JP2013192797A - Medical instrument and method for manufacturing the same - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、医療機器及び医療機器の製造方法に関する。 The present invention relates to a medical device and a method for manufacturing the medical device.
長尺に形成され、先端部(以下「遠位端部」という)を屈曲させる操作を行うことにより、体腔への進入方向を変更可能に構成された、各種の医療機器が開発されている。その代表例として、たとえば、カテーテルが知られている。 Various medical devices have been developed that are formed in a long shape and configured to be able to change the direction of entry into a body cavity by performing an operation of bending a tip (hereinafter referred to as a “distal end”). As a typical example, for example, a catheter is known.
特許文献1には、先端部を屈曲させる操作を行うための操作線(同文献のフラットワイヤ)を有するカテーテルが記載されている。操作線の先端は、カテーテルの先端部に設けられた部材(同文献のプルリング)に対して、レーザー溶接により固定されている。操作線を基端側に牽引することにより、カテーテルの先端部を屈曲できるようになっている。 Patent Document 1 describes a catheter having an operation line (flat wire of the same document) for performing an operation of bending the distal end portion. The distal end of the operation line is fixed by laser welding to a member (pull ring in the same document) provided at the distal end portion of the catheter. The distal end portion of the catheter can be bent by pulling the operation line to the proximal end side.
本発明者は、特許文献1の技術における以下の課題を見出した。
特許文献1の技術では、操作線が、カテーテルの先端部に設けられた部材(プルリング)に対して、レーザー溶接により固定されている。この場合、操作線が溶接時の熱により劣化して、操作線の引張強度(破断強度)が低下する。本発明者の検討では、操作線の引張強度は、溶接によって、例えば当初の1/3程度に低下する。
The present inventor has found the following problems in the technique of Patent Document 1.
In the technique of Patent Document 1, the operation line is fixed by laser welding to a member (pull ring) provided at the distal end portion of the catheter. In this case, the operation line deteriorates due to heat during welding, and the tensile strength (breaking strength) of the operation line decreases. According to the inventor's study, the tensile strength of the operation line is reduced to, for example, about 1/3 of the original by welding.
本発明は、上記の課題に鑑みなされたものであり、操作線の強度低下が抑制された構造の医療機器、及び操作線の強度低下を抑制できる医療機器の製造方法を提供する。 This invention is made | formed in view of said subject, and provides the manufacturing method of the medical device of the structure where the strength reduction of the operation line was suppressed, and the strength reduction of the operation line.
本発明は、長尺で可撓性を有し、体腔内に挿入される医療機器本体と、
前記医療機器本体に埋設されている操作線であって、当該操作線を前記医療機器本体の基端側へ牽引する操作がなされた場合に前記医療機器本体を屈曲させる操作線と、
前記医療機器本体の先端部に設けられている固定部材と、
を有し、
前記固定部材は、複数の部分を有し、
前記操作線は、前記複数の部分の間を通過して基端側から先端側へ導かれ、前記複数の部分に対して摩擦固定されていることを特徴とする医療機器を提供する。
The present invention is a long and flexible medical device body inserted into a body cavity,
An operation line embedded in the medical device body, and an operation line for bending the medical device body when an operation of pulling the operation line to the proximal end side of the medical device body is performed,
A fixing member provided at a distal end portion of the medical device body;
Have
The fixing member has a plurality of portions,
The operation line passes between the plurality of portions, is guided from the proximal end side to the distal end side, and is frictionally fixed to the plurality of portions.
この医療機器によれば、操作線は、固定部材の複数の部分の間を通過して基端側から先端側へ導かれ、固定部材の複数の部分に対して摩擦固定されている。よって、レーザー溶接などの溶接手法を用いることなく、操作線の先端部を固定部材に固定することができる。このため、溶接時の熱による操作線の劣化を回避できる。したがって、操作線の強度低下が抑制された構造の医療機器を実現することができる。 According to this medical device, the operation line passes between the plurality of portions of the fixing member, is guided from the proximal end side to the distal end side, and is frictionally fixed to the plurality of portions of the fixing member. Therefore, the tip of the operation line can be fixed to the fixing member without using a welding technique such as laser welding. For this reason, it is possible to avoid deterioration of the operation line due to heat during welding. Therefore, it is possible to realize a medical device having a structure in which the strength reduction of the operation line is suppressed.
また、本発明は、長尺で可撓性を有し体腔内に挿入される医療機器本体に、前記医療機器本体の基端側へ牽引する操作がなされた場合に前記医療機器本体を屈曲させる操作線を埋設する工程と、
前記操作線の先端部を、複数の部分を有する固定部材に固定する工程と、
前記固定部材を前記医療機器本体の先端部に設ける工程と、
を有し、
前記操作線の先端部を前記固定部材に固定する工程では、前記操作線を、前記複数の部分の間を通過させて基端側から先端側へ導き、前記複数の部分に対して摩擦固定することを特徴とする医療機器の製造方法を提供する。
In addition, the present invention bends the medical device body when an operation of pulling the medical device body that is long and flexible and is inserted into a body cavity to the proximal end side of the medical device body is performed. A process of burying operation lines;
Fixing the tip of the operation line to a fixing member having a plurality of portions;
Providing the fixing member at the distal end of the medical device body;
Have
In the step of fixing the distal end portion of the operation line to the fixing member, the operation line is guided between the plurality of portions from the proximal end side to the distal end side, and is fixed to the plurality of portions by friction. A method of manufacturing a medical device is provided.
本発明によれば、医療機器を、その操作線の強度低下が抑制された構造とすることができる。 According to the present invention, the medical device can have a structure in which a decrease in strength of the operation line is suppressed.
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. In all the drawings, the same components are denoted by the same reference numerals, and description thereof will be omitted as appropriate.
〔第1の実施形態〕
図1は第1の実施形態に係る医療機器の一例としてのカテーテル10(図6)の先端部を示す模式的な平面図である。
図2及び図3はカテーテル10の先端部を示す模式的な断面図である。図3では図2よりも広い範囲を示している。
図4は図3のI-I断面図、図5は図3のII-II断面図である。図5ではコイル50の図示を省略している。
図6はカテーテルの模式的な平面図である。
[First Embodiment]
FIG. 1 is a schematic plan view showing a distal end portion of a catheter 10 (FIG. 6) as an example of a medical device according to the first embodiment.
2 and 3 are schematic cross-sectional views showing the distal end portion of the
4 is a sectional view taken along the line II in FIG. 3, and FIG. 5 is a sectional view taken along the line II-II in FIG. In FIG. 5, the
FIG. 6 is a schematic plan view of the catheter.
本実施形態に係る医療機器としてのカテーテル10は、医療機器本体(シース16)と、操作線40と、固定部材80と、を有している。医療機器本体は、長尺で可撓性を有し、体腔内に挿入される。操作線40は、医療機器本体に埋設されている。操作線40は、当該操作線40を医療機器本体の基端側へ牽引する操作がなされた場合に医療機器本体を屈曲させる。固定部材80は、医療機器本体の先端部に設けられている。固定部材80は、複数の部分(例えば、第1部分81a、第2部分81b及び舌片82)を有している。操作線40は、固定部材80の複数の部分の間を通過して基端側から先端側へ導かれ、固定部材80の複数の部分に対して摩擦固定されている。
固定部材80の複数の部分は、相互に離間している。ただし、本実施形態の場合、固定部材80の複数の部分は、固定部材80における他の部分(例えば、第3部分81c)を介して相互に一体化されている。
以下、詳細に説明する。
The
The plurality of portions of the
Details will be described below.
