JP2013202462A - 可動攪拌装置、有機廃棄物攪拌処理装置 - Google Patents
可動攪拌装置、有機廃棄物攪拌処理装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】廃棄物設置領域に沿った移動を簡単に低コストで実現できる可動攪拌装置、及び該可動攪拌装置を用いて構成した有機廃棄物攪拌処理装置の提供。
【解決手段】レール14を走行することで廃棄物設置領域13上を移動する可動フレーム20に、前記廃棄物設置領域13に設置された有機廃棄物Mを攪拌して発酵分解を促す攪拌用回転ユニット30が搭載され、攪拌用回転ユニット30は、廃棄物設置領域13の有機廃棄物が設置される底壁部11上方に可動フレーム20によって横架状態に支持され回転駆動される回転軸31の外周から、長手方向全長にわたってあるいは長手方向複数箇所が曲げ自在とされた攪拌用延出部材32を延出させた構成になっている可動攪拌装置40、該可動攪拌装置40を用いて構成した有機廃棄物攪拌処理装置1を提供する。
【選択図】図2
【解決手段】レール14を走行することで廃棄物設置領域13上を移動する可動フレーム20に、前記廃棄物設置領域13に設置された有機廃棄物Mを攪拌して発酵分解を促す攪拌用回転ユニット30が搭載され、攪拌用回転ユニット30は、廃棄物設置領域13の有機廃棄物が設置される底壁部11上方に可動フレーム20によって横架状態に支持され回転駆動される回転軸31の外周から、長手方向全長にわたってあるいは長手方向複数箇所が曲げ自在とされた攪拌用延出部材32を延出させた構成になっている可動攪拌装置40、該可動攪拌装置40を用いて構成した有機廃棄物攪拌処理装置1を提供する。
【選択図】図2
Description
本発明は、家畜から排出される糞尿、家庭から排出される生ごみ、下水の汚泥等の有機廃棄物を攪拌して発酵分解処理を促進する可動攪拌装置、該可動攪拌装置を用いて構成された有機廃棄物攪拌処理装置に関する。
上述の有機廃棄物攪拌処理装置としては、有機廃棄物を貯留する処理槽と、処理槽上を車輪によって走行する可動フレームに処理槽内の有機廃棄物を攪拌する攪拌機を吊り下げ状態に支持してなる可動攪拌装置とを備え、可動攪拌装置が処理槽上を移動しつつ攪拌機によって有機廃棄物を攪拌し、発酵分解を促すものがある(例えば、特許文献1、2)。
前記攪拌機としては、例えば、いわゆるスクープ式(例えば特許文献1)、ロータリー式(例えば特許文献2)のものが広く用いられている。
スクープ式の攪拌機は、例えば特許文献1の段落(0015)、図1、図3に記載のように、上下のスプロケットに巻き掛けた無端条体(例えばチェーン)の延在方向複数箇所に、処理槽内の有機廃棄物を掻き上げて攪拌するための攪拌部材(攪拌羽根)を突設した攪拌部材付き無端条体を有する。そして、このスクープ式攪拌機は、攪拌部材付き無端条体を回転駆動した状態で可動フレームの走行によって移動させることで、攪拌機進行方向前側の有機廃棄物を掻き上げて攪拌するとともに、掻き上げによって、進行方向前側から後側への有機廃棄物の積み替えを行う。
スクープ式の攪拌機は、例えば特許文献1の段落(0015)、図1、図3に記載のように、上下のスプロケットに巻き掛けた無端条体(例えばチェーン)の延在方向複数箇所に、処理槽内の有機廃棄物を掻き上げて攪拌するための攪拌部材(攪拌羽根)を突設した攪拌部材付き無端条体を有する。そして、このスクープ式攪拌機は、攪拌部材付き無端条体を回転駆動した状態で可動フレームの走行によって移動させることで、攪拌機進行方向前側の有機廃棄物を掻き上げて攪拌するとともに、掻き上げによって、進行方向前側から後側への有機廃棄物の積み替えを行う。
ロータリー式攪拌機は、例えば特許文献2の段落(0039)、(0040)、図7等に記載のように、可動フレームによって概ね水平方向に支持された回転軸の外周の複数箇所に棒状の攪拌部材(以下、攪拌棒とも言う)を突設した攪拌棒付き回転軸を有する。そして、ロータリー式攪拌機は、攪拌棒付き回転軸を回転駆動した状態で可動フレームの走行によって移動させることで、攪拌機進行方向前側の有機廃棄物を前記攪拌棒の衝突によって攪拌するとともに、進行方向前側から後側への有機廃棄物の積み替えを行う。
スクープ式攪拌機及びロータリー式攪拌機は、処理槽内の有機廃棄物を短時間で大量に攪拌できるため、有機廃棄物攪拌処理装置において広く用いられている。しかしながら、スクープ式又はロータリー式の攪拌機を可動フレームに搭載した構成の可動攪拌装置は、攪拌機が処理槽内の有機廃棄物中にある状態のまま所望位置に移動させるには、攪拌機を駆動させて有機廃棄物を攪拌しつつ移動させる必要があり、移動が不自由である。このため、スクープ式あるいはロータリー式の攪拌機を用いて構成した従来の可動攪拌装置としては、攪拌機を可動フレームに設けた昇降装置によって処理槽上に上昇させ、この状態で可動フレームを走行させて所望位置に移動させる構成が多く採用されている。
本発明は、上述の事情に鑑みて、有機廃棄物を設置する廃棄物設置領域に沿った移動を簡単に低コストで実現できる可動攪拌装置、及び該可動攪拌装置を用いて構成した有機廃棄物攪拌処理装置の提供を目的としている。
上記課題を解決するために、本発明では以下の構成を提供する。
第1の発明は、レールを走行することで、有機廃棄物が設置される廃棄物設置領域上を移動する可動フレームと、該可動フレームに搭載され、回転駆動によって前記廃棄物設置領域に設置された有機廃棄物を攪拌して発酵分解を促す攪拌用回転ユニットとを有し、前記攪拌用回転ユニットは、前記廃棄物設置領域の有機廃棄物が設置される底壁部の上方に前記可動フレームによって横架状態に支持され回転駆動される回転軸と、該回転軸の外周から延出され、長手方向全長にわたってあるいは長手方向複数箇所が曲げ自在とされた攪拌用延出部材とを有することを特徴とする可動攪拌装置を提供する。
第2の発明は、回転駆動状態の攪拌用回転ユニットの回転停止後に、回転軸を回転させて攪拌用延出部材を回転軸の周囲に巻き上げる延出部材巻き上げ動作を自動あるいは指令入力端末からの指令入力に基づいて実行することを特徴する第1の発明の可動攪拌装置を提供する。
第3の発明は、前記攪拌用延出部材は、その先端に前記廃棄物設置領域の有機廃棄物に衝突させる衝突部材を有し、前記衝突部材は、その攪拌用延出部材長手方向における全体あるいは一部が、攪拌用延出部材長手方向の平均重量が延出部材本体に比べて大きい錘部とされていることを特徴とする第1又は第2の発明の可動攪拌装置を提供する。
第4の発明は、底壁部上に立設された一対の側壁部の間の廃棄物設置領域に有機廃棄物が貯留される処理槽と、該処理槽の側壁部上に設けられたレールを走行して前記処理槽上を移動する可動フレームに、回転駆動によって前記処理槽内の有機廃棄物を攪拌して発酵分解を促す攪拌用回転ユニットを搭載してなる可動攪拌装置とを有し、前記可動攪拌装置として第1〜3のいずれか1つの発明の可動攪拌装置を用いていることを特徴とする有機廃棄物攪拌処理装置を提供する。
第1の発明は、レールを走行することで、有機廃棄物が設置される廃棄物設置領域上を移動する可動フレームと、該可動フレームに搭載され、回転駆動によって前記廃棄物設置領域に設置された有機廃棄物を攪拌して発酵分解を促す攪拌用回転ユニットとを有し、前記攪拌用回転ユニットは、前記廃棄物設置領域の有機廃棄物が設置される底壁部の上方に前記可動フレームによって横架状態に支持され回転駆動される回転軸と、該回転軸の外周から延出され、長手方向全長にわたってあるいは長手方向複数箇所が曲げ自在とされた攪拌用延出部材とを有することを特徴とする可動攪拌装置を提供する。
第2の発明は、回転駆動状態の攪拌用回転ユニットの回転停止後に、回転軸を回転させて攪拌用延出部材を回転軸の周囲に巻き上げる延出部材巻き上げ動作を自動あるいは指令入力端末からの指令入力に基づいて実行することを特徴する第1の発明の可動攪拌装置を提供する。
第3の発明は、前記攪拌用延出部材は、その先端に前記廃棄物設置領域の有機廃棄物に衝突させる衝突部材を有し、前記衝突部材は、その攪拌用延出部材長手方向における全体あるいは一部が、攪拌用延出部材長手方向の平均重量が延出部材本体に比べて大きい錘部とされていることを特徴とする第1又は第2の発明の可動攪拌装置を提供する。
第4の発明は、底壁部上に立設された一対の側壁部の間の廃棄物設置領域に有機廃棄物が貯留される処理槽と、該処理槽の側壁部上に設けられたレールを走行して前記処理槽上を移動する可動フレームに、回転駆動によって前記処理槽内の有機廃棄物を攪拌して発酵分解を促す攪拌用回転ユニットを搭載してなる可動攪拌装置とを有し、前記可動攪拌装置として第1〜3のいずれか1つの発明の可動攪拌装置を用いていることを特徴とする有機廃棄物攪拌処理装置を提供する。
本発明によれば、攪拌用回転ユニットの攪拌用延出部材は適宜曲げることができる。このため、例えば回転駆動中の攪拌用回転ユニットの回転を停止して可動攪拌装置を廃棄物設置領域に沿って移動させる際に、攪拌用延出部材が廃棄物設置領域に積み上げ状態の有機廃棄物に接触しても、攪拌用延出部材が適宜曲がることで、攪拌用延出部材が可動攪拌装置の移動の支障になることはなく、可動攪拌装置の移動を円滑に行うことができる。また、可動攪拌装置は、攪拌用回転ユニットの回転を停止した状態で廃棄物設置領域に沿って移動させる動作(攪拌無し走行動作)を行う際に、攪拌用延出部材を適宜曲げて(例えば攪拌用回転ユニットの回転軸の周囲に巻き付ける)、廃棄物設置領域に積み上げ状態の有機廃棄物よりも上方に支持することも容易に実現できる。
その結果、可動攪拌装置は、攪拌用回転ユニットを回転駆動させたり、攪拌用回転ユニットを可動フレームに対して上昇させることなく(攪拌用回転ユニットを可動フレームに対して昇降させる昇降装置の設置が不要)、廃棄物設置領域に沿った移動を簡単に低コストで実現できる。
その結果、可動攪拌装置は、攪拌用回転ユニットを回転駆動させたり、攪拌用回転ユニットを可動フレームに対して上昇させることなく(攪拌用回転ユニットを可動フレームに対して昇降させる昇降装置の設置が不要)、廃棄物設置領域に沿った移動を簡単に低コストで実現できる。
以下、本発明の1実施形態について、図面を参照して説明する。
なお、図2〜図5、図6(b)、図7、図9において、上側を上、下側を下として説明する。また、図1、図6(a)においては、紙面手前側を上、紙面奥側を下として説明する。
