JP2013200116A - 流下液膜式熱交換器及び管内挿入部材 - Google Patents

流下液膜式熱交換器及び管内挿入部材 Download PDF

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Abstract

【課題】 熱交換効率の向上に資し、さらに、メンテナンス性にも優れた流下液膜式熱交換器等を提供する。
【解決手段】 流下液膜式熱交換器の配管パイプ3は、内部液体が内部を流通し、外部液体が外表面に倣って液膜状に分布かつ流下することにより、内部液体と外部液体との間で熱交換を行う。管内挿入部材1は、配管パイプ3の内部に挿入される。管内挿入部材1は、配管パイプ3の内部で固定されるスクリュー軸5と、スクリュー軸5と配管パイプ3の内表面との間の空間に内部液体の流路を形成するスクリュー羽根7を有する。
【選択図】 図1

Description

本願発明は、流下液膜式熱交換器及び管内挿入部材に関し、特に内部液体が流通する流通管を備え、外部液体が流通管の外表面に倣って液膜状に分布かつ流下することにより、内部液体と外部液体との間で熱交換を行う流下液膜式熱交換器等に関するものである。
熱交換器として最も使用されているものは、プレート式熱交換器である。プレート式熱交換器は、プレス加工により複数の溝となる凹凸を形成した薄板を伝熱板として数枚重ね合わせ、伝熱板の隙間へ交互に高温液体と低温液体を流し熱交換を行うものである。また、熱交換器には、その他、流下液膜式熱交換器(特許文献1、2など参照)、シェルアンドチューブ式熱交換器、投げ込み式熱交換器などがある。
特許文献1には、流下液膜式熱交換器として、投入槽と、当該投入槽の底部に下垂して設けられた流通管とを備え、投入槽の底部に設けられた流下口から、被熱処理流体を、伝熱媒体流通管の外表面に倣って液膜状に分布かつ流下させながら熱交換するものが記載されている。これは、流下する被熱処理流体(例えば高温の液体)と配管内を流れる伝熱媒体(例えば冷却水)とが、90°方向で交差する形式の、直交流式の流下液膜式熱交換器である。
すなわち、特許文献1記載の流下液膜式熱交換器において、例えば、流下液膜を形成する外部流路には、高温の液体をポンプで供給する。流下液膜の内部には、金属パイプを配管して、低温の液体をポンプで供給する。これにより、外部流路の高温の液体の熱量を、配管パイプ中の低温の液体へと効果的に伝熱移動させることができる。また、配管の外部を流れる流下液膜は、大気と接触しており、大気中へ水蒸気の蒸散も起こる。そのため、水の気化熱により熱が大気中へ失われ、配管パイプの外部を流れる高温の液体は、より効果的に冷却される。
また、例えば、特許文献2には、流下液膜式熱交換器において、伝熱管の外部にフィンを有し、内面には、管外面から管壁を変形させ内部へ凹凸を形成し、その凹凸により管内に流れる液体を乱流にさせて、管内の性能を向上させることが記載されている。
特開2011−158239号公報 特開2011−149637号公報
プレート式熱交換器は、薄板を使用するため、熱交換効率に優れている。しかしながら、伝熱板の構造が複雑で、狭い隙間へ液体を通さなければならない。そのため、高圧ポンプが必要となる。また、密閉式となるため、伝熱板間に異物がつまりやすく、このつまりによる伝熱低下が起きやすい。そのため、例えば、排水、温泉等は、目詰まりの要因を多大に含んでいるので向かず、処理する液体が限られる。また、伝熱板と伝熱板が重ねて構成される。そのため、液漏れを防ぐために内部構造が複雑になり、装置内部の清掃が難しく、衛生面で問題を生じることが多い。すなわち、メンテナンス性に欠ける。
また、シェルアンドチューブ式熱交換器、投げ込み式熱交換器などは、熱交換効率が低く、また、メンテナンス性に欠けるため、工業的にはあまり利用されていない。
