JP2013195411A - 地殻破壊予測方法及びそれを用いた地殻破壊予測システム - Google Patents

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Abstract

【課題】前兆現象として高い確率で観測される特徴的な波形パターンに基づいた予測を行うことで、地殻破壊の発生に関する事象をより正確に予測することが可能な地殻破壊予測方法を提供する。
【解決手段】本発明の地殻破壊予測方法は、地中に埋設した対電極によって電界強度信号を取得する電界強度信号取得工程と、前記電界強度信号取得工程によって取得された電界強度信号の波形パターンが、所定波形パターンに類似するか否かを判定する波形判定工程と、所定時間内に、前記波形判定工程で所定の波形に類似すると判定された回数を計数する頻度計数工程と、前記頻度計数工程における計数結果に応じて、地殻破壊の発生に関する事象を予測する予測工程と、を有することを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電極対からなら地中アンテナ等の計測機から得られる電磁界強度信号に基づいた地殻破壊予測方法及びそれを用いた地殻破壊予測システムに関する。
地震・火山噴火・地滑りなどの地殻の急速破壊の直前予測の実用化には、地殻破壊直前に起きている、これらの現象に関係の深い現象、いわゆる前兆現象を見つけ出すことが必須である。
地殻破壊の前兆現象は、大きく分けて、地震現象、地殻変動、地下水異常、電磁界変動、その他(動物異常などのいわゆる宏観現象)の種類ある。この大分類の下に第2, 第
3などのレベルがある。第2のレベルには約20種類の前兆現象の候補が見つかっている。
地殻破壊の前兆現象として電磁界変動を用いる方法としては、例えば、特許文献1(特開2002−357666号公報)に、地盤が不安定になると予想される予測対象領域に、互いに長さの異なる複数の測線を設定してその両端に電極を設置し、各電極間で測定される地電位差の変化データから、前記予測対象領域の地盤の崩壊又は破壊前兆現象を評価することを特徴とする地盤の崩壊・破壊予測方法の例として開示されている。
特開2002−357666号公報
ある前兆的現象が地殻破壊の発生と関係が深いとは、地殻破壊のある前には高い確率で発生し、地殻破壊の無い時には高い確率で発生しないということである。この二つの確率が多ければ大きいほど有益性が高く、実用に供するにはこの二つの確率それぞれ数10%を超す必要がある。
しかしながら、本格的な予知研究が始まった1965年以降多数の観測研究が実施されてきたが、この条件を満たす現象・その検知方法が見つかっていなかった。
上記問題を解決するために、請求項1に係る発明は、地中に埋設した対電極によって電界強度信号を取得する電界強度等の電磁界信号取得工程と、前記電磁界強度信号取得工程によって取得された電磁界強度信号の波形パターンが、所定波形パターンに類似するか否かを判定する波形判定工程と、所定時間内に、前記波形判定工程で所定の波形に類似すると判定された回数を計数する頻度計数工程と、前記頻度計数工程における計数結果に応じて、地殻破壊の発生に関する事象を予測する予測工程と、を有することを特徴とする地殻破壊予測方法である。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の地殻破壊予測方法において、前記所定波形パターンには、第1波形パターンと、第2波形パターンとがあり、前記予測工程は、前記第1波形パターンに関する前記頻度計数工程の計数結果と、前記第2波形パターンに関する前記頻度計数工程の計数結果と、に応じて、地殻破壊の発生の有無を予測することを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、請求項1に記載の地殻破壊予測方法において、前記所定
波形パターンには、第1波形パターンと、第2波形パターンとがあり、前記予測工程は、前記第1波形パターンに関する前記頻度計数工程の計数結果と、前記第2波形パターンに関する前記頻度計数工程の計数結果と、に応じて、地殻破壊の発生の時期を予測することを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、請求項1に記載の地殻破壊予測方法において、前記所定波形パターンには、第1波形パターンと、第2波形パターンとがあり、前記予測工程は、前記第1波形パターンに関する前記頻度計数工程の計数結果と、前記第2波形パターンに関する前記頻度計数工程の計数結果と、に応じて、発生した地震が本震であるか否かを予測することを特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、
前記第1波形パターンはSLF/ELF帯で観測され、前記第2波形パターンはDC帯で観測されことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の地殻破壊予測方法。
