JP2013206347A - 情報コード読取装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ボケが存在したりコントラストが低い場合などにおいても高精度に二値化処理を行うことができ、且つ二値化処理に伴う処理時間を効果的に短縮可能な構成を提供する。
【解決手段】情報コード読取装置1は、輝度検出手段によって検出された輝度が、第1閾値以上となる明色判定セルを検出すると共に、第1閾値よりも低い第2閾値以下となる暗色判定セルを検出する明暗セル検出手段と、第1閾値未満であって且つ第2閾値を超える中間輝度セルを検出する中間輝度セル検出手段とを備えている。更に、中間輝度セル検出手段によって検出された中間輝度セルが明色セル又は暗色セルのいずれに属するかを、当該中間輝度セルに隣接する複数の隣接セルの明暗パターンに基づいて決定する明暗判定手段を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、情報コード読取装置に関するものである。
情報コードは、一般的に明色セルと暗色セルが配列されてなるものであり、この種の情報コードを読み取る装置では、情報コードを撮像した後、各セル位置を特定した上で各セルが明色セル又は暗色セルのいずれに属するかを二値化処理によって特定している。情報コードの二値化に関する方式としては、追従方式や微分方式などが提供されており、関連技術としては特許文献1のようなものが存在する。
特開2001−28045公報
情報コードの各セルを二値化する場合、一般的には、明色セルと暗色セルを区別するための閾値を設定しておき、撮像されたコード画像の各セルをこの閾値と比較している。そして、比較した結果、閾値よりも輝度が大きい場合には明色セルと判定し、閾値よりも輝度が小さい場合には暗色セルと判定するといった手法を用いている。このような閾値の設定は、上述の追従方式の場合でも微分方式の場合でも必要であり、いずれの方式でも、明暗を正確に区別し得る閾値設定が求められることになる。
しかしながら、閾値によって明暗を区別する上記方法は、コントラストが大きく、明色セルと暗色セルの輝度差が大きくなるような撮像環境下では有効であるが、ボケが発生したりコントラストが低下した場合などにおいて誤判定が生じやすいという問題がある。即ち、このような撮像環境下で得られたコード画像では、本来的には明色セルと判定されるべき部分であっても周囲パターンからの輝度の干渉によって輝度が低くなってしまったり、逆に、暗色セルと判定されるべき部分であっても周囲パターンからの輝度の干渉によって輝度が高くなってしまうことがあり、これらの明暗を区別し得る閾値を適切に設定することは極めて困難であった。このため、ボケが発生したりコントラストが低下しやすい撮像環境下では、明暗の誤判定に起因する解読失敗のリスクが大きかった。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、明色セル及び暗色セルを配列してなる情報コードを読み取り可能な情報コード読取装置において、ボケが存在したりコントラストが低い場合などにおいても高精度に二値化処理を行うことができ、且つ二値化処理に伴う処理時間を効果的に短縮可能な構成を提供することを目的とする。
本発明は、明色セルと暗色セルとを含んだ情報コードを撮像する撮像手段と、
前記撮像手段によって撮像された前記情報コードの画像を記憶する画像記憶手段と、
前記画像記憶手段に記憶される前記情報コードの画像から、各セルの位置を検出するセル位置検出手段と、
前記セル位置検出手段によって検出された各セル位置での輝度を検出可能な輝度検出手段と、
前記輝度検出手段によって検出された輝度が、第1閾値以上となる明色判定セルを検出すると共に、前記第1閾値よりも低い第2閾値以下となる暗色判定セルを検出する明暗セル検出手段と、
前記輝度検出手段によって検出された輝度が、前記第1閾値未満であって且つ前記第2閾値を超える中間輝度セルを検出する中間輝度セル検出手段と、
前記中間輝度セル検出手段によって検出された前記中間輝度セルが前記明色セル又は前記暗色セルのいずれに属するかを、当該中間輝度セルに隣接する複数の隣接セルの明暗パターンに基づいて決定する明暗判定手段と、
を備えたことを特徴とする。
請求項1の発明は、第1閾値及び第2閾値に基づいてある程度のセルを明色セル又は暗色セルと確定させてから、確定できない残余のセル(中間輝度セル)の明暗を判定しているため、明暗判定に時間がかかる処理(明暗判定手段による中間輝度セルの明暗判定処理)を極力少なくすることができ、処理時間の短縮化を図ることができる。更に、残余のセル(中間輝度セル)に隣接する隣接セルの明暗をより明らかにしてから、これら隣接セルの明暗パターンに基づいて中間輝度セルの明暗を判定することができるため、ボケが存在したりコントラストが低い場合などにおいても、より正確に二値化することができる。
請求項2の発明は、前記輝度検出手段によって検出された各セル位置の輝度を輝度レベル毎に分類すると共に輝度レベル毎の頻度を特定し得る度数分布を生成する度数分布生成手段を備え、前記明暗セル検出手段は、前記度数分布生成手段によって生成された前記度数分布において、高輝度側でピークとなる第1ピーク値を前記第1閾値とし、前記第1ピーク値よりも低輝度側でピークとなる第2ピーク値を前記第2閾値とし、前記第1ピーク値以上の輝度のセルを前記明色判定セルとして検出し、前記第2ピーク値以下の輝度のセルを前記暗色判定セルとして検出する。
度数分布(ヒストグラム)の両端(即ち、第1ピーク値及び第2ピーク値の外側領域の輝度)は、セルの色を反映している可能性が高く、上記構成のようにすれば、ある程度のセルを正確に明暗判定して確定し、絞り込むことができる。
請求項3の発明は、明色セルと判定するための複数の明色テンプレートと、暗色セルと判定するための複数の暗色テンプレートとを記憶した判定用テンプレート記憶手段を備え、前記明暗判定手段は、前記中間輝度セルに隣接する複数の隣接セルの明暗パターンと前記判定用テンプレート記憶手段に記憶されるテンプレートとのパターンマッチングにより、前記複数の明色テンプレート及び前記複数の暗色テンプレートの中から適合するテンプレートを検出し、その検出結果に基づいて前記中間輝度セルが明色セル又は暗色セルのいずれに属するかを決定する。