図6に示すように、カテーテル10は、シース16と、シース16の先端部の屈曲操作を行うための操作機構と、を有している。
As shown in FIG. 6, the
操作機構は、操作線40(図3、図5)と、この操作線40を牽引する操作を行うための操作部70と、を有している。操作線40は、シース16の長手方向に沿って該シース16に埋設されている。操作部70は、シース16の基端部に設けられている。操作部70には、操作線40の基端部が連結されており、操作部70に対して操作を行うことによって、シース16の先端部を屈曲させることができるようになっている。
The operation mechanism includes an operation line 40 (FIGS. 3 and 5) and an
カテーテル10の本体としてのシース16は、長尺で可撓性を有しており、体腔内に挿入して用いられる。
The
カテーテル10は、血管内に挿通させて用いられる血管内カテーテルであることが好適な一例である。より具体的には、カテーテル10のシース16は、当該シース16を肝臓の8つの亜区域の何れにも進入させることが可能な寸法に形成されていることが好適な一例である。
The
なお、本明細書では、カテーテル10(並びにシース16)の遠位端(先端)DEを含む所定の長さ領域のことを、カテーテル10(並びにシース16)の遠位端部15という。同様に、カテーテル10(並びにシース16)の近位端(基端)(不図示)を含む所定の長さ領域のことを、カテーテル10(並びにシース16)の近位端部(基端部)17(図6)という。
In this specification, the predetermined length region including the distal end (tip) DE of the catheter 10 (and the sheath 16) is referred to as the
図3及び図5に示すように、シース16の内部には、メインルーメン20と、サブルーメン30とが形成されている。メインルーメン20及びサブルーメン30は、シース16の(カテーテル10の)長手方向(図3における左右方向)に沿って延在している。メインルーメン20は、例えば、シース16の横断面(長手方向に直交する断面)における中央に配置され、サブルーメン30は、メインルーメン20の周囲に配置されている。より具体的には、例えば、横断面において、サブルーメン30どうしは、メインルーメン20の中心を基準として、回転対称位置に配置されている。
As shown in FIGS. 3 and 5, a
カテーテル10は、例えば、複数個のサブルーメン30を有している。各サブルーメン30は、メインルーメン20よりも小径である。
The
サブルーメン30どうし、並びに、メインルーメン20とサブルーメン30とは、互いに離間して個別に配置されている。複数のサブルーメン30は、例えば、メインルーメン20の周囲に分散して配置されている。図3及び図5の例では、サブルーメン30の数は2つであり、サブルーメン30は、メインルーメン20の周囲に180度間隔で配置されている。
The sub-lumens 30 and the
これらサブルーメン30の内部には、それぞれ操作線40が挿通されている。すなわち、カテーテル10は、例えば、2本の操作線40を有する。
The operation lines 40 are respectively inserted into the sub-lumens 30. That is, the
操作線40は、サブルーメン30の周壁に対して摺動することにより、サブルーメン30に対して相対的に、サブルーメン30の長手方向へ移動可能となっている。すなわち、操作線40は、サブルーメン30の長手方向に摺動可能となっている。
The
操作線40は、単一の線材により構成されていても良いが、複数本の細線を互いに撚りあわせることにより構成された撚り線であっても良い。
一本の撚り線を構成する細線の本数は特に限定されないが、3本以上であることが好ましい。細線の本数の好適な例は、3本又は7本である。
図8(a)に示すように、操作線40を構成する細線43の本数が3本の場合、横断面において3本の細線が点対称に配置される。図8(b)に示すように、操作線40を構成する細線43の本数が7本の場合、横断面において7本の細線が点対称にハニカム状に配置される。
操作線40の外形寸法(撚り線の外接円の直径)は、例えば、25〜55μmとすることができる。
The
The number of fine wires constituting one stranded wire is not particularly limited, but is preferably 3 or more. A suitable example of the number of thin wires is three or seven.
As shown in FIG. 8A, when the number of the
The outer dimension of the operation wire 40 (diameter of the circumscribed circle of the stranded wire) can be set to 25 to 55 μm, for example.
操作線40を構成する線材(或いは撚り線を構成する細線43)の材料としては、低炭素鋼(ピアノ線)、ステンレス鋼(SUS)、チタンもしくはチタン合金などの可撓性の金属線のほか、ポリ(パラフェニレンベンゾビスオキサゾール)(PBO)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリイミド(PI)もしくはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ボロン繊維などの高分子ファイバーを用いることができる。
In addition to flexible metal wires such as low carbon steel (piano wire), stainless steel (SUS), titanium or titanium alloy, the material of the wire constituting the operation wire 40 (or the
ここで、サブルーメン30の構造としては、例えば、以下の2通りの構造を例示することができる。 Here, examples of the structure of the sublumen 30 include the following two structures.
1つ目の構造では、図3及び図5に示すように、予め形成された中空管32をシース16の長手方向に沿って外層60(後述)内に埋設し、その中空管32の内腔をサブルーメン30とする。すなわち、これらの例では、サブルーメン30は、シース16内に埋設された中空管32の内腔により構成されている。
In the first structure, as shown in FIGS. 3 and 5, a preformed
中空管32は、例えば、熱可塑性樹脂により構成することができる。その熱可塑性樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)やポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの低摩擦樹脂が挙げられる。
The
2つ目の構造では、外層60(後述)内に、シース16の長手方向に沿う長尺な中空を形成することによって、サブルーメン30を形成する。
In the second structure, the sub-lumen 30 is formed by forming a long hollow along the longitudinal direction of the
シース16は、より具体的には、例えば、内層21と、内層21の周囲に積層して形成された外層60と、外層60の周囲に形成されたコート層64と、を有する。
More specifically, the
内層21は管状の樹脂材料からなる。内層21の中心には、メインルーメン20が形成されている。
The
外層60は、内層21と同種または異種の樹脂材料からなる。サブルーメン30は、外層60の内部に形成されている。
The
内層21の材料は、例えば、フッ素系の熱可塑性ポリマー材料であることが挙げられる。このフッ素系の熱可塑性ポリマー材料は、具体的には、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、或いはペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)である。
内層21をこのようなフッ素系樹脂により構成することによって、メインルーメン20を通じて造影剤や薬液などを患部に供給する際のデリバリー性が良好となる。
Examples of the material of the
By configuring the
外層60(外層本体61及び被覆樹脂62)の材料は、例えば、熱可塑性ポリマーであることが挙げられる。この熱可塑性ポリマーとしては、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリアミド(PA)、ナイロンエラストマー、ポリウレタン(PU)、エチレン−酢酸ビニル樹脂(EVA)、ポリ塩化ビニル(PVC)またはポリプロピレン(PP)を挙げることができる。
The material of the outer layer 60 (the outer layer
シース16は、例えば、樹脂材料からなる。すなわち、シース16は、それぞれ樹脂材料からなる上記の外層60及び内層21を含んで構成されている。
The
換言すれば、シース16は、外層60及び内層21を含む中空の樹脂層を有している。
この樹脂層は、コイル50と同軸に配置されてコイル50を被覆している。すなわち、コイル50は、この樹脂層内に埋設されている。
In other words, the
This resin layer is disposed coaxially with the
シース16を構成する樹脂材料は、無機フィラーを含有していても良い。例えば、シース16の肉厚の大部分を占める外層60を構成する樹脂材料として、無機フィラーを含有するものを用いることができる。
The resin material constituting the
この無機フィラーは、例えば、硫酸バリウム、或いは次炭酸ビスマスであることが挙げられる。このような無機フィラーを外層60に混入することにより、X線造影性が向上する。
Examples of the inorganic filler include barium sulfate and bismuth subcarbonate. By mixing such an inorganic filler in the
コート層64は、カテーテル10の最外層を構成するものであり、親水性の材料からなる。なお、コート層64は、シース16の遠位端部15の一部長さに亘る領域にのみ形成されていても良いし、シース16の全長に亘って形成されていても良い。