また、請求項6に係る発明は、複数の観測ポイントの地中に埋設した複数の対電極等によって複数の地域での電磁界強度信号を取得する電磁界強度信号取得工程と、前記電磁界強度信号取得工程によって取得されたそれぞれの観測ポイントの電磁界強度信号の波形パターンが、所定波形パターンに類似するか否かを判定する波形判定工程と、それぞれの観測ポイントについて、所定時間内に、前記波形判定工程で所定の波形に類似すると判定された回数を計数する頻度計数工程と、前記頻度計数工程による計数結果が所定値を超えたと判定された観測ポイントに基づいて、面積を算出する面積算出工程と、前記面積算出工程に基づいて、発生が予測される地殻破壊の規模を算出する規模算出工程と、を有することを特徴とする地殻破壊予測方法である。
また、請求項7に係る発明は、請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の地殻破壊予測方法において、前記対電極が地中に埋設される円筒状電極と、前記円筒状電極の周囲の地中に埋設される環状電極とからなることを特徴とする。
また、請求項8に係る発明は、請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の地殻破壊予測方法において、前記地殻破壊が地震又は火山噴火又は地滑りであることを特徴とする。
また、請求項9に係る発明は、請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の地殻破壊予測方法を用いた地殻破壊予測システムである。
本発明の地殻破壊予測方法及びそれを用いた地殻破壊予測システムは、電磁界強度信号取得工程によって取得された電磁界強度信号の波形パターンが、本願発明者が鋭意研究の上に見いだした、所定波形パターンに類似するか否かを判定する波形判定工程と、所定時間内に、前記波形判定工程で所定の波形に類似すると判定された回数を計数する頻度計数工程と、前記頻度判定工程における判定結果に応じて、地殻破壊の発生に関する事象を予測する予測工程と、を有するものである。
すなわち、本発明の地殻破壊予測方法及びそれを用いた地殻破壊予測システムによれば、前兆現象として高い確率で観測される特徴的な波形パターンに基づいた予測を行うので、地殻破壊の発生に関する事象をより正確に予測することが可能となる。
本発明の実施形態に係る地殻破壊予測システムで用いる電界計測の例としての電極対10からなる地中アンテナの概要を示す図である。 本発明の実施形態に係る地殻破壊予測システムのブロック構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る地殻破壊予測システムの各波形記憶部に記憶される波形パターンを示す図である。第一パターンは、他の波形の場合もある。 地震などの地殻破壊が発生する際に観測される各波形パターンの頻度の時間変化を示す図である。 複数の観測ポイントに、複数の地中アンテナを埋設した様子を模式的に示す図である。 本発明の他の実施形態に係る地殻破壊予測システムのブロック構成を示す図である。 複数の観測ポイントのマップを示す図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の例では、本発明の実施形態に係る地殻破壊予測方法で、予測する地殻破壊として地震を例に挙げて説明するが、本発明の方法は、火山噴火や地滑りの予測にも適用することが可能である。
図1は本発明の実施形態に係る地殻破壊予測システムで用いる電極対10からなる地中アンテナの概要を示す図である。地中アンテナは、観測ポイントに埋設されてなる、導電性ケーシングパイプからなる円筒状電極5と、この周囲に地中に埋設されてなる環状電極6とからなる電極対10によって構成されるものである。また、通常の電界の水平成分或いは磁場センサーの計測によっても、高度な波形認識工程を採用することで、システムの構成が可能となる。
このような地中アンテナを構成する電極対10からは、地中の破壊領域に発生する微小なクラックに基づく、電界強度信号を取得することができる。なお、上記のような地中アンテナを用いた地殻破壊予測に関する技術に関しては、発明者らによる
・特許第3341040号公報、
・特開平9−105781号公報、
・防災科学技術研究所・電子技術研究所、通信総合研究所(1996):地震前兆現象としての電磁気現象の評価、地震予知研究連絡会報告、
・防災科学技術研究所・通信総合研究所(2001):地中電磁界変動と地震・火山活動との関係(2)地震予知研究連絡会報告
に開示されているものを適宜利用することが可能であるので、ここではこれらの開示内容を参照して援用するものとする。
次に、以上のように地中アンテナを構成する電極対10から得られる電界強度信号に基づいて予測を行うためのシステムについて具体的に説明する。図2は本発明の実施形態に係る地殻破壊予測システムのブロック構成を示す図である。
