JP2013201819A - 蓄電池制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】負荷に対して商用電源と並列に接続された蓄電池を管理するための技術を提供する。
【解決手段】双方向インバータがDC/AC変換する電力値を正、AC/DC変換する電力値を負とするとき、第1設定電力候補算出部86は、蓄電池計測部84が取得した蓄電容量が、商用電源の電力供給が停止した場合に備えて蓄電池に確保させるべき停電時確保蓄電容量となるまで充電されるように、双方向インバータに変換させる第1設定候補電力値を設定する。第2設定電力候補算出部88は、蓄電池計測部84が取得した電力値が、充放電パターンに含まれる充電電力または放電電力の電力値となるように、双方向インバータに変換させる第2設定候補電力値を設定する。電力決定部92は、第1設定候補電力値と第2設定候補電力値とのうちの小さい方の値を、双方向インバータに変換させる電力値として設定する。
【選択図】図14

Description

本発明は、配電技術に関し、特に再生可能エネルギーの発電装置に接続された蓄電池と、商用電源とが併存するシステムにおける電力を制御する技術に関する。
蓄電池と商用電源とを負荷に並列に接続し、商用電源の停電時に備えて負荷で消費される電力のバックアップとして蓄電池を用いるとともに、通常時は負荷で消費される電力のピークシフトのために蓄電池の電力を充放電する技術が開発されている。このような技術においては、例えば夜間等の負荷による電力消費の少ない時間帯に商用電源からの交流電力を直流電力に変換して蓄電池に蓄電し、昼間等の負荷による電力消費の多い時間帯に蓄電池の電力を交流電力に変換して負荷に供給することが行われる。
特開2007−14066号公報
蓄電池と商用電源とが併存するシステムにおいては、商用電源が電力供給を停止した場合であっても動作すべき負荷に供給する電力を安定して確保することが求められる。
本発明はこうした状況に鑑みなされたものであり、その目的は、負荷に対して商用電源と並列に接続された蓄電池を管理するための技術を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明のある態様は蓄電池制御装置である。この装置は、蓄電池が放電する直流電力を交流電力にDC/AC変換するとともに、蓄電池に充電するために商用電源からの交流電力を直流電力にAC/DC変換する双方向インバータに、DC/AC変換する際の正の電力値あるいはAC/DC変換する際の負の電力値を設定して双方向インバータの電力変換を制御する制御部と、前記制御部が、双方向インバータにAC/DC変換される充電時間帯および充電電力と、DC/AC変換させる放電時間帯および放電電力との情報を含む充放電パターンを設定する設定部と、前記蓄電池の蓄電容量、および蓄電池の充電電流または放電電流に蓄電池の電圧を乗じた電力値を取得する蓄電池計測部とを備える。ここで前記制御部は、前記蓄電池計測部が取得した蓄電容量が、商用電源の電力供給が停止した場合に備えて蓄電池に確保させるべき停電時確保蓄電容量となるまで充電されるように、双方向インバータに変換させる電力値の第1の候補である第1設定候補電力値を設定する第1設定電力候補算出部と、前記蓄電池計測部が取得した電力値が、前記充放電パターンに含まれる充電電力または放電電力の電力値となるように、双方向インバータに変換させる電力値の第2の候補である第2設定候補電力値を設定する第2設定電力候補算出部と、前記第1設定電力候補算出部が算出した第1設定候補電力値および前記第2設定電力候補算出部が算出した第2設定候補電力値のうちの小さい方の値を、双方向インバータに変換させる電力値として設定する電力決定部を含む。
本発明によれば、負荷に対して商用電源と並列に接続された蓄電池を管理するための技術を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る配電システムを模式的に示す図である。 本発明の実施の形態に係る蓄電池制御部の内部構成を模式的に示す図である。 充電時間帯において蓄電池に充電させる蓄電量を説明する図である。 図4(a)−(c)は、設定部内の各部による充放電時間帯および放電量の入力画面の一例を示す図である。 図5(a)−(c)は、設定部内の各部による蓄電池の充放電時間帯および放電量の入力画面の別の例を示す図である。 図6(a)−(b)は、蓄電池の1日における蓄電容量の変動の一例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る蓄電池制御装置の処理の流れを説明するフローチャートである。 第2設定部および第4設定部による放電時間帯および放電量の入力処理の流れを説明するフローチャートである。 図9(a)−(b)は、蓄電池の充電レート設定を説明するための図である。 本発明の実施の形態に係る制御部においてなされる、充電時間帯における蓄電池の充電レート設定処理の流れを説明するフローチャートである。 図11(a)−(d)は、本発明の実施の形態に係るピークシフトと充放電との関係を説明するための図である。 負荷における消費電力の時間変動パターンの一例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る制御部のピークシフト時の充放電処理の流れを説明するフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る蓄電池制御部の別の内部構成を示す別の図である。 図15(a)−(c)は、本発明の実施の形態に係る配電システムの運転状態を説明する図である。 図16(a)−(c)は、本発明の実施の形態に係る配電システムの運転状態を説明する別の図である。 本発明の実施の形態に係る蓄電池制御部における双方向インバータにおける変換電力量の制御処理の流れを説明するフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る制御部における双方向インバータに変換させる電力値の候補を計算するためのパラメータ取得処理の流れを説明するフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る第1設定電力候補算出部の処理の流れを説明するフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る第2設定電力候補算出部の処理の流れを説明するフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る第3設定電力候補算出部の処理の流れを説明するフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る電力決定部および設定電力値制御部の処理の流れを説明するフローチャートである。
本発明の実施の形態は、太陽電池を商用電力系統と並列に接続し、商用電源および太陽電池の両方から負荷へ電力を供給するとともに、蓄電池を充電する配電システムに関する。このような配電システムは、例えばオフィスや家庭内等に設置される。電力会社が時間帯別電気料金制度を採用している場合、夜間の時間帯の電気料金は、昼間の時間帯の電気料金よりも安く設定される。これらの時間帯一例として、昼間の時間帯は7時から23時であり、夜間の時間帯は23時から翌日の7時というように規定される。このような低い電気料金を有効に利用するために、配電システムは、夜間の時間帯に、商用電源からの電力によって蓄電池に蓄電する。
蓄電池に蓄えられた電力は、商用電源が停電したときに、サーバやエレベータ等の重要な機器を動作するためのバックアップ電源として用いられる。蓄電池はさらに、一般に電気の使用量が大きくなる昼間の時間帯において放電することによって、昼間の商用電力における使用量の最大値を下げる、いわゆるピークシフトとしても用いられる。
このように、蓄電池は特定の負荷のバックアップとしての役割と、ピークシフトとしての役割とのふたつの役割を持つ。実施の形態に係る配電システムは、蓄電池に前述のふたつの役割を果たさせるために、商用電源が通電中の通常時には蓄電池に一定の受電量を確保しつつピークシフトを実行し、商用電源が停電の場合には、蓄電池を放電して特定の負荷に電力を供給する。
(配電システムの概要)
図1は、本発明の実施の形態1に係る配電システム100を模式的に示す図である。実施の形態1に係る配電システム100は、再生可能エネルギーの発電装置である太陽電池10、蓄電池14、商用電源24、双方向パワーコンディショナ16、蓄電池制御部18、負荷26、第1スイッチ20、第2スイッチ12、電源切替部22、配電経路66、分電盤68、および蓄電池電力検出部70を含む。なお、本明細書において、再生可能エネルギーの発電装置として太陽電池10を例に説明するが、再生可能エネルギーの発電装置は太陽電池10に限られず、例えば風力発電装置であってもよく、またこれらが併存していてもよい。
商用電源24は、電力会社からの電力を供給するための交流電源である。太陽電池10は、光起電力効果を利用し、光エネルギーを直接電力に変換する発電装置である。分電盤68は一端において商用電源24と接続され、他端において双方向パワーコンディショナ16と接続される。分電盤68は一端側や他端側から交流電力を受け付け、後述する第2種負荷30に交流電力を供給する。分電盤68は、一端側および他端側それぞれから受け付ける交流電力を計測することも可能である。太陽電池10として、シリコン太陽電池、さまざまな化合物半導体などを素材にした太陽電池、色素増感型(有機太陽電池)等が使用される。
双方向パワーコンディショナ16は、一端において蓄電池14および太陽電池10と接続するとともに、他端において分電盤68を介して商用電源24と接続可能となっている。詳細は後述するが、双方向パワーコンディショナ16は双方向インバータを備え、このインバータは太陽電池10が発電した電力、または蓄電池14が放電した電力である直流電力を交流電力に変換するとともに、商用電源24からの交流電力を直流電力に変換する。