コート層64は、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)やポリビニルピロリドンなどの親水性の樹脂材料で成形することによって、親水性となっている。なお、コート層64は、外層60の外表面に潤滑処理を施して少なくとも外層60の外表面を親水性とすることによって形成されるのでも良い。
The
The
例えば、カテーテル10は、内層21の周囲に巻回されたコイル50を更に有している。コイル50は、例えば、弾性体により構成された単数又は複数の線材52を螺旋状に屈曲させることにより構成されている。コイル50を構成する線材52の材料としては、例えば、金属を用いることが好ましい一例であるが、この例に限らず、内層21及び外層60よりも高剛性で弾性を有する材質であれば、その他の材質(例えば樹脂等)を用いても良い。具体的には、線材52の金属材料として、例えば、ステンレススチール(SUS)、ニッケルチタン系合金、鋼、チタン或いは銅合金を用いることができる。線材52の断面形状は特に限定されないが、例えば、矩形状又は円形であることが好ましい例である。
コイル50は、外層60に内包されている。
本実施形態においては、サブルーメン30は、外層60の内部において、コイル50の外側に形成されている。
For example, the
The
In the present embodiment, the sub-lumen 30 is formed outside the
なお、カテーテル10は、コイル50に代えて、ブレード層(図示略)を有していても良い。ブレード層は、ワイヤをメッシュ状に編む(編組する)ことによって構成され、コイル50と同等の位置に配置される。
The
ここで、本実施形態のカテーテル10の各構成要素の代表的な寸法について説明する。
メインルーメン20の半径は200〜300μm程度、内層21の厚さは10〜30μm程度、外層60の厚さは50〜150μm程度、コイル50の外径は直径500〜860μm、コイル50の内径は直径420〜660μmとすることができる。
カテーテル10の軸心からサブルーメン30の中心までの半径(距離)は300〜450μm程度、サブルーメン30の内径(直径)は40〜100μmとする。そして、操作線40の太さは30〜60μm程度とする。
カテーテル10の最外径(半径)は350〜490μm程度、すなわち外径が直径1mm未満である。これにより、本実施形態のカテーテル10は腹腔動脈などの血管に挿通可能である。
Here, the typical dimension of each component of the
The radius of the
The radius (distance) from the axial center of the
The outermost diameter (radius) of the
カテーテル10のシース16の遠位端部15には、固定部材80が設けられている。 操作線40の先端部は、シース16の遠位端部15において、固定部材80に対して摩擦固定されている(詳細後述)。
A fixing
サブルーメン30は、少なくともカテーテル10の近位端部17側において開口している。各操作線40の基端部は、サブルーメン30の開口から近位端側に突出している。各操作線40の基端部は、シース16の近位端部17に設けられた操作部70に連結されている。
The
図6に示すように、操作部70は、例えば、本体ケース700と、本体ケース700に対して回転可能に設けられたホイール操作部760と、を有している。
As illustrated in FIG. 6, the
シース16の基端部は、本体ケース700内に導入されている。本体ケース700の後端部には、ハブ790が取り付けられている。シース16の基端は、ハブ790の前端部に固定されている。
A proximal end portion of the
ハブ790は、当該ハブ790を前後に貫通する中空が内部に形成された筒状体である。ハブ790の中空は、シース16のメインルーメン20と連通している。
The
ハブ790には、その後方から、図示しない注入器(シリンジ)を挿入できるようになっている。この注入器によって、ハブ790内に薬液等の液体を注入することにより、メインルーメン20を介してその液体をシース16の先端へ供給し、該液体をシース16の先端から患者の体腔内へ供給することができる。
An injector (syringe) (not shown) can be inserted into the
例えば、操作線40及び中空管32は、本体ケース700の前端部においてシース16(シース16における操作線40及び中空管32を除く部位)から分岐している。
For example, the
中空管32は、その基端部が開口しており、操作線40の基端部は、中空管32の基端部の開口から近位端側に突出している。
The
各操作線40の基端部は、ホイール操作部760に対して、直接的又は間接的に連結されている。ホイール操作部760を何れかの方向に回転操作することにより、操作線40を個別に基端側に牽引して、カテーテル10の遠位端部15(シース16の遠位端部15)を屈曲させることができるようになっている。
The base end portion of each
図6(b)に示すようにホイール操作部760をその回転軸周りにおいて一方向に回転させる操作を行うと、一方の操作線40が基端側に牽引される。すると、カテーテル10の遠位端部15には、当該一方の操作線40を通じて引張力が与えられる。これにより、シース16の軸心を基準として、当該一方の操作線40が挿通されているサブルーメン30の側に向かって、シース16の遠位端部15は屈曲する。すなわち、シース16の遠位端部15が一方向に屈曲する。
As shown in FIG. 6B, when the
また、図6(c)に示すようにホイール操作部760をその回転軸周りにおいて他方向に回転させる操作を行うと、他方の操作線40が基端側に牽引される。すると、カテーテル10の遠位端部15には、当該他方の操作線40を通じて引張力が与えられる。これにより、シース16の軸心を基準として、当該他方の操作線40が挿通されているサブルーメン30の側に向かって、シース16の遠位端部15は屈曲する。すなわち、シース16の遠位端部15が他方向に屈曲する。
Further, when the
ここで、シース16が屈曲するとは、シース16が「くの字」状に折れ曲がる態様と、弓なりに湾曲する態様とを含む。
Here, the bending of the
このように、操作部70のホイール操作部760に対する操作によって、2本の操作線40を選択的に牽引することにより、カテーテル10の遠位端部15を第1の方向と、その反対方向である第2の方向と、に屈曲させることができる。第1の方向と、第2の方向は、互いに同一平面に含まれる。
Thus, by selectively pulling the two
カテーテル10の全体を軸回転させるトルク操作と、牽引操作と、を組み合わせて行うことにより、カテーテル10の遠位端DEの向きを自在に制御することが可能となる。
更に、操作線40の牽引量を調節することにより、カテーテル10の遠位端DEの屈曲量を調節することができる。
このため、本実施形態のカテーテル10は、たとえば分岐する血管等の体腔に対して、所望の方向に進入させることが可能である。
すなわち、遠位端部15を屈曲させる操作を行うことにより、体腔への進入方向を変更可能である。
It is possible to freely control the direction of the distal end DE of the
Furthermore, the amount of bending of the distal end DE of the
For this reason, the
That is, by performing an operation for bending the
次に、図1乃至図4を参照して、固定部材80の構造と、固定部材80に対する操作線40の固定構造と、について説明する。
なお、図1及び図2では、コート層64の図示を省略している。また、図1(a)ではシース16の外層60の表層部を構成する被覆樹脂62(後述)の図示を省略している。
Next, the structure of the fixing
1 and 2, the illustration of the
本実施形態の場合、固定部材80は、例えば、図3及び図4に示すように、シース16と同軸の環状(リング状)に形成されている。固定部材80は、例えば、メインルーメン20の周囲、且つ、外層60の内部に設けられている。
In the case of the present embodiment, the fixing
固定部材80は、以下に説明するように、複数の部分を有している。操作線40は、固定部材80の複数の部分の間を通過して基端側から先端側へ導かれ、固定部材80の複数の部分に対して摩擦固定されている。
The fixing
図1に示すように、本実施形態の場合、固定部材80は、例えば、本体部81と、舌片82と、を有している。
As shown in FIG. 1, in the case of this embodiment, the fixing
本体部81は、第1部分81aと、第2部分81bと、第1部分81aと第2部分81bとを連結している第3部分81cと、を有している。
The
舌片82は、シース16の軸心方向(図1、図2の左右方向)において、第1部分81aと第2部分81bとの間に位置している。舌片82は、その一端が第3部分81cに連結された半島状の部分である。
The
第1部分81aと舌片82とは、第1のスリット83を介して、シース16の軸心方向に離間している。同様に、舌片82と第2部分81bとは、第2のスリット84を介して、シース16の軸心方向に離間している。
The
上記のように固定部材80が環状の場合、第1部分81a、第1のスリット83、舌片82、第2のスリット84及び第2部分81bは、それぞれ、固定部材80の周方向(シース16の周方向でもある)に延在している。また、この場合、舌片82の周方向における一端が、第3部分81cに連結されている。
When the fixing
より具体的には、固定部材80には、第1のスリット83と第2のスリット84とを繋ぐスリット85が形成されている。第1のスリット83、第2のスリット84及びスリット85は、総体として、C形状となっている。
More specifically, the fixing
本実施形態の場合、固定部材80の複数の部分には、第1部分81aと、舌片82と、第2部分81bと、が含まれている。したがって、本実施形態の場合、固定部材80は、複数の部分として、3つ以上の部分を有している。
In the present embodiment, the plurality of portions of the fixing
これら第1部分81a、舌片82及び第2部分81bは、固定部材80に形成されたスリット(第1のスリット83及び第2のスリット84)を介してシース16の軸心方向に離間している。換言すれば、第1部分81a、舌片82及び第2部分81bは、シース16の軸心方向に沿って並んでいる。操作線40は、固定部材80に形成されたスリットを通過して、基端側から先端側へ導かれている。より具体的には、操作線40は、第1のスリット83及び第2のスリット84をこの順に通過して、基端側から先端側へ導かれている。
The