図2において、地中アンテナの電極対10から取得された電界強度信号はA/D変換部50でアナログ値からデジタルデータに変換されて、データ取得部70でサンプリングされデータ処理部60に取り込まれる。なお、サンプリングは5−18kHzで行う。
データ処理部60に取り込まれたデータは、SLF/ELF帯透過フィルタ100、及び、DC帯透過フィルタ200の双方のフィルタを通過させることで、SLF/ELF帯に含まれるデータと、DC帯に含まれるデータとに分離する。ここで、SLF/ELF帯とは1.5Hz−9kHzであり、DC帯とは0−1.5Hzである。なお、発明者らは
、第1波形パターンと見なせる波形パターンは、図3(A)に示すもののみに限定されない可能性があることを知見として得ている。
SLF/ELF帯透過フィルタ100を透過したSLF/ELF帯に含まれるデータは、続いて、第1波形抽出部110で、ノイズレベルより十分大きな異常波形データを抽出する。
第1波形抽出部110で抽出された異常波形データは、第1波形判定部120において、第1波形記憶部130に予め記憶されている第1の波形パターンと類似しているか否かが判定される。
ここで、第1波形記憶部130に記憶される第1波形パターンは、図3(A)に示すものである。この波形パターンの特徴としては、SLF/ELF帯において、急峻な立ち上がりの直後に再び急峻に立ち下がる波形パターンである。
第1記憶部140では、第1波形判定部120において、第1波形記憶部130に予め記憶されている第1の波形パターンと類似していると判定された異常波形データの発生タイミング、波形のログを記憶しておく。
第1頻度計数部150は、第1記憶部140に記憶されているログを参照して、第1波形パターンに類似した異常波形データの発生回数が、所定時間内に何回であったかを計数する。
第1頻度計数部150における計数結果は、予測部300に入力される。
一方DC帯透過フィルタ20を透過したDC帯に含まれるデータは、続いて、第2波形抽出部210で、ノイズレベルを大きく逸脱するような異常波形データを抽出する。
第2波形抽出部210で抽出された異常波形データは、第2波形判定部220において、第2波形記憶部230に予め記憶されている第2の波形パターンと類似しているか否かが判定される。
ここで、第2波形記憶部230に記憶される第2波形パターンは、図3(B)に示すものである。この波形パターンの特徴としては、DC帯において、急峻な立ち上がりの後に、所定時間にわたり漸減し、その後急峻に立ち下がる波形パターンである。なお、発明者らは、第2波形パターンと見なせる波形パターンは、図3(B)に示すもののみに限定されない可能性があることを知見として得ている。
第2記憶部240では、第2波形判定部220において、第2波形記憶部230に予め記憶されている第2の波形パターンと類似していると判定された異常波形データの発生タイミングのログを記憶しておく。
第2頻度計数部250は、第2記憶部240に記憶されているログを参照して、第2波形パターンに類似した異常波形データの発生回数が、所定時間内に何回であったかを計数する。
第2頻度計数部250における計数結果は、予測部300に入力される。
図4は地震などの地殻破壊が発生する際に観測される各波形パターンの発生頻度を示す図であり、図4(A)は第1波形パターンに類似した異常波形データの発生頻度を示して
おり、図4(B)は第2波形パターンに類似した異常波形データの発生頻度を示している。すなわち、図4(A)のヒストグラムは第1頻度計数部150によって算出されたものに相当し、図4(B)のヒストグラムは第2頻度計数部250によって算出されたものに相当する。
図4に示されるように、第1波形パターンに類似した異常波形データの発生頻度は、本震の前のタイミングで多くなり、本震の後に少なくなる。一方、第2波形パターンに類似した異常波形データの発生頻度は、本震の前では少なく、本震の後に多くなる。これは、本願発明者が鋭意観測・研究の上に見いだした実測的な事実である。
図4に示すような現象が観測される原因については学術的な研究をさらに行わなければならないが、現段階で考えられる上記の原因としては、以下のようなものである。すなわち、本震の発生前には、微小なクラックに基づく第1波形パターンの発生が多くなり、本震の発生の後には、地中の大きな割れ目に基づく、第2波形パターンの発生が顕著になることにより、図4に示されるような現象が起こるものと考えられる。
さて、予測部300には、第1頻度計数部150及び第2頻度計数部250からの計数データが入力されるが、図4に示される知見に基づけば、予測部300では以下のような予測を行い得ることがわかる。以下、説明する予測部300における予測手法は、あくまで一例に過ぎない。
(a)地震などの地殻破壊が将来に発生するか否かに係る予測