蓄電池14は、充電を行うことにより電気を蓄えて電池として使用できるようになり、繰り返し使用することができる2次電池である。蓄電池14は、例えばリチウムイオン2次電池によって実現される。蓄電池14は、双方向パワーコンディショナ16によって直流電力に変換された、商用電源24の電力によって充電される。蓄電池14はまた、再生可能エネルギー源である太陽電池10が発電した電力によっても充電される場合がある。蓄電池制御部18は、蓄電池14の蓄電量や温度等、蓄電池14の様々な物理量を測定するとともに、測定した物理量を双方向パワーコンディショナ16に提供する。蓄電池制御部18は、蓄電池14を温めるためのヒーターを制御して蓄電池14を温めたり、蓄電池14を冷やすためのファンを制御して蓄電池14を冷やしたりする等の制御も行う。蓄電池電力検出部70は、蓄電池14を充電するための電力および蓄電池14が放電する電力を計測する。蓄電池制御部18は、蓄電池電力検出部70の計測結果も取得する。
太陽電池10の発電量は太陽光の量によって左右されるため、発電量を制御することは困難である。このため、第2スイッチ12は、蓄電池14が過充電されることを防止するために、太陽電池10の出力端子と、蓄電池14の入力端子および双方向パワーコンディショナ16との間をオンまたはオフするために設けられている。第2スイッチ12の動作の詳細については後述する。
第1スイッチ20は、双方向パワーコンディショナ16と商用電源24との間に設けられており、双方向パワーコンディショナ16と商用電源24との間をオンまたはオフする。電源切替部22は、第1スイッチ20と双方向パワーコンディショナ16との間から分岐された第1経路に接続する第1端子58と、商用電源24と第1スイッチ20との間の配電経路66から分岐された第2経路に接続する第2端子60とのいずれか一方を、後述する第1種負荷28に接続させるために選択する。
負荷26は、第1種負荷28と第2種負荷30とをさらに含む。第1種負荷28と第2種負荷30とはともに、交流電力で駆動する交流駆動型の電気機器である。第2種負荷30は商用電源24と第1スイッチ20とを接続する配電経路66からの電力で駆動する。配電経路66から供給される電力は基本的には分電盤68を介して商用電源24から供給される電力であるが、例えばピークシフト実行時には双方向パワーコンディショナ16を介して蓄電池14から供給される電力が混合される場合もある。また、ピークシフト実行時に太陽電池10が発電した電力が配電経路66に混合される場合もある。さらに、ピークシフト実行時以外であっても、太陽電池10が発電した電力が配電経路66に混合される場合もある。
第1種負荷28は、商用電源24が停電して電力供給が停止した場合であっても駆動させるべき電気機器であり、配電経路66を介さずに電力を供給される場合もある。この場合、第1種負荷28は、双方向パワーコンディショナ16を介して太陽電池10や蓄電池14から電力を供給されるが、商用電源24からは電力を供給されない。
(充放電パターンの設定)
図2は、本発明の実施の形態に係る蓄電池制御部18の内部構成を模式的に示す図である。蓄電池制御部18は、設定部32、制御部34、指示部36、および表示部38を備える。
設定部32は、蓄電池14に商用電源24の電力を充電する充電時間帯と蓄電池14に放電させる放電時間帯とに関する情報を含む充放電パターンを入力する。このため設定部32は、第1設定部40、第2設定部42、第3設定部44、および第4設定部46をさらに備える。
第1設定部40は、商用電源24の電力供給が停止した場合に備えて蓄電池14に確保させるべき停電時確保蓄電容量を入力する停電時確保蓄電容量入力部である。第2設定部42は、ピークシフトのために蓄電池14に放電させる放電時間帯を入力する放電時間帯入力部である。
第3設定部44は、蓄電池14に商用電源24の電力を充電する充電時間帯を入力する充電時間帯入力部である。第4設定部46は、第2設定部42において入力した放電時間帯にわたって蓄電池14に放電を許可する放電量を入力する放電量入力部である。表示部38は例えばLCD(Liquid Crystal Display)パネルで構成されており、蓄電池制御部18の使用者(以下、単に「ユーザ」ということがある。)は、表示部38に表示される情報を参照しながら放電時間帯および放電量を入力する。第2設定部42および第4設定部46による放電時間帯および放電量の入力についての詳細は後述する。
なお、本明細書において、蓄電池14に蓄電したり、放電させたりする電力を、例えば「蓄電量」や「放電量」のように「量」という用語を用いる。また、蓄電池14に蓄電されている電力を「蓄電容量」のように「容量」という用語を用いる。
制御部34は、第1設定部40が入力した停電時確保蓄電容量と、第2設定部42が入力した充電時間帯に第4設定部46が入力した蓄電池14に放電させる電力の総量とをもとに、第3設定部44が入力した充電時間帯において蓄電池14に充電させる蓄電量を取得する。これにより、制御部34は、蓄電池14に充放電させるための充放電パターンを設定して、制御部34内のメモリ(図示せず)に格納する。
より具体的には、制御部34は、第1設定部40が取得した停電時確保蓄電容量と、第2設定部42が入力した放電時間帯において蓄電池14に放電させる電力の総量と、直流電源を交流電源に変換するときの変換効率とをもとに、第3設定部44が入力した充電時間帯において蓄電池14に充電させる蓄電量を取得する。指示部36は、設定された充放電パターンにしたがって蓄電池14の充放電を指示する。
図3は、充電時間帯において蓄電池14に充電させる蓄電量を説明する図である。商用電源24からの交流電力を蓄電池14に充電するために、交流電力を直流電力に変換することが行われるが、この変換の際にAC/DC変換ロスが生じる。また、蓄電池14が放電する電力を負荷26に供給するために、直流電力を交流電力に変換することが行われるが、この変換の際にもDC/AC変換ロスが生じる。
いま、第1設定部40が入力した停電時確保蓄電容量をP、第2設定部42が入力した放電時間帯に蓄電池14に放電させる電力の総量、すなわちピークシフト用蓄電容量をP、AC/DC変換ロスの割合をRADとする。ここでAC/DC変換ロスRADは、蓄電池14が放電する直流電力を1としたときに変換される交流電力の大きさを表す。したがって、0<RAD≦1である。
このとき、指示部36が、第3設定部44が入力した充電時間帯において蓄電池14に充電させる蓄電量Pは、
≦(P+P)/RAD (1)
となる。等号成立の条件は、蓄電池14が空の状態から充電する場合である。
蓄電池14は、蓄電可能な電力の上限である蓄電許容量Pが予め定まっている。したがって、制御部34は式(1)を用いて取得した蓄電量Pが蓄電許容量Pを上回る場合、蓄電許容量PMを蓄電容量Pmとする。蓄電池の許容最大電圧や充放電特性等を考慮して、実験により定めるか、あらかじめ規定された蓄電池の定格容量を元に定めればよいが、例えば15kWhである。
上述したとおり、停電時確保蓄電容量Pは、商用電源24が停電したときのために蓄電池14が確保しておくべき蓄電容量であるから、商用電源24が停電しない限り蓄電池14は停電時確保蓄電容量Pを最低限蓄電している。したがって、指示部36が、第3設定部44が入力した充電時間帯において蓄電池14に充電させるために、商用電源24が実際に供給すべき蓄電量Pは、
=(P−P)/RAD=P/RAD (2)
となる。また、負荷26に供給される交流電力Pは、
=P×RDA
となる。
図4は、設定部32内の各部による充放電時間帯および放電量の入力画面の一例を示す図である。実施の形態に係る蓄電池制御部18の表示部38は、例えば20字×4行のASCII文字を表示可能な表示パネルである。このような限られた表示領域であっても、ユーザ毎に異なる、使用目的や消費電力パターン等に応じてできる限り効果的なピークシフトに対応できるようにするため、少ない設定項目で多彩なピークシフト設定を可能となるように構成されている。ユーザは、蓄電池制御部18に備え付けられた上下左右および決定キーを含む操作キー(図示せず)を操作して設定に必要な情報を入力したり更新したりする。
図4(a)は、蓄電池制御部18の記憶部(図示せず)に格納されている、蓄電池14の充放電パターンを削除して設定項目をクリアするか否かを入力するための「現在設定クリア選択画面」の一例を示す図である。ユーザは上下キーを操作して「Yes」または「No」を選択して、決定キーで設定項目をクリアするか否かの決定を入力する。
図4(b)は、商用電源24の電力供給が停止した場合に備えて蓄電池14に確保させるべき停電時確保蓄電容量Pを設定する画面の一例を示す図である。実施の形態における蓄電池14の蓄電許容量Pは15kWhであり、ユーザは、5kWhから14kWhまでの間の値を例えば1kWh刻みで設定することが可能である。
図4(c)は、放電時間帯および放電量を設定する画面の一例を示す図である。第2設定部42において入力される放電時間帯は所定の時間間隔で区分けされている。ここで「所定の時間間隔」とは、多彩なピークシフト設定を可能とするために区分けされた放電量設定基準間隔であり、想定されるピークシフト設定等を考慮して実験により定めればよいが、例えば1時間間隔である。表示部38は1画面で放電量設定基準間隔ひとつ分の設定画面を表示する。放電時間帯および放電量は1日単位で設定するため、放電量設定基準間隔が1時間の場合、表示部38は24時間分の24画面を表示する。
図4(c)は、21時の充放電量を設定する画面を例示している。ユーザは左右キーを操作することで0.5kWh刻みで蓄電池14に放電させる電力を入力することができる。なお、蓄電池14に充電させる場合、表示部38は「CHARGE」と表示され、具体的な蓄電量の数値は表示しない。具体的な蓄電量は上式(2)で定まるからである。
なお、蓄電池14には充放電のサイクルでその製品寿命が想定されている。したがって、例えば1日のうちに何度も充電と放電とを繰り返す設定を許すと、蓄電池14のライフサイクルが短くなる可能性もある。そこで、充電は所定の1回の期間のうち、ひとつのまとまった期間以外では選択できないようにしてもよく、23時から次の日の0時をまたぐ設定も可能とする。ここで「所定の1回の期間」とは、蓄電池14に充電を許可するか否かを定めるための基準単位となる期間であり、蓄電池14の種類等に応じて実験により定めればよいが、例えば24時間である。第3設定部44は、24時間のうち、ひとつの連続する期間を充電時間帯として入力する。これにより、蓄電池14の充放電サイクルが制限され、設計時に蓄電池14に想定された寿命迎える前に蓄電池14が消耗することを抑制できる。一方、蓄電池14の充電を1日(24時間)1回に制限しておけば、放電が複数の時間帯に分かれていても1日の総充放電量は変わらないので、寿命には影響しないため、需要の変動に合わせて、きめ細かく時間帯を設定することが可能となる。
