JP2013204632A - ピボットアッシー軸受装置 - Google Patents

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Shinichi Niwa
真一 丹羽
Fumiko Hachisu
文子 蜂須
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Abstract

【課題】軸受とシャフトまたはハウジングとを接着固定するための嫌気性接着剤が、玉軸受の外輪および内輪の端面に乗り上げ難い構造のピボットアッシー軸受装置を提供する。
【解決手段】シャフト101に設けられ、玉軸受103の内輪103aとの嵌合面よりも外径が小さく、軸方向において、内輪103aの内周円筒面と対向する位置から、内輪103aの一端面を越える範囲まで連続する第1の逃げ部131、およびハウジング102に設けられ、玉軸受104の外輪104cとの嵌合面よりも内径が大きく、軸方向において、外輪104cの外周円筒面と対向する位置から、外輪104cの一端面を越える範囲まで連続する第2の逃げ部133の少なくとも一方を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、玉軸受の固定を接着剤によって行なうピボットアッシー軸受装置に関する。
コンピュータの記憶装置の一つであるハードディスク駆動装置は、ピボットアッシー軸受装置によって揺動可能に支えられたアクチュエータの先端に磁気ヘッドが配置され、この磁気ヘッドが磁気ディスクの上を移動することにより、情報を磁気ディスクに記録したり、記録した情報を磁気ディスクから読み出したりする。ピボットアッシー軸受装置は、通常、シャフトとシャフトを囲むハウジング(スリーブ)との間に一対の玉軸受を配置した構造になっており、上部支持部および下部支持部により支持されている。
近年、記録情報の高容量化および情報の読み書きの高速化にともなって、磁気ディスクに記録される情報を正確に読み書きするためにハードディスク駆動装置内の清浄度維持が益々重要になっている。このため、ハードディスク駆動装置の構成部品に影響を及ぼす成分である所謂アウトガスの低減に対する要求が一段と厳しくなっている。
このような要求に対して、特許文献1には、ピボットアッシー軸受装置において玉軸受内輪とシャフト、玉軸受外輪とハウジングをそれぞれ固定する際は、紫外線硬化型嫌気性接着剤を使用し、玉軸受内輪とシャフト、玉軸受外輪とハウジングの接着領域のそれぞれの領域からはみ出した余剰の接着剤成分に対して、紫外線を照射して硬化させる技術が開示されている。
しかしながら、特許文献1に開示された構造は、上側玉軸受の内輪をシャフトの上端側から隙間嵌めする際に、シャフトの上端側外周面の接着剤塗布用V溝に塗布された紫外線硬化型嫌気性接着剤が内輪によって扱かれて、閉じられた空間にはみ出してしまうことがある。閉じられた空間にはみ出した紫外線硬化型嫌気性接着剤部分は、紫外線により硬化させることができないため未硬化部分となり、接着剤の未硬化部分からアウトガスが発生する。このアウトガスは、記録媒体(磁気ディスク)表面に吸着され、磁気ディスクを腐食するだけでなく、高密度の磁気ディスクにおいては誤動作の直接の原因となる。
この問題を解決する手段として、特許文献2には、シャフトまたはハウジングに玉軸受(転がり軸受)を嵌合してから、玉軸受の面取り部とシャフトの面取り部とで形成される凹部またはハウジングの面取り部とで形成される凹部に接着剤を塗布した後に接着剤を硬化させることで、閉じられた空間に接着剤のはみ出しが発生しない構造のピボットアッシー軸受装置が開示されている。
特開2011−220427号公報 特開2010−54004号公報
しかしながら、特許文献2に開示されたピボットアッシー軸受装置は、玉軸受の端面に形成された凹部に接着剤を塗布する構造であるため、接着剤が玉軸受の外輪または内輪の端面に乗り上げ、玉軸受内部に侵入する虞がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、軸受とシャフトまたはハウジングとを接着固定するための接着剤が、玉軸受の外輪および内輪の端面に乗り上げ難い構造のピボットアッシー軸受装置を提供することである。
