JP2013202618A - 溶接システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 手作業であってもより正確な溶接を行うことが可能な溶接システムを提供すること。
【解決手段】 溶接システム101は、本溶接作業に先立って行われる溶接教示作業において、溶接開始から溶接終了までの期間における溶接トーチTCの位置および姿勢を含む溶接状態量を基準溶接状態量として記憶する記憶装置RCと、本溶接作業において、溶接トーチTCの溶接状態量と上記基準溶接状態量とを比較し、上記溶接状態量と上記基準溶接状態量との差が、あらかじめ定めた許容状態量差を超える場合に、溶接不適信号aliを出力する比較回路CPと、比較回路CPからの溶接不適信号aliを受けると溶接不適情報を報知する報知装置ALと、を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、溶接システムに関する。
たとえばアーク溶接を行うための溶接トーチをロボットに保持させ、このロボットに溶接動作を負担させる溶接システムが多く提案されている(たとえば、特許文献1)。上記ロボットは、溶接トーチを3軸の平行移動および3軸の回転移動させることが可能であり、動作精度は年々向上している。溶接作業において溶接トーチがあるべき位置および姿勢は、教示作業と称される作業を経ることにより、上記ロボットに教示される。教示作業は、たとえば上記ロボットを操作するペンダントを用いて使用者が溶接トーチを溶接対象物の任意箇所(溶接線)に沿って所望の姿勢で移動させることによりなされる。ひと通りの教示作業が終了すると、本溶接作業において、上記ロボットは、上記溶接トーチからアークを発生させながら溶接動作を行う。これにより、正確な溶接を行うことができる。
しかしながら、上記ロボットは比較的重く、適した設置場所を用意する必要がある。溶接対象物が狭い場所に置かれている場合や、排除することが困難である遮蔽物が存在する場合、上記ロボットの設置がなしえないことがある。このような場合、上記溶接トーチを使用者が手で保持して、いわゆる手作業で溶接を行うことが強いられる。使用者による手作業では、ロボットによる作業と異なり、あらかじめ溶接動作を教示するといった支援策を採用できない。したがって、正確な溶接が困難であるという問題があった。
特開2011−194463号公報
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、手作業であってもより正確な溶接を行うことが可能な溶接システムを提供することをその課題とする。
本発明によって提供される溶接監視システムは、本溶接作業に先立って行われる溶接教示作業において、溶接開始から溶接終了までの期間における溶接トーチの位置および姿勢を含む溶接状態量を基準溶接状態量として記憶する基準溶接状態量記憶手段と、本溶接作業において、上記溶接トーチの溶接状態量と上記基準溶接状態量とを比較し、上記溶接状態量と上記基準溶接状態量との差が、あらかじめ定めた許容状態量差を超える場合に、溶接不適信号を出力する溶接状態比較手段と、上記溶接状態比較手段からの上記溶接不適信号を受けると溶接不適情報を報知する報知手段と、を備えることを特徴としている。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記基準溶接状態量は、溶接を開始する基準開始位置および溶接を開始する際の上記溶接トーチの姿勢である溶接開始姿勢の少なくともいずれかを含んでおり、上記溶接トーチは、使用者が溶接開始を意図したことを入力する溶接開始入力部を有しており、上記溶接状態比較手段は、上記溶接開始入力部からの開始信号を受けたときに、上記溶接トーチの位置と上記基準開始位置との差が、あらかじめ定められた許容開始位置差を超える場合、および、上記溶接トーチの姿勢と上記溶接開始姿勢との差が、あらかじめ定められた許容開始姿勢差を超えた場合、の少なくともいずいれかの場合において、上記溶接トーチの溶接開始を阻止する溶接開始阻止信号を出力する。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記基準溶接状態量は、溶接を終了する基準終了位置を含んでおり、上記溶接状態比較手段は、溶接を開始した後に上記溶接トーチの位置と上記基準終了位置との差が、あらかじめ定められた許容終了位置差以下となった場合に、上記溶接トーチの溶接を終了させる溶接終了信号を出力する。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記本溶接作業においては、上記溶接トーチの使用者が上記溶接トーチを視認することを阻害する視認阻害物が存在する。