メンテナンス性の観点からは、熱交換器としては、電力駆動部が少なく、構造がより簡単なものが望まれる。特許文献1記載の流下液膜式熱交換装置は、構造がより簡単で、低圧の送液ポンプを駆動させるだけで熱交換を行うことができる点で、他の背景技術と比較して優れていると評価することはできる。
しかしながら、特許文献1記載の流下液膜式熱交換器は、直管状の配管である。そのため、配管パイプの内部を流れる内部液体は、層流の状態で流れやすくなる。そのため、配管内壁に安定な伝熱境膜が形成されて、熱交換効率が低下する傾向にある。その結果、他の熱交換器に比べて、熱交換効率は低くなると考えられる。
特許文献1記載の流下液膜式熱交換装置において、冷却効率を高めるためには、配管パイプ径を細くし、流速を上げることが考えられる。しかしながら、流下する被熱処理流体の流入量が相対的に多くなり、配管パイプの外側を流れる流下液膜の厚みが増加して、効果的な熱交換が起こらなくなる。その結果、冷却効率は低下する。
他方、配管パイプの外側を流れる高温液体の処理量を増やすには、配管パイプの径を太くすることで、伝熱面積を増加させ、流下液膜の厚みを薄くして対応することが考えられる。しかし、パイプ径を太くすることで、配管パイプの内部を流れる内部液体の流量が多くなり、伝熱効率が低下し、例えば内部液体を何らかの用途に利用する場合に、その温度を適切な利用温度まで上昇させることができない可能性がある。また、単に内部液体の利用温度に到達させるためには、総配管長を長くして伝熱面積を増やして対応することも考えられるが、熱交換器の装置本体が拡大し、実用的でなくなる。
また、特許文献2記載の工夫は、配管パイプの内部の液体の流路長を長くしたり、流速を速めたりする効果はない。乱流における熱交換効率は、局所的なものにとどまる可能性が高い。また、内部の凹凸により、メンテナンス性に欠けることとなる。
そこで、本願発明は、熱交換効率の向上に資し、さらに、メンテナンス性にも優れた流下液膜式熱交換器等を提供することを目的とする。
本願発明の第1の観点は、内部液体が流通する流通管を備え、外部液体が前記流通管の外表面に倣って液膜状に分布かつ流下することにより、前記内部液体と前記外部液体との間で熱交換を行う流下液膜式熱交換器であって、前記流通管の内部に挿入される管内挿入部材をさらに備え、前記管内挿入部材は、前記流通管の内部で固定される支持部と、前記支持部と前記流通管の内表面との間の空間に前記内部液体の流路を形成する流路形成部を有することを特徴とするものである。
本願発明の第2の観点は、第1の観点の流路液膜式熱交換器であって、前記支持部は、前記流通管の軸線方向に延びる固定軸であり、前記流路形成部は、らせん状の流路を形成することを特徴とするものである。
本願発明の第3の観点は、第1又は第2の観点の流下液膜式熱交換装置であって、前記流通管は、前記外部液体の流下する方向と略垂直に設置されたものであり、前記管内挿入部材の前記流路形成部は、前記内部液体と前記外部液体とが向流となって熱交換を行う部分を形成することを特徴とするものである。
本願発明の第4の観点は、第1から第3のいずれかの観点の流下液膜式熱交換装置であって、前記外部液体を前記流通管の外表面に倣って液膜上に分布かつ流下させる外部液体流下部を備え、前記流路形成部は、前記内部液体を、前記流通管の内表面に沿って、前記流通管の内表面における高い位置から低い位置へと移動させ、低い位置から高い位置へと移動させるものであり、前記外部液体流下部は、前記流路形成部が前記内部液体を高い位置から低い位置へと移動させる内表面に対応する外表面に沿って、前記外部液体を、低い位置から高い位置へと分布させ、前記流路形成部が前記内部液体を低い位置から高い位置へと移動させる内表面に対応する外表面に沿って、前記外部液体を、高い位置から低い位置へと分布かつ流下させるものである。
本願発明の第5の観点は、第1から第4のいずれかの観点の流下液膜式熱交換装置であって、前記外部液体を分流して、前記流通管の外表面に倣って液膜状に分布かつ流下させる供給口を備えるものである。
