JP2013195911A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【目的】SOG膜上に形成されたネガ型プロセスによるレジストパターンの倒れを抑制することが可能な半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【構成】実施形態の半導体装置の製造方法は、基板上に、酸の存在下により親水性に変化する疎水性保護基を含む有機ケイ素化合物膜を形成する工程と、前記有機ケイ素化合物膜上に化学増幅型レジスト膜を形成する工程と、前記化学増幅型レジスト膜を露光して所定のパターンを前記化学増幅型レジスト膜に転写する工程と、有機溶媒を用いて、露光された前記化学増幅型レジスト膜を現像する工程と、を備えた。
【選択図】図1
【構成】実施形態の半導体装置の製造方法は、基板上に、酸の存在下により親水性に変化する疎水性保護基を含む有機ケイ素化合物膜を形成する工程と、前記有機ケイ素化合物膜上に化学増幅型レジスト膜を形成する工程と、前記化学増幅型レジスト膜を露光して所定のパターンを前記化学増幅型レジスト膜に転写する工程と、有機溶媒を用いて、露光された前記化学増幅型レジスト膜を現像する工程と、を備えた。
【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、半導体装置の製造方法に関する。
LSIの微細化に伴い、露光プロセスのマージンが不足してきている。これを補うには、レジスト膜の膜厚を薄くして解像性を向上させることが有効である。しかし、一方でレジスト膜の膜厚を薄くすると被加工膜のエッチングに必要なレジスト膜厚を確保できなくなるという問題が生じる。かかる問題に対して、例えば、被加工膜上に下層膜、中間膜およびレジスト膜を形成し、レジストパターンを中間膜および下層膜に順次転写して膜パターンを形成した後、下層膜の膜パターンをエッチングマスクとして被加工膜の加工を行う手法が知られている。このように、多層マスクを用いて所望の膜をエッチングする手法において、中間膜に、SOG(Spin On Glass)膜を用いる場合がある。
しかしながら、かかるSOG膜上にレジストを塗布して、例えば微細なライン状のレジストパターンをネガ型プロセスで形成したときに、レジストパターンが倒れてしまう場合があるといった問題があった。
本発明の実施形態は、上述した問題点を克服し、SOG膜上に形成されたネガ型プロセスによるレジストパターンの倒れを抑制することが可能な半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
実施形態の半導体装置の製造方法は、基板上に、酸の存在下により親水性に変化する疎水性保護基を含む有機ケイ素化合物膜を形成する工程と、前記有機ケイ素化合物膜上に化学増幅型レジスト膜を形成する工程と、前記化学増幅型レジスト膜を露光して所定のパターンを前記化学増幅型レジスト膜に転写する工程と、有機溶媒を用いて、露光された前記化学増幅型レジスト膜を現像する工程と、を備えた。
(第1の実施形態)
以下、図面を用いて説明する。
図1は、第1の実施形態における半導体装置の製造方法の要部工程を示すフローチャート図である。図1において、第1の実施形態における半導体装置の製造方法は、下層膜形成工程(S102)と、SOG(Spin On Glass)膜形成工程(S104)と、レジスト膜形成工程(S106)と、露光工程(S110)と、PEB(Post Exposure Bake)工程(S112)と、現像工程(S114)と、いう一連の工程を実施する。
以下、図面を用いて説明する。
図1は、第1の実施形態における半導体装置の製造方法の要部工程を示すフローチャート図である。図1において、第1の実施形態における半導体装置の製造方法は、下層膜形成工程(S102)と、SOG(Spin On Glass)膜形成工程(S104)と、レジスト膜形成工程(S106)と、露光工程(S110)と、PEB(Post Exposure Bake)工程(S112)と、現像工程(S114)と、いう一連の工程を実施する。
図2に、第1の実施形態における半導体装置の製造方法の工程断面図が示されている。図2では、図1の下層膜形成工程(S102)から露光工程(S110)までを示している。それ以降の工程は後述する。