なお、図2〜図5、図6(b)、図7、図9において、上側を上、下側を下として説明する。また、図1、図6(a)においては、紙面手前側を上、紙面奥側を下として説明する。
図6(a)、(b)に示すように、図示例の有機廃棄物攪拌処理装置1(以下、単に処理装置とも言う)は、底壁部11の両側に立設され互いに平行に延在する一対の側壁部12の間に確保された平面視細長の空間が有機廃棄物Mを貯留するための廃棄物設置領域13とされたいわゆる直線形の処理槽10を有する。前記廃棄物設置領域13は、処理槽10の一対の側壁部12の延在方向(長手方向)に沿って細長の溝状に形成されている。
処理槽10の廃棄物設置領域13に貯留される有機廃棄物Mとしては、例えば、家畜から排出される糞尿、家庭から排出される生ごみ、下水の汚泥等を挙げることができる。有機廃棄物Mは、廃棄物設置領域13下の底壁部11上に積み上げ可能に含水率が調整された状態で廃棄物設置領域13に貯留される。
また、図1〜図4に示すように、この処理装置1は、一対の側壁部12上に設けられたレール14を車輪21によって走行して処理槽10長手方向に移動する可動フレーム20に、処理槽10内の有機廃棄物Mを攪拌するための攪拌用回転ユニット30を搭載してなる可動攪拌装置40を有する。
処理装置1は、ここでは、有機廃棄物を好気性発酵によって発酵分解して堆肥化するための発酵槽に投入前に、固形物同士が固着した有機廃棄物塊の破砕、固形物の拡散、攪拌といった、有機廃棄物の前処理を行う前処理装置を例示している。有機廃棄物の拡散(固形物の拡散)は、固形物間への空気介在量の増大(含気率の向上)によって、有機廃棄物の好気性発酵の促進に有効に寄与する。
この処理装置1は、可動攪拌装置40の攪拌用回転ユニット30の回転駆動によって、処理槽10内の有機廃棄物塊の破砕、攪拌、拡散といった処理(後述の攪拌処理)を実現する。
この処理装置1は、可動攪拌装置40の攪拌用回転ユニット30の回転駆動によって、処理槽10内の有機廃棄物塊の破砕、攪拌、拡散といった処理(後述の攪拌処理)を実現する。
但し、処理装置1としては、前記前処理装置に限定されない。処理装置1としては、例えば、処理槽10として既述の発酵槽を有し、処理槽10内の有機廃棄物を可動攪拌装置40の回転駆動によって攪拌処理することで前記有機廃棄物の好気性発酵による発酵分解を促進して、堆肥を製造(堆肥化)する発酵分解処理装置であっても良い。発酵分解処理装置からは、有機廃棄物を発酵分解した堆肥を製品として取り出すことができる。
前記可動フレーム20は、四角枠状のフレーム本体22に前記車輪21を設けた構成であり、処理槽10の一対の側壁部12上に架設状態に設けられている。この可動フレーム20は、フレーム本体22に搭載した走行用モータ23(例えば電動モータ)の駆動力によって車輪21を回転させてレール14を走行し、処理槽10長手方向に自在に移動できる。
図示例の可動フレーム20のフレーム本体22は、一対の側壁部12の間隔方向(以下、処理槽10の幅方向とも言う)に沿う細長形状の横枠材22aによって、前記車輪21が設けられた細長形状の一対の車輪支持材22bを互いに平行に連結した構成になっている。前記フレーム本体22には、一対の横枠材22aが、前記車輪支持材22bの長手方向である前後方向に間隔を開けて互いに平行に設けられている。
前記フレーム本体22は、処理槽10幅方向に沿う細長形状に形成されている。可動フレーム20において、前記フレーム本体22は、一対の横枠材22aと一対の車輪支持材22bとで囲まれる内側の窓孔22cの軸線が上下方向となる向きで設けられている。
そして図示例の処理装置1において、可動フレーム20は、フレーム本体22の長手方向を処理槽10幅方向、フレーム本体22の前後方向を処理槽10長手方向に揃えて、処理槽10上に設けられている。
そして図示例の処理装置1において、可動フレーム20は、フレーム本体22の長手方向を処理槽10幅方向、フレーム本体22の前後方向を処理槽10長手方向に揃えて、処理槽10上に設けられている。
なお、以下、可動攪拌装置40について、処理槽10幅方向に沿う方向(図示例の可動攪拌装置40においては可動フレーム20のフレーム本体22の長手方向)を幅方向と称して説明する場合がある。
図1〜図3に示すように、前記攪拌用回転ユニット30は、前記可動フレーム20のフレーム本体22に、処理槽10幅方向に沿う回転軸線を以て軸回り回転自在に支持された回転軸31の外周から、攪拌用延出部材32(後述)を複数延出させた構成になっている。
回転軸31は棒状に形成され、その長手方向を可動フレーム20幅方向に沿わせて延在配置されている。この回転軸31は、その長手方向両端が、可動フレーム20のフレーム本体22の幅方向両側の車輪支持材22bにそれぞれ固定のブラケット25に、可動フレーム20幅方向の回転軸線を以て軸回り回転自在に支持されている。この回転軸31は、ブラケット25を介して、可動フレーム20によって前記処理槽10の廃棄物設置領域13上に横架状態に支持されている。
なお、可動フレーム20による回転軸31の上下方向の支持位置は、必ずしも処理槽10の廃棄物設置領域13上である必要はなく、側壁部12間の空間である廃棄物設置領域13上部としても良い。
回転軸31は棒状に形成され、その長手方向を可動フレーム20幅方向に沿わせて延在配置されている。この回転軸31は、その長手方向両端が、可動フレーム20のフレーム本体22の幅方向両側の車輪支持材22bにそれぞれ固定のブラケット25に、可動フレーム20幅方向の回転軸線を以て軸回り回転自在に支持されている。この回転軸31は、ブラケット25を介して、可動フレーム20によって前記処理槽10の廃棄物設置領域13上に横架状態に支持されている。
なお、可動フレーム20による回転軸31の上下方向の支持位置は、必ずしも処理槽10の廃棄物設置領域13上である必要はなく、側壁部12間の空間である廃棄物設置領域13上部としても良い。
図示例の攪拌用回転ユニット30の攪拌用延出部材32は、回転軸31外周から延出するロープ状の延出部材本体33の先端(回転軸31とは反対の側の端部)に、処理槽10内の有機廃棄物Mに衝突させる衝突部材34を設けた構成となっている。
延出部材本体33は、その長手方向全長にわたって曲げ自在に構成されている。図示例の攪拌用延出部材32は、具体的には、延出部材本体33として金属リング33aを多数連結してなる鎖を用いている。
延出部材本体33は、その長手方向全長にわたって曲げ自在に構成されている。図示例の攪拌用延出部材32は、具体的には、延出部材本体33として金属リング33aを多数連結してなる鎖を用いている。
図示例の攪拌用延出部材32の衝突部材34はブロック状(外観直方体状あるいは立方体状)の金属塊である。図8は、この衝突部材34を、鎖である延出部材本体33の先端に位置する金属リング33a(以下、先端リング33bとも言う)に取り付ける取付構造(衝突部材取付構造)の一例を示す。図8に示す衝突部材取付構造は、衝突部材34を、該衝突部材34に固定した取付用部材34aを介して延出部材本体33先端に取り付けるものである。図8の衝突部材取付構造は、具体的には、衝突部材34に例えば溶接、ねじ止め等によって固定して突設した取付用部材34aに、延出部材本体33の先端リング33bを溶接によって固定したものである。
なお、衝突部材取付構造としては特には限定は無い。衝突部材取付構造としては、例えば、延出部材本体の先端リング33b内側にU字形の棒状に形成された取付用部材を通し、この取付用部材の両端を衝突部材に溶接、ねじ止め等によって取り付けた構造も採用可能である。また、衝突部材取付構造としては、延出部材本体の先端部(例えば先端リング33b)に貫通させたボルトを利用した締結固定等の機械的固定によって、衝突部材を延出部材本体の先端に取り付けた構成等も採用可能である。
衝突部材としては、ブロック状の金属塊に限定されず、例えば、ブロック状以外の形状(例えば円錐台状、角錘台状等の錘台状、球状など)の金属塊や、L字板状部材、コ字板状部材などの屈曲板状部材、平板状部材等であっても良い。衝突部材の形状には特には限定は無い。
図1、図2に示すように、可動攪拌装置40の可動フレーム20には、前記攪拌用回転ユニット30の回転軸31を回転駆動させるための攪拌用駆動モータ24(例えば電動モータ)が搭載されている。可動攪拌装置40は、前記攪拌用駆動モータ24の駆動力によって前記回転軸31を回転させることで攪拌用回転ユニット30を回転駆動することができる。
図2等に示すように、攪拌用回転ユニット30は、回転軸31を回転駆動することで、攪拌用延出部材32を、遠心力によって回転軸31からその回転軸線に垂直の方向に延出する状態とすることができる。
図2等に示すように、攪拌用回転ユニット30は、回転軸31を回転駆動することで、攪拌用延出部材32を、遠心力によって回転軸31からその回転軸線に垂直の方向に延出する状態とすることができる。
攪拌用回転ユニット30は、例えば処理槽10の廃棄物設置領域13の延在方向において有機廃棄物Mが殆どあるいは全く存在しない空の領域に対応する位置に配置した状態で、回転軸31を回転駆動させることで、攪拌用延出部材32を、回転軸31からその回転軸線に垂直の方向に真っ直ぐに延出する状態とすることができる。
回転駆動させた攪拌用回転ユニット30によって処理槽10内の有機廃棄物Mを攪拌するとき、可動攪拌装置40の回転軸31は、処理槽10の空の領域内にて攪拌用延出部材32を回転軸31からその回転軸線に垂直の方向に真っ直ぐに延出させることが可能な回転速度で回転させる。
回転駆動させた攪拌用回転ユニット30によって処理槽10内の有機廃棄物Mを攪拌するとき、可動攪拌装置40の回転軸31は、処理槽10の空の領域内にて攪拌用延出部材32を回転軸31からその回転軸線に垂直の方向に真っ直ぐに延出させることが可能な回転速度で回転させる。
回転軸31に対する攪拌用延出部材32の取付構造(以下、延出部材取付構造とも言う)には特には限定は無い。
攪拌用延出部材32は、延出部材本体33の衝突部材34が取り付けられる先端とは反対の基端部を、回転軸31に固定あるいは回転自在に取り付けて、回転軸31に対してその外周から延出した状態に設けられる。
攪拌用延出部材32は、延出部材本体33の衝突部材34が取り付けられる先端とは反対の基端部を、回転軸31に固定あるいは回転自在に取り付けて、回転軸31に対してその外周から延出した状態に設けられる。