このような構成によれば、上記基準溶接状態量と本溶接作業における上記溶接状態量とを比較することにより、使用者によって保持された上記溶接トーチの位置および姿勢の適否を定量的に把握することができる。したがって、手作業による溶接作業をより正確に行うことができる。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
本発明に係る溶接システムの一例を示すシステム構成図である。 図1に示す溶接システムによる教示作業による基準溶接状態量の一例を示すグラフである。 図1に示す溶接システムによる教示作業の一例を示す斜視図である。 図1に示す溶接システムによる本溶接作業の一例を示す斜視図である。 図1に示す溶接システムによる本溶接作業における溶接状態量の一例を示すグラフである。 図1に示す溶接システムによる本溶接作業における溶接位置差および溶接姿勢差を示すグラフである。 図1に示す溶接システムによる本溶接作業における溶接位置差および溶接姿勢差の他の例を示すグラフである。
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
図1は、本発明に係る溶接システムの一例を示している。本実施形態の溶接システム101は、電源装置PU、溶接トーチTCおよび報知装置ALを備えている。溶接システム101は、溶接作業者が溶接トーチTCを手で保持した状態でたとえばアーク溶接を行う構成とされている。
電源装置PUは、溶接トーチTCに対して溶接を行うために必要な電力を供給するためのものであり、アーク電圧Vaおよびアーク電流Iaを任意かつ選択的に制御可能とされている。本実施形態の電源装置PUは、電源回路PS、制御部CU、モードスイッチMS、記録装置RC、受信機RS1および送信機TM2を有している。なお、本実施形態とは異なり、電源装置PU外に、別体として構成された制御部CUを有する制御装置を備える構成であってもよい。
電源回路PSは、溶接トーチTCにおいてアークを発生させるための電力を発生させ、これを制御する回路である。制御部CUは、たとえばCPUからなり、溶接システム101の動作を制御する部位である。本実施形態においては、制御部CUは、比較回路CPを内蔵している。比較回路CPは、本発明で言う溶接状態比較手段の一例に相当する。
記録装置RCは、後述する教示作業の結果得られた基準溶接状態量を記録する装置であり、たとえば半導体メモリ、ハードディスクドライブなどによって構成されている。記録装置RCは、本発明で言う基準溶接状態量記憶手段の一例である。モードスイッチMSは、使用者が溶接システム101の動作モードを選択するためのスイッチである。本実施形態の溶接システム101は、教示作業モードと本溶接作業モードとを有する。使用者は、モードスイッチMSを操作することにより、教示作業モードあるいは本溶接作業モードのいずれかを選択することができる。
受信機RS1は、溶接トーチTCから送信された信号を受信し、これを制御部CUへと送る機能を果たす。送信機TM2は、制御部CUからの信号を報知装置ALへと送信する機能を果たす。受信機RS1および送信機TM2は、好ましくは無線通信によって送受信を行う。
溶接トーチTCは、図3に示すように溶接母材Mtの溶接対象箇所との間にアークAcを生じさせるためのものであり、図1に示すように電極AC、ジャイロセンサJC、位置センサLC、送信機TM1およびトーチスイッチTSを有している。電極ACは、電源装置PUから電力を供給されることにより、アークAcを発生させる部位である。