請求項1に記載の発明は、シャフトと、円筒形状のハウジングと、前記シャフトと前記ハウジングとの間に接着固定される玉軸受と、前記シャフトに設けられ、前記シャフトと前記玉軸受の内輪との嵌合面よりも外径が小さく、軸方向において、前記玉軸受の前記内輪の内周円筒面と対向する位置から、前記玉軸受の前記内輪の一端面を越える範囲まで連続する第1の逃げ部、および前記ハウジングに設けられ、前記ハウジングと前記玉軸受の外輪との嵌合面よりも内径が大きく、軸方向において、前記玉軸受の前記外輪の外周円筒面と対向する位置から、前記玉軸受の前記外輪の一端面を越える範囲まで連続する第2の逃げ部の少なくとも一方とを備えることを特徴とするピボットアッシー軸受装置である。
請求項1に記載の発明によれば、玉軸受の側面に逃げ部が設けられる。この逃げ部に接着剤を注入した際、逃げ部に接着剤が溜まるので、接着剤が玉軸受の外輪および内輪の端面に乗り上げ難く、玉軸受内部に接着剤が侵入する問題が生じ難い。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記第1の逃げ部における前記シャフトと前記玉軸受との間の空間の容積は、前記第1の逃げ部以外の部分における前記シャフトと前記玉軸受との間に形成される接着部の容積よりも大きいことを特徴とする。請求項2に記載の発明によれば、接着部を満たす量の接着剤を逃げ部に注入しても、接着剤がシャフトと玉軸受の間の空間から溢れることがない。このため、シャフトと玉軸受をより強固に接着しつつ、シャフトと玉軸受の間の空間から接着剤が溢れ、それが玉軸受内部に進入する問題の発生が抑えられる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記第2の逃げ部における前記ハウジングと前記玉軸受との間の空間の容積は、前記第2の逃げ部以外の部分における前記ハウジングと前記玉軸受との間に形成される接着部の容積よりも大きいことを特徴とする。請求項2に記載の発明によれば、接着部を満たす量の接着剤を逃げ部に注入しても、接着剤がハウジングと玉軸受の間の空間から溢れることがない。このため、ハウジングと玉軸受をより強固に接着しつつ、シャフトと玉軸受の間の空間から接着剤が溢れ、それが玉軸受内部に進入する問題の発生が抑えられる。
本発明によれば、軸受とシャフトまたはハウジングとを接着固定するための接着剤が、玉軸受の外輪および内輪の端面に乗り上げ難い構造のピボットアッシー軸受装置が提供される。
実施形態のピボットアッシー軸受装置の断面図(A)、(A)の一部を拡大した拡大断面図(B)および(C)である。 シャフトに玉軸受を固定する工程を段階的に示す工程段階図である。 ハウジングに玉軸受を固定する工程を段階的に示す工程段階図である。 変形例を示す断面図である。 発明を適用可能なハードディスク装置の斜視図である。
1.実施形態
(構成)
図1(A)には、ピボットアッシー軸受装置100の断面図が示され、図1(B)および(C)には、(A)の一部を拡大した拡大断面図が示されている。ピボットアッシー軸受装置100は略円筒形状のハウジング102を有している。ハウジング102の内側には、玉軸受103と104により、シャフト101が回転自在な状態で保持されている。玉軸受103は、内輪103aと外輪103cを備え、内輪103aと外輪103cの間に転動体(ベアリングボール)103bを備えている。玉軸受104は、内輪104aと外輪104cを備え、内輪104aと外輪104cの間に転動体(ベアリングボール)104bを備えている。