この構成によれば、明暗が判定し難い中間輝度セルが存在しても、同様の環境のテンプレートに基づいてより精度高く明暗判定することができる。
請求項4の発明は、前記度数分布生成手段によって生成された前記度数分布の種類を、当該度数分布の内容に基づいて予め定められた複数種類の中から選択する選択手段と、前記明色セルと判定するための複数の明色テンプレートと前記暗色セルと判定するための複数の暗色テンプレートとを含んだテンプレート群を、前記複数種類の各々に対応付けて記憶する判定用テンプレート記憶手段と、を備え、前記明暗判定手段は、前記選択手段によって選択された前記度数分布の種類に基づいて前記判定用テンプレート記憶手段に記憶されるいずれかの前記テンプレート群を選択し、前記中間輝度セルに隣接する複数の隣接セルの明暗パターンとその選択された当該テンプレート群に含まれるテンプレートとのパターンマッチングにより、当該テンプレート群を構成する前記複数の明色テンプレート及び前記複数の暗色テンプレートの中から適合するテンプレートを検出し、その検出結果に基づいて前記中間輝度セルが前記明色セル又は前記暗色セルのいずれに属するかを決定する。
このように度数分布(ヒストグラム)の種類毎にテンプレート群を用意しておき、実際に得られた度数分布に対応するテンプレート群を選択するようにすれば、実際の撮像環境により合致したテンプレートに基づいてより正確に明暗判定することができる。
請求項5の発明は、前記セル位置検出手段が、前記画像記憶手段に記憶される前記情報コードの画像から、各セルの所定の代表位置を検出し、前記輝度検出手段が、前記セル位置検出手段によって検出された各セルの前記代表位置での輝度を検出し、更に、前記明暗セル検出手段によって検出された前記明色判定セル及び前記暗色判定セルの中から、周囲に隣接するセルが前記中間輝度セルとなっていないセルを基準セルとして検出する基準セル検出手段と、所定サイズで構成可能な明暗セルパターンを複数種類定めると共に各明暗セルパターンでの輝度値の配列をテンプレート化した複数のテンプレートを記憶した補正用テンプレート記憶手段と、前記補正用テンプレート記憶手段に記憶される複数のテンプレートの中から、前記基準セル検出手段によって検出された前記基準セルと当該基準セルの周囲に隣接するセルのセル配列に対応するテンプレートを選択するテンプレート選択手段と、前記セル位置検出手段によって検出された前記基準セル及び当該基準セルに隣接するセルの各代表位置からそれぞれ一定度合いで位置をずらすと共にずらした各変更位置で輝度状態を検出する処理を、各代表位置を基準として複数方向にずらして行うずらし状態検出手段と、前記ずらし状態検出手段により各代表位置から複数方向にずらして得られる各輝度状態と、前記テンプレート選択手段で選択されたテンプレートとの適合性を判断し、最も適合性の高い輝度状態のときの各代表位置からのずらし度合を補正値として検出する補正値検出手段と、前記補正値検出手段によって検出された補正値に基づいて、前記基準セル以外の各セルの位置を各代表位置から補正する補正手段と、を備えたことを特徴とする。
このようにすることで、基準セル及び周囲の明暗パターン及び当該明暗パターンに対応するテンプレートから基準セルの厳密な座標(テンプレートとの適合性が高い場合の座標)を選ぶことができ、各セル座標の高精度化を測ることができる。
請求項6の発明では、前記撮像手段によって撮像された前記情報コードの画像を複数の画像領域に分割する領域分割手段を備え、前記基準セル検出手段は、前記領域分割手段によって分割された前記画像領域毎に前記基準セルを検出し、前記補正値検出手段は、前記領域分割手段によって分割された前記画像領域毎に前記補正値を求め、前記補正手段は、前記補正値検出手段によって前記画像領域毎に求められた各補正値を各画像領域にそれぞれ反映するように、前記画像領域毎に各セルの位置を各代表位置から補正する処理を行うことを特徴とする。
この構成によれば、より高精度の補正が可能となる。特に、コード画像が歪んだり変形しやすい環境下で有利となる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る情報コード読取装置を例示するブロック図である。 図2は、図1の情報コード読取装置での読取処理を例示するフローチャートである。 図3は、図2の読取処理で生成されるヒストグラム(度数分布)を模式的に示すグラフである。 図4は、図2の読取処理で測定されたヒストグラムのパラメータを例示する説明図である。 図5は、測定されたヒストグラムとテンプレート群のパラメータの差分の総和を求める点を説明するイメージ図である。 図6は、図2の読取処理で用いられるテンプレート群の内容を説明するイメージ図である。 図7(A)は、図2の読取処理において、S5の処理までに確定した明暗セルと確定していない中間輝度セルを説明する説明図であり、図7(B)は、領域の分割例について説明する説明図である。 図8(A)は、仮マッピングで検出された中心位置からずらす様子を説明する説明図であり、図8(B)は、ずらした各測定結果とテンプレートとの差分で得られる評価値によって代表位置(補正された位置)を決定することを説明する説明図である。 図9(A)は、テンプレートマッチングの対象パターンを説明する説明図であり、図9(B)は、その対象パターンの各セルの測定輝度を説明する説明図である。 図10(A)〜図10(D)は、図9(A)の対象パターンの候補となるパターンを説明する説明図である。 図11(A)〜図11(D)は、選択されたテンプレート群に登録されている図10(A)〜図10(D)の各パターンについての輝度値リストを説明する説明図である。 図12は、最終的に得られたコード内容を説明する説明図である。 図13は、他の実施形態に関し、補正方法の別例を説明するグラフである。
[第1実施形態]
以下、本発明を具現化した第1実施形態について、図面を参照して説明する。
(全体構成)