ジャイロセンサJCは、たとえば、水平方向に沿うx方向、y方向、および重力方向に沿うz方向それぞれの方向に延びる軸周りの溶接トーチTCの角度を検出するものであり、一般的には、振動式、機械式、流体式、光学式などの態様のものが種々選択できる。位置センサLCは、溶接トーチTCのx方向位置、y方向位置およびz方向位置を検出するものであり、たとえばビーコンから発せられる位置基準信号を利用して位置を検出する。上記ビーコンとしては、上記位置基準信号を発する形式として、光学式、音波式、電波式など様々なものが選択できる。本実施形態においては、遮蔽物によって妨げられにくい方式のものが好ましく、たとえば電波式のビーコンを利用した位置センサLCを選択することが望ましい。位置センサLCが検出する位置は、溶接トーチTCの先端が望ましい。なお、本発明で言う溶接トーチの位置とは、先端位置を含め、溶接作業を適切に達成しうる位置であればよい。
送信機TM1は、ジャイロセンサJCおよび位置センサLCからの検出信号を電源装置PUの受信機RS1に対してたとえば無線通信によって送信する。トーチスイッチTSは、使用者が溶接トーチTCからアークAcを発生させるべき時に押下するものであり、本実施形態においては、ケーブルを介して電源装置PUの制御部CUに接続されている。トーチスイッチTSは、本発明で言う溶接開始入力部の一例である。このケーブルは、電源回路PSから溶接トーチTCに繋がるケーブルに沿わせて配置しておけばよい。
報知装置ALは、溶接トーチTCを保持した使用者、あるいはこの使用者の作業を監視する者に対して本溶接作業の溶接状態量が不適となった場合に、その旨を知らせるためのものであり、受信機RS2および表示装置MNを有する。受信機RS2は、電源装置PUの送信機TM2から無線通信によって送られた信号を受信する。表示装置MNは、受信機RS2が受信した信号に基づく情報を表示するためのものであり、たとえば液晶ディスプレイからなる。
次に、溶接システム101の動作について以下に説明する。
<教示作業モード>
溶接システム101においては、実際の溶接に先立って教示作業モードで教示作業を実行する。使用者が電源装置PUのモードスイッチMSを操作することにより、教示作業モードが選択される。教示作業モードにおいては、実際に溶接を行う溶接母材Mtに対して教示作業を行なってもよいし、溶接母材Mtに似せた構造とされたテスト材料に対して教示作業を行なってもよい。
図2は、教示作業モードでの教示作業における溶接状態量を示している。横軸は、時間Tである。時刻Tsは、教示作業の開始時刻であり、溶接開始時間に相当する。時刻Tfは教示作業の終了時刻であり、溶接終了時間に相当する。座標xsi,ysi,zsiは、時刻Tsから時刻Tf間の任意の時間Tiにおける溶接トーチTCのx方向座標、y方向座標およびz方向座標である。座標xsi,ysi,zsiの基準となる原点位置は、教示作業に用いる溶接母材Mtあるいはテスト材料との位置関係が明瞭に定義された任意の点である。角度asi,bsi,csiは、時刻Tsから時刻Tf間の任意の時間Tiにおけるx方向、y方向、z方向に延びる軸周りの溶接トーチTCの角度である。これらの角度asi,bsi,csiの基準となる原点角度は、教示作業に用いる溶接母材Mtあるいはテスト材料との関係が明瞭に定義された任意の角度である。信号Tssは、トーチスイッチTSからの出力信号であり、トーチスイッチTSが押下されている間、Hi状態をとる。
教示作業においては、溶接トーチTCからアークAcを発生させることは必須ではなく、本実施形態においては、教示作業ではアークAcを発生させない前提とする。教示作業の開始は、便宜上、使用者が溶接トーチTCのトーチスイッチTSを押下することによって定義される。制御部CUは、トーチスイッチTSの押下を認識すると、その時刻を時刻Tsと設定し、教示作業に係る処理を開始する。なお、この際は、制御部CUから電源回路PSに対する電力供給指示はなされない。