シャフト101の外周面は、嵌合部111において、玉軸受103における内輪103aの内周円筒面(内周面)と僅かな隙間を隔てて対向している。嵌合部111における僅かな隙間に接着剤が充填され、シャフト101の外周面と内輪103aとの接着が行なわれている。シャフト101における嵌合部111の上側には、外径が縮径された縮径部101aが形成されている。縮径部101aの径方向に窪んだ空間が嫌気性接着剤を注入するための逃げ部131となる。縮径部101aの一部は、内輪103aの内周円筒面の一部と径方向において対向している。また、逃げ部131(縮径部101a)は、内輪103aの一端面(図の上端面)を越える部分まで延在している。径方向における縮径部101aと内輪103aとの間の隙間は、嵌合部111における径方向の隙間よりも大きくなっており、この縮径部101aと内輪103aとが径方向で対向する部分に環状空間112が形成されている。環状空間112は、逃げ部131の一部を構成している。
シャフト101における嵌合部111の下の部分は、同じ外径で図の下方向に延在し、縮径部101bに至っている。玉軸受103と104の間におけるシャフト101の外周面とハウジング102の内周面との間に閉鎖空間113が形成されている。縮径部101bは、縮径部101aと同様の外径が縮径されたシャフト101の部分であり、縮径部101bの一部は玉軸受104の内周円筒面の一部に径方向において対向している。また、縮径部101bの窪んだ空間が嫌気性接着剤を注入するための逃げ部132となる。逃げ部132(縮径部101b)は、内輪104aの内周円筒面と軸方向で重なる部分から、内輪104aの一端面(図の上端面)を越える部分まで延在している。縮径部101bと内輪104aの内周円筒面とが径方向で対向する部分に、環状空間114が形成されている。環状空間114は、逃げ部132の一部を構成している。
シャフト101の縮径部101bの下側は、外径が元に戻り、玉軸受104の内輪104aの内周円筒面と僅かな隙間を隔てて対向する嵌合部115とされている。嵌合部115における僅かな隙間に接着剤が充填され、シャフト101の外周面と内輪104aとの接着が行なわれている。シャフト101における嵌合部115の下側には、拡径されたフランジ部116が設けられ、このフランジ部116の段差部分に内輪104aの軸方向における端面が接触している。
ハウジング102の内周面は、嵌合部122において、玉軸受103の外輪103cの外周円筒面(外周面)と僅かな隙間を隔てて対向している。嵌合部122における僅かな隙間に接着剤が充填され、ハウジング102の内周面と外輪103cとの接着が行われている。ハウジング102における嵌合部122の上側には、内径が拡径された拡径部102aが形成されている。拡径部102aの径方向に窪んだ空間が嫌気性接着剤を注入するための逃げ部133となる。拡径部102aの一部は、外輪103cの外周円筒面の一部と径方向において対向している。また、逃げ部133(拡径部102a)は、外輪103cの一端面(図の上端面)を越える部分まで延在している。径方向における拡径部102aと外輪103cの間の隙間は、嵌合部122における径方向の隙間よりも大きくなっており、この拡径部102aと外輪103cとが径方向で対向する部分に環状空間121が形成されている。環状空間121は、逃げ部133の一部を構成している。
ハウジング102の嵌合部122の下側は、縮径された縮径部102bとされ、縮径部102bは、閉鎖空間113に面している。ハウジング102における嵌合部122の下端部分には、段差が形成され、そこに外輪103cの軸方向の端面が接触している。ハウジング102における縮径部102bの下側は、内径が拡径され、嵌合部123が形成されている。ハウジング102の内周面は、嵌合部123において、玉軸受104の外輪104cの外周円筒面と僅かな隙間を隔てて対向している。嵌合部123における僅かな隙間に接着剤が充填され、ハウジング102の内周面と外輪104cとの接着が行われている。
ハウジング102における嵌合部123の下側には、外径が拡径された拡径部102cが形成されている。拡径部102cの径方向に窪んだ空間が嫌気性接着剤を注入するための逃げ部134となる。拡径部102cの一部は、外輪104cの外周円筒面の一部と径方向において対向している。また、逃げ部134(拡径部102c)は、外輪104cの一端面(図の下端面)を越える部分まで延在している。径方向における拡径部102cと外輪104cとの間の隙間は、嵌合部123における径方向の隙間よりも大きくなっており、この拡径部102cと外輪104cとが径方向で対向する部分に環状空間125が形成されている。環状空間125は、逃げ部134の一部を構成している。