制御部34は、1日のピークシフトに使用可能な放電量Pも表示部38に表示させる。図4(c)に示す例においては、1日のピークシフトに使用可能な放電量Pは「TOTAL」として図示されている。ここで1日のピークシフトに使用可能な放電量Pは、蓄電許容量Pと停電時確保蓄電容量Pとの差P−Pである。制御部34はまた、放電量設定基準間隔毎に、1日のピークシフトに使用可能な放電量Pと、第2設定部が既に入力した電力の総量Pとの差分PRESTも表示部38に表示させる。すなわち、
REST=P−P=P−(P+P) (3)
である。
式(3)において、P<(P+P)であれば、PRESTは負の値となり、表示部38はそのまま負の値を表示する。この場合、蓄電池14は設定どおりの放電ができないことを意味する。
図5は、設定部32内の各部による蓄電池14の充放電時間帯および放電量の入力画面の別の例を示す図である。図5(a)は、蓄電池14の充放電パターンの設定に不備がある場合の通知画面の一例を示す図である。ここで充放電パターンの設定不備としては、例えば、蓄電池14に充電させる設定があるにもかかわらず放電させる設定がない場合、蓄電池14に放電させる設定があるにもかかわらず充電させる設定がない場合、上述したPRESTが負の値の場合、蓄電池14に充電させる期間が短い(例えば1時間)場合等である。
図5(a)は、蓄電池14に充電させる設定があるにもかかわらず放電させる設定がない場合の警告を通知する画面を例示している。ユーザは上下キーを操作することで充放電パターンの設定をし直したり、そのまま設定を維持したりすることができる。図5(b)は、蓄電池14の充放電パターンの設定を反映するか否かを確認する画面の例を示す図である。ユーザは上下キーで充放電パターンの設定を反映するか否かを選択して決定することができる
図5(c)は、蓄電池制御部18を再起動するか否かを確認する画面の例を示す図である。蓄電池14の充放電パターンは、蓄電池制御部18を再起動の後に変更が反映される。そこで、充放電パターンの設定画面遷移の最後に蓄電池14の充放電パターンの変更を反映させるために、表示部38は蓄電池制御部18の再起動を促すように通知する画面を表示する。ユーザは上下キーで蓄電池制御部18を再起動するか否かを選択して決定することができる。
図6は、蓄電池14の1日における蓄電容量の変動の一例を示す図である。上述したとおり、本実施の形態に係る配電システム100は、太陽電池10を商用電源24と並列に接続し、商用電源24および太陽電池10の両方から負荷26へ電力を供給するとともに、蓄電池14を充電するシステムである。図6(a)は、蓄電池14にピークシフトのための放電をさせず、双方向パワーコンディショナ16を擬似的な従来型の太陽電池用パワーコンディショナとして動作させた場合の蓄電池14の蓄電容量の変動を例示する図である。図6(a)に示すように、蓄電池14にピークシフトのための放電をしないため、蓄電池14の蓄電容量は停電時確保蓄電容量Pのまま維持され、変動しない。
図6(b)は、蓄電池14にピークシフトのための放電をさせた場合の蓄電池14の蓄電容量の変動を例示する図である。図6(b)において、時刻Tは充電開始時刻であり、時刻Tは充電終了時刻である。したがって、時刻Tから時刻Tに至るまでの期間が第3設定部44に入力される充電時間帯となる。充電時間帯において制御部34は、蓄電池14に充電させるため、蓄電池14の蓄電容量は停電時確保蓄電容量Pから増加し、時刻T付近でピークシフト用蓄電容量PSに到達する。
時刻Tから時刻Tに至るまでの期間と、時刻Tから時刻Tに至るまでの期間が第2設定部42によって入力される放電時間帯である。放電時間帯において制御部34は蓄電池にピークシフトのための放電をさせるため、蓄電池14の蓄電容量は徐々に減少する。放電時間帯の終了時刻である時刻Tにおいて、蓄電池14の蓄電容量は停電時確保蓄電容量Pまで減少する。
なお、放電時間帯において蓄電池14が放電中に蓄電池14の蓄電容量が停電時確保蓄電容量Pに到達した場合、すなわち放電時間帯かつ停電時確保蓄電容量Pの場合、制御部34は、第2設定部42が設定した放電時間帯であっても蓄電池14の放電を停止させるとともに、蓄電池制御部18が異常状態である旨の警告を双方向パワーコンディショナ16に通知する。双方向パワーコンディショナ16にもLCDパネル(図示せず)が設けられており、例えばバックライトが赤く点灯するなど、通常とは異なる態様の表示がなされる。放電時間帯が終了すると、制御部34は、双方向パワーコンディショナ16への異常通知を終了し、異常状態は解除される。制御部34は、次の充電時間帯の開始後、蓄電池14に充電する。
図7は、本発明の実施の形態に係る蓄電池制御部18の処理の流れを説明するフローチャートである。本フローチャートにおける処理は、例えばユーザが設定部32を用いて蓄電池14の充放電パターンの設定をするときに開始する。
第1設定部40は、停電時確保蓄電容量Pを入力する(S2)。第2設定部42は、ピークシフトのために蓄電池14に放電させる放電時間帯を入力し、第4設定部46は、第2設定部42が入力した放電時間帯にわたって蓄電池14に放電を許可する放電量を入力する(S4)。
第3設定部44は、蓄電池14に商用電源24の電力を充電する充電時間帯を入力する(S6)。制御部34は、上述の式(2)を用いて、蓄電池14を充電するべき蓄電量Pを算出して取得する(S8)。制御部34は、取得した蓄電量Pと蓄電池14の蓄電許容量Pとの大小関係を比較する。蓄電量P>蓄電許容量Pの場合(S10のY)、制御部34は、蓄電量Pを蓄電許容量Pに設定する(S12)。蓄電量P≦蓄電許容量Pの場合(S10のN)、制御部34は、算出した蓄電量Pをそのまま蓄電量Pとして設定する。制御部34が蓄電量Pを設定すると、本フローチャートにおける処理は終了する。
図8は、第2設定部42および第4設定部46による放電時間帯および放電量の入力処理の流れを説明するフローチャートであり、図7におけるステップS4の処理を詳細に説明する図である。
第2設定部42は、放電時間帯の初期値を設定する(S14)。1日24時間を1時間毎の放電量設定基準間隔で区分けする場合、0時〜23時までの24個の区分けがなされる。第2設定部42は、例えば放電時間帯の初期値として7時を設定する。
第4設定部46は、第2設定部42が設定した放電量設定基準間隔における蓄電池14の放電量をユーザから取得して入力する(S16)。制御部34は、上述の式(3)を用いて算出した蓄電池14の残容量PRESTを表示部38に表示する(S18)。
全ての放電時間帯における設定が終了していない場合(S20のN)、第2設定部42は、放電量を設定する時間帯を更新し(S22)、ステップS16の処理に戻る。全ての放電時間帯における設定が終了すると(S20のY)、制御部34は、ユーザに蓄電池制御部18の再起動を促す確認通知を表示部38に表示し(S24)、本フローチャートにおける処理は終了する。
(定電流充電レートおよび充電パターンの設定)
次に、第3設定部が入力した充電時間帯における蓄電池14の充電レートについて説明する。
上述したとおり、制御部34は蓄電池14を充放電するための充放電パターンを設定するが、このとき制御部34は、蓄電池14の電圧が所定の上限電圧に達するまで定電流充電を実行し、蓄電池14の電圧が所定の上限電圧に達することを契機として定電流充電から定電圧充電に切り替えて、補充電として定電圧充電を実行することにより蓄電池14を満充電とするための充電パターンも設定する。
図9は、蓄電池14の充電レートR設定を説明するための図である。図9(a)は、充電時間帯の長さが3時間であり、蓄電池14を充電するために商用電源24から供給され、蓄電池14に蓄電される電力がPの場合において、定電流充電で蓄電池14を充電すると仮定した場合に充電時間帯の終了時刻の30分前に充電が完了するように蓄電池14の充電レートを設定する場合を示す図である。すなわち、制御部34は、定電圧充電による補充電をするための所定の補充電時間帯を確保してから、残りのすべての時間帯で定電流充電をすることを仮定した場合に蓄電池14の充電が完了するための定電流充電レートRを決定する。ここで蓄電池14の「充電レートR」とは、蓄電池14に供給する単位時間あたりの充電量である。実際に蓄電池14の充電にあてる時間を充電時間Tとすると、充電レートRは以下の式(4)で求められる。
=P/T (4)
図9(a)に示す例では、充電時間帯の終了時刻の30分前に充電が完了するように定電流充電をすることを仮定した場合に、蓄電池14の充電が完了するための充電時間Tは、3.0−0.5=2.5時間である。
蓄電池14の現在の蓄電容量が蓄電許容量Pよりも十分小さい場合、制御部34は定電流充電で充電する。一方、蓄電池14に蓄電することによって蓄電池14の蓄電容量が蓄電許容量Pに近くなる場合、蓄電池14の保護等の観点から、制御部34は定電圧充電に切り替える。ここで、定電流充電を開始してから所定の時間経過後に定電圧充電へ切り替えてもよいが、定電流充電を開始後に蓄電池14の電圧が蓄電池14の種類に応じて定められた所定の上限電圧に到達した場合、定電圧充電に切り替えてもよい。ここで「所定の上限電圧」は、蓄電池14の充電時に、定電流充電から定電圧充電に切り替えるための判断基準となる充電切替基準電圧である。所定の上限電圧の初期値は、蓄電池14の種類に応じて実験により定めればよい。
図9(b)は、蓄電池14に定電流充電を実行してから定電圧充電を実行する場合を示す図である。図9(b)に示す例は、図9(a)に示す例と同様に、充電時間帯の長さが3時間であり、蓄電池14を充電するために商用電源24から供給される電力はPである。図9(b)は、制御部34が蓄電池14の充電を開始後2時間の時点において蓄電池14の蓄電容量が所定の上限電圧に到達したため定電圧充電に切り替え、その結果充電時間帯の終了時刻の30分前になっても充電が完了しないことを示している。この場合、制御部34は、充電時間帯の終了時刻まで蓄電池14の充電を継続する。
