JP2013197282A - 光電変換素子用インク及び光電変換素子 - Google Patents

光電変換素子用インク及び光電変換素子 Download PDF

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Abstract

【課題】光電変換効率の高い光電変換素子を製造することのできる光電変換素子用インクを提供する。また、該光電変換素子用インクを用いて製造される光電変換素子を提供する。
【解決手段】有機半導体化合物、無機半導体化合物、及び、有機溶媒を含有し、前記無機半導体化合物は、5S軌道に電子を有さない金属元素の酸化物を含有するコア粒子の表面に、5S軌道に電子を有する金属元素及び/又はその酸化物を含有する層が形成された無機半導体粒子である光電変換素子用インク。
【選択図】なし

Description

本発明は、光電変換効率の高い光電変換素子を製造することのできる光電変換素子用インクに関する。また、本発明は、該光電変換素子用インクを用いて製造される光電変換素子に関する。
従来から、有機半導体層と無機半導体層とを積層し、この積層体の両側に電極を設けた光電変換素子(太陽電池)が開発されている。このような構造の光電変換素子では、光励起により有機半導体層で光キャリア(電子−ホール対)が生成し、電子が無機半導体層を、ホールが有機半導体層を移動することで、電界が生じる。しかしながら、有機半導体層のうち、光キャリア生成に活性な領域は無機半導体層との接合界面付近の数十nm程度と非常に狭く、この活性な領域以外の有機半導体層は光キャリア生成に寄与できないため、光電変換効率が低くなってしまうという欠点があった。
この問題を解決する目的で、有機半導体と、無機半導体とを混合して複合化した複合膜を用いることが検討されている。
例えば、特許文献1には、有機半導体と無機半導体を共蒸着によって複合化した共蒸着薄膜と、この薄膜を挟んでその両面に設けられ、この複合薄膜に内蔵電界を与えるための半導体もしくは金属、又はそれら双方からなる電極部とを備えた有機太陽電池が記載されている。特許文献1には、同文献に記載の有機・無機複合薄膜においては、pn接合(有機/無機半導体接合)が膜全体に張り巡らされた構造のため、膜全体が光キャリヤ生成に対して活性に働き、膜で吸収された光すべてがキャリア生成に寄与するため、大きな光電流が得られる効果がある旨が記載されている。
また、有機半導体に対して無機半導体を分散又は充填させて、光電変換効率を向上させる試みもなされている。
例えば、特許文献2には、有機電子供与体と化合物半導体結晶とを含有する活性層を二つの電極の間に設けた有機太陽電池において、前記活性層は有機電子供与体と化合物半導体結晶とを混合して分散してなり、且つ、化合物半導体結晶が平均粒径が異なる二種類のロッド状の結晶を含み、この二種類のロッド状結晶の平均粒径及び含有比率を所定範囲内とする有機太陽電池が記載されている。特許文献2には、活性層中における化合物半導体結晶の充填率を増大することができ、これにより変換効率の高い太陽電池を得ることができる旨が記載されている。
しかしながら、特許文献1又は2に記載の光電変換素子であっても未だ光電変換効率は不充分であり、実用化に耐えうる光電変換素子の開発のためには光電変換効率をより一層高めることが求められている。
特許第3423280号公報 特許第4120362号公報
本発明は、光電変換効率の高い光電変換素子を製造することのできる光電変換素子用インクを提供することを目的とする。また、本発明は、該光電変換素子用インクを用いて製造される光電変換素子を提供することを目的とする。
本発明は、有機半導体化合物、無機半導体化合物、及び、有機溶媒を含有し、前記無機半導体化合物は、5S軌道に電子を有さない金属元素の酸化物を含有するコア粒子の表面に、5S軌道に電子を有する金属元素及び/又はその酸化物を含有する層が形成された無機半導体粒子である光電変換素子用インクである。
以下、本発明を詳述する。