ここで、環状空間112の容積は、嵌合部111におけるシャフト111と玉軸受103との間の接着剤が充填されている隙間(つまり、嵌合部111における接着部の容積)の容積よりも大きな値となるように各部の寸法が設定されている。また、環状空間114の容積は、嵌合部115におけるシャフト111と玉軸受104との間の接着剤が充填されている隙間の容積(つまり、嵌合部115における接着部の容積)よりも大きな値となるように各部の寸法が設定されている。また、環状空間121の容積は、嵌合部122におけるハウジング102と玉軸受103との間の接着剤が充填されている隙間の容積(つまり、嵌合部122における接着部の容積)よりも大きな値となるように各部の寸法が設定されている。また、環状空間125の容積は、嵌合部123におけるハウジング102と玉軸受104との間の接着剤が充填されている隙間の容積(つまり、嵌合部123における接着部の容積)よりも大きな値となるように各部の寸法が設定されている。
(組み立て手順)
以下、図1に示すピボットアッシー軸受装置100を組み立てる手順の一例を説明する。図2は、シャフト側に玉軸受を取り付ける工程を示す工程断面図であり、図3は、ハウジング側に玉軸受を取り付ける工程を示す工程断面図である。
まず、シャフト101を用意する。そして、シャフト101の上方から玉軸受104の内輪104aをシャフト101に隙間嵌めし、図2(A)の状態とする。そして、図2(A)の状態で環状空間114に嫌気性接着剤を注入する。この状態が図2(B)に示されている。図2(B)には、環状空間114に注入された嫌気性接着剤201が示されている。なお、嫌気性接着剤201の量は、嵌合部115におけるシャフト101と玉軸受104との間の隙間の容積よりも多い量とし、当該隙間に嫌気性接着剤が充分に行き渡るようにする。
環状空間114に注入された嫌気性接着剤121は、毛細管現象により、嵌合部111におけるシャフト101と内輪104aとの間の隙間に浸透し、そこに行き渡る。この状態が図2(C)に示されている。図2(C)には、嵌合部115において、シャフト101と内輪104aとの間の隙間に浸透し行き渡った嫌気性接着剤202が示されている。この際、嫌気性接着剤201の量が、嵌合部115におけるシャフト101と玉軸受104との間の隙間の容積よりも多い量とされているので、嫌気性接着剤202は、嵌合部115の全域に行き渡る。そして、環状空間114内部および嵌合部115の隙間内の嫌気性接着剤は空気から遮断されるので硬化する。こうして、シャフト103に玉軸受104を取り付けた図2(C)に示すシャフト側中間部材を得る。
他方において、図3(A)に示すように、ハウジング102の上方から玉軸受103を隙間嵌めし、玉軸受103の外輪103cの下端を縮径部102bの上端部分の段差部に接触させる。この状態において、環状空間121に嫌気性接着剤301を注入する。この状態が図3(B)に示されている。この場合も環状空間121への嫌気性接着剤の注入量は、嵌合部122の隙間部分の容量よりも多い量とする。
環状空間121に嫌気性接着剤301を注入し、図3(B)の状態とすると、毛細管現象により、嵌合部122におけるハウジング102と玉軸受103の間の隙間に嫌気性接着剤301が浸透し、図3(C)の状態を得る。こうして、ハウジング側中間部材を得る。