まず、図1等を参照して本実施形態に係る情報コード読取装置の全体構成について説明する。図1に示すように、本実施形態に係る情報コード読取装置1は、一次元コード、二次元コード等の情報コードQを読み取るコードリーダとして構成されるものであり、図示しないケースによって外郭が構成され、このケース内に各種電子部品が収容された構成をなしている。
この情報コード読取装置1は、主に、照明光源21、受光センサ23、フィルタ25、結像レンズ27等の光学系と、メモリ35、制御回路40、操作スイッチ42、液晶表示器46等のマイクロコンピュータ(以下「マイコン」という)系と、電源スイッチ41、電池49等の電源系と、から構成されている。なお、これらは、図略のプリント配線板に実装あるいはケース(図示略)内に内装されている。
光学系は、照明光源21、受光センサ23、フィルタ25、結像レンズ27等から構成されている。照明光源21は、照明光Lfを発光可能な照明光源として機能するもので、例えば、赤色のLEDとこのLEDの出射側に設けられる拡散レンズ、集光レンズ等とから構成されている。本実施形態では、受光センサ23を挟んだ両側に照明光源21が設けられており、ケースに形成された読取口(図示略)を介して読取対象物Rに向けて照明光Lfを照射可能に構成されている。
この読取対象物Rとしては、例えば、紙、樹脂材料、金属材料等の様々な対象が考えられ、このような読取対象物Rに情報コードQが印刷、ダイレクトマーキングなどによって形成されている。なお、以下の説明では、情報コードQが図12のような二次元コードD(図12ではデータマトリックスコード)として構成される例を代表例として説明するが、明色セルと暗色セルとを含んだ情報コードであれば、QRコード(登録商標)やマキシコードなどの他の二次元コードに置き換えてもよい。
受光センサ23は、読取対象物Rや情報コードQ(図12のような二次元コードD等)に照射されて反射した反射光Lrを受光可能に構成されるもので、例えば、C−MOSやCCD等の固体撮像素子である受光素子を2次元に配列したエリアセンサが、これに相当する。この受光センサ23は、結像レンズ27を介して入射する入射光を受光面23aで受光可能に図略のプリント配線板に実装されている。なお、受光センサ23は、「撮像手段」の一例に相当する。
フィルタ25は、反射光Lrの波長相当以下の光の通過を許容し、当該波長相当を超える光の通過を遮断し得る光学的なローパスフィルタで、ケースに形成された読取口(図示略)と結像レンズ27との間に設けられている。これにより、反射光Lrの波長相当を超える不要な光が受光センサ23に入射することを抑制している。また、結像レンズ27は、例えば、鏡筒とこの鏡筒内に収容される複数の集光レンズとによって構成されており、本実施形態では、ケースに形成された読取口(図示略)に入射する反射光Lrを集光し、受光センサ23の受光面23aに情報コードQのコード画像を結像可能に構成されている。
マイコン系は、増幅回路31、A/D変換回路33、メモリ35、アドレス発生回路36、同期信号発生回路38、制御回路40、操作スイッチ42、LED43、ブザー44、液晶表示器46、通信インタフェース48等から構成されている。このマイコン系は、マイコン(情報処理装置)として機能し得る制御回路40及びメモリ35を中心として構成され、前述した光学系によって撮像された情報コードQの画像信号をハードウェア的およびソフトウェア的に信号処理し得るものである。
光学系の受光センサ23から出力される画像信号(アナログ信号)は、増幅回路31に入力されることで所定ゲインで増幅された後、A/D変換回路33に入力され、アナログ信号からディジタル信号に変換される。そして、ディジタル化された画像信号、つまり画像データ(画像情報)は、メモリ35に入力され、当該メモリ35の画像データ蓄積領域に蓄積される。同期信号発生回路38は、受光センサ23およびアドレス発生回路36に対する同期信号を発生可能に構成されており、またアドレス発生回路36は、この同期信号発生回路38から供給される同期信号に基づいて、メモリ35に格納される画像データの格納アドレスを発生可能に構成されている。
メモリ35は、半導体メモリ装置で、例えばRAM(DRAM、SRAM等)やROM(EPROM、EEPROM等)がこれに相当する。このメモリ35のうちのRAMには、前述した画像データ蓄積領域のほかに、制御回路40が算術演算や論理演算等の各処理時に利用する作業領域や読取条件テーブルも確保可能に構成されている。またROMには、後述する読取処理等を実行可能な所定プログラムやその他、照明光源21、受光センサ23等の各ハードウェアを制御可能なシステムプログラム等が予め格納されている。
なお、メモリ35は、画像記憶手段の一例に相当し、撮像手段によって撮像された情報コードの画像を記憶するように機能する。
制御回路40は、情報コード読取装置1全体を制御可能なマイコンで、CPU、システムバス、入出力インタフェース等からなるものであり、情報処理機能を有している。この制御回路40には、内蔵された入出力インタフェースを介して種々の入出力装置(周辺装置)が接続されており、本実施形態の場合、電源スイッチ41、操作スイッチ42、LED43、ブザー44、液晶表示器46、通信インタフェース48等が接続されている。また、通信インタフェース48には、情報コード読取装置1の上位システムに相当するホストコンピュータHSTなどを接続できるようになっている。
電源系は、電源スイッチ41、電池49等により構成されており、制御回路40により管理される電源スイッチ41のオンオフによって、上述した各装置や各回路に、電池49から供給される駆動電圧の導通や遮断が制御されている。なお、電池49は、所定の直流電圧を発生可能な2次電池で、例えば、リチウムイオン電池等がこれに相当する。
(読取処理)
次に、情報コード読取装置1で行われる読取処理について説明する。
図2に示す読取処理では、まず、処理開始に伴いコード位置検出処理を行う(S1)。このコード位置検出処理では、まず、受光センサ23での受光結果に基づいて二次元コードDを含んだ読取対象物Rの画像データを取得し、メモリ35に記憶する。この画像データは、受光センサ23の各受光素子に対応する画素データの集合として構成される。そして、この画像データから二次元コードDの領域(セルが配列されてなるコード領域)を公知の方法で特定する。