本発明者は、有機半導体化合物、無機半導体化合物、及び、有機溶媒を含有する、光電変換素子の活性層を形成するためのインクにおいて、無機半導体化合物として、5S軌道に電子を有さない金属元素の酸化物を含有するコア粒子の表面に、5S軌道に電子を有する金属元素及び/又はその酸化物を含有する層が形成された無機半導体粒子を用いることにより、光電変換素子の光電変換効率を向上させることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の光電変換素子用インクは、有機半導体化合物、無機半導体化合物、及び、有機溶媒を含有する。
本発明の光電変換素子用インクを用いて形成される活性層においては、上記有機半導体化合物と上記無機半導体化合物とが良好に分散した状態にあり、上記有機半導体化合物と上記無機半導体化合物との接合界面の面積が大きく、光キャリア生成に対して活性な領域が大きい。即ち、本発明の光電変換素子用インクを用いることにより、光電変換効率の高い活性層を形成することができる。また、本発明の光電変換素子用インクを用いると、スピンコート法等の印刷法により安定的かつ簡便に活性層を形成することができ、活性層の形成コストを削減することができる。
上記有機半導体化合物は特に限定されず、例えば、ポリ(3−アルキルチオフェン)、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリビニルカルバゾール誘導体、ポリアニリン誘導体、ポリアセチレン誘導体等の導電性高分子、フタロシアニン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、ペンタセン誘導体、ポルフィリン誘導体等が挙げられる。なかでも、ホール移動度の高い活性層を形成できることから、導電性高分子が好ましく、ポリ(3−アルキルチオフェン)がより好ましい。
上記無機半導体化合物は、5S軌道に電子を有さない金属元素の酸化物を含有するコア粒子の表面に、5S軌道に電子を有する金属元素及び/又はその酸化物を含有する層が形成された無機半導体粒子である。
上記無機半導体化合物がこのような無機半導体粒子であることにより、本発明の光電変換素子用インクを用いて形成される活性層においては、無機半導体粒子間の電子雲の重なりが増すことで粒子間の界面抵抗が低減されることとなり、光電変換効率が向上する。
なお、コア粒子の表面に層が形成されたとは、コア粒子の表面に少なくとも部分的に層が形成されていることを意味し、コア粒子の表面が部分的に被覆されていてもよいし、コア粒子の表面全体が被覆されていてもよい。
上記5S軌道に電子を有さない金属元素の酸化物として、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ガリウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化バナジウム、酸化銅、酸化ニッケル等が挙げられる。これらの5S軌道に電子を有さない金属元素の酸化物は単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。なかでも、電子移動度の高い活性層を形成できることから、酸化亜鉛、酸化ガリウムが好ましく、酸化亜鉛がより好ましい。
上記コア粒子を製造する方法として、例えば、酸化亜鉛粒子を製造する場合には、有機溶剤に亜鉛塩を添加することにより、酸化亜鉛粒子の分散液を得る方法等が挙げられる。なお、上記方法を用いる場合は、湯浴の温度を変更することにより、平均粒子径/平均結晶子径の範囲を調整することができる。
また、上記コア粒子を製造する方法として、噴霧火炎熱分解法、CVD法、PVD法、粉砕法等の乾式法や、還元法、マイクロエマルション法、水熱反応法、ゾルゲル法等の湿式法等が適用可能である。
上記5S軌道に電子を有する金属元素は、少なくとも5S軌道に電子を有していれば特に限定されないが、周期表の第5周期及び第6周期に属する元素が好ましく、具体的には例えば、インジウム、スズ、カドミウム、銀、ビスマス等が挙げられる。なかでも、コア粒子への被覆が比較的簡便であることから、インジウム、スズが好ましく、スズがより好ましい。