例えば、図1(a)に示すように、固定部材80よりも基端側の部分から先端側へ導かれた操作線40は、第1部分81aの内側を通過し、第1のスリット83を通して固定部材80の内側から外側へ導かれ、舌片82の外側を通過し、第2のスリット84を通して固定部材80の外側から内側へ導かれ、第2部分81bの内側を通過して、固定部材80よりも先端側へ導かれている。
For example, as shown in FIG. 1A, the
このように、操作線40は、固定部材80の複数の部分の間を縫うようにして、基端側から先端側へ導かれている。より具体的には、操作線40は、固定部材80の径方向において固定部材80の内と外とを交互に通って、基端側から先端側へ導かれている。
As described above, the
操作線40は、例えば、第1部分81a、舌片82及び第2部分81bの各々に対して接触しており、これら第1部分81a、舌片82及び第2部分81bに対して摩擦固定されている。
For example, the
ここで、外層60は、外層本体61と、被覆樹脂62と、を有している。外層本体61は、シース16の中心寄りに位置し、被覆樹脂62はシース16の外周寄りに位置している。固定部材80は、例えば、内層21の周囲にかしめ固定することにより、シース16の先端部に設けられている。被覆樹脂62は、操作線40と固定部材80とを一括して被覆している。なお、被覆樹脂62は、シース16の先端部にのみ形成されていても良いし、シース16の長手方向全域に亘って形成されていても良い。例えば、被覆樹脂62の厚さは、外層本体61の厚さよりも薄い。外層本体61と被覆樹脂62とは、例えば、互いに同種の樹脂材料からなり、互いに溶融一体化している。
Here, the
被覆樹脂62によって操作線40と固定部材80とを一括して被覆していることにより、操作線40と固定部材80との一体性が高まり、より強固に操作線40を固定部材80に固定することができる。
Since the
被覆樹脂62の一部分は、第1のスリット83内、及び、第2のスリット84内に入り込んでおり、第1のスリット83内において操作線40を埋めているとともに、第2のスリット84内において操作線40を埋めている。なお、被覆樹脂62は、スリット85内にも入り込んでいる。
このように、被覆樹脂62の一部分がスリット(第1のスリット83、第2のスリット84)内に入り込んで操作線40を埋めていることにより、操作線40は、被覆樹脂62によって間接的に固定部材80の第1部分81a、舌片82及び第2部分81bに対して摩擦固定されている。
A part of the
In this way, a part of the
ここで、スリット(第1のスリット83、第2のスリット84)はシース16の周方向に延在しており、シース16の周方向におけるスリットの寸法は、操作線40の外形寸法の2倍以上であることが好ましい。このようにすることによって、スリット内に被覆樹脂62を充填しやすくすることができる。
Here, the slits (the
ここで、シース16の軸心に対する直交方向における固定部材80の肉厚をt、操作線40の外径をφとする。なお、固定部材80の肉厚は、例えば、固定部材80の全体に亘って一定であっても良いし、一定でなくても良い。後者の場合、肉厚tは、固定部材80において操作線40と重なり合う部分の平均的な肉厚を意味するものとする。
Here, the thickness of the fixing
上記のように、操作線40は、固定部材80の内と外とを通過する。このため、仮に、シース16の軸心に対する直交方向における第1部分81a、舌片82及び第2部分81bの位置が同じだとすれば、操作線40と固定部材80とで占める領域の、シース16の軸心に対する直交方向における厚みは、(2φ+t)となる。つまり、操作線40と固定部材80とを合わせた厚みは、(2φ+t)となる。
しかし、シース16をより細い血管内にも容易に挿通可能なように、シース16には細径化の要求がある。
As described above, the
However, the
そこで、本実施形態では、操作線40と固定部材80とで占める領域の、シース16の軸心に対する直交方向における厚みが、(2φ+t)未満となるように、舌片82がシース16の軸心に対する直交方向において本体部81に対して相対的に変位している。
例えば、図2に示すように、舌片82は、本体部81の第1部分81a及び第2部分81bに対して相対的に、シース16の中心寄りへ変位している。その結果、操作線40と固定部材80とで占める領域の、シース16の軸心に対する直交方向における厚みが、(2φ+t)未満となっている。すなわち、操作線40と固定部材80とを合わせた厚みが(2φ+t)未満となっている。
Therefore, in the present embodiment, the
For example, as shown in FIG. 2, the
より具体的には、例えば、図2に示すように、舌片82は、シース16の軸心に対する直交方向において本体部81の第1部分81a及び第2部分81bに対して相対的に、φだけ中心寄りへ変位している。この場合、シース16の外周側において、第1部分81a及び第2部分81bと操作線40とがほぼ面一となるとともに、シース16の内周側においても舌片82と操作線40とがほぼ面一となる。この場合、操作線40と固定部材80とで占める領域の、シース16の軸心に対する直交方向における厚みがほぼ(φ+t)となる(最小値となる)。
More specifically, for example, as shown in FIG. 2, the
なお、本体部81の第1部分81a及び第2部分81bに対する舌片82の変位量は、例えば図7(a)に示すようにφを越えていても良いし、図7(b)に示すようにφ未満であっても良い。ただし、何れの場合も、操作線40と固定部材80とで占める領域の、シース16の軸心に対する直交方向における厚みが、(2φ+t)未満となるようにする。
The displacement amount of the
上述したような、本体部81に対して相対的な舌片82の変位は、舌片82の塑性変形により実現しても良いし、舌片82の弾性変形により実現しても良い。後者の場合の方が、操作線40を固定部材80に対してより強固に摩擦固定することができる。すなわち、後者の場合、操作線40と舌片82は、舌片82の復元力(バネ力)によって、強固に係合した状態となる。
The displacement of the
固定部材80は、個々の操作線40ごとに第1部分81a、舌片82及び第2部分81bを有している。2本の操作線40のうち一方の操作線40が固定されている第1部分81a、舌片82及び第2部分81bと、他方の操作線40が固定されている第1部分81a、舌片82及び第2部分81bとは、固定部材80の周方向において180°間隔で配置されている。
The fixing
固定部材80は、金属により構成されていることが、強度面で好ましい。
The fixing
固定部材80は、例えば、X線等の特定の放射線に対して不透明な材質(特定の放射線を不透過な材料)により構成されている。このため、例えばX線撮影したときに固定部材80の位置すなわちシース16の先端部の位置を容易に認識できる。すなわち、固定部材80は、マーカーとしての機能を兼ねる。
具体的には、固定部材80は、白金などの金属材料により構成されている。なお、固定部材80の全体が、特定の放射線に対して不透明な材質により構成されていても良いし、固定部材80の一部分のみが、特定の放射線に対して不透明な材質により構成されていても良い。
The fixing
Specifically, the fixing
中空管32の先端は、例えば、固定部材80よりも基端側に位置している。操作線40は、中空管32よりも先端側に突出している。操作線40において、中空管32よりも先端側に突出している部分が、固定部材80に対して摩擦固定されている。
The distal end of the
なお、シース16の先端部近傍の何れの位置においても、操作線40の軸心の方向成分には、シース16の軸心方向の成分が含まれる。換言すれば、シース16の先端部近傍の何れの位置においても、操作線40の軸心方向は、シース16の軸心方向に直交したりはしない。これは、例えば、操作線40を急角度で曲げて折り返した場合、操作線40に局所的に過度の負荷(ストレス)が加わり、操作線40の断線を引き起こすためである。
It should be noted that the axial direction component of the
次に、本実施形態に係る医療機器の製造方法を説明する。
この製造方法は、以下の工程を有する。
1)長尺で可撓性を有し体腔内に挿入される医療機器本体(シース16)に、医療機器本体の基端側へ牽引する操作がなされた場合に医療機器本体を屈曲させる操作線40を埋設する工程
2)操作線40の先端部を、複数の部分を有する固定部材80に固定する工程
3)固定部材80を医療機器本体の先端部に設ける工程
上記2)の工程では、操作線40を、固定部材80の複数の部分の間を通過させて基端側から先端側へ導き、固定部材80の複数の部分に対して摩擦固定する
以下、詳細に説明する。
Next, a method for manufacturing a medical device according to this embodiment will be described.
This manufacturing method includes the following steps.
1) An operation line that bends a medical device body when the medical device body (sheath 16) that is long and flexible and is inserted into a body cavity is pulled toward the proximal end of the medical device body 2) Step of fixing the distal end portion of the
例えば、以下に説明するように、カテーテル10の各部を別個に作成し、それらを組み合わせることによって、カテーテル10を製造する。
For example, as will be described below, the
外層60の外層本体61は、例えば、押出成形装置(図示略)により、成形材料としての樹脂材料を押出成形することによって作成する。この押出成形の際には、樹脂材料とともに芯線(マンドレル)を押し出すことにより、この芯線の周囲に、外層本体61となる樹脂材料を被着させる。
芯線の材質は特に限定されないが、一例として、銅または銅合金、炭素鋼やSUS等の合金鋼、ニッケルまたはニッケル合金を挙げることができる。
芯線の表面には、任意で離型処理を施してもよい。離型処理としては、フッ素系やシリコン系などの離型剤の塗布のほか、光学的または化学的な表面処理をおこなってもよい。
The outer layer
Although the material of a core wire is not specifically limited, As an example, copper or a copper alloy, alloy steels, such as carbon steel and SUS, nickel, or a nickel alloy can be mentioned.