なお、蓄電池14を定電圧充電する際、充電にかかる時間は蓄電池14の温度によって変化する。具体的には、蓄電池14の温度が高いときは、温度が低い場合と比較して、定電圧充電の期間は短くてよい。したがって、制御部34は蓄電池14の温度を取得し、取得した温度に応じて実際に蓄電池14の充電にあてる時間を充電時間T、すなわち充電時間帯の終了時刻の何分前に充電が完了するようかを変更し、充電レートR変更するようにすることが好ましい。蓄電池14の温度に応じた充電時間Tの具体的な設定値は、蓄電池14の性質を鑑みて実験により定めればよい。
また上述したとおり、蓄電池14の電圧が上限電圧に達した場合、定電圧充電に切り替える。蓄電池14の劣化度合い等が原因で、定電圧充電にかかる時間が計算とずれる場合もありうる。そこで計算で求める充電時間Tに対してさらに時間に余裕を持たせ、定電流充電の途中で定電圧充電に切り替わったとしても、残りの時間で不足分の充電量を極力補う補充電を実行することが可能となる。
このように、制御部34は、定電圧充電を行う場合に備えて予め充電時間帯の終了時刻の30分前に充電が完了するように定電流充電時の充電レートRcを定める。これにより、蓄電池14の充電の後半において、定電流充電の場合と比較して充電に時間のかかる定電圧充電を行ったとしても、蓄電池14にかかる負担を軽減しつつ、充電を完了することができる。
上述したとおり、蓄電池14は、商用電源24の電力供給が停止しているときに備えて確保されるべき停電時確保蓄電容量と、ピークシフトに用いるべきピークシフト蓄電容量とを蓄電する。このうち停電時確保蓄電容量は商用電源24が停電のとき等の非常時のときに用いられるため、通常時は、停電時確保蓄電容量は蓄電池14に常に蓄電されている。したがって、蓄電池14に蓄電することによって蓄電池14の蓄電容量が蓄電許容量に近くなるのは、ピークシフト蓄電容量の充電時である。そこで、制御部34は、ピークシフト蓄電容量を充電するために、上述した定電流充電を実行してから定電圧充電を実行するための充電パターンを使用する。また、停電時確保蓄電容量は可及的速やかに蓄電池14に蓄電されるべきであり、ピークシフト蓄電容量を充電するための充電レートの決定方法とは関係なく、蓄電池14やパワーコンディショナの性能等によって許容される最大限の充電レートを用いて定電流充電を行う。ただし、停電時確保蓄電容量の充電であっても、設定の仕方によっては、ピークシフト容量を減らし、満充電付近まで停電時確保蓄電容量に充てる使い方も想定される。そのような場合には、定電圧充電の電圧領域まで充電することもある。
図10は、本発明の実施の形態に係る制御部34においてなされる、充電時間帯における蓄電池14の充電レート設定処理の流れを説明するフローチャートである。本フローチャートにおける処理は、設定部32内の各部がユーザから充放電パターンの入力を取得した後に開始する。
設定部32内の各部において入力された充放電時間帯および放電量から、制御部34は蓄電池14に蓄電させる充電時間帯を取得する(S26)。制御部34は、補充電をするための所定の補充電時間帯を確保してから、残りのすべての時間帯の長さを、蓄電池14の定電流充電レートを計算するためにの充電時間Tとして取得する(S28)。制御部34は、停電時確保蓄電容量と、放電時間帯に蓄電池14に放電させる電力の総量と、直流電源を交流電源に変換するときの変換効率とをもとに、蓄電池14に充電させる蓄電量Pを取得する(S30)。
制御部34は、充電時間Tと蓄電量Pとから充電レートRを算出して取得する(S32)。以上より、制御部34は図9に例示する蓄電池14の充電パターンを設定する(S34)。制御部34が蓄電池14の充電パターンを設定すると、本フローチャートにおける処理は終了する。
なお、上記の説明では蓄電池制御部18内の制御部34が充電パターンを設定する場合について説明したが、双方向パワーコンディショナ16においても蓄電池14の充電電圧の上限値を設定できるようにしてもよい。なお、商用電源24から蓄電池14の方向への電力を負数、蓄電池14から商用電源24の方向への電力を正数とする。
蓄電池14の充電中、充電電力は負の値となる。蓄電池14の充電電圧が上限値に到達すると、双方向パワーコンディショナ16は制御部34からの指示にかかわらず、充電電力を段階的に+側に変更する。すなわち、双方向パワーコンディショナ16は充電電力を徐々に減らす。これにより、蓄電池14の充電電流が徐々に少なくなっていき、定電圧充電を実現することができる。
(ピークシフトと充放電)
以上制御部34が設定するピークシフトのための充電パターンについて説明した。次に、太陽電池10を含む本発明の実施の形態に係る配電システム100におけるピークシフトと蓄電池14の充放電との関係について説明する。
図11は、本発明の実施の形態に係るピークシフトと充放電との関係を説明するための図である。図11(a)は、設定部32に入力された充放電パターンによる、蓄電池14の一日の蓄電容量の変動を示す図である。以下図11(a)−(d)において、時刻Tは充電開始時刻であり、時刻Tは充電終了時刻である。したがって、時刻Tから時刻Tに至るまでの期間が、充電継続期間である充電時間帯となる。また、時刻Tは放電開始時刻であり、時刻T10は放電終了時刻となる。時刻Tから時刻T10に至るまでの期間が、放電継続期間である放電時間帯となる。
図11(b)は、蓄電池14に充電または放電される時間帯、およびその電力とを示す図である。図11(b)は、縦軸の正の方向が蓄電池14の放電量を表し、負の方向が充電量を表している。時刻Tから時刻Tに至るまでの充電継続期間において蓄電池14は充電され、時刻Tから時刻T10に至るまでの放電継続期間に蓄電池14は放電する。
図11(c)は、太陽電池10の発電量の変動の一例を示す図である。図11(c)において、充電時間帯の終了時刻Tの後であって、放電時間帯の開始時刻であるTの前の時刻である時刻T11に、太陽電池10の発電が開始する。蓄電池14の放電時間帯の終了時刻である時刻T10よりも後の時刻T12まで太陽電池10の発電は継続する。
図11(d)は、双方向パワーコンディショナ16から出力される電力の一日の時間変動を示す図である。双方向パワーコンディショナ16は、蓄電池14と太陽電池10とに接続している。したがって、昼間時に放電時間帯を設定した場合、双方向パワーコンディショナ16の出力は、蓄電池14からの放電量と太陽電池10の発電量の合計となる。しかしながら、双方向パワーコンディショナ16の出力には上限値PPCSが設定されており、上限値PPCSよりも大きな電力を出力することができない。本実施の形態に係る双方向パワーコンディショナ16においては、出力上限値PPCSは10kWhに設定されているが、出力上限値PPCSの具体的な値はこれに限定されるものではない。
図11(d)に示すように、蓄電池の放電時間帯の開始時刻Tにおいて蓄電池14の放電が開始されると、蓄電池14からの放電量と太陽電池10の発電量の合計が双方向パワーコンディショナ16の出力上限値PPCSを超える場合も起こる。図11(d)は、この状態が蓄電池の放電時間帯の開始時刻T10まで継続した場合を示している。このような場合、図11(d)の斜線で示す双方向パワーコンディショナ16の出力上限値PPCSを超えた分の電力は出力されず、結果として蓄電池14の蓄電容量に残留することになる。また、双方向パワーコンディショナ16から出力されて電力を商用電源24に逆潮流させないために、負荷26の消費電力が、双方向パワーコンディショナ16の出力上限値となることもある。この場合、負荷26の消費電力と、双方向パワーコンディショナ16の出力上限値PPCSとのいずれか小さい方が、双方向パワーコンディショナ16の出力上限値となる。
そこで制御部34は、充放電パターンにしたがって蓄電池14の充放電を制御するときに、充放電パターンに含まれる放電時間帯の終了までに、蓄電池14の蓄電容量が停電時確保蓄電容量よりも多い場合、設定部32が設定した充放電パターンとは異なる仮パターンで蓄電池14の充放電を制御する。具体的には、制御部34は設定部32が設定した充放電パターン中の放電時間帯でない場合であっても蓄電池14に放電させたり、次の充電時の充電量を調整したりする等により、可及的速やかに通常の充放電パターンによる制御に戻るように、蓄電池14の充放電の量を変更する。
仮パターンの具体例として、制御部34は、設定部32が設定した充放電パターンに含まれる放電時間帯の終了時に蓄電池14の蓄電容量が停電時確保蓄電容量よりも多い場合、その放電時間帯の終了後に蓄電池14に放電させてもよい。この場合、制御部34は、蓄電池14の蓄電容量が停電時確保蓄電容量に至るまで、蓄電池14を放電させて負荷26に電力を供給する。これにより、次の充電時間帯においては、制御部34は通常の充放電パターンによる制御に復帰することができる。
仮パターンの別の例として、制御部34は、設定部32が設定した充放電パターンに含まれる放電時間帯の終了時に蓄電池14の蓄電容量が停電時確保蓄電容量よりも多い場合、次の充電時間帯において蓄電池14の蓄電容量と停電時確保蓄電容量との差分だけ、蓄電池14に少なく充電させてもよい。このように次の充電時間帯における充電量で余剰電力を相殺することにより、次の充電時間帯の終了後には蓄電池14の充電容量はピークシフト用の充電容量まで充電されるため、制御部34は通常の充放電パターンによる制御に復帰することができる。
仮パターンのさらに別の例として、制御部34は、設定部32が設定した充放電パターンに含まれる放電時間帯の終了時に蓄電池14の蓄電容量が停電時確保蓄電容量よりも多くなることが推定される場合、設定部32が設定した充放電パターンによる放電容量以上の電力を、その放電時間帯において放電させるようにしてもよい。式(3)を参照して上述したとおり、設定部32は、1日のピークシフトに使用可能な放電量Pを超える放電量を放電する充放電パターンの設定も許容している。仮に、当初予定よりも電力に余剰が発生した場合は、制御部34は、1日のピークシフトに使用可能な放電量Pを超える放電量を放電する充放電パターンにしたがって蓄電池14に放電をさせるようにしてもよい。
仮パターンのさらに別の例として、制御部34は、設定部32が設定した充放電パターンに含まれる放電時間帯の終了時に蓄電池14の蓄電容量が停電時確保蓄電容量よりも多くなることが推定される場合、その放電時間帯において電力を消費するための負荷に電力を消費させてもよい。電力を消費するための負荷とは、例えば蓄電池14を温めるためのヒーター(図示せず)や、反対に蓄電池14を冷却するためのファン(図示せず)等、蓄電池14に余剰電力として残ると思われる電力を消費するための負荷である。
