JP2013207854A - 過電流保護装置及びロボット制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】
過電流が流れたとき、高速に限流することができない。
【解決手段】
過電流保護装置30においては、PTC素子14に過電流が流れた際に、PTC素子14により限流するとともにトリップ状態の発熱により、バイメタルスイッチBSを閉作動させてリレーコイルRYを励磁させ、常閉接点NCを開にしてPTC素子14に接続されたティーチペンダントTP(負荷)側を分離するとともに常開接点NOを閉にして自己保持する。過電流が流れたとき、高速に限流できる。また、限流した後は、リレーにより負荷側の回路を分離することができる。
【選択図】図1
過電流が流れたとき、高速に限流することができない。
【解決手段】
過電流保護装置30においては、PTC素子14に過電流が流れた際に、PTC素子14により限流するとともにトリップ状態の発熱により、バイメタルスイッチBSを閉作動させてリレーコイルRYを励磁させ、常閉接点NCを開にしてPTC素子14に接続されたティーチペンダントTP(負荷)側を分離するとともに常開接点NOを閉にして自己保持する。過電流が流れたとき、高速に限流できる。また、限流した後は、リレーにより負荷側の回路を分離することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、過電流が発生した回路を分離できる過電流保護装置及びロボット制御装置に関するものである。
PTC素子(正特性サーミスタ)は、電流を流すと、自己発熱することにより電流が流れにくくなる性質を有している。PTC素子は、この性質を利用して電流制限素子、或いはヒューズに置き換えられて回路保護素子として使用されている。
上記のようなPTC素子が利用されているものとして特許文献1の過電流防止装置が公知である。特許文献1の過電流防止装置では、負荷電流が流れる回路導体にPTC素子が設けられている。
この過電流防止装置では、過電流により、回路導体に発生するジュール熱をPTC素子に感温させてその検知量信号を生成させ、該検知量信号が所定レベルに達した際には、半導体スイッチを動作させることにより、リレー回路を動作させて過電流を遮断させる。あわせて、この過電流防止装置ではPTC素子がトリップ状態になることを利用して前記リレーに自己保持をかけ、一方では、前記PTC素子にヒューズ機能を持たせて、ワンタイムタイプのヒューズを不要とした構成となっている。
特許文献2の自己保持型過電流保護装置では、PTC素子とバイメタルを並列に接続し、過電流が通過したときは、バイメタルの自己発熱により可動接点が固定接点から離間して開成し、その後は、PTC素子自身の有する電気抵抗が増大することにより自己保持型の過電流保護を行うようにしている。
特許文献3の装置では、PTC素子、バイメタル(開路動作素子)、及び電圧動作型のリレーコイル(励磁コイル)が並列に接続され、この並列回路に前記リレーコイルのリレー接点が直列に接続された保護回路が構成されている。この特許文献3では、所定値以上の過電流が流れるとバイメタル(開路動作素子)が開路し、その後は、PTC素子に電流が流れて該PTC素子の温度が上昇して、過電流を限流するとともに、PTC素子の両端電圧が上昇することにより、リレーコイルが動作して前記リレー接点を開成するようにしている。
しかしながら、特許文献1は、まずリレー接点を開くことで、負荷電流を遮断し、過電流に伴う異常過熱によりPTC素子がトリップ状態になることで自己保持をしているため、高速な限流が行えない問題がある。
特許文献2及び特許文献3は、バイメタル等の機械的機構による遮断であるため、PTC素子相当の高速な限流ができない問題がある。
本発明の目的は、過電流が流れたとき、高速に限流できるとともに、限流した後はリレーにより、負荷側の回路を分離できる過電流保護装置を提供することにある。