本願発明の第6の観点は、流下液膜式熱交換器において内部液体が流通する流通管の内部に挿入される管内挿入部材であって、前記流通管の内部に固定可能な支持部と、前記支持部と前記流通管の内表面との間の空間に前記内部液体の流路を形成する流路形成部を備えることを特徴とするものである。
なお、本願発明を、本願発明の第5の観点において、前記流通管は、複数存在し、前記外部液体流下部は、前記外部液体を分流して、前記複数の流通管のうちの一つには、分流した外部液体の一つを流下させ、他の一つには、分流した外部液体の他の一つを流下させるものとして捉えてもよい。
本願発明の各観点によれば、流通管の内部に管内挿入部材を挿入し、流通管内に、内部流体が流通する流路を形成することにより、流下液膜式熱交換機の外観上の形状を維持しながら、熱交換効率を高めることが可能になる。さらに、管内挿入部材を流通管の内部に挿入するという単純な構造であるから、清掃が可能で、優れたメンテナンス性能を持つことが可能になる。
すなわち、管内挿入部材を流通管に内蔵させることから、外観上の変更はない。同じ外観上の形状で熱交換効率を向上させることができることから、同じ熱交換効率を実現するだけならば、本体を小型化することができる。さらに、一体構造ではないので、必要部品、部位単位での交換が可能となり、維持コストの削減ができる。
さらに、本願発明の各観点の管内挿入部材は、流通管の内部に挿入させるという単純な構造であるから、これを取り出すことにより容易に清掃できる。また、流通管の清掃は、特許文献1記載の流下液膜式熱交換器と同様に行うことができる。特に、本願発明の各観点によれば、熱交換効率を向上させることから、流通管数を減少しても同じ性能を実現でき、例えば流通管間の繋ぎを必要としなくなる。よって、特許文献1記載の流下液膜式熱交換器と比較して、流通管の面でも、メンテナンス性を向上させると評価することができる。
さらに、管内挿入部材は、さまざまな口径の配管に対応することができる。例えば、第2の観点にあるようなスクリュー構造としても、スクリュー軸の軸径、スクリュー羽根高、スクリュー羽根厚、スクリュー羽根間隔などを任意に変更して、対応することができる。そして、内部液体は、管内挿入部材の流路形成部のピッチ(溝幅)に沿って、配管内部と接触しながら渦状に回転して流れることになる。内部液体の流速は、配管内にポンプで送液されると、同じ圧力であっても、管径が小さくなるほど大きくなる。そして、熱交換効率は、管内流速が大きくなるほど高くなる。したがって、流通管の直径が太径であっても、内部液体の流路長と伝熱面積は小径のものと同等になり、高い熱交換効率が得られる。さらに、経路形成によって速度を増した水流が、流通管の配管壁にできる伝熱境膜を除去更新し、熱交換効率を高めることができる。
さらに、この場合の流路長は、ピッチ間隔(溝幅)で変化する。そのため、外部の外部液体が温度一定の場合、配管中におかれるピッチ間隔を調節して、配管内を流れる冷却液の温度を調節することができる。このことは、冷却液を特定の温度で何らかの用途に供する場合に好都合となる。
さらに、特許文献1記載の流下液膜式熱交換装置は、直交流式の流下液膜式熱交換器である。それに対し、本願発明の各観点(特に、第2及び第3の観点)によれば、内部液体を、内表面に沿って、低い位置から高い位置へと移動させることにより、太径の管内内部で部分的に管の下方から上部へ向かう内部液体の流れを形成することができる。すなわち、外部液体の流れる方向と配管内を流れる内部液体とが、向流で接触する部分と並流で接触する部分とが生じる。一般的に、向流方式の熱交換器の熱交換効率は、優れている(例えば、吉田、外1名監修、“熱交換器ハンドブック”,財団法人省エネルギーセンター,第1版,第1刷,2005年,p.26-27参照)。本願発明の熱交換器は、向流の部分を生じさせることから、この点でも、特許文献1記載の流下液膜式熱交換器に比べ、熱交換効率を向上させることが可能となる。特に、第4の観点によれば、外部液体を、下方から上方へと分布させ、上方から下方へと分布かつ流下させることにより、向流とすることが可能になる。