ここで制御部34は、負荷26が過去に放電時間帯において消費した電力の履歴を参照して放電時間帯における消費電力の合計量を取得し、取得した合計量を消費したと仮定したときの蓄電池14の蓄電容量と、停電時確保蓄電容量とを比較する。制御部34は、比較の結果、蓄電池14の蓄電容量が停電時確保蓄電容量よりも多くなる場合、設定部32が設定した充放電パターンに含まれる放電時間帯の終了時に蓄電池14の蓄電容量が停電時確保蓄電容量よりも多くなると推定する。
図12は、負荷26における消費電力の時間変動パターンの一例を示す図である。図12は時刻を横軸とし、各時刻における負荷26の消費電力を縦軸とするグラフである。制御部34が、設定部32が設定した充放電パターンに含まれる放電時間帯の終了時に蓄電池14の蓄電容量が停電時確保蓄電容量よりも多くなることを時間変動パターンを用いて推定する場合には、負荷26における消費電力の時間変動パターンを、制御部34中の図示しない記憶部に格納しておけばよい。
このように、制御部34は放電時間帯において蓄電池14の蓄電容量が停電時確保蓄電容量に至るまで電力を消費可能か否かを判断し、消費できないと判断した場合は、その放電時間帯中に電力を消費するための負荷に電力を消費させる。これにより、放電時間帯の終了後に蓄電池14の蓄電容量が停電時確保蓄電容量となるため、制御部34は充電時間帯の終了後に通常の充放電パターンによる制御に復帰することができる。
図13は、本発明の実施の形態に係る制御部34のピークシフト時の充放電処理の流れを説明するフローチャートである。本フローチャートにおける処理は、設定部32内の各部がユーザから充放電パターンの入力を取得した後に開始する。
制御部34は、設定部32内の各部が取得した充放電パターンに関する情報から蓄電池14の充放電パターンを設定する(S36)。制御部34は、充放電パターンに含まれる放電時間帯の終了時における蓄電池14の蓄電容量を確認する(S38)。放電時間帯の終了時における蓄電池14の蓄電容量が停電時確保蓄電容量よりも大きい場合(S40のY)、制御部34は設定した充放電パターンに代えて、仮放電パターンを一時的に設定する(S42)。放電時間帯の終了時における蓄電池14の蓄電容量が停電時確保蓄電容量未満の場合(S40のN)、制御部34は、仮放電パターンを設定することなく、もとの充放電パターンを維持する。
(双方向インバータの変換電力の制御)
続いて、双方向パワーコンディショナ16中の双方向インバータにおける変換電力量の制御について説明する。
図14は、本発明の実施の形態に係る蓄電池制御部18の別の内部構成を示す別の図であり、双方向パワーコンディショナ16中の双方向インバータの変換電力量の制御に関する構成を説明する図である。蓄電池制御部18は、設定部32、制御部34、および蓄電池計測部84を含む。
制御部34は、蓄電池14が放電する直流電力を交流電力にDC/AC変換するとともに、蓄電池14に充電するために商用電源からの交流電力を直流電力にAC/DC変換する双方向インバータが変換する電力値を設定する。これにより制御部34は双方向インバータの電力変換量を制御する。
上述したように、商用電源24から蓄電池14の方向への電力を負数、蓄電池14から商用電源24の方向への電力を正数としている。そのため、制御部34は、AC/DC変換する際の電力値を負数、双方向インバータがDC/AC変換する際の電力値を正数として設定する。
設定部32は、制御部34が双方向インバータにAC/DC変換される充電時間帯および充電電力と、DC/AC変換させる放電時間帯および放電電力との情報を含む充放電パターンを設定する。蓄電池計測部84は、蓄電池14の蓄電容量、および蓄電池14の充電電流または放電電流に蓄電池14の電圧を乗じた電力値を取得する。蓄電池計測部84はまた、蓄電池14の充電電流または放電電流の値や、蓄電池14の電圧値も取得する。
制御部34の具体的な説明の前に、図15および図16を参照して本発明の実施の形態に係る配電システム100の運転状態を説明する。
図15は、本発明の実施の形態に係る配電システム100の運転状態を説明する図である。以下、蓄電池14からの電力をPα、太陽電池10からの電力をPβ、蓄電池制御部18が双方向パワーコンディショナ16中のインバータに設定している変換電力をPSet、商用電源24からの電力をP、負荷26で消費される電力をPとする。特に、蓄電池14からの電力の大きさをPαとするとき、放電電流を+Pα、充電電流を−Pαと表す。また、蓄電池14の蓄電容量が満充電に近いか否かを判断するための基準となる基準容量をPで表す。ここで基準容量Pの具体的な値は蓄電池14の性質等を考慮して実験により定めればよいが、例えば蓄電池14が満充電時の容量に対して90%の容量である。
図15(a)は、配電システム100の第1の運転状態を示す図である。具体的には、商用電源24が通電、双方向パワーコンディショナ16の運転状態は商用電源24と同期する系統連系運転における放電運転、太陽電池10からの電力供給が存在し、その電力の一部が蓄電池14に充電される。また、双方向パワーコンディショナ16からの電力は商用電源24に逆潮されない。
配電システム100が第1の運転状態にあるとき、蓄電池制御部18の設定電力値PSetに対して、設定電力値PSet<太陽電池10からの電力をPβの場合、蓄電池14にPα=Pβ−PSetの電力が充電される。充電電力のため、図15(a)においては−Pαと表記されている。もし、蓄電池14の蓄電容量Pが、基準容量P以上の場合、太陽電池10からの電力Pβを商用電源24に逆潮してもよいが、逆潮ができない場合は、太陽電池10を解列する。
図15(b)は、配電システム100の第2の運転状態を示す図である。具体的には、商用電源24が通電、双方向パワーコンディショナ16の運転状態は商用電源24と同期する系統連系運転における放電運転、太陽電池10からの電力供給は存在しても、その電力は蓄電池14に充電されない。また、双方向パワーコンディショナ16からの電力は商用電源24に逆潮されない。
配電システム100が第2の運転状態にあるとき、蓄電池制御部18の設定電力値PSetに対して、設定電力値PSet>太陽電池10からの電力Pβであり、蓄電池14からPα=PSet−Pβの電力が放電される。
図15(c)は、配電システム100の第3の運転状態を示す図である。具体的には、商用電源24が通電、双方向パワーコンディショナ16の運転状態は商用電源24と同期する系統連系運転における放電運転、太陽電池10からの電力供給が存在し、その電力の一部が蓄電池14に充電される。また、双方向パワーコンディショナ16からの電力は商用電源24に逆潮される。
配電システム100が第3の運転状態にあるとき、蓄電池制御部18の設定電力値PSetに対して、設定電力値PSet>負荷26で消費される電力Pであり、商用電源24にPSet−Pの電力が逆潮される。
図16は、本発明の実施の形態に係る配電システム100の運転状態を説明する別の図である。図16(a)は、配電システム100の第4の運転状態を示す図である。具体的には、商用電源24が通電、双方向パワーコンディショナ16の運転状態は商用電源24と同期する系統連系運転における充電運転、太陽電池10からの電力供給が存在する場合、その電力は蓄電池14に充電される。
配電システム100が第4の運転状態にあるとき、蓄電池制御部18の設定電力値である−PSet、すなわち充電指示に対して、Pα=Pβ+PSetの電力が充電される。ただし、蓄電池14の蓄電容量P≧基準容量Pとなると、双方向パワーコンディショナ16は充電運転を停止し、放電運転に切り替える。また、太陽電池10からの電力Pβによって蓄電池14の蓄電容量P≧基準容量Pとなった場合、第1の運転状態の場合と同様に太陽電池10を解列する。
図16(b)は、配電システム100の第5の運転状態を示す図である。具体的には、商用電源24が停電、双方向パワーコンディショナ16の運転状態は自立運転、太陽電池10からの電力供給が存在しても、その電力は蓄電池14に充電されない。
配電システム100が第5の運転状態にあるとき、蓄電池制御部18は特段の電力設定はせず、双方向パワーコンディショナ16は負荷26で消費される電力Pに応じた電力を放電する。太陽電池10からの電力Pβ<負荷26で消費される電力Pであり、蓄電池14からPα=P−Pβの電力が放電される。
図16(c)は、配電システム100の第6の運転状態を示す図である。具体的には、商用電源24が停電、双方向パワーコンディショナ16の運転状態は自立運転、太陽電池10からの電力供給が存在する場合、その電力の一部が蓄電池14に充電される。
配電システム100が第6の運転状態にあるとき、蓄電池制御部18は特段の電力設定はせず、双方向パワーコンディショナ16は負荷26で消費される電力Pに応じた電力を放電する。太陽電池10からの電力Pβ>負荷26で消費される電力Pであり、蓄電池14にPα=Pβ−Pの電力が充電される。太陽電池10からの電力Pβによって蓄電池14の蓄電容量P≧基準容量Pとなった場合、第1の運転状態の場合と同様に太陽電池10を解列する。
図14の説明に戻る。制御部34は、双方向パワーコンディショナ16中の双方向インバータに変換させるべき電力の設定値を所定の間隔毎に指示する。ここで「所定の間隔」は双方向パワーコンディショナ16が電力供給する負荷26での消費電力の変動や、太陽電池10の発電量等を勘案して実験により定めればよいが、例えば1分間隔である。制御部34は、双方向インバータに変換させる電力値の候補である設定候補電力値を複数算出し、その中から実際に設定する電力値を選択する。制御部34は、蓄電池14からの充放電電力が、選択した電力値となるように、双方向インバータに変換させる電力値を決定する。
これを実現するため、制御部34は、第1設定電力候補算出部86、第2設定電力候補算出部88、第3設定電力候補算出部90、電力決定部92、設定電力値制限部94、および記憶部96をさらに含む。
第1設定電力候補算出部86は、蓄電池14の蓄電容量Pが、少なくとも停電時確保蓄電容量Pを維持するための設定電力値を算出する。第1設定電力候補算出部86は、蓄電池計測部84が取得した蓄電容量Pが、停電時確保蓄電容量Pとなるまで充電されるように、双方向インバータに変換させる電力値の第1の候補である第1設定候補電力値Pを設定する。