上記5S軌道に電子を有する金属元素の含有量は、無機半導体粒子に含まれる全金属元素中の5重量%以下であることが好ましい。上記含有量が5重量%を超えると、無機半導体粒子の結晶性が低下し、光電変換効率が低下することがある。上記含有量は、無機半導体粒子に含まれる全金属元素中の3重量%以下であることがより好ましく、2重量%以下であることが更に好ましい。
なお、5S軌道に電子を有する金属元素の含有量は、例えば、EDS(エネルギー分散型元素分析装置)等を用いて分析することができる。
上記5S軌道に電子を有する金属元素の含有量の下限は特に限定されないが、無機半導体粒子に含まれる全金属元素中の0.01重量%以上であることが好ましい。上記含有量が0.01重量%未満であると、光電変換効率を向上させる効果がほとんど発現しないことがある。上記含有量は、無機半導体粒子に含まれる全金属元素中の0.03重量%以上であることがより好ましい。
上記コア粒子の表面に、上記5S軌道に電子を有する金属元素及び/又はその酸化物を含有する層を形成する方法として、例えば、コア粒子を金属アルコキシドで表面処理する方法等の湿式法、スパッタリング等の乾式法等が挙げられる。なかでも、湿式法が好ましく、コア粒子を金属アルコキシドで表面処理する方法が特に好ましい。
具体的には例えば、コア粒子としての酸化亜鉛粒子の表面に酸化スズを含有する層を形成する場合には、酸化亜鉛粒子に、スズイソプロポキシド等のスズアルコキシドを含有する溶液を添加することにより、酸化亜鉛粒子の表面に酸化スズを含有する層が形成された粒子を得ることができる。
上記無機半導体粒子の形状は特に限定されず、例えば、ロッド状、球状等が挙げられる。上記無機半導体粒子は、平均粒子径が1〜50nmであり、かつ、平均粒子径/平均結晶子径が1〜3であることが好ましい。上記無機半導体粒子がこのような平均粒子径及び平均粒子径/平均結晶子径を有することにより、光電変換素子用インクを用いて形成される活性層において、上記無機半導体粒子を電子が通過する際に、結晶粒界による移動の阻害が起こりにくく、電極への電子の捕集がスムーズに行われる。これにより、電子とホールの再結合が抑制されて、光電変換効率がより一層高まる。
上記平均粒子径が1nm未満であると、上記無機半導体粒子の粒子同士の粒界数が多くなり、電子移動の妨げが増すことがある。上記平均粒子径が50nmを超えると、上記有機半導体化合物で生成した光キャリアが効率良く上記無機半導体粒子との接合界面にまで伝達されないことがある。上記無機半導体粒子の平均粒子径のより好ましい下限は2nm、更に好ましい下限は3nmであり、より好ましい上限は30nm、更に好ましい上限は25nm、特に好ましい上限は20nmである。
本明細書中、平均粒子径は、例えば、動的光散乱解析装置(PSS−NICOMP社製、380DLS)を用いて測定することができる。
上記平均粒子径/平均結晶子径が3を超えると、粒子内での結晶粒界が電子移動の妨げとなり、電子とホールが再結合しやすくなることがある。上記無機半導体粒子の平均粒子径/平均結晶子径のより好ましい上限は2.5である。
上記無機半導体粒子は、平均結晶子径の好ましい下限が1nmである。上記平均結晶子径が1nm未満であると、粒子内での結晶粒界が電子移動の妨げとなり、電子とホールが再結合しやすくなる。
本明細書中、結晶子径とは、X線回折法におけるScherrerの方法によって算出される結晶子のサイズを意味する。また、平均結晶子径は、例えば、X線回折装置(リガク社製、RINT1000)を用いて測定することができる。