そして、特定されたコード領域の中で各セルの代表位置を特定する仮マッピング処理を行う(S2)。この仮マッピング処理は、公知の情報コードのデコード方法で各セル位置を特定する処理と同様である、例えば、データマトリックスやQRコード(登録商標)の公知のデコード処理と同様、コード位置(コード領域)を検出し、コード領域内に含まれる特徴パターン(例えば、データマトリックスのアライメントパターンやQRコード(登録商標)の位置検出パターンなど)の座標を確定する。その後、公知の方法でコード領域に含まれるセル数を取得し、コード領域内に含まれる各セルの中心座標を特定した上でそれら中心座標を各セルの代表位置として確定する。このようにして、各セルの代表位置がマッピングされることになる。
そして、S2の仮マッピング処理の後、S2の処理で特定された各セルの中心座標(代表位置)における各輝度をサンプリングし、ヒストグラム(度数分布)を作成する(S3)。このS3で作成されるヒストグラムを模式的にグラフ化した例が図3である。ここで作成されるヒストグラムでは、図3のように暗色(図3では黒)セルの画素を主とする低輝度側の第1の山A1と、明色(図3では白)セルの画素を主とする高輝度側の第2の山A2ができ、ボケ等などの存在により、第1の山A1と第2の山A2の間にもある程度の輝度分布が存在することになる。
そして、S3で作成したヒストグラムの形状とマッピング情報を利用して、テンプレート選択を行う(S4)。S4でのテンプレート選択は、例えば、予め作成してメモリ35に記憶してある多数のテンプレート群の中から、S1で取得した今回の画像の条件に近いテンプレート群を選び出すことによって、テンプレートマッチングの回数の削減と、認識性能の向上を図る。
具体的には、まず、図3のようにヒストグラムを分割する閾値Tを設定する。明色セルと暗色セルからなる二次元コードであれば各セルの色は明色(例えば白)と暗色(例えば黒)であるため、一般的な二値化手法を用いることでヒストグラムを分割する閾値Tを引くことができる。この閾値Tは予め定められた輝度であってもよく、低輝度側の第1の山A1のピークと高輝度側の第2の山A2のピークの中間値を閾値Tとしてもよい。或いは、低輝度側からの所定累積度数の輝度を閾値とするようにしてもよい。こうして閾値Tを引くことにより、図3に示す輝度のヒストグラムは、低輝度側の第1の山A1(黒の山)と高輝度側の第2の山A2(白の山)に分割される。
そして、これら低輝度側の山(黒の山)と高輝度側の山(白の山)のそれぞれのピークを求めることでおよそのコントラストの推定を行う。また、それぞれの山のすその広がり具合を評価することでボケの推定も同時に行う。具体的には例えば、図3のように閾値Tによってヒストグラムを分割した上で、Thr_L(低輝度側の山(黒の山)のピーク位置)、Thr_H(高輝度側の山(白の山)のピーク位置)を求める。また、ここまでにおいて、S2で各セルのマッピング(中心位置検出)が完了しているので、各セルの中心座標は既知であり、公知の方法(例えば、縦方向及び横方向の各セル間距離の平均値をセルサイズとする方法、或いは縦方向又は横方向のいずれかのセル間距離をセルサイズとする方法など)で容易にセルサイズを求めることができる。
次に、低輝度側の第1の山A1(黒の山)か高輝度側の第2の山A2(白の山)に着目し、半値幅を求めることでヒストグラムのなまり具合を測定する。図3の例では、低輝度側の第1の山A1に着目しており、山A1において頻度がピークY1のときの輝度Thr_Lと、頻度がピークY1の1/2のときの輝度X1との差Waを半値幅としている。また、ピーク間の差Thr_H−Thr_Lも求めている。以上の処理により必要なパラメータを求めることができる。なお、図4は、このような処理によって求められたパラメータの一例を示すものである。
S3の処理の後には、テンプレートを選択する処理を行う(S4)。このS4の処理では、あらかじめ登録されているテンプレート群のうち、図4のパラメータに最も近いテンプレート群を選択すればよい。具体的には、得られた図4の各パラメータと、各テンプレート群で設定されている各パラメータとの差分(例えば、各パラメータの差分の合計値、或いは特定のパラメータの差分値)をとり、最も差分が小さくなるテンプレート群を選択する(図5のイメージ図参照)。
いずれのテンプレート群も、図6のイメージ図のように、特定の画像状態のテンプレート(例えば、特定の画像状態における3行3列の全セル配列パターンについての、セル配列パターン毎の輝度値リスト)がまとめられており、その特定の画像状態を示すヒストグラムのパラメータが設定されている。具体的には、例えば、それらセル配列パターン毎の輝度値リストについてヒストグラムを求めたときのパラメータがその設定されるパラメータとなるように構成されている。従って、テンプレート群の選択の際には、例えば、テンプレート群毎に、既に得られている図4のようなヒストグラムのパラメータと各テンプレート群のパラメータとの差分の総和を求め、その総和が最も小さくなるテンプレート群を選択することになる。例えば、各テンプレート群が、セルサイズについては2画素刻み、Thr_L、Thr_Hについては10刻み、半値幅については5刻みで登録されているとすれば、セルサイズが4、Thr_Lが30、Thr_Hが80、半値幅が10のテンプレート群との差分は、(|32−30|+|84−80|+|52−50|+|11−10|=9)となり、図4の各パラメータと、各テンプレート群で設定されている各パラメータとの差分をそれぞれ計算したときに、この「9」の値が最も小さくなる場合には、上記のテンプレート群(セルサイズ4、Thr_L30、Thr_H80、半値幅10のテンプレート群)を選択することになる。このようにして、ヒストグラムとマッピングの情報からテンプレートを選択することができる。
メモリ35は、判定用テンプレート記憶手段の一例に相当し、明色セルと判定するための複数の明色テンプレートと、暗色セルと判定するための複数の暗色テンプレートとを記憶するように機能しており、具体的には、明色セルと判定するための複数の明色テンプレートと暗色セルと判定するための複数の暗色テンプレートとを含んだテンプレート群を、複数種類の各々に対応付けて記憶している。