さらに、特許文献1記載の流下液膜式熱交換装置は、平滑管を使うものであった。平滑管は、管壁の境界層を発達安定させる流れである。それに対し、本願発明の各観点によれば、コルゲート管と同様に、螺旋の流れであり、螺旋一巻毎に境膜を切断、引き剥がす流れとなる。その結果、本願発明の各観点によれば、管の境膜の平均的厚みが大幅に減少し(例えば、コルゲート管と同様に1/3以下となり)、境膜伝熱係数が大幅に上昇する(例えば、3倍以上となる)。そして、スケール付着も、大幅に減少し、かつ、圧力損失も低下する。本願発明の各観点によれば、特許文献1記載の流下液膜式熱交換器に比較して、このような異質な効果が認められる。(例えば、「3倍の伝熱能力と更なる乱流効果」,[online],インターネット<URL:http://www5.ocn.ne.jp/~suikan/DS01-03.htm>参照)。
さらに、本願発明の第5の観点によれば、外部液体を分流して流通管の外表面に倣って液膜状に分布かつ流下させることにより、投入時の流速を緩和して、流通管全体への流下を均一にすることができる。
本願発明の実施の形態の一例である管内挿入部材1及び配管パイプ3を示す図である。 図1の管内挿入部材1の全体像を示す。 図1の管内挿入部材1の形状を決定するためのパラメータを説明するための図である。 配管パイプに管内挿入部材を内部装備し、二連式のパッキンレスヘッダーにより接続した場合の一例を示す図である。 図4の供給口11の形状を示す図である。 管内挿入部材を内部装備する配管パイプを8本接続する場合の一例を示す図である。 本願発明における外部液体流下部材の一例を示す図である。 本願発明における外部液体の投入供給口の一例を示す図である。
以下、図面を参照して本願発明の実施例について説明する。なお、本願発明の実施の形態は、本実施例に限定されるものではない。
図1は、本願発明の実施の形態の一例である管内挿入部材1及び配管パイプ3を示す図である(一部切欠き)。図2は、図1の管内挿入部材1の全体像を示す。
流下液膜式熱交換器は、配管パイプ3(本願請求項の「流通管」の一例)を備える。配管パイプ3は、内部に、内部液体(特許文献1の「伝熱媒体」参照)を流通する。配管パイプ3の外表面では、外部液体(特許文献1の「被熱処理流体」参照)が、配管パイプ3の外表面に倣って、液膜状に分布かつ流下する。これにより、内部液体と外部液体との間で熱交換を行う。
管内挿入部材1(本願請求項の「管内挿入部材」の一例)は、図1にあるように、配管パイプ3の内部に挿入される。図2を参照して、管内挿入部材1の構成について説明する。管内挿入部材1は、スクリュー軸5(本願請求項の「支持部」の一例)と、スクリュー羽根7(本願請求項の「流路形成部」の一例)を備える。
スクリュー軸5は、配管パイプ3の内部で、配管パイプ3の軸線方向に延び、固定される軸である。配管パイプ3と一体構造ではないので、必要部品、部位単位での交換が可能となり、維持コストの削減ができる。そして、図2に示すように、スクリュー軸5の断面は、内部流体の流入側よりも流出側が大きくなるものであってもよい。
スクリュー羽根7は、スクリュー軸5と配管パイプ3の内表面との間の空間に、流路を形成するものである。スクリュー羽根7は、らせん状の流路を形成する。そのため、管内挿入部材1は、いわば、スクリューの形状となっている。
特許文献1記載の直交流式の流下液膜式熱交換器では、配管パイプ3は、外部液体の流下する方向と略垂直に設置される。そのため、直交流式の流下液膜式熱交換器の配管パイプ3の内部に管内挿入部材1を挿入し、そのスクリュー羽根7によりらせん状の流路を形成することにより、内部液体は、太径の配管パイプ3内で、部分的に配管パイプ3の下方から上部へ向かう流れを形成することができる。よって、外部液体の流れる方向と配管パイプ3内を流れる内部液体とが、向流で接触する部分と並流で接触する部分とが生じる。一般的に、向流方式の熱交換器の熱交換効率は、優れている。そのため、図1の管内挿入部材1が挿入された配管パイプ3は、特許文献1記載の流下液膜式熱交換器に比べ、熱交換効率を向上させることが可能となる。
