JP2013193079A - 循環式冷却塔ブロー水の処理方法及び処理装置 - Google Patents

循環式冷却塔ブロー水の処理方法及び処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】冷却塔へ供給されて再利用される補給水の純度の上昇及び電気伝導度の低下を未然に防ぐことにより、冷却塔の電極式水位計が確実に水位を感知し、処理システムとして安定的に機能する循環式冷却塔ブロー水の処理方法及び処理装置を提供する。
【解決手段】電極式水位計を具備する循環式冷却塔からの冷却塔ブロー水を除濁装置により濁質除去して除濁水を得る濁質除去工程、除濁水の一部を脱塩処理して脱塩水を得る脱塩処理工程、除濁水の一部と脱塩水とを混合して補給水として回収する補給水回収工程、補給水を冷却塔に供給して再利用する循環工程、並びに、補給水槽への脱塩水及び/又は除濁水の受入量を調整することによって補給水の電気伝導度を電極式水位計の感知下限値以上に調整する工程、を有する循環式冷却塔ブロー水の処理方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、循環式冷却水系から出てくる冷却塔ブロー水を回収して処理し、処理後の冷却塔ブロー水を補給水として再び冷却塔に給水する、循環式冷却塔ブロー水の処理方法及び処理装置に関する。
従来、冷却塔ブロー水の処理方法としては、例えば特許文献1(特開平2−95493号公報)において「保全管理の手数を簡略化し、かつ最小の排水量で循環冷却水を正常に保持し、循環系のスケールや腐蝕の増進を効果的に防止することのできる循環式冷却水の処理方法を提供すること」を目的とした技術が提案されている(特許文献1、第2頁、左下欄)。
具体的には、特許文献1は「開回路循環式冷却システムにおける循環式冷却水の一部を、前濾過器、縦濾過器および逆浸透膜式脱塩器からなる処理装置へバイパスさせ、前記前濾過器で濾過し、前記逆浸透膜式脱塩器で脱塩した脱塩水を循環系へ、また前記逆浸透膜式脱塩器から排出される濃縮水の一部を、前記縦濾過器を経て再度前記逆浸透膜式脱塩器へ夫々送水すると共に、前記濃縮水の実質排出量および対象冷却塔からの冷却水蒸発量の合計量に見合う量の補給水を、前記循環系または冷却塔へ給水することを特徴とする循環式冷却水の処理方法。」を提案している(特許文献1、請求項1)。
特許文献1で提案されている冷却水の処理方法のように、冷却塔ブロー水を回収して再利用する処理システムを導入する場合、処理方法として脱塩処理を行うのが一般的であり、また、冷却塔の水位計としては例えば電極式水位計が用いられているところがある。
特開平2−95493号公報
しかし、上記特許文献1において提案されている循環式冷却水の処理方法において、冷却塔に電極式水位計が設置されている場合、冷却塔へ供給されて再利用される補給水の純度が上がるとその電気伝導度が小さくなり、電極式水位計が水位を感知せず、処理システムが機能しなくなってしまうという問題がある。一方で、冷却水への補給水の純度が低下した場合、配管や冷却塔の内部にスケールが付着しやすくなるだけでなく、脱塩装置への負荷を増大させてしまうという問題がある。
このような問題を解決するために、冷却塔における電極式水位計を電極式以外の別の水位計に取り換えることも考えられるが、多数の冷却塔を含む大規模工場やプラント等においては、水位計の交換費用が莫大となってしまい好ましくない。また、電極式水位計に合わせて電気伝導度を高くすることが考えられるが、電気伝導度が高いとスケールが生成して配管等へ付着し、頻繁に清掃が必要となるだけでなく、脱塩装置への負荷を増大させることとなり安定な処理ができなくなるため好ましくない。
そこで、本発明は、上記のような問題点に鑑み、電極式水位計を用いた循環式冷却塔ブロー水の回収において、冷却塔へ供給されて再利用される補給水の純度を調整することにより、冷却塔の電極式水位計が確実に水位を感知し、処理システムとして安定的に機能する循環式冷却塔ブロー水の処理方法及び処理装置を提供することを目的とする。