A release treatment may optionally be performed on the surface of the core wire. As the mold release treatment, optical or chemical surface treatment may be performed in addition to the application of a release agent such as fluorine or silicon.
ここで、外層本体61において後に中空管32が埋設されることによりサブルーメン30が形成される位置の各々に、長手方向に沿う長尺な中空が形成されるように、例えば、その位置にガスなどの流体を供給しながら押出成形する。この中空の内径は、中空管32の外径よりも大きい。これは、後にこの中空内に中空管32を差し込む工程を容易にするためである。
押出成形後、芯線を引き抜くことにより、中空形状の外層本体61を作成することができる。なお、外層本体61の成形に用いられる芯線の線径は、コイル50の外径よりも大きい。これは、後にコイル50(及び内層21)の周囲に外層本体61を被せる工程を容易にするためである。
Here, in each of the positions where the sub-lumen 30 is formed by burying the
After the extrusion molding, the hollow
内層21は、外層本体61を作成するための押出成形装置とは別の押出成形装置(図示略)により樹脂材料を押出成形することによって作成する。この押出成形の際には、樹脂材料とともに芯線(外層本体61の作成用とは別の芯線)を押し出すことにより、この芯線の周囲に、内層21となる樹脂材料を被着させる。芯線の線径は、メインルーメン20の径に相当する。なお、内層21は、ディスパージョン成形装置により成形しても良い。
The
コイル50は、芯線(内層21の作成用、外層本体61の作成用とは別の芯線)の周囲に、線材を螺旋状に巻回する工程などを経て作成する。その後、コイル50内の芯線を引き抜く。
The
その後、芯線付きの内層21の周囲にコイル50を被せる。従って、この段階では、未だ、内層21内には芯線が挿通されたままである。
Thereafter, the
中空管32は、内層21を作成するための押出成形装置、並びに、外層本体61を作成するための押出成形装置とは別の押出成形装置(図示略)により、樹脂材料を押出成形することによって作成する。ここで、押出成形装置の押出口(ノズル)の中心に配置された吐出管から、ガスなどの流体を吐出しながら押出成形を行うことによって、中空管32の中心に中空を形成する。
The
また、中空管32内に挿通されるダミー芯線を別途準備し、このダミー芯線を中空管32内に挿通する。
In addition, a dummy core wire inserted into the
外層本体61を作成し、且つ、内層21の周囲にコイル50を被せた後で、そのコイル50の周囲に外層本体61を被せる。これにより、中心側から順に、芯線(内層21の形成に用いたもの)、内層21、コイル50及び外層本体61が同心状に配置された状態となる。
次に、外層本体61の中空の各々に対し、中空管32(ダミー芯線入り)を挿通する。
After forming the outer layer
Next, the hollow tube 32 (with a dummy core wire) is inserted into each hollow of the outer layer
次に、外層本体61の周囲に熱収縮チューブ(図示略)を被せる。次に、加熱により、熱収縮チューブを収縮させて、外層本体61を周囲から締め付けるとともに、外層本体61を溶融させる。なお、この加熱温度は、外層本体61の溶融温度よりも高く、内層21の溶融温度よりも低い。この加熱により、外層本体61と内層21とが溶着により接合する。このとき、外層本体61を構成する樹脂材料が、コイル50を内包し、該樹脂材料がコイル50に含浸する。また、外層本体61と中空管32とが溶着により接合する。
Next, a heat shrinkable tube (not shown) is placed around the outer layer
次に、熱収縮チューブに切り込みを入れ、該熱収縮チューブを引き裂くことによって、熱収縮チューブを外層本体61から取り除く。
Next, the heat-shrinkable tube is removed from the outer layer
次に、中空管32からダミー芯線を引き抜き、中空管32内に操作線40を挿通する。
Next, the dummy core wire is pulled out from the
また、別途、固定部材80を準備する。
Separately, the fixing
上述のように、固定部材80の第1部分81a、舌片82及び第2部分81bの間を縫うように、操作線40の先端部を基端側から先端側へ導き、操作線40の先端部を固定部材80に固定する。この作業を、各操作線40についてそれぞれ行う。
As described above, the distal end portion of the
次に、シース16の先端部に固定部材80を固定する。このためには、例えば、シース16の先端部の外層本体61を切除し、シース16の先端部において、内層21を露出させる。このとき、中空管32も外層本体61とともに切除する。次に、操作線40の先端部を中空管32の先端より先端側に突出させた状態とする。
Next, the fixing
次に、固定部材80をシース16の先端部において内層21の周囲に外挿し、固定部材80を内層21の周囲に対してかしめ固定する。
Next, the fixing
次に、シース16の先端部の周囲を、予め筒状に成形した被覆樹脂62で覆い、上記熱収縮チューブとは別の熱収縮チューブを用いて、被覆樹脂62を外層本体61及び内層21に対して溶着により接合する。こうして、外層本体61と被覆樹脂62とからなる外層60を形成する。このとき、操作線40と固定部材80とを一括して被覆樹脂62により被覆する。なお、外層本体61と被覆樹脂62とは、例えば、溶融し互いに一体化する。固定部材80の先端側の面も、溶融した外層60により覆われる。
Next, the periphery of the distal end portion of the
次に、シース16の基端部に対し、ハブ790を接続する。
Next, the
次に、内層21内の芯線を引き抜く。芯線の引き抜きは、芯線の長手方向両端を引っ張ることにより芯線を細径化した状態で行う。これにより、内層21の中心には、メインルーメン20となる中空が形成される。
Next, the core wire in the
次に、別途作成した操作部70のホイール操作部760に対し、直接的又は間接的に、操作線40の基端部を連結する。更に、操作部70の本体ケース700とホイール操作部760とを組み立てるとともに、本体ケース700にハブ790を取り付ける。
Next, the base end part of the
こうして、操作線40に対する牽引操作によりシース16が屈曲する状態とする。
Thus, the
次に、コート層64を形成する。
Next, the
こうして、図3乃至図6に示すような構造のカテーテル10を製造することができる。
In this way, the
以上のような第1の実施形態によれば、長尺で可撓性を有し体腔内に挿入されるシース16と、シース16に埋設されている操作線40であって操作線40をシース16の基端側へ牽引する操作がなされた場合にシース16を屈曲させる操作線40と、シース16の先端部に設けられている固定部材80とを有している。固定部材80は、複数の部分(例えば、第1部分81a、舌片82及び第2部分81b)を有している。操作線40は、固定部材80の複数の部分の間を通過して基端側から先端側へ導かれ、固定部材80の複数の部分に対して摩擦固定されている。
According to the first embodiment as described above, a long and
よって、レーザー溶接などの溶接手法を用いることなく、操作線40の先端部を固定部材80に固定することができる。このため、溶接時の熱による操作線40の劣化を回避できる。したがって、操作線40の強度低下が抑制された構造のカテーテル10を実現することができる。
Therefore, the distal end portion of the
操作線40は、固定部材80の複数の部分の間を縫うように基端側から先端側へ導かれているため、固定部材80の複数の部分と操作線40との大きな摩擦抵抗を得ることができ、溶接によらずに操作線40を固定部材80に対してしっかりと固定することができる。
Since the
固定部材80は、複数の部分として、3つ以上の部分を有しているので、固定部材80の複数の部分と操作線40とのより大きな摩擦抵抗を得ることができる。
Since the fixing
また、操作線40と固定部材80とで占める領域の、シース16の軸心に対する直交方向における厚みが、(2φ+t)未満となるように、舌片82がシース16の軸心に対する直交方向において本体部81に対して相対的に変位している。よって、シース16の細径化を妨げないようにすることができる。
Further, the
また、カテーテル10は、操作線40と固定部材80とを一括して被覆する被覆樹脂62を有しているので、操作線40をより強固に固定部材80に対して摩擦固定することができる。
特に、被覆樹脂62の一部分がスリット(第1のスリット83、第2のスリット84)内に入り込んで操作線40を埋めていることにより、操作線40を一層強固に固定部材80に対して固定することができる。
Further, since the
In particular, a part of the
また、操作線40は、固定部材80の複数の部分の各々に対して接触しているので、操作線40と固定部材80の複数の部分とのより大きな摩擦抵抗を得ることができる。
Further, since the
シース16の先端部近傍の何れの位置においても、操作線40の軸心の方向成分には、シース16の軸心方向の成分が含まれるので、操作線40に加わるストレスを抑制することができる。
At any position in the vicinity of the distal end portion of the
また、操作線40は複数の細線43を撚りあわせることにより構成された撚り線であるため、操作線40が丸線などの場合と比べて、操作線40と固定部材80の複数の部分とのより大きな摩擦抵抗を得ることができる。
Further, since the
また、スリット(第1のスリット83、第2のスリット84)は、シース16の周方向に延在しているため、スリットの縁部の延在方向と、操作線40の延在方向とがほぼ直交する。このため、シース16とスリットの縁部との大きな摩擦抵抗が得られる。
In addition, since the slits (the
〔第2の実施形態〕
図9は第2の実施形態に係る医療機器としてのカテーテルの先端部を示す模式図である。このうち図9(a)は平面図、図9(b)は断面図である。図9では、コート層64の図示を省略している。また、図9(a)では被覆樹脂62の図示を省略している。
[Second Embodiment]
FIG. 9 is a schematic diagram showing a distal end portion of a catheter as a medical device according to the second embodiment. 9A is a plan view and FIG. 9B is a cross-sectional view. In FIG. 9, illustration of the
第2の実施形態に係るカテーテルは、固定部材80の構成のみが、上記の第1の実施形態(図1及び図2)と相違する。本実施形態の場合、固定部材80には、スリット85が形成されていない。また、固定部材80は、舌片82の代わりに、第3部分86を有している。第3部分86の両端は、本体部81と連結されている。第1部分81aと第3部分86とは、第1のスリット83を介して、シース16の軸心方向において離間している。同様に、第3部分86と第2部分81bとは、第2のスリット84を介して、シース16の軸心方向において離間している。操作線40は、第1の実施形態において第1部分81a、舌片82及び第2部分81bに対して摩擦固定されているのと同様に、第1部分81a、第3部分86及び第2部分81bに対して摩擦固定されている。
このような第2の実施形態によっても、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
The catheter according to the second embodiment is different from the first embodiment (FIGS. 1 and 2) only in the configuration of the fixing
According to the second embodiment as described above, the same effect as that of the first embodiment can be obtained.