上記有機半導体化合物と上記無機半導体化合物の配合比は特に限定されないが、上記有機半導体化合物100重量部に対する上記無機半導体化合物の配合量の好ましい下限が50重量部、好ましい上限が1000重量部である。上記無機半導体化合物の配合量が50重量部未満であると、活性層において、電子が充分に伝達されないことがある。上記無機半導体化合物の配合量が1000重量部を超えると、活性層において、ホールが充分に伝達されないことがある。上記有機半導体化合物100重量部に対する上記無機半導体化合物の配合量のより好ましい下限は100重量部、より好ましい上限は500重量部である。
本発明の光電変換素子用インクは、有機溶媒を含有する。
上記有機溶媒は特に限定されないが、クロロベンゼン、クロロホルム、メチルエチルケトン、トルエン、酢酸エチル、エタノール、キシレン等が好ましい。
上記有機溶媒の配合量は特に限定されないが、上記有機半導体化合物1重量部に対する好ましい下限が20重量部、好ましい上限が1000重量部である。上記有機溶媒の配合量が20重量部未満であると、光電変換素子用インクの粘度が高すぎ、安定的かつ簡便に活性層を形成することができないことがある。上記有機溶媒の配合量が1000重量部を超えると、光電変換素子用インクの粘度が低すぎ、充分な厚みを有する活性層を形成することができないことがある。上記有機半導体化合物1重量部に対する上記有機溶媒の配合量のより好ましい下限は50重量部、より好ましい上限は500重量部である。
本発明の光電変換素子用インクは、更に、分散剤又は有機色素を含有してもよい。
上記分散剤又は有機色素は、上記無機半導体化合物の表面へ吸着して、上記有機半導体化合物と上記無機半導体化合物との接合界面における電子とホールの分離を阻害することなく分散性を確保する作用を有する。
上記分散剤又は有機色素として、例えば、カルボキシル基含有インドリン化合物、カルボキシル基含有オリゴチオフェン、カルボキシル基含有クマリン化合物、ルテニウム錯体系色素、インドリン系色素等が挙げられる。なかでも、カルボキシル基含有インドリン化合物、カルボキシル基含有オリゴチオフェンが好ましい。
上記分散剤又は有機色素の市販品として、例えば、D−149、D−131(いずれも三菱製紙社製)、NK−2684、NK−2553(いずれも林原生物化学研究所社製)、カルボキシ基含有メタノフターレン(アルドリッチ社製)、C60 Pyrrolidine tris−acid(アルドリッチ社製)等が挙げられる。
上記分散剤又は有機色素の配合量は特に限定されないが、上記無機半導体化合物100重量部に対する好ましい下限が1重量部、好ましい上限が30重量部である。上記分散剤又は有機色素の配合量が1重量部未満であると、上記分散剤又は有機色素を添加する効果が不充分となり、光電変換効率が低下することがある。上記分散剤又は有機色素の配合量が30重量部を超えると、過剰量の分散剤又は有機色素が電子又はホールの移動を阻害することがある。上記無機半導体化合物100重量部に対する上記分散剤又は有機色素の配合量のより好ましい下限は2重量部、より好ましい上限は20重量部である。
上記有機半導体化合物、無機半導体化合物、有機溶媒、及び、必要に応じて配合される分散剤又は有機色素の組み合わせは特に限定されない。例えば、上記有機半導体化合物がポリ(3−アルキルチオフェン)である場合には、好ましい組合せとして、例えば、無機半導体化合物としての酸化亜鉛粒子の表面に酸化スズを含有する層が形成された粒子と、有機溶媒としてのクロロホルムと、分散剤又は有機色素としてのD−149(三菱製紙社製)との組み合わせ等が挙げられる。
本発明の光電変換素子用インクを製造する方法は特に限定されず、例えば、上記有機半導体化合物、上記無機半導体化合物、及び、必要に応じて配合される上記分散剤又は有機色素を、超音波分散機等を用いて上記有機溶媒に分散及び溶解させて、インクとする方法等が挙げられる。
本発明の光電変換素子用インクを用いることにより、光電変換効率の高い光電変換素子を製造することができる。本発明の光電変換素子用インクを用いて形成される活性層が、一組の電極間に挟持されている光電変換素子もまた、本発明の1つである。
本発明の光電変換素子の一例を図1に模式的に示す。