S4でテンプレートを選択した後、荒い二値化を行う(S5)。S5の荒い二値化は、テンプレートマッチングに要する処理時間を削減するために行うものである。具体的には例えば、図3のヒストグラムで得た低輝度側の第1の山A1のピーク位置と高輝度側の第2の山A2のピーク位置を閾値として、第2の山A2のピーク以上となる輝度が高いものは明色、第1の山A1のピーク以下となる輝度が低いものは暗色とするように荒い二値化を行う。このように荒い二値化を行うことで、図7(A)のような二値化結果が得られる。このようにすることで、図7(A)の網掛け部分についてのみテンプレートマッチングを行えば良くなる。なお、荒い二値化の閾値は、上記のような設定方法に限られず、例えば、処理時間をなるべく削減するには二値化される範囲が広くなるようにすればよいし、処理時間をある程度かけても良いのであれば二値化される範囲を狭くすればよい。
本実施形態では、制御回路40が度数分布生成手段の一例に相当し、輝度検出手段によって検出された各セル位置の輝度を輝度レベル毎に分類すると共に輝度レベル毎の頻度を特定し得る度数分布を生成するように機能する。
また、制御回路40が明暗セル検出手段の一例に相当し、輝度検出手段によって検出された輝度が、第1閾値以上となる明色判定セルを検出すると共に、第1閾値よりも低い第2閾値以下となる暗色判定セルを検出するように機能する。より具体的には、明暗セル検出手段は、度数分布生成手段によって生成された度数分布において、高輝度側でピークとなる第1ピーク値Thr_Hを第1閾値とし、第1ピーク値よりも低輝度側でピークとなる第2ピーク値Thr_Lを第2閾値とし、第1ピーク値以上の輝度のセルを明色判定セルとして検出し、第2ピーク値以下の輝度のセルを暗色判定セルとして検出する。
更に、制御回路40が中間輝度セル検出手段の一例に相当し、輝度検出手段によって検出された輝度が、第1閾値未満であって且つ第2閾値を超える中間輝度セルを検出するように機能する。
荒い二値化によって、確定していないセルが絞りこまれたら、再度のマッピング処理を行う(S6)。例えば、ボケなどが生じている画像では、判定しようとするセルの色は、当該セルの色だけでなく周辺セルの色の影響を受けることになり、周辺セルに近づくほどその影響が大きくなる。このため、特に正確なセル中心座標の算出が必要になる。本発明では、荒い二値化やテンプレートマッチングによって色が既知であるセルの中心座標を厳密に求め、それによって他のセルの中心座標を正確に算出する。
荒い二値化によって得られた図7(A)のようなコードのうち、網掛けのセルはテンプレートマッチングによる二値化が必要なセル(明暗が判別されていないセル)である。S6の処理では、この網掛けのセルの中心座標を補正するため、周辺の既知のセルの座標を厳密に求める。例えば、図7(B)のように、コードの内部にR1、R2、R3の3つの小領域を設け、各々の小領域の4角の座標を厳密に求める。各々の小領域の4角は、周囲のパターンと自身の色が分かっているセルになっている(なお、コード外の領域は、例えば明色として判定しておけばよい)。即ち、パターンが分かっているが、厳密な座標がわかっていない状態になっているといえる。従って、S6では、このようなセルを基準セルとして当該基準セルの座標を厳密に求めるため、テンプレートマッチングを行う。なお、このような領域の特定は、図7(B)のようにコード内の一部領域に対して行ってもよく、全領域に対して複数の領域を特定するようにしてもよい。
図8(A)(B)はセルの中心座標を求めるためのテンプレートマッチングを説明する図である。図8(A)は、領域R1の角部に関するものであり、このR1の角部のセルにおいて右図のバツ印のようにS2で得られている中心座標から上下左右斜めに少しずつずらし、その周囲のセルについても、角部のセルでのずらし方向及びずらし度合いと同方向及び同程度にS2で得られている中心座標からずらし、各ずらし方向のときの輝度リスト(角部及びその周囲のセルの輝度リスト)を求める。そして、それら各輝度リストについてテンプレートマッチングを行い、評価値を算出する。具体的には、S4で選択されたテンプレート群において、着目しているパターン(図8(A)右図のようなセルパターンに対応するセルパターン)の輝度値リスト参照し、この輝度値リストと、上述の各輝度リスト(各ずらし方向のときの角部セル及び周囲セルの輝度)との差分の総和(評価値)を求める。座標にずれが少ない場合は評価値が極小になると考えられ、座標にずれがある場合は評価値は増加すると考えられる。図8(A)の場合、サンプリングした9つの輝度リストのうち、評価値が極小になった輝度リストに対応する各位置(当該輝度リストの各輝度を取得したときの角部及び周囲セルでの各位置)を角部セル及び周囲セルの各中心座標とする。なお、図8の例では各セルでのサンプリングを9点としたが、サンプリングする点の間隔、数は、要求される計算時間と座標精度によって任意の値を取ることができる。
以上の処理により、色と周囲のパターンが既知であるセルの中心座標を求めることができるので、これを繰り返すことで、R1、R2、R3のそれぞれの小領域の角のセルの中心座標を求め直すことができる。それぞれの小領域は、角のセルの中心座標を元に等分割や射影変換などを行なって新たに各セルの中心座標を求め直すことで、セル中心座標の高精度化を実現することができる。なお、このような中心座標の求め直しは、一部のセルに対してのみ行っても良く、全セルに対して行うようにしてもよい。
本実施形態では、制御回路40がセル位置検出手段の一例に相当し、画像記憶手段に記憶される情報コードの画像から、各セルの所定の代表位置(具体的には、S2で検出される中心位置及びS6で検出される補正位置)を検出するように機能する。
また、制御回路40は、少なくともセル位置検出手段によって検出された各セル位置での輝度、具体的には、各セルの代表位置での輝度(即ち、S2で検出された代表位置、及びS6で補正された代表位置の輝度)を検出するように機能する。
また、S6の処理を行い得る制御回路40が領域分割手段の一例に相当し、撮像手段によって撮像された情報コードの画像を複数の画像領域に分割するように機能する。