図3は、図1の管内挿入部材1の形状を決定するためのパラメータを説明するための図である。図3を参照して、管内挿入部材1の形状を決定するためのパラメータを説明する。スクリュー羽根7は、配管パイプ3の内表面とスクリュー軸5との空間に形成されている。そのため、スクリュー軸5の軸径d1は、管内挿入部材1の形状を決定するパラメータとなる。また、図3に示す空間の高さd2が、スクリュー羽根の高さである。これもパラメータとなり、これを「スクリュー羽根高」という。また、図3のスクリュー羽根7の間隔d3もパラメータとなり、これを「スクリュー羽根ピッチ」という。また、スクリュー羽根7の厚さd4もパラメータとなる。これを、「スクリュー羽根厚」という。管内挿入部材1は、内部液体の成分、性質、排出温度等の要件により、スクリュー軸の軸径、スクリュー羽根高、スクリュー羽根厚、スクリュー羽根間隔を変更することで、内部液体の流路長、流量、流速、抵抗等の調整が可能となる。
図4は、配管パイプに管内挿入部材1を内部装備し、二連式のパッキンレスヘッダーにより接続した場合を示す図である。各配管パイプ31、32及び33の内部には、管内挿入部材が挿入されている。配管パイプ31及び32は、パッキンレスジョイント151及び152を用いて接続2連式ヘッダー131と接続する。配管パイプ32及び33は、パッキンレスジョイント153及び154を用いて接続2連式ヘッダー132と接続する。
接続2連式ヘッダーを取り外すことによって、管内挿入部材を容易に脱着することができる。そのため、配管パイプ及び接続2連式ヘッダーの内部の清掃が容易で、日常的なメンテナンス性に優れた熱交換器となる。
さらに、パッキンレスジョイントを用いることにより、パッキン劣化等によるパッキン由来の異物混入のおそれがなく、衛生的で健康への安全度の高い熱交換器となる。例えば、飲料水等の製造業界では、外部液体として冷却水を流下させ、配管パイプ内部へ飲料水等を通すことで、空気への接触がないことに加え、日常メンテナンス性に優れ、異物混入のおそれがない。
また、配管パイプと配管パイプとの間には、接続2連式ヘッダーとの接続金具の厚みにより、隙間ができる。そのため、接続金具を左右に振り分けることで、配管パイプ間の隙間を少なくし、その隙間をノコギリの刃型加工の薄板、丸パイプ、溝切り加工の丸パイプ171及び172等で接合することで、外部液体を均一なうす膜上で流下させている。
図4の供給口11は、外部液体の投入供給口である(特許文献1の「投入槽の底部に設けられた流下口」参照)。図5は、図4の供給口11を、上部から図示したものである。図4及び図5に示すように、供給口11は、下部が、ノコギリ刃形状となっている。このノコギリ刃形状の間隔、開口部の大きさより、伝熱管外部を流れるさまざまな液体の流量を調整する。このように、最上部の配管パイプ31と投入供給口11の間隔を無くすことで、外部液体の飛散を防ぎ、配管パイプ全体へ外部液体の安定供給を可能とし、均一な流下膜を作り出すことができる。
図6は、配管パイプを8本接続する場合の一例である。図2では、メンテナンス性を重視して、2連ヘッダーとしているが、図6にあるように、さまざまな条件下では、配管パイプの本数分のヘッダーを使用するようにしてもよい。なお、図6の矢印は、配管パイプ内へ送り込まれる内部液体の向きを示す。これは、一実施例であり、管内挿入部材の種類によりさまざまなパターンが可能である。例えば、図2の配管パイプ3本を1ユニットとし、ユニットを縦に合わせることで、より高効率な熱交換とすることもできる。このように、本願発明によれば、各ニーズに合った熱交換器の提供が可能である。
実際の冷却装置(内部液体が冷却水で、外部液体が高温の場合)を使用して、高温熱水の冷却効果を同日同一条件にて検証を行った。冷却装置は、配管パイプのパイプ径がφ34、長さが500ミリ、5段であり、管内挿入部材(スクリュー軸の軸径が20ミリ、スクリュー羽根高5ミリ)を使用した場合と使用していない通常型とを対比して検証した。