図2(C)のシャフト側中間部材と、図3(C)ハウジング側中間部材を得たら、ハウジング中間部材の下方から、ハウジング102の内側に図2(C)のシャフト側中間部材を挿入する。この際、シャフト101を玉軸受103の内輪103aの内周円筒面に隙間嵌めする。また同時に、ハウジング102の内周面を玉軸受104の外輪104cの外周円筒面に隙間嵌めする。この状態において、環状空間112(図1参照)に嫌気性接着剤を注入し、嵌合部111におけるシャフト101と玉軸受103との間の隙間に毛管力により嫌気性接着剤を浸透させる。また、環状空間125に嫌気性接着剤を注入し、嵌合部123におけるハウジング102と玉軸受104との間の隙間に毛管力により嫌気性接着剤を浸透させる。なお、実際の作業においては、重力による嫌気性接着剤の垂れを防止するために、適宜部材の上下を反転させ、鉛直上方向から嫌気性接着剤の注入を行なう。以上の工程により、図1に示すピボットアッシー軸受装置100を得る。
ここで、嵌合隙間に毛細管現象により接着剤を行き渡らせるためには、接着剤の粘度は25℃において200〜1000mPa・sとすることが適当である。シャフト101の外径寸法と玉軸受103,104の内輪103a,104aの内径寸法の加工精度による嵌合隙間の寸法に合わせて、たとえば嵌合隙間が0.01mmの場合は、接着剤の粘度は400〜600mPa・sとすることが好ましい。
また、シャフト101と上側の玉軸受103の内輪103aとを嫌気性接着剤で接合する際に、上側の玉軸受の内輪に、上方から荷重をかけることで、上側の玉軸受103と下側の玉軸受104とに予圧をかけることができる。
(優位性)
以上説明したピボットアッシー軸受装置100では、環状空間112,114,121,125が接着剤溜まりとなるため、接着剤が毛細管現象により嵌合隙間へ入りやすくなる。また、接着剤溜まりとなる環状空間112,114,121,125を、軸受の端面から離れた側面の位置に設けたため、接着剤が軸受端面に付着することがない。また、接着剤溜まりとなる環状空間112,114,121,125を、玉軸受103,104のシャフト101側またはハウジング102側に設けたため、外輪または内輪の径方向厚さが薄い軸受を使用できる。また、環状空間112,114,121,125の容積を、嵌合部111,115,122,123における嵌合隙間の容積よりも大きくしたことで、嵌合隙間を満たす量の接着剤を環状空間112,114,121,125に注入しても、接着剤が環状空間112,114,121,125から溢れることがなく、転動体103b,104bの部分に接着剤が入ってしまう問題が発生しない。
(変形例)
図4には、図1における縮径部101aの他のバリエーションの構造が示されている。図4において、図1と同じ符合の部分は、図1と同じ部材を示す。図4(A)に示す構造では、内周が曲面で構成されたR溝141をシャフト101の外周に形成し、このR溝141の窪んだ部分(凹部)を逃げ部137としている。この構造では、逃げ部137の玉軸受103と軸方向で重なる部分が環状空間142となる。
図4(B)に示す構造では、V溝143をシャフト101の外周に形成し、このV溝143の窪んだ部分(凹部)を逃げ部138としている。この構造では、逃げ部138の玉軸受103と軸方向で重なる部分が環状空間144となる。
図4(C)に示す構造では、コの字形状の溝145をシャフト101の外周に形成し、コの字形状の溝145の窪んだ部分(凹部)を逃げ部139としている。この構造では、逃げ部19の玉軸受103と軸方向で重なる部分が環状空間146となる。
図4(A)〜(C)に示す構造においても、環状空間142,144,146の容積を嵌合部111におけるシャフト101と玉軸受103との間の隙間の容積よりも大きくすることは好ましい。また、図4に示す嫌気性接着剤の逃げ部137,138,139の構造は、他の部分の逃げ部にも適用できる。
玉軸受の数は、限定されない。また、環状空間を設ける構造をシャフト側のみ、またはハウジング側のみとする構造も可能である。
(ハードディスク装置の例)
図5には、コンピュータ等の記憶装置として用いられるハードディスク駆動装置Dが示されている。ハードディスク駆動装置Dは、磁気ディスク上で揺動するアクチュエータ(アーム)3を備えている。アクチュエータ3は、本発明を利用したピボットアッシー軸受装置1によって揺動可能に保持されている。ピボットアッシー軸受装置1は、保持部材2によってハードディスク駆動装置Dの筐体に取り付けられている。アクチュエータ3の先端には、磁気ヘッド4が取り付けられている。アクチュエータ3をピボットアッシー軸受装置1によって回転自在な状態で支持されたシャフト6を回転中心として揺動させ、磁気ヘッド4を磁気ディスク5上の径方向で移動させることで、磁気ヘッド4による磁気ディスク5への情報の書き込み、および磁気ヘッドによる磁気ディスク5からの情報の読み出しが行なわれる。