本発明の目的は、過電流が流れたとき、高速に限流できるとともに、限流した後はリレーにより、負荷側の回路を分離できる過電流保護装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、可搬式教示装置に過電流が流れたとき、高速に限流できるとともに、限流した後はリレーにより、可搬式教示装置側の回路を分離できるロボット制御装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、常閉接点を介して電源に接続されるとともに、前記電源から負荷へ負荷電流を供給するPTC素子と、前記電源に対して常開接点を介して接続され、前記常閉接点及び前記常開接点のリレーコイルと、前記電源と前記リレーコイル間に接続されるとともに、前記PTC素子のトリップ状態のときに発生した熱により、開または閉作動するバイメタルスイッチを含み、前記バイメタルスイッチが開または閉作動した際に、前記リレーコイルを励磁するバイメタルスイッチ作動部を備え、前記PTC素子に過電流が流れた際に、該PTC素子により限流するとともにトリップ状態の発熱により、前記バイメタルスイッチ作動部を開または閉作動させて前記リレーコイルを励磁させて、前記常閉接点を開にしてPTC素子の負荷側を分離するとともに前記常開接点を閉にして自己保持することを特徴とする過電流保護装置を要旨としている。
請求項2の発明は、請求項1において、前記電源と前記常開接点との間には、前記リレーコイルの自己保持を解除するリセットスイッチが設けられていることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2において、前記バイメタルスイッチ作動部は、前記PTC素子のトリップ状態のときに発生した熱により、閉作動するバイメタルスイッチからなることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2において、前記バイメタルスイッチ作動部は、前記PTC素子のトリップ状態のときに発生した熱により、閉作動するバイメタルスイッチからなることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1または請求項2において、前記バイメタルスイッチ作動部は、前記PTC素子のトリップ状態のときに発生した熱により、開作動するバイメタルスイッチと、前記バイメタルスイッチが閉のとき、開作動し、前記バイメタルスイッチが開のとき、閉作動して、前記リレーコイルを励磁する半導体スイッチを含むことを特徴とする。
請求項5の発明は、可搬式教示装置を有するとともにロボットを制御するロボット制御装置において、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の過電流保護装置を備え、前記負荷が、前記可搬式教示装置であることを特徴とするロボット制御装置を要旨としている。
請求項1の発明によれば、過電流が流れたとき、高速に限流できるとともに、限流した後はリレーにより、負荷側の回路を分離できる。
請求項2の発明によれば、過電流の原因が除去された後は、リセットスイッチが操作されることにより、再度、電源を負荷に再投入できる。
請求項2の発明によれば、過電流の原因が除去された後は、リセットスイッチが操作されることにより、再度、電源を負荷に再投入できる。
請求項3の発明によれば、バイメタルスイッチ作動部が、PTC素子のトリップ状態のときに発生した熱により、閉作動するバイメタルスイッチからなることにより、リレーコイルを励磁させて、常閉接点を開にしてPTC素子の負荷側を分離することができるとともに、常開接点を閉にして自己保持することができる。
請求項4の発明によれば、バイメタルスイッチ作動部が、PTC素子のトリップ状態のときに発生した熱により、開作動するバイメタルスイッチと、バイメタルスイッチが閉のとき、開作動し、前記バイメタルスイッチが開のとき、閉作動して、リレーコイルを励磁する半導体スイッチを含むことにより、リレーコイルを励磁させて、常閉接点を開にしてPTC素子の負荷側を分離することができるとともに、常開接点を閉にして自己保持することができる。
請求項5の発明によれば、可搬式教示装置に過電流が流れたとき、高速に限流できるとともに、限流した後はリレーにより、可搬式教示装置側の回路を分離できるロボット制御装置を提供できる。
以下、本発明の過電流保護装置をロボット制御装置に採用した第1実施形態を図1乃至図3を参照して説明する。
図1に示すように、ロボット制御装置RCのロボット制御部RCaは、作業プログラムに基づいて、または、可搬式教示装置(ティーチペンダント)TPのジョグ操作により図示しないマニピュレータを制御可能である。