上記のような従来の問題を解決すべく本発明者が鋭意検討した結果、電極式水位計を用いた循環式冷却塔ブロー水の回収において、冷却塔へ供給されて再利用される補給水を調整することができれば、冷却塔の電極式水位計が確実に水位を感知し、処理システムを安定的に機能させることができると考え、そのためには、冷却塔ブロー水を除濁処理及び逆浸透膜処理の2つの処理に供すれば、それぞれの処理から得られる除濁水及び脱塩水の電気伝導度に差が生じるため、これらの混合割合(即ち、補給水槽への受入量)を調整でき、補給水の電気伝導度を確実に制御できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、
電極式水位計を具備する循環式冷却塔からの冷却塔ブロー水を除濁装置により濁質除去して除濁水を得る濁質除去工程と、
前記除濁水の一部を脱塩処理して脱塩水を得る脱塩処理工程と、
前記除濁水の一部(脱塩処理に供する上記「一部」と異なる一部)と、前記脱塩水と、を混合して補給水として回収する補給水回収工程と、
前記補給水を前記循環式冷却塔に供給して再利用する循環工程と、
を有し、
更に、前記補給水槽への前記脱塩水及び/又は前記除濁水の受入量を調整することによって前記補給水の電気伝導度を前記電極式水位計の感知下限値以上、かつ、工業用水の電気伝導度以下に調整する工程を有すること、
を特徴とする循環式冷却塔ブロー水の処理方法
を提供する。
このような構成を有する本発明の循環式冷却塔ブロー水の処理方法によれば、電極式水位計を用いた循環式冷却塔ブロー水の回収において、補給水槽への脱塩水及び/又は除濁水の受入量を調整することによって、冷却塔へ供給されて再利用される補給水の純度を調整することができ、冷却塔の電極式水位計が確実に水位を感知し、処理システムとして安定的に機能する循環式冷却塔ブロー水の処理方法を実現できる。
また、本発明は、
電極式水位計を具備する冷却塔と、
前記冷却塔からの冷却塔ブロー水を濁質除去して濁質除去水を得る除濁装置と、
前記濁質除去水の一部を脱塩処理して脱塩水を得る脱塩処理装置と、
前記濁質除去水の一部と、前記脱塩水と、を混合して補給水として回収する補給水槽と、
前記補給水を前記冷却塔に供給して再利用する循環経路と、
を有し、
更に、前記補給水槽への前記脱塩水の受入量を調整する脱塩水用制御弁及び/又は前記補給水槽への前記除濁水の受入量を調整する除濁水用制御弁を制御して、前記補給水の電気伝導度を前記電極式水位計の感知下限値以上、かつ、工業用水の電気伝導度以下に調整する伝導度計を有すること、
を特徴とする循環式冷却塔ブロー水の処理装置
を提供する。
このような構成を有する本発明の循環式冷却塔ブロー水の処理装置によれば、電極式水位計を用いた循環式冷却塔ブロー水の回収において、補給水槽への脱塩水の受入量を調整する脱塩水用制御弁及び/又は補給水槽への除濁水の受入量を調整する除濁水用制御弁を制御することによって、冷却塔へ供給されて再利用される補給水の純度を調整することができ、冷却塔の電極式水位計が確実に水位を感知し、処理システムとして安定的に機能する循環式冷却塔ブロー水の処理装置を実現できる。
本発明によれば、冷却塔へ供給されて再利用される補給水の純度を調整することにより、冷却塔の電極式水位計が確実に水位を感知し、処理システムとして安定的に機能する循環式冷却塔ブロー水の処理方法及び処理装置を提供することができる。
本発明の循環式冷却塔ブロー水の処理方法及び処理装置の一実施形態の流れ及び構成を示す説明図である。 図1に示す本発明の循環式冷却塔ブロー水の処理方法及び処理装置の変形態様の流れ及び構成を示す説明図である。
以下、図面を参照しながら本発明の循環式冷却塔ブロー水の処理方法及び処理装置の一実施形態について説明する。なお、本発明は図に示す循環式冷却塔ブロー水の処理方法及び処理装置に限定されるものではない。また、以下の説明では、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する場合がある。
図1は、本発明の循環式冷却塔ブロー水の処理方法及び処理装置の一実施形態の流れ及び構成を示す説明図である。本実施形態の循環式冷却塔ブロー水の処理装置1は、図1に示すように、電極式水位計2を具備する冷却塔4と、冷却塔4からの冷却塔ブロー水を濁質除去して除濁水を得る除濁装置(MFユニット)6と、除濁水の一部を逆浸透膜処理して脱塩水を得る逆浸透膜処理装置(ROユニット)8と、を有する。