図7は、鎖である延出部材本体33の基端部を回転軸31に取り付ける延出部材取付構造の一例を示す。
図7に示す延出部材取付構造は、回転軸31外周に突設した門形連結部材35と回転軸31とによって囲まれる内側の空間に、鎖である延出部材本体33の基端に位置する金属リング33a(以下、基端リングともいう。図7中、符号33cを付記する)の周方向の一部を通して、攪拌用延出部材32を回転軸31に対して連結したものである。
図7に示す延出部材取付構造は、回転軸31外周に突設した門形連結部材35と回転軸31とによって囲まれる内側の空間に、鎖である延出部材本体33の基端に位置する金属リング33a(以下、基端リングともいう。図7中、符号33cを付記する)の周方向の一部を通して、攪拌用延出部材32を回転軸31に対して連結したものである。
前記門形連結部材35は、コ字形、U字形等の門形(図示例ではU字形)に形成された金属製部材である。この門形連結部材35は、その一対の脚部35aの先端部を回転軸31に溶接等によって固定して回転軸31外周に突設される。また、前記門形連結部材35を用いて構成する延出部材取付構造は、例えば、一対の脚部35aの間に基端リング33cの周方向の一部を通した状態で、一対の脚部35aの先端部を回転軸31外周に固定することで組み立てることができる。
図1、図3、図7に示すように、回転軸31長手方向(軸線方向)において隣り合う攪拌用延出部材32は、回転軸31回転軸線を中心とする周方向の取付位置を互いに異ならせてある。
図示例の攪拌用回転ユニット30は、回転軸31にその長手方向(軸線方向)における位置を互いに異ならせて設けられた12本の攪拌用延出部材32を有する。この攪拌用回転ユニット30の12本の攪拌用延出部材32は、回転軸31に対するその周方向における取付位置が、回転軸31周方向の4カ所に分散されている。
なお、図示例の前記攪拌用回転ユニット30の回転軸31に取り付けた複数本(図示例では12本)の攪拌用延出部材32の回転軸31からの延出長は互いに同じに揃えられている。
図示例の攪拌用回転ユニット30は、回転軸31にその長手方向(軸線方向)における位置を互いに異ならせて設けられた12本の攪拌用延出部材32を有する。この攪拌用回転ユニット30の12本の攪拌用延出部材32は、回転軸31に対するその周方向における取付位置が、回転軸31周方向の4カ所に分散されている。
なお、図示例の前記攪拌用回転ユニット30の回転軸31に取り付けた複数本(図示例では12本)の攪拌用延出部材32の回転軸31からの延出長は互いに同じに揃えられている。
回転軸31に取り付ける攪拌用延出部材32の数は、12本に限定されず、12本以外の複数本であっても良い。複数本の攪拌用延出部材32は、例えば、回転軸31に対する取付位置を回転軸31長手方向において互いに異ならせ、かつ回転軸31長手方向において隣り合う攪拌用延出部材32の回転軸31に対する取付位置を、回転軸31周方向に互いに異ならせる。
但し、複数本の攪拌用延出部材32の回転軸31に対する取付位置(攪拌用延出部材32の基端部の回転軸31に対する取付位置)は、回転軸31外周に適宜分散されていれば良く、上述の構成に限定されず、適宜、変更可能である。攪拌用回転ユニット30としては、例えば、回転軸31のその長手方向における同一位置の周方向に均等の複数箇所に攪拌用延出部材32を取り付けてなる延出部材周方向配列部を、回転軸31の長手方向の複数箇所に有する構成等も採用可能である。
但し、複数本の攪拌用延出部材32の回転軸31に対する取付位置(攪拌用延出部材32の基端部の回転軸31に対する取付位置)は、回転軸31外周に適宜分散されていれば良く、上述の構成に限定されず、適宜、変更可能である。攪拌用回転ユニット30としては、例えば、回転軸31のその長手方向における同一位置の周方向に均等の複数箇所に攪拌用延出部材32を取り付けてなる延出部材周方向配列部を、回転軸31の長手方向の複数箇所に有する構成等も採用可能である。
図1、図2に示すように、攪拌用回転ユニット30の回転軸31は、可動攪拌装置40前後方向において、フレーム本体22の窓孔22cの前後の横枠材22a間の中央部に位置する。
攪拌用回転ユニット30の回転軸31とその前後の横枠材22aとの間の離隔距離は、攪拌用延出部材32の回転軸31からの延出長よりも大きく確保されている。
また、図2〜図4に示すように、前記可動攪拌装置40において、攪拌用回転ユニット30の回転軸31は、可動フレーム20に設けられたブラケット25によって、可動フレーム20のフレーム本体22下部に支持されている。
図示例の可動攪拌装置40において、攪拌用回転ユニット30の回転軸31の回転駆動による攪拌用延出部材32の回転範囲は、可動フレーム20のフレーム本体22の窓孔22cを介してフレーム本体22上方に張り出している。
攪拌用回転ユニット30の回転軸31とその前後の横枠材22aとの間の離隔距離は、攪拌用延出部材32の回転軸31からの延出長よりも大きく確保されている。
また、図2〜図4に示すように、前記可動攪拌装置40において、攪拌用回転ユニット30の回転軸31は、可動フレーム20に設けられたブラケット25によって、可動フレーム20のフレーム本体22下部に支持されている。
図示例の可動攪拌装置40において、攪拌用回転ユニット30の回転軸31の回転駆動による攪拌用延出部材32の回転範囲は、可動フレーム20のフレーム本体22の窓孔22cを介してフレーム本体22上方に張り出している。
図1〜図4に示すように、前記可動攪拌装置40は、攪拌用回転ユニット30の回転軸31の回転駆動による攪拌用延出部材32の回転範囲上を覆うカバー41を有している。前記カバー41は、可動フレーム20のフレーム本体22に固定されている。
前記カバー41は、攪拌用回転ユニット30の回転軸31の回転軸線を中心とする仮想円筒面に沿って湾曲する円弧板状の湾曲板部41aと、この湾曲板部41aの湾曲軸線方向の両端部に該湾曲板部41aの湾曲軸線に垂直に設けられた半円板状の端板部41bとを有する。このカバー41の湾曲板部41aは、前記回転軸31上方に位置する部分を頂部とするアーチ状に湾曲して、可動攪拌装置40幅方向に延在する平面視細長の円弧板状に形成されている。
湾曲板部41aの内側は、該湾曲板部41a長手方向に沿って延在する溝状の凹所となっている。前記端板部41bは、湾曲板部41a内側の溝状の凹所の延在方向両端を塞ぐように設けられている。
前記カバー41は、攪拌用回転ユニット30の回転軸31の回転軸線を中心とする仮想円筒面に沿って湾曲する円弧板状の湾曲板部41aと、この湾曲板部41aの湾曲軸線方向の両端部に該湾曲板部41aの湾曲軸線に垂直に設けられた半円板状の端板部41bとを有する。このカバー41の湾曲板部41aは、前記回転軸31上方に位置する部分を頂部とするアーチ状に湾曲して、可動攪拌装置40幅方向に延在する平面視細長の円弧板状に形成されている。
湾曲板部41aの内側は、該湾曲板部41a長手方向に沿って延在する溝状の凹所となっている。前記端板部41bは、湾曲板部41a内側の溝状の凹所の延在方向両端を塞ぐように設けられている。
カバー41は、その内側に、回転軸31に設けられている全ての攪拌用延出部材32の回転範囲の上半分程度を収納する。カバー41の下端部は、可動フレーム20のフレーム本体22の窓孔22cに挿入されている。また、攪拌用回転ユニット30の全ての攪拌用延出部材32の回転軸31に対する取付位置は、湾曲板部41aの延在方向両端の端板部41bの間に位置する。可動攪拌装置40は、攪拌用回転ユニット30の回転駆動時に、端板部41bを介してカバー41外側を回転する攪拌用延出部材32を生じないようになっている。
なお、カバー41の湾曲板部41aの内周面は、その全体にわたって、攪拌用回転ユニット30の回転軸31軸線(回転軸線)からの離隔距離が、回転軸31の回転駆動による攪拌用延出部材32先端の回転半径よりも大きく、回転軸31の回転駆動によって回転された攪拌用延出部材32がカバー41の湾曲板部41aに衝突することは無い。
カバー41の端板部41bは、回転軸31の回転駆動によって回転された攪拌用延出部材32が可動フレーム20のフレーム本体22に衝突することを防ぐ保護板として機能する。
この端板部41bは、カバー41の湾曲板部41a下端よりも下方まで延出させても良い。
この端板部41bは、カバー41の湾曲板部41a下端よりも下方まで延出させても良い。
図2等に示すように、処理装置1は、攪拌用回転ユニット30の回転軸31を回転駆動した状態で、可動フレーム20の処理槽10上の走行(具体的にはレール14上の走行)によって可動攪拌装置40を処理槽10長手方向に移動させることで、処理槽10内に貯留された有機廃棄物Mを攪拌用回転ユニット30によって攪拌でき、有機廃棄物Mの発酵分解を促進できる。
このとき、攪拌用回転ユニット30の回転軸31は、攪拌用延出部材32が、処理槽10の側壁部12上を走行する可動フレーム20とともに移動する該回転軸31の進行方向前側で上昇し、回転軸31の進行方向後側で下降する方向、すなわち図2において反時計回り方向に回転させる。また、このとき、攪拌用回転ユニット30は、既述のように、攪拌用延出部材32を回転軸31からその回転軸線に垂直の方向に真っ直ぐに延出する状態とすることが可能な回転速度で回転軸31を回転駆動させる。
このとき、攪拌用回転ユニット30の回転軸31は、攪拌用延出部材32が、処理槽10の側壁部12上を走行する可動フレーム20とともに移動する該回転軸31の進行方向前側で上昇し、回転軸31の進行方向後側で下降する方向、すなわち図2において反時計回り方向に回転させる。また、このとき、攪拌用回転ユニット30は、既述のように、攪拌用延出部材32を回転軸31からその回転軸線に垂直の方向に真っ直ぐに延出する状態とすることが可能な回転速度で回転軸31を回転駆動させる。
これにより、攪拌用回転ユニット30は、その進行方向前側に位置する有機廃棄物Mに攪拌用延出部材32先端部を衝突させて上方へ跳ね飛ばす。また、攪拌用回転ユニット30は、攪拌用延出部材32先端部を衝突させて跳ね飛ばした有機廃棄物Mを、回転軸31の進行方向前側から回転軸31上方を経由して進行方向後側へ移動する攪拌用延出部材32によって、回転軸31上方を経由して攪拌用回転ユニット30の進行方向後側へ移送する。