この場合、予測部300では、第1頻度計数部150の結果と、参照値記憶部310に記憶される閾値(例えば、図4中に示すN1)とを比較し、第1頻度計数部150の結果
が当該閾値を超えるようなことがあれば、将来、地震などの地殻破壊の発生があると予測することができる。このような予測部300による予測は、出力手段である報知部330により、報知する。
(b)地震などの地殻破壊が将来に発生する時期を予測
この場合、予測部300では、第1頻度計数部150の結果と、参照値記憶部310に記憶される閾値(例えば、図4中に示すN2)とを比較し、第1頻度計数部150の結果
が当該閾値を超えるようなことがあれば、例えば24時間以内に、地震などの地殻破壊の発生があると予測することができる。このような予測部300による予測は、出力手段である報知部330により、報知する。
また、例えば、予測部300では、第1頻度計数部150の結果を、時間T1(図4参
照)にわたって参照し、例えば、この時間T1内に、第1頻度計数部150の出力値とし
て、参照値記憶部310に記憶される閾値(例えば、図4中に示すN2)を超えるものが
、所定回数以上あった場合、例えば12時間以内に、地震などの地殻破壊の発生があると予測することができる。このような予測部300による予測は、出力手段である報知部330により、報知する。
定量的には、任意の時間tにおける単位時間(4時間)ごとの発生数をN(t)、発生予測時間をTjとして、Saito(1969)とVarnes(1989)による経験
則、
dN(t)/dt=k/(Tj−t)n (1)
によって、発生予測時間を予測する。ここで、n,kは、異常波形が検出され始めてから、得られる、時系列N(1),N(2)、N(3),・・・から求めるものとする。
(c)発生した地震などの地殻破壊が本震であるか否かを予測
予測部300では、第2頻度計数部250の結果を、時間T2(図4参照)にわたって
参照し、例えば、この時間T2内に、第2頻度計数部250の出力値として、参照値記憶
部310に記憶される閾値を超えるものが、所定回数以上あった場合、先に発生した地震
などの地殻破壊の発生が、本震であったと予測することができる。このような予測部300による予測は、出力手段である報知部330により、報知する。
以上のように、本発明の地殻破壊予測方法及びそれを用いた地殻破壊予測システムは、電界強度信号取得工程によって取得された電界強度信号の波形パターンが、本願発明者が鋭意研究の上に見いだした、所定波形パターンに類似するか否かを判定する波形判定工程と、所定時間内に、前記波形判定工程で所定の波形に類似すると判定された回数を計数する頻度計数工程と、、前記頻度判定工程における判定結果に応じて、地殻破壊の発生に関する事象を予測する予測工程と、を有するものである。
すなわち、本発明の地殻破壊予測方法及びそれを用いた地殻破壊予測システムによれば、前兆現象として高い確率で観測される特徴的な波形パターンに基づいた予測を行うので、地殻破壊の発生に関する事象をより正確に予測することが可能となる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。先の実施形態では、電極対10からなる地中アンテナを埋設する観測ポイントが一箇所であったのに対して、本実施形態では、電極対10からなる地中アンテナを埋設する観測ポイントを複数設けるようにしている。
図5は複数の観測ポイントに、複数の地中アンテナを埋設した様子を模式的に示す図である。このような観測ポイントを設ける密度としては、検知範囲を勘案し、日本では一県に9点(間隔D=25km)、16(間隔D=17km)、25点(間隔D=13km)程度が望ましい。勿論多ければ多いほど、地下の状態を正確に知ることが出来る。
図6は本発明の他の実施形態に係る地殻破壊予測システムのブロック構成を示す図である。データ処理部60が複数の観測ポイントに係る電界強度信号を取得して、それぞれの観測ポイントの電界強度信号に係るデータ処理を行うようになっている。
ここで、データ処理部60におけるデータ処理は、先の実施形態と同様に行うものである。本実施形態が先の実施形態と異なる点は、本実施形態では、複数の観測ポイントに係るデータを取得することが可能となるので、地震などの地殻破壊の規模を予測することが可能となることである。
以下、他の実施形態において、地殻破壊の規模予測を行う際の予測部300の処理について、図7を参照して説明する。図7は複数の観測ポイントのマップを示す図である。このマップにおいて、黒丸は第1頻度計数部150の計数結果が所定値を超え、地震などの地殻破壊の発生が予測されているポイントを示しており、白丸は第1頻度計数部150の計数結果が所定値を超えず、地震などの地殻破壊の発生が予測されていないポイントを示している。また、Sは、黒丸の観測ポイントに基づいて算出される面積を示している。
このような面積Sを求める方法としては、例えば、予め1つの観測ポイントに対して単