〔第3の実施形態〕
図10は第3の実施形態に係る医療機器としてのカテーテルの先端部を示す模式図である。このうち図10(a)は平面図、図10(b)は断面図である。図10では、コート層64の図示を省略している。また、図10(a)では被覆樹脂62の図示を省略している。
[Third Embodiment]
FIG. 10 is a schematic diagram showing a distal end portion of a catheter as a medical device according to the third embodiment. 10A is a plan view, and FIG. 10B is a cross-sectional view. In FIG. 10, the
第3の実施形態に係るカテーテルは、固定部材80の構成のみが、上記の第1の実施形態(図1及び図2)と相違する。第3の実施形態では、第1部分81a及び第2部分81bも舌片状となっており、固定部材80はE字状となっている。
なお、カテーテルは、個々の操作線40ごとに固定部材80を有していても良いし、1つの固定部材80の周方向における両端に、それぞれ第1部分81a、舌片82及び第2部分81bが形成されていても良い。
このような第3の実施形態によっても、第1の実施形態と同様の効果が得られる。また、各スリット83、84の一端が開放しているため、固定部材80に対して操作線40を装着しやすい。
The catheter according to the third embodiment is different from the first embodiment (FIGS. 1 and 2) only in the configuration of the fixing
The catheter may have a fixing
According to the third embodiment, the same effect as that of the first embodiment can be obtained. In addition, since one end of each of the
〔第4の実施形態〕
図11は第4の実施形態に係る医療機器としてのカテーテルの先端部を示す模式図である。このうち図11(a)は平面図、図11(b)は断面図である。図11では、コート層64の図示を省略している。また、図11(a)では被覆樹脂62の図示を省略している。
[Fourth Embodiment]
FIG. 11 is a schematic diagram showing a distal end portion of a catheter as a medical device according to the fourth embodiment. 11A is a plan view, and FIG. 11B is a cross-sectional view. In FIG. 11, illustration of the
第4の実施形態に係るカテーテルは、固定部材80の構成のみが、上記の第2の実施形態(図9)と相違する。本実施形態の場合、固定部材80は、第3部分86を有していない。また、固定部材80には、第1のスリット83及び第2のスリット84が形成されていない。
本実施形態の場合、第1部分81aと第2部分81bとは、スリット87を介して、シース16の軸心方向において離間している。
操作線40は、例えば、第1部分81aの外を通り、スリット87を通過して固定部材80の内側へ入り、第2部分81bの内を通り、固定部材80よりも先端側へ導かれている。
このような第4の実施形態によっても、第2の実施形態と同様の効果が得られる。
ただし、第4の実施形態よりも第2の実施形態の方が、操作線40をより強固に固定部材80に対して固定することができる。
The catheter according to the fourth embodiment is different from the second embodiment (FIG. 9) only in the configuration of the fixing
In the case of the present embodiment, the
For example, the
According to the fourth embodiment, the same effect as that of the second embodiment can be obtained.
However, the
〔第5の実施形態〕
図12は第5の実施形態に係る医療機器としてのカテーテルの先端部を示す模式図である。このうち図12(a)は平面図、図12(b)は断面図である。図12では、コート層64の図示を省略している。また、図12(a)では被覆樹脂62の図示を省略している。
[Fifth Embodiment]
FIG. 12 is a schematic diagram showing a distal end portion of a catheter as a medical device according to the fifth embodiment. 12A is a plan view, and FIG. 12B is a cross-sectional view. In FIG. 12, the
第5の実施形態に係るカテーテルは、固定部材80の構成のみが、上記の第1の実施形態(図1及び図2)と相違する。
The catheter according to the fifth embodiment is different from the first embodiment (FIGS. 1 and 2) only in the configuration of the fixing
本実施形態の場合、固定部材80には、固定部材80をその肉厚方向に貫通する丸穴(例えば、丸穴91、92、93)が形成されている。丸穴91、92、93は、円形又は楕円形である。丸穴91、92、93のうち、丸穴91が最も基端側に配置され、丸穴93が最も先端側に配置され、丸穴92は丸穴91と丸穴93との間に配置されている。
In the case of this embodiment, the fixing
固定部材80の複数の部分には、例えば、第1部分94、第2部分95、第3部分96及び第4部分97が含まれる。第1部分94は、固定部材80における丸穴91よりも基端側の部分である。第2部分95は、固定部材80における丸穴91と丸穴92との間の部分である。第3部分96は、固定部材80における丸穴92と丸穴93との間の部分である。第4部分97は、固定部材80における丸穴93よりも先端側の部分である。
このように、固定部材80の複数の部分には、固定部材80における丸穴91、92、93よりも基端側の部分と、固定部材80における丸穴91、92、93よりも先端側の部分と、が含まれる。
The plurality of portions of the fixing
As described above, the plurality of portions of the fixing
操作線40は、丸穴91、92、93を通して、シース16の軸心に対する直交方向において固定部材80の一方の側から他方の側へ、又は、他方の側から一方の側へ導かれている。具体的には、例えば、固定部材80よりも基端側の部分から先端側へ導かれた操作線40は、第1部分94の内側を通過し、丸穴91を通して固定部材80の内側から外側へ導かれ、第2部分95の外側を通過し、丸穴92を通して固定部材80の外側から内側へ導かれ、第3部分96の内側を通過し、丸穴93を通して固定部材80の内側から外側へ導かれ、第4部分97の外側を通過して、固定部材80よりも先端側へ導かれている。
The
このような第5の実施形態によっても、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
ただし、固定部材80にスリット(例えば第1のスリット83及び第2のスリット84)が形成されている第1の実施形態では、スリット内に被覆樹脂62が入り込むことによって、第5の実施形態と比べてより強固に操作線40を固定部材80に固定できる。
According to the fifth embodiment, the same effect as that of the first embodiment can be obtained.