そして、濁質除去水の他の一部と、脱塩水と、を混合して補給水として回収する補給水槽10と、補給水槽10から補給水を冷却塔4に供給して再利用する循環経路12と、を有し、更に、補給水槽10への低い電気伝導度の脱塩水の受入量を調整する脱塩水用制御弁14及び/又は補給水槽10への高い電気伝導度の除濁水の受入量を調整する除濁水用制御弁16を制御して、補給水の電気伝導度を電極式水位計2の感知下限値以上に調整する伝導度計18を有している。
除濁装置6からの除濁水の経路は途中で2つの送水ラインに分岐している。除濁水の一部は、そのまま後段(下流側)の逆浸透膜処理装置8において逆浸透膜処理され、逆浸透膜処理装置8から排出される低い電気伝導度の脱塩水は、脱塩水用制御弁14を有する経路L1を通って、補給水槽10へ導かれる。この脱塩水用制御弁14は、脱塩水の流量(即ち、補給水槽10への脱塩水の受入量)を調整するものである。
また、除濁装置6からの除濁水の他の一部は、除濁装置6から逆浸透膜処理装置8への経路から分岐する経路L2を通って高い電気伝導度のまま補給水槽10に導かれる。経路L2には除濁水用制御弁16が設けられており、この除濁水用制御弁16によって除濁水の他の一部の流量(即ち、補給水槽10へ除濁水の受入量)が調整される。
そして、図示しないが、本実施形態の循環式冷却塔ブロー水の処理装置1には、補給水の電気伝導度の変化に応じて、伝導計18での計測値が、あらかじめ決定されている設定値(閾値)以上若しくは以下(又は超若しくは未満)になった場合に、補給水槽10への脱塩水の受入量を調整する脱塩水用制御弁14及び/又は補給水槽10への除濁水の受入量を調整する除濁水用制御弁16を制御する、制御装置を内蔵している。
伝導度計18(及び制御装置)による脱塩水用制御弁14及び/又は除濁水用制御弁16の制御方法としては、例えば以下のようなパターンが考えられる。
Figure 2013193079
即ち、(1)補給水槽10内の補給水の電気伝導度が設定値A以下(又は未満)に低くなった場合には、除濁水用制御弁16を開にして高電気伝導度の除濁水の受入量を増大させること、及び/又は、脱塩水用制御弁14を閉にして低電気伝導度の脱塩水の受入量を低減させる(又は0にする)こと、により、低電気伝導度の脱塩水に対する高電気伝導度の除濁水の受入量を増大させ、補給水の電気伝導度を高くする。
他方、(3)補給水槽10内の補給水の電気伝導度が設定値C以上(又は超)に高くなった場合には、除濁水用制御弁16を閉にして高電気伝導度の除濁水の受入量を低減させる(又は0にする)こと、及び/又は、脱塩水用制御弁14を開にして低電気伝導度の脱塩水の受入量を増大させること、により、低電気伝導度の脱塩水に対する高電気伝導度の除濁水の受入量を低減させ、補給水の電気伝導度を低くする。
また、(2)上記(1)と上記(3)の中間(設定値B)においては、補給水の電気伝導度を低から高にする場合(即ち、(1)から(3)に向かう場合)、除濁水用制御弁16は開とし、脱塩水用制御弁14は閉としておけばよく、また、補給水の電気伝導度を高から低にする場合(即ち、(3)から(1)に向かう場合)、除濁水用制御弁16は閉とし、脱塩水用制御弁14は開としておけばよい。除濁水用制御弁16及び脱塩水用制御弁14のいずれもが開又は閉となるタイミングがあってもよい。
また、(4)除濁水用制御弁16は開としたままで、脱塩水用制御弁14のみを開閉することによって、除濁水及び脱塩水が混合されて得られる補給水の電気伝導度を調整してもよく、逆に、脱塩水用制御弁14は開としたままで、除濁水用制御弁16のみを開閉することによって、除濁水及び脱塩水が混合されて得られる補給水の電気伝導度を調整してもよい。
このような(1)〜(3)又は(4)の制御が連続的又は非連続的に可能な伝導度計18(及び制御装置)により、補給水槽10に貯留される補給水の電気伝導度を電極式水位計2の感知下限値以上に確実に調整することができ、これにより、冷却塔4における冷却水の水位を確実に計測することができ、循環式冷却塔ブロー水の処理装置1の処理システムとしての安定的な機能が発揮される。