位面積を決めておき、黒丸を示した観測ポイント数にこの単位面積を乗ずるなどの方法がある。なお、黒丸を示した観測ポイント数に応じて、実際の地形に対応するように、面積Sが増える算出方法であれば、これに限られるものではない。
上記のようにして得られた面積Sに基づいて、よく知られている破壊域とマグニチュード(モーメント)Mwとの関係を示す下式(1)により、地震などの地殻破壊の規模であるマグニチュードを算出することができる。
Mw=a(logS−2.0) (2)
ここで、aは係数で、当初1.0とおくが、観測データの蓄積によって、調整するもの
とする。
以上のような他の実施形態によれば、先の実施形態と同様の効果を享受することが可能であるし、さらに、地震などの地殻破壊の規模についても精度良く予測することができるようになる。
5・・・円筒状電極
6・・・環状電極
10・・・電極対
50・・・A/D変換部
60・・・データ処理部
70・・・データ取得部
100・・・SLF/ELF帯透過フィルタ
110・・・第1波形抽出部
120・・・第1波形判定部
130・・・第1波形記憶部
140・・・第1記憶部
150・・・第1頻度計数部
200・・・DC帯透過フィルタ
210・・・第2波形抽出部
220・・・第2波形判定部
230・・・第2波形記憶部
240・・・第2記憶部
250・・・第2頻度計数部
300・・・予測部
310・・・参照値記憶部
330・・・報知部

Claims (9)

  1. 地中に埋設した対電極によって電界強度信号を取得する電界強度信号取得工程と、
    前記電界強度信号取得工程によって取得された電界強度信号の波形パターンが、所定波形パターンに類似するか否かを判定する波形判定工程と、
    所定時間内に、前記波形判定工程で所定の波形に類似すると判定された回数を計数する頻度計数工程と、
    前記頻度計数工程における計数結果に応じて、地殻破壊の発生に関する事象を予測する予測工程と、を有することを特徴とする地殻破壊予測方法。
  2. 前記所定波形パターンには、第1波形パターンと、第2波形パターンとがあり、
    前記予測工程は、
    前記第1波形パターンに関する前記頻度計数工程の計数結果と、
    前記第2波形パターンに関する前記頻度計数工程の計数結果と、に応じて、地殻破壊の発生の有無を予測することを特徴とする請求項1に記載の地殻破壊予測方法。
  3. 前記所定波形パターンには、第1波形パターンと、第2波形パターンとがあり、
    前記予測工程は、
    前記第1波形パターンに関する前記頻度計数工程の計数結果と、
    前記第2波形パターンに関する前記頻度計数工程の計数結果と、に応じて、地殻破壊の発生の時期を予測することを特徴とする請求項1に記載の地殻破壊予測方法。
  4. 前記所定波形パターンには、第1波形パターンと、第2波形パターンとがあり、
    前記予測工程は、
    前記第1波形パターンに関する前記頻度計数工程の計数結果と、
    前記第2波形パターンに関する前記頻度計数工程の計数結果と、に応じて、発生した地震が本震であるか否かを予測することを特徴とする請求項1に記載の地殻破壊予測方法。
  5. 前記第1波形パターンはSLF/ELF帯で観測され、前記第2波形パターンはDC帯で観測されことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の地殻破壊予測方法。
  6. 複数の観測ポイントの地中に埋設した複数の対電極によって複数の電界強度信号を取得する電界強度信号取得工程と、
    前記電界強度信号取得工程によって取得されたそれぞれの観測ポイントの電界強度信号の波形パターンが、所定波形パターンに類似するか否かを判定する波形判定工程と、
    それぞれの観測ポイントについて、所定時間内に、前記波形判定工程で所定の波形に類似すると判定された回数を計数する頻度計数工程と、
    前記頻度計数工程による計数結果が所定値を超えたと判定された観測ポイントに基づいて、面積を算出する面積算出工程と、
    前記面積算出工程に基づいて、発生が予測される地殻破壊の規模を算出する規模算出工程と、
    を有することを特徴とする地殻破壊予測方法。
  7. 前記対電極が地中に埋設される円筒状電極と、前記円筒状電極の周囲の地中に埋設される環状電極とからなることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の地殻破壊予測方法。
  8. 前記地殻破壊が地震又は火山噴火又は地滑りであることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の地殻破壊予測方法。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の地殻破壊予測方法を用いた地殻破壊予測システム。
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