオンを陽極に捕集すると、電解槽1を通過する水の水質が塩化物イオンの変動により変化する。より具体的には、塩化物イオンが陽極に捕集されることで、水中の塩化物イオン濃度が低下し、水における電気の流れ方が弱い状態になる。その後、塩化物イオンが陽極に捕集される量が飽和すると水中の塩化物イオン濃度が最上昇し、水における電気の流れ方が強い状態になる。そこでこの好ましい態様では、電解槽1よりも下流側において給水路を流れる水の電気の流れ方が弱い状態から強い状態に遷移したことを一対の電解用電極2b,4bに準備用電圧である測定用電圧Vmを印加することで測定し、その測定結果に基づいて、濃縮モードから供給モードへ移行することで、十分な量の塩化物イオンが陽極に捕集された状態で供給モードへと移行することが可能となり、高濃度の次亜塩素酸を確実に得ることができる。
また本実施形態では、一対の電解用電極2b,4b近傍における水の流速が第2流速v2よりも遅い第3流速となるように調整する流速低減手段を備える。
上述したように供給モードにおいて塩化物イオンを電極から離脱させて電解槽1に供給するにあたっては、流路16を通る水の流速は比較的速い第2流速v2が好ましいけれども、そのままの速さで一対の電解用電極2b,4bに水が供給されると、次亜塩素酸の生成に寄与せずに通過する水が増えてしまい、高濃度の次亜塩素酸水を生成することができない。そこで、一対の電解用電極2b,4b近傍における水の流速が第2流速v2よりも遅い第3流速となるように調整する流速低減手段を設けることで、一対の電解用電極2b,4bの近傍に高濃度の塩化物イオンを供給することができ、高濃度の次亜塩素酸水を生成することができる。
本実施形態では、流速低減手段の一つとして、流路16を流れる水の流量を低減することで一対の電解用電極2b,4b近傍における水の流速を調整するものであって、供給モードにおいて一対の濃縮用電極2a,4a近傍における水の流速が第2流速v2となるように調整した後、所定時間経過後に、給水路を流れる水の流量を低減する。
塩化物イオンを捕集した後に水の流速を第2流速v2まで高めると、どれくらいの時間で電解槽1に到達するかは推定可能である。そこで、供給モードにおいて水の流速が第2流速v2となるように調整した後、所定時間経過後に流路16を流れる水の流量を低減することで、確実且つ簡便に一対の電解用電極2b,4b近傍の流速を低くし、確実に高濃度の次亜塩素酸水を得ることができる。
また、流速低減手段としては、図9に示すように、一対の濃縮用電極2a,4aよりも下流における流路16に、一対の濃縮用電極2a,4a近傍の流路断面積よりも流路断面積が大きい流路拡大部16aを有するものであって、一対の電解用電極2b,4bが流路拡大部16aに配置されてなることも好ましい。
この好ましい態様では、流路断面積を拡幅した流路拡大部16aに一対の電解用電極2b,4bを配置することで、簡便な構成で一対の電解用電極2b,4b近傍の流速を低くし、確実に高濃度の次亜塩素酸水を得ることができる。
また、流速低減手段としては、図10に示すように、一対の濃縮用電極2a,4aよりも下流における流路16に、水の流れの淀みが生じるように流路16を屈曲させた流路屈曲部16bを有するものであって、一対の電解用電極2b,4bが流路屈曲部16bに配置されてなることも好ましい。
この好ましい態様では、流路を屈曲させた流路屈曲部16bに一対の電解用電極2b,4bを配置することで、簡便な構成で一対の電解用電極2b,4b近傍の流速を低くし、確実に高濃度の次亜塩素酸水を得ることができる。
1 電解槽
2,4 電極板
6 濃縮槽
10 流路系統
12 給水源
14 洗浄ノズル
16 流路
18 流路
20 分岐部
22 排水流路
24 制御部
26 水質検知部
28 洗浄バルブ
30 排出バルブ
32 排出機構
100 衛生洗浄装置
110 洋式大便器
120 便器
WD 殺菌水生成装置

Claims (7)

  1. 塩化物イオンを含む水を電気分解して陽極に塩素を発生させ、この塩素と水の反応により次亜塩素酸を含む殺菌水を生成する殺菌水生成装置において、
    水が通る給水路と、
    前記給水路に設けられ、一対の濃縮用電極を有し、前記一対の濃縮用電極間に電圧を印加することで前記給水路を通る水に含まれる塩化物イオンを引き寄せる濃縮領域と、
    前記濃縮領域の下流側における前記給水路に設けられ、一対の電解用電極を有し、前記一対の電解用電極間に電圧を印加することで前記給水路を流れる水を電気分解する電解槽領域と、
    前記給水路における水の通り方と、前記一対の濃縮用電極間に印加する電圧と、前記一対の電解用電極間に印加する電圧とを制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    前記一対の濃縮用電極近傍における水の流速が第1流速となるように水を通すと共に、前記一対の濃縮用電極に電圧を印加することで水中の塩化物イオンを捕集する濃縮モードと、
    前記一対の濃縮用電極近傍における水の流速が前記第1流速よりも速い第2流速となるように水を通し、前記濃縮モードの実行によって捕集された塩化物イオンを陽極から離脱させ、その塩化物イオンを含む水を前記電解槽領域に供給する供給モードと、
    前記一対の電解用電極に電解用電圧を印加し、前記供給モードの実行によって前記濃縮領域から供給された水を電解処理し次亜塩素酸を生成する電解モードと、を実行可能なように構成されていることを特徴とする殺菌水生成装置。
  2. 前記一対の電解用電極近傍における水の流速が前記第2流速よりも遅い第3流速となるように調整する流速低減手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の殺菌水生成装置。
  3. 前記制御手段は、
    前記供給モードにおいて、前記一対の電解用電極に前記電解用電圧とは異なる準備用電圧を印加することを特徴とする請求項2に記載の殺菌水生成装置。
  4. 前記制御手段は、
    前記一対の電解用電極に準備用電圧を印加することで前記電解槽領域に供給される水の電気の流れ方を測定し、その電気の流れ方が弱い状態から強い状態に遷移したことに基づいて、前記濃縮モードから前記供給モードへ移行することを特徴とする請求項3に記載の殺菌水生成装置。
  5. 前記流速低減手段は、前記給水路を流れる水の流量を低減することで前記一対の電解用電極近傍における水の流速を調整するものであって、
    前記供給モードにおいて前記一対の濃縮用電極近傍における水の流速が第2流速となるように調整した後、所定時間経過後に、前記給水路を流れる水の流量を低減することを特徴とする請求項2に記載の殺菌水生成装置。
  6. 前記流速低減手段は、前記一対の濃縮用電極よりも下流における前記給水路に、前記一対の濃縮用電極近傍の流路断面積よりも流路断面積が大きい流路拡大部を有するものであって、
    前記一対の電解用電極が前記流路拡大部に配置されてなることを特徴とする請求項2に記載の殺菌水生成装置。
  7. 前記流速低減手段は、前記一対の濃縮用電極よりも下流における前記給水路に、水の流れの淀みが生じるように流路を屈曲させた流路屈曲部を有するものであって、
    前記一対の電解用電極が前記流路屈曲部に配置されてなることを特徴とする請求項2に記載の殺菌水生成装置。
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