第2設定電力候補算出部88は、ユーザが設定した充放電パターンにしたがって双方向パワーコンディショナ16に電力を変換させるための設定電力値を算出する。第2設定電力候補算出部88は、前記蓄電池計測部が取得した電力値が、前記充放電パターンに含まれる充電電力または放電電力の電力値となるように、双方向インバータに変換させる電力値の第2の候補である第2設定候補電力値Pを設定する。
電力決定部92は、第1設定電力候補算出部86が算出した第1設定候補電力値Pと第2設定電力候補算出部88が算出した第2設定候補電力値Pとを取得する。電力決定部92は、取得した第1設定候補電力値Pと第2設定候補電力値Pとを比較して、小さい方の値を双方向インバータに変換させる電力値として設定する。電力決定部92は、設定した電力値を記憶部96に格納する。
上述したように、商用電源24から蓄電池14の方向への電力を負数、蓄電池14から商用電源24の方向への電力を正数としている。したがって、電力決定部92が第1設定候補電力値Pと第2設定候補電力値Pとの小さい方の値を選択することは、放電よりも充電を優先することを意味する。これにより、例えば充放電パターンに含まれる放電時間帯であったとしても、蓄電池14の蓄電容量Pが停電時確保蓄電容量P未満となった場合にはP<0かつP≧0となるため、双方向インバータに変換させる電力値としてPが設定される。この結果、充放電パターンに含まれる放電時間帯であったとしても蓄電池14を充電することが可能となる。
以下、第1設定電力候補算出部86および第2設定電力候補算出部88等、制御部34内の各部について、下記の記号の定義にしたがって説明する。
:蓄電池14の現在の蓄電容量、 Iα:蓄電池14の現在の電流、 Vα:蓄電池14の現在の電圧、 Pα:蓄電池14の現在の電力、 P:停電時確保蓄電容量、 P:基準容量、 IMAX:蓄電池の上限放電電流、 IMIN:蓄電池の下限充電電流、 PSet:双方向インバータに変換させる電力値の現在の設定値、 PDA:双方向インバータがDC/AC変換する電力の最大値、 PAD:双方向インバータがAC/DC変換する電力の最小値(すなわち、|PAD|が、双方向インバータがAC/DC変換する電力の最大値)、 P:商用電源24からの電力、 P:現在時刻における充放電パターンに含まれる充電電力または放電電力、 P:第1設定候補電力値、 P:第2設定候補電力値、 P:第3設定候補電力値、 P:第4設定候補電力値、 P:第5設定候補電力値、 PSet:双方向インバータに設定されている変換電力値 、PSet’:電力決定部92が決定する電力値。
第1設定電力候補算出部86は、条件に応じて以下の3つの式にしたがってPを算出する。
<条件1> P≧Pの場合
=PDA(>0) (5−1)
<条件2> P<P、かつP<Pの場合
=PSet−Pα+PAD (5−2)
ただし、Pα=Vα×Iα
<条件3> P<P、かつP≧Pの場合
=PSet−Pα+0 (5−3)
第2設定電力候補算出部88は、条件に応じて以下の3つの式にしたがってPを算出する。
<条件1> 現在時刻が充電時間帯の場合、かつP<Pの場合
=PSet−Pα+P (6−1)
ただし、充電時間帯であるためPは充電電力であり、P≦0。
<条件2> 現在時刻が充電時間帯の場合、かつP≧Pの場合
=PSet−Pα+0 (6−2)
<条件3> 現在時刻が放電時間帯の場合
=PSet−Pα+P (6−3)
ただし、放電時間帯であるためPは放電電力であり、P≧0。
例えば、蓄電池14の現在の蓄電容量Pが停電時確保蓄電容量Pより多い場合、第1設定候補電力値Pは双方向インバータがDC/AC変換する電力の最大値PDAに設定される。PDAは正の大きな値であるから、電力決定部92は第1設定候補電力値Pではなく第2設定候補電力値Pを選択することになる。蓄電池14の現在の蓄電容量Pが停電時確保蓄電容量Pより多い場合、蓄電池14の充電は必要ないので、充放電パターンに含まれる充電電力または放電電力が優先される。このように、電力決定部92は、上述の6つの式のいずれかを用いて算出された第1設定候補電力値Pおよび第2設定候補電力値Pの小さい方の値を双方向インバータに変換させる電力値PSet’とすることにより、制御部34は、停電時確保蓄電容量Pの維持制御と充放電パターンにしたがった電力変換制御とを両立することが可能となる。
上述の式(5−1)〜(5−3)、(6−1)〜(6−3)において、「蓄電池14の現在の電力Pα」が観測値で、「双方向インバータがDC/AC変換する電力の最大値PDA」または「現在時刻における充放電パターンに含まれる充電電力または放電電力P」が制御の目的値となる。制御部34は、目的値と観測値の差分を「双方向インバータに設定されている変換電力値PSet」にフィードバックすることで、PSetを目的値に近づける制御が可能となる。目的値と観測値とがほぼ一致する定常状態においては、蓄電池14の現在の電力Pα」≒「観測値」≒「目的値」となる。
第3設定電力候補算出部90は、以下の式(7)に示すように、制御部34が設定している電力値PSetから、商用電源24からの電力Pを減じた値に、電力の変動量に応じたオフセット値Pを減じた値を、第3設定候補電力値Pとして設定する。
=PSet−P−P (7)
ここで「電力の変動量に応じたオフセット値P」は、太陽電池10からの電力Pβの変動に対応するための余裕分である。
電力決定部92は、第1設定電力候補算出部86が算出した第1設定候補電力値P、第2設定電力候補算出部88が算出した第2設定候補電力値P、および第3設定電力候補算出部90が算出した第3設定候補電力値Pを取得し、取得した各設定候補電力値のうちの最小値を双方向インバータに変換させる電力値PSet’として設定してもよい。具体的に、電力決定部92は以下の式(8)を用いて双方向インバータに変換させる電力値PSet’を決定する。
Set’=min(P,P,P) (8)
ただし、min( )は、( )内の要素の最小値を表す。
一般に、太陽電池10が発電する電力Pβはユーザが制御することができないため、双方向パワーコンディショナ16が放電中に太陽電池10が発電する電力Pβが増加すると、商用電源24に電力が逆潮することも起こりうる。そこで、商用電源24に電力が逆潮することを防止するために、電力決定部92は第3設定候補電力値Pを含めた設定候補電力値のうちの最小値を、双方向インバータに変換させる電力値PSet’として設定する。これにより、太陽電池10が発電する電力Pβが増加したとしても、その増加分がオフセット値P以下であれば、商用電源24に電力が逆潮することはない。したがって、オフセット値Pの値は太陽電池10の発電能力等を勘案して実験により定めればよい。また、双方向インバータに変換させる電力値PSet’の候補に第3設定候補電力値Pを用いるか否かは、ユーザが自由に設定することができる。
式(7)の右辺において、「双方向インバータに設定されている変換電力値PSet」−「商用電源24からの電力P」としている。これは、商用電源24へ逆潮することを防ぐために、双方向パワーコンディショナ16における商用電源24方向への変換電力が商用電源24からの電力を超えないようにするためである。なお、「商用電源24からの電力P」は負荷26全体で消費される消費電力に相当する。
ところで、電力決定部92が決定した電力値PSet’が、双方向インバータが変換可能な電力値の範囲を超える場合、双方向インバータは設定どおりの電力を変換することができない。そこで、設定電力値制限部94は、電力決定部92が決定した電力値PSet’を記憶部96から取得し、取得した電力値PSet’が双方向インバータのAC/DC変換可能な電力の下限値PADを下回る場合、AC/DC変換可能な電力の下限値PADを双方向インバータに変換させる電力値PSet’として設定する。設定電力値制限部94はまた、電力決定部92が決定した電力値PSet’が双方向インバータのDC/AC変換可能な電力の上限値PDAを上回る場合、DC/AC変換可能な電力の上限値PDAを双方向インバータに変換させる電力値PSet’として設定する。より具体的に、設定電力値制限部94は、条件に応じて以下の式にしたがってPSet’を丸める。
<条件1> PSet’<PADの場合
Set’=PAD (9−1)
<条件2> PSet’>PDAの場合
Set’=PDA (9−2)
<条件3> PAD≦PSet’≦PDAの場合
設定電力値制限部94は電力値PSet’をそのまま出力する。
なお、設定電力値制限部94は電力値PSet’を記憶部96に格納する。
これにより、設定電力値制限部94は、電力決定部92が決定した電力値PSet’が、双方向インバータが変換可能な電力値の範囲内に収まるように、電力値PSet’の値を丸めることができる。
蓄電池14を充電する際に充電電流Iαが大きいと、蓄電池14の電圧Vαは蓄電池14の内部抵抗の影響で電圧が高くなり、蓄電池14の電圧の上限値である上限電圧を超えて過充電となることもありうる。また、大きな充電電流Iαが蓄電池14に流れると蓄電池14の劣化につながる可能性もある。そのため、蓄電池14の劣化の防止や安全性を保つことを目的として、充電のための電流値の下限である下限充電電流IMINが定められている場合もある。
下限充電電流IMINが定められている場合、設定電力値制限部94は、電力決定部92が決定した電力値PSet’と、下限充電電流IMINに蓄電池14の電圧値Vαを乗じた値とのうち大きい方の値を、双方向インバータに変換させる電力値として設定する。具体的には、設定電力値制限部94は以下の式(10−1)にしたがって電力値PSet’を設定する。
Set’=max(PSet’,IMIN×Vα) (10−1)
ここで、max( )は、( )内の要素の最大値を表す。
あるいは、下限充電電流IMINが定められている場合、設定電力値制限部94は、電力決定部92が決定した電力値PSet’と、蓄電池14の電流Iαから下限充電電流IMINを減じた値に電圧値Vαを乗じた値を現在の設定電力値PSetから減じた値とのうち大きい方の値を、双方向インバータに変換させる電力値として設定してもよい。具体的には、設定電力値制限部94は以下の式(10−2)にしたがって電力値PSet’を設定する。
Set’=max(PSet’,PSet−(Iα−IMIN)×Vα) (10−2)
あるいはまた、下限充電電流IMINが定められている場合、設定電力値制限部94は、電力決定部92が決定した電力値PSet’、下限充電電流IMINに電圧値Vαを乗じた値、および蓄電池14の電流Iαから下限充電電流IMINを減じた値に電圧値Vαを乗じた値を現在の設定電力値PSetから減じた値のうちの最大値を、双方向インバータに変換させる電力値として設定してもよい。具体的には、設定電力値制限部94は以下の式(10−3)にしたがって電力値PSet’を設定する。