図2(a)において、下層膜形成工程(S102)として、半導体基板200(基板の一例)上に、下層膜210を例えば400nmの膜厚で形成する。下層膜210として、例えば、レジスト膜を用いることができる。例えば、半導体基板200上に、レジスト材B200(JSR株式会社製)を塗布し、240℃で1分間の加熱処理を行うことで形成できる。半導体基板200として、例えば、直径300ミリのシリコンウェハを用いる。半導体基板200表面には、図示しない被加工膜が形成される。被加工膜として、例えば、アモルファスシリコン(α−Si)膜、窒化シリコン(SiN)膜、或いはSiO2膜を形成する。また、半導体基板200において、被加工膜の下層側に、図示しないデバイス部分や配線等が形成されていてもよい。
図2(b)において、SOG膜形成工程(S104)として、下層膜210上に中間膜であるSOG膜220を50nmの膜厚で形成する。SOG膜220の形成方法は、有機ケイ素化合物の膜材料を塗布し、その後に加熱処理を行うことで形成できる。SOG膜220は、有機ケイ素化合物膜の一例である。例えば、有機ケイ素化合物材料SHB−A629(信越化学工業株式会社製)に後述する疎水性保護基を含有させた材料を塗布し、220℃で1分間加熱処理を行うことで形成できる。
ここで、SOG膜220の膜材料は一般に疎水性であるが、第1の実施形態では、SOG膜220の膜材料である有機ケイ素化合物にさらに酸の存在下により親水性に変化する疎水性保護基(第1の疎水性保護基)を含有させる。疎水性保護基として、アルコキシカルボニル基とアルキルシリル基とのうち少なくとも1つを用いることができる。アルコキシカルボニル基として、例えば、t−BOC(tert−ブトキシカルボニル基)を用いると好適である。これらの疎水性保護基は、酸の存在下によりアルキル基が脱離し親水性のカルボン酸基、シラノール基に変化することができる。但し、アルコキシカルボニル基とアルキルシリル基とに限るものではなく、酸により脱保護し親水性に変化する保護基であれば特に限定されるものではない。SOG膜220の膜材料を酸の存在下で疎水性から親水性に変化させるに適量なかかる保護基を有機ケイ素化合物に導入しておけばよい。
図2(c)において、レジスト膜形成工程(S106)として、SOG膜220上に上層レジストとして感光性のレジスト膜230を例えば150nmの膜厚で形成する。レジスト膜230として、化学増幅型レジスト膜を用いると好適である。例えば、SOG膜220上に、レジスト材EP−038(東京応化工業株式会社)を塗布し、100℃で1分の加熱処理を行うことで形成できる。レジスト膜230のレジスト材にも、酸の存在下により親水性に変化する疎水性保護基(第2の疎水性保護基)および光酸発生剤等が含有されている。
図2(d)において、露光工程(S110)として、レジスト膜230を露光して所定のパターンをレジスト膜230に転写する。例えば、ArFエキシマレーザ露光装置にて、例えばライン幅:スペース幅=1:1のラインアンドスペースパターンが形成されたフォトマスクを用いて、レジストパターンとして、ラインパターンを形成するレジスト膜230の領域に紫外線(UV)240(露光光)を照射する。
そして、PEB工程(S112)として、露光されたレジスト膜230に対し100℃で1分間の加熱処理を行う。
図3に、第1の実施形態における半導体装置の製造方法の工程断面図が示されている。図3では、図1の現像工程(S114)を示している。
図3において、現像工程(S114)として、有機溶媒を用いて、露光されたレジスト膜230を現像する。ここで、未露光部のレジスト膜230が有機溶媒に溶解する一方、露光部のレジスト膜230は光反応により発生した酸の存在下で疎水性保護基が親水性に変化しているため有機溶媒に溶解することなく残存する。これにより、例えば、ラインパターンのレジストパターン232がネガ型プロセスで形成できる。有機溶媒として、酢酸ブチルを用いると好適である。現像液に酢酸ブチルを用いたが、酢酸ブチルに限定されることは無く有機溶媒の現像液であればその他の材料でも構わない。