図1に示すように、ロボット制御装置RCのロボット制御部RCaは、作業プログラムに基づいて、または、可搬式教示装置(ティーチペンダント)TPのジョグ操作により図示しないマニピュレータを制御可能である。
ロボット制御装置RCには、図1に示すように、ティーチペンダントTPに電力を供給するためのプラス接続端子10及びマイナス接続端子12を備えている。プラス接続端子10及びマイナス接続端子12には、ティーチペンダントTPの電気負荷に接続されたケーブルL1、L2の接続プラグが取り外し可能に接続されている。
ロボット制御装置RCに設けられた直流電源DC(以下、単に電源という)のプラス端子T1と、プラス接続端子10間には、モーメンタリスイッチであるリセットスイッチRS、リレー接点であるc接点の共通切替片Com及び、常閉接点NCを介して、PTC素子14が接続されている。また、電源DCのマイナス端子T2は、前記マイナス接続端子12に接続されている。
c接点の共通切替片Comは、常開接点NOを介してリレーコイルRYのプラス端子に接続され、リレーコイルRYのマイナス端子は、電源DCのマイナス端子T2に接続されている。また、リセットスイッチRSのマイナス端子は、常開のバイメタルスイッチBSを介してリレーコイルRYのプラス端子に接続されている。
図2に示すようにバイメタルスイッチBSとPTC素子14は、絶縁性及び導熱性の接着剤(熱伝導性接着剤ともいう)22により互いに接着されている。バイメタルスイッチBSとPTC素子14との接着関係は、例えば、バイメタルスイッチBSはその一端が固定端とされて他方が可動端としたとき、可動端が固定電極に対して離間して配置された構成とされている。そして、前記バイメタルスイッチBSの固定端に前記PTC素子14が前記導熱性の接着剤で接着固定されている。PTC素子14に発熱が生ずると、その熱が導熱性の接着剤を介してバイメタルスイッチBSに熱伝達されて、前記可動端が固定電極に接触、すなわち閉成状態となる。
リレーコイルRYのプラス端子及びマイナス端子間には表示器16及び抵抗18が、並列に接続されている。抵抗18のプラス端子は、ロボットを制御するロボット制御部RCaに接続されており、過電流がPTC素子14に流れたときの異常検出をロボット制御部RCaが可能となっている。
また、電源DCはロボット制御装置RCが備える各種電気負荷20に対しても電力を供給するように接続されている。なお、図1では、ロボット制御部RCaは、各種電気負荷20の一部を構成するが、説明の便宜上、分離して図示している。
本実施形態では、バイメタルスイッチBSにより、バイメタルスイッチ作動部が構成されている。また、リセットスイッチRS、共通切替片Com、常閉接点NC、常開接点NO、PTC素子14、バイメタルスイッチBS、リレーコイルRY、表示器16及び抵抗18により、過電流保護装置30が構成されている。
(第1実施形態)
さて、上記のように構成された過電流保護装置の作用を説明する。
図1に示すように、ティーチペンダントTPがプラス接続端子10及びマイナス接続端子12に対してケーブルL1,L2を介して接続された状態、かつ、過電流が流れていない状態では、電源DCから、リセットスイッチRS、共通切替片Com及び常閉接点NC、PTC素子14を介して、ティーチペンダントTPに図3に示すように正常な負荷電流が流れる。図3のチャートは、横軸を時間軸とし、縦軸を負荷電流としている。図3において、正常時としたところが、正常時の負荷電流の大きさである。また、常開接点NOは開成しているとともに、バイメタルスイッチBSはともに開であるため、リレーコイルRYは消磁されている。また、表示器16は、点灯していない状態となっている。
さて、上記のように構成された過電流保護装置の作用を説明する。
図1に示すように、ティーチペンダントTPがプラス接続端子10及びマイナス接続端子12に対してケーブルL1,L2を介して接続された状態、かつ、過電流が流れていない状態では、電源DCから、リセットスイッチRS、共通切替片Com及び常閉接点NC、PTC素子14を介して、ティーチペンダントTPに図3に示すように正常な負荷電流が流れる。図3のチャートは、横軸を時間軸とし、縦軸を負荷電流としている。図3において、正常時としたところが、正常時の負荷電流の大きさである。また、常開接点NOは開成しているとともに、バイメタルスイッチBSはともに開であるため、リレーコイルRYは消磁されている。また、表示器16は、点灯していない状態となっている。