However, in the first embodiment in which slits (for example, the
〔第6の実施形態〕
図13は第6の実施形態に係る医療機器としてのカテーテルの固定部材80に対する操作線40の取付構造を示す模式図である。このうち図13(a)は平面図、図13(b)は断面図、図13(c)は先端側から基端側を見たときの正面図である。図13(a)及び(b)では、コート層64の図示を省略している。図13(a)では被覆樹脂62の図示を省略している。図13(c)では、固定部材80、操作線40及び留め具110のみを示している。
[Sixth Embodiment]
FIG. 13 is a schematic diagram showing a structure for attaching the
第6の実施形態に係るカテーテルは、固定部材80の構成のみが、上記の第1の実施形態(図1及び図2)と相違する。
The catheter according to the sixth embodiment is different from the first embodiment (FIGS. 1 and 2) only in the configuration of the fixing
本実施形態の場合、固定部材80の複数の部分には、環状の第1部分120と、第1部分120よりも小径の環状の第2部分130と、が含まれている。例えば、第1部分120及び第2部分130は、それぞれ円環状に形成されている。第2部分130は、第1部分120に対して嵌合することによって、第1部分120に装着されている。つまり、本実施形態の場合、固定部材80は、相互に分離した複数の部分を有している。
In the present embodiment, the plurality of portions of the fixing
操作線40は、第1部分120の内縁(例えば内周面121)と第2部分130の外縁(例えば外周面131)との間を通過して、基端側から先端側へ導かれている。
The
第1部分120の内径は、第2部分130の外径よりも若干大きい。第1部分120の内径(直径)と第2部分130の外径(直径)との差は、操作線40の外形寸法(例えば撚り線の外接円の直径)の2倍よりも小さい。
このため、操作線40は、第1部分120の内周面121と、第2部分130の外周面131との間に挟み込まれて、圧縮状態で保持されている。つまり、操作線40は、固定部材80の複数の部分(第1部分120及び第2部分130)の間を通過して基端側から先端側へ導かれ、これら複数の部分に対して摩擦固定されている。
The inner diameter of the
For this reason, the
なお、操作線40の先端には、操作線40よりも大径の留め具110がかしめ固定されている。留め具110は、固定部材80の第1部分120及び第2部分130よりも先端側に位置している。これにより、操作線40は、留め具110によって、第1部分120及び第2部分130に対して相対的に基端側へ移動することが規制されている。すなわち、操作線40は第1部分120及び第2部分130から抜け止めされている。
Note that a
このような第6の実施形態によっても、第1の実施形態と同様の効果が得られる。 According to the sixth embodiment, the same effect as that of the first embodiment can be obtained.
〔第7の実施形態〕
図14は第7の実施形態に係る医療機器としてのカテーテルの固定部材80に対する操作線40の取付構造を示す模式図である。このうち図14(a)は先端側から基端側を見たときの正面図、図14(b)は側面図、図14(c)は図14(a)のA−A断面図、図14(d)は図14(a)のB−B断面図である。図14では、固定部材80、操作線40及び留め具110のみを示している。
図15は第7の実施形態における固定部材80の第1部分120及び第2部分130の構造を示す模式図である。このうち図15(a)は先端側から基端側を見たときの第1部分120の正面図、図15(b)は第1部分120の側面図、図15(c)は図15(a)のA−A断面図、図15(d)は図15(a)のB−B断面図である。また、図15(e)は先端側から基端側を見たときの第2部分130の正面図、図15(f)は第2部分130の側面図、図15(g)は図15(e)のA−A断面図、図15(f)は図15(e)のB−B断面図である。
[Seventh Embodiment]
FIG. 14 is a schematic diagram showing a structure for attaching the
FIG. 15 is a schematic diagram illustrating the structure of the
第7の実施形態に係るカテーテルは、以下に説明する点でのみ、上記の第6の実施形態(図13)と相違する。 The catheter according to the seventh embodiment is different from the sixth embodiment (FIG. 13) only in the points described below.
図15(a)乃至(d)に示すように、本実施形態の場合、環状の第1部分120における先端側の面には、凹部122が形成されている。第1部分120の内周面123の内径は、凹部122の内径よりも小さい。
As shown in FIGS. 15A to 15D, in the case of the present embodiment, a
第1部分120において、凹部122の基端側に隣接する部位を、小径部127と称する。また、第1部分120において、凹部122の周囲に位置する部位を、外周部128と称する。
In the
小径部127には、操作線40と対応する数のスリット124が形成されている。スリット124は、小径部127を基端側から先端側へ貫通している。スリット124は、小径部127における内周側端から、外周側端に亘って形成されている。スリット124の外周側端は、外周部128の内周側端125に達している。
A number of
外周部128における先端側の面には、操作線40と対応する数の半円筒状の凹部126が形成されている。凹部126は、外周部128の内周側に開口している。図15(a)に示すように、正面視において、凹部126とスリット124とは隣接している。
A number of
図15(e)乃至(h)に示すように、第1部分120よりも小径の環状の第2部分130における先端側の面には、半円筒状の凹部136が形成されている。凹部136は、第2部分130の外周側に開口している。
As shown in FIGS. 15 (e) to 15 (h), a
例えば、第2部分130の内周面133の内径と、第1部分120の内周面123の内径とは、互いに等しい。
For example, the inner diameter of the inner
本実施形態の場合、操作線40は、以下のように固定部材80に摩擦固定されている。
In the case of this embodiment, the
操作線40は、スリット124に挿通されて、第1部分120の基端側から先端側へ導かれている。
第2部分130は、第1部分120の先端側から、凹部122内に嵌入している。これにより、操作線40は、第1部分120の内縁(例えば外周部128の内周側端125)と第2部分130の外縁(例えば外周面131)との間を通過して、基端側から先端側へ導かれている。
The
The
また、第1部分120の凹部126と第2部分130の凹部136とが合わさることにより、固定部材80における先端側の面には、留め具110を収容可能な凹部116が形成されている(図14)。
この凹部116内に留め具110が収容されている。このため、留め具110は、固定部材80によって、基端側へ移動規制されている。すなわち、操作線40は固定部材80から抜け止めされている。
Further, the
The
以上のような第7の実施形態によっても、第6の実施形態と同様の効果が得られる。 According to the seventh embodiment as described above, the same effect as in the sixth embodiment can be obtained.
〔第8の実施形態〕
図16は第8の実施形態に係るカテーテル10の固定部材80の構造を示す模式的な横断面図である。
[Eighth Embodiment]
FIG. 16 is a schematic cross-sectional view showing the structure of the fixing
上記の第1の実施形態(図1及び図2)、第2の実施形態(図9)、第4の実施形態(図11)及び第5の実施形態(図12)では、固定部材80が環状である例を説明したが、これらの実施形態において、カテーテルは、図16に示すように、個々の操作線40ごとに固定部材80を有していても良い。すなわち、一方の操作線40が固定部材80aに固定され、他方の操作線40が固定部材80bに固定されていても良い。これら固定部材80a、80bは、例えば、シース16の周方向において、180°間隔で配置されている。
第8の実施形態によっても、上記の第1、第2、第4及び第5の実施形態と同様の効果が得られる。
In the first embodiment (FIGS. 1 and 2), the second embodiment (FIG. 9), the fourth embodiment (FIG. 11), and the fifth embodiment (FIG. 12), the fixing
According to the eighth embodiment, the same effects as those of the first, second, fourth, and fifth embodiments can be obtained.
上記の第3の実施形態では、複数の舌片状の部分(第1部分81a、舌片82及び第2部分81b)がシース16の軸心方向において並んで配置され、且つ、複数の舌片状の部分の突出方向が互いに同じである例を説明した。これに対し、シース16の軸心方向に並ぶ複数の舌片状の部分の突出方向が互い違いとなっていても良い。
In the third embodiment, the plurality of tongue-like portions (the
上記の各実施形態では、操作線40が固定部材80に直接接している例を説明したが、操作線40は、固定部材80に対して間接的に摩擦固定されていても良い。例えば、操作線40は、被覆樹脂62を介して、固定部材80に対して摩擦固定されていても良い。
In each of the embodiments described above, an example in which the
また、固定部材80において、シース16のルーメン(例えばメインルーメン20)側を向く面(例えば環状の固定部材80の内周面)の表面粗さは、その反対側の面(例えば環状の固定部材80の外周面)の表面粗さよりも大きくすることも好ましい。上記のように、固定部材80の内周側は、厚い外層本体61により保護されているとともに、コイル50により補強されている。このため、固定部材80の表面粗さがある程度大きくても支障がない。一方、固定部材80の外周側は、薄い被覆樹脂62とコート層64により覆われているだけであるため、なるべく表面粗さを小さくすることが好ましい。なお、固定部材80の表面粗さが大きいほど、操作線40と固定部材80の複数の部分との摩擦抵抗を大きくすることができる。
In the fixing
なお、上記の各形態における各構成要素は、必ずしも個々に独立した存在である必要はない。複数の構成要素が一個の部材として形成されていても良いし、一つの構成要素が複数の部材で形成されていても良いし、ある構成要素が他の構成要素の一部であっても良いし、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していても良い。 In addition, each component in each said form does not necessarily need to exist independently independently. A plurality of components may be formed as a single member, one component may be formed of a plurality of members, or a certain component may be a part of another component. A part of a certain component and a part of another component may overlap.