可動攪拌装置40は、攪拌用延出部材32の回転による有機廃棄物Mの移送を継続することで、攪拌用回転ユニット30の後側に有機廃棄物Mを積み上げることができる。その結果、攪拌用回転ユニット30の進行方向前側から進行方向後側への有機廃棄物Mの積み替えが実現される。
可動攪拌装置40は、攪拌用延出部材32の回転による有機廃棄物Mの移送を継続することで、攪拌用回転ユニット30の後側に有機廃棄物Mを積み上げることができる。その結果、攪拌用回転ユニット30の進行方向前側から進行方向後側への有機廃棄物Mの積み替えが実現される。
可動攪拌装置40は、攪拌用回転ユニット30の回転駆動によって、可動フレーム20の走行による攪拌用回転ユニット30の進行方向前側から進行方向後側へ移送する有機廃棄物Mを、可動フレーム20の走行に伴い攪拌用回転ユニット30とその進行方向後側に積み上げ状態の有機廃棄物Mとの間に生じる隙間に落下させることができる。この処理装置1は、可動フレーム20の走行と、攪拌用回転ユニット30によるその進行方向後前側から進行方向後側への有機廃棄物Mの移送によって、攪拌用回転ユニット30の進行方向後側に、概ね一定の高さで有機廃棄物Mを積み上げる(積み替える)ことができる。
可動攪拌装置40の駆動(後述の走行攪拌動作)による可動攪拌装置40の進行方向後側への有機廃棄物の積み上げ(積み替え)は、積み替えによって積み上げ状態になった有機廃棄物の上面が攪拌用回転ユニット30の回転軸31よりも下方に位置するように調整する。つまり、積み替えによる有機廃棄部の積み上げ高さ(処理槽10底壁部11からの高さ)は、攪拌用回転ユニット30の回転軸31の高さ(処理槽10底壁部11と回転軸31との間の離隔距離)よりも低くなるように調整する。より具体的には、積み替えによる有機廃棄部の積み上げ高さは、後述のように攪拌用回転ユニット30の攪拌用延出部材32を回転軸31外周に巻き付け状態にしたとき(図5参照)の延出部材本体33の最下部と同等あるいはそれよりも低くなるようにする。
可動攪拌装置40がその進行方向後側へ積み上げ(積み替え)る有機廃棄物の積み上げ高さは、攪拌用回転ユニット30の回転軸31の回転速度、及び可動フレーム20の走行速度の設定によって調整できる。
可動攪拌装置40がその進行方向後側へ積み上げ(積み替え)る有機廃棄物の積み上げ高さは、攪拌用回転ユニット30の回転軸31の回転速度、及び可動フレーム20の走行速度の設定によって調整できる。
処理装置1は、攪拌用回転ユニット30の進行方向前側の有機廃棄物Mを攪拌用延出部材32先端部の衝突によって上方へ跳ね飛ばして拡散させることで、有機廃棄物Mに効率良く空気を含ませる(有機廃棄物の固形物間に空気を介在させる)ことができ、その結果、有機廃棄物の好気性発酵を促進できる。
また、処理装置1は、攪拌用回転ユニット30の進行方向前側から進行方向後側への有機廃棄物Mの移送経路において有機廃棄物Mを攪拌できる。前記移送経路における有機廃棄物Mの攪拌は、例えば、攪拌用延出部材32の回転によって攪拌用回転ユニット30の進行方向前側を上昇搬送中の有機廃棄物と移送途中で落下した有機廃棄物との衝突や、有機廃棄物Mに対する攪拌用延出部材32の繰り返し衝突などによって実現される。
上述のように攪拌用回転ユニット30の回転駆動によって有機廃棄物の拡散及び攪拌を行うことを、以下、攪拌処理とも言う。
また、可動攪拌装置40が攪拌用回転ユニット30を回転駆動した状態で処理槽10の側壁部上を走行して移動する動作を、以下、走行攪拌動作とも言う。なお、ここで説明する実施形態の処理装置において、走行攪拌動作の開始から停止(詳細には可動フレーム20の走行停止)まで、可動攪拌装置40の処理槽10の側壁部上の走行速度は一定、攪拌用回転ユニット30の回転速度も一定である。
また、可動攪拌装置40が攪拌用回転ユニット30を回転駆動した状態で処理槽10の側壁部上を走行して移動する動作を、以下、走行攪拌動作とも言う。なお、ここで説明する実施形態の処理装置において、走行攪拌動作の開始から停止(詳細には可動フレーム20の走行停止)まで、可動攪拌装置40の処理槽10の側壁部上の走行速度は一定、攪拌用回転ユニット30の回転速度も一定である。
前記可動攪拌装置40は、攪拌用延出部材32先端部が有機廃棄物塊に衝突したときに、攪拌用延出部材32が適宜曲げ変形することで、攪拌用延出部材32先端部が有機廃棄物塊に衝突したときの衝撃を緩和することができる。これにより、可動攪拌装置40は、走行攪拌動作中の振動や騒音の発生を緩和できるといった利点がある。
なお、攪拌用回転ユニット30は、進行方向前側の有機廃棄物Mに、攪拌用延出部材32の全長のうち少なくとも先端部を衝突させて上方に跳ね飛ばす。攪拌用延出部材32全長のうち、攪拌用回転ユニット30の進行方向前側の有機廃棄物Mに衝突させる範囲は、攪拌用延出部材32の先端部に限定されず、例えば長手方向中央部から先端側全体、長手方向全長であっても良い。
但し、攪拌用延出部材32の回転による有機廃棄物Mの拡散、積み替え、攪拌を安定に継続させる点では、攪拌用延出部材32全長のうち、攪拌用回転ユニット30の進行方向前側に積み上げ状態になっている有機廃棄物Mに衝突させる範囲が、攪拌用延出部材32の先端部に概ね限定されていることが有利である。
但し、攪拌用延出部材32の回転による有機廃棄物Mの拡散、積み替え、攪拌を安定に継続させる点では、攪拌用延出部材32全長のうち、攪拌用回転ユニット30の進行方向前側に積み上げ状態になっている有機廃棄物Mに衝突させる範囲が、攪拌用延出部材32の先端部に概ね限定されていることが有利である。
攪拌用延出部材32の延出部材本体33としては、回転軸31外周から延出する鎖(図示例)に限定されず、例えばアラミド繊維や金属細線等の抗張力繊維を多数本集合させた繊維集合ロープ等も採用可能である。
但し、鎖は、その全長の多数箇所に空隙が存在する構成であるため、繊維集合ロープに比べて、有機廃棄物Mの攪拌処理において有機廃棄物Mに効率良く空気を含ませる点で、有利である。
但し、鎖は、その全長の多数箇所に空隙が存在する構成であるため、繊維集合ロープに比べて、有機廃棄物Mの攪拌処理において有機廃棄物Mに効率良く空気を含ませる点で、有利である。
また、攪拌用延出部材32は、その先端の衝突部材34を、攪拌用回転ユニット30の進行方向前側の有機廃棄物Mに衝突させることで、有機廃棄物Mを効率良く拡散させることができる。
衝突部材は、その攪拌用延出部材長手方向(攪拌用延出部材を真っ直ぐにしたときの長手方向を指す)における全体あるいは一部が、攪拌用延出部材長手方向の平均重量(例えば攪拌用延出部材長手方向における1mm当たりの平均重量)が延出部材本体に比べて格段に大きい部位(以下、錘部とも言う)とされた部材である。図8に例示した衝突部材34は、その全体が、攪拌用延出部材長手方向の平均重量が延出部材本体に比べて格段に大きい錘部となっている構成の一例である。また、攪拌用延出部材長手方向における一部のみが錘部とされた衝突部材としては、例えば、延出部材本体に取り付けられた棒状の基端部の先端に錘部を有する構成などを挙げることができる。錘部の外観は特に限定は無く、例えばブロック状、厚板状、球状等を採用できる。また、錘部としては、中実構造のものの他、例えばリング状等の中空構造のものも採用可能である。
衝突部材は、その攪拌用延出部材長手方向(攪拌用延出部材を真っ直ぐにしたときの長手方向を指す)における全体あるいは一部が、攪拌用延出部材長手方向の平均重量(例えば攪拌用延出部材長手方向における1mm当たりの平均重量)が延出部材本体に比べて格段に大きい部位(以下、錘部とも言う)とされた部材である。図8に例示した衝突部材34は、その全体が、攪拌用延出部材長手方向の平均重量が延出部材本体に比べて格段に大きい錘部となっている構成の一例である。また、攪拌用延出部材長手方向における一部のみが錘部とされた衝突部材としては、例えば、延出部材本体に取り付けられた棒状の基端部の先端に錘部を有する構成などを挙げることができる。錘部の外観は特に限定は無く、例えばブロック状、厚板状、球状等を採用できる。また、錘部としては、中実構造のものの他、例えばリング状等の中空構造のものも採用可能である。
錘部を有する衝突部材が先端に設けられた構成の攪拌用延出部材は、攪拌用回転ユニットの回転駆動によって有機廃棄物に衝突させることで有機廃棄物塊の破砕、有機廃棄物の拡散を効率良く行える。また、この攪拌用延出部材は、有機廃棄物との衝突によって、回転軸31に連結されている基端部から衝突部材までの間が屈曲しても、短時間で、回転軸31から真っ直ぐに伸びる姿勢に復帰させることが可能である。この攪拌用延出部材を採用した可動攪拌装置は、回転駆動した攪拌用回転ユニットによる有機廃棄物の拡散、攪拌の効率を高めることができる。
図6(a)、(b)に示すように、ここで例示する処理装置1は、処理槽10への有機廃棄物Mの新規投入を、処理槽10の長手方向一端部に行う。そして、この処理装置1の処理槽10について、有機廃棄物Mの新規投入を行う長手方向一端部(図6(a)、(b)においては右側の端部)を、以下、投入側端部とも言う。また、処理槽10内側の廃棄物設置領域13からの有機廃棄物Mの取り出しは、処理槽10長手方向における前記投入側端部とは反対側の端部(以下、取出側端部とも言う)にて行う。処理槽10長手方向において、投入側端部が位置する側を、以下、投入側、取出側端部が位置する側を、以下、取出側とも言う。
処理装置1は、その全体の駆動を制御する図示略の制御装置を有している。
この処理装置1は、例えば電波、赤外光等を利用した無線方式、あるいは電線等の信号線を介した有線方式で、該処理装置1から離隔した場所に設置した指令入力端末(遠隔操作用指令入力端末)から制御装置への指令入力が可能であり、これにより遠隔操作できる。また、処理装置1は、可動攪拌装置40に搭載した操作盤(指令入力端末)からの指令入力による操作も可能である。
本発明に係る実施形態の処理装置としては、無線方式あるいは有線方式での制御装置への指令入力、及び/又は、操作盤から制御装置への指令入力、が可能な構成を採用できる。
この処理装置1は、例えば電波、赤外光等を利用した無線方式、あるいは電線等の信号線を介した有線方式で、該処理装置1から離隔した場所に設置した指令入力端末(遠隔操作用指令入力端末)から制御装置への指令入力が可能であり、これにより遠隔操作できる。また、処理装置1は、可動攪拌装置40に搭載した操作盤(指令入力端末)からの指令入力による操作も可能である。