ここで、図1に示すように、ケーブルL1,L2間の短絡、または、ケーブルL1が地落の事故が発生すると、図3に示すように、事故発生時点で、負荷電流が急激に上昇した過電流となる。このとき、PTC素子14は、事故発生から数μ〜msecの間で、自己発熱するとともに抵抗値を急激に増大させて数mAに限流する。この状態(トリップ状態)で、PTC素子14は数mAのPTCトリップ電流を数秒継続して流す。この間、PTC素子14は自己発熱が継続し、このときの熱が、バイメタルスイッチBSに伝わり、バイメタルスイッチBSの可動端を閉成させる。
この結果、リレーコイルRYが励磁されて、共通切替片Comを常開接点NOに接続して閉成して自己保持するとともに、常閉接点NCを開成し、ティーチペンダントTPの電気負荷を分離する(図3参照)。また、表示器16が点灯して、作業者に警告表示するとともに、抵抗18の電圧信号がロボット制御部RCaに印加されて異常検出させる。ロボット制御部RCaは、この電圧信号に基づいて異常検出を行って、過電流が流れたことが把握され、例えば、ロボットの制御を停止させる。
図3に示すように、リレーが稼働した状態で、この後、作業者は電源DCに設けられている図示しない電源スイッチをオフさせる。この後、過電流の原因が除去された後は、図示しない電源スイッチをオンにし、この結果、図3に示すように、再び、電源DCから、リセットスイッチRS、共通切替片Com及び常閉接点NC、PTC素子14を介して、ティーチペンダントTPに正常な負荷電流が流れる。
なお、図3において、リレー稼働中に、過電流の原因が解消された場合には、電源スイッチをオフするのではなく、作業者がリセットスイッチRSを操作して、リレーコイルRYを消磁させることにより、常開接点NOの自己保持を解消させてもよい。
さて、本実施形態の過電流保護装置30及びロボット制御装置RCによれば、下記の特徴がある。
(1) 本実施形態の過電流保護装置30は、常閉接点NCを介して電源DCに接続されるとともに、電源DCからティーチペンダントTP(負荷)へ負荷電流を供給するPTC素子14と、電源DCに対して常開接点NOを介して接続され、常閉接点NC及び常開接点NOのリレーコイルRYと、電源DCとリレーコイルRY間に接続されるとともに、PTC素子14のトリップ状態のときに発生した熱により、閉作動するバイメタルスイッチBSを含み、バイメタルスイッチBSが閉作動した際に、リレーコイルRYを励磁するバイメタルスイッチ作動部を備える。また、過電流保護装置30は、PTC素子14に過電流が流れた際に、該PTC素子14により限流するとともにPTC素子14のトリップ状態の発熱により、バイメタルスイッチ作動部を閉作動させてリレーコイルRYを励磁させ、常閉接点NCを開にしてPTC素子14のティーチペンダントTP(負荷)側を分離するとともに常開接点NOを閉にして自己保持する。
(1) 本実施形態の過電流保護装置30は、常閉接点NCを介して電源DCに接続されるとともに、電源DCからティーチペンダントTP(負荷)へ負荷電流を供給するPTC素子14と、電源DCに対して常開接点NOを介して接続され、常閉接点NC及び常開接点NOのリレーコイルRYと、電源DCとリレーコイルRY間に接続されるとともに、PTC素子14のトリップ状態のときに発生した熱により、閉作動するバイメタルスイッチBSを含み、バイメタルスイッチBSが閉作動した際に、リレーコイルRYを励磁するバイメタルスイッチ作動部を備える。また、過電流保護装置30は、PTC素子14に過電流が流れた際に、該PTC素子14により限流するとともにPTC素子14のトリップ状態の発熱により、バイメタルスイッチ作動部を閉作動させてリレーコイルRYを励磁させ、常閉接点NCを開にしてPTC素子14のティーチペンダントTP(負荷)側を分離するとともに常開接点NOを閉にして自己保持する。
この結果、本実施形態の過電流保護装置30は、過電流が流れたとき、高速に限流できるとともに、限流した後はリレーにより、ティーチペンダントTP(負荷)側の回路を分離できる。