(その他)
接着剤として紫外線硬化型嫌気性接着剤を用いることもできる。紫外線硬化型嫌気性接着剤を用いることで、環状空間内に残った接着剤を短時間で硬化させることができる。
本発明の態様は、当業者が想到しうる種々の変形も含むものであり、本発明の効果も上述した内容に限定されない。すなわち、特許請求の範囲に規定された内容およびその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更および部分的削除が可能である。
本発明は、ピボットアッシー軸受装置に利用することができる。
D…ハードディスク装置、1…ピボットアッシー軸受装置、2…保持部材、3…アクチュエータ、4…磁気ヘッド、5…磁気ディスク、6…シャフト、100…ピボットアッシー軸受装置、101…シャフト、101a…縮径部、101b…縮径部、102…ハウジング、102a…拡径部、102b…縮径部、102c…拡径部、103…玉軸受、103a…内輪、103b…転動体、103c…外輪、104…玉軸受、104a…内輪、104b…転動体、104c…外輪、111…嵌合部、112…環状空間、113…閉鎖空間、114…環状空間、115…嵌合部、116…フランジ部、121…環状空間、122…嵌合部、123…嵌合部、125…環状空間、131…逃げ部、132…逃げ部、133…逃げ部、134…逃げ部、137…逃げ部、138…逃げ部、139…逃げ部、141…R溝、142…環状空間、143…V溝、144…環状空間、145…コの字形状の溝、146…環状空間、201…注入された嫌気性接着剤、202…浸透した嫌気性接着剤。

Claims (3)

  1. シャフトと、
    円筒形状のハウジングと、
    前記シャフトと前記ハウジングとの間に接着固定される玉軸受と、
    前記シャフトに設けられ、前記シャフトと前記玉軸受の内輪との嵌合面よりも外径が小さく、軸方向において、前記玉軸受の前記内輪の内周円筒面と対向する位置から、前記玉軸受の前記内輪の一端面を越える範囲まで連続する第1の逃げ部、および前記ハウジングに設けられ、前記ハウジングと前記玉軸受の外輪との嵌合面よりも内径が大きく、軸方向において、前記玉軸受の前記外輪の外周円筒面と対向する位置から、前記玉軸受の前記外輪の一端面を越える範囲まで連続する第2の逃げ部の少なくとも一方と
    を備えることを特徴とするピボットアッシー軸受装置。
  2. 前記第1の逃げ部における前記シャフトと前記玉軸受との間の空間の容積は、前記第1の逃げ部以外の部分における前記シャフトと前記玉軸受との間に形成される接着部の容積よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のピボットアッシー軸受装置。
  3. 前記第2の逃げ部における前記ハウジングと前記玉軸受との間の空間の容積は、前記第2の逃げ部以外の部分における前記ハウジングと前記玉軸受との間に形成される接着部の容積よりも大きいことを特徴とする請求項1または2に記載のピボットアッシー軸受装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US10670430B2 (en) 2016-02-25 2020-06-02 Nsk Ltd. Sensor

Cited By (1)

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US10670430B2 (en) 2016-02-25 2020-06-02 Nsk Ltd. Sensor

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