本発明に係る実施形態の処理装置としては、無線方式あるいは有線方式での制御装置への指令入力、及び/又は、操作盤から制御装置への指令入力、が可能な構成を採用できる。
この処理装置1は、指令入力端末から制御装置への指令入力によって、走行攪拌動作と、可動攪拌装置40を攪拌用回転ユニット30の回転駆動を停止したまま処理槽側壁部12上の走行によって廃棄物設置領域13延在方向に移動させる攪拌無し走行動作とを実行可能である。
なお、図示例の処理装置1における可動攪拌装置40の走行攪拌動作は、攪拌用回転ユニット30を回転駆動した状態で、可動フレーム20の処理槽10上の走行によって、可動攪拌装置40を処理槽10の投入側端部から離隔した位置から投入側端部へ向かって移動させる動作を指すものとする。
なお、図示例の処理装置1における可動攪拌装置40の走行攪拌動作は、攪拌用回転ユニット30を回転駆動した状態で、可動フレーム20の処理槽10上の走行によって、可動攪拌装置40を処理槽10の投入側端部から離隔した位置から投入側端部へ向かって移動させる動作を指すものとする。
この処理装置1は、可動攪拌装置40が攪拌用回転ユニット30の回転駆動及び可動フレーム20の処理槽10上の走行を停止している駆動停止状態にあるとき、指令入力端末から制御装置への指令入力(走行攪拌動作指令の入力)によって、可動攪拌装置40にその停止位置から走行攪拌動作を開始させることができる。この走行攪拌動作は、指令入力端末から制御装置への指令入力によって可動攪拌装置40の走行攪拌動作の終了位置を指定して実行できる。走行攪拌動作の終了位置は、投入側端部に限定されず、取出側端部と投入側端部との間の任意の位置に設定することが可能である。
また、この処理装置1は、可動攪拌装置40が走行攪拌動作中であるとき、指令入力端末から制御装置への指令入力(走行攪拌停止指令の入力)によって、可動攪拌装置40の走行攪拌動作を停止させることができる。可動攪拌装置40の走行攪拌動作は、指令入力端末から制御装置への走行攪拌停止指令の入力によって、可動攪拌装置40が走行攪拌動作指令の入力時に指定した終了位置に到達する前に停止させることが可能である。
この処理装置1の可動攪拌装置40の攪拌無し走行動作は、可動攪拌装置40が駆動停止状態にあるときに、指令入力端末から制御装置への指令(攪拌無し走行動作指令)入力によって実行できる。また、この攪拌無し走行動作は、指令入力端末から制御装置への攪拌無し走行動作指令の入力によって、可動攪拌装置40を廃棄物設置領域13の延在方向の任意の位置(所望の位置)に移動して停止させる(駆動停止状態とする)ことができる。
なお、攪拌無し走行動作は、可動攪拌装置40の処理槽側壁部12に対する走行方向、すなわち、廃棄物設置領域13延在方向に沿う方向における可動攪拌装置40の移動方向を指定できる。
なお、攪拌無し走行動作は、可動攪拌装置40の処理槽側壁部12に対する走行方向、すなわち、廃棄物設置領域13延在方向に沿う方向における可動攪拌装置40の移動方向を指定できる。
図4に示すように、可動攪拌装置40は、走行攪拌動作を行っている状態から走行攪拌動作を停止したとき、攪拌用延出部材32が回転軸31から下方へ垂れ下がった状態となる。
この処理装置1の可動攪拌装置40は、走行攪拌動作を行っている状態から走行攪拌動作を停止して駆動停止状態とした後に、図5に示すように、回転軸31を回転駆動して、回転軸31外周に攪拌用延出部材32を巻き上げ(巻き付け)る、延出部材巻き上げ動作を自動で行う。この延出部材巻き上げ動作は、回転軸31に、攪拌用延出部材32の全長を巻き付け状態とすることで完了する。
この処理装置1の可動攪拌装置40は、走行攪拌動作を行っている状態から走行攪拌動作を停止して駆動停止状態とした後に、図5に示すように、回転軸31を回転駆動して、回転軸31外周に攪拌用延出部材32を巻き上げ(巻き付け)る、延出部材巻き上げ動作を自動で行う。この延出部材巻き上げ動作は、回転軸31に、攪拌用延出部材32の全長を巻き付け状態とすることで完了する。
処理装置1は、可動攪拌装置40の延出部材巻き上げ動作によって、攪拌用延出部材32を回転軸31外周に巻き付け状態とすることで、攪拌用延出部材32の回転軸31に巻き付けた部分を、上下方向において、処理槽10内に積み上げ状態の有機廃棄物M上面よりも上側に配置できる。廃棄物設置領域13に積み上げられる有機廃棄物は、その上面が、可動攪拌装置40の攪拌用回転ユニット30の回転軸31に巻き付け状態の攪拌用延出部材32(回転軸31に巻き付けられた部分)よりも下方に位置するように、その積み上げ高さが調整される。
なお、この延出部材巻き上げ動作にあっては、延出部材巻き上げ動作によって攪拌用延出部材32の長手方向のほぼ全長が回転軸31に巻き付けられ、攪拌用延出部材32の先端部(衝突部材34及びその近傍)のみが回転軸31に巻き付けられずに、回転軸31から下方に垂れ下がった状態としても良い。攪拌用延出部材32の回転軸31から下方に垂れ下がった先端部は、処理槽10内に積み上げ状態の有機廃棄物Mの上面に接触しても良い。攪拌用延出部材32の回転軸31から下方に垂れ下がった先端部のみが、処理槽10内に積み上げ状態の有機廃棄物Mの上面に接触しても、可動攪拌装置40の攪拌無し走行動作に与える影響は僅かであり、無視できる。
延出部材巻き上げ動作を完了した可動攪拌装置40は、攪拌用延出部材32を処理槽10内の有機廃棄物Mに全くあるいは殆ど接触させることなく攪拌無し走行動作を行える。
延出部材巻き上げ動作を完了した可動攪拌装置40は、攪拌用延出部材32を処理槽10内の有機廃棄物Mに全くあるいは殆ど接触させることなく攪拌無し走行動作を行える。
処理槽10の取出側端部から可動攪拌装置40の走行攪拌動作を開始するときには、処理槽10の取出側端部を、予め、有機廃棄物が殆ど(あるいは全く)入っていない空の状態にしておく(一例として図6(a)、(b)参照)。
ここで、可動攪拌装置40の走行攪拌動作の一例として、図6(a)、(b)に示すように、処理槽10の取出側端部を除く全体にわたって廃棄物設置領域13に有機廃棄物を貯留した(積み上げた)状態で、可動攪拌装置40を走行攪拌動作によって前記取出側端部から処理槽10の投入側端部に移動する場合について説明する。可動攪拌装置40を走行攪拌動作によって前記取出側端部から投入側端部に移動することを、以下、全範囲走行攪拌動作とも言う。
ここで、可動攪拌装置40の走行攪拌動作の一例として、図6(a)、(b)に示すように、処理槽10の取出側端部を除く全体にわたって廃棄物設置領域13に有機廃棄物を貯留した(積み上げた)状態で、可動攪拌装置40を走行攪拌動作によって前記取出側端部から処理槽10の投入側端部に移動する場合について説明する。可動攪拌装置40を走行攪拌動作によって前記取出側端部から投入側端部に移動することを、以下、全範囲走行攪拌動作とも言う。
この場合、処理槽10の取出側端部から走行攪拌動作を開始した可動攪拌装置40は、その進行方向前側から後側への有機廃棄物の積み替えを行いながら投入側端部まで移動する。処理槽10内の有機廃棄物は、積み替えによって、廃棄物設置領域13延在方向における貯留位置が取出側へずれる。可動攪拌装置40が投入側端部に到達したときには、処理槽10内全体にわたって有機廃棄物Mの積み上げ位置が処理槽10の取出側へ移動することになる。処理装置1は、可動攪拌装置40を走行攪拌動作によって処理槽10の取出側端部から投入側端部まで移動させる全範囲走行攪拌動作を行う度に、処理槽10内の有機廃棄物Mを処理槽10の取出側へ順次移送する。
なお、可動攪拌装置40の全範囲走行攪拌動作は、取出側端部を除く処理槽10の廃棄物設置領域13の延在方向の1又は複数箇所に部分的に有機廃棄物が積み上げられた状態で開始、実行することも可能である。
可動攪拌装置40が走行攪拌動作によって処理槽10の投入側端部に到達し全体攪拌動作を完了したとき、処理槽10の投入側端部は、有機廃棄物が殆ど(あるいは全く)入っていない空の状態となる。全体攪拌動作の完了後の処理槽10への有機廃棄物の投入は、攪拌無し走行動作によって可動攪拌装置40を投入側端部から取出側端部に向って移動させ、空の前記投入側端部上を開放した状態で行う。
また、処理槽10への有機廃棄物の投入は、積み上げ状態の有機廃棄物が、可動攪拌装置40の攪拌用回転ユニット30の回転軸31に巻き付け状態としたときの攪拌用延出部材32よりも下側に位置するように、投入側端部への有機廃棄物の投入量を調整する。
また、処理槽10への有機廃棄物の投入は、積み上げ状態の有機廃棄物が、可動攪拌装置40の攪拌用回転ユニット30の回転軸31に巻き付け状態としたときの攪拌用延出部材32よりも下側に位置するように、投入側端部への有機廃棄物の投入量を調整する。
一方、処理槽10の取出側端部からの有機廃棄物の取り出しは、取出側端部から走行攪拌動作を開始した可動攪拌装置40が前記取出側端部から投入側へ移動し、取出側端部上が開放された状態で行う。
処理槽10の投入側端部への有機廃棄物の投入、及び取出側端部からの有機廃棄物の取り出しは、例えば、バックホー等のパワーショベルを用いて行うことができる。
可動攪拌装置40は、全範囲走行攪拌動作によって処理槽10の投入側端部に到達したら、走行攪拌動作を停止して駆動停止状態となる。また、可動攪拌装置40は、全範囲走行攪拌動作によって処理槽10の投入側端部に到達し駆動停止状態になった後に、延出部材巻き上げ動作を自動的に実行する。延出部材巻き上げ動作が完了すると攪拌用回転ユニット30の攪拌用延出部材32は回転軸31に巻き付けられた状態になっている。このため、延出部材巻き上げ動作の完了後の攪拌無し走行動作は、攪拌用延出部材32を廃棄物設置領域13に積み上げ状態の有機廃棄物Mに全くあるいは殆ど接触させることなく、円滑に行うことができる。
走行攪拌動作によって移動した可動攪拌装置40の前記投入側端部の到達は、例えば投入側端部及び/又は可動攪拌装置40に設けたセンサによって検出する。センサとしては、タッチセンサ等の接触形センサ、光センサ等の非接触形センサのいずれも採用可能である。