(2) 本実施形態の過電流保護装置30は、電源DCと常開接点NOとの間には、リレーコイルRYの自己保持を解除するリセットスイッチRSが設けられている。
この結果、本実施形態によれば、過電流の原因が除去された後は、リセットスイッチが操作されることにより、再度、電源を負荷に再投入できる。
この結果、本実施形態によれば、過電流の原因が除去された後は、リセットスイッチが操作されることにより、再度、電源を負荷に再投入できる。
(3) 本実施形態のロボット制御装置RCは、過電流保護装置30を備え、負荷が、ティーチペンダントTPとしている。この結果、ティーチペンダントTPに過電流が流れたとき、高速に限流できるとともに、限流した後はリレーにより、ティーチペンダントTP側の回路を分離できる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態の過電流保護装置30を図4を参照して説明する。なお、第1実施形態と同一構成または相当する構成については同一符号を付し、異なる構成について説明する。
次に、第2実施形態の過電流保護装置30を図4を参照して説明する。なお、第1実施形態と同一構成または相当する構成については同一符号を付し、異なる構成について説明する。
前記第1実施形態では、バイメタルスイッチBSは、常開のバイメタルスイッチBSを使用したが、本実施形態では常閉のバイメタルスイッチBSaが採用されている。バイメタルスイッチBSaのプラス電極は、抵抗Rを介してリセットスイッチRSのマイナス端子に接続されている。また、バイメタルスイッチBSaのマイナス電極は、リレーコイルRYのマイナス端子に接続されている。図2を参照して説明すると、本実施形態においても、バイメタルスイッチBSaとPTC素子14は、絶縁性及び導熱性の接着剤(熱伝導性接着剤ともいう)22により互いに接着されている。本実施形態ではバイメタルスイッチBSaとPTC素子14との接着関係は、例えば、バイメタルスイッチBSはその一端が固定端とされて他方が可動端としたとき、可動端が固定電極に対して常閉となるように離間可能に接続配置された構成とされている。そして、前記バイメタルスイッチBSの固定端に前記PTC素子14が前記導熱性の接着剤で接着固定されている。PTC素子14に発熱が生ずると、その熱が導熱性の接着剤を介してバイメタルスイッチBSに熱伝達されて、前記可動端が固定電極から離間、すなわち開成状態となる。
また、リセットスイッチRSのマイナス端子と、リレーコイルRYのプラス端子には、N型のFET(電界効果型トランジスタ)のソースSとドレインDがそれぞれ接続されている。また、前記抵抗RとバイメタルスイッチBSaの接続点は前記FETのゲートに接続されている。N型のFETは、バイメタルスイッチBSaが閉成状態のときは、オフ(開成)した状態となるとともに、バイメタルスイッチBSaが開成状態のときは、オン(閉成)状態となるように、抵抗Rの値が設定されている。
本実施形態では、バイメタルスイッチ作動部は、バイメタルスイッチBSaと、リレーコイルRYを励磁する半導体スイッチとしてのN型のFETにより構成されている。
また、リセットスイッチRS、共通切替片Com、常閉接点NC、常開接点NO、PTC素子14、バイメタルスイッチBSa、N型のFET、リレーコイルRY、表示器16及び抵抗18により、過電流保護装置30が構成されている。
また、リセットスイッチRS、共通切替片Com、常閉接点NC、常開接点NO、PTC素子14、バイメタルスイッチBSa、N型のFET、リレーコイルRY、表示器16及び抵抗18により、過電流保護装置30が構成されている。
(第2実施形態の作用)
さて、上記のように構成された過電流保護装置30の作用を説明する。
図4に示すように、ティーチペンダントTPがプラス接続端子10及びマイナス接続端子12に対してケーブルL1,L2を介して接続された状態、かつ、過電流が流れていない状態では、電源DCから、リセットスイッチRS、共通切替片Com及び常閉接点NC、PTC素子14を介して、ティーチペンダントTPに正常な負荷電流が流れる。
さて、上記のように構成された過電流保護装置30の作用を説明する。