ここで、補給水槽10に貯留される補給水の電気伝導度は、電極式水位計2の感知下限値以上に調整すればよいが、電極式水位計2として一般的な電極式水位計を用いることを考慮すると、例えば補給水の電気伝導度は例えば100μS/cm以上であればよく、更に好ましくは50μS/cm以上であればよい。いずれにしても調整されるべき補給水の電気伝導度は、冷却塔4に用いられる電極式水位計2の感知性能に合わせて決定すればよい。また、スケール発生を抑制し、ブロー水処理時の脱塩装置の劣化を防止する観点から補給水の電気伝導度は工業用水の電気伝導度以下であることが好ましく、例えば500μS/cm以下であればよく、更に好ましくは400μS/cm以下であればよい。
除濁装置6としては、水処理の技術分野において従来公知の種々の除濁装置を用いることができ、例えば凝集沈殿装置、ポリエチレン若しくはポリプロピレン製の不織布製濾布を用いた濾過装置、及び、長繊維束、精密濾過(MF)膜若しくは限外濾過(UF)膜を用いた除濁装置等が挙げられる。なかでも、精密濾過膜を用いた除濁装置が好ましい。
また、逆浸透膜処理装置8としては、水処理の技術分野において従来公知の種々の逆浸透膜処理装置を用いることができ、例えば、非対称膜の緻密層と微細多孔層とで構成されるRO膜(Reverse Osmosis Membrane)又はNF膜(Nanofiltration Membrane)の複合膜を有するもの等が挙げられる。
また、前記逆浸透膜装置としては、例えば複数の逆浸透膜(RO膜又はNF膜)が組み合わされてユニットとなったRO膜(又はNF膜)ユニット等も挙げられる。かかるRO膜(又はNF膜)ユニットとしては、中空糸膜、スパイラル膜、管状膜等の状態で設置された逆浸透膜(RO膜又はNF膜)が、ベッセル内に保持され高い圧力に耐えられるようになったもの等が挙げられる。
なお、本実施形態では逆浸透膜を用いたが、脱塩水を得られるものであれば何でもよく、電気脱塩式(EDI)の脱塩装置やイオン交換装置を用いてもよい。また、補給水の水温調節が必要な場合には、適宜熱交換器(図1中の20)を設置し、熱交換された補給水を供給すればよい。
ただし、ブロー水の電気伝導度が高い場合には、イオン交換装置を利用すると破過するまでの時間が短くなるのに加えて排水処理設備の設置が別途必要となる。また、ブロー水の電気伝導度が高い場合には、電気脱塩式(EDI)の脱塩装置を用いる際にスケール生成を防止するためRO膜で前処理しておくことが好ましいとされているが、コストが増大してしまうため、適さない。これらのことから、運転の自由度を比較的広く確保して処理が行えるという観点で、脱塩装置として逆浸透膜を利用することが好ましい。ただし、排水処理設備を元々備えている工場等に対しては、イオン交換装置を設置する方が好都合である場合もあり、条件によって最良の方法を選択すればよい。
また、脱塩水用制御弁14及び除濁水用制御弁16としても、水処理の技術分野において従来公知の種々の自動制御弁を用いることができ、任意の型又は構造の自動制御弁であってよく、電磁弁等が挙げられる。さらに、開度調節機能を持たせた制御弁を取り付けた場合は、より安定した制御が可能となる。
このような構成の本実施形態の循環式冷却塔ブロー水の処理装置1によれば、補給水槽10への脱塩水の受入量を調整する脱塩水用制御弁14及び/又は補給水槽10への除濁水の受入量を調整する除濁水用制御弁16を制御することによって(即ち、脱塩水用制御弁14及び除濁水用制御弁16のうちの少なくとも一方を制御することによって)、冷却塔4へ供給される補給水の電気伝導度を設定値付近に維持することができる。
次に、本発明の循環式冷却塔ブロー水の処理方法の一実施形態として、上記の循環式冷却塔ブロー水の処理装置1を用いた循環式冷却塔ブロー水の処理方法についてより詳細に説明する。
本実施形態の循環式冷却塔ブロー水の処理方法は、
(a)電極式水位計2を具備する冷却塔4からの冷却塔ブロー水を除濁装置6により濁質除去して除濁水を得る濁質除去工程と、
(b)除濁水の一部を逆浸透膜処理装置8により逆浸透膜処理して脱塩水を得る逆浸透膜処理工程と、