内部液体には、冷媒として、パイプ内へ水道水を使用し、毎分5リットル、10リットル、20リットルの3通りで行う。外部液体として流下させる高温水は、温度が87℃、流量が毎分12リットルを重油ボイラーから供給する。
測定結果は、通常型へ冷媒を毎分20リットル送った場合の高温水87℃の処理温度が62.4℃であったのに対し、本願発明のスクリュー軸によれば、冷媒を毎分5リットルでほぼ同等の処理能力があることが分かった。すなわち、本願発明により、小径パイプに相当する流路を形成して必要とされる流量に対し、伝熱面積が配管パイプの太さに比例し、拡大され、それにより処理能力が格段に上がることにつながり、顕著な効果を得ることがわかる。
以上より、本願発明によれば、特許文献1記載の従来の流下液膜式熱交換器等と比べ、排熱及び高温液体から低温液体まで、短時間で効率よく熱の伝達吸収が行える。したがって、熱エネルギーの利用効率の向上を図ることができる。よって、従来型の流下液膜式熱交換器に比べ、高効率、コンパクト構造となり、省スペースに設置でき、メンテナンス性に優れ、衛生的な熱交換器を提供できることで、さまざまな業種での使用が可能となる。
なお、配管パイプを水平方向に数段重ね合わせて配置し、それぞれのパイプの端末を金属エルボの溶接、ユニオン部材等にて連結する構造としてもよい(特開2010−000914号公報など参照)。また、また、エルボや溶接による連結を必要としないらせん状に曲げたパイプで配管を構成し、全体を円筒状にするようにしてもよい。
図7は、本願発明における外部液体流下部材の一例を示す図である。図7において、配管パイプ21(伝熱管)の内部に、スクリュー軸23が挿入されている。スクリュー軸23と配管パイプ21の内表面との間の空間では、内部液体が時計回りに流れるように流路25が形成されている。以下では、配管パイプ21の断面において、内部液体が下から上に移動する部分(図7の左部)を上昇部といい、上から下に移動する部分(図7の右部)を下降部という。
外部液体流下部材27(本願請求項の「外部液体流下部」の一例)は、外部液体を、配管パイプ21の外表面に沿って液膜上に分布させる。外部液体流下部材27は、下部に設けられた流入口29から外部液体が流入し、上部に設けられた流出口31から流出する。
外部液体流下部材27は、配管パイプ21において内部流体が上から下へと移動する部分(下降部)に沿って、配管パイプ21の外表面の下部から上部にかけて外部液体を移動させることにより、外部液体を配管パイプの外表面に分布させる。外部液体流下部材27の流入口29には、例えば、ポンプ等により、外部液体を流入させる。そして、流出口31に到達した外部液体は、配管パイプ21において内部流体が下から上へと移動する部分(上昇部)に沿って、配管パイプ21の外表面の上部から自然に流下する。これにより、内部液体と外部液体とは、向流(対向流)となり、伝熱効率を高めることができる。
図8は、外部液体の投入供給口の一例を示す図である。図8(a)は、正面図であり、図8(b)は、側面図である。複数の配管パイプ411〜414の内部には、管内挿入部材が挿入されている。配管パイプ411及び412は、接続されている。配管パイプ413及び414は、接続されている。
外部液体は、供給パイプ43、緩和板45及び導入口47(導入口471又は472)を経由して、配管パイプ411及び412、又は、配管パイプ413及び414の外表面を流下する。ここで、供給パイプ43の排出口491及び492は、分流されており、投入時の流速を緩和して、配管パイプ全体への流下を均一にしている。また、緩和板45は、供給パイプ43の排出口からの外部液体を分流し、配管パイプ411及び412、又は、配管パイプ413及び414の外表面に流下させるためのものである。緩和板45は、外部流体の性質や、混入異物等により、鋭利な形状から平坦な形状まで、様々な形にして、対応する。このように分流することにより、投入時の流速を緩和し、伝熱管全体への流下を均一にすることができる。特に、投入供給口の形状等により流速を緩和すると、投入供給口と配管パイプとの間が狭くなり、投入供給口における目詰まりが生じやすい。それに対し、分流により流速を緩和すると、投入供給口と配管パイプとの間を広くすることができ、目詰まり等を避けることができる。