教示作業が開始されると、位置センサLCから座標xsi,ysi,zsiが時々刻々と送信機TM1に送られる。また、ジャイロセンサJCから角度asi,bsi,csiが時々刻々と送られる。送信機TM1から電源装置PUの受信機RS1へと送られた座標xsi,ysi,zsiおよび角度asi,bsi,csiは、記録装置RCに記録される。時刻Tsから時刻Tfの間、使用者は、溶接トーチTCを溶接母材Mtあるいはテスト材料に対して溶接に適した位置および姿勢で溶接対象箇所(溶接線)に沿って移動させる。時刻Tfにおいて教示作業が終了すると、記録装置RCには、時刻Tsから時刻Tfの間、座標xsi,ysi,zsiおよび角度asi,bsi,csiが記録されることとなる。この時刻Tsから時刻Tfにおける座標xsi,ysi,zsiおよび角度asi,bsi,csiが、本発明で言う基準溶接状態量を構成する。
基準溶接状態量は、溶接母材Mtに対して適切な溶接をする場合に、溶接を開始する時刻Tsから溶接を終了する時刻Tfの間の任意の時刻Tiにおいて溶接トーチTCがあるべき位置および取るべき姿勢を示す基準となるものである。図2においては、前進角rsiがあわせて示されている。前進角rsiは、図3に示すように、溶接トーチTCが溶接方向(溶接線)に対してなす角度であり、座標xsi,ysi,zsiおよび角度asi,bsi,csiに基づいて制御部CUによって算出され、記録装置RCに記録される。
<本溶接作業モード>
次いで、本溶接作業モードについて説明する。本溶接作業モードは、使用者がモードスイッチMSを操作することにより選択される。本実施形態では、本溶接作業モードにおいて図4に示す状態で溶接作業が行われる。同図に示す通り、溶接母材Mtを遮蔽する遮蔽物Obが存在している。この遮蔽物Obは、使用者が溶接母材Mtの近傍に溶接トーチTCを位置させることは許容するが、その状態の溶接トーチTCおよび溶接線を使用者が視認することを阻害する。
使用者がトーチスイッチTSを押下すると、図5に示すように、時刻Tsにおいて溶接作業が開始される。信号TssがHi状態となると、制御部CUは電源回路PSに対して電力供給開始を指示する。これにより、時刻Tsにおいてアーク電圧Vaおよびアーク電流IaがHi状態に立ち上がっている。なお、溶接の方式によっては、溶接電力は直流および交流をとり、また、たとえば溶接開始時においては所定の溶接開始処理を実行するための波形となる。本図においては、溶接作業を実現するための溶接電力が供給されているか否かを明示する目的により、便宜上、アーク電圧Vaおよびアーク電流IaをHi状態およびLow状態の2つの状態で示しており、Hi状態が溶接状態に相当する。
溶接トーチTCの位置センサLCおよびジャイロセンサJCからは座標xi,yi,ziおよび角度ai,bi,ciが時々刻々と制御部CUへと送られてくる。これらの座標xi,yi,ziおよび角度ai,bi,ciは、本溶接作業における溶接トーチTCの溶接状態量を構成する。制御部CUの比較回路CPは、この溶接状態量と記録装置RCに記録された基準溶接状態量とを比較する。そして、任意の時刻Tiにおける溶接状態量と基準溶接状態量との差を算出する。
具体的には、図6に示すように、基準溶接状態量に含まれる座標xsi,ysi,zsiと溶接状態量に含まれるxi,yi,ziとによって、同一の時刻Tiにおける教示モードでの溶接トーチTCの位置と本溶接作業モードでの溶接トーチTCの位置との位置差ldiを算出する。また、同一の時刻Tiにおける教示モードでの前進角rsiと本溶接作業モードでの前進角riとの角度差rdiを算出する。比較回路CPは、あらかじめ定められた許容状態量差である許容位置差ldpおよび許容角度差rdpと、算出した位置差ldiおよび角度差rdiとを比較する。そして、位置差ldiおよび角度差rdiのいずれかが許容位置差ldpおよび許容角度差rdpを超えている場合、溶接不適信号aliを報知装置ALへと送信する。報知装置ALにおいては、位置差ldiおよび角度差rdiのうちいずれかもしくは双方が許容位置差ldpおよび許容角度差rdpを超えたことを表示装置MNに表示する。使用者、あるいはこの使用者の作業を監視する者は、表示装置MNの表示により、溶接トーチTCの位置あるいは姿勢が不適であることを認識する。これにより、使用者が自主的に、あるいは監視する者の示唆により、溶接トーチTCの位置あるいは姿勢を改善する。この処理を継続しつつ、使用者が溶接トーチTCを溶接終了位置まで移動させたと認識すると、トーチスイッチTSを離す。これにより、時刻Tfにおいて本溶接作業モードにおける溶接作業が終了する。なお、位置差ldiおよび角度差rdiがさらに過大である場合は、制御部CUは、電源回路PSからの電力供給を停止させ、溶接作業を中断してもよい。