(c)除濁水の他の一部と、脱塩水と、を混合して補給水として補給水槽10に回収する補給水回収工程と、
(d)補給水を循環経路12を通して冷却塔4に供給して再利用する循環工程と、
を有する。
そして、本実施形態の循環式冷却塔ブロー水の処理方法は、更に、(e)補給水槽10への脱塩水及び/又は除濁水の受入量を調整することによって、補給水の電気伝導度を電極式水位計2の感知下限値以上、かつ、工業用水の電気伝導度以下に調整する工程、を有することを特徴とする。
工程(a)〜(d)は水処理の技術分野において従来公知の方法により実施することができ、例えば、循環式冷却塔においては、通常、冷却塔4の給水要請に応じて、補給水槽10から適宜補給水を冷却塔4に供給され、冷却塔内で循環されることにより、空気との接触によって水が冷却され、当該冷却された水が冷却水として、例えば図示しない装置に供給され、そこで熱交換器などを通じて冷却のために使用される。熱交換後の水は冷却塔に返送され、冷却塔内で循環されて冷却された後、再度、前記装置等に供給される。数回この循環を繰り返すと水が蒸発して冷却水が濃縮されていくため、冷却水の電気伝導度が高くなり、ブロー水として除濁装置の前段に返送される。なお、補給水槽10で余った補給水は別途雑用水としても利用可能である。蒸発等により減少した冷却水の量は、補給水と同程度の電気伝導度を持つ上水や地下水等を供給水として供給する。供給水を供給する場所は各冷却塔でもよいし、補給水槽へ一旦溜めてから供給してもよい。
工程(e)は、上述した伝導計18(及び制御装置)による脱塩水用制御弁14及び/又は除濁水用制御弁16の制御方法にしたがって実施すればよい。
以上、本発明の循環式冷却塔ブロー水の処理方法及び処理装置の代表的な実施形態について説明したが、本発明の技術的思想の範囲内(即ち、本発明の技術的思想を利用していれば)、種々の設計変更や付加が可能であり、かかる設計変更や付加による技術も当然に本発明に含まれる。
例えば、補給水槽10から冷却塔4への補給水の循環経路12には、冷却塔4への補給水の受入量を調整するための制御弁を設けてもよい。このような構成によれば、上述した制御装置により、補給水槽10における補給水の電気伝導度が所定の高さになるまで待ってから、当該補給水を冷却塔4に供給することができる。
また、上記実施形態においては、除濁装置6の後段(下流側)において送水ラインが2つに分岐する構成を有する循環式冷却塔ブロー水の処理方法及び処理装置について説明したが、例えば除濁装置6の後段(下流側)に更に追加の逆浸透膜処理装置を設けてもよい。
この場合、追加の逆浸透膜処理装置から排出される脱塩水の送水ラインを2つに分岐させ、当該脱塩水(A)の一部を直接補給水槽10に送るとともに、当該脱塩水の他の一部を逆浸透膜処理装置8に接続し、逆浸透膜処理装置8から排出される脱塩水(B)を、補給水槽10に送ればよい。この場合、除濁装置6で処理した除濁水が追加の逆浸透膜処理装置からの脱塩水(A)が、高電気伝導度の脱塩水として補給水槽10に送られ、逆浸透膜処理装置8からの脱塩水(B)が、低電気伝導度の脱塩水として補給水槽10に送られる。
以上の本発明の循環式冷却塔ブロー水の処理方法及び処理装置によれば、冷却塔へ供給されて再利用される補給水の純度の上昇を未然に防ぐことができ、冷却塔の電極式水位計が確実に水位を感知し、処理システムとして安定的に機能する。
また、本発明の冷却塔ブロー水の処理方法及び処理装置によれば、電極式水位計の感知性能にもよるが、多くの場合、市水の電気伝導度と同じかそれ以上の電気伝導度を有する水を使用することができる。一旦循環が始まれば、冷却水は濃縮されていくので電極式水位計は問題なく機能するが、冷却塔内の電気電導度が最も小さくなる補給水供給時において電気伝導度が感知下限値以上を保つようにすることが重要である。
しかも、スケール防止剤又はスラコン剤等の薬剤を冷却塔に投入しなくても、水のみで運転が可能である。即ち、薬剤に起因する冷却塔の汚染が無く、薬剤のコストが削減できる。これによって、メンテナンス頻度が極めて少ない運転が可能となる。