図4に、第1の実施形態における酸の移動とレジストパターンとSOG間の結合状態とを説明するための概念図が示される。図4(a)に示すように、露光工程(S110)において照射された紫外線240によって、レジスト膜230中の例えば光酸発生剤が光反応を起こし、レジスト膜230中に酸を発生させる。レジスト膜230は、かかる酸を触媒として露光後の加熱により、レジストの基材樹脂が反応してパターンを得ることになる。また、かかるレジスト膜230中の酸は、SOG膜220に拡散する。特に、ネガ型プロセスにおいては、露光光が照射されてレジストパターン232が形成される領域下のSOG膜220に酸が拡散する。そして、SOG膜220中では、レジスト膜230から酸が到達すると、SOG膜220中の疎水性保護基が、酸の存在により親水性に変化する。同様に、レジスト膜230中でも含有する疎水性保護基が、酸の存在により親水性に変化する。これにより、図4(b)に示すように、SOG膜220とレジスト膜230(レジストパターン232が形成される領域)との界面において、SOG膜220の親水基(OH基)とレジスト膜230の親水基(OH基)とを水素結合させることができる。その結果、SOG膜220とレジスト膜230の密着力を向上させることができる。
図5に、第1の実施形態における酸の存在下により親水性に変化する疎水性保護基を含むSOG膜と疎水性保護基を含まないSOG膜とで上層にレジストパターンを形成した場合を比較した断面概念図が示される。図5(a)では、酸の存在下により親水性に変化する疎水性保護基を含まないSOG膜上にネガ型プロセスでレジストパターンを形成した結果の一例を示している。酸の存在下により親水性に変化する疎水性保護基を含まないSOG膜320では、有機溶媒の現像液で現像処理を行った際、有機溶媒がレジストパターン332とSOG膜320との界面に染み込み、レジストパターン332の膜倒れを生じてしまう。これに対して、第1の実施形態では、酸の存在下により親水性に変化する疎水性保護基を含むSOG膜220を用いているため、現像処理の段階で、既に水素結合等によりレジストパターン232とSOG膜220の密着性を向上させている。そのため、図5(b)に示すように、有機溶媒の現像液で現像処理を行った際、レジストパターン232とSOG膜220との界面への有機溶媒の染み込みを抑制或いは低減できる。その結果、レジストパターン232の膜倒れを抑制できる。なお、ここでのSOG膜は、例えばアルカリ現像液を用いたポジ型プロセスでレジストパターンを形成する場合にも適用することができる。すなわち、ポジ型プロセスで化学増幅型レジストによる例えばラインパターンを形成した際は、未露光部であるラインパターン中には化学増幅型レジストの成分である疎水性保護基が未反応のまま残存している。これに対し化学増幅型レジストと同様に疎水性保護基を含むSOG膜においても、少なくとも露光光が照射されていないラインパターン直下近傍のSOG膜中には未反応の疎水性保護基を残存させることができるので、ともに疎水性であるラインパターンとSOG膜との親和性が損なわれることなく、現像液の界面の染み込みによるパターン倒れが有効に回避される。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、SOG膜が上層のレジスト膜から酸の供給を受けている例を示したが、これに限るものではない。第2の実施形態では、SOG膜自身により酸を発生させる場合について説明する。半導体装置の製造方法は、図1と同様である。また、各工程断面図の内容も図2,3と同様である。以下、特に説明する点以外の内容は、第1の実施形態と同様である。
第1の実施形態では、SOG膜が上層のレジスト膜から酸の供給を受けている例を示したが、これに限るものではない。第2の実施形態では、SOG膜自身により酸を発生させる場合について説明する。半導体装置の製造方法は、図1と同様である。また、各工程断面図の内容も図2,3と同様である。以下、特に説明する点以外の内容は、第1の実施形態と同様である。
第2の実施形態では、SOG膜形成工程(S104)において、第1の実施形態におけるSOG膜220の膜材料に、さらに、光酸発生剤(第1の光酸発生剤)を含有させる。光酸発生剤として、例えば、スルホニウム塩を用いることができる。光酸発生剤は、スルホニウム塩に限定されるものではなく、光酸発生材の機構を有しているものであれば他の材料でも構わない。光酸発生剤は、スルホニウム塩の他に、例えば、ヨードニウム塩、スルホニルジアゾメタン、N−スルホニルオキシイミド、オキシム−O−スルホネート型酸発生剤等を用いることができる。また、これらは、単独であるいは2種以上混合して用いることができる。