次に、溶接システム101の作用について説明する。
本実施形態によれば、教示モードにおいて記録された基準溶接状態量と本溶接作業モードにおける溶接状態量とを比較することにより、使用者によって保持された溶接トーチTCの位置および姿勢の適否を定量的に把握することができる。これにより手作業による溶接作業をより正確に行うことができる。
溶接トーチTCの前進角riは、溶接ビードの適否に大きな影響を与える。単に、溶接トーチTCの位置や角度を監視するだけでなく、前進角riと教示作業における前進角rsiとを比較することにより、本溶接作業モードにおける溶接が適切に行われているか否かを合理的に判断することができる。
図4に示すように、遮蔽物Obが存在する場合、たとえば溶接トーチTCを保持させるロボットの設置が困難となることが多い。また、手作業であっても、使用者は保持した溶接トーチTCや溶接母材Mtを視認できない。このため、使用者は、いわゆる目隠しの状態での溶接作業が強いられる。溶接システム101によれば、使用者あるいは溶接を監視する者は、溶接トーチTCの位置や姿勢の適否をリアルタイムで把握することが可能である。したがって、ロボットでは溶接が困難であるような環境に置かれた溶接母材Mtに対して適切に溶接を行うことができる。
図7は、溶接システム101による本溶接作業モードにおける溶接作業の変形例を示している。本変形例においては、溶接が終了されるべき時刻Tfを迎えた以降も、使用者がトーチスイッチTSを押下し続けている。しかし、本変形例においては、比較回路CPは、座標xi,yi,ziに基づく溶接トーチTCの現在位置と記録装置RCに記録された時刻Tfにおける座標xsi,ysi,zsiである基準終了位置とを比較する。そして、現在位置と基準終了位置とが、たとえばあらかじめ定めた許容終了位置差以下であると、その時刻を時刻Tfと認識して電源回路PSからの電力供給を停止する。
このような構成によれば、溶接トーチTCが溶接終了位置に到達したことを認識できない場合であっても、溶接母材Mtのうち溶接されるべきでない部位を誤って溶接してしまうことを回避することができる。
また、本溶接作業モードにおいて、使用者が溶接を開始すべくトーチスイッチTSを押下したときの現在位置と、記録装置RCに記録された時刻Tsにおける座標xsi,ysi,zsiである基準開始位置とを比較する構成としてもよい。この構成において、現在位置と基準開始位置との差が、あらかじめ定められた許容開始位置差を超えている場合、制御部CUは、電源回路PSに対して電力供給開始を指示しない。また、現在位置と基準開始位置との差が、あらかじめ定められた許容開始位置差を超えている旨を、報知装置ALの表示装置MNに表示させる。
このような構成によれば、溶接母材Mtのうち溶接されるべきでない部位に対して誤って溶接する作業を開始してしまうことを回避することができる。また、現在位置と基準開始位置との差が、あらかじめ定められた許容開始位置差を超えることが頻発する場合、教示モードと本溶接作業モードにおいて位置検出の基準となる原点がずれていることが要因である可能性が高い。このような、溶接システム101のセッティング不良に起因する不具合を、溶接開始前に適切に把握し、それに適した対処を実施することができる。
本発明に係る溶接システムは、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係る溶接システムの各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
本発明で言う溶接教示作業とは、上述した実施形態のように溶接トーチを保持した状態で本溶接作業を模した動作を行うことにより、溶接トーチの位置および角度を同時に記録することに限定されない。溶接教示作業としては、たとえば、基準溶接状態量を構成する位置データと角度データとを別々に生成する構成を含む。