図1に示す光電変換素子1は、陰極2、活性層3、ホール輸送層6、透明電極7、及び、ガラス基板8を有しており、活性層3は、有機半導体化合物4中に、無機半導体化合物5が存在する構造となっている。活性層3では、無機半導体化合物5が、5S軌道に電子を有さない金属元素の酸化物を含有するコア粒子の表面に、5S軌道に電子を有する金属元素及び/又はその酸化物を含有する層が形成された無機半導体粒子であることにより、光電変換効率が向上する。
本発明の光電変換素子における活性層以外の陰極、ホール輸送層、透明電極、ガラス基板等については、従来公知のものを用いることができる。
本発明の光電変換素子を製造する方法は特に限定されず、例えば、電極を有する基板上に本発明の光電変換素子用インクを塗工、乾燥させて活性層を形成した後、該活性層上に電極を形成する方法等が挙げられる。
本発明の光電変換素子用インクを塗工する方法は特に限定されないが、例えば、スピンコート法等の印刷法が挙げられる。本発明の光電変換素子用インクを用いると、スピンコート法等の印刷法により安定的かつ簡便に活性層を形成することができ、活性層の形成コストを削減することができる。
本発明によれば、光電変換効率の高い光電変換素子を製造することのできる光電変換素子用インクを提供することができる。また、本発明によれば、該光電変換素子用インクを用いて製造される光電変換素子を提供することができる。
本発明の光電変換素子の一例を模式的に示す断面図である。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(実施例1)
(無機半導体化合物の製造)
酢酸亜鉛二水和物1重量部をメタノール35重量部に溶解し、60℃の湯浴中にて攪拌しながら、水酸化カリウム0.5重量部をメタノール15重量部に溶解した液を滴下し、滴下終了後3時間加熱攪拌を続けることにより、酸化亜鉛粒子(コア粒子)の分散液を得た。次いで、分散液を遠心分離及び上澄み除去し、沈殿物を回収した。回収した沈殿物を、スズイソプロポキシド0.1重量部を無水エタノール35重量部に溶解した液に添加し、60℃の湯浴中にて1時間攪拌することにより、酸化亜鉛粒子の表面に酸化スズを含有する層が形成された粒子の分散液を得た。次いで、分散液を遠心分離及び上澄み除去し、沈殿物を回収した。
得られた粒子について、FE−TEM/EDS(日本電子社製、JEM−2010FEF)を用いて分析を行うことで、粒子に含まれる全金属元素中の各金属元素の含有量を測定した。また、得られた粒子をメタノール中に分散させ、その分散液について、動的光散乱解析装置(PSS−NICOMP社製、380DLS)を用いることにより平均粒子径を測定した。
(光電変換素子用インクの製造)
8重量部のポリ(3−アルキルチオフェン)と、24重量部の酸化亜鉛粒子の表面に酸化スズを含有する層が形成された粒子と、分散剤又は有機色素として2重量部のD−149(三菱製紙社製)とを、クロロホルム1000重量部に分散及び溶解させて、光電変換素子用インクとした。
(光電変換素子の製造)
ガラス基板上に陽極として厚み240nmのITO膜を形成し、アセトン、メタノール及びイソプロピルアルコールをこの順に用いて各10分間超音波洗浄した後、乾燥させた。このITO膜の表面上にホール輸送層としてポリエチレンジオキサイドチオフェン:ポリスチレンスルフォネート(PEDOT:PSS)をスピンコート法により100nmの厚みに成膜した。次いで、このホール輸送層の表面上に上記で得られた光電変換素子用インクをスピンコート法により100nmの厚みに成膜して、活性層を形成した。更に、この活性層の表面上に陰極として真空蒸着により厚み100nmのアルミニウム膜を形成し、光電変換素子を得た。
(実施例2)
無機半導体化合物の製造において、スズイソプロポキシドの配合量を0.005重量部に変更したこと以外は実施例1と同様にして、無機半導体化合物、光電変換素子用インク及び光電変換素子を得た。
(実施例3)
無機半導体化合物の製造において、スズイソプロポキシドの配合量を0.5重量部に変更したこと以外は実施例1と同様にして、無機半導体化合物、光電変換素子用インク及び光電変換素子を得た。