なお、本願発明を、内部液体が流通する流通管を備え、外部液体が前記流通管の外表面に倣って液膜状に分布かつ流下することにより、前記内部液体と前記外部液体との間で熱交換を行う流下液膜式熱交換器であって、前記外部液体を分流して、前記流通管の外表面に倣って液膜上に分布かつ流下させる投入口を備える流下液膜式熱交換装置として捉えてもよい。
1 管内挿入部材、3 配管パイプ、5 スクリュー軸、7 スクリュー羽根、11 供給口、13 接続2連式ヘッダー、15 パッキンレスジョイント、17 丸パイプ、21 配管パイプ、23 スクリュー軸、25 流路、27 外部液体流下部材、29 流入口、31 流出口、41 配管パイプ、43 供給パイプ、45 緩和板、47 導入口、49 排出口

Claims (6)

  1. 内部液体が流通する流通管を備え、外部液体が前記流通管の外表面に倣って液膜状に分布かつ流下することにより、前記内部液体と前記外部液体との間で熱交換を行う流下液膜式熱交換器であって、
    前記流通管の内部に挿入される管内挿入部材をさらに備え、
    前記管内挿入部材は、
    前記流通管の内部で固定される支持部と、
    前記支持部と前記流通管の内表面との間の空間に前記内部液体の流路を形成する流路形成部を有することを特徴とする、流下液膜式熱交換器。
  2. 前記支持部は、前記流通管の軸線方向に延びる固定軸であり、
    前記流路形成部は、らせん状の流路を形成することを特徴とする、請求項1記載の流路液膜式熱交換器。
  3. 前記流通管は、前記外部液体の流下する方向と略垂直に設置されたものであり、
    前記管内挿入部材の前記流路形成部は、前記内部液体と前記外部液体とが向流となって熱交換を行う部分を形成することを特徴とする、請求項1又は2記載の流下液膜式熱交換装置。
  4. 前記外部液体を前記流通管の外表面に倣って液膜上に分布かつ流下させる外部液体流下部を備え、
    前記流路形成部は、前記内部液体を、前記流通管の内表面に沿って、前記流通管の内表面における高い位置から低い位置へと移動させ、低い位置から高い位置へと移動させるものであり、
    前記外部液体流下部は、
    前記流路形成部が前記内部液体を高い位置から低い位置へと移動させる内表面に対応する外表面に沿って、前記外部液体を、低い位置から高い位置へと分布させ、
    前記流路形成部が前記内部液体を低い位置から高い位置へと移動させる内表面に対応する外表面に沿って、前記外部液体を、高い位置から低い位置へと分布かつ流下させるものである、請求項1から3のいずれかに記載の流下液膜式熱交換装置。
  5. 前記外部液体を分流して、前記流通管の外表面に倣って液膜状に分布かつ流下させる供給口を備える請求項1から4のいずれかに記載の流下液膜式熱交換装置。
  6. 流下液膜式熱交換器において内部液体が流通する流通管の内部に挿入される管内挿入部材であって、
    前記流通管の内部に固定可能な支持部と、
    前記支持部と前記流通管の内表面との間の空間に前記内部液体の流路を形成する流路形成部を備えることを特徴とする管内挿入部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2018073994A1 (ja) * 2016-10-18 2018-04-26 株式会社エコラ・テック 放熱器、凝縮器ユニット、冷凍サイクル

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