更にS6の処理を行い得る制御回路40が基準セル検出手段の一例に相当し、明暗セル検出手段によって検出された明色判定セル及び暗色判定セルの中から、周囲に隣接するセルが中間輝度セルとなっていないセルを基準セルとして検出するように機能し、具体的には、領域分割手段によって分割された画像領域毎に基準セルを検出するように機能する。
更に、S6の処理を実行し得る制御回路40は、ずらし状態検出手段の一例に相当し、セル位置検出手段によって検出された基準セル及び当該基準セルに隣接するセルの各代表位置からそれぞれ一定度合いで位置をずらすと共にずらした各変更位置で輝度状態を検出する処理を、各代表位置を基準として複数方向にずらして行うように機能する。
また、メモリ35は、補正用テンプレート記憶手段の一例に相当し、所定サイズで構成可能な明暗セルパターンを複数種類定めると共に各明暗セルパターンでの輝度値の配列をテンプレート化した複数のテンプレートを記憶する。
また、S6の処理を実行し得る制御回路40は、テンプレート選択手段の一例に相当し、補正用テンプレート記憶手段に記憶される複数のテンプレートの中から、基準セル検出手段によって検出された基準セルと当該基準セルの周囲に隣接するセルのセル配列に対応するテンプレートを選択するように機能する。
更に、制御回路40は、補正値検出手段の一例に相当し、ずらし状態検出手段により各代表位置から複数方向にずらして得られる各輝度状態と、テンプレート選択手段で選択されたテンプレートとの適合性を判断し、最も適合性の高い輝度状態のときの各代表位置からのずらし度合を補正値として検出するように機能しており、具体的には、領域分割手段によって分割された画像領域毎に補正値を求めている。
また、制御回路40は、補正手段の一例に相当し、補正値検出手段によって検出された補正値に基づいて、基準セル以外の各セルの位置を各代表位置から補正するように機能し、具体的には、補正値検出手段によって画像領域毎に求められた各補正値を各画像領域にそれぞれ反映するように、画像領域毎に各セルの位置を各代表位置から補正する処理を行っている。
S6の処理の後には、S4で選択されているテンプレート群とのテンプレートマッチングにより、未定セル(中間輝度セル)の明暗の判定を行う。テンプレートとのマッチングは、一般的な手法を用いることができる。例えば、コサイン類似度や、二乗誤差などを評価値に用いることになる。テンプレートの窓やサンプル点の数は、要求される精度や処理時間によって任意の値を取ることができる。
テンプレートマッチングの具体例としては、例えば図9〜図11のようにすればよい。図9(A)では、3行3列のセルパターンにおいて、網掛けのセルが未定(S5で明暗が判定されていない中間輝度セル)となっており、具体的な輝度値(各セルの代表位置(S6で再マッピングされた代表位置)での測定輝度値)は、図9(B)のようになっている。この場合、想定されるセルパターンは、図10(A)〜図10(D)の4種類であり、S4で選択されているテンプレート群でのこれらパターンの輝度値リストは、図11(A)〜(D)となっているとする。この場合、図9(B)の測定輝度値と、図11(A)〜(D)の各輝度値リストとの差分の総和を求め、その総和が最も小さいパターンを選択する。なお、この場合、図11(B)のリストとの差分の総和が最も小さいため、図10(B)のパターンが選択されることになり、未定の中心位置は明色、その下の位置は暗色と判別されることになる。
このようにして例えば左上の3行3列の部分から右下の3行3列の部分まで同様にパターンマッチングを行うことで、未定の各セルの明暗を判別することができ、例えば図12のような結果を得ることができる。
本実施形態では、S4の処理を行い得る制御回路40が選択手段の一例に相当し、度数分布生成手段によって生成された度数分布の種類を、当該度数分布の内容に基づいて予め定められた複数種類の中から選択する。
また、S7の処理を行い得る制御回路40が明暗判定手段の一例に相当し、中間輝度セル検出手段によって検出された中間輝度セルが明色セル又は暗色セルのいずれに属するかを、当該中間輝度セルに隣接する複数の隣接セルの明暗パターンに基づいて決定する。より具体的には、選択手段によって選択された度数分布の種類に基づいて判定用テンプレート記憶手段に記憶されるいずれかのテンプレート群を選択し、中間輝度セルに隣接する複数の隣接セルの明暗パターンとその選択された当該テンプレート群に含まれるテンプレートとのパターンマッチングにより、当該テンプレート群を構成する複数の明色テンプレート及び複数の暗色テンプレートの中から適合するテンプレートを検出し、その検出結果に基づいて中間輝度セルが明色セル又は暗色セルのいずれに属するかを決定する。
そして、S7で最終的に確定した各セルの明暗パターンに基づいて公知の方法でデコードを行う(S8)。なお、制御回路40デコード手段の一例に相当し、明暗セル検出手段による明色判定セル及び暗色判定セルの検出結果、及び明暗判定手段による中間輝度セルの明暗判定結果に基づいてデコードを行うように機能する。
(第1実施形態の主な効果)
本実施形態では、第1閾値及び第2閾値に基づいてある程度のセルを明色セル又は暗色セルと確定させてから、確定できない残余のセル(中間輝度セル)の明暗を判定しているため、明暗判定に時間がかかる処理(明暗判定手段による中間輝度セルの明暗判定処理)を極力少なくすることができ、処理時間の短縮化を図ることができる。更に、残余のセル(中間輝度セル)に隣接する隣接セルの明暗をより明らかにしてから、これら隣接セルの明暗パターンに基づいて中間輝度セルの明暗を判定することができるため、ボケが存在したりコントラストが低い場合などにおいても、より正確に二値化することができる。
また、輝度検出手段によって検出された各セル位置の輝度を輝度レベル毎に分類すると共に輝度レベル毎の頻度を特定し得る度数分布を生成する度数分布生成手段を備え、明暗セル検出手段は、度数分布生成手段によって生成された度数分布において、高輝度側でピークとなる第1ピーク値を第1閾値とし、第1ピーク値よりも低輝度側でピークとなる第2ピーク値を第2閾値とし、第1ピーク値以上の輝度のセルを明色判定セルとして検出し、第2ピーク値以下の輝度のセルを暗色判定セルとして検出する。