ここで、図2は、図1に示す本発明の循環式冷却塔ブロー水の処理方法及び処理装置の変形態様の流れ及び構成を示す説明図である。本変形態様に係る循環式冷却塔ブロー水の処理装置1は、複数の冷却塔4を有し、RO処理水返送ラインL3及び補給水返送ラインL4を有すること以外は、図2に示す循環式冷却塔ブロー水の処理装置1と同じ構成を有している。
図2に示すように、複数の冷却塔4からのブロー水を回収する場合においては、冷却塔4毎に回収されるブロー水の水質がそれぞれ異なることが多いため、回収されたブロー水の電気伝導度が変動してしまい、安定的な処理を行うのが難しい。原水の塩濃度が高くなった場合には、逆浸透膜処理装置8による処理水(RO処理水)及び/又は補給水槽10の水を、それぞれRO処理水返送ラインL3及び/又は補給水返送ラインL4によって、逆浸透膜処理装置8の前段へ返送して塩濃度を薄めてから処理してもよい。そうすることにより、逆浸透膜処理装置8のROユニット中のRO膜への負荷を抑制することができる。
また、原水の水質に合わせて、砂濾過器や活性炭を適宜設置してもよく、当該設置により、逆浸透膜処理装置8中のRO膜への負荷をより低減させることができる。
また、脱塩方法として逆浸透膜を用いた場合には、冷却塔を小さい濃縮倍率で循環、ブローさせたとしても、回収したブロー水は再利用するので水が無駄になることはない。さらに、ブロー水の電気伝導度が従来のブロー水のそれよりも低いため、従来よりも高い回収率を得る逆浸透膜装置の運転が可能となり、これに伴うスケール生成も抑制することが可能となる。即ち、ブロー、回収、再利用処理、補給のサイクルを確立させることで冷却塔は常に綺麗な状態を維持することができ、メンテナンスを必要としないシステムが実現する。
1・・・循環式冷却塔ブロー水の処理装置、
2・・・電極式水位計、
4・・・冷却塔、
6・・・除濁装置(MFユニット)、
8・・・逆浸透膜処理装置(ROユニット)、
10・・・補給水槽、
12・・・循環経路、
14・・・脱塩水用制御弁、
16・・・除濁水用制御弁、
18・・・伝導度計、
20・・・熱交換器。

Claims (2)

  1. 電極式水位計を具備する循環式冷却塔からの冷却塔ブロー水を除濁装置により濁質除去して除濁水を得る濁質除去工程と、
    前記除濁水の一部を脱塩処理して脱塩水を得る脱塩処理工程と、
    前記除濁水の一部と、前記脱塩水と、を混合して補給水として回収する補給水回収工程と、
    前記補給水を前記循環式冷却塔に供給して再利用する循環工程と、
    を有し、
    更に、前記補給水槽への前記脱塩水及び/又は前記除濁水の受入量を調整することによって前記補給水の電気伝導度を前記電極式水位計の感知下限値以上、かつ、工業用水の電気伝導度以下に調整する工程を有すること、
    を特徴とする循環式冷却塔ブロー水の処理方法。
  2. 電極式水位計を具備する循環式冷却塔と、
    前記冷却塔からの冷却塔ブロー水を濁質除去して除濁水を得る除濁装置と、
    前記除濁水の一部を脱塩処理して脱塩水を得る脱塩処理装置と、
    前記除濁水の他の一部と、前記脱塩水と、を混合して補給水として回収する補給水槽と、
    前記補給水を前記循環式冷却塔に供給して再利用する循環経路と、
    を有し、
    更に、前記補給水槽への前記脱塩水の受入量を調整する脱塩水用制御弁及び/又は前記補給水槽への前記除濁水の受入量を調整する除濁水用制御弁を制御して、前記補給水の電気伝導度を前記電極式水位計の感知下限値以上、かつ、工業用水の電気伝導度以下に調整する伝導度計を有すること、
    を特徴とする循環式冷却塔ブロー水の処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015196103A (ja) * 2014-03-31 2015-11-09 パンパシフィック・カッパー株式会社 冷却水の利用方法
JP2016115723A (ja) * 2014-12-11 2016-06-23 株式会社関電工 送油水冷式変圧器の冷却塔用冷却水の供給方法および装置

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