可動攪拌装置40は、走行攪拌動作によって処理槽10の投入側端部に到達(例えばセンサによる検出)した後に、攪拌用回転ユニット30の回転駆動を予め設定しておいた長さの時間(端部攪拌時間)だけ継続してから停止する構成としても良い。この構成において、可動フレーム20の処理槽側壁部12上の走行は、可動攪拌装置40が投入側端部に到達したときに直ちに停止する。この場合、可動攪拌装置40の走行攪拌動作は、前記端部攪拌時間における攪拌用回転ユニット30の回転駆動も含むものとする。
可動攪拌装置40は、走行攪拌動作によって処理槽10の投入側端部に到達(例えばセンサによる検出)した後に、攪拌用回転ユニット30の回転駆動を予め設定しておいた長さの時間(端部攪拌時間)だけ継続してから停止する構成としても良い。この構成において、可動フレーム20の処理槽側壁部12上の走行は、可動攪拌装置40が投入側端部に到達したときに直ちに停止する。この場合、可動攪拌装置40の走行攪拌動作は、前記端部攪拌時間における攪拌用回転ユニット30の回転駆動も含むものとする。
ここで説明する実施形態の処理装置1は、前記制御装置によって駆動制御されることで自動運転可能である。この処理装置1は、可動攪拌装置40の走行攪拌動作を処理槽10の取出側端部から投入側端部まで行い(全範囲走行攪拌動作を行う)、延出部材巻き上げ動作を完了した後、可動攪拌装置40を攪拌無し走行動作によって取出側端部に復帰させる攪拌・復帰動作を自動で行える。処理装置1は、攪拌・復帰動作においては、前記可動攪拌装置40の延出部材巻き上げ動作の完了後に、可動攪拌装置40の攪拌無し走行動作を自動的に実行して、前記投入側端部から取出側端部への可動攪拌装置40の復帰を自動で実現する。
処理装置1は、制御装置への攪拌・復帰動作スタート指令の入力によって、前記攪拌・復帰動作を開始する。また、処理装置1は、攪拌・復帰動作スタート指令の入力によって、前記攪拌・復帰動作を1回だけ実行する構成の他、例えば前記攪拌・復帰動作を連続的に複数回行う連続運転、前記攪拌・復帰動作を休止時間を介して間欠的に複数回行う間欠運転、といったプログラム運転も可能である。このプログラム運転は、指令入力端末を用いて制御装置に格納された動作プログラムを呼び出して実行できる。また、上述の連続運転や間欠運転における攪拌・復帰動作の実行回数は、予め動作プログラムに設定しておくことが可能であるが、これに限定されず、制御装置への指令入力によって設定する構成も採用可能である。
攪拌・復帰動作においては、可動攪拌装置40が走行攪拌動作によって前記取出側端部から投入側へ移動してから攪拌無し走行動作によって投入側端部から取出側端部に復帰するまで、取出側端部上が開放された状態にある。したがって、攪拌・復帰動作においては、前記取出側端部からの有機廃棄物の取り出しは、可動攪拌装置40が走行攪拌動作によって前記取出側端部から投入側へ移動してから攪拌無し走行動作によって取出側端部に復帰するまで可能である。
可動攪拌装置40は、走行攪拌動作を行っている状態から走行攪拌動作を停止して駆動停止状態とした後に、延出部材巻き上げ動作を自動で行う。可動攪拌装置40が、走行攪拌動作を行っている状態から駆動停止状態となった後に延出部材巻き上げ動作を自動で行うのは、全範囲走行攪拌動作によって処理槽10の取出側端部から投入側端部に到達し走行攪拌動作を停止したときに限定されない。
可動攪拌装置40は、例えば、全範囲走行攪拌動作によって処理槽10の取出側端部から投入側端部へ向かって移動中に、指令入力端末から制御装置へ走行攪拌停止指令が入力されたときも、処理槽10の投入側端部から取出側にずれた位置で駆動停止状態となった後、延出部材巻き上げ動作を自動で行う。また、可動攪拌装置40は、走行攪拌動作指令の入力時に処理槽10の投入側端部から取出側にずれた位置に走行攪拌動作の終了位置を指定した場合も、走行攪拌動作によって終了位置に達して駆動停止状態となった後、延出部材巻き上げ動作を自動で行う。
可動攪拌装置40は、例えば、全範囲走行攪拌動作によって処理槽10の取出側端部から投入側端部へ向かって移動中に、指令入力端末から制御装置へ走行攪拌停止指令が入力されたときも、処理槽10の投入側端部から取出側にずれた位置で駆動停止状態となった後、延出部材巻き上げ動作を自動で行う。また、可動攪拌装置40は、走行攪拌動作指令の入力時に処理槽10の投入側端部から取出側にずれた位置に走行攪拌動作の終了位置を指定した場合も、走行攪拌動作によって終了位置に達して駆動停止状態となった後、延出部材巻き上げ動作を自動で行う。
なお、可動攪拌装置40は、走行攪拌動作を行っている状態から駆動停止状態(具体的には走行用モータ23及び攪拌用駆動モータ24への通電を停止した状態)となり、攪拌用延出部材32が回転軸31から下方へ垂れ下がった状態となってから、延出部材巻き上げ動作を実行する。処理装置1は、回転軸31が回転を停止し、攪拌用延出部材32が回転軸31から下方へ垂れ下がった状態となってから延出部材巻き上げ動作を実行するように、可動攪拌装置40の走行攪拌動作の停止から延出部材巻き上げ動作のための攪拌用駆動モータ24の駆動までの待機時間を設定する。
このことは、全範囲走行攪拌動作によって投入側端部に到達した可動攪拌装置40の走行攪拌動作の終了、指令入力端末から制御装置への走行攪拌停止指令の入力、走行攪拌動作指令の入力時に指定した終了位置への可動攪拌装置40の走行攪拌動作による到達、のいずれの場合でも共通である。
このことは、全範囲走行攪拌動作によって投入側端部に到達した可動攪拌装置40の走行攪拌動作の終了、指令入力端末から制御装置への走行攪拌停止指令の入力、走行攪拌動作指令の入力時に指定した終了位置への可動攪拌装置40の走行攪拌動作による到達、のいずれの場合でも共通である。
可動攪拌装置40が走行攪拌動作を行っている状態から走行攪拌動作を停止したときの回転軸31への攪拌用延出部材32の巻き上げは、回転を停止した回転軸31に対して、攪拌用延出部材32を回転駆動時の慣性によって巻き付ける(以下、軸停止巻き付け動作とも言う)ことによって行っても良い。
攪拌用延出部材32を回転駆動時の慣性によって回転軸31に巻き付ける軸停止巻き付け動作は、例えば、走行攪拌動作の停止(走行用モータ23及び攪拌用駆動モータ24への通電を停止した状態)後に、可動攪拌装置40に設けておいたブレーキ機構の駆動により、回転軸31の回転を瞬時に停止あるいは回転速度を急激に低下させて短時間で停止させることで実現できる。
軸停止巻き付け動作を実現するための回転軸31の回転速度の低下は、ブレーキ機構を用いることなく、攪拌用駆動モータ24の通電停止後の回転軸31の回転抵抗のみによって行うことも可能である。攪拌用駆動モータ24への通電停止後の軸停止巻き付け動作を実現するための回転軸31の回転速度の低下率(単位時間当たりの回転速度の低下幅)は、走行攪拌動作時の攪拌用延出部材32の回転速度、攪拌用延出部材32の長さ等に鑑みて、回転軸31への攪拌用延出部材32の巻き付けが可能なように調整する。
攪拌用延出部材32を回転駆動時の慣性によって回転軸31に巻き付ける軸停止巻き付け動作は、例えば、走行攪拌動作の停止(走行用モータ23及び攪拌用駆動モータ24への通電を停止した状態)後に、可動攪拌装置40に設けておいたブレーキ機構の駆動により、回転軸31の回転を瞬時に停止あるいは回転速度を急激に低下させて短時間で停止させることで実現できる。
軸停止巻き付け動作を実現するための回転軸31の回転速度の低下は、ブレーキ機構を用いることなく、攪拌用駆動モータ24の通電停止後の回転軸31の回転抵抗のみによって行うことも可能である。攪拌用駆動モータ24への通電停止後の軸停止巻き付け動作を実現するための回転軸31の回転速度の低下率(単位時間当たりの回転速度の低下幅)は、走行攪拌動作時の攪拌用延出部材32の回転速度、攪拌用延出部材32の長さ等に鑑みて、回転軸31への攪拌用延出部材32の巻き付けが可能なように調整する。
一方、走行攪拌動作の停止(走行用モータ23及び攪拌用駆動モータ24への通電停止)によって、攪拌用延出部材32が回転軸31から下方へ垂れ下がった状態とするには、例えば、走行攪拌動作の停止後も攪拌用延出部材32あるいは回転軸31自体に作用する慣性力による回転軸31の継続的な回転を許容することなどにより、回転軸31が回転を停止するまでの回転速度の低下を緩やかにすることで実現される。攪拌用駆動モータ24への通電停止後に攪拌用延出部材32が回転軸31から下方へ垂れ下がった状態とする回転軸31の回転速度の低下率(単位時間当たりの回転速度の低下幅)は、走行攪拌動作時の攪拌用延出部材32の回転速度、攪拌用延出部材32の長さ等に鑑みて、回転軸31への攪拌用延出部材32の巻き付けが生じないように調整する。
走行攪拌動作中の可動攪拌装置40が駆動停止状態となったときの回転軸31への攪拌用延出部材32の巻き付けは、軸停止巻き付け動作及び延出部材巻き上げ動作の一方のみによって実現する構成に限定されない。走行攪拌動作中の可動攪拌装置40が駆動停止状態となったときの回転軸31への攪拌用延出部材32の巻き付けは、例えば、軸停止巻き付け動作によって攪拌用延出部材32の長手方向の一部を回転軸31に巻き付けた後、延出部材巻き上げ動作によって、攪拌用延出部材32の回転軸31に巻き付けられていない部分の回転軸31への巻き付けを行う構成も採用可能である。
可動攪拌装置40の走行攪拌動作の開始位置は処理槽10の取出側端部(有機廃棄物の取り出しを完了した取出側端部)に限定されない。可動攪拌装置40の走行攪拌動作は、処理槽10の取出側端部と投入側端部との間の位置から開始しても良い。可動攪拌装置40は、処理槽10の取出側端部と投入側端部との間の位置から走行攪拌動作を開始したときも、処理槽10の投入側端部に達する前の走行攪拌動作中での指令入力端末から制御装置への走行攪拌停止指令の入力によって、処理槽10の投入側端部から取出側にずれた位置で走行攪拌動作を停止して駆動停止状態となる。また、可動攪拌装置40は、処理槽10の取出側端部と投入側端部との間の位置にて駆動停止状態にあるとき、処理槽10の投入側端部から取出側にずれた位置に走行攪拌動作終了位置を指定して指令入力端末から制御装置へ走行攪拌動作指令を入力し、走行攪拌動作を実行させることができる。
但し、可動攪拌装置40の走行攪拌動作は、処理槽10内に確保した空の領域(有機廃棄物Mが全くあるいは殆ど入っていない領域)を開始位置として開始させる。