10 カテーテル
15 遠位端部
16 シース(医療機器本体)
17 近位端部
20 メインルーメン
21 内層
30 サブルーメン
32 中空管
40 操作線
43 細線
50 コイル
52 線材
60 外層
61 外層本体
62 被覆樹脂
64 コート層
70 操作部
80、80a、80b 固定部材
81 本体部
81a 第1部分
81b 第2部分
81c 第3部分
82 舌片
83 第1のスリット
84 第2のスリット
85 スリット
86 第3部分
87 スリット
91 丸穴
92 丸穴
93 丸穴
94 第1部分
95 第2部分
96 第3部分
97 第4部分
110 留め具
116 凹部
120 第1部分
121 内周面
122 凹部
123 内周面
124 スリット
125 内周側端
126 凹部
127 小径部
128 外周部
130 第2部分
131 外周面
133 内周面
136 凹部
700 本体ケース
760 ホイール操作部
790 ハブ
DE 遠位端
10
17
Claims (19)
前記医療機器本体に埋設されている操作線であって、当該操作線を前記医療機器本体の基端側へ牽引する操作がなされた場合に前記医療機器本体を屈曲させる操作線と、
前記医療機器本体の先端部に設けられている固定部材と、
を有し、
前記固定部材は、複数の部分を有し、
前記操作線は、前記複数の部分の間を通過して基端側から先端側へ導かれ、前記複数の部分に対して摩擦固定されていることを特徴とする医療機器。 A long and flexible medical device body inserted into a body cavity;
An operation line embedded in the medical device body, and an operation line for bending the medical device body when an operation of pulling the operation line to the proximal end side of the medical device body is performed,
A fixing member provided at a distal end portion of the medical device body;
Have
The fixing member has a plurality of portions,
The medical device is characterized in that the operation line passes between the plurality of portions, is guided from the proximal end side to the distal end side, and is frictionally fixed to the plurality of portions.
前記操作線は、前記スリットを通過して基端側から先端側へ導かれていることを特徴とする請求項2又は3に記載の医療機器。 The plurality of portions are spaced apart in the axial direction of the medical device body through a slit formed in the fixing member,
The medical device according to claim 2 or 3, wherein the operation line is guided from the proximal end side to the distal end side through the slit.
第1部分と、第2部分と、前記第1部分と前記第2部分とを連結している第3部分と、を有する本体部と、
前記医療機器本体の軸心方向において前記第1部分と前記第2部分との間に位置し、且つ、一端が前記第3部分に連結されている舌片と、
を有し、
前記第1部分と前記舌片とは、第1の前記スリットを介して、前記医療機器本体の軸心方向に離間し、
前記舌片と前記第2部分とは、第2の前記スリットを介して、前記医療機器本体の軸心方向に離間し、
前記複数の部分には、前記第1部分と、前記舌片と、前記第2部分と、が含まれていることを特徴とする請求項4に記載の医療機器。 The fixing member is
A main body having a first portion, a second portion, and a third portion connecting the first portion and the second portion;
A tongue piece located between the first part and the second part in the axial direction of the medical device body and having one end connected to the third part;
Have
The first portion and the tongue piece are spaced apart in the axial direction of the medical device body through the first slit,
The tongue piece and the second portion are spaced apart in the axial direction of the medical device body through the second slit,
The medical device according to claim 4, wherein the plurality of portions include the first portion, the tongue piece, and the second portion.
前記操作線と前記固定部材とで占める領域の、前記直交方向における厚みが、(2φ+t)未満となるように、前記舌片が前記直交方向において前記本体部に対して相対的に変位していることを特徴とする請求項5に記載の医療機器。 When the outer diameter of the operation line is φ, and the thickness of the fixing member in the direction orthogonal to the axis of the medical device body is t,
The tongue piece is displaced relative to the main body portion in the orthogonal direction so that the thickness of the region occupied by the operation line and the fixing member is less than (2φ + t) in the orthogonal direction. The medical device according to claim 5.
前記複数の部分には、前記固定部材における前記丸穴よりも基端側の部分と、前記固定部材における前記丸穴よりも先端側の部分と、が含まれ、
前記操作線は、前記丸穴を通して、前記医療機器本体の軸心に対する直交方向において前記固定部材の一方の側から他方の側へ、又は、他方の側から一方の側へ導かれていることを特徴とする請求項2又は3に記載の医療機器。 The fixing member is formed with a round hole that penetrates the fixing member in its thickness direction,
The plurality of portions include a portion closer to the proximal end than the round hole in the fixing member, and a portion closer to the distal end than the round hole in the fixing member.
The operation line is guided from one side of the fixing member to the other side, or from the other side to one side in the direction orthogonal to the axis of the medical device body through the round hole. The medical device according to claim 2 or 3, characterized in that
前記操作線は、前記固定部材の径方向において前記固定部材の内と外とを交互に通って、基端側から先端側へ導かれていることを特徴とする請求項2乃至7の何れか一項に記載の医療機器。 The fixing member is formed in an annular shape coaxial with the medical device body,
8. The operation line according to claim 2, wherein the operation line is guided from the proximal end side to the distal end side alternately through the inside and outside of the fixing member in the radial direction of the fixing member. The medical device according to one item.
環状の第1部分と、
前記第1部分よりも小径の環状の第2部分と、
が含まれ、
前記第2部分は、前記第1部分に対して嵌合することによって、前記第1部分に装着され、
前記操作線は、前記第1部分の内縁と前記第2部分の外縁との間を通過して、基端側から先端側へ導かれていることを特徴とする請求項1又は2に記載の医療機器。 The plurality of parts include
An annular first portion;
An annular second portion having a smaller diameter than the first portion;
Contains
The second part is attached to the first part by fitting to the first part,
The said operation line passes between the inner edge of the said 1st part, and the outer edge of the said 2nd part, and is guide | induced to the front end side from the base end side. Medical equipment.
前記被覆樹脂の一部分は、前記スリット内に入り込んで前記操作線を埋めていることを特徴とする請求項4乃至6の何れか一項に記載の医療機器。 The medical device further includes a coating resin that collectively covers the operation line and the fixing member,
The medical device according to any one of claims 4 to 6, wherein a part of the coating resin enters the slit and fills the operation line.
前記凹部内に前記留め具が収容され、
前記留め具が前記固定部材により基端側へ移動規制されていることを特徴とする請求項12に記載の医療機器。 A concave portion is formed on the front surface of the fixing member,
The fastener is housed in the recess,
The medical device according to claim 12, wherein movement of the fastener to the proximal end side is restricted by the fixing member.
前記操作線の先端部を、複数の部分を有する固定部材に固定する工程と、
前記固定部材を前記医療機器本体の先端部に設ける工程と、
を有し、
前記操作線の先端部を前記固定部材に固定する工程では、前記操作線を、前記複数の部分の間を通過させて基端側から先端側へ導き、前記複数の部分に対して摩擦固定することを特徴とする医療機器の製造方法。 Embedding an operation line that bends the medical device body when the operation is pulled to the proximal end side of the medical device body in a long and flexible medical device body that is inserted into a body cavity When,
Fixing the tip of the operation line to a fixing member having a plurality of portions;
Providing the fixing member at the distal end of the medical device body;
Have
In the step of fixing the distal end portion of the operation line to the fixing member, the operation line is guided between the plurality of portions from the proximal end side to the distal end side, and is fixed to the plurality of portions by friction. The manufacturing method of the medical device characterized by the above-mentioned.
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JP5614508B1 (en) * | 2014-02-27 | 2014-10-29 | 住友ベークライト株式会社 | CATHETER AND METHOD FOR PRODUCING CATHETER |
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