度数分布(ヒストグラム)の両端(即ち、第1ピーク値及び第2ピーク値の外側領域の輝度)は、セルの色を反映している可能性が高く、上記構成のようにすれば、ある程度のセルを正確に明暗判定して確定し、絞り込むことができる。
また、明色セルと判定するための複数の明色テンプレートと、暗色セルと判定するための複数の暗色テンプレートとを記憶した判定用テンプレート記憶手段を備え、明暗判定手段は、中間輝度セルに隣接する複数の隣接セルの明暗パターンと判定用テンプレート記憶手段に記憶されるテンプレートとのパターンマッチングにより、複数の明色テンプレート及び複数の暗色テンプレートの中から適合するテンプレートを検出し、その検出結果に基づいて中間輝度セルが明色セル又は暗色セルのいずれに属するかを決定する。
この構成によれば、明暗が判定し難い中間輝度セルが存在しても、同様の環境のテンプレートに基づいてより精度高く明暗判定することができる。
また、度数分布生成手段によって生成された度数分布の種類を、当該度数分布の内容に基づいて予め定められた複数種類の中から選択する選択手段と、明色セルと判定するための複数の明色テンプレートと暗色セルと判定するための複数の暗色テンプレートとを含んだテンプレート群を、複数種類の各々に対応付けて記憶する判定用テンプレート記憶手段と、を備え、明暗判定手段は、選択手段によって選択された度数分布の種類に基づいて判定用テンプレート記憶手段に記憶されるいずれかのテンプレート群を選択し、中間輝度セルに隣接する複数の隣接セルの明暗パターンとその選択された当該テンプレート群に含まれるテンプレートとのパターンマッチングにより、当該テンプレート群を構成する複数の明色テンプレート及び複数の暗色テンプレートの中から適合するテンプレートを検出し、その検出結果に基づいて中間輝度セルが明色セル又は暗色セルのいずれに属するかを決定する。
このように度数分布(ヒストグラム)の種類毎にテンプレート群を用意しておき、実際に得られた度数分布に対応するテンプレート群を選択するようにすれば、実際の撮像環境により合致したテンプレートに基づいてより正確に明暗判定することができる。
また、セル位置検出手段が、画像記憶手段に記憶される情報コードの画像から、各セルの所定の代表位置を検出し、輝度検出手段が、セル位置検出手段によって検出された各セルの代表位置での輝度を検出し、更に、明暗セル検出手段によって検出された明色判定セル及び暗色判定セルの中から、周囲に隣接するセルが中間輝度セルとなっていないセルを基準セルとして検出する基準セル検出手段と、所定サイズで構成可能な明暗セルパターンを複数種類定めると共に各明暗セルパターンでの輝度値の配列をテンプレート化した複数のテンプレートを記憶した補正用テンプレート記憶手段と、補正用テンプレート記憶手段に記憶される複数のテンプレートの中から、基準セル検出手段によって検出された基準セルと当該基準セルの周囲に隣接するセルのセル配列に対応するテンプレートを選択するテンプレート選択手段と、セル位置検出手段によって検出された基準セル及び当該基準セルに隣接するセルの各代表位置からそれぞれ一定度合いで位置をずらすと共にずらした各変更位置で輝度状態を検出する処理を、各代表位置を基準として複数方向にずらして行うずらし状態検出手段と、ずらし状態検出手段により各代表位置から複数方向にずらして得られる各輝度状態と、テンプレート選択手段で選択されたテンプレートとの適合性を判断し、最も適合性の高い輝度状態のときの各代表位置からのずらし度合を補正値として検出する補正値検出手段と、補正値検出手段によって検出された補正値に基づいて、基準セル以外の各セルの位置を各代表位置から補正する補正手段と、を備えたことを特徴とする。
このようにすることで、基準セル及び周囲の明暗パターン及び当該明暗パターンに対応するテンプレートから基準セルの厳密な座標(テンプレートとの適合性が高い場合の座標)を選ぶことができ、各セル座標の高精度化を測ることができる。
また、撮像手段によって撮像された情報コードの画像を複数の画像領域に分割する領域分割手段を備え、基準セル検出手段は、領域分割手段によって分割された画像領域毎に基準セルを検出し、補正値検出手段は、領域分割手段によって分割された画像領域毎に補正値を求め、補正手段は、補正値検出手段によって画像領域毎に求められた各補正値を各画像領域にそれぞれ反映するように、画像領域毎に各セルの位置を各代表位置から補正する処理を行うことを特徴とする。
この構成によれば、より高精度の補正が可能となる。特に、コード画像が歪んだり変形しやすい環境下で有利となる。
[他の実施形態]
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
また、テンプレートマッチングを行うサンプリング間隔以上の精度で中心座標を求めたい場合には、各々の点の評価値を補間することによって行う。図13は、説明を簡易にするために、1次元にした場合の評価値の補間の考え方の一例である。これは、0.5画素間隔でテンプレートマッチングを行い、評価値を算出した上で、評価値が極小になる点をまず求め、次に評価値が極小になる点から左側の点と、評価値が極小になる点から右側の点について近似直線を求め、その交点を真の中心座標とみなす補間方法である。図13の例では、-0.3付近が交点となるので、左に0.3画素ほどずらした点を中心座標とすればよい。
上記実施形態では、代表位置(例えば各セルの中心位置)から補正した位置を各セル位置としたが、S2で取得した各セルの中心位置を補正せずにそのまま代表位置としてもよい。つまり、S6の処理を省略し、S2でのマッピング結果に基づいてS7の処理を行うようにしてもよい。
1…情報コード読取装置
23…撮像手段
35…メモリ(画像記憶手段、判定用テンプレート記憶手段、補正用テンプレート記憶手段)
40…制御回路(セル位置検出手段、輝度検出手段、明暗セル検出手段、中間輝度セル検出手段、明暗判定手段、度数分布生成手段、選択手段、基準セル検出手段、テンプレート選択手段、ずらし状態検出手段、補正値検出手段、補正手段、領域分割手段)

Claims (6)

  1. 明色セルと暗色セルとを含んだ情報コードを撮像する撮像手段と、