可動攪拌装置40の走行攪拌動作を開始する空の領域は、廃棄物設置領域13の延在方向(図示例の処理槽10においてはその長手方向)において、攪拌用回転ユニット30の攪拌用延出部材32が回転軸31の回転駆動によって回転軸31から真っ直ぐに延出した状態になったときの回転範囲の直径に概ねサイズで確保する。
攪拌用延出部材32が回転軸31外周に巻き付け状態となっている可動攪拌装置40は、前記空の領域にて駆動停止状態から走行攪拌動作を開始したとき、回転軸31の回転駆動によって遠心力が作用した攪拌用延出部材32が回転軸31外周から離隔していき、攪拌用延出部材32が回転軸31からその径方向に延出した状態(例えば図2参照)となる。
可動攪拌装置40の走行攪拌動作を開始する空の領域は、廃棄物設置領域13の延在方向(図示例の処理槽10においてはその長手方向)において、攪拌用回転ユニット30の攪拌用延出部材32が回転軸31の回転駆動によって回転軸31から真っ直ぐに延出した状態になったときの回転範囲の直径に概ねサイズで確保する。
攪拌用延出部材32が回転軸31外周に巻き付け状態となっている可動攪拌装置40は、前記空の領域にて駆動停止状態から走行攪拌動作を開始したとき、回転軸31の回転駆動によって遠心力が作用した攪拌用延出部材32が回転軸31外周から離隔していき、攪拌用延出部材32が回転軸31からその径方向に延出した状態(例えば図2参照)となる。
処理槽10の投入側端部から取出側にずれた位置で、走行攪拌動作を行っている状態から走行攪拌動作を停止して駆動停止状態となった可動攪拌装置40は、延出部材巻き上げ動作完了後に、例えば、処理槽10に対する位置を移動させることなく、延出部材巻き上げ動作完了時の位置から走行攪拌動作を再開できる。
処理槽10の廃棄物設置領域13に積み上げられた有機廃棄物を積み替えながら走行攪拌動作によって処理槽10の投入側端部に向かって移動する可動攪拌装置40が、走行攪拌動作を停止して駆動停止状態となったときには、廃棄物設置領域13に積み上げ状態の有機廃棄物に、前記可動攪拌装置40の攪拌用回転ユニット30の回転範囲に相当する凹所が形成される。したがって、処理槽10の投入側端部から取出側にずれた位置で走行攪拌動作を停止して駆動停止状態となった可動攪拌装置40は、走行攪拌動作停止時に廃棄物設置領域13に積み上げ状態の有機廃棄物に形成された凹所を空の領域として、走行攪拌動作を再開できる。
処理槽10の廃棄物設置領域13に積み上げられた有機廃棄物を積み替えながら走行攪拌動作によって処理槽10の投入側端部に向かって移動する可動攪拌装置40が、走行攪拌動作を停止して駆動停止状態となったときには、廃棄物設置領域13に積み上げ状態の有機廃棄物に、前記可動攪拌装置40の攪拌用回転ユニット30の回転範囲に相当する凹所が形成される。したがって、処理槽10の投入側端部から取出側にずれた位置で走行攪拌動作を停止して駆動停止状態となった可動攪拌装置40は、走行攪拌動作停止時に廃棄物設置領域13に積み上げ状態の有機廃棄物に形成された凹所を空の領域として、走行攪拌動作を再開できる。
走行攪拌動作を行っている状態から駆動停止状態(走行用モータ23及び攪拌用駆動モータ24への通電を停止した状態)となった可動攪拌装置40は、延出部材巻き上げ動作完了後に、取出側端部以外に処理槽10に存在する空き領域に攪拌無し走行動作によって適宜移動して、走行攪拌動作を再開することも可能である。可動攪拌装置40は、例えば、延出部材巻き上げ動作の完了後に、攪拌無し走行動作によって、走行攪拌動作を停止した位置から廃棄物設置領域13の延在方向にずれた位置に一旦移動させてから、走行攪拌動作を停止した位置に戻して、走行攪拌動作を再開させても良い。
また、廃棄物設置領域13に有機廃棄物を積み上げた有機廃棄物積み上げ部を、廃棄物設置領域13の延在方向に互いに離隔させた複数箇所に形成した場合は、走行攪拌動作を行っている状態から処理槽10の投入側端部から取出側にずれた位置で走行攪拌動作を停止して駆動停止状態となった可動攪拌装置40を攪拌無し走行動作によって移動して、廃棄物設置領域13の延在方向に隣り合う有機廃棄物積み上げ部間に確保された空き領域から走行攪拌動作を開始しても良い。
なお、走行攪拌動作を行っている状態から処理槽10の投入側端部から取出側にずれた位置で走行攪拌動作を停止して駆動停止状態となり、延出部材巻き上げ動作を完了した可動攪拌装置40の攪拌無し走行動作は、指令入力端末から制御装置への攪拌無し走行動作指令の入力によって実現される。
走行攪拌動作を行っている状態から駆動停止状態(走行用モータ23及び攪拌用駆動モータ24への通電を停止した状態)となった可動攪拌装置40の延出部材巻き上げ動作は、回転軸31を、駆動停止状態の後に走行攪拌動作を実行する際の回転方向と同じ方向に回転駆動して行うことが好ましい。
ここで説明する処理装置1は、可動攪拌装置40の走行攪拌動作時の処理槽10に対する走行方向が、処理槽10の取出側端部から投入側端部へ向かう方向に限定されている。可動攪拌装置40の走行攪拌動作時の回転軸31の回転方向は常に同じである。この場合、延出部材巻き上げ動作の際の回転軸31の回転方向は、可動攪拌装置40の走行攪拌動作時の回転軸31の回転方向と同じである。
ここで説明する処理装置1は、可動攪拌装置40の走行攪拌動作時の処理槽10に対する走行方向が、処理槽10の取出側端部から投入側端部へ向かう方向に限定されている。可動攪拌装置40の走行攪拌動作時の回転軸31の回転方向は常に同じである。この場合、延出部材巻き上げ動作の際の回転軸31の回転方向は、可動攪拌装置40の走行攪拌動作時の回転軸31の回転方向と同じである。
但し、本発明に係る実施形態の処理装置としては、例えば、可動攪拌装置が処理槽10の投入側端部から離隔した位置から投入側端部へ向かって移動するときのみならず、処理槽10の取出側端部から離隔した位置から取出側端部へ向かって移動するときにも、回転駆動させた攪拌用回転ユニットによって有機廃棄物を攪拌処理する走行攪拌動作を実行可能な構成も採用可能である。可動攪拌装置が、処理槽10の取出側端部から離隔した位置から取出側端部へ向かう走行攪拌動作の際の回転軸31の回転方向は、可動攪拌装置が投入側端部から離隔した位置から投入側端部へ向かう走行攪拌動作の際の回転軸31の回転方向に対して逆向きとする。この場合、駆動停止状態の後に走行攪拌動作を実行する際の回転軸31の回転方向は、駆動停止状態の後に実行する走行攪拌動作における回転軸31の回転方向によって決まることとなる。
処理装置1は、走行攪拌動作を行っている状態から走行攪拌動作を停止して駆動停止状態となった後に、延出部材巻き上げ動作を実行して、攪拌用延出部材32を回転軸31外周に巻き付け状態とすることで、攪拌用延出部材32を廃棄物設置領域13に積み上げ状態の有機廃棄物に殆どあるいは全く接触させることなく、可動攪拌装置40の攪拌無し走行動作を行える。このため、処理装置1は、攪拌用回転ユニット30を可動フレーム20に対して昇降させる昇降装置を可動攪拌装置40に設けることなく、可動攪拌装置40の攪拌無し走行動作を低コストで実現できる。
以上、本発明を最良の形態に基づいて説明してきたが、本発明は上述の最良の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
処理装置は、走行攪拌動作中の可動攪拌装置40の走行攪拌動作を停止(可動フレーム20の処理槽側壁部12上の走行及び攪拌用回転ユニット30の回転駆動を停止)した後に、延出部材巻き上げ動作を自動で行う構成に限定されない。処理装置としては、可動攪拌装置40の走行攪拌動作を停止した後に、指令入力端末から制御装置への指令入力によって延出部材巻き上げ動作を実行する構成も採用可能である。
処理装置は、走行攪拌動作中の可動攪拌装置40の走行攪拌動作を停止(可動フレーム20の処理槽側壁部12上の走行及び攪拌用回転ユニット30の回転駆動を停止)した後に、延出部材巻き上げ動作を自動で行う構成に限定されない。処理装置としては、可動攪拌装置40の走行攪拌動作を停止した後に、指令入力端末から制御装置への指令入力によって延出部材巻き上げ動作を実行する構成も採用可能である。
処理装置の可動攪拌装置としては、延出部材巻き上げ動作を行う機能を有していない構成も採用可能である。この構成の場合、可動攪拌装置は、攪拌用延出部材32が回転軸31から下方へ垂れ下がった状態のまま攪拌無し走行動作を行う。この構成の場合も、攪拌用回転ユニット30を可動フレーム20に対して昇降させる昇降装置を可動攪拌装置40に設けることなく、攪拌用回転ユニット30の回転駆動を停止した状態の可動攪拌装置の攪拌無し走行動作を簡単に実現できる。
本発明に係る実施形態の可動攪拌装置としては、攪拌・復帰動作スタート指令の入力によって攪拌・復帰動作を自動で実行可能な構成のものに限定されず、攪拌・復帰動作を自動で実行する機能を有していない構成のものも採用可能である。
可動攪拌装置としては、可動攪拌装置40を処理槽10の投入側端部から離隔した位置から投入側端部へ向かって移動するときのみ走行攪拌動作を行う構成のものに限定されない。可動攪拌装置の走行攪拌動作は、廃棄物設置領域の両側に互いに平行に設けられたレールを走行しながら、回転駆動させた攪拌用回転ユニットによって廃棄物設置領域の有機廃棄物を攪拌処理する動作を指す。
また、可動攪拌装置としては、廃棄物設置領域の両側に互いに平行に設けられたレールを走行して廃棄物設置領域上を移動するフレーム本体に、該フレーム本体を幅方向(レールの間隔方向と一致する方向)に沿って移動する幅方向可動フレームを搭載し、この幅方向可動フレームに攪拌用回転ユニットを設けた構成も採用可能である。この可動攪拌装置の幅方向可動フレームに設けられた攪拌用回転ユニットの回転軸は、フレーム本体の幅方向に沿う向きで延在配置される。
なお、本発明に係る可動攪拌装置を適用する処理装置の処理槽としては、有機廃棄物の投入位置及び/又は取出位置が特定位置に限定されている構成のものに限らず、有機廃棄物の投入位置及び/又は取出位置が特定されていないものであっても良い。
なお、本発明に係る可動攪拌装置を適用する処理装置の処理槽としては、有機廃棄物の投入位置及び/又は取出位置が特定位置に限定されている構成のものに限らず、有機廃棄物の投入位置及び/又は取出位置が特定されていないものであっても良い。