図4に示すように、ティーチペンダントTPがプラス接続端子10及びマイナス接続端子12に対してケーブルL1,L2を介して接続された状態、かつ、過電流が流れていない状態では、電源DCから、リセットスイッチRS、共通切替片Com及び常閉接点NC、PTC素子14を介して、ティーチペンダントTPに正常な負荷電流が流れる。
また、FETは、バイメタルスイッチBSaが閉成されているため、オフとなり、リレーコイルRYは消磁されている。また、表示器16は、点灯していない状態となっている。
ここで、図4に示すように、ケーブルL1,L2間の短絡、または、ケーブルL1が地落の事故が発生すると、図3に示すように、事故発生時点で、負荷電流が急激に上昇した過電流となる。このとき、PTC素子14は、事故発生から数μ〜msecの間で、自己発熱するとともに抵抗値を急激に増大させて数mAに限流する。この状態(トリップ状態)で、PTC素子14は数mAのPTCトリップ電流を数秒継続して流す、この間、PTC素子14は自己発熱が継続し、このときの熱が、バイメタルスイッチBSに伝わり、バイメタルスイッチBSの可動端を開成させる。
この結果、FETがオンするため、リレーコイルRYが励磁されて、共通切替片Comを常開接点NOに接続して閉成して自己保持するとともに、常閉接点NCを開成し、ティーチペンダントTPの電気負荷を分離する(図3参照)。また、表示器16が点灯して、作業者に警告表示するとともに、抵抗18の電圧信号がロボット制御部RCaに印加されて異常検出させる。ロボット制御部RCaは、この電圧信号に基づいて異常検出を行って、過電流が流れたことが把握され、例えば、ロボットの制御を停止させる。
以下、第1実施形態と同様に図3に示すように、リレーが稼働した状態で、この後、作業者は電源DCに設けられている図示しない電源スイッチをオフさせる。この後、過電流の原因が除去された後は、図示しない電源スイッチをオンにし、この結果、図3に示すように、再び、電源DCから、リセットスイッチRS、共通切替片Com及び常閉接点NC、PTC素子14を介して、ティーチペンダントTPに正常な負荷電流が流れる。また、第1実施形態と同様に、図3において、リレー稼働中に、過電流の原因が解消された場合には、電源スイッチをオフするのではなく、作業者がリセットスイッチRSを操作して、リレーコイルRYを消磁させることにより、常開接点NOの自己保持を解消させてもよい。
さて、本実施形態のロボット制御装置RCは、第1実施形態の(3)と同様の効果を奏するとともに、過電流保護装置30は、第1実施形態の(2)と同様の効果を奏する他、下記の特徴がある。
(1) 本実施形態の過電流保護装置30は、常閉接点NCを介して電源DCに接続されるとともに、電源DCからティーチペンダントTP(負荷)へ負荷電流を供給するPTC素子14と、電源DCに対して常開接点NOを介して接続され、常閉接点NC及び常開接点NOのリレーコイルRYと、電源DCとリレーコイルRY間に接続されるとともに、PTC素子14のトリップ状態のときに発生した熱により、開作動するバイメタルスイッチBSを含み、バイメタルスイッチBSが開作動した際に、リレーコイルRYを励磁するバイメタルスイッチ作動部を備える。また、過電流保護装置30は、PTC素子14に過電流が流れた際に、該PTC素子14により限流するとともにトリップ状態の発熱により、バイメタルスイッチ作動部を開作動させてリレーコイルRYを励磁させ、常閉接点NCを開にしてPTC素子14のティーチペンダントTP(負荷)側を分離するとともに常開接点NOを閉にして自己保持する。この結果、第1実施形態の(1)と同様の効果を奏する。
(2) 本実施形態の過電流保護装置30において、バイメタルスイッチ作動部は、PTC素子14のトリップ状態のときに発生した熱により、開作動するバイメタルスイッチBSaと、バイメタルスイッチBSaが閉のとき、開作動し、バイメタルスイッチBSaが開のとき、開作動して、リレーコイルRYを励磁するN型のFET(半導体スイッチ)を含む。この結果、本実施形態では、リレーコイルRYを励磁させて、常閉接点NCを開にしてPTC素子14のティーチペンダントTP(負荷)側を分離することができるとともに、常開接点NOを閉にして自己保持することができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、下記のように構成してもよい。