Set’=max(PSet’,IMIN×Vα,PSet−(Iα−IMIN)×Vα) (10−3)
これにより、蓄電池14に過大な充電電流が流れることを抑制することが可能となる。
蓄電池14に下限充電電流IMINが定められているのと同様に、蓄電池14が放電する電流Iαの上限値である上限放電電流IMAXが定められている場合もある。
上限放電電流IMAXが定められている場合、設定電力値制限部94は、電力決定部92が決定した電力値PSet’と、上限放電電流IMAXに電圧値Vαを乗じた値とのうち小さい方の値を、双方向インバータに変換させる電力値PSet’として設定する。具体的には、設定電力値制限部94は以下の式(11−1)にしたがって電力値PSet’を設定する。
Set’=min(PSet’,IMAX×Vα) (11−1)
あるいは、上限放電電流IMAXが定められている場合、設定電力値制限部94は、電力決定部92が決定した電力値PSet’と、蓄電池計測部が取得した電流Iαから上限放電電流IMAXを減じた値に電圧Vαを乗じた値を現在の設定電力値PSetから減じた値とのうち小さい方の値を、双方向インバータに変換させる電力値として設定してもよい。具体的には、設定電力値制限部94は以下の式(11−2)にしたがって電力値PSet’を設定する。
Set’=min(PSet’,PSet−(Iα−IMAX)×Vα) (11−2)
あるいはまた、上限放電電流IMAXが定められている場合、設定電力値制限部94は、電力決定部92が決定した電力値PSet’、上限放電電流IMAXに電圧値Vαを乗じた値、および蓄電池計測部が取得した電流Iαから上限放電電流IMAXを減じた値に電圧Vαを乗じた値を現在の設定電力値PSetから減じた値のうちの最小値を、双方向インバータに変換させる電力値として設定してもよい。具体的には、設定電力値制限部94は以下の式(11−3)にしたがって電力値PSet’を設定する。
Set’=min(PSet’,IMAX×Vα,PSet−(Iα−IMAX)×Vα) (11−3)
これにより、蓄電池14が過大な放電電流を流すことを抑制することが可能となる。
図17は、本発明の実施の形態に係る蓄電池制御部18における双方向インバータにおける変換電力量の制御処理の流れを説明するフローチャートである。本フローチャートにおける処理は、例えば蓄電池制御部18が起動したときに開始する。
設定部32は、ピークシフトのための充放電パターンを設定する(S100)。制御部34は、双方向インバータに変換させる電力値PSet’の候補を計算するためのパラメータを取得する(S102)。
第1設定電力候補算出部86は、停電時確保蓄電容量Pを維持するための設定電力値である第1設定候補電力値Pを算出する(S104)。第2設定電力候補算出部88は、充放電パターンにしたがって双方向パワーコンディショナ16に電力を変換させるための設定電力値である第2設定候補電力値Pを算出する(S106)。第3設定電力候補算出部90は、商用電源24に電力が逆潮することを防止するための設定電力値である第3設定候補電力値Pを算出する(S108)。電力決定部92は設定候補電力値の中から電力値PSet’を選択し、選択されたPSet’の値を設定電力値制限部94が丸めて双方向インバータに変換させる電力値PSet’を決定する(S110)。電力値PSet’が決定されると、本発明における処理は終了する。
図18は、本発明の実施の形態に係る制御部34における双方向インバータに変換させる電力値PSet’の候補を計算するためのパラメータ取得処理の流れを説明するフローチャートであり、図17におけるステップS102を詳細に説明する図である。
制御部34は、蓄電池計測部84から蓄電池14の現在の蓄電容量Pを取得する(S102−2)。制御部34は、蓄電池計測部84から蓄電池14の現在の電流Iα、電圧Vα、および電力Pαも取得する(S102−4)。制御部34はさらに、停電時確保蓄電容量Pを取得し(S102−6)、蓄電池14の基準容量Pも取得する(S102−8)。制御部34は、蓄電池14に設定されている上限放電電流IMAXを取得し(S102−10)、下限充電電流IMINも取得する(S102−12)。
続いて制御部34は、記憶部96から双方向インバータの現在の設定電力値PSetを取得する(S102−14)。制御部34は、双方向インバータのDC/AC変換電力の最大値PDAを取得するとともに(S102−16)、双方向インバータのAC/DC変換電力の最小値PADを取得する(S102−18)。
最後に、制御部34は分電盤68から商用電源24からの電力Pを取得し(S102−20)、現在時刻における充放電パターンに含まれる充電または放電電力Pを取得する(S102−22)。
図19は、本発明の実施の形態に係る第1設定電力候補算出部86の処理の流れを説明するフローチャートであり、図17におけるステップS104を詳細に説明する図である。
蓄電池14の現在の蓄電容量Pが停電時確保蓄電容量P以上の場合(S104−2のY)、第1設定電力候補算出部86は、式(5−1)にしたがって、双方向インバータのDC/AC変換電力の最大値PDAを第1設定候補電力値Pとして設定する(S104−10)。
蓄電池14の現在の蓄電容量Pが停電時確保蓄電容量P未満の場合(S104−2のN)であって、かつ蓄電池14の現在の蓄電容量Pが基準容量P未満の場合(S104−4のY)、第1設定電力候補算出部86は、式(5−2)にしたがって、現在設定されている電力値PSet−蓄電池14の電力値Pα+双方向インバータのAC/DC変換電力の下限値PADを、第1設定候補電力値Pとして設定する(S104−6)。
蓄電池14の現在の蓄電容量Pが停電時確保蓄電容量P未満の場合(S104−2のN)であって、かつ蓄電池14の現在の蓄電容量Pが基準容量P以上の場合(S104−4のN)、第1設定電力候補算出部86は、式(5−3)にしたがって、現在設定されている電力値PSet−蓄電池14の電力値Pαを、第1設定候補電力値Pとして設定する(S104−8)。
図20は、本発明の実施の形態に係る第2設定電力候補算出部88の処理の流れを説明するフローチャートであり、図17におけるステップS106を詳細に説明する図である。
現在時刻が充放電パターンに含まれる充電時間帯の場合(S106−2のY)であって、かつ蓄電池14の現在の蓄電容量Pが基準容量P未満の場合(S106−4のY)、第2設定電力候補算出部88は、式(6−1)にしたがって、現在設定されている電力値PSet−蓄電池14の電力値Pα+充放電パターンに含まれる充電電力Pを、第2設定候補電力値Pとして設定する(S106−6)。
現在時刻が充放電パターンに含まれる充電時間帯の場合(S106−2のY)であって、かつ蓄電池14の現在の蓄電容量Pが基準容量P以上の場合(S106−4のN)、第2設定電力候補算出部88は、式(6−2)にしたがって、現在設定されている電力値PSet−蓄電池14の電力値Pαを、第2設定候補電力値Pとして設定する(S106−8)。
現在時刻が充放電パターンに含まれる放電時間帯の場合(S106−2のN)、第2設定電力候補算出部88は、式(6−3)にしたがって、現在設定されている電力値PSet−蓄電池14の電力値Pα+充放電パターンに含まれる放電電力Pを、第2設定候補電力値Pとして設定する(S106−10)。
図21は、本発明の実施の形態に係る第3設定電力候補算出部90の処理の流れを説明するフローチャートであり、図17におけるステップS108の具体的処理を説明する図である。
第3設定電力候補算出部90は、式(7)にしたがって、現在設定されている電力値PSet−商用電源24からの電力P−電力の変動量に応じたオフセット値Pを第3設定候補電力値Pとして設定する(S108)。
図22は、本発明の実施の形態に係る電力決定部92および設定電力値制限部94の処理の流れを説明するフローチャートであり、図17におけるステップS110を詳細に説明する図である。
電力決定部92は、式(8)にしたがって、設定候補電力値の最小値を双方向インバータに変換させる電力値PSet’として算出する(S110−2)。
電力決定部92が算出した電力値PSet’が双方向インバータのAC/DC変換可能な電力の下限値PADを下回る場合(S110−4のY)、設定電力値制限部94は、式(9−1)にしたがって、下限値PADを電力値PSet’として設定する(S110−6)。電力値PSet’が下限値PAD以上の場合(S110−4のN)、設定電力値制限部94は電力値PSet’を下限値PADには制限しない。
電力決定部92が算出した電力値PSet’が双方向インバータのDC/AC変換可能な電力の上限値PDAを上回る場合(S110−8のY)、設定電力値制限部94は、式(9−2)にしたがって、上限値PDAを電力値PSet’として設定する(S110−10)。電力値PSet’が上限値PDA以下の場合(S110−8のN)、設定電力値制限部94は電力値PSet’を上限値PDAには制限しない。
蓄電池14の下限充電電流IMINが定められている場合、設定電力値制限部94は、下限充電電流IMINに蓄電池14の電圧値Vαを乗じた電力値Pを取得する(S110−12)。電力値Pよりも電力値PSet’が小さい場合(S110−14のY)、設定電力値制限部94は、式(10−1)にしたがって、電力値Pを電力値PSet’として設定する(S110−16)。電力値PSet’が電力値P以上の場合(S110−14のN)、設定電力値制限部94は電力値PSet’を電力値Pには制限しない。
蓄電池14の上限放電電流IMAXが定められている場合、設定電力値制限部94は、上限放電電流IMAXに蓄電池14の電圧値Vαを乗じた電力値Pを取得する(S110−18)。電力値Pよりも電力値PSet’が大きい場合(S110−20のY)、設定電力値制限部94は、式(11−1)にしたがって、電力値Pを電力値PSet’として設定する(S110−22)。電力値PSet’が電力値P以下の場合(S110−20のN)、設定電力値制限部94は電力値PSet’を電力値Pには制限しない。
以上、本発明の実施の形態に係る配電システム100によれば、商用電源と並列に接続された蓄電池を管理するための技術を提供することができる。