上述の実施形態では、直線形の処理槽を用いた構成の処理装置を例示したが、本発明にかかる実施形態の処理装置としては、直線形処理槽を用いた構成に限定されない。処理槽としては、例えばいわゆる円形槽等の周知のものを採用できる。
円形槽は、底壁部上に同心円状に平面視リング状の内側壁部及び外側壁部を側壁部として立設し、内側壁部と外側壁部との間に有機廃棄物を貯留する空間である廃棄物設置領域をリング状に確保したものである。この円形槽を用いる処理装置としては、例えば、内側壁部及び外側壁部のそれぞれの上端部の全周にわたって設けたレールを車輪によって走行する可動フレームに攪拌用回転ユニットを設けた可動攪拌装置を採用した構成を挙げることができる。
また、周知の円形槽としては、内側壁部内側に立設あるいは内側壁部自体を含んで構築した中央塔を有する構成のものも存在する。この円形槽を用いる処理装置の可動攪拌装置としては、中央塔に円形槽周方向に旋回可能に支持されかつ外側壁部の上端部の全周にわたって設けたレールを車輪によって走行する可動フレームに攪拌用回転ユニットを設けた構成を挙げることができる。
円形槽を用いた処理装置の可動攪拌装置は、回転軸を円形槽の外側壁部の径方向に概ね沿う向きとした攪拌用回転ユニットの回転駆動によって、リング状の廃棄物設置領域の延在方向に沿って移動しながら廃棄物設置領域の有機廃棄物を攪拌する走行攪拌動作を実行可能な構成のものである。
円形槽は、底壁部上に同心円状に平面視リング状の内側壁部及び外側壁部を側壁部として立設し、内側壁部と外側壁部との間に有機廃棄物を貯留する空間である廃棄物設置領域をリング状に確保したものである。この円形槽を用いる処理装置としては、例えば、内側壁部及び外側壁部のそれぞれの上端部の全周にわたって設けたレールを車輪によって走行する可動フレームに攪拌用回転ユニットを設けた可動攪拌装置を採用した構成を挙げることができる。
また、周知の円形槽としては、内側壁部内側に立設あるいは内側壁部自体を含んで構築した中央塔を有する構成のものも存在する。この円形槽を用いる処理装置の可動攪拌装置としては、中央塔に円形槽周方向に旋回可能に支持されかつ外側壁部の上端部の全周にわたって設けたレールを車輪によって走行する可動フレームに攪拌用回転ユニットを設けた構成を挙げることができる。
円形槽を用いた処理装置の可動攪拌装置は、回転軸を円形槽の外側壁部の径方向に概ね沿う向きとした攪拌用回転ユニットの回転駆動によって、リング状の廃棄物設置領域の延在方向に沿って移動しながら廃棄物設置領域の有機廃棄物を攪拌する走行攪拌動作を実行可能な構成のものである。
本発明に係る実施形態の可動攪拌装置としては、底壁部上に立設された側壁部上部のレールを走行して、底壁部と側壁部とによって三方が囲まれた内側の空間である廃棄物設置領域内の有機廃棄物を攪拌するものに限定されない。例えば、図9に示すように、有機廃棄物は、側壁部が設けられていない平坦な底壁部11A上に積み上げることも可能である。図9に示すように、可動攪拌装置40(図中符号40Aを付記する)としては、底壁部11A上の空間を廃棄物設置領域13Aとして積み上げられた有機廃棄物Mを攪拌しながら前記底壁部11Aに設けられたレール14を走行する走行攪拌動作を実行可能な構成のものも採用可能である。図9に例示した可動攪拌装置40Aは、攪拌用回転ユニット30が設けられたフレーム本体22の幅方向両端部下側の走行用脚部26の下部に設けられた車輪21によって、前記底壁部11Aに設けられたレール14を走行し、互いに離隔して設けられた一対のレール14の間にて底壁部11A上に積み上げられた有機廃棄物Mを攪拌用回転ユニット30の回転駆動によって攪拌処理する構成となっている。
攪拌用回転ユニットの攪拌用延出部材としては、その基端部が回転軸に対してピン結合、金属リング同士の連結等を介して回動自在(回転軸軸線に平行な軸線を以て回動自在)に連結され、かつ、その長手方向全長又は長手方向の複数箇所が曲げ自在の屈曲部とされた構成であれば良く、既述の鎖又は繊維集合ロープである延出部材本体の先端に衝突部材を設けた構成に限定されない。攪拌用延出部材としては、例えば、既述の鎖又は繊維集合ロープである延出部材本体の長手方向の両端を除く1又は複数箇所に棒状部材を介在させた延出部材本体を採用し、その長手方向の複数箇所に、回転軸軸線に平行な軸線を以て曲げ自在の屈曲部を有する構成としたもの等も採用可能である。この攪拌用延出部材としては、可動攪拌装置の延出部材巻き上げ動作によって、回転軸周囲に巻き付け状態とすることが可能なものを採用できる。
この攪拌用延出部材の一例として、図10に、鎖の長手方向複数箇所に棒状部材36を介在した構成の延出部材本体33Aの先端に衝突部材34を連結した構成の攪拌用延出部材32Aを例示する。図10に例示した攪拌用延出部材32Aの延出部材本体33Aの棒状部材36間は、金属リング33aを複数連結してなる鎖部33dによって連結されている。また、この攪拌用延出部材32Aの延出部材本体33Aは、その長手方向両端が鎖部33dによって構成されている。
この攪拌用延出部材の一例として、図10に、鎖の長手方向複数箇所に棒状部材36を介在した構成の延出部材本体33Aの先端に衝突部材34を連結した構成の攪拌用延出部材32Aを例示する。図10に例示した攪拌用延出部材32Aの延出部材本体33Aの棒状部材36間は、金属リング33aを複数連結してなる鎖部33dによって連結されている。また、この攪拌用延出部材32Aの延出部材本体33Aは、その長手方向両端が鎖部33dによって構成されている。
なお、鎖である延出部材本体33は、互いに連結された金属リング33a間がそれぞれ曲げ自在の屈曲部として機能するものである。したがって、既述の攪拌用延出部材32は、曲げ自在の屈曲部を複数有する構成となっている。
また、攪拌用延出部材としては、その全長が金属製の鎖である構成も採用可能である。
また、攪拌用延出部材としては、その全長が金属製の鎖である構成も採用可能である。
1…有機廃棄物攪拌処理装置、10…処理槽、11、11A…底壁部、12…側壁部、13、13A…廃棄物設置領域、14…レール、20…可動フレーム、21…車輪、22…本体フレーム、23…走行用モータ、24…攪拌用駆動モータ、25…ブラケット、26…走行用脚部、30…攪拌用回転ユニット、31…回転軸、32、32A…攪拌用延出部材、33、33A…延出部材本体、33a…金属リング、33b…金属リング(先端リング)、33c…金属リング(基端リング)、33d…鎖部、34…衝突部材、34a…取付用部材、35…門形連結部材、35a…脚部、36…棒状部材、40、40A…可動攪拌装置、41…カバー、M…有機廃棄物。
Claims (4)
- レールを走行することで、有機廃棄物が設置される廃棄物設置領域上を移動する可動フレームと、該可動フレームに搭載され、回転駆動によって前記廃棄物設置領域に設置された有機廃棄物を攪拌して発酵分解を促す攪拌用回転ユニットとを有し、
前記攪拌用回転ユニットは、前記廃棄物設置領域の有機廃棄物が設置される底壁部の上方に前記可動フレームによって横架状態に支持され回転駆動される回転軸と、該回転軸の外周から延出され、長手方向全長にわたってあるいは長手方向複数箇所が曲げ自在とされた攪拌用延出部材とを有することを特徴とする可動攪拌装置。 - 回転駆動状態の攪拌用回転ユニットの回転駆動を停止した後に、攪拌用延出部材を回転軸の周囲に上げる延出部材巻き上げ動作を自動あるいは指令入力端末からの指令入力に基づいて実行することを特徴することを特徴とする請求項1記載の可動攪拌装置。
- 前記攪拌用延出部材は、前記攪拌用延出部材は、その先端に前記廃棄物設置領域の有機廃棄物に衝突させる衝突部材を有し、前記衝突部材は、その攪拌用延出部材長手方向における全体あるいは一部が、攪拌用延出部材長手方向の平均重量が延出部材本体に比べて大きい錘部とされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の可動攪拌装置。
- 底壁部上に立設された一対の側壁部の間の廃棄物設置領域に有機廃棄物が貯留される処理槽と、該処理槽の側壁部上に設けられたレールを走行して前記処理槽上を移動する可動フレームに、回転駆動によって前記処理槽内の有機廃棄物を攪拌して発酵分解を促す攪拌用回転ユニットを搭載してなる可動攪拌装置とを有し、前記可動攪拌装置として請求項1〜3のいずれか1項に記載の可動攪拌装置を用いていることを特徴とする有機廃棄物攪拌処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012072298A JP2013202462A (ja) | 2012-03-27 | 2012-03-27 | 可動攪拌装置、有機廃棄物攪拌処理装置 |
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JP2012072298A JP2013202462A (ja) | 2012-03-27 | 2012-03-27 | 可動攪拌装置、有機廃棄物攪拌処理装置 |
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JP2013202462A true JP2013202462A (ja) | 2013-10-07 |
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ID=49522171
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JP2012072298A Pending JP2013202462A (ja) | 2012-03-27 | 2012-03-27 | 可動攪拌装置、有機廃棄物攪拌処理装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN112942470A (zh) * | 2021-01-22 | 2021-06-11 | 陈明 | 一种城市排水渠臭气抑制处理装置 |
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2012
- 2012-03-27 JP JP2012072298A patent/JP2013202462A/ja active Pending
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