・ 第2実施形態のN型のFETに変えて、半導体スイッチとしてバイポーラトランジスタに変更してもよい。
・ 第2実施形態のN型のFETに変えて、半導体スイッチとしてバイポーラトランジスタに変更してもよい。
・ 第2実施形態のFETはMOSでも、接合型のFETでもよい。
・ 前記実施形態では、リセットスイッチRSを設けたが、省略してもよい。
・ 前記各実施形態では、過電流保護装置30をロボット制御装置RCに設けたが、採用する装置は、ロボット制御装置RCに限定されるものではなく、地落、或いは短絡が生じた回路を分離して保護するべき対象の電気負荷を有する電気機器であれば、限定されるものではない。
・ 前記実施形態では、リセットスイッチRSを設けたが、省略してもよい。
・ 前記各実施形態では、過電流保護装置30をロボット制御装置RCに設けたが、採用する装置は、ロボット制御装置RCに限定されるものではなく、地落、或いは短絡が生じた回路を分離して保護するべき対象の電気負荷を有する電気機器であれば、限定されるものではない。
・ 前記実施形態の構成中、抵抗18、表示器16のいずれか一方を省略してもよい。
RC…ロボット制御装置、DC…電源、RY…リレーコイル、
Com…共通切替片、NC…常閉接点、NO…常開接点、
TP…ティーチペンダント(可搬式教示装置)、RS…リセットスイッチ、
BS,BSa…バイメタルスイッチ、
14…PTC素子、30…過電流保護装置。
Com…共通切替片、NC…常閉接点、NO…常開接点、
TP…ティーチペンダント(可搬式教示装置)、RS…リセットスイッチ、
BS,BSa…バイメタルスイッチ、
14…PTC素子、30…過電流保護装置。
Claims (5)
- 常閉接点を介して電源に接続されるとともに、前記電源から負荷へ負荷電流を供給するPTC素子と、
前記電源に対して常開接点を介して接続され、前記常閉接点及び前記常開接点のリレーコイルと、
前記電源と前記リレーコイル間に接続されるとともに、前記PTC素子のトリップ状態のときに発生した熱により、開または閉作動するバイメタルスイッチを含み、前記バイメタルスイッチが開または閉作動した際に、前記リレーコイルを励磁するバイメタルスイッチ作動部を備え、
前記PTC素子に過電流が流れた際に、該PTC素子により限流するとともにトリップ状態の発熱により、前記バイメタルスイッチ作動部を開または閉作動させて前記リレーコイルを励磁させて、前記常閉接点を開にしてPTC素子の負荷側を分離するとともに前記常開接点を閉にして自己保持することを特徴とする過電流保護装置。 - 前記電源と前記常開接点との間には、前記リレーコイルの自己保持を解除するリセットスイッチが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の過電流保護装置。
- 前記バイメタルスイッチ作動部は、前記PTC素子のトリップ状態のときに発生した熱により、閉作動するバイメタルスイッチからなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の過電流保護装置。
- 前記バイメタルスイッチ作動部は、前記PTC素子のトリップ状態のときに発生した熱により、開作動するバイメタルスイッチと、
前記バイメタルスイッチが閉のとき、開作動し、前記バイメタルスイッチが開のとき、閉作動して、前記リレーコイルを励磁する半導体スイッチを含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の過電流保護装置。 - 可搬式教示装置を有するとともにロボットを制御するロボット制御装置において、
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の過電流保護装置を備え、
前記負荷が、前記可搬式教示装置であることを特徴とするロボット制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012072107A JP2013207854A (ja) | 2012-03-27 | 2012-03-27 | 過電流保護装置及びロボット制御装置 |
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