上述したとおり、電力決定部92は、第1設定電力候補算出部86が算出する第1設定候補電力値P、第2設定電力候補算出部88が算出する第2設定候補電力値P、および第3設定電力候補算出部90が算出する第3設定候補電力値Pの中から最小値を選択する。これにより、蓄電池14の蓄電容量が停電時確保蓄電容量に満たない場合は最大充電電力を設定し、停電時確保蓄電容量が確保できている場合は、充放電の状態に応じて充電電力あるいは放電電力を設定し、放電のときに商用電源24に逆潮しないように、双方向パワーコンディショナ16内のインバータが変換する電力を制御することができる。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
例えば上述した実施の形態において、制御部34は蓄電池制御部18に設置される場合について説明したが、制御部34は蓄電池制御部18に設置されることは必須ではない。制御部34の設置場所は自由度があり、例えば双方向パワーコンディショナ16内に設置されてもよく、また、単独で存在してもよい。
10 太陽電池、 12 第2スイッチ、 14 蓄電池、 16 双方向パワーコンディショナ、 18 蓄電池制御部、 20 第1スイッチ、 22 電源切替部、 24 商用電源、 26 負荷、 28 第1種負荷、 30 第2種負荷、 32 設定部、 34 制御部、 36 指示部、 38 表示部、 40 第1設定部、 42 第2設定部、 44 第3設定部、 46 第4設定部、 58 第1端子、 60 第2端子、 66 配電経路、 68 分電盤、 70 蓄電池電力検出部、 84 蓄電池計測部、 86 第1設定電力候補算出部、 88 第2設定電力候補算出部、 90 第3設定電力候補算出部、 92 電力決定部、 94 設定電力値制限部、 96 記憶部、 100 配電システム。

Claims (11)

  1. 蓄電池が放電する直流電力を交流電力にDC/AC変換するとともに、蓄電池に充電するために商用電源からの交流電力を直流電力にAC/DC変換する双方向インバータに、DC/AC変換する際の正の電力値あるいはAC/DC変換する際の負の電力値を設定して双方向インバータの電力変換を制御する制御部と、
    前記制御部が、双方向インバータにAC/DC変換される充電時間帯および充電電力と、DC/AC変換させる放電時間帯および放電電力との情報を含む充放電パターンを設定する設定部と、
    前記蓄電池の蓄電容量、および蓄電池の充電電流または放電電流に蓄電池の電圧を乗じた電力値を取得する蓄電池計測部とを備え、
    前記制御部は、
    前記蓄電池計測部が取得した蓄電容量が、商用電源の電力供給が停止した場合に備えて蓄電池に確保させるべき停電時確保蓄電容量となるまで充電されるように、双方向インバータに変換させる電力値の第1の候補である第1設定候補電力値を設定する第1設定電力候補算出部と、
    前記蓄電池計測部が取得した電力値が、前記充放電パターンに含まれる充電電力または放電電力の電力値となるように、双方向インバータに変換させる電力値の第2の候補である第2設定候補電力値を設定する第2設定電力候補算出部と、
    前記第1設定電力候補算出部が算出した第1設定候補電力値および前記第2設定電力候補算出部が算出した第2設定候補電力値のうちの小さい方の値を、双方向インバータに変換させる電力値として設定する電力決定部を含むことを特徴とする蓄電池制御装置。
  2. 前記制御部は、
    前記制御部が設定している電力値から、商用電源からの電力を減じた値に、電力の変動量に応じたオフセット値を減じた値を、第3設定候補電力値として設定する第3設定電力候補算出部をさらに含み、
    前記電力決定部は、前記第1設定電力候補算出部が算出した第1設定候補電力値、前記第2設定電力候補算出部が算出した第2設定候補電力値、および前記第3設定電力候補算出部が算出した第3設定候補電力値を取得し、取得した設定候補電力値のうちの最小値を双方向インバータに変換させる電力値として設定することを特徴とする請求項1に記載の蓄電池制御装置。
  3. 前記第1設定電力候補算出部は、
    前記蓄電池計測部から取得した蓄電容量が停電時確保蓄電容量以上の場合、双方向インバータがDC/AC変換可能な電力の上限値を第1設定候補電力値として設定し、
    蓄電容量が停電時確保蓄電容量未満の場合であってかつ蓄電容量が所定の基準容量未満の場合、前記制御部が設定している電力値から前記蓄電池計測部から取得した電力値を減じた値に、双方向インバータがAC/DC変換可能な電力の下限値を加算した値を第1設定候補電力値として設定し、
    蓄電容量が停電時確保蓄電容量未満の場合であってかつ蓄電容量が所定の基準容量以上の場合、前記制御部が設定している電力値から前記蓄電池計測部から取得した電力値を減じた値を、第1設定候補電力値として設定することを特徴とする請求項1または2に記載の蓄電池制御装置。
  4. 第2設定電力候補算出部は、
    充電時間帯に属する場合であってかつ前記蓄電池の蓄電容量が基準容量未満の場合、前記制御部が設定している電力値から前記蓄電池計測部が取得した電力値を減じた値に、前記充放電パターンに含まれる充電電力を加算した値を第2設定候補電力値として設定し、
    充電時間帯に属する場合であってかつ蓄電容量が基準容量以上の場合、前記制御部が設定している電力値から前記蓄電池計測部が取得した電力値を減じた値を第2設定候補電力値として設定し、
    放電時間帯に属する場合、前記制御部が設定している電力値から前記蓄電池計測部が取得した電力値を減じた値に、前記充放電パターンに含まれる放電電力を加算した値を第2設定候補電力値として設定することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の蓄電池制御装置。
  5. 前記制御部は、
    前記電力決定部が決定した電力値が双方向インバータのAC/DC変換可能な電力の下限値を下回る場合、AC/DC変換可能な電力の下限値を双方向インバータに変換させる電力値として設定し、前記電力決定部が決定した電力値が双方向インバータのDC/AC変換可能な電力の上限値を上回る場合、DC/AC変換可能な電力の上限値を双方向インバータに変換させる電力値として設定する設定電力値制限部をさらに含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の蓄電池制御装置。
  6. 前記蓄電池は充電のための電流値の下限である下限充電電流が定められており、
    前記設定電力値制限部は、前記電力決定部が決定した電力値と、下限充電電流に前記蓄電池計測部が取得した蓄電池の電圧値を乗じた値とのうち大きい方の値を、双方向インバータに変換させる電力値として設定することを特徴とする請求項5に記載の蓄電池制御装置。
  7. 前記蓄電池は充電のための電流値の下限である下限充電電流が定められており、
    前記蓄電池計測部は、蓄電池の充電電流または放電電流も取得し、
    前記設定電力値制限部は、前記電力決定部が決定した電力値と、前記蓄電池計測部が取得した蓄電池の電流から下限充電電流を減じた値に前記蓄電池計測部が取得した電圧値を乗じた値を前記制御部が設定している電力値から減じた値とのうち大きい方の値を、双方向インバータに変換させる電力値として設定することを特徴とする請求項5に記載の蓄電池制御装置。
  8. 前記蓄電池は充電のための電流値の下限値である下限充電電流が定められており、
    前記蓄電池計測部は、蓄電池の充電電流または放電電流も取得し、
    前記設定電力値制限部は、前記電力決定部が決定した電力値、下限充電電流に前記蓄電池計測部が取得した電圧値を乗じた値、および前記蓄電池計測部が取得した電流から下限充電電流を減じた値に前記蓄電池計測部が取得した電圧値を乗じた値を前記制御部が設定している電力値から減じた値のうちの最大値を、双方向インバータに変換させる電力値として設定することを特徴とする請求項5に記載の蓄電池制御装置。
  9. 前記蓄電池は放電する電流値の上限値である上限放電電流が定められており、
    前記蓄電池計測部は、蓄電池の充電電流または放電電流も取得し、
    前記設定電力値制限部は、前記電力決定部が決定した電力値と、上限放電電流に前記蓄電池計測部が取得した電圧を乗じた値とのうち小さい方の値を、双方向インバータに変換させる電力値として設定することを特徴とする請求項5から8のいずれかに記載の蓄電池制御装置。
  10. 前記蓄電池は放電する電流値の上限値である上限放電電流が定められており、
    前記蓄電池計測部は、蓄電池の充電電流または放電電流も取得し、
    前記設定電力値制限部は、前記電力決定部が決定した電力値と、前記蓄電池計測部が取得した電流から上限放電電流を減じた値に前記蓄電池計測部が取得した電圧を乗じた値を前記制御部が設定している電力値から減じた値とのうち小さい方の値を、双方向インバータに変換させる電力値として設定することを特徴とする請求項5から8のいずれかに記載の蓄電池制御装置。
  11. 前記蓄電池は放電する電流値の上限値である上限放電電流が定められており、
    前記蓄電池計測部は、蓄電池の充電電流または放電電流も取得し、
    前記設定電力値制限部は、前記電力決定部が決定した電力値、上限放電電流に前記蓄電池計測部が取得した電圧を乗じた値、および前記蓄電池計測部が取得した電流から上限放電電流を減じた値に前記蓄電池計測部から取得した電圧を乗じた値を前記制御部が設定している電力値から減じた値のうちの最小値を、双方向インバータに変換させる電力値として設定することを特徴とする請求項5から8のいずれかに記載の蓄電池制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015126657A (ja) * 2013-12-27 2015-07-06 パナソニックIpマネジメント株式会社 蓄電システム
JP2016013041A (ja) * 2014-06-30 2016-01-21 パナソニックIpマネジメント株式会社 蓄電池制御方法およびそれを利用した蓄電池制御装置
JP2019149897A (ja) * 2018-02-28 2019-09-05 富士電機株式会社 無停電電源装置およびその制御方法

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