図6に、第2の実施形態における酸の発生を説明するための概念図が示される。図6に示すように、露光工程(S110)において照射された紫外線240は、レジスト膜230を通過して、SOG膜220まで到達する。SOG膜220に到達した紫外線240によって、SOG膜220中の光酸発生剤(第1の光酸発生剤)が光反応を起こし、SOG膜220中に酸を発生させることができる。SOG膜220中に光酸発生剤を含有することで、レジスト膜230中で発生する酸の拡散がSOG膜220まで届かなくても或いは拡散した酸のSOG膜220への到達量が少なくてもSOG膜220中において十分な酸を発生させることができる。そして、SOG膜220中では、発生した酸の存在下により、SOG膜220中の疎水性保護基が、親水性に変化する。一方、レジスト膜230中では、上述したように、自身の光酸発生剤(第2の光酸発生剤)が紫外線240によって光反応を起こし、酸を発生させる。これにより、図4(b)で示した、SOG膜220とレジスト膜230(レジストパターン232が形成される領域)との界面において、SOG膜220の親水基(OH基)とレジスト膜230の親水基(OH基)とを水素結合させることができる。その結果、SOG膜220とレジスト膜230の密着力を向上させることができる。そのため、図5(b)に示したように、有機溶媒の現像液で現像処理を行った際、レジストパターン232とSOG膜220との界面への有機溶媒の染み込みを抑制或いは低減できる。その結果、レジストパターン232の膜倒れを抑制できる。
以上、具体例を参照しつつ実施形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。上述した例では、多層マスクプロセスを行う場合について説明したが、これに限るものではなく、SOG膜上で、ネガ型プロセスによりレジストパターンを形成する場合について適用できる。
また、各膜の膜厚や、パターンのサイズ、形状、数などについても、半導体集積回路や各種の半導体素子において必要とされるものを適宜選択して用いることができる。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての半導体装置の製造方法は、本発明の範囲に包含される。
また、説明の簡便化のために、半導体産業で通常用いられる手法、例えば、フォトリソグラフィプロセスにおける、処理前後のクリーニング等は省略しているが、それらの手法が含まれ得ることは言うまでもない。
200 半導体基板、220 SOG膜、230 レジスト膜、232 レジストパターン、240 紫外線
Claims (5)
- 基板上に、酸の存在下により親水性に変化する第1の疎水性保護基と光酸発生剤とを含む有機ケイ素化合物膜を形成する工程と、
前記有機ケイ素化合物膜上に、酸の存在下により親水性に変化する第2の疎水性保護基を含む化学増幅型レジスト膜を形成する工程と、
前記化学増幅型レジスト膜を露光して所定のパターンを前記化学増幅型レジスト膜に転写する工程と、
有機溶媒を用いて、露光された前記化学増幅型レジスト膜を現像する工程と、
を備え、
前記疎水性保護基として、アルコキシカルボニル基とアルキルシリル基とのうち少なくとも1つを用い、
前記有機溶媒として、酢酸ブチルを用いることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 基板上に、酸の存在下により親水性に変化する疎水性保護基を含む有機ケイ素化合物膜を形成する工程と、
前記有機ケイ素化合物膜上に化学増幅型レジスト膜を形成する工程と、
前記化学増幅型レジスト膜を露光して所定のパターンを前記化学増幅型レジスト膜に転写する工程と、
有機溶媒を用いて、露光された前記化学増幅型レジスト膜を現像する工程と、
を備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記疎水性保護基として、アルコキシカルボニル基とアルキルシリル基とのうち少なくとも1つが用いられることを特徴とする請求項2記載の半導体装置の製造方法。
- 前記有機ケイ素化合物膜は、さらに、光酸発生剤を含むことを特徴とする請求項2又は3記載の半導体装置の製造方法。
- 前記有機溶媒として、酢酸ブチルを用いることを特徴とする請求項2〜4いずれか記載の半導体装置の製造方法。
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JP2012065381A JP2013195911A (ja) | 2012-03-22 | 2012-03-22 | 半導体装置の製造方法 |
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