溶接教示作業の一例としては、実際の溶接線、あるいは仮の溶接線に沿って溶接トーチの先端を移動させることにより溶接トーチの先端位置を記録した後に、算出された溶接トーチの角度データを付加することによって基準溶接状態量を構築する構成が挙げられる。このような教示作業に適したケースとして、溶接中の溶接トーチの前進角が一定とされることが好ましい溶接プロセスが挙げられる。模擬的に溶接トーチを移動させることによって得られた位置データに基づけば、望ましい前進角を達成するためのたとえばx軸周り、y軸周りおよびz軸周りそれぞれの溶接トーチの角度は、幾何的に算出可能である。この算出によって得られた時々刻々の溶接トーチがとるべき角度データを上記位置データと組み合わせることにより、基準溶接状態量が得られる。
位置差ldiおよび角度差rdiと許容位置差ldpおよび許容角度差rdpとを本溶接作業モードにおいて比較し、必要に応じてリアルタイムで報知装置ALに報知させることに加えて、位置差ldiおよび角度差rdiを記録装置RCに記録させる構成としてもよい。この記録された位置差ldiおよび角度差rdiを、溶接が終了した溶接母材Mtに関連する情報として保存しておくことにより、溶接作業が終了した後に、必要に応じて溶接母材Mtの溶接状態がいかなるものであったかを、定量的に精査することができる。
本発明に係る溶接システムが行う溶接としては、アーク溶接が一般的であるがこれに限定されず、手作業で行うことが可能である種々の溶接を行うことができる。
101 溶接システム
PU 電源装置
PS 電源回路
CU 制御部
CP 比較回路(溶接状態比較手段)
MS モードスイッチ
RC 記録装置(基準溶接状態量記憶手段)
RS1 受信機
TM2 送信機
TC 溶接トーチ
JC ジャイロセンサ
LC 位置センサ
TS トーチスイッチ(溶接開始入力部)
TM1 送信機
AL 報知装置(報知手段)
RS2 受信機
MN 表示装置

Claims (4)

  1. 本溶接作業に先立って行われる溶接教示作業において、溶接開始から溶接終了までの期間における溶接トーチの位置および姿勢を含む溶接状態量を基準溶接状態量として記憶する基準溶接状態量記憶手段と、
    本溶接作業において、上記溶接トーチの溶接状態量と上記基準溶接状態量とを比較し、上記溶接状態量と上記基準溶接状態量との差が、あらかじめ定めた許容状態量差を超える場合に、溶接不適信号を出力する溶接状態比較手段と、
    上記溶接状態比較手段からの上記溶接不適信号を受けると溶接不適情報を報知する報知手段と、
    を備えることを特徴とする、溶接システム。
  2. 上記基準溶接状態量は、溶接を開始する基準開始位置および溶接を開始する際の上記溶接トーチの姿勢である溶接開始姿勢の少なくともいずれかを含んでおり、
    上記溶接トーチは、使用者が溶接開始を意図したことを入力する溶接開始入力部を有しており、
    上記溶接状態比較手段は、上記溶接開始入力部からの開始信号を受けたときに、上記溶接トーチの位置と上記基準開始位置との差が、あらかじめ定められた許容開始位置差を超える場合、および、上記溶接トーチの姿勢と上記溶接開始姿勢との差が、あらかじめ定められた許容開始姿勢差を超えた場合、の少なくともいずれかの場合において、上記溶接トーチの溶接開始を阻止する溶接開始阻止信号を出力する、請求項1に記載の溶接システム。
  3. 上記基準溶接状態量は、溶接を終了する基準終了位置を含んでおり、
    上記溶接状態比較手段は、溶接を開始した後に上記溶接トーチの位置と上記基準終了位置との差が、あらかじめ定められた許容終了位置差以下となった場合に、上記溶接トーチの溶接を終了させる溶接終了信号を出力する、請求項1または2に記載の溶接システム。
  4. 上記本溶接作業においては、上記溶接トーチの使用者が上記溶接トーチを視認することを阻害する視認阻害物が存在する、請求項1ないし3のいずれかに記載の溶接システム。
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