    前記撮像手段によって撮像された前記情報コードの画像を記憶する画像記憶手段と、
    前記画像記憶手段に記憶される前記情報コードの画像から、各セルの位置を検出するセル位置検出手段と、
    前記セル位置検出手段によって検出された各セル位置での輝度を検出可能な輝度検出手段と、
    前記輝度検出手段によって検出された輝度が、第1閾値以上となる明色判定セルを検出すると共に、前記第1閾値よりも低い第2閾値以下となる暗色判定セルを検出する明暗セル検出手段と、
    前記輝度検出手段によって検出された輝度が、前記第1閾値未満であって且つ前記第2閾値を超える中間輝度セルを検出する中間輝度セル検出手段と、
    前記中間輝度セル検出手段によって検出された前記中間輝度セルが前記明色セル又は前記暗色セルのいずれに属するかを、当該中間輝度セルに隣接する複数の隣接セルの明暗パターンに基づいて決定する明暗判定手段と、
    を備えたことを特徴とする情報コード読取装置。
  2. 前記輝度検出手段によって検出された各セル位置の輝度を輝度レベル毎に分類すると共に輝度レベル毎の頻度を特定し得る度数分布を生成する度数分布生成手段を備え、
    前記明暗セル検出手段は、前記度数分布生成手段によって生成された前記度数分布において、高輝度側でピークとなる第1ピーク値を前記第1閾値とし、前記第1ピーク値よりも低輝度側でピークとなる第2ピーク値を前記第2閾値とし、前記第1ピーク値以上の輝度のセルを前記明色判定セルとして検出し、前記第2ピーク値以下の輝度のセルを前記暗色判定セルとして検出することを特徴とする請求項1に記載の情報コード読取装置。
  3. 明色セルと判定するための複数の明色テンプレートと、暗色セルと判定するための複数の暗色テンプレートとを記憶した判定用テンプレート記憶手段を備え、
    前記明暗判定手段は、前記中間輝度セルに隣接する複数の隣接セルの明暗パターンと前記判定用テンプレート記憶手段に記憶されるテンプレートとのパターンマッチングにより、前記複数の明色テンプレート及び前記複数の暗色テンプレートの中から適合するテンプレートを検出し、その検出結果に基づいて前記中間輝度セルが明色セル又は暗色セルのいずれに属するかを決定することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の情報コード読取装置。
  4. 前記度数分布生成手段によって生成された前記度数分布の種類を、当該度数分布の内容に基づいて予め定められた複数種類の中から選択する選択手段と、
    前記明色セルと判定するための複数の明色テンプレートと前記暗色セルと判定するための複数の暗色テンプレートとを含んだテンプレート群を、前記複数種類の各々に対応付けて記憶する判定用テンプレート記憶手段と、
    を備え、
    前記明暗判定手段は、前記選択手段によって選択された前記度数分布の種類に基づいて前記判定用テンプレート記憶手段に記憶されるいずれかの前記テンプレート群を選択し、前記中間輝度セルに隣接する複数の隣接セルの明暗パターンとその選択された当該テンプレート群に含まれるテンプレートとのパターンマッチングにより、当該テンプレート群を構成する前記複数の明色テンプレート及び前記複数の暗色テンプレートの中から適合するテンプレートを検出し、その検出結果に基づいて前記中間輝度セルが前記明色セル又は前記暗色セルのいずれに属するかを決定することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の情報コード読取装置。
  5. 前記セル位置検出手段は、前記画像記憶手段に記憶される前記情報コードの画像から、各セルの所定の代表位置を検出し、
    前記輝度検出手段は、前記セル位置検出手段によって検出された各セルの前記代表位置での輝度を検出し、
    更に、前記明暗セル検出手段によって検出された前記明色判定セル及び前記暗色判定セルの中から、周囲に隣接するセルが前記中間輝度セルとなっていないセルを基準セルとして検出する基準セル検出手段と、
    所定サイズで構成可能な明暗セルパターンを複数種類定めると共に各明暗セルパターンでの輝度値の配列をテンプレート化した複数のテンプレートを記憶した補正用テンプレート記憶手段と、
    前記補正用テンプレート記憶手段に記憶される複数のテンプレートの中から、前記基準セル検出手段によって検出された前記基準セルと当該基準セルの周囲に隣接するセルのセル配列に対応するテンプレートを選択するテンプレート選択手段と、
    前記セル位置検出手段によって検出された前記基準セル及び当該基準セルに隣接するセルの各代表位置からそれぞれ一定度合いで位置をずらすと共にずらした各変更位置で輝度状態を検出する処理を、各代表位置を基準として複数方向にずらして行うずらし状態検出手段と、
    前記ずらし状態検出手段により各代表位置から複数方向にずらして得られる各輝度状態と、前記テンプレート選択手段で選択されたテンプレートとの適合性を判断し、最も適合性の高い輝度状態のときの各代表位置からのずらし度合を補正値として検出する補正値検出手段と、
    前記補正値検出手段によって検出された補正値に基づいて、前記基準セル以外の各セルの位置を各代表位置から補正する補正手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の情報コード読取装置。
  6. 前記撮像手段によって撮像された前記情報コードの画像を複数の画像領域に分割する領域分割手段を備え、
    前記基準セル検出手段は、前記領域分割手段によって分割された前記画像領域毎に前記基準セルを検出し、
    前記補正値検出手段は、前記領域分割手段によって分割された前記画像領域毎に前記補正値を求め、
    前記補正手段は、前記補正値検出手段によって前記画像領域毎に求められた各補正値を各画像領域にそれぞれ反映するように、前記画像領域毎に各セルの位置を各代表位置から補正する処理を行うことを特徴とする請求項5に記載の情報コード読取装置。
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