(実施例4)
無機半導体化合物の製造において、スズイソプロポキシドの配合量を0.001重量部に変更したこと以外は実施例1と同様にして、無機半導体化合物、光電変換素子用インク及び光電変換素子を得た。
(実施例5)
無機半導体化合物の製造において、スズイソプロポキシドの配合量を1重量部に変更したこと以外は実施例1と同様にして、無機半導体化合物、光電変換素子用インク及び光電変換素子を得た。
(実施例6)
無機半導体化合物の製造において、スズイソプロポキシド0.1重量部の代わりにインジウムイソプロポキシド0.1重量部を用いたこと以外は実施例1と同様にして、無機半導体化合物、光電変換素子用インク及び光電変換素子を得た。
(比較例1)
無機半導体化合物の製造において、スズイソプロポキシドを使用しなかったこと以外は実施例1と同様にして、無機半導体化合物、光電変換素子用インク及び光電変換素子を得た。
(比較例2)
無機半導体化合物の製造において、スズイソプロポキシド0.1重量部の代わりにガリウムイソプロポキシド0.1重量部を用いたこと以外は実施例1と同様にして、無機半導体化合物、光電変換素子用インク及び光電変換素子を得た。
<評価>
(光電変換効率の測定)
光電変換素子の電極間に、電源(KEYTHLEY社製、236モデル)を接続し、100mW/cmの強度のソーラーシミュレータ(山下電装社製)を用いて光電変換素子の光電変換効率を測定した。比較例1で得られた光電変換素子の光電変換効率を1.0として規格化した。
Figure 2013197282
(実施例7)
無機半導体化合物の製造において、酢酸亜鉛二水和物1重量部の代わりに硝酸ガリウム八水和物1重量部を用い、酸化ガリウム粒子の表面に酸化スズを含有する層が形成された粒子を得たこと以外は実施例1と同様にして、無機半導体化合物、光電変換素子用インク及び光電変換素子を得た。
(比較例3)
無機半導体化合物の製造において、酢酸亜鉛二水和物1重量部の代わりに硝酸ガリウム八水和物1重量部を用いて酸化ガリウム粒子を得た後、スズイソプロポキシドを使用しなかったこと以外は実施例1と同様にして、無機半導体化合物、光電変換素子用インク及び光電変換素子を得た。
<評価>
上記の光電変換効率の測定と同様の評価を行った。比較例1で得られた光電変換素子の光電変換効率を1.0として規格化した。
Figure 2013197282
本発明によれば、光電変換効率の高い光電変換素子を製造することのできる光電変換素子用インクを提供することができる。また、本発明によれば、該光電変換素子用インクを用いて製造される光電変換素子を提供することができる。
1 光電変換素子
2 陰極
3 活性層
4 有機半導体化合物
5 無機半導体化合物
6 ホール輸送層
7 透明電極
8 ガラス基板

Claims (5)

  1. 有機半導体化合物、無機半導体化合物、及び、有機溶媒を含有し、
    前記無機半導体化合物は、5S軌道に電子を有さない金属元素の酸化物を含有するコア粒子の表面に、5S軌道に電子を有する金属元素及び/又はその酸化物を含有する層が形成された無機半導体粒子であることを特徴とする光電変換素子用インク。
  2. 5S軌道に電子を有する金属元素の含有量が、無機半導体粒子に含まれる全金属元素中の5重量%以下であることを特徴とする請求項1記載の光電変換素子用インク。
  3. 5S軌道に電子を有する金属元素は、スズであることを特徴とする請求項1又は2記載の光電変換素子用インク。
  4. 5S軌道に電子を有さない金属元素の酸化物は、酸化亜鉛であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の光電変換素子用インク。
  5. 請求項1、2、3又は4記載の光電変換素子用インクを用いて形成される活性層が、一組の電極間に挟持されていることを特徴とする光電変換素子。
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